特許第6984485号(P6984485)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6984485
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】写真撮影装置、画像プリントシステム
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/53 20210101AFI20211213BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20211213BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20211213BHJP
   G07F 17/26 20060101ALN20211213BHJP
【FI】
   G03B17/53
   H04N5/232 300
   H04N5/222 500
   !G07F17/26
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-30995(P2018-30995)
(22)【出願日】2018年2月23日
(65)【公開番号】特開2019-144500(P2019-144500A)
(43)【公開日】2019年8月29日
【審査請求日】2020年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】落合 俊彦
【審査官】 三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−240737(JP,A)
【文献】 特開2000−115688(JP,A)
【文献】 特開2003−298803(JP,A)
【文献】 特開平11−234602(JP,A)
【文献】 特開2006−113492(JP,A)
【文献】 特開2013−033169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/53
H04N 5/232
H04N 5/222
G07F 17/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザをカメラにより撮影する撮影部と、
画像をサーバからダウンロードするダウンロード部と、
前記撮影部により撮影を行って得られた撮影画像と前記サーバからダウンロードして得られたダウンロード画像に画像補正を行って色変換し、プリント用画像を作成する画像補正部と、
前記プリント用画像をプリンタによってプリントするプリント部と、
を有し、
前記画像補正部は、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで、異なる画像補正を行うことを特徴とする写真撮影装置。
【請求項2】
前記画像補正部は、前記画像補正として、
前記撮影画像に対しては、前記カメラの個体差を解消するための補正、前記プリンタの個体差を解消するための補正、およびプリント用メディアのバラツキを解消するための補正を実行し、
前記ダウンロード画像に対しては、前記カメラの個体差を解消するための補正をせず、前記プリンタの個体差を解消するための補正、および前記プリント用メディアのバラツキを解消するための補正を実行することを特徴とする請求項1記載の写真撮影装置。
【請求項3】
前記プリント用メディアのバラツキを解消するための補正を、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで切り替えることを特徴とする請求項2記載の写真撮影装置。
【請求項4】
前記画像補正部は、前記画像補正として画像の取得方法に応じた補正を行い、
前記画像の取得方法に応じた補正を、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで切り替えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の写真撮影装置。
【請求項5】
前記ダウンロード部は、前記画像の取得方法に応じた補正についてのデータであって前記ダウンロード画像に対するものを、前記サーバからダウンロードすることを特徴とする請求項4記載の写真撮影装置。
【請求項6】
前記画像補正部は、ユーザによるフィルタ処理の設定に応じた補正による色変換をさらに行い、
前記フィルタ処理の設定に応じた補正を、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで切り替えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の写真撮影装置。
【請求項7】
前記ダウンロード部は、前記フィルタ処理の設定に応じた補正についてのデータであって前記ダウンロード画像に対するものを、前記サーバからダウンロードすることを特徴とする請求項6記載の写真撮影装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の写真撮影装置と、
ユーザ端末と、
前記サーバと、
を有し、
前記ユーザ端末は、画像を前記サーバに送信することを特徴とする画像プリントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真撮影装置、および画像プリントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等の記憶部に格納されたユーザの画像を街頭のプリント装置でプリントする画像プリントサービスは種々存在し、コンビニエンスストアや家電量販店等に設置されているプリント装置でプリントを行うことが可能である。
【0003】
特許文献1には、証明写真の撮影ボックスにおいて、カメラ付き通信装置(携帯電話)に保存された一般的な画像をプリントできるサービスが記載されている。特許文献1のサービスでは、カメラ付き通信装置からサーバに送信された画像を撮影ボックスでダウンロードしてプリントする。
【0004】
ところで、証明写真の撮影ボックスでは、所望のプリント物を得るために、ユーザの撮影画像に対して各種の画像補正による色変換が実行される。
【0005】
例えば、カメラやプリンタの個体差を解消するための補正(カメラ用補正、プリンタ用補正)が撮影ボックスの製造時に設定され、当該補正によりカメラやプリンタの個体差による画質への影響を排除することができる。また撮影ボックスでは、ユーザの撮影画像を証明写真などとして相応しい画質・色に仕上げるための補正(画作り補正)も予め設定されている。
【0006】
さらに、街頭に設置した撮影ボックスのプリント用メディア(インクリボンや用紙など)の交換時には、メディアのロット間のバラツキを解消するための補正(メディア用補正)も行われる。このメディア用補正は、ある色を撮影した時にプリント物上でそれが所定の色で現れるように設定される。
【0007】
撮影ボックスが街頭で設置されると、ストロボやレンズ、ボックス内等の汚れ等の影響で、写真の画質や色が出荷時と比べて変化する。メディア用補正は上記の通りメディアのバラツキを解消するためのものであるが、実際には上記のような撮影ボックスの撮影系の変化も補償するものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−240737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
撮影ボックスでは、撮影画像に対して上述した各種の補正処理を行ってプリント用画像を作成し、これをプリントしているが、これらの補正処理は前記のようにサーバからダウンロードした画像に対してそのまま適用することはできない。例えば前記したカメラ用補正は撮影画像に対しては必要であるが、サーバからダウンロードした画像に対しては不要である。
【0010】
さらに、前記の画作り補正もカメラ用補正を行っていることを前提として設定されており、またメディア用補正も、前記した通り撮影系の変化を補償するものとなっている。
【0011】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、サーバからダウンロードした画像をプリントする際に所望のプリント物を得ることができる写真撮影装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した課題を解決するための第1の発明は、ユーザをカメラにより撮影する撮影部と、サーバから画像をダウンロードするダウンロード部と、前記撮影部により撮影を行って得られた撮影画像と前記サーバからダウンロードして得られたダウンロード画像に画像補正を行って色変換し、プリント用画像を作成する画像補正部と、前記プリント用画像をプリンタによってプリントするプリント部と、を有し、前記画像補正部は、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで、異なる画像補正を行うことを特徴とする写真撮影装置である。
【0013】
本発明の写真撮影装置は、撮影からプリントまでの全ての処理を写真撮影装置で行う場合と、ダウンロードした画像を写真撮影装置でプリントするだけの場合とで、画像に対して実施する画像補正処理を切り替える。これにより、撮影画像とダウンロード画像のそれぞれに適切な画像補正を行うことが可能となり、撮影画像のみならずダウンロード画像をプリントする際にも所望のプリント物を得ることが可能となる。
【0014】
前記画像補正部は、前記画像補正として、前記撮影画像に対しては、前記カメラの個体差を解消するための補正、前記プリンタの個体差を解消するための補正、およびプリント用メディアのバラツキを解消するための補正を実行し、前記ダウンロード画像に対しては、前記カメラの個体差を解消するための補正をせず、前記プリンタの個体差を解消するための補正、および前記プリント用メディアのバラツキを解消するための補正を実行することが望ましい。
これにより、ダウンロード画像に必要な画像補正処理だけを実施し、ダウンロード画像をプリントする際に所望のプリント物を得ることが可能となる。
【0015】
前記プリント用メディアのバラツキを解消するための補正を、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで切り替えることが望ましい。
前記したように、撮影画像に対しては、メディアのバラツキを解消するための補正が、ストロボやレンズ、ボックス内の汚れといった撮影系の変化を補償するものとなっている。一方、ダウンロード画像に対しては、そのような撮影系の変化の影響の無い、メディアのバラツキを解消するための補正を本来の意味で実施することができる。
【0016】
前記画像補正部は、前記画像補正として画像の取得方法に応じた補正を行い、前記画像の取得方法に応じた補正を、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで切り替えることが望ましい。例えば、前記ダウンロード部は、前記画像の取得方法に応じた補正についてのデータであって前記ダウンロード画像に対するものを、前記サーバからダウンロードする。
この補正により、撮影画像から証明写真等として相応しい画質・色のプリント物を得る一方、ダウンロード画像から一般的な写真等として相応しい画質・色のプリント物を得ることができる。ダウンロード画像についての補正のデータはサーバに保持させておくことで、補正方法の変更、追加等が容易になる。
【0017】
前記画像補正部は、ユーザによるフィルタ処理の設定に応じた補正による色変換をさらに行い、前記フィルタ処理の設定に応じた補正を、前記撮影画像と前記ダウンロード画像とで切り替えることが望ましい。例えば、前記ダウンロード部は、前記フィルタ処理の設定に応じた補正についてのデータであって前記ダウンロード画像に対するものを、前記サーバからダウンロードする。
通常、撮影ボックスでの撮影画像とダウンロード画像とでは画像の内容が異なる。例えば撮影ボックスでの撮影画像は無地の背景に人物の顔が写った画像であることが多いが、ダウンロード画像は一般的な画像であることが多く、背景ももっと複雑であることが多い。そのため、撮影画像におけるフィルタ処理時の補正をそのままダウンロード画像に適用すると、意図した効果が得られないことも多い。そこで、撮影画像とダウンロード画像とでフィルタ処理時の補正を切り替えることで、ダウンロード画像に対してはダウンロード画像用のフィルタ処理を実施し、所望のプリント物を得ることが可能となる。この場合も、ダウンロード画像についての補正のデータをサーバに保持させておくことで、補正方法の変更、追加等が容易になる。
【0018】
第2の発明は、第1の発明の写真撮影装置と、ユーザ端末と、前記サーバと、を有し、前記ユーザ端末は、画像を前記サーバに送信することを特徴とする画像プリントシステムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、サーバからダウンロードした画像をプリントする際に所望のプリント物を得ることができる写真撮影装置等を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】画像プリントシステム1を示す図。
図2】写真撮影装置2の外観を示す図。
図3】写真撮影装置2の構成を示す図。
図4】制御装置20のハードウェア構成を示す図。
図5】サーバ3のハードウェア構成を示す図。
図6】ユーザ端末5のハードウェア構成を示す図。
図7】写真撮影装置2の機能構成を示す図。
図8】画像プリント方法の手順を示すフローチャート。
図9】画像プリント方法の手順を示すフローチャート。
図10】撮影画像xの補正とダウンロード画像yの補正の違いを示す図。
図11】補正の手順を示すフローチャート。
図12】撮影画像xの補正とダウンロード画像yの補正の違いを示す図。
図13】撮影画像xの補正とダウンロード画像yの補正の違いを示す図。
図14】撮影画像xの補正とダウンロード画像yの補正の違いを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施形態]
(1.画像プリントシステム1)
図1は本発明の実施形態に係る画像プリントシステム1を示す図である。図1に示すように、本実施形態の画像プリントシステム1は、写真撮影装置2、サーバ3、およびユーザ端末5がネットワーク6を介して通信可能に接続された構成を有する。
【0023】
写真撮影装置2はユーザが自身の撮影を行うものであり、例えば街頭に設置された証明写真の撮影ボックスである。写真撮影装置2はボックス内のユーザを撮影してその画像を証明写真などとしてプリントする機能(写真撮影サービス)に加え、ユーザ端末5からサーバ3に送信されたユーザの画像のプリントを行う機能(画像プリントサービス)を有する。
【0024】
図2は写真撮影装置2の外観を示す図であり、図3は写真撮影装置2の構成を示す図である。
【0025】
写真撮影装置2はユーザが中に入って撮影を行うボックス状の外観を有し、制御装置20、表示部21、課金部22、撮影部23、照明24、プリンタ25、プリント物取出口26、カーテン27等を有する。
【0026】
制御装置20は写真撮影装置2の内部に設けられ、写真撮影装置2の処理全体を制御する。
【0027】
図4は制御装置20のハードウェア構成を示す図である。図4に示すように、制御装置20は、例えば制御部201、記憶部202、入力部203、通信部204等をバス等により接続して構成したコンピュータにより実現できる。但しこれに限ることなく、適宜様々な構成をとることができる。
【0028】
制御部201はCPU、ROM、RAMなどから構成される。CPUは、記憶部202、ROMなどの記憶媒体に格納された制御装置20の処理に係るプログラムをRAM上のワークエリアに呼び出して実行する。ROMは不揮発性メモリであり、ブートプログラムやBIOSなどのプログラム、データなどを恒久的に保持している。RAMは揮発性メモリであり、記憶部202、ROMなどからロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部201が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
【0029】
記憶部202はハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ等であり、後述する処理に際し制御装置20が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OSなどが格納される。これらのプログラムやデータは、制御部201により必要に応じて読み出され実行される。
【0030】
入力部203は制御装置20に各種の設定入力を行うものである。
通信部204はネットワーク6等を介した通信を媒介する通信インタフェースであり、サーバ3等との間で通信を行う。
【0031】
図2、3の説明に戻る。表示部21は、写真撮影装置2の入力部を兼ねたタッチパネル付ディスプレイ等により実現される。表示部21は、ユーザの操作・選択に係る各種の画面を表示し、画面上のタッチ操作によるユーザの指示入力等を受付ける。
【0032】
課金部22は、硬貨や紙幣の投入口、つり銭返却口、レシート取出口、レシートプリンタ等(不図示)を備え、ユーザからの課金やレシートの発行を管理する。
【0033】
撮影部23は、撮影窓の内側にカメラ等を設けたものである。カメラには例えば高解像度のデジタルカメラが用いられるが、これに限ることはない。
【0034】
照明24は、ユーザを含むボックス内の全体を照らす照明である。照明24は例えば白色の光を照射する面光源であり、撮影部23の上部に設けられるが、これに限ることはない。なお、写真撮影装置2には撮影時のフラッシュ用にストロボ光源も設けられる。
【0035】
プリンタ25は、画像をプリントするものであり、写真撮影装置2の内部に設けられる。画像をプリントしたプリント物はプリント物取出口26に排出される。プリンタ25の方式や設置台数等は特に問わない。
【0036】
カーテン27は、写真撮影装置2のボックス内を外部から遮るものである。
【0037】
図1の説明に戻る。サーバ3は、写真撮影装置2でプリントする画像を管理するサーバである。
【0038】
図5は、サーバ3のハードウェア構成を示す図である。図5に示すように、サーバ3は、例えば制御部31、記憶部32、表示部33、入力部34、及び通信部35等をバス等により接続して構成したコンピュータにより実現できる。但し、これに限ることなく、適宜様々な構成をとることができる。
【0039】
制御部31、記憶部32、入力部34、通信部35の機能は前記した制御部201、記憶部202、入力部203、通信部204と略同様である。また表示部33は液晶パネル等のディスプレイ装置を有する。
【0040】
なお、記憶部32には後述する処理をサーバ3に実行させるためのプログラムが格納される。また入力部34はキーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
【0041】
図1の説明に戻る。ユーザ端末5はユーザが所持するコンピュータ端末であり、例えばスマートフォン等の携帯端末を用いることができる。
【0042】
図6はユーザ端末5のハードウェア構成を示す図である。図6に示すように、ユーザ端末5は制御部51、記憶部52、表示部53、入力部54、通信部55、カメラ56、音声入出力部57等をバス等により接続して構成される。但し、これに限ることなく、適宜様々な構成をとることができる。
【0043】
制御部51、記憶部52、入力部54、通信部55の機能は前記した制御部201、記憶部202、入力部203、通信部204と略同様である。また表示部53は液晶パネル等のディスプレイ装置を有し、入力部54としてのタッチパネルが設けられている。音声入出力部57はマイクやスピーカー等である。
【0044】
なお、記憶部52には専用のアプリケーションプログラムが格納されており、これにより後述する処理をユーザ端末5によって実行させる。
【0045】
図7は写真撮影装置2の機能構成を示す図である。図7に示すように、写真撮影装置2は、撮影部101、ダウンロード部102、画像補正部103、プリント部104等を有する。
【0046】
撮影部101は前記の撮影部23に対応し、カメラによってボックス内のユーザを撮影するものである。
【0047】
ダウンロード部102は、サーバ3から画像をダウンロードするものである。
【0048】
画像補正部103は、撮影部101により得られた撮影画像とサーバ3からダウンロードして得られたダウンロード画像に画像補正を行って色変換し、プリント用画像を作成するものである。画像補正部103は、後述するように撮影画像とダウンロード画像とで異なる画像補正を行う。なお、この画像補正は、ユーザ(が行う設定)によらずに、写真撮影装置2が自動的に実行する補正であり、予め設定された固定の補正値(LUT(ルックアップテーブル)や関数など)を用いるものと、画像を解析して補正値を決める自動補正がある。
【0049】
プリント部104は、画像補正部103で作成したプリント用画像をプリンタ25によってプリントするものである。
【0050】
(2.画像プリント方法)
次に、本実施形態の画像プリント方法について説明する。図8図9は画像プリント方法の手順を示すフローチャートである。図8、9の各ステップのうち、図8のS11、S15はユーザ端末5の制御部51が実行し、図9のS21、S22、S25〜S31は写真撮影装置2の制御装置20が実行する。残りのステップはサーバ3の制御部31が実行する。
【0051】
本実施形態では、まずユーザが自身のユーザ端末5でアプリケーションを立ち上げ、表示部53に表示される選択画面(不図示)上で記憶部52に格納された画像の中からプリントする画像を選択してそのプリント枚数を設定し、サーバ3への送信指示を行う。ユーザ端末5は、選択された画像とそのプリント枚数(画像等という)をサーバ3へ送信する(図8のS11)。
【0052】
サーバ3は、ユーザ端末5から画像等を受信する(S12)と、画像をプリントするための注文IDを作成し、画像等を注文IDと紐付けて記憶部32に記録する(S13)。また、サーバ3は注文IDをユーザ端末5に送信する(S14)。ユーザは、ユーザ端末5にて注文IDを受信する(S15)。注文IDはプリントする画像等を識別する注文識別情報であり、S14では注文IDをコード化した二次元コードをユーザ端末5に送信してもよい。
【0053】
画像(ユーザがサーバ3に送信した画像またはユーザを撮影した画像)をプリントするユーザは、街頭の写真撮影装置2に向かい、写真撮影装置2のボックス内に入る。写真撮影装置2は表示部21にトップ画面を表示しており、トップ画面では、写真撮影サービスや画像プリントサービスへの移行を選択するための選択ボタンが表示される。
【0054】
写真撮影装置2は、画像プリントサービスへの移行を選択するための選択ボタンがタッチされると(図9のS21;画像プリントサービス)、注文IDの入力画面(不図示)を表示し、入力画面で入力された注文IDをサーバ3に送信する(S22)。なお、注文IDの入力は前記の二次元コードを写真撮影装置2に設けた読取部(不図示)で読取らせることにより行ってもよい。
【0055】
サーバ3は、注文IDを受信する(S23)と、注文IDに対応する画像等を写真撮影装置2に送信する(S24)。
【0056】
写真撮影装置2は、画像等を受信(ダウンロード)すると(S25)、表示部21に受信した画像および課金を促すメッセージを表示させる。ユーザは画像を確認し、課金部22にて課金を行う。
【0057】
写真撮影装置2は、課金を受付けると(S26)、S25でダウンロードした画像(以下、ダウンロード画像という)の補正を行ってプリント用画像を作成し(S27)、プリンタ25によってプリントする(S28)。画像のプリントを行った旨の情報は上記の注文ID等とともに写真撮影装置2からサーバ3に送信し、注文IDに対応する画像等をサーバ3において削除する。S27の補正については後述する。
【0058】
一方、写真撮影装置2は、S21において、写真撮影サービスへの移行を選択するための選択ボタンがタッチされると(S21;写真撮影サービス)、写真撮影を行うためのメニュー画面を表示し、写真撮影とそのプリントを行うための諸設定(例えばプリント枚数や写真のサイズ、写真の用途(運転免許証用、パスポート用等)など)をメニュー画面にて受付ける(S29)。その後、写真撮影装置2は表示部21に課金を促すメッセージを表示し、ユーザは課金部22にて課金を行う。
【0059】
写真撮影装置2は、課金を受付けると(S30)、ユーザの写真撮影を行い(S31)、撮影した画像(以下、撮影画像という)の補正を行ってプリント用画像を作成し(S27)、プリンタ25によってプリントする(S28)。
【0060】
(3.画像の補正)
S27では、前記したように撮影画像とダウンロード画像とで異なる画像補正を行う。図10は、撮影画像xの補正とダウンロード画像yの補正の違いを示す図である。
【0061】
すなわち、本実施形態では、撮影画像xに対し、画像補正として、カメラ用補正f、画作り補正g、プリンタ用補正h、メディア用補正iを含む補正による色変換を実行する。カメラ用補正f、画作り補正gはこれらの補正を合成した補正Gによって行われることもある。
【0062】
カメラ用補正f、プリンタ用補正hはそれぞれ写真撮影装置2のカメラ、プリンタの個体差を解消するための補正であり、写真撮影装置2の製造時に設定される。
【0063】
画作り補正gは画像の取得方法(この場合は撮影画像)に応じた補正であり、ユーザの撮影画像xを証明写真などとして相応しい画質・色に仕上げるためのものである。この補正も写真撮影装置2に事前に設定される。
【0064】
メディア用補正iは、写真撮影装置2のプリント用メディア(インクリボンや用紙など)のロット間のバラツキを解消するための補正であり、街頭に設置した写真撮影装置2のプリント用メディアの交換時に行われる。このメディア用補正iは、ある色を撮影部23のカメラで撮影した時にプリント物上でそれが所定の色で現れるように設定される。
【0065】
各補正はLUTやプロファイル、あるいは所定の変換式などを用いて画像の画素の色を別の色に変換することで行われる。各補正に付した符号(f、g、h、iなど)はこの色変換を表わしたものであり、例えばf(x)は撮影画像xを補正fにより色変換した後の画像を示す。以降説明するその他の補正についても同様である。
【0066】
一方、ダウンロード画像yに対しては、画像補正として、プリンタ用補正h、メディア用補正iを含む補正による色変換が実行され、上述のカメラ用補正f及び画作り補正gは省略される。
【0067】
メディア用補正iは、前記したようにプリント用メディアのロット間のバラツキを解消するための補正であり、街頭に設置した写真撮影装置2のプリント用メディアの交換時に行われる。
【0068】
ただし、このメディア用補正iは、ある色を入力した時にプリント物上でそれが所定の色で現れるように設定され、カメラによる撮影を経ない分、撮影画像に対するメディア用補正iとは異なる補正となっている。すなわち、これらのメディア用補正i、iの間で補正に用いるLUTやプロファイル、変換式などが互いに異なり、撮影画像用のメディア用補正iが前記のように撮影系の変化を補償するものとなっている一方、ダウンロード画像用のメディア用補正iはそうではなく、本来の意味でのメディア用補正を行うものとなっている。
【0069】
S27では、図11に示すように、写真撮影装置2は、まず画像の取得方法を判定し(S271)、判定結果に応じて実施する補正を切り替える。すなわち、画像がダウンロードによって得た画像である場合(S271;ダウンロード画像)、写真撮影装置2はダウンロード画像用の補正を実施する(S272)。
【0070】
S272では、写真撮影装置2が、図10に示すようにダウンロード画像yに対してプリンタ用補正hを行った後、メディア用補正iを行うことでプリント用画像i(h(y))を作成し、これをS28でプリントする。
【0071】
一方、画像が撮影によって得た画像である場合(S271;撮影画像)、写真撮影装置2は撮影画像用の補正を実施する(S273)。
【0072】
S273において、写真撮影装置2は図10に示すように撮影画像xに対しカメラ用補正fと画作り補正gを行った後、プリンタ用補正hとメディア用補正iを順に行うことでプリント用画像i(h(g(f(x))))を作成し、これをS28でプリントする。
【0073】
以上説明したように、本実施形態の写真撮影装置2は、撮影からプリントまでの全ての処理を写真撮影装置2で行う場合と、ダウンロードした画像を写真撮影装置2でプリントするだけの場合とで、画像に対して実施する画像補正処理を切り替える。これにより、撮影画像xとダウンロード画像yのそれぞれに適切な画像補正を行うことが可能となり、撮影画像xのみならずダウンロード画像yをプリントする際にも所望のプリント物を得ることが可能となる。
【0074】
例えば本実施形態では、画像補正として、撮影画像xに対しては、カメラ用補正f、プリンタ用補正h、およびメディア用補正iを実行し、ダウンロード画像yに対しては、カメラ用補正fをせず、プリンタ用補正hおよびメディア用補正iを実行する。これにより、ダウンロード画像yに必要な画像補正処理だけを実施し、ダウンロード画像yをプリントする際に所望のプリント物を得ることが可能となる。
【0075】
また本実施形態では、撮影画像xとダウンロード画像yとでメディア用補正i、iを切り替えて用いる。前記したように、撮影画像xに対するメディア用補正iは、ストロボやレンズ、ボックス内の汚れといった撮影系の変化を補償するものとなっている。一方で、ダウンロード画像yに対しては、そのような撮影系の変化の影響がない本来の意味でのメディア用補正iが実施される。
【0076】
しかしながら、本発明は上記の実施形態に限らない。次に、本発明の別の例について、第2、第3の実施形態として説明する。各実施形態はそれまでに説明した実施形態と異なる点について説明し、同様の点については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。
【0077】
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、ダウンロード画像yの補正が第1の実施形態と異なる例である。すなわち本実施形態では、図12に示すように、ダウンロード画像yの画像補正として画作り補正gを実行し色変換を行う。
【0078】
画作り補正gは前記したように画像の取得方法(この場合はダウンロード画像)に応じた補正であり、ダウンロード画像を一般的な写真のプリント物などとして相応しい画質・色に仕上げるためのものである。
【0079】
ダウンロード画像yに対する画作り補正gは、撮影画像に対する画作り補正gとは異なる補正となっている。すなわち、これらの画作り補正g、gの間で補正に用いるLUTやプロファイル、変換式などが互いに異なる。
【0080】
画作り補正gについてのデータは、前記のS25(図9参照)で写真撮影装置2がサーバ3からダウンロードし、S27でこれを用いてダウンロード画像yを補正し、色変換を行うことができる。
【0081】
このように、本実施形態では撮影画像xとダウンロード画像yとで画作り補正g、gを切り替えて用いることで、撮影画像xから証明写真等として相応しい画質・色のプリント物を得る一方、ダウンロード画像yから一般的な写真等として相応しい画質・色のプリント物も得ることができる。
【0082】
また、ダウンロード画像yについての画作り補正gのデータはサーバ3に保持させておくことで、補正方法の変更、追加等が容易になる。ただし、画作り補正gのデータを写真撮影装置2で保持しておくことも可能である。また、図13に示すようにダウンロード画像用の画作り補正gとプリンタ用補正hを合成した補正Hのデータを写真撮影装置2で保持し、これを用いてダウンロード画像yの補正を行うことも可能である。この場合、ダウンロード画像yに適した補正処理を迅速に実施することが可能となる。
【0083】
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、ユーザが画像のフィルタ処理を行う場合に、その設定に応じた補正を撮影画像とダウンロード画像とで切り替える点で第2の実施形態と異なる。
【0084】
すなわち、ユーザは、写真撮影装置2の表示部21で画像の編集を行うことができる。画像の編集は、例えば画像の明るさ、色やシャープネスの調整、画像のスムージング、画像への所定の絵柄の付加等であるが、これに限ることはない。
【0085】
写真撮影装置2では、編集内容に応じた補正を撮影画像に対して行うことができる。例えばシャープネスやスムージングなどのフィルタ処理の設定を行った場合に、フィルタ処理の設定に応じた補正を撮影画像に対して実行する。
【0086】
図14(a)はこの場合の補正について示す図であり、図に示すように、本実施形態では撮影画像xに対してフィルタ処理の設定に応じた補正jによる色変換を行う。この補正jは例えば所定の変換式などを用いて画像の画素の色を別の色に変換することで行われる。
【0087】
一方、ダウンロード画像yについては上記のような写真撮影装置2の表示部21でのフィルタ処理の設定を無効とし、フィルタ処理の設定に応じた補正jを実施しないようにする。
【0088】
ダウンロード画像yの編集に関しては、ユーザがユーザ端末5上で予め行うことができ、写真撮影装置2は当該編集に応じた補正をダウンロード画像yに対して実行することができる。例えばユーザ端末5上でシャープネスやスムージングなどのフィルタ処理の設定を行った場合、図14(b)に示すように、そのフィルタ処理については、ダウンロード画像yに対する補正jを、同内容のフィルタ処理の設定を写真撮影装置2の表示部21で撮影画像に対して行った場合(前記のj)と異なるものとする。例えば同じ設定のシャープネス処理を行う場合に、シャープネス処理に用いる画像の変換式を撮影画像xとダウンロード画像yとで異なるものとし、ダウンロード画像yと撮影画像xのそれぞれに適した補正を行うようにしておく。
【0089】
フィルタ処理の設定に応じたダウンロード画像用の補正jについてのデータは、前記のS25(図9参照)で写真撮影装置2がサーバ3からダウンロードし、S27でこれを用いてダウンロード画像yの補正による色変換を行うことができる。
【0090】
通常、撮影ボックスでの撮影画像xとダウンロード画像yとでは画像の内容が異なる。例えば上記の撮影画像xは無地の背景に人物の顔が写った画像であることが多いが、ダウンロード画像yは一般的な画像であることが多く、背景ももっと複雑であることが多い。そのため、撮影画像xにおけるフィルタ処理時の補正をそのままダウンロード画像yに適用すると、意図した効果が得られないことも多い。そこで、撮影画像xとダウンロード画像yとでフィルタ処理の設定に応じた補正jA、を切り替えることで、ダウンロード画像yに対してはダウンロード画像用のフィルタ処理を実施し、所望のプリント物を得ることが可能となる。
【0091】
また本実施形態では、ダウンロード画像yについての補正jのデータをサーバ3に保持させておくことで、補正方法の変更、追加等が容易になる。ただし、前記と同様、フィルタ処理の設定に応じた補正jのデータを写真撮影装置2で保持しておくことも可能である。
【0092】
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0093】
1:画像プリントシステム
2:写真撮影装置
3:サーバ
5:ユーザ端末
6:ネットワーク
20:制御装置
21:表示部
22:課金部
23、101:撮影部
24:照明
25:プリンタ
26:プリント物取出口
27:カーテン
102:ダウンロード部
103:画像補正部
104:プリント部
図1
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