(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.第1実施形態
図1は、車両用バックドア支持装置10を示す正面図である。
図1のXYZ軸は、車両用バックドア支持装置10における各部の位置関係を示す右手系座標系である。
図1のXYZ軸は、他の図におけるXYZ軸に対応する。
【0010】
車両用バックドア支持装置10は、ダンパーステーとも呼ばれ、車両の車体とバックドアとの間に連結され、バックドアの開閉時に伸縮しながらバックドアを支持する。車両用バックドア支持装置10は、電動式バックドア開閉車両の製造工程において使用され、電動式車両用バックドア支持装置の代わりに製造途中の車両に対して一時的に組み付けられる。車両用バックドア支持装置10は、ダンパ100と、第1連結部110と、第2連結部140とを備える。第1連結部110は、連結穴124を有する内側部材120と、切欠部134を有する外側部材130とを備える。第2連結部140は、連結穴144および切欠部145を有する。
【0011】
車両用バックドア支持装置10のダンパ100は、Z軸に沿った+Z軸方向および−Z軸方向に伸縮可能に構成されている。ダンパ100は、ショックアブソーバとも呼ばれる。ダンパ100は、高圧ガスが封入された短筒式ショックアブソーバである。
【0012】
ダンパ100は、外筒102と、ピストンロッド104とを備える。ダンパ100の外筒102は、円筒状を成す。外筒102の内部には、高圧ガスおよびオイルが封入されている。ダンパ100のピストンロッド104は、棒状を成す。ピストンロッド104は、外筒102における+Z軸方向側の端部から+Z軸方向に向けて突出している。ピストンロッド104における−Z軸方向側は、外筒102の内側に収容されている。ピストンロッド104は、Z軸方向に外力を受けた場合、外筒102の内部においてZ軸に沿って往復移動可能に構成されている。
【0013】
図2は、連結穴124を閉鎖した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す説明図である。
図2(a)は、連結穴124を閉鎖した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す正面図である。
図2(b)は、連結穴124を閉鎖した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す平面図である。
図2(c)は、
図2(a)における矢視C2−C2で切断した第1連結部110の詳細構成を示す断面図である。
【0014】
図3は、連結穴124を開放した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す説明図である。
図3(a)は、連結穴124を開放した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す正面図である。
図3(b)は、連結穴124を開放した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す平面図である。
図3(c)は、
図3(a)における矢視C3−C3で切断した第1連結部110の詳細構成を示す断面図である。
【0015】
図4は、第1ボールスタッド810のボール部812を連結穴124において受け入れた状態にある第1連結部110の詳細構成を示す説明図である。
図4(a)は、
図4(b)における矢視A4−A4で切断した第1連結部110の詳細構成を示す断面図である。
図4(b)は、ボール部812を受け入れた連結穴124を開放した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す正面図である。
図4(c)は、
図4(d)における矢視C4−C4で切断した第1連結部110の詳細構成を示す断面図である。
図4(c)は、ボール部812を受け入れた連結穴124を閉鎖した状態にある第1連結部110の詳細構成を示す正面図である。
【0016】
車両用バックドア支持装置10の第1連結部110は、ダンパ100の両端のうち+Z軸方向における一端に設けられている。第1連結部110は、ダンパ100のピストンロッド104における+Z軸方向側の端部に設けられている。第1連結部110は、車体およびバックドアのうち一方の側に設けられた第1ボールスタッド810に対して着脱可能に連結する。第1連結部110は、内側部材120および外側部材130に加え、バネ112と、座金114とを備える。
【0017】
第1連結部110のバネ112は、金属製のコイルバネである。バネ112は、内側部材120の外側かつ外側部材130の内側に設けられている。バネ112は、外側部材130を+Z軸方向へ押し付ける。
【0018】
第1連結部110の座金114は、金属製の中空円板である。座金114は、ピストンロッド104の+Z軸方向側の端部に形成された雄ネジ部105の根本に嵌め込まれている。座金114は、バネ112の−Z軸方向側を支持する。
【0019】
第1連結部110の内側部材120は、金属製の切削部品である。内側部材120は、円柱部122と、多角柱部123とを有する。
【0020】
内側部材120の円柱部122は、Z軸に沿って延びた円柱状を成す。円柱部122は、内側部材端面121と、外周面122sと、連結穴124とを有する。円柱部122の内側部材端面121は、円柱状を成す円柱部122の上面を構成する。内側部材端面121は、+Z軸方向を向いた円形の面である。円柱部122の外周面122sは、円柱状を成す円柱部122の側面を構成する。円柱部122の連結穴124は、第1ボールスタッド810のボール部812を受け入れ可能にZ軸に直交する方向(−X軸方向)に向けて開口した穴である(
図4を参照)。第1実施形態の連結穴124は、−X軸方向から+Y軸方向に亘るZ軸周りの径方向に拡張された穴である。連結穴124の拡張範囲は、−X軸方向から+Y軸方向に亘るZ軸周りに90度である。連結穴124の拡張範囲は、−X軸方向から+Y軸方向に亘ってZ軸周りに90度以下であればよく、他の実施形態では、−X軸方向から−Y軸方向に亘ってZ軸周りに90度以下であってもよい。
【0021】
内側部材120の多角柱部123は、円柱部122の−Z軸方向側から、円柱部122と同軸上に延びた多角柱状を成す。多角柱部123の断面は、円柱部122の断面より一回り小さい。多角柱部123の断面は、四角形の四隅を外側凸状の円弧(曲線)に置き換えた多角形である。多角柱部123の軸上には、−Z軸方向側から+Z軸方向に雌ネジ部128が形成されている。雌ネジ部128は、ピストンロッド104の+Z軸方向側の端部に形成された雄ネジ部105に嵌り合う。雌ネジ部128が雄ネジ部105に嵌り合うことによって、内側部材120は、ダンパ100における+Z軸方向における一端に固定される。言い換えると、内側部材120は、ダンパ100のピストンロッド104における+Z軸方向側の端部に固定される。
【0022】
第1連結部110の外側部材130は、金属製の切削部品である。外側部材130は、内側部材120の外側においてZ軸に沿って往復移動可能に構成されている。外側部材130は、第1円筒部132と、第2円筒部133と、フランジ部135とを有する。外側部材130の軸上には、+Z軸方向から−Z軸方向へ貫通する孔を形成する部位として、第1貫通孔部138aと、第2貫通孔部138bと、第3貫通孔部138cとを有する。
【0023】
外側部材130の第1円筒部132は、Z軸に沿って延びた円筒状を成す。第1円筒部132の内側には、+Z軸方向から順に、第1貫通孔部138a、第2貫通孔部138bおよび第3貫通孔部138cが形成されている。第1円筒部132は、外側部材端面131と、切欠部134とを有する。第1円筒部132の外側部材端面131は、円筒状を成す第1円筒部132の上面を構成する。外側部材端面131は、+Z軸方向を向いた中空円形の面である。
【0024】
第1円筒部132の切欠部134は、第1ボールスタッド810のスタッド部814より広くかつ連結穴124の直径より狭い幅で、外側部材端面131から−Z軸方向側に向けて切り欠いた部位である(
図4を参照)。切欠部134は、第1貫通孔部138aが形成されている部位に位置する。内側部材120と外側部材130とを組み合わせた状態で、切欠部134は、内側部材120の連結穴124が開口する側(−X軸方向)に位置する(
図2を参照)。
【0025】
外側部材130が+Z軸方向へ移動可能な限界である第1限界位置(
図2を参照)において、外側部材130の切欠部134は、内側部材120の連結穴124と重なり合う。外側部材130が第1限界位置(
図2)にある場合、内側部材120の円柱部122における+Z軸方向側の一部は、外側部材130の第1貫通孔部138aから+Z軸方向に突出する。
【0026】
外側部材130が−Z軸方向へ移動可能な限界である第2限界位置(
図3を参照)において、外側部材130の切欠部134は、内側部材120の連結穴124より−Z軸方向に位置する。外側部材130が第2限界位置(
図3)にある場合、内側部材120の円柱部122の全体は、外側部材130の第1貫通孔部138aから+Z軸方向に突出する。
【0027】
外側部材130の第2円筒部133は、第1円筒部132の−Z軸方向側から、第1円筒部132と同軸上に延びた円筒状を成す。第2円筒部133の外径は、第1円筒部132の外径より小さい。第2円筒部133の内側には、第1円筒部132から延びて−Z軸方向へ抜ける第3貫通孔部138cが形成されている。
【0028】
外側部材130のフランジ部135は、第2円筒部133の−Z軸方向側の外周部が外側に突出した部位である。車両用バックドア支持装置10を取り扱う作業者は、フランジ部135に指を引っ掛かることができるため、第2円筒部133を指で摘まんで外側部材130を−Z軸方向へと容易に移動させることができる。
【0029】
外側部材130の第1貫通孔部138aは、外側部材端面131から−Z軸方向に延びた孔を形成する。第1貫通孔部138aは、内側部材120の円柱部122に嵌り合う。Z軸方向における第1貫通孔部138aの深さは、Z軸方向における円柱部122の長さより短い。
【0030】
外側部材130の第2貫通孔部138bは、第1貫通孔部138aの−Z軸方向側から延びた孔を形成する。第2貫通孔部138bは、内側部材120の多角柱部123に嵌り合う。Z軸方向における第2貫通孔部138bの長さは、Z軸方向における多角柱部123の長さより短い。第2貫通孔部138bの内側において、内側部材120の多角柱部123は、Z軸を中心に回転することなく、Z軸に沿って往復移動可能である。
【0031】
外側部材130の第3貫通孔部138cは、第2貫通孔部138bの−Z軸方向側から−Z軸方向に貫通する孔を形成する。第3貫通孔部138cの内径は、ピストンロッド104、バネ112、ならびに、内側部材120の多角柱部123の各外径より大きく、座金114に嵌り合う大きさである。第3貫通孔部138cの内側において、バネ112は、第2貫通孔部138bと座金114との間に挟まれている。
【0032】
第1連結部110の内側部材120は、外側部材130が第1限界位置(
図2)に存在することを示す目印として、円柱部122の外周面122sに溝129を有する。内側部材120の溝129は、円柱部122の外周面122sに形成され、第1限界位置(
図2)に存在する外側部材130における外側部材端面131の位置を示す。溝129は、第1限界位置(
図2)における外側部材端面131の+Z軸方向側に隣接する位置に形成されている。溝129は、連結穴124が形成された部位を除く外周面122sの全周に設けられている。第1限界位置(
図2)における外側部材端面131の+Z軸方向側に隣接する位置に設けられている。溝129は、内側部材120の素材の色とは異なる色(例えば、素材が黒色系である場合には白色)の塗料で着色されていてもよい。
【0033】
車両用バックドア支持装置10を車両に取り付ける際、作業者は、車両用バックドア支持装置10の第2連結部140を車両側の第2ボールスタッド(図示しない)に取り付ける。その後、作業者は、車両用バックドア支持装置10の第1連結部110を車両側の第1ボールスタッド810に取り付ける。第1連結部110を第1ボールスタッド810に取り付ける際、作業者は、第1限界位置(
図2)にある外側部材130を指で摘まみ、その外側部材130を−Z軸方向にある第2限界位置(
図3)へと移動させる。その後、作業者は、
図4(a)および
図4(b)に示すように、外側部材130を第2限界位置(
図3)に保持した状態で、内側部材120の連結穴124を第1ボールスタッド810のボール部812に嵌め込む。その後、作業者が外側部材130から指を離すことによって、外側部材130がバネ112の力によって第1限界位置(
図2)に戻り、外側部材130の切欠部134が第1ボールスタッド810のスタッド部814に嵌り込む。その際、作業者は、内側部材120の外周面122sに設けられた溝129が外側部材130の外側部材端面131に隣接していることを目視することによって、第1ボールスタッド810が第1連結部110と確実に連結されていることを確認できる。これらの手順を経て、第1ボールスタッド810に対する第1連結部110の取り付けが完了する。これによって、車両に対する車両用バックドア支持装置10の取り付けが完了する。作業者は、車両用バックドア支持装置10の取り付けとは逆の手順によって、車両から車両用バックドア支持装置10を取り外すことができる。
【0034】
以上説明した第1実施形態によれば、内側部材120の連結穴124がZ軸周りの径方向に拡張されているため、Z軸周りの径方向において、第1ボールスタッド810を着脱する作業スペースに余裕がない場合や、第1ボールスタッド810の配置に誤差がある場合であっても、第1ボールスタッド810を連結穴124に対して容易に着脱できる。したがって、電動式バックドア開閉車両の製造工程における作業性を向上させることができる。
【0035】
また、連結穴124の拡張範囲がX軸方向からZ軸周りの一方の径方向に亘るため(本実施形態では、−X軸方向から+Y軸方向に亘る範囲)、連結穴124に嵌め込んだ第1ボールスタッド810のスタッド部814の軸をX軸に合わせてから外側部材130の切欠部134にスタッド部814を嵌め込む作業の容易化を図ることができる。
【0036】
また、外側部材130を第2限界位置(
図3)に移動させることによって第1ボールスタッド810に対して第1連結部110を容易に着脱可能としつつ、第1ボールスタッド810が第1連結部110と確実に連結されていることを内側部材120の目印である溝129を用いて確認できる。その結果、電動式バックドア開閉車両の製造工程において、電動式車両用バックドア支持装置の代わりに、上記形態の車両用バックドア支持装置10を一時的に組み付けることによって、上記形態の車両用バックドア支持装置10が意図せずに外れてしまうことを防止しつつ、通電を必要とすることなく、バックドアを開閉して製造作業を進めることができる。
【0037】
また、内側部材120の目印である溝129は、内側部材120の外周面122sに設けられ、第1限界位置(
図2)に存在する外側部材130における外側部材端面131の位置を示す。これによって、溝129と外側部材端面131との位置関係に基づいて、第1ボールスタッド810が第1連結部110と確実に連結されていることを確認できる。
【0038】
B.第2実施形態
第2実施形態の車両用バックドア支持装置10は、第1連結部110に代えて第1連結部110Bを備える点を除き、第1実施形態と同様である。第1連結部110Bは、内側部材120に代えて内側部材120Bを備える点、ならびに、外側部材130に代えて外側部材130Bを備える点を除き、第1実施形態の第1連結部110と同様である。内側部材120Bは、連結穴124Bを有する。外側部材130Bは、切欠部134Bを有する。
【0039】
図5は、第2実施形態における連結穴124Bを閉鎖した状態にある第1連結部110Bの詳細構成を示す説明図である。
図5(a)は、連結穴124Bを閉鎖した状態にある第1連結部110Bの詳細構成を示す正面図である。
図5(b)は、連結穴124Bを閉鎖した状態にある第1連結部110Bの詳細構成を示す平面図である。
図5(c)は、
図5(a)における矢視C5−C5で切断した第1連結部110Bの詳細構成を示す断面図である。
【0040】
図6は、第2実施形態における連結穴124Bを開放した状態にある第1連結部110Bの詳細構成を示す説明図である。
図6(a)は、連結穴124Bを開放した状態にある第1連結部110Bの詳細構成を示す正面図である。
図6(b)は、連結穴124Bを開放した状態にある第1連結部110Bの詳細構成を示す平面図である。
図6(c)は、
図6(a)における矢視C6−C6で切断した第1連結部110Bの詳細構成を示す断面図である。
【0041】
第2実施形態の内側部材120Bは、連結穴124に代えて連結穴124Bを有する点、ならびに、第1実施形態の内側部材120と比較して各部がZ軸に沿って伸長した形状である点を除き、第1実施形態の内側部材120と同様である。内側部材120Bの連結穴124Bは、第1ボールスタッド810のボール部812を受け入れ可能にZ軸に直交する方向(−X軸方向)に向けて開口した穴である(
図6を参照)。第2実施形態の連結穴124Bは、−Z軸の軸方向に拡張した穴である。連結穴124Bの形状は、X軸に沿った方向から見た場合、ボール部812より一回り大きい円をZ軸の軸方向に拡張した長穴を成す。
【0042】
第2実施形態の外側部材130Bは、切欠部134に代えて切欠部134Bを有する点、ならびに、第1実施形態の外側部材130と比較して各部がZ軸に沿って伸長した形状である点を除き、第1実施形態の外側部材130と同様である。外側部材130Bの切欠部134Bは、Z軸の軸方向に拡張した連結穴124Bに合わせてZ軸の軸方向に拡張している点を除き、第1実施形態の連結穴124と同様である。
【0043】
以上説明した第2実施形態によれば、内側部材120Bの連結穴124BがZ軸の軸方向に拡張されているため、Z軸の軸方向において、第1ボールスタッド810を着脱する作業スペースに余裕がない場合や、第1ボールスタッド810の配置に誤差がある場合であっても、第1ボールスタッド810を連結穴124Bに対して容易に着脱できる。したがって、電動式バックドア開閉車両の製造工程における作業性を向上させることができる。
【0044】
また、外側部材130を第2限界位置(
図6)に移動させることによって第1ボールスタッド810に対して第1連結部110Bを容易に着脱可能としつつ、第1ボールスタッド810が第1連結部110Bと確実に連結されていることを内側部材120Bの目印である溝129を用いて確認できる。その結果、電動式バックドア開閉車両の製造工程において、電動式車両用バックドア支持装置の代わりに、上記形態の車両用バックドア支持装置10を一時的に組み付けることによって、上記形態の車両用バックドア支持装置10が意図せずに外れてしまうことを防止しつつ、通電を必要とすることなく、バックドアを開閉して製造作業を進めることができる。
【0045】
また、内側部材120Bの目印である溝129は、内側部材120Bの外周面122sに設けられ、第1限界位置(
図5)に存在する外側部材130Bにおける外側部材端面131の位置を示す。これによって、溝129と外側部材端面131との位置関係に基づいて、第1ボールスタッド810が第1連結部110Bと確実に連結されていることを確認できる。
【0046】
C.その他の実施形態
本明細書に開示する技術は、上述した実施形態、実施例および変形例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、上述した実施形態、実施例および変形例における技術的特徴のうち、発明の概要の欄に記載した各形態における技術的特徴に対応するものは、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えおよび組み合わせることができる。また、本明細書中に必須なものとして説明されていない技術的特徴については、適宜、削除できる。
【0047】
内側部材の連結穴は、Z軸周りの径方向およびZ軸の軸方向の各方向に拡張した穴であってもよい。これによって、Z軸の径方向および軸方向において、第1ボールスタッド810を着脱する作業スペースに余裕がない場合や、第1ボールスタッド810の配置に誤差がある場合であっても、第1ボールスタッド810を連結穴124Bに対して容易に着脱できる。
【解決手段】車両用バックドア支持装置は、ダンパと、第1連結部と、第2連結部とを備える。第1連結部は、内側部材と外側部材とバネとを含む。内側部材は、ダンパの一端に固定され、第1ボールスタッドのボール部を受け入れる連結穴を有する。外側部材は、内側部材の外側において往復移動可能に構成されている。バネは、+Z軸方向へ外側部材を押し付ける。外側部材は、外側部材端面と切欠部とを有する。外側部材が+Z軸方向へ移動可能な第1限界位置にある外側部材の切欠部は、内側部材の連結穴と重なり合う。外側部材が−Z軸方向へ移動可能な第2限界位置にある外側部材の切欠部は、内側部材の連結穴より−Z軸方向に位置する。内側部材の連結穴は、Z軸周りの径方向およびZ軸の軸方向の少なくとも一方の方向に拡張した穴である。