【課題を解決するための手段】
【0005】
サッカーの練習は通常2人以上でのパスワークのなかで、ボールコントロールの技術が磨かれていくものである。しかしながら、お互いの力量差、または練習スペースの制約等で1人練習を余儀なくされるケースが生じることもある。
このような背景のもとでの練習は壁等を対象とするキックの練習、またはドリブル、リフティング等のショートゲームの練習に限られる。
【0006】
このことから本発明は、前記課題を解決するために考案されたものであり、1人練習を行うにあたり、蹴球から帰球に至るまでの一連の過程を電気システム方式(1)のもとに実施するものであり、蹴球者とボールを拘束するものがなく双方の位置関係がフリーのポテンシャルにあることから、多様な練習メニューを効率的に行えることにより、技術の向上に寄与するものである。
【0007】
また他施設の方向に飛球した場合に、発信信号をON(駆動回転)とすることでボールが反転し、蹴球元に帰球するため安全性の確保ができる。さらに、ボールが連結線と繋がれているため拾球行為が省かれて効率的な練習を実行できるものである。このようなことから前記課題となるショートゲームの練習に限らず、多岐にわたる練習が行える電気システム方式であることを解決の手段とする。
【0008】
本発明の電気システム方式(1)の機能内容は、サッカーの運動軌跡を一人で効率的に行う手段をシステム化したものであり、蹴球に伴う慣性飛球〜自然落下(往路運動空転:OFF信号)、のち強制反転〜強制帰球(復路運動駆動回転:ON信号)、および飛球段階における強制反転〜強制帰球(復路運動駆動回転:ON信号)に至る各運動過程を制御機器体(2)の各機能を介してコントロール管理する方法であり、蹴球者が掌中に携帯する送信機(5)の信号発信を運動過程の変遷を視野に入れるなかON/OFFの切り替えにより、前記制御機器体(2)を介してボールコントロールする方法となる。
【0009】
前記電気システム方式(1)は、制御機器体(2)と連結線(3)と連結板(4)とサッカーボール(5)のパーツが一連となって機能するシステムである。
【0010】
具体的な説明として、蹴球者がサッカーボール(5)の方向と距離をランダムに蹴り放ったとき、送信機(6)の発信信号をOFF設定にすることで、駆動体(13)と連結線巻取り器(14)が空転を続け、メカニズムに負荷が懸からない状態での慣性飛球を継続する。
【0011】
こののち、サッカーボール(5)の慣性力が消滅し、地表面に自然落下した時点で、信号をON設定に切り替えることにより、これまでの空転状態が駆動回転状態に切り替わり、自然落下したボールに繋がれている該連結線(3)が強制反転させ、引戻す運動で蹴球原点の制御機器体(2)まで強制帰球させる。
【0012】
このような蹴球後の慣性飛球〜自然落下〜強制方向転換〜強制帰球させるまでの一連の運動過程を、電気システム方式(1)の機能で行うことを方法とするサッカー練習器具である。
【0013】
前記ランダムに蹴り放つとは、蹴球者が1球目の帰球後、2球目に於いて1球目とは異なった方向に蹴ることをいい、この時の落下地点の位置座標の変化が1球目の蹴り放ちとは異なった位方からの帰球軌跡で形成される。これらの過程を送信機(5)の発信信号ON/OFFの繰り返しによるサッカーボールの軌跡の変化に対応する練習により、実戦に沿った感覚を身に着けることができる。
【0014】
前記制御機器体(2)の機器類は、電源回路(7)、受信回路(8)、制御回路(9)、駆動回路(10)、センサー回路(11)、および、駆動電力(12)、駆動体(13)、連結線巻取り器(14)を備え、基板に装填される。
【0015】
前記制御機器体(2)の各機器の概略説明。
電源回路(7)は、 直流回路。
受信回路(8)は、 送信機(6)の信号を介してシステム機能の運転を司る。
制御回路(9)は、 送信機(6)の信号受信により、駆動体(13)のモーターを制御するために必要な指令を駆動回路(10)に与える。
駆動回路(10)は 負荷・メカニズムを運転するに必要な電流量を駆動体(13)となるモーターに与える。
センサー回路(11)は、 帰球ボール(5)と電気回路体(2)間の設定位置情報を感知のもと(既ON信号をOFF信号)に自動切換え。
駆動電力(12)は、 太陽光パネル(16)またはモバイルバッテリー(17)。
駆動体(13)は、 DCモーター、またはDCブラシレスモーター等のモーター類。
連結線巻取り器(14)は、 連結線(3)を巻き取る負荷・メカニズムであるスプール。
【0016】
前記電気システム方式(1)の連結方法は、前記連結線(3)の一端が前記連結線巻取り器(14)に接続され、
相対する該連結線(3)の他端は前記連結板(4)に施された連結小孔を通し、線端につぶし玉(27)を嵌合して接続される。
【0017】
一方、該連結板(3)の裏面は、前記サッカーボール(5)の球面と樹脂接合される。
【0018】
これらの連結により、該電気システム方式(1)全体が一連となる。
【0019】
なお、該つぶし玉(27)を取り外すことにより、使用するサッカーボールのサイズ(3,4,5号球)の取り換えが可能となる。
【0020】
前記連結線(3)の素材は適度な伸びが有り、摩擦強度が高いナイロン製、またはフロロカーボン製が有効。また、接続板(4)の素材は、合成樹脂製、金属製、またはそれらの合成体でなる。
【0021】
電気システム方式(1)の駆動電力(12)の供給は太陽光パネル(16)または、モバイルバッテリー(17)であり、前記電気回路体(2)の駆動方式は、前記回転駆動体(13)と前記連結線巻取り器(14)の歯車伝動機構により生じるトルク方式である。
【0022】
前記制御機器体(2)の組成体は基板に装填され、回転上部本体(18)と固定下部本体(22)との2層構造でなる携帯型キャビネット(17)に収納される。
【0023】
前記回転上部本体(18)は、該回転上部本体(18)の摺動回転体となる水平回転軸(19)と、前記接続線(3)の巻き込み時の捻じれを防止するテーパー状管路(20)と、モーターの回転熱を放熱する放熱スリット(21)と前記太陽光パネル(15)を付帯する構造である。
【0024】
前記連結線巻き取り器(14)に接続されている前記連結線(3)は、サッカーボール(5)の飛球方向に常時追従する。このとき該回転上部本体(18)が固定状態にあるために該連結線(3)は追従角度の変化に対応できず該回転上部本体(18)の軸線方向となす屈線角度が大きくなる。
【0025】
この屈線角度により生じるポテンシャルエネルギーは該接続線(3)に懸かる屈線負荷摩擦力を発生させ断線現象に関わる。
【0026】
従って、屈線負荷に伴い生じる滑動、転倒等の発生を回避するために、該水平回転軸(19)の周囲、および底面に摺動回転を促進する円筒形状ステンレス平板(25)を装填する。
【0027】
また前記回転上部本体(18)の外装版側面に、前記連結線(3)の特性である巻き込み時に発生する捩れ絡みを防止する小径のテーパー状管路(20)を付帯することにより、巻き取り線を整体化しスムーズな取り入れを図る。
【0028】
前記固定下部本体(22)は前記回転上部本体(18)を形成する前記水平回転軸(19)の回転を摺動化するため、ニードルローラーベアリング(23)を側面に設置し、ボールベアリング(24)を底部に付帯する軸受け構造とすることで潤滑な回転を促す。
【0029】
前記固定下部本体(22)の底板下面に高比重のクロロプレンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等の高比重ゴムを素材とするゴムプレート(26)を併設することにより下部本体を低重心化させ、滑動・転倒の防止を図る。