(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、特許文献2においては、内側フィルムの設置によって内容液収容部内における内容液の流動が阻害されることを回避するために、内側フィルムに孔状または切り欠き状のフィルム貫通部を形成することも提案されている。
【0009】
ところが、内容液入りのパウチを完成させた状態では、当該フィルム貫通部が所定位置に形成されているか否かを外部から確認することができないという問題があった。
【0010】
すなわち、パウチの製造段階において、内側フィルムにフィルム貫通部を形成する時にその形成位置にズレが生じてしまうことも想定されるが、このようなフィルム貫通部の形成位置にズレが生じた内側フィルムをパウチ本体内に配置して内容液入りのパウチを完成させた状態では、パウチ本体に施された印刷等に起因して、フィルム貫通部の形成位置を外部から確認することが困難な場合がある。
【0011】
そこで、本発明は、これらの問題点を解決するものであり、簡素な構成で、内容液入りのパウチを完成させた状態でもフィルム貫通部の形成位置のズレを検出可能なパウチおよび充填方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のパウチは、マチ部を有したパウチであって、複数の本体フィルムを熱溶着して製袋用シール部を形成することで袋状に成形されたパウチ本体と、前記パウチ本体内に配置される内側フィルムとを備え、前記パウチ本体は、内容液収容部と、前記内容液収容部を挟んで対向する第1被固着部および第2被固着部を有し、前記内側フィルムは、前記第1被固着部に固着された第1固着部と、前記第2被固着部に固着された第2固着部と、前記パウチ本体内に配置され前記パウチ本体に固着されない内側配置部と、フィルム厚み方向に貫通する孔状または切り欠き状に形成された複数のフィルム貫通部とを有し、前記複数のフィルム貫通部には、その少なくとも一部が前記第1固着部に形成された第1フィルム貫通部と、前記内側配置部に形成された内側フィルム貫通部が含まれ、前記第1フィルム貫通部は、前記製袋用シール部において、前記本体フィルムに重なって配置されていることにより、前記課題を解決するものである。
本発明の充填方法は、前記パウチに内容液を充填する充填方法であって、前記複数のフィルム貫通部には、その少なくとも一部が前記第2固着部に形成された第2フィルム貫通部が含まれ、前記第2フィルム貫通部は、前記製袋用シール部において、前記本体フィルムに重なって配置され、前記第1フィルム貫通部は、前記第1固着部および前記内側配置部に跨って形成され、前記第2フィルム貫通部は、前記第2固着部および前記内側配置部に跨って形成され、前記内容液収容部は、前記内側フィルムによって仕切られた第1収容領域および第2収容領域を有し、前記パウチ本体の前記第1収容領域に連通する位置に、スパウト注出孔を有したスパウトが装着され、前記第1収容領域の下方側に前記第2収容領域が位置するようにした状態で、前記スパウト注出孔および前記内側フィルム貫通部を通して前記パウチの外部から前記第2収容領域まで充填ノズルを挿入し、内容液の充填時に、前記充填ノズルから注出された内容液を前記第2収容領域内に供給しつつ、前記第2収容領域内の気体を前記第1フィルム貫通部および前記第2フィルム貫通部を通じて前記第1収容領域側に移動させることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0013】
本請求項1に係る発明によれば、パウチ本体内に内側フィルムを配置することにより、内側フィルムによって、内容液収容部を挟んで対向するパウチ本体の第1被固着部および第2被固着部が互いに離れることを阻止することが可能であるため、内容液を収容したパウチの全体形状を維持し、飲料水等の流動性を有した内容液の自重によってパウチ本体の下側部分に膨れが生じる所謂胴膨れを抑制することができ、これにより、その使用時や陳列時や運搬時等におけるパウチの設置スペースの狭小化を実現するとともに、バッグインボックス形式でパウチを運用する場合には、パウチを収容する外装ケースに高い強度を持たせる必要を無くすことができるばかりでなく、以下の効果を奏する。
すなわち、本請求項1に係る発明では、パウチ本体内に配置される内側フィルムが、その少なくとも一部が第1固着部に形成された第1フィルム貫通部と、パウチ本体内に配置されパウチ本体に固着されない内側配置部に形成された内側フィルム貫通部とを有し、第1フィルム貫通部が、製袋用シール部において本体フィルムに重なって配置されている。このように、第1フィルム貫通部を製袋用シール部において本体フィルムに重なる位置に形成することで、製袋用シール部に形成される厚みの変化を利用して、内側フィルムにおける第1フィルム貫通部の形成位置を外部から確認することが可能であり、この確認された第1フィルム貫通部の形成位置を基に、パウチ本体内に配置された内側フィルム貫通部の形成位置を推測することが可能であるため、簡素な構成で、内側フィルム貫通部の形成位置のズレを検出することができる。
【0014】
本請求項2に係る発明によれば、第1フィルム貫通部が第1固着部および内側配置部に跨って形成されていることにより、パウチ本体内において、パウチ本体および内側フィルムの間の固着部分付近に溜まりがちな空気等の気体を、第1フィルム貫通部を通じて流動させることが可能であるため、パウチ本体内への内容液の充填時に、パウチ本体内の空気等の気体を良好に外部へ放出することができる。
本請求項3に係る発明によれば、スパウトが、パウチ本体の側面における、高さ方向中央よりも本体底部寄りの位置に装着され、第1フィルム貫通部が形成された第1固着部が、本体底部に形成されていることにより、スパウトを持ってパウチを吊り下げた状態でスパウトを通じてパウチ本体内に内容液を充填する時に、パウチ本体内の空気等の気体を、第1フィルム貫通部を通じて流動させることが可能であるため、パウチ本体内の空気等の気体を良好に外部へ放出することができる。
本請求項4に係る発明によれば、複数のフィルム貫通部に、その少なくとも一部が前記第2固着部に形成された第2フィルム貫通部が含まれ、第2フィルム貫通部が、製袋用シール部において本体フィルムに重なって配置されていることにより、製袋用シール部に形成される厚みの変化を利用して、内側フィルム貫通部を挟んだ両側に形成された、第1フィルム貫通部および第2フィルム貫通部の形成位置を外部から確認することが可能であるため、内側フィルム貫通部の形成位置のズレをより確実に検出することができる。
本請求項5に係る発明によれば、内側フィルムが、本体底部を底にして内容液入りのパウチを載置面上に置いた時に本体底部において折れ曲がりを生じる折れ曲がり予定箇所を有し、少なくとも1つのフィルム貫通部が、折れ曲がり予定箇所を跨ぐように形成されていることにより、折れ曲がり予定箇所に形成されたフィルム貫通部を通じて内容液を流動させ、本体底部付近において内側フィルムによって内容液の流動が妨げられることを抑制できるため、注ぎ残された内容液が本体底部付近に残留してしまうことを抑制できる。
本請求項6に係る発明によれば、内側フィルムが、本体底部を下にして未開封状態の内容液入りのパウチを載置面上に置いた時に内容液の液面に接触する液面接触予定箇所を有し、少なくとも1つのフィルム貫通部が、液面接触予定箇所を跨って形成されていることにより、本体底部を下にして未開封状態の内容液入りのパウチを載置面上に置いた時に、液面接触予定箇所に形成されたフィルム貫通部を通じて、第1収容領域および第2収容領域の間で空気等の気体および内容液を流通させることが可能であるため、第1収容領域内における内容液の液面の高さと第2収容領域内における内容液の液面の高さに差が生じてしまうといった事態を回避できる。
本請求項7に係る発明によれば、内側フィルムの第1固着部を、製袋用シール部において2枚の本体フィルム間に配置して2枚の本体フィルムに対して熱溶着することで、パウチ本体に対して固着することにより、製袋用シール部の形成とパウチ本体に対する内側フィルムの第1固着部の固着とを同時に行うことが可能であるため、パウチの製造負担を低減することができる。
本請求項8に係る発明によれば、内側フィルムは、熱溶着層を有した樹脂フィルムとして構成され、熱溶着層が外側を向くように2つ折りに折り曲げられ、2つ折りにされた第1固着部および第2固着部は、製袋用シール部において、2枚の本体フィルム間に配置され2枚の本体フィルムに対して熱溶着されていることにより、内側フィルムの両面に熱溶着層を形成する必要が無くなり、また、2枚の本体フィルム間に第1固着部または第2固着部を配置した部位の強度を更に向上させることができる。
本請求項9、10に係る発明によれば、全ての内側フィルムが、2つ折りされることで形成されたフィルム折曲部を、第1収容領域側に向けた状態で設置されていることにより、内容液の注出時に、内側フィルムによって第2収容領域内の内容液を第1収容領域側に向けて円滑に誘導することができるとともに、スパウトを通じてパウチ本体内に内容液を充填する時に、内側フィルムによって第2収容領域内の空気等の気体を第1収容領域側に円滑に誘導することができる。
本請求項12に係る発明によれば、第1収容領域の下方側に第2収容領域が位置するようにした状態で、スパウト注出孔および内側フィルム貫通部を通してパウチの外部から第2収容領域まで充填ノズルを挿入し、内容液の充填時に、充填ノズルから注出された内容液を第2収容領域内に充填させつつ、第2収容領域内の気体を第1フィルム貫通部および第2フィルム貫通部を通じて第1収容領域側に移動させることにより、液体洗剤等の充填時に泡立ちを生じ易い内容液を充填する場合であっても、パウチにおける泡立ちの発生を抑制しつつ、内容液の充填を良好に達成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の第1実施形態に係るパウチ10について、図面に基づいて説明する。
【0017】
パウチ10は、飲料水や液体洗剤等の内容液を収容するものであり、
図1や
図2に示すように、可撓性を有した樹脂フィルムから袋状に形成されたパウチ本体20と、パウチ本体20に装着されたスパウト60と、パウチ本体20内に配置される内側フィルム70とを有している。パウチ10は、その使用時や陳列時や運搬時に、外装ケース(図示しない)内に収容されて運用される。
【0018】
パウチ本体20は、
図1や
図2に示すように、樹脂フィルムから成る複数の本体フィルム30、40、50を熱溶着して製袋用シール部23を形成することで袋状に成形されたものであり、具体的には、内容液収容部21の周囲において表側フィルム30と裏側フィルム40と一対のマチ部用フィルム50とを熱溶着した製袋用シール部23を形成することで袋状に形成され、本実施形態では、両側部にマチ部22が形成された所謂横ガゼット型のパウチとして構成されている。
【0019】
パウチ本体20は、
図1に示すように、スパウト60を通じて内容液を注出可能なパウチ10の使用状態(注出待機状態)でパウチ10を載置面(図示しない)上に置いた時に底部として機能する本体底部20aを有している。
この本体底部20aは、平らな載置面(水平面)上にパウチ10を置いた状態で、内容液の重さによって各フィルム30、40、50、70が折れ曲がり、載置面(図示しない)上にくる箇所であり、本実施形態の場合、各フィルム30、40、50、70の一部が、本体底部20aを構成する。
図3には、各フィルム30、40、50、70の折れ曲がり予定箇所34、44、54、77を示した。
【0020】
各フィルム30、40、50は、少なくともその片面に熱溶着層を有した矩形状(またはほぼ矩形状)の樹脂フィルムとして形成され、互いに熱溶着される箇所において、熱溶着層同士を対向させるように配置されている。本実施形態では、フィルム30、40、50が、本体フィルムを構成する。
【0021】
各フィルム30、40、50の熱溶着領域については、以下の通りである。なお、
図3(や
図4〜6)では、各熱溶着領域をドットパターンで表している。
まず、表側フィルム30は、
図3に示すように、裏側フィルム40に熱溶着される第1熱溶着領域31と、マチ部用フィルム50に熱溶着される第2熱溶着領域32と、内側フィルム70に熱溶着される第3熱溶着領域33とを有している。
また、裏側フィルム40は、
図3に示すように、表側フィルム30に熱溶着される第1熱溶着領域41と、マチ部用フィルム50に熱溶着される第2熱溶着領域42と、内側フィルム70に熱溶着される第3熱溶着領域43とを有している。
また、マチ部用フィルム50は、
図3に示すように、表側フィルム30に熱溶着される第1熱溶着領域51と、裏側フィルム40に熱溶着される第2熱溶着領域52とを有している。また、一方のマチ部用フィルム50には、スパウト60に熱溶着される第3熱溶着領域53が形成されている。
【0022】
スパウト60は、合成樹脂等から形成され、パウチ本体20に装着されて内容液の注出口として機能するものである。
本実施形態では、スパウト60は、
図1に示すように、熱溶着によって、パウチ本体20の側面、具体的には、マチ部22(マチ部用フィルム50)の一方に固着されている。
スパウト60は、
図1に示すように、パウチ本体20の側面(マチ部22、マチ部用フィルム50)における、高さ方向中央(マチ部用フィルム50の長手方向中央)よりも本体底部20a寄りの位置に装着されている。
内容液収容部21は、
図2に示すように、内側フィルム70によって仕切られた第1収容領域21aおよび第2収容領域21bを有し、スパウト60は、第1収容領域21aに連通する位置に装着されている。
【0023】
内側フィルム70は、
図2や
図3に示すように、少なくともその片面に熱溶着層を有した矩形状(またはほぼ矩形状)かつ可撓性の樹脂フィルムとして形成され、熱溶着層が外側を向くように、垂直方向(内側フィルム70の長手方向)に沿って直線状に延びるフィルム折曲部70aで2つ折りに折り曲げられた状態で、パウチ本体20(内容液収容部21)内に配置されている。
内側フィルム70は、
図2に示すように、2つ折りされることで形成されたフィルム折曲部70a(の凸側)を、第1収容領域21a側に向けた状態で設置されている。
なお、変形例として、上記と同様の態様の複数の内側フィルム70を設置することが考えられるが、この場合も、全ての内側フィルム70を、フィルム折曲部70a(の凸側)を第1収容領域21a側に向けた状態で設置するのが好ましい。
【0024】
内側フィルム70は、
図3に示すように、パウチ本体20の第1被固着部24に固着される第1固着部71をその長手方向の一端側に有するとともに、内容液収容部21を挟んで第1被固着部24に対向したパウチ本体20の第2被固着部25に固着される第2固着部72をその長手方向の他端側に有している。
【0025】
第1固着部71は、
図1や
図3に示すように、パウチ10の底部側の製袋用シール部23において、その熱溶着層を表側フィルム30の熱溶着層および裏側フィルム40の熱溶着層に対向させるように2つ折りに折り曲げられた状態で、表側フィルム30および裏側フィルム40の間に配置され、表側フィルム30および裏側フィルム40に対して熱溶着されている。本実施形態では、第1固着部71が、
図1に示すように、本体底部20aに形成され、パウチ10の底部側の製袋用シール部23の一部が、パウチ本体20の第1被固着部24として機能する。
【0026】
第2固着部72は、
図1や
図3に示すように、パウチ10の頂部側の製袋用シール部23において、その熱溶着層を表側フィルム30の熱溶着層および裏側フィルム40の熱溶着層に対向させるように2つ折りに折り曲げられた状態で、表側フィルム30および裏側フィルム40の間に配置され、表側フィルム30および裏側フィルム40に対して熱溶着されている。本実施形態では、
図1に示すように、パウチ10の頂部側の製袋用シール部23の一部が、パウチ本体20の第2被固着部25として機能する。
【0027】
なお、第1固着部71および第2固着部72においては、2つ折り状態の内側フィルム70の内側面同士も熱溶着されている。例えば、内側フィルム70の両面に熱溶着層を設けるか内側フィルム70を熱溶着性の素材の単膜とすることで、内側フィルム70の内側面同士も熱溶着することができる。
【0028】
また、内側フィルム70は、
図3に示すように、パウチ本体20の第3被固着部26に固着される第3固着部73をその短手方向の一端側に有するとともに、内容液収容部21を挟んで第3被固着部26に対向したパウチ本体20の第4被固着部27に固着される第4固着部74をその短手方向の他端側に有している。
【0029】
第3固着部73は、
図2に示すように、その熱溶着層を表側フィルム30の内側面側の熱溶着層に対向させた状態で配置され、表側フィルム30の内側面に対して熱溶着されている。本実施形態では、表側フィルム30の内側面の一部が、パウチ本体20の第3被固着部26として機能する。
【0030】
第4固着部74は、
図2に示すように、その熱溶着層を裏側フィルム40の内側面側の熱溶着層に対向させた状態で配置され、裏側フィルム40の内側面に対して熱溶着されている。本実施形態では、裏側フィルム40の内側面の一部が、パウチ本体20の第4被固着部27として機能する。
【0031】
また、内側フィルム70は、
図1に示すように、固着部71〜74の内側に形成された領域であってパウチ本体20内に配置されパウチ本体20に固着されない内側配置部75を有している。
【0032】
また、内側フィルム70には、
図2や
図3に示すように、フィルム厚み方向に貫通する孔状に形成された複数のフィルム貫通部76が形成されている。
本実施形態では、これら複数のフィルム貫通部76に、
図3に示すように、第1固着部71および内側配置部75に跨って形成された第1フィルム貫通部76aと、第2固着部72に形成された第2フィルム貫通部76bと、内側配置部75に形成された複数(2つ)の内側フィルム貫通部76cとが含まれている。
第1フィルム貫通部76aの一部と内側フィルム貫通部76cは、第1収容領域21aおよび第2収容領域21bの間で、内容液や空気等の気体を流動させる部位として機能する。
【0033】
第1フィルム貫通部76aのうち第1固着部71に形成された部分は、製袋用シール部23において、本体フィルム30、40に重なって配置されている。
第2フィルム貫通部76bは、
図1に示すように、パウチ10の頂部側の製袋用シール部23においてフィルム30、40、70が重なった部位に貫通孔28をまとめて形成することで、形成されたものである。当該貫通孔28は、使用者が手や指を通してパウチ10を持つための把手孔として機能する。
【0034】
また、少なくとも1つのフィルム貫通部76が、フィルム折曲部70aを跨ぐように形成され、本実施形態では、
図2や
図3に示すように、第1フィルム貫通部76aと内側フィルム貫通部76cとが、フィルム折曲部70aを跨ぐように形成されている。
【0035】
内側フィルム70は、
図2や
図3に示すように、本体底部20aを底にして内容液入りのパウチ10を載置面上に置いた時に本体底部20aにおいて(言い替えると、載置面上で)折れ曲がりを生じる折れ曲がり予定箇所77を有している。
折れ曲がり予定箇所77は、
図2や
図3に示すように、水平方向(内側フィルム70の短手方向)に沿って延びる直線状の部位である。
そして、少なくとも1つのフィルム貫通部76が、折れ曲がり予定箇所77を跨ぐように形成され、本実施形態では、
図2や
図3に示すように、第1フィルム貫通部76aが折れ曲がり予定箇所77を跨ぐように形成されている。
【0036】
内側フィルム70は、本体底部20aを下にして未開封状態の内容液入りのパウチ10を載置面上に置いた時に内容液の液面に接触する液面接触予定箇所78を有している。
液面接触予定箇所78は、
図3に示すように、水平方向(内側フィルム70の短手方向)に沿って延びる直線状の部位である。
そして、少なくとも1つのフィルム貫通部76が、液面接触予定箇所78を跨って形成され、本実施形態では、2つの内側フィルム貫通部76cのうち上方側の内側フィルム貫通部76cが、液面接触予定箇所78を跨ぐように形成されている。
【0037】
パウチ10の製造時には、第1フィルム貫通部76aと第2フィルム貫通部76cとを形成した内側フィルム70を用意して、内側フィルム70を本体フィルム30、40に対して熱溶着した後、フィルム30、40、70に貫通処理を施すことで第2フィルム貫通部76b(貫通孔28)を形成する。
【0038】
このようにして得られた本実施形態のパウチ10では、内側フィルム70に形成された第1フィルム貫通部76aが、製袋用シール部23において本体フィルム20、30に重なって配置されている。
このように、第1フィルム貫通部76aを製袋用シール部23において本体フィルム20、30に重なる位置に形成することで、製袋用シール部23に形成される厚みの変化を利用して、内側フィルム70における第1フィルム貫通部76aの形成位置を外部から確認することが可能であり、この第1フィルム貫通部76aの形成位置を基に、パウチ本体20内に配置された内側フィルム貫通部76cの形成位置を外部から確認できない場合であっても、パウチ本体20内に配置された内側フィルム貫通部76cの形成位置を推測することができる。
【0039】
また、スパウト60が、パウチ本体20の側面における、高さ方向中央よりも本体底部20a寄りの位置に装着され、第1フィルム貫通部76aが形成された第1固着部71が、本体底部20aに形成されていることにより、スパウト60を持ってパウチ10を吊り下げた状態でスパウト60を通じてパウチ本体20内に内容液を充填する時に、パウチ本体20内の空気等の気体を、第1フィルム貫通部76aを通じて流動させることが可能であり、パウチ本体20内の空気等の気体を良好に外部へ放出することができる。すなわち、スパウト60を持ってパウチ10を吊り下げた状態では、
図4に示すように、第1フィルム貫通部76aが形成された第1固着部71が上方側に来るため、スパウト60を通じてパウチ本体20内に内容液Lを充填する時に、パウチ本体20内の空気等の気体Aを、第1フィルム貫通部76aを通じて円滑に流動させ、スパウト60から外部へ放出することができる。なお、
図4に示す内容液の充填方法では、展開させていない状態(膨らませていない状態、表側フィルム30と裏側フィルム40とを離間させていない状態)のパウチ10内に内容液を供給するようになっているが、予め展開させた状態のパウチ10内に内容液を供給するようにしてもよい。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態に係るパウチ10について、
図5および
図6に基づいて説明する。ここで、第2実施形態では、一部構成以外については、前述した第1実施形態と全く同じであるため、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
【0041】
まず、第2実施形態では、
図5に示すように、複数の第2フィルム貫通部76bのうちの1つが、第2固着部72および内側配置部75に跨って形成されている。
この第2固着部72および内側配置部75に跨った第2フィルム貫通部は、製袋用シール部23において、本体フィルム30、40に重なって配置されている。
【0042】
また、第2実施形態では、
図6に示すように、展開させた状態(膨らませた状態、表側フィルム30と裏側フィルム40とを離間させた状態)のパウチ10を、第1収容領域21aの下方側に第2収容領域21bが位置するようにした状態(より具体的には、スパウト60が装着されたマチ部用フィルム50を上方に向けるとともに、他方のマチ部用フィルム50を下方に向けるようにパウチ10の姿勢を維持した状態)で、内側フィルム貫通部76cの1つが、スパウト60の下方位置に来るように配置されている。
【0043】
つぎに、第2実施形態のパウチ10におけるパウチ10に内容液を充填する充填方法について、以下に説明する。
【0044】
まず、
図6に示すように、展開させた状態のパウチ10を、第1収容領域21aの下方側に第2収容領域21bが位置するようにした状態にして、スパウト60に形成されたスパウト注出孔(図示しない)および内側フィルム貫通部76cを通してパウチ10の外部から第2収容領域21bまで充填ノズルNを上下方向に沿って挿入する。
【0045】
次に、
図6に示すように、充填ノズルNから注出された内容液をパウチ10内に供給することで、パウチ10に内容液を充填する。
【0046】
ここで、予め展開された状態のパウチ10に内容液を充填する場合には、パウチ10内での内容液の泡立ちを抑制するために、第2収容領域21b内に内容液を供給する時に、相当量の第2収容領域21bの気体(エアー)を第1収容領域21a側に移動させる必要があるが、第2実施形態では、充填ノズルNから注出された内容液を第2収容領域21b内に供給しつつ、第2収容領域21b内の気体を第1フィルム貫通部76aおよび第2フィルム貫通部76b(および内側フィルム貫通部76c)を通じて第1収容領域21a側に移動させることが可能であるため、パウチ10内での内容液の泡立ちを良好に抑制することができる。
【0047】
なお、第2実施形態においては、内容液の供給が進むに従って、パウチ10内における内容液の液面の高さに応じて充填ノズルNを上方に移動させるようになっているが、内容液の充填途中で充填ノズルNの位置を変化させないようにしてもよい。
【0048】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。また、上述した実施形態や後述する変形例の各構成を、任意に組み合わせてパウチ10を構成しても何ら構わない。
【0049】
例えば、上述した実施形態では、パウチ10が、その使用時や陳列時や運搬時に、外装ケース(図示しない)内に収容されて運用されるものとして説明したが、外装ケース(図示しない)内に収容することなく、パウチ10そのものを使用し、又は陳列や運搬を行ってもよい。
【0050】
また、パウチ本体20を構成する各フィルム30〜50の具体的態様については、低密度ポリエチレンやポリプロピレンのオレフィン系やPET(ポリエチレンテレフタレート)などのポリエステル系等の熱溶着性を有する層を少なくとも片面に有するものであれば、熱溶着層の単膜又は熱溶着層に任意の層を積層してもよい。積層を構成する素材は如何なるものでもよく、公知のPETやPBT(ポリブチレンテレフタレート)等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、アルミ箔等を積層することで任意に形成すればよい。
また、上述した実施形態では、パウチ本体20が、表側フィルム30と裏側フィルム40と一対のマチ部用フィルム50の4枚の本体フィルムから形成されているものとして説明したが、パウチ本体20を構成する本体フィルムの枚数等の、パウチ本体20の具体的態様は、上記に限定されない。
また、上述した実施形態では、パウチ本体20が、その両側部にマチ部22を形成した所謂横ガゼット型のパウチとして形成されているものとして説明したが、パウチ本体20の具体的態様は、如何なるものでもよく、例えば、1つのマチ部22を有した所謂底ガゼット型のパウチや、両側部および底部に計3つのマチ部22を有したパウチ等、如何なるものでもよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、スパウト60がマチ部22(マチ部用フィルム50)に装着されているものとして説明したが、スパウト60の具体的配置は、上記に限定されず、如何なるものでもよく、また、スパウト60自体を設けずに、パウチ本体20の一部を切断することで注出口を形成するように、パウチ10を構成してもよい。
また、パウチ本体20に対する内側フィルム70の固着方法については、上述した熱溶着に限定されず、接着剤を用いた接着等の如何なるものでもよい。
【0052】
また、上述した実施形態では、全てのフィルム貫通部76が、内側フィルム70のフィルム厚み方向に貫通する孔状に形成されているものとして説明したが、少なくとも一部のフィルム貫通部76を、内側フィルム70の外縁にまで達した切り欠き状に形成してもよい。
また、各フィルム貫通部76(第1フィルム貫通部76a、第2フィルム貫通部76b、内側フィルム貫通部76c)の具体的な数量や配置や形状は如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態では、第1フィルム貫通部76aが、第1固着部71および内側配置部75に跨って形成されているものとして説明したが、第1フィルム貫通部76aは、その少なくとも一部が第1固着部71に形成されていればよく、第1フィルム貫通部76aの全体を第1固着部71に形成してもよい。
また、第2フィルム貫通部76bを形成しなくてもよい。
また、上述した実施形態では、内側フィルム貫通部76cについては、製袋用シール部23において本体フィルムに重なっていないが、内側フィルム貫通部76cについても、製袋用シール部23において本体フィルムに重なるように形成してもよい。
また、内側フィルム70にフィルム折曲部70aが形成されているものとして説明したが、内側フィルム70にフィルム折曲部70aを形成しなくてもよい。
また、上述した実施形態では、第1フィルム貫通部76aが折れ曲がり予定箇所77を跨ぐように形成されているものとして説明したが、他のフィルム貫通部76(例えば、内側フィルム貫通部76c)が折れ曲がり予定箇所77を跨ぐように形成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、内側フィルム貫通部76cが液面接触予定箇所78を跨ぐように形成されているものとして説明したが、他のフィルム貫通部76(例えば、第2フィルム貫通部76b)が液面接触予定箇所78を跨ぐように形成されていてもよい。
【0053】
また、上述した実施形態では、パウチ本体20の第1被固着部24が底部側の製袋用シール部23の一部であり、第2被固着部25が頂部側の製袋用シール部23の一部であるものとして説明したが、第1被固着部24および第2被固着部25の具体的位置は、互いに内容液収容部21を挟んで対向する位置関係であれば如何なるものでもよい。パウチ本体20の胴膨れを抑制する所望の効果に応じて適宜変更可能である。
【0054】
また、同様に、上述した実施形態では、パウチ本体20の第3被固着部26が表側フィルム30の内側面の一部であり、第4被固着部27が裏側フィルム40の内側面の一部であるものとして説明したが、第3被固着部26および第4被固着部27の具体的位置は、互いに内容液収容部21を挟んで対向する位置関係であれば、如何なるものでもよい。
【0055】
また、内側フィルム70の具体的な数量や配置や各フィルム30、40、50に対する固着態様についても、第1固着部71および第2固着部72を有するものであれば、如何なるものでもよい。
また、第3固着部73や第4固着部74を内側フィルム70に設けなくてもよく、言い替えると、第1固着部71および第2固着部72のみで、パウチ本体20に対して内側フィルム70を固着してもよい。
【0056】
なお、本明細書内では、「頂部」「底部」「側部」等の上下を示す用語を使用しているが、これら用語は、陳列時や運搬時等におけるパウチ10の設置の向きを限定するものではなく、例えば、陳列時や運搬時等に、パウチ10の側部や頂部を下にして載置面上にパウチ10を設置してもよい。
パウチ本体(20)内に配置される内側フィルム(70)を備え、内側フィルム(70)は、パウチ本体(20)に固着された第1固着部(71)と、パウチ本体(20)に固着された第2固着部(72)と、パウチ本体(20)内に配置されパウチ本体(20)に固着されない内側配置部(75)と、フィルム厚み方向に貫通する複数のフィルム貫通部(76)とを有し、複数のフィルム貫通部(76)には、その少なくとも一部が第1固着部(71)に形成された第1フィルム貫通部(76a)と、内側配置部(75)に形成された内側フィルム貫通部(76c)が含まれ、第1フィルム貫通部(76a)は、製袋用シール部(23)において、本体フィルム(20)に重なって配置されているパウチ。