特許第6985621号(P6985621)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985621
(24)【登録日】2021年11月30日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】空調管理システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/54 20180101AFI20211213BHJP
   F24F 11/58 20180101ALI20211213BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20211213BHJP
【FI】
   F24F11/54
   F24F11/58
   F24F11/64
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-213229(P2019-213229)
(22)【出願日】2019年11月26日
(65)【公開番号】特開2021-85578(P2021-85578A)
(43)【公開日】2021年6月3日
【審査請求日】2020年11月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】岡田 良平
(72)【発明者】
【氏名】文元 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】野村 佳秀
【審査官】 奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2018/087799(WO,A1)
【文献】 特開2007−071406(JP,A)
【文献】 特開2019−174076(JP,A)
【文献】 特開2009−204185(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0277773(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00−11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象となる複数の空調機器(10)を管理する空調管理システム(1)であって、
前記空調機器(10)に接続されており、前記空調機器(10)を管理するための管理プログラム(3)を実行するコントローラ(60)と、
前記コントローラ(60)に接続されており、前記コントローラ(60)に対して、前記管理プログラム(3)によって参照される前記空調機器(10)のデータの集合体である空調機データモデル(4)を提供するサーバ装置(40)と、
を備え、
前記空調機データモデル(4)は、前記管理プログラム(3)において参照される、前記空調機器(10)に関する情報であり、
前記空調機データモデル(4)は、前記空調機器(10)の機種毎に提供され、
前記空調機データモデル(4)は、前記空調機器(10)に関する情報を、データ項目毎に記憶したものである、
空調管理システム(1)。
【請求項2】
前記空調機器(10)に関する情報は、前記空調機器(10)の属性に関する情報を含む、
請求項に記載の空調管理システム(1)。
【請求項3】
前記属性に関する情報は、数値データが取り得る最大値及び最小値に関する情報を含む、
請求項に記載の空調管理システム(1)。
【請求項4】
前記データ項目は、前記空調機器(10)の機種毎に定められる、
請求項からのいずれかに記載の空調管理システム(1)。
【請求項5】
前記データ項目は、発停、設定温度、又は吸込み温度の項目を含む、
請求項からのいずれかに記載の空調管理システム(1)。
【請求項6】
前記コントローラ(60)は、ネットワーク(50)を介して前記サーバ装置(40)に接続されている、
請求項1からのいずれかに記載の空調管理システム(1)。
【請求項7】
前記サーバ装置(40)に前記空調機データモデル(4)が登録された場合、前記サーバ装置(40)が前記コントローラ(60)に前記空調機データモデル(4)を提供する、
請求項1からのいずれかに記載の空調管理システム(1)。
【請求項8】
前記コントローラ(60)は、前記空調機器(10)の機種データを取得し、
前記サーバ装置(40)は、前記機種データに対応する前記空調機データモデル(4)を前記コントローラ(60)に提供する、
請求項1からのいずれかに記載の空調管理システム(1)。
【請求項9】
前記空調機データモデル(4)は、前記空調機器(10)から取得したデータと前記サーバ装置(40)が認識できるデータとの相互変換を行う変換関数に関する情報を有する、
請求項1からのいずれかに記載の空調管理システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
管理対象となる複数の空調機器を管理する空調管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室外機や室内機等の空調機器を総合的に管理(監視、制御等)するための空調管理システムがある。このような空調管理システムでは、インターネットや公衆回線などのネットワークに接続されるデータセンタがコントローラに管理プログラムを提供し、コントローラが管理プログラムを実行する(特許文献1:特開2004−234176号公報)。特許文献1における管理プログラムは、空調機器に特有の情報である機器情報に基づいて選択されて、データセンタから提供されるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
空調機器を管理するプログラムは、管理対象となる空調機毎に異なることがある。例えば、新しい空調機器が導入された場合、コントローラが有する現行の管理プログラムでは十分に管理を行う事ができない場合がある。特許文献1では、新しい空調機器が導入されたときに、該空調機器を管理するために、対応する管理プログラムを開発する必要があった。管理プログラムの開発には作業時間、作業工数が膨大という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点の空調管理システムは、管理対象となる複数の空調機器を管理するシステムである。空調管理システムは、コントローラと、サーバ装置と、を備える。コントローラは、空調機器に接続される。コントローラは、空調機器を管理するための管理プログラムを実行する。サーバ装置は、コントローラに接続される。サーバ装置は、コントローラに対して、空調機データモデルを提供する。空調機データモデルは、管理プログラムによって参照される空調機器のデータの集合体である。
【0005】
第1観点の空調管理システムにおいて、サーバ装置が空調機データモデルを提供することによって、新しい空調機器が導入された場合であっても、同一の管理プログラムで管理を行うことが可能である。
【0006】
第2観点の空調管理システムは、第1観点のシステムであって、コントローラは、ネットワークを介してサーバ装置に接続されている。
【0007】
第3観点の空調管理システムは、第1観点又は第2観点のシステムであって、空調機データモデルは、空調機器の機種毎に提供される。
【0008】
これによって、空調管理システムは、空調管理システムに新しい機種の空調機器が導入された場合であっても、同一の管理プログラムで新しい機種の空調機器の管理が可能である。
【0009】
第4観点の空調管理システムは、第1観点から第3観点のいずれかのシステムであって、サーバ装置に空調機データモデルが登録された場合、サーバ装置がコントローラに空調機データモデルを提供する。
【0010】
第5観点の空調管理システムは、第1観点から第3観点のいずれかのシステムであって、空調機データモデルは、空調機器から取得したデータとサーバ装置が認識できるデータとの相互変換を行う変換関数に関する情報を有する。
【0011】
これによって、コントローラとサーバ装置とは、認識できる言語によってデータの交換を行う事が可能である。
【0012】
第6観点の空調管理システムは、第1観点から第5観点のいずれかのシステムであって、空調機データモデルは、空調機器から取得したデータとサーバ装置が認識できるデータとの相互変換を行う変換関数に関する情報を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】空調管理システムの構成を示す模式図である。
図2】空調機器の構成を示す模式図である。
図3】空調管理システムを構成する各装置の機能ブロックを示す模式図である。
図4】空調機データモデルの一例である。
図5】空調機データモデルの一例である。
図6】空調機データモデルの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(1)全体構成
図1は、空調管理システム1の構成を示す模式図である。尚、以下の説明において、同様の機能を有する複数の装置について共通の説明をする場合は同一符号を付して説明する。同様の機能を有する複数の装置から一の装置を区別して説明する場合は、英小文字の添え字を付して説明する。例えば、室内機12a、12b、12cは、同様の機能を有する装置であるため、説明が共通する場合は、添え字a、b、cを省略して室内機12と表記する。
【0015】
空調管理システム1は、管理対象である空調機器10と、空調機器10を管理するための管理プログラム3を実行するコントローラ60と、管理プログラム3において参照される空調機データモデル4を提供し空調機器10を管理するサーバ装置40と、を備える。
【0016】
ここでは、サーバ装置40は、中央管理センタに設置されている。サーバ装置40は、インターネット等の通信ネットワーク50に接続されている。サーバ装置40は、複数の施設2(2a〜2c)と接続されている。施設2は、例えば、オフィスビル、商業ビル、及びコンドミニアムである。そして、各施設2には、管理対象として、施設2内の冷房や暖房を行う1つ又は複数の空調機器10が設置される。空調機器10は、室外機11と、1つ又は複数の室内機12(12a、12b、12c)と、を有している。空調機器10には、コントローラ60が接続されている。コントローラ60は、インターネット等の通信ネットワーク50を介して、サーバ装置40に接続されている。
【0017】
空調管理システム1においては、コントローラ60において管理プログラム3が実行されることによって、空調機器10の管理が行われる。ここで管理とは、空調機器10を監視又は操作等することである。コントローラ60は、空調機データモデル4に基づいて管理プログラム3を実行することによって、空調機器10から所定のデータを取得する処理を行う。空調機データモデル4は、空調機器10(室外機11又は室内機12)のデータの集合体である。空調機データモデル4は、空調管理システム1の管理者等によって機種ごとに作成され、サーバ装置40に登録される。サーバ装置40に空調機データモデル4が登録されると、サーバ装置40はコントローラ60に当該空調機データモデル4を提供する。これによって、空調管理システム1において新たな機種の空調機器10が管理可能になる。
【0018】
(2)管理対象となる空調機器
図2は、空調機器10の構成を示す模式図である。空調管理システム1の管理対象である空調機器10は、上述のように、室外機11と、1つ又は複数の室内機12と、を有している。室外機11は、例えば屋上や地下室等に設置されている。室内機12は、施設2の複数のフロアまたは複数の部屋等にそれぞれ分散して設置されている。
【0019】
室外機11は、圧縮機21、室外熱交換器23、室外ファン24、センサ25、及び、室外機制御ユニット11X等を有している。室内機12a、12b、12cはそれぞれ、室内熱交換器33、室内ファン34、センサ35、及び、室内機制御ユニット12X(12Xa、12Xb、12Xc)、等を有している。室外機11(室外機制御ユニット11X)と室内機12(室内機制御ユニット12X)とは、専用通信線を介して接続されている。センサ25、35の検出値等に基づいて、室外機制御ユニット11X及び室内機制御ユニット12Xが協働して空調機器10の各部の動作を制御する。サーバ装置40は、通信ネットワーク50を介して、室外機制御ユニット11X及び室内機制御ユニット12Xから、室外機11及び室内機12のデータを収集する。室外機制御ユニット11Xは、コントローラ60との間で室外機11及び室内機12のデータの通信を行う。空調機器10は、制御ユニット11X、12Xに対して、各室内機12に付属するリモコン等から入力される指令や、通信ネットワーク50、サーバ装置40及びコントローラ60を介して入力される指令に基づいて管理される。
【0020】
(3)空調機器管理システムの詳細構成
図3は、空調管理システム1を構成する各装置の機能ブロックを示す模式図である。
【0021】
(3―1)コントローラ
コントローラ60は、室外機11の室外機制御ユニット11Xに接続されることで、空調機器10を管理する。コントローラ60は、空調機器10を管理するためのコンピュータであり、例えば、ゲートウェイ、エッジと呼ばれるものである。コントローラ60は、複数のコンピュータやデバイスがネットワークで接続されることで構成されてもよい。コントローラ60は、記憶部61と、通信部62と、処理部63aと、接続部64と、を有している。
【0022】
記憶部61は、各種情報を記憶するものであり、ROM、RAM、及び/又はハードディスク等を含んでいてもよい。記憶部61は、コントローラ60の各種機能を実行するための各種プログラムと、プログラムを実行するための各種データを記憶する。具体的に、記憶部61は、空調機器10を管理するための管理プログラム3、管理プログラム3において参照される空調機データモデル4(後述する)、及び、データを変換するための変換関数、を記憶している。管理プログラム3は、後述する通信部62を介してサーバ装置40から提供されてもよいし、あらかじめコントローラ60が有していてもよい。変換関数は、空調機器10が認識できるデータと、サーバ装置40が認識できるデータと、を相互変換するための変換関数である。空調機データモデル4には、それぞれのデータを変換するための変換関数に関する情報が紐付けられており、コントローラ60は当該変換関数を利用することによってデータの相互変換処理を行うことが可能である。
【0023】
通信部62は、図示しない公衆回線、ルーター等を介して、通信ネットワーク50との通信を実行するためのインタフェース等である。通信部62の機能により、コントローラ60とサーバ装置40との間で、各種指令を含めた空調機器10のデータの通信が行なわれる。また、コントローラ60は、通信部62を介して、サーバ装置40から空調機データモデル4を提供される。
【0024】
制御部63は、CPU及びキャッシュメモリ等によって構成される。制御部63は、コントローラ60の他の構成と協働することによって、コントローラ60全体の制御を行う。制御部63のうち、処理部63aは、コントローラ60における各種情報処理を実行する。例えば、処理部63aは、接続部64を介して、室外機11及び室内機12からデータを取得して、記憶部61に記憶させる。処理部63aは、変換関数を用いて空調機器10が認識できるデータと、サーバ装置40が認識できるデータと、を相互変換する処理を行う。また、処理部63aは、サーバ装置40から受信した各種指令を、室外機11及び室内機12に所定のタイミングで、通信部62に送信させる。
【0025】
接続部64は、室外機制御ユニット11Xに接続するインタフェースである。コントローラ60は、接続部64を介して、室外機制御ユニット11Xに各種指令の送信が可能になるとともに、室外機制御ユニット11Xからデータの取得が可能になる。
【0026】
(3―2)サーバ装置
サーバ装置40は、コントローラ60に通信ネットワーク50を介して接続することで、空調機器10を管理する。サーバ装置40は、空調機器10の管理を行うコンピュータであり、例えば、スーパーコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ又は、クラウドコンピューティング等である。サーバ装置40は、記憶部41と、通信部42と、処理部43aと、入力部45と、出力部46と、を有している。
【0027】
記憶部41は、各種情報を記憶するものであり、ROM、RAM、及び/又はハードディスク等を含む。例えば、記憶部41は、サーバ装置40の各種機能を実行するための各種プログラムと、プログラムを実行するための各種データを記憶する。具体的に、記憶部41は、管理プログラム3と、管理プログラム3において参照される空調機データモデル4と、を記憶している。空調機データモデル4は、後述する入力部45を介して、又は、後述する通信部42を介して、記憶部41に記憶(登録)されたものである。サーバ装置40の記憶部41に空調機データモデル4が登録されると、処理部43aは、空調機データモデル4を通信部42を介してコントローラ60に提供する。
【0028】
通信部42は、図示しない公衆回線、ルーター等を介して、コントローラ60等と通信するためのインタフェース等である。具体的には、通信部42は、コントローラ60との間で各種指令を含めた空調機器10のデータの通信を行う。
【0029】
制御部43は、CPU及びキャッシュメモリ等によって構成される。制御部43は、サーバ装置40の他の構成と協働することによって、サーバ装置40全体の制御を行う。制御部43のうち、処理部43aは、サーバ装置40における各種情報処理を実行する。例えば、処理部43aは、コントローラ60から取得する管理対象となる空調機器(室外機11及び室内機12)のデータを、記憶部41に記憶させる。また、処理部43aは、記憶部41に記憶されたデータに基づいて、空調機器の管理を行う。
【0030】
入力部45は、サーバ装置40への情報の入力を行うためのインタフェースである。例えば、入力部45は、キーボード、マウス、及び/又はタッチスクリーン等により実現される。
【0031】
出力部46は、各種情報を出力するものであり、種々のディスプレイ及びスピーカ等により構成される。
【0032】
(4)空調機データモデル
空調機データモデル4は、空調機器10の機種毎のデータの集合体である。ここで、空調機器10の機種毎とは、室外機11又は室内機12の型番毎であって、室外機11又は室内機12の馬力、容量等が異なればそれぞれ異なる型番が設定される。
【0033】
例えば、図4は、室内機12aの空調機データモデル4を示す模式図である。室内機12aは、シングルフロー型室外機(機種A)であって、発停、設定温度、吸込み温度関するデータが含まれる。図5は、室内機12bの空調機データモデル4を示す模式図である。室内機12bは、四方吹きのカセット型室内機(機種B)であって、発停、設定温度、吸込み温度、人検知状態に関するデータが含まれる。図6は、室内機12cの空調機データモデル4を示す模式図である。室内機12cは、床置き型室内機(機種C)であって、発停、設定温度、吸込み温度、床温度に関するデータが含まれる。なお、室内機12の空調機データモデル4にこれ以外のデータが含まれてもよいことはもちろんである。それぞれのデータには、「Input/Output」、「Deta Type」、及び、「Property(属性)」等の項目が紐づけられ、より詳細に各室内機12a、12b、12cに関するデータを示している。
【0034】
具体的に、ここで、「Input/Output」は、データが入力値又は出力値であることを示している。「Deta Type」は、取得するデータがアナログデータであるかバイナリーデータであるかを示している。
【0035】
「Property(属性)」のうち、現在値は、現在における空調機器10の状態、空調機器10の周囲の環境の状態、設定値を示している。現在値には、コントローラ60が、接続部64を介して空調機器10から取得したデータが格納されている。最小値/最大値は、当該機種において管理可能な値の最小値/最大値を示す。最小値/最大値は、例えば、空調機器10における設定温度の最小値及び/最大値を示す。初期値は、当該機種において初期設定された値を示している。刻み幅は、当該機種において管理可能な設定値の刻み幅を示している。OPCは、当該機種において設定された通信コマンドを示している。Type of OPCは、通信コマンドから空調機器10を特定する情報を示している。Date Converterは、当該データ項目を変換する際に利用する変換関数に関する情報を示している。
【0036】
ここで、変換関数に関する情報は、コントローラ60が記憶している複数の変換関数から1の変換関数を選択可能な情報である。変換関数に関する情報は、例えば、あらかじめそれぞれの変換関数に対して設定された関数IDである。
【0037】
(5)空調機データモデル4の提供
以下、空調機データモデル4の提供方法について説明する。
【0038】
空調管理システム1において、コントローラ60は、空調機器10の管理を行うために管理プログラム3を記憶部61に記憶している。空調管理システム1の管理者等は、新しい空調機器が導入されるときに、該空調機器に関する空調機データモデル4を作成し、サーバ装置40の記憶部41に記憶させる。サーバ装置40の記憶部41への記憶は、管理者等により、管理者用のコンピュータやタブレット等からインターネット等の通信ネットワーク50を介して、空調機データモデル4がサーバ装置40の通信部42へ送信されることにより行われる。記憶部41に新たな空調機データモデル4が記憶(登録)されると、サーバ装置40の処理部43aは、通信部42からインターネット等の通信ネットワーク50を介して、コントローラ60の通信部62へ、該空調機データモデル4を送信する。コントローラ60の処理部63aは、受信した空調機データモデル4を記憶部61へ記憶する。これによってコントローラ60は、空調機データモデル4を参照して管理プログラム3を実行することが可能になる。なお、コントローラ60は、この時、プログラムを実行するための情報として変換関数を取得してもよい。
【0039】
(6)管理プログラム3の実行
コントローラ60は、接続部64を介して空調機器10からデータを取得する。取得されたデータは、図4図6に示す空調機データモデル4の所定の領域に格納される。
【0040】
サーバ装置40は、入力部45又は通信部42を介して取得した要求があった際に、又は、所定時間毎に、コントローラ60と通信を行い、コントローラ60に記憶された空調機データモデル4に基づいて空調機器10の管理を行う。空調機器10の管理とは、空調機器10を監視、あるいは、空調機器10又は他の機器に対して指示等を送信することである。なお、この際、コントローラ60の処理部63aは、空調機データモデル4に含まれる変換関数に関する情報を参照し、変換関数に基づいてデータの変換を行う。具体的に、処理部63aは、空調機データモデル4が有する変換関数を用いて、空調機データモデル4の所定の領域に格納されるデータをサーバ装置40が認識できるデータに変換する。
【0041】
(7)特徴
(7−1)
本開示に示す空調管理システム1は、管理対象となる複数の空調機器10(室外機11又は室内機12)を管理するシステムである。空調管理システム1は、コントローラ60と、サーバ装置40と、を備える。コントローラ60は、空調機器10に接続される。コントローラ60は、空調機器10を管理するための管理プログラム3を実行する。コントローラ60は、ネットワークを介してサーバ装置に接続されている。サーバ装置40は、コントローラ60に接続される。サーバ装置40は、コントローラ60に対して、管理プログラム3によって参照される空調機器のデータの集合体である空調機データモデル4を提供する。なお、空調機データモデル4は、空調機器10の機種毎に提供される。ここで、空調機データモデル4は、空調機器から取得したデータとサーバ装置が認識できるデータとの相互変換を行う変換関数に関する情報を有する。
【0042】
また、空調管理システム1において、サーバ装置40に空調機データモデル4が登録された場合、サーバ装置40がコントローラ60に空調機データモデル4を提供する。
【0043】
従来の空調管理システムにおいて、管理プログラム3は、空調機器に特有の情報(空調機データモデル4)に基づいて作成されていた。このような管理プログラム3では、空調管理システムに新しい空調機器が導入されたとき、現行の管理プログラム3では十分に管理を行う事ができない場合があった。例えば、空調管理システムに新しい機種の空調機器が導入された場合、新しい機種の空調機器に対応する管理プログラムを開発する必要があった。管理プログラムの開発には作業時間、作業工数が膨大という問題があった。
【0044】
そこで、本開示に示す空調管理システム1は、上述した構成をとることにより、空調管理システム1に新たな空調機器10が追加された場合においても、管理プログラム3を新たに開発することなく、新たな空調機器10の管理を開始することが可能である。これによって、空調管理システム1において、継続して空調機器10の管理を行うことができる。
【0045】
また、空調機データモデル4は変換関数に関する情報を含み、空調機器から取得したデータとサーバ装置が認識できるデータとの相互変換を行うことが可能である。
【0046】
(8)変形例
本開示における空調管理システム1において、コントローラ60は、以下に示す方法によって空調機データモデル4の提供を行ってもよい。
【0047】
まず、空調管理システム1の管理者等は、新しい空調機器が導入されるときに、該空調機器に関する空調機データモデル4を作成し、サーバ装置40の記憶部41に記憶させる。サーバ装置40の記憶部41への記憶は、管理者等により、管理者用のコンピュータやタブレット等からインターネット等の通信ネットワーク50を介して、空調機データモデル4がサーバ装置40の通信部42へ送信されることにより行われる。
【0048】
次に、施設2において該空調機器が設置され、該空調機器の室外機制御ユニットと、コントローラ60の接続部64と、が接続される。コントローラ60は、接続部64を介して、該空調機器の室外機及び室内機の機種情報を取得する。コントローラ60は、該空調機器から取得した機種情報を通信ネットワーク50を介してサーバ装置40に送信することで、機種情報に対応する空調機データモデルを送信するよう要求を行う。この要求に対して、サーバ装置40が空調機データモデルをコントローラ60へ送信することによって、新しい空調機器の空調機データモデルがコントローラ60へ提供される。
【0049】
(9)
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0050】
1 空調管理システム
3 管理プログラム
4 空調機データモデル
10 空調機器
40 サーバ装置
50 ネットワーク
60 コントローラ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0051】
【特許文献1】特開2004−234176号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6