特許第6984986号(P6984986)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6984986
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】フォークリフト
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/24 20060101AFI20211213BHJP
   F02D 17/02 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   B66F9/24 G
   F02D17/02 T
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-105101(P2020-105101)
(22)【出願日】2020年6月18日
【審査請求日】2020年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】三菱ロジスネクスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 絢介
【審査官】 八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−011469(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2019/0107062(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0290634(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00−11/04
F02D 17/00−17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を取り扱うフォークと、燃焼室を構成する複数の気筒を有し、前記気筒の全部が稼動する全気筒運転モードと前記気筒の一部が休止する気筒休止運転モードとに切り替え可能な可変排気量エンジンとを備え、前記可変排気量エンジンを動力源として走行動作および荷役動作を行うフォークリフトにおいて、
前記フォークに掛かった荷重に係る荷重データと、前記走行動作における走行加速度および前記荷役動作における前記フォークの動作速度の少なくとも一方に係るエンジン出力データと、前記可変排気量エンジンへの負荷に係るエンジン負荷データとを教師データとして生成された負荷推定モデルを記憶する負荷推定モデル記憶部と、
前記フォークに掛かっている荷重を検出する荷重検出部と、
前記走行動作における走行加速度および前記荷役動作における前記フォークの動作速度の少なくとも一方を、前記可変排気量エンジンの出力を示すエンジン出力として検出するエンジン出力検出部と、
前記可変排気量エンジンを制御することで、前記全気筒運転モードと前記気筒休止運転モードとを切り替える制御部とを備え、
前記制御部は、前記負荷推定モデル記憶部に記憶された前記負荷推定モデルと、前記荷重検出部により検出された荷重と、前記エンジン出力検出部により検出された前記走行動作時における走行加速度および前記荷役動作における前記フォークの動作速度の少なくとも一方とに基づいて、前記走行動作および前記荷役動作の少なくとも一方が行われたときの前記可変排気量エンジンへの負荷を推定し、当該負荷の推定結果が、所定量以上であるときは前記全気筒運転モードで動作するように前記可変排気量エンジンを制御し、所定量未満であるときは前記気筒休止運転モードで動作するように前記可変排気量エンジンを制御する
ことを特徴とするフォークリフト。
【請求項2】
前記可変排気量エンジンのガス排出量を計測する排気ガス計測部と、
前記排気ガス計測部で計測された前記ガス排出量を、前記可変排気量エンジンへの負荷に係るエンジン負荷データとして利用することで前記負荷推定モデルを生成する機械学習部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載のフォークリフト。
【請求項3】
前記可変排気量エンジンの燃料消費量を計測する燃費計測部と、
前記燃費計測部で計測された前記燃料消費量を、前記可変排気量エンジンへの負荷に係るエンジン負荷データとして利用することで前記負荷推定モデルを生成する機械学習部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載のフォークリフト。
【請求項4】
荷物を取り扱うフォークを備え、走行動作および荷役動作を行うフォークリフトにおいて、
燃焼室を構成する複数の気筒を有し、前記気筒の全部が稼動する全気筒運転モードと前記気筒の一部が休止する気筒休止運転モードとに切り替え可能な可変排気量エンジンと、
前記フォークに掛かっている荷重を検出する荷重検出部と、
前記可変排気量エンジンを制御することで、前記全気筒運転モードと前記気筒休止運転モードとを切り替える制御部とを備え、
前記制御部は、前記荷重検出部で検出された前記荷重が、所定値未満であることを条件の1つとして前記全気筒運転モードから前記気筒休止運転モードに切り替え、所定値以上であることを条件の1つとして前記気筒休止運転モードから前記全気筒運転モードに切り替える
ことを特徴とするフォークリフト。
【請求項5】
荷物を取り扱うフォークを備え、走行動作および荷役動作を行うフォークリフトにおいて、
燃焼室を構成する複数の気筒を有し、前記気筒の全部が稼動する全気筒運転モードと前記気筒の一部が休止する気筒休止運転モードとに切り替え可能な可変排気量エンジンと、
前記フォークが前記荷物を支持している荷物支持状態を検知する荷物支持状態検知部と、
前記可変排気量エンジンを制御することで、前記全気筒運転モードと前記気筒休止運転モードとを切り替える制御部とを備え、
前記制御部は、前記荷物支持状態が検知されていないことを条件の1つとして前記全気筒運転モードから前記気筒休止運転モードに切り替え、前記荷物支持状態が検知されていることを条件の1つとして前記気筒休止運転モードから前記全気筒運転モードに切り替える
ことを特徴とするフォークリフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関であるエンジンと荷物を取り扱うフォークとを備えたフォークリフトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関であるガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンを動力源として、路面上を走行する走行動作ならびにフォークを上昇および下降等させる荷役動作を行う内燃機関式フォークリフト(以下、単に「フォークリフト」という)が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019−89611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、環境的観点および経済的観点から、エンジンのガス排出量および燃料消費量の低減が求められている。排気量の少ない小型のエンジンを採用することでガス排出量および燃料消費量を低減することが考えられるものの、動力性能を確保できないおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、動力性能を確保しつつガス排出量および燃料消費量を低減できるフォークリフトを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載のフォークリフトは、荷物を取り扱うフォークと、燃焼室を構成する複数の気筒を有し、前記気筒の全部が稼動する全気筒運転モードと前記気筒の一部が休止する気筒休止運転モードとに切り替え可能な可変排気量エンジンとを備え、前記可変排気量エンジンを動力源として走行動作および荷役動作を行うフォークリフトにおいて、前記フォークに掛かった荷重に係る荷重データと、前記走行動作における走行加速度および前記荷役動作における前記フォークの動作速度の少なくとも一方に係るエンジン出力データと、前記可変排気量エンジンへの負荷に係るエンジン負荷データとを教師データとして生成された負荷推定モデルを記憶する負荷推定モデル記憶部と、前記フォークに掛かっている荷重を検出する荷重検出部と、前記走行動作における走行加速度および前記荷役動作における前記フォークの動作速度の少なくとも一方を、前記可変排気量エンジンの出力を示すエンジン出力として検出するエンジン出力検出部と、前記可変排気量エンジンを制御することで、前記全気筒運転モードと前記気筒休止運転モードとを切り替える制御部とを備え、前記制御部は、前記負荷推定モデル記憶部に記憶された前記負荷推定モデルと、前記荷重検出部により検出された荷重と、前記エンジン出力検出部により検出された前記走行動作時における走行加速度および前記荷役動作における前記フォークの動作速度の少なくとも一方とに基づいて、前記走行動作および前記荷役動作の少なくとも一方が行われたときの前記可変排気量エンジンへの負荷を推定し、当該負荷の推定結果が、所定量以上であるときは前記全気筒運転モードで動作するように前記可変排気量エンジンを制御し、所定量未満であるときは前記気筒休止運転モードで動作するように前記可変排気量エンジンを制御することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載のフォークリフトは、請求項1に記載のフォークリフトにおいて、前記可変排気量エンジンのガス排出量を計測する排気ガス計測部と、前記排気ガス計測部で計測された前記ガス排出量を、前記可変排気量エンジンへの負荷に係るエンジン負荷データとして利用することで前記負荷推定モデルを生成する機械学習部とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載のフォークリフトは、請求項1に記載のフォークリフトにおいて、前記可変排気量エンジンの燃料消費量を計測する燃費計測部と、前記燃費計測部で計測された前記燃料消費量を、前記可変排気量エンジンへの負荷に係るエンジン負荷データとして利用することで前記負荷推定モデルを生成する機械学習部とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するため、請求項4に記載のフォークリフトは、荷物を取り扱うフォークを備え、走行動作および荷役動作を行うフォークリフトにおいて、燃焼室を構成する複数の気筒を有し、前記気筒の全部が稼動する全気筒運転モードと前記気筒の一部が休止する気筒休止運転モードとに切り替え可能な可変排気量エンジンと、前記フォークに掛かっている荷重を検出する荷重検出部と、前記可変排気量エンジンを制御することで、前記全気筒運転モードと前記気筒休止運転モードとを切り替える制御部とを備え、前記制御部は、前記荷重検出部で検出された前記荷重が、所定値未満であることを条件の1つとして前記全気筒運転モードから前記気筒休止運転モードに切り替え、所定値以上であることを条件の1つとして前記気筒休止運転モードから前記全気筒運転モードに切り替えることを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するため、請求項5に記載のフォークリフトは、荷物を取り扱うフォークを備え、走行動作および荷役動作を行うフォークリフトにおいて、燃焼室を構成する複数の気筒を有し、前記気筒の全部が稼動する全気筒運転モードと前記気筒の一部が休止する気筒休止運転モードとに切り替え可能な可変排気量エンジンと、前記フォークが前記荷物を支持している荷物支持状態を検知する荷物支持状態検知部と、前記可変排気量エンジンを制御することで、前記全気筒運転モードと前記気筒休止運転モードとを切り替える制御部とを備え、前記制御部は、前記荷物支持状態が検知されていないことを条件の1つとして前記全気筒運転モードから前記気筒休止運転モードに切り替え、前記荷物支持状態が検知されていることを条件の1つとして前記気筒休止運転モードから前記全気筒運転モードに切り替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、動力性能を確保しつつガス排出量および燃料消費量を低減できるフォークリフトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係るフォークリフトの概略構成を示すブロック図である。
図2】教師データから負荷推定モデルが生成され、当該負荷推定モデルからエンジン負荷が推定されるまでの流れを示す概念図である。
図3】同実施形態に係るエンジンの制御の流れを示すフローチャートである。
図4】本発明の第2実施形態に係るフォークリフトの概略構成を示すブロック図である。
図5】本発明の第3実施形態に係るフォークリフトの概略構成を示すブロック図である。
図6】同実施形態に係るエンジンの制御の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の第4実施形態に係るフォークリフトの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るフォークリフト1を説明する。
図1に示すように、フォークリフト1は、可変排気量エンジン11と、走行車輪12と、油圧ポンプ13と、油圧アクチュエータ14と、フォーク15と、荷重検出部21Aと、エンジン出力検出部22と、排気ガス計測部23Aと、機械学習部24と、負荷推定モデル記憶部25と、制御部31とを備えている。
【0014】
可変排気量エンジン11(以下、単に「エンジン11」という)は、燃料を燃焼させるための燃焼室を構成する複数の気筒(図示略)を備えた内燃機関である。エンジン11は、気筒の全部(すなわち全気筒)が稼動する全気筒運転モードと、気筒の一部(すなわちいくつかの気筒)が休止する気筒休止運転モードとに切り替え可能に構成されており、それらの運転モードを切り替えることで、行程容積と気筒数の積で表される排気量(総排気量)を変化させることができる。エンジン11が気筒休止運転モードで動作するときは、全気筒運転モードで動作するときに比べて、エンジン11の最高出力が低下する一方でエンジン11のガス排出量および燃料消費量を低減できる。一方で、エンジン11が全気筒運転モードで動作するときは、気筒休止運転モードで動作するときに比べて、エンジン11の出力が向上する。
【0015】
走行車輪12は、エンジン11の出力(回転運動)により駆動される駆動輪であり、トルクコンバータ、トランスミッション、および、ディファレンシャルギア等(いずれも不図示)を介して、エンジン11に接続されている。走行車輪12が路面上を転動することで、フォークリフト1は路面上を走行する走行動作を行う。
【0016】
油圧ポンプ13は、エンジン11の出力(回転運動)により作動油を油圧アクチュエータ14に送り出すポンプであり、クラッチ(図示略)を介して、エンジン11に接続されている。
【0017】
油圧アクチュエータ14は、油圧により駆動される油圧駆動装置であり、具体的にはフォーク15を昇降させるためのリフトシリンダである。油圧アクチュエータ14は、例えば、チェーン伝道装置を構成するスプロケット(図示略)が設けられたインナーマスト(図示略)を上下方向に移動させることで、フォーク15を昇降させる。油圧アクチュエータ14内の圧力が高くなるとフォーク15が上昇し、油圧アクチュエータ14内の圧力が低くなるとフォーク15が下降する。
【0018】
フォーク15は、荷物を取り扱う。具体的には、フォーク15は、荷物または荷物が載置されたパレットに設けられている差込口(図示略)に差し込まれることによって荷物を支持する。フォーク15は、例えば、チェーン伝道装置を構成するチェーン(図示略)に接続されており、インナーマストの上下方向の移動に伴ったスプロケットの回転により昇降する。フォーク15が上昇および下降することで、フォークリフト1は、ラック等に対して荷物を積み卸す荷役動作を行う。
【0019】
荷重検出部21Aは、フォーク15に掛かっている荷重を検出するセンサにより構成され、フォーク15で荷物を支持しているか否かを検出するとともに、フォーク15で荷物を支持している場合は荷物の重量を検出する。具体的には、荷重検出部21Aは、例えば油圧アクチュエータ14内の圧力を検出する圧力センサにより構成されている。荷重検出部21Aは、フォーク15に掛かっている荷重の検出結果を機械学習部24および制御部31に出力する。検出された荷重は、荷重データとして機械学習部24での機械学習に利用できる。
【0020】
エンジン出力検出部22は、エンジン11の出力を示すエンジン出力を検出するセンサにより構成される。本実施形態では、エンジン出力検出部22は、フォークリフト1の走行動作における加速度(以下「走行加速度」という)を検出する加速度センサと、フォークリフト1の荷役動作におけるフォーク15の動作速度(以下「フォーク動作速度」という)を検出する動作速度センサとにより構成されており、走行加速度およびフォーク動作速度をエンジン出力として検出する。本実施形態では、エンジン出力検出部22を構成する動作速度センサは、例えばスプロケットの回転速度を検出するエンコーダにより構成され、フォーク15の昇降速度をフォーク動作速度として検出する。エンジン出力検出部22は、エンジン出力(走行加速度・フォーク動作速度)の検出結果を機械学習部24および制御部31に出力する。検出されたエンジン出力は、エンジン出力データとして機械学習部24での機械学習に利用できる。
【0021】
排気ガス計測部23Aは、エンジン11の排気ガスに係るデータを取得する車載式の計測装置により構成される。具体的には、排気ガス計測部23Aは、フォークリフト1が走行動作および荷役動作の少なくとも一方を行っているときのエンジン11からの排気ガス流量に基づいて所定時間当たりのガス排出量を計測し、その計測結果を機械学習部24に出力する。エンジン11のガス排出量は、同じ走行動作または荷役動作が行われるときは、エンジン11への負荷が大きくなると増加し、エンジン11への負荷が小さくなると減少する。したがって、エンジン11のガス排出量は、エンジン11への負荷(以下「エンジン負荷」という)に係るエンジン負荷データとして機械学習部24での機械学習に利用できる。
【0022】
機械学習部24は、教師あり学習を行う演算処理装置により構成される。機械学習部24は、図2に示すように、荷重データとエンジン出力データとエンジン負荷データとを教師データとして、それらの相関関係を学習することで、エンジン負荷を推定するための負荷推定モデルを生成する。本実施形態では、機械学習部24は、荷重データとして、荷重検出部21Aで検出された荷重データを利用し、エンジン負荷データとして、排気ガス計測部23Aで計測されたガス排出量を利用し、エンジン出力データとして、エンジン出力検出部22で検出された走行加速度およびフォーク動作速度を利用する。
【0023】
負荷推定モデル記憶部25は、機械学習部24により生成された負荷推定モデルを記憶するメモリにより構成される。すなわち、負荷推定モデル記憶部25には、荷重データとエンジン出力データとエンジン負荷データとを教師データとして生成された負荷推定モデルが記憶される。負荷推定モデル記憶部25に記憶された負荷推定モデルは、機械学習部24が新たな負荷推定モデルを生成することで更新される。なお、負荷推定モデルは、フォークリフト1の使用開始前に、当該フォークリフト1の試作機から取得されたデータを用いて生成されて、負荷推定モデル記憶部25に予め記憶されていることが好ましい。
【0024】
制御部31は、エンジン11を制御することで、全気筒運転モードと気筒休止運転モードとを切り替えるエンジン制御装置である。制御部31は、負荷推定モデル記憶部25に記憶された負荷推定モデルと、荷重検出部21Aにより検出された荷重と、エンジン出力検出部22により検出された走行動作時における走行加速度および荷役動作におけるフォーク動作速度とに基づいて、その荷重がフォーク15に掛かった状態で走行動作および荷役動作の少なくとも一方が行われたときのエンジン負荷を推定する。すなわち、制御部31は、図2に示すように、生成された負荷推定モデルと、荷重検出部21Aで検出された荷重と、エンジン出力検出部22で検出されたエンジン出力(走行加速度およびフォーク動作速度)とに基づいて、エンジン負荷を推定する。そして、制御部31は、エンジン負荷の推定結果が、所定量以上であるときは全気筒運転モードで動作するようにエンジン11を制御し、所定量未満であるときは気筒休止運転モードで動作するようにエンジン11を制御する。
【0025】
本実施形態では、制御部31は、ガス排出量を教師データとして生成された負荷推定モデルに基づいて、エンジン負荷としてエンジン11のガス排出量を推定し、ガス排出量の推定結果が、所定量以上であるときは全気筒運転モードで動作するようにエンジン11を制御し、所定量未満であるときは気筒休止運転モードで動作するようにエンジン11を制御する。なお、全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替える際の閾値となる所定量と、気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替える際の閾値となる所定量とは、同じであっても異なっていてもよい。また、気筒休止運転モードおよび全気筒運転モードの頻繁な切り替えを防ぐために、気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替わってから所定時間を経過するまでは、全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替わることを禁止するように制御部31を構成することが好ましい。
【0026】
次に、図3を参照してエンジン11の制御の流れを説明する。なお、図3に示す一連の処理が行われる前提として、生成済みの負荷推定モデルが負荷推定モデル記憶部25に予め記憶されているものとする。
【0027】
まず、図3に示すように、荷重検出部21Aおよびエンジン出力検出部22が、フォーク15に掛かっている荷重およびエンジン出力(走行加速度・フォーク動作速度)を検出する(ステップS1)。なお、フォーク15に掛かっている荷重は、フォークリフト1の走行停止時かつフォーク15の昇降停止時に検出することが好ましい。次いで、制御部31が、エンジン11の運転モードが全気筒運転モードであるか否かを判断する(ステップS2)。
【0028】
エンジン11の運転モードが全気筒運転モードである場合(ステップS2:YES)、制御部31は、ステップS1で検出した荷重およびエンジン出力と、負荷推定モデル記憶部25に記憶されている負荷推定モデルとに基づいて、エンジン負荷を推定し、当該負荷の推定結果が所定量未満であるか否かを判断する(ステップS3A)。そして、制御部31は、エンジン負荷の推定結果が所定量未満であると判断した場合(ステップS3A:YES)、エンジン11の運転モードを全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替える(ステップS4A)。なお、負荷の推定結果が所定量以上であるとステップS3Aで判断された場合(ステップS3A:NO)、エンジン11の運転モードの切り替えは行われず、エンジン11の運転モードとして全気筒運転モードが維持される。
【0029】
一方、エンジン11の運転モードが気筒休止運転モードである場合(ステップS2:NO)、制御部31は、ステップS1で検出した荷重およびエンジン出力と、負荷推定モデル記憶部25に記憶されている負荷推定モデルとに基づいて、エンジン負荷を推定し、当該負荷の推定結果が所定量以上であるか否かを判断する(ステップS3B)。そして、制御部31は、エンジン負荷の推定結果が所定量以上であると判断した場合(ステップS3B:YES)、エンジン11の運転モードを気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替える(ステップS4B)。なお、負荷の推定結果が所定量未満であるとステップS3Bで判断された場合(ステップS3B:NO)、エンジン11の運転モードの切り替えは行われず、エンジン11の運転モードとして気筒休止運転モードが維持される。
【0030】
本実施形態では次の効果が得られる。
(1−1)負荷推定モデル記憶部25に記憶された負荷推定モデルと、荷重検出部21Aにより検出された荷重と、エンジン出力検出部22により検出されたエンジン出力(走行加速度およびフォーク動作速度)とに基づいて、エンジン負荷(エンジン11のガス排出量)が推定され、エンジン負荷の推定結果が所定量以上であるときは、全気筒運転モードで動作するようにエンジン11が制御される。このため、例えば、フォーク15に掛かっている荷重が大きい(すなわち荷物が重い)ことによって、エンジン負荷が所定量以上となる状況であるとき、全気筒運転モードでエンジン11が動作することでフォークリフト1の動力性能を確保できる。また、エンジン負荷の推定結果が所定量未満であるときは気筒休止運転モードで動作するようにエンジン11が制御される。このため、例えば、フォーク15に掛かっている荷重が小さい(すなわち荷物が軽い)ことによって、エンジン負荷が所定量未満となる状況であるとき、気筒休止運転モードでエンジン11が動作することで、エンジン11のガス排出量および燃料消費量を低減できる。
【0031】
(1−2)フォークリフト1は、排気ガス計測部23Aと機械学習部24とを備えているため、エンジン11のガス排出量を利用して負荷推定モデルを生成することができ、負荷推定モデル記憶部25に記憶された負荷推定モデルを更新することができる。
【0032】
(第2実施形態)
図4を参照して、本発明の第2実施形態に係るフォークリフト1を説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。
【0033】
図4に示すように、本実施形態のフォークリフト1は、排気ガス計測部23Aに代えて燃費計測部23Bを備えていることを除いては第1実施形態と同様の構成を備えている。
【0034】
燃費計測部23Bは、エンジン11の燃費に係るデータを取得する車載式の計測装置により構成される。具体的には、燃費計測部23Bは、フォークリフト1が走行動作および荷役動作の少なくとも一方を行っているときのエンジン11での燃料噴射量に基づいて所定時間当たりの燃料消費量を計測し、その計測結果を機械学習部24に出力する。エンジン11の燃料消費量は、同じ走行動作または荷役動作が行われるときは、エンジン負荷が大きくなると増加し、エンジン負荷が小さくなると減少する。したがって、エンジン11の燃料消費量は、エンジン負荷に係るエンジン負荷データとして機械学習部24での機械学習に利用できる。
【0035】
本実施形態では、機械学習部24は、エンジン負荷データとして、燃費計測部23Bで計測された燃料消費量を利用する。また、制御部31は、負荷推定モデルに基づいて、エンジン負荷としてエンジン11の燃料消費量を推定し、燃料消費量の推定結果が、所定量以上であるときは全気筒運転モードで動作するようにエンジン11を制御し、所定量未満であるときは気筒休止運転モードで動作するようにエンジン11を制御する。
【0036】
本実施形態に係るエンジン11の制御の流れは、第1実施形態に係る制御の流れ(図3参照)と同様であるため、その説明を省略する。
【0037】
本実施形態では次の効果が得られる。
(2−1)負荷推定モデル記憶部25に記憶された負荷推定モデルと、荷重検出部21Aにより検出された荷重と、エンジン出力検出部22により検出されたエンジン出力(走行加速度およびフォーク動作速度)とに基づいて、エンジン負荷(エンジン11の燃料消費量)が推定され、エンジン負荷の推定結果が所定量以上であるときは、全気筒運転モードで動作するようにエンジン11が制御され、エンジン負荷の推定結果が所定量未満であるときは、気筒休止運転モードで動作するようにエンジン11が制御される。したがって、上記(1−1)と同様に、全気筒運転モードでエンジン11が動作することでフォークリフト1の動力性能を確保でき、気筒休止運転モードでエンジン11が動作することでエンジン11のガス排出量および燃料消費量を低減できる。
【0038】
(2−2)フォークリフト1は、燃費計測部23Bと機械学習部24とを備えているため、エンジン11の燃料消費量を利用して負荷推定モデルを生成することができ、負荷推定モデル記憶部25に記憶された負荷推定モデルを更新することができる。
【0039】
(第3実施形態)
図5を参照して、本発明の第3実施形態に係るフォークリフト1を説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。
【0040】
図5に示すように、本実施形態のフォークリフト1は、エンジン11と、走行車輪12と、油圧ポンプ13と、油圧アクチュエータ14と、フォーク15と、荷重検出部21Aと、走行速度検出部26と、動作速度検出部27と、制御部31とを備えている。
【0041】
走行速度検出部26は、フォークリフト1の走行動作における走行速度(すなわち車速)を検出する。走行速度検出部26は、例えば、走行車輪12の回転速度を検出するエンコーダにより構成される。
【0042】
動作速度検出部27は、フォークリフト1の荷役動作におけるフォーク動作速度を検出する。本実施形態では、動作速度検出部27は、フォーク15の昇降速度をフォーク動作速度として検出する。動作速度検出部27は、例えば、スプロケットの回転速度を検出するエンコーダにより構成される。
【0043】
本実施形態の制御部31は、荷重検出部21Aで検出された荷重が、所定値未満であることを条件の1つとして全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替え、所定値以上であることを条件の1つとして気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替える。なお、全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替える際の閾値となる所定値と、気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替える際の閾値となる所定値とは、同じであっても異なっていてもよい。
【0044】
具体的には、例えば、以下の(条件A1)〜(条件A3)の全てが成立しているとき、制御部31は、エンジン11を気筒休止運転モードで動作させる。
(条件A1)荷重検出部21Aで検出された荷重が所定値L1未満
(条件A2)走行速度検出部26で検出された走行速度が所定速度V1未満
(条件A3)動作速度検出部27で検出されたフォーク動作速度が所定速度U1未満
【0045】
すなわち、制御部31は、フォーク15が荷物を取り扱っていない、または、フォーク15が取り扱っている荷物が軽いとき、かつ、フォークリフト1が走行停止もしくは微低速で走行しているとき、かつ、フォーク15が昇降停止もしくは微低速で昇降しているときは、エンジン負荷が所定量未満となる状況であると判断し、エンジン11を気筒休止運転モードで動作させる。
【0046】
一方で、例えば、以下の(条件B1)〜(条件B3)のいずれかが成立しているとき、制御部31は、エンジン11を全気筒運転モードで動作させる。
(条件B1)荷重検出部21Aで検出された荷重が所定値L2以上
(条件B2)走行速度検出部26で検出された走行速度が所定速度V2以上
(条件B3)動作速度検出部27で検出されたフォーク動作速度が所定速度U2以上
【0047】
すなわち、制御部31は、フォーク15が取り扱っている荷物が重いとき、または、フォークリフト1が低速以上で走行しているとき(すなわち走行速度が微低速以下でないとき)、または、フォーク15が低速以上で昇降しているとき(すなわちフォーク動作速度が微低速以下でないとき)、エンジン負荷が所定量以上となる状況であると判断し、エンジン11を全気筒運転モードで動作させる。
【0048】
次に、図6を参照してエンジン11の制御の流れを説明する。
まず、図6に示すように、荷重検出部21A、走行速度検出部26、および、動作速度検出部27が、フォーク15に掛かっている荷重と、フォークリフト1の走行速度と、フォーク動作速度とを検出する(ステップS11)。なお、フォーク15に掛かっている荷重は、フォークリフト1の走行停止時かつフォーク15の昇降停止時に検出することが好ましい。次いで、制御部31が、エンジン11の運転モードが全気筒運転モードであるか否かを判断する(ステップS12)。
【0049】
エンジン11の運転モードが全気筒運転モードである場合(ステップS12:YES)、制御部31は、ステップS11で検出した荷重・走行速度・フォーク動作速度に基づいて、上述した(条件A1)〜(条件A3)の全てが成立しているか否かを判断する(ステップS13A)。そして、制御部31は、(条件A1)〜(条件A3)の全てが成立していると判断した場合(ステップS13A:YES)、エンジン11の運転モードを全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替える(ステップS14A)。なお、(条件A1)〜(条件A3)のいずれかが成立していないと判断された場合(ステップS13A:NO)、エンジン11の運転モードとして全気筒運転モードが維持される。
【0050】
一方、エンジン11の運転モードが気筒休止運転モードである場合(ステップS12:NO)、制御部31は、ステップS11で検出した荷重・走行速度・フォーク動作速度に基づいて、上述した(条件B1)〜(条件B3)のいずれかが成立しているか否かを判断する(ステップS13B)。そして、制御部31は、(条件B1)〜(条件B3)のいずれかが成立していると判断した場合(ステップS13B:YES)、エンジン11の運転モードを気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替える(ステップS14B)。なお、(条件B1)〜(条件B3)のいずれもが成立していないと判断された場合(ステップS13B:NO)、エンジン11の運転モードとして気筒休止運転モードが維持される。
【0051】
本実施形態では次の効果が得られる。
(3−1)荷重検出部21Aで検出された荷重が、所定値L1未満であることを条件の1つとして全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替えられ、所定値L2以上であることを条件の1つとして気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替えられる。このため、フォーク15に掛かっている荷重が大きい(すなわち荷物が重い)ことによって、エンジン負荷が所定量以上となる状況であるとき、全気筒運転モードでエンジン11が動作することでフォークリフト1の動力性能を確保できる。また、フォーク15に掛かっている荷重が小さい(すなわち荷物が軽い)ことによって、エンジン負荷が所定量未満となる状況であるとき、気筒休止運転モードでエンジン11が動作することでエンジン11のガス排出量および燃料消費量を低減できる。
【0052】
(第4実施形態)
図7を参照して、本発明の第4実施形態に係るフォークリフト1を説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。
【0053】
図7に示すように、本実施形態のフォークリフト1は、荷重検出部21Aに代えて荷物支持状態検知部21Bを備えていることを除いては第3実施形態と同様の構成を備えている。
【0054】
荷物支持状態検知部21Bは、フォーク15が荷物を支持している荷物支持状態を検知する。荷物支持状態検知部21Bは、例えば、荷重検出部21Aと同様の圧力センサ、または、フォーク15上の物体を検知する非接触式センサもしくは接触式センサにより構成される。
【0055】
本実施形態の制御部31は、荷物支持状態が検知されていないことを条件の1つとして全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替え、荷物支持状態が検知されていることを条件の1つとして気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替える。
【0056】
具体的には、例えば、以下の(条件C1)〜(条件C3)の全てが成立しているとき、制御部31は、エンジン11を気筒休止運転モードで動作させる。
(条件C1)荷物支持状態検知部21Bで荷物支持状態が検知されていない
(条件C2)走行速度検出部26で検出された走行速度が所定速度V1未満
(条件C3)動作速度検出部27で検出されたフォーク動作速度が所定速度U1未満
【0057】
すなわち、制御部31は、フォーク15が荷物を取り扱っていないとき、かつ、フォークリフト1が走行停止もしくは微低速で走行しているとき、かつ、フォーク15が昇降停止もしくは微低速で昇降しているとき、エンジン負荷が所定量未満となる状況であると判断し、エンジン11を気筒休止運転モードで動作させる。
【0058】
一方で、例えば、以下の(条件D1)〜(条件D3)のいずれかが成立しているとき、制御部31は、エンジン11を全気筒運転モードで動作させる。
(条件D1)荷物支持状態検知部21Bで荷物支持状態が検知されている
(条件D2)走行速度検出部26で検出された走行速度が所定速度V2以上
(条件D3)動作速度検出部27で検出されたフォーク動作速度が所定速度U2以上
【0059】
すなわち、制御部31は、フォーク15が荷物を取り扱っているとき、または、フォークリフト1が低速以上で走行しているとき(すなわち走行速度が微低速以下でないとき)、または、フォーク15が低速以上で昇降しているとき(すなわちフォーク動作速度が微低速以下でないとき)、エンジン負荷が所定量以上となる状況であると判断し、エンジン11を全気筒運転モードで動作させる。
【0060】
次に、本実施形態に係るエンジン11の制御の流れを説明する。なお、本実施形態に係るエンジン11の制御の流れは、第3実施形態に係る制御の流れ(図6参照)と同様であるため、相違点のみを説明する。
【0061】
本実施形態では、ステップS11において、荷物支持状態検知部21Bが、荷物支持状態の検知を試みるとともに、走行速度検出部26および動作速度検出部27が、フォークリフト1の走行速度と、フォーク動作速度とを検出する。
【0062】
また、本実施形態では、ステップS13Aにおいて、制御部31は、ステップS11での荷物支持状態の検知結果と、ステップS11で検出した走行速度・フォーク動作速度とに基づいて、上述した(条件C1)〜(条件C3)の全てが成立しているか否かを判断する。そして、制御部31は、(条件C1)〜(条件C3)の全てが成立していると判断した場合(ステップS13A:YES)、エンジン11の運転モードを全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替える(ステップS14A)。なお、(条件C1)〜(条件C3)のいずれかが成立していないと判断された場合(ステップS13A:NO)、エンジン11の運転モードとして全気筒運転モードが維持される。
【0063】
また、本実施形態では、ステップS13Bにおいて、制御部31は、ステップS11での荷物支持状態の検知結果と、ステップS11で検出した走行速度・フォーク動作速度とに基づいて、上述した(条件D1)〜(条件D3)のいずれかが成立しているか否かを判断する。そして、制御部31は、(条件D1)〜(条件D3)のいずれかが成立していると判断した場合(ステップS13B:YES)、エンジン11の運転モードを気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替える(ステップS14B)。なお、(条件D1)〜(条件D3)のいずれもが成立していないと判断された場合(ステップS13B:NO)、エンジン11の運転モードとして気筒休止運転モードが維持される。
【0064】
本実施形態では次の効果が得られる。
(4−1)荷物支持状態が検知されていないことを条件の1つとして全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替えられ、荷物支持状態が検知されていることを条件の1つとして気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替えられる。このため、フォーク15が荷物を支持していることによって、エンジン負荷が所定量以上となる状況であるとき、全気筒運転モードでエンジン11が動作することでフォークリフト1の動力性能を確保できる。また、フォーク15が荷物を支持していないことによって、エンジン負荷が所定量未満となる状況であるとき、気筒休止運転モードでエンジン11が動作することでエンジン11のガス排出量および燃料消費量を低減できる。
【0065】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、上記構成を変更することもできる。例えば、以下のように変更して実施することもでき、以下の変更を組み合わせて実施することもできる。
【0066】
・第1実施形態において、負荷推定モデル記憶部25に負荷推定モデルが予め記憶されていれば、排気ガス計測部23Aおよび機械学習部24を省略してもよい。同様に、第2実施形態において、負荷推定モデル記憶部25に負荷推定モデルが予め記憶されていれば、燃費計測部23Bおよび機械学習部24を省略してもよい。これらの構成によれば、負荷推定モデルを更新できなくなるが、フォークリフト1の構成を簡略化できる。
【0067】
・第1実施形態および第2実施形態において、ガス排出量および燃料消費量以外のエンジンへの負荷に係る情報を、負荷推定モデルの生成に利用されるエンジン負荷データとして利用してもよく、走行動作および荷役動作の少なくとも一方が行われたときのエンジン負荷として、ガス排出量および燃料消費量以外のエンジン負荷を推定してもよい。
【0068】
・第1実施形態および第2実施形態において、走行加速度およびフォーク動作速度以外のエンジン11の出力に係る情報を、負荷推定モデルの生成に利用されるエンジン出力データとして利用してもよく、走行加速度およびフォーク動作速度以外のエンジン出力に基づいて、エンジン負荷を推定してもよい。例えば、フォーク動作速度として、チルトシリンダ(不図示)の動作に伴うフォーク15のチルト速度や、リーチシリンダ(不図示)の動作に伴うフォーク15のリーチ速度を採用してもよい。
【0069】
・第1実施形態および第2実施形態において、上記実施形態に記載したエンジン出力データに加えて、エンジン11の運転モード、フォークリフト1の操作に係る操作データ(例えばアクセルペダルまたはアクセルレバーの操作量およびリフトレバーの操作量)、および、フォークリフト1を操作するオペレータの識別情報に係るオペレータデータ等を教師データとして採用してもよい。
【0070】
・第3実施形態および第4実施形態において、全気筒運転モードから気筒休止運転モードに切り替えるための条件を変更してもよい。すなわち、(条件A2)および(条件A3)の一方または両方を省いてもよく、他の条件を追加してもよい。同様に、(条件C2)および(条件C3)の一方または両方を省いてもよく、他の条件を追加してもよい。
【0071】
・第3実施形態および第4実施形態において、気筒休止運転モードから全気筒運転モードに切り替えるための条件を変更してもよい。すなわち、(条件B2)および(条件B3)の一方または両方を省いてもよく、他の条件を追加してもよい。同様に、(条件D2)および(条件D3)の一方または両方を省いてもよく、他の条件を追加してもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 フォークリフト
11 可変排気量エンジン
15 フォーク
21A 荷重検出部
21B 荷物支持状態検知部
22 エンジン出力検出部
23A 排気ガス計測部
23B 燃費計測部
24 機械学習部
25 負荷推定モデル記憶部
31 制御部
【要約】
【課題】動力性能を確保しつつガス排出量および燃料消費量を低減できるフォークリフトを提供する。
【解決手段】フォークリフト1は、全気筒運転モードと気筒休止運転モードとに切り替え可能なエンジン11と、荷重データ等を教師データとして生成された負荷推定モデルを記憶する負荷推定モデル記憶部25と、フォーク15に掛かっている荷重を検出する荷重検出部21Aと、走行加速度およびフォーク15の動作速度を検出するエンジン出力検出部22と、制御部31とを備える。制御部31は、負荷推定モデルと、荷重検出部21A・エンジン出力検出部22により検出された荷重・走行加速度・フォークの動作速度とに基づいて、エンジン11への負荷を推定し、当該負荷の推定結果が、所定量以上であるときは全気筒運転モードで動作するようにエンジン11を制御し、所定量未満であるときは気筒休止運転モードで動作するようにエンジン11を制御する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7