特許第6984921号(P6984921)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許69849212次ノードを追加するための方法およびその装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6984921
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】2次ノードを追加するための方法およびその装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/32 20090101AFI20211213BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20211213BHJP
【FI】
   H04W16/32
   H04W72/04 111
【請求項の数】21
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2020-502160(P2020-502160)
(86)(22)【出願日】2018年7月27日
(65)【公表番号】特表2020-527903(P2020-527903A)
(43)【公表日】2020年9月10日
(86)【国際出願番号】CN2018097324
(87)【国際公開番号】WO2019020091
(87)【国際公開日】20190131
【審査請求日】2020年1月16日
(31)【優先権主張番号】62/537,702
(32)【優先日】2017年7月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521291116
【氏名又は名称】5ジー アイピー ホールディングス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】シー,メイ−ジュウ
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,チェ−ミン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ユン−ラン
【審査官】 阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−530042(JP,A)
【文献】 LG Electronics Inc.,Procedures aspects for Option 7/7a/7x[online],3GPP TSG RAN WG3 #95bis R3-170945,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_95bis/Docs/R3-170945.zip>,2017年03月25日
【文献】 CMCC,The configuration issues of SCG SRB[online],3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1705795,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1705795.zip>,2017年05月07日
【文献】 Huawei, HiSilicon,Remaining issues on SCG SRB Configuration[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1707418,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1707418.zip>,2017年06月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(以下、UE)であって、
コンピュータ実行可能命令が具現化された、1または複数の非一時的なコンピュータ可読媒体と、
1または複数の前記非一時的なコンピュータ可読媒体に接続され、前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成された、少なくとも1つのプロセッサと、を有し、
前記コンピュータ実行可能命令は、
信号無線ベアラ(以下、SRB3)設定およびサービスデータ適応プロトコル(SDAP)設定を含む第1の無線リソース制御(以下、RRC)接続再設定メッセージを、マスターノードから受信すること、
前記受信することにおいて、前記マスターノードは、ノード間RRCメッセージを2次ノードから受信するように、および、該ノード間RRCメッセージを前記第1のRRC接続再設定メッセージ内にカプセル化するように構成されており、前記ノード間RRCメッセージは、前記SRB3設定および前記SDAP設定を含み、
前記第1のRRC接続再設定メッセージに応じて前記2次ノードを追加すること、および、
RRC接続再設定完了メッセージを、SRB3を介して、前記2次ノードに送信すること、
を指示する命令である、UE。
【請求項2】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
RRC接続要求メッセージおよびRRC接続再開要求メッセージのうちの1つを介して非明示的追加要求を前記マスターノードに送信すること、を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
RRC接続開始メッセージおよびRRC接続再開メッセージのうちの1つを介して非明示的追加応答を前記マスターノードから受信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項1に記載のUE。
【請求項4】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
少なくとも1つの候補2次ノードを示し、セル識別情報(以下、ID)、ゾーンIDおよびエリアIDのうちの少なくとも1つを有するセル選択結果を、第1のRRCメッセージを介して、前記マスターノードに報告すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項1に記載のUE。
【請求項5】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
前記セル選択結果における報告セルID最大数、前記セル選択結果における報告ゾーンID最大数、および、前記セル選択結果における報告エリアID最大数のうちの少なくともいずれか1つを示す非明示的追加応答を、第2のRRCメッセージを介して、前記マスターノードから受信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項4に記載のUE。
【請求項6】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
前記UEがサポートすることができる2次ノードの最大数を示すUE性能メッセージを、前記マスターノードに送信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項1に記載のUE。
【請求項7】
前記RRC接続再設定完了メッセージは、前記2次ノードからの第2のRRC接続再設定メッセージに応じて送信される、請求項1に記載のUE。
【請求項8】
基地局であって、
コンピュータ実行可能命令が具現化された、1または複数の非一時的なコンピュータ可読媒体と、
1または複数の前記非一時的なコンピュータ可読媒体に接続され、前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成された、少なくとも1つのプロセッサと、を有し、
前記コンピュータ実行可能命令は、
2次ノード追加要求を2次ノードに送信すること、
信号無線ベアラ3(SRB3設定およびサービスデータ適応プロトコル(SDAP)設定を含むノード間RRCメッセージを前記2次ノードから受信すること、
前記ノード間RRCメッセージをRRC接続再設定メッセージ内にカプセル化すること、および、
前記RRC接続再設定メッセージをUEに送信すること、
を指示する命令である、基地局。
【請求項9】
前記2次ノード追加要求は、UEの識別情報(IDを含む、請求項8に記載の基地局。
【請求項10】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
前記UEから、RRC接続要求メッセージおよびRRC接続再開要求メッセージのうちの1つを介して非明示的追加要求を受信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項8に記載の基地局。
【請求項11】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
前記UEに、RRC接続開始メッセージおよびRRC接続再開メッセージのうちの1つを介して非明示的追加応答を送信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項8に記載の基地局。
【請求項12】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
少なくとも1つの候補2次ノードを示し、セルID、ゾーンIDおよびエリアIDのうちの少なくとも1つを有するセル選択結果を、第1のRRCメッセージを介して前記UEから受信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項8に記載の基地局。
【請求項13】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
前記セル選択結果における報告セルID最大数、前記セル選択結果における報告ゾーンID最大数、および、前記セル選択結果における報告エリアID最大数のうちの少なくともいずれか1つを示す非明示的追加応答を、第2のRRCメッセージを介して、前記UEに送信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項12に記載の基地局。
【請求項14】
少なくとも1つの前記プロセッサは、さらに、
前記UEがサポートすることができる2次ノードの最大数を示すUE性能メッセージを、前記UEから受信すること、
を指示する前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている、請求項8に記載の基地局。
【請求項15】
UEが、信号無線ベアラ3(SRB3設定およびサービスデータ適応プロトコル(SDAP)設定を含む第1の無線リソース制御(RRC接続再設定メッセージを、マスターノードから受信するステップと、
前記受信するステップにおいて、前記マスターノードは、ノード間RRCメッセージを2次ノードから受信するように、そして、該ノード間RRCメッセージを前記第1のRRC接続再設定メッセージ内にカプセル化するように構成されており、前記ノード間RRCメッセージは、前記SRB3設定および前記SDAP設定を含み、
前記UEが、前記第1のRRC接続再設定メッセージに応じて前記2次ノードを追加するステップと、
前記UEが、RRC接続再設定完了メッセージを、SRB3を介して、前記2次ノードに送信するステップと、を含む、方法。
【請求項16】
前記UEが、RRC接続要求メッセージおよびRRC接続再開要求メッセージのうちの1つを介して非明示的追加要求を前記マスターノードに送信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記UEが、RRC接続開始メッセージおよびRRC接続再開メッセージのうちの1つを介して非明示的追加応答を前記マスターノードから受信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記UEが、少なくとも1つの候補2次ノードを示し、セルID、ゾーンIDおよびエリアIDのうちの少なくとも1つを有するセル選択結果を、第1のRRCメッセージを介して、前記マスターノードに報告するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記UEが、前記セル選択結果における報告セルID最大数、前記セル選択結果における報告ゾーンID最大数、および、前記セル選択結果における報告エリアID最大数のうちの少なくともいずれか1つを示す非明示的追加応答を、第2のRRCメッセージを介して、前記マスターノードから受信するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記UEが、該UEがサポートすることができる2次ノードの最大数を示すUE性能メッセージを、前記マスターノードに送信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記RRC接続再設定完了メッセージは、前記2次ノードからの第2のRRC接続再設定メッセージに応じて送信される、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願とのクロスレファレンス)
本出願は、2017年7月27日に出願された米国特許仮出願第62/537,702号、発明の名称「METHODS AND SYSTEMS FOR SECONDARY NODE BLIND ADDITION」、代理人整理番号US71605(以下、「US71605出願」と呼ぶ)の利益および優先権を主張する。US71605出願の開示は、参照により本出願に完全に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、無線通信技術に関し、とりわけ、2次ノードを追加するための方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、第5世代(5G)新無線(NR;New Radio)などの、次世代の無線ネットワークにおいて、二重接続(DC;dual-connectivity)を含む多重接続(MC;multi- connectivity)は、より多くの容量、データ、およびサービスをサポートすることが想定される。多重接続を用いて設定されたユーザ機器(UE;user equipment)は、アンカーとしての1つのマスターノードと、1つまたは複数の2次ノードとを有していてもよい。例えば、多重接続におけるUEは、データ配信のために、1つのマスタセル群(MCG;master cell group)および1つまたは複数の2次セル群(SCG;secondary cell group)を用いて設定され得る。各群は、1または複数のセルによって形成されてもよい。全てのセル群は、必ずしも同じタイプである必要はない。例えば、1つは、LTE(Long Term Evolution)またはeLTE(evolved LTE)の群であって、一方、他の1つは、NRセル群であってもよい。コアネットワークに関して、例えば、E−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)を採用すると、E−UTRAが接続するコアネットワークは、EPC(Evolved Packet Core)またはNGC(NextGen Core)または5Gコアネットワーク(5GC;5G Core Network)とすることができる。eLTEは、5GCに接続されたLTEとしても知られている。NR−NR DCの場合、および、MR(Multi−RAT)−DCの場合(例えば、NR−NR DC、EN(E−UTRAN New Radio)−DC、または、NE(New Radio E−UTRAN)−DCの場合)、各ネットワークノードは、それ自体の無線リソース制御(RRC;Radio Resource Control)エンティティを有することができるが、UEのRRCエンティティは、マスターノードのRRCエンティティに従ってもよい。
【0004】
多重接続におけるUEは、マスターノードとの接続、および、2次ノードとの接続の同時の接続を維持することができるが、場合によっては、UEは、セルがUEの2次ノードとして適している場合であっても、該セルに滞在(camp)しないことがある。
【0005】
したがって、当技術分野では、多重接続のために2次ノードを追加する機構を改善することが必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、2次ノードを追加するための方法およびその装置を対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
例示的な開示の態様は、添付の図面と共に読まれるとき、以下の詳細な説明から最も良く理解される。様々な特徴は、一定の縮尺で描かれておらず、様々な特徴の寸法は議論を明確にするために任意に増減されてもよい。
図1A】二種類の多重接続のシナリオを示す概略図である。
図1B】二種類の多重接続のシナリオを示す概略図である。
図2】本開示の典型的な実施形態に係る、2次ノードを非明示的に追加する方法を示すフローチャートである。
図3】本開示の典型的な実施形態における、2次ノードを非明示的に追加する方法を示すフローチャートである。
図4】本開示の典型的な実施形態における、2次ノードの非明示的追加手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
図5】本開示における具体的な実施形態における、UEとマスターノードとの間で実施される処理を説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
図6】本開示における具体的な実施形態における、UEとマスターノードとの間で実施される処理を説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
図7】本開示における具体的な実施形態における、非明示的追加の要求および応答の手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
図8】本開示における具体的な実施形態における、非明示的追加の要求および応答の手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
図9】本開示における具体的な実施形態における、UEとマスターノードと2次ノードとの間で実施される処理を説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
図10】本開示における具体的な実施形態における、通常の2次ノードの追加手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
図11】本出願のある具体的な実施形態に係る、無線通信装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の説明は、本開示における例示的な実施形態に関連する特定の情報を含む。本開示における図面およびそれらの添付の詳細な説明は、単に例示的な実施形態に向けられている。しかし、本開示は、これらの例示的な実施形態のみに限定されるものではない。本開示の他の変形および実施形態は、当業者には想起されるであろう。特に断らない限り、図中の同様のまたは対応する要素は、同様のまたは対応する参照番号によって示されてもよい。さらに、本開示における図面および例示は、概して、一定の縮尺ではなく、実際の相対的な寸法に対応することを意図していない。
【0009】
一貫性および理解の容易さのために、同様の特徴は(いくつかの例では、図示されていないが)、例示的な図では数字によって識別される。しかし、異なる実施形態における特徴は、他の点で異なっていてもよく、したがって、図面に示されるものに狭く限定されるものではない。
【0010】
「1つの実施態様」、「ある実施形態」、「典型的な実施形態」、「様々な実施形態」、「いくつかの実施態様」、「本願の各実施形態」などの語句が用いられるが、このように記載された本願の1または複数の実施形態は、特定の特徴、構造、または、特色を含み得るが、本願のすべての可能な実施形態は、上述の特定の特徴、構造、または、特色を必ず含むとは限らない。また、「1つの実施態様では」または「典型的な実施形態では」という語句を繰り返し使用するが、「ある実施形態」とは、同じ実施態様を指すこともあるが、異なる実施形態を指すことがある。さらに、「本願」に関連して、「各実施形態」などの語句のいずれかを使用したからといって、それが、本願のすべての実施形態が上述の特定の特徴、構造、または、特色を含んでいなければならないという意味には決してならない。そうではなく、「各実施形態」などの語句の使用は、本願の少なくともいくつかの実施形態が上述の特定の特徴、構造、または、特色を含んでいるのだと解釈されるべきである。「結合された(coupled)」という用語は、直接的であろうと、介在する構成要素を介して間接的であろうと、接続されたものとして定義され、必ずしも物理的接続に限定されない。「〜を備える(comprising)」という用語が使用される場合、[〜を含む(include)が、必ずしもこれに限定されない]ことを意味する。特に、そのように記載された組み合わせ、グループ、シリーズ、および均等物におけるオープンエンドの包含またはメンバーシップを示す。
【0011】
さらに、説明および非限定の目的のために、機能エンティティ、技法、プロトコル、標準などの特定の詳細が、説明される技術の理解を提供するために記載される。他の例では、不必要な詳細で説明を不明瞭にしないように、周知の方法、技術、システム、アーキテクチャなどの詳細な説明は省略される。
【0012】
当業者は、本開示に記載されている任意のネットワーク機能またはアルゴリズムが、ハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実行されてもよいことを直ちに理解するだろう。記載された機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせであり得るモジュールに対応してもよい。ソフトウェアのインプリメンテーションは、例えばメモリまたは他の種類の記憶装置などのコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含んでもよい。例えば、通信処理能力を有する1つ以上のマイクロプロセッサまたは汎用コンピュータは、対応する実行可能命令でプログラム化され、記載されているネットワーク機能またはアルゴリズムを実行してもよい。上記マイクロプロセッサまたは汎用コンピュータは、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイでできていてもよい、および/または、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いてもよい。本明細書に記載されている例示的な実施態様のうちのいくつかがコンピュータハードウェアにインストールされ、該ハードウェア上で実行されるソフトウェアを対象としているが、ファームウェアとして、あるいは、ハードウェアまたはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせとして実行される代替の例示的な実施態様は十分、本開示の範囲内である。
【0013】
コンピュータ読み取り可能な媒体としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM、登録商標))、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD ROM)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、またはコンピュータ読み取り可能な命令を記憶することができる任意の他の同等の媒体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0014】
無線通信ネットワークアーキテクチャ(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)システム、LTEアドバンスト(LTE−A)システム、またはLTEアドバンストProシステム)は、少なくとも1つの基地局、少なくとも1つのユーザ装置(UE)、およびネットワークへの接続を提供する1つ以上の任意のネットワーク要素を典型的に含む。上記UEは、上記ネットワーク(例えば、コアネットワーク(CN)、進化型パケットコア(EPC)ネットワーク、発展型ユニバーサル無線地上波アクセス(E−UTRA)ネットワーク、次世代コア(NGC)、5Gコアネットワーク(5GC)またはインターネット)と、上記基地局によって設定された無線アクセスネットワーク(RAN)を通じて、通信する。
【0015】
本出願において、UEとしては、移動局、携帯端末または携帯機器、ユーザ通信無線端末が挙げられるが、これらに限定されないことに留意されたい。例えば、UEは、携帯無線装置であってもよく、該携帯無線装置としては、無線通信能力を有する携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、または個人用デジタル補助装置(PDA)が挙げられるが、これらに限定されない。上記UEは、無線アクセスネットワークにおける1つ以上のセルと、電波インタフェース上で、信号を送受信するよう構成されている。
【0016】
基地局は、UMTSにおけるようなノードB(NB)、LTE−Aにおけるような発展型ノードB(eNB)、UMTSにおけるような無線ネットワークコントローラ(RNC)、GSM/GERANにおけるような基地局コントローラ(BSC)、5GCに関連するE−UTRA基地局におけるようなng−eNB、5G−ANにおけるような次世代ノードB(gNB)、およびセル内の無線通信を制御し、無線リソースを管理することができる任意の他の装置を含むことができるが、これらに限定されない。基地局は、ネットワークへの無線インタフェースを介して1つまたは複数のUEにサービスを提供するように接続することができる。
【0017】
基地局は、以下の無線アクセス技術(RAT)のうち少なくとも1つに従って、通信サービスを提供するように構成されてもよい。上記無線アクセス技術(RAT)としては、マイクロ波アクセスのための世界相互運用性(WiMAX)、グローバルモバイル通信システム(GSM(登録商標)、2Gと称されることが多い)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、汎用パケット無線システム(GRPS)、基本広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)に基づいたユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS、3Gと称されることが多い)、高速パケットアクセスシステム(HSPA)、LTE、LTE−A、eLTE(evolved LTE)、ニューラジオ(NR、5Gと称されることが多い)および/またはLTE−A Proが挙げられる。しかし、本出願の範囲は、上述のプロトコルに限定すべきではない。
【0018】
基地局は、無線アクセスネットワークを形成する複数のセルを使用して、特定の地理的エリアに無線カバレッジを提供するように動作可能である。基地局は、セルの動作をサポートする。各セルは、その無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにサービスを提供するように動作可能である。より具体的には、各セル(しばしばサービングセルと称される)は、その無線カバレッジ内の1つまたは複数のUEにサービスを提供する(例えば、各セルは、ダウンリンクおよび任意でアップリンクパケット送信のために、その無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにダウンリンクおよび任意でアップリンクリソースをスケジューリングする)。基地局は、複数のセルを介して無線通信システム内の1つまたは複数のUEと通信することができる。セルは、近接サービス(ProSe)をサポートするために、サイドリンク(SL)リソースを割り当ててもよい。各セルは、他のセルと重複するカバレージ領域を有してもよい。
【0019】
上述のように、NRのフレーム構造は、高信頼性、高データ速度、および低レイテンシ要件を満たしながら、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、超信頼通信、および低レイテンシ通信(URLLC)などの様々な次世代(例えば、5G)通信要件に対応するためのフレキシブルな構成をサポートする。3GPPで合意された直交周波数分割多重(OFDM)技術は、NR波形のための基準として機能してもよい。アダプティブサブキャリアスペーシング、チャネル帯域幅、およびサイクリックプレフィックス(CP)などのスケーラブルOFDM数秘学も使用してもよい。さらに、NRには(1)低密度パリティ検査(LDPC)符号および(2)ポーラ符号の2つの符号化方式が考えられる。符号化スキーム適応は、チャネル条件および/またはサービスアプリケーションに基づいて構成され得る。
【0020】
さらに、単一のNRフレームの送信時間間隔TX、ダウンリンク(DL)送信データ、ガード期間、およびアップリンク(UL)送信データが少なくとも含まれるべきであり、DL送信データ、ガード期間、UL送信データのそれぞれの部分もまた、例えば、NRのネットワークダイナミクスに基づいて構成可能であるべきであると考えられる。さらに、サイドリンクリソースは、ProSeサービスをサポートするためにNRフレームで提供されてもよい。
【0021】
図1Aおよび図1Bは、二種類の多重接続についてのシナリオを示す概略図である。表現を簡単にするために、図1Aおよび図1Bにおいては、UE102、セルN1、および、セルN2のみを示す。しかしながら、当業者にすでに通常よく知られているように、上述の多重接続の各シナリオは、複数のUEおよび複数のセルを含むように拡張されてもよい。一例としては、セルN1が、セルN2のように機能する複数のセルと協働することを考慮することによって、多重接続が確立されてもよい。
【0022】
図1Aにおいて、セルN1による通信可能エリアは、セルN2による通信可能エリアと部分的に重なっている。図1Bにおいては、セルN1による通信可能なエリアは、セルN1による通信可能エリアを包含する。セルN1とセルN2とは、同じ無線アクセス技術(RAT;Radio Access Tecnologies)に属していてもよいし、異なるRATに属していてもよい。例えば、セルN1およびセルN2は、NRのRATを用いたNRセルであってよい。他の例としては、セルN1とセルN2とには、(e)LTEのように、異なる種類のRATが適用されてもよい。
【0023】
本実施形態においては、UE102は、マスターノードとしてのセルN1にアクセスしてもよい。セルN1は、UEのサービス要求を補助するための2次ノードとして、セルN2を追加してもよい。描写のしやすさのために、マスターノードがセルN1として、2次ノードがセルN2として、それぞれ例示されている。しかし、本開示はここに示された例に限定されないと理解されるべきである。例えば、マスターノードおよび2次ノードは、それぞれ複数のセルを含んでいてもよい。
【0024】
UE102がセルN2に直接滞在(camp)しない理由の1つは、UE102とセルN2との間の信号の質が良好であって、セルN2がUE102からのサービス要求に応えられるけれども、UE102がセルN2から閉め出されているからである、ということが考えられる。よって、UE102は、セルN2よりもむしろ、マスターノードとしての他のセル(例えば、セルN1)と、RRC接続を確立してもよい。他の理由としては、図1Bに示されたように、セルN1による通信可能エリアがセルN2による通信可能エリアよりも広いからである、ということが考えられる。
【0025】
図2は、本開示の典型的な実施形態に係る、2次ノードを非明示的に追加(以下、非明示的追加(blind addition)と略称する)する方法を示すフローチャートである。通常の2次ノードの追加(以下、通常追加と略称する)の方法と比較して、非明示的追加は、2次ノードを追加する、他のタイプの手続きである。この手続きにおいては、マスターノードは、2次ノードを選択するための基礎となる特定の測定を実行するようにUEを構成することなく、該UEのために、1または複数の2次ノードを追加することができる。
【0026】
当業者であれば、図示された各処理の順序は例証にすぎず、これらの各処理の順序は、本開示に応じて変更されてもよいことを理解するであろう。本開示から逸脱しない範囲で、処理が追加されたり、減らされたりしてもよい。さらに、説明の便宜上、各実施形態に現れる、同じラベルが付与された各要素は、同一(もしくは類似)の要素であるとし、それらの要素の説明は、前述の説明のとおりである。
【0027】
処理202においては、UE(例えば、図1A図1Bにおける、UE102)は、RRC接続の再設定メッセージをマスターノード(例えば、図1A図1Bにおける、セルN1)から受信してもよい。
【0028】
一実施形態では、RRC接続再設定メッセージは、2次ノード(例えば、図1A図1Bにおける、セルN2)の設定情報、および、2次ノードにアクセスするために必要な情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。一例として、RRC接続再設定メッセージは、以下に示されるもののうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。すなわち、セル識別情報(ID)、ビーム設定、ランダムアクセスチャンネル(RACH;Random Access Channel)リソースとチャンネル状態情報参照信号(CSI−RS;Channel State Information-Reference Signal)設定との間の関連性、RACHリソースと新無線同期信号(NR−SS;New Radio-Synchronization Signal)設定との関連性、信号伝達無線ベアラ(SRB;Signaling Radio Bearer)設定、データ無線ベアラ(DRB;Data Radio Bearer)設定、スケジューリング要求(SR;Scheduling Request)設定、および、セルN2のアクセスカテゴリの標識のうちの少なくとも1つが含まれる。ある実施形態においては、SRB設定は、SRB3設定を含んでいてもよい。SRB3は、UEと2次ノードと間の信号無線ベアラとみなされる。
【0029】
処理204において、UE102は、RRC接続再設定メッセージに応じて、セルN2を2次ノードとして追加してもよい。
【0030】
処理206において、UE102は、RRC接続再設定完了メッセージをセルN2に送信してもよい。
【0031】
一実施形態では、RRC接続再設定完了メッセージは、SRB3を介してセルN2に送信される。
【0032】
図3は、本開示の典型的な実施形態における、2次ノードを非明示的に追加する方法を示すフローチャートである。本実施形態においては、少なくとも1つのセル(例えば、図1A図1BにおけるセルN1)を提供し、さらに、UE(例えば、図1A図1BにおけるUE102)のマスターノードとして(もしくは該マスターノードの一部として)動作する基地局によって、上記方法が実施される。
【0033】
処理302において、基地局は、2次ノード追加要求を、セル(例えばセルN2)に送信してもよい。
【0034】
処理304においては、基地局は、2次ノード追加応答を、セルN2から受信してもよい。
【0035】
一実施形態では、2次ノード追加応答は、UE102がセルN2にアクセスするために必要な情報を含んでいてもよい。一例として、2次ノード追加応答は、以下のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。すなわち、UEのID、ビーム設定、RACHリソースとCSI−RS設定との関連性、RACHリソースとNR−SS設定との関連性、SRB設定(例えば、SRB3設定)、DRB設定、SR設定、および、セルN2のアクセスカテゴリの標識のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0036】
処理306においては、基地局は、2次ノード追加応答に応じて、セルN2を2次ノードとして追加してもよい。
【0037】
処理308においては、基地局は、2次ノード追加応答メッセージに応じて、RRC接続再設定メッセージをUE102に送信してもよい。一例としては、上記基地局は、2次ノード追加応答をRRC接続再設定メッセージ内にカプセル化してもよい。
【0038】
図4は、本開示の典型的な実施形態における、2次ノードの非明示的追加手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0039】
本実勢形態においては、UE102は、多重接続のために適したセルを見つけるためのセル選択手続きを実施してもよい。一例としては、UE102がRRC接続をセルN1に対して確立する前に、UE102は、セルN1との間、および、セルN2との間の両方の信号の質を測定してもよい。UE102とセルN1との間の信号の質と、UE102とセルN2との間の信号の質とは、ともに、UE102にとって許容でき、かつ、適切である場合が想定される。上記の場合、セルN1およびセルN2は、UEのセル選択(セル再選択)のための基準(例えば、セル選択基準S、セルランキング基準R)を満たし得る。いくつかの基準(例えば、UE102とセルN2との間の信号の質が、UE102とセルN1との間の信号の質よりも良好である)に関して、UE102は、セルN1の代わりにセルN2にアクセスすることを要求してもよい。しかし、UE102は、アクセス禁止機構が原因でセルN2から閉め出されているか、または、セルN2との間でRRC接続障害(例えば接続確立障害)を有する可能性がある。この場合、UE102はセルN1に切り替えて、セルN1とのRRC接続をうまく確立するようにしてもよい。セルN1はUE102に対するマスターノードとしての役割を果たすことができる。よって、図4における手続きは、UE102にとって、セルN1を介して、2次ノードとしてセルN2を追加するために有益であり得る。
【0040】
一実施形態では、図4における手続きは、UE102が、セルN2の測定結果を把握し、セルN2がデータ送信およびサービスのサポートに適切なセルであると認識している状況に適用され得る。しかし、いくつかの理由のために(例えば、UE102がセルN2から閉め出されている、などのために)、UE102は、他のセル(例えば、セルN1)にアクセスしてもよいし、セルN1を介してセルN2を2次ノードとして追加してもよい。
【0041】
一実施形態では、UE102は、2次ノード追加(例えば、非明示的追加または通常追加)のために推奨されるセルを把握していなくてもよい。または、UE102は明示されない形で、マスターノード(例えばセルN1)に対し、推奨されるセルを伝達してもよい。この場合、セルN1は、2次ノード(例えばセルN2)をセルN1自体に追加してもよい。
【0042】
一実施形態では、UE102は、一組のセルとの間の信号の質、および/または、近隣のセルとの間の信号の質を測定してもよい。ここで、上記一組のセルは、ネットワークによって提供されているセル、および/または、以前にUE102が滞在していたセルである。この測定の結果、多重接続のために適切なセルが発見される。
【0043】
一実施形態では、1つのセルが、周波数間セルID、周波数内セルID、隣接セルID、ゾーンID、および、エリアIDの少なくとも1つをブロードキャストしてもよい。それから、UE102は、ブロードキャストされた情報(例えば、セルN1によって提供された情報)に基づいて、他のセルの信号の質を測定してもよい。例えば、UE102は、NR同期信号(NR−SS;Synchronization Signal)、および、NRセルごとのチャンネル状態情報参照信号(CSI−RS;Channel State Information-Reference Signal)の少なくとも1つを介してNRセルに到達するビームの品質を測定してもよい。そうすることによって、UE102は、NR−SSおよびCSI−RSの少なくとも一方の測定結果に基づき、自機のセルの質を導出してもよい。
【0044】
ある実施形態では、特定ゾーン内または特定エリア内のセルが、同一のゾーンIDまたはエリアIDをブロードキャストしてもよい。一例としては、セルN1は、セルN1自身が属しているゾーン/エリアを示すゾーンIDおよび/またはエリアIDをブロードキャストしてもよい。UE102は、ゾーンIDおよび/またはエリアIDによって示された、セルN1と同一のゾーン/エリアに位置する一群のセルに対して、測定を実行してもよい。
【0045】
ある実施形態では、セルN1は、隣接ゾーンIDおよび隣接エリアIDの少なくとも一方をブロードキャストしてもよい。このようなゾーンIDおよび/またはエリアIDは、当該ゾーンIDおよび/またはエリアIDを有する、セルN1と同じゾーン/エリアに位置する一群のセルに対して測定を実行するUE102を示していてもよい。
【0046】
ある実施形態では、UE102は、セル選択手順のための閾値を用いて、(事前)設定されてもよい。UE102は、多重接続に適する1または複数のセルを選択してもよいし、上記閾値に基づき、セルをランク付けしてもよい。一例としては、UE102が滞在するのに適切と考えられるセルは、少なくとも、上記閾値よりも良好な品質の信号であり得る。UE102は、上記適切と考えられるセルの中から、滞在するセルを1つ選択し、RRC接続を確立してもよい。
【0047】
図4に示されるように、処理402において、UE102は、セルN1とのRRC接続の確立手順/再開手順を実行してもよい。
【0048】
処理402で、UE102は、プリアンブル送信、および、セルN1からのランダムアクセス応答の受け付けを完了させていてもよいし、RRC待機状態からRRC接続済み状態への移行、または、RRC非アクティブ状態(または簡易接続状態)からRRC接続済み状態への移行を計画してもよい。
【0049】
一例として、UE102が、RRC待機状態からRRC接続済み状態へと移行する場合、UE102は、信号無線ベアラ0(SRB0;Signaling Radio Bearer)を介して、セルN1に対して、RRC接続要求メッセージを送信してもよい。そして、セルN1は、RRC待機状態からRRC接続済み状態への移行のために、RRC接続開始メッセージを、SRB0を介してUE102に返信してもよい。他の例では、UE102が、RRC非アクティブ状態(または簡易接続状態)からRRC接続済み状態へと移行する場合、UE102は、RRC接続再開要求メッセージを、SRB0を介してセルN1に送信してもよいし、セルN1は、RRC接続再開メッセージを、SRB1を介して返信してもよい。
【0050】
本実施形態では、UE102が、マスターノード(例えば、セルN1)からの各設定を測定することなく、マスターノードを介して、2次ノード(例えば、セルN2)を追加する(例えば、UEが補助する非明示的追加を行う)場合、UE102は、RRC接続確立手続/RRC接続再開手続において、RRCメッセージ(例えば、RRC接続要求メッセージまたはRRC接続再開要求メッセージ)を介して、セルN1に非明示的追加要求を送信してもよい。それから、セルN1は、RRC接続確立手続またはRRC接続再開手続において、UE102に対し、RRC接続開始メッセージ(またはRRC接続再開メッセージ)を介して、非明示的追加応答を返信してもよい。
【0051】
実施形態の1つでは、非明示的追加応答は、非明示的追加要求が受理されていること、非明示的追加要求は拒否されたが、RRC確立のための関連資源が承諾されていること、または、RRC確立と非明示的追加要求との両者が拒否されていること、を示していてもよい。
【0052】
実施形態の1つでは、非明示的追加要求は、RRC接続要求メッセージに対して(またはRRC接続再開要求メッセージに対して)、(例えば、少なくとも1ビットの)追加された標識によって実現されていてもよい。例えば、「1」は、非明示的追加が要求されていることを示し、「0」は、そのような要求がないことを示す。
【0053】
実施形態の1つでは、RRC接続要求メッセージ(もしくはRRC接続再開要求メッセージ)において確立を引き起こす確立トリガ(EstablishmentCause)の1つのフィールドは、RRC接続確立(またはRRC接続再開)を引き起こすことのうちの1つによって、2次追加(例えば、非明示的追加、通常追加など)が実行されるということを示すために、用いられてもよい。
【0054】
本実施形態においては、確立トリガ(EstablishmentCause)は、狭帯域(NB;Narrow Band)操作、例えば、LTEネットワークにおける、狭帯域のモノのインターネット(NB−IoT;NB Internet of Things)のために再利用されてもよい。しかし、本開示はこの構成に限定されない。いくつかの実施形態では、セルN1が非明示的追加要求を受信した場合、セルN1は、UE102が、後に続くRRCメッセージにおける2次ノード候補についてのセル選択結果を報告しようとしていることを、把握していてもよい。後に続くRRCメッセージとは、例えば、RRC接続開始完了メッセージ、または、RRC接続再開完了メッセージである。セル選択結果とは、例えば、適切なセルID/ゾーンID/エリアIDのリストである。
【0055】
実施形態の1つでは、UE102は、1または複数のセルについての信号の質の情報を収集し、当該信号の質の情報に基づいてセル選択結果を生成し、当該セル選択結果を、RRCメッセージを介して、マスターノード(例えばセルN1)に報告してもよい。RRCメッセージは、例えば、RRC接続開始完了メッセージ、またはRRC接続再開完了メッセージである。上記セル選択結果は、少なくとも1つの2次ノード候補を示していてもよい。一例としては、上記セル選択結果は、上記2次ノード候補が対応している、セルID、ゾーンID、および、エリアIDのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0056】
処理404に示されたように、UE102は、RRC待機状態からRRC接続済み状態への移行に関してRRC接続が確立したことを確認するために、RRC接続開始完了メッセージをセルN1に送信してもよい。
【0057】
RRC接続開始完了メッセージは、セル選択結果を含んでいてもよい。該セル選択結果は、上記2次ノード候補のセルID(例えば、セルN2のID)を少なくとも1つ含む。セルIDは、物理セルID(PCI;physical cell ID)、グローバルユニークID、または、モビリティ管理エンティティ(MME;Mobility Management Entity)/アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF;Access and Mobility Management Function)においてユニークなIDであってもよいが、これらには限定されない。セルN1は、RRC接続開始完了メッセージに対する応答において、示された候補の2次セルN2を、UEの2次ノードとして追加してもよい。図4では、処理404は、「RRC接続開始完了」メッセージの送信を示しているが、本開示は当該構成に限定されるわけではない。いくつかの実施形態では、処理404において、UE102は、RRC非アクティブ状態(もしくは簡易接続済み状態)からRRC接続済み状態への移行に関してRRC接続が再開したことを確認するために、セルN1に対して、RRC接続再開完了メッセージによって返答してもよい。RRC接続開始完了メッセージに含まれるメッセージの内容は、RRC接続再開完了メッセージに対しても適用可能である。
【0058】
一実施形態では、UE102は、上記信号の質の情報に基づいて、セル選択結果を生成してもよい。例えば、UE102とセルとの間の信号の質が、(事前に)設定された閾値を超えている場合、当該セルのIDは、UE102によって、セル選択結果に含まれる。
【0059】
UE102に関して、上記閾値、および/または、セルID/ゾーンID/エリアIDのリストを報告するために必要とされるその他の情報は、RRC接続確立手続/RRC接続再開手続が、上記システム情報メッセージを介して行われている間、セルN1によって設定されてもよい。システム情報メッセージとは、例えば、最小限のシステム情報(SI;System Information)、オンデマンドSI、または、その他のSIである。例えば、セルN1は、上記閾値をブロードキャストしてもよい。近隣のセルの信号強度、例えば、受信信号強度標識(RSSI;Received Signal Strength Indication)、参照信号受信電力(RSRP;Reference Signal Received Power)、または、参照信号受信品質(RSRQ;Reference Signal Received Quality)が、上記閾値を超えている場合、UE102は、上述のセルIDを、報告メッセージに入れてもよい。報告メッセージは、例えば、RRC接続開始完了メッセージ、または、RRC接続再開完了メッセージである。
【0060】
実施形態の1つでは、セル選択結果は、1以上の、セルID/ゾーンID/エリアIDを含んでいてもよい。RRC接続開始完了メッセージ(またはRRC接続再開完了メッセージ)においてUE102によって示されたセルは、2次ノードを選択するための、UEのセル(再)選択基準を満たす、該UEにとって適切なセルである。UE102によって示された、セルID/ゾーンID/エリアIDのリストを受信すると、セルN1は、それらのIDをフィルタリングしてもよいし、フィルタリングしなくてもよい。
【0061】
実施形態の1つにおいて、セルN1は、セル選択結果内で報告されたセルIDの最大数、セル選択結果内で報告されたゾーンIDの最大数、および、セル選択結果内で報告されたエリアIDの最大数のうちの少なくとも1つを、UE102に伝達してもよい。例えば、「報告セルID最大数(maxReportedCellIDs)」のような標識が、セルN1によって設定可能であってもよい。セルN1は、「報告セルID最大数」の標識を、各セルIDのデータ長、および、RRC接続開始完了メッセージのサイズに応じて設定してもよい。セルN1は、上述のような標識を、システム情報ブロードキャストメッセージ、または、RRC接続開始メッセージ(または、RRC接続再開メッセージ)を介して供給してもよい。システム情報ブロードキャストメッセージは、例えば、最小限のSI、オンデマンドSI、または、その他のSIである。UE102が、上記報告セルID最大数の標識を受信した場合、RRC接続開始完了メッセージまたは(RRC接続再開完了メッセージ)に含まれるセルIDの数は、報告セルID最大数によって表されている数を超えてはならない。他の例では、UE102は、RRC接続開始完了メッセージ(またはRRC接続再開完了メッセージ)において、少なくとも1つのゾーンID(またはエリアID)を報告してもよい。セルN1は、非明示的追加要求および応答の手続きを、報告されたゾーンID(またはエリアID)を持つ少なくとも1つのセルを介して実行してもよい。さらに別の例では、UE102は、RRC接続開始完了メッセ−ジ(またはRRC接続再開完了メッセージにおいて)、少なくとも1つゾーンID(またはエリアID)と、少なくとも1つのセルIDとを報告してもよい。このような場合、セルN1は、追加された2次ノードが報告されたゾーンIDにてタグ付けされていること、および、追加された2次ノードが報告されたセルIDのうちの1つに所属していること、を保証してもよい。セルN1は、セルIDのリストおよび/またはゾーンIDのリストの情報を用いて、UE102にとって適したセルを追加するためのフィルタリング機構を実施してもよい。
【0062】
実施形態の1つでは、セルN1は、周期値(例えば、100ミリ秒(ms))をブロードキャストしてもよい。UE102は、報告するメッセージにおいて(例えば、RRC接続開始完了メッセージにおいて、またはRRC接続再開完了メッセージにおいて)、上記周期値の期間に亘って良好な品質を保つセルのIDを供給してもよい。例えば、報告された適切なセルは、Nから100ミリ秒までの間、良好な品質を保つ任意のセルであり得る。ここで、Nは、UE102がRRC接続開始完了メッセージを送信する時点である。
【0063】
ある実施形態においては、セルN1は、適切なセルの報告順序を(例えば、RSSI値の降順または昇順にて)指定してもよい。例えば、昇順または降順の標識は、RRC接続開始メッセージ、最小限のSI、オンデマンドSI、または、他のSIにおいて、設定されてもよい。上記の場合では、セルN1は、非明示的追加の要求および応答の手順のためのフィルタリング機構を、上記順序に基づき実施してもよい。
【0064】
実施形態の1つでは、UE102は、セルN1に、UE102がサポートすることのできる2次ノードの最大数を伝達してもよい。例えば、「追加セル最大数」のような標識が、UE102からセルN1に送信されてもよい。上記標識は、UEの性能(例えばUE性能メッセージ)内に含まれていてもよい。あるいは、UEは、「追加セル最大数」という標識を、RRC接続開始完了メッセージ内の少なくとも1つのセルIDとともに供給してもよい。これにより、セルN1に、UEがサポートできる2次ノードの最大数を伝達する。例えば、降順が設定されている場合、セルN1は、第1の「追加セル最大数」のセルを追加してもよい。
【0065】
処理406においては、セルN1は、UE102によって指定されたセル(例えばセルN2)を用いて、非明示的追加の要求および応答を実施してもよい。上記処理においては、セルIDリスト/ゾーンIDリスト/エリアIDリストが、セルN1によってフィルタリングされた場合、セルN1は、フィルタリングされたセルID/ゾーンID/エリアIDに対応するセルに対して、非明示的追加の要求および応答の手続きを実施するだけであってもよい。
【0066】
非明示的追加の要求および応答の手続きが実施されている間、セルN1は、X2/Xnインタフェースを介して、RRC接続開始完了メッセージ(または、RRC接続再開完了メッセージ)内の少なくとも1つのセルIDによって示されているセルとの協働を実施してもよい。セルN1との協働の対象となるセルは、セルN1によってフィルタリングされてもよい。さらに、セルNIとの協働の対象となるセルは、セルN1との間のX2/Xnインタフェースを備えていてもよい。上記の場合、セルN1は、非明示的追加の要求メッセージを、UE102によって指定された全てのセルに送信することはしない。
【0067】
処理408においては、セルN1は、RRC接続再設定メッセージをUE102に送信してもよい。RRC接続再設定メッセージは、セルN2の設定、および、セルN2にアクセスするために必要な情報の少なくともいずれか一方を含んでいてもよい。UE102は、RRC接続再設定メッセージにおける設定に基づいて、さらに、セルN2を2次ノードとして追加してもよい。
【0068】
ある実施形態においては、セルN1がセルN2の設定情報を受信した場合、セルN1は、セルN2の情報をフィルタリングしてもよいし、フィルタリングしなくてもよい。フィルタリング機構が適用された場合、セルN1は、フィルタリングされていないセルからの設定情報を転送してもよいし、フィルタリングされていない設定情報を転送してもよい。例えば、セルN1は、1より多い数のRRCリソース応答メッセージを異なるセルから受信してもよい。セルN1は、RRCリソース応答メッセージ内の情報を、1または複数(ただし、追加セル最大数以下)のセルからUE102に転送するだけでもよい。UE102は、RRC接続再設定メッセージにおける設定に基づいて、さらにセルN2を2次ノードとして追加してもよい。さらに、UE102は、1を超える数のRRC接続再設定メッセージを受信してからは、複数の2次ノードを追加してもよい。上記の場合、1つのRRC接続再設定メッセージは1つのセルに対応してもよい。いくつかの実施形態では、RRC接続再設定メッセージは、セルN1によって受信されるRRCリソース応答メッセージの送信元である、1より多数のセルに対応していてもよい。
【0069】
実施形態の1つにおいては、1つのRRC接続再設定メッセージは、他のセルについての全ての設定情報を含んでいてもよい。よって、上述のようなRRC接続再設定メッセージにおいては、セルID、および、該セルIDに対応する設定を明示的に示すフィールドがあってもよい。あるいは、上述のようなRRC接続再設定メッセージ内には、設定を非明示的に示すフィールドがあってもよい。例えば、上記設定の順序は、UE102によって報告された上記リスト内のセルIDの順序を写したものであってよい。非明示的なRRC接続再設定メッセージの場合において、セルN1が1つのセルについて設定情報を供給しない場合、上述の設定を伝送するとされるフィールドは、空/Nullであってもよい。
【0070】
表1は、UE102によって報告されるセルIDのリストの一具体例を示す。表2は、RRC接続再設定メッセージ内に格納された、各設定のフィールドを示す。本具体例では、UE102が、非明示的なRRC接続再設定の指定を介して、RRC接続開始完了メッセージにおいてセルIDのリストを報告する場合、設定の順序は、セルIDのリストにおける順序に対応していてもよい。表1および表2に示されているとおり、セルID#1は設定#1に対応していてもよく、セルID#2は設定#2に対応していてもよい。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
セルN1が、セルID#3のセルを2次ノードとして追加する予定ではない場合、RRC接続再設定メッセージにおける、セルID#3に対応する設定のフィールドは、空/Null、または、デフォルト値であってもよい。
【0074】
実施形態の1つにおいては、セルN1は、セルN2からの応答(例えば、RRCリソース応答メッセージ)を、RRC接続再設定メッセージ内へとカプセル化して格納してもよい。この場合、RRCリソース応答メッセージは、ノード間のRRCメッセージとしてみなされ得る。
【0075】
処理410においては、UE102は、RRC接続再設定メッセージに応答して、RRC接続再設定完了メッセージをセルN1に送信してもよい。
【0076】
処理412において、UE102は、RRC接続開始完了メッセージ412を2次ノード(例えばセルN2)に送信してもよいし、セルN2とのRRC接続を確立してもよい。
【0077】
処理414においては、UE102は、セルN1とセルN2とを介して多重接続データ送信を実行してもよい。
【0078】
実施形態の1つにおいては、UE102は、複数のRRC接続再設定メッセージを、1以上のセルから受信してもよい。UE102は、RRC接続再設定メッセージをフィルタリングしてもよいし、フィルタリングしなくてもよい。UE102は、フィルタリング機構を実施する場合、UE102によってフィルタリングされていないセルから送信されたRRC接続再設定メッセージに基づいて、自機を設定してもよい。
【0079】
実施形態の1つでは、UE102は、RRC接続再設定メッセージをフィルタリングしてもよいし、および/または、同一のRRC接続再設定メッセージ内の設定さえもフィルタリングしてもよい。例えば、セルN1は、セルID#1およびセルID#に関して、設定情報を供給してもよい。しかし、UE102は、セルID#1を有するセルとのRRC接続を確立するだけでもよい。この場合、UE102は、セルID#2を有するセルが追加されていないことを示すために、セルID#2を含むRRC接続再設定完了メッセージを用いてセルN1に返答してもよい。セルN1は、さらに、UE102の設定をリセットする指示を、セルID#2を有するセルに与えてよい。実施形態の1つにおいては、UE102は、セルID#1を有するセルの追加に成功したことを示すために、セルID#1を含むRRC接続再設定完了メッセージを用いてセルN1に返答してもよい。セルN1は、さらに、セルID#2を有するセルに対して、UE102の設定をリセットするように指示してもよい。
【0080】
実施形態の1つにおいては、2次ノードのいずれについても設定がなされなかった場合、または、セル数が、追加セル最大数に成功裡に到達しなかった場合、2次ノード追加(例えば、非明示的追加や通常追加)は成功していないとみなされる。UE102は、さらに、セルN1とのRRC接続の再確立手続をトリガしてもよい。
【0081】
UE102は、受信されたRRC接続再設定メッセージに基づいて、セルN2に接続するように自機を設定してもよい。実施形態の1つにおいては、UE102には、セルN2内のSRB設定情報が提供される。そのことによって、UE102は、セルN2とのRRC接続を構築することができる。一例として、RRC接続はSRB3であってもよい。
【0082】
実施形態の1つにおいては、UE102は、セルN2を、SRB設定に従う2次ノードとして追加するために、RRCメッセージをセルN2に送信してもよい。上記RRCメッセージとは、例えば、RRC接続要求メッセージ、RRC接続開始完了メッセージ、および、RRC接続再設定完了メッセージである。SRB設定は、パケットデータ収束プロトコル(PDCP;Packet Data Convergence Protocol)エンティティの設定、無線リンク制御(RLC;Radio Link Control)エンティティの設定、および、SRB配信のためのメディアアクセス制御(MAC;Medium Access Control)エンティティの設定を含んでいてもよい。UE102は、自機のUEIDまたは任意の標識をこれらのRRCメッセージにおいて提供してもよい。上記任意の標識とは、UE102を認識するための鍵として、セルN2によって供給されたものであって、セルN1によって転送されたものである。
【0083】
実施形態の1つでは、UE102には、DRB設定が提供されてもよい。UE102は、DRB設定に基づいて、自機のデータ無線ベアラを設定してもよいし、および/または、データをセルN2に送信してもよい。DRB設定は、サービスデータ適応プロトコル(SDAP;Service Data Adaptation Protocol)エンティティの設定、PDCPエンティティの設定、RLCエンティティの設定、および、DRB配信のためのMACエンティティの設定を含んでいてもよい。
【0084】
実施形態の1つにおいては、UE102には、セルN2宛てのSR設定が提供されてもよい。UE102は、アップリンクのリソースを承諾するため、および/または、アップリンクを要求するために、SR設定に基づいて、スケジューリング要求を、セルN2に送信してもよい。
【0085】
実施形態の1つにおいては、UE102は、セルN2に関するビーム設定を保持するように構成されてもよい。UE102は、セルN2との間のビームレベル信号の送信および/または受信のためにビームを設定してもよい。
【0086】
実施形態の1つにおいては、UE102は、RACHリソースとNR−SSとの間の関連付け設定、および/または、RACHリソースとCSI−RSとの間の関連付け設定を保持するように構成されてもよい。UE102は、セルN2に対し、ランダムアクセスの手続きを実施してもよい。
【0087】
実施形態の1つにおいては、UE102には、特別なアクセスカテゴリを示す標識が提供されてもよい。UE102は、アクセスコントロール機構における標識に基づいて、セルN2にアクセスしてもよい。例えば、特別なアクセスカテゴリの禁止パラメータは、比較的緩い。例えば、このような特別なアクセスカテゴリは、アクセスコントロール機構を経由しない。例えば、このような特別なアクセスカテゴリは、システム情報(たとえばSIB1)内のアクセス制御パラメータにおいて示されない。例えば、上記設定は、スケジューリング要求設定を含む物理設定を含んだ、無線リソース設定であってもよい。
【0088】
図5は、本開示における具体的な実施形態における、UE(例えばUE102)とマスターノード(例えばセルN1)との間で実施される処理を説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0089】
処理502において、UE102は、セルN1にRRC接続要求を送信してもよい。当該RRC接続要求は、非明示的追加のための非明示的追加の要求を含んでいてもよい。
【0090】
処理504においては、セルN1は、RRC接続開始メッセージを用いて、UE102に対して返答してもよい。上記RRC接続開始メッセージの代わりに、RRC非アクティブ状態(または簡易接続状態)をRRC接続済み状態へ移行させるための、RRC接続再開メッセージが返答に用いられてもよい。
【0091】
実施形態の1つでは、セルN1が非明示的追加をサポートする場合、セルN1はさらにUE102に対し、RRC接続開始メッセージにおいて(またはRRC接続再開メッセージにおいて)セルN1が必要とするものを要求してもよい。セルN1が非明示的追加をサポートする場合、セルN1は、UE102に対して、RRC接続の開始(または再開)を許可して、さらに、当該RRC接続に適したセルの集合を報告してもよい。例えば、セルN1は、セルN1とのRRC接続を確立するための設定をUE102に対して行うために、RRC接続開始メッセージ(またはRRC接続再開メッセージ)において、無線リソース専用の設定を供給してもよい。例えば、無線リソース専用の設定は、無線ベアラ設定、PDPC設定、RLC設定、MAC設定およびPHY設定のうちの少なくともいずれか1つを有している。
【0092】
実施形態の1つにおいては、セルN1が、UE102によって提供されたセルIDのリストに基づいて、2次ノードを追加する予定である場合、セルN1は、セル選択結果において報告されたセルIDの最大数をUE102に伝達するために、「報告セルID最大数」の標識を、RRC接続開始メッセージ(またはRRC接続再開メッセージ)において設定してもよい。こうして、セルN1は、セルIDのリストに基づいて、2次ノードを追加してもよい。
【0093】
実施形態の1つにおいては、セルN1が、UE102によって提供されたゾーンIDのリストに基づいて、2次ノードを追加する予定である場合、セルN1は、セル選択結果において報告されたゾーンIDの最大数をUE102に伝達するために、「報告ゾーンID最大数」を、RRC接続開始メッセージ(またはRRC接続再開メッセージ)において示してもよい。それから、セルN1は、提供されたゾーンIDを持つ2次ノードを追加してもよい。
【0094】
実施形態の1つにおいては、セルN1が、UE102によって提供されたエリアIDのリストに基づいて、2次ノードを追加する予定である場合、セルN1は、セル選択結果において報告されたエリアIDの最大数をUE102に伝達するために、「報告エリアID最大数」を、RRC接続開始メッセージ(またはRRC接続再開メッセージ)において示してもよい。それから、セルN1は、提供されたエリアIDを持つ2次ノードを追加してもよい。
【0095】
実施形態の1つにおいては、UE102が、RRC非アクティブ状態(または簡易接続状態)にあり、UEの文脈における、先に追加されていた2次ノード情報を保持している場合、セルN1は、UEの文脈における先の2次ノードを、RRC接続開始メッセージ(またはRRC接続再設定メッセージ)における標識を介して追加することを、UE102に示してもよい。セルN1は、すでに、UEの文脈を有し、2次ノードが追加可能であることを確認していてもよい。UE102が、すでに1より多い数の2次ノードを追加しており、該1より多い数の2次ノードの情報が、UEの文脈において保持されている場合、セルN1は、1より多い(ただし、追加セル最大数よりも少ない)数の2次ノードを選択し、そして、UE102に、それらの2次ノードを追加するように指示してもよい。この場合、UE102は、(追加することを)提案されたセルIDを持つセルN1に対して返答しなくてもよい。
【0096】
処理506において、UE102は、セル選択結果を含むRRC接続開始完了メッセージ(またはRRC接続再開完了メッセージ)をセルN1に送信してもよい。例えば、セル選択結果は、2次ノードとなることに適している、1以上のセルを示す、セルIDリスト/ゾーンIDリスト/エリアIDリストを含んでいてもよい。
【0097】
図6は、本開示における具体的な実施形態における、UE(例えばUE102)とマスターノード(例えばセルN1)との間で実施される処理を説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0098】
本実施形態では、セルN1は、RRC接続拒否メッセージを用いて、2次ノードの追加(例えば、非明示的追加、通常追加)を拒否してもよい。図6に示されるように、処理602において、UE102は、非明示的追加要求を含むRRC接続要求メッセージを、セルN1に送信してもよい。セルN1が、RRC確立と非明示的追加との両者を拒否した場合、次に、処理604において、セルN1は、RRC接続拒否メッセージを用いてUE102に返答してもよい。
【0099】
他の実施形態においては、セルN1は、2次ノードの追加を拒否するが、RRC接続の確立を受け付けてもよく、それによって、RRC接続開始メッセージを用いて、UE102に対して返答してもよい。この場合、セルN1は、RRC確立に関連するリソースを承諾してもよいが、2次ノードの追加はまだ承諾しない。例えば、セルN1は、RRC接続確立の許可を認知するためのRRC接続開始メッセージを送信してもよい。そして、セルN1は、RRC接続確立を実現するための無線リソース設定を供給してもよい。しかし、セルN1は、RRC接続開始完了メッセージを送信するための、UE102にとって十分なサイズを、非明示的追加のための標識のいずれも用いずに(例えば、適切な、セルIDリスト/ゾーンIDリスト/エリアIDリストを添付することなく)、承諾するだけでもよい。RRC接続開始完了メッセージについての、上記無線リソース設定および適切なサイズは、無線リソース専用の設定に含まれていてもよい。
【0100】
実施形態の1つでは、2次ノード追加(例えば非明示的追加、通常追加)を受け付けるための標識がない場合、または、2次ノード追加のために必要な情報が、RRC接続開始メッセージに存在しない場合、UE102は、2次ノード追加がセルN1によって拒否されていることを把握してもよい。
【0101】
実施形態の1つでは、通常の2次ノード追加(通常追加と略称される)は、デフォルト設定により、2次ノード追加(例えば非明示的追加、通常追加)が拒否された際に起こり得る。通常追加の手続きの詳細な説明は、図10を参照して説明されることになる。
【0102】
実施形態の1つでは、セルN1は、RRC接続開始メッセージにおいて、2次ノード追加(例えば非明示的追加、通常追加)の標識を供給してもよい。この結果、UE102は、上記標識をチェックすることによって、例えば、適切なセルIDのリスト/ゾーンIDリスト/エリアIDリストなどのセル選択結果を報告することが許可されているか否かを、後続する報告RRCメッセージにおいて明示的に把握することができる。例えば、非明示的追加の標識は、1ビットであってもよい。例えば、「1」は、非明示的追加を受け付けることを意味し、「0」は、非明示的追加を拒否することを意味する。あるいは、「0」は、非明示的追加は拒否されているが、通常追加が引き継いでいることを意味する。
【0103】
図7は、本開示における具体的な実施形態における、非明示的追加の要求および応答の手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0104】
処理702においては、マスターノード(例えばセルN1)は、ノード間非明示的追加要求を、セル(例えばセルN2)に送信してもよい。上記セル(例えばセルN2)は、UE102によって指定され、かつ、セルN1がフィルタリング機構を実行する場合には、
セルN1によってフィルタリングで除外されないセルであってもよい。
【0105】
実施形態の1つでは、ノード間非明示的追加要求は、少なくとも1つのUEID(例えば、UE102のID)を含んでいてもよい。これにより、どのUEが、セルN2に対するRRC接続および/またはデータ送信を必要としているのかを、セルN2に知らせることができる。
【0106】
実施形態の1つでは、セルN1は、ノード間非明示的追加要求を、複数のセルに同時に送信してもよい。
【0107】
処理704においては、非明示的追加がセルN2によって許可された場合(例えば、セルN2が、UEの要求をサポートできると判断した場合)、セルN2は、ノード間非明示的追加応答を、肯定的フィードバック(例えば、ACK(acknowledgement)標識)を用いて、セルN1に返送してもよい。
【0108】
実施形態の1つでは、セルN2は、ノード間非明示的追加要求に応答して、UEIDに基づくUEの認可要求および/またはサービス要求について、コアネットワークを通じてチェックしてもよい。
【0109】
セルN2からの肯定的フィードバックが受信された後、セルN1が、さらに、RRC接続にアクセスおよび/または構築するための設定、および/または、セルN2へのデータ送信を実施するための設定を要求することが可能である。このように、処理706においては、セルN1は、さらに、RRCリソース要求を、セルN2に送信してもよい。
【0110】
実施形態の1つにおいては、セルN1は、肯定的フィードバックを送信しているセルをフィルタリングしてもよいし、しなくてもよい。例えば、セルN2がセルN1によるフィルタリングによって除外された場合、たとえ、セルN2がノード間非明示的追加応答において、ACKを伴って返答したとしても、セルN2は、RRCリソース要求を受信しなくてもよい。その一方で、セルN2がフィルタリングされなかった場合、または、N1がフィルタリング機構を実施しなかった場合、セルN2は、RRCリソース要求をセルN1から受信してもよい。例えば、RRCリソース要求は、セルN2を識別するためのUEIDを含んでいてもよい。
【0111】
処理708においては、セルN2は、RRCリソース応答をセルN1に送信してもよい。
【0112】
実施形態の1つにおいては、情報のいくつかは、RRCリソース応答に含まれていてもよい。それによって、UE102は、セルN2との間で、RRC接続にアクセスすること、RRC接続を構築すること、および、データ送信を実施することの少なくとも1つを行うことが可能になる。上記情報は、UEID、UE102のためのSRB設定、UE102のためのDRB設定、SR設定、ビーム設定、RACHリソースとNR−SS設定との間の関連性、RACHリソースとCSI−RS設定との間の関連性、および、特別なアクセスカテゴリの標識のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。上記情報の目的は、セルN2を2次ノードとして追加することを支援することにある。SRB設定は、UEとセルN2との間のSRB3を開始するためのUEの設定を含んでいてもよい。
【0113】
実施形態の1つにおいては、セルN2はタイマーを備える構成であってもよい。タイマーは、セルN2がセルN1からの要求を受け付けたとき、または、セルN2がUE102のためのリソースを準備するとき/取っておくときに作動する。ここで、要求を受け付けたときとは、例えば、セルN2が、ノード間非明示的追加応答を、肯定的フィードバック(例えばACK)を伴って送信するときである。ここで、リソースを準備するとき/取っておくときとは、例えば、セルN2が、RRCリソース応答を、設定を伴って送信したときである。タイマーが終了し、セルN2がUEの追加の情報または応答を受信しなかった場合、セルN2は、UE102のための設定をクリアするか、および/または、UE102のためのリソースを解放する。あるいは、セルN2は、UE102を閉め出してもよい。実施形態の1つにおいては、タイマーは、例えば、ノード間非明示的追加要求を介して、セルN1によって、セルN2に対して設定されてもよい。実施形態の1つにおいては、タイマーは、セルN2自身によって設定されてもよい。実施形態の1つにおいては、セルN2は、タイマーを、ノード間非明示的追加応答を介して、セルN1に送信してもよい。
【0114】
図7において示された、非明示的追加要求および応答の手続きは、4つの処理;処理702、処理704、処理706、および、処理708を含むが、本開示は、これらに限定されない。実施形態の1つにおいては、上記手続きは、2つの処理へと統合されてもよい。1つの処理は、マスターノード(例えばセルN1)が2次ノード追加要求を2次ノード(例えばセルN2)に送信する処理である。もう1つの処理は、マスターノードが2次ノードから2次ノード追加応答を受信する処理である。2次ノード追加要求は、特定のUE(例えばUE102)の2次ノードを追加するためのリソースの準備を要求するように構成されてもよい。例えば、2次ノード追加要求は、ノード間非明示的追加要求またはRRC接続リソース要求であってもよい。実施形態の1つでは、2次ノード追加の要求は、タイマーおよびUEIDのうちの少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。
【0115】
2次ノード追加応答は、2次ノード追加に係るマスターノードを確認するために、そして、UE102が2次ノードにアクセスするために必要な設定情報を供給するために、設定されてもよい。例えば、2次ノード追加応答は、ノード間非明示的追加応答か、または、RRC接続リソース応答であってもよい。図4について説明したように、例えば、2次ノード追加応答は、タイマー、UEID、ビーム設定、RACHリソースとCSI−RS設定との間の関連性、RACHリソースとNR−SS設定との間の関連性、SRB設定、DRB設定、SR設定、および、セルN2におけるアクセスカテゴリの標識のうち、少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0116】
図8は、本開示における具体的な実施形態における、非明示的追加の要求および応答の手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0117】
本実施形態では、セルN2が2次ノード追加を拒否した場合、セルN2は、否定的フィードバック(例えば、NACK標識)を用いて、セルN1に対して、ノード間非明示的追加応答を返信してもよい。
【0118】
図8に示されたように、処理802においては、セルN1は、ノード間非明示的追加要求をセルN2に送信してもよい。処理802は、実質的に、図7における処理702に対応するので、処理の詳細な説明は省略する。
【0119】
処理804においては、セルN2が要求された2次ノード追加を拒否する場合、セルN2は、否定的フィードバック(例えばNACK標識)を用いて、ノード間非明示的追加応答をセルN1に返信してもよい。例えば、非明示的追加は、セルN2がUE102の要求をサポートすることができないという理由で拒否されてもよい。この場合、セルN2は、ノード間非明示的追加応答メッセージにおける否定的フィードバック(例えばNACK標識)を用いて、セルN1に返答してもよい。
【0120】
図9は、本開示における具体的な実施形態における、2次ノードの非明示的追加の手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0121】
処理902においては、RRC待機状態をRRC接続済み状態へと移行させるため、または、RRC非アクティブ状態(または、簡易接続状態)からRRC接続済み状態へと移行させるために、UE102は、セルN1との間のRRC接続の確立/再開の手続きを実行してもよい。
【0122】
処理904においては、UE102は、セルN1に対し、セル選択結果を含むRRC接続開始完了メッセージを送信してもよい。
【0123】
処理906においては、セルN1は、受信されたRRC接続開始完了メッセージに対する応答として、セルN2との間で、非明示的追加要求および応答の手続きを実行してもよい。
【0124】
処理908においては、セルN1は、最初のRRC接続再設定メッセージをUE102に転送してもよい。
【0125】
実施形態の1つでは、最初のRRC接続再設定メッセージは、セルN2を追加する標識(例えば、セルN2のセルID)、および/または、セルN2にアクセスするために必要な情報を含んでいてもよい。上記必要な情報とは、例えば、ビーム設定、および/または、RACHリソースとCSI−RS設定との間の関連性、および/または、RACHリソースとNR−SS設定との間の関連性、および/または、セルN2における特別なアクセスカテゴリの標識である。
【0126】
UE102は、最初のRRC接続再設定メッセージに対する応答として、処理910に示すとおり、セルN2との間で、RRC接続確立の手続きを実行してもよい。
【0127】
処理912においては、セルN2は、第2のRRC接続再設定メッセージを介して、SCG/SNに固有の設定を用いてUE102を設定してもよい。SCG/SNに固有の設定とは、例えば、セルN2における、SRB設定、および/または、DRB設定、および/または、SR設定である。SRB設定は、SRB3設定を含んでいてもよい。
【0128】
UE102がセルN2の追加に成功した場合、処理914および処理916に示すとおり、UE102は、RRC接続再設定完了メッセージをセルN2とセルN1とのそれぞれに送信してもよい。
【0129】
処理918においては、UE102は、多重接続のために、セルN1およびセルN2との間で、データ送信を実行してもよい。
【0130】
いくつかの場合では、2次ノード追加(例えば非明示的追加、通常追加)が成功することは保証されていない。 例えば、UE102がセルN2とのRRC接続の確立に失敗した場合、UE102は、2次ノードの追加が失敗したことを、セルN1に対して宣言してもよい。他の例では、UE102が「追加セル最大数」の数の2次ノードを追加することに失敗した場合、UE102は、2次ノードの追加が失敗したことを、セルN1に対して宣言してもよい。
【0131】
一実施形態では、UE102がRRC接続を確立できなかった、および/または、任意の(追加されるであろう)2次ノードにデータを送信できなかった場合、UE102は、2次ノード追加の失敗を宣言してもよい。一例として、UE102は、RRCメッセージ(例えば、RRC接続再設定完了メッセージ、RRC接続再確立要求メッセージ)において、2次ノード追加の失敗を宣言してよい。例えば、RRC接続再設定完了メッセージ内の1ビットまたはビット列を、2次ノード追加失敗の標識としてもよい。
【0132】
一実施形態では、UE102は、さらに、RRCメッセージ(例えば、RRC接続再設定完了メッセージ、RRC接続再確立要求メッセージ)内に、2次ノード追加失敗を引き起こしたセルのセルIDを有していてもよいし、および/または、失敗の原因を提供してもよい。失敗の原因の例としては、チャンネルの品質が不十分である、RRC接続再設定完了メッセージを送る前に時間を使い果たしたなどのように、タイマーが時間を満了している、および、セルN2から応答がない、というものがある。一実施形態では、セルN2から応答がないのは、セルN2内のタイマーがタイムアウトしたことが原因であってもよい。前記タイマーは、セルN2がUE102のためにリソース/設定を承諾または確保する時、あるいは、UE102がセルN2にアクセスする時に、セルN2によって作動されてもよい。リソース/設定を承諾または確保する時としては、例えば、RRC接続の確立/再開手続き(RRCリソース応答の送信など)を実行している間が考えられる。一実施形態では、RRC接続再設定メッセージ内に前記のタイマーが含まれている場合、UEは、UEがRRC接続再設定メッセージをセルN1またはセルN2から受信した時に、タイマーを開始させる。
【0133】
セルN2内でタイマーがタイムアウトした場合、セルN2は、さらにUE102を拒否または閉め出してもよい。ここで、タイムアウトとは、タイマーが停止するまたは時間を満了するよりも前に、セルN2が、UE102からの応答を受信しないことを意味する。一実施形態では、セルN2内で、タイマーがタイムアウトした場合、セルN2は、たとえUE102がセルN2にメッセージを送信したとしても、UE102に返答しなくてもよい。そして、その結果、2次ノードの追加が失敗することがあり得る。一実施形態では、セルN2内で、タイマーがタイムアウトした場合、セルN2は、UE102に、RRC拒否メッセージを用いて返答してもよい。そして、その結果、2次ノードの追加が失敗することがあり得る。
【0134】
一実施形態では、セルN1は、少なくともセルIDおよび/またはUEIDの組み合わせを用いて、成功していないセルと協働し、当該セルに対してUE102のための設定およびリソースを解放するように要求してもよい。
【0135】
一実施形態では(例えばRRC接続再設定メッセージにおいて提供された)設定を有するすべての推奨された2次ノードが失敗したときに、2次ノード追加の失敗が宣言された場合、UE102は、RRCメッージにおいてセルIDをセルN1に提供しなくてもよい。例えば、RRCメッセージは、RRC接続再設定完了メッセージ、RRC接続再確立要求メッセージである。
【0136】
2次ノードの追加が一度失敗すると、UE102は、2次ノードの追加を中止してもよいし、非明示的追加を継続してもよいし、または、通常追加に切り替えてもよい。通常追加は、UEの測定報告に基づいている。UE102が非明示的追加を継続する場合、UE102は、最新の測定結果に基づいて、RRC接続再設定完了メッセージにおいて、セル選択結果(たとえば、セルIDまたはゾーンIDのリスト)を提供してもよい。RRC接続再設定完了メッセージが受信されると、セルN1は、UE102が示したセルに対して、および/または、UE102が示したゾーンID(またはエリアID)がタグ付けされたセルに対して、非明示的追加の要求および応答の手続きを実行してもよい。
【0137】
一実施形態では、UE102は、続いて起こる動作を指定するための少なくとも1つのフィールドを報告メッセージにおいて供給してもよい。例えば、前記フィールドが「1」である場合、UE102は非明示的追加を継続して実行してもよい。前記フィールドが「0」である場合、UE102は通常追加を実行してもよい。前記フィールが「Null」(空)である場合、UE102は、その時点で2次ノードを追加しなくてもよい。
【0138】
図10は、本開示における具体的な実施形態における、通常追加の手続きを説明するための、メッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0139】
本実施形態では、UE102は、2次ノードの追加(例えば、非明示的追加、通常追加)が失敗した後に、通常追加の実行を指定してもよい。
【0140】
図10に示されたように、処理1002において、UE102は、RRC接続再設定完了メッセージをセルN1に送信してもよい。RRC接続再設定完了メッセージは、セルN1に伝達するための通常追加の標識(例えば1ビット)を含んでいてもよい。あるいは、デフォルト設定により、2次ノードの追加失敗の標識は、通常追加要求の標識を表現していてもよい。
【0141】
セルN1が、RRC接続再設定完了メッセージにおいて、UE102による通常追加の要件を受信すると、処理1004において、セルN1は、RRC接続再設定メッセージにおいて、UE102のための測定を設定してもよい。例えば、RRC接続再設定メッセージは、測定設定を含んでいてもよい。一実施形態では、前記UEは、追加失敗を含んだRRCメッセージ(例えば、RRC接続再設定メッセージ、RRC接続再確立要求メッセージ)をセルN1に送信する。セルN1は、測定設定を含むRRCメッセージ(例えば、RRC接続再設定メッセージ)を介してUEに返答することになる。
【0142】
処理1006では、UE102は、測定設定に基づく測定を実行し、測定結果を含む測定報告をセルN1に送信してもよい。
【0143】
処理1008において、セルN1は、前記測定報告に基づいて、通常追加を実行し、それにしたがって、セルN2を、UE102の2次ノードとして追加してもよい。
【0144】
一実施形態では、2次ノードの追加が成功したとき、UE102は、その状況を、RRC再設定完了メッセージを介して認識してもよい。マスターノード(例えばセルN1)は、さらに、2次ノードの追加手続きの間に無事に追加された2次ノード(例えばセルN2)に対して、関連する測定を設定してもよい。
【0145】
一実施形態では、セルN1は、UEにより提案されたセル選択結果(例えばセルID/ゾーンID/エリアIDのリスト)を受信することなく、非明示的追加を実行してもよい。この種の非明示的追加を、「マスターノード発信の非明示的追加」と称する。例えば、セルN1は、RRC接続再設定メッセージをUE102に直接送信してもよい。RRC接続再設定メッセージは、以下のいずれか1つを少なくとも含む。以下とは、すなわち、セルN2の設定(例えばSN/SCGに固有の設定)、セルN2を追加する標識、および、セルN2にアクセスするために必要な情報である。SN/SCGに固有の設定は、セルN2によって供給されてもよい。RRC接続再設定メッセージは、セルN2からセルN1に送信されたSN−SCGに固有の設定を、(例えば、ノード間SN追加応答を介して)カプセル化してもよい。
【0146】
一実施形態では、UE102は、UE102がRRC非アクティブ状態(または簡易接続状態)に移行したとき、すでに2次ノードの情報を有していてもよい。例えば、UEは、UEの文脈においてMCに関連した設定を保持していてもよい。例えば、前記MCに関連した情報とは、無線ベアラ設定、および/または、2次ノードもしくは2次セルのSCG設定であってもよい。この場合、セルN1がUEの文脈を有している場合、セルN1は、UE102に対して、2次ノード(例えば、セルN2)を追加することを通知してもよい。
【0147】
マスターノード発信の非明示的追加において、UE102は、2次ノードを追加するために、RRC接続再設定メッセージ内の設定に準拠してもよい。追加に成功した場合は、UE102は、セルN2とのRRC接続を、RRCメッセージ(例えばRRC接続開始完了メッセージ)を介して、構築してもよい。
【0148】
一実施形態では、マスターノード発信の非明示的追加は、図4または図9における「非明示的追加の要求および応答」のブロック以降の処理を含んでいてもよい。例えば、非明示的追加に成功した場合、UE102は、非明示的追加に成功したことを示すためのRRC接続再設定完了メッセージを送信してもよい。非明示的追加に失敗した場合、UE102は、セルN1に対して報知するRRC接続再設定完了メッセージ内に非明示的追加の失敗を示してもよい。
【0149】
上述の実施形態では、マスターノード発信の非明示的追加の失敗は、UEによって補助される非明示的追加に類する方法で、対処され得る。例えば、デフォルト設定により、非明示的追加の失敗に引き続いて通常追加が発生する。この場合、UE102は、通常追加の要求を暗に表しながら、セルN1に対して非明示的追加の失敗を示してもよい。他の例では、UE102は、RRC接続再設定完了メッセージにおいて、例えば、1ビットを用いて、非明示的追加の失敗を示してもよい。UE102はさらに、非明示的追加の要求または通常追加の要求をさらに示してよい。例えば、「1」ビットは、非明示的追加の要求を意味し、「0」ビットは、通常追加の要求を意味している。さらに他の例では、UE102は、RRC接続再設定完了メッセージにおいて、非明示的追加の失敗を(例えば、1ビットを用いることにより)示してもよい。そして、セルN1は、RRC接続確立の後に、関連する測定を設定することによって、通常追加を開始してもよい。
【0150】
図11は、本出願のある具体的な実施形態に係る、無線通信装置を示すブロック図である。無線通信装置は、本開示において図示および説明したとおり、UE、基地局、または、ネットワークノードであり得る。
【0151】
図11に示すように、無線通信装置1100は、トランシーバ1106、プロセッサ1108、メモリ1102、ひとつまたは複数の表示コンポーネント1104、および少なくとも一つのアンテナ1110を備える。無線通信装置1100はまた、RFスペクトル帯域モジュール、基地局通信モジュール、ネットワーク通信モジュール、およびシステム通信管理モジュール、入力/出力(I/O)ポート、I/Oコンポーネント、および電源(図11には明示的に示されていない)を含み得る。これらの構成要素のそれぞれは、1つまたは複数のバス1124を介して、直接または間接的に、互いに通信することができる。
【0152】
送信機1116および受信機1118を備えるトランシーバ1106は、時間および/または周波数リソース分割情報を送信および/または受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、トランシーバ1106は、使用可能、使用不可能、および柔軟に使用可能なサブフレームおよびスロットフォーマットを含むが、これらに限定されない、様々なタイプのサブフレームおよびスロットで送信するように構成され得る。トランシーバ1106は、データおよび制御チャネルを受信するように構成され得る。
【0153】
無線通信装置1100は、様々なコンピュータ可読媒体を備えることができる。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置を含む。コンピュータ記憶媒体は、伝播データ信号を含まない。通信媒体は、典型的には、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを、搬送波または他のトランスポート機構などの変調データ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。
【0154】
メモリ1102は、揮発性および/または不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含むことができる。メモリ1102は、取り外し可能、取り外し不能、またはそれらの組み合わせであってもよい。例示的なメモリは、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどを含む。図11に示すように、メモリ1102は、データ1112と、実行されると、プロセッサ1108に、ここで説明された様々な機能を実行させるように構成されたコンピュータ可読コンピュータ実行可能命令1114(例えば、ソフトウェアコード)とを格納することができる。あるいは、命令1114は、プロセッサ1108によって直接実行可能ではなく、無線通信装置1100に(例えば、コンパイルされ実行されるときに)ここで説明される様々な機能を実行させるように構成されてもよい。
【0155】
プロセッサ1108は、インテリジェントハードウェアデバイス、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、ASICなどを含み得る。プロセッサ1108は、メモリを含むことができる。プロセッサ1108は、メモリ1102から受信したデータ1120および命令1122、ならびにトランシーバ1106、ベースバンド通信モジュール、および/またはネットワーク通信モジュールを介した情報を処理することができる。プロセッサ1108は、アンテナ1110を介した送信のためにトランシーバ1106に送信されるべき情報を処理することができる。
【0156】
1つまたは複数の表示コンポーネント1104は、個人または他のデバイスにデータ表示を提示する。例示的な1つまたは複数の表示コンポーネント1104は、表示デバイス、スピーカー、印刷コンポーネント、振動コンポーネントなどを含む。
【0157】
上記の説明から、様々な技術が、これらの概念の範囲から逸脱することなく、本出願で説明される概念を実行するために使用され得ることが明らかである。さらに、概念は、特定の実施形態を特に参照して説明されてきたが、当業者は、それらの概念の範囲から逸脱することなく、形態および詳細において変更を行うことができることを認識するであろう。したがって、説明された実施形態は、すべての点において、例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。また、本出願は、上述の特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの再構成、修正、および置換が可能であることを理解されたい。
図1A
図1B
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図3
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図11