(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記本体の前記第1の端部は、前記シャフト及び前記骨係合部材の幾何学的中心を通って延在する軸線から横方向にオフセットされている、請求項2に記載の骨位置付けガイド。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態による骨位置付けガイドの側面斜視図である。
【0011】
【
図2】本発明の実施形態による骨位置付けガイドの骨係合部材の側面斜視図である。
【0012】
【
図3A】本発明の実施形態による骨位置付けガイドの先端部の側面斜視図である。
【0013】
【
図3B】本発明の実施形態による直線状先端部を備える骨位置付けガイドの側面図である。
【0014】
【
図3C】本発明の実施形態による非直線状先端部を備える骨位置付けガイドの側面図である。
【0015】
【
図4】本発明の実施形態による骨位置付けガイドのアクチュエータの端面図である。
【0016】
【
図5】本発明の実施形態による骨調製ガイドの上面図である。
【0017】
【
図6A】本発明の実施形態による骨調製ガイド、スペーサ、及び組織除去器具位置確認部材の斜視図である。
【0018】
【
図6B】骨調製ガイドと係合した組織除去器具確認位置部材の他の実施形態の斜視図である。
【0019】
【
図7】本発明の実施形態によるスペーサと係合した骨調製ガイドの斜視図である。
【0020】
【
図8】本発明の実施形態による組織除去器具位置確認部材と係合した骨調製ガイドの斜視図である。
【0021】
【
図9A】本発明の実施形態による変形した足の上の骨位置付けガイドの正面図である。
【0022】
【
図9B】本発明の実施形態による位置合わせが矯正された足の上の骨位置付けガイドの正面図である。
【0023】
【
図10A】本発明の実施形態による変形した足の上の骨位置付けガイドの上面図である。
【0024】
【
図10B】本発明の実施形態による位置合わせが矯正された足の上の骨位置付けガイドの上面図である。
【0025】
【
図11A】本発明の実施形態による第1の位置で足の上で骨位置付けガイドを使用する一連の骨位置付け施術を示す図である。
【
図11B】本発明の実施形態による第2の位置で足の上で骨位置付けガイドを使用する一連の骨位置付け施術を示す図である。
【
図11C】本発明の実施形態による第3の位置で足の上で骨位置付けガイドを使用する一連の骨位置付け施術を示す図である。
【0026】
【
図12A】通常の第1中足骨位置を有する足の正面図である。
【0027】
【
図12B】離れた第1中足骨の回旋外反母趾変形を有する足の正面図である。
【0028】
【
図13A】通常の第1中足骨位置を有する足の上面図である。
【0029】
【
図13B】離れた第1中足骨の横断面外反母趾変形(transverse plane bunion deformity)を有する足の上面図である。
【0030】
【
図14A】通常の第1中足骨位置を有する足の側面図である。
【0031】
【
図14B】離れた第1中足骨の矢状面外反母趾変形(sagittal plane bunion deformity)を有する足の側面図である。
【0032】
【0033】
【0034】
【
図16】関節内に挿入された骨調製器具を示す足の側面斜視図である。
【0035】
【
図17】第1中足骨の位置合わせ前の足の上の骨位置付けガイドを示す足の斜視図である。
【0036】
【
図18】第1中足骨の位置合わせ後の足の上の骨位置付けガイドを示す足の斜視図である。
【0037】
【
図19】第1中足骨の位置合わせ及び関節腔内へのスペーサの挿入後の足の上の骨位置付けガイドを示す足の斜視図である。
【0038】
【
図20】第1中足骨の位置合わせ及び骨調製ガイドの位置付け後の足の上の骨位置付けガイドを示す足の斜視図である。
【0039】
【
図21A】第1中足骨の位置合わせ及びピンによる骨調製ガイドの位置付け後の足の上の骨位置付けガイドを示す足の斜視図である。
【0040】
【
図21B】第1中足骨の位置合わせ及びピンによる骨調製ガイドの位置付け後の足の上の骨位置付けガイドを示す足の他の斜視図である。
【0041】
【
図22】骨調製ガイドのガイド表面によって誘導された足の骨を調製する骨調製器具を示す足の斜視図である。
【0042】
【
図23】足の上の骨位置付けガイド及び骨調製ガイドの取り外しを示す足の斜視図である。
【0043】
【
図24】足の上の骨位置付けガイド及びピンを示す足の斜視図である。
【0044】
【
図25】足の上の骨位置付けガイド及び圧縮ピンを示す足の斜視図である。
【0045】
【
図26A】本発明の実施形態による第1の骨と第2の骨との間の関節にわたる骨プレート及び圧縮ピンを示す足の側面斜視図である。
【0046】
【
図26B】本発明の実施形態による第1の骨と第2の骨との間の関節にわたる骨プレート及び圧縮ピンを示す足の側面斜視図である。
【0047】
【
図27】本発明の実施形態による第1の骨と第2の骨との間の関節にわたる骨プレートを示す足の側面斜視図である。
【0048】
【
図28A】解剖学的にずれている中足骨並びに本発明による方法及び/又は器具を使用して解剖学的に位置合わせされた中足骨の一例を示す図である。
【
図28B】解剖学的にずれている中足骨並びに本発明による方法及び/又は器具を使用して解剖学的に位置合わせされた中足骨の一例を示す図である。
【0049】
【
図29A】解剖学的にずれている中足骨並びに本発明による方法及び/又は器具を使用して解剖学的に位置合わせされた中足骨の一例を示す図である。
【
図29B】解剖学的にずれている中足骨並びに本発明による方法及び/又は器具を使用して解剖学的に位置合わせされた中足骨の一例を示す図である。
【0050】
【
図30A】第2中足骨に対してずれている第1中足骨によって生じた外反母趾を有する足の一部を示す図である。
【0051】
【
図30B】
図30Aの足が解剖学的に位置合わせされた後に起こり得る例示的な基部の圧縮を示す図である。
【0052】
【
図31】てこ台が第1の骨と第2の骨との間の交差部に位置付けられている例示的な骨位置付け施術を示す図である。
【0053】
【0054】
【
図33】異なる寸法のてこ台の例示的なシステムを示す図である。
【0055】
【
図34】本発明の実施形態による他の骨位置付けガイドの斜視図である。
【0056】
【
図35】骨調製ガイドが周りを回転できる関節スペーサの例示的な構成を示す図である。
【0057】
【
図36A】円形の断面形状を有する開口を有する骨位置付けガイドの例示的な構成の斜視図である。
【0058】
【
図36B】ガイド内に挿入された
図35の関節スペーサを備えて図示される
図36Aの例示的な骨位置付けガイドの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下の詳細な説明は、本質的に例示的なものであり、本発明の範囲、用途、又は構成を何らかの形で限定することを意図するものではない。むしろ、以下の説明は、本発明の例示的な実施形態を実施するための実用的な説明を提供する。構造、材料、及び寸法の例は、選択された要素について提供されており、他のすべての要素は、本発明の分野の当業者に既知であるものを用いている。当業者は、記載された例の多くが、多様な好適な代替物を有することを理解するであろう。
【0060】
本発明の実施形態は、骨位置付けガイドと、医療処置において骨を位置付けする方法と、を含む。例示的な用途において、骨位置付けガイドの実施形態は、骨の位置合わせ、骨切り術、固定処置、及び/又は1つ以上の骨を調製すべきである他の処置(例えば、軟骨若しくは骨の除去及び/又は切断)などの外科処置中に有用であり得る。例えば、人体構造の他の部分の骨と比較して骨が比較的小さい足又は手において、骨の上(例えば、関節によって分離された隣接する骨又は単一の骨の異なる部分)でそのような処置を実施できる。一例では、外反母趾矯正施術などにおいて、中足骨(例えば、第1中足骨)と第2中足骨及び/又は楔状骨(例えば、内側楔状骨又は第1楔状骨)との間の位置合わせを矯正するために、骨位置付けガイドの実施形態を利用する処置を実施できる。そのような処置の例は、(第1足根骨−中足骨固定術としても知られる)ラピダス法である。他の例では、中足骨(例えば、第1中足骨)の位置合わせを修正することによって処置を実施できる。そのような処置の一例は、中足骨基部骨切り術である。
【0061】
図1は、本発明の実施形態による骨位置付けガイド10の側面斜視図を示す。骨位置付けガイド10は、医療処置中に骨を位置付けする(例えば、向きを合わせ、かつ/又は並進させる)ために有用であり得る。いくつかの実施形態では、骨位置付けガイドは、骨係合部材と、先端部と、骨係合部材及び先端部を互いに向かって押し進める(例えば、骨係合部材を先端部に向けて移動させるか、先端部を骨係合部材に向けて移動させるか、又は両方を同時に移動させる)ための機構と、その機構を作動させるアクチュエータと、を含む。機構が作動すると、その機構は、骨係合部材と係合した第1の骨を、先端部と接触する第2の骨に対して2つ以上の平面における位置合わせを矯正するように移動させる。いくつかの実施形態では、2つ以上の平面における矯正は、前額面における軸線を中心とした矯正を含む。
【0062】
図1の実施形態では、骨位置付けガイド10は、本体部材20及びシャフト30を含み、骨係合部材40は、シャフトに接続され、先端部50は、本体部材に接続されている。概して、本体部材20は、患者の上に位置付けられながら、生体構造又は他の器具(例えば、ピン及びガイド)が明確に見えるようにサイズ及び形状を決めることができる。
図1の実施形態では、本体部材20は、第1の端部60及び第2の端部70を備える概ねC字形形体を含む。いくつかの実施形態では、本体は、ヒトの足の骨と係合するようにサイズ及び構成が決められる。加えて、骨位置付けガイド10は、2つの構成要素である本体部材20及びシャフト30から形成されるように図示されているが、ガイドは、結合してガイドを形成する、より多くの(例えば、3個、4個、又はそれ以上の)構成要素から作製されてもよい。
【0063】
シャフト30は、本体部材20の第1の端部60の近位の本体部材に可動に接続することができる。いくつかの実施形態では、シャフト30は、本体部材20と係合するねじ山80を含み、シャフトの回転は、シャフトを本体部材に対して並進させる。他の実施形態では、シャフトは、本体部材の範囲内でスライドすることができ、位置付けねじにより所望の場所で本体部材に固定できる。更に他の実施形態では、シャフトは、ラチェット機構によって本体に対して移動することができる。図示した実施形態では、シャフトは、先端部50と交差する軸線に沿って移動する。
図34に関して記載するような他の実施形態では、シャフト30及び/又は骨係合部材40は、先端部50からオフセットされている。
【0064】
図2に示すように、骨位置付け装置の実施形態は、骨係合部材40を有することができる。いくつかの実施形態では、骨係合部材は、中足骨又は楔状骨などの骨と接触するように構成された表面90を含む。図示した実施形態では、表面90は、凹形状である。そのような表面は、中足骨などの概ね円筒形の骨との表面接触を促進するように適応している。表面形状の他の実施形態は、平面的な表面及びV字形表面を含む。凹形状又はV字形の骨係合部材40を使用する場合、凹部又はV字形溝部の側壁は、対称であるか又は非対称であってもよい。対称構成では、凹部又は溝部の底部は、骨を受容するように構成された上向きに延在する側壁の間の中央に位置することができる。それぞれの側壁は、同じ高さまでかつ/又は同じ傾斜で上方へ延在することができる。非対称構成では、一方の側壁は、対向する側壁とは異なる形体を有することができる。例えば、側壁のうち一方は、対向する側壁よりも低い高さまで凹部又は溝部の底部から上方へ延在してもよい。他の例として、一方の側壁は、対向する側壁とは異なる角度で上方へ延在してもよい。非対称構成は、先端部50へ向かう単に線形の力ではなく、横方向に付勢する力を付与するために有用であり得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、骨係合部材40は、ピン又はクランプを含む。骨係合部材40がそのようなピン又はクランプを含むかどうかとは無関係に、骨係合部材は、稜(例えば、第1中足骨の内側稜)などの骨の解剖学的特徴と係合することができる。そのような実施形態では、係合により、骨係合部材に対する骨の回転運動は、概ね妨げられる。他の実施形態では、骨は、骨係合部材に対して回転できるようにしてもよい。
【0066】
図示した実施形態では、骨係合部材40は、シャフト30の端部に設けられている。ねじ山80を有して図示されるシャフトの実施形態では、骨係合部材40は、シャフト30と回転可能に連結することができる。そのような実施形態では、シャフトが本体部材に対して回転するとき、骨係合部材40が、シャフト30と共に本体部材に対して並進し、かつシャフトに対して回転する場合であっても、骨係合部材40は、本体部材に対して回転してもよく、又は回転しなくてもよい。骨係合部材は、シャフト30を中心に揺動することができるが、骨と接触後、骨に対して概ね回転しない。
【0067】
図3A〜
図3Cは、第1の端部の反対側の本体部材の第2の端部70に存在することができる骨位置付けガイド10の先端部50を図示している。先端部50は、骨、概ね、骨係合部材と接触している骨とは異なる骨と接触するために有用であり得る。例えば、骨係合部材が第1中足骨と接触している場合、先端部は、第1中足骨以外の中足骨(例えば、第2、第3、第4又は第5中足骨)と接触できる。いくつかの実施形態では、先端部は、経皮的挿入及び骨との接触を促進するために先細形である。先端部はまた、先端部と骨との間の滑りを低減するために、鋸状、粗面化、斜格子状、刻み付きなどのテクスチャ表面100を含むことができる。図示した実施形態では、先端部は、挿入の深さを限定するための止め具110を更に含む。先端部の形状は、骨と安定的に接触するように構成することができる。例えば、
図3Bは、概ね直線状の先端部50を備える骨位置付けガイドの側面図を示し、その一方で、
図3Cは、非直線状の先端部50(例えば、角度を付けた又は湾曲させた先端部)を備える骨位置付けガイドの側面図を示す。いくつかの実施形態では、先端部は、先端部と骨との間の並進運動を制限するが、先端部と骨との間の回転運動を可能にするように構成されている。
【0068】
図4に示すように、骨位置付けガイド10はまた、シャフトに関連するこの実施形態において、機構を作動させるためのアクチュエータ(例えば、ノブ又はハンドル)120を含むことができる。図示した実施形態では、アクチュエータは、ユーザが本体部材20に対してシャフトを回転できるようにするために有用であり得る。また、
図4に示すように、アクチュエータ、シャフト、及び骨係合部材は、これらの構成要素を通って、骨係合部材と係合した骨と接触するか又はこの骨を通る固定ワイヤ(例えば、Kワイヤ)を配置するための挿管130を含んでもよい。例えば、固定ワイヤを、骨係合部材40と係合した骨に入れて、骨に対して骨係合部材の位置を固定することができる。他の例では、固定ワイヤは、骨係合部材と接触する骨を通って、隣接する骨に入り、骨係合部材と接触する骨及び隣接する骨の骨位置を維持することができる。
【0069】
他の実施形態では、骨係合部材及び先端部を互いに向かって押し進める機構は、支持鉤構造又はトング構造を含むことができる。そのような実施形態では、ガイドは、第2のシャフトに枢動可能に接続された第1のシャフトを含むことができる。それぞれのシャフトの第1の端部は、ハンドルなどのアクチュエータを含むことができる。第1のシャフトの第2の端部は、上述のように、骨係合部材を含むことができる。また、第2のシャフトの第2の端部は、上述のように、先端部を含むことができる。使用時には、アクチュエータが作動して、骨を位置付けするために骨係合部材及び先端部を互いにより接近するように動かす(例えば、互いに押し合わせる)ことができる。このタイプの他の実施形態は、アクチュエータが作動されるときに骨係合部材及び先端部が互いに向かって並進するような、他の組のシャフト及び他の枢動接続部を含んでもよい。
【0070】
他の実施形態では、骨係合部材及び先端部を互いに向かって押し進める機構は、ラックピニオン構造を含むことができる。そのような実施形態では、ラックは、上述のように、先端部を含むことができる。また、ピニオンは、上述のように、骨係合部材及びアクチュエータ(例えば、ノブ)を含むことができる。使用時には、アクチュエータを作動して、骨係合部材及び先端部を互いにより接近するように動かし(例えば、進行方向に対して概ね垂直な軸線を中心に向きを変え)て、骨を位置付けることができる。
【0071】
骨位置付けガイドの実施形態は、任意の好適な材料を含んでもよい。特定の実施形態では、骨位置付けガイドは、X線及び他の放射線の形態によって比較的透過性であるように、熱可塑性プラスチック及び炭素繊維材料などの放射線透過性材料から作製される。そのような材料は、骨位置付けガイドが骨の上に位置付けられているときに撮像装置を使用する骨の可視化を妨害しないため有用である。
【0072】
骨位置付けガイドの実施形態は、医療処置中に1つの骨又は複数の骨を一時的に位置付けるために、施術において有用であり得る。骨の位置付けは、例えば、骨の解剖学的なずれを矯正し、骨の位置合わせ及び/又は固定処置などにおいて、解剖学的に位置合わせされた位置を一時的に維持するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、骨位置付けガイドは、第1中足骨と第2中足骨との間の角度を10度超(例えば、最大約35度)から(約−5度の負の角度を含む)約10度以下まで(例えば、約1〜5度まで)低減できる。いくつかの実施形態では、骨位置付けガイドはまた、第1中足骨を、その長軸線を中心に内側楔状骨に対して4度超の回転角度から4度未満の回転角度まで(例えば、約0〜2度まで)回転することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、骨の調製を容易にするために骨調製ガイドを設けることができる。骨調製ガイドは、骨位置付けガイドと共に設けられてもよく、又はいずれか一方の装置を、独立して設けることができるか若しくは使用することができる。骨調製ガイド150の例を
図5に示す。いくつかの実施形態では、骨調製ガイド150は、第1の調製平面を画定する第1のガイド表面160と、第2の調製平面を画定する第2のガイド表面164と、を画定する、本体154を含む。組織除去器具(例えば、鋸、回転バー、骨刀など、図示せず)は、組織を除去する(例えば、軟骨若しくは骨を除去かつ/又は骨に切れ目を入れる)ために表面と位置合わせすることができる。第1及び第2のガイド表面160、164は、距離(例えば、約4〜約7ミリメートルなどの約2ミリメートル〜約10ミリメートル)を置いて互いに離間することができる。図示した実施形態では、第1及び第2のガイド表面は、平行であるため、ガイド表面を使用する隣接する骨への切れ目は、概ね平行となる。
【0074】
いくつかの実施形態では、
図5に示すように、第1の対向表面166は、第1のガイド表面160に隣接して位置付けられ、かつ/又は第2の対向表面168は、第2のガイド表面164に隣接して位置付けられる。そのような実施形態では、第1のガイド表面と第1の対向表面との間の距離は、第1のガイドスロットを画定し、第2のガイド表面と第2の対向表面との間の距離は、第2のガイドスロットを画定する。それぞれのスロットは、骨端部を調製するための組織除去器具を受容するようサイズ決めすることができる。第1及び第2のスロットは、平行であるか又は斜めであってもよい。例示した実施形態では、対向表面は、それぞれ間隙を含むため、表面は、単一の連続した表面ではない。他の実施形態では、対向表面は、そのような間隙を一切持たない単一の連続した表面であってもよい。
【0075】
第1及び第2のガイド表面間で本体154によって開口170を画定することができる。開口は、施術者が骨を調製中、骨への視認経路を有し、かつ/又は器具を受容することができるために有用である、ガイド表面間の領域であることができる。図示した実施形態では、開口は、本体にわたって延在し、第1の対向表面166の反対側の表面172から第2の対向表面168の反対側の表面174までの距離にわたって延在している。
【0076】
図示した実施形態はまた、本体154から第1の方向に延在する第1の端部176及び本体から第2の方向に延在する第2の端部178を含む。第2の方向は、第1の方向と異なってもよい(例えば、反対方向であってもよい)。図示されるように、第1の端部及び第2の端部のそれぞれは、ガイドを骨に固定するための固定ピン(
図5で図示せず)を受容するように構成された少なくとも1つの固定アパーチャ180を含むことができる。図示されるように、そのようなアパーチャは、ガイドの上面に対して垂直又は傾斜した角度で端部を通って延在することができる。
【0077】
骨調製ガイド150はまた、第1の端部176に係合した第1の調節可能な安定化部材182を含むことができる。いくつかの実施形態では、骨調製ガイドは、第2の端部178と係合した第2の調節可能な安定化部材184を含むことができる。部材のそれぞれは、ねじ山を付けることができ、端部によって画定されたねじ山付きアパーチャと係合することができる。それぞれの端部の高さは、安定化部材を調節することによって骨に対して調節することができる。いくつかの実施形態では、図示されるように、安定化部材は、固定ピンを受容できるように挿管が装着されている。
【0078】
図6A及び
図7に示すように、骨調製ガイドはまた、本体154から下方へ延在し、関節に入るように構成された、スペーサ188を含むことができる。いくつかの実施形態では、スペーサ188は、本体と選択的に係合可能である。スペーサは、関節腔内に延在するように構成された第1の部分190と、本体154と係合可能な第2の部分192と、を有することができる。図示した実施形態では、スペーサを、開口170内に受容できるため、スペーサは、本体から第1及び第2のガイド表面間に延在する。そのようなスペーサは、関節に対して所望の位置で本体を位置付け、2つ以上の平面(例えば、前額面、横断面、及び矢状面のうち2つ以上から選択される3つの平面)において切断すべき骨に対してガイドを適切に位置付けるために有用であり得る。スペーサと第1のガイド表面との間の距離は、第1の骨からの組織除去の長さ(例えば、切断すべき骨又は軟骨)を画定でき、スペーサと第2のガイド表面との間の距離は、第2の骨からの組織除去の長さ(例えば、切断すべき骨又は軟骨)を画定できる。
【0079】
図6A/B及び
図8に示すように、骨調製ガイドはまた、本体154と係合可能であり、第1の骨及び第2の骨に延在するように構成された、組織除去位置確認部材194を含むことができる。組織除去位置確認部材は、第1及び第2の骨と接触するまで延在するように構成された第1の部分196と、本体と係合可能な第2の部分198と、を有することができる。
図6A及び
図8に示した実施形態では、組織除去位置確認部材は、第1及び第2のガイド表面の両方で本体から延在している。
図6Bに示した実施形態などの他の実施形態では、別の組織除去位置確認部材が、ガイドの対応するスロット内への独立した挿入のために提供される。したがって、組織除去位置確認部材の実施形態は、表面によって誘導される組織除去器具が調製すべき骨に接触することとなる場所を施術者が見ることができるようにするために有用である。
【0080】
骨調製ガイドの実施形態は、目的とする生体構造で1つの骨又は複数の骨の調製を誘導するために、施術において有用であり得る。骨の調製は、骨の位置合わせ及び/又は固定処置などにおいて、例えば、関節によって分離された隣接する骨の先端縁部間又は骨折によって分離された単一の骨の異なる部分間の接触を促進するために有用であり得る。
【0081】
本発明の実施形態はまた、例えば、1つの骨又は複数の骨の向きを永続的に固定する前に又はこれと同時に、1つの骨又は複数の骨の向きを一時的に固定するための方法を含む。概して、骨を位置付けする方法は、骨を、他の骨に対して解剖学的にずれている位置から解剖学的に位置合わせされた位置に移動させる工程と、移動させた骨の端部及び他の骨の対向する端部を調製する工程と、を含む。いくつかの実施形態では、移動させた骨及び他の骨のうち少なくとも一方の端部は、骨を位置合わせ位置に移動させた後に調製される。特定の実施形態では、骨が力に応じて並進かつ回転の両方をするように、単一の場所で1つの骨に力を付与することによって、骨は、他の骨に対して2つ以上の平面において解剖学的に位置合わせされる。特定の実施形態では、本明細書において記載したように、移動させる工程は、骨位置付け装置により完遂することができ、かつ/又は調製する工程は、骨調製ガイドにより完遂することができる。
【0082】
図9A及び
図9Bは、第1中足骨210、内側楔状骨220、第2中足骨292、及び第3中足骨294を有する足200の上の骨位置付けガイド10の正面図を示す。
図9Aは、未矯正の外反母趾変形を有する足200を図示し、一方、
図9Bは、骨位置付けガイド10によって矯正された位置合わせされた足200を図示する。実線L1は、骨位置付けガイド10の開始位置を表し、点線L2は、骨位置付けガイドの終了位置を表す。図示されるように、骨位置付けガイド10が作動されると、骨位置付けガイドは、第1中足骨210を、横断面において横方向に、かつ矢状面において足底に向けて押しながら、前額面を通って延在する軸線を中心に第1中足骨210と共に回転する。したがって、この例では、第1中足骨210の位置は、単一の骨位置付けガイド10を作動させて、骨係合部材40を先端部50に向けて押し進めることによって、概ね3つの平面において第2中足骨292に対して矯正される。
図10Aは、未矯正の外反母趾変形を有する足200の上面図を示し、一方、
図10Bは、骨位置付けガイド10によって矯正された位置合わせされた足200の上面図を、前額面における回転矯正及び横断面における横方向矯正を強調して示す。
【0083】
図11A〜
図11Cは、第2中足骨292に対して第1中足骨210を位置付けしている足200の上の骨位置付けガイド10の3つの連続画像を示す。
図11Aは、処置の開始を表し、
図11Bは、処置の最中を表し、
図11Cは、処置の終了を表す。ピン270の向きは、それぞれの画像において第1中足骨210の回転量を可視化するために有用である。
図11A〜
図11Cに関して、骨位置付けガイド10及び第1中足骨210が、骨位置付けガイド10の作動に応じて前額面において回転していることを見ることができる。更に、
図11Aでは第1中足骨210と第2中足骨292との間に見えている空間が
図11Cではなくなっているように、第1中足骨と第2中足骨との間の角度は小さくなる。
【0084】
変形の3つの潜在的平面のそれぞれを、ここで分離して記載する。
図12A及び
図12Bは、足200の前額面図を示す。
図12Aでは、足200は、正常であるが、
図12Bでは、足は、第1中足骨210の単離した軸回転を示す未矯正の外反母趾変形を伴って図示されている。実線L3は、地面に対する第1中足骨210の位置合わせを示し、
図12Bの点線L4は、前額面における軸回転の範囲を示す。
【0085】
図13A及び
図13Bは、足200の横断面図を示す。
図13Aでは、足200は、正常であるが、
図13Bでは、足は、単離した横断面の第1中足骨210の変位を示す未矯正の外反母趾変形を伴って図示されている。実線L5は、第2中足骨292の位置合わせを示し、実線L6は、第2中足骨292に対する第1中足骨210の適切な位置合わせを示す。これらの2本の線の間の角度は、中足骨間角度(IMA)を形成する。
図13Bにおける点線L7は、横断方向の変位の範囲を示す。
【0086】
図14A及び
図14Bは、足200の矢状面図を示す。
図14Aでは、足200は、正常であるが、
図14Bでは、足は、第1中足骨210の単離した矢状方向変位を示す未矯正の外反母趾変形を伴って図示されている。実線L8は、第1中足骨210の適切な位置合わせを示すが、
図14Bでの点線L9は、矢状方向変位の範囲を示す。
【0087】
本発明の実施形態による方法の具体的な実施形態は、骨係合部材を第1の骨と係合させる工程と、骨位置付けガイドの先端部を第1の骨とは異なる第2の骨と並置して配置する工程と、骨係合部材を先端部に対して移動させて、2つ以上の平面において第2の骨に対する第1の骨の位置を変更させる工程と、を含む。いくつかの実施形態では、位置合わせ後、第1の骨の端部及び第3の骨の対向端部のうち少なくとも一方(例えば、第1の骨の端部のみ又は第1の骨の端部及び第2の骨の端部の両方)が、任意選択的に調製ガイドを使用して調製される。
【0088】
いくつかの実施形態では、方法は、矯正処置のために関節を動かす工程を含む。例えば、関節への外科施術用アクセスを生成後、骨を位置合わせ位置に移動させる前に、中足骨などの骨が自由に回転できるように組織を分離することができる。いくつかの実施形態では、妨害する骨(例えば、中足骨基部の背外側フレア、中足骨基部の(場合により、足底顆と称する)足底フレア、楔状骨に対向する中足骨の端部の部分又は骨棘)を切除して、前額面に対して比較的平坦な表面を生成することによって自由な回転を更に促進してもよい。足200の第1中足骨210上の背外側フレアFの例は、
図15Aに示されている。第1中足骨210上の足底フレアPFの例は、
図15Bに示されている。
図15Bはまた、いくつかの実施形態において、骨位置付けガイドの骨係合部材によって係合することができる内側稜MRを図示している。
【0089】
本発明による方法の実施形態はまた、骨の端部を調製した後に実施される工程を含むことができる。例えば、骨の端部は、並置され、任意選択的に一緒に圧縮されてもよく、骨の位置は、関節への外科用アクセスを閉鎖する前に、1つ以上の骨固定装置(例えば、圧縮骨ねじ、骨プレート、骨ステープル、創外固定器、髄内インプラント又はくぎ)により固定することができる。
【0090】
例示的な方法は、第1中足骨210、内側楔状骨220、及び第2中足骨292を有する足200を図示する
図16〜
図27と関連してここで記載することとする。特に指示がない限り、記載された工程は、記載された順番で行う必要がないことに留意されたい。
【0091】
慣習的な外科施術の準備及び外科用アクセス後、
図16に示すように、骨調製器具296を、関節(例えば、第1足根骨−中足骨関節)内に挿入して、軟組織を除去し、かつ/又は第1中足骨210の基部から足底フレアを切除する。足底フレアの切除は、第1中足骨210から足底フレアを切り取ることを伴ってもよく、それ故に、第1中足骨の面は、概ね平面状である。この工程により、関節を動かすことを補助し、変形矯正を促進する。いくつかの実施形態では、第1中足骨の背面横側フレアもまた切除して、(例えば、第1中足骨の回転に対する)変形矯正用の空間を作り出すことができる。特定の実施形態では、この動かす工程中に内側楔状骨に対向する中足骨基部の一部を除去できる。
【0092】
切開を行うことができ、第2中足骨292などの第1中足骨210以外の中足骨の側面に骨位置付けガイド10の先端部50を挿入できる。
図17に示すように、第2中足骨292の基部と第3中足骨294との接触面に近接して先端部を位置付けることができる。第1中足骨210の近位部分に骨係合部材40の表面を配置することができる。いくつかの実施形態では、骨係合部材は、第1中足骨210の内側稜と係合する。図示されるように、位置付けガイドの本体20は、第2中足骨292の長軸線に対して概ね垂直であり得る。
【0093】
図18に図示するように、アクチュエータ120は、シャフト30を延在させるように作動して、角度(第1中足骨と第2中足骨との間の横断面角度)を小さくさせ、第1中足骨をその軸線を中心に回転させる(前額面軸回転)ことができる。骨係合部材40を先端部50に対して移動させることによって、内側楔状骨220に対して適切に第1中足骨210を位置付けることができる。いくつかの実施形態では、そのような移動は、解剖学的に正しい位置に同時に、楔状骨に対して、第1中足骨を枢動させ、その長手方向軸線を中心に第1中足骨を回転させて、横断面変形及び前額面変形を矯正する。特定の実施形態では、本体20は、この工程中に概ね横方向に回転する。いくつかの実施形態では、位置付ける工程の前に(例えば、手だけで又はテンプレートとしてガイド内のアパーチャを使用して)、骨内に固定ピン(
図18に図示せず)を挿入でき、所望する場合、第1中足骨210に(横断面、矢状面及び/又は前額面回転の)追加の力を付与することができる。骨位置付けガイド10は、第2中足骨292に対する第1中足骨210の所望の位置を保持することができる。所望の矯正を得た後、シャフト30内の挿管を通って固定ワイヤ298を挿入することができ、第1中足骨210及び第2中足骨292内にワイヤ298を駆動して、矯正された位置を保持することができる。
【0094】
図19に図示するように、関節スペーサ188を、第1中足骨と内側楔状骨との間の関節内に位置付けることができる。
【0095】
図20に示すように、骨調製ガイド150が、関節スペーサ188の上に配置され、関節スペーサと係合して、関節に対する骨調製ガイドの位置及び向きを設定することができる。図示するように、骨調製ガイド150を、第1中足骨210及び内側楔状骨220の長軸線と長手方向に位置合わせして、骨位置付けガイド10の近位に、概ね背部表面又は背内側表面上に位置付けすることができる。他の実施形態では、スペーサ188は、ガイド150が骨の上に暫定的に配置された後に位置付けられる。更に他の実施形態では、骨調製ガイド150及び関節スペーサ188が同時に配置される。なお他の実施形態では、骨調製ガイド150は、位置付けを補助する関節スペーサ188を使用することなく骨の上に配置される。
【0096】
図21A及び
図21Bに図示するように、1つ以上の固定ピン270を、骨調製ガイド150のアパーチャ内に挿入して、第1中足骨210及び内側楔状骨220への誘導を確実にすることができる。図示されるように、組織除去工程中、骨調製ガイド150の動きを防止することに役立つ角度又は収束する向きでいくつかのピン270を挿入することができる。図示されるように、ピン270のうち2本、すなわち、第1中足骨上の1本及び内側楔状骨上の1本は平行であり、すべてのピンを除去せずに骨調製ガイド150を足から除去することができる。ピン270の挿入後、選択的に係合可能なスペーサ(例えば、骨調製ガイド150から物理的に除去可能な関節スペーサ188)を有する実施形態では、任意選択的にスペーサ188を除去できる。
【0097】
いくつかの実施形態では、組織除去器具と調製されるべき骨との交差の場所は、骨調製前に確認される。一実施形態では、組織除去器具位置確認部材は、組織除去器具が骨と接触することとなる場所を視覚的に確認するために調製ガイドと係合することができる。他の実施形態では、組織除去器具は、器具が骨に接触することとなる場所を視覚的に確認するために調製ガイドと係合される。いずれの実施形態でも、そのような視覚的確認は、X線などの撮像装置の使用を含むことができる。調製ガイドの位置が正しい場合、第1中足骨及び内側楔状骨に対して調製ガイドの位置を更に固定するために、アパーチャ(例えば、角度付きアパーチャ)を通って追加の固定ピンを挿入することができる。いくつかの実施形態では、スペーサは、更なる骨調製工程の前に再取り付けされる。
【0098】
いくつかの実施形態では、内側楔状骨220に対向する第1中足骨210の端部は、(例えば、第1のガイド表面及び第1の対向表面によって画定されるスロットを通って挿入された)骨調製ガイド150のガイド表面によって誘導される組織除去器具296で調製できる。いくつかの実施形態では、第1中足骨210の端部の調製は、骨の位置合わせ後に、例えば、第1中足骨210の端部を調製する前に骨位置付けガイド10を作動することによって行われる。他の実施形態では、第1中足骨210の端部の調製は、骨の位置合わせ前に、骨位置付けガイド10を作動する前に第1中足骨210の端部を調製することによって行われる。
【0099】
加えて、
図22に示すように、第1中足骨210に対向する内側楔状骨220の端部は、(例えば、第2のガイド表面及び第2の対向表面によって画定されるスロットを通って挿入された)骨調製ガイド150のガイド表面によって誘導される組織除去器具296によって調製できる。いくつかの実施形態では、内側楔状骨220の端部の調製は、骨の位置合わせ後に行われる。更に他の実施形態では、内側楔状骨220の端部の調製は、骨の位置合わせ前に行われる。骨又は軟骨の切断を含む実施形態では、楔状骨切断及び中足骨切断は、平行で同じ切断であることができる。
図22に示した具体的な実施形態では、鋸刃は、第1のスロットを通って挿入されて、内側楔状骨の一部を切断し、鋸刃は、第2のスロットを通って挿入されて、第1中足骨の一部を切断することができる(例えば、いくつかの実施例では、内側楔状骨は、第1中足骨の前に切断できる)。したがって、図示した実施形態では、第1中足骨及び内側楔状骨の両方に対する切断は、第1中足骨が位置付けられた後に実施された。
【0100】
どのような角度付き/収束ピンも除去でき、
図23に示すように、平行なピン270から骨調製ガイド150を持ち上げることができる。平行なピンは、第1中足骨210の矯正された位置合わせを確実に維持するために後工程で基準としての役割を果たすことができる「基準ピン」と称することができる。関節スペーサはまた、骨調製ガイドの前後又は骨調製ガイドと同時に除去できる。いくつかの実施形態では、骨位置付けガイド10もまた足から除去される。
【0101】
第1中足骨及び内側楔状骨由来の組織(例えば、骨又は軟骨の断片)は、関節部位から除去でき、関節表面は、所望する場合は、有窓にすることができる。骨位置付けガイドが足から取り外された場合、骨位置付けガイドは、
図24に示すように、後述する追加の工程の前に、戻して取り付けることができる。
【0102】
調製後、2つの骨の端部は、並置することができ、また関節を暫定的に固定することによって任意選択的に一緒に圧縮することができる。例えば、2つの骨は、第1中足骨210の切断端部を内側楔状骨220の切断端部と接触させて配置することによって、並置することができる。いくつかの例では、第1中足骨210の切断端部は、内側楔状骨220の切断端部に隣接して、また任意選択的に接触して配置される。
【0103】
図25に示すように、第1中足骨と内側楔状骨との間の圧縮及び暫定的固定を提供するために、ねじ山付きオリーブピン300などの圧縮ピンを、第1中足骨210を通って内側楔状骨220内に挿入できる。更なる安定をもたらすために、追加の圧縮ピンを挿入してもよい。図示するように、平行の基準ピンは、この工程中に位置合わせされる必要がある。いくつかの実施形態では、施術者は、圧縮ピンの挿入前に平行の基準ピンの位置合わせを点検し、基準ピンが位置合わせされていない場合、所望の位置合わせが行われるまで、第1中足骨の位置を調節する。
【0104】
平行の基準ピンを適所に残すことも可能であるが、いくつかの実施形態では、平行の基準ピン及び骨位置付けガイドを除去することができ、骨固定装置(例えば、図示されるように、異なる平面において位置付けられた2つの骨プレート)を、固定のために関節を安定化させるよう適用することができる。
図26Aは、第1中足骨及び内側楔状骨の背内側上に位置付けされた第1の骨プレート310と、第1中足骨及び内側楔状骨の内側足底側上に位置付けされた第2の骨プレート320と、を示す。
図26Bに示した実施形態などの他の実施形態では、第2の骨プレート320は、楔状骨の内側から第1中足骨の足底側まで関節腔を横断して位置付けられたらせん型骨プレートであってもよい。プレートは、骨ねじの挿入により適用できる。
【0105】
図27に示すように、圧縮ピンを除去することができ、切開を閉鎖することができる。
【0106】
図28A/B及び
図29A/Bは、解剖学的にずれている中足骨並びに本発明による方法及び/又は器具を使用して解剖学的に位置合わせされた中足骨の例を含む。
図28Aは、施術前及び施術後の左足を示し、
図28Bは、施術前及び施術後の右足を示す。施術前画像を施術後画像と比較して理解できるように、患者の中足骨間角度(IMA)は、顕著に低減された。
図29A及び
図29Bは、前額回転面における軸回転の矯正を示す。
図29Aは、右足の施術前画像及び施術後画像を示す。中足骨210の図面もまた、回転を説明するために提供されている。中足骨の回転は、施術後の図面で第1中足骨210の下で回転したように図示されている種子骨400の位置によって理解できる。
図29Bは、左足200及び右足200の施術前の図を示す。この場合もまた、地面、足の足底表面及び/又は楔状骨などの基準的な場所に対して種子骨400の場所を比較することによって、この患者の中足骨がずれて回転していることが理解できる。
【0107】
本発明の実施形態による方法は、1つの骨又は複数の骨を一時的に位置付けるために有用であり得る。骨の位置付けは、例えば、骨の解剖学的なずれを矯正し、骨の位置合わせ及び/又は固定処置などにおいて、解剖学的に位置合わせされた位置を一時的に維持するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、「解剖学的に位置合わせされた位置」は、第2中足骨の長軸線に対する第1中足骨の長軸線の角度が横断面又は矢状面において約10度以下であることを意味する。特定の実施形態では、解剖学的なずれは、横断面及び前額面の両方において矯正できる。横断面では、第1中足骨と第2中足骨との間の正常な中足骨間角度(「IMA」)は、約9度未満である。約9度〜約13度のIMAは、第1中足骨及び第2中足骨の軽度のずれと見なされる。約16度よりも大きいIMAは、第1中足骨及び第2中足骨の重度のずれと見なされる。いくつかの実施形態では、本発明による方法は、第1中足骨を第2中足骨に対して異なる角度で位置付けることで、IMAを10度超から(約−5度の負の角度までを含む)約10度以下まで(例えば、約1〜5度のIMAまで)、又は第2中足骨と接触するまで低減することによって、(複数の)骨を解剖学的に位置合わせできる。
【0108】
前額面に関して、正常な第1中足骨は、その稜突起が地面に対して概ね垂直であり、かつ/又はその種子骨が地面に対して概ね平行であり、中足骨の下に位置付けられるように位置付けられることとなる。この位置は、0度の中足骨回転として定義できる。ずれている第1中足骨では、その中足骨は、約4度〜約30度以上で軸回転されている。いくつかの実施形態では、本発明による方法は、中足骨を内側楔状骨に対して回転させることで、中足骨の回転を約4度以上から4度未満まで(例えば、約0度〜2度まで)低減することによって中足骨を解剖学的に位置合わせすることができる。
【0109】
骨の位置付け及び骨調製ガイドシステム並びに方法の多様な実施形態が記載されてきたが、本開示の概念が、例えば、臨床医のニーズ、骨再位置付け処置を受ける患者、治療される特定の生体構造、及び/又は目標臨床転帰に基づいて、実際には変更できることを理解されたい。一例として、記載されたシステム及び手法は、てこ台を利用するように変更されてもよい。そのてこ台を中心とする、他の骨に対するある骨の回転及び/又は枢動は、骨位置付けガイド10を介して生じる。てこ台は、骨位置付けガイド10の骨係合部材40と先端部50との間で圧縮されている隣接する骨の間に空間を生成及び/又は維持し、回転及び枢動中に骨の横方向の並進又は基部の変位を防ぐことができる。
【0110】
図30Aは、第2中足骨292に対してずれている第1中足骨210によって生じる外反母趾を有する足の一部を示す。
図30Bは、骨位置付けガイド10を使用してずれを矯正するように解剖学的に位置合わせされた後の
図30Aの足を示す。図示されるように、第1中足骨210は、前額面において(患者の視点からは)反時計回りに(正面の観察者の視点からは時計回りに)回転されていて、また横断面において(例えば、第1中足骨210と第2中足骨292との間の角度350が低減されるように)枢動されている。第1中足骨210の回転及び枢動により、第1中足骨210の基部352を内側楔状骨220に対して変位させることができる。概して、第1中足骨210と内側楔状骨220との間のオフセット354Aが、回転及び枢動後に(例えば、実質的にオフセットがなくなるように)ゼロまで低減されることが望ましい。しかしながら、
図30Bで説明した適用に示すように、内側楔状骨220に接する第1中足骨210の基部352は、第2中足骨292に向かって変位している。これは、第2中足骨292に向かう第1中足骨210の横断方向のオフセット354Bをもたらし、第1中足骨210と第2中足骨292との間に基部の圧縮を生じさせる。
【0111】
図30Bで観察された基部の変位及びオフセット354Bを回避させるために、臨床医は、骨位置付けガイド10を作動させる前に中足骨の基部(例えば、隣接するそれぞれの楔状骨)にある第1中足骨210と第2中足骨292との間の切痕内にてこ台を挿入することができる。てこ台は、第1中足骨と第2中足骨との間の基部の圧縮を最小化又は回避させる一方、第1中足骨210がその周囲を回転かつ/又は枢動できる点をもたらすことができる。加えて、てこ台の使用により、(一旦設置されると)第1中足骨210及び内側楔状骨220が骨調製ガイド150のガイドスロットに対してより良好に角度付けすることができ、その後、てこ台を使用せずにガイドスロットを通ってより良好な切断角をもらたすことができる。これにより、骨位置付けガイド10の除去後に第1中足骨210の不要な跳ね返り又は位置付けの戻りを低減又は排除することができる。
【0112】
図31は、第1の骨が第2の骨に対して再位置合わせされている第1の骨と第2の骨との間の交差部に、てこ台356が位置付けられている骨位置付け施術を示す。特に、
図31は、第1中足骨210と第2中足骨292との間に位置付けられているてこ台356を示す。てこ台356は、
図31に示すように第1中足骨210と第2中足骨292との間で骨調製ガイド150の遠位に位置付けられてもよく、又は他の用途では、ガイドの近位に(例えば、内側楔状骨及び中間楔状骨それぞれに接する第1及び第2中足骨の端部に)位置付けられてもよい。
【0113】
使用時には、臨床医は、骨位置付けガイド10を作動させる前にいつでも、第1中足骨210と第2中足骨292(又は、中足骨の再位置合わせを実施しないときは他の隣接する骨)との間にてこ台356を挿入できる。異なる実施形態では、関節スペーサ188の挿入前若しくは後に、かつ/又は施術されている関節の上に骨調製ガイド150を配置する前若しくは後に、第1中足骨210と第2中足骨292との間にてこ台356を挿入できる。一実施形態では、臨床医は、上述のように、軟組織を除去し、かつ/又は第1中足骨210の基部から足底フレアを切除して、施術されている関節を調製する。隣接する骨の上に骨位置付けガイド10を設置する前又は後の何れか一方で、例えば、骨係合部材40が第1中足骨210の内側稜と接触して位置付けられ、先端部50が第2中足骨292と接触して位置付けられた場合、臨床医は、第1中足骨と第2中足骨との間の関節においててこ台356を挿入する。臨床医は、骨位置付けガイド10を続けて作動できる(例えば、ノブ120を回転することができる)。
図31に示すように左足の場合、骨位置付けガイド10の作動は、第1中足骨210を(患者の視点から)前額面において反時計回りに回転させ、また横断面において、てこ台を中心に枢動させる。右足の場合(図示せず)、作動により、第1中足骨を(患者の視点から)前額面において時計回りに回転させ、また横断面において、てこ台を中心に枢動させる。したがって、両方の足に対して、骨位置付けガイド10の作動は、第1中足骨を前額面において回外させることができ、横断面において、てこ台356を中心に第1中足骨を枢動させることができる。てこ台356の使用により、施術中である隣接する骨の間の基部の圧縮を最小化又は排除することができる一方、上述した他の実施形態において、てこ台を使用することなく、記載されたシステム及び手法を実施することができる。
【0114】
てこ台356を使用する事例において、任意の好適な機械的器具をてこ台として使用することができる。
図32は、てこ台356として使用することができる1つの例示的な器具の斜視図である。この実施形態では、てこ台356は、概ね矩形形状を有し、終端部358から先端部360の長さの少なくとも一部に沿う厚さが先細である。てこ台356は、作業中である関節の上の骨調製ガイド150の配置に干渉しないように十分小さくサイズ決めすることができる。いくつかの実施形態では、臨床医は、複数の異なるサイズのてこ台を含有するシステムが提供され、実施される特定の処置に所望される特定のサイズのてこ台を選択することができる。
図33は、かかる実施形態において、臨床医に提供することができる例示的な“幅×厚さ”のサイズが標識された、異なるサイズのてこ台の例示的なキット又はシステムを示す。いくつかの例では、異なる寸法を有するてこ台が使用できるが、てこ台356は、5ミリメートル〜15ミリメートル(例えば、約6ミリメートル〜約10ミリメートル)の範囲の幅及び1ミリメートル〜12ミリメートル(例えば、約2ミリメートル〜約3ミリメートル)のの範囲の厚さを有する。
図32及び
図33がてこ台のある例示的なスタイルを示す一方、本開示の範囲から逸脱せずに、てこ台の機能性を提供する他の機械的器具を使用することができる。例えば、代替的な例として、外科用ピン又はねじ回しヘッドをてこ台356として使用することができる。
【0115】
上述したように、骨位置付けガイド10は、骨係合部材40が先端部50から横方向にオフセットされている構成を含む多様な異なる構成を有することができる。
図34は、骨係合部材40が先端部50から横方向にオフセットされている例示的な配置を示す骨位置付けガイド10の斜視図である。この実施形態では、本体部材20の第1の端部60は、シャフト30及び骨係合部材40の幾何学的中心を通って延在する軸線362から横方向にオフセットされている。特に、図示された構成では、先端部50は、骨係合部材40に対して楔状骨の方向に横方向にオフセットされている。結果として、骨位置付けガイド10が、例えば、ノブ120を回転することによって作動されると、オフセットされた先端部によってモーメントを生成することができる。これにより、近位の指骨に隣接する第1中足骨210の端部が、第2中足骨292に向かって枢動し、例えば、角度350を縮めることができる一方、内側楔状骨に隣接する第1中足骨の反対側の端部は、第2中足骨から遠ざかる方向に枢動する。これはまた、第1中足骨と第2中足骨との間の基部の圧縮を避けることに役立つことができる。
【0116】
図19及び
図20に関して上述したように、骨調製ガイド150を関節スペーサの上に配置する前に、第1中足骨と内側楔状骨との間の関節内に関節スペーサ188を位置付けることができる。骨調製ガイド150は、関節スペーサ188を受容するようにサイズ決めされた開口170(
図5)を有することができる。いくつかの例では、(骨調製ガイド150が関節スペーサ188の上に配置されると、)骨調製ガイド150の開口170は、ガイドとスペーサとの間の相対的な動きが実質的にないか、又は動きがないように、関節スペーサ188に従って、サイズ決め及び/又は形状決めされる。この配置により、関節スペーサ188によって誘導される場所に正確に骨調製ガイド150を確実に位置付けることができる。
【0117】
実際には、骨位置付けガイド150が関節スペーサ188の上に配置されると、骨位置付けガイドのガイドスロットを、ガイドスロットを通って切断される骨(例えば、第1中足骨210及び内側楔状骨220)の端部と完全に位置合わせすることができない。したがって、他の構成では、骨調製ガイド150の開口170は、関節スペーサ188に従って、サイズ決め及び/又は形状決めされてもよい。言い換えると、骨位置付けガイド150の開口170は、関節スペーサ188の断面サイズ及び/又は断面形状とは異なる断面サイズ及び/又は断面形状を有することができる。これらの構成では、骨調製ガイド150は、関節スペーサ188の長さを通って延在する軸を中心に作動又は回転することができる。結果として、臨床医が関節スペーサ188の上に骨調製ガイド150を配置した後、骨調製ガイドのガイドスロットが切断すべき骨(例えば、第1中足骨210及び内側楔状骨220)の端部とより良好に位置合わせされるまで、臨床医は、関節スペーサ188を中心に骨調製ガイド150を回転させることができる。骨調製ガイド150の開口170の構成及び関節スペーサ188の構成に応じて、ガイドは、関節探索装置を中心に、境界のある角度範囲内(例えば、通常の位置からプラス20度からマイナス20度)で自由に(例えば、360度)回転することができる。
【0118】
図35は、骨調製ガイド150を探索装置を中心に回転させることができる関節スペーサ188のある例示的な構成を示す。図示した例に示すように、関節スペーサ188は、円筒形断面を有する近位部分370及び矩形断面を有する遠位部分372を有する。遠位部分372の先端縁部は、第1中足骨210と内側楔状骨220との間の関節内に挿入可能である。骨調製ガイド150が関節スペーサ188の上に挿入されると、近位部分370の周りにガイドの本体154(
図5)を位置付けることができる。これにより、ガイドは、近位部分を中心に回転することができる。
【0119】
他の構成では、関節スペーサ188の断面サイズ及び/又は形状に従って、骨位置付けガイド150の開口170をサイズ決め及び/又は形状決めすることができるが、2つの構成要素間の相対的な回転も依然行うことができる。例えば、開口170は、
図35の関節スペーサ188の近位部分370を受容するような断面サイズ及び/又は形状を有してもよい。かかる実施形態において、骨位置付けガイド150の開口170及び関節スペーサ188の近位部分370が円形の断面を有するので、2つの構成要素は、互いに対して回転することができる。
図36Aは、円形の断面形状を有する開口170を有する骨位置付けガイド150の例示的な構成の斜視図である。
図36Bは、ガイドの中に挿入された
図35の関節スペーサ188を有して図示された
図36Aの例示的な骨位置付けガイドの斜視図である。
【0120】
骨位置付けガイド150が関節スペーサ188に対して回転することができる実施形態において、骨位置付けガイド及び/又は関節スペーサは、関節スペーサに対して骨位置付けガイドの回転角度を係止するために係合可能である係止機構を備えることができる。例えば、骨位置付けガイド150は、回転することができる回転ダイアルを有する位置決めねじを含むことができ、位置決めねじの遠位端は、関節スペーサ188に対して負荷をかけるか、又は関節スペーサ188から遠ざかる方向に後退することができる。使用時には、臨床医は、骨調製ガイドのガイドスロットが、切断すべき骨(例えば、第1中足骨210及び内側楔状骨220)の端部と最も良好に位置合わせするまで、関節スペーサ188を中心に骨調製ガイド150を回転させることができる。その後、臨床医は、処置の更なる工程を実施する前に関節スペーサ188に対する骨調製ガイド150の更なる回転を防止するために、係止機構と係合することができる。
【0121】
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載された骨位置付けガイド及び/又は調製ガイドの実施形態を含む使い捨ての無菌キットを含む。無菌キット内に含まれてもよい他の構成要素は、骨固定装置を含む。
【0122】
このように、本発明の実施形態が開示される。本発明は、ある開示された実施形態を参照して記載されてきたが、開示された実施形態は、限定の目的ではなく、説明の目的のために提示され、本発明の他の実施形態が可能である。当業者は、本発明の主旨を逸脱しないで、多様な変形例、改変例、及び変更例がなされ得ることを理解するだろう。
[構成1]
骨係合部材と、
先端部と、
前記骨係合部材及び前記先端部を互いに向かって押し進めるように構成された機構と、
前記機構を作動させるように構成されたアクチュエータであって、前記機構を作動させることは、前記骨係合部材と係合された第1の骨を、前記先端部と接触する第2の骨に対して、2つ以上の面において、前記第1の骨の位置合わせを矯正するように移動させるように構成され、前記矯正は、前額面における軸線を中心とした矯正を含む、アクチュエータと、を含む、骨位置付けガイド。
[構成2]
前記機構は、本体と、前記本体の第1の端部の近位の前記本体に可動に接続されたシャフトと、を備え、
前記骨係合部材は、前記シャフトに回転可能に連結され、
前記先端部は、前記第1の端部の反対側の前記本体の第2の端部にある、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成3]
前記本体の前記第1の端部は、前記シャフト及び前記骨係合部材の幾何学的中心を通って延在する軸線から横方向にオフセットされている、構成2に記載の骨位置付けガイド。
[構成4]
前記アクチュエータは、前記シャフトに連結されたノブである、構成2に記載の骨位置付けガイド。
[構成5]
前記シャフトは、ねじ山付きである、構成2に記載の骨位置付けガイド。
[構成6]
前記シャフトは、挿管を含む、構成2に記載の骨位置付けガイド。
[構成7]
前記先端部は、テクスチャ表面を含む、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成8]
前記先端部は、先細形である、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成9]
前記先端部は、挿入の深さを制限するための止め具を更に含む、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成10]
前記先端部は、非直線状である、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成11]
前記骨係合部材は、前記骨と係合するように構成された凹形状表面を有する、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成12]
前記凹形状表面は、V字形である、構成11に記載の骨位置付けガイド。
[構成13]
前記凹形状表面は、一対の側壁によって形成され、前記一対の側壁は、互いに対して非対称である、構成11に記載の骨位置付けガイド。
[構成14]
前記骨係合部材は、ヒトの足の第1中足骨の内側稜と係合するように構成されている、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成15]
前記骨位置付けガイドは、放射線透過材料から作製されている、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成16]
前記骨係合部材は、前記先端部から横方向にオフセットしている、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成17]
骨位置付けガイドの骨係合部材の表面を第1の骨と係合させることと、
前記骨位置付けガイドの先端部を第2の骨と接触させて配置することであって、前記第2の骨は、前記第1の骨とは異なる、ことと、
前記骨係合部材を前記先端部に対して移動させて、前記第2の骨に対する前記第1の骨の位置を変化させることと、を含む、骨を位置付ける方法。
[構成18]
前記第1の骨は、第1中足骨であり、前記第2の骨は、第2中足骨である、構成17に記載の方法。
[構成19]
前記骨位置付けガイドの前記骨係合部材の前記表面を第1の骨と係合させることは、前記骨係合部材の前記表面を前記第1中足骨の内側稜と接触させて配置することを含む、構成18に記載の方法。
[構成20]
前記骨位置付けガイドの前記先端部を前記第2の骨と接触させて配置することは、前記骨位置付けガイドの前記先端部を前記第2中足骨の側面に接触させて配置することを含む、構成18に記載の方法。
[構成21]
前記骨係合部材は、前記先端部から横方向にオフセットしている、構成17に記載の方法。
[構成22]
前記骨係合部材の前記表面に対する前記第1の骨の半径方向位置を調節することを更に含む、構成17に記載の方法。
[構成23]
前記骨係合部材を前記先端部に対して移動させることは、前記骨係合部材が回転可能に連結しているシャフトを前記先端部に向かって移動させることを含む、構成17に記載の方法。
[構成24]
前記シャフトを移動させることは、前記シャフトに連結されたアクチュエータを回転させることを含む、構成23に記載の方法。
[構成25]
前記骨位置付けガイドは、本体と、前記本体の第1の端部の近位の前記本体に可動に接続されたシャフトと、を備え、
前記骨係合部材は、前記シャフトに回転可能に連結され、
前記先端部は、前記第1の端部の反対側の前記本体の第2の端部にある、構成17に記載の方法。
[構成26]
前記本体は、およそ90度の第1の屈曲部と、およそ90度の第2の屈曲部と、前記第1の屈曲部と前記第2の屈曲部とを分離する直線状本体部分と、を有し、前記第1の端部及び前記第2の端部が互いに平行であり、前記直線状本体部分によりオフセットされている、構成25に記載の方法。
[構成27]
本体部材と、
前記本体の第1の端部の近位の前記本体部材に可動に接続されたシャフトと、
前記シャフトに回転可能に連結された骨係合部材であって、前記骨係合部材は、骨と係合するように構成された表面を有する、骨係合部材と、
前記第1の端部の反対側の前記本体の第2の端部にある先端部と、を含む、骨位置付けガイド。
[構成28]
前記先端部は、鋸歯状の縁部を含む、構成27に記載の骨位置付けガイド。
[構成29]
前記先端部は、先細形である、構成27に記載の骨位置付けガイド。
[構成30]
前記シャフトに連結されたノブを更に含む、構成27に記載の骨位置付けガイド。
[構成31]
前記シャフトは、ねじ山付きである、構成27に記載の骨位置付けガイド。
[構成32]
前記シャフトは、挿管を含む、構成27に記載の骨位置付けガイド。
[構成33]
前記先端部は、挿入の深さを制限するための止め具を更に含む、構成1に記載の骨位置付けガイド。
[構成34]
前記骨と係合するように構成された前記表面は、凹形状である、構成27に記載の骨位置付けガイド。
[構成35]
前記先端部は、湾曲している、構成27に記載の骨位置付けガイド。