【実施例】
【0296】
本開示の装置、デバイス、システム、及びこれらの構成要素のうちのいずれの特定の寸法も、本明細書の開示を考慮して当業者には明らかとなるように、意図される用途に応じて容易に変動し得る。更に、本明細書に記載の例及び態様は、例示のためのみであること、ならびにそれを踏まえた様々な改変または変化が当業者に示唆され得、本明細書の趣旨及び権限、及び添付の特許請求の範囲内に含まれることが理解される。本明細書に記載の態様の多数の異なる組み合わせが可能であり、かかる組み合わせは、本開示の一部と見なされる。加えて、本明細書のいずれの態様にも関連して考察される全ての特徴は、本明細書において、他の態様における使用に容易に適合され得る。異なる態様における同様の特徴に対する異なる用語または参照番号の使用は、明確に示されるもの以外は、必ずしも差異を暗示するものではない。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ説明されることが意図され、本明細書に開示の態様に限定されない。
【0297】
実施例1
試験管中で可変体積の液滴を生成するための方法
この実施例は、本開示の一態様に従って可変体積の多分散液滴を産出するための例示的な方法を提供する。この実施例では、PCR試験管を使用するが、任意の好適な容器を本開示に従って使用することができる。
【0298】
図3は、個々の試験管をボルテックスすることによるエマルションシステムの形成を示す。ステップ4Aにおいて、反応混合物を含む水相を、適切な油−界面活性剤の混合物を事前に充填した0.2mLのPCR試験管中にピペッティングした。油相は、73%のTegosoft DEC、20%の軽油、及び7%のABIL WE 09界面活性剤から成り、これらを新しく混合し、使用の前に少なくとも30分間平衡化した。この混合物を用いて形成したエマルションは、標準的エマルションPCR中に優れた熱安定性を示した。ステップ4Bにおいて、水相を油混合物中にピペッティングした後、可変サイズの液滴を、約3000rpmで約30秒間ボルテックスすることによって形成した。水相がボルテックス中により小さい液滴へと分裂することを促進する、小さい撹拌棒を混合物加えることによって、乳化を更に強化した。油中の界面活性剤の存在がエマルションを安定させたことで、混合物中の液滴融合の頻度が減少した。
【0299】
水性相と油相との両方を含むシステムを、小さいステンレス鋼ビーズを含む小さい採取用微細管に加えた。続いて、試験管を15〜17Hzで20秒間振とうして、エマルションを生成した。ステップ4Cにおいて、その後、エマルションを0.2mLのPCR試験管に移し、PCRを、Bio−Rad C1000 Thermal Cyclerにおいて、95℃(ホットスタート)で3分間、ならびに95℃で30秒間、54℃で30秒間、及び72℃で30秒間の50サイクル実行した。
【0300】
実施例2
マルチウェルプレート中で可変体積の液滴を生成するための方法
この実施例は、本開示の一態様に従う、可変体積の多分散液滴の産出、ならびに続く修飾及び分析のための方法を提供する。
【0301】
図4は、液滴−エマルションPCRのための最適化したハイスループットを示す。マルチチャネルピペットが油性及び水性PCR試薬をマルチウェルプレート上に載せた後、マルチウェルプレート全体を3000rpmで30秒間ボルテックスルして、乳化を誘発した。マルチウェルプレートにサーマルサイクラーアダプターを装着し、混合物を、95℃(ホットスタート)で3分間、ならびに95℃で30秒間、54℃で30秒間、及び72℃で30秒間の50サイクル、PCR増幅にかけた。その後、マルチウォールプレートをサーマルサイクラーから除去し、蛍光顕微鏡で撮像し、更なる試料の移動は不要であった。この実施例では、乳化後のいずれの液滴の不安定性(例えば、融合)も、機械処理とは無関係となる。
【0302】
実施例3
最良適合の円の決定
この実施例は、多分散液滴システムにおいて液滴に対する最良適合の円を決定するための方法を提供する。この態様では、液滴の境界の一部のまたは全体であると仮定される画素のセットを、既存の最適化アルゴリズムを使用して円に適合させる。この態様では、MATLABに実装されるNelder−Meadアルゴリズムを使用する。このアルゴリズムは、以下の方程式(1)において定義される適合誤差を最小化する。
【数1】
【0303】
この方程式では、X
trial及びY
trialは、最適化手順における現行のステップについての円の中心の試験位置に対応する。R
trialは、最適化手順における現行のステップについての円の試験半径に対応する。セット中のp番目の画素の位置であるX
p及びY
pと適合されるN
p画素が外部画素のセット中に存在する。したがって、平方根記号の中の量は、試験中心からp番目の画素までの距離であり、ここから試験半径を減算して、誤差を取得する。誤差を2乗し、セット中の全ての画素を合計した後、試験半径の2乗で割って、適合誤差を取得する。
【0304】
最適化の一部として、現行の試験円の内部でもあるグループの内部の画素の数の計数を行う。円の内部の画素の数(N
C)が、円の内部でありかつグループの内部でもある画素の数(N
C,G)を超過する場合には、以下(方程式(2)で定義される通り)を適合誤差に加えることによって、現行の試験位置及び半径にペナルティーを科す。
【数2】
【0305】
方程式(2)からの量を加えることは、液滴の境界の一部のみが適合され、ノイズのせいで、その一部が液滴の典型ではない曲率を呈するときに発生し得るように、大きすぎ、グループから著しく外れて伸長する円を最良適合の円として選択することからの最適化を呈する。いくつかの場合には、本方法は、画素当たりの適合誤差を、液滴への適合の量の評価の一部として使用する。適合における画素の数は、N
pであり、画素当たりの適合誤差は、以下の方程式(e)において定義される。
【数3】
【0306】
本開示の別の態様では、平均2乗誤差を液滴への適合の量の評価に使用する。これは、以下の方程式(4)において定義される。
【数4】
【0307】
実施例4、5、及び6は各々、本実施例に記載の方法に関する外部境界画素または特徴画素への円の適合を参照する。
【0308】
実施例4
液滴を特定するためのリバースウォーターシェッド法
この実施例は、本開示の態様に従ってリバースウォーターシェッド法を行うための例示的なプロセスを説明する。
【0309】
この態様に従い、画像に対する初期背景カットオフを、画像の40%が背景であったと仮定することによって計算した。この初期背景カットオフについては、20%(40%を2で割ったものに等しい)が、背景画素強度の中央値に対応する画像強度の予測パーセンタイルである。予測した背景標準偏差は、それが画像の20%パーセンタイルと画像の1%パーセンタイルとの間の差異の2分の1であったと仮定することによって計算した。その後、背景カットオフの初期予測は、予測中央値に予測標準偏差の2倍を足したものであった。強度が背景カットオフの初期予測未満である画素を次のステップのために選択した。選択した画素の強度の平均及び標準偏差を計算し、強度が平均未満である画像画素のパーセンテージを決定し、これは22%であることが分かった。そのパーセンテージを、背景の中央値と対応する画像強度の予測したパーセンタイルの初期予測である20%と比較した。これらの値は十分に一致していると判断し、選択した画素の平均及び標準偏差を、SCT及びBTを計算する目的で画像中の背景の平均及び標準偏差として容認した。これらの値が十分に一致していない場合には、新たな初期背景カットオフを、背景画素強度の中央値と対応する画像強度の当時の予測パーセンタイルとして22%を使用すること、及び本段落の最初で開始した手順を繰り返すことによって計算し得る。
【0310】
その後、画像についてのSCTを、これまでに計算した背景の標準偏差にシグナル対ノイズ比を掛け、結果をこれまでに計算した平均背景の平均強度に加算することによって決定した。ここではシグナル対ノイズ比を3.2と選択したが、この値は、画像中のノイズの量に応じてユーザによって調整され得る。
【0311】
その後、画像の最大画素強度と等しかったカットオフ閾値を選択した。このカットオフ閾値を、それがSCTに達するまで30段階で低下させた。この場合、段階は、904.0、872.0、841.2、811.5、782.8、755.1、728.4、702.7、677.8、653.8、630.7、608.4、586.9、566.2、546.1、526.8、508.2、490.2、472.9、456.2、440.1、424.5、409.5、394.5、379.5、364.5、349.5、334.5、319.5、及び304.5で離間した。第1の値は画像中の最大画素強度と等しく、最後の1つは画像についてのSCTと等しかった。後のステップで使用するために平滑化した画像のコピーを創出した。この実施例では、平滑化は、「[0.05,0.10,0.05;0.10,0.40,0.10;0.05,0.10,0.05]」として(MATLABの表記を使用して)定義した平滑化構造を用いて画像をコンボリュートした、MATLABのconv2()関数によって行った。
【0312】
各ステップにて、画像分析ソフトウェアを使用して、現行のステップのカットオフ閾値を上回る画像中の画素のセット(以降は単に画素セットとして言及する)を見出した。これらの画素セットは、「水位」からの「突出」または「島」を含んでもよい。この実施例では、画素は、同じ画素セットと見なすためには4連結である必要があった。かかる画素セットのエリアが、ユーザによって定義される基準(即ち、この場合9)と等しかったかそれを超過した場合には、それを目的領域(ROI)としてマークした。この場合、画像を、セットのエリアが十分なサイズであるかを決定する前に、MATLAB表現strel(‘disk’,1)によって定義される構造化要素を用いた、MATLABルーチン、imclose()を使用して閉鎖した。ROIが画像の特定の位置に現れたら、そのエリアを、カットオフ閾値が減少する際に追跡した。各ROI内の最大強度画素の場所、及びROI内の画素の値も追跡した。
【0313】
カットオフ閾値が低下するとき、2つ以上のROIは融合することが可能であった。特定のカットオフ閾値を上回る画素セットは、より大きいカットオフ閾値に分離させた2つ以上のROIを含み得る。これが起こり得る理由は、(i)異なるROIが、共に非常に近いために、それらの間の境界領域が現行のカットオフ閾値よりも大きい画素強度を有する、異なる液滴を表すためか、または(ii)試料中のノイズの増幅が、単一の液滴内の2つ以上の領域が極大値を呈するのに十分大きいためかのいずれかである。これらの最大値は、より大きいカットオフ閾値での別々のROIとしてアルゴリズムに現れ得る。
【0314】
ユーザによって定義される基準を使用して、それらのエリアが現行のステップの同じ画素セット内に含まれた異なるROIが、融合し、その後1つのROIとして処理されるべきか、または融合せず、別々のROIとして追跡されるべきかを決定した。この決定は、(i)異なるROIの最大強度画素間の距離、及び(ii)異なるROIの最大強度画素の値、及びに応じて行った。他のユーザによって定義される基準も、この決定を行うために適用し得る。
【0315】
この実施例では、基準(i)について、画像の平滑化したコピーの最大強度画素中の距離が5画素未満であった場合には、2つのROIを融合させた後、単一のROIとして扱った。この実施例では、基準(ii)について、最大強度画素が、現行の画素セットを特定するために使用したカットオフの背景標準偏差の0.75倍以内の強度を有する場合には、2つのROIを融合させた後、単一のROIとして扱った。その根拠は、2つの以前は別々のROIが現行のカットオフ値のものと同じ画素セット中に現れた場合には、2つの最大強度画素の間に存在する画素セット中の画素は、現行のカットオフを上回る強度を有したに違いないからである。したがって、2つのROIの各々における最大強度が共に現行のカットオフに近い場合、2つの最大値の間に存在する画素セット中の画素は最大値に近い強度を有したに違いない。したがって、2つのROIを組み合わせ、同じ液滴に割り当てた。
【0316】
最終ステップ(即ち、SCTを使用した時点)の後、画素セットを画素グループとして言及した。それらのエリアが同じ画素グループ内に含まれた異なるROIを融合させなかった場合、その画素グループの割り当てられていない画素をROIに割り当てた。具体的には、画素グループ内の割り当てられていない画素のリストを強度によって分類し、ROIのうちの1つのみに直接隣接した最大強度の画素を、そのROIに割り当てた。このプロセスを、残っている唯一の割り当てられていない画素が2つ以上の異なるROIに直接隣接したものとなるまで繰り返した。これらの画素は、割り当てないまま残した。
【0317】
リバースウォーターシェッド法を、共焦点蛍光顕微鏡法を使用して取得した多分散液滴エマルションシステムのグレースケール画像である
図1の画像に適用した。
図5Aに示すように、画像を、強度が背景閾値を下回る画素によって分離されるグループに分割した。グループのうちのいくつかは単一のROIのみを含み、いくつかは2つ以上のROIを含む。
図5Aに示す境界画素は、グループ外の画素に隣接したグループに属する画素である。
【0318】
結果として得られた画素グループを分析し、これらの内のROIを液滴に割り当て、必ずしも以下に記載の順序で起きる必要はない以下の処理ステップに供した。
【0319】
ステップ1。グループが単一のROIのみを含んだ場合には、このグループを単一の液滴であると見なし、その外部境界画素を円に適合させて液滴径を取得した。
【0320】
ステップ2。まだ液滴に割り当てられていないROIについては、そのROIの外部境界画素に対する最良適合の円を実施例3に記載のように取得した。その後、割り当てられていないROIの各々を確認した。円の内側であったROIの画素の数が円のエリアの少なくとも30%であった場合には、まだ液滴に割り当てられていない任意の隣接するROI外部境界画素と組み合わせて適合を行った。2つのROIを、一方のROIの内部境界がもう一方の内部境界からゼロまたは1つの画素だけ分離しているときに、「隣接する」と見なした。
図5Aでは、二重線に見えるものによって分離したROIを隣接していると見なす。二重線は、互いに近づいて存在する2つの内部境界を表す。外部境界画素の組み合わせたセットを円に適合させ、結果を評価して、2つのROIを組み合わせ単一の液滴の一部と見なすべきかを決定した。2つのROIを組み合わせるための基準は、(i)2つのROIの組み合わせについての画素当たりの適合誤差が0.12未満であったか、または画素当たりの適合誤差が確認する元のROIの適合誤差の1.5倍未満であったこと、及び(ii)共に最良適合の円の内側の2つのROIのエリアが、ROIのエリアの少なくとも85%であったこと、であった。2つのROIを組み合わせた場合には、これらは、以降は液滴として示し、単一体として扱う。こうして、液滴の外部境界画素は、その液滴に割り当てられたROIの外部境界画素のセットとなった。このプロセスを全ての隣接するROIで繰り返した。
【0321】
ステップ3。割り当てられていないROIが、割り当てられていなかった隣接するROIを有しなかった場合には、本方法は、そのROIの外部境界を円に適合させる。画素当たりの適合誤差が0.12未満であり、最良適合の画素の内部のROIのエリアが円のエリアの少なくとも60%であった場合、このROIを液滴として容認した。
【0322】
ステップ4。この方法は、その後、液滴の対を検査して、それらが実際のところ同じ液滴の一部であったかを決定した。このステップでは、確認する液滴の最良適合の円が互いに同じサイズである必要があった。本方法は、既に見出されている液滴の中心間の距離を比較した。この段階で液滴として特定した2つの領域は、実際に同じ液滴の一部であった可能性がある。液滴の対の最良適合の中心間の距離を計算し、それが液滴の各々の最良適合の半径の20%未満であった場合には、その対を試験して、それらが実際に同じ液滴の一部であったかを確認した。2つの液滴の外部境界画素を組み合わせ、画素の組み合わせたセットを円に適合させた。検討する2つの液滴の適合誤差を合計し、外部境界画素の組み合わせたセット中の画素の数で割った。組み合わせたセットの画素当たりの適合誤差は、この量の1.5倍未満、かつ0.12未満である必要がある。この場合、2つの液滴を組み合わせ、その後、1つの液滴と見なした。このプロセスを全ての液滴の対について繰り返した。
【0323】
ステップ5。次に、各画素グループを検査して、それが液滴と割り当てられていないROIとの両方を有したかを決定した。有した場合には、各液滴について、割り当てられていないROIを検査し、所与のROIのエリアの少なくとも85%が液滴と関連付けられる最良適合の円の内部に位置したかを決定した。位置した場合には、その割り当てられていないROIは、液滴に加えるための候補であった。次に、組み合わせた外部境界画素セットを、液滴の外部画素をROIの外部境界画素と組み合わせることによって作製した。その後、組み合わせたセットを円に適合させた。ROIを液滴に割り当てるべきであると結論付ける前に満たさなければならない基準がいくつかあり、この基準は以下を含む。(i)組み合わせたセットの最良適合の円の位置と液滴の最良適合の円の位置との間の距離は、3画素未満である必要がある(これは、ある数の検討事項、主に画像中の画素のサイズに依存する)、(ii)組み合わせたセットの最良適合の円の位置とROIの最良適合の円との間の距離は、ROIの最良適合の円の半径の20%未満であった必要がある、(iii)組み合わせたセットの画素当たりの適合誤差は、ROIについての画素当たりの適合誤差の2倍未満であった必要がある、(iv)組み合わせたセットの画素当たりの適合誤差は、0.12未満であった必要がある、(v)組み合わせた適合の平均2乗誤差は、1.5にROIに対する最良適合の円についての平均2乗誤差を掛けた数未満であった必要がある。これらの基準の全てが満たされた場合に、ROIを液滴に割り当てた。
【0324】
ステップ6。このステップでは、液滴の対を検査して、それらが同じ液滴の一部であるかを決定した。いくつかの態様において、対を成す液滴は、異なる直径を有し得る。液滴の対の最良適合の中心間の距離を計算し、それが液滴の各々の最良適合の半径の50%未満であった場合に、2つの液滴のエリアの重複量を計算した。各最良適合の円のエリアの60%超が他の最良適合の円の内部に位置した場合に、2つの液滴の外部境界画素を組み合わせ、画素の組み合わせたセットを円に適合させた。適合が満たす必要のある基準のリストは、これまでのステップにおけるものよりも長い。乗数M
errを1.5と定義した。次に、検討する2つの液滴の適合誤差を合計し、外部境界画素の組み合わせたセットにおける画素の数で割った。組み合わせたセットの画素当たりの適合誤差は、M
errにこの量を掛けた数未満であり、かつ0.12未満である必要がある。次に、組み合わせた適合の平均2乗誤差、MSE
combinedを計算した。加えて、新たな平均2乗誤差を、確認する2つの液滴の各々について計算したが、各液滴の最良適合の円を使用する代わりに、各液滴についての平均2乗誤差は、画素の組み合わせたセットの最良適合の円を各液滴に割り当てられた外部境界画素と比較することによって計算した。MSE
combinedは、M
errに各液滴の新たな平均2乗誤差を掛けた数未満である必要がある。最後に、画素の組み合わせたセットについての最良適合の位置を、確認する2つの液滴の各々についての最良適合の位置から常に推移させた。第1の液滴の最良適合の位置から組み合わせたセットの最良適合の位置までの距離を決定した。差異は、第1の液滴の最良適合の半径の20%未満である必要がある。第2の液滴の最良適合の位置から組み合わせたセットの最良適合の位置までの距離を決定した。差異は、第2の液滴の最良適合の半径の20%未満である必要がある。これを画像中の全ての液滴の対について繰り返した。液滴の対がこれらの基準の全てを満たしたことが分かった場合には、これらを組み合わせた後、単一の液滴として処理した。液滴の全てを確認した後、0.35をM
errに加算し、このステップ全体を繰り返した。M
errを徐々に増加させることで液滴をゆっくりと組み合わせ、誤った組み合わせの可能性を減少させた。このプロセスを、M
errの値が2.9に増加するまで続けた。
【0325】
ステップ7。このステップは、著しい重複を有した液滴の対を、それらがより小さいサイズであるか否かに関わらず確認することを伴った。乗数M
errを1.5と定義し、最小の割合F
minを50%と定義した。画像の液滴を、外部境界画素の数と最良適合の円の円周との比率によって、最大から最小へと順序付けた。液滴の対(i、j)を確認し、iは半径がより大きい液滴を指し、jは半径がより小さい液滴を指す。液滴jのエリアの少なくともF
minが液滴iのエリアと重なり合った場合には、この対を確認して、それらを組み合わせるべきであるかどうかを確認した。2つ液滴の外部境界画素を組み合わせて、円に適合するセットとした。2つの液滴を組み合わせるべきであると結論付けるためには、ある数の基準を満たす必要があり、この基準は以下を含む。(i)組み合わせた適合についての画素当たりの適合誤差は、0.12未満である必要がある、(ii)組み合わせた適合の画素当たりの適合誤差は、M
errに液滴jについての最良適合の円の画素当たりの適合誤差を掛けた数未満である必要がある、(iii)組み合わせた適合の平均2乗誤差は、M
errに液滴jについての最良適合の円に対する平均2乗誤差を掛けた数未満である必要がある、(iv)組み合わせた適合についての円の中心の最良適合の位置と液滴jについての最良適合の円との間の距離は、液滴jの最良適合の半径の20%未満である必要がある。これらの基準が全て満たされる場合には、液滴i及びjを組み合わせ、1つの液滴と見なした。
【0326】
ステップ8。このステップでは、各画素グループを検査し、それが液滴と割り当てられていないROIとの両方を有したかを決定した。有した場合には、各液滴について、それは割り当てられていないROIの各々を検査し、そのROIのエリアの少なくとも85%が液滴と関連付けられる最良適合の円の内側に存在したかを決定した。位置した場合には、その割り当てられていないROIは、液滴に加えるための候補であった。次に、組み合わせた外部境界画素セットを、液滴の外部画素をROIの外部境界画素と組み合わせることによって作製した。組み合わせたセットを円に適合させた。このステップは、ROIを液滴に加える場合に満たす必要がある基準のセットを有し、これは以下を含む。(i)組み合わせ適合の画素当たりの適合誤差は、ROIについての適合誤差の画素当たりの適合誤差の1.2倍未満である必要がある、及び(ii)組み合わせたセットに対する最良適合の円の中心の位置と、ROIに対する最良適合の円の中心位置との距離が、1.4画素であるか、またはROIに対する最良適合の円の半径の20%未満である。これらの基準の全てが満たされた場合に、ROIを液滴に割り当てた。
【0327】
ステップ9。この段階では、液滴に割り当てられたROIが液滴の円周を完全に説明しない可能性がまだあった。画像の液滴を、外部境界画素の数と最良適合の円の円周との比率によって、最大から最小へと順序付けた。各画素グループについて、各々が0.5未満の比率を有した液滴の対を検査した。このステップは、いくつかの基準を有し、これらを、液滴を統合について更に検討する前に満たす必要があった。2つの液滴の最良適合の円の間の重複の量を計算した。2つの最良適合の円の中心間の距離を計算した。基準は以下を含んだ。(i)重複のサイズは両円のエリアの30%を超過する必要があった、(ii)2つの円の間の距離は、大きい方の最良適合の円の最良適合の半径の20%未満である必要がある、及び(iii)2つの最良適合の円の間の最良適合の半径の差異は、30%未満である必要がある。これらの基準を満たした場合には、2つの液滴の外部境界画素を組み合わせ、円を組み合わせたセットに適合させた。この手順を全ての液滴の対について繰り返した。
【0328】
ステップ10。各液滴について、その後、外部画素数対最良適合の円の円周の比率を計算し、この比率が0.65を超過しないいずれの液滴も考慮から除いた。
【0329】
ステップ11。各画素グループについて、まだ液滴に割り当てられていなかった全てのROIのリストを準備した。その後、割り当てられていないROIの各々に対して、本方法によって、最大の重複を有した液滴を探した。その重複のサイズがROI内のエリアの50%を超過した場合には、本方法によって、ROIを液滴に割り当てるべきであるか否かを検査した。液滴に割り当てられたROIによって占有さなかった液滴の最良適合の円の内部にあるエリアを計算した。割り当てられていないROIのエリアが、液滴の最良適合の円の内部にある占有されていないエリアの1.05倍未満であった場合には、液滴の外部境界画素と割り当てられていないROIとを組み合わせて、外部境界画素の組み合わせたセットを作製した。その後、この組み合わせたセットを円に適合させた。このステップは、ROIを液滴に加え得る前に満たす必要がある基準のセットを有し、これは以下を含む。i)組み合わせ適合の画素当たりの適合誤差は、ROIについての適合誤差の画素当たりの適合誤差の1.2倍未満である必要がある、(ii)組み合わせたセットに対する最良適合の円の中心の位置と、ROIに対する最良適合の円の中心位置との距離が、1.4画素であるか、またはROIに対する最良適合の円の半径の20%未満である、あるいは(iii)組み合わせたセットについての画素当たりの適合誤差の画素当たりの適合誤差は、0.12未満である必要がある。これらの基準の全てが満たされた場合に、ROIを液滴に割り当てた。
【0330】
ステップ12。その後、いずれの外部境界画素も持たないいずれのROIも、それらが液滴の最良適合の円の内部にあった場合にその液滴に割り当てた。
【0331】
図5Bは、この実施例の方法によって調製した最終の処理した画像を示す。
図5Bの画像は
図1及び5Aに対応し、液滴として特定し得る液滴についての最良適合の境界を含む。その後、
図5Bの画像を使用して、所与の特定した液滴の各々についての液滴サイズ及び標的分子の存在を決定し得る。
【0332】
実施例5
液滴を特定するための円検出法
この実施例は、本開示の態様に従って円検出法を行うための例示的なプロセスを説明する。
【0333】
この態様に従い、SCTを、シグナル対ノイズ比が(実施例4における3.2ではなく)2.5であったことを除き、リバースウォーターシェッド法についての実施例4で上に記載したように計算した。このSCTを画像に適用して、画像内の画素グループを定義した。またSCTの値を使用して、各画素グループ内の孔を特定した。画素グループを、強度が画素グループの内部のSCTを下回った画素の8連結セットについて確認した。セットが9以上の画素を含んだ場合、それを孔とした。孔に隣接した画素グループ内の任意の画素のリストを画素グループの外部境界のリストに加えた。画素グループの外部境界をトリミングしてノイズ画素を排除した。トリミングした外部境界画素のリストは、少なくとも1つの内部画素に隣接した画素グループの外部境界画素のみを含んだ。トリミングした外部境界画素もこの実施例においては特徴画素と称する。円ハフ変換を各グループの特徴画素のリストに適用した。
【0334】
変換を、各画素グループについて3〜60画素の範囲の円半径に対して行った。この態様に従い、標準的な変換方法を改変して、画像中のノイズの著しいレベルを占めるようにした。この改変は、使用する画像のノイズ特徴に応じて任意選択で行うことができる。画素に割り当てられた票の数は、画素が半径Rの円の中心であった可能性に割り当てられた重量であった。通常、所与の半径Rについて、この値は、単純に、画素の距離R内の特徴画素の数である。この方法において、これは、円の中心のR−1からR+1の距離の内の特徴画素の数であった。特定の中心位置についての票の数及び各中心位置に票を投じる特徴画素のリストをRの各値について計算した。円ハフ変換によって見出された円は、それらを外部画素のリストを円に適合させるときに取得した最良適合の円と区別するために、この実施例では「H円」と称する。後者は「円」と称する。
【0335】
各画素グループについて生成したH円のリストを以下のように削った。票が9より少ないH円を破棄した。また、票の数対H円の円周の比率が0.40未満であったH円を破棄した。いずれかの孔画素を含んだH円を破棄した。次に、H円の円周を含む画素を特定し、画像中にあったそれらの数を計数した(H円は画像外に伸長し得る)。この時点で適用された基準は、以下の通りであった。(i)画像の円周画素の数であるN
CIは、14を超過する必要がある、(ii)N
CI対円周における画素の数の比率は、0.60を超過する必要がある、及び(iii)H円に対する票の数対N
CIの比率が0.50を超過する必要がある。H円がこれらの基準を通過した場合には、画像の背景中にあった円周の割合を確認した。この割合が0.15未満であった場合には、この段階でH円を容認した。この割合が0.15未満ではないが、半径が5以下であった場合には、グループ中の画素から1画素超離れて存在するH円のエリアの割合を計算した。H円の半径が4または5であり、割合が0.15以下であった場合には、この段階でH円を容認した。H円の半径が3であり、割合が0.20以下であった場合には、この段階でH円を容認した。
【0336】
H円に対する票の数の画像中の円周画素の数に対する比率を、この段階でもまだ容認されたH円について計算した。H円を、この比率によって、サイズの最も大きいものから小さいものへと続く順で分類した。各H円を、この比率の値がより小さいH円の全てに対して比較した。H円の中心が互いの
【化1】
画素以内であり、H円の半径が4未満異なる場合には、比率の値のより小さいH円を拒否した。
図1の画像をこの方法によって分析し、このステージの結果を
図6Aに示す。この段階では重なり合うH円が存在した。
【0337】
この実施例において、次のステップは、いずれかの液滴の表現が不良であったH円を拒否し、その後、同じ液滴の一部を表すと判断した円を組み合わせることである。各H円を、そのH円に票を投じた外部境界画素のセットと関連付けた。各H円についての特徴画素のリストを円に適合させ、適合についての平均2乗誤差を計算した。この時点で、各H円は、最良適合の円(BF円)を取得するために適合された画素のセットを定義した。この実施例における更なる分析に対して、BF円を拒否した場合には、それと関連付けられたH円も拒否した。BF円を液滴に割り当てた場合には、関連付けられたH円は同じ液滴に割り当てた。平均2乗誤差が0.70を超過する場合には、BF円を拒否した。試料中のより大きい液滴のうちのいくつかは、極めて不規則な外部境界を有したことが観察された。これは、液滴の内容物とそれらを取り囲む連続媒体との間の屈折率不一致によるものであった。大きい液滴と顕微鏡対物との間に位置する小さい液滴は、レンズとして作用することが可能であるため、より大きい液滴の境界の画像を歪める。これがより大きいBF円の早まった拒否を引き起こすのを防ぐために、より大きいBF円については上記の基準を緩和した。票の数(即ち、N
F円に適合させた外部境界画素)が30超であった場合には、適合の平均2乗誤差が0.70+0.03×(N
F−30)を超過した場合、BF円を拒否した。
【0338】
次に、BF円の対のエリアが重複した量を計算し、重複のエリアが2つのBF円のうちの一方のエリアの65%超であった対のリストをコンパイルした。各対について、画素グループの一部であった円の内側のエリアの割合を計算し、固有であった(もう一方の円への票でもなかった)各円への票の割合を計算した。一方のBF円について計算した割合が両方とも、もう一方についての対応する割合より小さかった場合には、第1のBF円を拒否した。
【0339】
どちらのBF円も拒否せず、異なるエリアを有した対については、別の試験を適用した。より小さいBF円の内側にあるが、より大きいBF円の内側ではない画素の数を計算した。その数がより小さいBF円への票の数の半分未満であった場合には、このより小さいBF円を拒否した。
【0340】
この時点までにどちらのBF円も拒否していない対について、BF円の中心間の距離を計算し、2つのBF円の半径間の差異を計算した。中心間の距離が2.1画素未満であり、半径間の差異が2.1画素未満であった場合には、票の数がより少ないBF円を拒否した。
【0341】
次に、各BF円について、固有票の数を計算した。固有票は、BF円であって、それ自体これまでに拒否されていない、いずれの他のBF円への票でもない票である。固有票の数が10未満であるか、または固有票対票の総数の比率が0.40未満であった場合には、そのBF円を拒否した。
【0342】
各画素グループについて、いずれのH円にも割り当てられていなかった(割り当てなし)外部画素グループ境界画素のリストをコンパイルした。割り当てなしの画素の割合が外部画素グループ境界画素の総数の10%未満であった場合には、拒否したH円を再検査した。これらのうちの各々について、固有票(いずれの容認したH円の一部でもなかった票)のリストをコンパイルした。かかる票の数が拒否したH円の円周の60%を超過した場合、拒否したH円を容認したH円のリストに復元した。この時点での容認した全てのH円を、液滴であると暫定的に見なした。
【0343】
次に、画素グループ中の可能性のある液滴の各対を検査し、これらをそれぞれ、以下の「液滴1」及び「液滴2」と称する。固有票(即ち、一方の液滴への票であって、もう一方への票ではない票)の数を、全ての対の中の全ての液滴について計算した。固有票の数は、液滴1及び液滴2について、それぞれ、N
U1及びN
U2とする。これらの数のいずれかが9未満であった場合には、その対を更なる試験に供した。これらの試験のために、液滴の最良適合の中心間の距離(d)を計算した。また、これらの試験について、内部エリアは、共に最良適合の円の内部にあり、かつ画素グループ中にもある画素を表す。その後、4つの更なる量を計算した。これらは、dの液滴1最良適合の半径に対する比率(D
1)、dの液滴2の最良適合の半径に対する比率(D
2)、液滴2の内部ではない内部エリア液滴1の割合(F
1)、及び液滴1の内部ではない内部エリア液滴2の割合(F
2)であった。この実施例で使用する用語はこの実施例のみに適用されることを留意すべきである。
【0344】
以下の更なる条件及び試験を適用した。
【0345】
条件A:N
U1及びN
U2が共に9未満であった場合には、試験Aを行った。試験A。D
1及びD
1の両方が共に0.3未満であった場合には、最良適合の半径がより小さい液滴を拒否した。
【0346】
条件B:条件Aが適用せず、N
U1が9未満であった場合には、試験Bを行った。試験B:F
10.4未満であった場合には、液滴1を拒否した。
【0347】
条件C:条件A及びBが適用せず、N
U2が9未満であった場合には、試験Cを行った。試験C:F
2が0.4未満であった場合には、液滴2を拒否した。
【0348】
条件D:条件A、B、またはCのいずれも適用しない場合には、2部構成の試験Dを適用した。試験D、1部:N
U1がN
U2未満であった場合、ならびにD
1、D
2、及びF
1が全て0.3未満であった場合には、液滴1を拒否した。そうでない場合には、試験D、2部を適用した。試験D、2部:N
U2がN
U1未満であった場合、ならびにD
1、D
2、及びF
2が全て0.3未満であった場合には、液滴2を拒否した。
【0349】
条件E:条件A、B、C、またはDのいずれも適用しない場合には、試験Eを適用した。試験E:固有エリア画素の割合を計算し、これを、この試験のために、画素グループ中のいずれの他の液滴の内部でもない液滴の内部のエリアの割合として定義した。総合固有票の割合を計算し、これを、この試験ために、画素グループ中のいずれの他の液滴への票でもなかった液滴への票の割合として定義した。液滴1についての両方の割合が液滴2についての対応する割合よりも小さかった場合には、液滴1を拒否した。液滴2についての両方の割合が液滴1についての対応する割合よりも小さかった場合には、液滴2を拒否した。
【0350】
次に、画素グループ中の各液滴を個別に検査した。液滴の最良適合の円周の一部であり、画像内にある画素のリストを構築した。画素グループの内側であったが、外部境界画素と一致しないか、または隣接しない、これらの画素の割合(F
C)を計算した。F
Cが60%を超過した場合には、液滴を拒否した。
【0351】
F
Cが0.3を超過し、画素グループの内側であったが、外部境界画素と一致しないか、または隣接しない画素の数が2超であった場合には、異なる試験を行った。2つのセットを、液滴の最良適合の円周の一部であった画素のリストから創出した。第1のセット(セット1)は、液滴に割り当てられた票と一致したか、または隣接したこれらの画素から成った。第2のセット(セット2)は、画素グループの内部であったが、セット1にはなかった画素から成った。セット1における画素の強度の平均(A
1)及び標準偏差(S
1)を計算した。セット2における画素の強度の平均(A
2)を計算した。A
1+(2−F
C)×S
1がA
2未満の場合には、液滴を拒否した。いくつかの場合には、液滴の外部境界を歪ませるノイズは、液滴よりも著しく小さいH円をもたらす。これらの場合には、液滴の内側に存在するBF円の円周の部分は、画素グループの外部境界付近に存在する部分よりも著しく大きい平均強度を有し得る。この試験を使用して、これらのH円を特定し拒否した。
【0352】
次に、各液滴について、内部画素(即ち、最良適合の円の内側であり、かつ液滴の内部である画素)のリストを構築し、これらの画素の強度を分析した。これらの強度の90位のパーセンタイルが、平均背景強度+5×背景強度の標準偏差未満であった場合には、液滴を拒否した。平均背景強度+3.5×背景強度の標準偏差(N
3.5)を超える強度を有した内部画素の数が4より少なかった場合には、液滴を拒否した。強度が平均背景強度+3.5を上回った内部画素の割合も計算した(F
3.5)。F
3.5が0.10未満であった場合、液滴を拒否した。F
3.5が0.15未満であり、N
3.5が20未満であった場合、液滴を拒否した。
【0353】
この時点で液滴を再検査した。固有票(1つの液滴への票であって、同じく別の液滴への票ではない票)の数が5未満であった場合、液滴を拒否した。固有票の数が9未満であり、適合の平均2乗誤差が0.25超であり、適合誤差が0.4超であった場合には、液滴を拒否した。
【0354】
その後、いずれの外部画素グループ境界画素も液滴に割り当てることを試みた。各液滴について、液滴の最良適合の円の内部にあったかまたはそれらに隣接したいずれの外部画素グループ境界画素も、その液滴の票(最良適合の円を取得するために使用した画素)のリストに暫定的に加えた。この手順により1つ超の液滴に加えた画素を、これらの液滴に割り当てられた票のリストから除去した。
【0355】
その後、各液滴への票の改定したリストを使用して、最良適合の円を取得した。
【0356】
次に、画素グループ中の各液滴を個別に検査した。グループの一部であるが別の液滴の一部ではない液滴の最良適合の円の内部にある画素のリストをコンパイルした。これらの画素の数が、液滴の最良適合の円の内部にあり画素グループの内部にある画素の総数の75%未満であった場合には、以下の2つの試験(試験F及びG)を適用した。
【0357】
試験F:液滴の最良適合の円周の一部であり、画像内であった画素のリストを構築した。画素グループの内部にあったが外部境界画素と一致しないかまたはそれに隣接しない画素の割合(F
C)を計算した。F
Cが60%を超過した場合には、液滴を拒否した。
【0358】
試験G:F
Cが0.3を超過し、画素グループの内側であったが、外部境界画素と一致しないか、または隣接しない画素の数が2超であった場合には、異なる試験を行った。2つのセットを、液滴の最良適合の円周の一部であった画素のリストから創出した。第1のセット(セット1)は、液滴に割り当てられた票と一致したか、または隣接したこれらの画素から成った。第2のセット(セット2)は、画素グループの内部であったが、セット1にはなかった画素から成った。セット1における画素の強度の平均(A
1)及び標準偏差(S
1)を計算した。セット2における画素の強度の平均(A
2)を計算した。A
1+(2−F
C)×S
1がA
2未満の場合には、液滴を拒否した。いくつかの場合には、液滴の外部境界を歪ませるノイズは、液滴よりも著しく小さい最良適合の円をもたらす。これらの場合には、液滴の内側に存在する最良適合の円の円周の部分は、画素グループの外部境界付近に存在する部分よりも著しく大きい平均強度を有し得る。この試験を使用して、これらの液滴を特定し拒否した。
【0359】
平均2乗誤差が1.0を超過した場合には、BF円を拒否した。しかしながら、票の数(N
F円に適合させた外部境界画素)が30超であった場合には、この要件は緩和され、液滴は、適合の平均2乗誤差が1.0+0.03×(N
F−30)を超過した場合に拒否した。
【0360】
画素当たりの最大適合誤差が0.10を超過する場合には、液滴を拒否した。
【0361】
最良適合の中心までの距離が±1.16の最良適合の半径の画素以内である液滴についての票の割合を計算する(F
G)。液滴についての票の、最良適合の円周の画像中に存在する部分のサイズに対する比率も計算した(F
VC)。F
Gが0.5未満であり、F
VCが0.575未満である場合、液滴を拒否した。
【0362】
各液滴について、内部画素(最良適合の円の内部にあり、かつ画素グループの内部にある画素)のリストを構築し、これらの画素の強度を分析した。これらの強度の90位のパーセンタイルが、平均背景強度+5×背景強度の標準偏差未満であった場合には、液滴を拒否した。平均背景強度+3.5×背景強度の標準偏差(N
3.5)を超える強度を有した内部画素の数が4より少なかった場合には、液滴を拒否した。強度が平均背景強度+3.5を上回った内部画素の割合も計算した(F
3.5)。F
3.5が0.10未満であった場合、液滴を拒否した。F
3.5が0.15未満であり、N
3.5が20未満であった場合、液滴を拒否した。
【0363】
この実施例の手順を
図1の画像に適用した。この方法の中間結果を
図6Aに示し、容認した液滴についての最良適合の円を
図6Bに示す。
【0364】
実施例6
液滴を特定するためのリバースウォーターシェッド及び円検出複合法
この実施例は、本開示の態様に従ってリバースウォーターシェッド及び円検出複合法を行うための例示的なプロセスを説明する。
【0365】
この態様に従い、ROI、画素グループ、及び外部境界画素を、リバースウォーターシェッド法を使用して決定した後、円ハフ変換を境界画素に適用した。これらの方法を組み合わせて行うことによって、更なる基準を、グループ内のROIの液滴への分類に適用した。この実施例について、3つの異なるカットオフを定義した。背景の平均及び標準偏差を、実施例4に記載のように計算した。これらは、この実施例においては、初期平均及び初期標準偏差と称する。この実施例についてのSCTは、初期平均+2.5×初期標準偏差であった。孔についてのカットオフは、初期平均+2.75×初期標準偏差であった。1つの更なるカットオフを適用して、どの画素が背景の一部であったかを決定した。背景カットオフは、初期平均+2.3×背景の初期標準偏差であった。より小さいカットオフを使用して背景を定義したのは、試料中の他の焦平面に由来した蛍光を含んだ画像のエリアを排除するためであった。強度が背景カットオフ未満であった全ての画素を、最終背景の一部であると見なした。
【0366】
加えて、強度が背景カットオフを超える画素の4連結セット全てを検査した。セットのエリアが10画素未満であった場合には、これらの画素を最終背景に含んだ。最終背景中の画素を使用して最終平均背景強度を計算し、これを使用して背景を減算した強度を取得した。
【0367】
この実施例では、実施例5のように、SCTを使用したカットオフを最初に適用した。加えて、各画素グループを、強度が画素グループの内部で孔カットオフ(HT)を下回った画素の8連結セットについて確認した。このセットが9以上の画素を含んだ場合には、それを孔とした。孔に隣接した画素グループ内の任意の画素のリストを画素グループの外部境界のリストに加えた。その後、リバースウォーターシェッド法を画像に適用した。画素グループを最初に決定することによって、リバースウォーターシェッド法によって見出したいずれのROIも、その直後にそれらが属する画素グループ中に収集した。これは、帳簿目的で行ったものであり、必須ではなかった。ROIの外部境界をトリミングしてノイズ画素を排除した。トリミングした外部境界画素のリストは、少なくとも1つの内部画素に隣接するROIの外部境界画素のみを含む。内部画素は、画素グループの一部であるがグループ外の画素に隣接しないものである。
【0368】
トリミングした外部境界のリストは、以下では特徴画素のリストと称する。実施例4のリバースウォーターシェッド法とは対照的に、各ROIのトリミングした外部境界画素は、この段階では円に適合させなかった。代わりに、円ハフ変換を各ROIの特徴画素のリストに適用した。変換を、各画素グループについて2〜60画素の範囲の円半径に対して行った。この実施例では、画像中のノイズレベルの上昇により、変換を行うための改変した方法を使用した。この態様における画素に割り当てられた票の数は、画素が半径Rの円の中心である可能性に割り当てられた重量であった。通常、所与の半径Rについては、画素に割り当てられた票の数は、代わりに、画素の距離Rの内の特徴画素の数である。この方法では、円の中心の距離R−1、R、またはR+1内の特徴画素の数であった。特定の画素についての票の数及び各画素に票を投じる特徴画素のリストを、Rの各値について計算した。
【0369】
各ROIについて生成した円のリストを以下のように削った。(i)画素グループの一部ではない画素によって占有される円の、ROIが属する(非画素グループ画素)ものに対する割合が、30%を超過する場合、円を拒否する、(ii)円の内部のグループ外の画素の数の、画素の円周に対する割合が、0.40を超過する場合、円を拒否する、(iii)画素グループ外の画素である円の円周の割合が70%を超過する場合、円を拒否する、(iv)円の内部の画素グループ外の画素の、円の内部の画素グループの画素に対する割合が、0.30を超過する場合に、円を拒否する。
【0370】
その後、同じ半径の円の対を検査した。円の中心間の距離が半径の50%未満(または5画素未満の半径について2画素未満)であった場合には、2つの円の各々に票を投じる画素のリストを比較した。30%超の重複があった(両方の円と共通した票の数が2つのリストのうちのいずれかの30%超である)場合には、票の数がより少ない円を拒否した。
【0371】
次に、異なる半径を有し得る円の対を検査した。円の中心間の距離がより大きい円の半径の50%未満であった場合には、2つの円の各々に票を投じる画素のリストを比較した。30%超の重複があった(両方の円と共通した票の数が、半径がより小さい円についてのリストの30%以上である)場合には、半径がより小さい円を拒否した。
【0372】
この時点でROIと関連付けられる円を、票の数によって、票の数が最も大きいものから分類した。その後、各円を、票がより少ないROIと関連付けられる全ての他の円と比較した(それぞれ円A及びBと以下で称する)。円Bへの票の50%以上が円Aにも票を投じた場合には、2つの更なる確認をその円の対に対して行った。円Bの内部のエリアの60%以上が円Aの内部にもある場合には、円Bを拒否した。いずれかの円が画像の縁と重なり合った場合には、検討したエリアは、円のエリアの画像中にあった部分のみであった。更なる調査のために、2つの円の中心間の距離を計算した。この距離が2つの円のうちの大きい方の半径の89%未満であった場合には、円Bを拒否した。この態様に従う次のステップは、ROIを、それらについて特定された円を使用して液滴にグループ化することであった。
【0373】
画素グループについて、この時点で残っているものが単一のROI円のみであった場合には、その円を使用して、液滴の寸定に使用する外部境界画素を特定した。
【0374】
円が2つ以上であった場合には、試験のセットを行った。各円について、その中心から画像グループ中の全ての他の円の中心までの距離を計算した後で、第1の円の半径で割った(ΔC
スケール調整済)。全ての円の対のリストを創出し、ΔC
スケール調整済によって、最も小さいものから分類した。円の対についてのΔC
スケール調整済が、0.10未満であり、2つの円についての半径の差異の、より小さい円の半径に対する比率が、0.20未満であった場合には、2つの円(及びそれらが関連付けられるROI)を同じ液滴の一部に割り当てた。液滴に割り当てられていなかったこの時点でのいずれの残りの円も、別々の液滴に各々割り当てた。次に、液滴と関連付けられる票のリストを創出した。票のこれは、液滴に割り当てられた円についての全ての票を含んだ。その後、このリストを円に適合させた。
【0375】
単一のROIを1つ超の液滴に割り当てた可能がある。これについて確認し、これらの場合、各液滴の最良適合の中心からROIと関連付けられる円の中心までの距離を計算した。ROIを、この距離が最小であった液滴に割り当て、この距離が最大であった液滴に割り当てられた円のリストから除去した。本実施例のこのステップは、リバースウォーターシェッド法によって見出した各ROIが1つの液滴の一部のみであったと仮定する。このステップの後、液滴がいずれのROIにも割り当てられていない場合には、その液滴を拒否した。画素グループと関連付けられる液滴のリストを創出し、半径によって、半径が最も大きいものから分類した。その後、画素グループ内の全ての液滴の対を比較した。半径がより小さい最良適合の円の内側の画素の75%以上が、半径がより大きい最良適合の円の内側でもある場合には、最良適合の半径がより小さい液滴を拒否し、拒否した液滴に割り当てられたいずれのROIも、半径がより大きい液滴に割り当てた。
【0376】
次に、画素グループ中の割り当てられていないROIがある場合、それらを確認して、それらを既存の液滴に割り当てるべきかを調べた。液滴の円周についての画素(円を液滴の票に適合させることによって決定した)を、MATLABのimdilate()関数、及びMATLAB expression strel(‘square’,3)によって定義された構造化要素を使用して膨張させて、マスクを産出した。割り当てられていないROIの各々について、そのトリミングした外部境界画素の50%以上がこのマスク内にある場合には、そのROIを液滴に割り当てた。マスクの内部にあったROIの画素をその液滴への票に加えた。割り当てられたROIのリストがこれらのステップによって変化したいずれの液滴も、円に再適合させた。その後、画素グループが、それらと関連付けられた液滴を全く有しないことが分かった場合には、トリミングした外部境界画素を円に適合させ、画素グループ全体を1つの液滴として扱った。
【0377】
他の態様においては、代替的な方法を使用して、画像内の更なる液滴の場所を特定し得る。画素グループが、液滴の内部になかった画素を相当数有した場合、まだ液滴に割り当てられていなかったいずれのROIの外部境界画素も、円に適合させ得る。グループ外の画素との著しい重複を有しないことに加えて、これらの更なる円は、グループ内の既存の液滴との著しい重複を有しないように制約され得るという点で、更なる制約を適用し得る。
【0378】
非円形境界に繋がる上昇した画素強度を有する2つの液滴間の領域の問題は、円ハフ変換の使用によって軽減し、これは、円ハフ変換が、非円形境界を形成する画素を判別するためである。
【0379】
図7Aは、リバースウォーターシェッド法及び円ハフ変換法を
図1の画像に適用した後に産出された処理画像及び拒否した不要な円を示す。
図7Bは、これらの円を分類して液滴を特定し位置決定した後に取得した最終結果を示す。
【0380】
実施例7
dPCR増幅及び分析
この実施例は、多分散液滴エマルションシステムを使用するヌクレオチド試料のdPCR増幅及び分析のための方法を説明する。
【0381】
液滴内の増幅産物の存在を可視化するために、増幅の存在を特異的に認識した蛍光プローブを反応混合物に加えた。少量(1〜2μM)の赤色蛍光染料6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)を、反応混合物中で参照染料として使用した。ROXの分光的特徴は、増幅を報告するために使用した緑色蛍光プローブの分光的特徴とは容易に区別される。更に、ROX蛍光シグナルは、増幅または他の反応若しくは試薬条件に非感受性である。参照染料から測定したもの及びプローブから測定したものである、2つの強度の比率を使用して、測定した液滴の各々から2値測定を行う。強度比率は、融合若しくは収縮に起因する液滴体積の変化または光励起出力の不要な変化による影響を受けず、これは、これらの各々が、両方の染料の蛍光強度に同等に影響して、比率を不変にすることになるためである。
【0382】
液滴サイズの分布のプロファイルを築くために、表面をシラン処理し、過剰体積の油−界面活性剤混合物で覆った96ウェルプレートに、エマルションを移した。エマルションを、PLAN APO 20X、0.75 NA対物を持つマルチトラックモードのZeiss LSM 510共焦点顕微鏡を使用して撮像した。543nm(LP 610)及び488nm(BP 500−530)のレーザー光源励起波長を使用して、ROX及びFAM染料から蛍光シグナルを収集した。各視野について、一連の光学的断面(zスタック)をz軸に沿って異なる深度で撮像して、液滴寸法の3Dプロファイルを築いた。
【0383】
図8A〜8Cは、データ獲得中に液滴におけるPCR増幅産物の存在を検証するための迅速な方法を示す。
図8A及び8B中の円は、特定された液滴を示す。
図8A及び8Bの右側のグラフは、左側の画像に示される直線に沿った蛍光強度を示す。蛍光強度を、赤色蛍光(ROX)及び緑色蛍光(FAM)チャネル(それぞれ、
図8A及び8B)における、直径が同様である2つの液滴の中心を通る線に渡って測定した。ROXで標識された液滴のうちの全てではないがいくつかは、緑色蛍光DNAレポーターによっても標識された。両方の液滴は、同様の赤色蛍光強度を有したが、液滴(2)の緑色蛍光強度は、液滴(1)よりも約2.5倍大きかった。液滴(1)のより小さいシグナルは、FAMフルオロフォアを含むTaqManプローブによって生成された背景強度と一致し、このことは、液滴(1)における標的DNAの不在を示した。FAMチャネルにおいて観察された液滴(2)中のより高いシグナルは、増幅がその液滴において発生したことを示した。
【0384】
図8Cは、ROX蛍光シグナルを使用した乳化の後に測定した489個の液滴の液滴径の分布を示す。
【0385】
図9は、3つの異なる開始濃度のdsDNA(即ち、ヒストグラム10A中約2×10
3dsDNAコピー/μL、ヒストグラム10B中約2×10
6dsDNAコピー/μL、及びヒストグラム10C中約2×10
7dsDNAコピー/μL)で載せた多分散液滴の集団についての緑色対赤色の蛍光強度の比率の度数分布を示す。より低い濃度では、本質的にいずれの液滴も、PCR後に増幅されたDNA試料を含まない(ヒストグラム10A)。この分布は、大部分は、増幅産物を欠く液滴から成り、平均FAM/ROX比率は0.35であった(N=液滴1701個)。中間の濃度では、いくつかの液滴はPCR後に増幅されたDNA試料を含むが、他のものは含まない(ヒストグラム10B)。この初期標的分子濃度(約2×10
6分子/μL)では、2つの明確な分布が可視であり(ヒストグラム10C)、これらの分布は、ヒストグラム10Aに示すものと同様の増幅されていない液滴(白色の棒)、及びFAM/ROX比率が0.625超である増幅された液滴(黒色の棒)に対応する。この値は、増幅されていない液滴の平均の1.5倍超であるため、増幅された試料を含む液滴と含まない液滴との間の区別に適切な閾値となる。最も高い濃度では、本質的に全ての液滴が、PCR後に増幅されたDNA試料を含む(ヒストグラム10C)。更に高い初期標的分子濃度(約2×10
7分子/μL)では、エマルション液滴のうちのほぼ全てが、増幅された試料の検出のための閾値を上回るFAM/ROX比率を有する(ヒストグラム10C)。
【0386】
実施例8
dPCR後の液滴分析のための方法
この実施例は、多分散液滴エマルションシステムにおけるデジタルPCRなどの、連続可変液滴体積を使用するデジタル増幅分析方法を説明する。この方法を使用し、多分散液滴を用いたデジタルアッセイを使用して、標的試料濃度C
Sを正確に決定することができる。
【0387】
試料を可変サイズの液滴に分配し、標的分子の液滴への分配がポアソン統計に続く。この実施例は試料濃度を計算するための方法を提供するが、他の好適な方法を使用して試料濃度を決定し得ることが理解される。この実施例では、初期試料濃度(C
S)は、所与の体積の分子の数として表される。試料を可変体積の別々の分割または「液滴」に分配し、ここで、標的分子の液滴への分配がポアソン統計に続く。デジタルアレイ中の各液滴について、また方程式(5)に示すように、標的の平均数は、その体積V
i及び初期試料濃度C
Sに依存する。
【数5】
【0388】
P(n、C
SV
i)は、溶液中の標的分子の所与の濃度C
Sについて、体積V
iの液滴におけるn分子を見出す可能性である。増幅反応により、1つ超の分子を含む液滴は、実施例7に記載の蛍光レポーターなどのレポーターによって、空の液滴と区別可能となる。この方法では、液滴が空である(n=0)か、または占有されている(n>0)かのみが既知となる。関連する確率を以下の方程式(6)及び(7)に示す。
【数6】
【0389】
標的分子の濃度C
Sを決定するために、P(n>0、C
SV
i)を、対応する体積V
iを持つ多数の液滴に渡って合計し得る。
【0390】
各分析ステップについて、定数の液滴N
dが存在し、これらの液滴は、所与の濃度の標的分子C
Sを有する。液滴径はランダムに異なり、これらの液滴についてのサイズ分布を
図10に示す。この分布は、
図8Cで測定した実験分布に相当する。分布は、8〜64ミクロンの直径のみが含まれる対数正規分布である。
【0391】
様々な液滴が標的分子の濃度C
Sを有し、いくつかの場合に、濃度C
Sはゼロであり得、これは、所与の液滴における標的分析物の欠如を示す。以下の方程式(8)に記載のように、標的分析物を含むことが決定された液滴の総数N
Sを計数した後、占有された液滴の予期した数N
Eと比較する。
【数7】
【0392】
N
Eの最確値をC=C
Sについて取得する。N
d液滴の体積を使用し、方程式(8)をN
Sに適合させて、Cのみを調整可能なパラメータとして、濃度の最良適合の値を取得することができる。Newton−Rhapsonアルゴリズムを使用して、N
S−N
Eのゼロを見出した。Cの初期値を、方程式(8)におけるV
iを分布の中央体積で代置し、Cについて解く。その後、アルゴリズムは、典型的には、Cの変化について、10
5分の1を下回るまで5〜11回反復する。この時点でのCの値をCの最良適合の値とする。
【0393】
これらの計算は、この手順がどれだけ正確に所与のC
Sを予期しようとするものであり、2つの異なる試料がCの異なる最良適合の値を生む場合には、試料が異なる濃度を有することの信頼度の計算を試みる。
【0394】
この方法は、各液滴の体積及びその関連の誤差の測定を含む。液滴径の誤差は、任意の所与の直径測定に適用されるガウス分布誤差によって概算することができる。液滴径を使用して液滴体積を計算するため、液滴径の誤差は、液滴体積における対応する誤差を生み、
【化2】
これを方程式(9)に代入して、測定した体積に基づいて占有された液滴の予測数を出す。
【数8】
【0395】
この例では、液滴径は、顕微鏡法によって決定する。この方法の精度は、使用する対物レンズの開口数(NA)及び撮像システムの他の構成要素に依存し得る。表面上の多数の静止液滴を撮像するためには、NAは、1未満である可能性が高く、直径測定値の誤差は、典型的には、液滴のサイズとは無関係に、0.5〜1.0ミクロンである。測定誤差の2つの異なる大きさは、E
1及びE
2と見なし、示す。E
1について、ガウス分布誤差の標準偏差は、液滴径に加えられ、1ミクロンまたはその液滴の直径の8%のいずれか大きい方である。相対的誤差を含めることで、計算が最大の液滴についての無視できない測定誤差を含むようにする。E
2について、ガウス分布誤差の標準偏差は、液滴径に加えられ、2ミクロンまたはその液滴の直径の15%のいずれか大きい方である。両方の場合において、測定した直径にかけられる制限が1つある。測定誤差を持つ特定の液滴径が0.5ミクロン未満の直径をもたらす場合には、その測定誤差は破棄され、新たなものをその液滴について生成する。この結果は、不偏測定誤差である。
【0396】
C
Sは、本手順が決定しようとしている有効な未知の濃度であり、
【化3】
は、実験者が測定した体積である。方程式(9)中の
【化4】
が占有される液滴の測定数と等しくなるまでCを変化させて、最良適合の濃度を取得する。
【0397】
計算を、C
S=4.4×10
−5分子/fL、及び500〜10000の範囲のN
dを用いて行う。デジタルアッセイを行うための方法を検証するために使用した液滴径の短縮対数正規分布を描く
図10に示す直径の分布から、液滴サイズを導いた。計算を、液滴径の測定誤差なし(「0誤差」)ならびにE
1及びE
2測定誤差の場合に対して繰り返す。液滴の各数及び誤差の量について、1000回の計算を行い、平均の最良適合の濃度、及び最良適合の濃度の分布の標準偏差を計算する。
【0398】
標準偏差の平均の最良適合の濃度に対する比率を「測定変動」と呼び、
図11において液滴数の範囲及び測定誤差の量についてプロットする。
図11は、測定変動が試料サイズ(即ち、液滴の数)によってどのような影響を受けるかを示す。試料濃度を4.4×10
−5分子/fLに設定して行ったデジタルアッセイについてデータを生成する。測定変動は、真の試料の濃度を予測することにおけるデジタルアッセイの精度を反映し、より大きい測定変動は、より低い精度を暗示する。このシミュレーションに対しては、測定変動(縦軸)は、予測濃度分布の平均で割った標準偏差の比率として定義する。測定変動を、異なる数の液滴(
図10に示す液滴径分布から導く)について、及び液滴径のシミュレーション測定における3つの異なる量の誤差について計算する。計算の1つのセットにおいては、液滴径の測定は誤差を有しなかった(「0誤差」)。計算の別のセットにおいては、液滴径誤差分布の標準偏差は、1μmまたは真の液滴径の8%のいずれか大きい方である(「E
1誤差」)。計算の第3のセットにおいては、液滴径誤差分布の標準偏差は、2μmまたは真の液滴径の15%のいずれか大きい方である(「E
2誤差」)。液滴径測定誤差の3つの異なる量についての測定変動における類似は、任意の所与の試料についての測定変動が、液滴間の標的分子の分布を司るポアソン統計によって支配されることを示唆する。その結果、液滴サイズ測定誤差に起因する最良適合の濃度におけるいずれの変動も、それが不偏である限り、濃度に対する影響はわずかであるか、または無視できるものである。
【0399】
方法が濃度の差異を判別する能力は、信頼度及び検出力の観点から説明し得る。この態様は、Lieber,R.L.(1990)“Statistical Significance and Statistical Power in Hypothesis Testing,” J.Orthopaedic Research 8,304−309によって説明されている。本方法により、所与の測定についての信頼レベルを決定することが可能となり、これは、2つの異なる試料に対する測定が2つの異なる最良適合の濃度(C
1及びC
2)を生むときに特に関係がある。故に、2つの試料の濃度が異なるという主張がどれだけ信頼できるか、またそれらが異ならなかったと結論した場合に間違っている確率を知るために有用であり得る。偽陽性結果(I型誤差)のリスクは、結果が必要最低限の信頼度を有することを要求することによって制御され、偽陰性結果(II型誤差)のリスクは、本方法が必須の検出力を有することを要求することによって制御される。
【0400】
2つの異なる試料からの2つの最良適合の濃度の比較について、帰無仮説は、2つの試料が同じ(未知の)濃度を有することであり得る。αが、同じ濃度の2つの試料が、|C
1及びC
2|超異なる大きさの最良適合の濃度をもたらし得る確率である場合には、(1−α)は、帰無仮説を拒否することに関する信頼度である。(1−α)の許容可能な最小値は、偽陽性結果を制限するように選択する。偽陰性を防ぐための検出力の使用は以下で説明する。
【0401】
信頼レベルを予期するために使用される1つの方法は、方程式(10)に示すZ試験である。
【数9】
【0402】
95%の信頼レベルが一般的な選択であり、1.96超のZを要求する。C
nの値は、方程式(9)の最良適合の結果に由来し、
【化5】
は、C
nの測定に関する分散である。この実施例では、
【化6】
は、この項について扱いやすい分析的表現がないと信じられているため、予期する。信頼度を予期するための第2のシミュレーション方法を行い、Z方法の結果と比較する。以降は、これらの2つの方法を、Z方法及び対方法(またはP方法)とする。
【0403】
信頼度のZ方法の予期については、C
Sの2つの異なる値を使用する(C
S1及びC
S2)。C
S1について、5000個の液滴のセットを短縮対数正規分布からランダムに選択し、方程式(6)を使用して、占有される液滴の数を計算する。測定誤差のE
1サイズを使用して体積
【化7】
を生成する。濃度の最良値C
1を、上記のように方程式(8)を使用して取得する。標準偏差を、N
Z=1000の更なる計算を行って予期する。各々について、測定した体積
【化8】
のセットを取り、方程式(6)を使用して、それらのうちのどれが占有されるかを決定することによって、ポアソン統計に起因する変動の量を決定する。その後、占有される数を、方程式(8)を使用して適合させて、更なる計算の各々についての最良適合の濃度を取得する。更なるN
Z計算の標準偏差を方程式(9)中のσ
1に使用する。その後、このプロセスをC
S2について繰り返す。信頼度の予測は、方程式(9)を使用して、最良適合の濃度C
n、及び測定した液滴体積
【化9】
から計算することができる。
【0404】
信頼度のP方法予期について、帰無仮説は、2つの最良適合の結果(C
1及びC
2)が、各々、有効濃度
【化10】
が2つの最良適合の濃度の平均である試料から取得されるというものである。液滴径のN
p=500個の更なるセットを決定し、各々に対して、占有される液滴の数を濃度
【化11】
について決定し、E
1サイズを使用して、測定した体積を生成する。最良適合の濃度
【化12】
を各セットに対して取得する。その後、M
p=500個の値の対を、
【化13】
のセットから代置を用いてランダムに選択し、それらの差異の絶対値
【化14】
をΔC=C
2−C
1と比較する。ΔCを上回る
【化15】
の割合は、αの予期、即ち、濃度
【化16】
の試料から作製した2つの測定値が互いにΔC超異なり得る確率を提供する。αのP方法予期を使用して、信頼度を計算し、これは(1−α)と等しい。
【0405】
信頼度の2つの予期を取得するための手順全体を、C
S値の対について100回繰り返す。各反復に対して、体積の新たなセットを各C
Sについて生成し、方程式(6)及び(7)を使用して、各C
Sについての占有される液滴の数を生成する。測定した体積を生成し、方程式(9)中で使用して、結果を適合させ、最良適合の濃度の新たな対(C
1及びC
2)を取得する。Z方法及びP方法による測定値の所与の対について計算した信頼度間の差異は、典型的には、1%未満であるため、どちらの方法も検出力の計算に使用することができる。測定値を分析するためのZ方法の1つの利点は、それが液滴の分布を生成するために数値法を必要としないことである。
【0406】
P方法を使用して測定値を分析することもできる。2つの異なる濃度について、検出力は、信頼度(1−α)の所望の値を超過する結果の割合である。50%異なる2つの濃度を判別することにおける検出力の決定は、N
d=5000個の液滴、及びE
1測定誤差を使用して行う。結果を、2つの濃度の小さい方の関数として
図12にプロットする。
図12では、液滴径測定誤差の標準偏差は、1μmまたは液滴径の8%のいずれか大きい方である(「E
1誤差」)。破線は、0.95の検出力をマークし、これは、2つの試料濃度の差異の検出に失敗する5%の可能性に対応する(偽陰性、またはII型誤差)。実線は、信頼レベル(1−α)が0.95と等しいときに50%異なる2つの濃度のケースを判別することについての検出力である。95%の信頼レベル(偽陽性または1型誤差を判別する)に対して、ダイナミックレンジは、2型誤差(即ち、偽陰性)が5%以下(検出力が0.95超)である、最大濃度及び最小濃度の比率として定義される。この点は、実線と破線が交差するより大きい濃度を実線と破線が交差するより小さい濃度で割った比率にて、
図12に見出される。
【0407】
図13は、液滴径測定誤差あり(「E
1誤差」)の多分散液滴(灰色の円、
図10の分布から取得した直径)、または液滴径測定誤差なしの単分散液滴(黒色の三角形、全ての直径は30μmちょうど)に対して行うときの、デジタルアッセイの試料サイズ(液滴の数、横軸に示される)とダイナミックレンジ(縦軸に示される)との間の関係を示すグラフである。ダイナミックレンジは、アッセイを効果的に使用することができる濃度の範囲がどれだけ広範かを説明する。具体的には、ダイナミックレンジは、95%の信頼レベル(5%の偽陽性またはI型誤差の可能性)を仮定して、統計的検出力が0.95超である最大濃度及び最小濃度の比率として定義される。デジタルアッセイは、単分散液滴と比較して多分散液滴に対して行うときに、はるかに広範な範囲の濃度に対して効果的である。
図13に示すように、同じ数の液滴に対して、デジタルアッセイは、単分散液滴の分布を使用して取得し得るときよりも、多分散液滴の分布を使用するときに著しく大きいダイナミックレンジを有する。この理由から、多分散液滴の使用は、単分散液滴の使用よりも分析的に優れている。
【0408】
図1は、共焦点蛍光顕微鏡法を使用して取得した例示的な多分散液滴エマルションシステムのグレースケール画像である。
【0409】
図5A及び5Bは、
図1の画像に適用したリバースウォーターシェッド法の初期ステップの結果を示し、これは、
図5Aに示す目的領域(ROI)の特定、及び
図5Bに示す最適化した円領域を持つ最終の処理画像を含み、この画像から液滴サイズ及び標的分子の存在についての情報が決定される。
【0410】
図6Aは、
図1の画像に適用した円検出法の初期ステップを行った後に産出された処理画像を示す。
図6Bは、
図6A中の円を分類して液滴を特定し位置決定した後に取得された最終結果を示す。
【0411】
実施例9
液滴径変化の特性評価
この実施例は、PCR条件下での多分散液滴エマルションシステムにおける液滴サイズの分布の変化の分析、及びかかる変化の影響を最低限に抑えるための方法を説明する。
【0412】
液滴サイズは、蒸発または液滴融合の結果を含む、ある数の理由から変化し得る。エマルションシステムにおける液滴は、PCR熱循環において発生するものなどの著しい温度の揺らぎを経験し得る。蒸発は、熱循環の過程に渡って発生し得、これは、液滴径の分布及び体積を改変し得る。更に、互いに近接している液滴は、いくつかの場合、液滴を含むシステムの総合表面張力を減少させる傾向に起因して、互いに融合し得る。デジタルアッセイの過程に渡る液滴径及び体積の変化は、その変化が著しいと、測定誤差を招き得る。この実施例は、加熱の効果の調査及び液滴サイズに対する機械的操作を含む、測定システムを特性評価及び最適化し、サイズ分布測定の精度を確実にするためのステップを示す。
【0413】
液滴融合。2つのエマルションを、一般的PCR試薬の混合物を使用して調製した。第1のエマルションは、DNA鋳型と緑色蛍光プローブ(FAM)との両方を除外し、一方で、別のエマルションは、DNA鋳型と赤色蛍光染料(ROX)との両方を除外した。後者の場合、緑色蛍光プローブ(FAM)の最終濃度を1.4μMに上昇させた。2つのエマルションを10分間沈殿させ安定させた。その後、それらを静かに再懸濁させ、試験管をゆっくりと傾けて動かしながら再懸濁し組み合わせた。最後に、組み合わせた混合物を3つのPCR試験管に等分した。第1の試験管を加熱なし(対照)試料として取っておいた。残りの2つを、1または50サイクルのサイクル期間(ホットスタートを含む)、標準条件下で熱循環させた。再現セットを同時に実行した。
【0414】
図14は、多分散液滴エマルションにおける自発的にまたは熱循環の結果として発生する液滴融合事象の度数を示す。エマルション混合物のROX及びFAM蛍光強度を使用して、融合事象を特定した。液滴融合事象の度数を、ROXと緑色蛍光プローブとの両方を含む液滴のパーセントに反映させる。液滴は、両方の染料を含む円で示した(画像14A及び画像14B)。乳化後の液滴不安定性、試料の取り扱い、及びピペッティングだけに起因するFAM及びROX融合事象は、最小、即ち、6.2±2.1%の割合であることが示された(チャート14C)。この測定は、同じ染料を含む液滴間の融合事象を含まないが、値は同等であると期待され得ることに留意されたい。ホットスタート及び1回の熱循環の後、熱をエマルション試料に適用すると、6.1±1.4%の同等の融合事象がもたらされた(チャート14C)。50回のサイクルに対して検出されたFAM−ROX融合事象、5.8±1.5%も、1回のサイクルのものと同様であった(チャート14C)。両方の加熱条件も、十分に対照アリコートの誤差の範囲内であった。
【0415】
融合事象は、熱循環期間に関して徐々に増加するようには見えなかったことに留意することが重要である。このことは、熱循環加熱が、液滴融合をほとんどまたは全く誘導せず、液滴の不安定性に寄与する主因は、2色のエマルションの混合及び試料の取り扱いに関係したことを示唆する。これは重要なことであり、なぜなら、少なくとも1つの標的分子を含む混合した液滴が増幅を受けて陽性シグナルを付与する一方で、増幅を受けない混合した液滴は陰性シグナルを付与するため、熱循環の前または早期に発生する融合事象はアッセイの結果を歪めないからである。対照的に、熱循環の後期に発生する融合事象は、アッセイの2値検出閾値を下回る混合した液滴をもたらし、これは液滴の誤った特性評価につながる。実験の結果は、この方法を使用すると、融合の試料の定量に対する影響が最小であることを示す。加えて、乳化及び熱循環を全て同じデバイス上で行うことによって試料の取り扱いが本プロセスから排除されると、融合がアッセイの結果に与える影響が更に小さくなり得る。乳化後の試料の取り扱いを排除する可能性のあるワークフローの例を
図4に示す。
【0416】
液滴収縮。液滴収縮の分析を、陰性対照及び熱循環させたエマルション試料の液滴サイズ分布を比較することによって行った。エマルションを、標準PCR混合物及び乳化プロセスを使用して調製した。融合実験と同じ熱条件を検査した。エマルション試料の液滴径分布を正規化して
図15にプロットし、これは、加熱なし、1回の熱循環、または50回の熱循環のいずれかに供した多分散液滴エマルション中の液滴径の分布を比較する。この実験を実施して、反復的熱循環から得られた液滴サイズの変化を定量した。対照セットは、15.4±0.1μmの平均径を有した(1857個の液滴を測定)。1回の熱循環に供した多分散液滴エマルション(
図15中の三角形)は、14.9±0.4μmの平均径を有した(1952個の液滴を測定)。50回の熱循環に供した多分散液滴エマルション(
図14中の円)は、15.8±0.5μmの平均径を有した(1660個の液滴を測定)。3つの条件についての液滴径の分布は区別できず、このことは、熱循環が液滴体積の相当の変化をもたらさないことを示す。
【0417】
実施例10
最良適合の濃度とUV吸光によって決定した濃度との間の比較
この実施例は、本開示の最良適合法によって決定した試料濃度と、UV吸光によって測定したものとの間で観察された十分な一致を説明する。
【0418】
erbB2 dsDNAの連続希釈の最良適合の濃度を、260nmでの吸光測定によって決定した濃度と比較した。濃度は、4桁(即ち、2×10
3、2×10
4、2×10
5、及び2×10
6のdsDNAコピー/μL)の範囲に及び、各濃度にて試料は複数であった。液滴径を、本明細書に記載のようにシンプルバウンダリ法を使用して決定し、分析は、直径が7〜50μm(体積1〜500pL)の範囲である液滴を含んだ。更なるPCRパラメータは、実施例7に記載したものと一致した。最良適合の濃度を、以下の方程式(8)を使用して取得した。
【数10】
【0419】
図18は、上記のerbB2 dsDNA試料についての、最良適合法によって決定した試料濃度値(縦軸に示す)と、260nmでの吸収測定によって決定した試料濃度値(横軸に示す)との間の関係を示すグラフである。
図18における比較は、2つの方法間の十分な一致を示し、これは、それらの間の線形関係によって示されている通りである。
【0420】
実施例11
最確数法を使用する液滴分析
この実施例は、標的試料の濃度を決定するための最確数(MPN)法の使用を(実施例8に記載の方程式(8)の使用と比べて)説明する。この方法を使用すると、標的試料の濃度C
Sは、占有されていない液滴の特定、寸定、または列挙なくして正確に決定される。
【0421】
チャンバ及びウェルを伴う特定の場合には、標的試料を含むチャンバまたはウェルの数を最初に決定した。アッセイを行う前にチャンバの数を事前決定した。各チャンバの体積は、サイズの別々のセットのうちの1つであり、これも、アッセイを行う前に事前決定した。
【0422】
チャンバ及びウェルを伴う特定の場合について、方程式(8)と同等のMPNを方程式(11)として以下に示す。
【数11】
方程式(11)では、チャンバのmの異なるサイズが存在する。i番目のサイズについて、各チャンバの体積はV
iであり、そのサイズのn
iのチャンバが存在した。反応を実行した後で、b
iは、占有されなかったi番目のサイズのチャンバの数である。その後、方程式を適合させて、溶液の濃度であるCを取得した。
【0423】
液滴を伴うこの方法では、方程式(11)中の左手の項は、全液滴の総体積である。液滴は全て異なるサイズを有するため、n
iの各々は1に等しく、全てのn
iの和は液滴の総数に等しい。mの異なるサイズが存在し、足し算を全ての液滴について行った。b
iは、占有されない液滴については1であり、占有される液滴については0であるため、(n
i−b
i)の項は、方程式(11)の右手側の和を、占有される液滴のみの和とし、故に、方程式(11)は、簡素化することができ、以下の方程式(12)として表される。
【数12】
式中、O
iは、占有されない液滴については1、そうでないものについては0である。この方程式はまた、Cについて反復して解くことができる。方程式(12)及び方程式(8)を使用して行ったシミュレーションは、適合における統計的誤差未満の差異で、ほぼ同一の結果をもたらす。
【0424】
上述のように、方程式(12)の和における項は、占有されない液滴については0である。故に、試料の総体積が分かっている場合には、試料中の占有される液滴のサイズを特定及び決定することが可能であり、その後、方程式(12)を使用して、試料濃度を決定することができる。この方法に従うと、占有されない液滴の存在またはサイズを特定する必要はない。
【0425】
2つの異なる蛍光染料を、占有される液滴及び占有されない液滴の両方の寸定が必要となる方法において使用する。例えば、全ての液滴において蛍光性である染料1を使用して、液滴を寸定し、占有される液滴においてのみ著しく蛍光性である染料2を使用して、液滴が占有されるかを決定する。しかしながら、本実施例の更なる態様では、方程式(12)を使用すると、染料2のみを使用して、この実施例に記載の方法を実施することが可能である。故に、染料2の蛍光を使用して、占有される液滴の存在及びサイズの両方を特定する。
【0426】
濃度が小さいとき、占有される液滴の数はそれに対応して小さくなる。この場合、大量のエマルションを、適度な数の占有される液滴についてスキャンする。この方法は、占有される液滴が寸定を必要とすることのみを要するため、分析を要する液滴の数は著しく少なくなり、こうして本方法の分析時間が著しく減少する。加えて、低濃度では、2つの占有される液滴が互いに接触する可能性は低い。接触している分析される液滴が少ないため、これらの液滴を判別する求められる計算はより少ない。故に、この方法を使用すると、算定要件が著しく減少し、それにより、液滴についてより大きい試料体積をスキャンするプロセスが簡素化される。より大きい体積をより容易にスキャンする能力は、低濃度の試料の分析を簡素化し、それにより、本方法の感度を増加させる。
【0427】
この実施例に記載した最確数(MPN)法は、MPN法を使用する際に占有されない液滴の画像を分析する必要がないという修正を伴って、他の本明細書に記載の他の方法と組み合わせることができる。本開示に記載の画像処理アルゴリズムのうちのいずれも、例えば、標的試料を欠く液滴を除外するように閾値画素強度を設定すること、及び標的試料を含むもののみを分析することによって、この実施例のMPN法と併用することができる。
【0428】
実施例12
画像深度を改善するための屈折率整合
この実施例では、エマルションシステムの光学撮影を目的として、2つ以上の非混和性流体の屈折率を整合させることの利益を説明する。
【0429】
不連続相及び連続相を構成する流体の屈折率を整合させる能力は、データ獲得性能を強化し得る。屈折率が整合しない場合、照明(または撮像)路は偏向または歪曲され得、データ獲得中のシグナルの喪失をもたらす。エマルション液滴の曲面は、照明を回折及び散乱させるマイクロレンズとなり、溶液に深く入り込んでの撮像は、獲得したデータにおける収差の重大度を増加させた。実際には、液滴境界は、視野面が試料のより深くに焦点を合わせるにつれて、照明源が通って移動する必要がある、増加する数の重なり合った液滴からの識別が難しくなった(
図16、A1〜A5)。
【0430】
図16は、多分散液滴エマルションを構成している流体の屈折率整合によって達成されたデータ獲得性能の改善を示す。蛍光画像は、共焦点顕微鏡を用いて、2つの異なるエマルション(それぞれ、
図16、A1〜A5、及び
図16、B1〜B5に示す)から次第に深くなる(左から右へ)焦平面にて獲得した。エマルションは、73%のTegosoft DEC、20%の軽油、及び7%のAbil WE09油混合物(屈折率≒1.4)を連続担体相使用して作製した。
図16、A1〜A5については、液滴は、水溶液中に溶解させたPCR試薬(屈折率=1.33)から成った。
図16、B1−B5については、液滴は、水(50重量%)及びグリセロール(50重量%)混合物中に溶解させたPCR試薬(屈折率=1.398)から成った。水性試料(
図16、A1〜A5)においては、2つの非混和性流体構成要素の屈折率は全く異なり、液滴境界は、
図16、A5のように、より深い焦平面にて取得された画像中で次第に明確でなくなる。一態様において、水(n=1.33)と比較して著しく高い油混合物の屈折率(n≒1.4)は、グリセロール(100%(w/w)、n=1.474)及びスクロース(65%(w/w)、n=1.4532)などの屈折率の高い構成要素をPCR混合物に加えることを伴う、一連の屈折率整合試験に繋がった。水とグリセロールとの混合試料(
図16、B1〜B5)においては、2つの非混和性流体構成要素の屈折率は同様であり、液滴境界は、
図16、B5のように、より深い焦平面にて取得された画像中であっても明確なままである。
【0431】
フッ化炭素油エマルションシステムも、それらの屈折率をより良好に整合させるために調査した。鉱油システムが水よりも著しく高い屈折率を有する一方で、フッ化炭素システムは、典型的には、水よりも僅かに低い屈折率を有する(例えば、ペルフルオロデカリン、フロリナートFC−40、フロリナートFC−70、Krytox−上の表1を参照)。芳香族を含むペルフルオロ化合物は、典型的には、水よりも高い屈折率を有するため、このシステムにおいては、油の組成を改変して屈折率整合を改善させ得る。PCR水相と混合した5%のPico−Surf 1及び55%(v/v)のオクタフルオロトルエンを持つ45%(v/v)のフロリナートFC−40を含む油相を調査した。混合物を3000rpmで30秒間ボルテックスした。フッ化炭素油相と比較して水の密度がより低いこと(表1を参照)により、w/o液滴は油相の上に浮いた。これは、顕微鏡の作動距離内で液滴を撮像するために過剰な油の除去を必要としたが、この組み合わせにより、試料中のより深くで獲得したzセクションの画像品質が改善された。液滴の境界の歪曲は、はるかに減少し、液滴寸法の3Dプロファイルを築くことにおけるより大きい範囲を可能にした。
【0432】
95℃の温度で不活性のままであるはずであるいかなる油相構成要素の沸点の変化も最低限に抑えることを試みた。また、エマルションシステム添加剤の試料またはPCR試薬に与えるいかなる影響も減少させるかまたは排除するように努めた。
【0433】
実施例13
密度及び間隔を制御するための多重エマルション
この実施例は、デジタルアッセイに多重エマルションを使用する利点を説明する。
【0434】
エマルションシステム構成要素間で屈折率の不整合がある場合、撮像中に、液滴を顕微鏡対物と可能な限り接近させて位置付けることが望ましくあり得る。倒立顕微鏡については、液滴密度が周囲の流体の密度より大きいと仮定して、液滴を容器の底に沈殿させることが可能である。鉱油を連続担体相として使用する場合、水滴は連続相よりも高密度であり、このことが、これらを底に沈殿させる。しかしながら、フッ化炭素系油を連続担体相として使用する場合、水滴は流体の上部に浮くことになる。
【0435】
試料液滴の場所は、二重エマルションの使用を通して制御することができる。水/油/水二重エマルションシステムにおいて、フッ化炭素油は中間層として使用することができ、これが、水滴を外側水相の底に沈める。
【0436】
2つの界面活性剤を、2次水層の産出について試験した(例えば、Tween 20及びSpan 80)。1%のSpan 80を含むシステムは2次水層を効果的に生むことが分かった。純粋なフッ化炭素油(例えば、FC−40)を用いて、または屈折率整合のためのフッ化炭素溶媒との何らかの組み合わせで形成した水/油/水エマルションは、2次液滴中に凝集した大量の水/油液滴を有したことが観察された。Krytox GPL−107などの極めて粘性のフッ化炭素油を加えて、水/油エマルションが直ちに生じバルク油相の上に合わさって凝集しないように、FC−40の粘度を増加させた。この方法によって、生成した水/油/水エマルションが、2次液滴の内部に凝集した大量の水/油液滴を有する可能性が少なくなった(
図17)。水滴の間隔は、油相の粘度を変動させることによって制御することができる。
【0437】
図17は、2ステップの乳化プロセスで作製した水/油/水二重エマルションの蛍光画像を示す。まず、PCR試薬を含む水溶液を、Krytox GPL−107、フロリナートFC−40、及びPico−Surf 1界面活性剤から成る油混合物中で乳化させた。その後、結果として得られた水/油エマルションを、水及びSpan 80界面活性剤から成る水溶液中で更に乳化させて、水/油/水二重エマルションを産出した。この場合、油相はいずれの水相よりも高密度であるため、重力が二重乳化液滴を低下させて、撮像デバイスにより近接させる。画像を、共焦点顕微鏡を用いて、次第に深くなる(左から右へ)焦平面にて(3μm間隔で)獲得した。改善した撮像に繋がり得る、より良好に離間した液滴の利点の提供に加えて、これらの結果は、二重エマルションが、液滴の密度を改変することによって屈折率不整合の影響を最低限に抑えることに有用であり得ることを示す。
【0438】
本発明の好ましい態様を本明細書で示し記載してきたが、かかる態様が例示目的のみで提供されることは、当業者には明らかとなるであろう。多数の変形、変化、及び置換が、今や本発明から逸脱することなく当業者には思い浮かぶであろう。本明細書に記載の本発明の態様に対する様々な代替手段を、本発明の実施に用い得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、及びこれらの特許請求の範囲内の方法及び構造、ならびにそれらの均等物が、これによって網羅されることが意図される。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
デジタルアッセイを行うための方法であって、
複数の多分散液滴であって、前記液滴の少なくともいくつかが試料を含む、液滴を産出することと、
前記試料を増幅することと、
前記試料を検出可能な薬剤で標識することと、
液滴のための画像スタックを取得することと、
前記画像スタックから前記液滴の体積を決定することと、
前記画像スタックから前記液滴中の前記検出可能な薬剤の有無を決定することと、
前記複数の液滴中の前記試料の濃度を、前記複数の液滴中の前記検出可能な薬剤の有無に基づいて決定することと、を含む、前記方法。
(項目2)
前記画像スタックを取得することが、光学撮像を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記検出可能な薬剤を検出することが、光学撮像を含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記光学撮像が、共焦点顕微鏡法、ライン共焦点顕微鏡法、デコンボリューション顕微鏡法、スピニングディスク顕微鏡法、多光子顕微鏡法、平面照明顕微鏡法、ベッセルビーム顕微鏡法、微分干渉顕微鏡法、位相差顕微鏡法、落射蛍光顕微法、明視野撮像法、暗視野撮像法、斜照法、またはこれらの組み合わせによって行われる、項目2または3に記載の方法。
(項目5)
前記画像スタックが、単一の液滴を通した別々の焦点深度から撮られた複数の画像を含む、項目1〜4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記画像スタックが、液滴について別々の焦点深度から撮られた、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100枚の画像を含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記方法が、前記複数の液滴に対して同時に行われる、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記複数の多分散液滴が、1群列の多分散液滴を含む、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記群列の多分散液滴が、マルチウェルプレート中に配置される、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記液滴の体積が、ラインスキャン法、シンプルバウンダリ法、リバースウォーターシェッド法、円検出法、リバースウォーターシェッド及び円検出複合法、またはこれらの組み合わせによって、前記画像スタックから決定される、項目1〜9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記検出可能な薬剤の濃度が、少なくとも3桁のダイナミックレンジに渡って、または少なくとも6桁のダイナミックレンジに渡って決定される、項目1〜10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記複数の多分散液滴が、第1の流体及び第2の流体を含み、前記第1の流体が、前記第2の流体と非混和である、項目1〜11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
第1の流体及び第2の流体を含む溶液を撹拌することによって多分散液滴のエマルションを形成することを含み、前記第1の流体が、前記第2の流体と非混和である、項目1〜12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
第2の流体と非混和である第1の流体及び前記第2の流体を含む溶液を撹拌することによって多分散液滴のエマルションを形成することと、
前記エマルションを前記第2の流体と非混和である第3の流体中で撹拌し、それにより二重エマルションを形成することと、を含む、項目1〜12のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記撹拌することが、振とう、ボルテックス、超音波処理、磁石による混合、押出、フローフォーカス、またはこれらの組み合わせから選択される、項目13または14に記載の方法。
(項目16)
前記撹拌することが、エマルションを形成するのに十分である、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記押出が、前記流体のピペッティングを含み、前記ピペッティングが、エマルションを産出するのに十分である、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記撹拌することが、マイクロ流体デバイス中で起きる、項目13〜16のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記撹拌することが、ボルテックスを含む、項目13または14に記載の方法。
(項目20)
前記エマルションが、水相及び非水相を含む、項目13〜19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記第1の流体が水を含み、前記第2の流体が油を含む、項目12〜20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記第1の流体が水を含み、前記第2の流体が油を含み、前記第3の流体が水を含む、項目14に記載の方法。
(項目23)
前記複数の多分散液滴が、複数のエマルションを含む、項目1〜22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記複数のエマルションが、3つ以上の非混和性流体を組み合わせることによって調製される、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記第1の流体が水性である、項目12〜24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記第1の流体が前記試料を含む、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記第2の流体が油である、項目12〜26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記第2の流体が油であり、前記第2の流体が前記第1の流体及び前記第3の流体と非混和である、項目14〜26のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記第1の流体が、前記第3の流体とは異なる、項目14〜28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記第3の流体が油であり、前記第3の流体が前記第1の流体及び前記第2の流体と非混和である、項目14〜29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
前記複数の多分散液滴が、流体界面修飾要素を更に含む、項目1〜30のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記流体界面修飾要素が、界面活性剤である、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記流体界面修飾要素が、脂質、リン脂質、糖脂質、タンパク質、ペプチド、ナノ粒子、ポリマー、沈殿剤、微粒子、疎水性部分と親水性部分とを持つ分子、またはこれらの組み合わせから選択される、項目31〜32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記非混和性流体のうちの1つ以上をゲルまたは固体に変換することを更に含む、項目1〜33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記非混和性流体が、前記試料を増幅する前、前記試料を増幅する間、または前記試料を増幅した後に、ゲルまたは固体に変換される、項目34に記載の方法
(項目36)
前記検出可能な薬剤が、蛍光性または発光性である、項目1〜35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記検出可能な薬剤が、フルオレセイン、フルオレセインの誘導体、ローダミン、ローダミンの誘導体、または半導体ポリマーである、項目1〜36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
前記試料がヌクレオチドを含む、項目1〜37のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
前記試料を増幅することが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ローリングサークル増幅(RCA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ループ媒介増幅(LAMP)、またはこれらの組み合わせを行うことを含む、項目1〜38のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
前記試料を増幅することが、ヌクレオチドの等温増幅、またはヌクレオチドの可変温度増幅を含む、項目1〜39のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
液滴径の分布が、液滴中央径の1000%超、500%超、100%超、50%超、30%超、20%超、15%超、10%超、9%超、8%超、7%超、6%超、または5%超の標準偏差を有する、項目1〜40のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
前記液滴径の分布が、液滴平均径の1000%超、500%超、100%超、50%超、30%超、20%超、15%超、10%超、9%超、8%超、7%超、6%超、または5%超の標準偏差を有する、項目1〜40のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
前記多分散液滴における体積が、2倍超で、10倍超で、100倍超で、1000倍超で、10000倍超で、100000倍超で、1000000倍超で、約2倍超で、約10倍超で、約100倍超で、約1000倍超で、約10000倍超で、約100000倍超で、または1000000倍超で、変化する、項目1〜40のいずれか一項に記載の方法。
(項目44)
前記多分散液滴が、100ナノリットル(nL)〜1フェムトリットル(fL)、10nL〜10fL、1nL〜100fL、100nL〜1pL、10nL〜10pL、または1nL〜1pL、約500pL〜約50fL、約100pL〜約100fLの体積分布を有する、項目1〜43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記多分散液滴の平均体積が、前記試料の増幅中に、50%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満変化する、項目1〜44のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
前記試料を増幅することが、第1の増幅サイクルを含み、前記多分散液滴の50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満が、前記第1の増幅サイクル後に融合する、項目1〜45のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
前記第1の流体の屈折率が、前記第2の流体の屈折率と、200%未満、100%未満、60%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満異なる、項目12〜46のいずれか一項に記載の方法。
(項目48)
デジタルアッセイを行うための方法であって、
少なくともいくつかが試料を含む複数の多分散液滴を産出することと、
前記試料を増幅することと、
前記試料を検出可能な薬剤で標識することと、
前記複数の多分散液滴を、フローサイトメトリーチャネルを通して流すことと、
前記液滴の体積を、前記液滴が前記フローサイトメトリーチャネルを通して流れるときに決定することと、
前記液滴中の前記検出可能な薬剤の有無を決定することと、
前記複数の液滴中の前記試料の濃度を、前記複数の多分散液滴中の前記検出可能な薬剤の有無に基づいて決定することと、を含む、前記方法。
(項目49)
前記試料の前記濃度を決定することが、前記液滴からの散乱光を検出することを含む、項目48に記載の方法。
(項目50)
デジタルアッセイを行うための組成物であって、
第1の流体と、
第2の流体であって、前記第1の流体及び前記第2の流体が、互いに非混和であり、撹拌時にエマルションを形成することができる、第2の流体と、
界面活性剤と、
増幅試薬と、を含む、前記組成物。
(項目51)
試料を更に含む、項目50に記載の組成物。
(項目52)
前記試料がヌクレオチドである、項目51に記載の組成物。
(項目53)
検出可能な薬剤を更に含み、前記検出可能な薬剤が、試料を標識することができる、項目50〜52のいずれか一項に記載の組成物。
(項目54)
前記試料が、検出可能な薬剤で標識される、項目51〜53のいずれか一項に記載の組成物。
(項目55)
核酸試料に結合することができる検出可能な薬剤を更に含む、項目50に記載の組成物。
(項目56)
前記増幅試薬が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)試薬、ローリングサークル増幅(RCA)試薬、核酸配列ベース増幅(NASBA)試薬、ループ媒介増幅(LAMP)試薬、またはこれらの組み合わせから選択される、項目50〜55のいずれか一項に記載の組成物。
(項目57)
前記増幅試薬がPCR試薬である、項目50に記載の組成物。
(項目58)
前記PCR試薬が、熱安定性DNAポリメラーゼ、ヌクレオチド、プライマー、プローブ、またはこれらの組み合わせから選択される、項目57に記載の組成物。
(項目59)
第3の流体を更に含み、前記第3の流体が前記第2の流体と非混和である、項目50〜58のいずれか一項に記載の組成物。
(項目60)
前記組成物が、二重エマルションを形成することができる、項目59に記載の組成物。
(項目61)
前記第1の流体が水性である、項目50〜60のいずれか一項に記載の組成物。
(項目62)
前記第1の流体が前記増幅試薬を含む、項目50〜61のいずれか一項に記載の組成物。
(項目63)
前記第2の流体が油である、項目50〜62のいずれか一項に記載の組成物。
(項目64)
前記第2の流体が油であり、前記第2の流体が前記第1の流体及び前記第3の流体と非混和である、項目59〜63のいずれか一項に記載の組成物。
(項目65)
前記第1の流体が、前記第3の流体とは異なる、項目59〜64のいずれか一項に記載の組成物。
(項目66)
前記第3の流体が油であり、前記第3の流体が前記第1の流体及び前記第2の流体と非混和である、項目59〜65のいずれか一項に記載の組成物。
(項目67)
流体界面修飾要素を更に含む、項目50〜66のいずれか一項に記載の組成物。
(項目68)
前記流体界面修飾要素が、界面活性剤を含む、項目67に記載の組成物。
(項目69)
前記流体界面修飾要素が、脂質、リン脂質、糖脂質、タンパク質、ペプチド、ナノ粒子、ポリマー、沈殿剤、微粒子、疎水性部分と親水性部分とを持つ分子、またはこれらの組み合わせから選択される、項目67〜68のいずれか一項に記載の組成物。
(項目70)
前記非混和性流体のうちの1つ以上をゲルまたは固体に変換することができる固化剤またはゲル化剤を更に含む、項目50〜69のいずれか一項に記載の組成物。
(項目71)
項目50〜70のいずれか一項に記載の組成物を含む、デジタルアッセイを行うためのキット。
(項目72)
少なくとも1つの液滴の体積を決定するためのシステムであって、
前記少なくとも1つの液滴を保持するように構成された容器と、
前記容器中の前記少なくとも1つの液滴の画像を取得するように構成された撮像ソースと、
前記撮像ソースを操作するように構成されたコンピューティングデバイスであって、前記コンピューティングデバイスが、プロセッサ及び非一時的有形コンピュータ可読記憶媒体を含み、前記記憶媒体が、前記プロセッサによって実行されるときに、(i)前記撮像ソースに、前記少なくとも1つの液滴の画像スタックを取得させ、(ii)前記プロセッサに、前記試料中の前記少なくとも1つの液滴の体積を前記取得された画像スタックに基づいて決定させる1組の命令を記憶する、コンピューティングデバイスと、を備えるシステム。
(項目73)
前記少なくとも1つの液滴が、複数の液滴を含む、項目72に記載のシステム。
(項目74)
前記複数の液滴が、多分散性である、項目73に記載のシステム。
(項目75)
前記容器が、マルチウェルプレートを含む、項目72に記載のシステム。
(項目76)
前記撮像ソースが、光学撮像ソースを含む、項目72に記載のシステム。
(項目77)
前記光学撮像ソースが、共焦点顕微鏡法、ライン共焦点顕微鏡法、デコンボリューション顕微鏡法、スピニングディスク顕微鏡法、多光子顕微鏡法、平面照明顕微鏡法、ベッセルビーム顕微鏡法、微分干渉顕微鏡法、位相差顕微鏡法、落射蛍光顕微法、明視野撮像法、暗視野撮像法、斜照法、またはこれらの組み合わせを行うように構成される、項目76に記載のシステム。
(項目78)
前記液滴に対する前記画像スタックが、前記少なくとも1つの液滴を通した別々の焦点深度から撮られた複数の画像を含む、項目72に記載のシステム。
(項目79)
前記画像スタックが、前記少なくとも1つの液滴について別々の焦点深度から撮られた、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100枚の画像を含む、項目78に記載のシステム。
(項目80)
前記1組の命令が、前記プロセッサによって実行されるときに、前記プロセッサに、(i)前記画像スタックの個々の画像における少なくとも1つの画素セットを特定することと、(ii)前記少なくとも1つの画素セットを、前記少なくとも1つの液滴の少なくとも一部に対応するものとして特定することと、(iii)少なくとも1つの個々の液滴を、前記対応に基づいて、前記少なくとも1つの画素セットから特定することと、(iv)前記特定された少なくとも1つの個々の液滴の体積を、前記少なくとも1つの画素セットに基づいて決定することと、によって、前記少なくとも1つの液滴の体積を決定させる、項目72に記載のシステム。
(項目81)
前記少なくとも1つの液滴の前記少なくとも一部が、単一の液滴、複数の液滴の部分、単一の全液滴、複数の全液滴、またはこれらの組み合わせを含む、項目80に記載のシステム。
(項目82)
前記1組の命令が、前記プロセッサによって実行されるきに、前記プロセッサに、前記取得した画像スタックに基づいて、複数の液滴の複数の体積を決定させる、項目72に記載のシステム。
(項目83)
前記1組の命令が、前記プロセッサによって実行されるきに、更に、前記プロセッサに、前記複数の液滴の少なくともいくつかにおける検出可能な薬剤の有無を決定させる、項目82に記載のシステム。
(項目84)
前記1組の命令が、前記プロセッサによって実行されるときに、更に、前記プロセッサに、前記複数の液滴中の試料の濃度を、前記複数の液滴中の前記検出可能な薬剤の有無、及び前記複数の液滴の決定された複数の体積に基づいて、決定させる、項目83に記載のシステム。
(項目85)
前記試料がヌクレオチドを含む、項目84に記載のシステム。
(項目86)
前記検出可能な薬剤が、蛍光性または発光性である、項目83に記載のシステム。
(項目87)
前記検出可能な薬剤が、フルオレセイン、フルオレセインの誘導体、ローダミン、ローダミンの誘導体、または半導体ポリマーを含む、項目83に記載のシステム。
(項目88)
前記少なくとも1つの液滴が、ヌクレオチドを含む試料を含む、項目72に記載のシステム。
(項目89)
前記少なくとも1つの液滴中の前記試料が増幅されている、項目88に記載のシステム。
(項目90)
前記少なくとも1つの液滴中の前記試料が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、デジタルポリメラーゼ連鎖反応(dPCR)、ローリングサークル増幅(RCA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ループ媒介増幅(LAMP)、またはこれらの組み合わせを行うことによって増幅される、項目89に記載のシステム。
(項目91)
前記試料が、ヌクレオチドの等温増幅、またはヌクレオチドの可変温度増幅によって増幅される、項目90に記載のシステム。
(項目92)
前記1組の命令が、前記プロセッサによって実行されるときに、前記検出可能な薬剤の濃度を、少なくとも3桁のダイナミックレンジに渡って、または少なくとも6桁のダイナミックレンジに渡って決定されるようにする、項目91に記載の方法。
(項目93)
液滴の体積を決定するための方法であって、
前記液滴の画像スタックを取得することと、
前記画像スタックの個々の画像における少なくとも1つの画素セットを特定することと、
前記少なくとも1つの画素セットを、少なくとも1つの液滴の少なくとも一部に対応するものとして特定することと、
少なくとも1つの個々の液滴を、前記対応に基づいて、前記少なくとも1つの画素セットから特定することと、
前記特定された少なくとも1つの個々の液滴の体積を、前記少なくとも1つの画素セットに基づいて決定することと、を含む、前記方法。
(項目94)
前記少なくとも1つの液滴の前記少なくとも一部が、単一の液滴、複数の液滴の部分、全液滴、複数の全液滴、またはこれらの組み合わせを含む、項目93に記載の方法。
(項目95)
前記液滴の前記画像スタックを取得することが、前記液滴を通した別々の焦点深度から撮られた複数の画像を取得することを含む、項目93に記載の方法。
(項目96)
2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100枚の画像が、前記液滴について別々の焦点深度から撮られる、項目94に記載の方法。
(項目97)
前記特定された少なくとも1つの液滴の体積を決定することが、前記特定された少なくとも1つの液滴の直径を決定することを含む、項目93に記載の方法。
(項目98)
前記特定された少なくとも1つの液滴の直径を決定することが、
(i)前記特定された少なくとも1つの液滴を前記画像スタックの複数の画像間で相関させ、前記複数の画像における前記特定された少なくとも1つの液滴の最大径を測定すること、
(ii)曲線を前記特定された少なくとも1つの液滴の境界に適合させ、前記特定された少なくとも1つの液滴の直径を、前記適合させた曲線に基づいて補間すること、
(iii)前記特定された少なくとも1つの液滴を前記画像スタックの複数の画像間で相関させ、各画像における前記特定された少なくとも1つの液滴の直径を決定し、前記特定された少なくとも1つの液滴の直径を、前記画像スタックの前記複数の画像におけるその直径から決定すること、または
(iv)前記特定された少なくとも1つの液滴を前記画像スタックの複数の画像間で相関させ、各画像における前記特定された少なくとも1つの液滴の直径を決定し、前記特定された少なくとも1つの液滴の直径を、前記画像スタックの前記複数の画像におけるその直径、及び前記複数の画像間の画像深度の差異から決定すること、のうちの少なくとも1つを含む、項目97に記載の方法。
(項目99)
複数の液滴の体積を決定することを更に含む、項目93に記載の方法。
(項目100)
前記複数の液滴中の検出可能な薬剤の有無を、前記画像スタックから決定することを更に含む、項目99に記載の方法。
(項目101)
前記複数の液滴中の試料の濃度を、前記複数の液滴中の前記検出可能な薬剤の有無、及び前記決定された複数の液滴の体積に基づいて、決定することを更に含む、項目100に記載の方法。
(項目102)
前記試料がヌクレオチドを含む、項目101に記載の方法。
(項目103)
前記複数の液滴中の前記試料を増幅することを更に含む、項目101に記載の方法。
(項目104)
前記試料を増幅することが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ローリングサークル増幅(RCA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ループ媒介増幅(LAMP)、またはこれらの組み合わせを行うことを含む、項目103に記載の方法。
(項目105)
前記試料を増幅することが、ヌクレオチドの等温増幅、またはヌクレオチドの可変温度増幅を含む、項目103に記載の方法。
(項目106)
前記検出可能な薬剤の濃度が、少なくとも3桁のダイナミックレンジに渡って、または少なくとも6桁のダイナミックレンジに渡って決定される、項目100に記載の方法。
(項目107)
前記検出可能な薬剤が、蛍光性または発光性である、項目100に記載の方法。
(項目108)
前記検出可能な薬剤が、フルオレセイン、フルオレセインの誘導体、ローダミン、ローダミンの誘導体、または半導体ポリマーを含む、項目100に記載の方法。
(項目109)
前記画像スタックを取得することが、光学撮像を含む、項目93に記載の方法。
(項目110)
前記光学撮像が、共焦点顕微鏡法、ライン共焦点顕微鏡法、デコンボリューション顕微鏡法、スピニングディスク顕微鏡法、多光子顕微鏡法、平面照明顕微鏡法、ベッセルビーム顕微鏡法、微分干渉顕微鏡法、位相差顕微鏡法、落射蛍光顕微法、明視野撮像法、暗視野撮像法、斜照法、またはこれらの組み合わせによって行われる、項目109に記載の方法。
(項目111)
前記少なくとも1つの液滴の前記画像スタックを取得することが、複数の多分散液滴に対する前記画像スタックを取得することを含む、項目93に記載の方法。
(項目112)
前記複数の多分散液滴が、第1の流体及び第2の流体を含み、前記第1の流体が、前記第2の流体と非混和である、項目111に記載の方法。
(項目113)
第1の流体及び第2の流体を含む溶液を撹拌することによって多分散液滴のエマルションを形成することを更に含み、前記第1の流体が、前記第2の流体と非混和である、項目111に記載の方法。
(項目114)
前記画像スタックを取得することが、前記形成されたエマルションを撮像することを含む、項目113に記載の方法。
(項目115)
前記第1の流体が水を含み、前記第2の流体が油を含む、項目113に記載の方法。
(項目116)
前記第2の流体と非混和である第1の流体及び第2の流体を含む溶液を撹拌することによって多分散液滴のエマルションを形成することと、
前記エマルションを前記第2の流体と非混和である第3の流体中で撹拌し、、それにより二重エマルションを形成することと、を更に含む、項目111に記載の方法。
(項目117)
前記第1の流体が水を含み、前記第2の流体が油を含み、前記第3の流体が水を含む、項目116に記載の方法。
(項目118)
前記撹拌することが、振とう、ボルテックス、超音波処理、磁石による混合、押出、フローフォーカス、またはこれらの組み合わせから選択される、項目113または116に記載の方法。
(項目119)
前記撹拌することが、エマルションを形成するのに十分である、項目118に記載の方法。
(項目120)
前記押出が、前記流体のピペッティングを含み、前記ピペッティングが、エマルションを産出するのに十分である、項目119に記載の方法。
(項目121)
前記撹拌することが、マイクロ流体デバイス中で起きる、項目116〜118のいずれか一項に記載の方法。
(項目122)
前記エマルションが、水相及び非水相を含む、項目113または116に記載の方法。
(項目123)
前記多分散液滴が、複数のエマルションを含む、項目113または116に記載の方法。
(項目124)
前記多分散液滴が、複数のエマルションを含む、項目111に記載の方法。
(項目125)
前記複数のエマルションが、3つ以上の非混和性流体を組み合わせることによって調製される、項目124に記載の方法。
(項目126)
前記3つ以上の非混和性流体が、第1の流体、第2の流体、及び第3の流体を含む、項目125に記載の方法。
(項目127)
前記第1の流体が水性である、項目126に記載の方法。
(項目128)
前記第2の流体が油である、項目127に記載の方法。
(項目129)
前記第2の流体が前記第1の流体及び前記第3の流体と非混和である、項目127に記載の方法。
(項目130)
前記非混和性の第1、第2、または第3の流体のうちの少なくとも1つを、ゲルまたは固体に変換することを更に含む、項目127に記載の方法。
(項目131)
前記第1の流体が、前記第3の流体とは異なる、項目126に記載の方法。
(項目132)
前記第3の流体が油であり、前記第3の流体が前記第1の流体及び前記第2の流体と非混和である、項目126に記載の方法。
(項目133)
前記非混和性の第3の流体を固体またはゲルに変換することを更に含む、項目132に記載の方法。
(項目134)
前記第1の流体が、検出のための試料を含む、項目126に記載の方法。
(項目135)
前記第1の流体の屈折率が、前記第2の流体の屈折率と、200%未満、100%未満、60%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満異なる、項目126に記載の方法。
(項目136)
前記複数の多分散液滴が、流体界面修飾要素を更に含む、項目111に記載の方法。
(項目137)
前記流体界面修飾要素が、界面活性剤を含む、項目136に記載の方法。
(項目138)
前記流体界面修飾要素が、脂質、リン脂質、糖脂質、タンパク質、ペプチド、ナノ粒子、ポリマー、沈殿剤、微粒子、疎水性部分と親水性部分とを持つ分子、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項目136に記載の方法。
(項目139)
液滴径の分布が、液滴中央径の1000%超、500%超、100%超、50%超、30%超、20%超、15%超、10%超、9%超、8%超、7%超、6%超、または5%超の標準偏差を有する、項目111に記載の方法。
(項目140)
液滴径の分布が、液滴平均径の1000%超、500%超、100%超、50%超、30%超、20%超、15%超、10%超、9%超、8%超、7%超、6%超、または5%超の標準偏差を有する、項目111に記載の方法。
(項目141)
前記多分散液滴における体積が、2倍超で、10倍超で、100倍超で、1000倍超で、10000倍超で、100000倍超で、1000000倍超で、約2倍超で、約10倍超で、約100倍超で、約1000倍超で、約10000倍超で、約100000倍超で、または1000000倍超で、変化する、項目111に記載の方法。
(項目142)
前記多分散液滴が、100ナノリットル(nL)〜1フェムトリットル(fL)、10nL〜10fL、1nL〜100fL、100nL〜1pL、10nL〜10pL、または1nL〜1pL、約500pL〜約50fL、約100pL〜約100fLの体積分布を有する、項目111に記載の方法。
(項目143)
試料を前記複数の多分散液滴における検出のために増幅することを更に含む、項目111に記載の方法。
(項目144)
前記多分散液滴の平均体積が、前記試料の増幅中に、50%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満変化する、項目143に記載の方法。
(項目145)
前記試料を増幅することが、第1の増幅サイクルを含み、前記多分散液滴の50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満が、前記第1の増幅サイクル後に融合する、項目143に記載の方法。
(項目146)
前記画像スタックの前記個々の画像中の前記少なくとも1つの画素セットを特定することが、前記個々の画像内で複数のスキャンを取得することと、閾値レベルを設定することと、前記閾値レベル外の前記複数のスキャン中のエリアを前記画素セットとして特定することと、を含む、項目93に記載の方法。
(項目147)
前記少なくとも1つの画素セットを、少なくとも1つの液滴の少なくとも一部に対応するものとして特定することが、前記少なくとも1つの画素セットのアスペクト比を決定することを含む、項目93に記載の方法。
(項目148)
前記少なくとも1つの画素セットが、前記少なくとも1つの画素セットの前記アスペクト比が閾値以下であるときに、少なくとも1つの液滴の少なくとも一部に対応するものとして特定される、項目147に記載の方法。
(項目149)
前記閾値が、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2である、項目148に記載の方法。
(項目150)
前記閾値が、前記試料の少なくとも一部を含まない液滴を除外するのに十分である、項目148に記載の方法。
(項目151)
前記画素セットを少なくとも1つの液滴の少なくとも一部に対応するものとして特定することが、リバースウォーターシェッド法を行うことを含む、項目93に記載の方法。
(項目152)
前記リバースウォーターシェッド法を行うことが、
前記画像スタックの前記個々の画像の画素強度に基づいて、マップを生成することと、
前記マップ中の1つ以上の画素セットを特定することと、
個々の画素セットを目的領域として特定することと、
前記目的領域の境界を少なくとも1つの最良適合の円と適合させることと、を含む、項目151に記載の方法。
(項目153)
前記少なくとも1つの最良適合の円を少なくとも1つの液滴として特定することを更に含む、項目152に記載の方法。
(項目154)
前記画像スタックの前記個々の画像を、前記マップを生成する前に平滑化することを更に含む、項目152に記載の方法。
(項目155)
前記画像スタックの前記個々の画像の画素強度に基づいて生成された前記マップが、位相マップを含む、項目152に記載の方法。
(項目156)
前記1つ以上の画素セットを特定することが、個々の画素が、前記個々の画素の前記画素強度及び1つ以上の閾値に基づいて、背景画素を含むか、または液滴画素を含むかを決定することを含む、項目152に記載の方法。
(項目157)
前記個々の画素セットが必要最低限のエリアを上回るエリアを有するときに、前記個々の画素セットが目的領域として特定される、項目152に記載の方法。
(項目158)
前記個々の画素セットが複数の目的領域を含むか否かを決定することと、前記複数の目的領域を単一の目的領域へと組み合わせることと、を更に含む、項目152に記載の方法。
(項目159)
前記画素セットを少なくとも1つの液滴の少なくとも一部として特定することが、円検出法を行うことを含む、項目93に記載の方法。
(項目160)
前記円検出法を行うことが、
閾値外の前記画像スタックの前記個々の画像の1つ以上のエリアを特定することと、
複数の円を前記特定された1つ以上のエリア上に重ね合わせることと、
前記重ね合わせた複数の円のうちの1つ以上の円を、前記1つ以上の円が少なくとも1つの所定の基準を満たさないときに拒否することと、
1つ以上の残りの円を、少なくとも1つの液滴の前記少なくとも一部に対応するものとして特定することと、を含む、項目159に記載の方法。
(項目161)
前記少なくとも1つの画素セットを少なくとも1つの液滴の少なくとも一部に対応するものとして特定することが、リバースウォーターシェッド及び円検出複合法を行うことを含む、項目93に記載の方法。
(項目162)
前記リバースウォーターシェッド及び円検出複合法を行うことが、
前記画像スタックの前記個々の画像の画素強度に基づいて、マップを生成することと、
前記生成されたマップ中の1つ以上の画素セットを特定することと、
個々の画素を目的領域として特定することと、
複数の円を前記目的領域上に重ね合わせることと、
前記重ね合わせた複数の円のうちの1つ以上の円を、前記1つ以上の円が少なくとも1つの所定の基準を満たさないときに拒否することと、
1つ以上の残りの円を、少なくとも1つの液滴の前記少なくとも一部に対応するものとして特定することと、を含む、項目161に記載の方法。
(項目163)
前記画像スタックの前記個々の画像を、前記マップを生成する前に平滑化することを更に含む、項目162に記載の方法。
(項目164)
前記画像スタックの前記個々の画像の画素強度に基づいて生成された前記マップが、位相マップを含む、項目162に記載の方法。
(項目165)
前記1つ以上の画素セットを特定することが、個々の画素を、前記個々の画素の前記画素強度及び1つ以上の閾値に基づいて、背景画素または液滴画素として特定することを含む、項目162に記載の方法。
(項目166)
前記個々の画素セットが必要最低限のエリアを上回るエリアを有する場合に、前記個々の画素セットが目的領域を含むことが決定される、項目162に記載の方法。
(項目167)
前記少なくとも1つの所定の基準が、(i)前記目的領域の外部境界画素の最大部分を含む1つ以上の円を選択すること、(ii)前記目的領域のエリアの最大部分を含む1つ以上の円を選択すること、(iii)前記目的領域とは異なる画素グループからの画素を含む1つ以上の円を拒否すること、(iv)実質的な複数のグループ外の画素を含む1つ以上の円を拒否すること、または(v)円の円周の実質的な一部が前記画素グループの内部にある、1つ以上の円を判別すること、のうちの1つ以上を含む、項目162に記載の方法。
(項目168)
前記1つ以上の円を拒否することが、前記複数の対で重なり合った円を検査することを含む、項目162に記載の方法。
(項目169)
前記検査した円が、第1の円及び第2の円を含み、前記第1の円または第2の円のうちの1つを、票に基づいて拒否することを更に含む、項目168に記載の方法。
(項目170)
前記票が、ユーザによって定義される、項目169に記載の方法。
(項目171)
前記1つ以上の残りの円を少なくとも1つの液滴の前記少なくとも一部に対応するものとして特定することが、前記1つ以上の残りの円を少なくとも1つの液滴の前記少なくとも一部に割り当てることを含む、項目162に記載の方法。
(項目172)
前記1つ以上の円が、(i)前記目的領域を、少なくとも1つの液滴に対する最良の適合度統計を持つ円を有する前記少なくとも1つの液滴に割り当てること、または(ii)前記目的領域を、エリアにおける前記1つ以上の円との最大の重複を有する前記少なくとも1つの液滴に割り当てること、のうちの1つ以上に基づいて、前記少なくとも1つの液滴に割り当てられる、項目171に記載の方法。
(項目173)
前記特定された少なくとも1つの個々の液滴の体積を前記少なくとも1つの画素セットに基づいて決定することが、前記1つ以上の特定された円の1つ以上の直径を前記特定された少なくとも1つの個々の液滴に対応するものとして決定することを含む、項目162に記載の方法。
(項目174)
デジタルアッセイを行うためのシステムであって、
複数の多分散液滴を保持するように構成された容器であって、前記液滴の少なくともいくつかが、検出可能な薬剤で標識された試料を含む、容器と、
前記容器中に保持された前記複数の多分散液滴の画像スタックを取得するように構成された撮像ソースと、
前記撮像ソースを操作するように構成されたコンピューティングデバイスであって、プロセッサ及び非一時的有形コンピュータ可読記憶媒体を含み、前記記憶媒体が、前記プロセッサによって実行されるときに、
(i)前記撮像ソースに、前記容器中に保持された前記複数の多分散液滴の前記画像スタックを取得させ、
(ii)前記プロセッサに、前記複数の多分散液滴の体積を前記取得した画像スタックに基づいて決定させ、
(iii)前記プロセッサに、前記複数の多分散液滴中の前記検出可能な薬剤の有無を決定させ、
(iv)前記プロセッサに、前記複数の液滴中の前記試料の濃度を、前記複数の多分散液滴中の前記検出可能な薬剤の有無、及び前記複数の多分散液滴の体積に基づいて決定させる1組の命令を記憶する、コンピューティングデバイスと、を備える、システム。
(項目175)
前記容器が、マルチウェルプレートを含む、項目174に記載のシステム。
(項目176)
前記撮像ソースが、光学撮像ソースを含む、項目174に記載のシステム。
(項目177)
前記光学撮像ソースが、共焦点顕微鏡法、ライン共焦点顕微鏡法、デコンボリューション顕微鏡法、スピニングディスク顕微鏡法、多光子顕微鏡法、平面照明顕微鏡法、ベッセルビーム顕微鏡法、微分干渉顕微鏡法、位相差顕微鏡法、落射蛍光顕微法、明視野撮像法、暗視野撮像法、斜照法、またはこれらの組み合わせのうちの1つ以上を行うように構成される、項目176に記載のシステム。
(項目178)
前記取得された画像スタックが、単一の液滴を通した別々の焦点深度から撮られた複数の画像を含む、項目174に記載のシステム。
(項目179)
前記画像スタックが、前記単一の液滴について別々の焦点深度から撮られた、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100枚の画像を含む、項目178に記載のシステム。
(項目180)
前記1組の命令が、前記プロセッサによって実行されるときに、前記プロセッサに、(i)前記画像スタックの少なくとも1つの個々の画像における少なくとも1つの画素セットを特定することと、(ii)前記少なくとも1つの画素セットを、少なくとも1つの液滴の少なくとも一部に対応するものとして特定することと、(iii)少なくとも1つの個々の液滴を、前記対応に基づいて特定することと、(iv)前記特定された少なくとも1つの個々の液滴の体積を、前記少なくとも1つの画素セットに基づいて決定することと、によって、前記複数の多分散液滴の体積を決定させる、項目174に記載のシステム。
(項目181)
少なくとも1つの液滴の前記少なくとも一部が、単一の液滴、複数の液滴の部分、全液滴、複数の全液滴、またはこれらの組み合わせを含む、項目180に記載のシステム。
(項目182)
前記試料がヌクレオチドを含む、項目175に記載のシステム。
(項目183)
前記試料が増幅されている、項目175に記載のシステム。
(項目184)
前記検出可能な薬剤が、蛍光性または発光性である、項目175に記載のシステム。
(項目185)
前記複数の多分散液滴が、第1の流体及び第2の流体を含み、前記第1の流体が、前記第2の流体と非混和である、項目174に記載のシステム。
(項目186)
前記光学撮像が補償光学によって行われる、項目1〜47または109〜110のいずれか一項に記載の方法。
(項目187)
前記光学撮像ソースが補償光学撮像ソースである、項目76〜77または176〜177のいずれか一項に記載のシステム。
(項目188)
液滴の体積を、前記液滴が試料を含む場合にのみ測定することを含む、項目1〜49、92〜173、または186のいずれか一項に記載の方法。
(項目189)
前記試料を含まないと決定されたあらゆる液滴を測定から除外することを含む、項目188に記載の方法。