(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記仮想定員設定部は、仮想定員を可変とし、前記複数のかごの各々について前記出発階から出発する複数回の走行ごとに前記出発階からの出発より前に仮想定員を予め設定する
請求項1または請求項2に記載のエレベーターシステム。
前記利用者が所持する携帯端末から前記利用者の前記行先階の情報を受信し、前記情報提示部が提示する情報を前記携帯端末に送信し、前記利用者による割当候補の選択の情報を前記携帯端末から受信する通信装置
を備え、
前記情報取得部は、前記通信装置を通じて前記行先階および前記利用者が選択した割当候補の情報を取得する
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
前記仮想定員設定部は、仮想定員を可変とし、前記複数のかごの各々について前記出発階から出発する複数回の走行ごとに前記出発階からの出発より前に仮想定員を予め設定する
請求項10または請求項11に記載のエレベーターシステム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るエレベーターシステム1の構成図である。
【0011】
エレベーターシステム1は、複数の階床を有する建物に適用される。建物において、エレベーターシステム1の図示されない昇降路が設けられる。昇降路は、複数の階床にわたる上下方向に長い空間である。複数の階床は、基準階床を含む。基準階床は、例えば建物の外部に通じる玄関階などである。建物の各々の階床において、エレベーターシステム1の図示されない乗場が設けられる。乗場は、昇降路に隣接して設けられたエレベーターシステム1の利用者が待機可能な空間である。
【0012】
エレベーターシステム1は、1つまたは複数のエレベーター2を備える。この例において、エレベーターシステム1は、複数のエレベーター2を備える。各々のエレベーター2は、かご3と、制御盤4と、を備える。かご3は、昇降路を鉛直方向に走行することで内部に乗車している利用者を複数の階床の間で輸送する装置である。かご3において、実定員が予め設定される。実定員は、かご3の定格積載量に対応する当該かご3に乗車可能な利用者の人数の上限である。エレベーターシステム1において、各々のエレベーター2のかご3の実定員は、互いに同程度の人数である。この例のエレベーターシステム1において、各々のエレベーター2のかご3の実定員は、互いに同じ人数である。制御盤4は、例えばかご3の走行などのエレベーター2の運行を制御する装置である。
【0013】
エレベーターシステム1は、行先登録装置5と、通信装置6と、群管理装置7と、を備える。
【0014】
行先登録装置5は、利用者の呼びの情報の入力を受け付ける機能を搭載する。行先登録装置5は、少なくともいずれかの階床に配置される。この例において、行先登録装置5は、基準階床の乗場に配置される。行先登録装置5は、表示部8と、操作部9と、を備える。表示部8は、利用者に情報を表示によって提示する部分である。表示部8は、例えば液晶ディスプレイなどである。操作部9は、利用者による入力操作を受け付ける部分である。操作部9は、例えばタッチパネルなどである。
【0015】
通信装置6は、利用者が所持する携帯端末10との間で情報を通信する機能を搭載する。携帯端末10は、例えばスマートフォンなどの可搬な情報端末である。通信装置6は、例えばインターネットまたは電話回線網などの通信ネットワーク11を通じて携帯端末10と通信する。あるいは、通信装置6は、携帯端末10と無線により直接通信してもよい。
【0016】
群管理装置7は、エレベーターシステム1の運行を管理する装置である。群管理装置7は、各々のエレベーター2への呼びの割当などの機能を搭載する。群管理装置7は、各々のエレベーター2の制御盤4に電気的に接続される。群管理装置7は、行先登録装置5と電気的に接続される。群管理装置7は、通信装置6と電気的に接続される。あるいは、群管理装置7は、通信装置6を内蔵していてもよい。群管理装置7は、情報取得部12と、情報提示部13と、仮想定員設定部14と、利用者数記憶部15と、割当候補抽出部16と、割当決定部17と、を備える。
【0017】
情報取得部12は、利用者のエレベーターシステム1の利用に関する情報を取得する部分である。情報取得部12は、利用者の行先階の情報を取得する機能を搭載する。情報取得部12は、例えば行先登録装置5の操作部9を通じて、利用者が行った入力操作から当該利用者の情報を取得する。あるいは、情報取得部12は、例えば通信装置6を通じて、利用者が携帯端末10で行った入力操作から当該利用者の情報を取得してもよい。
【0018】
情報提示部13は、利用者にエレベーターシステム1の利用に関する情報を提示する部分である。情報提示部13は、例えば行先登録装置5の表示部8に情報を表示させることで利用者に情報を提示してもよい。あるいは、情報提示部13は、例えば通信装置6による通信を通じて、携帯端末10に情報を表示させることで利用者に情報を提示してもよい。
【0019】
仮想定員設定部14は、仮想定員を設定する部分である。仮想定員は、かご3の実定員以下の範囲で設定される当該かご3に乗車可能な人数の上限である。すなわち、かご3に設定される仮想定員は、当該かご3に呼びを割当可能な利用者の人数の上限である。かご3の仮想定員は、当該かご3の実定員と同一であってもよい。
【0020】
エレベーターシステム1が複数のエレベーター2を備える場合に、仮想定員設定部14は、かご3ごとに仮想定員を設定する。このとき、仮想定員設定部14は、複数のかご3の少なくともいずれかの組み合わせにおいて仮想定員が互いに異なるように設定する。すなわち、仮想定員設定部14は、全てのかご3の仮想定員が同じにはならないように仮想定員を設定する。
【0021】
この例の仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員ほどより多くのかご3に設定する。すなわち、仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員が設定されたかご3の出発階を出発する頻度がより高くなるように仮想定員を設定する。例えば、エレベーターシステム1が6台のエレベーター2を備える場合に、仮想定員設定部14は、6台のかご3の各々の仮想定員を4名、4名、4名、2名、2名、および1名などと設定する。例えば、エレベーターシステム1が4台のエレベーター2を備える場合に、仮想定員設定部14は、4台のかご3の各々の仮想定員を4名、4名、2名、および1名などと設定する。
【0022】
エレベーターシステム1が単一のエレベーター2を備える場合に、仮想定員設定部14は、かご3が出発階から出発する複数回の走行ごとに可変に仮想定員を設定する。すなわち、仮想定員設定部14は、かご3の出発階からの発車のタイミングごとに仮想定員を設定する。ここで、出発階は、複数の階床のいずれかである。出発階は、例えば行先登録装置5が設けられる階床である。出発階は、例えば建物の基準階床である。仮想定員設定部14は、出発階から出発する各回の走行について、当該走行の出発より前に仮想定員を予め設定する。仮想定員設定部14は、複数回の走行の少なくともいずれかの組み合わせにおいて仮想定員が互いに異なるように設定する。すなわち、仮想定員設定部14は、全ての走行の仮想定員が同じにはならないように仮想定員を設定する。ここで、仮想定員設定部14は、出発階から出発するいずれかの回の走行について、出発階から出発した前回の走行と同じ仮想定員を連続して設定してもよい。なお、エレベーターシステム1が複数のエレベーター2を備える場合においても、仮想定員設定部14は、各々のかご3について、出発階から出発する複数回の走行ごとに可変に仮想定員を設定してもよい。
【0023】
仮想定員が可変な場合に、仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員ほどより高い頻度で仮想定員を設定してもよい。すなわち、仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員が設定されたかご3の出発階を出発する頻度がより高くなるように仮想定員を設定する。例えば、仮想定員設定部14は、4名の仮想定員を、2名の仮想定員より高い頻度で設定する。仮想定員設定部14は、例えば予め設定された順序で仮想定員を設定してもよい。あるいは、仮想定員設定部14は、例えば予め設定された確率によって仮想定員を設定してもよい。
【0024】
利用者数記憶部15は、各々のかご3の出発階から出発する複数回の走行ごとに、乗車する予定の利用者の数を記憶する機能を搭載する。利用者数記憶部15は、例えば利用者の数をかご3が停止する階床ごとに記憶する。
【0025】
割当候補抽出部16は、利用者の行先階までの呼びを割り当てる割当候補を抽出する部分である。割当候補抽出部16は、情報取得部12が取得した情報に基づいて割当候補を抽出する。割当候補抽出部16は、1台または複数のかご3の出発階から出発する複数回の走行の少なくともいずれかを割当候補として抽出する。割当候補抽出部16は、例えば現在から予め設定された時間だけ先の時刻までに出発階を出発する予定の走行を抽出の対象とする。
【0026】
割当決定部17は、割当候補抽出部16が抽出した割当候補のうち、利用者の呼びを割り当てる割当候補を決定する部分である。利用者の呼びを割り当てる割当候補の決定は、利用者数記憶部15が記憶している人数に反映される。
【0027】
続いて、
図2を用いて、エレベーターシステム1の動作の例を説明する。
図2は、実施の形態1に係るエレベーターシステム1の動作の例を示すフローチャートである。
【0028】
ステップS11において、情報取得部12は、行先登録装置5または通信装置6などを通じて、利用者の行先階の情報を取得したかを判定する。判定結果がNoの場合に、エレベーターシステム1の動作は、ふたたびステップS11に進む。一方、判定結果がYesの場合に、情報取得部12は、行先階の情報を取得した利用者の呼びを登録する。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS12に進む。
【0029】
ステップS12において、割当候補抽出部16は、割当候補を抽出する。割当候補抽出部16は、出発階を出発して情報取得部12が取得した行先階に向かう走行について、当該走行を行うかご3に乗車する予定の利用者の数を利用者数記憶部15から取得する。割当候補抽出部16は、利用者数記憶部15から取得した人数が既に仮想定員に達している回の走行を、割当候補から除外する。割当候補抽出部16は、他の基準によっていずれかの回の走行を割当候補から除外してもよい。例えば、割当候補抽出部16は、新たに呼びを割り当てると上昇中または下降中のいずれかの停止回数が予め設定された閾値を超えてしまう回の走行を割当候補から除外してもよい。ここで、当該閾値は、例えば各々のかご3の周回時間を均一化するなどの目的で設定される。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS13に進む。
【0030】
ステップS13において、情報提示部13は、行先登録装置5または通信装置6などを通じて、割当候補抽出部16が抽出した割当候補を利用者に提示する。情報提示部13は、行先登録装置5を通じて行先階の情報を取得した利用者に対して、行先登録装置5を通じて情報を提示する。情報提示部13は、通信装置6および携帯端末10を通じて行先階の情報を取得した利用者に対して、通信装置6および携帯端末10を通じて情報を提示する。情報提示部13は、設定された仮想定員の情報を割当候補ごとに提示する。仮想定員の情報は、例えば仮想定員の人数などである。仮想定員の情報は、実定員に対する仮想定員の比であってもよい。仮想定員の情報は、乗車後の可能な乗車位置であってもよい。この例において、情報提示部13は、出発予定の情報を割当候補ごとに提示する。出発予定の情報は、例えば出発階を出発する出発順序などである。出発予定の情報は、例えば出発階を出発する予定時刻であってもよい。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS14に進む。
【0031】
ここで、利用者は、情報提示部13が提示した割当候補のうちからいずれか1つの割当候補を選択する。行先登録装置5から行先階を入力した利用者は、行先登録装置5を通じて割当候補を選択する。携帯端末10から行先階を入力した利用者は、携帯端末10を通じて割当候補を選択する。このとき、利用者は、自身の混雑への許容度に応じて、割当候補を選択する。利用者は、例えば自身のかご3への同乗を許容できる人数を超えない仮想定員が設定された割当候補を選択する。
【0032】
ステップS14において、情報取得部12は、行先登録装置5または通信装置6などを通じて、利用者が選択した割当候補の情報を取得したかを判定する。判定結果がNoの場合に、エレベーターシステム1の動作は、ふたたびステップS14に進む。ここで、例えば利用者に割当候補を提示してから予め設定された時間が経過する場合に、タイムアウト処理が行われてもよい。タイムアウト処理は、例えば登録した利用者の呼びを取り消す処理などである。あるいは、タイムアウト処理は、登録した利用者の呼びを、運行効率などの基準によって抽出された割当候補のうちのいずれかに割り当てる処理であってもよい。一方、判定結果がYesの場合に、エレベーターシステム1の動作は、ステップS15に進む。
【0033】
ステップS15において、割当決定部17は、利用者が選択した割当候補に当該利用者の行先階までの呼びを割り当てる。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS16に進む。
【0034】
ステップS16において、利用者数記憶部15は、利用者が選択した割当候補である走行について、当該走行を行うかご3に乗車する予定の利用者の数に1を加算する。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS11に進む。なお、利用者数記憶部15は、かご3が実際に出発階を出発していずれかの階床に到着するときに、当該かご3に乗車している利用者の数から当該階床を行先階とする利用者の数を減算する。
【0035】
続いて、
図3から
図5を用いて、情報提示部13による情報の提示の例を説明する。
図3から
図5は、実施の形態1に係る情報提示部13による情報の提示の例を示す図である。
図3から
図5において、情報提示部13が行先登録装置5の表示部8に表示させる情報の例が示される。なお、情報提示部13は、通信装置6を通じて携帯端末10に同様の表示をさせてもよい。
【0036】
図3において、表によって割当候補を提示する場合の表示の例が示される。
【0037】
表示部8において、出発予定の情報として出発順序が割当候補ごとに表示される。表示部8において、仮想定員の情報として仮想定員の人数が割当候補ごとに表示される。表示部8において、現在の乗車予定の利用者の数と仮想定員との差である空き人数が割当候補ごとに表示される。表示部8において、割当候補ごとの他の情報が表示されてもよい。例えば、割当候補ごとに実定員、または実定員に対する仮想定員の割合などが表示されてもよい。また、エレベーターシステム1が複数のエレベーター2を備える場合に、各々のエレベーター2を識別する号機番号などの情報が表示されてもよい。
【0038】
利用者は、表示部8に表示されたいずれかの割当候補を、操作部9を通じて選択する。
【0039】
図4において、表によって割当候補を提示する場合の表示の他の例が示される。
【0040】
表示部8において、出発予定の情報として出発階を出発する予定時刻が割当候補ごとに表示される。表示部8において、仮想定員の情報として仮想定員の人数が割当候補ごとに表示される。表示部8において、現在の乗車予定の利用者の数と仮想定員との差である空き人数が割当候補ごとに表示される。例えば利用者の入力中に他の利用者の呼びが割り当てられる場合などに、表示部8において、空き人数が既に0になった回の走行が表示されてもよい。
【0041】
利用者は、表示部8に表示されたいずれかの割当候補を、操作部9を通じて選択する。ここで、空き人数が既に0になった回の走行などの割当不可な走行が選択される場合に、当該選択は、無効なものとして処理されてもよい。このとき、行先登録装置5は、他の割当候補を再選択するように利用者を促すメッセージなどを表示してもよい。
【0042】
図5において、図によって割当候補を提示する場合の表示の例が示される。
【0043】
表示部8において、出発予定の情報として出発順序が割当候補ごとに表示される。表示部8において、仮想定員の情報として乗車後の可能な乗車位置が割当候補ごとに表示される。この例において、仮想定員に対応する数の乗車位置が破線で区画された範囲として図示される。この例において、乗車位置ごとに乗車の可否が示される。この例において、乗車可能な位置に〇記号が表示される。一方、乗車不可な位置に×記号が表示される。
【0044】
利用者は、区画された乗車位置の数によって仮想定員を把握できる。利用者は、割当候補ごとに表示部8に表示されたいずれかの乗車位置を、操作部9を通じて選択する。情報取得部12は、選択された割当候補および乗車位置の情報を取得する。この例において、利用者数記憶部15は、利用者に選択された乗車位置を複数回の走行ごとに記憶する。
【0045】
以上に説明したように、実施の形態1に係るエレベーターシステム1は、1つ以上のかご3と、仮想定員設定部14と、情報取得部12と、割当候補抽出部16と、情報提示部13と、割当決定部17と、を備える。各々のかご3は、出発階を出発して昇降路を鉛直方向に走行する。仮想定員は、定格積載量に対応する実定員以下でかご3に乗車可能な人数の上限である。複数のかご3がある場合に、仮想定員設定部14は、複数のかご3の少なくともいずれかの組み合わせにおいて仮想定員が互いに異なるように、各々のかご3に仮想定員を設定する。また、仮想定員設定部14は、出発階から出発する少なくともいずれかのかご3の複数回の走行ごとに、当該かご3に仮想定員を出発階からの出発より前に予め設定する。情報取得部12は、利用者の行先階の情報を取得する。割当候補抽出部16は、情報取得部12が取得した情報に基づいて、出発階から出発する各々のかご3の複数回の走行の少なくともいずれかを割当候補として抽出する。割当候補は、利用者の行先階までの呼びの割当の候補である。情報提示部13は、割当候補抽出部16が抽出した割当候補を、設定された仮想定員の情報を含めて利用者に提示する。情報提示部13が提示した割当候補のうちから利用者が選択した割当候補の情報を情報取得部12が取得するときに、割当決定部17は、利用者が選択した割当候補に利用者の行先階までの呼びを割り当てる。
【0046】
このような構成により、出発階から出発する1つ以上のかご3の複数回の走行について、仮想定員が設定される。仮想定員は、複数回の走行について全て同じにはならないように設定される。仮想定員の情報が提示された利用者によって、混雑への許容度に応じて割当候補が選択される。すなわち、仮想定員は、利用者の混雑への許容度に応じた呼びの割当に用いられる。仮想定員を超えた数の呼びは各回の走行に割り当てられないので、仮想定員の設定によって、利用者の混雑への許容度に応じたかご3内の混雑度の制御ができるようになる。利用者の呼びは混雑への許容度に応じた割当候補に割り当てられるので、乗車予定のかご3が混雑しているため利用者が乗車を見送ることが少なくなる。このため、乗車の見送りによるエレベーターシステム1の輸送効率の低下が抑えられる。また、実定員以下の仮想定員を設定することで、エレベーターシステム1を柔軟に運用できるようになる。エレベーターシステム1が単一のエレベーター2を有している場合においても、出発階から出発する走行ごとに仮想定員が設定されるので、走行ごとにかご3内の混雑度が制御される。エレベーターシステム1が複数のエレベーター2を有している場合に、実定員の異なる複数のエレベーター2を導入する必要がないので、保守および管理の手間などが増大しにくい。
【0047】
また、仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員ほどより多くのかご3に設定する。
また、仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員ほどより高い頻度で設定する。
【0048】
このような構成により、より大きい仮想定員が設定されたかご3の出発階を出発する頻度が、より高くなる。このため、実定員より低い仮想定員を設定することによるエレベーターシステム1の輸送効率の低下が抑えられる。
【0049】
また、情報提示部13は、割当候補抽出部16が抽出した割当候補ごとに出発階の出発予定および仮想定員設定部14が設定した仮想定員を利用者に提示する。
【0050】
このような構成により、利用者は、待ち時間の短さなどの利便性および混雑への許容度の両方を考慮して割当候補を選択できるようになる。また、通常、より少ない仮想定員が設定された割当候補は、より早く仮想定員に達する。このため、混雑の許容度と待ち時間の短さなどの利便性がトレードオフの関係となっていることが利用者に対して提示される。すなわち、仮想定員が多く混雑しうる割当候補に待ち時間の短さという利便性があることが提示されるので、仮想定員の多い割当候補が選択されやすくなる。このため、実定員より低い仮想定員を設定することによるエレベーターシステム1の輸送効率の低下が抑えられる。また、利便性を優先して混雑を許容した利用者、または、混雑の回避を優先して待ち時間を許容した利用者などに、利便性および混雑の回避がトレードオフの関係となっていないことによる不満が生じにくい。
【0051】
また、情報提示部13は、割当候補抽出部16が抽出した割当候補ごとに出発階の出発予定および乗車後の可能な乗車位置を利用者に提示する。
【0052】
このような構成により、利用者は、かご3の内部における乗車位置を選択できるようになる。すなわち、例えば自身の後ろに他人が立つことに抵抗がある利用者は、後ろに他人が立ちにくい乗車位置を選択できる。これにより、利用者は、自身にとってより好ましい状況でエレベーターシステム1を利用できるようになる。
【0053】
また、エレベーターシステム1は、行先登録装置5を備える。行先登録装置5は、利用者の行先階の入力を受け付ける。行先登録装置5は、情報提示部13が提示する情報を利用者に表示しする。行先登録装置5は、利用者による割当候補の選択を受け付ける。情報取得部12は、行先登録装置5から、行先階および利用者が選択した割当候補の情報を取得する。
また、エレベーターシステム1は、通信装置6を備える。通信装置6は、利用者が所持する携帯端末10から利用者の行先階の情報を受信する。通信装置6は、情報提示部13が提示する情報を携帯端末10に送信する。通信装置6は、利用者による割当候補の選択の情報を携帯端末10から受信する。情報取得部12は、通信装置6を通じて、行先階および利用者が選択した割当候補の情報を取得する。
【0054】
このような構成により、エレベーターシステム1は、利用者と対話的に情報をやりとりできるようになる。このため、割当候補の決定がスムーズになる。なお、情報取得部12は、行先登録装置5、または通信装置6および携帯端末10のいずれか一方のみを用いて利用者との情報のやりとりを行ってもよい。このとき、エレベーターシステム1は、行先登録装置5または通信装置6のうち利用者との情報のやりとりに用いられない方を備えていなくてもよい。
【0055】
なお、情報取得部12、情報提示部13、仮想定員設定部14、利用者数記憶部15、割当候補抽出部16、および割当決定部17などの機能を含む群管理装置7の機能の一部または全部は、群管理装置7の外部の装置に搭載されていてもよい。このとき、エレベーターシステム1は、群管理装置7を独立した装置として有していなくてもよい。これらの機能の一部または全部は、例えば各々のエレベーター2の制御盤4などの機器に搭載されていてもよい。これらの機能の一部または全部は、複数の機器に分散して搭載されていてもよい。
【0056】
続いて、
図6を用いて、エレベーターシステム1のハードウェア構成の例について説明する。
図6は、実施の形態1に係るエレベーターシステム1の主要部のハードウェア構成図である。
【0057】
エレベーターシステム1の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える。処理回路は、プロセッサ100aおよびメモリ100bと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも1つの専用ハードウェア200を備えてもよい。
【0058】
処理回路がプロセッサ100aとメモリ100bとを備える場合、エレベーターシステム1の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ100bに格納される。プロセッサ100aは、メモリ100bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、エレベーターシステム1の各機能を実現する。
【0059】
プロセッサ100aは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ100bは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROMなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリなどにより構成される。
【0060】
処理回路が専用ハードウェア200を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。
【0061】
エレベーターシステム1の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、エレベーターシステム1の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。エレベーターシステム1の各機能について、一部を専用ハードウェア200で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、専用ハードウェア200、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせでエレベーターシステム1の各機能を実現する。
【0062】
実施の形態2.
実施の形態2において、実施の形態1で開示される例と相違する点について特に詳しく説明する。実施の形態2で説明しない特徴については、実施の形態1で開示される例のいずれの特徴が採用されてもよい。
【0063】
図7は、実施の形態2に係るエレベーターシステム1の構成図である。
【0064】
エレベーターシステム1は、行先登録装置5と、通信装置6と、群管理装置7と、読取装置18と、記憶装置19と、を備える。
【0065】
読取装置18は、利用者が所持する識別体20から識別情報を読み取る装置である。利用者の識別情報は、当該利用者を識別する情報である。利用者が所持する識別体20は、例えば利用者が所持するタグまたはカードなどである。あるいは、利用者が所持する識別体20は、利用者が所持する携帯端末10などであってもよい。読取装置18は、例えば近距離無線通信などによって識別体20から識別情報を読み取る。読取装置18は、識別体20に表示される二次元コードなどの符号化画像を撮影することで識別情報を読み取ってもよい。読取装置18は、群管理装置7と電気的に接続される。読取装置18は、エレベーターシステム1が設けられる建物に設けられた図示されない入退管理ゲートなどと連携する装置であってもよい。
【0066】
記憶装置19は、情報を記憶する装置である。記憶装置19において、エレベーターシステム1の利用に関する情報が利用者ごとに記憶される。記憶装置19は、例えば利用者の識別情報をキーとするデータベースを記憶する。記憶装置19のデータベースにおいて、利用者の行先階が予め登録されている。利用者ごとに予め登録される行先階は、例えば建物がオフィスビルである場合に、当該利用者が通常勤務する階床などである。記憶装置19のデータベースにおいて、利用者のかご3内の混雑への許容度を表す情報が記憶される。許容度の情報は、利用者がかご3への同乗を許容できる人数などである。記憶装置19は、群管理装置7と電気的に接続される。あるいは、記憶装置19は、群管理装置7に内蔵されていてもよい。
【0067】
情報取得部12は、利用者の行先階の情報とともに、かご3内の混雑への許容度を表す情報を取得する機能を搭載する。情報取得部12は、例えば行先登録装置5の操作部9を通じて、利用者が行った入力操作から当該利用者の行先階および混雑への許容度の情報を取得する。あるいは、情報取得部12は、例えば通信装置6を通じて、利用者が携帯端末10で行った入力操作から当該利用者の行先階および混雑への許容度の情報を取得してもよい。また、情報取得部12は、例えば通信装置6を通じて、利用者が携帯端末10に予め登録した行先階および混雑への許容度の情報を取得してもよい。また、情報取得部12は、例えば読取装置18が識別体20から利用者の識別情報を読み取るときに、当該利用者の識別情報をキーとして記憶装置19のデータベースを参照することで当該利用者の行先階および混雑への許容度の情報を取得してもよい。なお、情報取得部12は、例えば通信装置6を通じて利用者の携帯端末10から識別情報を読み取るときに、当該利用者の識別情報をキーとして記憶装置19のデータベースを参照することで当該利用者の行先階および混雑への許容度の情報を取得してもよい。
【0068】
この例において、利用者は、行先登録装置5の操作部9を通じて、行先階を入力する。このとき、利用者は、操作部9を通じて、混雑への許容度の情報としてかご3への同乗を許容できる人数を入力する。
【0069】
割当決定部17は、情報取得部12が取得した許容度などの情報に基づいて、割当候補抽出部16が抽出した割当候補のいずれかに利用者の行先階までの呼びを割り当てる機能を搭載する。割当決定部17は、利用者の混雑への許容度がより低いほど、当該利用者の呼びを仮想定員がより少ない割当候補に優先して割り当てる。例えば入力される許容度が同乗を許容できる人数である場合に、割当決定部17は、同乗を許容できる人数のより少ない利用者の呼びを、より少ない仮想定員が設定された割当候補に優先して割り当てる。割当決定部17は、例えば、利用者の同乗を許容できる人数と同じ人数の仮想定員が設定された割当候補に当該利用者の呼びを割り当てる。なお、割当決定部17は、利用者の同乗を許容できる人数と同じ人数の仮想定員が設定された割当候補が複数ある場合に、他の指標値を用いていずれか1つの割当候補を選択する。ここで用いられる指標値は、例えばエレベーターシステム1の運行効率またはサービス品質に関する指標値などである。指標値は、例えばエレベーターシステム1の利用率、利用者の待ち時間、または乗車時間などであってもよい。
【0070】
続いて、
図8を用いて、エレベーターシステム1の動作の例を説明する。
図8は、実施の形態2に係るエレベーターシステム1の動作の例を示すフローチャートである。
【0071】
ステップS21において、情報取得部12は、利用者の行先階および許容度の情報を取得したかを判定する。判定結果がNoの場合に、エレベーターシステム1の動作は、ふたたびステップS21に進む。一方、判定結果がYesの場合に、情報取得部12は、行先階および許容度の情報を取得した利用者の呼びを登録する。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS22に進む。
【0072】
ステップS22において、割当候補抽出部16は、情報取得部12が取得した行先階などの情報に基づいて、割当候補を抽出する。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS23に進む。
【0073】
ステップS23において、割当決定部17は、情報取得部12が取得した許容度などの情報に基づいて、割当候補抽出部16が抽出した割当候補のいずれかに利用者の行先階までの呼びを割り当てる。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS24に進む。
【0074】
ステップS24において、利用者数記憶部15は、割当決定部17が利用者の呼びを割り当てると決定した割当候補である走行について、当該走行を行うかご3に乗車する予定の利用者の数に1を加算する。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS25に進む。
【0075】
ステップS25において、情報提示部13は、行先登録装置5、通信装置6、または読取装置18などを通じて、割当決定部17が決定した割当候補を利用者に提示する。情報提示部13は、行先登録装置5を通じて情報を取得した利用者に対して、行先登録装置5を通じて情報を提示する。情報提示部13は、通信装置6および携帯端末10を通じて情報を取得した利用者に対して、通信装置6および携帯端末10を通じて情報を提示する。情報提示部13は、読取装置18および記憶装置19を通じて情報を取得した利用者に対して、読取装置18を通じて情報を提示する。その後、エレベーターシステム1の動作は、ステップS21に進む。
【0076】
続いて、
図9を用いて、割当決定部17による呼びの割当の例を説明する。
図9は、実施の形態2に係る割当決定部17による呼びの割当の例を示す図である。
【0077】
この例において、利用者は、かご3への同乗を許容できる人数を入力する。割当決定部17は、利用者の同乗を許容できる人数と同じ人数の仮想定員が設定された割当候補に当該利用者の呼びを割り当てるものとする。割当抽出部は、出発階からの先発、次発、および次々発の3回の走行を割当候補として抽出している。エレベーターシステム1が複数のエレベーター2を備えている場合に、先発、次発、および次々発のかご3は、互いに異なるかご3であってもよい。先発、次発、および次々発のかご3の実定員は、4人である。仮想定員設定部14は、先発のかご3の仮想定員を4人と設定している。仮想定員設定部14は、次発のかご3の仮想定員を2人と設定している。仮想定員設定部14は、次々発のかご3の仮想定員を4人と設定している。利用者A、利用者B、利用者C、利用者D、利用者E、および利用者Fの6人の利用者が、この順に同一の行先階までの呼びを登録する。利用者Aおよび利用者Dが同乗を許容できる人数は、2人である。利用者B、利用者C、利用者E、および利用者Fが同乗を許容できる人数は、4人である。仮想定員が設定された場合の割当の例は、
図9の上側に示される。比較のため、仮想定員を設定しない場合の割当の例が、
図9の下側に示される。
【0078】
まず、仮想定員が設定されていない場合を説明する。利用者Aの呼びは、いずれの走行にも割り当てることができる。このため、利用者Aの呼びは、先発の走行に割り当てられる。利用者Bの呼びは、いずれの走行にも割り当てることができる。このため、利用者Bの呼びは、先発の走行に割り当てられる。この時点で先発の走行にはまだ空きがあり、乗車が予定される人数は、利用者Cを含めても利用者Cが同乗を許容できる人数である4人より少ない。しかしながら、乗車が予定される人数は、既に呼びが割り当てられている利用者Aが同乗を許容できる人数である2人に達しているため、利用者Cの呼びは先発の走行に割り当てることができない。このため、利用者Cの呼びは次発の走行に割り当てられる。以降同様に、利用者Dの呼びは次発の走行に割り当てられる。また、利用者Eの呼びは次々発の走行に割り当てられる。また、利用者Fの呼びは次々発の走行に割り当てられる。
【0079】
この場合に、利用者Cは混雑を許容しているにも関わらず、混雑を許容しない利用者Aより後の出発となる。また、利用者Eおよび利用者Fは混雑を許容しているにも関わらず、混雑を許容しない利用者Aおよび利用者Dより後の出発となる。このように混雑の許容度と待ち時間の短さなどの利便性がトレードオフの関係とならないため、混雑を許容した利用者に不満が生じる場合がある。また、かご3に同乗できる人数は当該かご3に乗車する利用者の許容度のうち最も低いものによって決まるため、エレベーターシステム1の運行に無駄が生じうる。
【0080】
これに対し、仮想定員が設定されている場合を説明する。2人の同乗を許容している利用者Aの呼びは、仮想定員が2人の次発の走行に割り当てられる。4人の同乗を許容している利用者Bの呼びは、仮想定員が4人の先発および次々発のいずれの走行にも割り当てることができる。このため、利用者Bの呼びは、先発の走行に割り当てられる。以降同様に、利用者Cの呼びは、先発の走行に割り当てられる。また、利用者Dの呼びは、次発の走行に割り当てられる。また、利用者Eの呼びは、先発の走行に割り当てられる。また、利用者Fの呼びは、先発の走行に割り当てられる。
【0081】
この場合に、利用者Aおよび利用者Dは、待ち時間の長さを許容する見返りに、少ない仮想定員が設定されたかご3に乗車できる。利用者B、利用者C、利用者E、および利用者Fは、混雑を許容する見返りに、短い待ち時間でかご3に乗車できる。このように混雑の許容度と待ち時間の短さなどの利便性がトレードオフの関係となるため、利用者に不満が生じにくい。また、混雑への許容度が同程度の利用者同士が同乗することになるので、エレベーターシステム1の運行を効率化しうる。
【0082】
以上に説明したように、実施の形態2に係るエレベーターシステム1は、1つ以上のかご3と、仮想定員設定部14と、情報取得部12と、割当候補抽出部16と、割当決定部17と、を備える。各々のかご3は、出発階を出発して昇降路を鉛直方向に走行する。仮想定員は、定格積載量に対応する実定員以下でかご3に乗車可能な人数の上限である。複数のかご3がある場合に、仮想定員設定部14は、複数のかご3の少なくともいずれかの組み合わせにおいて仮想定員が互いに異なるように、各々のかご3に仮想定員を設定する。また、仮想定員設定部14は、出発階から出発する少なくともいずれかのかご3の複数回の走行ごとに、当該かご3に仮想定員を出発階からの出発より前に予め設定する。情報取得部12は、用者の行先階および混雑への許容度の情報を取得する。割当候補抽出部16は、情報取得部12が取得した情報に基づいて、出発階から出発する各々のかご3の複数回の走行の少なくともいずれかを割当候補として抽出する。割当候補は、利用者の行先階までの呼びの割当の候補である。割当決定部17は、情報取得部12が取得した情報に基づいて、利用者の行先階までの呼びを、割当候補抽出部16が抽出した割当候補から、混雑への許容度が低いほど仮想定員が少ない割当候補に優先して割り当てる。
【0083】
このような構成により、出発階から出発する1つ以上のかご3の複数回の走行について、仮想定員が設定される。仮想定員は、複数回の走行について全て同じにはならないように設定される。仮想定員は、利用者の混雑への許容度に応じた呼びの割当に用いられる。仮想定員を超えた数の呼びは各回の走行に割り当てられないので、仮想定員の設定によって、利用者の混雑への許容度に応じたかご3内の混雑度の制御ができるようになる。利用者の呼びは混雑への許容度に応じた割当候補に割り当てられるので、乗車予定のかご3が混雑しているため利用者が乗車を見送ることが少なくなる。このため、乗車の見送りによるエレベーターシステム1の輸送効率の低下が抑えられる。また、実定員以下の仮想定員を設定することで、エレベーターシステム1を柔軟に運用できるようになる。エレベーターシステム1が単一のエレベーター2を有している場合においても、出発階から出発する走行ごとに仮想定員が設定されるので、走行ごとにかご3内の混雑度が制御される。エレベーターシステム1が複数のエレベーター2を有している場合に、実定員の異なる複数のエレベーター2を導入する必要がないので、保守および管理の手間などが増大しにくい。
【0084】
また、仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員ほどより多くのかご3に設定する。
また、仮想定員設定部14は、より大きい仮想定員ほどより高い頻度で設定する。
【0085】
このような構成により、より大きい仮想定員が設定されたかご3の出発階を出発する頻度が、より高くなる。このため、実定員より低い仮想定員を設定することによるエレベーターシステム1の輸送効率の低下が抑えられる。
【0086】
また、エレベーターシステム1は、行先登録装置5を備える。行先登録装置5は、利用者の行先階および混雑への許容度の入力を受け付ける。情報取得部12は、行先登録装置5から行先階および混雑への許容度の情報を取得する。
また、エレベーターシステム1は、通信装置6を備える。通信装置6は、利用者が所持する携帯端末10から、利用者の行先階および混雑への許容度の情報を受信する。情報取得部12は、通信装置6を通じて行先階および混雑への許容度の情報を取得する。
また、エレベーターシステム1は、読取装置18と、記憶装置19と、を備える。読取装置18は、利用者を識別する識別情報を読み取る。記憶装置19は、識別情報に対応づけて利用者の行先階および混雑への許容度の情報を記憶する。情報取得部12は、読取装置18が読み取る識別情報に対応づけて記憶装置19が記憶している行先階および許容度の情報を取得する。
【0087】
このような構成により、利用者は、行先階および混雑への許容度を同一の装置の操作によってエレベーターシステム1に入力できるようになる。このため、利用者の混雑への許容度が反映された割当候補の決定がスムーズになる。なお、情報取得部12は、行先登録装置5、通信装置6および携帯端末10、または読取装置18および記憶装置19のいずれかのみを用いて利用者との情報のやりとりを行ってもよい。このとき、エレベーターシステム1は、行先登録装置5、通信装置6、読取装置18、または記憶装置19のうち利用者との情報のやりとりに用いられないものを備えていなくてもよい。
【0088】
また、行先登録装置5は、混雑への許容度の情報として利用者が同乗を許容できる人数の入力を受け付ける。割当決定部17は、行先登録装置5が受け付けた人数の仮想定員が設定された割当候補に利用者の呼びを割り当てる。
また、通信装置6は、混雑への許容度の情報として利用者が同乗を許容できる人数の情報を携帯端末10から受信する。割当決定部17は、通信装置6が受信した人数の仮想定員が設定された割当候補に利用者の呼びを割り当てる。
また、記憶装置19は、混雑への許容度の情報として利用者が同乗を許容できる人数の情報を記憶する。割当決定部17は、情報取得部12が記憶装置19から取得した人数の仮想定員が設定された割当候補に利用者の呼びを割り当てる。
【0089】
このような構成により、同乗を許容できる人数が同じ利用者同士が同乗するようになるので、設定された仮想定員に対して無駄が生じにくくなる。このため、実定員より低い仮想定員を設定することによるエレベーターシステム1の輸送効率の低下が抑えられる。
【0090】
また、混雑への許容度は、待ち時間などの条件を含むものであってもよい。例えば、混雑への許容度は、「1分以内に出発するかご3の中でなるべく少ない人数」などの条件であってもよい。このとき、例えば割当候補抽出部16は、1分以内に出発階を出発しない走行を割当候補から除外する。割当決定部17は、例えば、同乗を許容できる人数をまず1人とし、利用者の呼びの割当を試みる。利用者の呼びを割り当てられる割当候補がない場合に、割当決定部17は、同乗を許容できる人数を1人ずつ増やしながら、利用者の呼びの割当を試みる。あるいは、割当決定部17は、出発までの時間および仮想定員などに基づく評価関数を用いて利用者の呼びを割り当ててもよい。
【解決手段】エレベーターシステム1は、1つ以上のかご3と、仮想定員設定部14と、情報取得部12と、を備える。各々のかご3は、出発階を出発して昇降路を鉛直方向に走行する。仮想定員は、定格積載量に対応する実定員以下でかご3に乗車可能な人数の上限である。出発階から出発する1つ以上のかご3の複数回の走行について、仮想定員が設定される。仮想定員は、複数回の走行について全て同じにはならないように設定される。情報取得部12が取得した行先階への利用者の呼びについて、仮想定員は、利用者の混雑への許容度に応じた割当に用いられる。