【文献】
NTT DOCOMO,Views on MPDCCH for Rel-13 low complexity MTC[online], 3GPP TSG-RAN WG1#81 R1-153322,2015年05月16日
【文献】
Sony,M-PDCCH Repetition for LC-MTC[online], 3GPP TSG-RAN WG1#82 R1-154214,2015年08月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて端末デバイスを操作する方法であって、前記端末デバイスは、前記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、基地局と無線シグナリングを実行するためのものであり、前記方法は、
前記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、前記基地局から制御情報を受信することであって、前記制御情報は前記基地局との無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、前記カバレッジ拡張モードは前記制御情報の前記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、前記制御情報は前記制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化される、ことと、
前記制御情報の伝送が繰返し送信される前記回数を決定するために前記制御情報を復号し、
前記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、前記制御情報によってスケジューリングされた前記無線リソースを用いて前記基地局と無線シグナリングを実行することと、
前記制御情報は、前記制御情報の伝送が繰返し送信される前記回数に関連付けられたコード化スキームを用いてコード化され、前記コード化スキームは、前記制御情報の伝送が繰返し送信可能である個々の回数に各々関連付けられた複数の所定のコード化スキームのうちの1つであることと、
前記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて復号プロセスを実行することと、
前記複数の所定のコード化スキームにおけるどのコード化スキームが前記制御情報を連続して復号するかを決定することと、
前記制御情報を連続的に復号する前記コード化スキームに関連付けられる、前記制御情報の伝送が繰返し送信可能である前記回数を、前記制御情報の伝送が繰返し送信される前記回数として決定することと、
前記コード化スキームは、前記基地局によって前記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報のシンボルに適用されることと、
前記基地局から受信された前記変調され且つチャネル符号化された制御情報の前記シンボルに各コード化スキームを適用することによって、前記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて前記復号プロセスを実行することとを含む、方法。
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて基地局を操作する方法であって、前記基地局は、前記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、端末デバイスと無線シグナリングを実行するためのものであり、前記方法は、
前記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、前記端末デバイスへ伝送される制御情報を生成することであって、前記制御情報は前記端末デバイスとの無線シグナリングを実行するために無線リソースをスケジューリングし、前記カバレッジ拡張モードは前記制御情報の前記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードである、ことと、
前記端末デバイスへの前記制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定することと、
前記端末デバイスへの前記制御情報の伝送が繰返し送信される前記決定された回数に従って、前記制御情報をコード化することと、
前記端末デバイスへの前記制御情報の伝送が繰返し送信される前記決定された回数に従って、前記コード化された制御情報を前記端末デバイスへ繰返して伝送することと、
前記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、前記制御情報によってスケジューリングされた前記無線リソースを用いて前記端末デバイスと無線シグナリングを実行することと、
前記制御情報は、前記制御情報の伝送が繰返し送信される前記回数に関連付けられたコード化スキームを用いてコード化され、前記コード化スキームは、前記制御情報の伝送が繰返し送信可能である個々の回数に各々関連付けられた複数の所定のコード化スキームのうちの1つである、ことと、
前記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて復号プロセスを実行することと、
前記複数の所定のコード化スキームにおけるどのコード化スキームが前記制御情報を連続して復号するかを決定することと、
前記制御情報を連続的に復号する前記コード化スキームに関連付けられる、前記制御情報の伝送が繰返し送信可能である前記回数を、前記制御情報の伝送が繰返し送信される前記回数として決定することと、、
前記コード化スキームは、前記基地局によって前記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報のシンボルに適用されることと、
前記基地局から受信された前記変調され且つチャネル符号化された制御情報の前記シンボルに各コード化スキームを適用することによって、前記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて前記復号プロセスを実行することとを含む、方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、狭帯域のトランスミッタ及びレシーバについてそのようなカバレッジ拡大を可能にするよう、繰返しのメッセージ伝送を利用することには問題のある場合がある。本技術はこれらの問題を緩和することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の側面において、本開示は、ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための端末デバイスを提供し、上記端末デバイスは、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、基地局と無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバと、コントローラとを備え、上記コントローラは、上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記基地局から制御情報を受信させるように上記トランシーバを制御し、ここで上記制御情報は上記基地局との無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記制御情報は上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化され、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数を決定するために上記制御情報を復号し、上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記基地局と無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバを制御するように動作可能である。
【0008】
一実施形態において、上記制御情報は、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数に関連付けられたコード化スキームを用いてコード化され、上記コード化スキームは、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である個々の回数に各々関連付けられた複数の所定のコード化スキームのうちの1つであり、上記コントローラは、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて復号プロセスを実行し、上記複数の所定のコード化スキームにおけるどのコード化スキームが上記制御情報を連続して復号するかを決定し、上記制御情報を連続的に復号する上記コード化スキームに関連付けられる、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である上記回数を、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数として決定するように動作可能である。
【0009】
一実施形態において、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号の巡回冗長検査(CRC)に対してマスキングされ、上記コントローラは、上記基地局から受信された上記制御情報を含む上記信号の上記CRCに各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である。
【0010】
一実施形態において、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームは、上記端末デバイスの識別子と、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である所定回数のうちの異なる回数との関数である。
【0011】
一実施形態において、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号のチャネル符号化に先立って、情報ビットに適用され、上記コントローラは、上記信号のチャネル復号の後、上記基地局から受信された上記制御情報を含む上記信号に、各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である。
【0012】
一実施形態において、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記信号のチャネル符号化の後、上記基地局によって上記端末デバイスへ送信される上記制御情報を含む信号に適用され、上記コントローラは、上記信号のチャネル復号に先立って、上記基地局から受信される上記制御情報を含む上記信号に各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて、上記復号プロセスを実行するように動作可能である。
【0013】
一実施形態において、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報のシンボルに適用され、上記コントローラは、上記基地局から受信された上記変調され且つチャネル符号化された制御情報の上記シンボルに各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である。
【0014】
一実施形態において、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報の対の物理リソースブロック(PRB)の無線リソースエレメントに適用され、上記コントローラは、上記基地局から受信された上記変調され且つチャネル符号化された制御情報の上記対のPRBの上記無線リソースエレメントに各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である。
【0015】
一実施形態において、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である第1及び第2の回数は各々同一の共有されたコード化スキームに関連付けられる。
【0016】
一実施形態において、上記コントローラは、上記共有されたコード化スキームを用いた制御情報の復号の後、上記制御情報における識別子に基づいて、上記制御情報が繰返し送信される上記回数を決定する。
【0017】
一実施形態において、上記コード化はスクランブリング又はインターリービングのいずれかであり、上記復号はデスクランブリング又はデインターリービングのいずれかである。
【0018】
一実施形態において、上記所定のコード化スキームはスクラインブリング・コード又はインターリービング機能のいずれかである。
【0019】
第2の側面において、本開示は、ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための基地局を提供し、上記基地局は、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、端末デバイスと無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバと、コントローラとを備え、上記コントローラは、上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記端末デバイスへ伝送される制御情報を生成し、ここで上記制御情報は上記端末デバイスとの無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定し、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記制御情報をコード化し、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記コード化された制御情報を上記端末デバイスへ繰返して伝送させるように上記トランシーバを制御し、上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記端末デバイスと無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバを制御するように動作可能である。
【0020】
一実施形態において、上記コントローラは、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数に関連付けられたコード化スキームを用いて、上記制御情報をコード化するように動作可能であり、上記コード化スキームは、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である個々の回数に各々関連付けられた複数の所定のコード化スキームのうちの1つである。
【0021】
一実施形態において、上記コントローラは、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを、上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号の巡回冗長検査(CRC)に対してマスキングするように動作可能である。
【0022】
一実施形態において、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームは、上記端末デバイスの識別子と、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である所定回数のうちの異なる回数との関数である。
【0023】
一実施形態において、上記コントローラは、上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号のチャネル符号化に先立って、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを情報ビットに適用するように動作可能である。
【0024】
一実施形態において、上記コントローラは、上記信号のチャネル符号化の後、上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号に、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを適用するように動作可能である。
【0025】
一実施形態において、上記コントローラは、上記端末デバイスへ伝送される変調され且つチャネル符号化された制御情報のシンボルに、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを適用するように動作可能である。
【0026】
一実施形態において、上記コントローラは、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを、上記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報の対の物理リソースブロック(PRB)の無線リソースエレメントに適用するように動作可能である。
【0027】
一実施形態において、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である第1及び第2の回数は各々同一の共有されたコード化スキームに関連付けられる。
【0028】
一実施形態において、上記コントローラは、上記制御情報の伝送が上記第1又は上記第2の回数、繰返し送信される場合、識別子を上記制御情報に加えるように動作可能であり、上記識別子は、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記第1又は上記第2の回数のどちらかであるかを識別する。
【0029】
一実施形態において、上記コード化はスクランブリング又はインターリービングのいずれかであり、上記復号はデスクランブリング又はデインターリービングのいずれかである。
【0030】
一実施形態において、上記所定のコード化スキームはスクラインブリング・コード又はインターリービング機能のいずれかである。
【0031】
第3の側面において、本開示は、第1の側面に係る端末デバイスと、第2の側面に係る基地局とを含む、ワイヤレス遠隔通信システムを提供する。
【0032】
第4の側面において、本開示は、ワイヤレス遠隔通信システムにおいて端末デバイスを操作する方法を提供し、上記端末デバイスは、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、基地局と無線シグナリングを実行するためのものであり、上記方法は、上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記基地局から制御情報を受信することであって、上記制御情報は上記基地局との無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記制御情報は上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化される、ことと、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数を決定するために上記制御情報を復号し、上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記基地局と無線シグナリングを実行することとを含む。
【0033】
第5の側面において、本開示は、第4の側面に係る方法を実行させるようにコンピュータを制御するためのコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体を提供する。
【0034】
第6の側面において、本開示は、ワイヤレス遠隔通信システムにおいて基地局を操作する方法を提供し、上記基地局は、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、端末デバイスと無線シグナリングを実行するためのものであり、上記方法は、上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記端末デバイスへ伝送される制御情報を生成することであって、上記制御情報は上記端末デバイスとの無線シグナリングを実行するために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードである、ことと、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定することと、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記制御情報をコード化することと、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記コード化された制御情報を上記端末デバイスへ繰返して伝送することと、上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記端末デバイスと無線シグナリングを実行することとを含む。
【0035】
第7の側面において、本開示は、第6の側面に係る方法を実行させるようにコンピュータを制御するためのコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体を提供する。
【0036】
第8の側面において、本開示は、ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための端末デバイスを提供し、上記端末デバイスは、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、基地局と無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバ回路と、コントローラ回路とを備え、上記コントローラ回路は、上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記基地局から制御情報を受信させるように上記レシーバ回路を制御し、ここで上記制御情報は上記基地局との無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記制御情報は上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化され、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数を決定するために上記制御情報を復号し、上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記基地局から無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバ回路を制御するように動作可能である。
【0037】
第9の側面において、本開示は、ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための基地局を提供し、上記基地局は、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、端末デバイスと無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバ回路と、コントローラ回路とを備え、上記コントローラ回路は、上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記端末デバイスへ伝送される制御情報を生成し、ここで上記制御情報は上記端末デバイスとの無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定し、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記制御情報をコード化し、上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記コード化された制御情報を上記端末デバイスへ繰返して伝送させるように上記トランシーバ回路を制御し、上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記端末デバイスと無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバ回路を制御するように動作可能である。
【0038】
本開示の様々なさらなる側面及び特徴が添付の特許請求の範囲において規定され、且つ通信デバイス、通信デバイスを用いた通信方法を含む。
【0039】
本開示の実施形態は、添付の図面を参照し、例示的にのみ記載される。本明細書において、同様の部分は同じ参照数字が用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0041】
通信システム
図1は、以下でさらに記載されるように、LTEの原理に従って動作し、且つ本開示の実施形態を実施するように適合され得るモバイル遠隔通信ネットワーク/システムの一部の基本機能を示す概略図を提供する。
図1の様々な要素及びそれらの動作の個々のモードは周知のものであり、3GPP(RTM)団体により管理される関連規格において規定されて、且つまた例えばHolma H.及びToskala A等、本主題についての多くの書籍において記載されている(非特許文献1)。以下で具体的に記載されない遠隔通信ネットワークの動作的な側面は、例えば上記の関連規格に従い、任意の既知の技術に従って実施され得る。
【0042】
図1はモバイル遠隔通信システムの概略図を提供し、図において本システムはコアネットワーク102に接続されている基地局101を備えるインフラストラクチャ機器を含み、コアネットワーク102は通信技術に精通する者によって理解されるであろう従来の構成に従って動作するものである。インフラストラクチャ機器101はまた、例えば基地局、ネットワーク要素、インフラストラクチャ装置、エンハンスドNodeB(eNodeB)、又は協調エンティティとも呼ばれる場合があり、ワイヤレス・アクセス・インターフェースを、カバレッジ・エリア又は破線103で示されたセル内の1つ以上の通信デバイスに提供する。1つ以上のモバイル通信デバイス104はワイヤレス・アクセス・インターフェースを用いてデータを示す信号の送信及び受信を介してデータ通信してよい。コアネットワーク102はまた、ネットワークエンティティによって受けもたれた通信デバイスに対して認証、モビリティマネジメント、課金等を含む機能を提供してよい。
【0043】
図1のモバイル通信デバイスは通信端末、ユーザ機器(UE)、端末デバイス等と呼ばれてもよく、ネットワークエンティティを介して同一又は異なるカバレッジ・エリアによって受けもたれた1つ以上の他の通信デバイスと通信するように構成されている。これらの通信は双方向の通信リンクに亘ってワイヤレス・アクセス・インターフェースを用いてデータを示す信号を送信及び受信することによって実行されてよい。
【0044】
通信システムは任意の既知のプロトコルに従って動作してよく、例えば一部の例においては、本システムは3GPPのLTE(Long Term Evolution)規格に従って動作してよい。
【0045】
図1に示されるように、基地局の1つである基地局101aがより詳細に示されており、カバレッジ・エリア103内でワイヤレス・アクセス・インターフェースを介して1つ以上の通信デバイス、すなわちUE104に信号を送信するためのトランスミッタ110、及び1つ以上のUEから信号を受信するためのレシーバ112を備える。コントローラ114はワイヤレス・アクセス・インターフェースを介して信号を送信及び受信するためにトランスミッタ110及びレシーバ112を制御する。コントローラ114はワイヤレス・アクセス・インターフェースの通信リソースエレメントの割当を制御する機能を実行してよく、且つ一部の例においては、アップリンク及びダウンリンクの両方について、ワイヤレス・アクセス・インターフェースを介して伝送をスケジューリングするためのスケジューラを含む。
【0046】
1つの例であるUE104aがより詳細に示されており、ワイヤレス・アクセス・インターフェースのアップリンクにおいてeNodeB103に信号を送信するためのトランスミッタ116、及びワイヤレス・アクセス・インターフェースを介してダウンリンクにおいて基地局101によって送信された信号を受信するためのレシーバ118を備える。トランスミッタ116及びレシーバ118はコントローラ120によって制御される。本開示の本実施形態において、UE104aは低複雑性(Low Complexity)マシン型通信(LC−MTC)端末デバイスである。
【0047】
LTEワイヤレス・アクセス・インターフェース
3GPPに規定されるLTE(Long Term Evolution)アーキテクチャに従って構成されるモバイル遠隔通信システムは、無線ダウンリンクに対して直交周波数分割変調(OFDM)をベースにしたワイヤレス・アクセス・インタフェース(所謂OFDMA)を用い、無線アップリンクについてはシングルキャリア周波数分割多元接続方式(SC−FDMA)を用いる。LTE規格に従ったワイヤレス・アクセス・インターフェースのダウンリンク及びアップリンクは
図2及び
図3に示される。
【0048】
図2は、通信システムがLTE規格に従って動作している場合、
図1の基地局によって提供され得るか又は関連付けられて提供され得るワイヤレス・アクセス・インターフェースのダウンリンクの構造の簡略化された概略図を提供する。LTEシステムにおいて、基地局からUEへのダウンリンクのワイヤレス・アクセス・インターフェースは、直交周波数分割多重(OFDM)接続無線インターフェースに基づく。OFDMインターフェースでは、利用可能な帯域幅のリソースは複数の直交サブキャリアに周波数分割され、データは複数の直交サブキャリア上で並列伝送され、ここで1.4MHZから20MHz帯域幅の帯域幅が直交サブキャリアに分割されてよい。これらのサブキャリアの全てがデータを伝送するために用いられるのではない(一部はOFDMシンボルの巡回プレフィックスなどの構成のために用いられる)。サブキャリア数は72サブキャリア(1.4MHz)から1200サブキャリア(20MHz)の間で様々である。一部の例において、サブキャリアは2
nに基づいてグループ化され(例えば128から2048)、トランスミッタ及びレシーバの両方が逆及び順高速フーリエ変換を使用して、サブキャリアを周波数ドメインから時間ドメインへ、及び時間ドメインから周波数ドメインへと夫々変換することができる。各サブキャリアの帯域幅は任意の値を取ってもよいが、LTEでは15kHzで固定されている。
図2に示されるように、ワイヤレス・アクセス・インターフェースのリソースはまた時間的に複数のフレームに分割され、ここで1つのフレーム200は10msの長さであり、各々が1msの長さを持つ10個のサブフレーム201にさらに細かく分割される。各サブフレーム201は14個のOFDMシンボルからなり、2つのスロット220、222へと分割され、各スロットは通常又は拡張(extended)巡回プレフィックスが符号間干渉を低減するためにOFDMシンボル間で利用されているかどうかに依存して、6個又は7個のOFDMシンボルを含む。スロット内のリソースはリソースブロック203に分割されてよく、各リソースブロックは1スロットの長さに対して12サブキャリアを含み、リソースブロックはさらにリソースエレメント204へとさらに分割され、リソースエレメントは1つのOFDMシンボルに対して1つのサブキャリアをあてがうことができる。図において各矩形204はリソースエレメントを示す。LTEのワイヤレス・アクセス・インターフェースのダウンリンクの構造のさらなる詳細は付録1に提供される。しかしながら、本技術の例示的な実施形態を理解するにあたって特に関連するのは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と呼ばれるダウンリンク制御チャネル、及びデータをUEに伝送するためのリソースの共有チャネル、すなわち物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)である。
【0049】
図3は
図1の基地局によって提供され得るか又は関連付けられて提供され得るLTEのワイヤレス・アクセス・インターフェースのアップリンクの構造の簡略化された概略図を提供する。LTEのネットワークにおいて、アップリンクのワイヤレス・アクセス・インターフェースはシングルキャリア周波数分割多元FDM(SC−FDM)インターフェースに基づいており、ダウンリンク及びアップリンクのワイヤレス・アクセス・インターフェースは周波数分割複信(FDD)又は時分割複信(TDD)によって提供されてよく、TDDを実装した場合には、サブフレームはあらかじめ決められたパターンに従ってアップリンクのサブフレームとダウンリンクのサブフレームとの間で切替わる。しかしながら、用いられる複信の形態を問わず、共通アップリンク・フレーム構造が用いられる。
図3の簡略化された構造は、FDDを実装した場合におけるそのようなアップリンク・フレームを示す。フレーム300は1msの長さの10個のサブフレーム301に分割され、ここで各サブフレーム301は0.5msの長さの2つのスロット302を含む。次いで各スロットは7個のOFDMシンボル303から形成され、巡回プレフィックス304が、ダウンリンクサブフレーム間と同じ仕方で各シンボル間に挿入される。
図3に示されるLTEのアップリンクのさらなる詳細は付録1に提供される。
【0050】
LTEのデータ又はデータグラムは、ダウンリンク上のPDSCHで伝送され、且つアップリンクにおいてはPUSCHで伝送される。PDSCH及びPUSCH上のリソースは、基地局によって端末デバイスに割当てられる。3GPPのリリース11以前は、PDCCHはこれらのチャネルを割当てるために用いられていた。リリース11からは、拡張型PDCCH(ePDCCH)を用いてこれらのチャネルを割当てることも可能となっている。
【0051】
ePDCCHの構造
図4はePDCCHがLTE規格に従ったワイヤレス・アクセス・インターフェースの一部を形成するサブフレームの概略図を提供する。
図4に示されるように、従来の制御チャネル領域400がサブフレーム401内に示されており、従来の制御チャネル領域400はサブフレーム401の1〜3のOFDMシンボルの最初において伝送される。この例示的な制御チャネルは従来のPDCCH400に対応し、ワイヤレス・アクセス・インターフェースの利用可能な帯域幅に亘って伝送される。対照的に、局所(localised)拡張型PDCCH402は周波数サブキャリア406の狭帯域内でサブフレーム404の残りの部分に亘って時間的に適宜伝送される。ePDCCH408の代替例は、ePDCCHが2つの物理リソースブロックに亘って分散されるように、周波数の第1のグループに亘って伝送される第1の部分410、及び周波数の第2のグループにおいて伝送される第2の部分412を含む。
【0052】
上記したように、LTE規格に従ったワイヤレス・アクセス・インターフェースは、ダウンリンクにおいてPDSCH及びアップリンクでPUSCHにて、例えばユーザデータ等の非アクセス層のデータの伝送を提供する。PDSCH及びPUSCH上の通信リソースエレメントは基地局によってUEへ割当てられる。3GPPのリリース11以前は、PDCCHはこれらのチャネルを割当てるために用いられていた。リリース11からは、拡張型PDCCH(ePDCCH)を用いてこれらのチャネルを割当てることも可能となっている。それゆえ、実際には、
図4に示される例では、同一の制御チャネル情報が、
図4に示される制御チャネル構成のうちのいずれかの構成について、PDCCH400上又はePDCCH402、408上で伝送されることができる。
【0053】
図4から理解可能なように、ePDCCHは実質的に狭帯域制御チャネルである。
図4に示されるように、ePDCCHは、第1の例402として示される局所モード又は第2の例408として示される分散モードのいずれかにおいて伝送可能である。割当ての局所モードの例として、ePDCCHは単一のPRB(物理リソースブロック=12OFDMサブキャリア)内に置かれることができる。ePDCCHはまた複数のPRBの隣接するセット内に置かれることもできる。基地局(eNodeB)が端末デバイス(UE)のチャネル状況について知識を有する場合、その端末デバイスについて特に好適なチャネル状況を有する物理リソースブロック(PRB)を選択する(例えばフェージングを回避する)ことができる。基地局は、その端末デバイスをねらってビームを生成するために、ビームフォーミングコードブックのエントリを選択することもできる。
【0054】
割当ての分散モードでは、ePDCCHは少なくとも2つのPRB内に置かれる。基地局が端末デバイスにおける無線チャネル状況を表す測定結果又は標識を有さない場合、割当てについてのこのモードは好適である。このことは、端末デバイスが高速で動作しているゆえに、例えばその端末デバイスからのフィードバックが基地局に到着したときには古くなっている場合、又は基地局からの専用のビームが端末デバイスの位置を十分に迅速に追跡できない場合、或いはUEが例えば低データレートのバースト性トラフィックモデルで動作しているときにその端末デバイスからのフィードバックが断続的である場合に、生じ得る。
【0055】
カバレッジ拡張及びMDPCCH
低複雑性マシン型通信(LC−MTC)端末デバイス(UE)が3GPPにおいて現在、指定されている。LC−MTCのUEの主な特徴は低複雑性(それゆえに低コスト)、カバレッジ拡張、及び低減された電力消費である。
【0056】
LC−MTCのUEについて複雑性を低減するための主な技術は6PRB内で動作するようにUEを制限することである。それゆえ、ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅は複数の6PRBの狭帯域に分割され、LC−MTCのUEはそれらの狭帯域のいずれかに合わせることができる見通しである。
【0057】
カバレッジ拡張(CE)の構成において、LC−MTCのためのカバレッジは、15dBだけ拡張される(Cat−1のUEのカバレッジと比較して)。CEのための主な技術は、同一メッセージの多数回の繰返し送信を介することである。
【0058】
ダウンリンク制御情報(DCI)が、スケジューリング及び制御目的のために、eNBによってUEへと送信される。レガシーシステムにおいて、DCIは上述したように拡張型物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)を用いて送信可能である。複数のEPDCCH候補が存在し、各EPDCCH候補は異なるリソースを占有する。これらの候補はUEにシグナリングされ、異なるEPDCCH候補のセットはサーチスペースを形成する。eNBはEPDCCH候補のうちの1つを用いてDCIを送信し、その後UEはEPDCCHについてブラインド復号する必要がある、すなわちUEがeNBによって用いられるEPDCCHを検出するまでサーチスペース内で、可能性のあるあらゆるEPDCCH候補を調べる必要がある。なお、eNBは任意のDCIをUEに送信しない場合があり、この場合、UEはEPDCCHの検出を行わないことに留意されたい。
【0059】
LC−MTCのために、DCIはMPDCCH(ここで「M」は現在、「マシン」を表すと理解される)によって搬送される。MPDCCHはEPDCCHのデザインに基づく。カバレッジ拡張モードにおいて、MPDCCHは、不十分なカバレッジ・エリア内でも、MPDCCHによって搬送される制御情報をLC−MTCのUEが決定できるように、複数のサブフレームに亘って繰返し送信される。DCIを含むMDPCCHは制御情報の一例であり、制御情報は基地局から端末デバイスへの無線伝送のためのダウンリンク無線リソース及び/又は端末デバイスから基地局への無線伝送のためのアップリンク無線リソースをスケジューリングする任意の情報である。
【0060】
PDSCH(ダウンリンク)及び/又はPUSCH(アップリンク)のチャネルのためにMPDCCHの制御情報によってスケジューリングされる無線リソースは、MPDCCH伝送の終りの後に、既知のオフセットで開始することが3GPPで取り決められている。すなわち、MPDCCHがサブフレームnで終了した場合、PDSCH(又はPUSCH)はサブフレームn+k(ここでkは既知のオフセット)で開始する。
【0061】
前述したように、カバレッジ拡張(CE)領域においてLC−MTCのUEに到達するために、MPDCCHは多数回、繰返し送信される必要がある。1つのCEレベルのサーチスペースにおいて、MPDCCHのために様々な回数の繰返し送信が利用可能であること、及びLC−MTCは利用される繰返し送信のためにブラインド復号を行うことが3GPPにおいて取り決められた。それゆえ、MPDCCH候補は様々な繰返し送信を有することができる。
図5は3つの異なるMPDCCHの繰返し送信の例示的なサーチスペースを示し、ここでR3(1つの候補)>R2(2つの候補)>R1(4つの候補)である。より明確にするために、MPDCCHの繰返し送信R3は最も多い繰返し回数を有する(最も不十分な無線状況を表す)、その次に多いものがR2、その次に多いものがR1である。
図5は、異なるMPDCCHの繰返し送信がサーチスペース内に構成される仕方の例示的な図を示す。ここで1つのインスタンス(時間τθ〜τ4)があり、MPDCCH候補はR3の繰返し送信でそのサーチスペース内に生じることができる。2つのインスタンス(時間τ0〜τ2及び時間τ2〜τ4)があり、ここでMPDCCH候補はR2の繰返し送信でそのサーチスペース内に生じることができ、及び4つのインスタンス(時間τ0〜τ1、時間τ1〜τ2、時間τ2〜τ3及び時間τ3〜τ4)があり、ここでMPDCCH候補はそのサーチスペース内に生じることができる。
【0062】
図5において、サーチスペースは時間τ0で始まり、LC−MTCのUEはMPDCCHについて累積(及び復号)を開始する。より好適な無線状況にあるLC−MTCのUEは、伝送された繰返し送信未満でMPDCCHを復号することができる。例えば、eNBがDCIを送信するために繰返し送信R3でMPDCCHを用いた場合、良い無線状況にあるUEはこの候補をR2の繰返し送信のみで復号することができ、そしてその復号を時間τ2で完了する(予期された時間τ4の代わりに)。しかしながら、PDSCH(又はPUSCH)は、MPDCCHの終りの後で、固定された時間オフセット、例えばτkで開始し、LC−MTCのUEはMPDCCHについて用いられる繰返し送信レベルについて事前の知識を有していないので、UEは、R3のMPDCCHが繰返し送信R2で送信されることを誤って想定し(というのも復号が時間τ4の代わりに時間τ2において完了されたゆえ)、それゆえ時間τ2+τkで開始するようにPDSCH(又はPUSCH)を誤って決定してしまうだろう。これが誤りである理由は、意図されたPDSCH(又はPUSCH)は実際には時間τ4+τkで開始するからである。このことはPDSCH受信の失敗(又はPUSCH送信の失敗)という結果になるだろう。なお、MPDCCHの繰返し送信レベルは当該技術分野において公知である任意の適切な方法を用いてeNBによって決定されてよいことに留意されたい。例えば、繰返し送信レベルはUE、トライアルアンドエラー、ネットワーク輻輳等からのフィードバックに基づいて決定されてもよい。
【0063】
なお、この問題を克服する試みにおいて多くの解決策が提案されていることに留意されたい。
【0064】
ある提案において、サブフレームのオフセットkが、サーチスペースにおける最大の可能なMPDCCHの繰返し送信に関連している。すなわち、最も多い可能な繰返し送信でのMPDCCHがサブフレームnで終わる場合、PDSCH(又はPUSCH)はサブフレームn+kで開始する。それゆえ、
図6に示されるように3つの繰返し送信R1、R2及びR3がある場合、PDSCH(又はPUSCH)は常に時間τ5で開始する。このことは、PDSCH受信(又はPUSCH送信)がR1及びR2(これらは大多数のケースにおいて用いられる)等のより少ない繰返し送信については遅延されるという不利益を有する。さらに、この方法は、時間τ1と時間τ4との間においてなにもスケジューリングできないので、PDSCH(又はPUSCH)をスケジューリングする機会を減らす。
【0065】
別の提案において、MPDCCHの繰返し送信はDCI内で指示される。しかしながら、これは、DCIのサイズを増加させる点で不利益を有する。3GPPにおいて一般的なコンセンサスは、より多い繰返し送信の発生を回避するためにDCIのサイズを低減することである。それゆえ、この方法はDCIサイズを低減する必要性に反し、所望されていない。
【0066】
別の提案では、対応するPDSCH又はPUSCHの開始位置がDCI内で指示される。DCIにおいてMPDCCHの繰返し送信を指示する提案に類似し、これはDCIのサイズを増加させるだろう。
【0067】
別の提案では、リソースエレメント(RE)マッピングへのシンボルは異なる繰返し送信に対して異なる。しかしながら、このことの不利益は、REマッピングへの変更はUEの複雑性を概して増加させることである。
【0068】
それゆえ、本技術は前述で提案された解決策の不利益な結果を低減する一方で、PDSCH(又はPUSCH)のサブフレームのオフセットに関連する上述の問題を緩和することを目指す。
【0069】
本技術において、異なるスクランブリングが異なるMPDCCHの繰返し送信に適用される。例えば
図5において、繰返し送信R1での全てのMPDCCH候補はスクランブリング・コードS1を利用し、繰返し送信R2での全てのMPDCCH候補はスクランブリング・コードS2を使用し、繰返し送信R3でのMPDCCH候補はスクランブリング・コードS3を使用する。スクランブリングは、狭帯域無線シグナリングを用いるLC−MTC端末デバイスへのMPDCCHの伝送に先立ち、基地局によって適用される。LC−MTC端末デバイスは、次いで、異なるスクランブリング・コードの各々を用いて、受信されたMPDCCHのデスクランブリングを行うことを試みる。LC−MTCは次いで、MPDCCHを首尾良くデスクランブリングする特定のスクランブリング・コードに基づき、どの繰返し送信が用いられたかを知る。例えば、スクランブリング・コードS2がMPDCCHを首尾良くデスクランブリングする場合、次いでLC−MTCは繰返し送信R2が用いられたことを知り、スクランブリング・コードS3がMPDCCHを首尾良くデスクランブリングする場合、次いでLC−MTCは繰返し送信R3が用いられたことを知る、等である。有利にも、MPDCCHの繰返し送信はLC−MTCによって知られるので、LC−MTCは次いで、MPDCCHの繰返し送信が生じる時間に基づいて、いつPDSCHが受信され(又はいつPUSCHが送信され)るかを知り、且つオフセットkに関する時間(すなわちτk)を知る。MDPCCHが早期に復号された場合でも、PDSCH受信(又はPUSCH送信)はこうして首尾良く生じることができる。
【0070】
例えば、予期された時間τ4の代わりに、より早期の時間τ2において復号を終えるように、LC−MTCが繰返し送信R3で早期にMPDCCHを復号する前述の例を取る。LC−MTCは、MPDCCHが繰返し送信R3を有することを(スクランブリングから)知るので、PDSCH受信(又はPUSCH送信)時間をτ2+τk(τ2はMPDCCHのR2に関連付けられた時間)に不正確に決定するのではなく、PDSCH受信(又はPUSCH送信)時間を、τ4+τk(τ4はMPDCCHのR3に関連付けられた時間)に、引き続き正しく決定する。PDSCH受信(又はPUSCH送信)は本技術を用い、このように首尾良く生じる。
【0071】
このように、本技術の一実施形態において、LC−MTCの端末デバイス104aのコントローラ120は、ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、基地局101aから制御情報を(例えばMPDCCHの形で)受信するように、LC−MTCのレシーバ118を制御する。制御情報は基地局からのダウンリンク無線シグナリングのためにダウンリンク無線リソースを(例えばPDSCHの形で)スケジューリングする。制御情報はまた、基地局へのアップリンク無線シグナリングのために、アップリンク無線リソースを(例えばPUSCHの形で)スケジューリングしてもよい。カバレッジ拡張モードは端末デバイスへの制御情報の伝送が複数回、繰返し送信されるモードである。制御情報は、制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従って、基地局101aのコントローラ114によってスクランブリングされる。コントローラ120は制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定するために制御情報をデスクランブリングする。さらに、コントローラ120は、制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後(これは、例えばMPDCCHの繰返し送信R3についての時間τ4、又はMPDCCHの繰返し送信R2についての時間τ2の終りを指示している)、所定期間(時間τk)が経過した後に、制御情報によってスケジューリングされたダウンリンク無線リソースを用いて、基地局からダウンリンク無線シグナリングを受信させるように、レシーバ118を制御する。コントローラ120はまた、制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後、所定期間(時間τk)が経過した後に、制御情報によってスケジューリングされたアップリンク無線リソースを用いて、基地局へアップリンク無線シグナリングを送信させるように、レシーバ118を制御してもよい。
【0072】
従って、制御情報は、基地局101aとLC−MTCの端末デバイス104aとの間のアップリンク及び/又はダウンリンクの無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングしてよいことに留意されたい。言い換えれば、制御情報は、概して、基地局101aとLC−MTCの端末デバイス104aとの間の無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングしてよい。基地局101aのレシーバ112及びトランスミッタ110は、LC−MTC104aから無線シグナリングの受信、及びLC−MTC104aへ無線シグナリング(制御情報を含む)の送信の両方が可能であるトランシーバとして機能することに留意されたい。同様に、LC−MTC104aのレシーバ118及びトランスミッタ1
16は、基地局101aから無線シグナリング(制御情報を含む)の受信、及び基地局101aへ無線シグナリングの送信の両方が可能であるトランシーバとして機能する。
【0073】
一実施形態において、制御情報は、制御情報の伝送が繰返し送信される回数に関連付けられたスクランブリング・コードを用いてスクランブリングされ、このスクランブリング・コードは、制御情報の伝送が繰返し送信可能である夫々の回数(繰返し送信回数)に各々関連付けられた複数の所定のスクランブリング・コードのうちの1つである。従って、
図5の例において、複数の所定のスクランブリング・コードは、コードS1(繰返し送信回数R1に関連付けられ、繰返し送信回数R1で制御情報をスクランブリングするために用いられる)、コードS2(繰返し送信回数R2に関連付けられ、繰返し送信回数R2で制御情報をスクランブリングするために用いられる)、コードS3(繰返し送信回数R3に関連付けられ、繰返し送信回数R3で制御情報をスクランブリングするために用いられる)を含む。LC−MTCのコントローラ120は、このように、複数の所定のスクランブリング・コードにおける各スクランブリング・コードを用いてデスクランブリングプロセスを実行する(このように、
図1の例において、コントローラ120は、コードS1、S2及びS3の各々を用いて、受信された制御情報をデスクランブリングすることを試みる)。コントローラ120は次いで、複数の所定のスクランブリング・コードにおけるどのスクランブリング・コードが制御情報を連続してデスクランブリングするかを決定し、且つ、制御情報を連続してデスクランブリングするスクランブリング・コードに関連付けられた繰返し送信回数を制御情報の伝送が繰返し送信される回数として決定する。このように、
図1の例において、制御情報がスクランブリング・コードS3で首尾良くデスクランブリングされる場合、次いでコントローラ120は制御情報の繰返し送信回数をR3に決定する。というのも、これはスクランブリング・コードS3が関連付けられた繰返し送信回数だからである。
【0074】
一実施形態において、基地局において、制御情報をスクランブリングするために用いられるスクランブリング・コードは、LC−MTCに伝送される制御情報を含む信号の巡回冗長検査(CRC)に対してマスキングされる。この場合、各々異なる繰返し送信が異なる識別子に関連付けられる。各々異なる識別子は、例えば無線ネットワーク仮(一時)識別子(RNTI)であってもよい。特に、各々異なる識別子は、制御情報の繰返し送信の関数であるLC−MTCのRNTI(例えば、C−RNTI)であってよい。例えば、UEのRNTIがID
UEであり、MPDCCHについて用いられる繰返し送信がR
MPDCCHである場合、CRCをマスキングするために用いられるスクランブリング・コードを決定するために用いられるRNTIのID
CRCは、以下の様である。
【数1】
【0075】
すなわち、各々のスクランブリング・コードはLC−MTCの端末デバイスの識別子と、制御情報の伝送が繰返し送信可能である所定の回数のうちの異なる回数との関数である。なお、この場合、LC−MTC104aは、様々なスクランブリング・コードを、CRCレベルにおいて(すなわち
図8のステップ800において。下記を参照)基地局101aから受信された制御情報を含む信号に適用することに留意されたい。しかしながら、このアプローチには1つ問題があり、それは識別子の衝突(レアケースである)を生じる場合があることである。例えば、1つのUEのID
CRCは別のUEのID
CRCとクラッシュする場合がある。
【0076】
別の実施形態において、制御情報をスクランブリングするために用いられるスクランブリング・コードは、LC−MTCへ伝送される制御情報を含む信号のチャネル符号化(例えば畳み込み符号化)に先立ち、情報ビットに対してマスキングされる。これについての例は
図7に示され、
図7は、LC−MTCへ伝送される制御情報を含む信号701について、基地局101aのコントローラ114によって実行されるCRC700、チャネルコード化704、レート・マッチング706のステップを示す。
図7において、情報ビットは、
【数2】
であり、スクランブリング・コードは、
【数3】
であり、結果出力は、
【数4】
である。チャネル符号化に先立っての、スクランブリング・コードの情報ビットに対するマスキングはステップ702に示される。この実施形態の有利な側面は、スクランブリング・コードのCRCに対するマスキングとは異なり、RNTIを使い切らず、それによりRNTIの衝突の(わずかな)可能性を低減する。さらに、端末デバイス側において、LC−MTCの端末デバイス104aは、異なるスクランブリング・コードを試すのに先立ち、多数の復号処理を実行することができる。有利にも、このことは、その処理、集中的なチャネル復号が一度だけ行われることを意味する。
図8は、基地局101aから受信された制御情報を含む信号801について、LC−MTC104aのコントローラ120によって実行されるCRC800、チャネル復号804、及び逆レート・マッチング806のステップを示す。ステップ804でチャネル復号が行われた後、ステップ802において異なるスクランブリング・コードが信号に適用されることが理解可能である。
【0077】
別の実施形態において、制御情報をスクランブリングするために用いられるスクランブリング・コードは、信号のチャネル符号化704の後(すなわちチャネル符号化704の出力時に)、LC−MTCに伝送される制御情報を含む信号に適用される。この場合、繰返し送信レベルを復号する試みに先立って、LC−MTCの繰返し送信の復号されたシンボルは、復号に先立って、繰返し送信レベル固有のスクランブリング・コードでデスクランブリングされる。すなわち、LC−MTCはステップ804におけるチャンネル復号に先立って異なるスクランブリング・コードを適用する。基地局において、コード化されたビットストリームが、
【数5】
であり、スクランブリング・コード・シーケンスが、
【数6】
である場合、レート・マッチングされ、伝送される結果のシンボルストリームXは、
【数7】
である。
【0078】
別の実施形態において、スクランブリングはシンボルレベルにおいて実行される。すなわち、繰返し送信レベルのスクランブリング・コードSはシンボルに対してマスキングされる。言い換えれば、制御情報をスクランブリングするために用いられるスクランブリング・コードは、LC−MTCへ伝送されるチャンネル符号化された制御情報の変調されたシンボルに対してマスキングされる。すなわち、DCIの変調されたシンボルが、
【数8】
であり、スクランブリング・コード・シーケンスが、
【数9】
である場合、伝送される結果のシンボルストリームXは以下の様である。
【数10】
【0079】
この場合、LC−MTCは、異なるスクランブリング・コードを、基地局から受信される(チャンネル符号化及び変調された)制御情報を含む変調されたシンボルに適用する。これは復調プロセスに先立って(
図8における逆レート・マッチング806の前に)生じる。
【0080】
別の実施形態において、スクランブリングはREレベルにおいて実行される。すなわち、繰返し送信レベルのスクランブリング・コードSはPRB対のリソースエレメント(RE)に対してマスキングされる。言い換えれば、(チャンネル符号化及び変調された)制御情報をスクランブリングするために用いられるスクランブリング・コードはLC−TMCに伝送される対のPRBの無線リソースエレメントに対してマスキングされる。PRB対におけるREの例は
図9に示され、ここでREは、
【数11】
と示され、ここでMはPRB対におけるREの数である(通常はM=168)。スクランブリング・コード
【数12】
はそれゆえREでマスキングされ、結果の出力Xを与える。
【数13】
【0081】
この場合、LC−MTCは異なるスクランブリング・コードを、基地局から受信されるチャンネル符号化及び変調された制御情報の対のPRBの無線リソースエレメントに適用する。このことは、変調プロセスに先立って(
図8における逆レート・マッチングのステップ806に先立って)生じる。
【0082】
MPDCCHが繰返し送信されるサブフレームはREマッピングへの同一のシンボルを有さない場合があり、すなわち一部のサブフレームにおける一部のREはMPDCCHを含むことができない場合があり、それゆえ、REレベルのスクランブリングを適用することによって、一部のREがMPDCCHシンボルを含まない場合かどうかにかかわらず、REマッピングへの同一のスクランブリング・コードが全てのサブフレームにおいて用いられる。
【0083】
制御情報の繰返し送信を決定するために異なる各スクランブリング・コードを試すことは、特に、可能な繰返し送信回数の回数が多い場合(とはいえ、情報ビットレベルのエフォートでのデスクランブリングはシンボルレベルのそれらよりも少ない。なぜならチャネル復号が情報ビットレベルの場合については一度のみ実行されるからである。)、必要とされるLC−MTCのブラインド復号処理の回数を増加させる。別の実施形態において、同一のスクランブリング・コードが複数の繰返し送信回数について用いられる。言い換えれば、2つ以上の異なる繰返し送信回数が、同一の共有スクランブリング・コードに各々関連付けられる。例えば、4回の繰返し送信回数、すなわち繰返し送信回数R1、R2、R3、及びR4(ここでR4>R3>R2>R1)がある場合、スクランブリング・コードS1は繰返し送信R1及びR3について用いられてよく、他方でスクランブリング・コードS2は繰返し送信R4及びR2について用いられてよい。これはLC−MTCにおけるスクランブリングのブラインド復号の回数を低減する。共有スクランブリング・コードを用いて制御情報を首尾良くデスクランブリングした後、LC−MTCは複数の候補繰返し送信回数を有する。従って、上述の例を用いると、スクランブリング・コードS2を用いて制御情報が首尾良く復号される場合、LC−MTCは繰返し送信回数がR2又はR4のいずれかであることを知る。1つの可能なグループ化がこのように実施されると、その結果として、グループ化された繰返し送信、例えばR4及びR2が曖昧さを生じる可能性は低い。なぜならば、R4の繰返し送信を要求するUEが、ちょうどR2のサンプルを使用してR4の繰返し送信でMPDCCHを復号することができる可能性は低いからである(すなわち、グループの繰返し送信間の分離は最大化される)。この場合、LC−MTCはデスクランブリングの後、制御情報を復号するためにかかる時間に基づいて使用される正確な繰返し送信を知る。例えば、デスクランブリングされたMPDCCHが時間τ2において復号される場合、LC−MTCは繰返し送信がR2であることを知る。他方でデスクランブリングされたMPDCCHが時間τ4においてデスクランブリングされた場合、LC−MTCは繰返し送信がR4であることを知る。
【0084】
前述したように、MPDCCHの繰返し送信レベルがDCI内で指示されている(すなわち繰返し送信回数が制御情報それ自体の中に含まれる)ことが従来技術において提案されている。しかしながら、これは、特に、可能な繰返し送信回数の回数が多い場合に、制御情報のサイズを増加させ、所望されない。他方で、制御情報に繰返し送信回数を含まず、その代わりに可能な繰返し送信回数を各々表す多数の異なるスクランブリング・コード(上述のように)を有することは、結果として、各々異なるスクランブリング・コードが試みられるので、LC−MTCによって実行される必要のあるブラインド復号は多数の回数となる。このこともまた所望されていないだろう。それゆえ1つの解決策として、別の実施形態において、各スクランブリング・コードは、繰返し送信のグループ(前述の段落の本実施形態の通り)について用いられ、制御情報における標識はグループ内の異なる繰返し送信間を区別する。有利にも、このことは、必要とされるスクランブリング・コードのブラインド復号の試みの数を低減し、同時に制御情報のサイズを低減する(例えば、MPDCCHの繰返し送信を示すために必要とされるDCIビットの数が低減される)。
【0085】
別の実施形態において、異なる繰返し送信のために制御情報の異なるスクランブリングを用いる代わりに、異なるインターリービングが異なる繰返し送信のために用いられる。インターリービングは再順序化のプロセスである。例えば、伝送される制御情報を含む信号の情報ビットを考える。情報ビットのシーケンス
【数14】
を有する場合、インターリービング機能はこのシーケンスを
【数15】
に再順序化し得て、さらに別には、
【数16】
であり得る。それゆえ、異なる再順序化、すなわちインターリービングを異なる繰返し送信に適用することによって、LC−MTCデバイスは1つの繰返し送信と別の繰返し送信とを区別することができる。
【0086】
このようなインターリービングの実施形態において、制御情報は制御情報の伝送が繰返し送信される回数に関連付けられたインターリービング機能を用いてインターリーブされ、このインターリービング機能は、制御情報の伝送が繰返し送信可能である夫々の回数(繰返し送信回数)に各々関連付けられた複数の所定のインターリービング機能の1つである。従って、
図5の例において、複数の所定のインターリービング機能は機能I1(繰返し送信回数R1に関連付けられ、且つ繰返し送信回数R1を用いて制御情報をインターリーブするために用いられる)、機能I2(繰返し送信回数R2に関連付けられ、且つ繰返し送信回数R2を用いて制御情報をインターリーブするために用いられる)、及び機能I3(繰返し送信回数R3に関連付けられ、繰返し送信回数R3を用いて制御情報をインターリーブするために用いられる)を含む。LC−MTCのコントローラ120は、複数の所定のインターリービング機能において各インターリービング機能を用いてデインターリービングプロセスを実行する(このように、
図1の例において、コントローラ120は機能I1、I2及びI3の各々を用いて受信された制御情報をデインターリービングすることを試みる)。コントローラ120は次いで、複数の所定のインターリービング機能においてどのインターリービング機能が制御情報を連続的にデインターリーブするかを決定し、且つその制御情報を連続してデインターリーブするインターリービング機能に関連付けられた繰返し送信回数を制御情報の伝送が繰返し送信される回数として決定する。このように、
図1の例において、制御情報がインターリービング機能I3を用いて首尾良くデインターリーブされた場合、コントローラ120は次いで制御情報の繰返し送信回数をR3に決定する。なぜならば、これはインターリービング機能I3が関連付けられた繰返し送信回数だからである。
【0087】
インターリービング(及びデインターリービング)は上述の実施形態のいずれかについてのスクランブリング(及びデスクランブリング)の代わりに適用されてよい。特に、制御情報を含む信号の情報ビットについてインターリービングを用いることは有利である。すなわち、制御情報をインターリービングするために用いられるインターリービング機能はチャネル符号化(例えば畳み込み符号化)に先立ってLC−MTCに伝送される制御情報を含む情報ビットに対して適用される。このように、
図7において、インターリービング機能I(R
MPDCCH)は、ステップ704におけるチャネルコード化に先立って情報ビット
【数17】
に適用され、ここでR
MPDCCHはMPDCCH上で用いられる繰返し送信である。なお、スクランブリング及びインターリービングの両方は、本開示においては概してコード化として言及されることに留意されたい。すなわち、制御情報は、制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化される。どのようなコード化のタイプが用いられるにせよ、各々可能な繰返し送信回数はそのコード化の夫々のコード化スキームに関連付けられる。このように、例えばスクランブリングがコード化として用いられる場合、次いで各異なる繰返し送信回数は夫々のスクランブリング・コードに関連付けられ、各スクランブリング・コードはスクランブリングのコード化スキームである。代替的に、インターリービングがコード化として用いられる場合、各異なる繰返し送信回数は夫々のインターリービング機能に関連付けられ、各インターリービング機能はインターリービングのコード化スキームである。LT−MTCのコントローラ120は、従って、制御情報が首尾良く復号されるまで、各可能なコード化スキーム(例えば各スクランブリング・コード又は各インターリービング機能)を試みることによって、制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定するために、その制御情報を復号するように動作可能である。繰返し送信回数は、制御情報を首尾良く復号する固有のコード化スキーム(例えば固有のスクランブリング・コード又はインターリービング機能)に依存して、LC−MTCによって決定される。
【0088】
なお、一実施形態において、LC−MTC104aが、制御情報の繰返し送信された伝送が完了される前に制御情報を首尾良く決定する場合、LC−MTCのコントローラ120は、ダウンリンク無線シグナリング(PDSCH等)を受信するための所定期間が経過するまで、LC−MTCのレシーバ118を制御してシャットダウンさせてもよいことに留意されたい。例えば、制御情報の繰返し送信がR3(これは期間τ4に亘って繰返し送信される)である場合、LC−MTCは時間τ2における繰返し送信の一部分のみの後、制御情報を決定することができるが、コントローラ120は次いで、PDSCH(τ4+τk)を受信するための時間が経過するまで、レシーバ118を制御してシャットダウンさせる。有利にも、このことはレシーバ118の電力消費を低減する結果となる。
【0089】
本技術の様々な構成は以下の番号が付された項において概して記載され得る。
【0090】
(項目1)
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための端末デバイスであって、
上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、基地局と無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバと、
コントローラとを備え、
上記コントローラは、
上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記基地局から制御情報を受信させるように上記トランシーバを制御し、
ここで上記制御情報は上記基地局との無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記制御情報は上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化され、
上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数を決定するために上記制御情報を復号し、
上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記基地局と無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバを制御するように動作可能である、端末デバイス。
【0091】
(項目2)
上記制御情報は、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数に関連付けられたコード化スキームを用いてコード化され、上記コード化スキームは、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である個々の回数に各々関連付けられた複数の所定のコード化スキームのうちの1つであり、
上記コントローラは、
上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて復号プロセスを実行し、
上記複数の所定のコード化スキームにおけるどのコード化スキームが上記制御情報を連続して復号するかを決定し、
上記制御情報を連続的に復号する上記コード化スキームに関連付けられる、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である上記回数を、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数として決定するように動作可能である、項目1に記載の端末デバイス。
【0092】
(項目3)
上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号の巡回冗長検査(CRC)に対してマスキングされ、
上記コントローラは、上記基地局から受信された上記制御情報を含む上記信号の上記CRCに各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である、項目2に記載の端末デバイス。
【0093】
(項目4)
上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームは、上記端末デバイスの識別子と、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である所定回数のうちの異なる回数との関数である、項目3に記載の端末デバイス。
【0094】
(項目5)
上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号のチャネル符号化に先立って、情報ビットに適用され、
上記コントローラは、上記信号のチャネル復号の後、上記基地局から受信された上記制御情報を含む上記信号に、各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である、項目2に記載の端末デバイス。
【0095】
(項目6)
上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記信号のチャネル符号化の後、上記基地局によって上記端末デバイスへ送信される上記制御情報を含む信号に適用され、
上記コントローラは、上記信号のチャネル復号に先立って、上記基地局から受信される上記制御情報を含む上記信号に各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて、上記復号プロセスを実行するように動作可能である、項目2に記載の端末デバイス。
【0096】
(項目7)
上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報のシンボルに適用され、
上記コントローラは、上記基地局から受信された上記変調され且つチャネル符号化された制御情報の上記シンボルに各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である、項目2に記載の端末デバイス。
【0097】
(項目8)
上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームは、上記基地局によって上記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報の対の物理リソースブロック(PRB)の無線リソースエレメントに適用され、
上記コントローラは、上記基地局から受信された上記変調され且つチャネル符号化された制御情報の上記対のPRBの上記無線リソースエレメントに各コード化スキームを適用することによって、上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームを用いて上記復号プロセスを実行するように動作可能である、項目2に記載の端末デバイス。
【0098】
(項目9)
上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である第1及び第2の回数は各々同一の共有されたコード化スキームに関連付けられる、項目2から項目8のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【0099】
(項目10)
上記コントローラは、上記共有されたコード化スキームを用いた制御情報の復号の後、上記制御情報における識別子に基づいて、上記制御情報が繰返し送信される上記回数を決定する、項目9に記載の端末デバイス。
【0100】
(項目11)
上記コード化はスクランブリング又はインターリービングのいずれかであり、上記復号はデスクランブリング又はデインターリービングのいずれかである、項目1から項目10のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【0101】
(項目12)
上記所定のコード化スキームはスクラインブリング・コード又はインターリービング機能のいずれかである、項目2から項目11のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【0102】
(項目13)
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための基地局であって、
上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、端末デバイスと無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバと、
コントローラとを備え、
上記コントローラは、
上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記端末デバイスへ伝送される制御情報を生成し、
ここで上記制御情報は上記端末デバイスとの無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定し、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記制御情報をコード化し、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記コード化された制御情報を上記端末デバイスへ繰返して伝送させるように上記トランシーバを制御し、
上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記端末デバイスと無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバを制御するように動作可能である、基地局。
【0103】
(項目14)
上記コントローラは、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数に関連付けられたコード化スキームを用いて、上記制御情報をコード化するように動作可能であり、上記コード化スキームは、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である個々の回数に各々関連付けられた複数の所定のコード化スキームのうちの1つである、項目13に記載の基地局。
【0104】
(項目15)
上記コントローラは、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを、上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号の巡回冗長検査(CRC)に対してマスキングするように動作可能である、項目14に記載の基地局。
【0105】
(項目16)
上記複数の所定のコード化スキームにおける各コード化スキームは、上記端末デバイスの識別子と、上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である所定回数のうちの異なる回数との関数である、項目15に記載の基地局。
【0106】
(項目17)
上記コントローラは、上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号のチャネル符号化に先立って、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを情報ビットに適用するように動作可能である、項目14に記載の基地局。
【0107】
(項目18)
上記コントローラは、上記信号のチャネル符号化の後、上記端末デバイスへ伝送される上記制御情報を含む信号に、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを適用するように動作可能である、項目14に記載の基地局。
【0108】
(項目19)
上記コントローラは、上記端末デバイスへ伝送される変調され且つチャネル符号化された制御情報のシンボルに、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを適用するように動作可能である、項目14に記載の基地局。
【0109】
(項目20)
上記コントローラは、上記制御情報をコード化するために用いられる上記コード化スキームを、上記端末デバイスへ送信される変調され且つチャネル符号化された制御情報の対の物理リソースブロック(PRB)の無線リソースエレメントに適用するように動作可能である、項目14に記載の基地局。
【0110】
(項目21)
上記制御情報の伝送が繰返し送信可能である第1及び第2の回数は各々同一の共有されたコード化スキームに関連付けられる、項目14から項目20のいずれか一項に記載の基地局。
【0111】
(項目22)
上記コントローラは、上記制御情報の伝送が上記第1又は上記第2の回数、繰返し送信される場合、識別子を上記制御情報に加えるように動作可能であり、上記識別子は、上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記第1又は上記第2の回数のどちらかであるかを識別する、項目21に記載の基地局。
【0112】
(項目23)
上記コード化はスクランブリング又はインターリービングのいずれかであり、上記復号はデスクランブリング又はデインターリービングのいずれかである、項目13から項目22のいずれか一項に記載の基地局。
【0113】
(項目24)
上記所定のコード化スキームはスクラインブリング・コード又はインターリービング機能のいずれかである、項目14から項目23のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【0114】
(項目25)
項目1に記載の端末デバイスと、項目13に記載の基地局とを含む、ワイヤレス遠隔通信システム。
【0115】
(項目26)
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて端末デバイスを操作する方法であって、上記端末デバイスは、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、基地局と無線シグナリングを実行するためのものであり、上記方法は、
上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記基地局から制御情報を受信することであって、上記制御情報は上記基地局との無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記制御情報は上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化される、ことと、
上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数を決定するために上記制御情報を復号し、
上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記基地局と無線シグナリングを実行することとを含む、方法。
【0116】
(項目27)
項目26に係る方法を実行させるようにコンピュータを制御するためのコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体。
【0117】
(項目28)
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて基地局を操作する方法であって、上記基地局は、上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、端末デバイスと無線シグナリングを実行するためのものであり、上記方法は、
上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記端末デバイスへ伝送される制御情報を生成することであって、上記制御情報は上記端末デバイスとの無線シグナリングを実行するために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードである、ことと、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定することと、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記制御情報をコード化することと、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記コード化された制御情報を上記端末デバイスへ繰返して伝送することと、
上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記端末デバイスと無線シグナリングを実行することとを含む、方法。
【0118】
(項目29)
項目28に係る方法を実行させるようにコンピュータを制御するためのコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体。
【0119】
(項目30)
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための端末デバイスであって、
上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、基地局と無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバ回路と、
コントローラ回路とを備え、
上記コントローラ回路は、
上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記基地局から制御情報を受信させるように上記トランシーバ回路を制御し、
ここで上記制御情報は上記基地局との無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、上記制御情報は上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数に従ってコード化され、
上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記回数を決定するために上記制御情報を復号し、
上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記基地局と無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバ回路を制御するように動作可能である、端末デバイス。
【0120】
(項目31)
ワイヤレス遠隔通信システムにおいて使用するための基地局であって、
上記ワイヤレス遠隔通信システムの帯域幅のうちの所定の狭帯域を使用して、端末デバイスと無線シグナリングを実行するように動作可能なトランシーバ回路と、
コントローラ回路とを備え、
上記コントローラ回路は、
上記ワイヤレス遠隔通信システムのカバレッジ拡張モードにおいて、上記端末デバイスへ伝送される制御情報を生成し、
ここで上記制御情報は上記端末デバイスとの無線シグナリングのために無線リソースをスケジューリングし、上記カバレッジ拡張モードは上記制御情報の上記端末デバイスへの伝送が複数回、繰返し送信されるモードであり、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される回数を決定し、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記制御情報をコード化し、
上記端末デバイスへの上記制御情報の伝送が繰返し送信される上記決定された回数に従って、上記コード化された制御情報を上記端末デバイスへ繰返して伝送させるように上記トランシーバ回路を制御し、
上記制御情報の最終の繰返し送信の伝送の後に、所定の期間が経過した後、上記制御情報によってスケジューリングされた上記無線リソースを用いて上記端末デバイスと無線シグナリングを実行させるように上記トランシーバ回路を制御するように動作可能である、基地局。
【0121】
本発明の種々のさらなる態様及び特徴は添付の特許請求の範囲において規定され、添付の特許請求の範囲の特徴の様々な組合わせが、請求項の従属関係として記載された特定の組合わせ以外にも独立請求項の態様及び特徴を用いてなされてよい。様々な改変が、本発明の範囲から逸脱することなく、本願明細書において上述された本実施形態に対してなされてよい。例えば、1つの特徴が特定の実施形態に関連して記載されていると見なされ得るとしても、当業者はその記載された実施形態の様々な特徴が本開示に従って組合され得るものであることを認識するであろう。
【0122】
付録1
図2に提示されるLTEのワイヤレス・アクセス・インターフェースのダウンリンクの簡略化された構造は、各サブフレーム201の図も含んでおり、各サブフレーム201は制御データの伝送のための制御領域205、ユーザデータの伝送のためのデータ領域206、基準信号207、及び所定のパターンに従って制御領域及びデータ領域に点在される同期信号を含む。制御領域20
5は制御データの伝送のための複数の物理チャネル、例えば物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(PCFICH)、及び物理HARQインジケータ・チャネル(PHICH)を含んでよい。データ領域は、データの伝送のための複数の物理チャネル、例えば物理ダウンリンク通信チャネル(PDSCH)及び物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を含んでよい。これらの物理チャネルはLTEシステムに広範囲の機能性を提供するが、リソース割当て及び本開示に関しては、PDCCH及びPDSCHが最も関連が深い。LTEシステムの物理チャネルの構造及び機能についてのさらなる情報は非特許文献1に見出され得る。
【0123】
PDSCH内のリソースは、基地局により受けもたれているUEへ、その基地局によって割当てられてよい。例えば、UEが以前にリクエストしたデータ、又は例えば無線リソース制御(RRC)シグナリング等の基地局によってUEにプッシュされているデータを受信し得るために、PDSCHの複数のリソースブロックはUEに割当てられてよい。
図2において、UE1はデータ領域206の割当てられたリソース208であり、UE2はリソース209、UEは210である。LTEシステムにおけるUEにはPDSCHの利用可能なリソースの断片が割当てられてよく、それゆえ、PDSCH内における関連するデータのみが検出され且つ推定されるように、UEはPDCSH内においてそれらの割当てられたリソースの場所が通知されることが必要である。UEに、それらの割当てられた通信リソースエレメントの場所を通知するために、ダウンリンク・リソース割当てを特定するリソース制御情報が、ダウンリンク制御情報(DCI)と呼ばれる形でPDCCHに亘って搬送され、ここでPDSCHのためのリソース割当ては同一のサブフレーム内における先行するPDCCHのインスタンスにおいて通信される。リソース割当てプロシージャの間、UEは従ってUEにアドレスされたDCIのためにPDCCHを監視し、このようなDCIが検出されるや否や、DCIを受信し、PDSCHの関連する部分からデータを検出及び推定する。
【0124】
各アップリンク・サブフレームは複数の異なるチャネル、例えば物理アップリンク通信チャネル(PUSCH)305、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)306及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を含んでよい。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、例えば、ダウンリンク伝送のために基地局にACK/NACK等の制御情報、UEがスケジューリングされたアップリンク・リソースであることを望むためのスケジューリング要求インジケータ(SRI)、及びダウンリンク・チャネル状態情報(CSI)のフィードバックを搬送してよい。PUSCHはUEのアップリンクデータ又は一部のアップリンクの制御データを搬送してよい。PUSCHのリソースはPDCCHを介してグラントされ、このようなグラントは、UEにおけるバッファにおいて伝送される準備が整ったデータ量をネットワークへ通信することによって典型的にはトリガされる。PRACHは、システム情報ブロック等のダウンリンク・シグナリングにおいてUEにシグナリングされ得る複数のPRACHのパターンの1つに従って、アップリング・フレームのリソースのいずれかにおいてスケジューリングされてよい。物理アップリンク・チャネルだけでなく、アップリンク・サブフレームもまた基準信号を含んでよい。例えば、復調基準信号(DMRS)307及び音声基準信号(SRS)308はアップリンク・サブフレームに存在してもよく、ここでDMRSは、PUSCHが伝送されるスロットの第4シンボルを占有し、且つPUCCH及びPUSCHデータの復号のために用いられ、SRSは基地局においてアップリンク・チャネル推定のために用いられる。LTEシステムの物理チャネルの構造及び機能についてのさらなる情報は非特許文献[1]に見出され得る。
【0125】
PDSCHのリソースと類似する仕方において、PUSCHのリソースは、サービング基地局によってスケジューリングされるか又はグラントされる必要があり、従ってデータがUEによって伝送される場合、PUSCHのリソースは基地局によってUEへグラントされる必要がある。UEにおいて、PUSCHリソース割当てはそのサービング基地局へのスケジューリング・リクエスト又はバッファ状態レポートの伝送によって達成される。スケジューリング・リクエストは、UEがバッファ状態レポートを送信するには不十分なアップリンク・リソースがある場合に、そのUEについて既存のPUSCH割当てがない場合にはPUCCH上でアップリンク制御情報(UCI)の伝送を介し、又はそのUEについて既存のPUSCH割当てが存在する場合にはPUSCH上で直接での伝送によってなされてよい。スケジューリング・リクエストに応じて、基地局は、バッファ状態レポートを転送するのに十分であるリクエスト元のUEにPUSCHリソースの一部を割当て、次いでPDCCHにおけるDCIを介してバッファ状態レポートリソース割当てをUEに通知するように構成されている。UEがバッファ状態レポートを送信するのに十分であるPUSCHリソースをいったん有するようになると、または有する場合には、バッファ状態レポートは基地局に送信され、アップリンクのバッファすなわちUEのバッファにおけるデータ量についての情報を基地局に与える。バッファ状態レポートを受信した後、基地局は、そのバッファされたアップリンクデータの一部を伝送するために、送信元のUEへPUSCHリソースの一部を割当て、次いでPDCCHにおけるDCIを介したリソース割当てをUEに通知することができる。例えば、UEが基地局との接続を有していると仮定すると、UEはまずUCIの形でPUCCHにおけるPUSCHリソース・リクエストを伝送する。UEは次いで適切なDCIのためにPDCCHを監視し、PUSCHリソース割当ての詳細を抽出し、割当てられたリソースにおいて最初はバッファ状態レポートを含み、及び/又は後にバッファされたデータの一部を含むアップリンクデータを伝送する。
【0126】
ダウンリンクのサブフレームと構造の点で類似するが、アップリンクのサブフレームはダウンリンクのサブフレームとは異なる制御構造を有し、特にアップリンクのサブフレームの上側309及び下側310のサブキャリア/周波数/リソースブロックは、ダウンリンクのサブフレームの最初のシンボルのためというよりもむしろ制御シグナリングのためにリザーブされる。さらに、ダウンリンク及びアップリンクのためのリソース割当てプロシージャは比較的類似しているが、割当てられ得るリソースの実際の構造は、ダウンリンクにおいて用いられるOFDMのインターフェース及びアップリンクにおいて用いられるSC−FDMのインターフェースの異なる特性に起因して様々であり得る。OFDMでは、各サブキャリアは個々に変調され、それゆえ周波数/サブキャリアの割当ては連続している必要はないが、SC−FDMにおいては、サブキャリアは組み合わせての変調であり、それゆえ利用可能なリソースの効率的な使用がなされる場合、各UEについて連続した周波数割当てが好適である。
【0127】
上述のワイヤレス・インターフェース構造及び動作の結果として、1つ以上のUEは協調する基地局を介して互いにデータを通信してよく、このようにして従来のセル式遠隔通信システムを形成する。以前にリリースされたLTE規格に基づくセル式通信システムは商業的に成功しているが、複数の不利益がそのような一元管理されたシステムに関連付けられている。例えば、近接した2つのUEが互いに通信することを望む場合、データを搬送するのに十分なアップリンク及びダウンリンクのリソースが必要とされる。その結果、システムのリソースの2つの部分がデータの単一の部分を搬送するために用いられている。第2の不利益は、UEが近接しているとしても、互いに通信することを望む場合、基地局が必要とされることである。これらの制限は、システムが高負荷を被るか、基地局のカバレッジが例えば遠隔の領域において利用可能でない場合、又は基地局が正しく機能していない場合、問題含みであり得る。これらの制限を克服することは、LTEのネットワークの能力及び効率の両方を上昇し得るだけでなく、LTEのネットワークのオペレータにとって新たな収益の可能性を創造することを導き得る。
【0128】
[参照]
(1)LTE for UMTS: OFDMA and SC−FDMA Based Radio Access、 Harris Holma and Antti Toskala、 Wiley 2009、 ISBN 978−0−470−99401−6