(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記大クリアランス部の上記軸方向と直交する方向におけるクリアランスをd1、上記小クリアランス部の上記軸方向と直交する方向におけるクリアランスをd2としたとき、クリアランス比d1/d2は2.45以上である、請求項2に記載のセンサ装置。
上記ガイド体の傾斜表面(131)の延出方向の長さをL1、上記傾斜表面の基端位置から上記検出面までの長さをL2としたとき、長さの比L1/L2は0.25より大きい、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサ装置。
上記アウタカバーは、上記インナ先端面孔と上記軸方向に対向する位置に孔を有しておらず、複数の上記アウタ側面孔は、上記アウタカバーの上記側面に周方向に均等配置される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサ装置。
上記軸方向において、先端側から第1列に属する複数の上記アウタ側面孔は、それぞれ、上記側面を軸中心へ向けて貫通する貫通孔であり、先端側から第2列に属する複数の上記アウタ側面孔は、それぞれ、先端側から第1列に属する上記アウタ側面孔の1つと平行に上記側面を貫通する貫通孔である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のセンサ装置。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
参考形態1における、PMセンサの軸方向における要部拡大断面図。
【
図2】
参考形態1における、粒子状物質検出センサのインナカバーに設けられるガイド体とセンサ素子の検出面との位置関係を示す模式図。
【
図3】
参考形態1における、PMセンサの概略構成を示す軸方向断面図。
【
図4】
参考形態1における、PMセンサを含む排ガス浄化システムの概略構成例を示す図。
【
図5】
参考形態1における、PMセンサのセンサ素子の一例を示す全体斜視図。
【
図6】
参考形態1における、PMセンサのセンサ素子の他の例を示す全体斜視図。
【
図7】
参考形態1における、PMセンサのセンサ素子の一例を含む、径方向における要部拡大断面図。
【
図8】
参考形態1における、PMセンサのセンサ素子の他の例を含む、径方向における要部拡大断面図。
【
図9】
参考形態1における、PMセンサの素子カバー内のガス流れを説明するための要部拡大断面図。
【
図10】
参考形態1における、素子カバーのアウタ側面孔の配置によるガス流れ(a)の効果を、アウタ側面孔の配置を変更した場合のガス流れ(b)と比較して示す素子カバーの要部拡大断面図。
【
図11】
参考形態1における、ガイド体を有する素子カバーの内部のガス流れを、CAE解析した結果に基づいて、ガイド体を有しない従来の素子カバーの内部のガス流れと比較して模式的に示す、粒子状物質検出センサの要部拡大断面図。
【
図12】指向性の評価試験における、ガイド体の有無による配管流速と指向性の関係を比較して示す図。
【
図13】指向性の評価試験における、出力の立ち上がり時間と検出電流の関係を示す図。
【
図14】被水性の評価試験における、試験方法を説明するための評価装置の模式図。
【
図15】被水性の評価試験における、従来の素子カバーを備えるPMセンサの要部拡大断面図。
【
図16】被水性の評価試験における、実施形態1のPMセンサと従来の素子カバーを備えるPMセンサの最大被水量を比較して示す図。
【
図17】ガイド体の評価試験における、試験例1のガイド体の延出方向とセンサ素子の位置関係を、比較例1、2の位置関係と比較して示す図。
【
図18】ガイド体の評価試験における、流量測定のための評価装置の概略構成を示す断面図。
【
図19】ガイド体の評価試験における、試験例1の流量と、比較例1、2の流量を比較して示す図。
【
図20】ガイド体の評価試験における、ガイド体の延出方向の長さと、検出面までの長さとの比が、0.05又は0.4であるPMセンサの要部拡大断面図。
【
図21】ガイド体の評価試験における、ガイド体の延出方向の長さと、検出面までの長さとの比と、指向性の関係を示す図。
【
図22】ガイド体の評価試験における、
参考形態1における、素子カバーのクリアランス比d1/d2を説明するためのPMセンサの要部拡大断面図。
【
図23】クリアランス比の評価試験における、クリアランス比d1/d2と出力立ち上がり時間の関係を示す図。
【
図24】
参考形態1における、素子カバーの内部のガス流れをCAE解析した結果を模式的に示す、軸方向及び径方向におけるPMセンサの要部拡大断面図と、従来の素子カバーの内部のガス流れを模式的に示す、軸方向及び径方向におけるPMセンサの要部拡大断面図とを比較して示す図。
【
図25】
参考形態2における、PMセンサの軸方向における要部拡大断面図。
【
図26】
参考形態2における、PMセンサのセンサ素子の全体斜視図。
【
図27】
参考形態3における、PMセンサの軸方向における要部拡大断面図。
【
図28】
参考形態3における、PMセンサの径方向における要部拡大断面図。
【
図29】実施形態4における、PMセンサの軸方向における要部拡大断面図。
【
図30】実施形態4における、PMセンサの径方向における要部拡大断面図。
【
図31】実施形態4における、素子カバーの内部のガス流れをCAE解析した結果を模式的に示す、PMセンサの要部拡大断面図を、実施形態4の変形例と比較して示す図。
【
図32】実施形態5における、PMセンサの軸方向及び径方向における要部拡大断面図。
【
図33】実施形態5における、PMセンサの組付角度(搭載向き0°)と素子カバー内のガス流れを、実施形態4の構成と比較して模式的に示す、PMセンサの要部拡大断面図。
【
図34】実施形態5における、PMセンサの組付角度(搭載向き0°)と素子カバー内の圧力分布を、実施形態4の構成と比較して示す、PMセンサの要部拡大断面図。
【
図35】実施形態5における、PMセンサの組付角度(搭載向き22.5°)と素子カバー内のガス流れを、実施形態4の構成と比較して示す、PMセンサの要部拡大断面図。
【
図36】実施形態5における、PMセンサの組付角度(搭載向き22.5°)と素子カバー内の圧力分布を、実施形態4の構成と比較して示す、PMセンサの要部拡大断面図。
【
図37】実施形態5における、PMセンサの組付角度と検出感度の改善効果(超低流速域)を、実施形態4の構成と比較して示す図。
【
図38】実施形態5における、PMセンサの組付角度と検出感度の改善効果(低流速域〜高流速域)を、実施形態4の構成と比較して示す図。
【
図39】実施形態5における、PMセンサの組付角度(搭載向き0°、22.5°)と素子カバー内のガス流れを、実施形態4の構成と比較して模式的に示す、PMセンサの要部拡大断面図。
【
図40】実施形態5における、PMセンサの素子カバー内のガス流れ(高流速域)を、実施形態4の構成と比較して示す、PMセンサの要部拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(
参考形態1)
以下に、センサ装置の
基本構成を示す参考形態について、図面を参照して説明する。
図1〜
図3に示すように、本形態におけるセンサ装置は、粒子状物質を検出するためのPMセンサSであり、例えば、
図4に示す内燃機関Eの排ガス浄化装置に適用される。
図1において、PMセンサSは、検出部21を備えるセンサ素子2と、センサ素子2を内側に挿通して、軸方向Xの先端側に検出部21が位置するように保持するハウジングHと、ハウジングHの先端側に配設された素子カバー1と、を備える。
【0015】
内燃機関Eは、例えば、自動車用ディーゼルエンジン又はガソリンエンジンであり、センサ素子2の検出部21は、被測定ガスとしての排ガス中に含まれる特定成分としての粒子状物質を検出する。なお、PMセンサSは、
図1、
図3の上下方向を軸方向Xとし、下端側を先端側、上端側を基端側としている。また、
図3に示す排ガスGの流れ方向を、図の左右方向とし、図の左方を上流側、右方を下流側とする。
【0016】
図1において、素子カバー1は、センサ素子2の軸方向Xにおいて、その先端側を覆うように配設されたインナカバー11と、インナカバー11の外側に空間を有して配設されたアウタカバー12と、を有する。インナカバー11は、側面111及び先端面112に、被測定ガスが流通するインナ側面孔11a及びインナ先端面孔11bがそれぞれ設けられる。また、アウタカバー12は、側面121に、被測定ガスが流通する複数のアウタ側面孔12aが設けられると共に、アウタ側面孔12aの先端位置がインナカバー11の先端位置よりも先端側にあり、アウタカバー12の先端面122の内側に、軸方向Xと直交する方向をガス流れ方向とする第1流路F1を形成する。
【0017】
インナ側面孔11aは、インナカバー11の外側面とアウタカバー12の内側面との間に設けられる第2流路F2に開口する。また、インナ側面孔11aの先端縁部からインナカバー11の内方へ傾斜して延出するガイド体13が設けられ、
図2に示すように、ガイド体13の延出方向の延長線L上に、検出部21が配置される検出面20が位置する。
素子カバー1の詳細構成については、後述する。
【0018】
図3に示すように、PMセンサSは、筒状のハウジングH内にセンサ素子2を同軸的に収容し、ハウジングHの先端開口H1を覆うように取り付けた素子カバー1によって、先端開口H1から突出するセンサ素子2の検出部21を保護している。PMセンサSは、ハウジングHの外周に設けたネジ部材H2により、例えば、
図4に示す内燃機関Eの排ガス管壁にネジ固定されて、先端側が排ガス通路EX内に突出位置する。
【0019】
図4において、排ガス通路EXの途中には、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFと称する)10が設置されており、PMセンサSは、DPF10の下流側に配置されて、DPF10を通過後の排ガスGに含まれる粒子状物質(すなわち、図中に示すPM)を検出する。これにより、DPF10をすり抜ける粒子状物質を検出し、例えば、DPF10の異常診断システムの一部を構成することができる。DPF10の下流位置において、排ガスGの流れ方向は、PMセンサSの軸方向Xと直交する方向となっている。
【0020】
図5に一例を示すように、センサ素子2は、積層構造を有する積層型素子であり、偏平な直方体形状の絶縁性基体22の先端面を検出面20として、この検出面20に、電極23、24が露出する検出部21が配置されている。絶縁性基体22は、例えば、絶縁性基体22となる複数の絶縁性シートの間に、電極23、24となる電極膜を交互に配設した積層体を焼成して形成される。このとき、絶縁性基体22に少なくとも一部が埋設される電極23、24の端縁部が、絶縁性基体22の先端面に、線状に露出して、交互に極性の異なる線状電極からなる複数の電極対を構成する。
【0021】
絶縁性基体22の長方形状の先端面には、外周縁部を除く表面に、複数の電極対を構成する線状電極が間隔をおいて平行配設されて、検出部21を形成している。検出部21は、例えば、図中に点線で囲んで示す領域であり、絶縁性シートを挟んで対向する複数の電極対と、複数の電極対の外周側に位置する絶縁性シートの一部を含む。絶縁性基体22の内部には、電極23、24となる電極膜に接続されるリード部23a、24aが配置され、リード部23a、24aは、絶縁性基体22の基端側の表面に形成される端子電極25、26と接続される。検出部21は、電極23、24に所定の検出電圧が印加されることにより、検出部21の表面に到達する排ガスG中の粒子状物質を静電捕集する。
【0022】
検出面20は、検出部21よりも一回り大きい領域であり、ここでは、検出部21の外側の外周縁部を含む、絶縁性基体22の先端面の全面を検出面20としている。これは、検出面20の外周縁部に排ガスGが到達すれば、検出部21の表面に沿って容易に検出部21に到達可能であるからで、検出面20となる領域は、適宜設定することができる。
【0023】
図6に他の例を示すように、センサ素子2は、絶縁性基体22の先端面が概略正方形となる直方体形状を有していてもよい。この場合も、正方形の先端面の全面が検出面20となり、その外周縁部を除く領域に検出部21が配置される。正方形の検出部21の表面には、
図5に示したセンサ素子2より多くの線状電極が間隔をおいて平行配設されて、所定数の電極対を構成している。
【0024】
絶縁性基体22は、例えば、アルミナ等の絶縁性セラミックス材料を用いて構成することができる。また、電極23、24、リード部23a、24a、端子電極25、26は、例えば、貴金属等の導電性材料を用いて構成することができる。
【0025】
図1、
図3において、素子カバー1は、ハウジングH側が開口する二重容器状で、同軸配置されるインナカバー11とアウタカバー12からなる。アウタカバー12は、概略一定径の筒状体からなる側面121と、筒状体を閉鎖する先端面122とを有し、インナカバー11は、アウタカバー12との間に空間を有して配置される筒状体からなる側面111と、筒状体を閉鎖する先端面112とを有する。インナカバー11の基端部は、アウタカバー12の基端部に密接する拡径部となり、ハウジングHの先端部に一体的に固定される。
【0026】
アウタカバー12には、先端面122の近傍における側面121に、複数のアウタ側面孔12aが設けられる。本形態では、アウタ側面孔12aは、軸方向Xにおいて、インナ先端面孔11bと重ならない位置にあり、例えば、インナ先端面孔11bの先端位置と、アウタ側面孔12aの基端位置が同等位置にある。アウタカバー12の先端面122の内側には、インナカバー11の先端面112との間に、第1流路F1が形成され、軸方向Xと直交する方向を流れ方向として、排ガスGが流通する。アウタ側面孔12aは、少なくともその先端位置がインナカバー11の先端位置であるインナ先端面孔11bよりも先端側にあり、第1流路F1を排ガスGが流通可能に形成されていればよい。好適には、アウタ側面孔12aの孔中心が、インナ先端面孔11bよりも先端側にあるように配置すると、第1流路F1を流れる排ガスGの流量が増加して、第2流路F2へのガス流れを形成しやすい。
【0027】
アウタ側面孔12aは、例えば、円形貫通孔であり、第1流路F1に開口する。アウタ側面孔12aの数や配置は、必ずしも限定されないが、側面121の全周に均等配置されることが望ましく、例えば、周方向の8箇所に、等間隔で配置される。このようにすると、ガス流れに対する指向性を有しない構成となり、組付性が向上するのみならず、第2流路F2に形成されるガス流れの流量が安定し、検出精度を向上させる。
【0028】
アウタカバー12の先端面122には、インナ先端面孔11bと対向しない外周部に、複数の水抜き孔14が設けられる。水抜き孔14は、素子カバー1内の凝縮水を外部に排出するための小孔であり、排ガスが主に流通するアウタ側面孔12aに対して十分に小さい。
【0029】
インナカバー11の外側面と、アウタカバー12の内側面との間には、第2流路F2が設けられる。第2流路F2は、インナカバー11の先端面112の外周側において、最大クリアランスとなる大クリアランス部31を有する。また、大クリアランス部31よりも基端側において、最小クリアランスとなる小クリアランス部32を有すると共に、大クリアランス部31と小クリアランス部32とが段差なく接続された流路形状を有する。
【0030】
インナカバー11の側面111となる筒状体は、先端面112に連続し、基端側へ向けて拡径するテーパ状の第1筒部113と、第1筒部113から基端側へ連続する概略一定径の第2筒部114とを有する。第1筒部113は、一定のテーパ角度を有するテーパ面であり、先端側の端部において、アウタカバー12との間に大クリアランス部31を形成する。第2筒部114は、アウタカバー12との間に小クリアランス部32を形成する。
【0031】
大クリアランス部31は、軸方向Xと直交する方向におけるクリアランス、すなわち、インナカバー11の外側面とアウタカバー12の内側面の距離が、最大クリアランスとなる部分である。第1筒部113に面する第2流路F2において、先端側の大クリアランス部31から基端側へ向かうほど、クリアランスは小さくなる。
【0032】
小クリアランス部32は、軸方向Xと直交する方向におけるクリアランス、すなわち、インナカバー11の外側面とアウタカバー12の内側面の距離が、最小クリアランスとなる部分である。第2筒部114に面する第2流路F2では、先端側から基端側へかけてクリアランスは一定であり、最小クリアランスの小クリアランス部32となる。
【0033】
インナカバー11には、基端側の側面111となる第2筒部114の軸方向Xの中間部に、複数のインナ側面孔11aが設けられる。インナ側面孔11aは、例えば、軸方向Xに細長い長孔形状の貫通孔であり、第2流路F2に開口する。複数のインナ側面孔11aには、それぞれ、先端縁部と一体的に、細長い板状のガイド体13が設けられる。インナ側面孔11aの基端縁部、ガイド体13の延出端部は、いずれも幅方向の両端角部に面取りを施した丸みを有する形状となっている。先端面112には、中央部に1つのインナ先端面孔11bが設けられる。インナ先端面孔11bは、例えば、円形の貫通孔であり、第1流路F1に開口する。
【0034】
インナ側面孔11aの数や配置は、必ずしも限定されないが、側面111の全周に均等配置されることが望ましい。例えば、
図7に示すように、インナ側面孔11aを、側面111の周方向の8箇所に、等間隔で配置することができる。インナ側面孔11aに設けられるガイド体13は、センサ素子2の検出面20を取り囲むように、放射状に配置されている。このようにすると、ガス流れに対する指向性を有しない構成となり、組付性が向上するのみならず、第2流路F2からガイド体13を経て流入する排ガスGを、速度を低下させることなく検出面20に導くことができ、検出精度が向上する。
【0035】
なお、
図7に示すように、長方形の検出面20に対して長辺方向に位置し、ガイド体13の先端との距離がより近くなるインナ側面孔11aから、排ガスGが流入する配置であると、検出面20への排ガスGの流入量がより多くなる。また、
図8に示すように、正方形の検出面20を有するセンサ素子2を用いると(例えば、
図6参照)、組付角度によらず、排ガスGの流入量が多いインナ側面孔11aに対して、ほぼ一定の距離に検出面20が位置するので、搭載指向性が向上する効果がある。
【0036】
図2において、ガイド体13は、インナ側面孔11aの先端縁部と一体的に設けられる。例えば、ガイド体13は、インナ側面孔11aの先端縁部と一体となるように、第2筒部114を切り欠いた切欠部分にて形成され、インナ側面孔11aの先端縁部を屈曲位置として、インナカバー11の内方へ屈曲傾斜させることで、センサ素子2へ向けて延出する傾斜表面131を有する。軸方向Xにおいて、センサ素子2の検出面20は、インナ側面孔11aよりも基端側にあり、ガイド体13は、傾斜表面131の延長線Lと、検出面20とが交わる位置となるように構成されている。ここで、延長線Lは、傾斜表面131の先端を延出方向に延長した線であり、検出面20とどの位置で交わってもよい。
【0037】
図示するように、好適には、延長線L上に検出部21が位置していると、より好ましい。これにより、検出面20の外周縁部より内側に位置する検出部21に向けて、排ガスGが直接導入されるので、ガイド効果を高めて、検出感度を向上させることができる。検出面20の大きさ、ガイド体13の長さや位置、傾斜角度等によって、延長線Lと検出面20とが交わる位置は変化し、これらを適宜調整することで、任意の位置で交わるようにすることができる。
【0038】
また、ガイド体13が短いとガイド効果が小さいので、ガイド効果が得られる十分な長さを有することが望ましい。具体的には、インナ側面孔11aの先端縁部、すなわち傾斜表面131の基端から延出端までの長さをL1、検出面20までの長さをL2としたとき、これらの長さの比L1/L2が0.25より大きくなるようにするとよい(すなわち、L1/L2>0.25)。この関係については、詳細を後述する。
【0039】
次に、上記構成の素子カバー1を備えたPMセンサSについて、センサ素子2の検出精度と耐被水性の向上に対する素子カバー1の効果について説明する。
図9に示すように、排ガスGは、PMセンサSの側方から素子カバー1へ向けて流れ、アウタカバー12の側面121に開口するアウタ側面孔12aに導入される。アウタ側面孔12aは、インナカバー11の先端位置よりも先端側に位置するので、素子カバー1内において、排ガスGは、インナカバー11の先端面112とアウタカバー12の先端面122との間の第1流路F1を、十分な流速でそのまま流れ、対向方向に位置するアウタ側面孔12aへ向かう(例えば、
図9中の点線矢印参照)。
【0040】
また、排ガスGの一部は、流れ方向の下流側の大クリアランス部31において、基端側へ向きを変えて、インナカバー11の側面111とアウタカバー12の側面121との間の第2流路F2に流入する(例えば、
図9中の太線矢印参照)。
【0041】
第2流路F2は、流入側の大クリアランス部31よりも小クリアランス部32における流路面積が狭くなっているので、排ガスGは、ベンチュリ効果により、流速を向上させながら、小クリアランス部32に開口するインナ側面孔11aに向かう。また、インナカバー11は、小クリアランス部32を形成する第2筒部114より先端側の第1筒部113が、先端側へ向けて縮径するテーパ状であり、大クリアランス部31から小クリアランス部32へ至る間に、徐々に流路面積が狭くなる形状となっているので、排ガスGは、インナカバー11の側面111に沿って流れ、渦流を生じにくい。
【0042】
したがって、渦流の抑制効果により、排ガスGの流速がさらに向上し、十分な流速でインナ側面孔11aに到達する。さらに、インナ側面孔11aと一体的に設けられたガイド体13の傾斜表面131に沿って、インナカバー11の内部に流入する。そして、ガイド体13は、傾斜表面131の延出方向にセンサ素子2の検出面20が位置するように設けられるので、そのガイド効果により、排ガスGは、十分な流速のままセンサ素子2の先端面の検出部21に到達する。このような排ガスGの流れにより、検出部21への単位時間当たりの供給流量が増加するので、DPF10故障時等に粒子状物質PMの検出に要する時間が短縮され、センサ素子2による検出感度を向上させることができる。
【0043】
その後、排ガスGは、インナカバー11の先端面112に開口するインナ先端面孔11bへ向かう(例えば、
図3中の太線矢印参照)。このとき、上述したように、インナカバー11の先端面112とアウタカバー12の先端面122との間の第1流路F1において、排ガスGが十分な流速を有するので、インナ先端面孔11bの近傍に負圧が発生する。
【0044】
すなわち、
図10左図に(a)として示す本形態の構成では、負圧による吸い出し効果で、インナ先端面孔11bからアウタカバー12内へ流出する流れが形成される。なお、参考のため、
図10右図に(b)として示すように、アウタ側面孔12aがインナカバー11の先端面112よりも基端側に位置する構成では、排ガスGがインナカバー11の側面111の周囲を通過し、インナ先端面孔11bの下方を流束が通過しないため、負圧が発生しない。
【0045】
ここで、アウタカバー12の先端面122、特に、インナ先端面孔11bに対向する位置には、ガス流通孔となる孔が形成されないので、排ガスGの流れ方向は、軸方向Xと直交する方向となる。インナ先端面孔11bは、排ガスGの流れ方向に開口しておらず、また、上述した吸い出し効果により、インナ先端面孔11bから排ガスGへ合流する方向の流れが形成されるので、アウタカバー12内に流入した排ガスGが、インナ先端面孔11bからインナカバー11内に、直接流入することが抑制される。
【0046】
したがって、排ガスGに凝縮水が含まれる場合やアウタカバー12の内側に凝縮水が付着している場合においても、凝縮水が排ガスGと共にインナカバー11内に侵入しセンサ素子2に到達するおそれは小さい。よって、センサ素子2が被水により割れを生じるといった不具合を抑制することができる。
【0047】
図11は、低流速(例えば、10m/s)におけるCAE(すなわち、Computer aided Engineering)の解析結果に基づいて、ガイド体13の有無による素子カバー1内のガス流れを比較して、模式的に示したものである。
図11左図に示すように、本形態の構成とした場合には、第2流路F2における渦流の発生が抑制されることに加え、インナカバー11の内部における渦流の影響を抑制することができる。すなわち、アウタカバー12に流入した排ガスGは、対向方向へ流れると共に、アウタ側面孔12aから流出する手前にて一部が大クリアランス部31にスムーズに流入している。この流れは、第2流路F2に沿って上昇し、基端側の小クリアランス部32の近傍で流速が増してインナ側面孔11aへ流入する。さらに、ガイド体13の傾斜表面131に沿う噴流となって、センサ素子2へ向かう。
【0048】
一方、インナカバー11の内部空間にも、ガイド体13に沿ってセンサ素子2へ向かう流れが生じている。すなわち、ガイド体13によって区画されることで、その両側に同方向へ向かう流れが形成される。傾斜表面131に沿う噴流は、乱されることなく検出面20に到達する。また、インナ先端面孔11bへ向かい、両先端面112、122間の第1流路F1を流れる排ガスGに合流するガス流れが形成されている。
【0049】
これに対して、
図11右図に比較して示すように、ガイド体13を設けていない構成では、インナカバー11の内部空間に、渦流が形成されるために、インナ側面孔11aへ流入する際のロスが大きい。そのため、噴流が発生しても流速が十分に向上しないと、検出面20に到達しにくくなり、検出部21の検出感度を向上させる効果が小さくなる。また、搭載時の組付角度により検出感度の低下(すなわち、搭載指向性)が生じることがあり、検出精度が低下する。
【0050】
(搭載指向性の評価)
搭載時の組付角度による検出感度の低下について、本形態の構成の素子カバー1を有するPMセンサSを評価した。評価試験には、
図4に示した排ガス浄化装置を模したPMモデルガスベンチを用い、粒子状物質を含むモデルガスが流通する配管にPMセンサSを組み付けて、組付角度を中心軸に対して回転させたときの検出感度のバラツキを調べた。また、比較のため、素子カバー1にガイド体13を設けない構成について、同様に評価し、結果を
図12に比較して示した。
【0051】
センサ素子2は、評価試験に先立ち、検出部21の再生を行って表面のPMを加熱除去した後、電極23、24間に所定の捕集用電圧を印加して、静電捕集を行ったときの出力の立ち上がり時間(すなわち、検出感度)を測定した。
図13に示すように、出力の立ち上がり時間とは、粒子状物質が静電力により捕集されて電極23、24間が導通し、検出部21の検出電流が予め設定した閾値を超えた時間である。PMセンサSの組付角度を変化させて、素子カバー1の搭載向きを変化させたとき、搭載向きによる立ち上がり時間のバラツキ(すなわち、指向性)が小さいほど、検出精度は良好となる。
【0052】
図13において、指向性は、測定した立ち上がり時間の中央値に対するバラツキ(単位:±%)で表される。素子カバー1にガイド体13を設けない場合には、指向性が大きく、素子カバー1に導入される排ガスGの流速(すなわち、配管流速)が10m/sのときに、±25%を超えている。配管流速が5m/sに低下すると、指向性はさらに大きくなり、±40%を超える。これに対して、ガイド体13を有する素子カバー1を用いた場合には、指向性が小さくなり、配管流速が10m/sで±15%を超える程度、5m/sでも±25%程度と、大きく低減する。これは、上述したガイド体13に沿う噴流の効果で、検出面20に到達する流量が増大するためと推測され、素子カバー1の搭載向きの影響を小さくして、検出精度を向上させる効果が得られる。
【0053】
(被水性の評価)
図14に示す評価装置200を用いて、本形態の構成の素子カバー1を有するPMセンサSの耐水性を評価した。評価装置200は、エアが流通する流路201を有し、流路201を形成する管壁に、注水用の液送ポンプ202を配置し、その下流にPMセンサSを配置して構成される。PMセンサSは、先端側が上流側を向くように斜め搭載されており、下記の条件で、液送ポンプ202から送出される水滴Wを、素子カバー1内に噴射したときの、センサ素子2の検出部21に到達する最大被水量を測定した。また、
図15に示す従来構成の素子カバー100を有するPMセンサS1について、同様に被水性を評価し、結果を
図16に比較して示した。
エア流速:12m/s
エア温度:280±20℃
素子カバー温度:250℃
【0054】
図15において、従来構成の素子カバー100は、第1流路F1を有さず、インナカバー11の先端面孔101とアウタカバー12の先端面孔102とが、同軸上に近接配置される。排ガスGは、アウタカバー12の側面121のガス流通孔103から、その基端側に位置するインナカバー11の側面111のガス流通孔104へ向かう構成となっている。ガス流通孔104には、内側へ傾斜する小片状の整流部材105が、センサ素子2の側方を向くように設けられる。
【0055】
図16に示すように、従来構成の素子カバー100を用いた場合の最大被水量が1.7μLを超えているのに対して、本形態の素子カバー100を用いた場合には、最大被水量が0.2μL程度と、約88%の大幅な低減効果が見られた。このように、本形態では、アウタカバー12が先端面122の外周部に水抜き孔14を有するのみで、インナカバー11の先端面孔11bに対向する孔を有さず、エアが先端側から直接流入しない。このような構成としたことで、センサ素子2の被水を抑制して、被水割れを防止することが可能になる。
【0056】
(ガイド体13の延出方向の評価)
図17に示すように、本形態の構成の素子カバー1を用いたPMセンサSにおいて、センサ素子2の軸方向位置を変化させて、ガイド体13の傾斜表面131との相対位置を変化させたときに、検出面20に導入される排ガスGの流量を評価した。
図17の右図は、傾斜表面131の延長線Lと、センサ素子2の検出面20とが交わる位置にある、本形態の構成の試験例1である。これに対して、
図17の左図に示すように、傾斜表面131の延長線L上に、センサ素子2の先端部よりやや基端側の側面が位置する構成を比較例1とし、
図17の中図に示すように、傾斜表面131の延長線L上に、センサ素子2の先端部側面が位置する構成を比較例2とした。
【0057】
これら試験例1及び比較例1、2のPMセンサSについて、
図18に示すように、素子カバー1の内側において、センサ素子2の代わりにその検出面20の位置に、風速計4を配置した評価装置を用意し、一定の配管流速(例えば、10m/s)を与えた場合の流量を、それぞれ測定した。結果を
図19に示すように、風速計4にて測定される流速は、比較例1、2の順で、風速計4に近いほど大きくなるものの、それぞれ約0.2m/s、約0.7m/sと、いずれも1m/sを大きく下回っている。これに対して、検出面20の位置に向けて傾斜表面131が延出している試験例1では、約8.2m/sと流速が大きく増加している。
【0058】
このように、傾斜表面131の延長線L上にセンサ素子2の検出面20が位置するように構成することで、検出面20に十分な流量の排ガスGを導入できることが確認された。
【0059】
(ガイド体13の長さL1の評価)
図20に示すように、本形態の構成の素子カバー1を用いたPMセンサSにおいて、ガイド体13の傾斜表面131の基端から延出端までの長さL1を変化させて、検出面20までの長さL2との比:L1/L2が、上述した指向性に与える影響を評価した。
図21に、L1/L2が0.05〜0.4程度の範囲について、指向性(単位:±%)との関係を調べた結果を示す。
【0060】
図20左図は、長さの比:L1/L2が0.05のガイド体13を設けた場合であり、センサ素子2の検出面20へのガス流入が認められるが、指向性は±32%とやや大きい。
図20右図に示すように、L1/L2が
0.4となるガイド体13を設けた場合には、検出面20へのガス流入が増加すると共に、指向性が±25%程度まで低減する。
図21に示すように、具体的には、L1/L2が0.05〜0.25までの範囲では、指向性はほとんど変化がなく、L1/L2が0.25を超えると、指向性が急減している。したがって、好適には、L1/L2が0.25を超える範囲となるように、ガイド体13の傾斜表面131の長さL1を設定すると、指向性を小さくすることができる。
【0061】
(クリアランス比d1/d2の評価)
図22に示すように、大クリアランス部31におけるクリアランス(すなわち、最大クリアランス)をd1とし、小クリアランス部32におけるクリアランス(すなわち、最小クリアランス)をd2としたときに、それらの比率であるクリアランス比d1/d2を、1.5〜20の範囲で変更した素子カバー1を用意した。これら素子カバー1を備えるPMセンサSを、それぞれPMモデルガスベンチに取り付けて、所定のPM濃度としたモデルガスを導入し、センサ素子2の検出部21における出力の立ち上がり時間を評価した。試験条件は、以下の通りとし、
図23に評価結果を示した。
評価ベンチ:PMモデルガスベンチ
ガス流速:10m/s
PM濃度:6mg/m
3
【0062】
図23に示すように、d1/d2を1.5〜20の範囲で変更した場合には、d1/d2の増加に伴い、出力の立ち上がり時間が急減し、d1/d2=2.45以上の範囲では、ほぼ一定値に収束している(すなわち、図中にサチュレーションとして示す範囲)。具体的には、d1/d2=1.7とした構成では、立ち上がり時間が450秒程度に低減している。さらに、d1/d2=2.45とした構成では、400秒を下回っており、d1/d2=1.5とした構成よりも100秒程度、出力の立ち上がり時間が低減している。d1/d2=8において、立ち上がり時間は350秒程度まで低減し、ほぼ一定となる。
【0063】
したがって、好ましくは、クリアランス比d1/d2が、2.45以上となる素子カバー1を用いるのがよく、検出感度を大きく向上させることができる。
【0064】
このとき、
図24の上段に低流速時(例えば、10m/s)におけるガス流れを模式的に示すように、本形態の構成では、第2流路F2が徐々に流路面積が狭くなる形状となっているので、渦流の発生が抑制される。すなわち、上段の左図において、アウタカバー12に流入した排ガスGは、対向方向へ流れると共に、アウタ側面孔12aから流出する手前にて一部が大クリアランス部31にスムーズに流入する。この流れは、第2流路F2に沿って上昇し、基端側の小クリアランス部32の近傍で流速が増して、インナ側面孔11aからセンサ素子2へ向かう。
【0065】
これにより、上段の中図、右図に示すA−A断面のように、インナカバー11の回転方向の位置が変化しても(すなわち、組付角度0°又は22.5°)、ガス流速の減速は小さく、渦流による乱流成分も小さい。したがって、いずれもセンサ素子2の検出面20へ向かう流れとなり、組付角度に対する指向性は小さくなる。なお、組付角度0°は、ガス流れの下流側で軸線上にインナ側面孔11aが位置している場合、組付角度22.5°は、軸線上にインナ側面孔11aが位置していない場合である。
【0066】
これに対して、
図24の下段に比較して示すように、インナカバー11の先端側半部を一定の小径部115として、大径の基端側半部116との間に、テーパ状の段差面117を設けた構成では、大きな渦流を形成しやすい。すなわち、下段の左図において、アウタカバー12に流入した排ガスGは、アウタ側面孔12aから流出する手前にて、先端側半部116の外周空間5に流入するものの、段差面117に遮られて渦流を形成し、流速を向上させにくい。
【0067】
その結果、下段の中図、右図に示すB−B断面のように、インナカバー11の回転方向の位置によって、ガス流れが大きく変化する。すなわち、組付角度0°の場合は、比較的良好なガス流れを示すが、組付角度22.5°の場合は、ガス流速が減速するだけでなく、乱流の影響を受けて、センサ素子2の検出面20から離れるガス流れとなる。また、一部のガスは、インナ側面孔11aからアウタカバー12側へ漏れ出す。
このため、本形態の構成では、組付角度0°に対して22.5°のときのガス供給量が、約0.8倍と高く保たれるのに比べて、段差面117を有する構成では、22.5°のときのガス供給量が、約0.5倍となり大きく減少する。
【0068】
(
参考形態2)
図25、
図26により、センサ装置としてのPMセンサSの
参考形態2について説明する。上記
参考形態1では、センサ素子2の先端面に検出部21を設けた構成としているが、
図25に示すように、センサ素子2の側面に検出部21を有する構成であってもよい。センサ素子2以外のPMセンサSの構成は、上記
参考形態1と同様であるので説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
なお、
参考形態2以降において用いた符号のうち、既出の
形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の
形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
【0069】
図26において、センサ素子2は、積層構造を有する積層型素子であり、直方体形状の絶縁性基体22の先端側の一側面に、電極23、24が露出する検出部21を有している。検出部21の外周部を取り囲む、一回り大きな側面表面が、検出面20となる。電極23、24がリード部23a、24aを介して、端子電極25、26と接続される構成は、上記
参考形態1と同様である。
【0070】
図25において、センサ素子2は、検出部21を設けた検出面20を有する側面が、インナカバー11の内側へ排ガスGを流入させるインナ側面孔11aを向くように配置される。ガイド体13は、傾斜表面131の延長線Lが、検出面20と交わるように配置される。
【0071】
これにより、インナ側面孔11aからインナカバー11内に流入する排ガスGが、拡散することなく、対向する側面の検出面20上に位置する検出部21に、直接到達しやすくなる。したがって、低流速時においてもPMセンサSの検出感度を低下させることなく、良好な検出性能を維持できる。
【0072】
(
参考形態3)
図27により、センサ装置としてのPMセンサSの
参考形態3について説明する。
インナカバー11の第1筒部113は、先端側の大クリアランス部31から基端側の小クリアランス部32へ向けて、徐々に縮径している形状であればよく、必ずしも全体がテーパ状でなくてもよい。本形態では、例えば、大クリアランス部31となる先端部に、概略一定径の筒部113aを有する形状となっている。筒部113aを除く第1筒部113は、一定のテーパ角度を有するテーパ状に形成される。
それ以外の本形態の基本構成は、上記
参考形態1と同様であり、説明を省略する。
【0073】
このような構成においても、第2流路F2に流入し小クリアランス部32へ向かう排ガスGの流速を向上させて、渦流を抑制する効果が得られる。また、最大クリアランスとなる大クリアランス部31のクリアランスd1が容易に設定できるので、所定のクリアランス比d1/d2を有する第2流路F2を容易に形成して、所望の効果が得られる。
【0074】
なお、
図28にCAE解析結果に基づくガス流れを模式的に示すように、素子カバー1の組付角度によって、アウタカバー12内における排ガスGの流量が変化する。
図28左図は、組付角度が0°の場合であり、排ガスGの流れ方向と平行でセンサ素子2の中心を通る線(すなわち、図中に点線で示す軸線)上に、アウタ側面孔12aが位置する。
図28中図、
図28右図は、それぞれ、組付角度が11.25°、22.5°の場合であり、アウタ側面孔12aが軸線からややずれて位置する。この場合も、軸線に近いアウタ側面孔12aから内部に排ガスGが流入するが、組付角度が0°の場合に比べると、アウタカバー12内に流速が減少する部分が生じる。これが第1流路F1におけるガス流れを乱し、組付角度によるバラツキの要因となる。
そこで、組付角度によらず第1流路F1におけるガス流れを均一にするように、アウタ側面孔12aを配置することが望ましい。このような配置例について、次に説明する。
【0075】
(実施形態4)
図29〜
図31により、センサ装置としてのPMセンサSの実施形態4について説明する。
図29に示すように、本形態において、アウタカバー12は、先端面122に近い側面121に、アウタ側面孔12aが軸方向Xに2列に配置される。各列において、アウタ側面孔12aは、周方向の8箇所に等間隔で均等配置され、先端側の第1列に属するアウタ側面孔12aと基端側の第2列に属するアウタ側面孔12aとは、軸方向Xにおいて、孔中心が重ならないように互い違いに位置する。ここでは、第1列のアウタ側面孔12aは、全体が、インナ先端面孔11bとアウタカバー12の先端面122との間に位置し、基端位置が、インナ先端面孔11bの先端位置と概略一致するように隣接して位置している。第2列のアウタ側面孔12aは、インナカバー11の先端部を取り囲んで配置され、インナ先端面孔11bと、先端位置がほぼ一致している。
【0076】
このように、16箇所のアウタ側面孔12aが、2列以上に千鳥配置されることで、全周に均等に開口する構成となり、組付角度の影響を受けにくくなる。
なお、本形態では、先端側から第1列と第2列のアウタ側面孔12aを同径の円形孔としているが、必ずしも同一形状でなくてもよく、また、均等配置されていなくてもよい。すなわち、アウタカバー12のアウタ側面孔12aは、軸方向において、隣り合う2つの列に属するアウタ側面孔12aの孔中心が、同一線上に位置しておらず、互いにずれて位置していればよい。
また、アウタ側面孔12aの列の数や、各列のアウタ側面孔12aの数、インナ先端面孔11bとの位置関係等は、適宜変更することができる。例えば、第2列のアウタ側面孔12aの先端位置が、インナ先端面孔11bより先端側となっていてもよいし、第1列のアウタ側面孔12aの基端位置が、インナ先端面孔11bより基端側となっていてもよい。
【0077】
図30に、CAE解析結果に基づくガス流れを模式的に示すように、素子カバー1の組付角度によらず、良好なガス流れが形成されている。
図30は、
図29の第2列のアウタ側面孔12aの位置における断面(すなわち、C−C断面)を示しており、
図30左図の組付角度が0°の場合は、軸線上に、アウタ側面孔12aが位置する。
図30中図、右図は、それぞれ、組付角度が11.25°、22.5°の場合であり、アウタ側面孔12aが軸線からややずれて位置するが、図示されない第1列のアウタ側面孔12aからも排ガスGが取り込み可能であり、ガス流量は大きく低下しない。
【0078】
したがって、排ガスGの流れ方向の上流側に位置する、いずれかのアウタ側面孔12aによって、十分なガス流れが形成されるので、安定したベンチュリ効果が得られる。また、インナ先端面孔11bの近傍において、安定した負圧が得られる。これらにより、所望の流速のガス流れが形成されて検出感度が向上し、搭載指向性がさらに小さくなる。
【0079】
上述したように、インナカバー11の形状は、第2流路F2のクリアランスが徐々に縮小し、段差面117を有しない形状であればよい。あるいは、インナカバー11において、第1筒部113を構成するテーパ面は、一定のテーパ角度である必要はなく、例えば、テーパ角度の異なる複数のテーパ面が軸方向Xに接続された形状とすることもできる。
この場合も、第1筒部113の全体が滑らかに接続され、基端側から先端側へ向けて縮径する概略テーパ状に形成されることで、同様の効果が得られる。
【0080】
このように、排ガスGの流速を向上させる効果が得られ、ガス流れに大きく影響しない範囲であれば、第2流路F2を形成するインナカバー11あるいはアウタカバー12の形状を適宜変更することができる。
【0081】
図31に示すように、アウタカバー12の側面121に、アウタ側面孔12aが軸方向Xに2列に配置される場合には、好適には、インナカバー11がテーパ面を有する構成であると共に、基端側の第2列のアウタ側面孔12aが、テーパ面に対向する位置に形成されるのがよい(
図31左図参照)。この構成における作用効果のメカニズムを、アウタ側面孔12aがテーパ面に対向しない場合(
図31中図参照)、テーパ面を有しない場合(
図31右図参照)と対比させて、以下に説明する。
【0082】
図31左図に示すアウタカバー12において、2列のアウタ側面孔12aは、インナカバー11のインナ先端面孔11bを挟んで、先端側から第1列のアウタ側面孔12aと第2列のアウタ側面孔12aとが軸方向に近接して、周方向に互い違いとなるように配置されている。このとき、第2列のアウタ側面孔12aは、インナカバー11の先端側の第1筒部113に対向しているので、アウタ側面孔12aから流入する排ガスGは、第1筒部113を構成するテーパ面に沿って先端側へ向かう流れとなる。この流れが、第1流路F1へ流入することで、第1流路F1のガス流量が増加して、インナ先端面孔11bの近傍に負圧を発生させ、さらに、負圧による吸引効果で流速が向上して、第2流路F2へ向かう良好なガス流れを形成することができる。
【0083】
一方、
図31中図に示すアウタカバー12は、第2列のアウタ側面孔12aが、第1筒部113より基端側の第2筒部114に対向している。このとき、アウタ側面孔12aから流入する排ガスGの一部は第2筒部114の外側を通過する流れとなるために、テーパ面に沿って第1流路F1へ向かう流れの形成が十分促進されない。その場合には、第2列のアウタ側面孔12aを形成することにより、インナ先端面孔11bの近傍のガス流量を増加させる十分な効果が得られない。
また、
図31右図に示すアウタカバー12は、インナカバー11が一定径であり、2列のアウタ側面孔12aはインナ先端面孔11bを挟んで近接している。この場合も、アウタ側面孔12aから第1流路F1へ合流する流れと共に、インナカバー11の外側を通過する流れが形成されるために、インナ先端面孔11bの近傍のガス流量を増加させる効果が低下する。
【0084】
したがって、複数列のアウタ側面孔12aによってガス流れを有効に形成するには、少なくとも第2列のアウタ側面孔12aの先端位置が、第1筒部113と第2筒部114の接続部よりも先端側にあるのがよい。好適には、アウタ側面孔12aの孔中心が、第1筒部113と第2筒部114の接続部よりも先端側にあることで、第1筒部113のテーパ面に沿うガス流れがより良好に形成される。
【0085】
(実施形態5)
図32〜40により、センサ装置としてのPMセンサSの実施形態5について説明する。
図32に示すように、本形態においても、アウタカバー12には、先端面122に近い側面121に、複数のアウタ側面孔12aが軸方向Xに2列に配置され、各列において、アウタ側面孔12aは、周方向の8箇所に等間隔で均等配置されている。このとき、先端側から第1列のアウタ側面孔12a(
図32中図参照)と、第2列のアウタ側面孔12a(
図32右図参照)とは、必ずしも同一形状でなくてもよく、アウタ側面孔12aを形成する貫通孔の貫通方向を変更することで、検出感度や搭載指向性のさらなる向上が可能となる。
【0086】
ここでは、
図32中図に示すように、第1列のアウタ側面孔12aは、アウタカバー12の側面121を、軸中心に向かう方向に貫通する貫通孔にて形成されている。すなわち、軸中心から放射状に延びる8つの方向を貫通方向とする、8つのアウタ側面孔12aが均等に配置される。
なお、上記
参考形態1〜3、実施形態4において、インナカバー11のインナ側面孔11a及びアウタカバー12のアウタ側面孔12aは、このような放射状に形成された貫通孔(以下、適宜、放射状孔と称する)となっている。
【0087】
これに対して、
図32右図に示すように、第2列のアウタ側面孔12aは、アウタカバー12の側面121を、軸中心よりも外方に向かう方向に貫通する貫通孔にて形成されている。具体的には、第2列のアウタ側面孔12aは、それぞれ、周方向において隣り合う第1列のアウタ側面孔12aの1つと対をなしており、この対をなす第1列のアウタ側面孔12aの貫通方向と平行となるように、軸中心に向かう方向に対して貫通方向を傾斜させた貫通孔(以下、適宜、平行孔と称する)となっている。
その一例として、一対となる第1列のアウタ側面孔12aの貫通方向(T1)と、第2列のアウタ側面孔12aの貫通方向(T2)の位置関係を、図中に示す。
【0088】
このとき、
図32左図に示すように、第1列のアウタ側面孔12aから流入して第1流路F1を対向方向へ向かう排ガスGの流れ(以下、主流G1と称する)に対して、第2列のアウタ側面孔12aから流入して第1流路F1へ向かう流れ(以下、副流G2と称する)が合流することで、上述したように、搭載時の組付角度によるガス流量の変動を抑制可能となる。
ただし、ガス流速や組付角度によっては、渦流の発生による検出感度への影響が大きくなり、搭載指向性の改善効果に差が生じることが判明した。この場合の第2列のアウタ側面孔12aの形状の効果について、次に説明する。
【0089】
上記実施形態では、例えば、5m/s、10m/s程度の低流速域において、素子カバー1におけるガイド体13の配置や第2流路F2の形状等によるガス流れへの影響を主に評価したが、ガス流速がより低い
超低流速域(例えば、3m/s以下)においては、搭載時の組付角度に対応するアウタ側面孔12aの向き(以下、適宜、搭載向きと称する)が、第1流路F1におけるガス流れに、より大きく影響する。
【0090】
例えば、
図33、
図34に模式的に示すように、搭載時の組付角度0°(すなわち、搭載向き0°)の場合には、主流G1となる排ガスGの流れ方向に、先端側から第1列のアウタ側面孔12aの1つが位置しており、その両側の第2列のアウタ側面孔12aからも、副流G2となる排ガスGが流入する。
このとき、
図33左図に示すように、第1列と第2列のアウタ側面孔12aの両方が放射状孔である構成では(例えば、実施形態4の構成)、第1列のアウタ側面孔12aから流入する主流G1に対して、第2列のアウタ側面孔12aから流入する2つの副流G2が、第1筒部113に沿って合流する際に衝突する。そのため、主流G1の流速が低下して、インナカバー11の上流側で渦流を発生しやすくなる。
図34左図の上段に示すように、2つの副流が形成される2箇所のアウタ側面孔12aの近傍で、渦流損による圧力低下が見られ、これに伴い、
図34左図の下段に示すように、第1列のアウタ側面孔12aの近傍においても、インナ先端面孔11bの上流側で渦流損による圧力低下が生じる。その結果、インナ先端面孔11bの近傍に負圧が発生しにくくなり、検出感度が低下する。
【0091】
これに対して、
図33右図に示すように、第2列のアウタ側面孔12aが平行孔である構成では、第2列のアウタ側面孔12aから流入する2つの副流G2の一方が、第1列のアウタ側面孔12aから流入する主流G1と平行になる。この副流G2は、主流G1と衝突することなくインナカバー11の下流へ向かうため、主流G1の流速低下が抑制され、上流側での渦流の発生が抑制される。そのため、
図34右図の上段に示すように、主流G1と平行な副流G2が形成されるアウタ側面孔12aの近傍で、圧力低下が緩和され、これに伴い、
図34右図の下段においても、圧力低下による主流G1への影響が小さくなる。その結果、インナ先端面孔11bの近傍における負圧の発生が促進されて、検出感度が改善する。
【0092】
一方、
図35、
図36に模式的に示すように、搭載時の組付角度22.5°(すなわち、搭載向き22.5°)の場合には、主流G1となる排ガスGの流れ方向に、第2列のアウタ側面孔12aの1つが位置しており、その両側の2箇所において、第1列のアウタ側面孔12aから、主流G1となる排ガスGが流入する。
この場合も、
図35左図に示すように、第1列と第2列のアウタ側面孔12aの両方が放射状孔である構成では(例えば、実施形態4の構成)、第1列のアウタ側面孔12aから流入する主流G1に対して、第2列のアウタ側面孔12aから流入する副流G2が合流する際に衝突する。このとき、2つの主流G1の間に1つの副流G2が合流するので、衝突による流速の低下は緩和されるものの、同様に渦流が発生しやすくなる。そのため、
図36左図の上段、中段に示すように、アウタ側面孔12aの近傍で、渦流損による圧力低下が見られる。
図36左図の上段、下段に示すように、上流側のアウタ側面孔12aの近傍で、渦流損による圧力低下が見られる。
【0093】
これに対して、
図35右図に示すように、第2列のアウタ側面孔12aが平行孔である構成では、第2列のアウタ側面孔12aから流入する副流G2が、第1列のアウタ側面孔12aから流入する2つの主流G1の1つと平行になる。したがって、主流G1との衝突による流速低下が回避され、渦流の発生が抑制される。そのため、
図36右図の上段、下段に示すように、渦流損による圧力低下が小さくなり、または、主流G1と平行な副流G2が形成されるアウタ側面孔12aの近傍で、圧力低下が見られなくなる。その結果、インナ先端面孔11bの近傍に安定して負圧が発生し、検出感度が改善する。
【0094】
なお、
図36右図の中段に点線で囲って示すように、CAE解析結果に基づくガス流速が、センサ素子2の検出部21の上流側において上昇していることが確認されており、負圧の上昇によりインナカバー11内におけるガス流速が向上したものと推測される。
【0095】
図37左図に、3m/s以下の超低流速域における、検出部21への到達時の流量(すなわち、図中に示す到達流量)と組付角度の関係を示すように、流速が上昇するのに伴い、組付角度0°における到達流量が、相対的に向上している。これは、特に、3m/s以下の超低流速域では、負圧の発生が検出感度に主に寄与しており、衝突による渦流の影響が大きくなる超低流速域ほど、検出感度が悪化しやすくなるためと推測される。そのため、流速1m/s、2m/sにおける到達流量は、組付角度0°よりも組付角度22.5°の方が高くなっている。
【0096】
その場合においても、本形態のように、第2列のアウタ側面孔12aを平行孔となるように構成することで、衝突を抑制して検出感度を向上させることができる。この検出感度の改善効果は、組付角度0°と22.5°の両方において見られ、組付角度0°においては、流速が低い方が、改善効果が大きく、組付角度22.5°においては、流速が高い方が、改善効果が大きくなっている。その結果、
図37右図に示すように、組付角度0°と22.5°の検出感度の差が小さくなることで、搭載指向性も改善する。
【0097】
また、
図38左図に示すように、ガス流速がより高い流速域(例えば、3m/sを超え10m/s以下の低流速域〜高流速域)においては、十分な負圧が発生することから、組付角度0°における到達流量が相対的に上昇し、22.5°の到達流量が相対的に低下する。例えば、50m/sの高流速域におけるCAE解析結果から、
図39左図に模式的に示すように、第1列と第2列のアウタ側面孔12aの両方が放射状孔である構成では、組付角度0°(すなわち、搭載向き0°)においても、第1列のアウタ側面孔12aから主流G1が十分な流量を有し、第2列のアウタ側面孔12aから2つの副流G2が合流する際の衝突の影響が小さい。そのため、インナ先端面孔11bの近傍に十分な負圧が発生し、第1流路F1から第2流路F2へ向かうガス流れの慣性力によって、例えば、下流側の3つのインナ側面孔11aからインナカバー11の内部空間へ、十分な流量のガス流れが到達可能となる。
【0098】
これに対して、組付角度22.5°(すなわち、搭載向き22.5°)の場合には、第1列のアウタ側面孔12aからの2つの主流G1の流れ方向が異なり、さらに第2列のアウタ側面孔12aからの副流G2が衝突するために、渦流が発生しやすくなる。そのために、搭載向き0°の場合よりも検出感度が悪化するものと推測される。
【0099】
その場合においても、
図39右図に示すように、本形態のように、第2列のアウタ側面孔12aを平行孔となるように構成することで、副流G2の衝突の影響を小さくすることができる。特に、搭載向き22.5°の場合には、副流G2の衝突による渦流が抑制され、平行な2つの流れがインナ先端面孔11bの近傍にて合流することで、インナ先端面孔11bの近傍のガス流速が上昇し、到達流量を向上可能になる。
【0100】
なお、搭載向き0°の場合には、副流G2の主流G1との衝突は抑制されるものの、主流G1と平行な副流G2が、減速されずにインナカバー11の下流へ向かうことで、第1流路F1から第2流路F2へ向かうガス流れの一部に衝突しやすくなる。これによって、例えば、下流側の1つのインナ側面孔11aからインナカバー11の内部空間へ流入するガス流れの慣性力が弱まり、到達流量が低下する。
この結果は、
図40のCAE解析結果にも示されており、第1列及び第2列のアウタ側面孔12aが放射孔である
図40左図の構成に比べて、第2列のアウタ側面孔12aが平行孔となる
図40右図の本形態の構成では、第1流路F1から第2流路F2へ向かうガス流れに発生する渦流が、大きくなる傾向が見られている。
【0101】
その結果、
図39右図に示すように、組付角度0°において到達流量が低下する一方で、組付角度22.5°において到達流量が増加する。すなわち、検出感度の差が小さくなることで、搭載指向性は改善する。
このように、本形態の構成とすることで、排ガスGの流速によらず、超低流速域から低流速域、さらに高流速域にかけて、良好な搭載指向性が得られる。
【0102】
上記各
形態では、積層型のセンサ素子2を有するPMセンサSを例示して説明したが、センサ素子2は、電極23、24が、検出部21となる表面に印刷形成された印刷型素子であってもよい。この場合は、電極23、24は、平板状に成形された絶縁性基体22の表面に、櫛歯状に印刷形成され、同様に絶縁性基体22の表面に印刷形成されたリード部23a、24aを介して、端子電極25、26と接続される。
【0103】
また、上記各
形態では、センサ装置としてのPMセンサSについて、主に説明したが、センサ装置は、PMセンサSに限らず、排ガスGに含まれる特定ガス成分を検出するガスセンサであってもよい。具体的には、排ガスG中の酸素を検出する酸素センサや、空燃比を検出する空燃比センサ、NOxを検出するNOxセンサ等の排ガスセンサが挙げられる。これらガスセンサに用いられるセンサ素子2は、公知の構成とすることができ、例えば、コップ型又は積層型素子の先端側に、検出用の電極を有する検出部21を備えた構成とすることができる。
【0104】
この場合も、上記各
形態と同様に、検出部21が軸方向Xの先端側となるように、ハウジングHの内側に挿通保持して、その外側を素子カバー1で保護することができる。そして、素子カバー1の内側に導入される排ガスGを、第2流路F1から第2流路F2に誘導し、ガイド体13を経て検出面20へ導くことができ、センサ素子2の検出部21における出力の応答性を向上させる。
【0105】
したがって、排ガスGが低流速となる運転条件下においても、良好な検出性能を示すガスセンサを実現することができる。そして、ガスセンサの検出結果に基づいて、内燃機関の状態を把握し、排ガス浄化システムを制御することで、排ガス浄化性能を向上させることができる。
【0106】
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
例えば、上記各実施形態では、センサ装置が自動車用エンジンの排ガス浄化システムに適用される場合について説明したが、内燃機関は自動車用に限らず、各種装置からの排ガスを被測定ガスとすることができる。また、被測定ガスは内燃機関からの排ガスに限らず、各種ガス中に含まれる特定成分を検出するためのセンサ装置に適用することができる。