(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、送迎サービスシステムの信頼性を確保するために、本送迎サービスシステムを利用する車両(送迎サービスに供される車両)、運転者(送迎サービスに供される運転者)、サービス依頼者それぞれの登録(所謂ユーザ登録)を行った上で稼働するものについて説明する。なお、本発明は、サービス依頼者がユーザ登録を行うことなく本送迎サービスシステムを利用できるようにしたものであってもよい。
【0025】
図1は、本実施形態に係る送迎サービスシステム1の概要を示す図である。この
図1に示すように、本実施形態に係る送迎サービスシステム1は、サービス提供事業者2、車両管理者(複数の車両管理者)3、登録運転者(複数の登録運転者)4、サービス依頼者(複数のサービス依頼者)5によって成り立っている。
【0026】
前記車両管理者3、登録運転者4、サービス依頼者5それぞれが所有する情報端末(スマートフォン31,41,51やパーソナルコンピュータ32)およびサービス提供事業者2のサービス管理サーバ21は、無線通信機能を有しており無線基地局や無線アクセスポイントを介してネットワーク(インターネット等)に接続されている。これにより、車両管理者3、登録運転者4、サービス依頼者5それぞれが所有する情報端末31,32,41,51とサービス提供事業者2のサービス管理サーバ21との間でネットワークを経由した無線通信が可能となっている。
【0027】
そして、車両管理者3、登録運転者4およびサービス依頼者5から受信した各情報をサービス提供事業者2が一元管理し、サービス依頼者5からの送迎サービス依頼に応じ、その依頼に応えることができる送迎サービス(車両および運転者の提供)の情報をサービス提供事業者2から車両管理者3、登録運転者4およびサービス依頼者5それぞれに提供する構成となっている。以下、具体的に説明する。
【0028】
−車両管理者−
車両管理者3は、車両を所有する事業者や個人であって、送迎サービスのために車両を提供するべく、送迎サービスシステム1に当該車両の登録を行った者(個人または法人)である。例えば、宅配事業者、レンタカー事業者、車両を所有する飲食店、施設、団体および個人等が挙げられる。つまり、これらの車両管理者3は、自己の所有する車両の本来の利用目的での利用(例えば宅配事業者における宅配業務、レンタカー事業者における車両の貸し出し、車両を所有する個人の私用目的での利用)を行っていない車両(空き時間となっている車両)を、送迎サービスシステム1で利用する車両として提供するべく、車両を登録した者である。この車両の登録情報はサービス提供事業者2に設置されているデータベース22に格納される。
【0029】
車両管理者3は、本送迎サービスシステム1に車両を提供するに当たり、予め当該車両の登録(ユーザ登録)を行う。この車両の登録は各車両管理者3それぞれにおいて複数台の登録が可能となっている。そして、この車両の登録情報としては、車両No、車両の管理場所、1時間当たりの車両貸出料金、決済方法等が挙げられる。
【0030】
図3は、車両管理者3(法人の場合には所属する従業員)が携帯するスマートフォン31上の車両登録画面の一例を示す図である。この車両登録画面は、車両管理者3が携帯するスマートフォン31に、送迎サービスシステム1を稼働させるためのアプリケーション(所謂スマホアプリ)をダウンロードし、該アプリケーションの初期画面上で車両登録ボタンをタップすることで表示される。
【0031】
この
図3に示すように、車両登録画面では、複数台の車両(
図3に示すものでは3台の車両)の車両No、これら車両の管理場所、1時間当たりの車両貸出料金、決済方法の入力画面が表示されている。車両Noは車両のナンバープレートの番号である。車両の管理場所は車両を利用していない場合に保管される駐車場である。この車両登録画面には地図表示ボタン33が設けられており、この地図表示ボタン33をタップして地図を表示させることで車両の管理場所を指定することもできる。1時間当たりの車両貸出料金は、車両を貸し出す際の料金であって車両管理者3が任意に設定可能である。なお、車両貸出料金としては、1時間当たりの料金に限らず、車両の単位走行距離当たりの料金であってもよい。決済方法としては、現金支払い、クレジットカード決済、携帯キャリア決済等の種々の決済方法が設定可能である。例えばプルダウンメニューから決済方法が選択可能(複数選択可能)となっている。この車両登録画面上で各情報を入力して登録ボタン34をタップすることで、これら車両の登録が完了する。
【0032】
なお、この
図3に示す車両登録画面は、管理場所、1時間当たりの車両貸出料金および決済方法を共通にする複数(最大で3台)の車両を登録する画面となっている。このため、管理場所、1時間当たりの車両貸出料金または決済方法が異なる車両にあっては新たな車両登録画面において各情報を入力して登録を行うことになる。なお、管理場所、1時間当たりの車両貸出料金または決済方法が互いに異なる複数台の車両それぞれを同一の車両登録画面上で登録できるようにしてもよい。また、車両の登録はパーソナルコンピュータ32によって行うようにしてもよい。
【0033】
−登録運転者−
登録運転者4は、個人であって、送迎サービスのために車両の運転(運転サービス)を提供するべく、送迎サービスシステム1に登録を行った者である。例えば、健康な高齢者、主婦、学生等が挙げられる。つまり、登録運転者4は、私用の用事が無い時間帯(空き時間)を、送迎サービスのための車両の運転に使用する時間として提供するべく、サービス提供事業者2に登録した者である。この登録運転者4の登録情報は前記データベース22に格納される。
【0034】
登録運転者4は、本送迎サービスシステム1に運転を提供するに当たり、予め登録運転者4としての登録(ユーザ登録)を行う。そして、この登録運転者4の登録情報としては、氏名、年齢、男女の別、住所、運転歴、1時間当たりの運転料金、決済方法等が挙げられる。
【0035】
図4は、登録運転者4(登録が完了するまでは未だ登録運転者4となっていない人)が携帯するスマートフォン41上の運転者登録画面の一例を示す図である。この運転者登録画面は、登録運転者4が携帯するスマートフォン41に、送迎サービスシステム1を稼働させるためのアプリケーションをダウンロードし、該アプリケーションの初期画面上で運転者登録ボタンをタップすることで表示される。
【0036】
この
図4に示すように、運転者登録画面では、登録運転者4の氏名、年齢、男女の別、住所、運転歴、1時間当たりの運転料金、決済方法の入力画面が表示されている。この運転者登録画面には地図表示ボタン42が設けられており、この地図表示ボタン42をタップして地図を表示させることで登録運転者4の住所を指定することもできる。1時間当たりの運転料金は、運転者の運転に対する対価であって登録運転者4が任意に設定可能である。なお、運転料金としては、1時間当たりの料金に限らず、運転の単位走行距離当たりの料金であってもよい。決済方法としては、現金支払い、クレジットカード決済、携帯キャリア決済等の種々の決済方法が設定可能である。この場合も、プルダウンメニューから決済方法が選択可能(複数選択可能)となっている。クレジットカード決済や携帯キャリア決済を設定した場合には入金のための登録銀行口座の入力も行われる。この運転者登録画面上で各情報を入力して登録ボタン43をタップすることで、登録運転者4の登録が完了する。
【0037】
−サービス依頼者−
サービス依頼者5は、個人であって、送迎サービスを受けるべく、送迎サービスシステム1に登録を行った者である。例えば、自動車を所有していなかったり運転免許証を自主返納したりした高齢者等が挙げられる。このサービス依頼者5の登録情報は前記データベース22に格納される。
【0038】
サービス依頼者5は、本送迎サービスシステム1での送迎サービスを受けるに当たり、予めサービス依頼者5としての登録(ユーザ登録)を行う。そして、このサービス依頼者5の登録情報としては、氏名、年齢、男女の別、住所、決済方法等が挙げられる。
【0039】
図5は、サービス依頼者5(登録が完了するまでは未だサービス依頼者5となっていない人)が携帯するスマートフォン51上のサービス依頼者登録画面の一例を示す図である。このサービス依頼者登録画面は、サービス依頼者5が携帯するスマートフォン51に、送迎サービスシステム1を稼働させるためのアプリケーションをダウンロードし、該アプリケーションの初期画面上でサービス依頼者登録ボタンをタップすることで表示される。
【0040】
この
図5に示すように、サービス依頼者登録画面では、サービス依頼者5の氏名、年齢、男女の別、住所、決済方法の入力画面が表示されている。このサービス依頼者登録画面にも地図表示ボタン52が設けられており、この地図表示ボタン52をタップして地図を表示させることでサービス依頼者5の住所を指定することもできる。決済方法としては、現金支払い、クレジットカード決済、携帯キャリア決済等の種々の決済方法が設定可能である。この場合も、プルダウンメニューから決済方法が選択可能(複数選択可能)となっている。クレジットカード決済や携帯キャリア決済を設定した場合には決済(料金支払い)のための登録銀行口座の入力も行われる。このサービス依頼者登録画面上で各情報を入力して登録ボタン53をタップすることで、サービス依頼者5の登録が完了する。
【0041】
−サービス提供事業者−
サービス提供事業者2は、本実施形態に係る送迎サービスを業務として国の認可を受けた者(法人または個人)である。また、
図1に示すように、サービス提供事業者2には、サービス管理サーバ21およびデータベース22が設置されている。
【0042】
前述したように、サービス管理サーバ21は、車両管理者3が携帯するスマートフォン31や車両管理者3の営業所等に設置されたパーソナルコンピュータ32、登録運転者4が携帯するスマートフォン41、サービス依頼者5が携帯するスマートフォン51それぞれとの間で各情報(これら情報については後述する)の送受信を行うようになっている。
【0043】
図2は、このサービス管理サーバ21の機能ブロック図である。この
図2に示すように、サービス管理サーバ21は、受信部21a、判断部21b、車両情報取得部21c、運転者情報取得部21d、依頼者情報取得部21e、提供サービス抽出部21f、画面生成部21g、送信部21hを備えている。
【0044】
受信部21aは、前記スマートフォン31,41,51やパーソナルコンピュータ32から送信された情報を受信する。具体的には、前述した車両管理者3が携帯するスマートフォン31上の車両登録画面(
図3を参照)から送信された車両登録情報(またはパーソナルコンピュータ32上の車両登録画面から送信された車両登録情報)、登録運転者4が携帯するスマートフォン41上の運転者登録画面(
図4を参照)から送信された運転者登録情報、サービス依頼者5が携帯するスマートフォン51上のサービス依頼者登録画面(
図5を参照)から送信されたサービス依頼者登録情報を受信して、これら情報を判断部21bに送信する。
【0045】
また、受信部21aは、送迎サービスシステム1の稼働中(前記各登録情報が登録された後の稼働中)にあっては、車両管理者3が携帯するスマートフォン31等から送信された車両提供情報(送迎サービスの提供が可能な車両の情報)、登録運転者4が携帯するスマートフォン41から送信された運転者提供情報(送迎サービスの提供が可能な運転者の情報)、サービス依頼者5が携帯するスマートフォン51から送信されたサービス依頼情報(送迎サービスを依頼する情報)も受信する。
【0046】
前記車両提供情報としては、車両No、車両提供可能時間帯(本発明でいう送迎サービスに利用可能な時間情報)、車両の管理場所(本発明でいう送迎サービスに利用可能な時間帯における車両位置情報)、1時間当たりの車両貸出料金、決済方法等が挙げられる。また、前記運転者提供情報としては、運転提供可能時間帯(本発明でいう送迎サービスのための運転が可能な時間情報)、運転者の居場所(本発明でいう送迎サービスのための運転が可能な時間帯における運転者位置情報)、1時間当たりの運転料金、決済方法等が挙げられる。更に、前記サービス依頼情報としては、送迎希望時間帯(本発明でいう送迎サービスの利用時間情報)、送迎希望場所(本発明でいう送迎サービスの利用時におけるサービス依頼者位置情報)、予算枠、決済方法等が挙げられる。
【0047】
受信部21aは、これら車両提供情報、運転者提供情報、サービス依頼情報についても判断部21bに送信する。
【0048】
判断部21bは、前記受信部21aから車両登録情報または車両提供情報を受信した場合、その情報を車両情報取得部21cに送信する。該車両情報取得部21cは、この受信した情報をデータベース22内における車両情報格納部に格納する。また、判断部21bは、前記受信部21aから運転者登録情報または運転者提供情報を受信した場合、その情報を運転者情報取得部21dに送信する。該運転者情報取得部21dは、この受信した情報をデータベース22内における運転者情報格納部に格納する。また、判断部21bは、前記受信部21aからサービス依頼者登録情報またはサービス依頼情報を受信した場合、その情報を依頼者情報取得部21eに送信する。該依頼者情報取得部21eは、この受信した情報をデータベース22内における依頼者情報格納部に格納する。
【0049】
提供サービス抽出部21fは、サービス依頼者5が携帯するスマートフォン51からサービス依頼情報が送信された場合、この情報を依頼者情報取得部21eから受け取り、このサービス依頼情報による送迎サービス依頼に対応する車両提供情報を前記データベース22内の車両情報格納部に格納されている車両提供情報の中から抽出しその車両提供情報に対応する車両を特定する。
【0050】
具体的には、サービス依頼情報に含まれている送迎希望時間帯が車両提供可能時間帯に含まれている当該車両提供可能時間帯を車両提供情報としている車両のうち、サービス依頼情報に含まれている送迎希望場所(特に迎え場所)に近い管理場所(所定距離以内の管理場所)を車両提供情報としている車両を特定(抽出)する。なお、この条件に合致する車両が複数台存在する場合には、これら複数台の車両が特定(抽出)されることになる。
【0051】
また、この際、提供サービス抽出部21fは、サービス依頼情報による送迎サービス依頼に対応する運転者提供情報を前記データベース22内の運転者情報格納部に格納されている運転者提供情報の中から抽出しその運転者提供情報に対応する運転者(登録運転者4)を特定する。
【0052】
具体的には、サービス依頼情報に含まれている送迎希望時間帯が運転提供可能時間帯に含まれている当該運転提供可能時間帯を運転者提供情報としている登録運転者4のうち、サービス依頼情報に含まれている送迎希望場所(特に迎え場所)に近い居場所(例えば所定距離以内の住所)を運転者提供情報としている登録運転者4を特定(抽出)する。なお、この条件に合致する登録運転者4が複数存在する場合には、これら複数の登録運転者4が特定(抽出)されることになる。
【0053】
これにより、サービス依頼情報による送迎サービス依頼に対応する車両および運転者が抽出されることになる。
【0054】
この車両および運転者の抽出動作の具体例について
図6を用いて説明する。この
図6に示すものは、3台の車両(車両I,II,III)の車両提供情報および3人の登録運転者4(運転者α,β,γ)の運転者提供情報がデータベース22内に格納されている状態で、2人のサービス依頼者5(サービス依頼者A,B)からサービス依頼情報が送信された場合である。車両提供可能時間帯として、車両Iは14時〜7時、車両IIは22時〜6時および8時〜14時、車両IIIは22時〜7時となっている。運転提供可能時間帯として、運転者αは8時〜13時、運転者βは14時〜22時、運転者γは9時〜11時となっている。そして、サービス依頼者Aの送迎希望時間帯としては、9時〜12時となっている。この場合、提供サービス抽出部21fは、車両IIおよび運転者αを抽出することになる。つまり、運転者αが車両IIを利用してサービス依頼者Aに対し9時〜12時の時間帯で送迎サービスを行うことになる。また、サービス依頼者Bの送迎希望時間帯としては、15時〜18時となっている。この場合、提供サービス抽出部21fは、車両Iおよび運転者βを抽出することになる。つまり、運転者βが車両Iを利用してサービス依頼者Bに対し15時〜18時の時間帯で送迎サービスを行うことになる。
【0055】
画面生成部21gは、前記各情報端末31,32,41,51に表示させるための画面(画像)を生成する。具体的には、前記提供サービス抽出部21fによって抽出された車両および登録運転者4の情報の画面(後述する依頼発注画面)を生成して送信部21hに送信する。また、この画面生成部21gは、後述する提供サービス受注画面や提供サービス確定画面も生成してその画像情報を送信部21hに送信する。
【0056】
送信部21hは、前記画面生成部21gで生成された各種画面の画像情報を各情報端末31,32,41,51に送信する。
【0057】
−送迎サービスシステムの稼働−
次に、前述の如く構成された送迎サービスシステム1の具体的な稼働時における各スマートフォン31,41,51での表示状態について説明する。この送迎サービスシステム1の稼働時にあっては、車両管理者3、登録運転者4、サービス依頼者5による各スマートフォン31,41,51の操作に伴って、サービス管理サーバ21との間で以下の情報送信動作が行われる(
図1における各情報の送受信を示す矢印を参照)。
・車両管理者3からサービス管理サーバ21への「車両提供情報」の送信動作
・登録運転者4からサービス管理サーバ21への「運転者提供情報」の送信動作
・サービス依頼者5からサービス管理サーバ21への「サービス依頼情報」の送信動作
・サービス管理サーバ21からサービス依頼者5への「提供可能サービス情報」の送信動作
・サービス依頼者5からサービス管理サーバ21への「依頼発注情報」の送信動作
・サービス管理サーバ21から車両管理者3および登録運転者4それぞれへの「提供サービス確認情報」の送信動作
・車両管理者3および登録運転者4それぞれからサービス管理サーバ21への「提供サービス受注情報」の送信動作
・サービス管理サーバ21から車両管理者3、登録運転者4、サービス依頼者5それぞれへの「提供サービス確定情報」の送信動作
以下、各情報の送信動作およびこの送信動作が行われる際の各スマートフォン31,41,51上の画面について説明する。
【0058】
(車両提供情報の送信動作)
車両提供情報の送信動作では、車両管理者3のスマートフォン31からサービス管理サーバ21に向けて、車両提供情報として、車両No、車両提供可能時間帯、車両の管理場所、1時間当たりの車両貸出料金、決済方法等の情報が送信される。
【0059】
図7は、スマートフォン31上の車両提供情報入力画面の一例を示す図である。この車両提供情報入力画面は、前記アプリケーションの初期画面上で車両提供情報入力ボタンをタップすることで表示される。
【0060】
この
図7に示すように、車両提供情報入力画面では、車両No、車両提供可能時間帯、車両の管理場所、1時間当たりの車両貸出料金、決済方法それぞれの入力画面が表示されている。車両No(車両のナンバープレートの番号)は前記車両登録画面(
図3)で登録された複数台の車両の中から任意の車両が指定される。つまり前記登録されている車両の一覧がプルダウンメニューによって表示され、その中から車両の指定が可能となっている。車両提供可能時間帯の入力もプルダウンメニューから可能となっている。車両の管理場所は前記車両登録画面で登録された管理場所がデフォルト(標準)の管理場所として自動的に指定されている。この管理場所は変更が可能であり、日時によって管理場所が異なる車両の場合には、この管理場所を変更する入力を行う。例えば地図表示ボタン35をタップして地図を表示させることで管理場所を変更することができる。1時間当たりの車両貸出料金も前記車両登録画面で登録された車両貸出料金がデフォルトの料金として自動的に指定されている。この車両貸出料金も適宜変更が可能である。決済方法も前記車両登録画面で登録された決済方法がデフォルトの決済方法として自動的に指定されている。この決済方法もプルダウンメニューから適宜変更が可能である。
【0061】
この車両提供情報入力画面上で各情報を入力して登録ボタン36をタップすることで、車両提供情報がサービス管理サーバ21に送信され、この車両提供情報は、サービス管理サーバ21からデータベース22に送信されて該データベース22に格納される。なお、この車両提供情報はパーソナルコンピュータ32からサービス管理サーバ21に送信するようにしてもよい。
【0062】
なお、複数の車両提供情報を入力する場合には、1台の車両についての車両提供情報を入力した後、「次の車両へ」の表示ボタン37をタップすることで、別の車両における車両提供情報の入力が可能な車両提供情報入力画面が表示されることになる。そして、複数の車両提供情報を入力した後、登録ボタン36をタップすることで、各車両の車両提供情報がサービス管理サーバ21に送信され、これら車両提供情報が、サービス管理サーバ21からデータベース22に送信されて該データベース22に格納されることになる。
【0063】
(運転者提供情報の送信動作)
運転者提供情報の送信動作では、登録運転者4のスマートフォン41からサービス管理サーバ21に向けて、運転者提供情報として、運転提供可能時間帯、運転者の居場所、1時間当たりの運転料金、決済方法等の情報が送信される。
【0064】
図8は、スマートフォン41上の運転者提供情報入力画面の一例を示す図である。この運転者提供情報入力画面は、前記アプリケーションの初期画面上で運転者提供情報入力ボタンをタップすることで表示される。
【0065】
この
図8に示すように、運転者提供情報入力画面では、運転提供可能時間帯、運転者の居場所、1時間当たりの運転料金、決済方法それぞれの入力画面が表示されている。運転提供可能時間帯の入力はプルダウンメニューから可能となっている。運転者の居場所は前記運転者登録画面で登録された場所がデフォルトの居場所として自動的に指定されている。この運転者の居場所は変更が可能であり、日時によって居場所が異なる登録運転者4の場合には、この運転者の居場所を変更する入力を行う。例えば地図表示ボタン44をタップして地図を表示させることで運転者の居場所を変更することができる。1時間当たりの運転料金も前記運転者登録画面で登録された運転料金がデフォルトの料金として自動的に指定されている。この運転料金も適宜変更が可能である。決済方法も前記運転者登録画面で登録された決済方法がデフォルトの決済方法として自動的に指定されている。この決済方法もプルダウンメニューから適宜変更が可能である。
【0066】
この運転者提供情報入力画面上で各情報を入力して登録ボタン45をタップすることで、運転者提供情報がサービス管理サーバ21に送信され、この運転者提供情報は、サービス管理サーバ21からデータベース22に送信されて該データベース22に格納される。
【0067】
なお、複数の運転者提供情報を入力する場合には、1つの運転者提供情報を入力した後、「別の日時へ」の表示ボタン46をタップすることで、別の日時における運転者提供情報の入力が可能な運転者提供情報入力画面が表示されることになる。そして、複数の運転者提供情報を入力した後、登録ボタン45をタップすることで、各日時の運転者提供情報がサービス管理サーバ21に送信され、これら運転者提供情報が、サービス管理サーバ21からデータベース22に送信されて該データベース22に格納されることになる。
【0068】
(サービス依頼情報の送信動作)
サービス依頼情報の送信動作では、サービス依頼者5のスマートフォン51からサービス管理サーバ21に向けて、サービス依頼情報として、送迎希望時間帯、送迎希望場所、予算枠、決済方法等の情報が送信される。
【0069】
図9は、スマートフォン51上の依頼情報入力画面の一例を示す図である。この依頼情報入力画面は、前記アプリケーションの初期画面上で依頼情報入力ボタンをタップすることで表示される。
【0070】
この
図9に示すように、依頼情報入力画面では、送迎希望時間帯、送迎希望場所(迎え場所および送り場所)、予算枠(送迎サービスの対価として支払い可能な金額の上限)、決済方法それぞれの入力画面が表示されている。送迎希望時間帯の入力はプルダウンメニューから可能となっている。送迎希望場所のうち迎え場所は前記サービス依頼者登録画面で登録された住所(例えば自宅)がデフォルトの迎え場所として自動的に指定されている。この迎え場所は変更が可能であり、日時によって迎え場所が異なるサービス依頼者5の場合には、この迎え場所を変更する入力を行う。例えば地図表示ボタン54をタップして地図を表示させることで迎え場所を変更することができる。また、送り場所は過去の履歴(データベース22に記憶されている過去の送迎サービスの履歴)から前回の送り場所が抽出され、この送り場所がデフォルトの送り場所として自動的に指定されている。この送り場所も変更が可能である。例えば地図表示ボタン55をタップして地図を表示させることで送り場所を変更することができる。予算枠は、サービス依頼者5が任意に設定可能である。決済方法も前記サービス依頼者登録画面で登録された決済方法がデフォルトの決済方法として自動的に指定されている。この決済方法もプルダウンメニューから適宜変更が可能である。
【0071】
この依頼情報入力画面上で各情報を入力して送信ボタン56をタップすることで、サービス依頼情報がサービス管理サーバ21に送信され、このサービス依頼情報は、サービス管理サーバ21からデータベース22に送信されて該データベース22に格納される。
【0072】
(提供可能サービス情報および依頼発注情報の送信動作)
提供可能サービス情報の送信動作では、前記提供サービス抽出部21fで抽出された(送迎サービス依頼に対応するものとして抽出された)車両および運転者を含む提供可能サービス情報がサービス管理サーバ21からサービス依頼者5のスマートフォン51に向けて送信される。
【0073】
図10は、この提供可能サービス情報を受信した際のスマートフォン51上の画面(この画面は依頼発注画面を兼用している)の一例を示す図である。この画面は、前記サービス依頼情報の送信動作を行った後、提供サービス抽出部21fでの抽出動作が完了して提供可能サービス情報を受信するのと略同時に表示される。
【0074】
この
図10に示すように、この画面では、提供サービス抽出部21fで抽出された車両と登録運転者4との組み合わせで成る提供可能サービス情報が複数表示可能となっている。
図10では、そのうちの候補1(第1番目の候補)となる提供可能サービス情報が表示されている。この候補1の提供可能サービス情報は、前記複数の提供可能サービス情報(提供サービス抽出部21fで抽出された車両と運転者との組み合わせで成る複数の提供可能サービス情報)のうち最も料金が安価なものである。つまり、この画面では、予算を優先した画面として表示されている。これに限らず、時間を優先した画面(サービス依頼に合致する時間の提供可能サービス情報を優先的に上位に表示する画面)や、運転者の運転歴を優先した画面(運転歴の長い運転者の提供可能サービス情報を優先的に上位に表示する画面)とするようにしてもよい。スマートフォン51上の画面をスクロールすることで下位の候補となっている提供可能サービス情報を表示させることができる。
【0075】
そして、この画面では、送迎時間帯(送迎サービスの実施時間帯)、送迎場所、車両No、登録運転者4の氏名、登録運転者4の運転歴、料金が表示されている。ここで表示されている料金は、前記車両貸出料金(前記車両提供情報で指定されている1時間当たりの車両貸出料金に送迎サービスの実施時間を乗算した料金)と前記運転料金(前記運転者提供情報で指定されている1時間当たりの運転料金に送迎サービスの実施時間を乗算した料金)とを合算した金額である。
【0076】
サービス依頼者5が、この提供されている送迎サービスを承諾する場合には発注ボタン57をタップすることになる。この発注ボタン57のタップによって、スマートフォン51からサービス管理サーバ21に向けて依頼発注情報が送信される。
【0077】
(提供サービス確認情報および提供サービス受注情報の送信動作)
提供サービス確認情報の送信動作では、前記サービス管理サーバ21に向けて前記依頼発注情報が送信されたことに伴い、サービス管理サーバ21から車両管理者3のスマートフォン31および登録運転者4のスマートフォン41に向けて提供サービス確認情報が送信される。
【0078】
図11は、この提供サービス確認情報を受信した際のスマートフォン31上の画面(この画面は提供サービス受注画面を兼用している)の一例を示す図である。また、
図12は、この提供サービス確認情報を受信した際のスマートフォン41上の画面(この画面も提供サービス受注画面を兼用している)の一例を示す図である。
【0079】
これら
図11および
図12に示すように、この画面では、提供サービス抽出部21fで抽出された車両と運転者との組み合わせで成る提供サービスであって、サービス依頼者5が
図10の依頼発注画面上で発注を行った提供サービスが表示されている。
【0080】
これら
図11および
図12に示す画面では、送迎時間帯(送迎サービスの実施時間帯)、送迎場所、料金が表示されている。また、地図表示ボタン38a,47a、依頼者情報表示ボタン38b,47bがそれぞれ表示されている。地図表示ボタン38a,47aをタップするとサービス依頼者5の迎え場所(例えば自宅)周辺の地図が表示される。依頼者情報表示ボタン38b,47bをタップすると前記サービス依頼者登録画面(
図5)で登録されたサービス依頼者5の情報が表示される。また、
図11に示す画面では、運転者情報表示ボタン38cも表示されている。この運転者情報表示ボタン38cをタップすると前記運転者登録画面(
図4)で登録された登録運転者4の情報が表示される。
【0081】
また、
図12に示す画面では、送迎サービスで利用する車両の情報として車両の管理場所および車両Noが表示されている。地図表示ボタン47cをタップすることで、この管理場所周辺の地図が表示される。これにより、登録運転者4は運転する車両およびその車両の管理場所を確認することができる。
【0082】
車両管理者3が、
図11で提示されている送迎サービスを受注する場合には受注ボタン38dをタップすることになる。この受注ボタン38dのタップによって、スマートフォン31からサービス管理サーバ21に向けて提供サービス受注情報が送信される。同様に、登録運転者4が、
図12で提示されている送迎サービスを受注する場合には受注ボタン47dをタップすることになる。この受注ボタン47dのタップによって、スマートフォン41からサービス管理サーバ21に向けて提供サービス受注情報が送信される。
【0083】
(提供サービス確定情報の送信動作)
提供サービス確定情報の送信動作では、前記サービス管理サーバ21に向けて前記各提供サービス受注情報が送信されたことに伴い、サービス管理サーバ21から車両管理者3のスマートフォン31、登録運転者4のスマートフォン41およびサービス依頼者5のスマートフォン51それぞれに向けて提供サービス確定情報が送信される。
【0084】
図13は、この提供サービス確定情報を受信した際のスマートフォン51上の提供サービス確定画面の一例を示す図である。また、
図14は、この提供サービス確定情報を受信した際のスマートフォン31上の提供サービス確定画面の一例を示す図である。また、
図15は、この提供サービス確定情報を受信した際のスマートフォン41上の提供サービス確定画面の一例を示す図である。
【0085】
これら
図13〜
図15に示すように、提供サービス確定画面では、車両管理者3、登録運転者4およびサービス依頼者5それぞれが合意した提供サービスが表示される。
【0086】
これら提供サービス確定画面では、送迎時間帯(送迎サービスの実施時間帯)、送迎場所、車両No、登録運転者4、料金が表示されている。また、
図15に示す画面では、登録運転者4に対して送迎サービスで利用する車両のイグニッションキーを取得するためのデジタルキーが表示されている。つまり、車両に付属のキーボックスをこのデジタルキーによって解錠することでイグニッションキーを取得できるようにしている。なお、登録運転者4のスマートフォン41上の提供サービス確定画面にイグニッションキー認証画面(例えばバーコードで成る画面)を表示させるようにし、登録運転者4が車両管理者3に対してこのイグニッションキー認証画面を提示して(車両管理者3によってバーコードの情報をスキャナで読み込むことで)イグニッションキーを取得できるようにしてもよい。
【0087】
車両管理者3、登録運転者4およびサービス依頼者5それぞれが提供サービスを確認して確認ボタン39,48,58をタップすると、送迎サービスの契約が成立し、その情報がデータベース22に格納される。
【0088】
以上のようにして送迎サービスの契約が成立すると、その送迎サービスに従って、登録運転者4は、前記車両を運転することでサービス依頼者5からの送迎サービス依頼に応じた送迎サービスを行うことになる。つまり、サービス依頼者5は、送迎サービスの契約に従い、抽出された車両および登録運転者4による所望の送迎サービスを受けることになる。
【0089】
送迎サービスを受けたサービス依頼者5は、車両管理者3および登録運転者4に対し料金(謝礼)を支払うことになる。この場合、前記クレジットカード決済や携帯キャリア決済の場合には、自動的に車両管理者3および登録運転者4の各登録銀行口座に対して料金が送金されることになる。また、現金支払いの場合には、料金の総額を登録運転者4に支払い、この登録運転者4は、車両を車両管理者3に返却する際に、車両貸出料金分を車両管理者3へ支払うことになる。
【0090】
このように本実施形態に係る送迎サービスシステム1にあっては、送迎サービスに供される車両は本システムの専用のものである必要はなく、また、送迎サービスに供される登録運転者4も本システムに専属の人材である必要はない。つまり、本来の利用目的(例えば宅配事業者の車両が予め登録されている場合に該車両における宅配業務)で利用されている状態に無い車両、および、私用の用事が無い人材(登録運転者4)を利用してサービス依頼者5の送迎サービス依頼に応えることができるものとなっている。このため、資産(車両および人材の遊休資産)を有効活用することができ、システムを継続的に維持することができる。
【0091】
また、資産(車両および人材の遊休資産)を有効活用していることからサービス利用料金(サービス依頼者5が支払う料金)を低く抑えることができ(例えばタクシー料金よりも低く抑えることができ)、サービス依頼者5の負担の軽減を図ることができる。これにより本送迎サービスシステム1の利用者数を確保することができてシステムの継続的な維持に貢献することができる。
【0092】
また、本実施形態では、提供サービス抽出部21fで抽出された車両および登録運転者4を利用する送迎サービスを受ける際、そのサービス利用料金は、サービス依頼者5が設定した予算枠内とすることができる(予算を優先した画面から依頼発注を行った場合)。このため、サービス依頼者5の経済的負担の軽減を図ることができる。
【0093】
また、本実施形態では、地図表示ボタンのタップによって地図を表示させ、この地図上で位置を指定することによって各位置情報を入力することを可能にしている。これにより、入力操作の簡素化を図ることができる。
【0094】
−送迎サービスシステムの他の機能−
前述した説明は、送迎サービスシステム1の基本的な機能についてのものである。以下、この送迎サービスシステム1に付加される他の機能について説明する。以下に述べる各機能は、本送迎サービスシステム1においては必須のものではないが、システムの利便性を高める上では備えられていることが好ましい。
【0095】
(契約キャンセル機能)
送迎サービスシステム1は、契約キャンセル機能を備えている。これは、送迎サービスの契約が一旦成立した後に、車両管理者3、登録運転者4およびサービス依頼者5の何れかにおいて契約を履行できない状況となった場合に事前に送迎サービスの契約をキャンセル可能とする機能である。
【0096】
各スマートフォン31,41,51には、契約確認画面が表示可能となっている。この契約確認画面は、前述した提供サービス確定画面(
図13〜
図15)と同様の情報が表示される。そして、この契約確認画面には契約キャンセルボタンが表示されており、この契約キャンセルボタンをタップすることで送迎サービスの契約をキャンセルすることができる。
【0097】
サービス依頼者5がスマートフォン51上の契約確認画面から契約をキャンセルした場合、その契約キャンセル情報は、サービス管理サーバ21から、車両管理者3のスマートフォン31および登録運転者4のスマートフォン41にそれぞれ送信され、車両管理者3および登録運転者4は送迎サービスの契約がキャンセルされたことを把握することになる。
【0098】
また、車両管理者3がスマートフォン31上の契約確認画面から契約をキャンセルした場合や、登録運転者4がスマートフォン41上の契約確認画面から契約をキャンセルした場合、その契約キャンセル情報は、サービス管理サーバ21から、サービス依頼者5のスマートフォン51に送信され、サービス依頼者5は送迎サービスの契約がキャンセルされたことを把握することになる。また、この場合、サービス依頼者5のスマートフォン51上の画面には、
図16に示すような次候補(候補2)の提供可能サービス情報の依頼発注画面が表示されることになる。この場合、サービス依頼者5が、この提供されている送迎サービス(次候補の送迎サービス)を承諾する場合には画面上の発注ボタン57をタップすることになる。この発注ボタン57のタップによって、スマートフォン51からサービス管理サーバ21に向けて依頼発注情報が送信される。この依頼発注情報が送信された後の動作は前述したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0099】
これによれば、車両管理者3または登録運転者4が契約を解除(キャンセル)した場合であっても、サービス依頼者5の送迎サービス依頼に応じた送迎サービスを実現することが可能になり、サービス依頼者5が送迎サービスを受けられなくなるといった状況を回避することができて、本システムの利便性を高めることができる。
【0100】
なお、サービス依頼者5がスマートフォン51上の契約確認画面から契約をキャンセルする場合、登録運転者4のみをキャンセルできるようにしてもよい。つまり、車両のみの貸し出しに変更するものである。この場合、サービス依頼者5は、車両の運転者を本システムを利用することなく第3者に依頼することになる。
【0101】
(簡易モード表示機能)
送迎サービスシステム1では、前記依頼情報入力画面においては、詳細モード表示と簡易モード表示とが切り替え可能となっている。
【0102】
詳細モード表示では、前記
図9で示したように、送迎希望時間帯、送迎希望場所、予算枠、決済方法といった比較的詳細な情報の入力を必要とする入力画面が表示される。
【0103】
これに対し、簡易モード表示では、
図17に示すように、目的地および目的地到着日時のみの入力を可能とする入力画面が表示される。そして、この簡易モード表示からサービス依頼情報を受けたサービス管理サーバ21では、サービス依頼者5の自宅から目的地までの距離に基づいて、目的地到着日時に目的地に到着するためにサービス依頼者5の自宅を出発する時刻を算出する。そして、サービス依頼者5のスマートフォン51には、自宅への迎え時刻の情報を送信し、このスマートフォン51では、
図10で示した依頼発注画面が表示される。また、スマートフォン51からの発注に伴って、車両管理者3のスマートフォン31および登録運転者4のスマートフォン41には、前記
図11および
図12で示した提供サービス受注画面が表示される。
【0104】
このような簡易モード表示が可能であることから、スマートフォン51の操作によるサービス依頼の入力操作を簡素化することができ、特に高齢者にとって使い勝手の良い送迎サービスシステム1を提供することができる。
【0105】
(優先順位切り替え機能)
この機能は、依頼発注画面(
図10を参照)において表示される提供可能サービス情報の並び順を、サービス依頼者5の要求に応じて変更することを可能にする機能である。
【0106】
具体的には、予算優先表示、時間優先表示、運転歴優先表示を選択的に切り替えることができる機能である。
【0107】
図18は、この場合の依頼発注画面を示している。この
図18に示す依頼発注画面では、予算優先ボタン59a、時間優先ボタン59b、運転歴優先ボタン59cが表示されている。
【0108】
予算優先ボタン59aがタップされて予算優先順序での表示を選択した場合には、抽出された提供可能サービス情報のうち料金が安価な順に各提供可能サービス情報が表示される。つまり、送迎希望日時に対して多少ずれた送迎日時や、運転歴の比較的短い登録運転者4であっても許容して各提供可能サービス情報を予算優先順序で表示する。
【0109】
また、時間優先ボタン59bがタップされて時間優先順序での表示を選択した場合には、抽出された提供可能サービス情報のうち送迎希望日時に合致する各提供可能サービス情報が表示される。つまり、料金が予算枠を超えているものや、運転歴の比較的短い登録運転者4であっても許容して各提供可能サービス情報を時間優先順序で表示する。
【0110】
また、運転歴優先ボタン59cがタップされて運転歴優先順序での表示を選択した場合には、抽出された提供可能サービス情報のうち運転歴が長い登録運転者4から順に各提供可能サービス情報が表示される。つまり、送迎希望日時に対して多少ずれた送迎日時や、料金が予算枠を超えているものであっても許容して各提供可能サービス情報を運転歴優先順序で表示する。
【0111】
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
【0112】
例えば、前記実施形態では、車両管理者3と登録運転者4とは異なる者であった。本発明は、これに限らず、車両管理者3と登録運転者4とが同一の者であってもよい。例えば車両を所有する個人が車両管理者3および登録運転者4としてそれぞれ登録を行い、自己が所有する車両を運転することで送迎サービスを行うものとしてもよい。例えば、日本国にあっては、過疎地(公共交通機関の空白地域)では、自己が所有する車両を運転することで送迎サービスを行うことが認められている。
【0113】
また、前記実施形態では、車両提供情報および運転者提供情報をサービス提供事業者2のデータベース22に格納した状態でサービス依頼情報を受信した際に、提供サービス抽出部21fが車両および登録運転者4を抽出(車両と登録運転者4との組み合わせで成る提供可能サービス情報の提案)を行うものとしていた。本発明はこれに限らず、サービス依頼情報を受信した後、車両管理者3のスマートフォン31および登録運転者4のスマートフォン41に対して問い合わせを行い、それに応じた車両管理者3のスマートフォン31からの車両提供情報および登録運転者4のスマートフォン41からの運転者提供情報を受信した後に、送迎サービス依頼に対応する車両および登録運転者4を抽出するようにしてもよい。
【0114】
また、本発明では、依頼情報入力画面(
図9を参照)で入力されるサービス依頼情報としては必ずしも送り場所を必須とするものではない。これは、サービス依頼者5が乗車した後に登録運転者4に目的地を口頭で伝えるようにするシステム利用形態を含むためである。
【0115】
また、前記実施形態では、位置情報の入力を手動操作によって行うようにしていた。本発明はこれに限らず、現在位置を位置情報として入力する場合には、スマートフォン31,41,51のGPS(Global Positioning System)機能を利用して位置情報を入力できるようにしてもよい。