【文献】
藤村 考,柔軟な電子商取引を実現する権利流通システム,NTT R&D,日本,社団法人電気通信協会,2000年11月10日,第49巻 第11号,pp.678〜684
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<実施形態>
本発明の一実施形態によるチケット譲渡装置1は、
図1に示すように、譲渡元確認部10、譲渡先確認部20、譲渡先チケット保有可能数確認部30、本人確認情報付チケット処理部40を備える。チケット譲渡装置1は、チケットの情報を引き継ぎながら、譲渡先の本人情報と生体認証情報で書き換えてチケットを発行することにより本人限定チケットを譲渡することができる装置である。
【0012】
譲渡元確認部10は、チケットの譲渡元を確認する。
例えば、譲渡元がその譲渡元の確認情報をデータベースDB1に登録する。譲渡元とは、個人や組織(団体)である。譲渡元の確認情報とは、例えば、パスワード、譲渡元の人物の顔、指紋、虹彩、静脈などの生体情報、マイナンバーなどの電子証明書である。譲渡元の人物の顔認証を用いる場合には、譲渡元が、携帯電話のカメラを作動させて譲渡元の顔の画像または動画を譲渡元確認部10に送信する。譲渡元確認部10は、譲渡元の顔の画像または動画を取得すると、データベースDB1にアクセスする。譲渡元確認部10は、データベースDB1に予め登録された譲渡元の顔特徴量と、取得した画像または動画における譲渡元の顔とを比較する。譲渡元確認部10は、比較結果が所定の違いの範囲内にあるデータベースDB1における譲渡元を、携帯電話から受け取った画像または動画の顔の譲渡元であると判定する。本発明では、データベースDB1において譲渡元を特定したことが譲渡元を確認したことに相当する。なお、予め撮像された画像ではなく、今撮像された画像または動画を使うことで本人確認の確度を高めることが可能である。なお、携帯電話上のアプリケーションにより携帯電話の指紋認証機能により本人を確認して譲渡元確認部10へ通知することで譲渡元を確認するものであってもよい。また、譲渡元確認部10は、虹彩、静脈などを予め登録した虹彩、静脈などの情報と比較し、その比較結果におうじて譲渡元を確認するものであってもよい。また、譲渡元確認部10は、マイナンバーなどの電子証明書などで譲渡元を確認するものであってもよい。また、譲渡元確認部10は、譲渡元が組織の場合、認証局から発行された電子証明書などで譲渡元を確認するものであってもよい。
譲渡元確認部10は、譲渡元がチケットの保有者であることを確認したときに譲渡が可能であることを本人確認情報付チケット処理部40に通知する。
【0013】
譲渡先確認部20は、チケットの譲渡先を確認する。
例えば、譲渡先となる人物がその譲渡先の確認情報をデータベースDB2に登録する。譲渡先とは、個人や組織(団体)である。譲渡先の確認情報とは、例えば、パスワード、譲渡先の人物の顔、指紋、虹彩、静脈などの生体情報、マイナンバーなどの電子証明書である。譲渡先確認部20は、データベースDB2にアクセスし、チケットの譲渡先の確認情報を取得できた場合に、譲渡先を確認したと判定する。なお、譲渡先確認部20が行う譲渡先を確認する技術は、譲渡元確認部10が譲渡元を確認する技術と同様である。
譲渡先確認部20は、譲渡先を確認できた場合、譲渡先情報を譲渡先チケット保有可能数確認部30に送信する。譲渡先情報には、譲渡するチケット数の情報が含まれている。
また、譲渡先確認部20は、譲渡先チケット保有可能数確認部30から譲渡が可能であることを示す情報を取得した場合、譲渡が可能であることを示す情報とともに譲渡先情報を、本人確認情報付チケット処理部40に送信する。
【0014】
譲渡先チケット保有可能数確認部30は、譲渡先情報に基づいて、譲渡先へ譲渡するチケット数を確認し、譲渡が可能であるか否かを判定する。
例えば、データベースDB2に登録された人物について、データベースDB3において、譲渡先ごとにチケット保有可能な上限数が登録されている。
図2は、データベースDB3の一例であり、登録されているチケット保有数とチケット保有可能数の上限の例を示している。チケットの保有可能数の上限としては、例えば譲渡先が個人の場合に1を設定する。また、譲渡先が正規に譲渡を許可する組織の場合は1もしくはそれ以上の数値を設定しておく。譲渡を許可しない場合は0を設定するか、登録そのものをしないとすることもできる。
譲渡先チケット保有可能数確認部30は、譲渡先確認部20から得た譲渡先情報に含まれるチケット数によって、チケット保有数の上限を超えるか否かを判定する。譲渡先チケット保有可能数確認部30は、その上限を超えないと判定した場合に譲渡が可能であると判定し、譲渡が可能であることを示す情報を譲渡先確認部20に送信する。また、譲渡先チケット保有可能数確認部30は、その上限を超えると判定した場合、チケットの保有可能数の上限が0の場合、登録そのものが無い場合にも譲渡が不可能であると判定し、処理を終了する。このように、チケットの保有可能数の上限が0の場合や登録そのものが無い譲渡先の場合も、譲渡先チケット保有可能数確認部30は、譲渡が不可能であると判定する。そのため、チケット保有数の上限を適切に設定すれば、本人しか使用できないチケットが同一個人に対して複数枚譲渡されることや、許可されない組織にチケットが譲渡されることを防ぐことができる。
また、家族や友人などの団体で代表者としてそのメンバが会場で確認さえすれば一緒にいる他のメンバも入場できるような場合であれば、個人であっても1より大きな上限数を設定して複数枚保有することも考えられる。この場合、データベースDB2への登録の無い譲渡先に対してチケットの譲渡を禁止することにより、必要以上の譲渡を防ぐことができる。
【0015】
本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡元確認部10と譲渡先確認部20から譲渡が可能であると通知されたときに、譲渡元のチケットを無効とし、譲渡先の本人情報と本人確認情報とを用いてチケットを発行する。また、本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡元確認部10及び譲渡先確認部20の少なくとも一方から譲渡が不可能であると通知されたときには、チケットを発行しない。
【0016】
次に、チケット譲渡装置1が行うチケットを譲渡する処理について説明する。
ここでは、
図3に示すチケット譲渡装置1の処理フローについて説明する。
【0017】
譲渡元確認部10は、チケットの譲渡元を確認する(ステップS1)。譲渡元確認部10は、譲渡元が確認できない場合、処理が終了する。また、譲渡元確認部10は、譲渡元が確認できた場合、譲渡が可能であると判定し、譲渡が可能であることを本人確認情報付チケット処理部40に通知する(ステップS2)。
【0018】
譲渡先確認部20は、チケットの譲渡先を確認する(ステップS3)。譲渡先確認部20は、譲渡先を確認できない場合、処理を終了する。また、譲渡先確認部20は、譲渡先を確認できた場合、譲渡先情報を譲渡先チケット保有可能数確認部30に送信する(ステップS4)。
【0019】
譲渡先チケット保有可能数確認部30は、譲渡先確認部20から譲渡先情報を取得する。譲渡先チケット保有可能数確認部30は、取得した譲渡先情報に基づいて、譲渡先へ譲渡するチケット数を確認し、譲渡が可能であるか否かを判定する(ステップS5)。
譲渡先チケット保有可能数確認部30は、譲渡先情報に含まれるチケット数によって、上限を超えないと判定した場合に、譲渡が可能であると判定し(ステップS5においてYES)、譲渡が可能であることを示す情報を譲渡先確認部20に送信する(ステップS6)。また、譲渡先チケット保有可能数確認部30は、その上限を超えると判定した場合に、譲渡が不可能であると判定し(ステップS5においてNO)、処理を終了する。
【0020】
譲渡先確認部20は、譲渡先チケット保有可能数確認部30から譲渡が可能であることを示す情報を取得した場合、譲渡が可能であることを示す情報とともに譲渡先情報を、本人確認情報付チケット処理部40に送信する(ステップS7)。
本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡元確認部10と譲渡先確認部20から譲渡が可能であると通知されたときに、譲渡元のチケットを譲渡するチケット数の分だけ無効とし、譲渡先の本人情報と本人確認情報とを用いてチケットを発行する(ステップS8)。本人確認情報付チケット処理部40は、無効リストを用意し、そのリストに無効にするチケットを登録することでチケットの無効化を管理するものであってもよい。
また、このとき本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡先が個人の場合、本人確認情報として譲渡先の(個人の)確認情報を含んだ「本人確認情報付チケット」を発行する。また、本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡先が組織の場合、本人確認情報として譲渡先の(組織の)確認情報を付与したチケットを発行する。このとき本人確認情報付チケット処理部40が発行するチケットとしては、電子的に発行するものであってもよいし、それらのチケットの情報を識別するための情報をQR(Quick Response)コード(登録商標)などで紙に印刷された状態で発行するものであってもよい。また、組織がチケット譲渡システムの許可する組織である場合、本人確認情報付チケット処理部40は、必ずしも物理的にチケットを発行せずに電子的にチケットの情報をプールしておくものであってもよい。
本人確認情報付チケット処理部40は、処理を終了する。
【0021】
以上、本発明の一実施形態によるチケット譲渡装置1について説明した。
チケット譲渡装置1において、譲渡先チケット保有可能数確認部30は、譲渡するチケット数の情報を含む譲渡先情報に基づいて、譲渡が可能であるか否かを判定する。本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡が可能であると譲渡先チケット保有可能数確認部30が判定した場合に、前記チケット数のチケットを譲渡先に発行する。
このように、チケット譲渡装置1は、譲渡先が必要以上にチケットを取得することを防止することができる。
【0022】
なお、本発明の一実施形態において、処理の対象とする譲渡元がデータベースDB1に登録されていない場合には、新たにデータベースDB1に譲渡元を登録し、上述の処理を行うものであってもよい。また、本発明の一実施形態において、処理の対象とする譲渡先がデータベースDB2に登録されていない場合には、新たにデータベースDB2に譲渡先を登録し、上述の処理を行うものであってもよい。
【0023】
本発明の実施形態による最小構成のチケット譲渡装置1について説明する。
本発明の実施形態による最小構成のチケット譲渡装置1は、
図4に示すように、譲渡先チケット保有可能数確認部30、本人確認情報付チケット処理部40を備える。
譲渡先チケット保有可能数確認部30は、譲渡するチケット数の情報を含む譲渡先情報に基づいて、譲渡が可能であるか否かを判定する。
本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡が可能であると譲渡先チケット保有可能数確認部30が判定した場合に、前記チケット数のチケットを譲渡先に発行する。
【0024】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0025】
なお、本発明の別の実施形態では、例えば、ステップS5の処理において、譲渡先チケット保有可能数確認部30が、譲渡先が保有可能な上限を超えると判定した場合に、譲渡が不可能であると判定した場合であっても、ステップS8の処理において、本人確認情報付チケット処理部40は、譲渡先が保有可能な上限までチケットを発行するものであってもよい。
【0026】
本発明の実施形態におけるデータベースDB1、DB2、DB3、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、データベースDB1、DB2、DB3、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0027】
本発明の実施形態について説明したが、上述のチケット譲渡装置1、その他の制御装置は内部に、コンピュータ装置を有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図5は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、
図5に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述のチケット譲渡装置1、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0028】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0029】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータ装置にすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。