特許第6985875号(P6985875)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985875
(24)【登録日】2021年11月30日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】デジタル−アナログ変換回路
(51)【国際特許分類】
   H03M 1/74 20060101AFI20211213BHJP
【FI】
   H03M1/74
【請求項の数】3
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-188189(P2017-188189)
(22)【出願日】2017年9月28日
(65)【公開番号】特開2019-68118(P2019-68118A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2020年8月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】591128453
【氏名又は名称】株式会社メガチップス
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100109715
【弁理士】
【氏名又は名称】塩谷 英明
(72)【発明者】
【氏名】坪田 英俊
【審査官】 竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−511368(JP,A)
【文献】 特開2009−038468(JP,A)
【文献】 特開2003−318721(JP,A)
【文献】 特開2005−130469(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/002249(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 1/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体集積回路と、制御回路と、アナログ信号出力回路と、を備えるデジタル−アナログ変換回路であって、
前記半導体集積回路は、
n(nは1以上の整数)ビットのデジタル信号の各ビットに対応し、並列に接続されるn個の電流スイッチ回路と、
前記n個の前記電流スイッチ回路の各々の出力電流が、前記nビットのデジタル信号の対応するビットに応じた電流となるように、前記n個の前記電流スイッチ回路の各々の出力電流を制御する定電流制御回路と、
デジタル制御信号に基づいて、前記n個の前記電流スイッチ回路の各々に対応するスイッチ制御信号を出力するスイッチ制御部と、を備え、
前記電流スイッチ回路は、
ゲートに所定電圧が印加されてONし、ドレインが電流出力端子に接続される入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタである第1トランジスタと、
ゲートにスイッチ制御信号が入力され、前記第1トランジスタのソースからグランドへ流れる電流をON/OFFするコア用NチャネルMOS電界効果トランジスタである第2トランジスタと、
ゲートに前記スイッチ制御信号が入力され、前記第1トランジスタのゲート−ソース間の接続をON/OFFするコア用PチャネルMOS電界効果トランジスタである第3トランジスタと、を含み、
前記第1トランジスタのゲート絶縁膜は、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタのそれぞれのゲート絶縁膜よりも厚く、
前記制御回路は、前記nビットの前記デジタル信号に基づいて前記デジタル制御信号を生成し、
前記制御回路は、前記nビットの前記デジタル信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングに対する前記デジタル制御信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングを、前記第2トランジスタがONからOFFに切り替わるタイミングに対応するように遅らせる遅延回路を含み、
前記アナログ信号出力回路は、前記n個の前記電流スイッチ回路の総出力電流に応じたアナログ信号を出力する、
デジタル−アナログ変換回路。
【請求項2】
請求項に記載のデジタル−アナログ変換回路であって、前記定電流制御回路は、前記電流スイッチ回路の出力電流を基準電流に基づいて制御するカレントミラー回路を構成するカレントミラー出力側トランジスタを含む、デジタル−アナログ変換回路
【請求項3】
請求項1又は2に記載のデジタル−アナログ変換回路であって、前記電流スイッチ回路は、
ゲートに前記所定電圧が印加されてONし、ドレインが他の電流出力端子に接続される入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタである第4トランジスタと、
ゲートに前記スイッチ制御信号の論理反転信号が入力され、前記第4トランジスタのソースからグランドへ流れる電流をON/OFFするコア用NチャネルMOS電界効果トランジスタである第5トランジスタと、
ゲートに前記スイッチ制御信号の論理反転信号が入力され、前記第4トランジスタのゲート−ソース間の接続をON/OFFするコア用PチャネルMOS電界効果トランジスタである第6トランジスタと、を含み、
前記第2トランジスタのソースと前記第5トランジスタのソースとが接続されている、デジタル−アナログ変換回路
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路及びデジタル−アナログ変換回路、並びに半導体集積回路の駆動方法に関し、特に、MOS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路及びデジタル−アナログ変換回路、並びに半導体集積回路の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ディープサブミクロン技術による半導体集積回路の微細化によって高集積化が進展するに伴い、半導体集積回路を構成するMOS電界効果トランジスタの微細化によるリーク電流の増加が問題となりつつある。リーク電流は、例えば、MOS電界効果トランジスタのゲート絶縁膜の厚さと、ゲート長の長さを増加させることで減少させることができる。しかしながら、MOS電界効果トランジスタの動作速度は、ゲート絶縁膜の厚さと、ゲート長の長さが増加するに従って低下する。そのため、高速な処理速度が要求される用途の半導体集積回路においては、高速な処理速度を実現しつつ、如何にしてリーク電流を低下させるかが問題となる。
【0003】
半導体集積回路において、高速な処理速度を実現しつつ、リーク電流を低下させることを目的とする技術の一例として、MOS電界効果トランジスタで構成される主回路と、待機時にイネーブル信号をOFFすることで主回路のリーク電流経路を遮断するリーク電流遮断用のMOS電界効果トランジスタとを備え、リーク電流遮断用のMOS電界効果トランジスタは、主回路を構成するMOS電界効果トランジスタよりもチャネル長が長いトランジスタ回路が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
また、他の技術の一例として、MOS電界効果トランジスタで構成される論理回路と、待機時にイネーブル信号をOFFすることで論理回路のリーク電流経路を遮断するリーク電流遮断用のMOS電界効果トランジスタとを備え、リーク電流遮断用のMOS電界効果トランジスタは、論理回路を構成するMOS電界効果トランジスタよりもリーク電流が小さい半導体集積回路が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【0005】
これらの技術によれば、論理回路を動作させる時にのみイネーブル信号をONしてリーク電流遮断用のMOS電界効果トランジスタを導通させ、論理回路を待機させる時にはイネーブル信号をOFFしてリーク電流遮断用のMOS電界効果トランジスタを非導通とすることにより、論理回路の待機時にリーク電流による無駄な電力消費を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−164775号公報
【特許文献2】特開2008−085348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
MOS電界効果トランジスタは、前述したように、高速に動作させるために微細化するに従って、必然的にリーク電流が増加する。つまり、MOS電界効果トランジスタのリーク電流は、その動作速度の高速化に対してトレードオフの関係にあると言える。したがって、高速に動作する論理回路を実現するためにMOS電界効果トランジスタのゲート絶縁膜を薄く、ゲート長を短くすると、それに従ってリーク電流が増加し、その結果、論理回路のON/OFF電流比が低下して誤動作が生じやすくなる。上記の従来技術は、リーク電流の低減が論理回路の待機時のみなされるため、論理回路の動作中には、上記説明したように、リーク電流によってON/OFF電流比が低下して誤動作が生じやすくなるという問題が生ずることになる。
【0008】
このような状況に鑑み本発明はなされたものであり、その目的は、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路を提供することである。
【0009】
より具体的には、本発明の一つの目的は、半導体集積回路において、電流スイッチ回路のOFF時のリーク電流を低減することで、電流スイッチ回路のON/OFF電流比を大きくし、電流スイッチ回路のOFF時のリーク電流による動作特性の劣化を回避することである。
【0010】
また、本発明の他の目的は、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ないデジタル−アナログ変換回路を提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路の駆動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための本発明は、以下に示す発明特定事項乃至は技術的特徴を含んで構成される。
【0013】
すなわち、ある観点に従う本発明は、電流スイッチ回路を備える半導体集積回路である。前記電流スイッチ回路は、ゲートに所定電圧が印加されてONし、ドレインが電流出力端子に接続される第1トランジスタと、ゲートにスイッチ制御信号が入力され、前記第1トランジスタのソースからグランドへ流れる電流をON/OFFする第2トランジスタと、ゲートに前記スイッチ制御信号が入力され、前記第1トランジスタのゲート−ソース間の接続をON/OFFする第3トランジスタと、を含む。前記第1トランジスタは、入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。また、前記第2トランジスタは、コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。また、前記第3トランジスタは、前記コア用PチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。
【0014】
電流スイッチ回路は、第1トランジスタのゲートに所定電圧が印加されて第1トランジスタがONしている間は、スイッチ制御信号による動作が可能な状態となる。動作中の電流スイッチ回路は、スイッチ制御信号がハイレベルである間は、第2トランジスタがONし、それによって、第1トランジスタ及び第2トランジスタを通じて出力電流が流れる。また、動作中の電流スイッチ回路は、スイッチ制御信号がローレベルである間は、第2トランジスタがOFFすることによって出力電流が遮断される。さらに、スイッチ制御信号がローレベルである間は、第3トランジスタがONして第1トランジスタのゲート−ソース間が接続されて短絡され、それによって、第1トランジスタもOFFする。
【0015】
そして、第1トランジスタは、入出力用MOS電界効果トランジスタであるため、第2トランジスタよりもリーク電流が小さい。さらに、第2トランジスタに要求されるリーク電流は、第1トランジスタのゲートから第3トランジスタを介して流れるため、この第2トランジスタのリーク電流は、第1トランジスタのドレインからグランドへ流れる出力電流には全く影響しない。
【0016】
このようなことから、スイッチ制御信号がローレベルである間、電流スイッチ回路のリーク電流の大きさは、第1トランジスタのリーク電流に依存し、第1トランジスタのリーク電流以下になる。したがって、第1トランジスタのゲート絶縁膜を厚くすることによって、電流スイッチ回路のON/OFF電流比を大きくすることができるので、リーク電流に起因するON/OFF電流比の低下によって誤動作が生ずる虞を低減することができる。
【0017】
また、第3トランジスタは、第1トランジスタよりもゲート絶縁膜を薄くすることができるため、高速なスイッチ動作が可能である。したがって、スイッチ制御信号がローレベルになるタイミングから、第1トランジスタがOFFして電流スイッチ回路のリーク電流が第1トランジスタのリーク電流以下になるまでの時間を極めて短くすることができる。
【0018】
さらに、上記説明したように、第1トランジスタは、入出力用MOS電界効果トランジスタであるため、第2トランジスタよりもリーク電流が小さい。そのため、スイッチ制御信号がローレベルである間、電流スイッチ回路のリーク電流の大きさは、第1トランジスタのリーク電流の大きさに依存する。また、第2トランジスタは、充分に高速な動作が可能な程度にまでゲート絶縁膜を薄くすることができるため、高速なスイッチ動作が可能である。そして、電流スイッチ回路の動作速度は、第2トランジスタの動作速度に依存する。よって、電流スイッチ回路は、スイッチ制御信号に従って高速に動作することができる。
【0019】
これにより、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路を提供することができる。
【0020】
前記半導体集積回路は、前記電流スイッチ回路の出力電流を定電流制御する定電流制御回路を備えてもよい。
【0021】
これにより、スイッチ制御信号がハイレベルである間、つまり第2トランジスタがONしている間、電流スイッチ回路の出力電流を所定の大きさに制御することができる。
【0022】
前記定電流制御回路は、前記電流スイッチ回路の出力電流を基準電流に基づいて制御するカレントミラー回路を構成するカレントミラー出力側トランジスタを含み得る。
【0023】
これにより、スイッチ制御信号がハイレベルである間、電流スイッチ回路の出力電流を基準電流に基づいて定電流制御することができる。
【0024】
前記電流スイッチ回路は、ゲートに前記所定電圧が印加されてONし、ドレインが前記電流出力端子に接続される第4トランジスタと、ゲートに前記スイッチ制御信号の論理反転信号が入力され、前記第4トランジスタのソースからグランドへ流れる電流をON/OFFする第5トランジスタと、ゲートに前記スイッチ制御信号の論理反転信号が入力され、前記第4トランジスタのゲート−ソース間の接続をON/OFFする第6トランジスタと、を含み、前記第2トランジスタのソースと前記第5トランジスタのソースとが接続されてもよい。前記第4トランジスタは、入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。また、前記第5トランジスタは、前記コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。また、前記第6トランジスタは、前記コア用PチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。
【0025】
これにより、差動増幅回路で構成される電流スイッチ回路を備え、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路を提供することができる。
【0026】
前記半導体集積回路は、n(nは1以上の整数)ビットのデジタル信号の各ビットに対応し、並列に接続されているn個の前記電流スイッチ回路と、デジタル制御信号に基づいて、前記n個の前記電流スイッチ回路の各々に対応する前記スイッチ制御信号を出力するスイッチ制御部と、を備えてもよく、前記定電流制御回路は、前記n個の前記電流スイッチ回路の各々の出力電流が、前記nビットのデジタル信号の対応するビットに応じた電流となるように、前記n個の前記電流スイッチ回路の各々の出力電流を制御する構成とすることもできる。
【0027】
これにより、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない電流出力型デジタル−アナログ変換チップを実現することができる。
【0028】
さらに、別の観点に従う本発明は、前記半導体集積回路と、前記nビットのデジタル信号に基づいて前記デジタル制御信号を生成する制御回路と、前記n個の前記電流スイッチ回路の総出力電流に応じたアナログ信号を出力するアナログ信号出力回路と、を備えるデジタル−アナログ変換回路である。
【0029】
これにより、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ないデジタル−アナログ変換回路を実現することができる。
【0030】
前記制御回路は、前記nビットのデジタル信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングに対する前記デジタル制御信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングを遅らせる遅延回路を含み、前記デジタル制御信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングは、前記第2トランジスタがONからOFFに切り替わるタイミングに対応し得る。
【0031】
上記説明した電流スイッチ回路は、出力電流の立ち上がりタイミングの遅延が僅かに増加する。この出力電流の立ち上がりタイミングの遅延の増加自体は、電流スイッチ回路を高速に動作させる上で、ほとんど問題にならない程度の極めて小さなものである。しかし、電流スイッチ回路の出力電流のON/OFFデューティ比は、この出力電流の立ち上がりタイミングの遅延の増加によって誤差が生ずることになる。
【0032】
前記遅延回路によれば、デジタル信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングに対するデジタル制御信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングを遅らせることによって、電流スイッチ回路の出力電流の立ち下がりタイミングを遅らせることができる。それによって、電流スイッチ回路の出力電流の立ち上がりタイミングの遅延の増加を相殺することができるので、電流スイッチ回路の出力電流の立ち上がりタイミングの遅延に起因して生ずるON/OFFデューティ比の誤差を低減することができる。
【0033】
これにより、電流出力型デジタル−アナログ変換回路において、電流スイッチ回路の出力電流の立ち上がりタイミングの遅延に起因して生ずるON/OFFデューティ比の誤差を低減することができる。
【0034】
さらに、別の観点に従う本発明は、ドレインが電流出力端子に接続される第1トランジスタのゲートに所定電圧を印加して前記第1トランジスタをONすることと、前記第1トランジスタのソースからグランドへ流れる電流をON/OFFする第2トランジスタのゲートにスイッチ制御信号を入力することと、前記第1トランジスタのゲート−ソース間の接続をON/OFFする第3トランジスタのゲートに前記スイッチ制御信号を入力することと、を含む、半導体集積回路の駆動方法である。前記第1トランジスタは、入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。また、前記第2トランジスタは、前記コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。また、前記第3トランジスタは、前記コア用PチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。
【0035】
本発明によれば、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路の駆動方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路を提供することができる。
【0037】
より具体的には、本発明によれば、半導体集積回路において、電流スイッチ回路のOFF時のリーク電流を低減することで、電流スイッチ回路のON/OFF電流比を大きくし、電流スイッチ回路のOFF時のリーク電流による動作特性の劣化を回避することができる。
【0038】
また、本発明によれば、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ないデジタル−アナログ変換回路を提供することができる。
【0039】
また、本発明によれば、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路の駆動方法を提供することができる。
【0040】
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明に係るデジタル−アナログ変換回路の構成を図示した回路図である。
図2】電流スイッチ回路の第1実施例の回路図であり、電流スイッチ回路がONしている状態を図示した回路図である。
図3】電流スイッチ回路の第1実施例の回路図であり、電流スイッチ回路がOFFしている状態を図示した回路図である。
図4】電流スイッチ回路の第2実施例の回路図である。
図5】電流スイッチ回路の第3実施例の回路図である。
図6】電流スイッチ回路の第4実施例の回路図である。
図7】制御回路の回路構成の一例を図示した回路図である。
図8】電流スイッチ回路の出力信号波形を図示したグラフである。
図9】制御回路が出力するデジタル制御信号の電圧波形を図示したグラフである。
図10】電流スイッチ回路の出力信号波形を図示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(例えば各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
【0043】
本発明に係るデジタル−アナログ変換回路の構成について、図1を参照しながら説明する。
【0044】
図1は、本発明に係るデジタル−アナログ変換回路の構成を図示した回路図である。同図に示すように、本発明に係るデジタル−アナログ変換回路1は、例えば、半導体集積回路10、カレントミラーバイアス回路20、制御回路30及びアナログ信号出力回路40を備える。
【0045】
半導体集積回路10は、例えば、n(nは1以上の整数)ビットのデジタル信号の各ビットに対応し、並列に接続されているn個の電流スイッチ回路11、11、…11と、デジタル制御信号に基づいて、n個の電流スイッチ回路11、11、…11の各々に対応するスイッチ制御信号SC〜SCを出力するスイッチ制御部12と、電流出力端子13と、を含む。半導体集積回路10は、例えば、40nmプロセスで製造され、電源電圧Vddが1.1Vの半導体集積回路であるが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、90nm又はそれ以下のプロセスで製造されている半導体集積回路であってもよい。また、半導体集積回路10は、典型的には電流スイッチ回路を含む半導体集積回路であればよく、どのような回路でもあってもよい。
【0046】
電流スイッチ回路11は、例えば、第1トランジスタQA、第2トランジスタQB及び第3トランジスタQCを含む。同様に、電流スイッチ回路11は、第1トランジスタQA、第2トランジスタQB及び第3トランジスタQCを含み、電流スイッチ回路11は、第1トランジスタQA、第2トランジスタQB及び第3トランジスタQCを含む。さらに、電流スイッチ回路11、11、…11は、電流スイッチ回路11、11、…11の出力電流I〜Iを定電流制御する定電流制御回路を含み得る。
【0047】
電流スイッチ回路11は、定電流制御回路の一例として、カレントミラー出力側トランジスタQDを含み得る。カレントミラー出力側トランジスタQDは、電流スイッチ回路11の出力電流Iを定電流源21の電流(基準電流)に基づいて制御するカレントミラー回路を構成する。また、電流スイッチ回路11は、カレントミラー出力側トランジスタQDを含み得る。カレントミラー出力側トランジスタQDは、電流スイッチ回路11の出力電流Iを定電流源21の電流(基準電流)に基づいて制御するカレントミラー回路を構成する。同様に、電流スイッチ回路11は、カレントミラー出力側トランジスタQDを含み得る。カレントミラー出力側トランジスタQDは、電流スイッチ回路11の出力電流Iを定電流源21の電流(基準電流)に基づいて制御するカレントミラー回路を構成する。定電流制御回路の構成は、カレントミラー出力側トランジスタQD、QD、…QDに特に限定されるものではなく、例えば抵抗値がそれぞれ異なる抵抗を用いる回路により構成されてもよく、また、電流スイッチ回路11、11、…11の出力電流I〜Iを定電流制御することができる回路であれば、どのような構成の回路であってもよい。
【0048】
電流スイッチ回路11において、第1トランジスタQAのドレインは、電流出力端子13に接続されている。第1トランジスタQAのソースは、カレントミラー出力側トランジスタQDのドレインに接続されている。カレントミラー出力側トランジスタQDのソースは、第2トランジスタQBのドレインに接続されている。第2トランジスタQBのソースは、グランドに接続されている。第3トランジスタQCのソースは、第1トランジスタQAのゲートに接続され、第3トランジスタQCのドレインは、第1トランジスタQAのソースに接続されている。第2トランジスタQB及び第3トランジスタQCのゲートは、スイッチ制御部12に接続されている。
【0049】
電流スイッチ回路11において、第1トランジスタQAは、例えば、ゲートに電源電圧Vddが印加されるとONするように動作する。第2トランジスタQBは、例えば、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力されると、第1トランジスタQAのソースからQDを経由してグランドへ流れる電流をON/OFFするように動作する。第3トランジスタQCは、例えば、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力されると、第1トランジスタQAのゲート−ソース間の接続をOFF/ONするように動作する。
【0050】
電流スイッチ回路11において、第1トランジスタQAのドレインは、電流出力端子13に接続されている。第1トランジスタQAのソースは、カレントミラー出力側トランジスタQDのドレインに接続されている。カレントミラー出力側トランジスタQDのソースは、第2トランジスタQBのドレインに接続されている。第2トランジスタQBのソースは、グランドに接続されている。第3トランジスタQCのドレインは、第1トランジスタQAのゲートに接続され、第3トランジスタQCのソースは、第1トランジスタQAのソースに接続されている。第2トランジスタQB及び第3トランジスタQCのゲートは、スイッチ制御部12に接続されている。
【0051】
電流スイッチ回路11において、第1トランジスタQAは、例えば、ゲートに電源電圧Vddが印加されるとONするように動作する。第2トランジスタQBは、例えば、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力されると、第1トランジスタQAのソースからQDを経由してグランドへ流れる電流をON/OFFするように動作する。第3トランジスタQCは、例えば、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力されると、第1トランジスタQAのゲート−ソース間の接続をOFF/ONするように動作する。
【0052】
電流スイッチ回路11において、第1トランジスタQAのドレインは、電流出力端子13に接続されている。第1トランジスタQAのソースは、カレントミラー出力側トランジスタQDのドレインに接続されている。カレントミラー出力側トランジスタQDのソースは、第2トランジスタQBのドレインに接続されている。第2トランジスタQBのソースは、グランドに接続されている。第3トランジスタQCのドレインは、第1トランジスタQAのゲートに接続され、第3トランジスタQCのソースは、第1トランジスタQAのソースに接続されている。第2トランジスタQB及び第3トランジスタQCのゲートは、スイッチ制御部12に接続されている。
【0053】
電流スイッチ回路11において、第1トランジスタQAは、例えば、ゲートに電源電圧Vddが印加されるとONするように動作する。第2トランジスタQBは、例えば、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力されると、第1トランジスタQAのソースからQDを経由してグランドへ流れる電流をON/OFFするように動作する。第3トランジスタQCは、例えば、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力されると、第1トランジスタQAのゲート−ソース間の接続をOFF/ONするように動作する。
【0054】
第1トランジスタQA、QA、…QAは、例えば、入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。第2トランジスタQB、QB、…QBは、例えば、コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。第3トランジスタQC、QC、…QCは、例えば、コア用PチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。カレントミラー出力側トランジスタQD、QD、…QDは、例えば、コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。第1トランジスタQA、QA、…QA、第2トランジスタQB、QB、…QB並びに第3トランジスタQC、QC、…QCのゲート絶縁膜の厚さは、半導体集積回路10の仕様等に応じて、より、具体的には、例えば、電流スイッチ回路11、11、…11において要求される動作速度及びON/OFF電流比に応じて、適宜選択することができる。コア用MOSとは、一つのプロセス内で相対的にゲート絶縁膜が薄く、ゲート長の最小距離が短く、耐圧が低いが高速動作が可能なMOSであり、入出力用MOSとは、一つのプロセス内で相対的にゲート絶縁膜が厚く、ゲート長の距離がコア用よりも長く、耐圧が高いが高速動作は困難なMOSである。
【0055】
電流スイッチ回路11、11、…11のそれぞれの回路構成は、上記した回路構成に限定されるものではない。電流スイッチ回路11を例に説明すると、例えば、カレントミラー出力側トランジスタQDと第2トランジスタQBとの位置関係が入れ替わっている回路構成としてもよい。より具体的には、例えば、第1トランジスタQAのソースが第2トランジスタQBのドレインに接続され、第2トランジスタQBのソースがカレントミラー出力側トランジスタQDのドレインに接続され、カレントミラー出力側トランジスタQDのソースがグランドに接続されている回路構成としてもよい。
【0056】
また、第1トランジスタQA、QA、…QAのゲートに印加される電圧は、電源電圧Vddに限定されるものではなく、例えば、コア用MOS電界効果トランジスタである第2トランジスタQB、QB、…QB及び第3トランジスタQC、QC、…QCの耐圧電圧より低い電圧であって、第1トランジスタQA、QA、…QAがONする所定電圧であれば、どのような電圧であってもよい。
【0057】
カレントミラーバイアス回路20は、定電流源21及びカレントミラー入力側トランジスタQEを含む。定電流源21は、カレントミラー回路の基準電流となる定電流を供給する電流源である。カレントミラー入力側トランジスタQEは、電流スイッチ回路11、11、…11nの各出力電流I1〜Inを基準電流に基づいて制御するカレントミラー回路を構成する。より具体的には、カレントミラー入力側トランジスタQEは、ドレインが定電流源21に接続され、ソースがグランドに接続されている。また、カレントミラー入力側トランジスタQEは、ゲートとドレインが接続されている。さらに、カレントミラー入力側トランジスタQEのゲートは、カレントミラー出力側トランジスタQD、QD、…QDの各ゲートに接続されている。
【0058】
このカレントミラーバイアス回路20及びカレントミラー出力側トランジスタQD、QD、…QDで構成されるカレントミラー回路は、電流スイッチ回路11、11、…11の出力電流I〜Iを、nビットのデジタル信号の対応するビットに応じた電流となるように制御する。例えば、カレントミラー出力側トランジスタQDによって制御される電流スイッチ回路11の出力電流Iは、nビットのデジタル信号の0ビット目に対応し、したがって、2倍(1倍)の電流に制御される。カレントミラー出力側トランジスタQDによって制御される電流スイッチ回路11の出力電流Iは、nビットのデジタル信号の1ビット目に対応し、したがって、2倍(2倍)の電流に制御される。カレントミラー出力側トランジスタQDによって制御される電流スイッチ回路11の出力電流Iは、nビットのデジタル信号のn−1ビット目に対応し、したがって、2n−1倍の電流に制御される。別の実施形態として、カレントミラーバイアス回路20及びカレントミラー出力側トランジスタQD、QD、…QDで構成されるカレントミラー回路は、電流スイッチ回路11、11、…11の出力電流I〜Iが全て同じ電流となるように制御してもよい。この場合、電流スイッチ回路11、11、…11は、Nビットのデジタル信号に対し、n=2となる数だけ設ければよい。
【0059】
制御回路30は、例えば、nビットのデジタル信号に基づいてデジタル制御信号を生成し、スイッチ制御部12へ出力する。制御回路30は、例えば、パラレルデータのデジタル信号を入力し、シリアルデータのデジタル信号に変換してスイッチ制御部12へ出力する回路であるが、特にこれに限定されるものではない。
【0060】
アナログ信号出力回路40は、例えば、電流スイッチ回路11、11、…11の出力電流I〜Iの総電流に応じたアナログ信号、すなわち、nビットのデジタル信号に応じた値のアナログ信号を出力する。アナログ信号出力回路40は、例えば、電源電圧Vddを電源とする図示していない定電流源及びカレントミラー回路を含んでよいが、特にこれに限定されるものではない。
【0061】
<第1実施例>
電流スイッチ回路11、11、…11の動作について、電流スイッチ回路11を例に、図2及び図3を参照しながら説明する。
【0062】
図2は、第1実施例に係る電流スイッチ回路11の回路図の一例であり、電流スイッチ回路11がONしている状態を示している。また、図3は、第1実施例に係る電流スイッチ回路11の回路図の一例であり、電流スイッチ回路11がOFFしている状態を示している。
【0063】
電流スイッチ回路11の駆動方法は、例えば、第1トランジスタQAのゲートに電源電圧Vddを印加して第1トランジスタQAをONすることと、第2トランジスタQBのゲートにスイッチ制御信号SCを入力することと、第3トランジスタQCのゲートにスイッチ制御信号SCを入力することと、を含む。
【0064】
電流スイッチ回路11は、例えば、第1トランジスタQAのゲートに電源電圧Vddが印加されてONしている間は、スイッチ制御信号SCによる動作が可能な状態となる。動作中の電流スイッチ回路11は、スイッチ制御信号SCがHレベルである間は、第2トランジスタQBがONし、それによって、電流出力端子13から第1トランジスタQA、カレントミラー出力側トランジスタQD及び第2トランジスタQBを通じてグランドへ出力電流Iが流れる(図2)。この出力電流Iの電流値は、前述したように、カレントミラー出力側トランジスタQDによって定電流制御されて所定値となる。
【0065】
他方、スイッチ制御信号SCがLレベルである間は、第2トランジスタQBがOFFすることによって出力電流Iが遮断される。さらに、スイッチ制御信号SCがLレベルである間は、第3トランジスタQCがONして第1トランジスタQAのゲート−ソース間が接続されて短絡され、それによって、第1トランジスタQAもOFFする(図3)。
【0066】
図3で、第1トランジスタQAのリーク電流Iは、電流出力端子13から第1トランジスタQA、カレントミラー出力側トランジスタQD及び第2トランジスタQBを通じてグランドへ流れる。他方、第2トランジスタQBのリーク電流Iは、第1トランジスタQAのゲートから第3トランジスタQCを介してグランドへ流れる。そのため、電流スイッチ回路11のリーク電流、すなわち、第1トランジスタQAのドレインからグランドへ流れる電流は、第2トランジスタQBのリーク電流Iの影響を無視できる程度にしか受けない。
【0067】
したがって、スイッチ制御信号SCがLレベルである間、電流スイッチ回路11の出力側へのリーク電流、すなわち、電流出力端子13から第1トランジスタQA、カレントミラー出力側トランジスタQD及び第2トランジスタQBを通じてグランドへ流れるリーク電流は、第1トランジスタQAのリーク電流Iに等しくなる。そして、第1トランジスタQAは、入出力用MOS電界効果トランジスタである。そのため、ゲート−ソース間電位差が0Vの同条件下では、第1トランジスタQAのリーク電流Iは、従来よりも小さくなる。したがって、第1トランジスタQAのリーク電流Iを小さくすることによって、電流スイッチ回路11のON/OFF電流比を大きくすることができるので、リーク電流に起因するON/OFF電流比の低下によって誤動作が生ずる虞を低減することができる。
【0068】
また、第3トランジスタQCは、第1トランジスタQAよりもゲート絶縁膜を薄くすることができるため、高速なスイッチ動作が可能である。したがって、スイッチ制御信号SCがLレベルになるタイミングから、第1トランジスタQAがOFFして電流スイッチ回路11のリーク電流が第1トランジスタQAのリーク電流Iになるまでの時間を極めて短くすることができる。
【0069】
さらに、上記説明したように、第1トランジスタQAは、入出力用MOS電界効果トランジスタであるため、第2トランジスタQBよりもリーク電流が小さい。そのため、スイッチ制御信号SCがLレベルである間、電流スイッチ回路11のリーク電流の大きさは、第1トランジスタQAのリーク電流の大きさに依存する。また、第2トランジスタQBは、充分に高速な動作が可能な程度にまでゲート絶縁膜を薄くすることができるため、高速なスイッチ動作が可能である。そして、電流スイッチ回路11の動作速度は、第2トランジスタQBの動作速度に依存する。よって、電流スイッチ回路11は、スイッチ制御信号SCに従って高速に動作することができる。
【0070】
これにより、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路10を提供することができる。
【0071】
<第2実施例>
電流スイッチ回路11の第2実施例について、図4を参照しながら説明する。
図4は、第2実施例に係る電流スイッチ回路11の回路図の一例である。
【0072】
第2実施例の電流スイッチ回路11は、例えば、ゲートに電源電圧Vddが印加されてONし、ドレインが電流出力端子13aに接続される第1トランジスタQA1aと、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力され、第1トランジスタQA1aのソースからグランドへ流れる電流をON/OFFする第2トランジスタQB1aと、ゲートにスイッチ制御信号SCが入力され、第1トランジスタQA1aのゲート−ソース間の接続をON/OFFする第3トランジスタQC1aと、を含む。第1トランジスタQA1aのソースは、第2トランジスタQB1aのドレインに接続されている。第2トランジスタQB1aのソースは、カレントミラー出力側トランジスタQDのドレインに接続されている。カレントミラー出力側トランジスタQDのソースは、グランドに接続されている。第3トランジスタQC1aのドレインは、第1トランジスタQA1aのゲートに接続され、第3トランジスタQC1aのソースは、第1トランジスタQA1aのソースに接続されている。
【0073】
さらに、第2実施例の電流スイッチ回路11は、例えば、ゲートに電源電圧Vddが印加されてONし、ドレインが電流出力端子13bに接続される第4トランジスタQA1bと、ゲートにスイッチ制御信号SCの論理反転信号SC1Rが入力され、第4トランジスタQA1bのソースからグランドへ流れる電流をON/OFFする第5トランジスタQB1bと、ゲートにスイッチ制御信号SCの論理反転信号SC1Rが入力され、第4トランジスタQA1bのゲート−ソース間の接続をON/OFFする第6トランジスタQC1bと、を含む。第4トランジスタQA1bのソースは、第5トランジスタQB1bのドレインに接続されている。第5トランジスタQB1bのソースは、カレントミラー出力側トランジスタQDのドレインに接続されている。第6トランジスタQC1bのドレインは、第4トランジスタQA1bのゲートに接続され、第6トランジスタQC1bのソースは、第4トランジスタQAbのソースに接続されている。第5トランジスタQB1bのソースは、第2トランジスタQB1aのソースに接続されている。
【0074】
第1トランジスタQA1aは、例えば、入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。第2トランジスタQB1aは、例えば、コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。第3トランジスタQC1aは、例えば、コア用PチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。同様に、第4トランジスタQA1bは、例えば、入出力用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。第5トランジスタQB1bは、例えば、コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。第6トランジスタQC1bは、例えば、コア用PチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。カレントミラー出力側トランジスタQDは、例えば、コア用NチャネルMOS電界効果トランジスタであり得る。
【0075】
このように、第2実施例の電流スイッチ回路11は、差動増幅回路である。第2実施例の電流スイッチ回路11によれば、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない差動増幅回路で構成される電流スイッチ回路11を備える半導体集積回路10を提供することができる。
【0076】
<第3実施例>
図5は、第3実施例に係る電流スイッチ回路11の回路図の一例である。
【0077】
第3実施例の電流スイッチ回路11は、カレントミラー出力側トランジスタQDを含んでおらず、第1トランジスタQAのソースが第2トランジスタQBのドレインに接続され、第2トランジスタQBのソースがグランドに接続されている点で、第1実施例の電流スイッチ回路11と相違する。これ以外の回路構成については、第1実施例の電流スイッチ回路11と同様の回路構成であるため、同一の構成要素には同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0078】
このような回路構成の第3実施例の電流スイッチ回路11は、第1実施例の電流スイッチ回路11と同様に、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない半導体集積回路10を提供することができる。
【0079】
<第4実施例>
図6は、第4実施例に係る電流スイッチ回路11の回路図の一例である。
【0080】
第4実施例の電流スイッチ回路11は、カレントミラー出力側トランジスタQDを含んでおらず、第2トランジスタQB1aのソース及び第2トランジスタQB1bのソースがグランドに接続されている点で、第2実施例の電流スイッチ回路11と相違する。これ以外の回路構成については、第2実施例の電流スイッチ回路11と同様の回路構成であるため、同一の構成要素には同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0081】
このような回路構成の第4実施例の電流スイッチ回路11は、第2実施例の電流スイッチ回路11と同様に、高速に動作し、かつ誤動作の虞が少ない差動増幅回路で構成される電流スイッチ回路11を備える半導体集積回路10を提供することができる。
【0082】
<制御回路>
制御回路30の構成について、図7図10を参照しながら詳細に説明する。
【0083】
図7は、制御回路30の回路構成の一例を図示した回路図である。同図に示すように、制御回路30は、nビットのデジタル信号の一例として、4ビットのパラレルデータであるデジタル信号VL〜VLを入力し、これをシリアルデータのデジタル信号であるデジタル制御信号VO_SELに変換して出力するデジタル論理回路である。制御回路30は、例えば、2つのNAND回路311、312、2つのNOR回路313、314、NOT回路315及びバッファ回路316を含む。
【0084】
NAND回路311は、例えば、2入力NAND回路である。NAND回路311には、4ビットのデジタル信号の0ビット目のデジタル信号VL及び1ビット目のデジタル信号VLが入力される。NAND回路312は、例えば、2入力NAND回路である。NAND回路312には、4ビットのデジタル信号の2ビット目のデジタル信号VL及び3ビット目のデジタル信号VLが入力される。NOR回路313は、例えば、2入力NOR回路である。NOR回路313には、NAND回路311の出力信号及びNAND回路312の出力信号が入力される。NOR回路314は、例えば、2入力NOR回路である。NOR回路314には、NOR回路313の出力信号及びバッファ回路316の出力信号が入力される。NOT回路315は、例えば、NOR回路314の出力信号が入力される。NOT回路315の出力信号は、デジタル制御信号VO_SELとして、半導体集積回路10のスイッチ制御部12(図1)に入力される。バッファ回路316は、例えば、NOR回路313の出力信号が入力される。
【0085】
デジタル信号VL〜VLは、例えば、負論理のデジタル信号である。デジタル信号VL〜VLが全てHレベルであるときは、制御回路30は、Hレベルのデジタル制御信号VO_SELを出力する。他方、デジタル信号VL〜VLのいずれかがLレベルになると、制御回路30は、Lレベルのデジタル制御信号VO_SELを出力する。
【0086】
バッファ回路316は、典型的には遅延回路として機能し、4ビットのデジタル信号VL〜VLの立ち下がりタイミング(HレベルからLレベルになるタイミング)に対するデジタル制御信号VO_SELの立ち下がりタイミング(第2トランジスタQBがONからOFFに切り替わるタイミングに対応するタイミング)をシフトする(遅らせる)ための回路である。NOR回路314は、2つの入力信号がいずれもHレベルからLレベルになった時点で出力信号がLレベルからHレベルになる。そのため、例えば、4ビットのデジタル信号VL〜VLのいずれかがHレベルからLレベルになると、NOR回路313の出力信号がHレベルからLレベルになった後、さらに、バッファ回路316の出力信号がHレベルからLレベルなった時点で、NOR回路314の出力信号がLレベルからHレベルになる。したがって、4ビットのデジタル信号VL〜VLの立ち下がりタイミングに対しては、バッファ回路316で生ずる遅延時間の分だけ、デジタル制御信号VO_SELの立ち下がりタイミングに意図的な遅延が生ずる。
【0087】
他方、NOR回路314は、2つの入力信号のいずれかがLレベルからHレベルになると、その時点で出力信号がHレベルからLレベルになる。そのため、4ビットのデジタル信号VL〜VLのいずれかがLレベルからHレベルになると、NOR回路313の出力信号がLレベルからHレベルになった時点で、NOR回路314の出力信号がHレベルからLレベルになる。したがって、4ビットのデジタル信号VL〜VLの立ち上がりタイミングに対しては、デジタル制御信号VO_SELの立ち上がりタイミングに意図的な遅延は生じない。
【0088】
尚、4ビットのデジタル信号VL〜VLの立ち下がりタイミングに対するデジタル制御信号VO_SELの立ち下がりタイミングをシフトする(遅らせる)回路を例に説明したが、本発明は、特にこれに限定されるものではない。例えば、4ビットのデジタル信号VL〜VLの立ち上がりタイミング(LレベルからHレベルになるタイミング)が第2トランジスタQBがONからOFFに切り替わるタイミングに対応する回路構成である場合には、4ビットのデジタル信号VL〜VLの立ち上がりタイミングに対するデジタル制御信号VO_SELの立ち上がりタイミングをシフトする(遅らせる)ようにすればよい。
【0089】
図8は、電流スイッチ回路11の出力信号波形を示したグラフである。図8のグラフにおいて、横軸は時間tであり、縦軸は電流スイッチ回路11の出力電流Iである。図8の実線の波形は、図1図3に図示した第1実施例の電流スイッチ回路11の出力電流波形を図示したものであり、図8の破線の波形は、図1図3に図示した第1実施例の電流スイッチ回路11において、第3トランジスタQCを設けない構成とした場合の出力電流波形を図示したものである。
【0090】
本発明に係る電流スイッチ回路11は、第3トランジスタQCを設けない構成と比較した場合、前述したように、出力側へのリーク電流が減少する。電流スイッチ回路11の出力側へのリーク電流の減少幅ΔIは、第1トランジスタQAのリーク電流と第2トランジスタQBのリーク電流との差分に相当する。そして、本発明に係る電流スイッチ回路11は、第3トランジスタQCを設けない構成と比較した場合、図示の如く、デジタル制御信号VO_SELの立ち上がりタイミングから出力電流Iの立ち上がりタイミングまでの遅延が時間t1だけ増加する。この出力電流Iの立ち上がりタイミングの遅延の増加自体は、電流スイッチ回路11を高速に動作させる上で、ほとんど問題にならない程度の極めて小さなものである。しかし、電流スイッチ回路11の出力電流IのON/OFFデューティ比は、この出力電流Iの立ち上がりタイミングの遅延の増加によって誤差が生ずることになる。
【0091】
図9は、制御回路30が出力するデジタル制御信号VO_SELの電圧波形を示したグラフである。図9において、横軸は時間tであり、縦軸はデジタル制御信号VO_SELの電圧Vである。図9の実線の波形は、図7に図示した制御回路30が出力するデジタル制御信号VO_SELの電圧波形を図示したものであり、図9の破線の波形は、図7に図示した制御回路30において、バッファ回路316を設けずに、NOR回路314をNOT回路に置き換えた構成とした場合のデジタル制御信号VO_SELの電圧波形を図示したものである。
【0092】
図10は、電流スイッチ回路11の出力信号波形を図示したグラフである。図10のグラフにおいて、横軸は時間tであり、縦軸は電流スイッチ回路11の出力電流Iである。図10の実線の波形は、図7に図示した制御回路30が出力するデジタル制御信号VO_SELに基づいて、図1図3に図示した第1実施例の電流スイッチ回路11のスイッチ制御を行った場合の出力電流波形である。図10の破線の波形は、図7に図示した制御回路30において、バッファ回路316を設けずに、NOR回路314をNOT回路に変更する構成とした場合のデジタル制御信号VO_SELに基づいて、図1図3に図示した第1実施例の電流スイッチ回路11のスイッチ制御を行った場合の出力電流波形である。
【0093】
前述したように、4ビットのデジタル信号VL〜VLの立ち下がりタイミングに対しては、バッファ回路316で生ずる遅延時間t2の分だけ、デジタル制御信号VO_SELの立ち下がりタイミングに意図的な遅延が生ずる(図9)。このように、デジタル信号VL〜VLの立ち下がりタイミングに対するデジタル制御信号VO_SELの立ち下がりタイミングを遅らせることによって、その遅延時間tの分だけ、電流スイッチ回路11の出力電流Iの立ち下がりタイミングを遅らせることができる。それによって、電流スイッチ回路11の出力電流Iの立ち上がりタイミングの遅延時間tを相殺することができるので、電流スイッチ回路11の出力電流Iの立ち上がりタイミングの遅延に起因して生ずるON/OFFデューティ比の誤差を低減することができる(図10)。
【0094】
<他の実施形態>
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
【0095】
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加してもよい。
【0096】
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、半導体集積回路の分野に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0098】
10 半導体集積回路
11及び11〜11 電流スイッチ回路
12 スイッチ制御部
13及び13a、13 電流出力端子
20 カレントミラーバイアス回路
21 定電流源
30 制御回路
40 アナログ信号出力回路
311、312 NAND回路
313、314 NOR回路
315 NOT回路
316 バッファ回路
QA及びQA〜QA 第1トランジスタ
QB及びQB〜QB 第2トランジスタ
QC及びQC〜QC 第3トランジスタ
QD及びQD〜QD カレントミラー出力側トランジスタ
QE カレントミラー入力側トランジスタ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10