【課題を解決するための手段】
【0011】
本課題は、請求項1の特徴を有する物品によって解決される。
【0012】
開閉装置は、弾性的な開閉要素を有しており、弾性的な開閉要素は、押圧要素と作用結合しており、弾性的に動かされ得る少なくとも1つの脚部を有しており、当該脚部を通じて、開閉要素が、担体要素に支持されており、少なくとも1つの脚部は、形状記憶要素の形状変化と、これによってもたらされる押圧要素の移動とによって、電気的接触要素との電気的接触のために、担体要素の方へ移動可能である。
【0013】
開閉装置は、異なる電気開閉状態の間で切り替えを行うために用いられる。この際、電気的接触は、弾性的に変位可能に構成され、例えば捩じりバネの形を有している開閉要素によって形成される。当該開閉要素は、押圧要素によって変位可能であり、当該押圧要素は、形状記憶要素における形状変化を通じて押圧要素が移動し、これによって、開閉要素が一方の開閉状態から他方の開閉状態へと移行するように、形状記憶要素と作用結合している。
【0014】
形状記憶要素は、例えば電気的な方法で、形状記憶要素を通る電流フローによって、その形状を変化させ得る。しかしまた、形状記憶要素を別の方法で、例えば熱によって活性化させることも考えられ、かつ、可能である。
【0015】
開閉装置の切り替えのために、開閉要素の弾性的に動かされ得る脚部は、1つ又は複数の配設された電気的接触要素と当接させられるか、又は、当接させられない。電気的接触要素は、例えば担体要素上、又は、電気アセンブリ(例えば担体要素が配置されるべき電気アセンブリのプリント基板)上に配置されていてよい。開閉要素の変位によって、脚部は、1つ又は複数の接触要素と接触するか、又は、当該接触要素との接触を解除され得るので、開閉要素の切り替えによって、電気的接続が形成可能である。
【0016】
開閉要素は、弾性的に変位可能であるので、開閉要素の切り替えは、押圧要素の押圧方向における動作によって、開閉要素の弾性プレテンション力に反して行われ得る。その結果、押圧要素の復元が、開閉要素の弾性張力に基づいて行われるか、又は、当該張力によって少なくとも支援され得る。
【0017】
一態様において、担体要素は、2つの傾斜面を有している。この場合、開閉要素は、2つの弾性的に変位可能な脚部を有していてよく、各脚部は、傾斜面の内の1つに配設されており、傾斜面に支持されている。脚部は、異なる開閉状態の間で開閉要素を切り替えるために、それぞれ配設された傾斜面に対して滑るように動かされ得る。
【0018】
特に、各脚部は、形状記憶要素の形状変化と、これによってもたらされる押圧要素の動作とによって、それぞれ配設された電気的接触要素と、担体要素又は配設された電気アセンブリにおいて電気的に接触するように(例えば押圧方向において押圧要素が変位する際に)、又は、それぞれ配設された電気的接触要素との接触を解除される(例えば押圧方向とは反対に押圧要素が変位する際に)ように、変位し得る。従って、開閉要素の脚部を通じて、例えば接触要素の間に電気的接続が形成され得る。形状記憶要素における形状変化によって、脚部が接触要素との接触を解除されることによって、当該電気的接続は解除され、これは例えば、安全機能、特に電気系統が故障した際の緊急遮断を可能にするために利用され得る。
【0019】
開閉要素の脚部が、変位の際に、配設された傾斜面を滑るように動かされ、配設された接触要素に滑るように当接され得ることによって、接触要素が汚染されている、又は、酸化している場合にも、確実な開閉動作が保証され得ることがもたらされ得る。つまり、開閉要素は、スイッチオン状態の方向への切り替えの際に、接触要素上を滑動し、これによって、汚染物質が除去され、酸化層がこすり落とされ、従って減少する。従って、滑動によって接触させることによって、場合によっては接触を妨げることにもなり得る汚染による影響又は酸化に対処することができる。
【0020】
さらに、脚部は、滑るように動かされ得るので、そのために特別な手段を講じなくとも、容易な方法で、許容差をオフセットすることが可能である。
【0021】
一態様において、担体要素は、開口部を有しており、当該開口部には、押圧要素が係合可能である。この場合、傾斜面は、例えば湾曲した形状で、開口部の互いに向かい合う側に形成され得る。傾斜面上では、開閉要素の脚部が移動可能であり、これによって、開閉要素は、その脚部で、配設された接触要素と電気的に接触するか、又は、接触要素との接触を解除され得る。
【0022】
押圧要素は、開口部に、例えば押圧方向において挿入され、これによって、押圧要素と作用結合している開閉要素は変位し、開閉要素の脚部は、傾斜面上を移動する。その際、押圧要素は、例えば動作ヘッドを有していてよく、当該動作ヘッドを通じて、押圧要素は、開閉要素と作用結合している。押圧要素は、動作ヘッドと共に、担体要素の開口部内に移動可能であり、これによって、開閉要素は、担体要素に対して変位可能である。
【0023】
開閉要素は、例えば捩じりバネとして構成されていてよく、開閉要素の脚部は、中央部分から突出している。当該中央部分を通じて、開閉要素は、好ましくは押圧要素の動作ヘッドと接続されており、これによって、押圧要素は、開閉要素の中央部分に作用し、開閉要素を変位させる。
【0024】
開閉要素は、例えば、線バネを巻き上げたものであってもよく、この場合、脚部は、中央のコイル部分から突出している。代替的に、バネ要素を、例えば板バネから製造することも可能である。
【0025】
開閉要素は、好ましくは導電性を有している。従って、開閉要素の脚部と、脚部の配設された接触要素との接触とを通じて、接触要素間の電気的接続が形成され得る。
【0026】
一態様において、開閉装置は、閉鎖装置として構成されており、電気的接触を閉じるために用いられる。この場合、開閉要素が初期状態において、例えば形状記憶要素が給電されていない場合に占める第1の開閉位置において、電気的接触要素が接触されていないことによって、開閉装置が開かれている。第1の開閉位置から、開閉要素を、第2の開閉位置に切り替えることが可能であり、これによって、第2の開閉位置において電気的接触要素が接触され、従って、電気的接触要素間の接続が形成される。従って、第2の開閉位置では、開閉装置は閉じられている。
【0027】
代替的な態様において、開閉装置は、開放装置として構成されており、電気的接触を開くために用いられる。この場合、開閉要素が初期状態において、例えば形状記憶要素が給電されていない場合に占める第1の開閉位置において、電気的接触要素が開閉要素によって接触されていることによって、開閉装置が閉じられている。第1の開閉位置から、開閉要素を、第2の開閉位置に切り替えることが可能であり、これによって、第2の開閉位置において電気的接触要素はもはや接触されず、従って、電気的接触要素間の接続は開かれている。従って、第2の開閉位置では、開閉装置は開かれている。
【0028】
別の態様では、開閉装置は、いわゆる切替リレーとして構成されていてもよい。当該態様では、開閉要素は、その少なくとも1つの弾性的に動かされ得る脚部でもって、第1の開閉位置において、第1の接触要素に接触する。開閉要素を第1の開閉位置から第2の開閉位置に切り替えることによって、第1の接触要素に代わって、第2の接触要素が接触可能になり、これによって、開閉装置は、第1の接触要素から第2の接触要素に切り替えられる。例えば、第1の開閉位置において、開閉要素の2つの脚部を通じて、第1の接触要素群の間での接続が形成され得る。第2の開閉位置において、第1の接点は接触されていないが、第2の接触要素群の間での接続は形成される。
【0029】
開閉要素は、例えば捩じりバネとして構成され、例えば連続的に弾性的に(開閉要素に弾性的な張力が作用している状況下において)、形状記憶要素によって変位可能である。
【0030】
代替的に、開閉要素を、例えば双安定バネ要素(例えば予備成形された金属薄板要素によって形成された、いわゆるフロッグクリッカーのような)として構成することも考えられ、かつ、可能である。この場合、開閉要素は、離散的な第1の開閉位置と、離散的な第2の開閉位置との間で切り替えられ得る。これによって、例えば、切り替えが、形状記憶要素によって供給される所定の力において初めて行われ、このような方法で、例えば、いずれの状態において開閉装置が切り替えを行うかが調整され得るように、開閉装置を構成することが可能になる。
【0031】
これは、一般的に、形状記憶要素は、加熱に際して、急激にではなく連続的にその形状を変化させるという考えに基づいている。従って、開閉装置の切り替えは、急激にではなく、所定の時間にわたって行われる。急激な切り替えを得るためには、離散的な開閉位置を有するバネ要素のような、一定の力が作用した場合に初めて切り替えを行う開閉要素が使用可能である。従って、形状記憶要素によって、所定の力(形状記憶要素の、例えば加熱によってその形状を変化させようとする努力によってもたらされる)が供給される場合に初めて、開閉装置は、開閉要素が離散的な第1の開閉位置から離散的な第2の開閉位置に移行する、又は、逆方向に移行することによって、切り替えを行う。
【0032】
このような方法で、急激な切り替えが、例えば形状記憶要素が所定の温度を有する場合に行われるように、開閉装置を構成することが可能である。
【0033】
本出願において、離散的な第1の開閉位置及び離散的な第2の開閉位置とは、開閉要素が、第1の開閉位置と第2の開閉位置との間で(安定した)中間位置を占め得るということではなく、切り替えに際して、つねに急激に第1の開閉位置から第2の開閉位置に切り替える、又は、逆方向に切り替えることであると理解されるべきである。この際、第1の開閉位置は、好ましくは安定しているように設計され得る。第2の開閉位置も同様に、安定しているように設計可能であり、力の作用が弱まった場合に、開閉要素が自動的に第1の開閉位置に戻るように切り替えを行い、この場合に、第2の開閉位置は、安定しているようには設計されていない、すなわち自動で保持するようには設計されていないことも考えられる。
【0034】
一態様において、開閉要素は、形状記憶要素によって開閉要素に加えられる力が、所定の閾値を超過した場合に、離散的な第1の開閉位置から離散的な第2の開閉位置への切り替えを行う。初期状態において、例えば形状記憶要素が給電されていない場合、開閉要素は、形状記憶要素にプレテンション力を加える。形状記憶要素が、例えば給電され、又は、その他の方法で、形状記憶要素上の温度が変化し、これによって、開閉要素に力が加えられる場合、開閉要素は、形状記憶要素によって加えられる力が所定の閾値を超過した場合に初めて切り替えを行う。この場合、開閉要素は、第1の開閉位置から第2の開閉位置へと急激な切り替えを行う。従って、開閉要素における弾性力が、急激に、形状記憶要素によってもたらされる力に加えて与えられる。
【0035】
形状記憶要素によって加えられる力によって、開閉要素の切り替えのために、超過されるべき閾値は、例えば開閉要素によって形状記憶要素に加えられるプレテンションの調整によって設定され得る。この設定は、例えば適切なバネ固有値を有する適切な開閉要素の選択によって行われ得る。
【0036】
付加的又は代替的に、弾性開閉要素を、その弾性力に関して調整することが可能であり、これによって、当該開閉要素によってもたらされる弾性力を変えることができる。このような方法で、開閉要素の切り替えのための閾値を設定することが可能である。
【0037】
一態様において、押圧要素は、動作ヘッドから離れた方の端部で、形状記憶要素に接続されている。従って、形状記憶要素は、押圧要素を開閉要素と接続している動作ヘッドから離れた方の押圧要素の端部に作用を与える。形状記憶要素における形状変化によって、押圧要素は、押圧方向に沿って変位可能であり、このような方法で、開閉要素は、1つ又は複数の電気的接触要素と接触するか、又は、接触要素との接触から解除される。
【0038】
一態様において、形状記憶要素は、2つの端部を有しており、当該端部を通じて、形状記憶要素は、担体要素に固定されている。これらの端部の間には、形状記憶要素の内側部分が延在しており、当該内側部分を通じて、形状記憶要素は、押圧要素に接続されており、これによって、押圧要素は、形状記憶要素における形状変化の際に、押圧方向に沿って変位する。
【0039】
この際、形状記憶要素は、例えばワイヤ又は金属薄板要素として構成されていてよい。形状記憶要素は、形状記憶材料、いわゆる形状記憶合金(略してFGL:Formgedaechtnislegierung)から製造されており、形状記憶合金の例には、ニッケル−チタン合金(ニチノール)、又は、ニッケル−チタン−銅合金、銅−亜鉛合金、銅−亜鉛−アルミニウム合金、又は、銅−アルミニウム−ニッケル合金等がある。
【0040】
形状記憶要素は、例えば形状記憶要素の端部が担体要素に接続され、内側部分が押圧要素を越えて延在するように、担体要素の上側に張られていてよい。形状変化によって、形状記憶要素には、特に長さ変化の作用がもたらされ得るので、形状記憶要素において長さ変化が生じる際、押圧要素は、押圧方向に沿って、担体要素に向かって動かされ、このような方法で、開閉要素が、異なる開閉状態の間で切り替えられる。
【0041】
形状記憶要素における形状変化は、例えば形状記憶要素を通る電流フローを生じさせる活性化装置によってもたらされ得る。活性化装置は、例えば電流源又は電圧源を有していてよく、形状記憶要素と電気的に接続されており、これによって、このような方法で形状記憶要素における形状変化、特に長さ変化を生じさせるために、形状記憶要素に給電することが可能である。
【0042】
この際、形状記憶要素は、特に無電流の状態において、開閉要素の第1の位置が割り当てられた第1の形状を有し得る。この開閉要素の第1の位置は、例えば接触していない位置であって、開閉要素の脚部が、配設された接触要素とは電気的に接続されていない位置に対応し得る。形状記憶要素の給電によって、形状記憶要素は、第2の形状に移行可能であり、第2の形状では、特に形状記憶要素の長さが短縮されており、第2の形状には、開閉要素の第2の位置が割り当てられている。開閉要素の第2の位置において、開閉要素の脚部は、特に配設された電気的接触要素と接触していてよく、これによって、開閉要素を通じて、例えば接触要素の間に電気的接続が形成されている。
【0043】
形状記憶要素は、導電性を有している。これによって、一方では、形状記憶要素に形状変化をもたらすことが可能になる。他方では、例えば形状記憶要素における抵抗測定を通じて測定が実施可能であり、当該測定からは、例えば開閉装置の経年劣化に関する情報を得ることが可能であり、当該測定で、例えば開閉装置の機能効率を検査し、検証することが可能である。
【0044】
形状記憶要素における、このような抵抗測定を通じて、さらに、押圧要素の位置の決定が実施され得るが、これは、電気抵抗が、形状記憶要素が今しがた得た形状に依存して発生し、従って、電気抵抗を基に、形状記憶要素が今しがた得た形状が推測可能であるという認識に基づいている。
【0045】
このような抵抗測定を通じて、さらに、1つ又は複数の接触要素の正しい電気的接触が検証され得る。
【0046】
活性化装置による活性化に対して付加的又は代替的に、形状記憶要素における形状変化は、温度変化によっても、例えば開閉装置の周囲温度によってももたらされ得る。形状記憶要素は、特に、所定の限界温度を超過した際に、形状記憶要素の形状変化が生じ、従って、形状記憶要素において形状変化がもたらされるように、構成及び設計されていてよい。
【0047】
開閉装置は、アセンブリの構成要素であってよく、アセンブリの範囲内において、開閉装置は、電気アセンブリ上、例えば電気アセンブリのプリント基板上に配置され、例えば適切な固定要素を通じて、プリント基板上に固定されている。この際、プリント基板は、電気アセンブリに、容易かつ安価な方法で、開閉装置が追加装備可能であるが、電気アセンブリは、基本的に、開閉装置を有さずに動作可能でもあるように構成されていてよい。
【0048】
一態様において、プリント基板は、挿入開口部を有しており、当該挿入開口部は、担体要素の開口部と位置合わせして配置されており、これによって、押圧要素は、押圧方向において、担体要素の開口部に挿入されると共に、プリント基板の挿入開口部に挿入され得る。この際、挿入開口部の縁部、又は、挿入開口部の互いに向かい合う縁部には、(それぞれ)電気的接触要素が配置されていてよく、当該電気的接触要素に、開閉要素の配設された脚部が、電気的に接触する方法で当接させられ得る。押圧要素を挿入開口部内に動かすことによって、特に開閉要素の脚部が変位可能であり、脚部は、電気的接触要素と、挿入開口部の互いに向かい合う縁部において電気的に接触し、これによって、押圧要素がこのように動作した場合に、接触要素の間に電気的接続が形成されている。
【0049】
しかしまた、開閉装置は、プリント基板アセンブリの構成要素であってもよい。この場合、担体要素は、例えばプリント基板によって形成されているので、担体要素は、個別の部材ではなく、プリント基板の構成要素として供給される。
【0050】
以下において、本発明の基となる思想を、図面に示された実施例を用いて詳細に説明する。示されているのは以下の図である。