特許第6985474号(P6985474)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6985474
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】管理システム及び管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20211213BHJP
   G06Q 20/38 20120101ALI20211213BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20211213BHJP
【FI】
   G06Q20/06 300
   G06Q20/38 300
   G06Q30/06 304
【請求項の数】7
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-142159(P2020-142159)
(22)【出願日】2020年8月25日
【審査請求日】2021年1月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】東出 治久
(72)【発明者】
【氏名】加藤 恭英
(72)【発明者】
【氏名】友田 光哉
(72)【発明者】
【氏名】沼 健太郎
【審査官】 松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6689441(JP,B1)
【文献】 特開2020−052878(JP,A)
【文献】 特開2008−107874(JP,A)
【文献】 特開2013−114495(JP,A)
【文献】 特開2004−240858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の種類の通貨で電子マネーをチャージできるアプリケーションを搭載する端末装置と、前記複数の種類の通貨の電子マネーを管理する管理装置と、を有する管理システムにおいて、
いずれか一つの前記端末装置は、前記アプリケーションの割り勘サービスを利用して、代金の分担先と支払い対象の第1の通貨の種類と分担金額とを設定した割り勘通知を送信し、
分担先の前記端末装置は、前記アプリケーションの割り勘サービスにしたがって前記代金の分担金の支払いを行う第2の通貨の種類を設定した支払い通知を送信し、
前記管理装置は、
前記割り勘通知を受信すると、前記分担先の端末装置に前記割り勘通知を通知する通知部と、
前記分担先の端末装置から前記支払い通知を受信すると、為替レートを基に、前記第1の通貨での分担金額に対応する前記第2の通貨での金額を求め、求めた金額を、前記分担先の端末装置がチャージする電子マネーのうちの前記第2の通貨の電子マネーの残高から減算する入出金制御部と、
を有することを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記入出金制御部は、前記いずれか一つの端末装置が前記代金を前記第1の通貨で一括支払いした上で前記割り勘サービスを利用した場合、前記分担先の端末装置における電子マネーの減算処理に応じて前記いずれか一つの端末装置がチャージする電子マネーのうち前記第1の通貨に前記分担金額を加算する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記入出金制御部は、前記端末装置ごとに前記代金の分担金を前記第1の通貨で支払う場合、前記端末装置のうち前記第2の通貨で支払う前記分担先の端末装置における前記第2の通貨の電子マネーの減算処理に応じて、該分担先の端末装置の前記第1の通貨の電子マネーの残高に前記分担金を加算することを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項4】
前記分担先の端末装置は、前記アプリケーションの割り勘サービスにしたがって前記代金の分担金の支払いを行う第2の通貨の種類を所定の設定条件にしたがって設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の管理システム。
【請求項5】
前記分担先の端末装置は、前記代金の分担金の支払いを行う第2の通貨の種類として、複数の通貨のうち、他の通貨よりも為替レートが有利である通貨を設定することを特徴とする請求項4に記載の管理システム。
【請求項6】
前記入出金制御部は、入金の操作が行われた際に、前記端末装置から通貨の種類の指定を受け付け、受け付けた種類の通貨の電子マネーを入金するように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の管理システム。
【請求項7】
複数の種類の通貨で電子マネーをチャージできるアプリケーションを搭載する端末装置と、前記複数の種類の通貨の電子マネーを管理する管理装置とを有する管理システムが実行する管理方法であって、
いずれか一つの前記端末装置が、前記アプリケーションの割り勘サービスを利用して、代金の分担先と支払い対象の第1の通貨の種類と分担金額とを設定した割り勘通知を送信する工程と、
分担先の前記端末装置が、前記アプリケーションの割り勘サービスにしたがって前記代金の分担金の支払いを行う第2の通貨の種類を設定した支払い通知を送信する工程と、
前記管理装置が、前記割り勘通知を受信すると、前記分担先の端末装置に前記割り勘通知を通知する工程と、
前記管理装置が、前記分担先の端末装置から前記支払い通知を受信すると、為替レートを基に、前記第1の通貨での分担金額に対応する前記第2の通貨での金額を求め、求めた金額を、前記分担先の端末装置がチャージする電子マネーのうちの前記第2の通貨の電子マネーの残高から減算する工程と、
を含んだことを特徴とする管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、旅行者は、外国に旅行する際に、両替所で自国の通貨を旅行先の通貨に両替を、両替時の為替レートに基づいて行い、帰国時には、両替所で旅行先の通貨を自国の通貨に両替を行う。また、旅行者は、両替時に、その都度、両替手数料を支払う。
【0003】
従来、電子マネーを保持する電子ウォレット機能を有するモバイル端末を用いて、現金を使わずに、買い物などの一般的な商取引やインターネットを介した電子商取引をすることが実用化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−318229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の手法では、両替に時間と手間が掛かるという課題があった。つまり、従来では、旅行者は、旅行の前後に、両替所の営業中に行く必要があるために、両替に時間と手間が掛かるという課題があった。
【0006】
また、旅行者は、自国の電子マネーを保持していても、外国では旅行者の自国の電子マネーに対応していないため、代金を支払う場合や代金を割り勘とする場合に、自身が保持する電子マネーを使用することができない場合があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、両替の負担を軽減するとともに電子マネーの使用の利便性を高めることができる管理システム及び管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の管理システムは、複数の種類の通貨で電子マネーをチャージできるアプリケーションを搭載する端末装置と、複数の種類の通貨の電子マネーを管理する管理装置と、を有する管理システムにおいて、いずれか一つの端末装置は、アプリケーションの割り勘サービスを利用して、代金の分担先と支払い対象の第1の通貨の種類と分担金額とを設定した割り勘通知を送信し、分担先の端末装置は、アプリケーションの割り勘サービスにしたがって代金の分担金の支払いを行う第2の通貨の種類を設定した支払い通知を送信し、管理装置は、割り勘通知を受信すると、分担先の端末装置に割り勘通知を通知する通知部と、分担先の端末装置から支払い通知を受信すると、為替レートを基に、第1の通貨での分担金額に対応する第2の通貨での金額を求め、該求めた金額を、分担先の端末装置がチャージする電子マネーのうちの第2の通貨の電子マネーの残高から減算する入出金制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、両替の負担を軽減するとともに電子マネーの使用の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態に係る管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態に係るサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、金額情報記憶部のデータ構成の一例を示す図である。
図4図4は、利用履歴情報記憶部のデータ構成の一例を示す図である。
図5図5は、モバイル決済アプリケーション画面の一例を示す図である。
図6図6は、管理システムにおける割り勘サービスの処理の流れを示す図である。
図7図7は、バイル決済アプリケーションの割り勘サービス利用時における端末の画面の一例を示す図である。
図8図8は、バイル決済アプリケーションの割り勘サービス利用時における端末の画面の一例を示す図である。
図9図9は、管理システムにおける割り勘サービスの処理の流れを示す図である。
図10図10は、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービス利用時における端末の画面の一例を示す図である。
図11図11は、バイル決済アプリケーションの割り勘サービス利用時における端末の画面の一例を示す図である。
図12図12は、実施の形態における管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
図13図13は、実施の形態における管理処理の他の処理手順を示すシーケンス図である。
図14図14は、管理システムにおける割り勘サービスの処理の流れの他の例を示す図である。
図15図15は、管理システムにおける割り勘サービスの処理の流れの他の例を示す図である。
図16図16は、実施の形態における管理処理の他の処理手順を示すシーケンス図である。
図17図17は、プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る管理システム及び管理方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本願に係る管理システム及び管理方法が限定されるものではない。
【0012】
[実施の形態]
以下の実施の形態では、実施の形態に係る管理システムの構成、管理システム及び管理方法の処理の流れを順に説明し、最後に実施の形態による効果を説明する。実施の形態では、クレジットカード決済と連携して、複数の種類の通貨を電子マネーとして保持できるモバイル決済アプリケーションを搭載した端末装置における決済処理を管理する管理システムを例に説明する。実施の形態では、モバイル決済アプリケーションの機能のうち、商品の代金を複数人で分担する、いわゆる、割り勘サービスを用いた場合について説明する。
【0013】
[管理システムの構成]
まず、実施の形態に係る管理システムの構成を説明する。図1は、実施の形態に係る管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、実施の形態1に係る管理システム1は、複数の端末、例えば、ユーザAが使用する端末20A及びユーザBが使用する端末20Bと、これらの端末20A,20Bの電子マネーの決済処理を、ネットワーク等を介して管理するサーバ装置10(管理装置)と、を有する。サーバ装置10は、店舗決済装置30と、ネットワーク等を介して、通信を行う。なお、管理システム1、端末20A,20B(端末装置)及び店舗決済装置30の間における各通信処理には、暗号化処理等が施される。また、図1に示す構成は一例にすぎず、具体的な構成や各装置の数は特に限定されない。
【0015】
管理システム1では、ユーザが、割り勘サービス利用時に、ユーザが受領を所望する種類の通貨の電子マネーで、他のユーザが割り勘金額を支払うことを可能とするサービスを提供する。サーバ装置10は、ユーザAがユーザBと、割り勘サービスを利用した割り勘を行う場合、ユーザBが、ユーザAが所望する通貨の電子マネーを保持していない場合であっても、割り勘を設定したユーザAが所望する通貨の電子マネーで、割り勘金額を支払えるように入出金を制御する。
【0016】
サーバ装置10では、端末20A,20Bにおいて実行されるモバイル決済アプリケーション内で、クレジットカード決済と連携して外貨を購入(両替)し、電子マネーとして保持するとともに、ユーザの所望の通貨の電子マネーでの決済を実行する多通貨決済サービスを提供することができる。本実施の形態では、日本において、ユーザAが、ユーザBとの割り勘を行うため、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスを利用した場合を例に説明する。
【0017】
端末20A,20Bは、モバイル決済アプリケーションを搭載したスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、無線通信網を介して任意のサーバ装置10と通信を行うことができる携帯端末装置である。なお、端末20A,20Bは、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。また、端末20A,20Bは、GPS(Global Positioning System)等の測位システムを用いて、現在位置を特定し、特定した位置を示す位置情報を出力する機能を有してもよい。
【0018】
店舗決済装置30は、例えば、専用の読み取り機(リーダライタ)に端末20A,20Bをかざすことで支払いが完了する電子決済サービスを実現するための情報処理装置である。店舗決済装置30は、日本円の電子マネーサービスが利用可能であるものとする。
【0019】
管理システム1では、サーバ装置10による入出金制御の基、端末20A,20Bは、モバイル決済アプリケーションを用いることで、クレジットカード決済を介してチャージした日本円を、複数の通貨にそれぞれ両替して電子マネーとして保持できる。そして、端末20は、店舗決済装置30に対する支払いを電子マネーで行い、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスを用いて割り勘する機能を有する。このモバイル決済アプリケーションの割り勘サービスでは、割り勘をするユーザが所望する通貨の電子マネーで、割り勘金額を支払うことが可能である。
【0020】
そこで、本実施の形態では、ユーザAが、端末20Aに保持した第1の通貨(例えば、日本円)の電子マネーで店舗決済装置30を介して店舗に一括支払いした上で、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスを利用する。この際、端末20Aでは、代金の分担先(端末20B)と、ユーザAの受領希望通貨(第1の通貨)の種類(例えば、日本円)と分担金額とを設定する。そして、端末20Bが、分担先の端末として、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスにしたがって、代金の分担金の支払いを行う支払い希望通貨(第2の通貨)の種類を設定して支払う場合を例に説明する。
【0021】
[サーバ装置の構成]
次に、図2を用いて、サーバ装置10の構成を説明する。図2は、実施の形態に係るサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、このサーバ装置10は、通信部11、記憶部12及び制御部13を有する。以下にサーバ装置10が有する各部の処理を説明する。なお、サーバ装置10の各機能を複数の装置に分散して持たせるようにしてもよい。
【0022】
通信部11は、各種情報に関する通信を制御する。例えば、通信部11は、店舗決済装置30との間で行われる通信、端末20A,20Bとの間で行われる通信を制御する。また、例えば、通信部11は、端末20A,20Bとの間ではP2P転送を利用する。
【0023】
記憶部12は、制御部13による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納するが、特に本実施形態に関連するものとして、金額情報記憶部121及び利用履歴情報記憶部122を有する。例えば、記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置などである。
【0024】
金額情報記憶部121は、各ユーザについて、モバイル決済アプリケーションでチャージした金額を記憶する。例えば、金額情報記憶部121は、各種通貨の電子マネーとして利用できるチャージ金額を記憶するようにしてもよい。図3は、金額情報記憶部121のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、金額情報記憶部121は、ユーザIDと、通貨と、金額とを項目として有し、各ユーザA,Bが保持する電子マネーのチャージ金額を、通貨ごとに記憶する。例えば、ユーザAについては、JPY(日本円)、USD(USドル)、CAD(カナダドル)を、それぞれ、「56165」、「500.00」、「100.00」保持する。
【0025】
利用履歴情報記憶部122は、ユーザによる電子マネーの利用履歴を記憶する。図4は、利用履歴情報記憶部122のデータ構成の一例である。例えば、図4に例示するように、利用履歴情報記憶部122は、ユーザIDと、購入した商品の名称を示す「商品名」と、商品の購入金額を示す「金額」と、商品を購入した日時を示す「購入日時」とを対応付けて記憶する。
【0026】
制御部13は、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。ここで、制御部13は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路やASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路である。制御部13は、受付部131、通知部132及び入出金制御部133を有する。
【0027】
受付部131は、端末20A,20B及び店舗決済装置30から送信された各種通知を受け付ける。例えば、受付部131は、店舗決済装置30から、ユーザAの電子マネー(日本円)の利用通知(減算処理要求)を受信する。また、受付部131は、端末20Aから、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスにしたがった、分担先と、受領希望通貨(第1の通貨)(例えば、日本円)と、分担金額とを設定した割り勘通知を受け付ける。また、受付部131は、端末20Bから、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスにしたがった、ユーザBが代金の分担金の支払いを行う支払い希望通貨(第2の通貨)(例えば、USドル)の種類を設定した支払い通知を受け付ける。
【0028】
通知部132は、端末20A,20B及び店舗決済装置30に電子マネー決済に関する各種通知を送信する。例えば、通知部132は、店舗決済装置30に、電子マネー(日本円)処理結果通知(減算処理結果)と入金(日本円)通知とを送信する。また、通知部132は、ユーザAの受領希望通貨と、分担金額とを示す割り勘通知を、分担先の端末20Bに送信する。そして、通知部132は、ユーザBからユーザAへの日本円での分担金額の入金が終了することを示す割り勘支払い通知を端末20Aに送信する。
【0029】
入出金制御部133は、ユーザの端末20A,20Bにおけるモバイル決済アプリケーションによる各種通貨の電子マネーの入出金の制御を行う。入出金制御部133は、入金の操作が行われた際に、端末20A,20Bから通貨の種類の指定を受け付け、受け付けた種類の通貨の電子マネーを端末20A,20Bに入金するように制御する。また、入出金制御部133は店舗決済装置30からユーザAの電子マネー(日本円)の利用通知(減算処理要求)に応じて、ユーザAの端末20Aがチャージする日本円の電子マネーから、利用された金額を減算し、店舗決済装置30に入金する。
【0030】
また、入出金制御部133は、分担先の端末20Bから支払い希望通貨を示す支払い通知を受信すると、為替レートを基に、ユーザAの受領希望通貨での分担金額に対応する支払い希望通貨での金額を求め、該求めた金額と両替手数料とを、分担先の端末20Bがチャージする電子マネーのうちの支払い希望通貨の電子マネーの残高から減算する。そして、入出金制御部133は、分担先の端末20Bにおける電子マネーの減算処理に応じて、端末20Aがチャージする電子マネーのうち受領希望通貨(日本円)に分担金額を入金する。
【0031】
[電子マネーチャージ]
モバイル決済アプリケーションによる複数の種類の通貨の電子マネーのチャージについて説明する。図5は、モバイル決済アプリケーション画面の一例を示す図である。
【0032】
図5の画面20−1に示すように、モバイル決済アプリケーションは、クレジットカード決済と連携して、複数の種類の通貨の電子マネーのチャージや、電子マネーを使用しての支払い等が可能である。具体的には、ユーザが、クレジットカード決済を利用して、日本円で11万のチャージを有しており、この日本円でのチャージのうちの一部を他の通貨(例えば、USドルの電子マネー)に両替する場合を例に説明する。
【0033】
この場合、ユーザは、画面20−1の両替ボタンB1をタップする。すると、画面20−2に変わり、両替可能である各種通貨を示す情報が表示される。ユーザは、この中から、両替先の通貨を選択すると(図5の(1))、画面20−3に変わる。ユーザは、両替先の通貨をタップすると(図5の(2))、画面20−4に変わり、選択した通貨のレートが表示される。そして、ユーザは、選択したレートでの両替を指示すると(図5の(3))、ユーザの端末には、両替したUSドルの電子マネー500ドルがチャージされ、チャージしていた日本円からは、USドル500ドル及び両替に要する手数料分が減額される。
【0034】
[割り勘サービスの処理の流れ]
次に、実施の形態におけるモバイル決済アプリケーションの割り勘サービスについて説明する。図6及び図9は、管理システムにおける割り勘サービスの処理の流れを示す図である。図7図8及び図11は、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービス利用時における端末20Aの画面の一例を示す図である。図10は、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービス利用時における端末20Bの画面の一例を示す図である。図12は、実施の形態における管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
【0035】
まず、端末20AのユーザAが、モバイル決済アプリケーション上でチャージした日本円の電子マネーで支払いを行う(図6の(1)及び図12のステップS1)。店舗決済装置30は、電子マネー(日本円)処理結果通知(減算処理結果)と入金(日本円)通知とをサーバ装置10に送信する(図6の(2)及び図12のステップS2)。サーバ装置10では、減算処理要求に応じて、ユーザAの端末20Aがチャージする日本円の電子マネーから、利用された金額を減算し(図6の(3)及び図12のステップS3)、店舗決済装置30に入金して、電子マネー(日本円)処理結果通知(減算)と入金(日本円)通知とを送信する(図6の(4)及び図12のステップS4)。そして、店舗より商品が提供される(図6の(5))。
【0036】
そして、端末20Aでは、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスにしたがって、分担先(端末20B)と、受領希望通貨(例えば、日本円)と、分担金額とを設定する割り勘設定処理が実行される(図6の(6)及び図12のステップS5)。
【0037】
具体的には、ユーザAは、割り勘サービスボタン(例えば、図5の画面20−1のわりかんボタンB2)を選択すると、端末20Aでは、画面20A−1(図7参照)が表示される。ユーザAは、画面20A−1の金額欄C1に、受領希望通貨(日本円)と分担金額を入力し、画面20A−2(図7参照)で、割り勘メンバー(分担先の端末の識別情報)を入力する。この場合、例えば、画面20A−3(図7参照)のように、モバイル決済アプリケーションでのユーザID、端末の電話番号、または、割り勘メンバーの端末のQRコード(登録商標)の読み取り等を行うことで割り勘メンバーを設定する。
【0038】
この結果、ユーザAは、画面20A−4(図8参照)に示すように、ユーザB〜Dにそれぞれ日本円で3250円ずつの割り勘を設定する。この際、画面20A−5(図8参照)に示すように、メッセージの追加も可能である。そして、ユーザAは、画面20A−6(図8参照)の「送ってもらう」ボタンC3を選択することで、割り勘設定処理を終了する。なお、割り勘は、傾斜割り勘であってもよい。また、事前にユーザBから支払い通貨の種類のリクエストを受けていた場合、端末20Aは、割り勘設定時に、リクエストを受けていた種類の通貨を受領希望通貨として自動設定してもよい。
【0039】
そして、サーバ装置10は、端末20Aから、分担先(端末20B)と、受領希望通貨(日本円)と、分担金額(例えば、3250円)とを設定した割り勘通知を受け付けると(図6の(7)及び図12のステップS6)、分担先の端末20Bに、ユーザAの受領希望通貨(日本円)と、分担金額(例えば、3250円)とを示す割り勘通知を通知する(図6の(8)及び図12のステップS7)。
【0040】
この割り勘通知に応じて、端末20Bでは、ユーザBの操作によって、支払い希望通貨を設定する(図9の(9)及び図12のステップS8)。例えば、端末20Bでは、画面20B−1(図10参照)が表示され、ユーザBは、欄D1の分担金を確認すると、支払いに使用する通貨を選択する。例えば、ユーザBは、USドルを選択する場合には、USドル表示欄のOKボタンD2、NGボタンD3のうち、OKボタンD2を選択後、「この金額をおくる」ボタンD4を選択する(図10参照)。この設定処理によって、端末20Bは、サーバ装置10にUSドルでの支払いを設定した支払い通知を送信する(図9の(10)及び図12のステップS9)。
【0041】
サーバ装置10は、支払い通知を受け付けると、為替レートを基に、ユーザAが希望する日本円での分担金額(例えば、3250円)に対応するUSドルでの金額を求め、該求めた金額と両替手数料とを、端末20BがチャージするUSドルの電子マネーの残高から減算する(図9の(11)及び図12のステップS10)。そして、サーバ装置10は、減算したUSドルを日本円に両替し、端末20Aがチャージする日本円の電子マネーに分担金(例えば、3250円)を加算する(図9の(12)及び図12のステップS11)。
【0042】
そして、サーバ装置10は、端末20Aに、ユーザBによる割り勘の支払いが終了した旨を通知して(図9の(13)及び図12のステップS12)、割り勘サービスを終了する。この場合、図11に示すように、端末20Aには、割り勘の分担金の支払いを終了したユーザB,Cとの間の取引履歴が表示されるとともに、支払いが終了していないユーザDに関する情報も表示される。
【0043】
[実施の形態の効果]
このように、実施の形態では、複数の種類の通貨の電子マネーのうち、支払い元のユーザAが、受領希望の通貨の種類を選択できるとともに、分担先のユーザBも支払い希望の通貨の種類を選択することができる割り勘サービスが、モバイル決済アプリケーションにおいて提供される。
【0044】
この際、ユーザA,Bのいずれのユーザにおいても、両替処理を負担することなく、ユーザA,Bが所望する通貨の電子マネーで、割り勘の分担金の受領及び支払いが可能である。すなわち、実施の形態では、ユーザBが、USドル及びCAドルの電子マネーのみを保有している場合(図3参照)であって、自国ではない外国、例えば、日本において、日本円の電子マネーでユーザAが割り勘を希望した場合であっても、ユーザBは、モバイル決済アプリケーション上で、保有するUSドルの電子マネーでの割り勘支払いを設定するだけで、サーバ装置10側でUSドルから日本円での両替及びユーザAへの分担金の日本円での支払いが自動的に行われる。このように、実施の形態によれば、通貨の両替のユーザによる負担を軽減するとともに、電子マネーの使用の利便性を高めることができる。
【0045】
[その他の処理の流れ]
また、上記の例では、端末20BのユーザB自身が、代金の分担金の支払い希望通貨を設定した場合を例に説明したが、端末20Bが、支払い希望通貨の種類を所定の設定条件にしたがって自動設定してもよい。
【0046】
図13は、実施の形態における管理処理の他の処理手順を示すシーケンス図である。図13に示すステップS1−1〜ステップS7−1は、図12のステップS1〜ステップS7と同じ処理である。端末20Bは、割り勘の分担金を支払う支払い希望通貨を所定の設定条件にしたがって自動的に設定する(ステップS8−1)。図13に示すステップS9−1〜ステップS12−1は、図12のステップS9〜ステップS12と同じ処理である。
【0047】
ステップS8−1において、端末20Bは、モバイル決済アプリケーション上で、例えば、電子マネーのチャージ残高の多い通貨、或いは、チャージ残高の少ない通貨を支払い希望通貨として設定する。または、端末20Bは、モバイル決済アプリケーション上で、予めユーザBが支払い希望通貨として設定していた通貨を支払い希望通貨として設定する。または、端末20Bは、モバイル決済アプリケーション上で、電子マネーの使用頻度の多い通貨、または、電子マネーの使用委頻度の少ない通貨を支払い希望通貨として設定してもよく、ユーザBの自国の通貨を支払い希望通貨として設定してもよい。
【0048】
さらに、端末20Bは、モバイル決済アプリケーション上で、予め設定されていた通貨の順序にしたかって、割り勘の分担金を支払ってもよい。その際、端末20Bは、順位1位の通貨のチャージ残高がなくなったら、次の順位2位の通貨或いはユーザBの自国の通貨にスライドして、支払い希望通貨を設定してもよい。
【0049】
そして、端末20Bは、チャージ金額が足りない場合には、モバイル決済アプリケーション上で、予め設定していた通貨の順位にしたがって、最も順位の高い通貨に両替して電子マネーにチャージし、その通貨で割り勘の分担金を支払うように設定してもよい。また、モバイル決済アプリケーション上で、端末20Bは、チャージしている複数の通貨の電子マネーのうち、他の通貨よりも為替レートが有利である通貨の電子マネーで、割り勘の分担金を支払うように設定してもよい。また、モバイル決済アプリケーション上で、端末20Bは、他の通貨よりも為替レートが有利である通貨に両替して、その通貨の電子マネーをチャージし、その通貨で割り勘の分担金を支払うように設定してもよい。
【0050】
また、端末20Bは、チャージ金額が足りない場合には、GPS等の位置検索機能を用いて、端末20Bが位置する国を特定し、その国の通貨に両替して電子マネーにチャージし、その通貨で割り勘の分担金を支払うように設定してもよい。また、端末20Bは、チャージ金額が足りない場合には、連携するクレジットカードでの割り勘の分担金の支払いにシフトしてもよい。
【0051】
[実施の形態の変形例]
本変形例では、それぞれのユーザが、割り勘代金を、ユーザごとに、所定の種類の電子マネー(第1の通貨)で店舗に支払う場合について説明する。この際、各ユーザは、それぞれが希望する種類の通貨の電子マネーで、割り勘代金を支払うことができる。
【0052】
図14及び図15は、管理システム1における割り勘サービスの処理の流れの他の例を示す図である。図16は、実施の形態における管理処理の他の処理手順を示すシーケンス図である。
【0053】
例えば、ユーザAが操作することで、端末20Aでは、モバイル決済アプリケーションの割り勘サービスにしたがって、分担先(端末20A、端末20B)と、店舗への支払い通貨(日本円)(第1の通貨)と、分担金額(割り勘金額)とを設定する割り勘設定処理が実行される(図14の(1)及び図16のステップS21)。サーバ装置10は、端末20Aから、分担先(端末20A、端末20B)と、支払い通貨(日本円)と、分担金額(例えば、3250円)とを設定した割り勘通知を受け付けると(図14の(2)及び図16のステップS22)、分担先の端末20A,20Bに、支払い通貨(日本円)と、分担金額(例えば、3250円)とを示す割り勘通知を通知する(図14の(3A),(3B)及び図16のステップS23A,S23B)。
【0054】
この割り勘通知に応じて、端末20Aでは、ユーザAの操作によって、支払い希望通貨(第2の通貨)として日本円を設定する割り勘支払い設定を行い(図14の(4A)及び図16のステップS24A)、サーバ装置10に日本円での支払いを設定した支払い通知を送信する(図15の(5A)及び図16のステップS25A)。また、端末20Bでは、ユーザBの操作によって、支払い希望通貨としてUSドルを設定する割り勘支払い設定を行い(図14の(4B)及び図16のステップS24B)、サーバ装置10にUSドルでの支払いを設定した支払い通知を送信する(図15の(5B)及び図16のステップS25B)。
【0055】
サーバ装置10は、支払い通知を受け付ける。そして、サーバ装置10は、ユーザBについては、USドルでの支払いを希望しているため、為替レートを基に、日本円での分担金額(例えば、3250円)に対応するUSドルでの金額を求め、該求めた金額と両替手数料とを、端末20BがチャージするUSドルの電子マネーの残高から減算し、減算したUSドルを日本円に両替して端末20Bがチャージする日本円の電子マネーに分担金(例えば、3250円)を加算する(図15の(6)及び図16のステップS26)。続いて、サーバ装置10は、端末20A,20Bに店舗決済装置30への支払い指示を通知する(図15の(7A),(7B)及び図16のステップS27A,S27B)。
【0056】
この支払指示にしたがって、端末20A,20Bでは、モバイル決済アプリケーション上でチャージした日本円の電子マネーでの店舗決済装置30への支払い手続きが行われる(図15の(8A),(8B)及び図16のステップS28A,S28B)。店舗決済装置30は、電子マネー(日本円)処理結果通知(減算処理結果)と入金(日本円)通知とをサーバ装置10に送信する(図15の(9)及び図16のステップS29)。サーバ装置10では、減算処理要求に応じて、端末20A,20Bがチャージする日本円の電子マネーから、店舗に支払われた金額をそれぞれ減算する(図15の(10A),(10B)及び図16のステップS30A,S30B)。そして、サーバ装置10は、店舗決済装置30に入金を行い、電子マネー(日本円)処理結果通知(減算)と入金(日本円)通知とを送信する(図15の(11)及び図16のステップS31)。
【0057】
管理システム1では、端末20A,20Bごとに代金の分担金を日本円(第1の通貨)で支払う場合、USドル(第2の通貨)で支払う端末20BにおけるUSドルの電子マネーの減算処理に応じて、端末20Bの日本円の電子マネーの残高に分担金をチャージする。このような処理を実行することによって、ユーザBは、自身が保持するUSドルの電子マネーを用いて、店舗への支払いを日本円の電子マネーで実行することができる。この際、ユーザBは、モバイル決済アプリケーション上で、保有するUSドルの電子マネーでの割り勘支払いを設定するだけで、USドルから日本円での両替及びユーザAへの分担金の日本円での支払いが自動的に行われるため、通貨の両替の負担なく、外国においても電子マネーを利便的に使用できる。
【0058】
なお、通貨のレートの適用として、変動レートと固定レートの双方が考えられる。具体的には、立替払いの人を軸に考えた場合、割り勘請求時点のレートが変動レートであるパターン1が考えられる。なお、ユーザAがまとめて払う場合と、店舗へ各ユーザA,Bが割り勘請求する場合も同様である。
【0059】
そして、通貨を選んで支払うユーザBを軸に考えた場合、割り勘支払い時点のレートが、変動レートであるパターン2が考えられる。なお、ユーザAがまとめて払う場合と、店舗へ各ユーザA,Bが割り勘支払いする場合も同様である。
【0060】
例えば、ユーザA(日本人)が日本円でまとめて支払って、友人であるユーザB(例えば、アメリカ人)がUSドルでユーザAへ割り勘分担金を支払う場合、ユーザAは、ユーザBが有するUSドルが円にFXされることで日本円での受取りが可能である。ここで、パターン1の場合、ユーザAがユーザBに割り勘分担金を請求した時点のレートが適用される。すなわち、ユーザAが請求した時点で、ユーザBがUSドルで分担金を支払うことが確定している場合である。例えば、ユーザAがユーザBへの割り勘設定時に、支払い通貨をUSドルとする要望がある場合である。また、パターン2の場合、ユーザBがユーザAに割り勘分担金を支払う時点のレート適用する場合である。この場合、割り勘支払い確定時のレートを利用する。そして、この場合では、ユーザAは、日本円で受け取ることができればよいため、ユーザBがUSドルをAUドルなどの他通貨に変更することも可能である。
【0061】
また、固定レートの場合として、店舗が1日を通して固定したレートを適用するパターン3が考えられる。例えば、店舗が外貨でメニュー価格表示を行っている場合であり、店舗が各ユーザへ割り勘請求する場合は固定レートで請求する場合である。例えば、店舗が、顧客向けにレートを固定しており、1日1回レートを設定する場合、店舗が、ユーザAに日本円で請求リクエストを出し、ユーザBにはUSドルでリクエストする場合には、設定したレートで計算してユーザBへUSドルで請求する。
【0062】
利用者がチャージした時点のレートを適用するパターン4が考えられる。例えば、店舗が日本円からUSドルにレートを変換して請求した場合に、一定期間、例えば日本円からUSドルの両替であって、14日間は、余ったUSドルは両替時のレートで日本へ戻せることを利用すると、店舗へのUSドルから日本円への支払は、支払い時点のレートと両替済のUSドルと比較して有利なレートを利用することが可能である。
【0063】
そして、利用者の旅行期間中、固定レートを適用するパターン5が考えられる。旅行者が旅行期間中に使用予定の予算をレンジで指定する「旅行期間中固定レート」、例えば、50USドル〜100USドルの範囲で適用されるレートであり、パターン4と同様に、支払い時点のレートとレンジレート予約済のUSドルと比較して有利なレートを利用することができる。
【0064】
本実施の形態では、モバイル決済アプリケーション上で各通貨に対応する電子マネーをチャージして決済を行う場合を例に説明したが、これに限らず、端末20A,20Bによる決済であれば、決済の種類は限定されるものではない。例えば、実施の形態における決済処理は、電子マネーを端末20A,20Bにチャージするモバイルプリペイドだけでなく、端末20A,20Bに事前に登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。
【0065】
[システム構成等]
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUやGPU及び当該CPUやGPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0066】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0067】
[プログラム]
また、上記実施形態において説明した端末20A,20B及びサーバ装置10が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。例えば、実施形態における端末20A,20B及びサーバ装置10が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがプログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施形態と同様の処理を実現してもよい。
【0068】
図17は、プログラムを実行するコンピュータを示す図である。図17に例示するように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有し、これらの各部はバス1080によって接続される。
【0069】
メモリ1010は、図17に例示するように、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、図17に例示するように、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1100に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、例えばマウス1110、キーボード1120に接続される。ビデオアダプタ1060は、例えばディスプレイ1130に接続される。
【0070】
ここで、図17に例示するように、ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、上記の、プログラムは、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、例えばハードディスクドライブ1090に記憶される。
【0071】
また、上記実施形態で説明した各種データは、プログラムデータとして、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶される。そして、CPU1020が、メモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出し、各種処理手順を実行する。
【0072】
なお、プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限られず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【0073】
上記の実施形態やその変形は、本願が開示する技術に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0074】
1 管理システム
10 サーバ装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20A,20B 端末
30 店舗決済装置
121 金額情報記憶部
122 利用履歴情報記憶部
131 受付部
132 通知部
133 入出金制御部
【要約】
【課題】両替の負担を軽減するとともに電子マネーの使用の利便性を高める。
【解決手段】複数の種類の通貨で電子マネーをチャージできるアプリケーションを搭載する端末20A,20Bと、複数の種類の通貨の電子マネーを管理するサーバ装置10と、を有する管理システム1において、端末20Aが、アプリケーションの請求サービスを利用して、代金の請求先と支払い対象の第1の通貨の種類と請求金額とを設定し、端末20Bは、代金の請求金の支払いを行う第2の通貨の種類を設定した支払い通知を送信し、サーバ装置10は、端末20Bから支払い通知を受信すると、為替レートを基に、第1の通貨での請求金額に対応する第2の通貨での金額を求め、該求めた金額を、端末20Bがチャージする電子マネーのうちの第2の通貨の電子マネーの残高から減算する入出金制御部133を有する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17