特許第6984842号(P6984842)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6984842
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】アンテナ、アンテナ制御方法、及び端末
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/50 20060101AFI20211213BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   H01Q1/50
   H01Q1/24 Z
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-523374(P2020-523374)
(86)(22)【出願日】2017年11月21日
(65)【公表番号】特表2021-502736(P2021-502736A)
(43)【公表日】2021年1月28日
(86)【国際出願番号】CN2017112108
(87)【国際公開番号】WO2019100202
(87)【国際公開日】20190531
【審査請求日】2020年5月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ、チョンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ル、バオ
(72)【発明者】
【氏名】リ、クン
【審査官】 岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第106790795(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0375514(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0005393(US,A1)
【文献】 特表2017−522759(JP,A)
【文献】 特開2014−045484(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2019/0131722(US,A1)
【文献】 国際公開第2017/183801(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナ本体及びアンテナブランチを備えるアンテナであって、
前記アンテナブランチの一端は、前記アンテナ本体に直接接続され、他端は一次無線周波数チャネルの給電点に接続され、前記一次無線周波数チャネルの前記給電点に接続される前記アンテナブランチの前記他端はさらに第1調整可能デバイスを通じて前記アンテナ本体に接続され、
前記第1調整可能デバイスは、オン状態又はオフ状態にあ
前記アンテナブランチは、さらに、第2調整可能デバイスを用いて接地され、
前記第1調整可能デバイスが前記オフ状態にあるとき、前記第2調整可能デバイスはスイッチオンされて第1インダクタに接続され、
前記第1調整可能デバイスが前記オン状態にあるとき、前記第2調整可能デバイスはスイッチオンされて第2インダクタに接続され、
前記第2インダクタのインダクタンス値は前記第1インダクタのインダクタンス値より大きい、
アンテナ。
【請求項2】
前記第1調整可能デバイスは、さらに、素子を用いて接地される、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記第2調整可能デバイスは、前記一次無線周波数チャネルの前記給電点から遠い前記アンテナブランチ上の領域に配置される、請求項1または2に記載のアンテナ。
【請求項4】
第3調整可能デバイスをさらに備え、前記第3調整可能デバイスの一端は、前記一次無線周波数チャネルの前記給電点に接続され、他端は、素子を用いて接地される、請求項1からのいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項5】
第4調整可能デバイスをさらに備え、前記第4調整可能デバイスの一端は、前記一次無線周波数チャネルの前記給電点に接続され、他端は、前記アンテナブランチに接続される、請求項1からのいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項6】
請求項1からのいずれか一項に記載のアンテナを備える端末。
【請求項7】
端末に適用されるアンテナ制御方法であって、
前記端末は、請求項1からのいずれか一項に記載のアンテナを備え、
前記アンテナ制御方法は、
前記端末がヘッド及びハンドファントム通信状態にあるとき、前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプを識別する段階であり、前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプは、ヘッド側ハンド左状態及びヘッド側ハンド右状態を有する、段階と、
前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプに基づいて前記第1調整可能デバイスのオン/オフ状態を調整する段階と、
前記第2調整可能デバイスのオン/オフ状態を制御する段階と
を備え、
前記第2調整可能デバイスの前記オン/オフ状態を制御する前記段階が、
前記第1調整可能デバイスが前記オフ状態にあるとき、前記第2調整可能デバイスを前記オン状態とし、第1インダクタに接続されるように制御する段階と、
前記第1調整可能デバイスが前記オン状態にあるとき、前記第2調整可能デバイスを前記オン状態とし、第2インダクタに接続されるように制御する段階と、
を有し、
前記第2インダクタのインダクタンス値は前記第1インダクタのインダクタンス値より大きい、アンテナ制御方法。
【請求項8】
前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプを識別する段階は、
前記オン状態及び前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値を取得する段階と、
前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値及び前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値に基づいて前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプを識別する段階と、を含み、
前記端末の一次無線周波数チャネルの給電点が前記端末のUSBインタフェースの右側にあるとき、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より大きい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド左状態にあると識別され、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が、前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より小さい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド右状態にあると識別される、又は、
前記端末の一次無線周波数チャネルの給電点が前記端末のUSBインタフェースの左側にあるとき、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より大きい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド右状態にあると識別され、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が、前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より小さい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド左状態にあると識別される、
請求項に記載のアンテナ制御方法。
【請求項9】
前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプに基づいて前記第1調整可能デバイスのオン/オフ状態を調整する段階は、
前記端末の前記一次無線周波数チャネルの前記給電点が、前記端末のUSBインタフェースの右側にあるとき、前記端末が前記ヘッド側ハンド右状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オフ状態になるように制御する段階、及び、前記端末が前記ヘッド側ハンド左状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オン状態になるように制御する段階、又は
前記端末の前記一次無線周波数チャネルの前記給電点が前記端末のUSBインタフェースの左側にあるとき、前記端末が前記ヘッド側ハンド左状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オフ状態になるように制御する段階、及び、前記端末が前記ヘッド側ハンド右状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オン状態になるように制御する段階、
を含む、請求項又はに記載のアンテナ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、アンテナ技術の分野、特にアンテナ、アンテナ制御方法、及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のところ、端末の通信品質は、ヘッド及びハンドのファントム状態における端末用アンテナの性能に依存する。
【0003】
ほとんどの端末用アンテナは、端末の縁部に近いそれらの低周波電流のヌルを有する。その結果、アンテナは、低周波のヘッド側ハンド左(beside−head−and−hand−left)及びヘッド側ハンド右(beside−head−and−hand−right)状態において不釣り合いな性能を有し、ヘッド及びハンドのファントム状態における端末の通信に影響する。
【発明の概要】
【0004】
本願は、端末用アンテナが端末の縁部の近くにその低周波電流のヌルを有するとき、ヘッド及びハンドのファントム状態における端末の通信が、低周波のヘッド側ハンド左及びヘッド側ハンド右状態においてアンテナの不釣り合いな性能により影響を受けるという問題を解決するアンテナ、アンテナ制御方法、及び端末を提供する。
【0005】
前述の目的を達成するために、以下の解決手段が設けられる。
【0006】
本願の第1の態様は、アンテナ本体及びアンテナブランチを含むアンテナであって、前記アンテナブランチの一端は、前記アンテナ本体に接続され、他端は、一次無線周波数チャネルの給電点に接続され、前記一次無線周波数チャネルの前記給電点に接続される前記アンテナブランチの前記他端はさらに第1調整可能デバイスを通じて前記アンテナ本体に接続され、前記第1調整可能デバイスは、オン状態又はオフ状態にある、アンテナを提供する。
【0007】
前述の解決手段から、アンテナブランチが、一次無線周波数チャネルの給電点及びアンテナ本体の間に接続され、アンテナブランチが、第1調整可能デバイスをスイッチオン又はオフすることにより接続又は切断されることができ、それにより、ヘッド側ハンド左及びヘッド側ハンド右状態における端末の良好な性能を保証することが分かる。
【0008】
一実装では、前記第1調整可能デバイスは、さらに、素子を用いて接地される。素子を用いて第1調整可能デバイスを接地することで、低周波インピーダンスへの切り替えを実装して良好な放射性能を得ることができる。
【0009】
一実装では、前記アンテナブランチは、さらに、第2調整可能デバイスを用いて接地され、前記第1調整可能デバイスが前記オフ状態にあるとき、前記第2調整可能デバイスはスイッチオンされて第1インダクタに接続され、前記第1調整可能デバイスが前記オン状態にあるとき、前記第2調整可能デバイスはスイッチオンされて第2インダクタに接続され、前記第2インダクタのインダクタンス値は前記第1インダクタのインダクタンス値より大きい。
【0010】
一実装では、前記第2調整可能デバイスは、前記一次無線周波数チャネルの前記給電点から遠い前記アンテナブランチ上の領域に配置される。
【0011】
一実装では、前記アンテナは、さらに、第3調整可能デバイスを含み、前記第3調整可能デバイスの一端は、前記一次無線周波数チャネルの前記給電点に接続され、他端は、素子を用いて接地される。
【0012】
一実装では、前記アンテナは、さらに、第4調整可能デバイスを含み、前記第4調整可能デバイスの一端は、素子を用いて前記一次無線周波数チャネルの前記給電点に接続され、他端は、前記アンテナブランチに接続される。
【0013】
本願の第2の態様は、前述の実装のいずれか1つに係るアンテナを含む端末を提供する。
【0014】
本願の第の態様は、端末に適用されるアンテナ制御方法であって、前記端末は、前述の実装のいずれか1つに係るアンテナを含み、前記アンテナ制御方法は、前記端末がヘッド及びハンドファントム通信状態にあるとき、前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプを識別する段階であり、前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプは、ヘッド側ハンド左及びヘッド側ハンド右を含む、段階と、前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプに基づいて第1調整可能デバイスのオン/オフ状態を調整する段階と、を含むアンテナ制御方法を提供する。
【0015】
一実装では、前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプを識別する段階は、前記オン状態及び前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値を取得する段階と、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値及び前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値に基づいて前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプを識別する段階と、を含み、前記端末の前記一次無線周波数チャネルの前記給電点が前記端末のUSBインタフェースの前記右側にあるとき、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より大きい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド左状態にあると識別され、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が、前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より小さい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド右状態にあると識別される、又は、前記端末の前記一次無線周波数チャネルの前記給電点が前記端末の前記USBインタフェースの前記左側にあるとき、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より大きい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド右状態にあると識別され、前記オン状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値が、前記オフ状態における前記第1調整可能デバイスの前記アンテナ性能パラメータ値より小さい場合、前記端末は、前記ヘッド側ハンド左状態にあると識別される。
【0016】
一実装では、前記端末の前記ヘッド及びハンドファントム通信状態の前記タイプに基づいて第1調整可能デバイスのオン/オフ状態を調整する段階は、前記端末の前記一次無線周波数チャネルの前記給電点が、前記端末の前記USBインタフェースの前記右側にあるとき、前記端末が前記ヘッド側ハンド右ファントム状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オフ状態になるように制御する段階、及び、前記端末が前記ヘッド側ハンド左ファントム状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オン状態になるように制御する段階、又は前記端末の前記一次無線周波数チャネルの前記給電点が前記端末の前記USBインタフェースの前記左側にあるとき、前記端末が前記ヘッド側ハンド左ファントム状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オフ状態になるように制御する段階、及び、前記端末が前記ヘッド側ハンド右ファントム状態にあると識別される場合に、前記第1調整可能デバイスを前記オン状態になるように制御する段階と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】本願の実施形態に係るTアンテナの概略構造図である。
【0018】
図1B】本願の実施形態に係る第1調整可能デバイスがスイッチオフされたときの端末用アンテナの通信性能の概略図である。
【0019】
図1C】本願の実施形態に係る第1調整可能デバイスがスイッチオフされたときの端末用アンテナの電流フローの概略図である。
【0020】
図1D】本願の実施形態に係る第1調整可能デバイスがスイッチオンされたときの端末用アンテナの通信性能の概略図である。
【0021】
図1E】本願の実施形態に係る第1調整可能デバイスがスイッチオンされたときの端末用アンテナの電流フローの概略図である。
【0022】
図2】本願の別の実施形態に係るTアンテナの概略構造図である。
【0023】
図3】本願の別の実施形態に係るTアンテナの概略構造図である。
【0024】
図4】本願の別の実施形態に係るTアンテナの概略構造図である。
【0025】
図5】本願の実施形態に係るIFAアンテナの概略構造図である。
【0026】
図6】本願の実施形態に係るアンテナ制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
アンテナを用いて構成される端末において、一次無線周波数チャネルの給電点は、通常、端末のユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus,USB)インタフェースの右側にある。アンテナの低周波電流のヌルが、アンテナの低周波スタッドの端部に配置されるから、端末用アンテナの低周波電流のヌルは、アンテナの左側にある。ユーザが通信中に右手で端末を保持するとき、右手はアンテナの左側に比較的近い。手のファントムは、低周波数を比較的低くし、アンテナ効率を低下し、通信性能を劣化する。ユーザが通信中に左手で端末を保持するとき、左手はアンテナの左側から比較的に遠く、通信性能への影響は比較的小さくなる。従って、低周波のヘッド側ハンド右性能が、低周波のヘッド側ハンド左性能より基本的に差異3dB悪い。端末がスロットアンテナ又は金属フレーム付きアンテナを使用する場合、ヘッド側ハンド右性能はさらに悪く、デスグリップさえ発生し得る。これに基づいて、本願の実施形態は、低周波のヘッド側ハンド左及びヘッド側ハンド右状態におけるアンテナの不釣り合いな性能が、ヘッド及びハンドのファントム状態における端末の通信品質に影響するという問題を解決するアンテナを開示する。
【0028】
図1Aに示されるように、本願の実施形態において開示されるTアンテナは、アンテナ本体101及びアンテナブランチ(antenna branch)102を含む。アンテナブランチ102の第1端部1021は、アンテナ本体101に接続され、アンテナブランチ102の第2端部1022は、一次無線周波数チャネルの給電点に接続され、アンテナブランチ102の第2端部1022はさらに第1調整可能デバイス103を通じてアンテナ本体101に接続される。
【0029】
アンテナブランチ102は、導体であり、放射を提供することに留意すべきである。図1Aに示されるように、アンテナブランチ102は、L形状に配置されて、アンテナ本体101及び一次無線周波数チャネルの給電点に接続されてよい。言うまでもなく、アンテナブランチの一端がアンテナ本体に接続されることができ、他端が一次無線周波数チャネルの給電点に接続されることができるなら、アンテナブランチ102は、別の形状で配置されてよい。
【0030】
第1調整可能デバイス103は、オン状態又はオフ状態にあることができ、単極4投スイッチ、4極4投スイッチ、又は二極双投スイッチなどのスイッチデバイスであってよい。第1調整可能デバイス103がスイッチオフされるとき、一次無線周波数チャネルの給電点は、アンテナブランチ102を通じてアンテナ本体101に接続される。従って、図1A内の破線のボックスA2に示されるように、アンテナの低周波スタッドは、アンテナ本体101の右側にある。アンテナの低周波電流のヌルも、アンテナ本体の右側にある。この場合、端末のヘッド側ハンド右性能は比較的良好である。図1Bにおいて矢印により示されるように、第1調整可能デバイス103がスイッチオフされるとき、電流は、アンテナブランチを通じて、一次無線周波数チャネルの給電点からアンテナ本体101の右側に流れる。図1Cは、端末が異なるモードにあるときのアンテナの通信性能を示す。図1Cにおいて、ラインIは、端末が自由空間通信状態にあるときのアンテナの通信性能を反映するのに用いられ、ラインIIは、端末が、ヘッド側ハンド右通信状態にあるときのアンテナの通信性能を反映するのに用いられ、ラインIIIは、端末がヘッド側ハンド左通信状態にあるときのアンテナの通信性能を反映するのに用いられる。図面においてラインII及びラインIIIからわかるように、第1調整可能デバイス103がスイッチオフされるとき、端末のヘッド側ハンド右性能はより良好である。
【0031】
第1調整可能デバイス103がスイッチオンされるとき、一次無線周波数チャネルの給電点は第1調整可能デバイス103を通じてアンテナ本体101に接続される。図1内の破線のボックスA1に示されるように、アンテナの低周波スタッドは、アンテナ本体101の左側にある。アンテナの低周波電流のヌルも、アンテナ本体101の左側にある。端末のヘッド側ハンド左性能は比較的良好である。図1Dにおいて矢印により示されるように、第1調整可能デバイス103がスイッチオンされるとき、電流は、一次無線周波数チャネルの給電点からアンテナ本体101の左側に直接流れる。図1Eは、端末が異なるモードにあるときのアンテナの通信性能を示す。図1Eにおいて、ラインIは、端末が自由空間通信状態にあるときのアンテナの通信性能を反映するのに用いられ、ラインIIは、端末が、ヘッド側ハンド右通信状態にあるときのアンテナの通信性能を反映するのに用いられ、ラインIIIは、端末がヘッド側ハンド左通信状態にあるときのアンテナの通信性能を反映するのに用いられる。図面においてラインII及びラインIIIからわかるように、第1調整可能デバイス103がスイッチオフされるとき、端末のヘッド側ハンド左性能はより良好である。
【0032】
端末がヘッド側ハンド左状態にあるとき、第1調整可能デバイス103はスイッチオンされ、アンテナブランチ102はアンテナ本体101に接続されない。これは、比較的良好なヘッド側ハンド左性能を保証することができる。端末がヘッド側ハンド右状態にあるとき、第1調整可能デバイス103はスイッチオフされ、アンテナブランチ102はアンテナ本体101に接続される。これは、比較的良好なヘッド側ハンド右性能を保証することができる。従って、アンテナの低周波電流のヌルの切り替えを実装し、比較的安定な低周波のヘッド及びハンドファントム性能を達成すべく、アンテナブランチ102は、第1調整可能デバイス103の状態を変えることにより、アンテナ本体101に接続される又はから切断されることができる。これは、ほとんどのシナリオにおいて、端末の通信品質を改善し、低周波のデスグリップの問題を解決することができる。
【0033】
任意選択で、本願の別の実施形態において、図2に示されるように、第1調整デバイス203は、さらに、素子204を用いて接地されてよい。素子204を用いて第1調整可能デバイス203を接地することで、低周波数に切り替えるためのインピーダンスを実装して、良好な放射性能を得ることができる。任意選択で、素子204は、インダクタ又はキャパシタを含む。第1調整可能デバイス203がスイッチオンされるとき、キャパシタ又はインダクタを用いて第1調整可能デバイス203を接地することは、低周波数における一次無線周波数チャネルをキャパシタ又はインダクタと並列に接続することと同等である。このようにして、アンテナの低周波インピーダンスは50オーム近くになり、反射係数が低減され、それにより、放射性能を改善する。
【0034】
任意選択で、本願の別の実施形態において、図2に示されるように、アンテナブランチ202はさらに第2調整可能デバイス205に接続され、第2調整可能デバイス205はインダクタ206を用いて接地される。第2調整可能デバイス205及びインダクタ206は、低周波数の共鳴点を調整するのに役立つことができる。第2調整可能デバイス205は、アンテナブランチ202上の任意の位置に配置されてよい。しかしながら、図2に示されるように、低周波の周波数調節の比較的大きな範囲を取得する目的のため、第2調整可能デバイス205は、通常、一次無線周波数チャネルの給電点から遠いアンテナブランチ202上の領域に配置される。
【0035】
第2調整可能デバイス205も、2つの状態、オン及びオフを含むことに留意すべきである。第2調整可能デバイス205がオフ状態にあるとき、アンテナは最低周波数にある。第2調整可能デバイス205がオン状態にあるとき、アンテナは最高周波数にある。加えて、第2調整可能デバイス205は、さらに、第2調整可能デバイス205に接続されるインダクタ206のインダクタンス値を変えることにより、アンテナの周波数帯を調整することができる。
【0036】
具体的には、第1調整可能デバイス203がスイッチオフされるとき、一次無線周波数チャネルの給電点はアンテナブランチ202を通じてアンテナ本体201に接続される。アンテナの低周波スタッドは、アンテナ本体201の右側にある。アンテナを低周波数に置くために、第2調整可能デバイス205は、スイッチオンされて比較的小さいインダクタンス値を有する第1インダクタに接続される必要がある。加えて、第1調整可能デバイス203がスイッチオンされるとき、一次無線周波数チャネルの給電点は第1調整可能デバイス203を通じてアンテナ本体201に接続される。アンテナの低周波スタッドは、アンテナ本体201の左側にある。同様に、第1調整可能デバイス203がスイッチオフされ、第2調整可能デバイス205が第1インダクタに接続されるときと同じ帯域の低周波数にアンテナを位置させるには、第2調整可能デバイス205は、スイッチオンされてインダクタンス値が第1インダクタのそれより大きい第2インダクタに接続される必要がある。
【0037】
第1インダクタ及び第2インダクタの特性インダクタンス値は、アンテナの低周波スタッドの長さによって決まることに留意すべきである。従って、それらは固定値ではなく、端末におけるアンテナの低周波スタッドの実際の長さに基づいて設定されることができる。ここで、長さは、物理的長さ又は電気的長さであってよい。
【0038】
本願の別の実施形態は、さらに、Tアンテナを開示する。図3に示されるように、アンテナは、アンテナ本体301、アンテナブランチ302、第1調整可能デバイス303、素子304、第2調整可能デバイス305、及びインダクタ306を含む。加えて、アンテナ本体301、アンテナブランチ302、第1調整可能デバイス303、素子304、第2調整可能デバイス305、及びインダクタ306の接続方式及び動作過程については、前述の実施形態を参照されたい。ここでは詳細は説明しない。
【0039】
本実施形態では、アンテナは、さらに、第3調整可能デバイス307を含む。第3調整可能デバイス307の一端は、一次無線周波数チャネルの給電点に接続され、他端は、素子308を用いて接地される。任意選択で、素子308は、インダクタ又はキャパシタを含む。
【0040】
第3調整可能デバイス307がスイッチオンされるとき、低周波数における一次無線周波数チャネルをキャパシタ又はインダクタと並列に接続することは同等である。この場合、アンテナの低周波インピーダンスは、さらに、50オーム近くに調節されてよく、それにより、より良好な反射係数を取得し、放射性能を改善することができる。
【0041】
第3調整可能デバイスは、別の態様でアンテナに代替的に接続されてよいことにさらに留意すべきである。図4に示されるように、本願の別の実施形態において、第3調整可能デバイス407の一端は、素子408を用いて一次無線周波数チャネルの給電点に接続され、他端は、アンテナブランチ402に接続される。
【0042】
本実施形態におけるアンテナ本体401、アンテナブランチ402、第1調整可能デバイス403、素子404、第2調整可能デバイス405、及びインダクタ406の接続方式及び動作過程については、前述のいくつかの実施形態を参照されたい。ここでは詳細は説明しない。加えて、第3調整可能デバイス407の機能が、図3の実施形態で説明されたものに対応してよい。ここでは詳細は説明しない。
【0043】
本願の実施形態は、さらに、IFAアンテナを開示する。図5に示されるように、アンテナは、アンテナ本体501及びアンテナブランチ502を含む。
【0044】
アンテナブランチ502の第1端部は、アンテナ本体501に接続され、アンテナブランチ502の第2端部は、一次無線周波数チャネルの給電点に接続され、アンテナブランチ502の第2端部はさらに第1調整可能デバイス503を通じてアンテナ本体501に接続される。
【0045】
任意選択で、第1調整デバイス503は、さらに、素子504を用いて接地される。アンテナブランチ502は、さらに、第2調整可能デバイス505に接続される。加えて、第2調整可能デバイス505は、インダクタ(不図示)を用いて接地される。
【0046】
本実施形態に開示されるIFAアンテナでは、アンテナブランチ502は、前述の実施形態に開示されたアンテナブランチ102と同じであり、第1調整可能デバイス503は、前述の実施形態で開示された第1調整可能デバイス103と同じであり、第2調整可能デバイス505は、前述の実施形態で開示された第2調整可能デバイス105と同じである。ここでは詳細は説明しない。加えて、本実施形態におけるIFAアンテナの様々な素子の動作過程については、前述の実施形態を参照されたい。ここでは詳細は説明しない。
【0047】
さらにアンテナの低周波インピーダンスを50オーム近くに調整するために、本実施形態に開示されるIFAアンテナは、さらに、第3調整可能デバイスを含んでよいことをさらに留意すべきである。第3調整可能デバイスの接続方式については、図3及び図4に対応する実施形態を参照されたい。ここでは詳細は説明しない。
【0048】
図1A及び図5に対応する2つの実施形態から分かるように、一次無線周波数チャネルの給電点は、端末のUSBインタフェースの右側にあり、低周波電流のヌルは、端末の縁部に近い端末用アンテナ内に配置され、アンテナブランチは、一次無線周波数チャネルの給電点及びアンテナ本体の間に接続される。端末がヘッド側ハンド左状態にあるとき、第1調整可能デバイスはスイッチオンされ、アンテナブランチは短絡されて、比較的良好なヘッド側ハンド左性能を保証する。端末がヘッド側ハンド右状態にあるとき、第1調整可能デバイスはスイッチオフされ、アンテナブランチはアンテナ本体に接続されて、比較的良好なヘッド側ハンド右性能を保証する。
【0049】
言うまでもなく、一次無線周波数チャネルの給電点は、端末のUSBインタフェースの左側にある場合、アンテナブランチは、一次無線周波数チャネルの給電点及びアンテナ本体の間に接続されてもよい。第1調整可能デバイスは、アンテナブランチを接続するかどうかを制御する。差異は、端末がヘッド側ハンド左状態にあるとき、第1調整可能デバイスがスイッチオフされ、アンテナブランチがアンテナ本体に接続されて、比較的良好なヘッド側ハンド左性能を保証すること、端末がヘッド側ハンド右状態にあるとき、第1調整可能デバイスがスイッチオンされ、アンテナブランチが短絡されて、比較的良好なヘッド側ハンド右性能を保証することである。
【0050】
本願の別の実施形態は、さらに、アンテナ制御方法を開示する。アンテナ構造については、前述のいくつかの実施形態を参照されたい。ここでは詳細は説明しない。図6を参照すると、本実施形態に開示されるアンテナ制御方法は、以下の段階を含む。
【0051】
S601、端末がヘッド及びハンドファントム通信状態にあるとき、端末のヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプを識別する。
【0052】
ヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプは、ヘッド側ハンド左及びヘッド側ハンド右を含む。
【0053】
任意選択で、段階S601の一実装では、段階は、以下の副段階を含む。
【0054】
S6011、オン状態及びオフ状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値を取得する。
【0055】
アンテナ性能パラメータは、アンテナの受信信号強度及び一次無線周波数チャネルのインピーダンスを含む。
【0056】
端末がヘッド及びハンドファントム通信状態にあるとき、端末の一次無線周波数チャネルの給電点が端末のUSBインタフェースの左又は右側にあるため、端末が異なるタイプのヘッド及びハンドファントム通信状態にあるときに不釣り合いなアンテナ性能が引き起こされ得る。この場合、アンテナブランチは、第1調整可能デバイスを用いて、アンテナ本体と端末の一次無線周波数チャネルの給電点との間に接続されて、異なるタイプのヘッド及びハンドファントム通信状態においてアンテナの性能を調整する。
【0057】
端末が異なるタイプのヘッド及びハンドファントム通信状態にあるときに比較的良好なアンテナ性能を保証するために、第1調整可能デバイスのオン/オフ状態は、端末のヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプに基づいて調節されることを必要とする。具体的には、第1調整可能デバイスは、短期間、スイッチオンされ、そして短期間、スイッチオフされて、オン状態及びオフ状態におけるアンテナ性能パラメータ値を得る。
【0058】
S6012、オン状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値及びオフ状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値に基づいて、端末のヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプを識別する。
【0059】
端末の一次無線周波数チャネルの給電点の位置は、異なるタイプのヘッド及びハンドファントム通信状態における端末のアンテナ通信性能に影響する。従って、端末の一次無線周波数チャネルの給電点の位置が判断される必要がある。具体的には、一次無線周波数チャネルの給電点の位置は、第1調整可能デバイスがスイッチオン又はオフされるよう制御される前に指定されてよく、又は端末のヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプが識別される前に検出を通じて取得されてよい。
【0060】
端末の一次無線周波数チャネルの給電点が端末のUSBインタフェースの右側にあるとき、オン状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値がオフ状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値より大きい場合、端末は、ヘッド側ハンド左状態にあると識別され、オン状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値が、オフ状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値より小さい場合、端末は、ヘッド側ハンド右状態にあると識別されることに留意すべきである。
【0061】
端末の一次無線周波数チャネルの給電点が端末のUSBインタフェースの左側にあるとき、オン状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値がオフ状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値より大きい場合、端末は、ヘッド側ハンド右状態にあると識別され、オン状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値が、オフ状態における第1調整可能デバイスのアンテナ性能パラメータ値より小さい場合、端末は、ヘッド側ハンド左状態にあると識別される。
【0062】
段階S601は、別の態様において代替的に実装されてよく、例えば、検出デバイスを用いて、ユーザが左手又は右手で端末を保持するかどうかを検出する、又は、端末の地理的位置を検出して、端末がユーザの左側又は右側にあるかどうかを判断してよい。ここでは詳細は説明しない。
【0063】
S602、端末のヘッド及びハンドファントム通信状態のタイプに基づいて第1調整可能デバイスのオン/オフ状態を調整する。
【0064】
調節後の第1調整可能デバイスのオン/オフ状態は、端末のヘッド及びハンド通信状態における最適なアンテナ性能を保証する必要がある。
【0065】
任意選択で、端末の一次無線周波数チャネルの給電点の位置を参照して、この段階の実装は、次の段階を含む。
【0066】
端末の一次無線周波数チャネルの給電点が端末のUSBインタフェースの右側にあるとき、端末がヘッド側ハンド右状態にあると識別される場合に、第1調整可能デバイスをオフ状態になるように制御する段階、及び、端末がヘッド側ハンド左状態にあると識別される場合に、第1調整可能デバイスをオン状態になるように制御する段階。
【0067】
この段階の別の実装は、端末の一次無線周波数チャネルの給電点が端末のUSBインタフェースの左側にあるとき、端末がヘッド側ハンド左状態にあると識別される場合に、第1調整可能デバイスをオフ状態になるように制御する段階、及び、端末が前記ヘッド側ハンド右状態にあると識別される場合に、第1調整可能デバイスをオン状態になるように制御する段階を含む。
【0068】
本願の本実施形態において開示されるアンテナ制御方法の特定の実装原理については、前述のアンテナの実施形態を参照されたい。ここでは詳細は説明しない。
【0069】
任意選択で、本願の別の実施形態において、アンテナがさらに第2調整可能デバイスとともに配置される場合、アンテナ制御方法は、さらに、第1調整可能デバイスのオン/オフを制御することに加えて、第2調整可能デバイスのオン/オフ状態を制御する必要がある。具体的には、本実施形態において開示されるアンテナ制御方法は、さらに、第1調整可能デバイスがオフ状態にあるとき、第2調整可能デバイスをオン状態にして第1インダクタに接続されるよう制御する段階、又は、第1調整可能デバイスがオン状態にあるとき、第2調整可能デバイスをオン状態にして第2インダクタに接続されるよう制御する段階を含み、第2インダクタのインダクタンス値は第1インダクタのインダクタンス値より大きい。
【0070】
本実施形態における第2調整可能デバイスを制御する原理については、図2に対応する実施形態を参照されたい。ここでは詳細は説明しない。
【0071】
前述の実施形態で説明される低周波数は、700MHzから960MHzを含む。
【0072】
本発明の実施形態で用いられる用語は、単に特定の実施形態を説明する目的であり、本発明を限定することを意図しない。本発明の実施形態及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「a」、「the」、及び「this」という用語は、文脈で明確に指定されない限り、複数形も含む意図である。
【0073】
本発明の実施形態で説明される周波数は、共振周波数として理解されてよいことに留意すべきである。当業者は、アンテナの動作帯域幅として、共振周波数の7%から13%の範囲内の周波数を考慮してよい。例えば、アンテナの共振周波数が1800MHzであり、動作帯域幅が共振周波数の10%のとき、アンテナは1620MHzから1980MHzの範囲で動作する。
【0074】
本発明の実施形態では、特に指定されない限り、表現「より大きい」は「以上」を含むと理解されるべきであり、表現「より小さい」は「以下」を含むと理解されるべきであり、表現「上」、「下」、及び「間」はすべて、包括的な関係として理解されるべきであることをさらに理解すべきである。
【0075】
本発明の実施形態において、用語「接地」は、「アンテナ接地部」、「アンテナ接地」、及び「接地面(グランドプレーン)」などの他の用語に置き換えられてよいことに留意すべきである。それらは全て、基本的に同じ意味を表すのに用いられる。アンテナ接地部は、無線周波数送受信機回路の接地ケーブルに接続される。
【0076】
任意選択で、「接地」は、主に通信デバイスのプリント回路基板の表面上に配置されてよい。スプリング、ねじ、スプリングプレート、導電性ファブリック、導電性フォーム、又は導電性接着剤などの電気接続素子もプリント回路基板上に配置され、無線周波数回路とアンテナとの間の接続を確立する、又はアンテナ接地部とアンテナとの間の接続を確立するために用いられる。加えて、アンテナとアンテナ接地部との間の隙間は、空気、プラスチック、セラミック、又は別の誘電体素材で充填されてもよい。
【0077】
本発明の実施形態で説明されるようにAがBに「接続される」とは、ワイヤ、スプリングなどを用いたAとBとの間の直接接続、又は、別の素子Cを介したAとBとの間の間接接続を含む、Aを通る電気信号とBを通る電気信号との間の物理的関連、及びAを通る電気信号とBを通る電気信号の間の電磁誘導にトリガされる関連を示すことに留意すべきである。
【0078】
前述の実施形態におけるキャパシタ及びインダクタは、集中キャパシタ及び集中インダクタ、キャパシタ及びインダクタ、又は分散キャパシタ及び分散インダクタであってもよいことに留意すべきである。これは、本発明の実施形態において限定されない。
【0079】
本発明の実施形態では、「第1」、「第2」、及び「第3」などの序数は、文脈で別段の指定がない限り、区別のためだけに用いられることに留意すべきである。
【0080】
前述の実施形態では、各実施形態の説明はそれぞれ主眼を有する。一実施形態において詳述されない部分については、他の実施形態における関連した説明を参照されたい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5
図6