【文献】
Kiseon Ryu (LG Electronics),Consideration on multi-AP coordination for EHT, IEEE 802.11-18/1982r0 ,IEEE,2018年11月13日,インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/18/11-18-1982-00-0eht-consideration-on-multi-ap-coordination-for-eht.pptx>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記二次APが、前記折衝パラメータ情報に基づいて、前記一次APとの協調伝送を実行しようとしないときに、前記二次APによって、事前設定された時間内に前記一次APにフィードバックを提供することをスキップすること、または前記二次APが協調伝送を実行できないことを示す第1の応答情報を前記一次APに送信することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記二次APが前記一次APと協調伝送を実行しようとするときに、前記二次APによって、前記二次APが協調伝送を実行することを期待することを示す第2の応答情報を前記一次APに送信することと、をさらに含み、
前記第2の応答情報は前記干渉テスト情報と共に、または前記干渉テスト情報とは別に送信される、請求項1に記載の方法。
前記協調伝送要求は、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記干渉テスト情報が前記第2の応答情報と共に送信されるかどうかを示すために使用される、請求項3に記載の方法。
前記決定情報は、協調確認フレーム内で搬送されるか、スケジュールされるステーションSTAに送信される上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送される、請求項1に記載の方法。
前記折衝パラメータ情報は、前記一次APのアンテナの量および前記一次APに対応するセル内の空間フローの量のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
前記二次APが、前記折衝パラメータ情報に基づいて、前記一次APとの協調伝送を実行することをスキップすることを決定するときに、前記一次APによって、事前設定された時間内に前記二次APからのフィードバックを受信しないこと、または前記二次APによって送信される第1の応答情報を受信することであって、前記第1の応答情報は、前記二次APが協調伝送を実行することができないことを示すために使用される、受信することと、をさらに含む請求項9に記載の方法。
前記二次APが、前記一次APと協調伝送を実行しようとするときに、前記一次APによって、前記二次APによって送信される第2の応答情報を受信することであって、前記第2の応答情報は、前記二次APが協調伝送を実行することを期待することを示すために使用される、受信することをさらに含み、
前記第2の応答情報は前記干渉テスト情報と共に、または前記干渉テスト情報とは別に送信される、請求項9に記載の方法。
前記協調伝送要求は、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記干渉テスト情報が前記第2の応答情報と共に送信されるかどうかを示すために使用される、請求項11に記載の方法。
前記決定情報は、協調確認フレーム内で搬送されるか、スケジュールされるステーションSTAに送信される上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送される、請求項9に記載の方法。
前記二次APが、前記折衝パラメータ情報に基づいて、前記一次APとの協調伝送を実行しないと決定するときに、前記二次APによって、事前設定された時間内に前記一次APにフィードバックを提供することをスキップすること、または前記二次APが協調伝送を実行できないことを示す第2の応答情報を前記一次APに送信すること、をさらに含む、請求項14に記載の方法。
前記干渉テスト情報は、前記一次APによって、スケジュールされる第1のSTAに送信される下りリンクデータパケット内の対応するトレーニングフィールドに関する情報を含み、
前記干渉テスト情報は、前記一次APが前記第1のSTAに下りリンクデータパケットを送信する前に、一次APによって送信される別個のデータパケット内の対応するフィールドに関する情報を含む、請求項16に記載の方法。
前記干渉テスト情報が、前記一次APによって前記第1のSTAに送信される前記下りリンクデータパケット内の前記対応するトレーニングフィールドに関する前記情報を含むときに、トリガフレームの伝送は、前記下りリンクデータパケットの伝送プロセスにおいて開始し、前記スケジュールされる第2のSTAの上りリンクデータ伝送は、前記下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前に終了するか、もしくは前記下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送と同時に終了する、または
前記干渉テスト情報が、前記一次APによって前記第1のSTAに送信される前記別個のデータパケット内の前記対応するフィールドに関する前記情報を含むときに、前記一次APによって前記第1のSTAに送信される前記下りリンクデータパケット内のデータフィールドの送信が終了する前に、前記トリガフレームの伝送が開始し、前記スケジュールされる第2のSTAの上りリンクデータ伝送は、前記下りリンクデータパケット内の前記データフィールドの伝送が終了する前に終了するか、もしくは前記下りリンクデータパケット内の前記データフィールドの伝送と同時に終了する、請求項17記載の方法。
前記折衝パラメータ情報は、前記一次APのアンテナの量および前記一次APに対応するセル内の空間フローの量のうちの少なくとも1つを含む、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。
前記二次APが、前記折衝パラメータ情報に基づいて、前記一次APとの協調伝送を実行することをスキップすることを決定するときに、前記一次APによって、事前設定された時間内に前記二次APからフィードバックを受信しないこと、または前記二次APによって送信される第2の応答情報を受信することであって、前記第2の応答情報は、前記二次APが協調伝送を実行することができないことを示すために使用される、請求項21に記載の方法。
当該方法が、前記一次APによって、前記二次APによって送信される第1の指示情報を受信することであって、前記第1の指示情報は、前記一次APがデータを送信するため使用されるプレコーディング行列Q1を示すために使用される、受信することと、をさらに含み
前記干渉テスト情報がQ1を使用して送信される、請求項21に記載の方法。
前記干渉テスト情報は、前記一次APによってスケジュールされるステーションSTAに送信される下りリンクデータパケット内の対応するトレーニングフィールドに関する情報を含む、または
前記干渉テスト情報は、前記一次APがスケジュールされるステーションSTAに下りリンクデータパケットを送信する前に、前記一次APによって送信される別個のデータパケット内の対応するフィールドに関する情報である、請求項21〜23のいずれか一項に記載の方法。
前記協調伝送要求は、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記干渉テスト情報が前記第2の応答情報と共に送信されるかどうかを示すために使用される、請求項27に記載の装置。
前記決定情報は、協調確認フレーム内で搬送されるか、スケジュールされるステーションSTAに送信される上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送される、請求項25に記載の装置。
前記折衝パラメータ情報は、前記一次APのアンテナの量および前記一次APに対応するセル内の空間フローの量のうちの少なくとも1つを含む、請求項25〜29のいずれか一項に記載の装置。
前記協調伝送要求は、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記干渉テスト情報が前記第2の応答情報と共に送信されるかどうかを示すために使用される、請求項35に記載の装置。
前記決定情報は、協調確認フレーム内で搬送されるか、スケジュールされるステーションSTAに送信される上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送される、請求項33に記載の装置。
前記処理ユニットは、干渉が所定の閾値以下である場合、前記送信ユニットを使用して、スケジュールされるステーションSTAにトリガフレームを送信し、上りリンクデータ伝送を実行するために前記STAをスケジュールすること、もしくは干渉が前記所定の閾値より大きい場合、前記送信ユニットを使用して、前記トリガフレームを送信することをスキップすること、または、干渉が所定の閾値より小さい場合、前記送信ユニットを使用して、スケジュールされる第2のSTAにトリガフレームを送信し、上りリンクデータ伝送を実行するために前記第2のSTAをスケジュールすること、もしくは干渉が前記所定の閾値以上である場合、前記送信ユニットを使用して、前記トリガフレームを送信することをスキップするようにさらに構成されており、
前記送信ユニットは、前記処理ユニットの制御に従って前記トリガフレームを送信またはスキップするようにさらに構成されている、請求項38に記載の装置。
前記折衝パラメータ情報は、前記一次APのアンテナの量および前記一次APに対応するセル内の空間フローの量のうちの少なくとも1つを含む、請求項38または39に記載の装置。
前記受信ユニットは、前記一次APが前記二次APによって実行されるデータ受信への干渉を引き起こすことを防止するために使用される選択される受信等化行列を使用して、前記一次APによって送信される前記干渉テスト情報を受信するようにさらに構成されており、
前記処理ユニットは、
前記空間フローの量が前記一次APの前記アンテナの量以下であり、前記二次APの前記アンテナの量が前記一次APの前記アンテナの量より多い場合、第1の標準に従って第1の受信等化行列W2を選択する、または
前記空間フローの量が前記一次APの前記アンテナの量より少なく、前記二次APの前記アンテナの量が前記一次APの前記アンテナの量以下である場合、事前設定された第2の標準に従って、第2の受信等化行列W2′および前記二次APによって実行されるデータ受信への干渉を引き起こすことを防止するために使用されるプレコーディング行列Q1を決定し、
前記送信ユニットは、前記処理ユニットがQ1を決定した後に、Q1を示す第1の指示情報を前記一次APに送信するようにさらに構成される、請求項40に記載の装置。
前記受信ユニットは、前記二次APによって送信される第1の指示情報を受信するようにさらに構成されており、前記第1の指示情報は、前記一次APがデータを送信するため使用されるプレコーディング行列Q1を示すために使用され、
前記送信ユニットは、Q1を使用して干渉テスト情報を送信するようにさらに構成されている、請求項42に記載の装置。
【発明の概要】
【0004】
この出願は、複数のAP間の協調伝送を実施し、干渉を防止するための協調伝送制御方法、装置、およびシステムを提供する。
【0005】
第1の態様によれば、協調伝送制御方法および装置が提供される。
【0006】
可能な設計では、この方法は、二次アクセスポイントAPに適用されるか、または二次APに対応するステーションSTAに適用されてもよい。本方法は、二次アクセスポイントAPによって、一次APによって送信される協調伝送要求を受信することであって、協調伝送要求は折衝パラメータ情報を搬送する、受信することと、二次APが、折衝パラメータ情報に基づき、一次APとの協調伝送を実行しようとするときに、二次APによって、一次APに干渉テスト情報を送信することと、協調伝送を実行するかどうかを示し、干渉テスト情報に基づいて一次APから送信される決定情報を受信することと、を含む。この設計では、一次APは、上りリンク伝送を実行するためにセル内のステーションSTAをスケジュールしてもよく、二次APは下りリンク伝送を実行するためにセル内のステーションSTAをスケジュールしてもよいが、制限は設けないと理解され得る。
【0007】
この設計では、協調伝送を実行するかどうかは、セル間の設定パラメータ共有を通して、かつ干渉テストの二重決定条件に基づいて、決定され、アクセスポイントが事前に干渉状態を学習することができ、これにより、実際の協調伝送中に引き起こされる干渉による不要な再伝送を防止し、通信効率を向上させるようにする。
【0008】
可能な設計では、二次APが、折衝パラメータ情報に基づいて、一次APとの協調伝送を実行しようとしないときに、二次APは、事前設定された時間内に一次APにフィードバックを提供しないか、または、二次APが協調伝送を実行できないことを示す第1の応答情報を一次APに送信する。
【0009】
可能な設計では、二次APが一次APと協調伝送を実行しようとするときに、二次APは、二次APが協調伝送を実行することを期待することを示す第2の応答情報を一次APに送信する。第2の応答情報は干渉テスト情報と共に、または干渉テスト情報とは別に送信されることが理解され得る。
【0010】
可能な設計では、協調伝送要求は、第1の指示情報を搬送し、第1の指示情報は、干渉テスト情報が第2の応答情報と共に送信されるかどうかを示すために使用される。
【0011】
可能な設計では、決定情報は、協調確認フレーム内で搬送されるか、スケジュールされるステーションSTAに送信される上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送される。
【0012】
可能な設計では、折衝パラメータ情報は、一次APのアンテナの量および一次APに対応するセル内の空間フローの量のうちの少なくとも1つを含む。
【0013】
可能な設計では、二次APによって、干渉テスト情報を一次APに送信することは、空間フローの量が一次APのアンテナの量以下であり、二次APのアンテナの量が一次APのアンテナの量よりも多い場合、二次APによって、第1のプレコーディング行列Q
2を使用して一次APに干渉テスト情報を送信することであって、Q
2は、一次APによって実行されるデータ受信への干渉を防止するために使用され、事前設定された第1の標準に従って二次APによって決定されるプレコーディング行列である、送信すること、または空間フローの量が一次APのアンテナの量より少なく、二次APのアンテナの量が一次APのアンテナの量以下である場合、二次APによって、一次APがデータを受信するために使用される受信等化行列W
1を示す第2の指示情報を一次APに送信し、第2のプレコーディング行列Q
2′を使用して干渉テスト情報を送信することであって、Q
2′は、一次APによって実行されるデータ受信への干渉を防止するために使用され、二次APがデータを送信するために使用され、事前設定された第2の標準に従って二次APによって決定されるプレコーディング行列であり、W
1は、一次APがデータを受信するために使用される受信等化行列である、送信することを含む。この設計によれば、二次APは、特定のセル設定パラメータに基づいて干渉防止ビームフォーミング方法を決定することができ、それによって、干渉を効果的に回避することができる。
【0014】
可能な設計では、第1の標準は、H
21Q
2=0であり、H
21は一次APと二次APとの間のチャネル推定情報であり、第2の標準は、はW
1H
21Q
2′=0であり、H
21は一次APと二次APとの間のチャネル推定情報である。
【0015】
これに対応して、協調伝送制御装置が提供される。装置は、第1の態様において、対応する方法を実施してもよい。例えば、機能形態に基づいて、装置は、アクセスポイントAPまたはステーションSTAであってもよい。例えば、装置は、アクセスデバイスもしくはステーションデバイスであってもよく、またはこれらのデバイス内のチップもしくは機能モジュールであってもよい。前述の方法は、ソフトウェアまたはハードウェアによって、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施されてもよい。
【0016】
可能な設計では、装置は、プロセッサおよびメモリを含んでもよい。プロセッサは、第1の態様の方法において対応する機能を実行する際に装置をサポートするように構成されている。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、装置に必要なプログラム(命令)およびデータを記憶する。追加的に、装置は、別のネットワーク要素と通信する際に装置をサポートするように構成されている通信インターフェースをさらに含んでもよい。通信インターフェースはトランシーバであってもよい。
【0017】
可能な設計では、装置はトランシーバユニットを含んでもよい。トランシーバユニットは、一次APによって送信される協調伝送要求を受信し、一次APに干渉テスト情報を送信し、協調伝送を実行するかどうかを示し、かつ干渉テスト情報に基づいて一次APによって送信される決定情報を受信するように構成されている。任意に、装置は、処理ユニットをさらに含んでもよく、処理ユニットは、折衝パラメータ情報に基づいて、装置が一次APと協調伝送を実行しようとしていると決定するように構成されている。
【0018】
第2の態様によれば、協調伝送制御方法および装置が提供される。
【0019】
可能な設計では、この方法は、一次アクセスポイントAPに適用されるか、または一次APに対応するステーションSTAに適用されてもよい。本方法は、一次アクセスポイントAPによって、協調伝送要求を少なくとも1つの二次アクセスポイントAPに送信することであって、協調伝送要求が折衝パラメータ情報を搬送する、送信することと、二次APが、折衝パラメータ情報に基づいて、一次APとの協調伝送を実行しようとするときに、一次APによって、二次APによって送信される干渉テスト情報を受信することと、一次APによって、干渉テスト情報に基づいて、受信干渉テストを実行し、干渉が所定の閾値以上であるかを決定するステップと、一次APによって、決定の結果に基づいて、二次APが協調伝送を実行することができるどうかを示す決定情報を二次APに送信することと、を含む。この設計では、一次APはセル内のステーションSTAを上りリンク伝送を実行するようにスケジュールしてもよく、二次APはセル内のステーションSTAを下りリンク伝送を実行するようにスケジュールしてもよいが、制限は設けないと理解され得る。
【0020】
この設計では、協調伝送を実行するかどうかが、セル間の設定パラメータを通して、かつ干渉テストの二重決定条件に基づいて決定され、アクセスポイントが事前に干渉状態を学習できるようにできるようにし、これにより、実際の協調伝送時に生じる干渉による不要な再送信を防止し、通信効率を向上させる。
【0021】
可能な設計では、二次APが、折衝パラメータ情報に基づいて、一次APとの協調伝送を実行することをスキップすることを決定した場合、一次APは、事前に設定された時間内に二次APからのフィードバックを受け取らないか、二次APから送信された第1の応答情報を受け取る。この場合、二次APは、二次APが協調伝送を実行できないことを示すために、第1の応答情報を使用する。
【0022】
可能な設計では、二次APが一次APと協調伝送を行おうとするとき、一次APは二次APから送られた第2の応答情報を受信し、二次APが協調伝送を行おうとすることを示すために第2の応答情報を使用する。任意で、第2の応答情報は、干渉テスト情報と共に、または干渉テスト情報とは別に送信される。
【0023】
可能な設計では、協調伝送要求は、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、干渉テスト情報が第2の応答情報と共に送られるか否かを示すために使用される。
【0024】
可能な設計では、決定情報は、協調確認フレーム内で搬送されるか、予定ステーションSTAに送られる上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送される。
【0025】
可能な設計では、折衝パラメータ情報は、一次APのアンテナの量と、一次APに対応するセル内の空間フローの量の少なくとも1つを含む。
【0026】
可能な設計において、一次APによって、二次APによって送信される干渉テスト情報を受信することは、空間フローの量が一次APのアンテナの量以下であり、二次APのアンテナの量が一次APのアンテナの量より多い場合、一次APによって、第1のプレコーディング行列Q
2を使用することによって、二次APによって送信される干渉テスト情報を受信することであって、Q
2は、一次APによって実行されるデータ受信への干渉を防止するために使用され、かつ事前設定された第1の標準に従って二次APによって決定されるプレコーディング行列である、受信すること、または空間フローの量が一次APのアンテナの量より少なく、二次APのアンテナの量が一次APのアンテナの量以下である場合、さらに、一次APによって、二次APによって送信される第2の指示情報を受信することであって、第2の指示情報は、一次APがデータを受信するために使用される受信等化行列W
1を示すために使用される、受信することと、第2のプレコーディング行列Q
2′を使用して、二次APによって送信される干渉テスト情報を受信することであって、Q
2′は、一次APによって実行されるデータ受信への干渉を防止するために使用され、二次APがデータを送信するために使用され、かつ事前設定された第2の標準に従って二次APによって決定されるプレコーディング行列であり、W
1は、一次APがデータを受信するために使用される受信等化行列である、受信することと、を含む。この設計によれば、二次APは、特定のセル設定パラメータに基づいて干渉防止ビームフォーミング方法を決定してもよく、これによって、干渉を効果的に回避する。
【0027】
可能な設計では、第1の標準は、H
21Q
2=0であり、H
21は一次APと二次APとの間のチャネル推定情報であり、第2の標準は、W
1H
21Q
2′=0であり、H
21は一次APと二次APとの間のチャネル推定情報である。
【0028】
これに対応して、協調伝送制御装置が提供される。装置は、第2の態様において、対応する方法を実施してもよい。例えば、機能形態に基づいて、装置はアクセスポイントAPまたはステーションSTAであってもよい。例えば、装置は、アクセスデバイスもしくはステーションデバイスであってもよく、またはこれらのデバイスのチップもしくは機能モジュールであってもよい。前述の方法は、ソフトウェアまたはハードウェアによって、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施されてもよい。
【0029】
可能な設計では、装置は、プロセッサおよびメモリを含んでもよい。プロセッサは、第2の態様の方法において対応する機能を実行する際に装置をサポートするように構成されているメモリは、プロセッサに結合されるように構成されており、装置に必要なプログラム(命令)およびデータを記憶する。追加的に、装置は、別のネットワーク要素と通信する際に装置をサポートするように構成されている通信インターフェースをさらに含んでもよい。通信インターフェースはトランシーバであってもよい。
【0030】
可能な設計では、装置はトランシーバユニットを含んでもよい。トランシーバユニットは、少なくとも1つの二次APに協調伝送要求を送信し、二次APによって送信される干渉テスト情報を受信し、二次APが協調伝送を実行できるかどうかを示す決定情報を二次APに送信するように構成されている。任意に、装置は、処理ユニットをさらに含んでもよく、処理ユニットは、干渉テスト情報に基づいて受信干渉テストを実行して、干渉が所定の閾値より大きいか、または所定の閾値以上であるかどうかを決定するように構成されている。
【0031】
第3の態様によれば、協調伝送制御方法および装置が提供される。
【0032】
可能な設計では、この方法は、二次アクセスポイントAPに適用されるか、または二次APに対応するステーションSTAに適用されてもよい。
【0033】
本方法は、二次アクセスポイントAPによって、一次APによって送信される協調伝送要求を受信することであって、協調伝送要求が折衝パラメータ情報を搬送する、受信することと、二次APが、折衝パラメータ情報に基づいて、AP1と協調伝送を実行しようとするときに、二次APによって、二次APが協調伝送を実行することを期待することを示す第1の応答情報を一次APに送信することと、二次APによって、一次APによって送信される干渉テスト情報を受信することと、二次APによって干渉テスト情報の干渉テスト結果に基づいて、協調伝送を実行するかどうかを決定することと、を含む。この設計において、一次APは、下りリンク伝送を実行するためにセル内のステーションSTAを下りリンク伝送をスケジュールしてもよく、二次APは、上りリンク伝送を実行するためにセル内のステーションSTAをスケジュールしてもよいが、制限は設けないと理解され得る。
【0034】
この設計では、セル間の設定パラメータ共有を通して、かつ干渉テストの二重決定条件に基づいて、協調伝送を実行するかどうかが決定されて、アクセスポイントが事前に干渉状態を学習でき、これにより、実際の協調伝送中に引き起こされる干渉による不要な再伝送を防止し、通信効率を向上させるようにする。
【0035】
可能な設計では、二次APが、折衝パラメータ情報に基づいて、一次APと協調伝送を実行することをスキップすることを決定するときに、二次APは、事前設定された時間内に一次APにフィードバックを提供しないか、または二次APが協調伝送を実行できないことを示す第2の応答情報を一次APに送信する。
【0036】
可能な設計において、二次APによって、干渉テスト情報の干渉テスト結果に基づいて、協調伝送を実行するかどうかを決定することは、干渉が所定の閾値以下である場合、二次APによって、スケジュールされる第2のステーションSTAにトリガフレームを送信し、上りリンクデータ伝送を実行するために第2のSTAをスケジュールすること、もしくは干渉が所定の閾値より大きい場合、二次APによって、トリガフレームを送信することをスキップすること、または干渉が所定の閾値より小さい場合、二次APによって、スケジュールされる第2のSTAにトリガフレームを送信し、上りリンクデータ伝送を実行するために第2のSTAをスケジュールすること、もしくは干渉が所定の閾値以上である場合、二次APによって、トリガフレームを送信することをスキップすることを含む。
【0037】
可能な設計では、干渉テスト情報は、一次APによってスケジュールされる第1のSTAに送信される下りリンクデータパケット内の対応するトレーニングフィールドに関する情報を含むか、または干渉テスト情報は、一次APが第1のSTAに下りリンクデータパケットを送信する前に一次APによって送信される別個のデータパケット内の対応するフィールドに関する情報である。
【0038】
可能な設計では、干渉テスト情報が、一次APによって第1のSTAへ送信される下りリンクデータパケット内の対応するトレーニングフィールドに関する情報を含むときに、トリガフレームの伝送は、下りリンクデータパケットデータの送信プロセスで開始し、スケジュールされる第2のSTAの上りリンクデータ伝送は、下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前に終了するか、もしくは下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送と同時に終了するか、または干渉テスト情報が、一次APによって第1のSTAへ送信される別個のデータパケット内の対応するフィールドに関する情報を含むときに、トリガフレームの伝送は、一次APによって第1のSTAへ送信される下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前に開始し、スケジュールされる第2のSTAの上りリンクデータ伝送は、下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前に終了するか、もしくは下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送と同時に終了する。
【0039】
可能な設計では、折衝パラメータ情報は、一次APのアンテナの量と、一次APに対応するセル内の空間フローの量のうちの少なくとも1つを含む。
【0040】
可能な設計において、二次APによって、一次APによって送信される干渉テスト情報を受信することは、二次APによって実行されるデータ受信への干渉を一次APが引き起すことを防止するために使用される選択された受信等化行列を使用することによって、一次APによって送信される干渉テスト情報を受信することを含み、空間フローの量が一次APのアンテナの量以下であり、二次APのアンテナの量が一次APのアンテナの量より多い場合、二次APは、第1の標準に従って第1の受信等化行列W
2を選択する、または空間フローの量が一次APのアンテナの量未満であり、二次APのアンテナの量が一次APのアンテナの量以下である場合、二次APは、第2の標準に従って第2の受信等化行列W
2′および一次APがデータを送信するために使用されるプレコーディング行列Q
1を選択する。二次APによって、一次APによって送信される干渉テスト情報を受信する前に、本方法は、二次APによって、一次APがデータを送信するために使用されるプレコーディング行列Q
1を示す第1の指示情報を一次APに送信することをさらに含む。この設計によれば、二次APは、特定のセル設定パラメータに基づいて干渉防止ビームフォーミング方法を決定することができ、これにより、干渉を効果的に回避することができる。
【0041】
可能な設計では、第1の標準は、W
2H
21=0であり、H
21は、一次APと二次APとの間のチャネル推定情報であり、第2の標準は、W
2′H
21Q
1=0であり、H
21は、一次APと二次APとの間のチャネル推定情報である。
【0042】
これに対応して、協調伝送制御装置が提供される。装置は、第3の態様において、対応する方法を実施してもよい。例えば、機能形態に基づいて、装置はアクセスポイントAPまたはステーションSTAであってもよい。例えば、装置は、アクセスデバイスもしくはステーションデバイスであってもよく、またはこれらの装置のチップもしくは機能モジュールであってもよい。前述の方法は、ソフトウェアまたはハードウェアによって、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施されてもよい。
【0043】
可能な設計では、装置は、プロセッサおよびメモリを含んでもよい。プロセッサは、第3の態様の方法において対応する機能を実行する際に装置をサポートするように構成されている。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、装置に必要なプログラム(命令)およびデータを記憶する。追加的に、装置は、別のネットワーク要素と通信する際に装置をサポートするように構成されている通信インターフェースをさらに含んでもよい。通信インターフェースはトランシーバであってもよい。
【0044】
可能な設計では、装置はトランシーバユニットを含んでもよい。トランシーバユニットは、一次APによって送信される協調伝送要求を受信し、一次APに第1の応答情報を送信し、一次APによって送信される干渉テスト情報を受信するように構成されている。任意に、装置は、処理ユニットをさらに含んでもよく、処理ユニットは、干渉テスト情報の干渉テスト結果に基づいて、協調伝送を実行するかどうかを決定するように構成されている。
【0045】
第4の態様によれば、協調伝送制御方法および装置が提供される。
【0046】
可能な設計では、この方法は、一次アクセスポイントAPに適用されるか、または一次APに対応するステーションSTAに適用される。この方法は、一次アクセスポイントAPによって、協調伝送要求を二次APに送信することであって、協調伝送要求は、折衝パラメータ情報を搬送する、送信することと、二次APが、折衝パラメータ情報に基づいて、一次APと協調伝送を実行しようとするときに、一次APによって、二次APによって送信される第1の応答情報を受信することであって、第1の応答情報は、二次APが協調伝送を実行することを期待することを示すために使用される、受信することと、一次APによって、干渉テスト情報を二次APに送信することであって、干渉テスト情報は、二次APが干渉テストを実行して、協調伝送を実行するかどうかを決定するために使用される、送信することと、を含む。この設計において、一次APは、セル内のステーションSTAを下りリンク伝送を実行するようにスケジュールし、二次APは、セル内のステーションSTAを上りリンク伝送を実行するようにスケジュールすることができるが、制限は設けないと理解され得る。
【0047】
この設計では、協調伝送を実行するかどうかは、セル間の設定パラメータ共有を通して、かつ干渉テストの二重決定条件に基づいて、決定され、アクセスポイントが事前に干渉状態を学習でき、これにより、実際の協調伝送中に引き起こされる干渉による不要な再伝送を防止し、通信効率を向上させるようにする。
【0048】
可能な設計では、二次APが、折衝パラメータ情報に基づいて、一次APとの協調伝送を実行することをスキップすることを決定するときに、一次APは、事前設定された時間内に二次APからフィードバックを受信しない、または二次APによって送信される第2の応答情報を受信し、第2の応答情報は、二次APが協調伝送を実行することができないことを示すために使用される。
【0049】
可能な設計において、一次APによって、二次APによって送信される第1の指示情報を受信することであって、第1の指示情報は、一次APがデータを送信するため使用されるプレコーディング行列Q
1を示すために使用される、受信することと、干渉テスト情報がQ
1を使用して送信されることと、をさらに含む。この設計によれば、二次APは、特定のセル設定パラメータに基づいて干渉防止ビームフォーミング方法を決定することができ、それによって、干渉を効果的に回避することができる。
【0050】
可能な設計では、干渉テスト情報は、一次APによってスケジュールされるステーションSTAに送信される下りリンクデータパケット内の対応するトレーニングフィールドに関する情報を含む、または干渉テスト情報は、一次APがスケジュールされるステーションSTAに下りリンクデータパケットを送信する前に、一次APによって送信される別個のデータパケット内の対応するフィールドに関する情報である。
【0051】
可能な設計では、折衝パラメータ情報は、一次APのアンテナの量と、一次APに対応するセル内の空間フローの量の少なくとも1つを含む。
【0052】
これに対応して、協調伝送制御装置が提供される。装置は、第4の態様において、対応する方法を実施してもよい。例えば、機能形態に基づいて、装置はアクセスポイントAPまたはステーションSTAであってもよい。例えば、装置は、アクセスデバイスもしくはステーションデバイスであってもよく、またはこれらのデバイス内のチップもしくは機能モジュールであってもよい。前述の方法は、ソフトウェアまたはハードウェアによって、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施されてもよい。
【0053】
可能な設計では、装置は、プロセッサおよびメモリを含んでもよい。プロセッサは、第4の態様の方法において対応する機能を実行する際に装置をサポートするように構成されている。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、装置に必要なプログラム(命令)およびデータを記憶する。追加的に、装置は、別のネットワーク要素と通信する際に装置をサポートするように構成されている通信インターフェースをさらに含んでもよい。通信インターフェースはトランシーバであってもよい。
【0054】
可能な設計では、装置はトランシーバユニットを含んでもよい。トランシーバユニットは、協調伝送要求を二次APに送信し、二次APによって送信される第1の応答情報を受信し、二次APに干渉テスト情報を送信するように構成されている。任意に、装置は、処理ユニットをさらに含んでもよく、処理ユニットは、送信される情報を決定するか、または受信された情報を処理するように構成されている。
【0055】
この出願は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供し、コンピュータ記憶媒体はコンピュータプログラム(命令)を記憶する。プログラム(命令)がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、前述の態様のいずれかで方法を実行することが可能にされる。
【0056】
この出願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、前述の態様のいずれか1つに従って方法を実行することが可能にされる。
【0057】
この出願は、協調伝送制御のために構成されたチップをさらに提供し、チップは命令を記憶する。命令が通信デバイス上で動作するときに、通信デバイスは、前述の態様において対応する方法を実行することが可能にされる。
【0058】
この出願は、さらに、メモリ、プロセッサ、およびメモリに記憶され、プロセッサ上で動作することができるコンピュータプログラムを含む、協調伝送制御装置を提供する。コンピュータプログラムを実行するときに、プロセッサは、前述の態様において対応する方法を実施する。
【0059】
この出願は、プロセッサを含む協調伝送制御装置をさらに提供する。プロセッサは、メモリに結合され、メモリ内の命令を読み取り、命令に従って前述の態様における対応する方法を実施するように構成されている。メモリは、プロセッサに統合されてもよく、またはプロセッサとは独立して存在してもよいことが理解され得る。
【0060】
この出願は、プロセッサを含む協調伝送制御装置をさらに提供する。コンピュータプログラムを実行するときに、プロセッサは、前述の態様において対応する方法を実施する。
【0061】
この出願は、さらに、上述の一次AP装置および上述の少なくとも1つの二次AP装置を含む、協調伝送制御システムをさらに提供する。システム内のこれらの構成要素は、前述の態様において対応する方法を実施することができる。
【0062】
上述の装置、コンピュータ記憶媒体、コンピュータプログラム製品、チップ、およびシステムは、全て、上述の対応する方法を実施するように構成されることが理解され得る。従って、装置、コンピュータ記憶媒体、コンピュータプログラム製品、チップ、およびシステムによって達成され得る有益な効果については、対応する方法の有益な効果を参照し、本明細書では再度説明されない。
【発明を実施するための形態】
【0065】
この出願によって解決される技術的問題、およびこの出願において使用される技術的解決策および達成される技術的効果をより明確にするために、以下、実施形態および添付の図面を参照して、この出願における技術的解決策をさらに詳細に説明する。詳細な説明は、ブロック図、フローチャート、および/または実施例を使用して、デバイスおよび/またはプロセスの様々な実施形態を提供する。これらのブロック図、フローチャート、および/または実施例は、1つ以上の機能および/または動作を含むため、当業者は、ブロック図、フローチャート、および/または実施例の各機能および/または動作が、多くのハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア、および/またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって、独立して、および/または共同して実行され得ることを理解してもよい。
【0066】
この出願における「複数」とは、2つまたは3つ以上を指す。この出願における用語「および/または」とは、関連オブジェクトを説明するための関連関係のみを説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、Aのみ存在することと、AとBの両方が存在することと、Bのみ存在することの3つのケースを表してもよい。追加的に、この明細書における文字「/」は、一般に関連オブジェクト間の「または」関係を示す。この出願においては、「第1」、「第2」などの用語は、異なるオブジェクト間を区別することが意図されており、オブジェクトの特定の順序を示さない。
【0067】
この出願においては、名詞「ネットワーク」および「システム」は、通常、互換的に使用されるが、当業者は、名詞の意味を理解することができる。場合によっては、この出願で言及されている「ステーション(Station、略してSTA)」/「端末」は、各々、携帯デバイス、例えば、携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント、ハンドヘルドコンピュータまたはラップトップコンピュータ、および電気通信能力を有する同様のデバイスであってもよい。場合によっては、「ステーション」/「端末」は、ウェアラブルデバイスなどであってもよく、ユーザの通信セッションを終了させることができる任意のハードウェアまたはソフトウェアの構成要素であってもよい。追加的に、「ユーザ端末」、「User Equipment」、「UE」、「端末デバイス」、「ユーザデバイス」、「ユーザエージェント」、「User Agent」、「UA」、「ユーザ機器」、「携帯デバイス」、「デバイス」などは、すべて、この明細書において「ステーション(Station、略してSTA)」/「端末」と同じ意味を備えた代替用語である。説明を容易にするために、上述のデバイスは、この出願の全ての実施形態において、サイトまたはSTAと総称される。
【0068】
この出願で言及される「アクセスポイント(Access Point、略してAP)」は、ネットワークデバイス、すなわち、無線アクセスネットワーク内に配置され、端末装置に対して無線通信機能を提供する装置であり、STAの上りリンク/下りリンク伝送のスケジュールおよび設定を担当することができる。アクセスポイントは、様々な形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継ノード、アクセスポイント等を含んでもよく、従来の無線通信システムにおけるピアデバイスの改良としてシステムおよびデバイスを含む。このような高度なデバイスまたは次世代デバイスは、ロングタームエボリューションLTE通信システム、5G通信システム、将来進化したシステム、または複数のタイプの通信コンバージェンスシステムに含まれてもよい。アクセスポイント機能を持つデバイスの名称は、異なる無線アクセス技術を使用するシステムによって異なってもよい。説明を容易にするために、この出願では、STAのための無線通信機能を提供する前述の装置は全て、アクセスポイントまたはAPと呼ばれる。
【0069】
この出願で言及される「協調伝送」とは、少なくとも2つのAP/STAが各々セル内通信伝送を実行し、2つのセル間の相互干渉を回避するために、AP/STAが協調伝送を実行することを意味する。このような協調伝送は、少なくとも2つのAP/STAが同時に伝送を実行するため、並列伝送とも呼ばれる。
【0070】
図1は、この出願におけるネットワークシステムのアーキテクチャを提供する。システムでは、2つ以上のAPがあり、各APに対して、APに関連する1つ以上のSTAがある。追加的には、複数のAPの中には、1つの一次AP(例えば、AP1)と少なくとも1つの二次AP(例えば、AP2とAP3)がある。AP1は、競合を通して、チャネルを使用する権利を取得するアクセスポイント、またはAPグループ内にあり、共同伝送中に伝送が優先的に確実にされるアクセスポイントとして、APグループからACによって選出される一次APである。一次APとして機能するAP1は、伝送が優先的に確実にされるアクセスポイントであってもよい。任意に、AP1は、定義されたルールに従ってAPグループの制御点としてAPグループから選択されるか、または競合によってAPグループの制御点となってもよい。AP1は、APグループ上の伝送、リソースなどを制御および管理する機能を実行してもよく、複数のAPの協調伝送を調整してもよい。任意に、APグループを制御および管理する機能は、追加のアクセスコントローラ(Access Controller、略してAC)を使用して実施されてもよい。追加のACが、複数のAPの協調伝送を調整するために、APグループ内にさらに配置されてもよい。有線または無線伝送は、AP間およびAPとACとの間で使用されてもよい。
【0071】
本システムでは、AP1が、上りリンク伝送のためにAP1によってサービスされるセル内のSTA1をスケジュールし、AP2が、下りリンク伝送のためにAP2によってサービスされるセル内のSTA2をスケジュールする場合、距離が比較的短いため、AP2の下りリンク伝送は、上りリンク受信を実行するAP1に強い干渉を引き起こす可能性がある。代替的には、AP1が、下りリンク伝送のためにAP1によってサービスされるセル内のSTA1をスケジュールし、AP2が、上りリンク伝送のためにAP2によってサービスされるセル内のSTA2をスケジュールする場合、距離が比較的短いため、AP1の下りリンク伝送は、上りリンク受信を実行するAP2に強い干渉を引き起こす可能性がある。干渉を避けるために、AP1によってサービスされるセルとAP2にyほってサービスされるセルは、協調伝送を実行することができず、通信効率の低下につながる。従って、この出願では、一次APと二次APとの間で協調伝送制御が実行されて、干渉制御を実行しながら通信効率を改善する。
実施形態1
【0072】
システムにおいて、一次アクセスポイント(AP1)と少なくとも1つの二次アクセスポイント(AP2、AP3等)との間で協調伝送が実行される必要がある場合、この実施形態の方法が協調伝送制御を実行するために使用されて、セル間干渉を防止する必要がある。この出願のこの実施形態によれば、
図2は、この出願による協調伝送制御方法の第1の実施形態のフローチャートである。この実施形態は、実施例として、AP1が上りリンク伝送を実行し、AP2が下りリンク伝送を実行するというシナリオを使用して説明されるが、制限は設けない。AP1によって対応してスケジュールされるステーションはSTA1であり、AP2によって対応してスケジュールされるステーションはSTA2である。解決策の理解を容易にするために、AP2が二次アクセスポイントとして使用する例を使用して、この実施形態およびその後の実施形態の全体的な説明が、複数の相互作用パーティの観点から提供される。しかし、これは、システムの改善が、全ての相互作用する側で一緒に実行されるステップを必要とすることを意味しない。この出願で提案された技術的解決策では、システムの各側で改良がなされる。
【0074】
S101.二次アクセスポイントAPは、AP1によって送信される調整伝送要求を受信し、調整伝送要求は折衝パラメータ情報を搬送する。
【0075】
APがチャネルを使用する権利を取得するか、またはAPがシステムから選択された後、APは一次AP(すなわちAP1)として決定され、システム内の他のAPは二次AP(例えば、AP2およびAP3)である。この場合、AP1のデータ伝送と、AP1に対応するステーションSTA1のスケジュールがシステム内で確実にされる必要がある。AP1は、上りリンク伝送のためにSTA1をスケジュールすることを決定し、協調伝送要求を二次AP(例えば、AP2)に送信する。任意に、アクション(Action)フレームが、協調伝送要求の情報フォーマットとして使用されてもよい。フレームの特定の構造については、
図3を参照されたい。
図3は、協調(
並列)伝送要求の情報フォーマットの概略図である。協調伝送要求は、折衝パラメータ情報を搬送することができ、任意に、AP1のアンテナの量、AP1によってサービスされるセル1内の空間フローの量、AP1によってサービスされるセルを識別するために使用される基本サービスセットカラー(Basic Service Set Color、略してBSS)、送信機アドレス(すなわち、AP1のアドレス)、AP1が上りリンク伝送を実行するか下りリンク伝送を実行するかを示すために使用される上りリンク/下りリンク指示(この実施形態では、AP1は上りリンク伝送を実行する)、受信器アドレス(すなわち、AP2のアドレス)、およびスケジュールされるSTA1がデータを送信するために使用される帯域幅/リソースブロックのうちの少なくとも1つを含む。前述のパラメータ情報は、この出願に対する限定を構成しない。例えば、パラメータ情報は、送信電力と、変調および符号化情報とをさらに含んでもよい。
【0076】
S102.AP2は、折衝パラメータ情報に基づいて、AP1と協調伝送を実行するかどうかを決定する。
【0077】
AP2は、折衝パラメータ情報に基づいて、AP1と協調伝送を実行するかどうかを決定してもよい。例えば、AP2は、空間フローの量およびAP2のアンテナの量と組み合わせたAP1のアンテナの量に関する情報に基づいて、AP2がAP1と協調伝送を実行することができるかどうかを決定する。例えば、空間フローの量がAP1のアンテナの量に等しく、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量に等しい場合、AP2は、予約された空間方向を使用することによって、AP1によって実行される上りリンクデータ受信への干渉を防止することができず、従って、協調伝送を実行することができない。そして、空間フローの量がAP1のアンテナの量以下であり、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量より大きいか、または、空間フローの量がAP1のアンテナの量より小さく、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量以下である場合、AP2は、予約された空間方向を使用することによって、AP1によって実行される上りリンクデータ受信への干渉を防止することができ、従って、協調伝送を実行することができる。以上は、この出願の実施例に過ぎない。AP2がAP1と協調するかどうかを決定する方法は、これに限定されない。
【0078】
S103.AP1と協調伝送を実行しないと決定するときに、AP2はAP1にAP2が協調伝送できないことを示す情報をフィードバックする。
【0079】
このステップは任意のステップである。AP1と協調伝送を実行しないと決定するときに、AP2は、このステップを使用することにより、AP2が協調伝送できないことを示す情報をフィードバックし、AP1に通知してもよい。任意に、AP1と協調伝送を実行しないと決定するときに、AP2は、AP2が協調伝送を実行することができないことをAP1が決定するために、事前設定された時間内に協調伝送要求に応答しなくてもよい。この場合、このステップの動作は必要ではない。
【0080】
AP2が協調伝送を実行できない場合、AP1は、協調伝送を実行するために、他のセル内の二次AP(例えば、AP3)を選択し続けるか、または単一セル伝送を実行してもよい。
【0081】
S104.AP1と協調伝送を実行すると決定するときに、AP2は、AP1に、AP2が協調伝送を実行することを決定することを示す応答情報を送信する。
【0082】
このステップは任意のステップであり、ステップS105で送信される干渉テスト情報は、代替的に、AP2が協調伝送を実行すると決定することを示してもよい。応答情報の情報フォーマットは、既存の情報フォーマットであってもよい。
図7aは、協調(coordinated)伝送応答の情報フォーマットの概略図である。協調伝送応答は、まず、レガシーショートトレーニングフィールド(Legacy Short Training Field、略してL−STF)、レガシーロングトレーニングフィールド(Legacy Long Training Field、略してL−LTF)、およびレガシー信号フィールド(Legacy Signal Field、略してL−SIG)を含み、これらは、後方互換性を確保し、データに対応する継続期間を示すために使用される。プリアンブルは、NG規格に特有のシグナリング情報を搬送するために使用される次世代シグナリングAおよび/またはB(Next Generation Signaling A/B、略してNG−SIG−A/B)をさらに含む。NGはコード名を表し、次世代(next generation)を意味してもよい。確かに、別のコード名が使用されてもよい。フォローアップ分野としては、次世代ショートトレーニングフィールド(Next Generation Short Training Field、略してNG−STF)および次世代ロングトレーニングフィールド(Next Generation Long Training Field、略してNG−LTF)を含み、これらは、自動ゲイン制御(Automatic Gain Control、略してAGC)および他入力他出力(Multiple Input Multiple Output、略してMIMO)の場合のチャネル測定のためにそれぞれ使用される。NG−LTFフィールドは、複数のNG−LTFシンボルを含んでもよく、複数の空間時間フローにおけるチャネル測定に使用される。フォローアップ部は、MACフレームを搬送するために使用されるデータ(Data)フィールドであり、データフィールドは、AP2が協調伝送を実行することを期待することを示す。
【0083】
S105.AP1との協調伝送を実行すると決定するときに、AP2は、AP1に対して干渉テスト情報を送信する。
【0084】
ステップS104が実行されるときに、干渉テスト情報は、AP2が協調伝送を実行すると決定したことを示す応答情報と共に、またはこれとは別に送信されてもよい。干渉テスト情報が応答情報と共に送信されるときに使用されるフレーム構造は、
図7bに示されるデータパケット構造であってもよく、または干渉テスト情報が応答情報と共に送信されるときに使用されるフレーム構造は、
図7cに示されるデータパケット構造であってもよく、干渉テスト情報とデータフィールドとの間にパディングフィールドがさらに設けられる。干渉テスト情報が応答情報とは別に送信されるときに使用されるフレーム構造は、
図7dに示されてもよく、干渉テスト情報と応答情報フレームは、短いフレーム間隔によって分離される。いずれの場合でも、データフィールドの後に干渉テスト情報が存在するかどうかは、応答情報の信号フィールドのビット指示を使用して示されてよい。
【0085】
また、ステップS101において、AP1によって送信される協調伝送要求は、AP2によって送信される応答情報のデータパケットが干渉テスト情報を搬送することが期待されるかどうかを示してもよいことが理解され得る。
【0086】
干渉テスト情報は干渉テストシーケンスであってもよく、802.11規格のいくつかの既存シーケンスが使用されてもよく、例えばレガシーロングトレーニングシーケンス(Legacy Long Training Field、L−LTF)である。干渉テストシーケンスは、高スループットロングトレーニングシーケンス(High Throughput LTF、略してHT−LTF)、非常に高レートのロングトレーニングシーケンス(Very HT LTF、略してVHT−LTF)、高効率のロングトレーニングシーケンス(High Efficient LTF、略してHE−LTF)、またはランダムシーケンスであってもよい。
【0087】
干渉テスト情報は、AP1によって実行されるデータ受信への干渉を防止するために使用されるプレコーディング行列Q
2を使用して送信されてもよい。任意に、Q
2の選択標準はH
21Q
2=0である。H
21は、AP1とAP2との間のチャネル推定情報であり、この出願はこれに限定されない。代替的に、AP2によってサービスされるセル内の受信端状態を考慮すると、干渉テスト情報は、別のプレコーディング行列を使用して送信される。
【0088】
S106.AP1は、受信した干渉テスト情報に基づいて干渉テストを実行し、AP2と協調伝送しないことを決定する。
【0089】
ステップ104が実行される場合、AP1は、応答情報のデータフィールドに基づいて、AP2が協調伝送を実行するかどうかを決定してもよい。任意に、AP1は、対応するビット指示に基づいて、干渉テスト情報がデータフィールドの後に存在するかどうかを決定する。
【0090】
AP1は、干渉テスト情報を使用して、AP2への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストし、干渉が閾値を超える場合、AP2と協調伝送を実行しないことを選択してもよい。任意に、干渉が閾値に等しい場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行しないことを選択してもよい。
【0091】
S107.AP2と協調伝送を実行しないことを選択するときに、AP1は、AP1がAP2と協調伝送を実行しないことを示す情報を送信する。
【0092】
この情報は、別個の協調確認フレーム内で搬送され、AP2に送信されるか、またはSTA1に全方向に送信される上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送されてもよい。この情報は、フレーム内の対応するビット指示、例えば、1ビット指示であってもよく、ビット指示の値は、0または1である。代替的には、この情報は対応する識別子であってもよく、例えば、予約済みの識別子または非周囲のセルに存在するAPの識別子であってもよく、AP1が協調伝送を実行することを期待しないことを示すものである。
【0093】
S108.AP1は、受信した干渉テスト情報に基づいて干渉テストを行い、AP2と協調伝送を実行することを決定する。
【0094】
ステップ104が実行される場合、AP1は、応答情報のデータフィールドに基づいて、AP2が協調伝送を実行するかどうかを決定することができる。任意に、AP1は、対応するビット指示に基づいて、干渉テスト情報がデータフィールドの後に存在するかどうかを決定する。
【0095】
AP1は、干渉テスト情報を使用して、AP2への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストし、干渉が閾値を超えない場合、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。任意に、干渉が所定の閾値に等しい場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。
【0096】
S109.AP2と協調伝送を実行することを選択するときに、AP1は、AP1がAP2との協調伝送を実行することを示す情報を送信する。
【0097】
この情報は、別個の協調確認フレーム内で搬送され、AP2に送信されてもよく、またはSTA1に特有の全方向に送信される上りリンク伝送トリガフレーム内で搬送されてもよい。この情報は、フレーム内の対応するビット指示、例えば、1ビット指示であってもよく、ビット指示の値は、0または1である。代替的には、情報は、対応する識別子、例えば、AP2の識別子であってもよく、AP1が協調伝送を実行することを期待することを示すものである。
【0098】
AP1が、協調伝送が選択されているかどうかにかかわらず、別個の協調確認フレームを使用してフィードバックを提供する場合、AP1は、その後、AP1によってスケジュールされるSTA1に上りリンクデータ伝送トリガフレームを送信し、STA1は、トリガフレームを受信した後に上りリンクデータ伝送を実行することに留意されたい。AP1が、トリガフレームを使用してフィードバックを提供する場合、協調伝送が選択されているかどうかにかかわらず、STA1は、トリガフレームを受信した後に上りリンクデータ伝送を実行する。
【0099】
AP1が協調伝送を実行することを選択する場合、AP2は、協調確認フレームまたはトリガフレームを受信した後、AP1と協調伝送を実行するために、スケジュールされるSTA2に下りリンクデータを送信する(S105のQ
2などの特定のプレコーディング行列を使用して干渉テスト情報が送信される場合、Q
2を使用して下りリンクデータも送信する)。AP2とAP1
の伝送が同時に終了するか、AP2の下りリンク伝送がAP1の上りリンク伝送よりも早く終了することに留意されたい。AP1の上りリンク伝送の時間情報は、前述のメッセージまたはフレームのいずれか1つで搬送されてもよい。
【0100】
さらに
、S103、S104、およびS105は、必ずしも特定の順序で実行されるわけではなく、異なる場合には単に異なる処理であることに留意されたい。S106、S107、S108、およびS109は、必ずしも特定の順序で実行されるわけではなく、異なる場合には単に異なる処理である。
【0101】
この出願のこの実施形態における協調伝送制御方法によれば、セル間の設定パラメータ共有を通して、かつ干渉テストの二重決定条件に基づいて協調伝送を実行するかどうかが決定されて、アクセスポイントが事前に干渉状態を学習することができ、これにより、実際の協調伝送中に引き起こされる干渉による不要な再伝送を防止し、通信効率を向上させるようにする。
実施形態2
【0102】
図4は、この出願による協調伝送制御方法の第2の実施形態のフローチャートである。なお、この実施形態と実施形態1との相違点は、この実施形態では、AP2が協調伝送を実行することを決定する場合が説明され、異なる条件でAP2によって実行される協調伝送の伝送制御手順が具体的に区別される点にある。なお、実施形態1と同一または類似の内容については、この実施形態では再度説明されない。
【0104】
S201.AP1は協調伝送要求を送信し、AP2はAP1によって送信される協調伝送要求を受信し、協調伝送要求は折衝パラメータ情報を搬送する。
【0105】
搬送される折衝パラメータ情報は、主に、AP1のアンテナの量およびセル1の空間フローの量を含む。このステップは、実施形態1のS101と同様である。詳細はS101を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0106】
S202.AP2は、折衝パラメータ情報に基づいて、一方向性ビームフォーミングを通してAP1と協調伝送を実行することを決定し、AP2がデータを送信するために使用されるプレコーディング行列Q
2を決定する。
【0107】
AP2は、空間フローの量およびAP2のアンテナの量と組み合わせたAP1のアンテナの量に関する情報に基づいて、AP2がAP1と協調伝送を実行することができるかどうかを決定してもよい。空間フローの量がAP1のアンテナの量以下であり、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量より大きい場合、AP2は、予約された空間方向を使用して、AP1によって実行される上りリンクデータ受信への干渉を一方向性に防止することができ、従って、協調伝送を実行することができる。AP1によって実行されるデータ受信への干渉を防止するために使用されるプレコーディング行列Q
2は、データ伝送のために選択されてもよい。任意に、Q
2の選択標準は、H
21Q
2=0であり、H
21は、AP1とAP2との間のチャネル推定情報である。この出願は、これに限定されない。
【0108】
S203.AP2は、AP1に、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報を送信する。
【0109】
このステップは任意のステップであり、ステップS204で送信された干渉テスト情報は、代替的に、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示してもよい。応答情報の情報フォーマットは、
図7aに示されるデータパケット構造であってもよく、データフィールドは、AP2が協調伝送を実行することを期待することを示す。
【0110】
S204.AP2は、干渉テスト情報をAP1に送信する。
【0111】
ステップS203が実行されるときに、干渉テスト情報は、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報(特定の情報フォーマットについては、
図7bまたは
図7cを参照のこと)と共に送信されてもよく、または干渉テスト情報は、応答情報(特定の情報フォーマットについては、
図7d参照のこと)とは別に送信されてもよい。干渉テスト情報は、プレコーディング行列Q
2を使用して送信されてもよい。
【0112】
S205.AP2は、折衝パラメータ情報に基づいて、双方的ビームフォーミングを通してAP1と協調伝送を実行することを決定し、AP2がデータを送信するために使用されるプレコーディング行列Q
2′、およびAP1がデータを受信するために使用される受信等化行列W
1を決定する。
【0113】
AP2は、空間フローの量およびAP2のアンテナの量と組み合わせたAP1のアンテナの量に関する情報に基づいて、AP2がAP1と協調伝送を実行することができるかどうかを決定してもよい。空間フローの量がAP1のアンテナの量より少なく、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量以下である場合、AP1によって実行される上りリンクデータ受信への干渉は、予約された空間方向を使用することによって双方的に防止され、従って、協調伝送が行われ得る。
【0114】
AP1によって実行される上りリンクデータ受信への干渉が予約された空間方向を使用することによって双方的に防止され得ると決定されるときに、AP2は、送信端としてAP2のプレコーディング行列Q
2′を決定する必要があるだけでなく、AP1がデータを受信するために使用される受信等化行列を決定する必要もあり、すなわち、AP2は送信端ビームフォーミングを実行し、AP1は受信端ビームフォーミングを実行する。AP2のQ
2′およびAP1のW
1は、任意の標準W
1H
21Q
2′=0に従って決定され、H
21は、AP1とAP2の間のチャネル推定情報である。この出願は、これに限定されない。
【0115】
S206.AP2は、AP1に、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報を送信し、応答情報は、AP1がデータを受信するために使用される受信等化行列W
1の指示情報を搬送する。
【0116】
応答情報の情報フォーマットは、
図7eに示すデータパケット構造であってもよい。AP2が協調伝送を実行するかどうかを示す協調応答情報に加えて、応答情報中のデータフィールドは、AP1がデータを受信するために使用される受信等化行列W
1に関する情報をさらに搬送する。
【0117】
S207.AP2は、干渉テスト情報をAP1に送信する。
【0118】
干渉テスト情報は、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報と共に、またはこれとは別に送信されてもよい。干渉テスト情報が応答情報と共に送信されるときに、
図7fに示されるフレーム構造が使用されてもよい。
図7cと同様に、データフィールドと干渉テスト情報との間にパディングフィールドが設けられており、このフィールドは、データフィールド内で搬送されている受信等化行列W
1を使用して、Q
2′を使用してAP2によって送信される干渉テスト情報をAP1が受信する準備をするために使用される。干渉テスト情報が応答情報とは別に送信されるときに、
図7gに示すフレーム構造が使用されてもよい。
【0119】
S202〜S204、S205〜S207は、必ずしも特定の順序で実行されず、単に異なる場合の異なる処理であると留意されたい。
【0120】
S208.AP1は、受信した干渉テスト情報に基づいて干渉テストを実行し、AP2と協調伝送を実行しないことを決定する。
【0121】
AP1は、干渉テスト情報を用いて、AP2への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストする。S202〜S204の場合、Q
2を使用して処理したデータを送信することは、AP1への干渉を引き起こさないのが理想である。しかしながら、AP2によって取得されるQ
2の精度が不十分な場合、またはセル内の受信端が別のプレコーディング行列を使用することを考慮すると、干渉が引き起こされることがある。干渉が閾値を超える場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行しないことを選択してもよく、干渉が閾値を超えない場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。任意に、干渉が閾値に等しい場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行しないことを選択してもよく、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。
【0122】
S205〜S207の場合、理想的には、Q
2′を使用して送信されるデータを、W
1を使用してAP1が受信するときに、AP1に干渉は引き起こされない。しかしながら、AP2によって取得されるQ
2′またはW
1が十分に正確でない場合、またはセル内の受信端が別のプレコーディング行列を使用することを考慮し、STA1によって送信されるデータの受信を考慮すると、AP1はデータを受信するためにW
1を使用しないことがあり、干渉が引き起こされることがある。干渉が閾値を超える場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行しないことを選択してもよく、干渉が閾値を超えない場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。任意に、干渉が閾値に等しい場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行しないことを選択してもよく、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。
【0123】
S209.AP2との協調伝送を実行しないことを選択するときに、AP1は、AP1がAP2との協調伝送を実行しないことを示す情報を送信する。
【0124】
このステップは、実施形態1のS107と同様である。詳細は、S107を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0125】
S210.AP1は、受信した干渉テスト情報に基づいて干渉テストを実行し、AP2と協調通信を実行するかどうかを決定する。
【0126】
AP1は、干渉テスト情報を使用して、AP2への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストし、干渉が閾値を超えない場合、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。任意に、干渉が閾値に等しい場合、AP1は、AP2と協調伝送を実行することを選択してもよい。
【0127】
S211.AP2との協調伝送を実行することを選択するときに、AP1は、AP1がAP2と協調伝送を実行することを示す情報を送信する。
【0128】
AP1が協調伝送を実行することを選択する場合、一方向性ビームフォーミングの場合、協調確認フレームまたはトリガフレームを受信した後、AP2は、Q
2を使用して、スケジュールされるSTA2に下りリンクデータを送信し、AP1と協調伝送を実行する。双方的ビームフォーミングの場合、協調確認フレームまたはトリガフレームを受信した後、AP2は、Q
2′を使用して、スケジュールされるSTA2に下りリンクデータを送信し、AP1は、W
1を使用して、スケジュールされるSTA1によって送信される上りリンクデータを受信する。AP2とAP1
の伝送が同時に終了するか、AP2の下りリンク伝送がAP1の上りリンク伝送よりも早く終了することに留意されたい。AP1の上りリンク伝送の時間情報は、前述のメッセージまたはフレームのいずれか1つで搬送されてもよい。
【0129】
このステップは、実施形態1のS109と同様である。他の関連する詳細な説明については、S109を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0130】
S208、S209、S210、およびS211は、必ずしも特定の順序で実行されず、単に異なる場合における異なる処理であることに留意されたい。
【0131】
この出願のこの実施形態における協調伝送制御方法によれば、特定のセル設定パラメータに基づいて干渉防止ビームフォーミング方法が決定され、協調伝送を実行するかどうかが干渉テストの二重決定条件に基づいて決定されて、実際の協調伝送中に生じる干渉による不要な再伝送を防止するために、ビームフォーミングのための空間制御方法が使用されることができ、これにより、通信効率を向上させるようにする。
実施形態3
【0132】
この出願のこの実施形態によれば、
図5は、この出願による別の協調伝送制御方法の第1の実施形態のフローチャートである。この実施形態は、実施例として一次アクセスポイントAP1が下りリンク伝送を実行し、二次アクセスポイントAP2が上りリンク伝送を実行するシナリオを使用して説明されるが、制限は設けない。AP1によって対応してスケジュールされるステーションはSTA1であり、AP2によって対応してスケジュールされるステーションはSTA2である。解決策の理解を容易にするために、この実施形態およびその後の実施形態の全体的な説明は、複数の相互作用パーティの観点から提供される。しかしながら、これは、確かに、システム内の全ての相互作用する側のステップが、一緒に実行される必要があることを意味しない。この出願で提案される技術的解決策では、システムの両側に改良が施される。前述の実施形態と同様の内容の説明および詳細については、本明細書では再度説明されない。
【0134】
S301.AP1は協調伝送要求を送信し、AP2はAP1によって送信される協調伝送要求を受信し、協調伝送要求は折衝パラメータ情報を搬送する。
【0135】
APがチャネルを使用する権利を取得する、またはシステムから選択された後、APは一次AP(すなわち、AP1)として決定され、システム内の他のAPは二次AP(例えば、AP2およびAP 3)である。この場合、AP1のデータ伝送と、AP1に対応するステーションSTA1のスケジュールがシステムにおいて確実される必要がある。AP1は、上りリンク伝送を実行するためにSTA1をスケジュールすることを決定し、少なくとも二次AP(例えば、AP2)に協調伝送要求を送信する。任意に、アクション(Action)フレームが、協調伝送要求の情報フォーマットとして使用されてもよい。フレームの特定の構造については、
図3を参照のこと。協調伝送要求は、折衝パラメータ情報を搬送することができ、任意に、AP1のアンテナの量、AP1によってサービスされるセル1内の空間フローの量、AP1によってサービスされるセルを識別するために使用される基本サービスセットカラー(Basic Service Set Color、略してBSS)、送信機アドレス(すなわち、AP1のアドレス)、AP1が上りリンク伝送を実行するか下りリンク伝送を実行するかを示すために使用される上りリンク/下りリンク指示(この実施形態では、AP1は下りリンク伝送を実行する)、受信器アドレス(すなわち、AP2のアドレス)、およびスケジュールされるSTA1がデータを受信するために使用される帯域幅/リソースブロックのうちの少なくとも1つを含む。前述のパラメータ情報は、この出願に対する限定を構成しない。例えば、パラメータ情報は、送信電力と、変調および符号化情報とをさらに含んでもよい。
【0136】
S302.AP2は、折衝パラメータ情報に基づいて、AP1と協調伝送を実行するかどうかを決定する。
【0137】
AP2は、折衝パラメータ情報に基づいて、AP1と協調伝送を実行するかどうかを決定してもよい。例えば、AP2は、AP1の空間フローの量およびAP2のアンテナの量と組み合わせたAP1のアンテナの量に関する情報に基づいて、AP2がAP1と協調伝送を実行することができるかどうかを決定する。例えば、空間フローの量がAP1のアンテナの量に等しく、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量に等しい場合、AP2は、予約された空間方向を使用することによって、AP1によって実行される上りリンクデータ受信への干渉を防止することができず、従って、協調伝送を実行することができない。そして、空間フローの量がAP1のアンテナの量以下であり、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量より大きいか、または、空間フローの量がAP1のアンテナの量より小さく、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量以下である場合、AP2は、予約された空間方向を使用することによって、AP1によって実行される上りリンクデータ受信への干渉を防止することができ、従って、協調伝送を実行することができる。以上は、この出願の実施例に過ぎない。AP2がAP1と協調するかどうかを決定する方法は、これに限定されない。
【0138】
S303.AP1と協調伝送を実行しないと決定するときに、AP2はAP1にAP2が協調伝送できないことを示す情報をフィードバックする。
【0139】
このステップは任意のステップである。AP1と協調伝送を実行しないと決定するときに、AP2は、このステップを使用することにより、AP2が協調伝送できないことを示す情報をフィードバックし、AP1に通知してもよい。任意に、AP1と協調伝送を実行しないと決定するときに、AP2は、AP2が協調伝送を実行することができないことをAP1が決定するために、事前設定された時間内に協調伝送要求に応答しなくてもよい。この場合、このステップの動作は必要ではない。
【0140】
AP2が協調伝送を実行できない場合、AP1は、協調伝送を実行するために、他のセル内の二次AP(例えば、AP3)を選択し続けるか、または単一セル伝送を実行してもよい。
【0141】
S304.AP1と協調伝送を実行すると決定するときに、AP2は、AP1に、AP2が協調伝送を実行することを決定することを示す応答情報を送信する。
【0142】
AP1と協調伝送を実行すると決定するときに、AP2は、AP1に、AP2が協調伝送を実行することを決定することを示す応答情報を送信する。応答情報は、協調伝送応答フレームを使用して送信されてもよく、応答情報の情報フォーマットは、既存の情報フォーマットであってもよい。
図7aに示されるように、具体的な説明については、実施例1の関連する説明を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。データフィールドは、AP2が協調伝送を実行することを期待することを示す。
【0143】
S305.AP1は干渉テスト情報を送信し、AP2は干渉テスト情報を受信する。
【0144】
AP1によって干渉テスト情報を送信するための2つの任意の実施態様がある。第1の実施態様は、AP1が干渉テスト情報を別々にAP2に送信してもよく、第2の実施態様は、AP1がSTA1に送信された下りリンクデータパケットを干渉テスト情報として再利用し、AP2が干渉テスト情報を受信できるように下りリンクデータパケットを全方向に送信し得ることである。第2の実施態様には2つの場合がある。1つの場合は、STA1に正式に下りリンクデータパケットを送信する前に、AP1は、干渉をテストするために、事前に別個の下りリンクデータパケットをSTA1に送信し、他の場合は、AP1によってSTA1に正式に送信される下りリンクデータパケットが干渉をテストするために使用される。データパケットは、図
7bおよび図
7gに示されるように、既存の情報フォーマットであってもよい。NG−STF部分およびNG−LTF部分がテストシーケンスとして使用されてもよい。
【0145】
AP2は、AP1がAP2によって実行されるデータ受信に対して干渉を引き起こすことを防止するために使用される受信等化行列W
2を使用して、干渉テスト情報を受信してもよい。代替的には、AP2によってサービスされるセル内の送信端状態を考慮して、AP2は、別のプレコーディング行列を使用することによって干渉テスト情報を受信する。任意に、W
2の選択標準は、H
21W
2=0であり、H
21は、AP1とAP2との間のチャネル推定情報である。この出願は、これに限定されない。
【0146】
S306.AP2は、干渉テスト情報に基づいて干渉テストを実行して、AP1と協調伝送を実行しないことを決定する。
【0147】
AP2は、干渉テスト情報を使用して、AP1への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストし、干渉が閾値を超える場合、AP1と協調伝送を実行しないことを選択してもよい。この場合、AP2は、AP2に対応するSTA2をスケジュールせず、上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールしない。STA1とAP1との間の下りリンクデータ伝送は確実にされる必要があるため、AP2が協調伝送に関与するかどうかにかかわらず、AP1の下りリンクデータ伝送は影響されない。任意に、干渉が閾値に等しい場合、AP2は、AP1と協調伝送を実行しないことを決定してもよい。
【0148】
S307.AP2は、干渉テスト情報に基づいて干渉テストを実行して、AP1と協調伝送を実行するかどうかを決定する。
【0149】
AP2テストは、干渉テスト情報を使用して、AP1への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストし、干渉が閾値を超えない場合、AP1と協調伝送を実行することを選択してもよい。任意に、干渉が閾値に等しい場合、AP2は、AP1と協調伝送を実行することを決定してもよい。
【0150】
S308.AP1との協調伝送を実行することを選択するときに、AP2は上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールする。
【0151】
上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールするために、AP2は、STA2にトリガフレームを送信
してもよい。
【0152】
S305においてAP1が干渉テスト情報を送信するために使用される異なる形式に基づいて、AP2がトリガフレームを送信し、上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールするために使用される形式は変化する。
【0153】
AP1が干渉テスト情報を別々にAP2に送信する場合、またはAP1が、まず干渉を試験するために、事前に別々の下りリンクデータパケットをSTA1に送信する場合がAP2のスケジュール機会の
図8aに示される概略図に示されてもよい。トリガフレームの送信は、AP1によってSTA1に正式に送信される次のフレームの下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前に開始され、次のフレームの下りリンクデータパケットの伝送と同時に開始してもよく、または次のフレームの下りリンクデータパケットの伝送プロセスにおいて任意の瞬間に開始してもよいが、スケジュールされる第2のSTAの上りリンクデータ伝送は、次のフレームの下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前に終了するか、または次のフレームの下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送と同時に終了する必要がある。
【0154】
AP1によってSTA1に正式に送信される下りリンクデータパケットが干渉を試験するために使用され、次世代ショートトレーニングフィールド(Next Generation Short Training Field、略してNG−STF)部分および次世代ロングトレーニングフィールド(Next Generation Long Training Field、短縮NG−LTF)部分などの対応するトレーニングフィールドが、テストシーケンスとして使用され得る場合が、AP2のスケジュール機会の
図8bに示される概略図で示されてもよく、トリガフレームの伝送が下りリンクデータパケットの伝送プロセスで開始し、下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前にスケジュールされる第2のSTAの上りリンクデータの伝送が終了するか、または下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送と同時に終了する。
【0155】
さらに
、S303、S304、およびS305は、必ずしも特定の順序で実行されず、異なる場合には単に異なる処理であることに留意されたい。S306、S307、およびS308は、必ずしも特定の順序で実行されるわけではなく、異なる場合には単に異なる処理である。
【0156】
この出願のこの実施形態における協調伝送制御方法によれば、セル間の構成パラメータ共有を通して、かつ干渉テストの二重決定条件に基づいて協調伝送を実行するかどうかが決定されて、アクセスポイントが事前に干渉状態を学習することができ、これにより、実際の協調伝送中に引き起こされる干渉による不要な再伝送を防止し、通信効率を向上させるようにする。
実施形態4
【0157】
図6は、この出願による別の協調伝送制御方法の第2の実施形態のフローチャートである。本実施形態と実施形態3との相違点は、この実施形態では、AP2が協調伝送を実行することを決定した場合が説明され、AP2によって異なる条件で実行される協調伝送の伝送制御手順を具体的に区別される点である。なお、実施形態3と同一または類似の内容については、本実施形態では再度説明されない。
【0159】
S401.AP1は協調伝送要求を送信し、AP2はAP1によって送信される協調伝送要求を受信し、協調伝送要求は折衝パラメータ情報を搬送する。
【0160】
搬送される折衝パラメータ情報は、主に、AP1のアンテナの量およびセル1の空間フローの量を含む。このステップは、実施形態3のS301と同様である。詳細は、S301を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0161】
S402.AP2は、折衝パラメータ情報に基づき、一方向性ビームフォーミングを通してAP1と協調伝送を実行することを決定し、受信等化行列W
2を決定する。
【0162】
AP2は、AP1の空間フローの量およびAP2のアンテナの量と組み合わせたAP1のアンテナの量に関する情報に基づいて、AP2がAP1と協調伝送を実行することができるかどうかを決定してもよい。空間フローの量がAP1のアンテナの量以下であり、かつAP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量より多い場合、AP2は、AP2によって受信されるデータに対して受信ビームフォーミングを一方向性に実行し、AP1がAP2によって実行される上りリンクデータ受信への干渉を引き起こさないようにすることができ、従って、協調伝送を実行することができる。
【0163】
AP2は、AP1がAP2によって実行されるデータ受信に対する干渉を引き起こさないようにするために使用される受信等化行列W
2を使用してデータを受信してもよい。任意に、W
2の選択標準は、H
21W
2=であり、H
21は、AP1とAP2との間のチャネル推定情報である。この出願は、これに限定されない。
【0164】
S403.AP1と協調伝送を実行することを決定するときに、AP2は、AP1に、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報を送信する。
【0165】
AP1と協調伝送を実行することを決定するときに、AP2は、AP1に、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報を送信する。応答情報は、協調伝送応答フレームを使用して送信されてもよく、応答情報の情報フォーマットは、既存の情報フォーマットであってもよい。
図7aに示されるように、具体的な説明については、前述の実施形態における関連する説明を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。データフィールドは、AP2が協調伝送を実行することを期待することを示す。
【0166】
S404.AP2は、折衝パラメータ情報に基づいて、双方向性ビームフォーミングを通してAP1と協調伝送を実行することを決定し、受信等化行列W
2′およびAP1がデータを送信に使用するために使用されるプレコーディング行列Q
1を決定する。
【0167】
AP2は、空間フローの量およびAP2のアンテナの量と組み合わせたAP1のアンテナの量に関する情報に基づいて、AP2がAP1と協調伝送を実行することができるかどうかを決定してもよい。空間フローの量がAP1のアンテナの量より少なく、AP2のアンテナの量がAP1のアンテナの量以下である場合、AP2によって実行される上りリンクデータ受信に対するAP1によって引き起こされる干渉は、予約された空間方向を使用することにより、双方向性に防止され、従って協調伝送が実行され得る。AP2は、AP2がデータを受信するために使用される受信等化行列W
2′を決定する必要があるだけでなく、AP1がデータを送信するために使用されるプレコーディング行列Q
1を決定する必要があり、すなわち、AP1は送信端ビームフォーミングを実行し、AP2は受信端ビームフォーミングを実行する。AP1のQ
1およびAP2のW
2′は、任意の標準W
2′H
21Q
1=0に従って決定され、H
21はAP1とAP2の間のチャネル推定情報である。この出願は、これに限定されない。
【0168】
S405.AP1と協調伝送を実行することを決定するときに、AP2は、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報およびAP1のプレコーディング行列Q
1の指示情報をAP1に送信する。
【0169】
AP1と協調伝送を実行することを決定するときに、AP2は、AP2が協調伝送を実行することを決定したことを示す応答情報をAP1に送信する。応答情報は、協調伝送応答フレームを使用して送信されてもよく、応答情報の情報フォーマットは、
図7hに示されるように、既存の情報フォーマットであってもよい。AP2が協調伝送を実行するかどうかを示す協調応答情報に加えて、応答情報内のデータフィールドは、AP1がデータを送信するために使用されるプレコーディング行列Q
1に関する情報をさらに搬送する。
【0170】
S406.AP1は干渉テスト情報を送信し、AP2は干渉テスト情報を受信する。
【0171】
AP1によって干渉テスト情報を送信するための2つの任意の実施態様がある。第1の実施態様は、AP1が干渉テスト情報を別々にAP2に送信してもよく、第2の実施態様は、AP1がSTA1に送信された下りリンクデータパケットを干渉テスト情報として再利用し、AP2が干渉テスト情報を受信できるように下りリンクデータパケットを全方向に送信し得ることである。第2の実施態様には2つの場合がある。1つの場合は、STA1に正式に下りリンクデータパケットを送信する前に、AP1は、干渉をテストするために、事前に別個の下りリンクデータパケットをSTA1に送信し、他の場合は、AP1によってSTA1に正式に送信される下りリンクデータパケットが干渉をテストするために使用される。データパケットは、図
7bおよび図
7gに示されるように、既存の情報フォーマットであってもよい。NG−STF部分およびNG−LTF部分をテストシーケンスとして使用されてもよい。
【0172】
AP2は、AP1がAP2によって実行されるデータ受信に対して干渉を引き起こすことを防止するために使用される受信等化行列を使用して、干渉テスト情報を受信してもよい。代替的には、AP2によってサービスされるセル内の送信端状態を考慮して、AP2は別のプレコーディング行列を使用してデータを受信する。
【0173】
S407.AP2は、干渉テスト情報に基づいて干渉テストを実行して、AP1と協調伝送を実行しないことを決定する。
【0174】
AP2は、干渉テスト情報を使用して、AP1への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストする(任意で、AP1への干渉は閾値に等しくてもよい)。一方向性ビームフォーミングの場合、理想的には、AP2がW
2を使用してデータを受信するときに、AP1はAP2への干渉を引き起こさない。しかしながら、AP2によって取得されるW
2が十分に正確でない場合、またはセル内の送信端が別のプレコーディング行列を使用することを考慮して、干渉が引き起こされることがある。双方向性ビームフォーミングの場合、理想的には、AP1がQ
1を使用してデータを送信し、AP2がW
2′を使用してデータを受信するときに、AP1はAP2への干渉を引き起こさない。しかしながら、AP2によって取得されるQ
1またはW
2′が十分に正確でない場合、またはセル内の受信端が別のプレコーディング行列を使用するか、もしくはAP2が別の受信等化行列を使用することを考慮して、干渉が引き起こされることがある。
【0175】
干渉が閾値を超える場合(任意に、干渉は閾値に等しくてもよい)、AP2は、AP1と協調伝送を実行しないことを選択してもよい。この場合、AP2は、AP2に対応するSTA2をスケジュールせず、上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールしない。STA1とAP1との間の下りリンクデータ伝送は確実にされる必要があるため、AP2が協調伝送に関与するかどうかにかかわらず、AP1の下りリンクデータ伝送は影響されない。
【0176】
S408.AP2は、干渉テスト情報に基づいて干渉テストを実行し、AP1と協調伝送を実行するかどうかを決定する。
【0177】
AP2は、干渉テスト情報を使用して、AP1への干渉が所定の閾値を超えるかどうかをテストし、干渉が閾値を超えない場合、AP1と協調伝送を実行することを選択してもよい。任意に、干渉が所定の閾値に等しい場合、AP2は、AP1と協調伝送を実行することを決定してもよい
【0178】
S409.AP1との協調伝送を実行することを選択するときに、AP2は上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールする。
【0179】
上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールするために、AP2は、STA2にトリガフレームを送信
してもよい。
【0180】
AP1がS406において干渉テスト情報を送信するために使用される異なる形式に基づいて、AP2がトリガフレームを送信し、上りリンクデータ伝送を実行するためにSTA2をスケジュールするために使用する形式は変化する。
【0181】
AP1が干渉テスト情報を別々にAP2に送る場合、またはAP1が、まず干渉を試験するために、事前に別々の下りリンクデータパケットをSTA1に送信する場合がAP2のスケジュール機会の
図8aに示される概略図に示されてもよい。トリガフレームの送信は、AP1によってSTA1に正式に送信される次のフレームの下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送が終了する前に開始し、次のフレームの下りリンクデータパケット内のデータフィールドの送信が終了する前に終了するか、または次のフレームの下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送と同時に終了する。
【0182】
AP1によってSTA1に正式に送信される下りリンクデータパケットが干渉をテストするために使用され、NG−STF部分およびNG−LTF部分がテストシーケンスとして使用される場合が、AP2のスケジュール機会の
図8bに示される概略図で示されてもよく、トリガフレームの伝送が下りリンクデータパケットの伝送プロセスで開始し、下りリンクデータパケットのデータフィールドの伝送が終了する前にスケジュールされる第2のSTAの上りリンクデータの送信が終了するか、または下りリンクデータパケット内のデータフィールドの伝送と同時に終了する。
【0183】
S402、S403、S404、およびS405は、必ずしも特定の順序で実行されるものではなく、異なる場合には単に処理であることに留意されたい。S407、S408、およびS409は、必ずしも特定の順序で実行されるわけではなく、異なる場合には単に異なる処理である。
【0184】
本願の本実施形態における協調伝送制御方法によれば、特定のセル設定パラメータに基づいて干渉防止ビームフォーミング方法が決定され、協調伝送を実行するかどうかが干渉テストの二重決定条件に基づいて決定されて、実際の協調伝送中に引き起こされる干渉による不要な再伝送を防止するために、ビームフォーミングのための空間制御方法が使用されることができ、これにより、通信効率を向上させるようにする。
【0185】
前述の方法は全てAPを使用して説明されていることに留意する。いくつかのシナリオにおいて、ステーションSTAはまた、前述の方法の実施形態を実施するために、前述の一次APまたは二次APと等価であってもよいことが理解され得る。
【0186】
以上は、この出願の実施形態において提供される解決策を、主として、システム内の様々なエンティティが相互作用して協調伝送制御を実行する手順を使用して、説明している。前述の機能を実施するために、前述の様々なエンティティは、種々の機能に対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことが理解され得る。当業者は、この明細書に開示される実施形態で説明される実施例と組み合わせて、ユニット、アルゴリズムステップがハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組み合わせによって実施され得ると容易に認識すべきである。機能がハードウェアによって実行されるのか、コンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるのかは、特定のアプリケーションおよび技術的解決策の設計上の制約に依存する。当業者であれば、各特定のアプリケーションに対して、説明される機能を実施するために異なる方法を使用してもよいが、その実施態様がこの出願の範囲を超えるものであると考えられるべきではない。
【0187】
この出願の実施形態において、一次APおよび二次APは、前述の方法の実施例に基づいて機能モジュールに分割されてもよい。例えば、種々な機能に対応する機能モジュールは、分割して取得されるか、または2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合モジュールは、ハードウェアの形態で実施されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形態で実施されてもよい。
図9は、この出願による協調伝送制御装置の簡略概略構造図である。装置90は、対応する機能モジュール、トランシーバユニット901および処理ユニット902を含む。装置が二次AP側の装置であるときに、装置は、二次AP(AP2)の関連機能を実施するように構成されている。装置が一次AP側の装置であるときに、装置は、一次AP(AP1)の関連機能を実施するように構成されている。トランシーバユニット901は、AP1/AP2によって情報またはデータを送受信する関連機能を実施するように構成されており、処理ユニット902は、AP1/AP2によって情報またはデータを処理する関連機能を実施するように構成されている。詳細は、以下の関連するネットワークデバイスの実施態様の説明を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。この出願のこの実施形態では、モジュール分割は、実施例として使用され、単なる論理関数分割に過ぎない。実際の実施態様においては、別の分割方法が使用されてもよい。以下は、様々な機能に対応する様々な機能モジュールを取得される実施例を説明する。
【0188】
この出願の一実施形態は、さらに、ネットワークデバイスを提供する。ネットワークデバイスは、アクセスポイントAP側の協調伝送制御装置として使用されてもよく、
図2および
図4から
図6のいずれかのうちのAP1またはAP2によって実行されるステップを実行するように構成されている。ネットワークデバイスは、前述の方法を実施する能力を有し、AP1またはAP2と等価なステーションSTAであってもよい。
図10は、ネットワークデバイスの簡略概略構造図である。ネットワークデバイス100は、部分1001と部分1002とを含む。部分1001は、主に、無線周波数信号を送受信し、無線周波数信号とベースバンド信号との変換を実行するように構成されている。部分1002は、主に、ベースバンド処理を実行し、ネットワークデバイス100を制御するなどをするように構成されている。部分1001は、通常、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路、トランシーバなどと呼ばれることがある。部分1002は、通常、ネットワークデバイス100の制御センタであり、通常、処理ユニット、制御ユニット、プロセッサ、コントローラなどと称されることがあり、ネットワークデバイス100を制御して、前述の関連する実施形態においてAP1またはAP2によって実行されるステップを実行するように構成されている。詳細については、前述の関連する部分の説明を参照のこと。
【0189】
部品1001のトランシーバユニットは、トランシーバマシン、トランシーバなどとも呼ばれることがある。トランシーバユニットは、アンテナと、無線周波数ユニットとを含む。無線周波数ユニットは、主に、無線周波数処理を実行するように構成されている。任意に、部分1001において受信機能を実施するための構成要素が、受信ユニットとして考慮され、送信機能を実施するための構成要素が、送信ユニットとして考慮されてもよい。すなわち、部分1001は、受信ユニットと、送信ユニットとを含む。受信ユニットは、受信機マシン、受信機、受信機回路などとも呼ばれることがある。送信ユニットは、送信機マシン、送信機、送信機回路などと呼ばれることがある。
【0190】
部分1002は、1つ以上の基板を含んでもよい。各基板は、1つ以上のプロセッサおよび1つ以上のメモリを含んでもよい。プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み出して実行し、ベースバンド処理機能を実施し、ネットワークデバイス100を制御するように構成されている。複数の基板が存在する場合、基板は、処理能力を高めるために相互接続されてもよい。任意の実施態様では、複数の基板は、1つ以上のプロセッサを共有してもよく、複数の基板は、1つ以上のメモリを共有してもよく、複数の基板は、1つ以上のプロセッサを同時に共有してもよい。メモリおよびプロセッサは、一体化されてもよく、または独立して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、部分1001および部分1002は、一体化されてもよく、または独立して配置されてもよい。追加的に、部分1002のすべての機能は、実施態様のために、1つのチップに統合されてもよい。代替的に、いくつかの機能は、実施態様のために1つのチップに統合されてもよく、いくつかの他の機能は、実施態様のために1つ以上の他のチップに統合されてもよい。これは、この出願において限定されない。
【0191】
例えば、ネットワークデバイスが一次アクセスポイントAP1またはAP1内の関連する機能装置として使用され、AP1によって実行するステップを実行するときに、
【0192】
実施態様において、トランシーバユニットは、
図2におけるS101、S103、S104、S105、S107、および/またはS109におけるAP1によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。処理ユニットは、
図2におけるS106および/またはS108を実行するように、および/またはこの出願の他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0193】
例えば、別の実施態様では、トランシーバユニットは、
図4におけるS201、S203、S204、S206、S207、S209、および/またはS211のAP1によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。処理ユニットは、
図4におけるS208および/またはS210を実行するように、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0194】
例えば、別の実施態様では、トランシーバユニットは、
図5におけるS301、S303、S304、および/またはS305におけるAP1によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。処理ユニットは、この出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0195】
例えば、別の実施態様では、トランシーバユニットは、
図6におけるS401、S403、S405、および/またはS406におけるAP1によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。処理ユニットは、この出願の他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0196】
別の実施例として、ネットワークデバイスが二次アクセスポイントAP2またはAP2内の関連する機能装置として使用され、AP2によって実行されるステップを実行するときに、
【0197】
実施態様において、トランシーバユニットは、
図2におけるS101、S103、S104、S105、S107、および/またはS109におけるAP2によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0198】
処理ユニットは、
図2におけるS102を実行するように、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0199】
例えば、別の実施態様では、トランシーバユニットは、
図4におけるS201、S203、S204、S206、S207、S209、および/またはS211におけるAP2によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。処理ユニットは、
図4におけるS208および/またはS210を実行するように、および/またはこの出願の他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0200】
例えば、別の実施態様では、トランシーバユニットは、
図5のS301、S303、S304、S305および/またはS308におけるAP2によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。処理ユニットは、
図5におけるS208および/またはS210を実行するように、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0201】
例えば、別の実施態様では、トランシーバユニットは、
図6におけるS301、S303、S304、S305および/またはS308におけるAP2によって実行されるステップ、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。処理ユニットは、
図6のS208および/またはS210を実行するように、および/またはこの出願における他のステップを実行するように構成されてもよい。
【0202】
前述のネットワークデバイスおよび対応する装置のうちのいずれかにおける関連する内容の説明および有益な効果については、上述の対応する方法の実施形態を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0203】
上述の一次AP側の装置の特定の実施態様は、アクセスポイントAPまたは対応するアクセス機能を有するステーションSTAであってもよい。例えば、装置は、アクセスデバイスもしくはステーションデバイスであってもよく、またはこれらの装置のチップもしくは機能モジュールであってもよい。前述の方法は、ソフトウェアまたはハードウェアを使用することによって、または対応するソフトウェアをハードウェアによって実行することによって実施されてもよい。
【0204】
上述の二次AP側の装置の特定の実施態様は、アクセスポイントAPまたは対応するアクセス機能を有するステーションSTAであってもよい。例えば、装置は、アクセスデバイスもしくはステーションデバイスであってもよく、またはこれらの装置のチップもしくは機能モジュールであってもよい。前述の方法は、ソフトウェアまたはハードウェアを使用することによって、または対応するソフトウェアをハードウェアによって実行することによって実施されてもよい。
【0205】
上述のネットワークデバイスおよび対応する装置のうちのいずれかにおける関連する内容の説明および有益な効果については、上述の対応する方法の実施形態を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0206】
この出願は、前述の実施態様において、一次AP側の装置(または一次AP側の機能を実施するSTA装置)と、アクセスAP側の装置(または二次AP側の機能を実施するステーションSTA装置)とを含む、協調伝送制御システムをさらに提供する。
【0207】
この出願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、前述の任意の方法を実行することが可能とされる。
【0208】
この出願は、チップをさらに提供し、チップは命令を記憶し、命令が前述のデバイス上で動作するときに、デバイスは前述の提供された方法を実行することが可能とされる
【0209】
この出願は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供し、コンピュータ記憶媒体がコンピュータプログラム(命令)を記憶する。プログラム(命令)がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、前述の態様のいずれか1つに従って方法を実行することが可能とされる。
【0210】
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって実施されてもよい。ソフトウェアプログラムが実施形態を実施するために使用されるときに、前述の実施形態の全てまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされ、コンピュータ上で実行されるときに、この出願の実施形態による手順または機能は、すべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))または無線(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つ以上の使用可能な媒体を統合するサーバまたはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、固体ドライブ(例えば、solid state disk、SSD))などである。
【0211】
この出願は、実施形態を参照して説明されているが、保護を請求するこの出願を実施するプロセスにおいて、当業者は、添付の図面、開示された内容、および添付の請求項を参照することによって、開示された実施形態の別の変形を理解し、実施してもよい。クレームにおいて、「含む(comprising)」は、別の構成要素または別の工程を除外せず、「ある」または「1つ」は、複数の意味を除外しない。単一のプロセッサ/コントローラまたは別のユニットは、特許請求の範囲に列挙されるいくつかの機能を実施してもよい。いくつかの測定値は、互いに異なる従属請求項に記載されているが、これは、これらの測定値が組み合わせられてより良い効果をもたらすことができないことを意味するものではない。
【0212】
この出願は、特定の特徴およびその実施形態を参照して記載されているが、この出願の精神および範囲から逸脱することなく、種々の修正および組み合わせがそれらに対してなされてもよいことは明らかである。同様に、明細書および添付の図面は、添付の特許請求の範囲によって規定されるこの出願の単なる例示の説明であり、この出願の範囲をカバーする修正、変更、組み合わせまたは均等物のいずれかまたは全てとみなされる。明らかに、当業者は、この出願の精神および範囲から逸脱することなく、この出願に種々の修正および変更を加えることができる。この出願は、以下の特許請求の範囲およびそれらの均等の技術の範囲内にあることを条件として、この出願のこれらの修正および変更をカバーすることが意図されている。