特許第6985680号(P6985680)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6985680面実装型コンデンサおよびこれに用いられる座板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985680
(24)【登録日】2021年11月30日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】面実装型コンデンサおよびこれに用いられる座板
(51)【国際特許分類】
   H01G 9/048 20060101AFI20211213BHJP
   H01G 2/02 20060101ALI20211213BHJP
   H01G 2/06 20060101ALI20211213BHJP
   H01G 2/10 20060101ALI20211213BHJP
   H01G 9/08 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   H01G9/048 H
   H01G2/02 101C
   H01G2/06 500
   H01G2/10 M
   H01G9/08 E
   H01G9/08 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-230729(P2017-230729)
(22)【出願日】2017年11月30日
(65)【公開番号】特開2019-102603(P2019-102603A)
(43)【公開日】2019年6月24日
【審査請求日】2020年6月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004606
【氏名又は名称】ニチコン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】393027291
【氏名又は名称】株式会社南信精機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】酒井 孝也
(72)【発明者】
【氏名】片桐 昌治
【審査官】 多田 幸司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−217148(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 9/048
H01G 2/02
H01G 2/06
H01G 2/10
H01G 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンデンサ素子を収容するコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体を保持する座板とを備え、
前記座板は、前記コンデンサ本体が配置された底壁と、前記底壁から前記コンデンサ本体の軸方向に延び、前記コンデンサ本体を押圧する複数の側壁とを有し、
前記側壁の外側面が、底壁側から先端に向かって内側に傾斜しかつ底壁側から先端に向かって拡大するように形成された傾斜面を有し
前記側壁の肉厚が、先端から底壁側に向かって連続的に厚くなっていることを特徴とする面実装型コンデンサ。
【請求項2】
前記側壁の内側面が、前記コンデンサ本体の軸方向と平行に延びていることを特徴とする請求項1に記載の面実装型コンデンサ。
【請求項3】
前記底壁が矩形板状であり、前記側壁は前記底壁の隅に形成され、
対向する前記側壁の外側面の傾斜角度が互いに異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の面実装型コンデンサ。
【請求項4】
コンデンサ素子を収容するコンデンサ本体を保持する座板であって、
前記コンデンサ本体が配置される底壁と、前記底壁から前記コンデンサ本体の軸方向に延び、前記コンデンサ本体を押圧する複数の側壁とを有し、
前記複数の側壁は、前記底壁の中心軸に対して離接する方向に弾性変形可能であり、
前記側壁の外側面が、底壁側から先端に向かって内側に傾斜しかつ底壁側から先端に向かって拡大するように形成された傾斜面を有し
前記側壁の肉厚が、先端から底壁側に向かって連続的に厚くなっていることを特徴とする座板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面実装型コンデンサおよびこれに用いられる座板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された面実装型コンデンサに用いられる座板は、円柱状のコンデンサ本体が配置される底壁と、底壁から垂直に延びるとともに、コンデンサ本体の外周面を取り囲むように配置された4つの側壁とを有している。各側壁の内側面には、コンデンサ本体の外周面と接する接触部が形成されている。接触部は、各側壁に2つずつ形成され、底壁からコンデンサ本体の軸方向に平行に延びている。この座板にコンデンサ本体が装着されることによって、面実装型(チップ形)コンデンサが構成されている。
【0003】
また、特許文献1に記載の発明の他に、面実装型コンデンサに用いられる座板としては、図7図8に示すものが知られている。この座板101は、特許文献1に記載のものと同様に、円柱状のコンデンサ本体(不図示)が配置される底壁102と、底壁102から垂直に延びるとともに、肉厚が一定の側壁とを有し、コンデンサ本体の外周面を取り囲むように配置された4つの側壁103とを有している。この4つの側壁103は、コンデンサ本体の外周面に沿った円弧形状の内周面を有し、その内周面がコンデンサ本体の外周面と面接触している。しかしながら、実際に面実装型コンデンサを基板に実装し、振動が加わった際、コンデンサ本体の上部側ほど振動が大きくなるため、図8に示す様に、コンデンサ本体の振動を抑える作用点は、主に側壁103の先端となる。一方で側壁103の根元側(底壁102側)が支点として機能し、コンデンサ本体を複数の側壁103の間に挿入した状態では、側壁103の保持力F11とコンデンサ本体に接する側壁103の先端が外側に開く力F12との力関係が、コンデンサ本体の振動を抑えるのに重要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016―76600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図8の座板101では、側壁103の肉厚が一定であるため、側壁103の支点となる根元側の強度を十分に確保することができず、側壁103の先端が外側に開く力F12を抑制する力が弱くなる。また、座板101は樹脂製であるため、コンデンサ本体の側壁103への挿入時にはある程度の弾性を期待できるが、時間が経過することで樹脂自体の弾性が劣化し、コンデンサ本体を側壁103が保持できなくなる。以上から、従来の座板では、側壁がコンデンサ本体を安定して保持できなくなる問題があった。
【0006】
そこで、この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、コンデンサ本体を、その外周面に配置された側壁により安定して保持できる座板および当該座板を備えた面実装型コンデンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る面実装型コンデンサは、コンデンサ素子を収容するコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体を保持する座板とを備え、前記座板は、前記コンデンサ本体が配置された底壁と、前記底壁から前記コンデンサ本体の軸方向に延び、前記コンデンサ本体を押圧する複数の側壁とを有し、前記側壁の外側面が、底壁側から先端に向かって内側に傾斜しかつ底壁側から先端に向かって拡大するように形成された傾斜面を有し、前記側壁の肉厚が、先端から底壁側に向かって連続的に厚くなっている。
【0008】
この発明では、側壁の外側面が、底壁側から先端に向かって内側に傾斜して形成され、側壁の肉厚が、先端から底壁側に向かって厚くなっている。これにより、支点として機能する側壁の根元側(底壁側)の強度を高めることができ、側壁によるコンデンサ本体の保持力が向上する。また、側壁の外側面を底壁側から先端に向かって内側に傾斜して形成することで、側壁の先端が外側に開く力を抑制し、側壁の先端におけるコンデンサ本体の保持力が強化される。さらに、側壁の先端に比べて底壁側の肉厚を厚くすることで、側壁の反りや歪みを抑えると共に、側壁の重心が下がり、耐振動性が向上する。以上から、コンデンサ本体の外周面に配置された座板の側壁が、コンデンサ本体を安定して保持できる。
【0009】
本発明に係る面実装型コンデンサは、前記側壁の内側面が、前記コンデンサ本体の軸方向と平行に延びていることが好ましい。
【0010】
この発明では、側壁の内側面が、コンデンサ本体の軸方向と平行に延びている。これにより、側壁の内側面全体でコンデンサ本体を保持できる。
【0011】
本発明に係る面実装型コンデンサは、前記底壁が矩形板状であり、前記側壁は前記底壁の隅に形成され、対向する前記側壁の外側面の傾斜角度が互いに異なることが好ましい。
【0012】
この発明では、対向する側壁の外側面の傾斜角度が互いに異なる。これにより、複数の側壁の外側面上縁の中心軸からの距離を同一にすることができる。
【0013】
本発明に係る座板は、コンデンサ素子を収容するコンデンサ本体を保持する座板であって、前記コンデンサ本体が配置される底壁と、前記底壁から前記コンデンサ本体の軸方向に延び、前記コンデンサ本体を押圧する複数の側壁とを有し、前記複数の側壁は、前記底壁の中心軸に対して離接する方向に弾性変形可能であり、前記側壁の外側面が、底壁側から先端に向かって内側に傾斜しかつ底壁側から先端に向かって拡大するように形成された傾斜面を有し、前記側壁の肉厚が、先端から底壁側に向かって連続的に厚くなっている。
【0014】
この発明では、側壁の外側面が、底壁側から先端に向かって内側に傾斜して形成され、側壁の肉厚が、先端から底壁側に向かって厚くなっている。これにより、支点として機能する側壁の根元側(底壁側)の強度を高めることができ、側壁によるコンデンサ本体の保持力が向上する。また、側壁の外側面を底壁側から先端に向かって内側に傾斜して形成することで、側壁の先端が外側に開く力を抑制し、側壁の先端におけるコンデンサ本体の保持力が強化される。さらに、側壁の先端に比べて底壁側の肉厚を厚くすることで、側壁の反りや歪みを抑えると共に、側壁の重心が下がり、耐振動性が向上する。以上から、コンデンサ本体の外周面に配置された座板の側壁が、コンデンサ本体を安定して保持できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の面実装型コンデンサおよび座板では、側壁の外側面が、底壁側から先端に向かって内側に傾斜して形成され、側壁の肉厚が、先端から底壁側に向かって厚くなっている。これにより、側壁の先端に対し底壁側の肉厚が厚くなり、支点として機能する側壁の根元側(底壁側)の強度を高めることができ、側壁によるコンデンサ本体の保持力が向上する。また、側壁の外側面を底壁側から先端に向かって内側に傾斜して形成することで、側壁の先端が外側に開く力を抑制し、側壁の先端におけるコンデンサ本体の保持力が強化される。さらに、側壁の先端に比べて底壁側の肉厚を厚くすることで、側壁の反りや歪みを抑えると共に、側壁の重心が下がり、耐振動性が向上する。以上から、コンデンサ本体の外周面に配置された座板の側壁が、コンデンサ本体を安定して保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係るコンデンサ本体と座板とを示す上方斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係るコンデンサ本体と座板とを示す下方斜視図である。
図3図1の座板を異なる方向から見た上方斜視図である。
図4図1の座板を異なる方向から見た下方斜視図である。
図5図1の座板を示す平面図である。
図6図5のVI-VI線断面図である。
図7】従来の座板を示す上方斜視図である。
図8図7の座板の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
【0018】
本実施形態に係る面実装型コンデンサ1は、図1および図2に示すように、略円柱形状を有するコンデンサ本体10と、コンデンサ本体10を保持する座板20とを有する。コンデンサ本体10は、巻回されたコンデンサ素子(不図示)と、コンデンサ素子を内部に収容する有底筒状の収容容器11と、収容容器11の開口端を封口する封口材12とから構成されている。また、座板20は、2つの挿通孔21が形成され、かつコンデンサ本体10の底面が当接する底壁22と、コンデンサ本体10の外周面を取り囲むように、コンデンサ本体10の中心軸Cに沿って延びる4つの側壁30とから構成されている。
【0019】
円柱形状を有するコンデンサ本体10は、略円筒状の収容容器11の内部にコンデンサ素子を収納し、その開放端部に封口材12を挿着した後、外周側面の下部近傍に溝部13が形成されるように加締めることで、封口材12により収容容器11が封止されるようになっている。コンデンサ本体10には、封口材12を貫通するように2つのリード端子14が設けられている。各リード端子14は、コンデンサ素子より導出されたタブ(不図示)に、例えば、溶接によって接続されている。
【0020】
なお、コンデンサ素子としては、アルミニウム等の弁金属からなる陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させて、巻回して形成され、電解液が含浸されたものや、電解質として固体の導電性高分子をアルミニウム等の弁金属からなる陽極箔と陰極箔との間に形成した、固体電解コンデンサ素子等を用いることができる。
【0021】
座板20は、電気絶縁性を有する材料からなり、射出成型によって製造される。本実施形態において、座板20の材質は樹脂である。上述したように、座板20は、コンデンサ本体10が配置される底壁22と、4つの側壁30とから構成されている(図3および図4参照)。
【0022】
底壁22は、所定の肉厚を有するとともに、図5に示すように、その上方から見て、略正方形状をなしている。底壁22は、コンデンサ本体10の封口材12と対向する側に、コンデンサ本体10との当接面22aを中心軸Cの回りに陥凹させた凹部24が形成されている。なお、コンデンサ本体10を座板20が保持した状態では、コンデンサ本体10の中心軸Cと底壁22(凹部24)の中心軸Cとが一致する。
【0023】
凹部24の底面25に形成された2つの挿通孔21は、当接面22aからその裏面22bに貫通している。2つの挿通孔21は、上方から見て、底壁22の中央部付近に形成されている。この2つの挿通孔21には、コンデンサ本体10に設けられた2つのリード端子14が挿通される。底壁22の裏面22bには、2つの挿通孔21から外側端部にかけてリード端子14を収納可能なように、リード端子14の肉厚分にほぼ等しい深さを有する2つの溝部29が形成されている。2つの溝部29は、中心軸Cから径方向外方に向かって延びている。
【0024】
上述したように、2つの挿通孔21には、コンデンサ本体10の封口材12から引き出された2つのリード端子14が挿通され、各溝部29に沿って外方に折曲げ加工される。これにより、底壁22は、コンデンサ本体10と折曲げられたリード端子14との間に挟持され、コンデンサ本体10と一体化されるようになっている。このとき、2つのリード端子14は、底壁22の裏面22bに露出している部分が溝部29内に収容され、飛び出していない。従って、面実装型コンデンサ1は自立可能である。
【0025】
図5に戻って、側壁30(30a,30b)は、底壁22の隅にそれぞれ形成されている。4つの側壁30は、コンデンサ本体10の中心軸Cからの距離が、互いに等しくなるように配置されている。また、中心軸Cに関して4つの側壁30が周方向に等角度間隔で配置されている。4つの側壁30は、平面取りされた底壁22の隅に形成された2つの側壁30aと、丸面取りされた底壁22の隅に形成された2つの側壁30bとを包含する。
【0026】
2つの側壁30aは、互いに同じ形状を有している。2つの側壁30aはそれぞれ、上面視が円弧状の内側面31と、中心軸Cの周りに湾曲して延びる面を含む外側面32とを有する。内側面31は、コンデンサ本体10の中心軸Cを中心とし、かつコンデンサ本体10よりも半径が大きい第1円周の一部である第1円弧面として形成されている。図6に示すように、内側面31は、底壁22から中心軸Cと平行にコンデンサ本体10側(上方)に延びている。コンデンサ本体10を座板20が保持した状態では、各側壁30aの内側面31の全体がコンデンサ本体10の外周面を押圧している。
【0027】
外側面32を上方から見ると、外側面32の下縁32aは、底壁22の角が平面取りされたことにより直線状に形成されている。外側面32の上縁32bは、第1円周と同心円であって第1円周よりも半径が大きい第2円周の一部として形成されている。外側面32は、その下縁32aから上縁32bにわたって傾斜している。側方から見ると、外側面32は、底壁22からコンデンサ本体10(上方)に向かって底壁22の径方向内側に角度θ1だけ傾斜して延びている。言い換えれば外側面32は、側壁30aの根元(下縁32a)から先端(上縁32b)に向かって内側に傾いた傾斜面に形成され、これにより側壁30aの肉厚が先端から根元に向かって厚くなっている。
【0028】
2つの側壁30bは、互いに同じ形状を有している。2つの側壁30bはそれぞれ、上面視が円弧状の内側面31と、中心軸Cの周りに湾曲して延びる外側面33とを有する。内側面31は、側壁30aの内側面31と同一形状であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0029】
外側面33を上方から見ると、外側面33の下縁33aは、底壁22の角が丸面取りされたことにより曲線状に形成されている。この下縁33aの中点Bと中心軸Cとの間の距離L2は、外側面32の下縁32aの中点Aと中心軸Cとの間の距離L1よりも長い。外側面33の上縁33bは、外側面32の上縁32bと同様、第1円周と同心円であって第1円周よりも半径が大きい第2円周の一部として形成されている。外側面33は、その下縁33aから上縁33bにわたって傾斜している。側方から見ると、外側面33は、底壁22からコンデンサ本体10(上方)に向かって底壁22の径方向内側に角度θ2だけ傾斜して延びている。言い換えれば外側面33は、側壁30bの根元(下縁33a)から先端(上縁33b)に向かって内側に傾斜した傾斜面に形成され、これにより側壁30bの肉厚が先端から底壁22側に向かって厚くなっている。側壁30aの外側面32と、側壁30aと対向する側壁30bの外側面33との傾斜角度が互いに異なる。すなわち傾斜角度θ2は、傾斜角度θ1よりも大きい。また、中心軸Cからの距離L2はL1よりも長いので、側壁30bの肉厚は側壁30aの肉厚よりも厚く形成されている。
【0030】
コンデンサ本体10を座板20に保持させるには、図1に示す状態から、コンデンサ本体10を下方に向けてさらに押し込む。このとき、樹脂からなる側壁30は、コンデンサ本体10によって径方向外側に押されることによってコンデンサ本体10の外周面に沿うように径方向外側へと弾性変形する。
【0031】
コンデンサ本体10を座板20が保持した状態では、コンデンサ本体10は、その中心軸Cに向かう方向に、4つの側壁30の内側面31によって押圧されている。これにより、コンデンサ本体10は、座板20によって強固に挟持される。
【0032】
また、樹脂からなる側壁30は、コンデンサ本体10に対して離接する方向に弾性変形可能となっているので、たとえコンデンサ本体10の外形及び/又は側壁30が歪みなどで所定範囲以下の変形量で変形していた場合であっても、側壁30がその変形に追従して径方向の内外どちらの方向にも弾性変形する。そのため、本実施形態では、各側壁30の内側面31がコンデンサ本体10の外周面に接触することが担保されている。
【0033】
[本実施形態の面実装型コンデンサ1の特徴]
本実施形態の面実装型コンデンサ1には以下の特徴がある。
【0034】
本実施形態の面実装型コンデンサ1および座板20では、側壁30の外側面32,33が、側壁30の根元側(底壁22側)から先端に向かって内側に傾斜して形成され、側壁30の肉厚が先端から底壁22側に向かって厚くなる。これにより、コンデンサ本体10を押圧する側壁30の支点となる根元側(底壁22側)の強度を高め、側壁30によるコンデンサ本体10の保持力を向上できる。また、側壁30の外側面32,33を底壁22側から先端に向かって内側に傾斜して形成することで、側壁30の先端が外側に開く力を抑制し、側壁30の先端におけるコンデンサ本体10の保持力が強化される。さらに、側壁30の先端に比べて底壁22側の肉厚を厚くすることで、側壁30の反りや歪みを抑えると共に、側壁30の重心が下がり、耐振動性が向上する。以上から、座板20の側壁30が、コンデンサ本体10を安定して保持できる。
【0035】
本実施形態の面実装型コンデンサ1では、側壁30の内側面31が、コンデンサ本体10の軸方向と平行に延びている。これにより、側壁30の内側面31全体でコンデンサ本体10を保持できる。
【0036】
本実施形態の面実装型コンデンサ1では、対向する側壁30a,30bの傾斜面(外側面32,33)の傾斜角度が互いに異なる。これにより、複数の側壁30の外側面上縁の中心軸からの距離を同一にすることができる。
【0037】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0038】
前記実施形態では、側壁30a,30bの下縁32a,33aの高さ方向(幅方向)の位置を底壁22の当接面22aとしたが、これに限定されず、当接面22aよりも高い位置または低い位置としてもよい。側壁30a,30bの根元側(底壁22側)であって、本発明の作用効果を奏する限り、下縁32a,33aの高さ方向の位置を変更することができる。
【0039】
前記実施形態では側壁30の内側面31が、コンデンサ本体10の中心軸Cと平行に延びている。しかし内側面31がコンデンサ本体10の外周面を押圧して保持する限り、これに限定されない。
【0040】
前記実施形態では、側壁30aの外側面32と、側壁30aと対向する側壁30bの外側面33との底壁22に対する傾斜角度が異なっている。しかしこれに限定されず、外側面32と外側面33との傾斜角度が同じであっても、同様の効果を得ることができる。
【0041】
前記実施形態では側壁30を4つ設けたが、側壁30の数は特に限定されない。
【符号の説明】
【0042】
1 面実装型コンデンサ
10 コンデンサ本体
20 座板
22 底壁
30(30a、30b) 側壁
31 内側面
32 外側面
33 外側面
C 中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8