(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
配線回路基板の全体構成
本発明の配線回路基板の一実施形態を、
図1、
図2Aおよび
図2Bを参照して、説明する。なお、
図1において、後述するベース絶縁層7およびカバー絶縁層9は、後述する金属系支持層6および導体層8の相対配置を明確に示すために、省略している。
【0021】
この配線回路基板1は、厚み方向一方面および他方面を有しており、厚み方向に直交する長手方向に延びる形状を有する。
図1に示すように、配線回路基板1は、連結体の一例としての第1連結体2と、連結体の一例としての第2連結体3と、配線体4とを一体的に備える。好ましくは、配線回路基板1は、第1連結体2と、第2連結体3と、配線体4とのみを備える。
【0022】
第1連結体2は、配線回路基板1の長手方向一端部を形成する。第1連結体2は、平面視略矩形平板形状を有する。第1連結体2の平面視における寸法は、特に限定されない。
【0023】
第2連結体3は、配線回路基板1の長手方向他端部を形成しており、第1連結体2に対して、長手方向他方側に配線体4を隔てて対向配置されている。第2連結体3は、平面視略矩形平板形状を有する。第2連結体3の平面視における寸法は、特に限定されない。
【0024】
配線体4は、配線回路基板1の長手方向中間部(あるいは中央部)を形成する。配線体4は、平面視において、第1連結体2および第2連結体3の間に配置されている。配線体4は、長手方向に延びる形状を有する。配線体4は、第1連結体2および第2連結体3を長手方向に架橋している。また、配線体4は、配線回路基板1の短手方向(長手方向および厚み方向に直交する方向)(配線体4の並列方向の一例)にやや長いにおいて互いに間隔を隔てて複数並列配置されている。隣接する配線体4間には、開口部5が形成されている。
【0025】
開口部5は、例えば、配線回路基板1の短手方向に配線体4を隔てている。開口部5は、長手方向に延びるスリット形状を有し、配線回路基板1を厚み方向に貫通している。
【0026】
複数の配線体4の長手方向一端部は、1つの第1連結体2によって短手方向に連結されている。これにより、複数の配線体4の長手方向一端部は、1つの第1連結体2によって束ねられている。
【0027】
また、複数の配線体4の長手方向他端部は、1つの第2連結体3によって短手方向に連結されている。これにより、複数の配線体4の長手方向他端部は、1つの第2連結体3によって束ねられている。
【0028】
配線体4の長手方向長さは、第1連結体2および第2連結体3の長手方向における間隔であって、用途および目的に応じて、適宜設定される。
【0029】
複数の配線体4のそれぞれの短手方向長さは、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下、より好ましくは、100μm以下であり、また、例えば、10μm以上である。開口部5の短手方向長さは、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、1000μm以下である。配線体4の短手方向長さの、開口部5の短手方向長さに対する比は、例えば、40以下、好ましくは、10以下であり、また、例えば、0.1以上、好ましくは、0.5以上である。
【0030】
配線回路基板の層構成
図2Aおよび
図2Bに示すように、この配線回路基板1は、金属系支持層6と、金属系支持層6の厚み方向一方面に配置されるベース絶縁層7と、ベース絶縁層7の厚み方向一方面に配置される導体層8と、ベース絶縁層7の厚み方向一方面に、導体層8を部分的に被覆するように配置されるカバー絶縁層9とを備える。配線回路基板1は、好ましくは、金属系支持層6と、ベース絶縁層7と、導体層8と、カバー絶縁層9とのみを備える。
【0031】
金属系支持層6は、配線回路基板1の厚み方向他方面を形成する。
図1、
図2Aおよび
図2Bに示すように、金属系支持層6は、配線回路基板1と同様の外形形状を有する。具体的には、金属系支持層6は、第1連結体2、第2連結体3および配線体4に対応する外形形状を有する。金属系支持層6において、第1連結体2を形成する部分が、連結支持部の一例としての第1連結金属部13であり、第2連結体3を形成する部分が、連結支持部の一例としての第2連結金属部14であり、配線体4を形成する部分が、支持部の一例としての配線体金属部15である。
【0032】
第1連結金属部13は、平面視において、後述する複数の第1端子部11を含むように、短手方向に連続する略平板形状を有する。
【0033】
第2連結金属部14は、平面視において、後述する複数の第2端子部12を含むように、短手方向に連続する略平板形状を有する。
【0034】
配線体金属部15は、開口部5の厚み方向他方側部分を区画している。配線体金属部15は、厚み方向および短手方向に沿って切断した切断面(断面視と同義)において、厚み方向に長い略矩形状を有する。
【0035】
また、金属系支持層6は、厚み方向一方面である第1金属面21と、厚み方向他方面である第2金属面22と、それらの周端縁を厚み方向に連結する側面である金属側面23とを一体的に備える。
【0036】
第1金属面21および第2金属面22は、厚み方向に対向しており、平行する平坦面である。
【0037】
金属側面23は、厚み方向に沿って真っ直ぐに延びる平坦面である。また、配線体金属部15の金属側面23は、長手方向に沿って真っ直ぐに延びる平坦面でもある。配線体金属部15における金属側面23は、開口部5に臨む金属内側面31と、短手方向外側に臨む金属外側面32とを備える。
【0038】
金属内側面31は、一の配線体金属部15と短手方向に隣接する他の配線体金属部15に面する側面の一例である。開口部5を挟んで対向する(面する)2つの金属内側面31は、平行しており、平面視において、後述する主配線部10の導体側面29にも平行する。なお、金属内側面31の面積S0は、配線体金属部15が断面視略矩形状であることから、金属内側面31を短手方向に投影したときの投影面積S1と同一である。金属内側面31の面積S0は、次に説明する金属系支持層6の厚みTを、長手方向長さで乗じた値である。
【0039】
金属系支持層6の厚みTは、第1金属面21および第2金属面22の対向長さであって、また、金属側面23の厚み方向長さである。具体的には、金属系支持層6の厚みTは、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、好ましくは、100μm以上、好ましくは、250μm以上、好ましくは、500μm以上、好ましくは、1000μm以上であり、また、例えば、10mm以下である。
【0040】
配線体金属部15の短手方向長さWは、上記した配線体4の短手方向長さで例示した範囲から適宜選択され、具体的には、配線体金属部15の短手方向長さWは、配線体4の短手方向長さと同一である。なお、複数の配線体4において、配線体金属部15の短手方向長さWが、隣接する2つの金属内側面31間の距離(長さ)である。
【0041】
また、配線体金属部15の厚みTの、配線体金属部15の短手方向長さWに対する比(T/W)は、2以上である。なお、比(T/W)は、配線体金属部15を厚み方向および短手方向に沿って切断した切断面におけるアスペクト比に相当する。アスペクト比(T/W)が2未満であれば、配線体4における主配線部10(後述)で生じる熱を、開口部5における空気を利用して、効率的に放出することができない。
【0042】
また、アスペクト比(T/W)は、好ましくは、2.5以上、より好ましくは、3以上、さらに好ましくは、3.5以上であり、また、1000以下、さらには、100以下である。比(T/W)が上記した下限以上であれば、配線体4における主配線部10で生じる熱を、開口部5における空気を利用して、効率的に放出することができる。
【0043】
金属系支持層6の材料は、例えば、公知ないし慣用の金属系材料(具体的には、金属材料)から適宜選択して用いることができる。具体的には、金属系材料としては、周期表で、第1族〜第16族に分類されている金属元素や、これらの金属元素を2種類以上含む合金などが挙げられる。なお、金属系材料としては、遷移金属、典型金属のいずれであってもよい。より具体的には、金属系材料としては、例えば、カルシウムなどの第2族金属元素、チタン、ジルコニウムなどの第4族金属元素、バナジウムなどの第5族金属元素、クロム、モリブデン、タングステンなどの第6族金属元素、マンガンなどの第7族金属元素、鉄などの第8族金属元素、コバルトなどの第9族金属元素、ニッケル、白金などの第10族金属元素、銅、銀、金などの第11族金属元素、亜鉛などの第12族金属元素、アルミニウム、ガリウムなどの第13族金属元素、ゲルマニウム、錫などの第14族金属元素が挙げられる。これらは、単独使用または併用することができる。
【0044】
なお、第1連結支持部13、第2連結支持部14および配線体金属部15の材料は、同一である。
【0045】
なお、金属系支持層6は、材料が金属である金属支持層6を含む。
【0046】
金属系支持層6の熱伝導率は、例えば、5W/m・K以上、好ましくは、10W/m・K以上、さらには、15W/m・K以上、20W/m・K以上、25W/m・K以上、30W/m・K以上、35W/m・K以上、40W/m・K以上、50W/m・K以上、60W/m・K以上、75W/m・K以上、100W/m・K以上、200W/m・K以上、300W/m・K以上、350W/m・K以上が好適である。金属系支持層6の熱伝導率が上記した下限以上であれば、主配線部10から配線体ベース部18に伝導した熱を、厚み方向他方側に向かって効率的に放出することができる。
【0047】
金属系支持層6の熱伝導率は、JIS H 7903:2008(有効熱伝導率測定法)によって求められる。
【0048】
ベース絶縁層7は、例えば、金属系支持層6の第1金属面21全面に配置されている。具体的には、ベース絶縁層7は、第1連結体2、第2連結体3および配線体4に対応する外形形状を有する。ベース絶縁層7において、第1連結体2を形成する部分が、第1連結ベース部16であり、第2連結体3を形成する部分が、第2連結ベース部17であり、配線体4を形成する部分が、絶縁部の一例としての配線体ベース部18である。
【0049】
第1連結ベース部16は、第1連結金属部13の第1金属面21全面に配置されている。第2連結ベース部17は、第2連結金属部14の第1金属面21全面に配置されている。
【0050】
配線体ベース部18は、配線体金属部15の第1金属面21全面に配置されている。換言すれば、配線体金属部15は、配線体ベース部18の厚み方向他方面(後述する第2ベース面25)に配置されている。また、配線体ベース部18は、上記した配線体金属部15と、後述する配線体カバー部33とともに、開口部5を区画している。
【0051】
また、ベース絶縁層7は、厚み方向一方面である第1ベース面24と、厚み方向他方面である第2ベース面25と、それらの周端縁を厚み方向に連結する側面であるベース側面26とを一体的に備える。
【0052】
第1ベース面24は、第1金属面21に平行する平坦面である。
【0053】
第2ベース面25は、第1金属面21に接触する平坦面である。
【0054】
ベース側面26は、厚み方向に沿って真っ直ぐに延びる平坦面である。また、ベース側面26は、配線体ベース部18においては、金属側面23と厚み方向に面一に形成されている。なお、ベース側面26は、配線体ベース部18において、金属内側面31と面一に形成されるベース内側面37を有する。ベース内側面37は、開口部5を部分的に区画している。
【0055】
ベース絶縁層7の厚みは、第1ベース面24および第1金属面21の対向長さであって、また、ベース側面26の厚み方向長さであり、具体的には、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。ベース絶縁層7の厚みの、金属系支持層6の厚みTに対する比は、例えば、10以下、好ましくは、1以下、より好ましくは、0.1以下であり、また、例えば、0.005以上である。
【0056】
ベース絶縁層7の材料としては、例えば、ポリイミドなどの絶縁性樹脂が挙げられる。
【0057】
なお、ベース絶縁層7の熱伝導率は、金属系支持層6の熱伝導率に比べて低く、具体的には、例えば、1W/m・K以下、さらには、0.5W/m・K以下であり、また、例えば、0.01 W/m・K以上、好ましくは、0.1W/m・K以上である。
ベース絶縁層7の熱伝導率は、JIS A 1412(熱絶縁材の熱伝導率測定法)によって求められる。
【0058】
導体層8は、ベース絶縁層7の第1ベース面24に配置されている。具体的には、導体層8は、第1連結ベース部16、第2連結ベース部17および配線体ベース部18の第1ベース面24に配置されている。
【0059】
導体層8において、第1連結体2に含まれる部分が第1端子部11および第1補助配線部19であり、第2連結体3に含まれる部分が第2端子部12および第2補助配線部20であり、配線体4に含まれる部分が配線部の一例としての主配線部10である。
【0060】
第1端子部11は、第1連結体2内において、複数の配線体4(主配線部10)に対応して、配線回路基板1の短手方向に間隔を隔てて複数配置されている。複数の第1端子部11は、厚み方向に投影したときに、第1連結金属部13に含まれるように、短手方向に間隔を隔てて整列配置されている。
【0061】
第1端子部11は、第1連結ベース部16の第1ベース面24に配置されている。第1端子部11は、第1ベース面24における長手方向他端部に第1補助配線部19が形成される領域が確保されるように、第1ベース面24における長手方向一端部および中央部に配置されている。第1端子部11は、平面視略矩形状(角ランド形状)を有する。
【0062】
第1補助配線部19は、第1連結体2内の第1連結ベース部16の第1ベース面24に、第1端子部11に連続するように配置されている。第1補助配線19は、第1端子部11の長手方向他端縁から長手方向他方側に向かって延びる平面視略直線形状を有する。第1補助配線部19は、第1端子部11の長手方向他端縁および次に説明する主配線部10の長手方向一端縁を連結する。第1補助配線19の短手方向長さは、第1端子部11の短手方向長さに対して、短い。第1補助配線19の短手方向長さの、第1端子部11の短手方向長さに対する比は、例えば、0.8以下、好ましくは、0.5以下であり、また、例えば、0.001以上、好ましくは、0.01以上である。第1補助配線19の短手方向長さは、主配線部10の短手方向長さと同一である。
【0063】
第2端子部12は、第2連結体3内において、複数の配線体4(主配線部10)に対応して、配線回路基板1の短手方向に間隔を隔てて複数配置されている。複数の第2端子部12は、厚み方向に投影したときに、第2連結金属部14に含まれるように、短手方向に整列配置されている。第2端子部12は、第2連結ベース部17の第1ベース面24に配置されている。第2端子部12は、第1ベース面24における長手方向一端部に第2補助配線部20が形成される領域が形成される領域が確保されるように、第1ベース面24における長手方向他端部および中央部に配置されている。第2端子部12は、平面視略矩形状(角ランド形状)を有する。
【0064】
第2補助配線部20は、第2連結体3内の第2連結ベース部17の第1ベース面24において、第2端子部12に連続するように配置されている。第2補助配線20は、第2端子部12の長手方向一端縁から長手方向一方側に向かって延びる平面視略直線形状を有する。第2補助配線部20は、第2端子部12の長手方向一端縁および次に説明する主配線部10の長手方向他端縁を連結する。第2補助配線部20の短手方向長さは、第2端子部12の短手方向長さに対して、短い。第2補助配線部20の短手方向長さの、第2端子部12の短手方向長さに対する比は、例えば、0.8以下、好ましくは、0.5以下であり、また、例えば、0.001以上、好ましくは、0.01以上である。第2補助配線部20の短手方向長さは、主配線部10の短手方向長さと同一である。
【0065】
主配線部10は、配線体ベース部18の第1ベース面24に配置されている。具体的には、複数の主配線部10のそれぞれは、複数の配線体ベース部18の第1ベース面24の短手方向略中央部に配置されている。また、主配線部10は、厚み方向に投影したときに、配線体ベース部18に包含されている。具体的には、複数の主配線部10のそれぞれは、複数の配線体ベース部18の第1ベース面24の短手方向両端部に次に説明するカバー絶縁層9が形成される領域が確保されるように配置されている。
【0066】
主配線部10は、配線体ベース部18(あるいは、配線体金属部15)と1対1対応で設けられている。
【0067】
また、主配線部10の長手方向一端縁は、第1連結体2における第1補助配線19の長手方向他端縁に連続している。主配線部10の長手方向他端縁は、第2連結体3における第2補助配線部20の長手方向一端縁に連続している。これにより、主配線部10は、第1補助配線19および第2補助配線部20とともに、長手方向に延びる平面視略直線形状を形成し、第1端子部11および第2端子部12を長手方向に接続する配線を形成している。
【0068】
主配線部10の短手方向長さは、例えば、第1補助配線19および第2補助配線部20の短手方向長さと同一である。
【0069】
導体層8は、厚み方向一方面である第1導体面27と、厚み方向他方面である第2導体面28と、それらの周端縁を厚み方向に連結する側面である導体側面29とを一体的に備える。
【0070】
第1導体面27は、第1ベース面24に平行する平坦面である。
【0071】
第2導体面28は、第1ベース面24に接触する平坦面である。
【0072】
導体側面29は、平面視で、ベース側面26の内側に配置されている。とりわけ、複数の配線体4のそれぞれにおいては、導体側面29は、ベース側面26に対して短手方向内側に配置されている。
【0073】
導体層8の材料としては、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、クロム、それらの合金などが挙げられる。好ましくは、良好な電気特性を得る観点から、銅が挙げられる。
【0074】
導体層8の厚みは、第1導体面27および第1ベース面24の対向長さであって、また、導体側面29の厚み方向長さであり、具体的には、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、3μm以下である。
【0075】
また、主配線部10の短手方向長さは、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下であり、また、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上である。また、主配線部10の短手方向長さの、配線体金属部15の短手方向長さWに対する比は、例えば、2以下、好ましくは、1以下であり、また、例えば、0.01以上、好ましくは、0.1以上である。
【0076】
カバー絶縁層9は、第1ベース面24に、第1補助配線19、第2補助配線部20および主配線部10の、第1導体面27および導体側面29を被覆するように、配置されている。一方、カバー絶縁層9は、第1端子部11および第2端子部12の少なくとも第1導体面27を露出している。
【0077】
カバー絶縁層9において、第1連結体2に含まれる部分が、第1連結カバー部(
図1および
図2には図示されず)であり、第2連結体3に含まれる部分が、第2連結カバー部(
図1および
図2には図示されず)であり、配線体4に含まれる部分が、配線体カバー部33である。
【0078】
図示しない第1連結カバー部は、第1端子部11を露出するが、第1補助配線19を被覆している。図示しないが第2連結カバー部は、第2端子部12を露出するが、第2補助配線部20を被覆している。
【0079】
配線体カバー部33は、主配線部10の第1導体面27および導体側面29と、第1ベース面24における主配線部10の短手方向外側近傍部分とを被覆している。
【0080】
カバー絶縁層9は、厚み方向一方面である第1カバー面34と、厚み方向他方面である第2カバー面35と、それらの周端縁を厚み方向に連結する側面であるカバー側面36とを一体的に備える。
【0081】
第1カバー面34は、第1導体面27に平行する平坦面である。
【0082】
第2カバー面35は、第1導体面27および導体側面29と、第1ベース面24とに接触する。
【0083】
カバー側面36は、配線体ベース部18においては、ベース側面26と厚み方向に面一に形成されている。なお、カバー側面36は、配線体カバー部33においては、ベース内側面37と面一に形成されるカバー内側面38を有する。
【0084】
そのため、複数の配線体4のそれぞれは、2つの配線体側面50を有する。配線体側面50は、金属側面23、ベース側面26およびカバー側面36から形成(構成)されており、厚み方向に連続している。そのため、配線体4は、断面視において、厚み方向に長く延びる形状略直線形状を有する。なお、配線体側面50は、断面視において、金属内側面31、ベース内側面37およびカバー内側面38によって形成される配線体内側面51を有しており、この配線体内側面51は、開口部5を区画している。
【0085】
カバー絶縁層9の厚みは、第1カバー面34および第1導体面27の対向長さであって具体的には、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
【0086】
カバー絶縁層9の材料としては、例えば、ポリイミドなどの絶縁性樹脂が挙げられる。
【0087】
配線回路基板1の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、10mm以下、好ましくは、1mm以下である。
【0088】
この配線回路基板1を製造するには、例えば、まず、平板形状の金属シートを準備し、その後、上記した形状を有するベース絶縁層7、導体層8およびカバー絶縁層9を順次形成する。その後、金属シートを外形加工して、第1連結金属部13、第2連結金属部14および配線体金属部15を形成することによって、金属系支持層6を形成する。外形加工は、特に限定されず、例えば、エッチング、レーザー加工、ウォータージェット(ウォーターカッター)、プレス打ち抜きなどが挙げられる。
【0089】
あるいは、予め、第1連結金属部13、第2連結金属部14および配線体金属部15を備える金属系支持層6の第1金属面21に、ベース絶縁層7、導体層8およびカバー絶縁層9を順次形成することもできる。
【0090】
図2Bの仮想線で示すように、その後、第1素子41を第1連結体2に実装するとともに、第2素子42を第2連結体3に実装する。
【0091】
第1素子41および/または第2素子42としては、電流値が高い電流(例えば、1A以上、さらには、10A以上の大電流)を入出力可能に構成されている。なお、第1素子41は、厚み方向他方面に配置される第1電極43を有する。第2素子42は、厚み方向他方面に配置される第2電極44を有する。
【0092】
第1素子41を第1端子部11に実装するには、第1電極43を第1端子部11と電気的に接続する。第2素子42を第2端子部12に実装するには、第2電極44を第2端子部12と電気的に接続する。
【0093】
そして、この配線回路基板1では、配線体4が互いに間隔を隔てて並列配置されることから、第1素子41および/または第2素子42からの大電流の入力に基づく主配線部10で生じる熱を、複数の配線体4間(開口部5)の空気を介して、対流させ、とりわけ、厚み方向に対流させて、効率的な放熱を図ることができる。
【0094】
また、配線体金属部15のアスペクト比(T/W)が、2以上と高いため、上記した空気との接触面積を大きくすることができる。そのため、上記した対流に基づく放熱効率に優れる。
【0095】
さらに、配線体金属部15は、上記したアスペクト比(T/W)が2以上と高く、かつ、金属系材料からなることから、主配線部10から配線体ベース部18に伝導した熱を、配線体ベース部18の厚み方向他方側に向かって、具体的には、配線体金属部15の第1金属面21から第2金属面22に、さらには、第2金属面22の厚み方向他方側に向けて効率的に放出することができる。
【0096】
そのため、この配線回路基板1は、配線体4における放熱性に優れる。
【0097】
また、この配線回路基板1では、配線体金属部15の材料が、金属であるので、配線体金属部15からの放熱性に優れる。
【0098】
また、この配線回路基板1では、第1連結金属部13は、厚み方向に投影したときに、複数の第1端子部11を含むように短手方向に連続するので、第1連結金属部13は、複数の第1端子部11を確実に支持することができる。
【0099】
第2連結金属部14は、厚み方向に投影したときに、複数の第2端子部12を含むように短手方向に連続するので、第2連結金属部14は、複数の第2端子部12を確実に支持することができる。
【0100】
従って、この配線回路基板1では、配線体4における放熱性に優れながら、第1連結体2における第1端子部11の機械強度、および、第2連結体3における第2端子部12の機械強度にも優れる。そのため、第1端子部11および第2端子部12における接続信頼性に優れる。
【0101】
このような配線回路基板1の用途は、特に限定されず、各種分野に用いられる。配線回路基板1は、例えば、電子機器用配線回路基板(電子部品用配線回路基板)、電気機器用配線回路基板(電気部品用配線回路基板)などの各種用途で用いられる。電子機器用配線回路基板および電気機器用配線回路基板としては、例えば、位置情報センサー、障害物検知センサー、温度センサーなどのセンサーで用いられるセンサー用配線回路基板、例えば、自動車、電車、航空機、工作車両などの輸送車両で用いられる輸送車両用配線回路基板、例えば、フラットパネルディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、投影型映像機器などの映像機器で用いられる映像機器用配線回路基板、例えば、ネットワーク機器、大型通信機器などの通信中継機器で用いられる通信中継機器用配線回路基板、例えば、コンピュータ、タブレット、スマートフォン、家庭用ゲームなどの情報処理端末で用いられる情報処理端末用配線回路基板、例えば、ドローン、ロボットなどの可動型機器で用いられる可動型機器用配線回路基板、例えば、ウェアラブル型医療用装置、医療診断用装置などの医療機器で用いられる医療機器用配線回路基板、例えば、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、空調機器などの電気機器で用いられる電気機器用配線回路基板、例えば、デジタルカメラ、DVD録画装置などの録画電子機器で用いられる録画電子機器用配線回路基板などが挙げられる。
【0102】
変形例
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、一実施形態および変形例を適宜組み合わせることができる。
【0103】
図2Aに示すように、一実施形態では、金属側面23、ベース側面26およびカバー側面36が面一であるが、図示しないが、面一でなく、つまり、不連続であってもよい。図示しないが、例えば、ベース側面26および/またはカバー側面36は、厚み方向に投影したときに金属側面23と重複せず、金属側面23に対して、短手方向外側および内側のいずれかにずれて位置してもよい。
【0104】
図2Aに示すように、一実施形態では、配線体金属部15における金属側面23は、平坦面であるが、例えば、図示しないが、曲面であってもよい。
【0105】
図示しないが、この変形例では、曲面である金属側面は、断面視において、厚み方向両端部から厚み方向中央部に向かうに従って、短手方向内側に向かって凹む凹面を備える。好ましくは、金属側面は、凹面のみを備える。つまり、金属側面は、断面視において、厚み方向両端部から厚み方向中央部に向かうに従って、短手方向内側に向かって凹む。これにより、配線体金属部の短手方向長さは、厚み方向両端部から厚み方向中央部に向かうに従って、短くなる。複数の配線体金属部のそれぞれは、厚み方向中央部がくびれる断面略鼓(砂時計)形状を有する。複数の配線体金属部のそれぞれには、短手方向両側面において、2つの凹面が設けられている。
【0106】
金属側面の面積S0は、金属側面を短手方向に投影したときの投影面積S1に対して、大きい。そのため、本発明は、金属側面の面積S0は、金属側面を短手方向に投影したときの投影面積S1以上である態様を含み、具体的には、金属側面23の面積S0が金属側面23の投影面積S1と同一である一実施形態、および、金属側面の面積S0が金属側面の投影面積S1より大きい変形例の両方を含む。
【0107】
この変形例では、具体的には、金属側面の面積S0の投影面積S1に対する面積比(S0/S1)が、例えば、1.01以上、好ましくは、1.1以上、より好ましくは、1.2以上、さらに好ましくは、1.3以上であり、また、例えば、2以下である。
【0108】
なお、上記した面積比(S0/S1)は、金属側面の長手方向長さと、金属側面の投影面の長手方向長さとが同一であることから、断面視において、金属系支持層6の厚みT(具体的には、金属側面の厚み方向一端縁から他端縁まで厚み方向距離)の、金属側面の厚み方向一端縁から他端縁までにおいて曲面(凹面)に沿う延べ長さLに対する長さ比(厚みT/延べ長さL)と同一である。従って、面積比(S0/S1)は、上記した長さ比(厚みT/延べ長さL)として求められる。
【0109】
なお、上記の変形例において、配線体金属部の短手方向長さWは、2つの金属側面間長さの平均値として求められる。
【0110】
また、図示しないが、この変形例では、金属側面が、屈曲面を有することができる。この場合には、1つの金属側面は、厚み方向に隣接する2つの凹面と、それらを厚み方向に連結する稜線とを一体的に備える。これにより、金属側面は、屈曲面に形成される。具体的には、1つの金属側面は、断面視において、厚み方向において中央部に稜線を有し、その両側に凹面を有する略W字形状を有する。そのため、複数の配線体金属部のそれぞれは、厚み方向に鼓(砂時計)が2つ連結されたような断面形状を有する。
【0111】
上記の変形例における配線回路基板の製造方法を具体的に説明する。この製造方法では、例えば、エッチング(サブトラクティブ法)により、金属系支持層6を形成する。
【0112】
具体的には、まず、金属シートと、その第1金属面(
図2Aおよび
図2B参照)に形成されたベース絶縁層、導体層およびカバー絶縁層とを備える積層体を準備する。
【0113】
続いて、エッチングレジストを、金属シートの第2金属面に配置する。エッチングレジストの平面視形状は、例えば、形成したい金属系支持層6の平面視形状と同一形状であって、また、ベース絶縁層およびカバー絶縁層の平面視形状と略同一である。
【0114】
これにより、積層体およびエッチングレジストを備えるレジスト積層体を作製する。
【0115】
その後、レジスト積層体をエッチング液に浸漬する。具体的には、金属シートにおいて、ベース絶縁層およびカバー絶縁層から露出する第1金属面と、エッチングレジストから露出する第2金属面とに、エッチング液を接触させる。
【0116】
すると、第2金属面においてエッチングレジストから露出する露出部分においては、その短手方向中央部のエッチング速度は、その短手方向両端部(但し、第2金属面より短手方向外側)のエッチング速度に対して、高い。これは、エッチング液が、露出部分の短手方向両端部では、短手方向周辺部に比べて、滞留(停滞)し易いことに起因する。
【0117】
このことは、第1金属面においてベース絶縁層から露出する露出部分についても同様である。なお、エッチング途中の第1金属面および第2金属面は、ともに、短手方向中央部が厚み方向内側に向かって凹む曲面となる。
【0118】
すると、第1金属面および第2金属面の露出部分における短手方向中央部のエッチングは、短手方向両端部のエッチングよりも、早く完了する。そのため、短手方向中央部では、短手方向両端部に比べて、早く、第1金属面および第2金属面が消失する。つまり、まず、短手方向中央部において、開口部が形成され、続いて、開口部が短手方向両外側(両端部)に向かって広がる。
【0119】
すると、2つの凹面および稜線を備える金属側面が形成される。このときに、エッチングを終了し、続いて、エッチングレジストを除去すれば、稜線を備える変形例(鼓が2つ連結された形状の配線体金属部を有する)の配線回路基板が得られる。
【0120】
一方、さらに、エッチングを続行すれば、稜線が消失するので、稜線を備えず、1つの凹面を備える金属側面が形成される。続いて、エッチングレジストを除去すれば、変形例(断面略鼓形状の配線体金属部を有する)の配線回路基板が得られる。
【0121】
これらの変形例の配線回路基板では、金属側面の面積S0が、金属側面を短手方向に投影したときの投影面積S1に対して、大きい。
【0122】
すると、金属側面23の面積S0が金属側面23の投影面積S1と同一である一実施形態(
図2A参照)、および、金属側面の面積S0が金属側面の投影面積S1より大きい変形例の両方を含む配線回路基板(つまり、金属側面23の面積S0が金属側面23の投影面積S1以上である配線回路基板)は、金属側面と空気との接触面積を、確実に大きくすることができる。そのため、配線体金属部からの対流に基づく放熱効率により一層優れる。
【0123】
とりわけ、これら変形例では、
図2Aに示す一実施形態に比べて、金属側面と空気との接触面積を、より一層確実に大きくすることができる。そのため、配線体金属部からの対流に基づく放熱効率により一層優れる。
【0124】
また、変形例では、1つの金属側面は、凹面と、凸面とを一体的に備える。凹面と凸面とは、厚み方向において順に配置されている。
【0125】
図示しないが、この変形例では、1つの配線体金属部において、短手方向一方側における凹面は、短手方向他方側における凸面と短手方向に対向し、短手方向一方側における凸面は、短手方向他方側における凹面と短手方向に対向する。そのため、配線体金属部は、断面略S字形状を有する。
【0126】
図示しないが、1つの配線体金属部において、短手方向一方側および他方側の両側における2つの凹面は、短手方向に対向する。短手方向一方側および他方側の両側における2つの凸面は、短手方向に対向する。
【0127】
一実施形態では、支持部の一例として配線体金属部15を挙げ、また、配線体金属部15が、材料が金属である金属系支持層6に含まれている。しかし、金属系支持層6に代え、支持層とし、支持層の材料が、例えば、熱伝導性が高い粒子と、樹脂とを含む粒子樹脂組成物、例えば、セラミックスなどの焼成組成物であってもよい。
【0128】
一実施形態では、第1連結体2および第2連結体3は、ともに、平面視において、第1端子部11および第2端子部12を含むように、短手方向に連続しているが、図示しないが、例えば、いずれか一方が、短手方向に連続し、他方が、短手方向に不連続であってもよい。この場合には、他方は、短手方向に間隔を隔てて複数に分割されて配置されている。さらには、図示しないが、例えば、第1連結体2および第2連結体3のいずれもが、短手方向に間隔を隔てて複数に分割されていてもよい。
【0129】
一実施形態では、主配線部10は、配線体ベース部18に1つ設けているが、例えば、図示しないが、1つの配線体ベース部18に複数設けることもできる。