特許第6984966号(P6984966)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6984966
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】荷役装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/08 20060101AFI20211213BHJP
【FI】
   B66F9/08 F
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-129757(P2017-129757)
(22)【出願日】2017年6月30日
(65)【公開番号】特開2019-11185(P2019-11185A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2020年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】三菱ロジスネクスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮内 善範
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−038297(JP,A)
【文献】 実開昭57−077300(JP,U)
【文献】 実開平02−124994(JP,U)
【文献】 実開昭60−137797(JP,U)
【文献】 米国特許第4683987(US,A)
【文献】 特開2009−057165(JP,A)
【文献】 特開平07−187591(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右マスト間に配置され前記左右マストに沿って昇降するシリンダに取り付けられ、チェーンの端部を留める第1取付部材と、
前記左右マストに沿って昇降するアタッチメントに作動油としての圧油を給排するための配管と、
前記配管のうちの前記シリンダの上部から垂下される第1ホースを前記第1取付部材とともに固定する第2取付部材と
前記配管のうち前記左右マストのそれぞれから引き回された第2ホースを前記シリンダの近傍において案内する第1ガイド部材と、
前記第1取付部材と前記第1ガイド部材とを連結する第3取付部材とを備える荷役装置。
【請求項2】
請求項に記載の荷役装置において、
前記第1ガイド部材は、前記シリンダが昇降する方向に沿って延伸する荷役装置。
【請求項3】
請求項に記載の荷役装置において、
前記左右マストのそれぞれに取り付けられ、前記左右マストが延伸する方向に沿って前記第2ホースを案内する第2ガイド部材をさらに備え、
前記第3取付部材は、前記第1ガイド部材と前記第2ガイド部材とが互いに対向するように、前記第1取付部材と前記第1ガイド部材とを連結する荷役装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷役装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、フォークリフト用センタシリンダの後方に設けられた中間タイビームと、中間タイビームから上方に向けて延伸するように設けられたガイドプレートとに、各種の油圧用ホースが固定されるフォークリフトの油圧配管装置が知られている(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−38297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、中間タイビームがセンタシリンダの上部に設けられるため、フォークリフトの前方視界が狭くなるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、荷役装置は、左右マスト間に配置され前記左右マストに沿って昇降するシリンダに取り付けられ、チェーンの端部を留める第1取付部材と、前記左右マストに沿って昇降するアタッチメントに作動油としての圧油を給排するための配管と、前記配管のうちの前記シリンダの上部から垂下される第1ホースを前記第1取付部材とともに固定する第2取付部材とを備える。また、前記荷役装置は、前記配管のうち前記左右マストのそれぞれから引き回された第2ホースを前記シリンダの近傍において案内する第1ガイド部材と、前記第1取付部材と前記第1ガイド部材とを連結する第3取付部材とをさらに備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ホースを左右マスト間のシリンダに取り付けて、フォークリフトの前方視界が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施の形態によるフォークリフトの一例を示す側面図である。
図2図2(a)は荷役装置の正面図であり、図2(b)は荷役装置の背面図であり、図2(c)は荷役装置の上部平面図である。
図3】荷役装置の一部を拡大して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態によるフォークリフトについて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるフォークリフトの側面図である。フォークリフト1は、走行用車輪2および運転席3が設けられた車両本体4と、車両本体4の前部に設けられた荷役装置5とを備えている。荷役装置5は、車両本体4の前部に固定される左右一対の外マスト6と、外マスト6に支持案内されて昇降自在な左右一対の内マスト7と、内マスト7に昇降可能に配置された昇降体であるキャリッジ8とを備える。キャリッジ8には、アクチュエータを備えた各種のアタッチメント9(たとえばサイドシフト、フォークシフト、サイドクランプ、スタビライザ等)が設けられる。なお、荷役装置5については、詳細を後述する。また、外マスト6と車両本体4との間には、外マスト6を前後方向に傾動させるチルトシリンダ13が設けられている。
【0009】
本実施の形態においては、荷役装置5として2段式フルフリーマストを例に挙げて説明する。なお、荷役装置5は2段式フルフリーマストに限定されず、3段以上の多段式フルフリーマストでもよい。荷役装置5は、一対の外マスト6と、一対の内マスト7と、外マスト6に案内される内マスト7を昇降する一対のリフトシリンダ10と、キャリッジ8を昇降させるためのセンタシリンダ11と、を備える。
【0010】
図2も参照して、本実施の形態の荷役装置5について説明する。図2(a)は、荷役装置5の正面図、図2(b)は荷役装置5の背面図、図2(c)は荷役装置5の上部平面図である。外マスト6は内マスト7のガイドレールとして機能する。外マスト6は、右外マスト6Rと左外マスト6Lとから構成される。一対の外マスト6の上端部どうし、すなわち右外マスト6Rの上端部と左外マスト6Lの上端部が外マスト連結部61により連結されている。一対の外マスト6の下端部どうしは、シリンダサポート62により連結されている。このシリンダサポート62により一対のリフトシリンダ10が支持される。また、外マスト連結部61とシリンダサポート62との間にて、一対の外マスト6はチルトビーム63により連結される。
【0011】
リフトシリンダ10は、ラム式またはピストン式の油圧シリンダであり、上述したようにシリンダサポート62によって支持される。一対のリフトシリンダ10は、左リフトシリンダ10Lと右リフトシリンダ10Rとから構成される。リフトシリンダ10の先端、すなわちリフトシリンダ10の上端部に設けられたピストンロッド101の先端は内マスト7の上端に接続される。
【0012】
内マスト7は、外マスト6の内側(フォークリフト1の左右方向の内側)に設けられ、キャリッジ8のガイドレールとして機能する。内マスト7は、右内マスト7Rと左内マスト7Lとから構成される。一対の内マスト7の上端部どうし、すなわち右内マスト7Rの上端部と左内マスト7Lの上端部が内マスト連結部71により連結されている。内マスト連結部71には、上述したリフトシリンダ10のピストンロッド101の先端が接続される。一対の内マスト7の下部は、右内マスト7Rと左内マスト7Lとを連結する内マスト中間ビーム72によって連結される。内マスト7は、リフトシリンダ10のピストンロッド101の伸縮動作に合わせて、外マスト6に沿って昇降する。
【0013】
センタシリンダ11は、ラム式またはピストン式の油圧シリンダであり、内マスト7の内マスト中間ビーム72の左右方向の略中央にて、フォークリフト1の前面側から取り付けられる。センタシリンダ11のピストンロッド111の先端には、チェーンホイール部(不図示)が設けられる。チェーンホイール部には、一端がキャリッジ8に固定され、他端がセンタシリンダ11の後方(運転席3側)に固定されたチェーンが巻き掛けられる。キャリッジ8は、センタシリンダ11のピストンロッド111の伸縮動作に合わせて、内マスト7に沿って昇降する。なお、センタシリンダ11には、複数のホースを案内する案内部が取り付けられている。複数のホースと案内部とについては、詳細を後述する。
【0014】
2段式フルフリーマストである荷役装置5は上記のように構成され、まず、センタシリンダ11のピストンロッド111が伸長してキャリッジ8およびアタッチメント9が上昇する。そして、センタシリンダ11のピストンロッド111が最大長まで伸長すると、リフトシリンダ10のピストンロッド101が伸長して内マスト7が上昇し、これによりキャリッジ8およびアタッチメント9がさらに上昇する。荷役装置5は、上記の通りセンタシリンダ11を先行して作動させ、これに続いてリフトシリンダ10が作動するように、車両本体4に設けられたコントロールバルブ(不図示)からの作動油をリフトシリンダ10およびセンタシリンダ11に供給する配管40を備える。
【0015】
荷役装置5は、車両本体4に設けられた不図示のコントロールバルブとアタッチメント9が備える不図示のアクチュエータとを結び、アクチュエータを作動させるための作動油を給排するための配管50を有する。配管50は、右リフトシリンダ10Rの外周を渡ってアタッチメント9に接続される右配管51と、左リフトシリンダ10Lの外周を渡ってアタッチメント9に接続される左配管52とからなる。右配管51は、一対の第1右管路(パイプ)511と、一対の第1右ホース512と、一対の第2右管路(パイプ)513と、一対の第2右ホース514とからなる。左配管52は、一対の第1左管路(パイプ)521と、一対の第1左ホース522と、一対の第2左管路(パイプ)523と、一対の第2左ホース524とからなる。
【0016】
第1右管路511は、右ジョイント510Rを介して車両本体4側のホースと接続し、右リフトシリンダ10Rを渡って外マスト連結部61まで引き回される。一対の第1右ホース512は、外マスト連結部61の下部側の面に取り付けられた右ジョイント515Rを介して第1右管路511と接続する。第1右ホース512は、右リフトシリンダ10Rの内側にて右リフトシリンダ10Rに沿って上下方向に延伸する第1右ガイド部材81Rと、センタシリンダ11の右側にてセンタシリンダ11に沿って上下方向に延伸する第2右ガイド部材82Rとに案内されて、センタシリンダ11の上部右側近傍まで引き回される。第2右ガイド部材82Rは、後述するガイド取付部材90によって、上下方向に垂直な水平方向においてセンタシリンダ11から所定距離だけ離れた位置に取り付けられるので、第2右ガイド部材82Rは、センタシリンダ11から所定距離の位置にて第1右ホース512を上下方向に案内する。なお、上記の所定距離は、荷役装置5の他の構成の配置位置等との関係を考慮して、任意に設定することができる。
【0017】
一対の第2右管路513は、右ジョイント516Rを介して第1右ホース512と接続し、センタシリンダ11の下部に引き回される。一対の第2右ホース514は、センタシリンダ11の上部に設けられたホースプーリ83に掛装される。ホースプーリ83からフォークリフト1の運転席3側に垂下された第2右ホース514は右ジョイント517Rを介して第2右管路513と接続し、ホースプーリ83からフォークリフト1の前面側に垂下された第2右ホース514はアクチュエータと接続する。第2右ホース514は、運転席3側から内マスト中間ビーム72にネジ止めされた、例えば凸型の曲げブラケットであるビーム取付部材84により内マスト中間ビーム72に取り付けられる。
【0018】
左配管52については、上述した右配管51と左右対称の構成を用いて、左リフトシリンダ10Lの外周を渡ってアタッチメント9に接続される。第1左管路521は、左ジョイント510Lを介して車両本体4側のホースと接続し、左リフトシリンダ10Lを渡って外マスト連結部61まで引き回される。一対の第1左ホース522は、外マスト連結部61の下部側の面に取り付けられた左ジョイント515Lを介して第1左管路521と接続する。第1左ホース522は、左リフトシリンダ10Lの内側にて左リフトシリンダ10Lに沿って上下方向に延伸する第1左ガイド部材81Lと、センタシリンダ11の左側にてセンタシリンダ11に沿って上下方向に延伸する第2左ガイド部材82Lとに案内されて、センタシリンダ11の上部左側近傍まで引き回される。第2左ガイド部材82Lは、後述するガイド取付部材90によって、上下方向に垂直な水平方向においてセンタシリンダ11から所定距離だけ離れた位置に取り付けられるので、第2左ガイド部材82Lは、センタシリンダ11から所定距離の位置にて第1左ホース522を上下方向に案内する。なお、上記の所定距離は、荷役装置5の他の構成の配置位置等との関係を考慮して、任意に設定することができる。
【0019】
一対の第2左管路523は、左ジョイント516Lを介して第1左ホース522と接続し、センタシリンダ11の下部に引き回される。一対の第2左ホース524は、センタシリンダ11の上部に設けられたホースプーリ83に掛装される。ホースプーリ83からフォークリフト1の運転席3側に垂下された第2左ホース524は左ジョイント517Lを介して第2左管路523と接続し、ホースプーリ83からフォークリフト1の前面側に垂下された第2左ホース524はアクチュエータと接続する。第2左ホース524は、第2右ホース514と同様に、ビーム取付部材84により内マスト中間ビーム72に取り付けられる。
【0020】
以後の説明においては、右ジョイント510Rおよび左ジョイント510Lを総称する場合にはジョイント510と呼び、右ジョイント515Rおよび左ジョイント515Lを総称する場合にはジョイント515と呼び、右ジョイント516Rおよび左ジョイント516Lを総称する場合にはジョイント516と呼び、右ジョイント517Rおよび左ジョイント517Lを総称する場合にはジョイント517と呼ぶ。また、第1右ガイド部材81Rおよび第1左ガイド部材81Lを総称して第1ガイド部材81と呼び、第2右ガイド部材82Rおよび第2左ガイド部材82Lを総称して第2ガイド部材82と呼ぶ。
なお、以下の説明においては、右配管51と左配管52とは左右対称の構成を有するので、左右の構成に共通する内容に関しては、右側の構成を代表させて説明を行う。
【0021】
図3も参照して、配管50のうちの第1および第2右ホース512,514と、第1および第2左ホース522,524とを案内する案内部80と、案内部80をセンタシリンダ11に取り付けるためのガイド取付部材90について説明する。図3は、センタシリンダ11の上部付近を後方(運転席3側)から見た場合を表す外観斜視図である。すなわち、図3においては、紙面左奥がフォークリフト1の前方、紙面右手前がフォークリフト1の後方、紙面右奥がフォークリフト1の前方に対して右、紙面左手前がフォークリフト1の前方に対して左である。荷役装置5は、フォークリフト1の前後方向に延びる車軸Cを中心軸として左右対称の構成を有する。
【0022】
案内部80は、上述した第1ガイド部材81と、第2ガイド部材82と、ホースプーリ83とからなる。ガイド取付部材90は、センタシリンダ11の上部外周に巻かれたチェーン取付部材91と、チェーン取付部材91と上述した第2ガイド部材82とを繋ぐ連結部材92とからなる。
なお、第1ガイド部材81は一対のリフトシリンダ10のそれぞれに取り付けられ、第2ガイド部材82はセンタシリンダ11の左右にそれぞれ取り付けられる。
【0023】
第1ガイド部材81は、上述したようにリフトシリンダ10に沿って上下方向に延伸する。第1ガイド部材81は、延伸する方向(上下方向)と交差する面における断面がたとえばUの字形に形成され、Uの字形の断面の開部813が荷役装置5の内側、すなわちセンタシリンダ11側を向くように、マスト取付部材812により外マスト6に取り付けられる。第2ガイド部材82は、上述したようにセンタシリンダ11に沿って上下方向に延伸する。第2ガイド部材82は、延伸する方向(上下方向)と交差する面における断面がたとえばUの字形に形成され、Uの字形の断面の開部823が荷役装置5の外側、すなわちリフトシリンダ10側を向くように、ガイド取付部材90によってセンタシリンダ11に取り付けられる。なお、第1ガイド部材81のUの字形の断面の開部813と第2ガイド部材82のUの字形の断面の開部823とが、互いに対向するように第1ガイド部材81と第2ガイド部材82とが取り付けられる。すなわち、第1右ガイド部材81Rと第2右ガイド部材82Rとが対向し、第1左ガイド部材81Lと第2左ガイド部材82Lとが対向する。ホースプーリ83は、フォークリフト1の前後方向に対して直交する方向に延伸するシャフト(不図示)を軸として回転可能に、センタシリンダ11の上端部に取り付けられたホースプーリーブラケット(不図示)に取り付けられる。
【0024】
ガイド取付部材90のチェーン取付部材91は、センタシリンダ11のチェーン(不図示)を留めるための部材(たとえばO型金具)であり、センタシリンダ11の外周に沿って巻装される。チェーン取付部材91の運転席3側の一対の端部には、車軸Cに沿って運転席3側へ伸びる一対の締結部が形成され、この取付部にてボルト締めによりチェーン取付部材91がセンタシリンダ11に取り付けられる。また、この一対の締結部のそれぞれに連結部材92がボルト締め等により取り付けられる。
【0025】
本実施の形態における連結部材92は、上下方向に延伸する垂直延伸部921と、左右方向に延伸する水平延伸部922と、ガイド連結部923とから構成される。垂直延伸部921は、チェーン取付部材91の取付部に取り付けられるための取付孔が下端部に設けられ、フォークリフト1の前後方向に沿った平面を有する。上述したホースプーリ83から一対の第2右ホース514および第2左ホースが垂下して、センタシリンダ11の左右にそれぞれ設けられた一対の連結部材92の垂直延伸部921間に生じる空間を通過する。
【0026】
水平延伸部922は、垂直延伸部921の上端部に形成され、センタシリンダ11から第2ガイド部材82に向けて延伸する。ガイド連結部923は、水平延伸部922のリフトシリンダ10側端部近傍の上端に形成される。ガイド連結部923は、上下方向と交差し、フォークリフト1の運転席3側に向けて延伸する面として形成される。ガイド連結部923のリフトシリンダ10側の端部923Aは、第2ガイド部材82の上端部に取り付けられる。本実施の形態では、ガイド連結部923の端部923Aは、車軸Cに対して所定の角度をなす形状となるように形成される。このため、ガイド連結部923に取り付けられる第2ガイド部材82では、Uの字形の断面の開部823が車軸Cに対して所定の角度をなす。本実施の形態では、上述したように、第1ガイド部材81のUの字形の断面の開部813と第2ガイド部材82のUの字形の断面の開部823とが互いに対向するように、所定の角度が決定された場合を一例として示す。
【0027】
上記の水平延伸部922には取付孔が設けられ、センタシリンダ11の左右にそれぞれ設けられた一対の連結部材92の水平延伸部922は、運転席3側から例えば凸型の曲げブラケットであるホース取付部材85により係合される。これにより、一対の垂直延伸部921間の空間を垂下する一対の第2右ホース514および一対の第2左ホース524の車軸Cに沿った方向への動きを抑制しているので、ばらけることが抑制される。
なお、上述した連結部材92の形状は一例であり、上記の形状に限定されるものではなく、センタシリンダ11の近傍における第2ガイド部材82の形状等に応じて、第2ガイド部材82を取り付け可能となるためのあらゆる形状を採用することができる。
【0028】
荷役装置5では、まず、センタシリンダ11のピストンロッド111が伸長してキャリッジ8およびアタッチメント9が上昇する。このとき、ピストンロッド111の伸長にともなってホースプーリ83も上昇する。キャリッジ8の上昇とホースプーリ83の上昇および回転とにより、センタシリンダ11の前方に垂下されていた第2右ホース514および第2左ホース524とがセンタシリンダ11の後方(運転席3側)に送られる。
【0029】
センタシリンダ11のピストンロッド111が最大長まで伸長すると、リフトシリンダ10のピストンロッド101が伸長して内マスト7が上昇し、これによりキャリッジ8およびアタッチメント9がさらに上昇する。リフトシリンダ10のピストンロッド101が最大長まで伸長するまでの間に、第1右ホース512および第1左ホース522が内マスト7とともに上昇する。第1右ホース512および第1左ホース522は、上昇するセンタシリンダ11によりジョイント516側から上方へ向けて牽引される。そのため、第1右ホース512および第1左ホース522は、外マスト6に取り付けられた第1ガイド部材81の側から、センタシリンダ11とともに上昇する第2ガイド部材82の側に渡り、第2ガイド部材82に案内されながら上昇する。リフトシリンダ10のシリンダロッド101が最大まで伸長すると、第1右ホース512および第1左ホース522は、第1ガイド部材81の上方から第2ガイド部材82の下方に引き回される。この結果、一対の外マスト6L,6Rの間の空間を妨げる構成が存在しないので、運転席3から広い視界を確保することができる。
【0030】
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)荷役装置5は、左右の外マスト6間に配置され、外マスト6に沿って昇降するセンタシリンダ11に取り付けられ、チェーンの端部を留めるガイド取付部材90のチェーン取付部材91と、左右の外マスト6に沿って昇降するアタッチメント9に作動油としての圧油を給排するための配管50と、配管50のうちのセンタシリンダ11の上部から垂下される第2右ホース514および第2左ホース524をチェーン取付部材91とともに固定するホース取付部材85とを備える。これにより、内マスト中間ビーム72をセンタシリンダ11の上方近傍に配置することなく、センタシリンダ11から垂下する第2右ホース514および第2左ホース524をセンタシリンダ11に留めることができる。したがって、内マストビームをセンタシリンダの上方近傍に取り付ける従来技術とは異なり、センタシリンダ11の上方付近の視界を広く確保することができる。
【0031】
(2)荷役装置5は、配管50のうち左右の外マスト6のそれぞれから引き回された第1右ホース512および第1左ホース522をセンタシリンダ11の近傍において案内する第2ガイド部材82と、チェーン取付部材91と第2ガイド部材82とを連結するガイド取付部材90の連結部材92とを備える。これにより、センタシリンダ11のチェーンを留めるためのチェーン取付部材91に第2ガイド部材82を取り付けることができるので、第2ガイド部材82をセンタシリンダ11に取り付けるための新たな構成を必要とすることがない。したがって、新たな構成の追加により運転席3からの視界が狭くなることを抑制することができる。
【0032】
(3)第2ガイド部材82は、センタシリンダ11が昇降する方向に沿って延伸する。これにより、センタシリンダ11の昇降に伴って昇降する第1右ホース512および第1左ホース522を、フォークリフト1の前後方向や左右方向に揺らすことなく確実に案内することができる。
【0033】
(4)荷役装置5は、左右の外マスト6のそれぞれに取り付けられ、左右の外マスト6が延伸する方向に沿って第1右ホース512および第1左ホース522を案内する第1ガイド部材81をさらに備え、ガイド取付部材90の連結部材92は、第1ガイド部材81と第2ガイド部材82とが互いに対向するように、チェーン取付部材91と第2ガイド部材82を連結する。これにより、センタシリンダ11の昇降中に第1右ホース512および第1左ホース522にねじれ等を発生させることなく第1右ホース512および第1左ホース522を昇降させることができる。
【0034】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
一対の第2ガイド部材82に代えて、1つの第2ガイド部材82を備えても良い。たとえば、センタシリンダ11の後方(運転席3側)にて第1右ホース512および第1左ホース522を案内するように第2ガイド部材82を取り付けることができる。この場合、第2ガイド部材82はホース取付部材85の後ろ側(運転席3側)にボルト等により取り付けることができる。
第2ガイド部材82は、上下方向に延伸するUの字状の断面を有する部材により形成されるものに限定されない。第1右ホース512や第1左ホース522が通過可能な開口を有する、たとえばO字型の開口を有するアイボルトをチェーン取付部材91の取付部に取り付けてもよい。
また、荷役装置5は、第1右ホース512や第1左ホース522の長さが長大過ぎず、センタシリンダ11やリフトシリンダ10の昇降時に、荷役装置5が備える他の構成に絡まったり、振動により前後左右方向に大きく揺れて他の構成を損傷させたりするおそれが無い場合には、第2ガイド部材82を備えなくてもよい。この場合、第2ガイド部材82とチェーン取付部材91とを連結する連結部材92には、ガイド連結部923が形成されない形状とすることができる。あるいは、荷役装置5は、連結部材92を備えることなく、ホース取付部材85をチェーン取付部材91に直接ボルト等により取り付ければよい。この場合、たとえば、ホース取付部材85の車軸Cに平行な面に取付孔が形成され、この取付孔とチェーン取付材91の運転席3側の端部で車軸Cに沿って伸びる締結部とをボルト締め等をすることにより、ホース取付部材85とチェーン取付部材91とが取り付けられる。
【0035】
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
1…フォークリフト
5…荷役装置
6…外マスト
6R…右外マスト
6L…左外マスト
7…内マスト
7R…右内マスト
7L…左内マスト
8…キャリッジ
10…リフトシリンダ
10R…右リフトシリンダ
10L…左リフトシリンダ
11…センタシリンダ
50…配管
51…右配管
52…左配管
80…案内部
81…第1ガイド部材
82…第2ガイド部材
83…ホースプーリ
85…ホース取付部材
90…ガイド取付部
91…チェーン取付部材
92…連結部材
101…ピストンロッド
111…ピストンロッド
511…第1右管路
512…第1右ホース
513…第2右管路
514…第2右ホース
521…第1左管路
522…第1左ホース
523…第2左管路
524…第2左ホース
921…垂直延伸部
922…水平延伸部
923…ガイド連結部
図1
図2
図3