(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る車車間制御システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、下記の実施形態における構成要素は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0011】
〔実施形態〕
実施形態に係る車車間制御システムについて説明する。
図1は、実施形態に係る車車間制御システムにおける車両のブロック図である。
図2は、隊列走行車両群が走行する道路の構成例を示す図である。
図3は、隊列走行車両群が走行する道路の詳細説明図である。本実施形態に係る車車間制御システム1は、
図1、
図3に示すように、複数台の車両2を備える。
【0012】
複数台の車両2は、後述する隊列走行制御装置27により隊列走行制御が行われ、一群の隊列走行車両群として、隊列走行を行うことができる車両である。車両2は、
図1に示すように、操作装置21と、車両走行装置22と、DCM23と、車両外部センサ24と、GPS25と、走行経路情報生成装置26と、隊列走行制御装置27と、を有する。なお、本実施形態における車両2は、隊列走行制御装置27により隊列走行制御を行うことができるトラックを一例として説明するが、上記車両2の構成を有していれば、乗用車、トラックよりも大きい大型車などであってもよく、車種やグレードも異なっていてもよい。
【0013】
操作装置21は、車両2を手動運転するために、運転者28が操作するものである。操作装置21は、ステアリング21aと、アクセルペダル21bと、ブレーキペダル21cとを有する。ステアリング21aは、回転自在に支持されており、運転者28が手により回転操作することで、車両2を旋回させるものであり、車両2の転舵輪(主に、前輪)の転舵角を変更する。ステアリング21aは、図示しない回転角センサにより操舵角が検出される。アクセルペダル21bは、揺動自在に支持されており、運転者28が脚により踏み込むことで、車両2を加速させ、車両2を前進・後進させるものであり、車両2の駆動輪(主に、前輪あるいは後輪)の駆動力を変更するものである。アクセルペダル21bは、図示しない踏み込み量センサによりアクセル踏み込み量が検出される。ブレーキペダル21cは、揺動自在に支持されており、運転者28が脚により踏み込むことで、車両2を減速・停止させるものであり、車両2の全輪の制動力を変更するものである。ブレーキペダル21cは、図示しない踏み込み量センサによりブレーキ踏み込み量が検出される。操作装置21は、車両走行装置22を介して隊列走行制御装置27に接続されており、操舵角、アクセル踏み込み量およびブレーキ踏み込み量などの車両2の走行制御を行うことができる操作量を隊列走行制御装置27に出力する。
【0014】
車両走行装置22は、車両2を走行させるためのものであり、操舵装置22aと、駆動装置22bと、制動装置22cとを有する。操舵装置22aは、例えば、モータなどの転舵アクチュエータにより、車両2の転舵輪の転舵角を変更するステアリング装置である。駆動装置22bは、車両2の駆動輪に駆動力を発生するものであり、例えば、エンジン単体、回転電機単体、あるいはエンジンおよび回転電機のいずれかの駆動源、駆動源からの駆動力を駆動輪に伝達する変速機などを有する。制動装置22cは、例えば、制動アクチュエータが発生する油圧により、ブレーキパッドをブレーキロータに接触させる油圧ブレーキ装置である。車両走行装置22は、操舵角、アクセル踏み込み量およびブレーキ踏み込み量などの操作量がステアリング21a、アクセルペダル21bおよびブレーキペダル21cから直接、あるいは接続されている隊列走行制御装置27を介して、操舵装置22a、駆動装置22bおよび制動装置22cにそれぞれ入力される。車両走行装置22は、操作量に基づいて、操舵装置22a、駆動装置22bおよび制動装置22cの操舵制御、駆動制御および制動制御がそれぞれ行われる。
【0015】
DCM23は、データ通信モジュールであり、無線通信機能部品であり、車両2と車両外部とを無線により接続し、車両2と車両外部との間で情報の送受信を行うものである。DCM23は、広域無線および狭域無線により車両外部の通信機器と通信を行う。なお、広域無線の方式は、例えばラジオ(AM,FM)、TV(UHF,4K,8K)、TEL、GPS、WiMAX(登録商標)などである。また、狭域無線の方式は、例えばETC/DSRC、VICS(登録商標)、無線LAN、ミリ波通信などである。本実施形態におけるDCM23は、任意の1つの車両2(以下、単に「自車両2M」と称する)の周辺を走行する車両2との間で、情報の送受信を行う車車間通信装置として機能する。つまり、車両2は、隊列走行を行っている車両2、あるいは単独走行の車両2との間で、情報の送受信を行うことができる。また、DCM23は、車両2が無線通信可能なネットワーク100を介してサーバ200との間で情報の送受信を行うネットワーク通信装置としても機能する。DCM23は、隊列走行制御装置27と接続されており、隊列走行制御装置27に入力された情報、例えば、自車両2Mの走行状態に関する速度、操作量などの車両情報、後述する位置情報、目的地点情報、走行経路情報などの走行情報、隊列走行車両群を形成している場合における後述する隊列走行情報などを周辺の車両2やサーバ200に対して送信することができる。また、DCM23は、周辺の車両2の車両情報、走行情報、隊列走行情報などを受信し、隊列走行制御装置27に出力することができる。
【0016】
車両外部センサ24は、車両外部の状況、すなわち車両周辺状況を検出するものである。車両外部センサ24は、例えば、カメラ、ミリ波レーダ、赤外線レーダなどであり、車両周辺状況を画像や、自車両2Mと周辺の車両2および障害物との相対位置関係などとして検出するものである。車両外部センサ24は、隊列走行制御装置27と接続されており、検出された車両周辺状況を車両周辺情報として隊列走行制御装置27に出力する。
【0017】
GPS25は、車両2の現在位置を検出するものである。GPS25は、走行経路情報生成装置26と接続されており、検出された車両2の現在位置を位置情報として走行経路情報生成装置26に出力する。
【0018】
走行経路情報生成装置26は、自車両2Mの現在位置から登録された目的地点までの走行経路情報を生成するものである。走行経路情報生成装置26のハードウェア構成は、既知のものであり、CPU、ROM、RAMおよびインターフェースを含むものである。本実施形態における走行経路情報生成装置26は、自車両2Mの出発地点において、運転者28が室内に設けられた図示しないタッチパネルなどを操作することで、入力された目的地点を登録するものである。走行経路情報生成装置26は、図示しない記憶部に地図情報が記憶されており、GPS25により取得された位置情報と、目的地点情報とに基づいて、地図情報における道路を走行することで現在位置から目的地点までを結ぶことができる走行経路情報を生成するものである。走行経路情報は、自車両2Mが走行する道路として後述する自動車専用道路300が含まれる場合は、自動車専用道路300にて通過する出口(A1〜B3)が含まれる。ここで、出口(A1〜B3)は、自車両2Mが自動車専用道路300から一般道路に移動するためのものである。走行経路情報生成装置26は、隊列走行制御装置27と接続されており、走行経路情報を隊列走行制御装置27に出力する。なお、走行経路情報は、図示しない表示部に表示され、運転者28が視認することができる。
【0019】
隊列走行制御装置27は、車両走行装置22を制御することで、自車両2Mの走行状態を制御するものである。隊列走行制御装置27のハードウェア構成は、既知のものであり、CPU、ROM、RAMおよびインターフェースを含む電子制御ユニットである。なお、隊列走行制御装置27は、1つの電子制御ユニットで構成されていても、複数の電子制御ユニットで構成されていてもよい。また、隊列走行制御装置27は、走行経路情報生成装置26を含む1つの制御装置であってもよい。なお、隊列走行制御装置27は、例えば、隊列走行制御状態(隊列走行開始、隊列走行終了、隊列走行中)を表示部に表示することで、少なくとも車両2の運転者28に認識させる。
【0020】
隊列走行制御装置27は、DCM23により受信した少なくとも自車両2Mに隣接する車両2の情報に基づいて隊列走行制御を行う。ここで、隊列走行制御とは、隣接する複数の車両2が車両前後方向(進行方向)に並んで一群の隊列を形成し、隊列で目標車間距離(隊列走行車間距離)や目標車間時間を維持しながら、複数の車両2のうち、先頭車両に対して、後続車両を追従させて隊列走行させる制御処理である。
【0021】
隊列走行制御装置27による隊列走行制御の目標車間距離、目標車間時間などの制御目標値は、例えば、車両情報、車両周辺情報、隊列走行車両群の自車両2Mと異なる他の車両2から受信した情報などの隊列走行制御を行ううえで要求される要求情報に基づいて算出される。この場合、隊列走行制御装置27は、例えば、要求情報に基づいて操作量を算出し、操作量に基づいて車両走行装置22を制御することで、隊列走行制御を行ってもよい。また、隊列走行制御装置27は、例えば、予め設定された隊列走行車両群のマスタ車両、本実施形態では先頭の車両2(以下、単に「先頭車両2T」と称する)の隊列走行制御装置27において一括で算出された隊列走行車両群を構成する車両2ごとの操作量に基づいて隊列走行制御を行うようにしてもよい。この場合、先頭車両2Tの隊列走行制御装置27は、要求情報(隊列走行車両群のうち先頭車両2Tと異なる他の車両2のすべてから受信した情報を含む)に基づいて車両2ごとの操作量を一括で算出し、算出した車両2ごとの操作量を隊列走行制御情報として、各車両2の隊列走行制御装置27に送信する。隊列走行制御情報を受信した各隊列走行制御装置27は、隊列走行制御情報に含まれる操作量に基づいて車両走行装置22を制御することで、隊列走行制御を行ってもよい。つまり、複数の車両2によって構成される隊列走行車両群は、各車両2の隊列走行制御装置27が相互に連携し、先頭車両2Tの走行状態に応じて、隊列走行車両群のうち、前方を走行する車両2である先頭車両の走行状態に応じて後方を走行する車両2である後続車両の走行状態が制御されることで隊列走行が実現されてもよいし、先頭車両2Tの隊列走行制御装置27によって隊列走行車両群の先頭車両2Tを除く他の車両2の隊列走行制御装置27が統括的に管理され相互に連携されることで隊列走行が実現されてもよい。
【0022】
自車両2Mを含む複数の車両2による隊列走行は、その目標車間距離や目標車間時間となるように車間を詰めさせることで、先頭車両に続く後続車両の空気抵抗の低減が可能になるので、後続車両の燃費を向上させることができ、また、渋滞の緩和などにも役立つ。なお、隊列走行制御装置27が隊列走行制御を行うことで実現される隊列走行は、車両2の運転者28による手動運転に応じて車両2の走行状態が制御されることで行われてもよいし、運転者28による手動運転と並行して自動で車両2の走行状態が制御されることで行われてもよいし、運転者28による手動運転によらずに完全自動で車両2の走行状態が制御されることで行われてもよい。例えば、隊列による隊列走行は、隊列の先頭車両2Tが運転者28により手動運転により走行状態が制御され、隊列走行車両群のうち先頭車両2Tと異なる他の車両2のすべての後続車両が運転者28による手動運転と並行して自動で、あるいは、運転者28による手動運転によらずに完全自動で走行状態が制御されてもよい。
【0023】
ここで、隊列走行制御装置27は、各車両2の目的地点、走行経路情報、休憩地点、巡航速度などを含む隊列走行運行情報を生成する。本実施形態における車車間制御システム1においては、隊列走行車両群のうち、先頭車両2Tの隊列走行制御装置27により隊列走行運行情報が生成される。また、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、自車両2Mが現在走行中の道路上に存在する他の隊列走行車両群を構成する複数の車両2における走行経路情報を含む隊列走行運行情報を取得するものである。自車両2Mの隊列走行制御装置27は、自車両2Mの走行経路情報に基づいて、現在の隊列走行車両群の隊列走行運行情報と、取得した他の隊列走行車両群の隊列走行運行情報とを比較し、どちらの隊列走行運行情報が自車両2Mにおいて優位であるかを判断する。本実施形態における自車両2Mの隊列走行制御装置27は、現在の隊列走行車両群の隊列走行運行情報から現在の隊列走行車両群のうち、他の車両2の走行経路と自車両2Mとの走行経路とが一致する走行経路において、最も遠方の地点である現在遠方一致点を判断し、他の隊列走行車両群の隊列走行運行情報から他の隊列走行車両群の複数の車両2の走行経路と自車両2Mとの走行経路とが一致する走行経路のうち、最も遠方の地点である予想遠方一致点を判断し、予想遠方一致点が現在遠方一致点よりも遠方であると判断すると、他の隊列走行車両群に加入することを判断する。
【0024】
なお、隊列走行制御の開始条件は、例えば、隊列走行車両群の候補である自車両2Mに対して、隊列走行車両群の候補である他の車両2が相互に情報の送受信が可能な状態であること、自車両2Mに対して他の車両2が進行方向に対して所定位置(例えば、相対距離、相対速度、TTCなどが閾値以下となる位置)まで近接していること、自車両2Mの車両識別情報と他の車両2の車両識別情報が相互に隊列を構成することができる組み合わせであること、自車両2M、他の車両2の運転者28のうち、少なくとも一方の運転者28の手動操作に応じて隊列走行開始の操作がなされたことなど、種々の公知の条件を組み合わせて用いればよい。自車両2Mの隊列走行制御装置27は、隊列走行制御の開始条件が成立したら、例えば、DCM23を介して、隊列走行を開始する旨の隊列走行開始情報を含む情報を他の車両2に送信し、隊列走行制御を開始して自車両2Mを隊列に加入するようにしてもよい。また、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、隊列走行車両群の先頭車両2TからDCM23を介して隊列走行を開始する旨の隊列走行開始情報を含む情報を受信した場合に、隊列走行制御を開始して自車両2Mを隊列走行車両群に加入するようにしてもよい。
【0025】
一方、隊列走行処理の終了条件は、例えば、自車両2Mに対して、自車両2Mと同一隊列走行車両群の他の車両2が相互に情報の送受信が不可能な状態となったこと、自車両2Mに対して他の車両2が進行方向に対して所定位置(例えば、相対距離、相対速度、TTCなどが閾値を超える位置)まで離間したこと、自車両2Mの運転者28の手動操作に応じて隊列走行解除の操作がなされたことなど、種々の公知の条件を組み合わせて用いればよい。自車両2Mの隊列走行制御装置27は、隊列走行制御の終了条件が成立したら、例えば、DCM23を介して、隊列走行を解除する旨の隊列走行解除情報を含む情報を隊列走行車両群である他の車両2に送信し、隊列走行制御を終了して自車両2を隊列から離脱させるようにしてもよい。また、隊列走行制御装置27は、複数の隊列走行車両群のうち、予め設定された隊列のマスタ車両からDCM23を介して隊列走行を解除する旨の隊列走行解除情報を含む情報を受信した場合に、隊列走行制御を終了して自車両2Mを隊列から離脱させるようにしてもよい。
【0026】
次に、本実施形態における車車間制御システム1の動作について説明する。
図4は、実施形態に係る車車間制御システムの動作フローを示す図である。本実施形態においては、現在の隊列走行車両群P1に加入している自車両2Mが、隊列走行車両群P1から離脱し、他の隊列走行車両群P2に加入する場合について説明する。道路は、
図2に示すように、自動車専用道路300であり、本線301が途中の分岐点Jにおいて分岐線302に接続されるものである。なお、本線301は、始点をA0とした場合に、分岐点Jまでに複数の出口A1〜A3があり、分岐点Jよりも遠方に少なくとも出口A4〜A6がある。一方、分岐線302は、分岐点Jを始点とした場合に、少なくとも出口B1〜B3がある。
【0027】
自動車専用道路300は、
図3に示すように、複数の車線L1〜L3により構成されており、複数の車両2が走行している。なお、本実施形態においては、自動車専用道路300のうち、出口A1と出口A2との間における複数の車両2について説明する。複数の車両2の各走行経路情報生成装置26においては、自動車専用道路300の出口A3,A4,A6,B1,B2,B3を通過する走行経路が生成される。車線L1には複数の車両2から構成される隊列走行車両群P1が隊列走行を行っており、車線L2には複数の車両2から構成される隊列走行車両群P2が隊列走行を行っており、車線L3には複数の車両2が単独走行を行っている。隊列走行車両群P1は、先頭車両2Tおよび自車両2Mを含めて4台の車両2で構成されている。先頭車両2Tは出口A6を通過する走行経路であり、先頭車両2Tの後続車両である自車両2Mは出口B2を通過する走行経路であり、自車両2Mの後続車両である車両2は出口A4を通過する走行経路であり、出口A4を通過する走行経路の車両2の後続車両である車両2は出口A3を通過する走行経路である。つまり、隊列走行車両群P1は、出口A3において1台の車両2が離脱することとなり、出口A4において1台の車両2が離脱することとなり、分岐点Jにおいて自車両2Mが離脱し、隊列走行車両群P1の隊列走行が解消される。以後、先頭車両2Tが本線301を単独走行して、出口A6において自動車専用道路300から一般道路に移動する。また、自車両2Mは、他の隊列走行車両群P2に加入しなければ、自車両2Mは分岐線302を単独走行することとなる。隊列走行車両群P2は、先頭車両2Tを含めて3台の車両2で構成されている。先頭車両2Tは出口B3を通過する走行経路であり、先頭車両2Tの後続車両である車両2は出口B1を通過する走行経路であり、出口B1を通過する走行経路の車両2の後続車両である車両2は出口B1を通過する走行経路である。つまり、隊列走行車両群P2は、自車両2Mが加入しなければ、分岐点Jにおいて本線301から分岐線302に入り、出口B1において2台の車両2が離脱することとなり、隊列走行車両群P2の隊列走行が解消される。以後、先頭車両2Tが分岐線302を単独走行して、出口B3において自動車専用道路300から一般道路に移動する。
【0028】
まず、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、
図4に示すように、隊列走行中であるか否かを判定する(ステップST1)。ここでは、隊列走行制御装置27は、隊列走行制御を行っているか否かを判定する。
【0029】
次に、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、隊列走行中であると判定する(ステップST1:Yes)と、他の隊列走行車両群P2を検出したか否かを判定する(ステップST2:Yes)。ここでは、隊列走行制御装置27は、DCM23により、車車間通信によって直接的、あるいはネットワーク100を介してサーバ200に記憶されている他の車両2の位置情報に基づいて間接的に、現在の隊列走行車両群P1(自車両2M)が現在走行中の道路である本線301上に、他の隊列走行車両群P2が本線301に存在するか否かを判定することで、他の隊列走行車両群P2を検出したか否かを判定する。本実施形態においては、本線301上に存在する他の隊列走行車両群のうち、自車両2Mの周辺に他の隊列走行車両群が存在するか否かを判定する。これは、本線301上に存在する他の隊列走行車両群であっても、自車両2Mに対して離れすぎている場合は、自車両2Mが他の隊列走行車両群に加入することは困難となる。従って、例えば、他の隊列走行車両群が走行中の場合は、自車両2Mから数キロメートルから数百メートル離れた位置までに存在する他の隊列走行車両群を検出対象とする。また、他の隊列走行車両が本線301上のサービスエリアにて停車している場合は、現在の隊列走行車両群P1が走行している本線301の位置よりも遠方のサービスエリアにて停車している他の隊列走行車両群を検出対象とする。なお、隊列走行制御装置27は、隊列走行中でないと判定する(ステップST1:No)と、自車両2Mが隊列走行中となるまで、ステップST1を繰り返す。
【0030】
次に、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2を検出したと判定する(ステップST2:Yes)と、隊列走行運行情報を取得する(ステップST3)。ここでは、隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2の先頭車両2Tが有する隊列走行運行情報を取得する。つまり、隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2の各車両2の走行経路を取得する。なお、隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2を検出しないと判定する(ステップST2:No)と、他の隊列走行車両群P2を検出するまで、ステップST2を繰り返す。
【0031】
次に、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2の隊列走行運行情報が現在の隊列走行車両群P1の隊列走行運行情報と比較して、優位か否かを判定する(ステップST4)。ここでは、隊列走行制御装置27は、予想遠方一致点が現在遠方一致点よりも遠方であるか否かを判断する。
【0032】
次に、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、優位と判断する(ステップST4:Yes)と、他の隊列走行車両群P2への加入を要求する(ステップST5)。ここでは、隊列走行制御装置27は、DCM23を介して、他の隊列走行車両群P2の先頭車両2Tに加入を要求する。なお、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、優位でないと判断する(ステップST4:No)と、現在の隊列走行車両群P1から自車両2Mを離脱させず隊列走行車両群P1における隊列走行制御を維持する(ステップST11)。
【0033】
次に、他の隊列走行車両群P2の隊列走行制御装置27は、加入を許可するか否か判定する(ステップST6)。ここでは、他の隊列走行車両群P2の先頭車両2Tの隊列走行制御装置27は、自車両2Mを加入させることができるか否かを判定する。先頭車両2Tの隊列走行制御装置27は、現在、他の隊列走行車両群P2において、車両2を加入させることができるか否かを判定する。
【0034】
次に、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2の隊列走行制御装置27により加入を許可されたと判定する(ステップST6:Yes)と、現在の隊列走行車両群P1への離脱を要求する(ステップST7)。ここでは、隊列走行制御装置27は、DCM23を介して、現在の隊列走行車両群P1の先頭車両2Tに離脱を要求する。なお、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2の隊列走行制御装置27により加入を許可されないと判定する(ステップST6:No)と、現在の隊列走行車両群P1における隊列走行制御を維持する(ステップST11)。
【0035】
次に、現在の隊列走行車両群P1の隊列走行制御装置27は、離脱を許可するか否か判定する(ステップST8)。ここでは、現在の隊列走行車両群P1の先頭車両2Tの隊列走行制御装置27は、自車両2Mを離脱させることができるか否かを判定する。先頭車両2Tの隊列走行制御装置27は、現在、隊列走行車両群P1において、車両2を離脱させることができるか否かを判定する。
【0036】
次に、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、現在の隊列走行車両群P1の隊列走行制御装置27により離脱を許可されたと判定する(ステップST8:Yes)と、他の隊列走行車両群P2に加入が可能か否かを判定する(ステップST9)。ここでは、隊列走行制御装置27は、自車両2Mが他の隊列走行車両群P2に加入することができるか否かを判定する。なお、隊列走行制御装置27は、離脱を許可されないと判定すると(ステップST8:No)と、離脱を許可されるまで、ステップST8を繰り返す。
【0037】
次に、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2に加入が可能と判定する(ステップST9:Yes)と、現在の隊列走行車両群P1から他の隊列走行車両群P2に加入する(ステップST10)。ここでは、自車両2Mの運転者28は、加入が許可されると、例えば、現在の隊列走行車両群P1が走行している車線L1から、他の隊列走行車両群P2が走行している車線L2に、他の隊列走行車両群P2が自車両2Mを通過した後に車線変更し、他の隊列走行車両群P2の最後尾に追従し、隊列走行制御を開始する。なお、隊列走行制御装置27は、加入が不可能と判定すると(ステップST9:No)と、加入が可能となるまで、ステップST9を繰り返す。
【0038】
以上のように、本実施形態に係る車車間制御システム1においては、自車両2Mの隊列走行制御装置27により、他の隊列走行車両群P2に対応する予想遠方一致点が現在の隊列走行車両群P1に対応する現在遠方一致点よりも遠方であり、他の隊列走行車両群P2の隊列走行運行情報が現在の隊列走行車両群P1の隊列走行運行情報よりも優位と判断されると、自車両2Mを現在の隊列走行車両群P1から離脱させ、他の隊列走行車両群P2に加入させる。従って、他の隊列走行車両群P2に加入した自車両2Mは、離脱した隊列走行車両群P1において隊列走行を維持していた場合と比較して、自車両2Mの走行経路においてより遠方まで隊列走行を行うことができる。これにより、本実施形態に係る車車間制御システム1においては、自車両2Mの隊列走行を延長することができ、消費エネルギーを低減する走行を行うことができる。
【0039】
また、本実施形態に係る車車間制御システム1においては、自車両2Mが現在の隊列走行車両群P1から他の隊列走行車両群P2に加入を行うのが自動車専用道路300上であるので、各隊列走行車両群P1,P2の隊列走行を維持することができる走行距離は、自動車専用道路300が出口A1〜B3までは一本道であることからから、一般道路と比較して長くなる。これにより、本実施形態に係る車車間制御システム1においては、自車両2Mの隊列走行を長く延長することができ、消費エネルギーをさらに低減する走行を行うことができる。
【0040】
なお、上記実施形態では、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、他の隊列走行車両群P2の隊列走行運行情報が現在の隊列走行車両群P1の隊列走行運行情報よりも優位であるか否かを走行経路に基づいて判定したが、これに限定されるものではない。自車両2Mの隊列走行制御装置27は、例えば、自車両2Mの目的地点に対して、他の隊列走行車両群P2を構成する各車両2Mの目的地点が一致する、あるいは近いか否かで、優位であるか否かを判断してもよい。また、自車両2Mの隊列走行制御装置27は、予想遠方一致点および現在遠方一致点を比較することに加えて、現在の隊列走行車両群P1および他の隊列走行車両群P2の休憩地点が一致するあるいは近いか否か、現在の隊列走行車両群P1および他の隊列走行車両群P2の巡航速度が一致する、あるいは近いか否か、自車両2Mの走行経路に基づく目的地点到着予想時間が、他の隊列走行車両群P2に加入した場合に、一致するあるいは近いか否かのいずれか1以上を優位判定の条件としてもよい。