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特許6985301鉄道車両用の線路の保守のための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985301
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】鉄道車両用の線路の保守のための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   B61L 25/02 20060101AFI20211213BHJP
   B61D 15/00 20060101ALI20211213BHJP
   B61K 13/00 20060101ALI20211213BHJP
   E01B 35/00 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   B61L25/02 Z
   B61D15/00 B
   B61K13/00 Z
   E01B35/00
【請求項の数】13
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-565029(P2018-565029)
(86)(22)【出願日】2017年5月17日
(65)【公表番号】特表2019-525862(P2019-525862A)
(43)【公表日】2019年9月12日
(86)【国際出願番号】EP2017000598
(87)【国際公開番号】WO2017215777
(87)【国際公開日】20171221
【審査請求日】2020年5月13日
(31)【優先権主張番号】A287/2016
(32)【優先日】2016年6月13日
(33)【優先権主張国】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ビュアガー
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルト ツァウナー
【審査官】 岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−213779(JP,A)
【文献】 特開2004−061278(JP,A)
【文献】 特開2014−162338(JP,A)
【文献】 特開2016−058086(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61L 25/02
B61D 15/00
B61K 13/00
E01B 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両用の線路(3)の保守のための方法であって、前記線路(3)の実際状態を確認するために、前記鉄道車両上に設置された測定システム(2)によって測定データ(40)が検出され、当該測定データ(40)に基づいて前記線路(3)の保守措置が実行される、方法において、
前記線路(3)の対象物(5,6,7,8,9,10,11)が対象物クラスに割り当てられ、各対象物クラスは、一義的な対象物クラス識別子によって定義され、評価装置(21)によって、特定の対象物(5,6,7,8,9,10,11)である、バラスト(5)、レールもしくはレール部分(6)、まくらぎ(7)、固定手段(8)、架線柱(9)、架線もしくは架線部分(10)、および、レールに結合されている構築および/または保守装置(4)の作業ユニット(12)に対する障害物(11)に対する、分析ソフトウェア(78)による特徴的な測定データ(40)が、前記線路(3)の対象物(5,6,7,8,9,10,11)として特定され、特定された対象物(5,6,7,8,9,10,11)が関連する対象物クラスに割り当てられ、割り当てられた対象物(5,6,7,8,9,10,11)に対して、位置データと結び付けられた前記関連する対象物クラス識別子が対象物データ(25)としてデータバンク(26)内に格納され、
前記保守措置は、前記データバンク(26)内に格納されたデータから前記レールに結合されている構築および/または保守装置(4)の作業経過用の制御データを導出することによって動作される、
ことを特徴とする、鉄道車両用の線路(3)の保守のための方法。
【請求項2】
前記測定データ(40)を、所定の対象物パラメータと比較することによって、前記対象物(5,6,7,8,9,10,11)を特定する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記測定データ(40)から、場所に関連する同期データが導出され、各前記対象物(5,6,7,8,9,10,11)に対して、前記データバンク(26)内に、割り当てられた同期データが格納される、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記測定データ(40)および前記測定システム(2)の特徴データから、前記線路(3)の多次元モデル(79)が算出される、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記多次元モデル(79)に、仮想の建築限界のデータが加えられる、請求項記載の方法。
【請求項6】
前記多次元モデル(79)に、別個のデータ源(39)のジオリファレンスされた情報データが加えられる、請求項4または5記載の方法。
【請求項7】
前記線路(3)の目標状態が設定され、前記目標状態からの前記実際状態の偏差が評価され、前記制御データが、評価された前記偏差に関連して設定される、請求項記載の方法。
【請求項8】
前記構築および/または保守装置(4)の作業経過後に、前記線路(3)の前記実際状態が確認される、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法を実施するための保守システム(1)であって、
鉄道車両上に設置された、測定データ検出のための測定システム(2)と、
評価装置(21)と、
データ伝送システム(35)と、
データバンク(26)と、
構築および/または保守装置(4)と
を含む、保守システム(1)において、
評価装置(21)が、線路(3)の対象物(5,6,7,8,9,10,11)を測定データ(40)から特定し、各前記対象物(5,6,7,8,9,10,11)を対象物クラスに割り当てるように構成されており、
データ伝送システム(35)が、対象物(5,6,7,8,9,10,11)に割り当てられたデータをデータバンク(26)に伝送するように構成されている、
ことを特徴とする保守システム(1)。
【請求項10】
前記評価装置(21)は、前記測定データ(40)および前記測定システム(2)の特徴データから、前記線路(3)の多次元モデル(79)を算出するように構成されている、請求項記載の保守システム(1)。
【請求項11】
前記保守システム(1)は、前記多次元モデル(79)の斜視的な表示のための出力器機を含む、請求項10記載の保守システム(1)。
【請求項12】
前記測定システム(2)は、回転レーザスキャナ(13)、ラインレーザスキャナ(14)、渦電流スキャナ(15)、慣性測定ユニット(16)、カメラ(20)およびGNSS受信器(17)を含む、請求項9から11までのいずれか1項記載の保守システム(1)。
【請求項13】
前記保守システム(1)は、前記データバンク(26)内に格納されているデータから導出された制御データを処理するように構成されている、レールに結合された構築および/または保守装置(4)を含む、請求項9から12までのいずれか1項記載の保守システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用の線路の保守のための方法に関し、ここでは、線路の実際状態を確認するために、測定システムによって測定データが検出される。さらに本発明は、この方法を実施するための保守システムに関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
鉄道車両用の線路は、軌道、転てつ器およびクロッシングの他に、架空式電車線路および渡り線(Weichenverbindung)ならびにその他の、軌道近くにある装置を含んでいる。ここで軌道は、まくらぎ上に固定されているレールから成り、通常は道床内に置かれている。
【0003】
使用状態および天気の影響によって、このような線路は、継続的に摩耗に曝され、これによって、規則的な保守作業が必要になる。種々の既知の測定方法および測定装置を用いて特定された、線路の実際データが、保守作業のベースとなる。
【0004】
例えば、米国特許第4986189号明細書(US4986189A)から、軌道作業装置に取り付けられている測定ビームが公知である。これは複数のセンサを含んでおり、ここでこれによって検出された測定データはまとめて評価される。保守措置用の射程距離の長い測定データ検出は、独国特許出願公開第19801311号明細書(DE19801311A1)からも既知である。ここでは、区間位置に関する画像データまたは数値データの格納が予定されている。
【0005】
独国特許出願公開第102011017134号明細書(DE102011017134A1)は、保守のための軌道部分のマーキングおよび測定のための装置を開示している。センサユニットによって、レールの隣に位置している測定点が無接触に検出され、これによって、摩耗の影響を受けやすい軌道部分の位置を正確に特定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4986189号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第19801311号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102011017134号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の要約
本発明の課題は、冒頭に記載した様式の方法および保守システムに対して、従来技術に対する改善を示すことである。特に、保守措置の効率的な計画作成および実行が実現されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明においては、この課題は、請求項1に記載されている方法および請求項11に記載されている保守システムによって解決される。従属請求項は、本発明の有利な構成を示している。
【0009】
ここでは評価装置によって、測定データから、線路の対象物が特定される。ここでは特定された対象物が対象物クラスに割り当てられ、割り当てられた対象物に対して、位置データと結び付けられた対象物クラス識別子がデータバンク内に格納される。
【0010】
既知の測定方法によって検出された測定データは新たな様式で評価される。これは線路の個々の対象物が識別され、所定の対象物クラスに割り当てられることによって行われる。レール部分、まくらぎ、転てつ器、架線柱等の対象物は、自身の特徴的な測定データに基づいて識別される。格納は、対応する対象物クラスへの割り当ての形態で行われ、ここでは、相対的なおよび/または絶対的な位置データとの結び付けが行われる。
【0011】
これによって、線路の実際状態が対象物に基づいた様式で格納され、ここでは、目標状態またはこれまでの実際状態との比較が、保守措置の計画作成および実行のために使用される。
【0012】
評価装置を用いた有利な対象物特定においては、測定データが、所定の対象物パラメータと比較される。対象物パラメータは、例えば、所定の幾何学的形状の測定領域または検出可能な材料特性であってよい。この場合には、各対象物クラスへの割り当ても、このような対象物パラメータに基づいて行われる。
【0013】
ここで有利には、各対象物に対して、データバンク内に、一義的な対象物識別子が格納される。これによって、除去されるべき損傷が特に容易に割り当て可能である。これは、損傷を有する対象物(例えば表面に欠陥を有するレール部分、位置が誤っているまくらぎ等)が、対象物識別子に基づいて、データバンク内で対応してマークされることによって行われる。
【0014】
結び付けられた位置データを正確に処理するために、有利には、測定データから、場所に関連する同期データが導出され、各対象物に対して、データバンク内に、割り当てられた同期データが格納される。
【0015】
この同期データ(例えばゲージ、まくらぎバッチ番号等)に基づいて、個々の対象物を、軌道に結合された保守装置によってほぼ正確に見付けることができる。このためには、保守装置に、線路実際状態の先行する確認の間に使用されるセンサが設けられるだけでよい。
【0016】
本発明の発展形態においては、測定データおよび測定システムの特徴データから、線路の多次元モデルが算出される。このようなデジタルの多次元モデルは、データバンク内に格納されるか、または別個のデータ管理部に供給される。保守措置(例えば仮想の区間巡回、材料量の計算等)の特に効率的な計画作成および実行が可能になる。
【0017】
ここで、多次元モデルに、仮想の建築限界(Lichtraums)のデータが加えられるのは有利である。このようにして、コンピューターシステムによって、各対象物の実際の位置データが建築限界の境界を越えているか否かが計算される。これによって、建築限界の各侵犯が一義的に測定され、識別される。必要な場合には、線路の検出された別の特徴、例えばまくらぎの特徴、レールのロールマーク、レール間隔、隣接する軌道までの距離、架線位置、レールの欠陥等も、多次元モデルに付け加えられ、これによって一義的に測定および識別される。
【0018】
別の合理的な拡張においては、多次元モデルに別個のデータ源のジオリファレンスされた情報データが加えられる。これによって、多次元モデルに容易に、実測データおよび衛星画像を加えることができる。
【0019】
本発明の発展形態においては、レールに結合された構築および/または保守装置の作業経過用の制御データが、データバンク内に格納されているデータから導出される。これによって既に事前に、保守ユニット(例えばつき固めユニットまたは道床つき固め機の持ち上げ−整正ユニット)に対して、全ての必要な設定が準備される。これによって、構築および/または保守装置を、自動動作に使用することができる。有利には、線路の修正データは、データバンク内に格納されているデータに基づいて、中央箇所によって(軌道外で)設定される。構築および/または保守装置において、ここから(軌道上で)、個々のユニットに対する各アクションデータおよびパラメータデータが算出される。
【0020】
ここで有利には、線路の目標状態が設定され、目標状態からの実際状態の偏差が評価され、制御データが、評価されたこの偏差に関連して設定される。構築および/または保守装置の自動動作の準備はこの場合には、修正データの設定を含んでおり、これによって、線路の対象物が、欠陥を有する実際状態から、所望の目標状態へ移行される。
【0021】
保守方法の付加的な改善においては、構築および/または保守装置の作業経過後に、線路の実際状態が確認される。これによって保守措置の実行直後に、得られた質が確認され、ドキュメント化される。さらに、メンテナンス過程中の完全な装置状態を記録することは有利である。その後、このようなデータが評価されることがあり、これによって、質に関するその関連性が確認される、もしくはユニットアクションもしくはユニットパラメータと結果との間の関係が形成される。
【0022】
上述した方法のうちの1つを実施する本発明の保守システムは、鉄道車両上に設置された、測定データ検出のための測定システムを含んでいる。ここでは評価装置は、線路の対象物を測定データから特定し、各対象物を対象物クラスに割り当てるように構成されている。ここでデータ伝送システムは、対象物に割り当てられたデータをデータバンクに伝送するように構成されている。評価装置は、有利には、コンピューターとして構成されており、サーバー内に構築されているデータバンクにアクセスする、またはデータバンクが集積されている。後者の場合には、コンピューターはバスシステムとして形成されているデータ伝送システムを含んでいる。
【0023】
発展形態においては、評価装置は、測定データおよび測定システムの特徴データから、線路の多次元モデルを算出するように構成されている。このために、測定データから導出可能な、線路表面の座標が、所定の三次元基準システムに変換される。空間的な次元のために、時間、温度または個々の材料特性等のさらなる次元が加えられてよい。
【0024】
保守システムの効率的な操作のために、有利には、保守システムは、多次元モデルの斜視的な表示のための出力器機を含んでいる。この種の出力器機は例えば、仮想の区間巡回および修正データの直観的な設定を可能にする。この場合には、個々の対象物クラス、材料特性または識別されたエラーに色で印を付けることができる。
【0025】
詳細な対象物データを作成するために、測定システムは回転レーザスキャナ、ラインレーザスキャナ、渦電流スキャナ、慣性測定ユニット、カメラおよびGNSS受信器を含んでいる。これらのセンサによって検出された測定データのデータ融合によって、より高い情報密度を有する線路のモデルが作成可能である。
【0026】
本発明の別の特徴は、データバンク内に格納されているデータのさらなる処理に関する。これは保守システムが、レールに結合された構築および/または保守装置を含んでいることによって行われる。この構築および/または保守装置は、データバンク内に格納されているデータから導出された制御データを処理するように構成されている。
【0027】
本発明を以降で、例示的に、添付の図面を参照して説明する。図は概略図である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】保守システムの部分コンポーネント。
図2】保守方法のフロー。
図3】測定システムのデータ処理部。
図4】測定データの分析。
図5】分析ソフトウェアの構造。
図6】装置制御ソフトウェアの構造。
図7】軌道構築ソフトウェアの構造。
図8】構築および/または保守装置の作業経過。
【発明を実施するための形態】
【0029】
実施例の説明
図1における保守システム1は、線路3を測定するための測定システム2を含んでいる。有利にはこのような測定システム2は、レールに結合されている構築および/または保守装置4上に配置されている。これに対して選択的に、測定システム2が、別の担体プラットフォーム、例えば測定車両に取り付けられていてもよい。
【0030】
線路3は、種々の対象物、例えばバラスト5、レールもしくはレール部分6、まくらぎ7、固定手段8、架線柱9、架線もしくは架線部分10および作業ユニット12に対する障害物11として注意されるべき装置を含んでいる。さらに、図示されていない対象物、例えばプラットフォーム、転てつ器要素、草木、防音壁、手すり、交通標識、信号設備、調整機構または必然的な構造物、例えば橋または踏切が線路3もしくは拡張された線路3に加えられるべきである。
【0031】
測定システム2は、種々の位置に取り付け可能な複数のセンサを含んでいる。構築および/または保守装置4の端面には例えば、回転レーザスキャナ13が配置されている。回転レーザスキャナ13は、現在の位置での線路3の二次元の画像を供給する。この画像データは、GNSSまたはオドメーターによって得られた位置データとともに処理される。複数の二次元画像は相次いで、三次元点群を生成する。このような点群はフィルタリングされ、さらに処理され、これによって、異常値および誤りを有する測定点が除去され、より良好に光学的に表示を行うことが可能になる。
【0032】
少なくとも各レール6上に、ラインレーザスキャナ14が配置されており、これによって、各レール表面の正確な形状が検出される。これによって、さらなる特徴、例えばロールマーク、まくらぎの特徴、固定手段等も検出される。さらに複数の渦電流スキャナ15が配置されており、これによって金属製の対象物、例えば固定手段8の位置が検出される。
【0033】
慣性測定ユニット16によって、前進運動の間の位置変化が検出され、このようにして、正確な相対的な軌道位置が検出される。絶対的な関連性は、GNSS受信器17によって形成される。例えば固定された建造物である橋等に配置されているGNSS基準ステーションを取り入れることによって、このような方法はより詳細になる。
【0034】
さらに、より正確な絶対的な位置特定は、線路3内に配置されている架線柱ピン18によって行われ、軌道に関するこの架線柱ピンの位置は、例えば、ステレオカメラ19を用いて検出される。これに関する方法は、本願と同じ出願人によって申請されたオーストリア国特許出願A199/2016において開示されている。
【0035】
付加的に、少なくとも1つのカメラ20が設けられており、これによって、色データが検出される。この色データは、データ処理中に、回転レーザスキャナ13によって検出された点群の個々の点に割り当てられる。これは有利には、高解像度カメラであり、これによって点群の各点に、固有の色ピクセルが割り当て可能である。複数のカメラ20によって、相応に、複数の色情報が集められ、点群に割り当てられてよい。
【0036】
個々のセンサもしくは受信装置13、14、15、16、17、19、20によって検出された測定データ40は、共通の評価装置21に供給される。評価装置21によって処理されたデータは、構築および/または保守装置4の制御装置22に供給される。
【0037】
図2に示されているように、保守方法の開始時には、線路3の測定23が行われる。評価装置21内においては、分析ステップ24が行われる。ここでは、測定データ40から、線路3の対象物5、6、7、8、9、10、11が特定される。次に、特定された対象物5、6、7、8、9、10、11がそれぞれ、対象物クラスに割り当てられ、位置データと結び付けられる。ここで各対象物クラスは、一義的な対象物クラス識別子によって規定されている。さらに、測定データ40および測定システム2の特徴データ80、81から、線路3の多次元モデル79が得られる。
【0038】
結び付けられた対象物データ25は、データバンク26に伝達される。ここではデータ管理およびデータ保護27が行われる。多次元モデル79のデータは同様に、データバンク26に伝達され、ここで管理される、または別個のデータ管理部に供給される。後者の場合には、全てのデータを取り込んだ上位のデータ管理部が合理的である。
【0039】
有利には、データ管理部は、中央サーバーもしくはサーバーネットワーク内に構成されており、防護されて、インターネットと接続されている。このようにして、格納されている測定および分析データ101、105を世界中で呼び出すことが可能になる。集められたデータは、コンピューター29によって行われる、軌道作業計画作成28のベースを構築する。このために、コンピューター29は、データバンク26もしくは上位のデータ管理レベルにアクセスし、各計画作成に必要な区間関連対象物データおよびモデルデータ30を呼び出す。
【0040】
選択された区間の所定の目標状態データとの自動的な比較に基づいて、作業指示データ31が得られる。これらは、構築および/または保守装置4に伝達され、この装置4の制御過程32に対する規準として用いられる。
【0041】
作業結果をドキュメンテーションするために、次のステップでは、追従測定および記録化33が行われる。ここでは同様に、測定システム2によって、測定データ40が検出され、さらに処理され、線路3の更新された状態データ34にされる。このようなデータも、データバンク26内に格納される。
【0042】
さらに、検査報告を作成するための、電子式チャートレコーダー(Data Recording Prozessor、DRP)への測定データ40の移行が行われる。
【0043】
データ25、30、31、34の伝送のために、保守システム1は、データ伝送システム35を含んでおり、これは例えば、防護された無線ネットワークとして形成されている。構築および/または保守装置4には、対応するアンテナ36が配置されている。最も容易な場合には、伝送されるべきデータが集められて、中央のデータ管理システムに移行される。データ伝送システム35はここで、交換可能な記憶媒体および対応する書き込みもしくは読み出し器機を含んでいる。
【0044】
データ伝送システム35は、コンピューターネットワーク37と接続されている。これは、データバンク26が実装されているデータバンクサーバーを含んでいる。これによって、データの中央管理が行われ、ここでコンピューター29は軌道作業計画作成28を実行するために、データバンク26もしくは上位のデータ管理レベルにアクセスする。コンピューター29によって作成された作業指示データ31は、同様に、コンピューターネットワーク37およびデータ伝送システム35を介して、構築および/または保守装置4に伝達される。
【0045】
コンピューター29および評価装置21は、防護されているコンピューターシステム38の要素であり、コンピューターネットワーク37と接続されている。複数のコンピューター29が設けられていてもよく、これらはそれぞれ、データバンク26もしくは上位のデータ管理レベルにアクセスし、軌道作業計画作成28のために構成されている。必要な場合には、コンピューターネットワーク37を介して、外部のデータ源39へのアクセスも行われる。
【0046】
構築および/または保守装置4が、排他的に、アイランド状区間ネットワークのために設けられている場合には、保守システムの全てのコンポーネントを、構築および/または保守装置4内に集積することが合理的であり得る。データ伝送システム35はこの場合には、有線ネットワークとして、装置4内に形成されている。このような発明の特徴において、評価装置21とデータバンク26は、高出力のオンボードコンピューター内に集積可能である。
【0047】
測定システム2の作用を、図3に基づいて説明する。これは全自動の、コンピューター支援された測定システム2であり、これは、必要な精度および質で、軌道作業計画作成28のための基準およびパラメータを検出する。
【0048】
測定23は、線路3の同期した測定データ40を生じさせる。具体的には、個々のセンサもしくは受信装置13、14、15、16、17、19、20は、それぞれ、各同期特徴41によって相互に調整された各データを供給する。したがってこれらの測定データ40はセンサ内部評価のローデータ42もしくは結果43である。
【0049】
次に、このような測定データ40から、データ融合によって、線路3のコンピューター支援されたモデル79が算出される。シンプルな特徴では、モデル79は、線路3の幾何学形状的な状況を写し取る。なぜなら、これは著しく変化し、したがって構築および/または保守装置4の操作員が特に必要とするからである。このような幾何学形状的なモデル79に基づいて、実質的に自動化された作業経過が可能になる。
【0050】
保守計画作成に対して、線路3のさらなる状態データも役立つ。例えばさらなるセンサ、例えば地中レーダー探索機、温度センサ、湿度センサ等によって、線路3の非幾何学形状的な状況も検出され、モデル79内に組み込むことができる。
【0051】
使用されているセンサもしくは受信装置13、14、15、16、17、19、20の様式は、その時々の必要なケースに合わせられ、各作業プロセスに必要な条件に適合される。新たな種類のセンサが使用可能な場合には、これを容易に、支援されているセンサのグループに入れることができる。これによって、加えられるべき測定データ40が、モデル79内に組み込まれ、さらなる作業プロセスに提供される。
【0052】
保守システム1によって実行可能な作業プロセスは、例えば、軌道整正、道床つき固め、軌道位置測定、質の保証、架線経過測定、架線摩損測定、レールプロファイル測定、欠陥を有している固定部の検出、バラストプロファイル測定、受入れ検査、受入れ報告書の作成、軌道の質の検出、損傷の検出、在庫調べ、建築限界超越の検出等である。
【0053】
個々のセンサもしくは受信装置13、14、15、16、17、19、20によって具体的に、線路3の以下の実際状態が評価される:GNSS受信器17、慣性測定ユニット16およびステレオカメラ19は、実測軌道位置を検出するために用いられる。このようなコンポーネントを冗長的に設けることによって、測定された座標の可用性および精度を高めることができる
【0054】
回転レーザスキャナ13は、レールもしくはレール部分6、まくらぎ7、架線もしくは架線部分10、架線柱9ならびにトンネル壁部、構造物、草木、標識、ハンガー、マークおよびスキャナ13の検出領域に位置する全てのその他の対象物を検出するために用いられる。
【0055】
架線経過測定の場合には、架線10が、関連する領域内で識別され、格納される。具体的には、軌道中心に対する相対的な間隔が特定される。ここでこの軌道中心は、検出されたレール6に基づいて算出される。
【0056】
軌道上に配置されているラインレーザスキャナ14は、レール近傍の領域ならびに軌間中心、軌道中心、レールプロファイル等の詳細を検出するために用いられる。このようなタイプのセンサは、高い質を有するデータを供給するので、ラインレーザスキャナ14は、継目板、まくらぎ固定部、ガード、架線、および任意の他の対象物を正確に検出するためにも用いられる。
【0057】
評価装置21内においては、測定システム2によって検出された測定データ40が自動的に分析される。これは図4に基づいて詳細に説明される。具体的には、評価装置21内においては、ソフトウェアが実行され、このソフトウェアは、複数の分析ブロック44、45、46、47、48、49、50、51に分割されている。処理は、ハードウェアコンポーネントおよびソフトウェアコンポーネントの構造および性能に応じて、シーケンシャルにまたは並行して行われる。
【0058】
第1の分析ブロック44においては、画像分析が、パターン識別ソフトウェアおよびOCRソフトウェアを用いて行われる。ここで距離標52および表示板53が対象物として検出される。ここでは、評価装置21の記憶ユニット内で、前方に向かって配向されているカメラ20の緩衝記憶されている画像データが評価される。
【0059】
第2の分析ブロック45は、同様に、パターン識別ソフトウェアならびにステレオカメラ19によって撮影されたダブルイメージにおける視差を特定するための評価ソフトウェアとともに動作する。これによって、架線柱9に取り付けられている架線柱ピン18およびその他の固定点54ならびに地理座標55が識別される。
【0060】
第3の分析ブロック46は、受信したGNSSデータ用の評価ソフトウェアとともに動作し、GNSS受信器17の位置に関する実測的な位置座標56を供給する。計算機支援された座標変換によって、このような位置座標56は、所定の基準座標系に変換される。
【0061】
第4の分析ブロック47は、オドメーターによって検出された測定データ40を評価し、ここから、所定の装置基準点の現在の位置データ57が得られる。ここでも、基準座標系への座標変換が行われる。
【0062】
第5の分析ブロック48においては、慣性測定ユニット16の評価が行われる。これは、前進走行の間、基準点の相対的な軌道座標を検出し、ここでは、距離測定装置(例えばレーザセンサ)を介して、継続的に、2つのレール6に対する、これらの基準点の距離が測定される。通常は、ここでレールに関する測定線として、各レール上方縁部の下方の、各レール内面と、想定される水平面との間の交線14mmが使用される。これによって、第5の分析ブロック48を用いた評価によって、軌道経過56、ならびにカント57、整正58、高低(Laengshoehen)59および矢の高さ(Pfeilhoehen)60に対するデータが得られる。
【0063】
第6の分析ブロック49は、各渦電流スキャナ15のデータを評価し、位置データを、金属製の要素、例えば固定手段8(まくらぎ固定部)、ケーブル61または転てつ棒62に供給する。
【0064】
第7の分析ブロック50は、3Dデータ分析を利用する。ここでは、測定データ40から、線路3の多次元モデル79が計算される。これは、図5に示されているように、センサデータ融合のためのソフトウェアによって行われる。データ分析の結果は、所定の対象物クラスに割り当て可能な、これに対して識別された対象物である。
【0065】
レール6、バラスト5、障害物11、架線10、プラットフォーム縁部63、架線柱9、取り付け部分64、まくらぎ7または必然的な構造物65(橋、踏切)等の識別された対象物の他に、建築限界損超越66、軌道間隔67およびバラストプロファイル68も識別される。
【0066】
第8の分析ブロック51においては、画像分析が、パターン識別ソフトウェアおよび場合によってはOCRソフトウェアを用いて行われ、ここでは、下に向けて配向されているラインレーザスキャナ14の測定データ40が評価される。具体的には、これは2.5D分析または3D分析を用いて行われる。これによって、ゲージ69、レールの欠陥70、レールのロールマーク71、固定部の欠陥72、まくらぎのマーク73、レールプロファイル74、まくらぎ7上の個々の石75、摩耗76および継目板77が識別される。
【0067】
このようにして、提示された分析ブロック44、45、46、47、48、49、50、51によって、検出された測定データ40の自動的な、コンピューター支援された分析が、各作業プロセスに関連するパラメータおよび変数の分類を目的として行われる。この分類は、データバンク26内に格納される測定値およびデータを伴う、明確に規定された対象物に至る。その後、これらのデータは、CADモデルにおいて、およびその他の企業のソフトウェアシステム、技術的なソフトウェアシステムおよび別のソフトウェアシステムにおいて利用可能である。
【0068】
データを中央の記憶装置に伝送することによって、直接的に線路3で行われるのではない作業プロセス(構築箇所計画作成、動作手段調達、動作手段交換、質の保証等)も支援される。これによって、線路3の仮想巡回および提示のためのバーチャル・リアリティ器機における表示も実現可能である。
【0069】
さらに、必要な場合には、非幾何学形状的な判断基準(材料の温度、密度等)に従ったクラス分けが行われ、これによって、これに関する評価が行われ、これによって作業プロセスを最適化することができる。例えば、道床つき固め過程においては、事前に、道床の密度が既知である場合に、より高い質の軌道位置が得られる。
【0070】
自動的な道床つき固めまたはいわゆる動的な道床安定化の場合には、障害物11の事前識別ならびにまくらぎ7の正確な測定が重要である。後続の分析24を伴う、上述した測定23は、種々の作業ユニット12による道床つき固め過程の間の損傷を阻止するために、事前に、全てのデータを供給する。これによって、操作員に対する警報システムまたは全自動の道床つき固めが実現される。
【0071】
仮想多次元モデル79ならびに対象物データ25を算出するための分析ソフトウェア78の構造が、図5に示されている。入力データは測定データ40および測定システム2の特徴に関する特徴データ80、81である。これは一方では、構築および/または保守装置4の特徴データ80であり、他方では、センサもしくは受信装置13、14、15、16、17、19、20の特徴データ81であり得る。
【0072】
第1のステップにおいては、入力データ40、80、81は、複数の事前処理モジュール82を用いて、分析のために処理される。ここでは例えば、座標変換が行われ、これによって、全てのデータが、共通の基準システムに調整される。
【0073】
第1の分析モジュール83によって、処理されたデータから、第1の対象物が識別される。これは例えば、固定手段8のような、近似的に点状の対象物である。これは、この上を通るように動かされる渦電流スキャナ15の応答によって、一義的にクラス分け可能である。対応する対象物データ25は、一方では、出力され、他方では第1のデータ融合モジュール84に供給される。
【0074】
第1のデータ融合モジュール84によって、事前処理された入力データ40、80、81が、識別された対象物の対象物データ25と結び付けられる。結果は、第2の分析モジュール85のための二次元のデータベースである。これによって、二次元の広がりに基づいて、一義的に、基準対象物クラスに割り当て可能である全ての対象物が識別される。分析結果として得られるこれらの対象物データ25は同様に出力され、第2のデータ融合モジュール86に供給される。
【0075】
このような第2のデータ融合モジュール86にも、事前処理された入力データ40、80、81が供給されるので、第3の分析モジュール87用の三次元データベースが得られる。三次元構造体の分析は、別の識別された対象物を供給し、その対象物データ25が格納される。
【0076】
さらなるデータ融合モジュール88によって、データベースに、別の次元が加えられてよい。これは、検出時間または特定の材料特性(例えば密度、温度)に関し得る。別の分析モジュール89によって、この別の次元に関して、データベースが評価可能である。
【0077】
最後のデータ融合の後に、線路3の仮想のn次元のモデル79が得られる。ここでn−1は、データ融合過程の数を示す。このような多次元モデル79は、データバンク26内に格納される、または別個に格納され、保守措置の計画作成および実行に使用可能である。同様のことが、データバンク26内に格納されている個々の識別された対象物の対象物データ25に当てはまる。
【0078】
本発明の別の有利な態様は、構築および/または保守装置4の制御に関する。これは、図6に基づいて説明される。制御装置22内には、装置制御ソフトウェア90が実装されている。これには、入力データとして、対象物データ25および多次元モデル79もしくはこのモデル79の各作業経過に関連するデータが供給される。さらに、現在検出されている装置位置91および関連する装置特徴92は、装置制御ソフトウェア90の入力データを形成する。
【0079】
現在の装置位置91の検出は有利には、測定システム2を用いて行われる。この測定システム2は、既に事前に、線路3の検出に利用されたものである。関連する装置特徴92として、例えば、際立った装置測定量、特に測定システム2の要素と種々の作業ユニット12との間の間隔基準が有効である。
【0080】
どのような構築および/または保守装置4であるかによって、異なる作業ユニット12が使用される。該当する装置タイプは例えば、修繕車、路面清掃装置、バラストプラウ、測定車両、区間つき固め装置またはスイッチマルタイである。
【0081】
スイッチマルタイにおいては、複数の作業ユニット12が駆動制御されるべきである。持ち上げおよび整正ユニットは、ロールトングおよびフックを含んでおり、これらは、個々に駆動制御可能である。各ロールトングは、レール6に沿ってガイドされ、障害物11の際に開放されなければならない。狭い場所の場合には、各フックが使用される。各障害物11は、説明した分析方法によって対象物として識別され、軌道におけるその位置が、制御装置22に供給されるので、持ち上げおよび整正ユニットの自動的な使用が可能になる。
【0082】
同様のことがつき固めユニットに当てはまる。各つき固めユニットは正確に、各まくらぎ間空間(Schwellenfach)にわたって、軌道の上方に位置付けされる。回転するまくらぎでは、つき固めユニットの回転が行われる。さらに、つき固め爪の迎角は、まくらぎ間空間における自由空間に応じて調整される。個々のつき固め爪は、上昇することによって、非活動状態にされる。
【0083】
多次元モデル79に基づいて、事前に、各作業ユニット12の各パラメータ(回転角度、部品の位置、つき固め爪の勾配等)が算出され、操作員に、作業提案として示される。このような提示は、コンピューター支援されて、実際に近い様式で行われる。高い操作員快適性および作業場人間工学を保証するために、拡張現実およびバーチャル・リアリティ器機(例えばOculus Rift、マイクロソフトホロレンズ、HTC vive等)を使用することができる。
【0084】
具体的には、駆動制御される各作業ユニット12に対して、供給されたデータ25、79、81、91に基づいて、各アクションモジュール93を用いて、ユニットアクションが計算される。このような計算の結果は、例えば、持ち上げおよび整正ユニットに対するレール持ち上げ値およびつき固めユニットに対する位置値である。
【0085】
このようなアクションデータは、調整モジュール94に供給され、これによって、個々のユニットアクションを相互に調整し、制御指示を作成することができる。このような制御指示は、後続の供給モジュール95において、構築および/または保守装置4のプログラマブルロジックコントローラ(speicherprogrammierbare Steuerung(SPS))のために処理され、これに提供される。
【0086】
これに対して並行に、個々の作業ユニット12に対して、パラメータモジュール96を用いて、種々の調整パラメータ、例えばつき固めユニットの使用提供持続時間が計算される。後続の供給モジュール97においては、パラメータデータの処理および構築および/または保守装置4のSPSへのパラメータデータの供給が行われる。
【0087】
処理されたアクションデータおよびパラメータデータは、制御データであり、この制御データを用いて、構築および/または保守装置4は、駆動制御される作業ユニット12の自動化された運動経過98を実行する。ここでは、所定のパラメータの調整99が行われる。
【0088】
シンプルな特徴においては、単に幾何学形状的な一般条件が検出され、分析され、これによって、構造的な状況への、構築および/または保守装置4およびその作業ユニット12の適合化を自動化することができる。後続の方法においては、非幾何学形状的なデータも、制御規準に影響を与える。これは、例えば、地下の密度またはその湿気含有量である。このようなパラメータによって、つき固めユニットの使用提供持続時間または走行速度が最適化される。
【0089】
本発明の発展した特徴においては、完全に組み込まれた軌道構築ソフトウェア100が使用される(図7)。このようなソフトウェア100の個々のモジュールは、コンピューターシステム38の種々のコンピューターに実装可能である。入力データは、データバンク26内に格納されている、もしくは上位のデータ管理レベルによって管理されている、関連する測定および分析データ101ならびに外部のデータ源39からのデータを形成する。関連する測定および分析データ101は例えば、選択された対象物データ25、30およびモデル79のデータから成る。
【0090】
軌道構築ソフトウェア100は、複数のステップを実行するように設定されている。まずは、後続するデータ表示103を伴うデータ融合102が行われる。このようなデータ表示103は、有利にはバーチャル・リアリティ出力器機によって行われる。
【0091】
並行して実行可能なステップにおいては、例えば、組み込まれたルート設定計画作成104、組み込まれた指示作成105、線路3の交換されるべき対象物の組み込まれた発注106、管理ソフトウェア(企業資源計画(Enterprise−Resource−Planning、ERP))へのデータ伝送107、組み込まれた測定過程計画作成108および組み込まれたメンテナンスおよび修繕計画作成109が行われる。
【0092】
これらのステップの結果は、自動化された指示作成110に利用され、これによって作業指示データ31が、構築および/または保守装置4に提供される。このような作業指示データ31は、データ伝送システム35を介して直接的に、構築および/または保守装置4に伝達される、および/または、データバンク26内に格納される。
【0093】
装置制御ソフトウェア90を用いた構築および/または保守装置4の作業経過が、図8に示されている。入力データは、格納されている関連する測定および分析データ101ならびに各作業指示データ31を形成する。ここから、装置制御ソフトウェア90は、構築および/または保守装置4の完全自動化された制御過程111の実行のための全ての必要なアクションデータおよびパラメータデータを算出する。
【0094】
これに続いて、完全自動化された追従測定過程112が、測定システム2を利用して行われる。これに対して並行して、制御装置22内で、全てのユニットアクションを完全に記録するための記録化過程113が行われる。
【0095】
これらの過程111、112、113の結果として作業記録114および更新された測定および分析データ115が出力される。これらは、データバンク26内に格納され、さらなる保守措置に使用される。
【0096】
これによって測定指示および保守指示が、配分後に、完全自動化された構築および/または保守装置4によって実行され、終了の記録ならびに作業の前および後に検出された測定データが中央に格納される。自動化された装置が処理することができない指示の場合には、終了後に、別個の、自動化された測定走行が、データバンク26内の測定データ40の格納を伴って行われる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8