(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。第1実施形態に係る遊技機として、ぱちんこ遊技機PM1を
図1〜
図5に示している。まず、これらの図を参照して、ぱちんこ遊技機PM1の全体構成について説明する。本実施形態では、ぱちんこ遊技機PM1において、遊技者と対向する側を前方向、遊技者から見た左側を左方向として説明する(
図5に示す矢印を参照)。
【0010】
[ぱちんこ遊技機の全体構成]
始めに、ぱちんこ遊技機PM1の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PM1は、
図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1と、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2とを主体に構成される。前枠2は、外枠1および前枠2の左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより、外枠1の前側開口部に対して横開き開閉および着脱可能に取り付けられる。また、前枠2は、右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して、常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
【0011】
前枠2の前面側には、前枠2の前面域に合わせた方形枠状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱可能に組み付けられる。なお、上下のヒンジ機構3a,3bは、ガラス枠5および前枠2をそれぞれ独立したヒンジ部により支持しており、ガラス枠5および前枠2をそれぞれ独立して横開き開閉および着脱可能に支持している。ガラス枠5は、上述の施錠装置4を利用して、常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。ガラス枠5の後面側には、ガラス枠5の前後貫通した窓口を塞ぐようにガラスユニット40が設けられている。前枠2の上側に設けられた収容枠2aに遊技盤100が着脱可能にセット保持され(
図4を参照)、常には閉鎖保持されるガラス枠5のガラスユニット40を透して、遊技盤100の前面に設けられた遊技領域PA1aを視認可能に臨ませるようになっている。
【0012】
ガラスユニット40は、前方側の第1ガラス部材41と後方側の第2ガラス部材42とをスペーサを挟んで前後に並設し、第1ガラス部材41と第2ガラス部材42の間に中空層S1を有する複層ガラス構造になっている(
図7を参照)。この中空層S1には、釘モニタ装置200の透過表示部205が配設されている。この釘モニタ装置200については後段にて説明する。
【0013】
図4に示すように、遊技盤100は、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等の透明な合成樹脂を用いて平板状に形成された遊技板部材111を有して構成されている。遊技板部材111は、設計的な板厚が10[mm]に設定されて形成されている。遊技板部材111の前面側には、内外のレール部112,113により囲まれて略円形状の遊技領域PA1aが形成されるようになっている。外レール部113は、下側が開いた円弧状に形成されており、発射機構22から発射された遊技球を遊技領域PA1aへ導くようになっている。内レール部112は、右側が開いた円弧状に形成されており、遊技盤100(遊技板部材111)の前面において外レール部113に対して所定間隔を空けるように配設され、外レール部113との間に発射通路115が形成されるようになっている。遊技領域PA1aの下端部には、遊技球が通過可能なアウト口129が形成されている。
【0014】
図1に示すように、遊技盤100の遊技領域PA1aには、多数本の遊技釘117、風車118、遊技球が入球可能な一般入賞装置121、第1および第2始動入賞装置122,123、大入賞装置124等の各種入賞装置が設けられている。遊技領域PA1aの略中央には、前後貫通した開口部が形成され、その開口部の周囲に枠状のセンター飾り130が設けられている。遊技盤100の後方には、遊技の展開状態に応じた演出画像を表示する画像表示装置140が設けられ、当該開口部を通して画像表示装置140の画像表示部(画面)が視認可能になっている。遊技釘117は、遊技板部材111の前面に形成された下穴に打ち込まれて遊技領域PA1aに配設されている。なお、
図1、
図6および
図9には遊技盤100の概略的な構成を示しており、
図4には遊技釘の記載を省略した状態の遊技盤100の詳細な構成を示している。
【0015】
センター飾り130は、遊技球の流路、画像表示装置140の画像表示部の保護、装飾等の機能を有している。センター飾り130には、遊技の展開状態に応じた演出動作を行う複数の演出装置(上側演出装置150、左下側演出装置160、左上側演出装置170、右側演出装置180、および下側演出装置190)が設けられている。各演出装置は、駆動源として電動モータ(ステッピングモータ)やソレノイド等を備えて構成されている。
図1には、上側演出装置150だけが図示されているが、これらの演出装置については後段にて説明する。
【0016】
センター飾り130の開口部を塞ぐように導光板145が設けられている(
図18も参照)。導光板145の側部にはLED等の光源が設けられている。導光板145は、透明な合成樹脂を用いて平板状に形成され、導光板145の前面もしくは後面に文字や図柄形状の装飾(模様)が形成されている。この装飾は、微細な凹凸を有して形成され、通常時(光源から光が照射されていないとき)には視認され難くなっている。また、この装飾は、光源から光が導光板145の内部を通って照射されたときには、その光を前方に拡散して導光板145において視認可能に表示されるようになっている。
【0017】
なお、上記装飾(模様)は、導光板145の前後両面に形成されてもよい。その場合には、導光板145の前面および後面にそれぞれ、異なる文字や図柄形状の装飾を形成してもよい。また、導光板145の下部にも光源を設け、側部の光源からの光を前方に拡散して表示する第1装飾と、下部の光源からの光を前方に拡散して表示する第2装飾とを形成し、異なる2種類の装飾を表示可能に構成してもよい。さらに、導光板145の上下および左右側部に光源を設け、それぞれの光源からの光を用いて3種類以上の装飾を表示可能に構成してもよい。
【0018】
画像表示装置140の画像表示部は、導光板145を透して視認可能になっている。導光板145と画像表示装置140の画像表示部との間に可動空間MSが形成され(
図18を参照)、この可動空間MS内において上側演出装置150等が動作可能になっている。画像表示装置140の画像表示部の前方位置まで演出動作された上側演出装置150等も、導光板145を透して視認可能になっている。
【0019】
ガラス枠5の下部前面側には、遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿6aおよび下球皿6b)が設けられている。ガラス枠5の上部前面側には、発光ダイオード(LED)やランプ等の電飾装置7や、遊技の展開状態に応じた効果音を発生させるスピーカ8が設けられている。下球皿6bは、ガラス枠5の左右中央に対して左側に寄せた位置に設けられている。これによりガラス枠5の略中央に形成されたスペースに、遊技者により遊技演出に関する操作が可能な演出操作装置70が設けられている。演出操作装置70を挟んで下球皿6bと反対側のガラス枠5の前面には、図示は省略しているが、遊技者による各種の環境設定や演出操作が可能な十字キーおよび操作ボタンが設けられている。
【0020】
図4に示すように、前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられている。前枠2の下部におけるガラス枠5の後側の領域(以降、遊技補助盤20と称する)には、上球皿6aに貯留された遊技球を1球ずつ送り出す整流器21と、整流器21から送り出された遊技球を遊技領域PA1aに向けて打ち出す発射機構22と、発射機構22の作動を制御する発射制御基板23とが設けられている。
【0021】
続いて、ぱちんこ遊技機PM1の後面側の基本構造を説明する。
図5に示すように、前枠2の後面側には、中央に前後連通する開口部を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏機構盤30が設けられている。裏機構盤30の各部には、遊技施設側から供給される遊技球を貯留するタンク部材33と、タンク部材33から供給される遊技球を流下させる樋部材34と、樋部材34を流下する遊技球を払い出す賞球払出ユニット35と、賞球払出ユニット35から払い出された遊技球を上球皿6aもしくは下球皿6bに流下させる裏側通路部材36とが設けられている。
【0022】
遊技盤100の後面側には、ぱちんこ遊技機PM1の作動を統括的に制御する主制御基板51と、遊技展開に応じた演出動作、画像表示、効果照明および効果音等の演出全般の制御を行う演出制御基板52とが設けられている。演出制御基板52は、画像表示装置140と一体化されたユニット(アッセンブリ)の状態で設けられている。なお、
図2および
図3では、主制御基板51および演出制御基板52の後方側を全体的に覆う遊技盤カバー59が設けられている。裏機構盤30の後面側には、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板54と、遊技施設側から受電して各種制御装置や電気・電子部品に電力を供給する電源基板55とが設けられている。これらの制御装置とぱちんこ遊技機PM1各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)で接続されて、ぱちんこ遊技機PM1が作動可能に構成されている。
【0023】
ぱちんこ遊技機PM1は、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2およびガラス枠5が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿6aに遊技球を貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6aに貯留された遊技球が、整流器21によって1球ずつ発射機構22に送り出され、発射機構22により遊技領域PA1aに打ち出される。
【0024】
[ぱちんこ遊技の概略説明]
ぱちんこ遊技機PM1では、遊技領域PA1aを転動流下する遊技球が、第1始動入賞装置122、第2始動入賞装置123、大入賞装置124および一般入賞装置121のいずれかに入球すると、その入賞装置の種別に応じた数の賞球が賞球払出ユニット35により上球皿6a、もしくは上球皿6aが満杯の時には下球皿6bに払い出される。遊技球が第1始動入賞装置122もしくは第2始動入賞装置123に入球すると、主制御基板51において特別図柄遊技の抽選乱数値が取得され、当該乱数値を所定の上限個数まで特別図柄の保留球として一時記憶する。そして、所定の始動条件(変動開始条件)が成立する場合、最先の保留球に係る抽選乱数値に対して特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定を行い、この判定結果に応じた態様で、図柄表示装置126において特別図柄が変動表示されるとともに、画像表示装置140の画像表示部において装飾図柄が変動表示される。特別図柄および装飾図柄の変動表示は、変動パターンに応じた変動時間の経過後に同期的に停止表示される。画像表示装置140における装飾図柄の変動表示や後述する特別遊技が実行されることに伴って、画像表示装置140では、遊技の興趣性を高めたり、大当りの期待度を示唆したりするための演出的な動画像の表示を行うとともに、センター飾り130の上側演出装置150等の演出動作、スピーカ8からの音声演出、ガラス枠5の電飾装置7等の発光演出が実施される。
【0025】
図柄表示装置126において、第1特別図柄もしくは第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合、特別遊技に移行し、大入賞装置124の開閉扉の開閉動作が開始される。画像表示装置140における、大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様となっている。特別遊技(大当り遊技)として、当選した大当り種別(大当り図柄)に応じて、規定ラウンド数の異なる複数種の特別遊技のうちのいずれかが展開される。特別遊技は、大入賞装置124(開閉扉)の1回もしくは複数回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(例えば16R,8R,2R)だけ連続して実行するものである。第1始動入賞装置122、第2始動入賞装置123、大入賞装置124および一般入賞装置121のいずれにも入球しなかった遊技球は、アウト口129を通って遊技盤100の後方側へ排出される。
【0026】
[釘モニタ装置の構成]
このようにぱちんこ遊技機PM1では、遊技盤100の遊技領域PA1aに打ち出された遊技球は、遊技領域PA1aに設けられた遊技釘117や風車118等との接触を繰り返し、各入賞装置(一般入賞装置121、第1および第2始動入賞装置122,123、大入賞装置124)に入賞することで遊技球が獲得される構成となっている。遊技施設において遊技釘117に対して不適正な傾き調整が行われると、一定の発射球数に対して本来設定された各入賞装置への入賞球数が得られなくなることがある。そこで、ぱちんこ遊技機PM1では、遊技釘117に対して不適正な傾き調整が行われていないかを確認するために、釘モニタ装置200を備えている。この釘モニタ装置200について、
図6〜
図9を参照して以下に説明する。
【0027】
釘モニタ装置200は、
図6および
図7に示すように、ガラスユニット40の第1および第2ガラス部材41,42の間の中空層S1に配設された透過表示部205を有して構成される。透過表示部205は、例えば、透明液晶パネルと、透明液晶パネルの後面側に設けられた透明導光板と、透明導光板の側部もしくは下部に設けられた光源とを有し、この光源をバックライトとして用いて透明液晶パネルに画像を表示可能であるとともに、透明液晶パネルおよび透明導光板を透して後方側の遊技盤100を視認可能に構成されている。透過表示部205(透明液晶パネル)は、ガラスユニット40と同様に、遊技盤100の前面(遊技領域PA1a)の略全域を覆う縦横寸法になっている。釘モニタ装置200の画像表示制御は演出制御基板52によって行われる。
【0028】
釘モニタ装置200は、所定の表示切替条件が発生すると、遊技釘117が適正に配設されているか否かを確認するための確認画像(後述の釘画像A)を、遊技釘117が適正に配設されている場合に透過表示部205を透して視認される遊技釘117と正対する領域に前記確認画像が位置するように、透過表示部205に表示するように構成されている。上記表示切替条件は、例えば、ガラス枠5の後面側に表示切替ボタンを設け、この表示切替ボタンが操作されたときである。或いは、ガラス枠5の前面に設けられた十字キーや操作ボタンが操作されて所定の指示コマンド入力があったときに、透過表示部205に確認画像を表示するようにしてもよい。または、ぱちんこ遊技機PM1における大当りの確率を切り替え可能な設定切替ユニットが前枠2に設けられており、この設定切替ユニットに透過表示部205の表示切替ボタンを設けてもよい。もしくは、上記設定切替ユニットにキーを差し込んで確率設定を切り替え可能な状態に操作されたときに、透過表示部205に確認画像を表示するようにしてもよい。もしくは、上記設定切替ユニットに差し込んだキーが表示切替位置まで操作されたときに、透過表示部205に確認画像を表示するようにしてもよい。
【0029】
遊技釘117は、遊技板部材111の前面(遊技領域PA1aを構成する盤面)に対して概ね垂直な方向に立設され、遊技釘117の頭部側が遊技板部材111の前面からガラスユニット40の後面近傍まで延びて形成される。なお、「概ね垂直」とは、遊技釘117が遊技板部材111の前面に対して垂直な場合に加え、遊技釘117が遊技板部材111の前面に対して垂直よりも僅かに傾斜している場合も含むものである。例えば、遊技板部材111の前面の法線に対して遊技釘117(中心線)が上方に5度だけ傾斜している。以下、説明の容易化のため、各実施形態において、各遊技釘が設計通りの傾斜角度(傾き)で配設された状態を、遊技釘が遊技領域に適正に配設(配置)された状態、と称することにする。また、
図9等の遊技釘117を正面から見た図面では、理解しやすいように、遊技釘117が遊技板部材111に対して垂直に配設したものを、適正に配設された状態として説明する。
【0030】
本実施形態では、
図7に示すように、上記確認画像として、遊技釘117が遊技領域PA1aに適正に配設された状態の遊技釘117の頭部の外形を示す円形の釘画像Aを透過表示部205に表示するようになっている。この釘画像Aは、上記のように遊技釘117の傾斜角度と、当該遊技釘117の頭部と透過表示部205までの距離とを考慮して、当該遊技釘117と正対する透過表示部205上の位置に表示されるようになっている。そのため、遊技釘117が適正に配設された状態である場合には、前方から見て当該遊技釘117の頭部と釘画像Aとが重なって見えるようになっている。
【0031】
一方、
図8に示すように、適正な(設計的に適合した)傾斜角度を超えて(上方に)傾斜した遊技釘117′が遊技領域PA1aに配設されている場合には、
図9に示すように、当該遊技釘117′の頭部が、透過表示部205に表示された釘画像A(確認画像)よりも(上方に)飛び出しているように一目で認識することができるようになっている。このように、遊技釘117が適正に配設されているか否かを容易に判断することができる。そのため、例えば、ぱちんこ遊技機PM1を遊技施設に設けられた遊技島(図示せず)に設置する際、もしくは設置した後に、遊技釘117が適正に配設されていることを、専用の治具を用いることなく、容易に確認することができる。
【0032】
釘モニタ装置200は、確認画像として、適正な配置の遊技釘117の頭部の外形を示す釘画像Aの他に、適正な配置の風車118の外形を示す円形の風車画像Bを、当該風車118と正対する透過表示部205の部分に表示するように構成されている。そのため、遊技釘117だけではなく、風車118が適正に配設されているか否かを容易に判断することができる。さらに、釘モニタ装置200は、入賞口の入口寸法L(入賞装置の直上の遊技釘117の間隔寸法)や、遊技釘117の整備内容(適正な向きや角度等)等を示す文字画像を透過表示部205に表示可能になっている。また、上記確認画像(釘画像Aや風車画像B)の表示位置が遊技盤100に配設された遊技釘117等の位置と整合しているか否かを判断するために、遊技盤100の基準位置(例えば、遊技盤100の取付基準穴)を示す基準位置画像を、当該基準位置と正対する透過表示部205の部分に表示するようになっている。また、これらの表示画像が遊技盤100の種類に対して適正な画像であるか否かを判断するために、2次元コード等のコード化(暗号化)された遊技盤100の種類情報等を、透過表示部205における上記表示画像と重ならない位置に表示するように構成されている。
【0033】
釘モニタ装置200は、発射ハンドル9が操作されてぱちんこ遊技機PM1が遊技状態であるときには、遊技展開に応じた演出画像を透過表示部205に表示可能に構成されている。この演出画像は、遊技釘117や風車118等が設けられた遊技領域PA1aと重ならない透過表示部205の領域を中心に表示されることが好ましい。また、発射ハンドル9が操作されておらず、ぱちんこ遊技機PM1が非遊技状態であるときには、デモンストレーション画像(例えば、疑似的な遊技球を用いたゲーム画像等)や、遊技説明画像等を透過表示部205に表示可能に構成されている。
【0034】
本実施形態の釘モニタ装置200では、透過表示部205において、遊技盤100に配設された全ての遊技釘117の釘画像Aを表示するように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、入賞装置の周辺、特に第1および第2始動入賞装置122,123や大入賞装置124等の周辺の、入賞球数や獲得球数との関連性が高い遊技釘117(不適正な釘調整が行われやすい遊技釘117)の釘画像Aだけを表示するようにしてもよい。
【0035】
また、釘モニタ装置200では、透過表示部205をガラスユニット40の第1および第2ガラス部材41,42の間の中空層S1に配設した構成であるが、これに限られるものではない。例えば、透過表示部205を第2ガラス部材42と遊技盤100の前面(遊技領域PA1a)との間の空間に、遊技釘117等に接触しないように配設した構成としてもよい。この場合には、透過表示部205を第2ガラス部材42の後面に接触した状態で配設してもよい。
【0036】
また、例えば、透過表示部205を遊技板部材111の後面側に配設した構成としてもよい。この場合には、遊技領域PA1aに配設された各装置と重ならない(遮蔽されない)位置に、上記コード化(暗号化)された遊技盤100の種類情報等を表示することが好ましい。また、遊技盤100に配設された各装置の輪郭を示す画像を上記基準位置画像として表示して用いるようにしてもよい。また、透過表示部205を遊技板部材111の後面側に配設する場合には、透過表示部ではなく、後方側を透過視認できない通常の表示部(非透過表示部)としてもよい。
【0037】
本実施形態の釘モニタ装置200では、透過表示部205が、透明液晶パネルを用いた構成であるが、これに限られるものではない。例えば、透過表示部205は、透明有機ELパネルを用いた構成であってもよい。また、例えば、上記中空層S1に透過型フィルムを設けるとともに、前枠2やガラス枠5等にレーザープロジェクタ等の投影装置を設け、その投影装置によって当該透過型フィルムに確認画像を投影する構成としてもよい。投影装置としてレーザープロジェクタを用いると、透過型フィルムに投影する画像のピント合わせが不要となるため好適である。
【0038】
また、透過表示部205は、遊技盤100の前面(遊技領域PA1a)の略全域を覆うように設けられているが、これに限られるものではない。例えば、第1および第2始動入賞装置122,123や大入賞装置124等の入賞装置が設けられ、入賞球数や獲得球数との関連性が高い遊技釘117が配設された遊技領域PA1aの下半分のみを覆うように設けてもよい。その場合には、透過表示部205を透して視認される部分と、透過表示部205を透さずに視認される部分とが存在するため、透過表示部205を透過率が高い構成(例えば、透過率90%以上)とし、遊技領域PA1aおよび画像表示部140が不自然に見えないように構成することが好ましい。
【0039】
また、透過表示部205は、確認画像(釘画像A)として、遊技釘117の頭部の外形だけを表示するようになっているが、これに限られるものではない。例えば、遊技釘117が遊技板部材111に対して斜めに配置されている場合には、遊技釘117の頭部の外形だけでなく、遊技釘117の全体形状を示す画像を表示するようにしてもよい。また、例えば、確認画像(釘画像A)として、遊技釘117の頭部の外形と、遊技釘117の中心点(頭部側から見た中心点)を示す画像を表示するようにしてもよい。この場合には、確認画像において、画像の中心から遊技釘117の中心点がどちらの方向に偏っているかによって、遊技板部材111に対する遊技釘117の傾斜方向を認識することができる。
【0040】
[演出装置の構成]
遊技盤100のセンター飾り130には、遊技展開に応じて演出動作を行う上側演出装置150、左下側演出装置160、左上側演出装置170、右側演出装置180、および下側演出装置190が設けられている。これらの演出装置について
図10〜
図19を参照して以下に説明する。
【0041】
上側演出装置150は、
図10および
図11に示すように、センター飾り130の上部前側に設けられる。上側演出装置150は、センター飾り130の上部前側に取り付け固定される上側ベース部151と、上側ベース部151の前側に斜め方向に上下移動可能に支持される上側支持部152と、上側支持部152の前側に回転可能に支持される副表示装置153と、上側支持部152に支持されて副表示装置153の前方側に配設される第1上側演出部材154と、上側支持部152に斜め方向に上下移動可能に支持されて副表示装置153の前方側に配設される第2上側演出部材155と、これらを動かす駆動機構(電動モータや歯車機構等)とを有して構成される。副表示装置153は、前面の画像表示部(画面)に演出画像を表示することができるように構成されている。
【0042】
上側演出装置150は、通常の遊技状態(演出待機中)のときには、
図10に示すように、上側ベース部151に対して上側支持部152が上方へ移動し、副表示装置153が左右方向に延びるように回転し、第2上側演出部材155が上方へ移動するようになっている。このとき、第1上側演出部材154と第2上側演出部材155が左右に並んで一体化し、前方から見て第1および第2上側演出部材154,155により副表示装置153の前方が覆われた状態となる。またこのとき、第1および第2上側演出部材154,155は、上側支持部152および副表示装置153とともに、画像表示装置140の画像表示部(画面)の前方に重ならないセンター飾り130の上部に位置する。この状態において、副表示装置153の画像表示部に演出画像を表示すると、この画像から照射される光により第1および第2上側演出部材154,155が発光表示されるようになっている。
【0043】
そして、所定の遊技状態(演出動作時)のときには、
図10に示す状態から、上側ベース部151に対して上側支持部152とともに副表示装置153、第1上側演出部材154および第2上側演出部材155が左斜め下方に移動するようになっている。このとき、副表示装置153、第1上側演出部材154および第2上側演出部材155は、画像表示装置140の画像表示部(画面)の前方に重なる位置となる。さらに、
図11に示すように、遊技展開に応じて、上側支持部152に対して第2上側演出部材155が右斜め下方に移動し、副表示装置153が上下方向に延びるように回転するようになっている。このとき、前方から副表示装置153の画像表示部の略全体を視認可能な状態となり、この画像表示部に表示される演出画像を視認可能な状態となる。
【0044】
左下側演出装置160は、
図10に示すように、遊技盤100の遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の左下側に設けられる。なお、
図10は、遊技盤100から遊技板部材111を除いた状態の図である。左下側演出装置160は、
図12に示すように、遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の左下側に配設される左下側ベース部161と、左下側ベース部161の後側に左右移動可能に支持される左下後側演出部材162と、左下側ベース部161の前側に左右揺動可能に支持される左下前側演出部材163と、これらを動かす駆動機構(電動モータや歯車機構等)とを有して構成される。
【0045】
左上側演出装置170は、
図10に示すように、遊技盤100の遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の左上側に設けられる。左上側演出装置170は、左下側演出装置160の上方に並んで配設される。左上側演出装置170は、
図12に示すように、遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の左上側に配設される左上側ベース部171と、左上側ベース部171の後側に左右移動可能に支持される左上後側演出部材172と、左上側ベース部171の前側に上下移動可能に支持される左上前側演出部材173と、これらを動かす駆動機構(電動モータや歯車機構等)とを有して構成される。
【0046】
左下側演出装置160および左上側演出装置170は、通常の遊技状態(演出待機中)のときには、
図12に示すように、左下側演出装置160の左下後側演出部材162が左下側ベース部161に対して左方に移動し、左下前側演出部材163が上方へ揺動するようになっている。また、左上側演出装置170の左上後側演出部材172が左上側ベース部171に対して左方に移動し、左上前側演出部材173が上方へ移動するようになっている。このとき、左上後側演出部材172が左上側ベース部171の後方に隠れ、左下後側演出部材162が左下側ベース部161の後方に隠れた状態となる。
【0047】
そして、所定の遊技状態(演出動作時)のときには、
図12に示す状態から、
図13に示すように、左下側演出装置160の左下前側演出部材163が下端部を揺動中心として左下側ベース部161に対して右方に揺動するようになっている。このとき、左下前側演出部材163が画像表示装置140の画像表示部(画面)の前方に重なる位置となる。さらに、左上側演出装置170の左上前側演出部材173が左上側ベース部171に対して下方に移動するようになっている。このとき、左上前側演出部材173の下端部が、右方に揺動した左下前側演出部材163の上方に近づいた位置となる。このように左上前側演出部材173および左下前側演出部材163が倒壊するような演出動作を行うようになっている。
【0048】
また、所定の遊技状態(演出動作時)のときには、
図12に示す状態から、左下側演出装置160の左下後側演出部材162が左下側ベース部161に対して右方に移動し、左上側演出装置170の左上後側演出部材172が左上側ベース部171に対して右方に移動し、左下および左上後側演出部材162,172が画像表示装置140の画像表示部(画面)の前方に出現することも可能である。左下前側演出部材163が左右に揺動し、左上前側演出部材173が上下に移動するのに応じて、左下および左上後側演出部材162,172が左右に移動するようにすれば、奥行きのある立体感に富んだ演出動作を行うことが可能である。
【0049】
右側演出装置180は、
図10に示すように、遊技盤100の遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の右側に設けられる。右側演出装置180は、
図14に示すように、遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の右側に配設される右側ベース部181と、右側ベース部181の下部後側に左右移動可能に支持される右下後側演出部材182と、右側ベース部181の上部後側に左右移動可能に支持される右上後側演出部材183と、右側ベース部181の前側に左右揺動可能に支持される右前側演出部材184と、これらを動かす駆動機構(電動モータや歯車機構等)とを有して構成される。
【0050】
右側演出装置180は、通常の遊技状態(演出待機中)のときには、
図14に示すように、右下および右上後側演出部材182,183が右側ベース部181に対して右方に移動し、右前側演出部材184が上方へ揺動するようになっている。このとき、右下および右上後側演出部材182,183が右側ベース部181の後方に隠れた状態となり、右前側演出部材184が上下方向に延びた状態となる。
【0051】
そして、所定の遊技状態(演出動作時)のときには、
図14に示す状態から、
図15に示すように、右前側演出部材184が下端部を揺動中心として右側ベース部181に対して左方に揺動するようになっている。このとき、右前側演出部材184が画像表示装置140の画像表示部(画面)の前方に重なる位置となる。また、
図14に示す状態から、右下および右上後側演出部材182,183が右側ベース部181に対して左方に移動し、右下および右上後側演出部材182,183が画像表示装置140の画像表示部(画面)の前方に出現することも可能である。右前側演出部材184が左右に揺動するのに応じて、右下および右上後側演出部材182,183が左右に移動するようにすれば、奥行きのある立体感に富んだ演出動作を行うことが可能である。
【0052】
下側演出装置190は、遊技盤100の遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の中央下側に設けられる(
図18を参照)。下側演出装置190は、
図16に示すように、遊技板部材111の後側におけるセンター飾り130の中央下側に配設される下側ベース部191と、下側ベース部191の前側に上下移動可能に支持される下側支持部192と、下側支持部192の前側に回転可能に支持される第1および第2後側演出部材193,194と、下側支持部192に左右移動可能に支持されて第1および第2後側演出部材193,194の前方側に配設される第1および第2前側演出部材195,196と、これらを動かす駆動機構(電動モータや歯車機構等)とを有して構成される。
【0053】
下側演出装置190は、通常の遊技状態(演出待機中)のときには、
図16に示すように、下側ベース部191に対して下側支持部192が下方へ移動し、第1および第2後側演出部材193,194が第1および第2前側演出部材195,196の後方に隠れるように回転し、第1および第2前側演出部材195,196が互いに近づく方向に移動するようになっている。このとき、第1前側演出部材195と第2前側演出部材196が近接して左右に並んで一体化し、前方から見て第1および第2前側演出部材195,196により第1および第2後側演出部材193,194の前方が覆われた状態となる。またこのとき、第1および第2後側演出部材193,194は、第1および第2前側演出部材195,196の後方に隠れた状態となる。
【0054】
そして、所定の遊技状態(演出動作時)のときには、
図16に示す状態から、下側ベース部191に対して下側支持部192とともに第1および第2後側演出部材193,194、並びに、第1および第2前側演出部材195,196が上方に移動するようになっている。このとき、第1および第2後側演出部材193,194、並びに、第1および第2前側演出部材195,196は、画像表示装置140の画像表示部(画面)の前方に重なる位置となる。さらに、
図17に示すように、遊技展開に応じて、下側支持部192に対して第1および第2前側演出部材195,196が互いに離れる方向に移動し、第1後側演出部材193が上方に回転し、第2後側演出部材194が下方に回転するようになっている。このとき、第1前側演出部材195と第2前側演出部材196とが左右に開き、その隙間を介して前方から第1および第2前側演出部材195,196の間に配置された装飾部が視認可能な状態となる。またこのとき、第1後側演出部材193が第1および第2前側演出部材195,196の上方に出現して前方から視認可能な状態となり、第2後側演出部材194が第1および第2前側演出部材195,196の下方に出現して前方から視認可能な状態となり、第1および第2後側演出部材193,194と、第1および第2前側演出部材195,196の間に配置された装飾部とが一体化して、複数の星が並んだ一体的な装飾形状が形成されるようになっている。
【0055】
上側演出装置150、左下側演出装置160、左上側演出装置170、右側演出装置180および下側演出装置190の上記のような演出動作は、
図18に示すように、センター飾り130の前端側に設けられた導光板145と画像表示装置140の画像表示部(画面)との間に形成された可動空間MSにおいて行われる。具体的には、可動空間MS内の導光板145に最も近い位置において、上側演出装置150の上側支持部152、副表示装置153、第1上側演出部材154および第2上側演出部材155が演出動作を行うようになっている。可動空間MS内の上側演出装置150が演出動作を行う空間よりも後方の位置において、左下側演出装置160、左上側演出装置170、右側演出装置180および下側演出装置190が上記のように演出動作を行うようになっている。なお、左下側演出装置160、左上側演出装置170、右側演出装置180および下側演出装置190は、可動空間MS内の前後方向に略同一位置において演出動作を行うようになっている。
【0056】
このように、上側演出装置150、左下側演出装置160、左上側演出装置170、右側演出装置180および下側演出装置190は、画像表示装置140と導光板145との間の半密閉空間で非常に限られたスペースである可動空間MS内で演出動作を行うようになっている。そのため、ぱちんこ遊技機PM1を製造工場から出荷して遊技施設まで搬送する際に、振動等によって上記演出装置の構成部材が動くと、他の装置や構成部材と衝突して破損する等の不具合が生じる場合がある。特に、上側演出装置150は、導光板145の後面近傍において、第1および第2上側演出部材154,155が上下動作可能になっているため、搬送時の振動等によって第1および第2上側演出部材154,155が動くと、導光板145の後面を損傷させる場合がある。そこで、ぱちんこ遊技機PM1では、搬送時の演出装置等の破損を防ぐための緩衝部材250を演出装置の可動空間MSに配設(収容)可能になっている。
【0057】
緩衝部材250は、
図18および
図19に示すように、透明な合成樹脂によって形成され、内部への気体の給排に応じて膨張および収縮可能なエアパッキンである。緩衝部材250の端部には管状の取手部251が設けられ、この取手部251から内部に気体を供給可能に構成されている。取手部251は、緩衝部材250内への気体供給が終わると、熱溶着により閉じられて緩衝部材250内の気体が排出されないようになっている。導光板145の右上角部には、導光板145と画像表示装置140との間に形成された可動空間MSと遊技盤100の前方空間とに連通する開口部146が形成されている(
図1も参照)。開口部146の大きさは、遊技球が開口部146を通って可動空間MS内に入らない大きさに(遊技球の直径よりも小さく)なっている。開口部146は、画像表示装置140の画像表示部(画面)の表示領域と非表示領域(センター飾り130側の領域)との境界近傍に形成され、画像表示部の視認性を損なわないようになっている。緩衝部材250は、内部の気体を排出して収縮した状態で開口部146から可動空間MS内に挿入して配設可能になっている。緩衝部材250が可動空間MS内に配設されたときには、取手部251が開口部146から外に飛び出すようになっており、この取手部251から緩衝部材250内に気体を供給して膨張させることができるようになっている。
【0058】
ぱちんこ遊技機PM1が製造工場において組み立てられ(導光板145が組み付けられ)、遊技盤100における上側演出装置150等の動作確認が終わると、緩衝部材250が内部の気体を排出して収縮した状態で開口部146から可動空間MS内に挿入される。そして、開口部146から外に飛び出している取手部251から緩衝部材250内に気体を供給して、可動空間MS内に配設された緩衝部材250を膨張させる(
図18の状態)。緩衝部材250は、開口部146よりも大きくなるまで膨張され、開口部146から取り出し困難となる。緩衝部材250内への気体供給が終わると、取手部250を熱溶着により閉じて緩衝部材250内の気体が排出されないようにする。このように可動空間MS内に配設された緩衝部材250は、上下方向において、上側演出装置150と、センター飾り130の下部のステージ部131および下側演出装置190との間に配設された状態となる。また、当該緩衝部材250は、前後方向において、導光板145と画像表示装置140の画像表示部(画面)との間に配設された状態となる。
【0059】
このように緩衝部材250が可動空間MSに配設された状態において、ぱちんこ遊技機PM1は製造工場から出荷して遊技施設まで搬送される。そのため、搬送中において、上側演出装置150の第1および第2上側演出部材154,155等や下側演出装置190の第1および第2前側演出部材195,196等が上下方向に動いても、それらの部材が緩衝部材250に当接して保護されるようになっている。このようにぱちんこ遊技機PM1では、緩衝部材250を可動空間MSに配設可能であるため、搬送中の振動等により、上側演出装置150の第1および第2上側演出部材154,155等が下方に動くことを緩衝部材250によって防ぐことができる。従って、搬送中に上側演出装置150が下方に動いて導光板145の後面を損傷させたり、上側演出装置150等が破損することを防止することができる。また、緩衝部材250により、下側演出装置190の第1および第2前側演出部材195,196等が上方に動いて破損すること等も防止することができる。
【0060】
ぱちんこ遊技機PM1が遊技施設まで搬送されて遊技島に設置されると、開口部146から外に飛び出している取手部251に治具(針状部材等)を用いて穴をあけて(もしくは取手部250を切断して)、可動空間MSに配設された緩衝部材250内の気体を排出させて収縮させる(
図19の状態)。そして、収縮させた状態の緩衝部材250を、取手部250を持って可動空間MSから開口部146を通って抜き出すことができるようになっている。このように、遊技施設に設置した後には、上記のように治具を用いて緩衝部材250(取手部250)に穴をあけて収縮させ、緩衝部材250を開口部146から引き抜くことができるため、可動空間MSから緩衝部材250を容易に取り除くことができる。また、緩衝部材250は気体が排出されて収縮された状態なので、従来の緩衝部材よりも嵩張らずに処理が容易である。
【0061】
本実施形態の緩衝部材250は、導光板145が組み付けられた後に、開口部146から緩衝部材250を可動空間MS内に挿入して配設する構成について説明したが、これに限られるものではない。例えば、遊技盤100の組み立て工程において導光板145が組み付けられる前に、緩衝部材250を可動空間MSに配設するようにしてもよい。また、この場合に、
図20に示すように、下側演出装置190の第1および第2前側演出部材195,196等を上方位置に移動させておき、緩衝部材250を第1および第2前側演出部材195,196の前面と、導光板145の後面との間に配設するようにしてもよい。また、左下側演出装置160の左下前側演出部材163や右側演出装置180の右前側演出部材182を可動空間MS側に揺動させておき、緩衝部材250を左下前側演出部材163や右前側演出部材182の前面と、導光板145の後面との間に配設するようにしてもよい。このようにすると、緩衝部材250のサイズ(前後方向のサイズ)を小さくすることができる。
【0062】
本実施形態では、1個の緩衝部材250を可動空間MSに配設する構成について説明したが、複数の緩衝部材250を可動空間MSに配設するようにしてもよい。その場合には、複数の緩衝部材250のそれぞれの取手部251を開口部146から外に飛び出すようにしておくことが好ましい。
【0063】
また、緩衝部材250の取手部251が搬送中に可動空間MS内に入ってしまわないように、取手部251を引っ掛ける溝部(係止部)を開口部146もしくは開口部146の近傍に設けてもよい。或いは、緩衝部材250内への気体供給時に、取手部251の先端部が、開口部146を通らない大きさに膨らむように構成してもよい。または、取手部251の先端部にリング状部材を設けるなどして、取手部251の先端部を開口部146を通らない大きさに構成しておいてもよい。
【0064】
本実施形態では、開口部146から外に飛び出している取手部251に穴をあけて緩衝部材250を収縮させる場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、開口部146から治具(例えば針状部材)を可動空間MS内に挿入して、その治具により緩衝部材250に穴をあけて収縮させるようにしてもよい。また、本実施形態では、取手部250を熱溶着により閉じて気体が排出されてないようにする構成について説明したが、これに限られるものではない。例えば、取手部250内に逆止弁等を設けて気体が排出されないようにしてもよい。この場合には、逆止弁よりも緩衝部材250の本体側に穴をあけて収縮させるようになる。
【0065】
また、緩衝部材250は、ゴム材料等の弾性材料を用いて形成されてもよい。さらに、エアパッキンに限らず、スポンジ材料によって構成され緩衝部材や、紐状の発泡スチロールを纏めて構成された緩衝部材等であってもよい。導光板145に形成される開口部146の大きさを適宜変更してもよい。また、開口部146は、導光板145の何れの部分に形成されてもよく、或いは導光板145ではなくセンター飾り130等に形成されてもよい。
【0066】
〔遊技盤の変形例〕
上記遊技盤100の変形例である遊技盤300について、
図21を参照して以下に説明する。遊技盤300は、上記遊技盤100と同様に、透明な合成樹脂を用いて平板状に形成された遊技板部材311を有して構成される。遊技板部材311の前面側には、内外のレール部312,313により囲まれて略円形状の遊技領域PA1bが形成されるようになっている。遊技領域PA1bの下端部には、遊技球が通過可能なアウト口329が形成されている。また、遊技領域PA1bには、多数本の遊技釘317、風車318、遊技球が入球可能な一般入賞装置321、始動入賞装置322、大入賞装置324等の各種入賞装置が設けられている。なお、
図20では図示を省略しているが、遊技盤300には、上述の遊技盤100と同様に、センター飾りにおける複数の演出装置および画像表示装置が設けられている。大入賞装置324には前方側を覆うカバー部材が設けられているが、
図20ではこのカバー部材の図示が省略されている。遊技板部材311の左下部および右上部の遊技領域PA1bの外側にはそれぞれ、遊技盤300を前枠2の収容枠2aに取り付ける際の位置決めの基準位置となる基準穴319が形成されている。
【0067】
遊技盤300の遊技板部材311は、遊技板部材311の後面に形成された溝部dにより線画状に描かれた装飾絵柄Dを有している。溝部dは、切削加工等の機械加工により、遊技板部材311の後面側に彫り刻まれて、例えばR溝状、V溝状等に形成される。上記のように遊技板部材311は透明な合成樹脂を用いて形成されているため、前方から遊技板部材311を透して装飾絵柄Dを視認可能に構成されている。装飾絵柄Dは、遊技板部材311の後面全域に形成することが可能であるが、遊技領域PA1bの外側で、且つ遊技盤300を前枠2に取り付ける際の位置決めの基準位置となる基準穴319の近傍以外の部分(領域)に形成されることが好ましい。
【0068】
例えば、V溝状の溝部dによって装飾絵柄Dを形成する場合には、幅3[mm]の加工刃によって彫刻加工を施すものであり、刃先端のテーパ部を利用して加工刃のZ軸方向(法線方向)の動きにより幅を可変させることが可能である。また、刃先端90度により彫刻最大幅は3[mm]となり、併せてXY軸方向の動きによりデザイン彫刻を行って形成することができる。
【0069】
遊技板部材311の前面側の遊技領域PA1bには、複数の下穴が形成され、それらの下穴にそれぞれ遊技釘317が打ち込まれて設けられている。そこで、装飾絵柄Dを形成する際に遊技板部材311の後面に形成される溝部dの深さは、遊技釘317の打ち込み深さを考慮して、当該遊技釘317の先端部まで到達しない深さに設定され、その設定値に基づいて装飾絵柄Dが形成されるようになっている。例えば、遊技板部材311の厚みが10[mm](公差±0.5[mm])に形成され、遊技釘317が遊技板部材311に対して8.3[mm]の深さまで打ち込まれる設計である場合には、装飾絵柄Dを形成する溝部dの深さは、例えば1.0[mm]以内に設定される。このようにすれば、遊技板部材311の後面に装飾絵柄Dを形成しても、遊技板部材311に打ち込まれる遊技釘317の先端部が装飾絵柄D内に貫通して飛び出すことを確実に防止でき、遊技板部材311の強度を維持することができる。
【0070】
遊技釘317が打ち込まれていない領域(例えば、遊技領域PA1bの外側)については、装飾絵柄Dを形成する際の溝部dの深さを、遊技釘317が打ち込まれている領域(遊技領域PA1bの内側)よりも深く(例えば、1.5[mm]以内等に)設定してもよい。このように装飾絵柄Dを形成する溝部dの深さを設定することにより、遊技釘317の配置や遊技釘317の保持力に影響を与えることなく、遊技板部材311の後面に装飾絵柄Dを形成することができる。また、装飾絵柄Dを形成することによる遊技板部材311の強度低下についても、遊技板部材311としての機能(強度)を確実に維持することができる。
【0071】
遊技板部材311は、所定の加工により所定の厚さ(約10[mm])に形成されているが、加工工作物であるため、当然ながら所定の厚み公差を有している。遊技板部材311が所定の厚さおよび形状に加工形成された後に、装飾絵柄Dが遊技板部材311の後面に形成される。このとき、遊技板部材311の前面(加工機械の載置面)を基準にして装飾絵柄Dが形成されるが、その装飾絵柄Dを形成する際の溝部dの深さが遊技板部材311の厚み公差よりも小さい場合には、遊技板部材311の後面に装飾絵柄Dが形成されない場合が生じる。なお、装飾絵柄Dを形成する加工公差は、遊技板部材311の厚み公差よりも小さいことが前提である。そこで、装飾絵柄Dを形成する際の溝部dの深さは、遊技板部材311の厚み公差を考慮して、当該厚み公差よりも大きい深さに設定され、その設定値に基づいて装飾絵柄Dが形成されるようになっている。例えば、遊技板部材311の板厚が10[mm]であり、厚み加工公差が±0.5[mm]である場合には、装飾絵柄Dを形成する溝部dの深さは0.5[mm]より大きい値に設定される。すなわち、遊技板部材311の厚み加工公差が板厚の±5%である場合には、溝部dの深さは板厚の5%より大きい値に設定されて装飾絵柄Dが形成される。このようにすれば、遊技板部材311が最大の厚み公差を有している場合であっても、遊技板部材311の後面に確実に装飾絵柄Dを形成することができる。このように、透明な遊技板部材311の後面に、溝部dによる装飾絵柄Dが形成されることにより、遊技板部材311、すなわち遊技盤300の装飾性を向上させることができる。特に、遊技板部材311の概略縦横寸法が500[mm]×500[mm]程度であることを考慮すると、板厚の5%程度の深さまで溝部dを形成するように設定することにより確実に装飾加工が反映される。
【0072】
このような装飾絵柄Dを、上述した第1実施形態における、画像表示装置140、導光板145および上側演出装置150等の複数の演出装置を備えた遊技盤100の遊技板部材111の後面に形成してもよい。また、遊技盤300は、上述の遊技盤100と同様に、画像表示装置、導光板および複数の演出装置が設けられており、画像表示装置と導光板との間の演出装置の可動空間内に、緩衝部材を配設することが可能になっている。さらに、遊技盤300の前方には、上述の遊技盤100と同様に、釘モニタ装置が設けられている。
【0073】
遊技板部材311の後方もしくは側方に照明部を設け、その照明部から装飾絵柄Dに光を当てて装飾効果を高めるように構成することも可能である。その場合には、遊技盤300の前方の釘モニタ装置によって釘画像を表示して確認中するときには、上記照明部から光を照射させないように制御することが好ましい。そのようにすれば、当該光の乱反射によって遊技釘の確認が行い難くなることを防止できる。
【0074】
図21に示すように、遊技盤300に設けられたセンター飾りや各入賞装置のベース部材やカバー部材等に、上記装飾絵柄Dと同様の装飾絵柄を形成し、遊技板部材311の後面に形成された装飾絵柄Dと前方から見て一連的な装飾絵柄となるように構成してもよい。また、画像表示装置の画像表示部において、遊技板部材311の後面等に形成された装飾絵柄Dと一連的になる絵柄画像を表示して、装飾絵柄Dを利用した画像演出を行うようにしてもよい。例えば、始動入賞装置への遊技球の入球を契機に行われる抽選結果に応じて、画像表示装置の画像表示部において変動表示される装飾図柄の背景画像を、遊技板部材311の後面等に形成された装飾絵柄Dと一連的な絵柄画像としてもよい。或いは、画像表示部に変動表示される装飾図柄自体を、遊技板部材311の後面等に形成された装飾絵柄Dと一連的な絵柄画像(模様)としてもよい。
【0075】
遊技板部材311の前面側には、内外のレール部等の遊技構成部材を取り付けるためのピン等が打ち込まれており、このようなピン等が打ち込まれている領域については、装飾絵柄Dを形成する際の溝部dの深さを、上記ピン等に干渉しない深さに設定されることが好ましい。装飾絵柄Dを形成する際の溝部dは、遊技板部材311においてザグリによる加工が難しいため、溝部dの幅を広くするには、底側に向かうにつれて幅が小さくなる断面形状(R溝状、V溝状)の溝部dの深さを深くする必要がある。しかしながら、遊技板部材311の強度を維持するため、上述のように溝部dの深さが設定されることが好ましい。上述の第1実施形態では、遊技盤100,300の前面側に遊技領域PA1a,PA1bが形成されているが、これに限られるものではない。遊技盤100,300が透明な遊技板部材111,311によって構成されているため、遊技領域PA1a,PA1bを遊技板部材111,311の後面側に形成する構成としてもよい。
【0076】
[遊技機の第2実施形態]
次に、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機について説明する。
図22に示すように、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機PM2においては、ガラス枠505および遊技盤600以外の構成が第1実施形態と同様の構成である。そのため、ガラス枠505および遊技盤600以外の構成について、第1実施形態の場合と同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0077】
[ガラス枠の構成]
第2実施形態のガラス枠505について、
図22〜
図28を参照して以下に説明する。第2実施形態のガラス枠505は、
図25に示すように、窓枠520と、ガラスユニット540とを主体に構成される。窓枠520は、樹脂材料を用いて枠状に形成され、上下のヒンジ機構3a,3bを利用して、前枠2の前面側に横開き開閉および着脱可能に組み付けられる。窓枠520の下部前面側には、第1実施形態と同様に、上下の球皿(上球皿6aおよび下球皿6b)や、演出操作装置70が設けられる。窓枠520の上部前面側には、第1実施形態と同様に、電飾装置7や、スピーカ8が設けられる。窓枠520の中央部に、前後方向に開口した窓口521が形成される。
【0078】
図26に示すように、窓枠520の後面側に、ガラスユニット540の外周形状に合わせた枠状の収容枠部522が形成される。収容枠部522には、ガラスユニット540が着脱可能に取り付けられる。収容枠部522の左右上部に、ガラスユニット540を収容枠部522に対して着脱可能に取り付け保持するためのガラス保持部523が設けられる。ガラス保持部523は、
図27に示すように、収容枠部522に取り付けられたガラスユニット540(スペーサ543)の(左側もしくは右側の)上縁部後面側に係脱可能に係合する。
【0079】
また、
図26に示すように、収容枠部522の上端部に、詳細は後述する保護部材560(
図28を参照)の第1係合片部561aが係合可能なハウジング状の第1保護部材係合部524aが形成される。収容枠部522の左下部に、保護部材560の第2係合片部561bが係合可能なハウジング状の第2保護部材係合部524bが形成される。収容枠部522の右下部に、保護部材560の第3係合片部561cが係合可能なハウジング状の第3保護部材係合部524cが形成される。第1〜第3保護部材係合部524a〜524cは、収容枠部522におけるガラスユニット540の取り付けを妨げない位置に配設される。
【0080】
ガラスユニット540は、
図27に示すように、前方側の第1ガラス部材541と後方側の第2ガラス部材542とをスペーサ543を挟んで前後に並設し、第1ガラス部材541と第2ガラス部材542の間に中空層S2を有する複層ガラス構造になっている。ガラスユニット540は、窓枠520の窓口521を塞いで収容枠部522に取り付けられる。これにより、
図22に示すように、前枠2の前面を覆って閉鎖保持されるガラス枠505のガラスユニット540を透して、遊技盤600の前面に設けられた遊技領域PA2aを視認可能に臨ませるようになっている。
【0081】
本実施形態では、例えば、ぱちんこ遊技機PM2を製造工場から出荷して遊技施設まで搬送する際、ガラスユニット540に代えて、遊技盤600の前方を覆う保護部材560を窓枠520の収容枠部522に取り付けることができるようになっている(
図23を参照)。保護部材560は、
図28に示すように、コートボール紙等の薄い板材を用いて、ガラスユニット540と同様の外周形状を有する板状に形成される。保護部材560の上端部に、収容枠部522の第1保護部材係合部524aに係合可能な第1係合片部561aが形成される。保護部材560の左下部に、収容枠部522の第2保護部材係合部524bに係合可能な第2係合片部561bが形成される。保護部材560の右下部に、収容枠部522の第3保護部材係合部524cに係合可能な第3係合片部561cが形成される。保護部材560の第1〜第3係合片部561a〜561cがそれぞれ収容枠部522の第1〜第3保護部材係合部524a〜524cに係合した状態で、保護部材560が収容枠部522に取り付け保持される。
【0082】
保護部材560の前面中央部に、印刷等によって型式表示部562が形成される。型式表示部562には、ぱちんこ遊技機PM2の型式に関する目視可能な情報(例えば、ぱちんこ遊技機PM2の型式名を表示する文字等)や、所定の読み取り機(図示せず)を用いて識別可能な情報(例えば、ぱちんこ遊技機PM2の型式に関する識別情報を含む二次元コード等)が記載される。なお、型式表示部562に記載される情報は、ぱちんこ遊技機PM2の型式(遊技盤600の種類)によって異なるものであるため、
図23および
図28において二点鎖線を用いて簡略的に記載している。
【0083】
保護部材560における型式表示部562と重ならない部分に、遊技盤600の遊技釘617(
図22および
図29を参照)を視認可能な視認穴563が形成される。この視認穴563は、遊技盤600の各遊技釘617に対応して複数設けられる。各視認穴563は、保護部材560における、遊技盤600(遊技領域PA2a)において適正な配置の遊技釘617の頭部619と正対する部分に形成される(
図24を参照)。
【0084】
ぱちんこ遊技機PM2を製造工場から出荷して遊技施設まで搬送する際、ガラス枠505の窓枠520(収容枠部522)からガラスユニット540を取り外した状態のぱちんこ遊技機PM2と、当該取り外したガラスユニット540とが別個に梱包される。このとき、ガラスユニット540に代えて、窓枠520の収容枠部522に保護部材560が取り付けられる。保護部材560を収容枠部522に取り付ける際、保護部材560を一時的に弾性変形させつつ、保護部材560の第1〜第3係合片部561a〜561cをそれぞれ収容枠部522の第1〜第3保護部材係合部524a〜524cに係合させることで、ガラスユニット540と厚さの異なる保護部材560が収容枠部522に取り付け保持される。
【0085】
ぱちんこ遊技機PM2が遊技施設まで搬送されると、当該遊技施設への納入の際、例えば遊技施設に設けられた遊技島(図示せず)にぱちんこ遊技機PM2を設置するときに、遊技釘617の確認が行われる。遊技釘617の確認を行う際、確認者は、ぱちんこ遊技機PM2の正面側から(ぱちんこ遊技機PM2の前面に対し正対して所定の距離だけ離れた位置から)保護部材560の各視認穴563を目視する。前述したように、各視認穴563は、保護部材560における、遊技盤600(遊技領域PA2a)において適正な配置の遊技釘617の頭部619と正対する部分に形成される。そのため、
図24に示すように、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていれば、視認穴563を通じて遊技釘617の頭部619が全体的に視認される。一方、適正な(設計的に適合した)傾斜角度を超えて(上方に)傾斜した遊技釘617´が配置されている場合、当該遊技釘617´の頭部619´が視認穴563に対して保護部材560の後側に隠れるようにずれるため、視認穴563を通じて遊技釘617´の頭部619´が部分的に視認される。これにより、確認者は、視認穴563を通じて頭部619が全体的に視認される遊技釘617を、適正に配置された状態の遊技釘として認識し、視認穴563を通じて頭部619´が部分的に視認される遊技釘617´を、適正に配置された状態でない遊技釘として認識することができる。
【0086】
また、遊技釘617の確認を行う際、確認者は、保護部材560の型式表示部562に記載された情報を利用して、保護部材560が遊技釘617の確認を行うぱちんこ遊技機PM2の型式に対応したものであるかを確認することが可能である。例えば、確認者の目視により、型式表示部562に記載されたぱちんこ遊技機PM2の型式名を確認する。また例えば、所定の読み取り機(図示せず)を用いて、型式表示部562に記載されたぱちんこ遊技機PM2の型式に関する識別情報を含む二次元コードを読み取ることにより、ぱちんこ遊技機PM2の型式名を確認する。この場合、二次元コードは、保護部材560が真正品であることを認識可能な情報を含むようにしてもよい。確認者により遊技釘617が適正に配置されていることが確認されると、保護部材560は、窓枠520の収容枠部522から取り外される。そして、搬送の際に別個に梱包されていたガラスユニット540が、窓枠520の収容枠部522に取り付けられる。
【0087】
なお、遊技盤600のみを製造工場から出荷して遊技施設まで搬送する際、遊技盤600とともに保護部材560が梱包される。遊技盤600が遊技施設まで搬送されると、当該遊技施設への納入の際、例えば交換前の遊技盤が取り外されたぱちんこ遊技機の前枠2に遊技盤600をセットするときに、遊技釘617の確認が行われる。遊技釘617の確認を行う際、ガラスユニット540が一時的に取り外され、上述の場合と同様にして、窓枠520の収容枠部522に保護部材560が取り付けられる。これにより、確認者は、ぱちんこ遊技機PM2の正面側から保護部材560の各視認穴563を目視することで、上述の場合と同様にして、遊技釘617の確認を行うことができる。確認者により遊技釘617が適正に配置されていることが確認されると、保護部材560は、窓枠520の収容枠部522から取り外される。そして、一時的に取り外されていたガラスユニット540が、窓枠520の収容枠部522に取り付けられる。
【0088】
このように、第2実施形態によれば、遊技盤600の前方を覆う板状の保護部材560を、ガラス枠505の窓枠520に取り付けることが可能であり、保護部材560の視認穴563は、保護部材560における、遊技盤600(遊技領域PA2a)において適正な配置の遊技釘617の頭部619と正対する部分に形成される。これにより、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていない場合、遊技釘617の頭部619が視認穴563に対して保護部材560の後側に隠れるようにずれるため、遊技釘617が適正に配置されているか否かを容易に判断することが可能になり、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていることを容易に確認することができる。保護部材560が窓口521を塞いで窓枠520に取り付けられることで、遊技領域PA2aに配設された全ての遊技釘617について、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていることを容易に確認することが可能である。
【0089】
また、ぱちんこ遊技機PM2を搬送する際に、ガラスユニット540に代えて、保護部材560を窓枠520の収容枠部522に取り付けることが可能である。このように、ぱちんこ遊技機PM2を搬送する際に用いられる保護部材560に、遊技釘617を視認することが可能な視認穴563を形成することで、専用の治具を用いることなく、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていることを容易に確認することができる。ぱちんこ遊技機PM2を製造工場から出荷して搬送する際に、ガラスユニット540に代えて、保護部材560を窓枠520の収容枠部522に取り付けることで、製造工場から出荷される全てのぱちんこ遊技機PM2について、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていることを容易に確認することが可能である。
【0090】
なお、ぱちんこ遊技機PM2が納入された後でも、(窓枠520の収容枠部522から取り外された)保護部材560を用いて、遊技釘617の確認を再び行うことが可能である。例えば、遊技の際に遊技球が遊技釘617に多数回当接することで、遊技釘617の傾きが変化する可能性や、ぱちんこ遊技機PM2の納入後に、遊技釘617に対して不適正な傾き調整が行われる可能性があるからである。ガラスユニット540を一時的に取り外して、保護部材560を窓枠520の収容枠部522に取り付けるようにすれば、上述の場合と同様にして、遊技釘617の確認を再び行うことが可能である。ガラスユニット540を一時的に取り外すのが煩わしい場合、例えば、カッター等により保護部材560の外周部を窓枠520の窓口521の形状に合わせて(例えば、保護部材560の外周側に形成されたミシン目(
図28の点線を参照)の部分に沿って)切り落として、この外周部を切り落とした状態の保護部材をガラスユニット540の前面に重ねるようにしてもよい。このようにすれば、ガラスユニット540を一時的に取り外すことなく、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていることを容易に確認することが可能である。
【0091】
また、ぱちんこ遊技機PM2が納入されてから長期間が経過すると、薄い板材を用いて形成された保護部材560は、温度、湿度等の環境変化や経時変化により伸縮する。保護部材560が伸縮すると、特に、遠く離れた視認穴563同士の相対位置が大きく変化するため、保護部材560を用いた遊技釘617の確認が正確に行われない可能性がある。保護部材560の伸縮による視認穴563同士の相対位置変化の影響を抑えるため、カッター等により保護部材560を(例えば、保護部材560の縦横に形成されたミシン目(
図28の点線を参照)の部分に沿って)分割して、この分割した状態の保護部材を個々にガラスユニット540の前面に重ねるようにしてもよい。
【0092】
ガラスユニット540の前面に(外周部を切り落とし、もしくは分割した)保護部材を重ねる場合、カッター等により保護部材に位置合せ用の位置合せ穴566を(例えば、保護部材560に円状に形成されたミシン目(
図28の点線を参照)の部分に沿って)開口形成し、この位置合せ穴566と、対応する遊技盤600の位置合せマークMK(
図22の二点鎖線を参照)との位置合わせを行うことにより、保護部材の位置決めを行うことが可能である。例えば、位置合せ穴566の形状に合わせて形成された円形状の位置合せマークMKを遊技盤600の前面に形成することが可能である。また例えば、位置合せマークとして、内外のレール部112,113や各種入賞装置を遊技盤600に固定するためのネジ部材等を用いることも可能である。また、保護部材が透明の樹脂材料を用いて形成されている場合、位置合せ穴566に代えて、遊技盤600に形成された位置合せマークと同様の形状のマークを、当該保護部材に形成するようにしてもよい。
【0093】
[遊技盤の構成]
第2実施形態の遊技盤600について、
図29〜
図31を追加参照して以下に説明する。第2実施形態の遊技盤600は、
図22に示すように、遊技板部材611(
図29を参照)および遊技釘617を除いて、第1実施形態と同様に構成される。そのため、遊技板部材611および遊技釘617以外の構成について、第1実施形態の場合と同じ符号を付して詳細な説明を省略する。遊技板部材611は、木製合板を用いて、第1実施形態の遊技板部材111と同様の平板状に形成される。すなわち、第2実施形態の遊技板部材611は、第1実施形態の遊技板部材111に対して材料を(合成樹脂から木製合板に)変えた構成となっている。
【0094】
遊技板部材611(
図29を参照)の前面には、所定の装飾が印刷形成された装飾シート(図示せず)が貼り付けられる。装飾シートが貼り付けられた遊技板部材611の前面側には、第1実施形態と同様に、内外のレール部112,113により囲まれて遊技領域PA2aが形成される。第1実施形態と同様に、遊技盤600の遊技領域PA2aには、多数本の遊技釘617、風車118、一般入賞装置121、第1および第2始動入賞装置122,123、大入賞装置124等の各種入賞装置が設けられる。遊技領域PA2aの略中央に形成された開口部には、センター飾り130が設けられる。遊技盤600の後方には、画像表示装置140が設けられる。センター飾り130には、複数の演出装置(上側演出装置150、左下側演出装置160、左上側演出装置170、右側演出装置180、および下側演出装置190)、導光板145等が設けられる。
【0095】
遊技釘617は、
図29および
図30に示すように、遊技板部材611の前面側に形成された下穴613に打ち込まれて遊技領域PA2aに配設される。遊技釘617は、
図31に示すように、遊技釘617の一端側(先端側)に錘状に尖って形成された先端部618と、遊技釘617の他端側に丸い傘状に形成された頭部619と、先端部618と頭部619との間に棒状に形成された胴部620とを有している。遊技釘617の胴部620における先端部618の近傍に、ローレット状部621が形成される。ローレット状部621は、螺旋状に延びる溝状に形成される。遊技釘617の胴部620におけるローレット状部621の頭部619側の近傍に、逆目部622が形成される。逆目部622は、円環状に延びる突起状に形成され、胴部620の延伸方向に複数並んで配置される。遊技釘617の胴部620における逆目部622より頭部619側に、露出部623が形成される。
【0096】
遊技釘617は、釘打ち機(図示せず)を用いて、当該遊技釘617の(設計的な)傾斜角度に応じて設定された打ち込み角度で、遊技板部材611の下穴613に打ち込まれる。
図29に示すように、遊技釘617が遊技板部材611の下穴613に打ち込まれた状態で、遊技釘617の先端部618と、胴部620におけるローレット状部621および逆目部622とが、下穴613の内部に達する。そして、遊技釘617の頭部619と、胴部620における露出部623とが、下穴613から遊技板部材611の前方に露出するようになっている。なお、釘打ち機(図示せず)による遊技釘617の設計的な打ち込み深さLN1は、例えば7.7[mm]に設定される。胴部620における露出部623の設計的な長さLN2は、例えば17.8[mm]に設定される。このように、遊技釘617の設計的な打ち込み深さLN1と、露出部623の設計的な長さLN2との大小関係は、LN1<LN2となる。
【0097】
第1実施形態でも述べたように、遊技釘617は、遊技板部材611の前面(遊技領域PA2aを構成する盤面)に対して概ね垂直な方向に立設され、遊技釘617の頭部619側が遊技板部材611の前面からガラスユニット540の後面近傍まで延びて形成される。また、「概ね垂直」とは、遊技釘617が遊技板部材611の前面に対して垂直な場合に加え、遊技釘617が遊技板部材611の前面に対して垂直よりも僅かに傾斜している場合を含むものである。例えば、遊技板部材611の前面の法線に対して遊技釘617(中心線)が上方に5度だけ傾斜している。
【0098】
遊技板部材611の下穴613は、
図30に示すように、遊技板部材611の前面から後方に延びて形成される。下穴613は、前端部から後端側まで円筒状に形成され、後端部において円錘状に形成される。下穴613の直径(最大内径)φHは、遊技釘617の胴部620において直径が最大となる部分(例えば、逆目部622)の直径より小さくなるように設計される。下穴613の深さLHは、釘打ち機(図示せず)による遊技釘617の打ち込み深さLN1より小さくなるように設計される。なお、下穴613の深さLHは、下穴613の延伸方向に沿った深さである。遊技板部材611の前面の法線に対する下穴613(中心線)の傾斜角度は、遊技釘617の(設計的な)傾斜角度に応じて設計される。
【0099】
木製合板を用いて形成された第2実施形態の遊技板部材611の設計的な板厚は、合成樹脂を用いて形成された第1実施形態の遊技板部材111の設計的な板厚と同じ10[mm]である。なお、前述した装飾シート(図示せず)の設計的な板厚は、0.2〜0.4[mm]であり、装飾シートが貼り付けられた状態の遊技板部材611の設計的な板厚は、10.2〜10.4[mm]である。
【0100】
このような遊技板部材611に対し、遊技釘617の胴部620におけるローレット状部621の直径φN1は、2.00〜2.07[mm]である。遊技釘617の胴部620における逆目部622の直径φN2は、2.05〜2.42[mm]である。遊技釘617の胴部620における露出部623の直径φN3は、1.81〜1.86[mm]である。このとき例えば、ローレット状部621の設計的な直径φN1を2.05[mm]とし、逆目部622の設計的な直径φN2を2.10〜2.40[mm]とし、露出部623の設計的な直径φN3を1.83[mm]とすることができる。また例えば、ローレット状部621の設計的な直径φN1を2.02[mm]とし、逆目部622の設計的な直径φN2を2.07〜2.08[mm]とし、露出部623の設計的な直径φN3を1.84[mm]とすることができる。このように、ローレット状部621の設計的な直径φN1と、逆目部622の設計的な直径φN2と、露出部623の設計的な直径φN3との大小関係は、φN2>φN1>φN3となる。なお、
図31に示すように、ローレット状部621の直径φN1は、ローレット状部621の直径が最大となる部分の直径である。逆目部622の直径φN2も、逆目部622の直径が最大となる部分の直径である。
【0101】
また、遊技板部材611の下穴613の直径φHは、1.48〜1.52[mm]である。遊技板部材611の下穴613の深さLHは、4.98〜7.02[mm]である。このとき例えば、下穴613の設計的な直径φHを1.50[mm]とし、下穴613の設計的な深さLHを5.00[mm]とすることができる。また例えば、下穴613の設計的な直径φHを1.50[mm]とし、下穴613の設計的な深さLHを7.00[mm]とすることができる。なお、下穴613の直径φHと、遊技釘617のローレット状部621の直径φN1と、露出部623の直径φN3との関係は、0.09<(φN1−φN3)/φH<0.18と表すことができる。下穴613の直径φHと、遊技釘617の逆目部622の直径φN2と、露出部623の直径φN3との関係は、0.12<(φN2−φN3)/φH<0.42と表すことができる。
【0102】
前述したように、合成樹脂を用いて形成された第1実施形態の遊技板部材111の設計的な板厚は、従来と同様の10[mm]である。合成樹脂は、比較的高い密度を有しているため、遊技釘の保持力が高く、合成樹脂を用いて形成された遊技板部材を薄くすることは比較的容易であった。一方、木製合板は、微小な隙間を有して合成樹脂よりも密度が低いため、一定の遊技釘の保持力を得た上で、木製合板を用いて形成された遊技板部材を薄くすることは難しかった。
【0103】
本願の発明者は、遊技釘617に関する形状寸法および、遊技板部材611の下穴613に関する形状寸法を、上記の範囲となるように構成することで、遊技板部材611による遊技釘617の保持強度(例えば、遊技板部材611の下穴613に打ち込まれた遊技釘617の折れにくさ、曲げにくさ、引き抜きにくさ等)を低下させることなく、遊技板部材611の板厚を従来と比較して小さくすることができることを発見した。このように、第2実施形態によれば、木製合板を用いて形成された遊技盤600の遊技板部材611を薄くすることが可能になる。
【0104】
なお、遊技板部材611の設計的な板厚は、遊技球の直径(11[mm])より小さい10[mm]である。このように、遊技板部材611を薄くすることで、遊技板部材611に用いられる木製合板の量を少なくすることができ、遊技板部材611に対するルータ加工に要する時間を短くすることが可能になる。そのため、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600および、これを備えたぱちんこ遊技機PM2の製造コストを低減させることが可能になる。また、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600の軽量化を図ることも可能である。
【0105】
また、木製合板を用いて形成された第2実施形態の遊技板部材611の設計的な板厚を、合成樹脂を用いて形成された遊技板部材(第1実施形態の遊技板部材111等)の設計的な板厚と同じにすることが可能である。これにより、前枠2が、従来のようにスペーサー(図示せず)を用いることなく、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600と、遊技板部材が合成樹脂を用いて形成された他の遊技盤(第1実施形態の遊技盤100等)とを交換して保持することが可能になる。そのため、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600を備えるぱちんこ遊技機PM2と、遊技板部材が合成樹脂を用いて形成された遊技盤を備えるぱちんこ遊技機(第1実施形態のぱちんこ遊技機PM1等)とを、同じ製造ラインで製造することが容易になる。また、遊技板部材の板厚が同じになるため、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600と、遊技板部材が合成樹脂を用いて形成された遊技盤(第1実施形態の遊技盤100等)との部品の共通化(例えば、センター飾り130や、上部演出装置135等に関する部品の共通化)を図ることも可能である。
【0106】
上述の第2実施形態において、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600は、上述した構成に限られるものではない。遊技板部材が木製合板を用いて形成された他の種類の遊技盤においても、遊技釘に関する形状寸法および、遊技板部材の下穴に関する形状寸法を、上述の場合と同様にすることで、同様の効果を得ることができる。
【0107】
上述の第2実施形態において、木製合板を用いて形成された遊技板部材611の下穴613に、第2実施形態の遊技釘617が打ち込まれるように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、合成樹脂を用いて形成された第1実施形態の遊技板部材111の下穴に、第2実施形態の遊技釘617が打ち込まれるように構成されてもよい。このとき、遊技釘617に関する形状寸法および、合成樹脂製の遊技板部材111の下穴に関する形状寸法を、上述の第2実施形態と同様の範囲となるように構成することで、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600と、遊技板部材111が合成樹脂を用いて形成された遊技盤100との間で、遊技板部材の板厚を共通化できるだけでなく、遊技釘を部品共通化することができる。そのため、遊技盤およびこれを備えたぱちんこ遊技機の製造コストを低減させることが可能になる。
【0108】
また例えば、合成樹脂を用いて形成された変形例の遊技板部材311の下穴に、第2実施形態の遊技釘617が打ち込まれるように構成されてもよい。このとき、遊技釘617に関する形状寸法および、合成樹脂製の遊技板部材311の下穴に関する形状寸法を、上述の第2実施形態と同様の範囲となるように構成することで、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600と、遊技板部材311が合成樹脂を用いて形成された遊技盤300との間で、遊技板部材の板厚を共通化できるだけでなく、遊技釘を部品共通化することができる。そのため、遊技盤およびこれを備えたぱちんこ遊技機の製造コストを低減させることが可能になる。
【0109】
上述の第2実施形態において、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600が前枠2にセット保持されているが、これに限られるものではない。例えば、第1実施形態の遊技盤100や変形例の遊技盤300等の他の種類の遊技盤を、第2実施形態の遊技盤600と交換して前枠2にセットすることが可能である。この場合、前枠2にセットされる遊技盤の種類に対応した型式表示部が印刷形成され、前枠2にセットされる遊技盤の遊技釘の配置に応じて視認穴が形成された保護部材を用いることで、上述の場合と同様にして、遊技釘が遊技領域に適正に配置されていることを容易に確認することができる。
【0110】
また、遊技板部材611が木製合板を用いて形成された遊技盤600を、第1実施形態のぱちんこ遊技機PM1の遊技盤100と交換して前枠2にセットすることも可能である。この場合、釘モニタ装置が、第2実施形態の遊技釘617の適正な配置を示す釘画像等を透過表示部に表示するようにすれば、第1実施形態の場合と同様にして、遊技釘617が遊技領域PA2aに適正に配置されていることを容易に確認することができる。
【0111】
上述の第2実施形態において、ぱちんこ遊技機PM2を搬送する際に、第1実施形態と同様、遊技盤600に設けられた上部演出装置150の上側支持部152、副表示装置153、第1上側演出部材154および第2上側演出部材155が動かないように保護する緩衝部材250を用いるようにしてもよい。これにより、ぱちんこ遊技機PM2の搬送中の振動等により、上部演出装置150の上側支持部152、副表示装置153、第1上側演出部材154および第2上側演出部材155が動くことを緩衝部材250によって防ぐことでき、上部演出装置150等が破損することを防止することができる。
【0112】
上述の第2実施形態において、保護部材560の第1〜第3係合片部561a〜561cがそれぞれ収容枠部522の第1〜第3保護部材係合部524a〜524cに係合した状態で、保護部材560が収容枠部522に取り付け保持されるように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、保護部材の外周部近傍に、窓枠520の後面側に形成されたリブやボス等(図示せず)が係合可能な係合穴が形成され、当該係合穴に窓枠520のリブやボス等が係合した状態で、保護部材が窓枠520の後面側に取り付け保持されるようにしてもよい。またこの場合、保護部材の係合穴に窓枠520のリブやボス等が係合した係合状態を保持する係合保持部材を設け、当該係合保持部材を破壊することにより、係合状態を解除できるように構成されてもよい。これにより、ぱちんこ遊技機PM2を搬送する際に、保護部材が不正に取り外されて交換されることを防止することができる。
【0113】
上述の第2実施形態において、ガラスユニット540に代えて、遊技盤600の前方を覆う保護部材560を窓枠520の収容枠部522に取り付けることができるようになっているが、これに限られるものではない。例えば、板状の保護部材が、ガラスユニット540の前面側もしくは後面側に重なる状態で、窓枠520に対して取り付け可能な構成であってもよい。
【0114】
上述の第2実施形態において、保護部材560に、遊技領域PA2aに配設された全ての遊技釘617に対応した視認穴563が形成されているが、これに限られるものではなく、各入賞装置への入賞球数との関連性が高い(不適正な釘調整が行われやすい)遊技釘617に対応した視認穴563のみが形成されるようにしてもよい。
【0115】
上述の第2実施形態において、窓枠520の収容枠部522に、複層ガラス構造のガラスユニット540が取り付けられているが、これに限られるものではなく、合成樹脂製の透明板部材が取り付けられるようにしてもよい。
【0116】
上述の実施形態に基づいて、遊技球を用いた遊技を行う遊技領域が設けられ、前記遊技領域に遊技釘が配設された遊技盤と、前記遊技盤の前方に配設された透明板部材と、前記遊技盤の前方で前記透明板部材の前面より後方に配設され、所定の画像を表示可能であるとともに、後方の前記遊技盤を前方から透過視認可能に構成された透過表示部とを備え、前記遊技釘が適正に配設されているか否かを確認するための確認画像を、前記遊技釘が適正に配設されている場合に前記透過表示部を透して視認される前記遊技釘と正対する領域に前記確認画像が位置するように、前記透過表示部に表示可能に構成されている遊技機が得られる。これにより、遊技釘が遊技領域に適正に配置されていることを容易に確認することができる。
【0117】
上述の遊技機において、前記透明板部材は、複数のガラス部材を前後に並設した複層ガラスによって構成され、前記透過表示部は、前記複数のガラス部材の間に配設されている。これにより、複層ガラスの中空層を有効に利用して透過表示部を配設することができる。
【0118】
また、上述の実施形態に基づいて、遊技球を用いた遊技を行う遊技領域が設けられた遊技盤と、前記遊技盤を保持する遊技機枠とを備え、前記遊技盤は、一方側の面に前記遊技領域が設けられる合成樹脂製の遊技板部材を有し、前記遊技板部材は、前記遊技板部材の他方側の面に形成された溝部により構成された所定の装飾を有し、前方から前記装飾を視認可能に構成されている遊技機が得られる。これにより、遊技機の装飾性を向上させることができる。
【0119】
上述の遊技機において、前記遊技盤は、前記遊技板部材の前記一方側の面(例えば表面)に形成された下穴に打ち込まれて前記遊技領域に配設される遊技釘を有し、前記装飾を形成する際に前記遊技板部材の前記他方側の面(例えば裏面)に形成される溝部の深さは、前記下穴に打ち込まれた前記遊技釘の先端部まで到達しない深さに設定されている。これにより、前記装飾によって遊技盤の装飾を向上させつつ、遊技盤の強度を保つことができる。
【0120】
上述の遊技機において、前記装飾を形成する際に前記遊技板部材の前記他方側の面に形成される溝部の深さは、前記遊技板部材の厚み公差よりも大きい深さに設定されている。これにより、遊技板部材に前記装飾を確実に形成することができる。
【0121】
上述の遊技機において、前記遊技盤を前記遊技機枠に収容するときの基準位置となる基準穴が前記遊技板部材における前記遊技領域の外側に形成され、前記遊技領域の外側で、且つ、前記遊技板部材における前記基準穴の近傍以外の部分に前記装飾が形成されている。これにより、前記装飾によって位置合わせが行い難くなることを防ぐことができる。
【0122】
また、上述の実施形態に基づいて、遊技球を用いた遊技を行う遊技領域が設けられた遊技盤と、前記遊技盤を保持する遊技機枠とを備え、前記遊技盤は、前記遊技領域が設けられる合成樹脂製の遊技板部材と、前記遊技板部材の前記遊技領域が設けられる方の面側に略円筒または略円錐状に形成された下穴に対して前記遊技板部材の前記遊技領域が設けられる方の面側から所定の深さまで打ち込まれて前記遊技領域に配設される遊技釘とを有し、前記遊技釘の胴部は、前記遊技釘の先端部の近傍に螺旋状に延びる溝状に形成されるとともに、外径が前記下穴の最大内径よりも大きくなるように形成されたローレット状部と、前記ローレット状部より前記遊技釘の頭部側に円環状に延びる突起状に形成された逆目部と、前記逆目部より前記遊技釘の頭部側に形成された露出部とを有し、前記遊技釘が前記下穴に打ち込まれた状態で、前記遊技釘の先端部と、前記遊技釘の胴部における前記ローレット状部および前記逆目部とが前記下穴の内部に達し、前記遊技釘の頭部と、前記遊技釘の胴部における前記露出部とが前記下穴から露出するように構成されている遊技機が得られる。これにより、遊技機の製造コストを低減させることが可能になる。
【0123】
上述の遊技機において、前記遊技機枠は、前記合成樹脂製の遊技板部材を有して構成された前記遊技盤と、遊技板部材が木製合板を用いて形成された他の遊技盤とを交換して保持することが可能であり、前記合成樹脂製の遊技板部材の設計的な板厚と、前記木製合板を用いて形成された遊技板部材の設計的な板厚とが同じになっている。これにより、遊技板部材が木製合板を用いて形成された遊技盤を備える遊技機と、遊技板部材が合成樹脂を用いて形成された他の遊技盤を備える遊技機とを、同じ製造ラインで製造することが容易になる。
【0124】
上述の遊技機において、前記合成樹脂製の遊技板部材は、前記遊技板部材の前記遊技領域が設けられる方の面側と反対の面側に形成された溝部により構成された所定の装飾を有し、前方から前記装飾を視認可能に構成されている。これにより、遊技機の装飾性を向上させることができる。
【0125】
また、上述の実施形態に基づいて、遊技機を所定の設置場所まで搬送する際に使用される緩衝部材であって、前記遊技機は、遊技展開に応じた演出画像を表示する画像表示部と、遊技展開に応じて動作可能な可動物と、前記画像表示部の前方に配設され、前記画像表示部との間に前記可動物が動作可能な可動空間を形成する可動空間形成部材とを備え、前記遊技機の所定空間と前記可動空間とに連通する開口部が設けられており、前記緩衝部材は、内部への気体の給排に応じて膨張および収縮可能に構成され、前記緩衝部材が前記可動空間に収容されて膨張した状態では、当該緩衝部材が前記開口部よりも大きく膨張するとともに前記可動物を保護可能であり、前記可動空間に収容された前記緩衝部材が収縮した状態では、当該緩衝部材を前記可動空間から前記開口部を介して前記所定空間に取り出すことが可能に構成されており、前記緩衝部材には、前記開口部からアクセス可能なアクセス部が設けられ、膨張する前の前記緩衝部材を前記可動空間に収容した状態で、前記アクセス部を介して前記緩衝部材の内部へ気体を供給することにより前記緩衝部材を膨張可能であり、且つ、前記アクセス部を介して緩衝部材の内部の気体を排出することにより前記緩衝部材を収縮可能に形成されている遊技機が得られる。これにより、緩衝部材の取り付け、取り外し作業を効率化させることが可能となる。
【0126】
また、上述の実施形態に基づいて、遊技展開に応じた演出画像を表示する画像表示部と、遊技展開に応じて動作可能な可動物と、前記画像表示部の前方に配設され、前記画像表示部との間に前記可動物が動作可能な可動空間を形成する可動空間形成部材とを備える遊技機であって、前記遊技機の所定空間と前記可動空間とに連通する開口部が設けられ、前記可動空間に、内部への気体の給排に応じて膨張および収縮可能に構成された緩衝部材を収容可能であり、前記開口部は、遊技媒体が入らない大きさ、且つ、収縮した状態の前記緩衝部材を前記可動空間から前記所定空間に取り出すことが可能な大きさに形成されている遊技機が得られる。これにより、緩衝部材の取り付け、取り外し作業を効率化させることが可能となる。
【0127】
上述の遊技機において、前記開口部は、前記画像表示部の表示領域と非表示領域との境界近傍に形成されている。これにより、当該開口部によって画像表示部の表示領域が見難くなることを防ぐことができる。
【0128】
また、上述の実施形態に基づいて、遊技球を用いた遊技を行う遊技領域が設けられた遊技盤と、前記遊技盤を保持する遊技機枠と、前記遊技機枠の前面側に開閉可能に取り付けられて閉鎖状態において前記遊技盤の前記遊技領域を視認可能に構成された開閉部材とを備えた遊技機であって、前記遊技盤は、前記遊技領域に配設された遊技釘を有し、前記開閉部材は、前後方向に開口した窓口を有して前記遊技機枠の前面側に開閉可能に取り付けられた窓枠と、前記窓枠の後面側に取り付けられて前記窓口を塞ぐ板状の透明板部材とを有し、前記遊技釘を前方から視認可能な視認穴を有して前記遊技盤の前方を覆う板状の保護部材を、前記窓枠に取り付けることが可能であり、前記視認穴は、前記保護部材における、適正な配置の前記遊技釘の頭部と正対する部分に形成されている遊技機が得られる。これにより、遊技釘が遊技領域に適正に配置されていることを容易に確認することができる。
【0129】
上述の遊技機において、前記遊技機を搬送する際に、前記透明板部材に代えて、前記保護部材を前記窓枠の後面側に取り付けることが可能になっている。これにより、専用の治具を用いることなく、遊技釘が遊技領域に適正に配置されていることを容易に確認することができる。
【0130】
上述の遊技機において、遊技の際に動作可能な可動物を備え、前記遊技機を搬送する際に、前記可動物が動かないように保護する緩衝部材を設けることが可能になっている。これにより、可動物が破損することを防止することができる。
【0131】
また、上述の実施形態に基づいて、遊技球を用いた遊技を行う遊技領域が設けられた遊技盤と、前記遊技盤を保持する遊技機枠とを備え、前記遊技盤は、前記遊技領域が設けられる板状の遊技板部材と、前記遊技板部材の前記遊技領域が設けられる方の面側に略円筒状または略円錐状に形成された下穴に対して前記遊技板部材の前記遊技領域が設けられる方の面側から所定の深さまで打ち込まれて前記遊技領域に配設される遊技釘とを有し、前記下穴の最大内径は、前記遊技釘の胴部の直径より小さく、前記遊技釘における前記下穴から露出する部分の長さは、前記所定の深さより大きくなっている遊技機が得られる。これにより、遊技機の製造コストを低減させることが可能になる。
【0132】
また、上述の実施形態に基づいて、前面側に遊技球を用いた遊技を行う遊技領域が設けられた遊技盤と、前記遊技盤を保持する遊技機枠とを備え、前記遊技盤は、前面側に前記遊技領域が設けられる板状の遊技板部材と、前記遊技板部材の前面側に形成された下穴に打ち込まれて前記遊技領域に配設される遊技釘とを有し、前記遊技釘の胴部は、前記遊技釘の先端部の近傍に螺旋状に延びる溝状に形成されたローレット状部と、前記ローレット状部より前記遊技釘の頭部側に円環状に延びる突起状に形成された逆目部と、前記逆目部より前記遊技釘の頭部側に形成された露出部とを有し、前記遊技釘が前記下穴に打ち込まれた状態で、前記遊技釘の先端部と、前記遊技釘の胴部における前記ローレット状部および前記逆目部とが前記下穴の内部に達し、前記遊技釘の頭部と、前記遊技釘の胴部における前記露出部とが前記下穴から前記遊技板部材の前方に露出するように構成されており、前記遊技板部材は、木製合板を用いて形成され、前記遊技釘の胴部における前記ローレット状部の直径は、2.00〜2.07[mm]であり、前記遊技釘の胴部における前記逆目部の直径は、2.05〜2.42[mm]であり、前記遊技釘の胴部における前記露出部の直径は、1.81〜1.86[mm]であり、前記下穴の直径は、1.48〜1.52[mm]であり、前記下穴の深さは、4.98〜7.02[mm]である遊技機が得られる。これにより、遊技機の製造コストを低減させることが可能になる。
【0133】
上述の遊技機において、前記遊技板部材の板厚は、前記遊技球の直径より小さくなっている。これにより、遊技機の製造コストを低減させることが可能になる。
【0134】
上述の遊技機において、前記遊技機枠は、前記遊技板部材が前記木製合板を用いて形成された前記遊技盤と、遊技板部材が合成樹脂を用いて形成された他の遊技盤とを交換して保持することが可能であり、前記木製合板を用いて形成された前記遊技板部材の設計的な板厚と、前記合成樹脂を用いて形成された前記遊技板部材の設計的な板厚とが同じになっている。これにより、遊技板部材が木製合板を用いて形成された遊技盤を備える遊技機と、遊技板部材が合成樹脂を用いて形成された他の遊技盤を備える遊技機とを、同じ製造ラインで製造することが容易になる。
【0135】
上述の第1実施形態では、緩衝部材250をぱちんこ遊技機PM1に用いているが、これに限られるものではなく、例えば、スロットマシン(回胴式遊技機)にも同様に適用し、同様の効果を得ることができる。そこで、緩衝部材250をスロットマシンに適用した例について以下に簡単に説明する。スロットマシンSMは、
図32に示すように、箱状の基体部810と、基体部810の前部に横開き開閉可能に取り付けられる前面扉820とを有して構成される。前面扉820の上部には、画像表示装置910および演出装置920を備えた上部マスクユニット900が設けられている。
【0136】
上部マスクユニット900は、
図32および
図33に示すように、所定の演出画像を表示する画像表示装置910と、画像表示装置910の前方に配設された演出装置920と、画像表示装置910および演出装置920の前方側を覆う透明な合成樹脂製の保護カバー930とを有して構成される。演出装置920は、ベース部材921と、ベース部材921に左右および上下移動可能に設けられる左側演出部材922と、ベース部材921に左右および上下移動可能に設けられる右側演出部材923と、ベース部材921に上下移動可能に設けられる中央演出部材924と、これらを動かす駆動機構(電動モータや歯車機構等)とを有して構成される。画像表示装置910の画像表示部(画面)と保護カバー930の後面との間に可動空間MS′が形成される。この可動空間MSにおいて、左側および右側演出部材922,923は左右および上下方向に演出動作を行い、中央演出部材924は上下方向に演出動作を行うようになっている。
【0137】
図34に示すように、演出装置920の後面側には、画像表示装置910の側方において前面扉820の後側に露出している部分に、可動空間MS′に連通する開口部926が形成されている。この開口部926から収縮状態の緩衝部材250を挿入して可動空間MS′内に緩衝部材250を配設可能になっている。このとき、取手部251が開口部926から外に飛び出すようになっており、その取手部251から気体を供給して可動空間MS′内において緩衝部材250を膨張させることができるようになっている。このように配設される緩衝部材250によれば、スロットマシンSMを搬送する際に、搬送中の振動等により、左側および右側演出部材922,923並びに中央演出部材924が動くことを緩衝部材250によって防ぐことができる。従って、搬送中に左側および右側演出部材922,923並びに中央演出部材924が破損することを防止することができる。
【0138】
スロットマシンSMが遊技施設に設置されると、開口部926から外に飛び出している取手部251に穴をあけて、もしくは開口部926に治具を挿入して緩衝部材250の本体側に穴をあけて、緩衝部材250の気体を排出して収縮させる。そして、開口部926から出ている取手部251を持って緩衝部材250を可動空間MS′から抜き出すことが可能になっている。従って、スロットマシンSMを遊技施設に設置した後に、可動空間MS′から緩衝部材250を容易に取り除くことができる。
【0139】
上述の各実施形態に係る遊技機として、ぱちんこ遊技機やスロットマシン(回胴式遊技機)を例示して説明したが、これに限られるものではない。上述の各実施形態を適用可能な遊技機として、例えば、アレンジボール、雀球遊技機、(アーケード)ゲームマシン、カジノマシン等であってもよい。