(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記回転処理において、シートの後端が通過するときの前記シート排出ローラー対の回転速度よりも速い速度で前記ブレード部材を回転させる、請求項1又は2に記載のシート積載装置。
前記ブレード部材の下方側において、前記積載トレイ上に積載されたシートの後端を上方から押える後端押え位置と、その後端押えを解除する後端押え解除位置との間で揺動するシート後端押え部材を、更に備え、
前記制御部は、
前記回転処理の実行中において、前記ブレードがシートの後端部を叩く前に、前記シート後端押え部材を前記後端押え解除位置に配置し、
前記回転処理の実行中において、シートを上流側に引き込む引き込み動作中の前記ブレードの先端が、前記積載トレイの上流端を通過する前に、前記シート後端押え部材を前記後端押え解除位置から前記後端押え位置へと揺動させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート積載装置。
前記シート排出ローラー対に対して前記シート排出方向の下流側に突出した突出位置と、前記シート排出ローラー対に対して前記シート排出方向の上流側に退避した退避位置との間で出没自在に構成された出没部材を、更に備え、
前記制御部は、
前記シート排出ローラー対によるシートの排出中において、前記出没部材を前記突出位置に配置し、前記シートが前記出没部材の上面に当接して前記シート排出方向へガイドされるシートガイド処理を実行し、
前記シート排出ローラー対による排出中のシートの後端が前記シート排出ローラー対を通過するまでに、前記出没部材を前記退避位置に配置し、前記シート排出ローラー対の通過後においてシートの前記積載トレイへの積載を許容するシート積載許容処理を実行する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート積載装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係るシート積載装置、シート後処理装置及び画像形成装置について図面に基づいて説明する。
【0020】
<画像形成装置の全体構成>
図1は、シート後処理装置5を備えた画像形成装置1を略式に示す断面図である。画像形成装置1は、シートに対して画像形成処理を施す本体部1Aと、この本体部1Aに隣接して配置され、画像形成処理が施されたシート又はシート束に対して所定の後処理を施すシート後処理装置5とを備えている。ここでは、画像形成装置1の本体部1Aは、いわゆる胴内排紙型のモノクロ複写機を示すが、カラー複写機、プリンター、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよい。
【0021】
本体部1Aは、本体ハウジング1AAと、この本体ハウジング1AAの上部に配置された画像読取部2aと、画像読取部2aの上面に配置された自動原稿給送装置(ADF)2bとを備えている。本体ハウジング1AAの内部には、給紙部3a、搬送路3b、画像形成部4a、定着部4b及びシート排出部3cが収容されている。
【0022】
自動原稿給送装置2bは、所定の原稿読取位置(第1コンタクトガラス24が組み付けられた位置)に向けて、複写される原稿シートを自動給送する。一方、ユーザーが手置きで原稿シートを所定の原稿読取位置(第2コンタクトガラス25の配置位置)に載置する場合は、自動原稿給送装置2bは上方に開けられる。自動原稿給送装置2bは、原稿シートが載置される原稿トレイ21と、原稿読取位置を経由して原稿シートを搬送する原稿搬送部22と、読取後の原稿シートが排出される原稿排出トレイ23とを含む。
【0023】
画像読取部2aは、箱形の筐体構造を有し、その上面には自動原稿給送装置2bから自動給送される原稿シートの読取用の第1コンタクトガラス24と、手置きされる原稿シートの読取用の第2コンタクトガラス25とが嵌め込まれている。画像読取部2aは、原稿シートの画像を光学的に読み取る。
【0024】
本体ハウジング1AA内の給紙部3aは、シートを収容する複数のカセット31を含む(
図1に示す例では、上方から31A、31B、31C、31Dの計4段)。各カセット31は、回転駆動する給紙ローラー32(
図1において、上方から32A、32B、32C、32Dの計4本)を備え、画像形成時、1枚ずつシートを搬送路3bに送り込む。
【0025】
搬送路3bは、給紙部3aから胴内排出トレイ33、或いはシート後処理装置5まで、本体ハウジング1AA内においてシートを搬送するための搬送路である。搬送路3bには、シートの案内のためのガイド板や、シート搬送時に回転駆動する搬送ローラー対34(
図1において、上方から34A、34B、34Cの計3つ)や、搬送されるシートを画像形成部4aの手前で待機させ、形成されたトナー像の転写タイミングに合わせてシートを送り出すレジストローラー対35が設けられている。
【0026】
画像形成部4aは、トナー画像を生成しこれをシート上に転写する、すなわち、シートに画像を形成する。画像形成部4aは、感光体ドラム41と、この感光体ドラム41の周囲に配置された、帯電器42、露光器43、現像装置44、転写ローラー45及びクリーニング装置46とを含む。
【0027】
感光体ドラム41は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。帯電器42は、感光体ドラム41の表面を均一に帯電する。露光器43は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム41の周面に、原稿画像の画像データに基づくレーザー光Lを照射して、静電潜像を形成する。現像装置44は、感光体ドラム41上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム41の周面にトナーを供給する。転写ローラー45は、感光体ドラム41と共に転写ニップ部を形成する。転写ローラー45に転写バイアスが与えられることにより、前記転写ニップ部を通過するシートに、感光体ドラム41上のトナー像が転写される。クリーニング装置46は、クリーニングローラー等を有し、トナー像転写後の感光体ドラム41の周面を清掃する。
【0028】
定着部4bは、シートに転写されたトナー像を定着させる。定着部4bは、発熱体を内蔵する加熱ローラー47と、加熱ローラー47に圧接される加圧ローラー48とを含む。トナー像が転写されたシートが、加熱ローラー47と加圧ローラー48とで形成される定着ニップ部を通過すると、トナー像がシートに定着される。定着処理後のシートは、シート排出部3cに送られる。
【0029】
シート排出部3cは、画像形成済のシートをシート後処理装置5の方向に送り出すための対外排出ローラー対36Aと、胴内排出トレイ33の方向に送り出すための対内排出ローラー対36Bとを有する。各排出ローラー対36A、36Bは、排出動作時に回転駆動され、シートを機外に排出する。
【0030】
<シート後処理装置の全体構成>
シート後処理装置5は、本体部1Aにおいて画像形成処理が施されたシート又はシート束に対して所定の後処理を行う。前記後処理としては、例えば、シートに綴じ孔を穿孔する穿孔処理、シート束にステープルを打設するステープル処理などが挙げられる。
【0031】
図2は、シート後処理装置5の内部構造を示す断面図である。シート後処理装置5は、本体部1Aの本体ハウジング1AAに隣接して配置される後処理ハウジング50と、この後処理ハウジング50に配置される後処理機構6、シート搬送機構7、及びシート積載装置10と、を備える。
【0032】
後処理ハウジング50は、シート後処理装置5を構成する各種機構を収容可能な内部空間を有する箱形のハウジングである。本体部1Aの対外排出ローラー対36Aから送り出されたシートは、後処理ハウジング50へ送り込まれてくる。後処理ハウジング50の、本体ハウジング1AAと対向する側面には、対外排出ローラー対36Aから送り出されたシートを後処理ハウジング50内に受け入れるシート受入部51が設けられている。また、後処理ハウジング50の内部には、シート受入部51により後処理ハウジング50内に受け入れられたシートの搬送経路となるシート搬送路52が形成されている。
【0033】
後処理機構6は、後処理ハウジング50内において、シートに対して所定の後処理を施す。本実施形態では、後処理機構6は、穿孔処理部61とステープル処理部62とを含む。
【0034】
ステープル処理部62は、シート搬送路52の下方に配置される第1後処理部である。ステープル処理部62は、複数枚のシートからなるシート束に対してステープルを打設するステープル処理を行う。ここでのステープル処理は、シート束の角部若しくは端部にステープルを打設する、いわゆる端綴じのための処理である。
【0035】
穿孔処理部61は、シート搬送路52のシート搬送方向H11上流端に配置される第2後処理部である。つまり、穿孔処理部61は、シート受入部51に対し、シート搬送方向H11の下流側に隣接して配置される。穿孔処理部61は、シート受入部51を通過し、シート搬送路52を搬送されるシートに綴じ孔を穿孔する穿孔処理を行う。ここでの穿孔処理は、シートの、シート搬送方向H11と直交するシート幅方向一方側の側端縁に沿って、綴じ孔を穿孔する処理である。
【0036】
シート搬送機構7は、シート搬送路52に配置され、当該シート搬送路52に沿ったシート搬送方向H11にシートを搬送する機構である。シート搬送機構7は、搬送ローラー対71と、第1排出ローラー対72と、第2排出ローラー対73とを含む。
図2に示すように、搬送ローラー対71、第1排出ローラー対72、及び第2排出ローラー対73は、この順で、シート搬送方向H11の上流から下流に向かって並んでいる。
【0037】
搬送ローラー対71は、穿孔処理部61に対し、シート搬送方向H11の下流側に隣接して配置されるシート搬送ローラー対である。搬送ローラー対71は、回転駆動することにより、穿孔処理部61による穿孔処理後のシート、若しくは穿孔処理がスルーされたシートを、下流側に搬送する。
【0038】
第1排出ローラー対72は、シート搬送路52において、シート搬送方向H11の上流端と下流端との間に配置されるシート搬送ローラー対である。第1排出ローラー対72は、搬送駆動部70(後記の
図7)から駆動力が与えられて回転する第1駆動ローラー721と、第1駆動ローラー721の回転に伴って従動回転する第1従動ローラー722とからなる。第1駆動ローラー721と第1従動ローラー722とは、その周面同士が所定のニップ圧をもって当接され、シートをニップして搬送する第1ニップ部72Nを形成している。
【0039】
第1排出ローラー対72の直下流側には、第1シート排出検知センサS1が配置されている(
図2参照)。第1シート排出検知センサS1は、シートを光学的に検出するセンサである。第1シート排出検知センサS1は、搬送ローラー対71によって搬送されるシートの先端が第1排出ローラー対72に進入したことを検出する。また、第1シート排出検知センサS1は、第1排出ローラー対72によって搬送されるシートの後端が当該第1排出ローラー対72を通過したことを検出する。
【0040】
第2排出ローラー対73は、シート搬送路52のシート搬送方向H11の下流端に配置されるシート搬送ローラー対である。第2排出ローラー対73は、排出駆動部90(後記の
図7)から駆動力が与えられて回転する第2駆動ローラー731と、第2駆動ローラー731の回転に伴って従動回転する第2従動ローラー732とからなる。第2駆動ローラー731は、シート搬送方向H11と直交するシート幅方向に直線状に延びる回転軸7311回りに回転する。第2駆動ローラー731と第2従動ローラー732とは、その周面同士が所定のニップ圧をもって当接され、シートをニップして搬送する第2ニップ部73Nを形成している。この第2ニップ部73Nは、ステープル処理部62によるステープル処理時等に解除される。この解除の実行のため、シート後処理装置5はニップ解除機構74を備えている(後記の
図7)。ニップ解除機構76は、ニップ解除駆動部91(後記の
図7)から駆動力が与えられることにより、第2従動ローラー732を持ち上げて第2ニップ部73Nを解除させる。
【0041】
第2排出ローラー対73の直下流側には、第2シート排出検知部S2が配置されている(
図2参照)。第2シート排出検知部S2は、第2排出ローラー対73により排出されるシートが当接される当接片と検知片とが設けられたアクチュエータと、検知片を挟むように配置された発光部及び受光部を有するフォトセンサとにより構成される。アクチュエータは、第2排出ローラー対73により排出されるシートが当接片に当接すると時計方向に回動する。このとき、検知片は、フォトセンサの発光部と受光部との間の光路の外側に位置し、発光部から出射される光の受光部への通過を許容する。これにより、第2シート排出検知部S2は、第1排出ローラー対72により搬送されるシートの先端が第2排出ローラー対73に進入したこと、並びに、第2排出ローラー対73によりシートが排出中であることを検出する。一方、シートの後端が第2排出ローラー対73を通過し、当接片に対するシートの当接がなくなると、アクチュエータは反時計方向に回動する。このとき、検知片は、フォトセンサの発光部と受光部との間の光路上に位置し、発光部から出射される光を遮断する。これにより、第2シート排出検知部S2は、第2排出ローラー対73により排出されるシートの後端が当該第2排出ローラー対73を通過したことを検出する。
【0042】
シート後処理装置5は、第1排出ローラー対72によって搬送されるシートを受け入れ、当該シートを積載する処理トレイ81を備える。処理トレイ81は、シート搬送路52の下方に配置されるトレイである。処理トレイ81は、ニップ解除機構74によって第2排出ローラー対73の第2ニップ部73Nが解除された状態で第1排出ローラー対72によって搬送され、ステープル処理部62によりステープル処理が施されるシートを受け入れる。処理トレイ81は、シート搬送方向H11の下流端側が最も高く、上流端側に向けて徐々に下降するように傾斜している。処理トレイ81の下流端は、第2排出ローラー対73の近傍に位置し、上流端は第1排出ローラー対72の下方に位置している。これにより、処理トレイ81は、第1ニップ部72Nと第2ニップ部73Nとを結ぶシート搬送路52よりも下方に位置している。
【0043】
処理トレイ81に一旦載置され、ステープル処理部62によりステープル処理が施されたシートは、第2ニップ部73Nが復元された第2排出ローラー対73によって、シート積載装置10へ排出される。第2排出ローラー対73は、シート積載装置10の一部を構成し、シート積載装置10においてシートを排出するシート排出部として機能する。
【0044】
<シート積載装置の全体構成>
シート積載装置10は、後処理機構6により後処理が施されたシートを積載する装置である。シート積載装置10について、
図2に加えて
図3を参照して説明する。
図3は、シート積載装置10の構成を概略的に示す図である。シート積載装置10は、積載トレイ11と、一対の第2カーソル12と、出没部材13と、シート後端押え部材14と、シート後端叩き部材15とを備える。なお、
図3においては、一対の第2カーソル12が省略されている。
【0045】
積載トレイ11は、第2排出ローラー対73のシート搬送方向H11(以下、「シート排出方向H11」という)下流側に配置され、シート後処理装置5においてシートの最終的な排出場所となるトレイである。積載トレイ11は、穿孔処理部61により穿孔処理が施されたシート、又は、ステープル処理部62によりステープル処理が施されたシートであって、第2排出ローラー対73によって排出されるシートを積載するシート積載面111を有する。シート積載面111は、シート排出方向H11の下流端側が最も高く、上流端側に向けて徐々に下降するように傾斜している。シート積載面111の上流端は、第2排出ローラー対73の下方に位置している。また、積載トレイ11の直上流側には、シート受け壁112が立設されている。シート受け壁112は、シート積載面111に沿って落下するシートのシート排出方向H11上流端(後端)を受け止める。積載トレイ11のシート積載面111上に積載されたシートは、その後端がシート受け壁112に当接した状態となる。
【0046】
また、積載トレイ11は、シート積載面111上でのシートの積載量に応じて上下方向に昇降可能に構成されている。積載トレイ11は、トレイ昇降駆動部113(後記の
図7)によって昇降駆動される。積載トレイ11が最上位に配置された状態において、積載トレイ11の上流端よりも僅かに下流側であって、シート積載面111に対して所定の距離上方側に離れた位置に、上面検知センサS3が配置されている(
図2参照)。上面検知センサS3は、シート積載面111またはシート積載面111上に積載されたシートの上面を検知するセンサであり、その検知に応じて検知信号を出力する。積載トレイ11は、上面検知センサS3からの検知信号の出力に応じて、その昇降動作が制御される。積載トレイ11の昇降動作の制御は、所定の時間間隔(例えば数秒間隔)で定期的に行われる。これにより、シート積載面111上の最上層のシートの位置が、一定の高さ位置に維持される。積載トレイ11の昇降動作の詳細については、後述する。
【0047】
一対の第2カーソル12は、シート積載面111上に積載されたシートの、シート排出方向H11と直交するシート幅方向の側端面に当接することにより、シートのスキュー矯正並びにシートを幅合わせする幅合わせ処理を行うカーソルである。一対の第2カーソル12は、シート幅方向に互いに間隔をおいて配置され、シート積載面111に対してシート幅方向に移動可能である。
【0048】
図2に示すように、一対の第2カーソル12は、シャフト122が挿通されたホルダ121に支持されている。シャフト122は、第2排出ローラー対73の上方でシート幅方向に沿って延びるように、後処理ハウジング50に支持されている。ホルダ121は、シート幅方向に沿って移動可能となるようにシャフト122に支持されている。ホルダ121は、一対の第2カーソル12の先端部が上下方向に揺動可能となるように、一対の第2カーソル12のシート排出方向H11上流側の基端部を中心に回動可能に、一対の第2カーソル12を支持している。換言すると、一対の第2カーソル12は、ホルダ121のシャフト122に沿った移動に伴ってシート幅方向に移動するとともに、その先端部が上下方向に揺動可能となるように、基端部を中心に回動可能に支持されている。
【0049】
出没部材13は、シート幅方向に所定の幅を有し、シート排出方向H11に円弧状に延びる部材である。出没部材13は、少なくとも一部がシート積載面111の上方側で対向するように第2排出ローラー対73に対してシート排出方向H11の下流側に突出した突出位置と、第2排出ローラー対73に対してシート排出方向H11の上流側に退避した退避位置との間で出没自在に構成される。出没部材13は、突出位置に配置された状態において、第2排出ローラー対73によって排出されるシートの下面に当接し、当該シートをシート排出方向H11へガイドする。また、出没部材13は、退避位置に配置された状態において、第2排出ローラー対73を通過したシートの積載トレイ11への積載を許容する。
【0050】
出没部材13について、
図3に加えて
図4を参照して説明する。
図4は、出没部材13を示す斜視図である。
図4(1)は出没部材13が突出位置に配置された状態を示し、
図4(2)は出没部材13が退避位置に配置された状態を示している。出没部材13は、シート幅方向H2に間隔をおいて複数配置されている。本実施形態では、2つの出没部材13が配置されている。2つの出没部材13は、出没駆動部131によって同時に駆動される。
【0051】
出没駆動部131は、出没部材13の出没動作をガイドするガイドレール1311と、ピニオンギア1312と、第1駆動伝達ギア1313と、駆動伝達軸1315と、駆動軸1319と、駆動モーター1322とを備える。ガイドレール1311、ピニオンギア1312、第1駆動伝達ギア1313及び駆動伝達軸1315は、2つの出没部材13の各々に対応して、それぞれ2つずつ設けられている。駆動軸1319及び駆動モーター1322は、それぞれ1つ設けられている。出没駆動部131は、1つの駆動モーター1322によって2つの出没部材13を同時に駆動させるように構成されている。
【0052】
各ガイドレール1311は、第2排出ローラー対73に対してシート排出方向H11の上流側に配置され、各出没部材13と同一の円弧状に形成されている。各出没部材13は、下面側にラックが形成され、各ガイドレール1311に沿って突出位置と退避位置との間で移動する。
【0053】
各ピニオンギア1312は、シート幅方向H11に沿った軸心回りに回転可能であり、各出没部材13の下面に形成されたラックと係合している。各第1駆動伝達ギア1313は、シート幅方向H11に沿った軸心回りに回転可能であり、各ピニオンギア1312と噛み合っている。各駆動伝達軸1315は、シート幅方向H2に沿って延びる、回転可能な軸であり、一端部に第1駆動伝達ギア1313と噛み合う第2駆動伝達ギア1314が配置され、他端部に第1プーリー1316が配置されている。
【0054】
駆動軸1319は、シート幅方向H2に沿って延びる、回転可能な軸であり、両端部にそれぞれ第2プーリー1318が配置され、中間部に第3プーリー1320が配置されている。駆動軸1319の両端部にそれぞれ配置された第2プーリー1318と、各駆動伝達軸1315の第1プーリー1316との間には、駆動伝達ベルト1317がそれぞれ巻き渡されている。また、駆動軸1319の第3プーリー1320と、駆動モーター1322のモーター軸との間には、駆動ベルト1321が巻き渡されている。
【0055】
上記のように構成された出没駆動部131では、1つの駆動モーター1322が回転駆動すると、その駆動力が駆動ベルト1321を介して1つの駆動軸1319に入力され、駆動軸1319が回転する。駆動軸1319が回転すると、その回転力が駆動伝達ベルト1317を介して各駆動伝達軸1315に伝達され、各駆動伝達軸1315が回転する。各駆動伝達軸1315が回転すると、その回転と一体的に各第2駆動伝達ギア1314が回転し、当該第2駆動伝達ギア1314と噛合した各第1駆動伝達ギア1313も回転する。各第1駆動伝達ギア1313が回転すると、当該第1駆動伝達ギア1313と噛合した各ピニオンギア1312が回転する。各ピニオンギア1312が回転することにより、当該ピニオンギア1312と係合するラックが下面に形成された各出没部材13が、各ガイドレール1311に沿って突出位置と退避位置との間で出没自在に移動する。出没駆動部131は、第2排出ローラー対73によるシートの排出中において、各出没部材13を突出位置に移動させることにより、各出没部材13にシートの排出をガイドさせる。また、出没駆動部131は、シートの後端が第2排出ローラー対73を通過するまでに、各出没部材13を退避位置に移動させる。各出没部材13の出没動作の詳細については、後述する。
【0056】
図2及び
図3を参照して、シート後端押え部材14は、積載トレイ11のシート排出方向H11上流側に配置され、シート積載面111上に積載されたシートの後端を上方から押える部材である。シート後端押え部材14は、回転軸7311の下方側に配置され、シート幅方向H2に延びる回動軸141回りに、正逆両方向に回動可能とされている。シート後端押え部材14は、後端押え駆動部142(後記の
図7)によって回動軸141回りに回動されることにより、シート積載面111上に積載されたシートの後端を上方から押える後端押え位置と、その後端押えを解除する後端押え解除位置との間で揺動可能である。シート後端押え部材14の揺動動作の詳細については、後述する。
【0057】
シート後端叩き部材15は、第2排出ローラー対73を通過したシートの後端部を、積載トレイ11に向かう方向に叩くことにより、当該シートを積載トレイ11へ強制的に落下させるために設けられたブレード部材である。シート後端叩き部材15について、
図3に加えて
図5及び
図6を参照して説明する。
図5はシート後端叩き部材15を示す斜視図であり、
図6はシート後端叩き部材15を拡大して示す斜視図である。
【0058】
第2排出ローラー対73は、シート幅方向H2に間隔をおいて複数配置されている。本実施形態では、2つの第2排出ローラー対73が配置されている。シート後端叩き部材15は、各第2排出ローラー対73における第2駆動ローラー731の各々と同軸上に、複数配置されている。具体的には、シート後端叩き部材15は、各第2排出ローラー対73における第2駆動ローラー731の回転軸7311の各々に、複数挿通されて取り付けられている。本実施形態では、各第2排出ローラー対73における第2駆動ローラー731の回転軸7311の各々に2つずつ、合計4つのシート後端叩き部材15が挿通されて取り付けられている。4つのシート後端叩き部材15は、第2駆動ローラー731とは独立して、同時に回転駆動される。つまり、4つのシート後端叩き部材15は、各第2排出ローラー対73の第2駆動ローラー731を回転駆動させる排出駆動部90とは別体に設けられた後端叩き駆動部161によって同時に駆動され、各回転軸7311を中心に回転する。4つのシート後端叩き部材15は、各回転軸7311を中心とした回転によって、各第2排出ローラー対73を通過したシートの後端部を、積載トレイ11に向かう方向に叩く。
【0059】
なお、前述のシート後端押え部材14は、シート後端叩き部材15の下方側に配置されている。また、出没部材13、シート後端押え部材14、及びシート後端叩き部材15は、それぞれ、シート幅方向H2に互いに離れて配置されている。
【0060】
2つの第2排出ローラー対73の第2駆動ローラー731は、排出駆動部90によって同時に駆動される。
図5に示すように、排出駆動部90は、駆動伝達軸905と、駆動軸909と、駆動ギア910と、駆動モーター911とを備える。駆動伝達軸905は、2つの第2駆動ローラー731の各々に対応して、2つ設けられている。駆動軸909、駆動ギア910及び駆動モーター911は、それぞれ1つ設けられている。排出駆動部90は、1つの駆動モーター911によって2つの第2駆動ローラー731を同時に駆動させるように構成されている。
【0061】
各第2駆動ローラー731の回転軸7311には、第1プーリー901が配置されている。各駆動伝達軸905は、シート幅方向H2に沿って延びる、回転可能な軸であり、第2プーリー903及び第3プーリー904が配置されている。各第2駆動ローラー731の回転軸7311に配置された第1プーリー901と、各駆動伝達軸905の第2プーリー903との間には、第1駆動伝達ベルト902がそれぞれ巻き渡されている。
【0062】
駆動軸909は、シート幅方向H2に沿って延びる、回転可能な軸であり、両端部にそれぞれ第4プーリー907が配置され、中間部に駆動伝達ギア908が配置されている。駆動軸909の両端部にそれぞれ配置された第4プーリー907と、各駆動伝達軸905の第3プーリー904との間には、第2駆動伝達ベルト906がそれぞれ巻き渡されている。駆動ギア910は、シート幅方向H11に沿った軸心回りに、駆動モーター911によって回転されるギアであり、駆動軸909に配置された駆動伝達ギア908と噛み合っている。
【0063】
上記のように構成された排出駆動部90では、1つの駆動モーター911が回転駆動すると、その駆動力が駆動ギア910及び駆動伝達ギア908を介して1つの駆動軸909に入力され、駆動軸909が回転する。駆動軸909が回転すると、その回転力が第2駆動伝達ベルト906を介して各駆動伝達軸905に伝達され、各駆動伝達軸905が回転する。各駆動伝達軸905が回転すると、その回転力が第1駆動伝達ベルト902を介して各回転軸7311に伝達され、各回転軸7311が回転し、その回転軸7311と一体的に各第2駆動ローラー731が回転する。
【0064】
排出駆動部90とは別体に設けられ、4つのシート後端叩き部材15を同時に駆動させる後端叩き駆動部161は、駆動伝達軸1613と、駆動軸1619と、駆動ギア1620と、駆動モーター1621とを備える。駆動伝達軸1613は、第2排出ローラー対73を通過したシートのシート幅方向H2一端部を叩くために設けられた2つのシート後端叩き部材15と、シート幅方向H2他端部を叩くために設けられた2つのシート後端叩き部材15とに対応して、2つ設けられている。駆動軸1619、駆動ギア1620及び駆動モーター1621は、それぞれ1つ設けられている。後端叩き駆動部161は、1つの駆動モーター1621によって4つのシート後端叩き部材15を同時に駆動させるように構成されている。
【0065】
4つのシート後端叩き部材15の各々は、
図6に示すように、駆動被伝達部153を有している。各駆動伝達軸1613は、シート幅方向H2に沿って延びる、回転可能な軸であり、一対の第1プーリー1612が配置されている。各一対の第1プーリー1612と各シート後端叩き部材15の駆動被伝達部153との間には、第1駆動伝達ベルト1611がそれぞれ巻き渡されている。
【0066】
駆動軸1619は、シート幅方向H2に沿って延びる、回転可能な軸であり、両端部にそれぞれ第2プーリー1617が配置され、中間部に駆動伝達ギア1618が配置されている。駆動軸1619の両端部にそれぞれ配置された第2プーリー1617と駆動伝達軸1613との間には、第3プーリー1615を介して第2駆動伝達ベルト1614及び第3駆動伝達ベルト1616が巻き渡されている。駆動ギア1620は、シート幅方向H11に沿った軸心回りに、駆動モーター1621によって回転されるギアであり、駆動軸1619に配置された駆動伝達ギア1618と噛み合っている。
【0067】
上記のように構成された後端叩き駆動部161では、1つの駆動モーター1621が回転駆動すると、その駆動力が駆動ギア1620及び駆動伝達ギア1618を介して1つの駆動軸1619に入力され、駆動軸1619が回転する。駆動軸1619が回転すると、その回転力が第2駆動伝達ベルト1614及び第3駆動伝達ベルト1616を介して各駆動伝達軸1613に伝達され、各駆動伝達軸1613が回転する。各駆動伝達軸1613が回転すると、その回転力が第1駆動伝達ベルト1611を介して各シート後端叩き部材15に伝達される。これにより、各シート後端叩き部材15は、第2駆動ローラー731の回転軸7311を中心に回転し、第2排出ローラー対73を通過したシートの後端部を、積載トレイ11に向かう方向に叩く。なお、各シート後端叩き部材15の回転軸7311を中心とした回転の方向は、第2排出ローラー対73の第2駆動ローラー731の回転と同方向である。各シート後端叩き部材15の叩き動作の詳細については、後述する。
【0068】
また、シート後端叩き部材15は、
図6に示すように、第1駆動伝達ベルト1611が巻回される前記駆動被伝達部153が取り付けられ、回転軸7311に挿通される円筒状の本体部15Aと、その本体部15Aから外方に突出したブレード150とを含む。シート後端叩き部材15においては、本体部15Aから突出したブレード150は1つのみであり、この1つのブレード150が、第2排出ローラー対73を通過したシートの後端部を積載トレイ11に向かう方向に叩く部分となる。更に、ブレード150は、本体部15Aから外方へ突出する取付部151と、ブレード部152とを有する。取付部151は、ブレード150において本体部15Aに連なる部分であり、本体部15Aと一体的に形成され、剛性を有する。ブレード部152は、取付部151から外方に延出するように、当該取付部151に取り付けられている。このブレード部152は、弾性を有する。
【0069】
また、シート後端叩き部材15は、回転軸7311を中心に回転したときに、取付部151及びブレード部152の各々の先端が、積載トレイ11におけるシート積載面111の上流端部の上方付近を通過するように、構成されている。より詳しく説明すると、取付部151の長さは、回転軸7311を中心としたシート後端叩き部材15の回転による叩き動作によって積載トレイ11上に落下した、ステープル処理部62によるステープル処理後のシート束の後端に、取付部151の先端が接する長さに設定されている。これにより、剛性を有する取付部151によってステープル処理後のシート束を積載トレイ11上に落下させることができるとともに、積載トレイ11上に落下したシート束を上流側のシート受け壁112に向けて引き込むことができる。更に、シート束の後端にカールが発生していた場合には、そのカールを取付部151によって押え付けることができる。つまり、剛性を有する取付部151は、回転軸7311を中心としたシート後端叩き部材15の回転によって、第2排出ローラー対73を通過したシート束の後端部を上方から叩いて当該シート束を積載トレイ11上に落下させる叩き機能に加えて、積載トレイ11上に落下したシート束を上流側に引き込む機能と、シート束の後端のカールを押え付ける機能とを有する。
【0070】
一方、ブレード部152の長さは、シート後端叩き部材15の回転による叩き動作によって積載トレイ11上に落下した、ステープル処理がスルーされたシートの後端に、ブレード部152の先端が接する長さに設定されている。これにより、弾性を有するブレード部152によってシートを積載トレイ11上に落下させることができるとともに、積載トレイ11上に落下したシートを上流側のシート受け壁112に向けて引き込むことができる。更に、シートの後端にカールが発生していた場合には、そのカールをブレード部152によって押え付けることができる。つまり、弾性を有するブレード部152は、回転軸7311を中心としたシート後端叩き部材15の回転によって、第2排出ローラー対73を通過したシートの後端部を上方から叩いて当該シートを積載トレイ11上に落下させる叩き機能に加えて、積載トレイ11上に落下したシートを上流側に引き込む機能と、シートの後端のカールを押え付ける機能とを有する。なお、ブレード部152の叩き機能、引き込み機能及びカール押え付け機能は、ステープル処理後のシート束に対しても、効果的に発揮される。
【0071】
<シート後処理装置の制御系>
次に、シート後処理装置5の制御系について、
図7のブロック図を参照して説明する。シート後処理装置5は、制御部100を備えている。制御部100は、シート積載装置10を含めたシート後処理装置5の各部の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部100は、前記CPUが前記ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、シート積載装置10を含めたシート後処理装置5の各部の動作を制御する。
【0072】
制御部100は、後処理機構6の穿孔処理部61による穿孔処理動作、並びに、ステープル処理部62によるステープル処理動作を制御する。制御部100は、搬送駆動部70の駆動を制御することにより、搬送ローラー対71及び第1排出ローラー対72の回転及びその停止を制御する。制御部100は、排出駆動部90の駆動を制御することにより、第2排出ローラー対73の回転及びその停止を制御する。
【0073】
制御部100は、ニップ解除駆動部91の駆動を制御することにより、ニップ解除機構74による第2排出ローラー対73の第2ニップ部73Nの解除動作及びその復元動作を制御する。例えば、所定枚数のシートからなるシート束に対してステープル処理部62によるステープル処理が行われる場合、制御部100は、1枚目のシートが処理トレイ81に引き込まれた後に、ニップ解除駆動部91によりニップ解除機構74を動作させて、第2ニップ部73Nを解除させる。そして、制御部100は、2枚目以降のシートが処理トレイ81に引き込まれ、ステープル処理が実行された後、積載トレイ11にシート束を排出する際に第2ニップ部73Nを復元させる。
【0074】
<シート積載装置によるシート積載動作の制御について>
また、制御部100は、トレイ昇降駆動部113、出没駆動部131、後端押え駆動部142及び後端叩き駆動部161の駆動を制御することにより、シート積載装置10のシート積載動作を制御する。制御部100は、トレイ昇降駆動部113の駆動を制御することにより、積載トレイ11の昇降動作を制御する。制御部100は、出没駆動部131の駆動を制御することにより、出没部材13のガイドレール1311に沿った突出位置と退避位置との間での移動に関する出没動作を制御する。制御部100は、後端押え駆動部142の駆動を制御することにより、シート後端押え部材14の回動軸141回りの回動による後端押え位置と後端押え解除位置との間での揺動動作を制御する。制御部100は、後端叩き駆動部161の駆動を制御することにより、シート後端叩き部材15の回転軸7311を中心とした回転に応じたブレード150による、第2排出ローラー対73を通過したシートの後端部を積載トレイ11に向かう方向に叩く叩き動作と、その叩き動作から連続して、積載トレイ11上に落下したシートの後端部に上方から接触して当該シートを上流側に引き込みつつ押え付ける押え動作と、を制御する。
【0075】
まず、積載トレイ11の昇降動作時における制御部100の制御について、
図8A〜
図8Cを参照して説明する。
図8A〜
図8Cは、シート積載装置10の積載トレイ11の昇降動作を説明するための図である。なお、以下の説明では、積載トレイ11のシート積載面111上に積載済みのシートを「シートP1」と称し、シート積載面111上に積載される前のシートであって、第2排出ローラー対73によりシート排出方向H11に排出されているシートを「シートP2」と称する。
【0076】
図8Aに示すように、制御部100は、排出駆動部90を制御し第2排出ローラー対73の回転によるシートP2の排出中において、出没駆動部131を制御してシートガイド処理を実行し、出没部材13を第2排出ローラー対73に対してシート排出方向H11の下流側に突出した突出位置に配置する。シートガイド処理の実行中において、第2排出ローラー対73により排出されるシートP2は、突出位置に配置された出没部材13の上面に当接し、積載トレイ11へ向けてシート排出方向H11へガイドされる。なお、シートガイド処理の実行中、すなわち第2排出ローラー対73によるシートP2の排出中においては、制御部100は、後端叩き駆動部161を制御し、シート後端叩き部材15を停止位置に停止させる停止処理を実行する。停止位置に配置されたシート後端叩き部材15は、ブレード150がシート排出方向H11の上流側を指向する状態とされる。ブレード150がシート排出方向H11の上流側を指向した状態では、第2排出ローラー対73による排出中のシートP2に対するブレード150の干渉が防止される。
【0077】
そして、制御部100は、シートガイド処理の実行中において、トレイ昇降駆動部113を制御し、上面検知センサS3からの検知信号の出力に応じた、積載トレイ11の昇降動作に関するトレイ昇降処理を実行する。具体的には、制御部100は、シートガイド処理の実行中において、上面検知センサS3から検知信号が出力されていると、当該検知信号の出力が停止するまで、トレイ昇降駆動部113によって積載トレイ11を下方向H31に一旦下降させる(
図8B参照)。その後、制御部100は、積載トレイ11のシート積載面111上に積載されているシートP1において最上層のシートP1Uの検知に応じた検知信号が上面検知センサS3から出力されるまで、トレイ昇降駆動部113によって積載トレイ11を上方向H32に上昇させる(
図8C参照)。
【0078】
図9は、従来技術における、シートガイド処理の実行中以外のタイミングでの積載トレイ11の昇降動作を説明するための図である。シートガイド処理の実行中以外のタイミングにおいて、上面検知センサS3からの検知信号の出力に応じた積載トレイ11の昇降動作が行われた場合、次のような不具合が生じる。
図9(1)に示すように、一旦下降された後における積載トレイ11の上昇動作中において、第2排出ローラー対73を通過し、積載トレイ11に向けて落下するシートP2を上面検知センサS3が検知した場合、その落下中のシートP2の位置がシート積載面111上の最上層のシートの位置であると誤認識されてしまう。このような場合、シート積載面111上の最上層のシートの位置は、所定の高さ位置よりも低い位置となる。このため、例えば、第2排出ローラー対73により排出されるシートP2の先端が丸まったりするなど、シートの排出状態が不安定なものとなる可能性が高まり、その結果、積載トレイ11上に積載されるシートの整合性が悪化してしまう。
【0079】
これに対し、本実施形態では、
図8Cに示すように、出没部材13が突出位置に配置されたシートガイド処理の実行中においては、第2排出ローラー対73により排出されるシートP2は出没部材13によってガイドされているので、当該シートP2が積載トレイ11に向けて落下することはない。このようなシートガイド処理の実行中においてトレイ昇降処理が実行されることにより、積載トレイ11に向けて落下するシートP2の上面検知センサS3による検知が防止される。このため、積載トレイ11への落下中のシートP2の位置が、シート積載面111上の最上層のシートP1Uの位置であると認識される誤認識を、防止することができる。これにより、シート積載面111上の最上層のシートP1Uの位置は、所定の高さ位置よりも低い位置となることが抑止され、一定の高さ位置に維持される。従って、第2排出ローラー対73により排出されるシートP2の先端が過度に丸まったりするなど、シートP2の排出状態が不安定なものとなる可能性を可及的に排除し、積載トレイ11上に積載されるシートの整合性を良好に維持することができる。
【0080】
また、
図9(2)に示すように、積載トレイ11におけるシート積載面111上のシートP1の後端に、上方へのカールが発生している場合がある。一旦下降された後における積載トレイ11の上昇動作中において、シートP1の後端のカールを上面検知センサS3が検知した場合、そのカールの位置がシート積載面111上の最上層のシートの位置であると誤認識されてしまう。このような場合も、シート積載面111上の最上層のシートの位置は、所定の高さ位置よりも低い位置となる。
【0081】
そこで、本実施形態では、
図8A〜
図8Cに示すように、制御部100は、積載トレイ11を昇降動作させるトレイ昇降処理の実行中において、後端押え駆動部142を制御し、シート後端押え部材14を回動軸141回りに反時計方向に回動させる。これにより、シート後端押え部材14は、シート積載面111上に積載されたシートP1の後端を上方から押える後端押え位置に配置される。このように、シート後端押え部材14がシート積載面111上に積載されたシートP1の後端を上方から押えることによって、シートP1に上方へのカールが発生していたとしても、そのカールを押え付けることができる。このため、シート積載面111上のシートP1における後端のカールの上面検知センサS3による検知が防止される。この結果、シートP1の後端のカールの位置が、シート積載面111上の最上層のシートP1Uの位置であると認識される誤認識を、防止することができる。これにより、シート積載面111上の最上層のシートP1Uの位置は、所定の高さ位置よりも低い位置となることが抑止され、一定の高さ位置に維持される。
【0082】
次に、第2排出ローラー対73による排出中のシートP2の後端が、当該第2排出ローラー対73を通過するときにおける制御部100の制御について、
図10A〜
図10Eを参照して説明する。
図10A〜
図10Eは、シートP2の後端が第2排出ローラー対73を通過するときにおける制御部100の制御動作を説明するための図である。
【0083】
制御部100は、第2排出ローラー対73の回転により排出されるシートP2の後端が当該第2排出ローラー対73を通過する少し手前で、すなわち、シートP2の先端が第2シート排出検知部S2によって検知されてから所定時間経過後に、排出駆動部90を制御し、減速処理を実行する。制御部100は、減速処理において、第2排出ローラー対73の回転速度を、例えば最高速の1/5程度にまで減速させる。そして、
図10Aに示すように、制御部100は、第2排出ローラー対73の回転により排出されるシートP2の後端が当該第2排出ローラー対73を通過するまでに、出没駆動部131を制御してシート積載許容処理を実行する。制御部100は、シート積載許容処理における出没駆動部131の制御によって、出没部材13を第2排出ローラー対73に対してシート排出方向H11の上流側に退避した退避位置に配置する。退避位置に配置された出没部材13は、第2排出ローラー対73の通過後においてシートP2の積載トレイ11への積載を許容する。これにより、第2排出ローラー対73を通過したシートP2の、積載トレイ11への落下が可能となる。
【0084】
更に、制御部100は、第2排出ローラー対73の回転により排出されるシートP2の後端が当該第2排出ローラー対73を通過し、当該シートP2が積載トレイ11のシート積載面111上に載置される前に、後端押え駆動部142を制御し、シート後端押え部材14を回動軸141回りに時計方向に回動させる。これにより、シート後端押え部材14は、シート積載面111上に積載されたシートP1に対する後端押えを解除する後端押え解除位置に配置される(
図10A〜
図10C参照)。つまり、制御部100は、シートP2の後端が第2排出ローラー対73を通過し、シートP2が積載トレイ11のシート積載面111上に載置されたときには、シート後端押え部材14を後端押え解除位置に配置する。これにより、第2排出ローラー対73を通過した後に積載トレイ11に向けて落下するシートP2が、シート後端押え部材14に干渉されることなく、シート積載面111上に積載される。
【0085】
また、シート後処理装置5においてシートを連続して搬送するときの搬送速度を高速化させると、その高速化に伴ってシートガイド処理及びシート積載許容処理の各々の実行可能時間が短時間となる。このような場合、第2排出ローラー対73を通過した後のシートP2の落下を自由落下のままにしておくと、シートガイド処理の実行中において、シートP2が積載トレイ11に向けて落下中である可能性がある。このため、シートガイド処理の実行中においてトレイ昇降処理が実行されたとしても、積載トレイ11に向けて落下中のシートP2が上面検知センサS3によって検知されてしまう可能性がある。
【0086】
そこで、制御部100は、出没部材13が退避位置に配置された状態で、後端叩き駆動部161を制御し、停止位置に配置されるシート後端叩き部材15を(
図8A〜
図8C参照)、回転軸7311を中心として1回転させる回転処理を実行する(
図10A〜
図10E参照)。なお、シート後端叩き部材15を1回転させる回転処理が実行されるのは、第2排出ローラー対73の回転により排出されるシートP2の後端が当該第2排出ローラー対73を通過し、当該シートP2が積載トレイ11のシート積載面111上に載置される前である。回転処理において、シート後端叩き部材15の回転速度は、前述した減速処理における第2駆動ローラー731の減速時の回転速度よりも、所定の範囲で速い速度に設定される。シート後端叩き部材15の回転速度が、前記所定の範囲の下限値よりも遅い速度に設定された場合、ブレード150によるシートP2の後端部に対する叩き動作及び押え動作を、第2排出ローラー対73を通過した直後のシートP2に対して行うことができない可能性がある。一方、シート後端叩き部材15の回転速度が、前記所定の範囲の上限値よりも速い速度に設定された場合、回転軸7311を中心に回転するシート後端叩き部材15のブレード150がシートP2の後端部に接触したときに、当該シートP2に対して下方へ落下させる力に加えてシート排出方向H11へ押し出す力が付加されてしまう可能性がある。
【0087】
シート後端叩き部材15は、第2排出ローラー対73を通過した直後のシートP2の後端部を、積載トレイ11に向かう方向(下方向H31)に叩くことによって、当該シートP2を積載トレイ11へ強制的に落下させる(
図10B参照)。なお、
図10Bに示すように、回転処理の実行中においてブレード150がシートP2の後端部を叩く前に、シート後端押え部材14は、後端押え解除位置に配置されている。シート後端叩き部材15によって後端部が叩かれたシートP2は、積載トレイ11に向けて速く落下する。これにより、シートの搬送速度の高速化が図られたとしても、シートガイド処理の実行中においてトレイ昇降処理が実行されることにより、積載トレイ11に向けて落下するシートP2の上面検知センサS3による検知が防止される。
【0088】
また、前述したように、シート後端叩き部材15は、シートP2の後端部を叩くためのブレード150が、1つのみである。このため、例えば、シート後端叩き部材15を、周方向に複数のブレードが形成された構成とする場合と比較して、シートP2の後端部を叩くことにより発生する騒音が、可及的に軽減される。
【0089】
また、回転処理において、シート後端叩き部材15のブレード150は、回転軸7311を中心としてシート後端叩き部材15が1回転している間に、第2排出ローラー対73を通過した直後のシートP2に対する叩き動作から連続して、積載トレイ11上に落下したシートP2の後端部に上方から接しながら、当該シートP2を、シート積載面111に沿って上流側に向かう方向H4に引き込みつつ押え付ける押え動作を行う(
図10C参照)。これにより、積載トレイ11上に落下したシートP2の後端がシート受け壁112に当接するまで当該シートP2を引き込むことができる。また、積載トレイ11上に落下したシートP2の後端にカールが発生していた場合には、シート後端叩き部材15は、ブレード150によってそのカールを押え付けながらシートP2を引き込むことができる。
【0090】
ここで、シート後端叩き部材15の回転は、第2排出ローラー対73における第2駆動ローラー731と同軸上の回転であって、第2駆動ローラー731とは独立した回転である。このため、シート後端叩き部材15の回転に応じたブレード150による叩き動作及び押え動作は、第2排出ローラー対73によるシートP2の排出動作に制約されることなく、第2排出ローラー対73を通過した直後のシートP2に対して行われる。これにより、第2排出ローラー対73を通過したシートP2の後端にカールが発生していた場合であっても、シート後端叩き部材15の回転に応じたブレード150による、シートP2の後端部に対する叩き動作及び押え動作を行うことができる。従って、積載トレイ11に向けて排出されるシートP2を当該積載トレイ11へ強制的に落下させるとともに、積載トレイ11上に落下したシートP2の後端を押え付けて浮き上がりを防止することができる。
【0091】
図11は、従来技術における、シート後端叩き部材15の叩き動作を説明するための図である。
図11に示すように、積載トレイ11上に落下したシートP2の後端に、比較的大きな上方へのカールが発生していた場合、シート後端叩き部材15の回転によって当該シートP2が上流側に引き込まれると、そのカールした部分がシート後端叩き部材15の回転力によって折れ曲がってしまう可能性がある。
【0092】
そこで、本実施形態では、
図10D及び
図10Eに示すように、制御部100は、回転処理の実行中において、回転軸7311を中心とした回転によりシートP2を引き込む引き込み動作中のシート後端叩き部材15の先端(ブレード部152の先端)が、積載トレイ11のシート積載面111の上流端を通過する前に、後端押え駆動部142を制御し、シート後端押え部材14を回動軸141回りに反時計方向に回動させる。これにより、シート後端押え部材14は、シート後端叩き部材15の回転によってシート積載面111に沿って上流側に引き込まれるシートP2の後端を上方から押える後端押え位置に配置される。このように、シート後端押え部材14がシート積載面111に沿って上流側に引き込まれるシートP2の後端を上方から押えることによって、シートP2の上方へのカールを押え付けることができる。これにより、カールした部分がシート後端叩き部材15の回転力によって折れ曲がってしまうことを、可及的に抑止することができる。