(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について
図1〜
図10を用いて説明する。ここで、
図1は、本発明の一実施形態に係る溶接ロボットの動作自動生成システムで使用する溶接ロボットの一例を示す斜視図である。
【0019】
図1に示した溶接ロボット1は、折り畳み可能な多関節アーム2を備えた可搬式の溶接ロボットである。多関節アーム2は、例えば、回転台2t上に配置されるベース21と、ベース21の先端に回動可能に接続された上腕22と、上腕22の先端に回動可能に接続された下腕23と、下腕23の先端に回動可能に接続された手首部24と、手首部24の先端に回転可能に接続されたツール部25と、を備えている。
【0020】
上腕22、下腕23、手首部24及びツール部25は、ベース21上に折り畳んで配置することができるように構成されている。回転台2tは、台座3上に配置されており、多関節アーム2をZ軸中心に回転させるように構成されている。ツール部25の先端には溶接トーチ2wが配置される。
【0021】
また、上腕22の前面には、三次元形状を点群データとして取得可能な3D計測センサ4が配置されている。3D計測センサ4は、例えば、溶接対象物までの距離画像を取得可能な距離画像センサである。ただし、3D計測センサ4は、距離画像センサに限定されるものではなく、三次元の点群データを得られるセンサであればよい。3D計測センサ4を溶接ロボット1に配置することにより、溶接ロボット1と一緒に3D計測センサ4を溶接場所に搬入することができる。また、上腕22に3D計測センサ4を配置することにより、ツール部25付近にセンサを設置する場合と比較して、溶接スパッタやヒュームによる影響を低減することができる。
【0022】
上述した多関節アーム2は、
図1に示した状態において、XYZの三軸直交座標で表現すれば、ベース21のZ軸周り、上腕22のX軸周り、下腕23のX軸周り、手首部24のX軸周り、ツール部25のY軸周りの合計5自由度を有している。なお、上述した多関節アーム2の構成は単なる一例であり、図示した構成に限定されるものではない。
【0023】
台座3上には、溶接ロボット1の動作自動生成システムの演算装置及び溶接ロボット1の制御装置を収容する制御ボックス5が配置されている。また、台座3には、溶接ロボット1を搬送するためのハンドル6が配置されている。ハンドル6は、搬送時には折り畳んだ多関節アーム2の上方に回動され、設置時には図示したように台座3の前方に回動される。
【0024】
また、台座3の両側部には床面に載置された溶接ロボット装置1を持ち上げるための把手31が配置されていてもよい。また、台座3の前方には、溶接ロボット装置1の位置決めを行うためのレーザーポインタ32が配置されていてもよい。また、台座3の底部には、永久磁石又は電磁石によって構成される固定用磁石(図示せず)及び脚部33が配置されていてもよい。また、図示しないが、台座3には加速度計や傾斜計等、溶接ロボット1が配置された場所の傾きを計測するためのセンサが配置されてもよい。
【0025】
本実施形態に係る溶接ロボット1の動作自動生成システムは、所定の溶接場所に配置された溶接ロボット1の溶接動作を自動的に生成する動作自動生成システムであって、溶接場所を複数の計測領域に分割して計測する3D計測センサ4と、3D計測センサ4のデータに基づいて溶接場所の三次元モデルを生成する演算装置と、を備えており、演算装置は後述するフローに基づいて溶接ロボット1の溶接動作を自動的に生成するように構成されている。
【0026】
次に、本発明の一実施形態に係る溶接ロボット1の動作自動生成方法について、
図2〜
図10を参照しつつ説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る溶接ロボットの動作自動生成方法を示す全体フロー図である。
図3は、点群処理工程を示すフロー図である。
図4は、三次元モデル生成工程を示すフロー図である。
【0027】
本実施形態に係る溶接ロボット1の動作自動生成方法は、所定の溶接場所に配置された溶接ロボット1の溶接動作を自動的に生成する動作自動生成方法であって、3D計測センサ4を所定の場所に配置するセッティング工程Step1と、溶接場所を複数の計測領域に分割して3D計測センサ4で計測する計測工程Step2と、計測された点群データのうち平面として認識可能な点群データから抽出面を生成し、点群データが得られない認識不能な無効領域から想定面を生成する点群処理工程Step3と、溶接場所における全ての計測を終了したか否か確認する計測確認工程Step4と、抽出面及び想定面から溶接場所の三次元モデルを生成する三次元モデル生成工程Step5と、溶接箇所や脚長等の溶接に関するデータを入力する作業設定工程Step6と、三次元モデルを用いて溶接ロボットの溶接動作を生成する溶接動作生成工程Step7と、三次元モデルに含まれる溶接箇所の施工順序を設定する施工順序設定工程Step8と、自動生成した溶接動作及び施工順序に基づいて溶接ロボット1により所定の溶接作業を実行する溶接作業工程Step9と、を備えている。
【0028】
セッティング工程Step1は、溶接場所の所定の領域を計測するために3D計測センサ4を配置する工程である。本実施形態では、溶接ロボット1を所定の場所に配置し、その向きを調整することによって、3D計測センサ4がセッティングされる。
【0029】
計測工程Step2は、例えば、3D計測センサ4からランダムドット等のパターン光(赤外線)を照射し、それを1つ又は複数の赤外線カメラで撮影することによって距離画像を得ることができるセンサを使用し、その距離画像から計測領域の点群データを取得する工程である。
【0030】
点群処理工程Step3は、点群データから平面形状を抽出又は生成する工程である。床面に対して垂直に配置され3D計測センサ4に相対する位置にある平面(例えば、ロンジのウェブ面等)からは規則正しく配列した点群データが取得される。一方、ロンジのウェブ面に垂直に配置されたスティフナ等の水平面等では、3D計測センサ4からの照射光の入射角が浅くなり、その平面では点群を計測することができず、3D計測センサ4からの視点で点群データが抜けた領域が形成される。
【0031】
本実施形態では、点群データのうち平面として認識可能な点群データから抽出される平面を「抽出面」と定義し、3D計測センサ4の視点で点群データが得られない認識不能な領域を「無効領域」と定義する。また、無効領域から生成される平面を「想定面」と定義する。
【0032】
点群処理工程Step3は、点群データから抽出面を生成する処理を含み、無効領域が抽出面に対して垂直な平面により形成されていると認識して想定面を生成する処理を含んでいる。具体的には、点群処理工程Step3は、
図3に示したフローに基づいて処理される。
【0033】
図3に示したように、点群処理工程Step3は、距離画像データを取得するデータ取得工程Step31と、距離画像データをセンサ座標系の三次元座標に変換する座標変換工程Step32と、座標変換したデータから局所平面を計算する局所平面計算工程Step33と、局所平面をラベリングするラベリング工程Step34と、平面形状(抽出面)を抽出する形状抽出工程Step35と、3D計測センサ4の視点による距離画像データから無効領域を抽出する無効領域抽出工程Step36と、無効領域から想定面を生成する想定面生成工程Step37と、を含んでいる。
【0034】
座標変換工程Step32から形状抽出工程Step35の工程は、3D計測センサ4で取得したデータをダウンサイジング等の処理をした後、微小領域の法線方向計算や距離による判断等、一般的な手法を用いることができ、ここでは詳細な説明を省略する。なお、ラベリング工程Step34では、例えば、面法線のなす角度や面の距離等から、データを平面ごとに区分けしてラベリングする。また、3D計測センサ4が点群データを直接的に取得することができる3Dセンサである場合には、データ取得工程Step31及び座標変換工程Step32は同一工程となる。
【0035】
無効領域は、レーザ光の入射角が浅い面又は3D計測センサ4の計測可能範囲に対象物がない領域によって構成される。したがって、無効領域抽出工程Step36では、微小領域は無視し、細長い領域(大型鋼構造物のように比較的細長い部材が計測対象となる場合)を切り出すことにより、データ処理量を削減しつつ無効領域を選別する。なお、無効領域抽出工程Step36において、3D計測センサ4が点群データを直接的に取得することができる3Dセンサである場合には、3D計測センサ4の視点による距離画像相当のデータ作成工程を先に行うようにしてもよい。
【0036】
想定面生成工程Step37では、3D計測センサ4の位置を基準にして無効領域の周囲面に直交する面形状の候補を作成し、無効領域が影となる面形状を生成する。例えば、面が3D計測センサ4の視点よりも高い場合には、無効領域は上底よりも下底が長い台形形状となり、面が3D計測センサ4の視点よりも低い場合には、無効領域は下底よりも上底が長い台形形状となる。
【0037】
計測確認工程Step4は、溶接場所の全体の計測を終了したか否か(所定回数の計測を終了したか否か)を確認工程である。全ての計測を終了していない場合(N)には、セッティング工程Step1に戻り、全ての計測を終了した場合(Y)には、次工程に移行する。
【0038】
セッティング工程Step1では、溶接ロボット1を所定の場所に配置し直したり、多関節アーム2を移動させて3D計測センサ4の向きや姿勢を変更したりして3D計測センサ4をセッティングする。このとき、複数の計測領域が隣接する計測領域と重複した領域を有するように3D計測センサ4をセッティングする。かかる処理により、複数の計測領域で同一面の点群データを取得することができ、同一面の認識を容易に行うことができ、平面の合成を容易に処理することができる。
【0039】
ここで、
図5は、点群処理工程後の平面形状の一例を示す図であり、(A)は第一計測領域、(B)は第二計測領域、(C)は第三計測領域、(D)は第四計測領域、(E)は第五計測領域、(F)は第六計測領域、を示している。
図6は、点群処理工程後の平面形状の一例を示す図であり、(A)は第七計測領域、(B)は第八計測領域、(C)は第九計測領域、を示している。
【0040】
図5(A)〜
図6(C)に示した平面形状は、N回目(Nは1〜9の整数)に計測した計測領域の点群データに基づいて抽出又は生成された平面形状を示している。
図5(A)〜
図5(F)に示した第一計測領域〜第六計測領域の平面形状では、無効領域は抽出されず、抽出面のみによって構成されている。また、
図6(A)〜
図6(C)の右図に示した平面形状は、各図の左図に示した無効領域(空白部分)から生成された想定面S1〜S3を含んでいる。
【0041】
本実施形態では、計測された全ての点群データを座標変換したうえで合成してから平面形状を抽出又は生成せずに、計測領域ごとに点群データを処理している。すなわち、点群処理工程Step3は、計測工程Step2ごとに処理される。したがって、点群処理工程Step3で処理される一回のデータ量を低減することができ、平面形状の抽出又は生成の処理時間を短縮することができる。
【0042】
三次元モデル生成工程Step5は、例えば、
図5(A)〜
図6(C)に示した平面形状から三次元モデルを生成する工程である。具体的には、
図4に示したフローに基づいて処理される。
【0043】
図4に示したように、三次元モデル生成工程Step5は、例えば、抽出面をロボット座標系に変換して合成する抽出面合成工程Step51と、想定面をロボット座標系に変換して合成する想定面合成工程Step52と、鋼板の板厚に相当する幅の平面を鋼板の端面として処理する板厚形状確認工程Step53と、抽出面及び想定面が形成されない影部を抽出し復元する影部形状復元工程Step54と、を備えている。
【0044】
抽出面合成工程Step51は、点群処理工程Step3により抽出された抽出面を合成する工程である。具体的には、抽出面合成工程Step51は、全ての抽出面形状を取得する第一工程Step511と、抽出面形状をロボット座標系に変換する第二工程Step512と、抽出面が登録済み面と同一面領域か否か確認する第三工程Step513と、抽出面が登録済み面と同一面領域ではない場合(N)に当該抽出面を新規面として登録する第四工程Step514と、抽出面が登録済み面と同一面領域である場合(Y)に重ね合わせて平面・形状を再計算する第五工程Step515と、全ての抽出面を処理したか否か確認する第六工程Step516と、を備えている。
【0045】
例えば、
図5(A)〜
図6(C)に示した第一計測領域〜第九計測領域の平面形状は、センサ座標系であるため、視点が各計測領域によって異なっている。そこで、センサ座標系の座標をロボット座標系の座標に変換することによって座標系を統一している。ここで、
図7は、抽出面合成工程を示すイメージ図であり、(A)は合成方法、(B)は合成結果、を示している。
【0046】
図7(A)の上段に示した二つの平面形状は、
図5(A)及び
図5(B)に示した第一計測領域及び第二計測領域の平面形状である。抽出面合成工程Step51において、第一計測領域から順番に処理する場合について説明する。第一計測領域A1に含まれる平面形状をロボット座標系に座標変換し、そこに含まれる平面の全てを新規面として動作自動生成システムに登録する。例えば、
図7(A)に示したように、面M1〜M4が新規面として登録される。
【0047】
次に、第二計測領域A2の平面形状をロボット座標系に座標変換し、動作自動生成システムに登録された登録済み面M1〜M4と同一面領域を有するか否かを確認する。いま、
図7(A)に示したように、第二計測領域A2に含まれる面が登録済み面M1と同一面領域を有しているとすれば、その座標を用いて
図7(A)の下段に示したように、第一計測領域A1に含まれる平面形状と第二計測領域A2に含まれる平面形状を合成する。なお、登録済み面M1〜M4と同一面領域を構成しない面は、新規面として動作自動生成システムに登録される。
【0048】
以下、かかる処理を全ての計測領域について繰り返し行うことにより、
図7(B)に示したように、全ての抽出面を合成したプレ三次元モデルを生成することができる。ここでは、
図5(A)〜
図6(C)に示した第一計測領域〜第九計測領域に含まれる平面形状の抽出面からプレ三次元モデルを生成した場合を図示してある。
【0049】
想定面合成工程Step52は、点群処理工程Step3により生成された想定面を合成する工程である。具体的には、想定面合成工程Step52は、全ての想定面形状を取得する第一工程Step521と、想定面形状をロボット座標系に変換する第二工程Step522と、想定面の有効性を確認する第三工程Step523と、想定面を合成する第四工程Step524と、全ての想定面を処理したか否か確認する第五工程Step525と、を備えている。
【0050】
第三工程Step523は、他の計測領域で想定面が通常の平面として認識されていないかを確認する工程である。例えば、他の計測領域のセンサ原点と抽出面外形線とで作る視野エリアに想定面がある場合には、当該想定面を無効とし、合成対象から除外する。なお、第四工程Step524は、上述した抽出面合成工程Step51と実質的に同様の処理によって処理される。
【0051】
ここで、
図8は、想定面合成工程を示すイメージ図である。
図8の上段に示した想定面S1′は、第七計測領域に含まれる想定面S1を座標変換して拡大したものである。また、
図8の中段に示した想定面S2′は、第八計測領域に含まれる想定面S2を座標変換して想定面S1と合成したものである。また、
図8の下段に示した想定面S3′は、第九計測領域に含まれる想定面S3を座標変換し想定面S2′と合成したものである。
【0052】
板厚形状確認工程Step53は、板厚形状から平面を推定する処理を行う工程である。鋼板の板厚形状とみなせる部分は平面の端面を形成しているものと考えられることから、当該端面を形成する平面を推定することができる。例えば、板厚分とみなせる細長い形状面(平行に近い長手方向の外形状を持つ面)に対し、同一面法線方向かつ構造状あり得る範囲の部材幅の距離の平面まで、垂直2面(板厚の両側)を長手方向外形線から作成する。かかる板厚形状確認工程Step53の処理により、三次元モデル上で浮いた面を消去することができる。
【0053】
ここで、
図9は、板厚形状確認工程を示すイメージ図である。
図9の上段に示した図は、抽出面合成工程Step51及び想定面合成工程Step52を処理した後の三次元モデルである。なお、図中の仮想面L1は上方計測境界面を示し、仮想面L2,L3は側方計測境界面を示している。
図9の上段に示した図は、上段の図から板厚形状部Dを抽出し、平面形状を推定して追加した三次元モデルである。
【0054】
影部形状復元工程Step54は、部材の影になって面が接していない部分の形状を復元する工程である。例えば、近傍の平面で想定される角度で交差する側の形状を延長することによって復元する。かかる影部形状復元工程Step54の処理により、三次元モデル上で不自然に離隔した面を消去することができる。
【0055】
ここで、
図10は、影部形状復元工程を示すイメージ図である。
図10の上段に示した図は、抽出面合成工程Step51及び想定面合成工程Step52を処理した後の三次元モデルである。図中、点線で囲んだ部分に面が生成されていない部分、すなわち、影部Hが形成されている。この部分を上述した処理により
図10の下段に示した図のように影部Hを復元させる。
【0056】
作業設定工程Step6は、溶接箇所や脚長等の溶接に必要なデータを入力する工程である。例えば、既に溶接済みの場所と同じ構造の溶接場所を溶接するような場合には、溶接箇所や脚長等の溶接に必要なデータは既知であることから、かかる作業設定工程Step6は、セッティング工程Step1の前に処理するようにしてもよい。
【0057】
溶接動作生成工程Step7は、上述した処理によって生成された三次元モデルに基づいて溶接ロボット1(多関節アーム2)の溶接動作を生成する工程である。かかる溶接動作生成工程Step7では、台座3に配置した加速度センサや傾斜センサ等のデータを用いて溶接ロボット1の傾きを算出し、重力方向を考慮した溶接継手の溶接条件を用いて動作を生成するようにしてもよい。
【0058】
また、溶接動作生成工程Step7は、例えば、溶接ロボット1の姿勢の決定、多関節アーム2の動作・干渉の確認等の処理を行い、溶接開始位置までの移動、センシング動作、ギャップごとの溶接動作、退避位置までの移動等の動作データを作成する。なお、かかる溶接動作生成工程Step7は、多関節アームを備えた一般的なロボットの動作生成処理と実質的に同じであることから、ここでは詳細な説明を省略する。
【0059】
施工順序設定工程Step8は、溶接スラグの落下等を考慮して、例えば、縦方向の溶接を横方向の溶接よりも優先させたり、上方の溶接よりも下方の溶接を優先させたりすることによって、溶接する順序を設定する工程である。
【0060】
溶接作業工程Step9は、生成された溶接動作及び施工順序に基づいて溶接ロボット1により溶接する工程である。例えば、溶接ロボット1を所定の位置に配置し、溶接トーチ2wを開始位置まで移動させ、継手のセンシングをした後、ギャップ長に応じた溶接を行う。
【0061】
上述した本実施形態に係る溶接ロボット1の動作自動生成方法によれば、3D計測センサ4を用いて溶接場所の三次元モデルを生成するようにしたことから、事前にCADデータを用いて溶接ロボット1の溶接動作を生成する必要がない。したがって、本実施形態によれば、溶接ロボット1の事前作業を削減し、現場で溶接ロボット1の動作を自動生成することができる。
【0062】
また、本実施形態に係る溶接ロボット1の動作自動生成方法をコンピュータ等の演算装置に実行させるためのプログラムは、制御ボックス5内のSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard disk drive)等の記憶装置に記憶されていてもよいし、制御ボックス5に配置された読取装置で読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよいし、制御ボックス5とケーブルによって接続される外部制御ボックス側に記憶されていてもよいし、外部制御ボックス側の演算装置で実行されてもよい。また、プログラムは、インターネット等のネットワークを介して演算装置にインストール可能に構成されていてもよい。
【0063】
記録媒体は、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリが搭載されたUSB(Universal Serial Bus)メモリである。記録媒体は、磁気ディスク及び光学ディスクであってもよい。光学ディスクは、例えば、CD(Compact Disc)及びDVD(Digital Versatile Disc)である。
【0064】
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
【解決手段】本実施形態に係る溶接ロボット1の動作自動生成方法は、3D計測センサ4を所定の場所に配置するセッティング工程Step1と、溶接場所を複数の計測領域に分割して3D計測センサ4で計測する計測工程Step2と、計測された点群データのうち平面として認識可能な点群データから抽出面を生成し、点群データが得られない認識不能な無効領域から想定面を生成する点群処理工程Step3と、溶接場所における全ての計測を終了したか否か確認する計測確認工程Step4と、抽出面及び想定面から溶接場所の三次元モデルを生成する三次元モデル生成工程Step5と、を含んでいる。