特許第6985802号(P6985802)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985802
(24)【登録日】2021年11月30日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】筐体及び基板の筐体への設置方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/14 20060101AFI20211213BHJP
【FI】
   H05K7/14 G
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-34990(P2017-34990)
(22)【出願日】2017年2月27日
(65)【公開番号】特開2018-142584(P2018-142584A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2020年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田頭 毅
【審査官】 五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3068461(JP,U)
【文献】 特開2002−353662(JP,A)
【文献】 実開平1−112093(JP,U)
【文献】 特開2004−193373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板支持部と、第2基板支持部とを内部に備える筐体であって、
第1基板支持部は、所定の箇所に被支持部を有する第1基板を、前記筐体内の第1の基板支持位置で支持可能な第1支持部を有し、
第2基板支持部は、第1基板とは異なる所定の箇所に被支持部を有する第2基板を、前記第1の基板支持位置で支持可能な第2支持部を有し、
前記第1基板支持部は、前記第1基板を第2の基板支持位置で支持可能な第3支持部を有し、
前記第2基板支持部は、前記第2基板を前記第2の基板支持位置で支持可能な第4支持部を有し、
前記第1基板には、前記第1の基板支持位置と前記第2の基板支持位置とのうち、いずれで支持させるかを反転させることによって切り替えることが可能なブラケットが取り付けられることを特徴とする筐体。
【請求項2】
前記第1の基板支持位置と前記第2の基板支持位置とが並べられていることを特徴とする請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
前記第2基板支持部は、着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の筐体。
【請求項4】
第3基板をさらに備え、
前記第3基板に対し、前記第2基板支持部が着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の筐体。
【請求項5】
前記第2基板支持部は、第4基板であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項6】
前記第4基板は、主面が前記第1基板及び前記第2基板の主面を含む平面に交差するように配置されることを特徴とする請求項5に記載の筐体。
【請求項7】
前記第1の基板支持位置に支持される基板と、前記第2の基板支持位置に支持される基板との間で、基板の種類が異なることを特徴とする請求項1に記載の筐体。
【請求項8】
第1基板を、第1の基板支持位置で支持する第1支持部と、前記第1基板を第2の基板支持位置で支持可能な第3支持部とを備えた第1基板支持部をえる筐体に、基板を設置する基板の筐体への設置方法であって、
前記第1基板を前記筐体に設置する場合には、前記第1基板を前記第1支持部あるいは前記第3支持部で支持させ、
前記第1基板を、前記第1の基板支持位置と前記第2の基板支持位置とのうち、いずれで支持させるかを、基板に取り付けられるブラケットを反転させることによって切り替えることを特徴とする基板の筐体への設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の基板に対応した筐体及び基板の筐体への設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板を筐体に取り付ける手法として、筐体内部の支持台に基板を取り付けるものがある。そのような筐体の構成として、例えば特許文献1に開示されたものがある。また、基板をコネクタ及び端子の結合によって支持するものがある。そのような筐体の構成として、例えば特許文献2に開示されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−222168号公報
【特許文献2】特開2006−269632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2には、それぞれの基板に対応した取り付け位置への基板の取り付けのための構成が開示されている。しかしながら、それぞれの基板の取り付けのための構成は、それぞれ対応した基板のみに適した基板の取り付けのための構成である。従って、基板を変更する要求があった場合、これに即座に対応することができない。
【0005】
特に、産業用ロボットの制御基板を筐体に取り付けて顧客に納入する際には、現場ごとに基板への要求が異なることが多い。そのため、現場ごとに必要とされる基板の種類が異なる場合があり、現場ごとに異なる基板への要求に即座に応える必要がある。例えば、納品の際に規格品の制御基板が取り付けられた筐体を顧客に納入したものの、規格品の制御基板では顧客の要求に応えることができず、現場での要求によってカスタマイズされた制御基板を納入することが必要となることがある。そのような場合に、異なる基板への要求に対し、即座に対応する必要がある。
【0006】
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、複数種類の基板に対応することのできる筐体及び基板の筐体への設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の筐体は、第1基板支持部と、第2基板支持部とを内部に備える筐体であって、第1基板支持部は、所定の箇所に被支持部を有する第1基板を、前記筐体内の第1の基板支持位置で支持可能な第1支持部を有し、第2基板支持部は、第1基板とは異なる所定の箇所に被支持部を有する第2基板を、前記第1の基板支持位置で支持可能な第2支持部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数種類の基板に対応して基板を支持できるので、基板の変更の要求に対し即座に対応することができる。そのため、基板を収容する筐体の使い勝手をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る筐体の要部について示した斜視図である。
図2図1の筐体がロボットを制御する制御基板を格納している状態についての構成図である。
図3】(a)は図1の筐体の内部に基板を支持している状態について示した筐体の要部の斜視図であり、(b)は基板に取り付けられたコネクタを筐体の外側から見たときの筐体の要部の正面図である。
図4】(a)は図3(a)で示された筐体内部で支持され、ブラケットが取り付けられた状態の基板の平面図であり、(b)はブラケットを反転させるときについて説明するための説明図であり、(c)は反転させたブラケットが取り付けられた状態の基板の平面図である。
図5図1の筐体の内部でベース基板に基板支持体が取り付けられた状態について示した筐体の要部の斜視図である。
図6図5の基板支持体における基板把持部によって基板が把持された状態の筐体の要部の斜視図である。
図7図1の筐体の内部で上部の基板が基板支持体によって支持され、下部の基板が基板把持部によって把持された状態について示した筐体の要部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る筐体について、添付図面を参照して説明する。図1に、本実施形態の筐体100の要部についての斜視図を示す。図1では、筐体100の内部の構成について示すために、蓋を取り外した状態の筐体100を示している。
【0011】
筐体100は、内部に、基板を配置することが可能に構成されている。筐体100は、特に、複数種類の基板を内部に配置することが可能に構成されている。本実施形態では、2種類の基板を内部に配置することが可能に構成されている。
【0012】
筐体100には、基板支持部(第1基板支持部)10が設けられている。基板支持部10は、所定の箇所に被支持部を有する基板を支持するように構成されている。本実施形態では、基板支持部10は、筐体100に配置される2種類の基板のうち、1種類の基板(第1基板)に対応して、その基板についての基板支持位置で支持することが可能に構成されている。
【0013】
基板支持部10には、基板を支持するための支持部が複数設けられている。本実施形態では、基板支持部10は、階段状に形成されている。基板支持部10に、略水平に形成された2つの支持部11、12が設けられている。支持部11、12のそれぞれによって、基板が支持される。
【0014】
また、筐体100には、ベース基板(第3基板)20が取り付けられている。ベース基板20には、配線や各種の素子が設けられている。ベース基板20は、制御基板の一部として機能している。なお、ベース基板20は、基板でなくてもよい。ブロック等が、ベースとして用いられてもよい。また、ベースは他の部材であってもよい。
【0015】
また、ベース基板20には、後述する基板支持体を着脱可能に保持する基板支持体保持部(第2基板支持体保持手段)30が設けられている。
【0016】
筐体100には、基板の設置スペースとしての基板支持位置に対応した開口部40、41が形成されている。本実施形態では、筐体100は、鉛直方向に上下2つの基板支持位置が設けられており、それぞれの基板支持位置に対応して、開口部40、41が2つ形成されている。
【0017】
本実施形態では、筐体100の内部に配置される基板は、ロボット60の動作を制御するための制御基板として機能する。図2に、本実施形態の筐体100がロボット60の制御を行う制御基板として適用されたときの構成図を示す。
【0018】
図2に示されるように、本実施形態の筐体100は、内部に制御基板50を有している。制御基板50は、ロボット60の動作を制御するためのものである。すなわち、本実施形態の筐体100は、ロボット60の動作を制御するための制御基板50を内部に収容している。また、本実施形態では、ロボット60は、多軸の産業用ロボットとして用いられている。
【0019】
図3(a)に、本実施形態の筐体100に、配置されることが可能な2種類の基板のうちの1種類の基板(第1基板)が搭載されたときの筐体100の内部の構成についての斜視図を示す。
【0020】
図3(a)に示されるように、筐体100は、基板70、71を搭載することが可能に構成されている。本実施形態では、筐体100は、搭載可能な2種類の基板のうち、1種類の基板について、鉛直方向に上下に2つの基板70、71を設置することが可能に構成されている。すなわち、上部の基板支持位置と、下部の基板支持位置とに、基板70、71をそれぞれ設置することが可能に構成されている。
【0021】
基板支持部10は、鉛直方向に2つの基板70、71を支持可能に構成されている。基板支持部10に、略水平に形成された2つの支持部11、12が設けられている。このように、基板支持部10は、筐体100内の上部の基板支持位置(第1の基板支持位置)で支持可能な支持部(第1支持部)11と、筐体100内の下部の基板支持位置(第2の基板支持位置)で支持可能な支持部(第3支持部)12とを有している。また、基板支持部10は、2つの支持部11、12を有するように階段状に形成されている。基板支持部10は、支持部11と支持部12とのそれぞれで基板を支持可能である。
【0022】
本実施形態では、上部の基板支持位置と下部の基板支持位置とが、上下に並べられて配置されている。上部の基板支持位置と下部の基板支持位置とが互いに平行な位置関係となるように、それぞれ筐体100内に設けられている。基板70、71のそれぞれには、ブラケット72、73が取り付けられている。
【0023】
ブラケット72、73について説明する。ブラケット72、73は、それぞれ基板支持部10への取り付けを行うために、基板70、71のそれぞれに取り付けられている。図4(a)にブラケット72が取り付けられた基板70の平面図を示す。
【0024】
ブラケット72には、基板70にブラケット72を取り付けるための穴72a、72bが設けられている。穴72a、72bを通してビス止めすることによって、ブラケット72が基板70に取り付けられている。本実施形態では、基板70にブラケット72を取り付けるための穴72a、72bが2つ形成され、2箇所のビス止めによってブラケット72が基板70に取り付けられている。
【0025】
また、ブラケット72には、基板70にブラケット72を取り付けるための穴とは別の位置に穴72cが設けられている。穴72cを通してビス止めすることによって、ブラケット72が、筐体100側に設けられた基板支持部10に取り付けられる。ブラケット72が基板支持部10にビス止めされることによって固定的に取り付けられることにより、基板70が筐体100の内部に固定的に取り付けられる。
【0026】
ブラケット72における基板支持部10にビス止めするための穴72cは、基板70の長手方向D1に関し、外側に形成されている。これにより、ブラケット72が基板支持部10の支持部11に取り付けられ、基板支持部10における上部の基板70に対応するブラケット72として構成される。このように、ブラケット72は、穴72cが基板70の長手方向D1の外側に配置されているときには、図3に示される鉛直方向の上下に2つ示された基板70、71のうち、上部の基板70に対応している。
【0027】
図4(b)に示されるように、基板70の長手方向D1に関してのブラケットの中央部を中心に、ブラケットの裏表を反転させる。このとき、ブラケットは、図3に示される鉛直方向の上下に2つ示された基板70、71のうち、下部の基板71に対応したブラケット73として機能する。図4(b)に、ブラケットの表裏を反転させて、鉛直方向の上下2つの基板70、71のうち、上部の基板70に対応したブラケット72から下部の基板71に対応したブラケット73に切り替えたときの、反転について説明する構成図を示す。
【0028】
ブラケット72が反転することによって、ブラケット72における基板支持部10にビス止めによって取り付けるための穴72cが、基板70の長手方向D1についての内側に移動し、下部の基板71に対応した支持部12への取り付けのための穴73cとなる。
【0029】
図4(c)に、反転したブラケット73が、下部の基板支持位置に対応したブラケット73として基板71に取り付けられたときの基板71の平面図を示す。図4(c)に示されるように、穴73cが基板70の長手方向D1についての内側に移動した状態で基板71に取り付けられているので、ブラケット73が下部の基板71に対応した支持部12で基板支持部10に取り付けられる。従って、ブラケット73は、下部の基板71に対応したブラケット73として基板71にビス止めによって取り付けられると共に、ブラケット73が基板支持部10の支持部12にビス止めによって取り付けられる。これにより、ブラケット73が、基板71に対し固定的に取り付けられると共に、基板支持部10に固定的に取り付けられる。結果的に、基板71が、基板支持部10に固定的に取り付けられ、筐体100に固定的に取り付けられる。
【0030】
このように、ブラケット72、73の裏表を反転させることにより、上部の基板70に対応したブラケット72から、下部の基板71に対応したブラケット73に切り替えることができる。従って、上部の基板70と下部の基板71との間で基板の種類が変わらない場合には、基板自体を変えずに、上部に設置される基板70と下部に設置される基板71との間の切り替えを行うことができる。そのため、それぞれの設置位置に基板を配置するために、基板ごとに、基板をそれぞれの設置位置に適した形状にする必要がない。
【0031】
これにより、上部の基板70と下部の基板71との間で、基板を共通して使用することができる。上部の基板70と下部の基板71との間で共通して基板が用いられるので、基板の製造コストを少なく抑えることができる。従って、内部に制御基板50を収容した筐体100の製造コストを少なく抑えることができる。
【0032】
また、上部の基板70と下部の基板71との間で、基板を共通して使用することができるので、規格品の基板を共通の基板として用いることができる。そのため、内部に制御基板50を格納した筐体100の製造コストをさらに少なく抑えることができる。
【0033】
基板70における筐体100の開口部40に対向する面には、コネクタ74が設けられている。図3(b)に、コネクタ74、75について、筐体100の外側から見た正面図を示す。基板70にコネクタ74が取り付けられた状態でコネクタ74が開口部40に取り付けられることにより、基板70が筐体100によって支持される。従って、基板70が筐体100の内部でしっかりと支持される。
【0034】
同様に、基板71における筐体100の開口部41に対向する面には、コネクタ75が設けられている。基板71にコネクタ75が取り付けられた状態でコネクタ75が開口部41に取り付けられることにより、基板71が筐体100によって支持される。従って、基板71が筐体100の内部でしっかりと支持される。
【0035】
次に、基板支持部10によって支持される基板(第1基板)とは別の種類の基板(第2基板)を筐体100の内部で支持する構成について説明する。別の種類の基板(第2基板)は、基板支持部10によって支持される基板(第1基板)とは異なる所定の箇所に被支持部を有している。別の種類の基板(第2基板)を取り付ける際には、基板支持体保持部30に基板支持体(第2基板支持部)80が取り付けられる。
【0036】
図5に、基板支持体保持部30に基板支持体80が取り付けられたときの、筐体100内部の要部についての斜視図を示す。基板支持体80は、ベース基板20に対し着脱可能に保持されている。本実施形態では、基板支持体80は、配線や素子等が形成されており、基板として機能する。基板支持体80は、基板支持体80の主面がベース基板20の主面を含む平面に対し直交するように配置されている。従って、基板支持体80は、基板支持体80の主面が筐体100内部に設置される基板(第1基板、第2基板)の主面を含む平面に対し直交するように配置されている。
【0037】
基板支持体80には、基板(第2基板)を支持することが可能な基板把持部(基板把持手段)81、82が設けられている。基板支持体80は、基板を、上部の基板支持位置(第1の基板支持位置)で支持可能な基板把持部(第2支持部)81と、下部の基板支持位置(第2の基板支持位置)で支持可能な基板把持部(第4支持部)82とを有している。基板把持部81、82は、基板支持部10によって支持される基板(第1基板)が設置される位置と共通する位置で別の種類の基板(第2基板)を把持する。すなわち、別の種類の基板(第2基板)は、基板支持部10によって支持される基板(第1基板)が設置される位置と重複する位置に設置される。このように、基板支持体80は、基板を上部の基板支持位置及び下部の基板支持位置で支持可能である。そのため、共通する基板支持位置に、基板支持部10によって支持される基板と、基板支持体80によって把持される基板との両方について設置することが可能に構成されている。基板支持部10によって支持される基板(第1基板)の基板支持位置と、基板支持体80によって支持される基板(第2基板)の基板支持位置とを共通させることができる。
【0038】
ここで、別の種類の基板(第2基板)が設置される位置は、基板支持部10によって支持される基板の設置される位置と部分的に重複している位置であればよい。基板支持部10によって支持される基板(第1基板)の位置と別の種類の基板(第2基板)の位置とが完全に一致していなくてもよい。基板支持部10によって支持される基板(第1基板)の支持位置の一部と、別の種類の基板(第2基板)の支持位置の一部とが、部分的に重複していればよい。基板支持部10によって支持される基板(第1基板)と別の種類の基板(第2基板)との間で、基板の設置される設置スペースの少なくとも一部が共有されていればよい。
【0039】
基板把持部81、82は、コネクタとして機能している。基板把持部81、82によって基板が把持されたときには、基板把持部81、82によって把持された基板と基板把持部81、82との間が電気的に接続される。コネクタとしての基板把持部81、82に基板が接続されることによって、基板把持部81、82が基板を把持する。
【0040】
図6に、基板把持部81、82によって基板76、77が把持された状態の、筐体100の要部についての斜視図を示す。図6に示されるように、基板76、77がコネクタとしての基板把持部81、82に接続されている。これにより、基板76、77が、基板把持部81、82によって把持されている。
【0041】
本実施形態では、基板把持部81、82は、鉛直方向に上下に並べられた2つの基板76、77を把持している。上部で基板把持部81が基板76を把持し、下部で基板把持部82が基板77を把持している。
【0042】
ここで、ベース基板20は、筐体100にしっかりと取り付けられている。基板支持体保持部30は、ベース基板20に対し固定的に取り付けられている。基板支持体80は、基板支持体保持部30に対し、コネクタによる締結によってしっかりと取り付けられている。基板把持部81、82は、基板支持体80に対し固定的に取り付けられている。基板76、77は、基板把持部81、82に対し、コネクタによる締結によってしっかりと取り付けられている。結果的に、基板76、77は、筐体100に対ししっかりと取り付けられている。
【0043】
基板76、77における筐体100の開口部40、41に対向する面には、コネクタ78、79が取り付けられている。
【0044】
基板76にコネクタ78が取り付けられた状態でコネクタ78が開口部40に取り付けられることにより、基板76が筐体100によって支持される。従って、基板76が筐体100の内部でしっかりと支持される。同様に、基板77にコネクタ79が取り付けられた状態でコネクタ79が開口部41に取り付けられることにより、基板77が筐体100によって支持される。従って、基板77が筐体100の内部でしっかりと支持される。
【0045】
本実施形態では、基板支持体80は、基板76、77と、ベース基板20とに接続された基板(第4基板)である。基板支持体80によって基板76、77が支持されたときには、基板支持体80を介して、基板76、77と、ベース基板20とが電気的に接続される。基板支持体80は、基板76、77が筐体100の内部で適用されるために必要とされる回路が形成された基板であってもよい。
【0046】
このように、本実施形態の筐体100によれば、基板支持部10によって支持される基板の設置位置と重複する位置に、種類の異なる別の基板を設置することができる。従って、筐体100内部に設置する基板の種類を容易に変更することができる。基板の種類を容易に変更することができるので、基板の変更への要求があった場合には、これに即座に対応することができる。従って、筐体100の使い勝手を向上させることができる。
【0047】
また、本実施形態の基板の設置方法によれば、基板支持部10によって支持される基板を筐体100に設置する場合には、基板を基板支持部10に支持させる。基板把持部81、82によって把持される基板を筐体100に設置する場合には、基板支持体保持部30によって保持された基板支持体80に、基板を支持させる。このように、要求に応じて選択的に基板を筐体100の内部に設置することができる。
【0048】
特に、ロボットの制御基板を収容した筐体を顧客に納入する場合には、ロボット周囲の環境が現場ごとに異なることから、現場ごとに使用する基板の種類が異なることが多い。このように、ロボットの周囲の環境に応じて、そのロボットを制御する制御基板を変更させる場合が多い。そのため、筐体内部の制御基板を変更させる場合が多い。また、納品の際に規格品の制御基板が取り付けられた筐体を顧客に納入したものの、規格品の制御基板では現場の環境で使用することができず、現場での要求によってカスタマイズされた制御基板を納入することが必要となることがある。
【0049】
本実施形態の筐体100は、容易に制御基板を変更させることができるので、現場で制御基板の変更の要求があった場合に、基板の交換をスムーズに行うことができる。従って、現場ごとに筐体100の仕様を変更させる必要がないので、筐体100及び制御基板の製造コストを少なく抑えることができる。また、基板の交換をスムーズに行うことができるので、顧客の待ち時間を減らすことができる。これにより、顧客に煩わしさを感じさせることを抑えることができる。
【0050】
なお、上記実施形態では、基板支持体80が、基板である形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。基板支持体80は、基板ではない板状の部材であってもよい。また、基板支持体80は、板状の形状を有していなくてもよく、他の形状であってもよい。筐体100内部に設置される2つの基板を把持するための把持手段を2つの基板の位置に対応した位置に配置できるのであれば、基板支持体80は、基板でなくてもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、基板把持部81、82がコネクタである形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。基板支持体80に設けられる基板把持部は、例えば、基板をクランプによって把持するクランプ部等であってもよい。また、基板を把持できるのであれば、他の構成の基板把持部であってもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、上部の基板設置ポジションと下部の基板設置ポジションに同一の種類の基板が設置される形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。上部の設置ポジションに設置される基板と、下部の設置ポジションに設置される基板との間で、異なる種類の基板が用いられていてもよい。
【0053】
図7に、上部の基板設置ポジションに設置される基板と、下部の基板設置ポジションに設置される基板との間で、異なる種類の基板が用いられた筐体100の内部の構成について示す。図7では、上部の基板設置ポジションに、基板支持部10によって支持される基板(第1基板)が設置され、下部の基板設置ポジションに、基板支持体80によって把持される基板(第2基板)が設置されている。このように、1つの筐体100の内部で、2つの基板設置ポジションに、それぞれ種類の異なる基板が設置されてもよい。
【0054】
なお、図7では、上部の基板設置ポジションに基板支持部10によって支持される基板(第1基板)が設置され、下部の基板設置ポジションに基板支持体80によって把持される基板(第2基板)が設置されているが、本発明はこれに限定されない。上部の基板設置ポジションに設置される基板と下部の基板設置ポジションに設置される基板との間の関係は、逆であってもよい。つまり、上部の基板設置ポジションに基板支持体80によって把持される基板(第2基板)が設置され、下部の基板設置ポジションに基板支持部10によって支持される基板(第1基板)が設置されてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、ベース基板20に基板支持体保持部30が形成され、基板支持体80が基板支持体保持部30に接続されて保持される形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。基板支持体80は、ベース基板20に固定されていてもよいし、筐体100に直接固定されてもよい。基板支持体80は、ベース基板20や筐体100に対し、固定もしくは着脱可能に設けられていてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、筐体100の内部に、基板を支持する基板支持位置が上下に2つ設けられた形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。筐体は、3つ以上の複数の共通した位置に異なる種類の基板を設置できるような構成を有していてもよい。また、筐体は、1つの共通した位置に異なる種類の基板を設置できるような構成を有していてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、2つの異なる高さの位置のそれぞれに基板を設置する構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。筐体は、同じ高さの複数の位置に基板を設置する構成を有していてもよい。共有するスペースに種類の異なる基板を設置できるような構成であれば、同じ高さの複数の位置に基板を設置する構成であってもよい。
【0058】
また、本実施形態では、基板支持体80は、基板支持体80の主面が筐体100内部に設置される基板(第1基板、第2基板)の主面を含む平面に対し直交するように配置されているが、本発明はこれに限定されない。基板支持体80は、基板支持体80の主面が、筐体100内に設置される基板の主面を含む平面に対し斜めに交差するように配置されてもよい。基板支持体80は、基板支持体80の主面が基板の主面を含む平面に交差するように配置されていればよい。別の種類の基板(第2基板)が、基板支持部10によって支持される基板(第1基板)と共通した支持位置で支持されるのであれば、基板支持体80の主面と基板の主面とが直交する位置関係になくてもよい。
【符号の説明】
【0059】
10 基板支持部
20 ベース基板
30 基板支持体保持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7