特許第6985330号(P6985330)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 矢崎総業株式会社の特許一覧

特許6985330スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置
<>
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000002
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000003
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000004
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000005
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000006
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000007
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000008
  • 特許6985330-スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985330
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】スライド装置、及び、スライド装置用の発光装置
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/07 20060101AFI20211213BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20211213BHJP
【FI】
   B60N2/07
   B60N2/90
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-92376(P2019-92376)
(22)【出願日】2019年5月15日
(65)【公開番号】特開2020-185923(P2020-185923A)
(43)【公開日】2020年11月19日
【審査請求日】2020年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小湊 靖裕
(72)【発明者】
【氏名】中村 悟朗
【審査官】 田中 佑果
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−067322(JP,A)
【文献】 特開2012−250601(JP,A)
【文献】 特開2004−161090(JP,A)
【文献】 特開2012−045994(JP,A)
【文献】 特表2008−503387(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0080826(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/07
B60N 2/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用スライドシートが取り付けられるアッパレールと、
前記アッパレールをスライド自在に取り付けたスライドレールと、
発光素子と、
前記発光素子を前記アッパレールに取り付ける取付部と、を備えたスライド装置において、
前記取付部は、前記発光素子が前記スライドレール外に位置するように前記アッパレールに取り付けられ
前記スライドレールは、フロア上に搭載される底壁と、前記底壁のスライド方向と直交する直交方向両側から立設する一対の側壁と、前記一対の側壁の立設方向の端部から互いに近づく方向に延びる一対の上壁と、前記一対の上壁の前記一対の側壁から離れた側の端部から前記フロアに向かって下垂する一対の内壁と、を有し、
前記取付部は、前記発光素子が前記一対の内壁間に位置するように前記アッパレールに取り付けられ、
前記一対の内壁間に位置する前記発光素子は、前記一対の内壁の互いに対向する一対の対向面に対して露出している、
スライド装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスライド装置において、
前記発光素子の照射方向は、前記スライドレールに対する前記アッパレールの前記スライド方向に平行であり、
前記発光素子は、前記アッパレールにおける前記照明方向側の端部に露出するように取り付けられている、
スライド装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスライド装置において、
前記アッパレールは、前記スライドレール内に位置付けられるスライド部と、前記スライドレールのスリットを通って前記スライドレール内から前記スライドレール外に突出し、前記車両用スライドシートが取り付けられるシート取付部と、を有し、
前記スライドレールのスリットを覆うカバーを備え、
前記シート取付部は、前記カバーを通って前記カバーの下から前記カバーの上に突出し、
前記取付部は、前記発光素子が前記スライドレールと前記カバーとの間に位置するように、前記アッパレールに取り付けられる、
スライド装置。
【請求項4】
請求項1〜3何れか1項記載のスライド装置であって、
前記アッパレールには、前記車両用スライドシートを取り付けるためのボルトが設けられ、
前記取付部には、前記ボルトを通す孔が形成され、前記ボルトにより前記アッパレールに取り付けられる、
スライド装置。
【請求項5】
発光素子と、
車両用スライドシートが取り付けられるアッパレールに前記発光素子を取り付ける取付部と、を備えたスライド装置用の発光装置において、
前記取付部は、前記アッパレールをスライド自在に取り付けたライドレール外に前記発光素子が位置するように前記アッパレールに取り付けられ
前記スライドレールは、フロア上に搭載される底壁と、前記底壁のスライド方向と直交する直交方向両側から立設する一対の側壁と、前記一対の側壁の立設方向の端部から互いに近づく方向に延びる一対の上壁と、前記一対の上壁の前記一対の側壁から離れた側の端部から前記フロアに向かって下垂する一対の内壁と、を有し、
前記取付部は、前記発光素子が前記一対の内壁間に位置するように前記アッパレールに取り付けられ、
前記一対の内壁間に位置する前記発光素子は、前記一対の内壁の互いに対向する一対の対向面に対して露出している、
スライド装置用の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用スライドシートをスライドするスライド装置、及び、スライド装置用の発光装置、に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用スライドシートの情報を送信する装置として、特許文献1に記載された信号送受信装置が提案されている。上述した信号送受信装置によれば、スライドシートの下面に取り付けられると共にスライドレールにスライド自在に取り付けられたアッパレールにLED(発光素子)を取り付けている。このLEDにより、スライドシートに設けられた着座センサなどの電子機器の情報を送信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−67322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したLEDはグリスが多量に塗布されたスライドレール内をスライド移動する。このため、LEDにスライドレール内のグリスがついてしまい、グリスによる光の散乱や遮蔽などの影響により通信性能が低下する、という問題があった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信性能の低下を抑制できるスライド装置、及び、スライド装置用の発光装置、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明に係るスライド装置及びスライド装置用の発光装置は、下記[1]〜[5]を特徴としている。
[1]
車両用スライドシートが取り付けられるアッパレールと、
前記アッパレールをスライド自在に取り付けたスライドレールと、
発光素子と、
前記発光素子を前記アッパレールに取り付ける取付部と、を備えたスライド装置において、
前記取付部は、前記発光素子が前記スライドレール外に位置するように前記アッパレールに取り付けられ
前記スライドレールは、フロア上に搭載される底壁と、前記底壁のスライド方向と直交する直交方向両側から立設する一対の側壁と、前記一対の側壁の立設方向の端部から互いに近づく方向に延びる一対の上壁と、前記一対の上壁の前記一対の側壁から離れた側の端部から前記フロアに向かって下垂する一対の内壁と、を有し、
前記取付部は、前記発光素子が前記一対の内壁間に位置するように前記アッパレールに取り付けられ、
前記一対の内壁間に位置する前記発光素子は、前記一対の内壁の互いに対向する一対の対向面に対して露出している、
スライド装置であること。
[2]
[1]に記載のスライド装置において、
前記発光素子の照射方向は、前記スライドレールに対する前記アッパレールの前記スライド方向に平行であり、
前記発光素子は、前記アッパレールにおける前記照明方向側の端部に露出するように取り付けられている、
スライド装置であること。
[3]
[1]又は[2]に記載のスライド装置において、
前記スライドレール上に搭載されたカバーを備え、
前記アッパレールは、前記スライドレール内に位置付けられるスライド部と、前記スライドレールのスリットを通って前記スライドレール内から前記スライドレール外に突出し、前記車両用スライドシートが取り付けられるシート取付部と、を有し、
前記シート取付部は、前記カバーのスリットを通って前記カバーの下から前記カバーの上に突出し、
前記取付部は、前記発光素子が前記スライドレールと前記カバーとの間に位置するように、前記アッパレールに取り付けられる、
スライド装置であること。
[4]
[1]〜[3]何れか1項記載のスライド装置であって、
前記アッパレールには、前記車両用スライドシートを取り付けるためのボルトが設けられ、
前記取付部には、前記ボルトを通す孔が形成され、前記ボルトにより前記アッパレールに取り付けられる、
スライド装置であること。
[5]
発光素子と、
車両用スライドシートが取り付けられるアッパレールに前記発光素子を取り付ける取付部と、を備えたスライド装置用の発光装置において、
前記取付部は、前記アッパレールをスライド自在に取り付けたライドレール外に前記発光素子が位置するように前記アッパレールに取り付けられ
前記スライドレールは、フロア上に搭載される底壁と、前記底壁のスライド方向と直交する直交方向両側から立設する一対の側壁と、前記一対の側壁の立設方向の端部から互いに近づく方向に延びる一対の上壁と、前記一対の上壁の前記一対の側壁から離れた側の端部から前記フロアに向かって下垂する一対の内壁と、を有し、
前記取付部は、前記発光素子が前記一対の内壁間に位置するように前記アッパレールに取り付けられ、
前記一対の内壁間に位置する前記発光素子は、前記一対の内壁の互いに対向する一対の対向面に対して露出している、
スライド装置用の発光装置であること。
【0007】
上記[1]、[2]及び[5]の構成のスライド装置及びスライド装置用の発光装置によれば、発光素子がスライドレール外に位置するように、取付部がアッパレールに取り付けられるので、グリスが多量に塗布されたスライドレール内を発光素子が移動することがなく、通信性能の低下を抑制することができる。
【0008】
更に、上記[1]、[2]及び[5]の構成のスライド装置によれば、発光素子が一対の内壁間に位置するように、取付部がアッパレールに取り付けられる。一対の内壁の内側にはグリスが塗布されていないので、通信性能の低下を抑制することができる。
【0009】
上記[3]の構成のスライド装置によれば、発光素子がスライドレールとカバーとの間に位置するように、取付部がアッパレールに取り付けられる。スライドレール外であっても、カバーにより外乱光の影響を抑止することができる。
【0010】
上記[4]の構成のスライド装置によれば、車両用スライドシートを取り付けるためのボルトを利用して、簡単に発光素子を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、グリスの影響を減らすことができ、通信性能の低下を抑制できるスライド装置を提供できる。
【0012】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明のスライド装置の一実施形態を示す概略側面図である。
図2図2は、図1に示す電池、着座スイッチ、バックルスイッチ及びLEDの電気構成図である。
図3図3は、図1のI−I線部分断面図である。
図4図4は、図1のII−II線部分断面図である。
図5図5は、図1に示す発光装置及びアッパレールの部分側面図である。
図6図6は、図1に示す発光装置の正面図である。
図7図7は、他の実施形態における図1に示すアッパレールの側面図である。
図8図8は、他の実施形態における図1に示す発光装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0015】
図1に示すようにスライド装置1は、車両用スライドシート10が搭載されたアッパレール2と、アッパレール2がスライド自在に取り付けられるスライドレール3と、アッパレール2に取り付けられた発光装置4と、を備えている。この発光装置4と、後述する受光装置5とは、通信システム30を構成する。通信システム30は、車両用スライドシート10に搭載された電子機器(本実施形態では、着座スイッチSW1及びバックルスイッチSW2)の情報を車体側に設けたられた電子機器(本実施形態ではメータECU40)に送信するための光通信システムである。
【0016】
上記スライドシート10は、主に、シートクッション11と、シートバック12と、を有している。このスライドシート10は、シートクッション11の下面に取り付けられたアッパレール2と、シートクッション11の下方に配置され、アッパレール2をスライド自在に取り付けたスライドレール3と、によってスライドレール3の長手方向D1(スライド方向)にスライド可能となっている。
【0017】
本実施形態において、上記スライドシート10には、着座スイッチSW1と、バックルスイッチSW2と、電池20と、が搭載されている。
【0018】
着座スイッチSW1は、スライドシート10に搭載された電子機器の一つである。着座スイッチSW1は、例えばシートクッション11に配置され、スライドシート10に乗員が着座すると押圧されてオンし、スライドシート10から乗員が離席するとオフするスイッチから構成されている。
【0019】
バックルスイッチSW2は、スライドシート10に搭載された電子機器の一つである。バックルスイッチSW2は、シートベルトのバックルに設けられ、シートベルトのバックルにタングが差し込まれるとオフし、タングが抜かれるとオンするスイッチから構成されている。
【0020】
電池20は、図2に示すように、直列接続された着座スイッチSW1及びバックルスイッチSW2を介して後述する発光装置4の発光素子としての発光ダイオード(以下LED)41に電源を供給する。
【0021】
上記アッパレール2は、金属板にロール成形加工やプレス加工、溶接等が施されて得られるものである。アッパレール2は、図3に示すように、スライドレール3外に位置付けられ、スライドシート10が取り付けられるシート取付部21と、スライドレール3内に位置付けられるスライド部22と、で構成されている。
【0022】
次に、アッパレール2の詳細を説明する前に、スライドレール3について説明する。スライドレール3は、金属板によって長尺筒状に形成され、上面に長手方向D1に沿ったスリット31が形成されている。アッパレール2のシート取付部21は、このスリット31からスライドレール3外に突出している。
【0023】
スライドレール3は、長手方向D1に長尺状に設けられた底壁32と、一対の側壁33,33と、一対の上壁34,34と、一対の内壁35,35と、を有している。底壁32は、自動車のフロアパネル60(フロア)に重ねられる。一対の側壁33,33は、底壁32の幅方向D2(直交方向)両端から立設する。一対の上壁34,34は、一対の側壁33,33の上下方向D4(立設方向)の上端から互いに近づく方向に延びる。一対の内壁35,35は、一対の上壁34,34の側壁33,33から離れた側の端部から下垂する。スライドレール3は、長手方向D1の一端から他端に亘って断面形状が等しく形成されている。
【0024】
スライドレール3内を形成する底壁32の上面、一対の側壁33,33の幅方向D2内側の面、一対の上壁34,34の下面、及び、一対の内壁35,35の幅方向D2外側の面には、グリスが塗布され、アッパレール2がスライドしやすいようになっている。また、上記スリット31は、一対の内壁35,35間の空間を言う。一対の内壁35,35の幅方向D2内側の面には、グリスが塗布されていない。
【0025】
フロアパネル60上にはマット70が配置され、マット70に設けたスリット71からスライドレール3の上壁34が露出される。また、スライドレール3の一対の上壁34には、一対のモール(カバー)80が取り付けられている。これら一対のモール80はスリット31を覆って、スライドレール3内に異物が侵入することを防ぐ。また、アッパレール2のシート取付部21は、一対のモール80間を通って、モール80の下からモール80の上に突出する。
【0026】
次に、アッパレール2の詳細について説明する。シート取付部21は、一対の外側壁211と、取付本体212と、を備えている。一対の外側壁211,211は、一対の内壁35,35間、即ちスリット31内に幅方向D2に並んで配置される。取付本体212は、角筒状に折り曲げられ、上記一対の外側壁211,211の上端に連なって設けられる。図1に示すように、取付本体212は、一対の外側壁211、211よりも長手方向D1が短く設けられ、一対の外側壁211,211及び後述するスライド部22が取付本体212よりも長手方向D1一端側に突出して設けられている。
【0027】
スライド部22は、長手方向D1に長尺状に設けられた一対の底壁221と、一対の内側壁222,222とを有している。一対の底壁221,221は、一対の内壁35,35の下端より下側に配置され、幅方向D2内側の端部から上記一対の外側壁211,211が立設されている。一対の内側壁222,222は、底壁221,221の幅方向D2外側から立設し、スライドレール3内に配置される。この内側壁222、222の幅方向D2外側にスライドレール3の底壁32上を走行する車輪223が取り付けられる。
【0028】
上記発光装置4は、図4図6に示すように、LED41と、LED41を搭載した基板42と、スライドレール3内にスライド自在に基板42を保持して、アッパレール2に取り付ける保持部43(取付部)と、を備えている。LED41は、図2に示すように、上記着座スイッチSW1及びバックルスイッチSW2を介して電池20に接続されている。これにより、乗員が着座し、かつ、シートベルトが着用されていないと、着座スイッチSW1及びバックルスイッチSW3の双方がオンとなり、LED41に電池20からの電源が供給されて、LED41が発光する。LED41は、その照射方向Dがスライドレール3の長手方向D1に沿うように後述する保持部43に保持されている。
【0029】
基板42は、上面視略四角形状に設けられ、長手方向D1に垂直にスライドレール3外に配置される。基板42には、コネクタ44が搭載され、コネクタ44から引き出された電線Lが上記着座スイッチSW1及びバックルスイッチSW2に接続される。
【0030】
保持部43は、合成樹脂で構成されており、図5及び図6に示すように、基板42を保持する保持本体431と、一対の外側壁211,211に係止される係止アーム432と、を備えている。保持本体431は、基板42のLED41とは逆側を覆う板状に形成されていて、基板42の四隅を保持する保持爪431Aが設けられている。
【0031】
係止アーム432は、保持本体431から照射方向D2逆側に向かって突出し、その先端に幅方向D2外側に突出する係止爪432Aが設けられている。一対の外側壁211,211には各々、係止アーム432の係止爪432Aが係止する幅方向D2に貫通する係止孔211Aが設けられている。係止孔211Aは、一対の外側壁211,211それぞれに上下方向D4に並んで2つずつ設けられる。係止アーム432は、上下方向D4に並んだ2つが、幅方向D2両側にそれぞれ設けられる。即ち、係止アーム432は、4つ設けられる。
【0032】
これら4つの係止アーム432は、一対の外側壁211,211間に挿入される。これにより、幅方向D2一方側の2つの係止アーム432が、一対の外側壁211,211のうち幅方向D2一方側に設けた係止孔211Aに係止される。また、幅方向D2の他方側の2つの係止アーム432が、一対の外側壁211,211のうち幅方向他方側に設けた係止孔211Aに係止される。
【0033】
これにより、保持部43に保持されたLED4は、図4に示すように、スライドレール3の一対の内壁35,35間に収容される。この空間は、モール80とスライドレール3の間の空間である。また、保持部43のLED41は、係止アーム432によりアッパレール2のシート取付部21(外側壁211,211)の長手方向D1一端部に係止される。上述したように保持部43をアッパレール2に係止することにより、保持部43は、アッパレール2及びスライドシート10のスライドに連動してスライドする。
【0034】
受光装置5は、図1に示すように、フォトダイオード(図示せず)を有している。上記受光装置5は、発光装置4のLED4と、フォトダイオードと、が長手方向D1に対向するように配置されている。これにより、フォトダイオードは、LED41からの光を検出し、乗員が着座し、かつ、シートベルトが着用されていないことをメータECU40に伝えるようになっている。メータECU40は、イグニッションオンし、車速が例えば3km以上のときに受光装置5がLED41からの光を検出したとき、乗員がシートベルトを着用していないと判定し、その旨を表示器50に警告を表示する。
【0035】
上記の構成のスライド装置1によればLED41がスライドレール3外に位置するように、保持部43がアッパレール2に取り付けられるので、グリスが多量に塗布されたスライドレール3内をLED41が移動することがなく、通信性能の低下を抑制することができる。
【0036】
上記の構成のスライド装置1によれば、LED41が一対の内側壁222,222間に位置するように、保持部43がアッパレール2に取り付けられる。一対の内側壁222,222にはグリスが塗布されていないので、通信性能の低下を抑制することができる。
【0037】
上記の構成のスライド装置1によれば、LED41がスライドレール3とモール80との間に位置するように、保持部43がアッパレール2に取り付けられる。スライドレール3外であっても、モール80により外乱光の影響を抑止することができる。
【0038】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0039】
即ち、上述した実施形態によれば、取付部としての保持部43を、アッパレール2に係止されていたが、これに限ったものではない。図7に示すように、アッパレール2の端部に、長手方向D1に沿ってシート固定用のボルト90が螺合され、このボルト90によって車両用スライドシート10が固定されている場合、このボルト90を利用してLED41をアッパレール2に取り付けてもよい。この場合、図8に示すように、取付部は、LED41が搭載された基板42から構成され、基板42にボルト90を通す孔42Aが設けられている。この孔42Aにボルト90と通して固定するようにしてもよい。
【0040】
また、上述した実施形態によれば、LED41は、一対の内壁35,35間に配置されていたが、これに限ったものではない。LED41は、アッパレール2に取り付けられ、スライドレール3外に配置していればよく、例えば、一対の上壁34の一方の上方に配置されていてもよい。
【0041】
ここで、上述した本発明に係るスライド装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
車両用スライドシート(10)が取り付けられるアッパレール(2)と、
前記アッパレール(2)をスライド自在に取り付けたスライドレール(3)と、
発光素子(41)と、
前記発光素子(41)を前記アッパレール(2)に取り付ける取付部(43)と、を備えたスライド装置(1)において、
前記取付部(43)は、前記発光素子(41)が前記スライドレール(3)外に位置するように前記アッパレール(2)に取り付けられる、
スライド装置(1)。
[2]
[1]に記載のスライド装置(1)において、
前記スライドレール(3)は、フロア(60)上に搭載される底壁(32)と、前記底壁(32)のスライド方向(D1)と直交する直交方向(D2)両側から立設する一対の側壁(33,33)と、前記一対の側壁(33,33)の立設方向(D4)の端部から互いに近づく方向に延びる一対の上壁(34,34)と、前記一対の上壁(34,34)の前記一対の側壁(33,33)から離れた側の端部から前記フロア(60)に向かって下垂する一対の内壁(35,35)と、を有し、
前記取付部(43)は、前記発光素子(41)が前記一対の内壁(35,35)間に位置するように前記アッパレール(2)に取り付けられる、
スライド装置(1)。
[3]
[1]又は[2]に記載のスライド装置(1)において、
前記アッパレール(2)は、前記スライドレール(3)内に位置付けられるスライド部(22)と、前記スライドレール(3)のスリット(31)を通って前記スライドレール(3)内から前記スライドレール(3)外に突出し、前記車両用スライドシート(10)が取り付けられるシート取付部(21)と、を有し、
前記スライドレール(3)のスリット(31)を覆うカバー(80)を備え、
前記シート取付部(21)は、前記カバー(80)を通って前記カバー(80)の下から前記カバー(80)の上に突出し、
前記取付部(43)は、前記発光素子(41)が前記スライドレール(3)と前記カバー(80)との間に位置するように、前記アッパレール(2)に取り付けられる、
スライド装置(1)。
[4]
[1]〜[3]何れか1記載のスライド装置(1)であって、
前記アッパレール(2)には、前記車両用スライドシート(10)を取り付けるためのボルト(90)が設けられ、
前記取付部(42)には、前記ボルト(90)を通す孔(42A)が形成され、前記ボルト(90)により前記アッパレール(2)に取り付けられる、
スライド装置(1)。
[5]
発光素子(41)と、
車両用スライドシート(10)が取り付けられるアッパレール(2)に前記発光素子(41)を取り付ける取付部(43)と、を備えたスライド装置用の発光装置において、
前記取付部(43)は、前記アッパレール(2)をスライド自在に取り付けた前記スライドレール(3)外に前記発光素子(41)が位置するように前記アッパレール(2)に取り付けられる、
スライド装置用の発光装置(4)。
【符号の説明】
【0042】
1 スライド装置
2 アッパレール
3 スライドレール
4 発光装置
10 車両用スライドシート
21 シート取付部
22 スライド部
31 スリット
32 底壁
33 側壁
34 上壁
35 内壁
41 LED(発光素子)
42 基板(取付部)
42A 孔
43 保持部(取付部)
60 フロアパネル(フロア)
80 モール(カバー)
90 ボルト
D1 長手方向(スライド方向)
D2 幅方向(直交方向)
D4 上下方向(立設方向)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8