(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、探索に成功した場合、前記アラートモード移行要求信号の送信元である他のロボットに、探索成功を示す情報を送信するよう前記通信部を制御する、請求項3に記載のロボット。
前記制御部は、前記第2の監視対象が前記監視可能範囲内に存在した後に存在しなくなった場合、周囲の他のロボットに前記第2の監視対象の前記識別情報を含む前記アラートモード移行要求信号を送信するよう前記通信部を制御する、請求項3又は4に記載のロボット。
前記制御部は、前記アラートモード移行要求信号の送信元の他のロボットが前記第2の監視対象の探索に成功したことを認識すると、アラートモードを終了する、請求項2〜5のいずれか一項に記載のロボット。
前記制御部は、前記アラートモード移行要求信号が受信されると、アラートモードに移行して、受信された前記アラートモード移行要求信号に含まれる情報を前記第1の監視対象に通知するよう前記通知部を制御する、請求項8に記載のロボット。
前記制御部は、前記センシングデータに基づいて前記第1の監視対象に対応付けられた特定監視対象が識別されると、前記第1の監視対象と共に前記特定監視対象も監視対象とするグループ監視モードに移行する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のロボット。
前記制御部は、前記特定監視対象を監視する他のロボットも前記第1の監視対象を監視するグループ監視モードに移行している場合に充電を行う、請求項11に記載のロボット。
前記制御部は、前記センシングデータに基づいて認識した前記第1の監視対象の状態に応じて、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する、請求項1〜12のいずれか一項に記載のロボット。
前記制御部は、認識した前記第1の監視対象の感情に応じて、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する、請求項13に記載のロボット。
前記制御部は、前記第1の監視対象が睡眠状態にあるか否かに応じて、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する、請求項13又は14に記載のロボット。
前記アラートモード移行要求信号は、送信元の他のロボットの位置情報及び第2の監視対象の異常状態を示す情報を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載のロボット。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素を、必要に応じてロボット10A、10B及び10Cのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素の各々を特に区別する必要が無い場合、同一符号のみを付する場合がある。例えば、ロボット10A、10B及び10Cを特に区別する必要が無い場合、単にロボット10と称する。
【0013】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.構成例
2.1.ロボットの構成例
2.2.サーバの構成例
3.技術的特徴
3.1.基本技術
3.2.第1の異常状態
3.3.第2の異常状態への対応
3.4.グループ監視モード
3.5.第1の監視対象の考慮
3.6.アラートモード移行要求信号の転送
4.変形例
5.ハードウェア構成例
6.まとめ
【0014】
<<1.概要>>
まず、
図1及び
図2を参照して、本開示の一実施形態に係るロボットシステムの概要を説明する。
【0015】
図1は、本実施形態に係るロボットシステムの概要を説明するための図である。
図1に示すように、ロボットシステム1は、ロボット10、端末装置30及びサーバ60を含む。
【0016】
ロボット10は、監視対象20を監視し、監視対象20に関する情報を遠隔地に送信する機能を有する装置である。ロボット10は、監視対象20に関する情報をセンサ等により取得して、取得した情報をネットワーク50を介して遠隔地の監視依頼者40の端末装置30へ送信する。例えば、ロボット10はペット型ロボットであり、監視対象20はロボット10の飼い主であり、監視依頼者40は飼い主20の家族である。このような遠隔監視システムにより、家族40は、例えば飼い主20が健康であることを遠隔地から確認することが可能である。また、ロボット10は、自律的に動作可能であり、監視対象20に追随しながら監視することが可能である。
【0017】
端末装置30は、ロボット10から監視対象20に関する情報を受信し、ロボット10への操作指示を送信する装置である。例えば、端末装置30は、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)等である。
【0018】
サーバ60は、例えばクラウド上に設けられ、ロボットシステム1に含まれるひとつ以上のロボット10を管理する。例えば、サーバ60は、管理下のロボット10の位置情報を把握したり、ロボット10と端末装置30との通信及び複数のロボット10間の通信を中継したりする。
【0019】
ネットワーク50は、ネットワーク50に接続されている装置から送信される情報の有線又は無線の伝送路である。ネットワーク50は、例えばLAN(Local Area Network)、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、LTE(Long Term Evolution)網等を含み得る。
【0020】
図2は、本実施形態に係るロボットシステム1の概要を説明するための図である。
図2に示すように、ロボットシステム1は複数のロボット10を含んでいてもよい。ロボット10Aは飼い主20Aを監視し、ロボット10Bは飼い主20Bを監視し、ロボット10Cは飼い主20Cを監視する。
【0021】
ロボット10同士は、サーバ60を経由する間接的な通信を行ってもよい。例えば、ロボット10A及び10Bは、ネットワーク50及びサーバ60を経由して間接的に通信する。他方、ロボット10同士は、サーバ60を経由しない直接的な通信を行ってもよい。例えば、ロボット10B及び10C、ロボット10A及び10Cは、サーバ60を経由せずに直接的に通信する。
【0022】
なお、
図1及び
図2ではロボット10は鳥型であるが、犬型、猫型等の任意の型であってもよい。また、ロボット10は、飼い主20に常時対応付けられるペット型以外にも、例えば警備ロボット、清掃ロボット等の任意の、監視対象に適宜対応付けられるロボットであってもよい。
【0023】
本実施形態に係るロボットシステム1において、ロボット10は、飼い主20を監視対象として監視することを基本動作とする。このような基本動作を行う動作モードを、通常モードとも称し、通常モードにおける動作を通常モード動作とも称する。
【0024】
一方、ロボット10は、異常状態が発生した場合には異常状態を解消するための動作(以下、アラートモード動作とも称する)を行う。例えば、ロボット10は、飼い主20が異常状態にある場合、異常状態であることを示す信号を他のロボット10に送信し、飼い主20の異常状態を解消するための支援を促す。一方で、ロボット10は、他のロボット10から異常状態であることを示す信号が受信された場合に、他のロボット10の飼い主20の異常状態を解消するための支援を行う。アラートモード動作を行うための動作モードを、以下ではアラートモードとも称する。また、異常状態であることを示す信号を、以下ではアラートモード移行要求信号とも称する。また、アラートモード移行要求信号の送信元のロボット10を単に送信元のロボット10とも称し、送信元以外の、アラートモード移行要求信号を受信するロボット10を単に受信先のロボット10とも称する。
【0025】
以上、本実施形態に係るロボットシステムの概要を説明した。
【0026】
以下では、ロボット10に対応付けられる監視対象を、第1の監視対象とも称する。また、第1の監視対象以外の監視対象を、第2の監視対象とも称する。第1の監視対象は、典型的にはロボット10の所有者、即ち飼い主である。第2の監視対象は、他のロボット10の飼い主であってもよいし、ロボット10を所有していない人であってもよい。以下では、第1の監視対象と第2の監視対象とを特に区別する必要が無い場合、単に監視対象と総称する。
【0027】
<<2.構成例>>
続いて、
図3及び
図4を参照して、各装置の構成例を説明する。なお、端末装置30の構成は、一般的なスマートフォン等の装置の構成と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0028】
<2.1.ロボットの構成例>
図3は、本実施形態に係るロボット10の論理的な構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、ロボット10は、センサ110、通信部120、通知部130、駆動部140、記憶部150及び処理部160を含む。
【0029】
(センサ110)
センサ110は、監視対象に関するセンシングを行う。センサ110は、例えばカメラ、マイク、超音波線センサ、赤外線センサ、生体センサ、及びレーザーレンジファインダー等の監視対象又はその周囲をセンシングするセンサを含んでいてもよい。また、センサ110は、GNSS(Global Navigation Satellite System)測位モジュール、加速度センサ、ジャイロセンサ、及び地磁気センサ等の、ロボット10の状態をセンシングするセンサを含んでいてもよい。
【0030】
(通信部120)
通信部120は、信号を送受信する。例えば、通信部120は、他のロボット10、端末装置30又はサーバ60との間で通信を行う。その際、通信部120は、例えば無線LAN等の無線通信規格に従い通信し得る。その他、通信部120は、監視対象が装着又は携帯するデバイスとの間で信号を送受信してもよい。例えば、通信部120は、監視対象が装着するデバイスから送信されたビーコン(例えば、BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコン)を受信してもよい。当該ビーコンには、装着者を識別するための識別情報が含まれ得る。
【0031】
(通知部130)
通知部130は、情報を出力する。例えば、通知部130は、ディスプレイ、プロジェクタ、照明、パトランプ、スピーカ、及び振動装置等を含んでいてもよい。通知部130は、第1の監視対象に情報を個別に出力したり、周囲の人に情報を周知したりする。
【0032】
(駆動部140)
駆動部140は、ロボット10の自律的な動作のための駆動を行う。詳しくは、駆動部140は、ロボット10が実空間上を移動するための駆動を行う。例えば、駆動部140は、バッテリー及びモータ等を有し、鳥型ロボット10を羽ばたかせたり、羽を滑空するための姿勢にする。
【0033】
(記憶部150)
記憶部150は、ロボット10の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
【0034】
(処理部160)
処理部160は、ロボット10の様々な機能を提供する。処理部160は、取得部161及び動作制御部163を含む。なお、処理部160は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部160は、これらの構成要素以外の動作も行い得る。
【0035】
取得部161は、センシングデータを取得する機能を有する。動作制御部163は、ロボット10の動作全体を制御する機能を有する。例えば、動作制御部163は、取得部161により取得されたセンシングデータに基づいて動作モードを設定し、設定した動作モードに従って通信部120、通知部130、駆動部140及び記憶部150等の動作を制御する。なお、処理部160が情報を送信又は受信するよう通信部120を制御することを、以下では単に送信する又は受信するとも記載する。通知部130及び駆動部140等に関しても同様である。
【0036】
<2.2.サーバの構成例>
図4は、本実施形態に係るサーバ60の論理的な構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、サーバ60は、通信部610、記憶部620及び処理部630を含む。
【0037】
(通信部610)
通信部610は、信号を送受信する。例えば、通信部610は、ロボット10又は端末装置30からの信号を受信し、ロボット10又は端末装置30への信号を送信する。その際、通信部610は、無線/有線の任意の通信規格に従って通信し得る。
【0038】
(記憶部620)
記憶部620は、サーバ60の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
【0039】
(処理部630)
処理部630は、サーバ60の様々な機能を提供する。処理部630は、管理部631及び監視支援部633を含む。なお、処理部630は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部630は、これらの構成要素以外の動作も行い得る。
【0040】
管理部631は、ロボットシステム1に含まれるロボット10の情報を管理する機能を有する。また、監視支援部633は、ロボットシステム1に含まれるロボット10による監視対象の監視処理を支援する機能を有する。例えば、監視支援部633は、複数のロボット10間の情報の送受信処理を中継する。
【0041】
<<3.技術的特徴>>
<3.1.基本技術>
続いて、本実施形態に係るロボット10の基本技術を説明する。
【0042】
(1)複数のロボットの管理
サーバ60は、ロボット10の情報を管理する。例えば、サーバ60は、下記の表1の
ように、管理下のロボット10の位置情報を記憶する。
【0044】
また、サーバ60は、他にも多様な情報を記憶し得る。例えば、サーバ60は、第1の監視対象に関する情報(例えば、識別情報、属性情報、家族に関する情報等)を記憶してもよい。また、サーバ60は、後述するグループ監視モードに関する、第1の監視対象に対応付けれた人又は他のロボット10に関する情報を記憶してもよい。ロボット10は、定期的に又は情報に変更があったタイミングでこれらの情報をサーバ60に送信し、サーバ60は情報を更新する。
【0045】
(2)監視
ロボット10は、監視対象を識別して、識別した監視対象を監視する。
【0046】
ロボット10は、監視のための多様な情報を記憶し得る。例えば、ロボット10は、第1の監視対象の識別情報を記憶し得る。第1の監視対象の識別情報は、例えば、第1の監視対象が装着するデバイスから送信されるビーコンのID、画像認識のための特徴点情報、音声波形情報等を含み得る。また、ロボット10は、自身の位置情報を記憶し得る。位置情報は、緯度及び経度、どの建物内にいるか、等を示す情報を含み得る。また、ロボット10は、他の人の識別情報を記憶し得る。その識別情報は、ビーコンのID、特徴点情報、音声波形情報等を含み得る。他の人とは、例えば第1の監視対象の知人、友人等の第1の監視対象に対応付けられた人であっても良いし、他のロボット10又はサーバ60からのアラートモード移行要求信号において指定された人であってもよい。また、ロボット10は、他のロボット10の識別情報を記憶し得る。その識別情報は、ロボット10から送信されるビーコンのID、その他近接センサにより得られる情報等を含み得る。また、ロボット10は、アラートモード移行要求信号の識別情報及び識別情報に対応するアラートモード動作を示す情報を記憶し得る。
【0047】
以下、ロボット10による監視動作について説明する。
【0048】
まず、ロボット10は、監視対象に関するセンシングデータを取得する。センシングデータは、内蔵するセンサ110によるセンシング結果、監視対象が装着又は携帯するデバイスによるセンシング結果、及び監視対象が装着又は携帯するデバイスからの電波(例えば、ビーコン)のセンシング結果を含み得る。そして、ロボット10は、センシングデータ及び監視対象の識別情報に基づいて監視対象を識別し、識別した監視対象に追随して、監視を行う。
【0049】
ここで、ロボット10が監視対象を監視することは、監視対象をセンシング可能な範囲に存在するように動作(例えば、移動)して、継続的に監視対象をセンシングすることを意味する。このセンシング可能な範囲を、以下では監視可能範囲とも称する。なお、監視とは、監視可能範囲外の監視対象を、監視可能範囲内に含めるための動作である探索をも含む概念であるものとする。
【0050】
ロボット10は、第1の監視対象がロボット10の監視可能範囲内に含まれることを条件として移動する。これにより、ロボット10は、第1の監視対象の監視を継続することが可能となり、例えば見失うこと(即ち、第1の監視対象が監視可能範囲から外れること)を防止することが可能となる。
図1及び
図2では、ロボット10は、第1の監視対象(飼い主20)の肩に止まっているが、第1の監視対象が監視可能範囲内に含まれる範囲で任意の場所に位置し得、例えば電線の上に止まっていてもよいし、頭上で旋回していてもよい。
【0051】
ロボット10は、監視可能範囲内に含まれない探索対象を探索し得る。ロボット10が探索対象を探索するとは、監視可能範囲内に含まれない探索対象を発見するために、移動しながら周囲のセンシングを行うことを指す。探索対象は、第1の監視対象であってもよいし、第2の監視対象であってもよい。探索に成功するとは、探索対象が監視可能範囲内に含まれ、継続的にセンシング可能になることを意味する。
【0052】
ここで、通常モード動作における「監視」が、一旦監視可能範囲から外れた第1の監視対象(即ち、探索対象)を探索して再度監視可能範囲内に含める動作をも含む場合が考えられる。その場合、第1の監視対象に関してはアラートモード動作と通常モード動作とが同一である。即ち、ロボット10は、第1の監視対象を探索することに関してはアラートモードへは移行しない、と捉えられてもよい。
【0053】
ロボット10は、第1の監視対象を識別して、第1の監視対象とインタラクションしながら第1の監視対象を監視する。そして、ロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象の異常状態を検知する。
【0054】
ロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象が異常状態であると判定すると、周囲の他のロボット10にアラートモード移行要求信号を送信する。これにより、ロボット10は、周囲の他のロボット10をアラートモードに移行させる。このとき、ロボット10は、自身もアラートモードに移行してもよい。また、ロボット10は、同一のアラートモード移行要求信号を繰り返し送信してもよい。
【0055】
また、ロボット10は、第2の監視対象に係るアラートモード移行要求信号が受信されると、受信されたアラートモード移行要求信号に応じた処理を行うアラートモードに移行する。ロボット10は、同一のアラートモード移行要求信号を受信した場合、初回以外は無視してもよいし、情報に更新が有った場合は反映してもよい。アラートモード移行要求信号の送信元は、他のロボット10であってもよいし、サーバ60であってもよい。例えば、サーバ60は、警察からの要求に応じて、アラートモード移行要求信号を送信し得る。
【0056】
アラートモードに移行する際、ロボット10は、アラートモードに移行する旨を第1の監視対象に通知してもよい。他方、ロボット10は、必要に応じて通知を省略する、又は周囲の人に察知されないように例えば振動のみ行う等して通知してもよい。これにより、ロボット10は、周囲の人に悟られることなく、アラートモードに移行することが可能となる。
【0057】
なお、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を受信しても、アラートモードへの移行を行わない場合がある。例えば、ロボット10は、発生した異常状態の内容に応じて、アラートモードへの移行を行うか否かを制御してもよい。また、ロボット10は、アラートモード移行要求信号に基づくアラートモードへの移行を、第1の監視対象により許可された場合にのみ行ってもよい。また、ロボット10は、アラートモード移行要求信号に基づくアラートモードへの移行を行わないよう設定される場合もある(即ち、オプトア
ウト)。
【0058】
アラートモードに移行後、ロボット10は、アラートモード解除要求が発生した場合に、アラートモードを解除して通常モードに移行する。アラートモード解除要求は任意のタイミングで発生し得る。例えば、送信元のロボット10は、第1の監視対象の異常状態が解消された場合に、アラートモードを解除する。また、受信先のロボット10は、受信したアラートモード移行要求信号に係る第2の監視対象の異常状態が解消された場合に、アラートモードを解除する。その他、ロボット10は、時間の経過、第1の監視対象からの指示等に基づいて、アラートモードを解除してもよい。
【0059】
(3)送信経路
アラートモード移行要求信号の送信は、サーバ60を経由して間接的に行われてもよい。この場合、ロボット10は、アラートモード移行要求信号をサーバ60に送信し、サーバ60は送信元のロボット10の周囲に存在する他のロボット10を管理DBから抽出し、アラートモード移行要求信号を転送する。管理DBには、位置情報に加えて、位置情報の信頼度、及び位置情報の更新時刻等が含まれていてもよく、より周囲に存在する確率の高い他のロボット10に、優先的に転送されてもよい。送信元のロボット10の位置情報は、管理DBに登録されたものが用いられてもよいし、アラートモード移行要求信号に含まれていてもよい。
【0060】
また、アラートモード移行要求信号の送信は、サーバ60を経由せずに直接的に行われてもよい。この場合、ロボット10は、無線LAN又はBluetooth等の任意の通信規格に従い、電波が届く範囲にアラートモード移行要求信号を送信する。
【0061】
アラートモード移行要求信号の送信経路は、必要に応じて切り替えられてもよい。例えば、周囲に直接通信可能なロボット10が十分な数存在する場合には直接的に送信され、そうでない場合は間接的に送信されてもよい。また、緊急度が高い場合には間接的な送信及び直接的な送信の両方が行われてもよい。一般的に、直接通信の方が通信経路が短くレスポンスが早いと考えられるものの、近くに存在していても直接通信が困難な状況もあり得るためである。
【0062】
以下、
図5〜
図7を参照して、アラートモード移行要求信号の送信受信処理の流れの一例を説明する。
【0063】
図5は、本実施形態に係る送信元のロボット10において実行されるアラートモード移行要求信号送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、ロボット10は、第1の監視対象が異常状態であるか否かを判定する(ステップS102)。異常状態であると判定された場合(ステップS102/YES)、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を他のロボット10に送信して(ステップS104)、アラートモードに移行する(ステップS106)。次いで、ロボット10は、アラートモード動作を行う(ステップS108)。ロボット10は、アラートモードを解除可能と判定されるまでアラートモード動作を継続し(ステップS110/NO、ステップS108)、解除可能と判定された場合にアラートモードを解除する(ステップS110/YES、ステップS112)。その後、ロボット10は、通常モード動作に戻る。他方、正常状態であると判定された場合(ステップS102/NO)、ロボット10は、通常モード動作を継続する。
【0064】
図6は、本実施形態に係る受信先のロボット10において実行されるアラートモード移行要求信号受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、ロボット10は、他のロボット10からアラートモード移行要求信号を受信すると(ステップS202)、アラートモードに移行して(ステップS204)、アラートモード動作を行う(ステップS206)。ロボット10は、アラートモードを解除可能と判定されるまでアラートモード動作を継続し(ステップS208/NO、ステップS206)、解除可能と判定された場合にアラートモードを解除する(ステップS208/YES、ステップS210)。その後、ロボット10は、通常モード動作に戻る。
【0065】
図7は、本実施形態に係るサーバ60において実行されるアラートモード移行要求信号中継処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、サーバ60はアラートモード移行要求信号を受信する(ステップS302)。次いで、サーバ60は、アラートモード移行要求信号の送信元のロボット10の位置情報を取得する(ステップS304)。アラートモード移行要求信号に位置情報が含まれていてもよいし、アラートモード移行要求信号に含まれる送信元のロボット10の識別情報を管理DBに参照することで位置情報が取得されてもよい。次に、サーバ60は、送信元のロボット10の周囲のロボットを管理DBに参照することで抽出する(ステップS306)。そして、サーバ60は、抽出したロボット10にアラートモード移行要求信号を送信する(ステップS308)。
【0066】
<3.2.第1の異常状態>
第1の異常状態とは、ロボット10が第1の監視対象を見失ったことを指す。まず、
図8を参照して、第1の異常状態の概要を説明する。
【0067】
図8は、本実施形態に係る第1の異常状態を説明するための説明図である。
図8に示すように、ロボット10Aは、第1の監視対象である老人20Aを見失っている。ロボット10Aの周囲には、青年20Bを第1の監視対象とする他のロボット10Bがいる。そこで、ロボット10Aは、自身で老人20Aを探索しつつ、ロボット10Bにアラートモード移行要求信号を送信して、老人20Aの探索を要求する。
【0068】
以下、第1の異常状態に係る技術的特徴を説明する。
【0069】
ロボット10は、第1の監視対象がロボット10の監視可能範囲内に存在しないことを異常状態として判定する。例えば、ロボット10は、第1の監視対象が可能範囲内に存在しない期間が所定時間を超えた場合、又は第1の監視対象との物理的距離若しくは時間的距離が所定値を超えた場合に、異常状態であると判定する。典型的には、第1の監視対象が徘徊等した場合に、本異常状態が生じる。監視可能範囲内に存在しないことは、例えば、ロボット10が第1の監視対象から定期的に送信されるビーコンの受信に失敗したこと、又は受信強度が所定値を下回ったこと等により認識され得る。
【0070】
この場合に送信されるアラートモード移行要求信号は、監視可能範囲内に存在しないと判定された監視対象を識別するための識別情報を含む。例えば、送信元のロボット10は、第1の監視対象の識別情報を送信する。識別情報は、第1の監視対象から送信されるビーコンのID、及び第1の監視対象の顔画像等を含み得る。そして、送信元のロボット10は、アラートモードに移行して、第1の監視対象を探索する。一方で、受信先のロボット10は、アラートモードにおいて、受信されたアラートモード移行要求信号に含まれる識別情報が示す第2の監視対象(なお、送信元のロボット10にとっては第1の監視対象)を探索する。
【0071】
そして、受信先のロボット10は、探索に成功した場合、アラートモード移行要求信号の送信元である他のロボット10に、探索成功を示す情報を送信する。ここで、探索に成功した場合とは、例えば第2の監視対象が監視可能範囲内に所定時間以上存在することを指す。探索成功を示す情報は、例えば探索に成功したロボット10の位置情報が含まれていてもよく、送信元のロボット10は、かかる位置情報を参照して探索を行う。このような探索成功を示す情報のフィードバックにより、送信元のロボット10は、独力で探索するより早くに、第1の監視対象の元に移動することが可能となる。
【0072】
以上説明したアラート動作により、送信元のロボット10は、例えば飼い主である老人が徘徊した場合に、独力で探索するよりも早くに老人を発見することが可能となる。もちろん、第1の異常状態は、徘徊以外にも発生し得る。例えば、例えば犯罪者が逃走中である場合、ロボット10はサーバ60経由で警察から犯人の識別情報を含むアラートモード移行要求信号を受信して、犯人を探索してもよい。この場合、ロボット10は、犯人を検知する度にアラートモード移行要求信号を周囲に送信し得る。さらに、ロボット10は、アラートモード動作として、第1の監視対象を犯人から遠ざかるように誘導してもよい。また、例えば商業施設において子供が迷子になった場合、商業施設内にいるロボット10は、子供の識別情報を含むアラートモード移行要求信号を受信して、迷子を探索してもよい。
【0073】
アラートモードに移行後、ロボット10は、アラートモード解除要求が発生した場合に、アラートモードを解除して通常モードに移行する。例えば、ロボット10は、監視可能範囲内に存在しないと判定された監視対象が見つかったことを認識した場合に、アラートモードを解除する。ここで、見つかったと認識されることは、送信元のロボット10自身が探索に成功することを意味していてもよいし、受信先のロボット10が探索に成功することを意味していてもよい。また、受信先のロボット10が探索に成功した場合、受信先のロボット10は、探索対象の送信元のロボット10への引き渡しが完了するまで保護してもよい。そして、送信元及び受信先のロボット10は、引き渡しが完了した後に、アラートモードを解除してもよい。ここでの保護とは、例えば受信先のロボット10の監視可能範囲内に探索対象が含まれる状態を継続することを指す。また、引き渡しとは、例えば送信元のロボット10の監視可能範囲内に探索対象が含まれるようになることを指す。
【0074】
第1の異常状態に関する送信元及び受信先のロボット10の処理の流れを、
図9及び
図10を参照して説明する。
【0075】
図9は、本実施形態に係る送信元のロボット10において実行されるアラートモード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、まず、ロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象が監視可能範囲内に存在するか否かを判定する(ステップS402)。存在すると判定された場合(ステップS402/YES)、ロボット10は、通常モード動作を継続する。存在しないと判定された場合(ステップS402/NO)、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を他のロボット10に送信して(ステップS404)、アラートモードに移行し(ステップS406)、第1の監視対象を探索する(ステップS408)。ロボット10は、第1の監視対象が検知されるまで第1の監視対象の探索を継続し(ステップS410/NO)、検知された場合にアラートモードを解除する(ステップS410/YES、ステップS412)。
【0076】
図10は、本実施形態に係る受信先のロボット10において実行されるアラートモード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、まず、ロボット10は、他のロボット10からアラートモード移行要求信号を受信すると(ステップS502)、アラートモードに移行する(ステップS504)。次いで、ロボット10は、アラートモード移行要求信号に含まれる識別情報が示す第2の監視対象を登録して(ステップS506)、第2の監視対象を探索する(ステップS508)。ロボット10は、第2の監視対象が検知されるまで第2の監視対象の探索を継続し(ステップS510/NO)、検知された場合にアラートモードを解除する(ステップS510/YES、ステップS512)。
【0077】
<3.3.第2の異常状態への対応>
第2の異常状態は、ロボット10が第1の監視対象の監視を継続中に発生する。まず、
図11を参照して、第2の異常状態の概要を説明する。
【0078】
図11は、本実施形態に係る第2の異常状態を説明するための説明図である。
図11に示すように、ロボット10Aの第1の監視対象である老人20Aが転倒している。そして、ロボット10Aの周囲には、青年20Bを第1の監視対象とする他のロボット10Bがいる。そこで、ロボット10Aは、大音量で警告音を発する等して周囲の人に異常事態を通知して救助を求めると共に、ロボット10Bにアラートモード移行要求信号を送信することで青年20Bに老人20Aの救助を要求する。
【0079】
以下、第2の異常状態に係る技術的特徴を説明する。
【0080】
ロボット10は、ロボット10の監視可能範囲内に存在する第1の監視対象の異常状態を判定する。ここでの異常状態とは、転倒、怪我、病気、発作、不審者の接近等を指す。
【0081】
ロボット10は、第1又は第2の監視対象の異常状態を周囲の人に通知する機能を有する。
【0082】
例えば、送信元のロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象が異常状態であると判定すると、アラートモードに移行して、第1の監視対象の異常状態を周囲の人に通知する。これにより、ロボット10は、周囲の人に第1の監視対象を助けるよう促すことが可能となる。
【0083】
他方、受信先のロボット10は、アラートモード移行要求信号が受信されると、アラートモードに移行して、受信されたアラートモード移行要求信号に含まれる情報を第1の監視対象に通知する。ここで、アラートモード移行要求信号は、送信元の他のロボット10の位置情報及び第2の監視対象の異常状態を示す情報を含む。よって、第1の監視対象は、第2の監視対象の異常状態を知り、位置情報を参照して第2の監視対象を助けにいくことができる。もちろん、第1の監視対象は、第2の監視対象の異常状態を知りつつも、助けに行かない選択も取り得る。また、受信先のロボット10は、第2の監視対象の異常状態を周囲の人に通知してもよい。これにより、受信先のロボット10は、送信元のロボット10と同様に、周囲の人に第2の監視対象を助けるよう促すことが可能となる。
【0084】
ロボット10は、第1の監視対象又は第2の監視対象の異常状態が解消される、周囲の人が助けにきた、又は助けにきた人による操作により、アラートモード解除要求の発生を認識して、アラートモードを解除してもよい。
【0085】
このようなアラートモード動作により、例えば老人がロボット10と散歩しているときに転んで起き上がれなくなった場合に、周囲の人からの助けを早急に得ることが可能となる。
【0086】
第2の異常状態に関する送信元及び受信先のロボット10の処理の流れを、
図12及び
図13を参照して説明する。
【0087】
図12は、本実施形態に係る送信元のロボット10において実行されるアラートモード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、まず、ロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象は異常状態であるか否かを判定する(ステップS602)。異常状態でないと判定された場合(ステップS602/NO)、ロボット10は、通常モード動作を継続する。異常状態であると判定された場合(ステップS602/YES)、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を他のロボット10に送信して(ステップS604)、アラートモードに移行する(ステップS606)。次いで、ロボット10は、周囲に第1の監視対象の異常状態を通知する(ステップS608)。ロボット10は、第1の監視対象の異常状態が解消されたと認識されるまで通知を継続し(ステップS610/NO)、解消されたと認識された場合にアラートモードを解除する(ステップS610/YES、ステップS612)。
【0088】
図13は、本実施形態に係る受信先のロボット10において実行されるアラートモード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、まず、ロボット10は、他のロボット10からアラートモード移行要求信号を受信すると(ステップS702)、アラートモードに移行する(ステップS704)。次いで、ロボット10は、アラートモード移行要求信号に含まれる情報を第1の監視対象に通知する(ステップS706)。ロボット10は、第1の監視対象が情報を受理したと認識されるまで通知を継続し(ステップS708/NO)、受理したと認識された場合にアラートモードを解除する(ステップS708/YES、ステップS710)。
【0089】
ここで、第1の監視対象が子供である場合を想定する。この場合に発生し得る第2の異常状態の概要を、
図14を参照して説明する。
【0090】
図14は、本実施形態に係る第2の異常状態を説明するための説明図である。
図14に示すように、ロボット10Aの第1の監視対象である子供20Aの近くに、不審者20Xが接近している。そこで、ロボット10Aは、大音量で警告音を発する等して、不審者が接近している異常状態を周囲の人に通知して救助を求めると共に、周囲のロボット10B及び10Cにアラートモード移行要求信号を送信して救助を要求する。すると、ロボット10B及び10Cは、ロボット10Aの周りに集まり、大音量で警告音を発する等することで、不審者20Xを追い払う。
【0091】
以下、第1の監視対象が子供である場合の技術的特徴について、まず送信元のロボット10について説明する。
【0092】
第1の監視対象である子供が、親が同行していない状態で公園などで遊んでいる場合、ロボット10は、子供の保護及び見守りの役目を担い、多様なセンシングデータに基づいて異常状態を検知する。例えば、ロボット10は、レーザレンジファインダを用いて第1の監視対象の周囲に背が高い大人がいることを検知したり、マイクにより第1の監視対象が見知らぬ大人に名前を呼ばれたことを検知したりして、不審な大人を検知する。このような異常状態を検知した場合、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を送信する。それ以外にも、ロボット10は、第1の監視対象に注意喚起の通知を行うことで、不審者への注意を促すことも可能である。その他、ロボット10は、周囲に注意喚起の通知を行うことで、不審者を妨害することも可能となる。
【0093】
ロボット10は、第1の監視対象の異常状態が解消される、周囲の人が助けにきた、又は第1の監視対象からの操作により、アラートモード解除要求の発生を認識して、アラートモードを解除してもよい。
【0094】
続いて、受信先のロボット10について説明する。
【0095】
受信先のロボット10は、アラートモードにおいて、周囲に注意喚起の通知を行ってもよい。さらに、アラートモード移行要求信号を受信したロボット10は、アラートモードにおいて、上記通知の他、アラートモード移行要求信号の送信元のロボット10(即ち、他のロボット10)を探索してもよい。そして、ロボット10は、送信元のロボット10を見つけた後も、通知を継続する。これにより、送信元のロボット10の周りに、アラートモード移行要求信号を受信した他のロボット10が集まる上に、集団でパトランプを明滅させる、大音量で警告音を発する等して周囲に注意喚起の通知を行うこととなり、不審者を追い払うことも可能となる。
【0096】
だだし、受信先のロボット10は、第1の監視対象の監視を継続し得る。後述するグループ監視モードに移行した場合以外、第1の監視対象の自身での監視が優先されるためである。このことは、第1の監視対象が子供である場合に顕著である。そこで、受信先のロボット10は、送信元のロボット10を探索する旨、即ち異常発生場所に向かうことを第1の監視対象に通知して、一緒に移動することを試みる。これにより、ロボット10は、第1の監視対象を置き去りにすることなく、送信元のロボット10を探索することが可能となる。
【0097】
ロボット10は、第2の監視対象の異常状態が解消される、又は第1の監視対象からの操作により、アラートモード解除要求の発生を認識して、アラートモードを解除してもよい。なお、第2の監視対象の異常状態が解消されたことは、アラートモードを解除した送信元のロボット10からの信号受信により、認識され得る。
【0098】
以下、送信元及び受信先のロボット10の処理の流れを、
図15及び
図16を参照して説明する。
【0099】
図15は、本実施形態に係る送信元のロボット10において実行されるアラートモード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図15に示すように、まず、ロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象に不審者が接近しているか否かを判定する(ステップS802)。不審者が接近していないと判定された場合(ステップS802/NO)、ロボット10は、通常モード動作を継続する。不審者が接近していると判定された場合(ステップS802/YES)、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を他のロボット10に送信して(ステップS804)、アラートモードに移行する(ステップS806)。次いで、ロボット10は、第1の監視対象に不審者の接近を通知する(ステップS808)。ロボット10は、第1の監視対象が情報を受理したと認識されるまで通知を継続し(ステップS810/NO)、受理したと認識された場合にアラートモードを解除する(ステップS810/YES、ステップS812)。
【0100】
図16は、本実施形態に係る受信先のロボット10において実行されるアラートモード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16に示すように、まず、ロボット10は、他のロボット10からアラートモード移行要求信号を受信すると(ステップS902)、アラートモードに移行する(ステップS904)。次いで、ロボット10は、アラートモード移行要求信号に含まれる情報を第1の監視対象に通知して(ステップS906)、周囲に異常発生を通知しながら送信元のロボット10を探索する(ステップS908)。ロボット10は、自身に第1の監視対象がついてこなければ、再度の通知を行い(ステップS910/NO)、ついてくる場合は送信元のロボット10が見つかるまで探索を継続する(ステップS910/YES、ステップS912/NO)。送信元のロボット10が見つかると、ロボット10は、送信元のロボット10の傍で、周囲に異常発生を通知する(ステップS912/YES、ステップS914)。ロボット10は、アラートモード解除要求が発生するまで通知を継続し(ステップS916/NO)、発生した場合にアラートモードを解除する(ステップS916/YES、ステップS918)。アラートモード解除要求は、例えば送信元のロボット10から送信される。
【0101】
<3.4.グループ監視モード>
第1の監視対象の監視は、他のロボット10と協力して行われてもよい。他のロボット10と協力して監視する動作モードを、グループ監視モードとも称する。まず、
図17を参照して、グループ監視モードの概要を説明する。
【0102】
図17は、本実施形態に係るグループ監視モードを説明するための説明図である。ロボット10Aは子供20Aを第1の監視対象とし、ロボット10Bは子供20Bを第1の監視対象としている。ロボット10A及び10Bは、グループ監視モードに移行すると、一体で子供20A及び20Bの双方を監視する。また、
図17に示すように、ロボット10Aが子供20A及び20Bを監視している間、ロボット10Bは子供20Bの監視から外れて、自由に動作することも可能となる。
【0103】
以下、グループ監視モードに係る技術的特徴を説明する。
【0104】
ロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象に対応付けられた特定監視対象が識別されると、第1の監視対象と共に特定監視対象も監視対象とするグループ監視モードに移行する。特定監視対象とは、第2の監視対象のうち、例えば第1の監視対象の知人及び友人等の、第1の監視対象に対応付けられた人である。例えば、ロボット10は、第1の監視対象と共に行動する頻度が高い、及び共に行動している間の第1の監視対象の生体情報がリラックス状態を示している、等の判断基準に従い、特定監視対象を学習する。さらに、ロボット10は、特定監視対象を第1の監視対象とする他のロボット10を学習してもよい。これにより、グループ監視モードに移行可能なロボット10の群が互いにグループ付けされ、グループ内で相互に協力することが可能となる。なお、ここでの学習とは、特定監視対象の識別情報又はグループ付けされた他のロボット10の識別情報を記憶して、識別可能にすることを指す。
【0105】
グループ監視モードに移行した複数のロボット10は、互いの第1の監視対象を特定監視対象として監視する。即ち、一人の監視対象は、複数のロボット10から監視されることとなる。ロボット10同士で有するセンサ又は監視位置等が異なり得ることを考慮すれば、複数のロボット10が一人の監視対象を監視することにより、異常状態を検知する確率を向上させ得る。
【0106】
また、グループ監視モードに移行したロボット10は、特定監視対象を第1の監視対象とするロボット10に、グループ監視モードへの移行を要求するグループ監視モード移行要求信号を送信してもよい。これにより、特定監視対象を第1の監視対象とするロボット10を、早急にグループ監視モードに移行させることが可能となる。もちろん、グループ監視モード移行要求信号の送信先のロボット10は、受信前にグループ監視モードに移行済みである場合もある。
【0107】
また、グループ監視モードに移行したロボット10は、同じくグループ監視モードに移行した他のロボット10に、第1の監視対象の監視を任せてもよい。これにより、任せた側のロボット10の負担を軽減することが可能となる。さらに、任せた側のロボット10の動作の自由度は大幅に向上することとなる。例えば、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を受信してアラートモードに移行した場合に、第1の監視対象の監視を他のロボット10に任せて、より自由度の高いアラートモード動作を行うことが可能である。
【0108】
例えば、ロボット10は、特定監視対象を監視する他のロボット10も第1の監視対象を監視するグループ監視モードに移行している場合、充電を行ってもよい。これにより、ロボット10は、第1の監視対象の安全を確保しながら、充電を行うことが可能となる。充電以外にも、メンテナンスを受ける等の休息が行われてもよい。ここで、任せる側のロボット10は、グループ付けされた他のロボット10に、充電の許可を得てから充電を行ってもよい。グループ付けされた他のロボット10の監視負担が増加するためである。例えば、グループ付けされた他のロボット10の監視可能範囲内に第1の監視対象及び特定監視対象が含まれる場合に、充電が許可され得る。
【0109】
また、例えば、ロボット10は、特定監視対象を監視する他のロボット10も第1の監視対象を監視するグループ監視モードに移行している場合、第1の監視対象がロボット10の監視可能範囲内に含まれることという条件を解除して移動してもよい。これにより、ロボット10は、第1の監視対象から遠く離れた場所で例えば第2の監視対象を探索することが可能となる。
【0110】
図18は、本実施形態に係るロボット10において実行されるグループ監視モード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図18に示すように、まず、ロボット10は、通常モードで動作して第1の監視対象を監視する(ステップS1002)。その間、ロボット10は、特定監視対象が周囲にいるか否か、及びグループ付けされた他のロボット10が周囲にいるか否かを判定し(ステップS1004、S1006)、いずれもいないと判定される間は通常モードでの動作を継続する(ステップS1004/NO、S1006/NO)。特定監視対象又はグループ付けされた他のロボット10が周囲にいると判定された場合(ステップS1004/YES、S1006/YES)、ロボット10は、グループ監視モードに移行して(ステップS1008)、第1の監視対象及び特定監視対象を監視する(ステップS1010)。次いで、ロボット10は、センシングデータに基づいて、第1の監視対象及び特定監視対象を同時に検知可能であるか否かを判定する(ステップS1012)。同時に検知可能であって(ステップS1012/YES)、バッテリー残量が閾値を下回る等して充電要求が発生し(ステップS1014/YES)、充電が許可された場合(ステップS1016/YES)、ロボット10は充電する(ステップS1018)。ロボット10は、充電後、第1の監視対象及び特定監視対象を監視する(ステップS1010)。また、同時に検知可能であっても(ステップS1012/YES)、充電要求が発生していない場合(ステップS1014/NO)、又は充電が許可されていない場合(ステップS1016/NO)、ロボット10は、第1の監視対象及び特定監視対象を監視する(ステップS1010)。一方で、同時に検知可能でないと判定された場合(ステップS1012/NO)、ロボット10は、第1の監視対象にグループ監視モードの解除を通知して(ステップS1020)、グループ監視モードを解除し(ステップS1022)、通常モードに戻る(ステップS1002)。
【0111】
<3.5.第1の監視対象の考慮>
ロボット10は、センシングデータに基づいて認識した第1の監視対象の状態に応じて、受信されたアラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する。これにより、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を受信したとしても、第1の監視対象の監視を、第2の監視対象の監視又は探索よりも優先することが可能となる。また、ロボット10は、アラートモードに移行するか否かの他に、アラートモードに移行する場合のアラートモード動作の内容を制御してもよい。これにより、ロボット10は、例えば、ユーザが静かな環境を欲している場合は静かに動作する等、第1の監視対象の状態に応じた適切なアラートモード動作を行うことが可能となる。
【0112】
例えば、ロボット10は、認識した第1の監視対象の感情に応じて、受信されたアラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する。具体的には、ロボット10は、第1の監視対象の感情が安定している場合はアラートモードに移行し、不安定である場合にはアラートモードに移行しない又は移行後にあってはアラートモードを解除する。これにより、ロボット10は、第1の監視対象の感情が不安定である場合は第1の監視対象の監視を優先することが可能となる。
【0113】
ロボット10は、第1の監視対象が睡眠状態であるか否かに応じて、受信されたアラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する。具体的には、ロボット10は、第1の監視対象が睡眠状態である場合にはアラートモードに移行し、覚醒状態である場合にはアラートモードに移行しない又は移行後にあってはアラートモードを解除する。これにより、ロボット10は、第1の監視対象に徘徊等の危険性がなく常時の監視が不要である期間に限ってアラートモードに移行することが可能となる。
【0114】
その他にも、ロボット10は、第1の監視対象の体格及び性別等の属性情報に応じて、受信されたアラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否か、及び/又はアラートモードに移行する場合のアラートモード動作の内容を制御してもよい。これにより、ロボット10は、例えば、第1の監視対象の体格と不審者の体格とを比較し、第1の監視対象よりも体格の大きな不審者に関しては優先的にアラートモードに移行し、より大きな音で周囲に異常を通知することが可能となる。
【0115】
以下、受信先のロボット10による、第1の監視対象を考慮した処理の流れの一例を説明する。
【0116】
図19は、本実施形態に係る受信先のロボット10において実行されるモード移行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図19に示すように、まず、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を受信する(ステップS1102)。次いで、ロボット10は、第1の監視対象をセンシングし(ステップS1104)、センシングデータに基づいて第1の監視対象は睡眠中であるか否か(ステップS1106)及び第1の監視対象の感情は不安定であるか否かを判定する(ステップS1108)。第1の監視対象が睡眠中でなく、且つ感情が不安定であると判定された場合(ステップS1106/NO、S1108/YES)、ロボット10は、通常モードを継続する(ステップS1110)。一方、第1の監視対象が睡眠中である、又は感情が安定していると判定された場合(ステップS1106/YES、S1108/NO)、ロボット10は、アラートモードに移行する(ステップS1112)。
【0117】
図20は、本実施形態に係る受信先のロボット10において実行されるモード移行判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図20に示すように、まず、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を受信する(ステップS1202)。次いで、ロボット10は、アラートモードに移行して(ステップS1204)、アラートモード動作を行う(ステップS1206)。ロボット10は、第1の監視対象の感情は不安定であるか否かを定期的に判定し(ステップS1208)、安定していると判定される期間はアラート動作を継続する(ステップS1208/NO)。一方で、不安定であると判定された場合(ステップS1208/YES)、ロボット10は、アラートモードを解除する(ステップS1210)。
【0118】
<3.6.アラートモード移行要求信号の転送>
受信先のロボット10は、転送元のロボット10となり、アラートモード移行要求信号を転送し得る。以降では、受信先のロボット10のうち転送元となったロボット10を、転送元のロボット10と称する。まず、
図21を参照して、アラートモード移行要求信号の転送の概要を説明する。
【0119】
図21は、本実施形態に係るアラートモード移行要求信号の転送を説明するための説明図である。
図21に示した例では、ロボット10Aは、老人20Aを第1の監視対象としている。ロボット10Aは、老人20Aを見失った場合、周囲の範囲70A内にいる他のロボット10にアラートモード移行要求信号を送信する。このアラートモード移行要求信号を受信したロボット10Bは、一旦老人20Aの探索に成功したものの見失った場合、転送元となり、周囲の範囲70B内にいる他のロボット10にアラートモード移行要求信号を転送する。このアラートモード移行要求信号を受信したロボット10Cも同様に、一旦老人20Aの探索に成功したものの見失った場合、転送元となり、周囲の範囲70C内にいる他のロボット10にアラートモード移行要求信号を周囲に転送する。このような転送により、アラートモード移行要求信号の受信可能範囲を連鎖的に拡大することが可能となり、より多くのロボット10にアラート動作を行わせることが可能となる。
【0120】
以下、アラートモード移行要求信号の転送に関する技術的特徴を説明する。
【0121】
受信先のロボット10は、必要に応じて転送元となり、アラートモード移行要求信号を転送する。例えば、アラートモード移行要求信号を受信してアラートモードに移行したロボット10は、第2の監視対象の探索に一旦は成功しつつもその後見失った場合、周囲の他のロボット10に第2の監視対象の識別情報を含むアラートモード移行要求信号を送信する。一度は成功しつつも失敗した場合とは、例えば第2の監視対象が監視可能範囲内に所定時間未満存在した後に存在しなくなった場合を指す。このような転送処理により、探索対象の移動経路に沿ってアラートモード移行要求信号が転送されていくこととなるので、アラート動作に移行するロボット10の過度な増加を抑制することが可能となる。他方、アラートモード移行要求信号を受信してアラートモードに移行したロボット10は、第2の監視対象の探索に成功後見失うことなく監視を継続した場合、送信元のロボット10に探索成功を示す情報を送信する。かかる情報は、アラートモード移行要求信号の転送と逆方向の転送を経て、送信元のロボット10に到達してもよい。探索成功を示す情報には、探索に成功したロボット10の位置情報が含まれていてもよく、送信元のロボット10は、かかる位置情報を参照して探索を行う。このような転送処理により、送信元のロボット10は、早急に第1の監視対象を保護することが可能となる。
【0122】
転送元及び未転送の受信先のロボット10は、アラートモード移行要求信号の送信元のロボット10が第2の監視対象(当該送信元のロボット10にとっては第1の監視対象)の探索に成功したことを認識すると、アラートモードを終了する。例えば、転送元及び未転送の受信先のロボット10は、アラートモード移行要求信号の送信元のロボット10Aからの、アラートモードの解除を要求する信号を受信した場合に、アラートモードを解除する。また、探索に成功した未転送の受信先のロボット10は、探索対象の送信元のロボット10への引き渡しが完了するまで保護してもよい。そして、送信元及び未転送の受信先のロボット10は、引き渡しが完了した後に、アラートモードを解除してもよい。その他、転送元及び受信先のロボット10は、自身の第1の監視対象により第2の監視対象が救助されたこと等に基づいて、アラートモードを解除してもよい。
【0123】
アラートモード移行要求信号には、多様な情報が含まれ得る。例えば、アラートモード移行要求信号は、探索対象の識別情報を含む。受信先のロボット10は、この識別情報に基づいて、探索対象を探索することが可能となる。また、アラートモード移行要求信号は、転送許可フラグ、有効期限及び有効地理範囲を示す情報を含み得る。受信先のロボット10は、転送が許可されており、現在時刻が有効期限内であり、且つ現在地が有効地理範囲内である場合にのみ、転送を行う。これらの情報により、アラートモード移行要求信号が、あまりに広範囲に転送されることを抑止することが可能となる。アラートモード移行要求信号は、徘徊又は迷子の探索、異常発生時に主に利用されるため、広域な通知範囲は想定されない。例えば、徘徊又は迷子は遠くに行く前に見つけることが重要であるし、異常発生の場合もその対応は早急に行われるべきである。そこで、送信元のロボット10は、広範囲への転送を抑止するための情報を設定し得る。
【0124】
なお、受信したアラートモード移行要求信号と転送されるアラートモード移行要求信号とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。後者の場合、例えば転送されるアラ
ートモード移行要求信号には、転送元のロボット10の位置情報等が含まれてもよい。
【0125】
図22は、本実施形態に係る転送元のロボット10において実行されるアラートモード移行要求信号の転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図22に示すように、まず、ロボット10は、他のロボット10からアラートモード移行要求信号を受信すると(ステップS1302)、アラートモードに移行する(ステップS1304)。次いで、ロボット10は、アラートモード移行要求信号に含まれる識別情報が示す第2の監視対象を登録して(ステップS1306)、第2の監視対象を探索する(ステップS1308)。ロボット10は、第2の監視対象が検知されるまで第2の監視対象の探索を継続する(ステップS1310/NO)。
【0126】
第2の監視対象が検知され(ステップS1310/YES)、その後所定時間以上の継続した検知に失敗した場合(ステップS1312/NO)、ロボット10は、アラートモード移行要求信号の転送に関する判断を行う。具体的には、ロボット10は、受信したアラートモード移行要求信号に含まれる転送許可フラグ、有効期限を示す情報及び有効地理範囲を示す情報を参照する。そして、転送が許可されており、有効期限内であり、且つ有効地理範囲内であると判定された場合に、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を転送する(ステップS1314/YES、S1316/YES、S1318/YES、S1320)。一方で、ロボット10は、転送が許可されていない、有効期限外である、又は有効地理範囲外であると判定された場合、ロボット10は、アラートモード移行要求信号を転送しない(ステップS1314/NO、S1316/NO、S1318/NO)。その後、ロボット10は、第2の監視対象の探索に戻る(ステップS1308)。
【0127】
他方、第2の監視対象が検知され(ステップS1310/YES)、且つ所定時間以上継続した検知に成功した場合(ステップS1312/YES)、ロボット10は、送信元のロボット10に探索成功を報告する。次いで、ロボット10は、アラートモード解除要求が発生するまで待機し(ステップS1324/NO)、アラートモード解除要求が発生した場合にアラートモードを解除する(ステップS1324/YES、S1326)。
【0128】
<<4.変形例>>
上記では、ロボット10が取得したセンシングデータに基づいて自律的に判断処理を行い、アラートモード移行要求信号を送信する等の動作を行う例を説明した。本技術は、かかる例に限定されない。例えば、センシングデータに基づく判断処理がサーバ60により行われてもよい。
【0129】
その場合、サーバ60は、ロボット10が監視する第1の監視対象に関する、ロボット10により取得されたセンシングデータ、及びロボット10の位置情報を受信して、ロボット10から受信した位置情報を記憶(即ち、逐次的に蓄積し更新)する。そして、サーバ60は、ロボット10のセンシングデータに基づいて第1の監視対象が異常状態であるか否かを判定する。サーバ60は、異常であると判定した場合、記憶部150を参照して当該ロボット10の周囲に位置する他のロボット10を特定し、特定した他のロボット10にアラートモード移行要求信号を送信する。例えば、サーバ60は、第1のロボット10のセンシングデータに基づいて第1のロボット10の第1の監視対象が異常状態であると判定すると、第1のロボットの周囲に位置する第2のロボット10を特定し、第2のロボット10にアラートモード移行要求信号を送信する。同様に、サーバ60は、第2のロボット10のセンシングデータに基づいて第2のロボット10の第1の監視対象が異常状態であると判定すると、第2のロボットの周囲に位置する第1のロボット10を特定し、第1のロボット10にアラートモード移行要求信号を送信する。
【0130】
<<5.ハードウェア構成例>>
最後に、
図23を参照して、本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について説明する。
図23は、本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、
図23に示す情報処理装置900は、例えば、
図3及び
図4にそれぞれ示したロボット10又はサーバ60を実現し得る。本実施形態に係るロボット10又はサーバ60による情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明するハードウェアとの協働により実現される。
【0131】
図23に示すように、情報処理装置900は、CPU(Central Processing Unit)901、ROM(Read Only Memory)902、RAM(Random Access Memory)903及びホストバス904aを備える。また、情報処理装置900は、ブリッジ904、外部バス904b、インタフェース905、入力装置906、出力装置907、ストレージ装置908、ドライブ909、接続ポート911及び通信装置913を備える。情報処理装置900は、CPU901に代えて、又はこれとともに、電気回路、DSP若しくはASIC等の処理回路を有してもよい。
【0132】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置900内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。CPU901は、例えば、
図3に示す処理部160、又は
図4に示す処理部630を形成し得る。
【0133】
CPU901、ROM902及びRAM903は、CPUバスなどを含むホストバス904aにより相互に接続されている。ホストバス904aは、ブリッジ904を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス904bに接続されている。なお、必ずしもホストバス904a、ブリッジ904および外部バス904bを分離構成する必要はなく、1つのバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0134】
入力装置906は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ及びレバー等、ユーザによって情報が入力される装置によって実現される。また、入力装置906は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、情報処理装置900の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器であってもよい。さらに、入力装置906は、例えば、上記の入力手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などを含んでいてもよい。情報処理装置900のユーザは、この入力装置906を操作することにより、情報処理装置900に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0135】
他にも、入力装置906は、ユーザに関する情報を検知する装置により形成され得る。例えば、入力装置906は、画像センサ(例えば、カメラ)、深度センサ(例えば、ステレオカメラ)、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、光センサ、音センサ、測距センサ、力センサ等の各種のセンサを含み得る。また、入力装置906は、情報処理装置900の姿勢、移動速度等、情報処理装置900自身の状態に関する情報や、情報処理装置900の周辺の明るさや騒音等、情報処理装置900の周辺環境に関する情報を取得してもよい。また、入力装置906は、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して装置の緯度、経度及び高度を含む位置情報を測定するGNSSモジュールを含んでもよい。また、位置情報に関しては、入力装置906は、Wi−Fi(登録商標)、携帯電話・PHS・スマートフォン等との送受信、または近距離通信等により位置を検知するものであってもよい。入力装置906は、例えば、
図3に示すセンサ110を形成し得る。
【0136】
出力装置907は、取得した情報をユーザに対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置で形成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置、レーザープロジェクタ、LEDプロジェクタ及びランプ等の表示装置や、スピーカ及びヘッドホン等の音声出力装置や、プリンタ装置等がある。出力装置907は、例えば、情報処理装置900が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、情報処理装置900が行った各種処理により得られた結果を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。上記表示装置及び音声出力装置は、例えば、
図3に示す通知部130を形成し得る。
【0137】
その他、出力装置907は、取得した情報に基づいて動作を出力する、即ち駆動することが可能な駆動装置で形成されてもよい。このような装置として、例えば鳥型のロボット10に関してはバッテリー、モータ等のアクチュエータ、羽、プロペラ、及びモータの回転を羽の運動に変換する変換装置等が有る。また、このような装置として、例えば犬型のロボット10に関しては、バッテリー、モータ等のアクチュエータ、脚部を構成する剛体及び関節から成るリンク機構、並びに姿勢制御装置等がある。上記駆動装置は、例えば
図3に示す駆動部140を形成し得る。
【0138】
ストレージ装置908は、情報処理装置900の記憶部の一例として形成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置908は、例えば、HDD等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等により実現される。ストレージ装置908は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。このストレージ装置908は、CPU901が実行するプログラムや各種データ及び外部から取得した各種のデータ等を格納する。ストレージ装置908は、例えば、
図3に示す記憶部150、又は
図4に示す記憶部620を形成し得る。
【0139】
ドライブ909は、記憶媒体用リーダライタであり、情報処理装置900に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ909は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体に記録されている情報を読み出して、RAM903に出力する。また、ドライブ909は、リムーバブル記憶媒体に情報を書き込むこともできる。
【0140】
接続ポート911は、外部機器と接続されるインタフェースであって、例えばUSB(Universal Serial Bus)などによりデータ伝送可能な外部機器との接続口である。
【0141】
通信装置913は、例えば、ネットワーク920に接続するための通信デバイス等で形成された通信インタフェースである。通信装置913は、例えば、有線若しくは無線LAN(Local Area Network)、LTE(Long Term Evolution)、Bluetooth(登録商標)又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置913は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ又は各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置913は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。通信装置913は、例えば、
図3に示す通信部120、又は
図4に示す通信部610を形成し得る。
【0142】
なお、ネットワーク920は、ネットワーク920に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、ネットワーク920は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、ネットワーク920は、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0143】
以上、本実施形態に係る情報処理装置900の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて実現されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより実現されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
【0144】
なお、上述のような本実施形態に係る情報処理装置900の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【0145】
<<6.まとめ>>
以上、
図1〜
図23を参照して、本開示の一実施形態について詳細に説明した。上記説明したように、本実施形態に係るロボット10は、監視対象を識別して、監視対象に関する情報を遠隔地に送信する機能を有するロボット10を複数含むロボットシステム1を形成する。ロボット10は、監視対象に関するセンシングデータを取得し、周囲の他のロボットとの間で通信を行う。例えば、ロボット10は、センシングデータに基づいて第1の監視対象が異常状態であると判定すると、周囲の他のロボットにアラートモード移行要求信号を送信し、第2の監視対象に係るアラートモード移行要求信号が受信されると、受信されたアラートモード移行要求信号に応じた処理を行うアラートモードに移行する。これにより、ロボット10は、自身が監視する第1の監視対象に対する監視サービスの提供と、他のロボット10による第2の監視対象(他のロボット10にとっての第1の監視対象)に対する監視サービスの提供への支援とを、両立することが可能となる。
【0146】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0147】
例えば、上記実施形態では、監視対象は人であるものとして説明したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、監視対象は、犬及び猫等の他の動物であってもよいし、植物であってもよいし、自動車等の無機物であってもよい。
【0148】
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップ
が省略されてもよい。
【0149】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0150】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
監視対象を識別して、前記監視対象に関する情報を遠隔地に送信する機能を有するロボットを複数含むロボットシステムにおいて、
前記監視対象に関するセンシングデータを取得する取得部と、
周囲の他のロボットとの間で通信を行う通信部と、
前記センシングデータに基づいて第1の監視対象が異常状態であると判定すると、周囲の他のロボットにアラートモード移行要求信号を送信するよう前記通信部を制御し、第2の監視対象に係る前記アラートモード移行要求信号が受信されると、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じた処理を行うアラートモードに移行する制御部と、
を備えるロボット。
(2)
前記制御部は、前記第1の監視対象が前記ロボットの監視可能範囲内に存在しないことを異常状態として判定する、前記(1)に記載のロボット。
(3)
前記アラートモード移行要求信号は、前記監視可能範囲内に存在しないと判定された前記第2の監視対象を識別するための識別情報を含み、
前記制御部は、アラートモードにおいて、受信された前記アラートモード移行要求信号に含まれる前記識別情報が示す前記第2の監視対象を探索する、前記(2)に記載のロボット。
(4)
前記制御部は、探索に成功した場合、前記アラートモード移行要求信号の送信元である他のロボットに、探索成功を示す情報を送信するよう前記通信部を制御する、前記(3)に記載のロボット。
(5)
前記制御部は、前記第2の監視対象が前記監視可能範囲内に存在した後に存在しなくなった場合、周囲の他のロボットに前記第2の監視対象の前記識別情報を含む前記アラートモード移行要求信号を送信するよう前記通信部を制御する、前記(3)又は(4)に記載のロボット。
(6)
前記制御部は、前記アラートモード移行要求信号の送信元の他のロボットが前記第2の監視対象の探索に成功したことを認識すると、アラートモードを終了する、前記(2)〜(5)のいずれか一項に記載のロボット。
(7)
前記制御部は、前記ロボットの監視可能範囲内に存在する前記第1の監視対象の異常状態を判定する、前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載のロボット。
(8)
前記ロボットは、前記第1の監視対象の異常状態を周囲の人に通知する通知部をさらに備え、
前記制御部は、前記センシングデータに基づいて前記第1の監視対象が異常状態であると判定すると、アラートモードに移行して異常状態を周囲の人に通知するよう前記通知部を制御する、前記(7)に記載のロボット。
(9)
前記制御部は、前記アラートモード移行要求信号が受信されると、アラートモードに移行して、受信された前記アラートモード移行要求信号に含まれる情報を前記第1の監視対象に通知するよう前記通知部を制御する、前記(8)に記載のロボット。
(10)
前記制御部は、アラートモードにおいて、前記アラートモード移行要求信号の送信元の他のロボットを探索する、前記(9)に記載のロボット。
(11)
前記制御部は、前記センシングデータに基づいて前記第1の監視対象に対応付けられた特定監視対象が識別されると、前記第1の監視対象と共に前記特定監視対象も監視対象とするグループ監視モードに移行する、前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載のロボット。
(12)
前記制御部は、前記特定監視対象を監視する他のロボットも前記第1の監視対象を監視するグループ監視モードに移行している場合に充電を行う、前記(11)に記載のロボット。
(13)
前記制御部は、前記センシングデータに基づいて認識した前記第1の監視対象の状態に応じて、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する、前記(1)〜(12)のいずれか一項に記載のロボット。
(14)
前記制御部は、認識した前記第1の監視対象の感情に応じて、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する、前記(13)に記載のロボット。
(15)
前記制御部は、前記第1の監視対象が睡眠状態にあるか否かに応じて、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じたアラートモードに移行するか否かを制御する、前記(13)又は(14)に記載のロボット。
(16)
前記アラートモード移行要求信号は、送信元の他のロボットの位置情報及び第2の監視対象の異常状態を示す情報を含む、前記(1)〜(15)のいずれか一項に記載のロボット。
(17)
前記ロボットは、実空間上を移動するための駆動部をさらに備え、
前記制御部は、前記第1の監視対象が前記ロボットの監視可能範囲内に含まれることを条件として前記駆動部を制御する、前記(1)〜(16)のいずれか一項に記載のロボット。
(18)
前記制御部は、他のロボットが前記第1の監視対象を監視するグループ監視モードに移行している場合、前記条件を解除する、前記(17)に記載のロボット。
(19)
監視対象を監視可能なロボット複数と通信可能なロボットシステムにおいて、
前記ロボットが監視する監視対象に関する前記ロボットにより取得されたセンシングデータ、及び前記ロボットの位置情報を受信する通信部と、
前記ロボットから受信した前記位置情報を記憶する記憶部と、
第1のロボットのセンシングデータに基づいて前記第1のロボットの監視対象が異常状態であると判定すると、前記記憶部を参照して前記第1のロボットの周囲に位置する第2のロボットを特定し、前記第2のロボットにアラートモード移行要求信号を送信するよう前記通信部を制御し、
第2のロボットのセンシングデータに基づいて前記第2のロボットの監視対象が異常状態であると判定すると、前記記憶部を参照して前記第2のロボットの周囲に位置する第1のロボットを特定し、前記第1のロボットにアラートモード移行要求信号を送信するよう前記通信部を制御する制御部と、を備える情報処理装置。
(20)
コンピュータを、
監視対象を識別して、前記監視対象に関する情報を遠隔地に送信する機能を有するロボットを複数含むロボットシステムにおいて、
前記監視対象に関するセンシングデータを取得する取得部と、
周囲の他のロボットとの間で通信を行う通信部と、
前記センシングデータに基づいて第1の監視対象が異常状態であると判定すると、周囲の他のロボットにアラートモード移行要求信号を送信するよう前記通信部を制御し、第2の監視対象に係る前記アラートモード移行要求信号が受信されると、受信された前記アラートモード移行要求信号に応じた処理を行うアラートモードに移行する制御部と、
として機能させるプログラムを記録した記録媒体。