特許第6985885号(P6985885)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985885
(24)【登録日】2021年11月30日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】LED光源
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/52 20100101AFI20211213BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20211213BHJP
【FI】
   H01L33/52
   H01L33/60
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-206878(P2017-206878)
(22)【出願日】2017年10月26日
(65)【公開番号】特開2019-79980(P2019-79980A)
(43)【公開日】2019年5月23日
【審査請求日】2020年9月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】596099446
【氏名又は名称】シーシーエス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(72)【発明者】
【氏名】吉村 知紘
(72)【発明者】
【氏名】岡島 亜希子
【審査官】 村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−181535(JP,A)
【文献】 特開2014−130902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の表面に実装されたLEDチップと、
前記基板の表面に設けられて、前記LEDチップから射出された光を反射する反射膜と、
前記反射膜の少なくとも一部を覆うとともに、前記LEDチップを封止する封止部材とを備え、
前記反射膜が、平均粒径が互いに異なる2種類の鱗片状のフィラーを含有しており、当該2種類のフィラーとして、所定の平均粒径を有する鱗片状の第1フィラーと、前記第1フィラーよりも平均粒径が大きい鱗片状の第2フィラーとを有し
前記反射膜の表面粗さが10μm以上であり、かつ前記反射膜の反射率が80%以上であるLED光源。
【請求項2】
前記反射膜に含まれる前記第2フィラーに対する前記第1フィラーの体積比率が10%以上40%以下である請求項1に記載のLED光源。
【請求項3】
前記LEDチップが、紫外光を射出するものである請求項1又は2に記載のLED光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED光源に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LED光源として、例えば、特許文献1に示すように、LEDチップと、LEDチップが実装される基板と、基板の表面に白色顔料が塗布されて形成され、LEDチップから射出された光を反射する反射膜と、LEDチップ及び反射膜を覆う封止部材とを備えたものがある。
【0003】
封止部材は、LEDチップや反射膜を保護する他、その屈折率が、通常、LEDチップと外部(空気)の屈折率の間の値であるため、LEDチップと外部(空気)との間の屈折率差を小さくして、LEDチップ内にとどまる光量を少なくする役割を果たす。これにより、LED光源の光取出し効率が向上する。
【0004】
しかしながら、封止部材の材料として、紫外光等の短波長の光に対する耐光性や透過性に優れたものの場合には、一般的に、化学的に反応しやすい官能基が含まれておらず、封止部材と反射膜とが化学的に結合し難いため、両者間の密着性が低い。一方、反射膜との密着性に優れた材料の場合には、一般的に、化学的に反応しやすい官能基が含まれていて、紫外光等の光エネルギーにより官能基自身や封止部材と反射膜との間の化学結合が切断されるため、紫外光に対する耐光性や透過性が低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2014/103326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、封止部材の紫外光等の短波長の光に対する耐光性及び透過性を担保しつつ、封止部材と反射膜との密着性を向上させることをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明にかかるLED光源は、基板と、前記基板の表面に実装されたLEDチップと、前記基板の表面に設けられて、前記LEDチップから射出された光を反射する反射膜と、前記反射膜の少なくとも一部を覆うとともに、前記LEDチップを封止する封止部材とを備え、前記反射膜が、所定の長径を有する鱗片状の第1フィラーと、前記第1フィラーよりも長径が大きい鱗片状の第2フィラーとを有していることを特徴とするものである。
【0008】
長径の短い第1フィラーのみを含む反射膜は、当該フィラー表面の総面積が大きく、光の反射特性に優れるものの、その表面粗さが小さくなる傾向にある一方、長径の長い第2フィラーのみを含む反射膜は、当該フィラー表面の総面積が小さく、光の反射特性に劣るものの、その表面粗さが大きくなる傾向にある。そこで、本発明のように、長径が互いに異なる第1フィラー及び第2フィラーを含む反射膜とすれば、光の反射特性を一定水準以上としながらも、その表面粗さを大きくすることができ、アンカー効果によって反射膜と封止部材との密着性を向上させることができる。
【0009】
これにより、封止部材として、紫外光に対する耐光性や透過性の高い材料、即ち、反射膜との間に良好な密着性が得られない材料を選択したとしても、封止部材と反射膜との密着性をアンカー効果により高めることができる。そして、封止部材と反射膜との密着性が高まれば、封止部材が剥離し難くなり、反射膜やLEDチップと封止部材との間に空気が噛み込まず、LEDチップから射出された光の取出し効率を向上させることができる。
【0010】
封止部材と反射膜との密着性を担保するためには、前記反射膜の表面粗さが10μm以上であることが好ましい。
【0011】
一方、反射膜の表面粗さが大きくなると(第2フィラーの割合が増えると)、反射膜の反射率が低下する懸念がある。
そこで、反射膜の反射率を一定値以上とするためには、前記反射膜に含まれている前記第2フィラーに対する前記第1フィラーの体積比率が10%以上40%以下であることが好ましい。
【0012】
上述した作用効果を顕著に発揮させるためには、前記LEDチップが、紫外光を射出するものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
このように構成した本発明によれば、封止部材の紫外光に対する耐光性及び透過性を担保しつつ、しかも反射膜の反射率を低下させることなく、封止部材と反射膜との密着性を向上させることができる。また、LEDチップ及び反射膜を封止部材で覆うことで、LEDチップから射出された光の取出し効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態のLED光源の構成を模式的に示す図。
図2】同実施形態の反射膜の構成を模式的に示す図。
図3】同実施形態のフィラーの形状を模式的に示す図。
図4】同実施形態の反射膜の性能を評価した実験結果を示す図。
図5】同実施形態の反射膜の性能を評価した実験結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明に係るLED光源の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
本実施形態に係るLED光源100は、図1に示すように、基板10と、基板10の表面に実装されたLEDチップ20と、LEDチップ20を封止する封止部材30と、基板10の表面に設けられた反射膜40とを備えたものである。
【0017】
基板10は、例えばセラミック製や樹脂製のものであり、表面にはLEDチップ20が電気的に接続されるための金属パターン等からなる配線導体(図示しない)が形成されている。
【0018】
LEDチップ20は、半田や金バンプ等の接合部材50を介して基板10表面に実装されており、例えば200nm〜400nmに放射ピークを有する紫外光(深紫外光を含む)を射出するものである。このようなLEDチップ20の一例としては、250nm〜350nmに放射ピークを有し、具体的には265nm付近に放射ピークを有するものが挙げられる。
また、図1では基板10に1つのLEDチップ20が実装された態様を示しているが、LEDチップ20の数は、目的・用途に応じて複数にするなど適宜変更して構わない。
【0019】
封止部材30は、LEDチップ20を封止するためのものであり、ここではLEDチップ20から封止部材30へ効率良く紫外光を取り出すべく、紫外光に対する透過性に優れるとともに、紫外光に対する耐光性を備えた透明樹脂からなるものである。このような封止部材30の材料としては、例えばフッ素系樹脂が挙げられる。フッ素系樹脂の中には、優れた耐光性及び透過性を有するものがあるからであり、このようなフッ素系樹脂は、化学的に反応しやすい官能基が含まれておらず、反射膜40と化学的に結合し難いために反射膜40との密着性は低いものの、紫外光の光エネルギーによって官能基自身や反射膜40との化学結合が切断されないため、上記のような特性を有する。
【0020】
また、この封止部材30は、例えば、その表面が光の射出方向に膨出した曲面であり、封止部材30の光軸とLEDチップ20の光軸とが同軸上となるように配置されている。
【0021】
反射膜40は、基板10の表面に設けられて、LEDチップ20から射出された光を反射するものであり、例えばセラミック塗料を基板10の表面に塗布して形成したものである。この反射膜40は、LEDチップ20を取り囲むように形成されており、少なくともLEDチップ20の近傍部分が上述した封止部材30によって覆われている。
【0022】
然して、本実施形態の反射膜40は、図2に示すように、所定の長径を有する鱗片状の第1フィラー41と、第1フィラー41よりも長径が大きい鱗片状の第2フィラー42とを有している。
なお、ここでいう「鱗片状」とは、図3に示すように、長径が厚みよりも大きい(好ましくは、長径が厚みの2倍以上、更に好ましくは、長径が厚みの5倍以上である)長尺な形状を意味し、この形状は例えば電子顕微鏡等を用いて観測することができる。
【0023】
本実施形態の第1フィラー41及び第2フィラー42は、図3に示すように、薄膜を重ねたような層状構造を有するものであり、結晶面の1つのみがへき開面となる結晶構造を備えた物質を含んでいる。このような物質としては、例えば六方晶窒化ホウ素(h−BN)やグラファイトや雲母等が挙げられ、本実施形態の第1フィラー41及び第2フィラー42は、いずれも六方晶窒化ホウ素(h−BN)である。
【0024】
このように、第1フィラー41や第2フィラー42が、結晶面の1つのみがへき開面となる結晶構造を備えた物質であれば、基板10の表面に第1フィラー41や第2フィラー42を含む材料を塗布して反射膜40を形成した後、基板10が熱膨張や熱収縮した場合に、へき開面から結晶が容易にすべり変形するので、反射膜40にクラックや割れ等を生じにくくすることができる。
【0025】
本実施形態の反射膜40は、図2に示すように、上述した第1フィラー41や第2フィラー42をバインダー43に混合して分散させたものを基板10の表面に塗布することで形成されたものであり、バインダー43と第1フィラー41や第2フィラー42との界面においてフレネル反射が生じる。
なお、バインダー43としては、反射膜40の反射性を向上させるべく、フレネル反射が大きくなるように第1フィラー41や第2フィラー42との屈折率差が大きく、LEDチップ20から射出される光の波長(ここでは紫外領域の波長)を吸収しないものが好ましい。なお、本実施形態では、シラノール溶液を脱水重合させて得られる、ガラスベースのバインダー43を用いた。
【0026】
反射膜40の膜厚は、20μm以上、より好ましくは30μm以上であることが好ましい。反射膜40の膜厚は、膜厚方向に存在するフィラー量を規定する重要な要素であり、膜厚が薄くなると、バインダー43とフィラー41、42との界面の面積が減って反射膜40の反射率が低下する。そういった意味で膜厚は20μm以上(より好ましくは30μm以上)であることが好ましい。一方、反射膜40において光の反射に寄与するのは表面から一定深さまでの表層部分であるため、ある膜厚以上になると反射率の向上は見られず、膜厚の上限値は特に限定されるものではない。
【0027】
第1フィラー41及び第2フィラー42は、上述したように長径が互いに異なり、ここでは第1フィラー41の平均粒径(長径)が例えば2μmであり、第2フィラー42の平均粒径(長径)が例えば8μmである。このように、本実施形態では、互いにサイズの異なるフィラー41、42をバインダー43に混合している。これは、第1フィラー41のみだと、バインダー43と当該フィラー41との界面の面積が大きく、良好な反射特性が得られるものの、反射膜40の表面粗さが小さくなるからであり、また、第2フィラー42のみだと、反射膜40の表面粗さが大きくなるものの、バインダー43と当該フィラー42との界面の面積が小さく、良好な反射特性が得られないからである。
【0028】
したがって、異なる大きさのフィラー41、42を混合することで、光の反射特性を一定水準以上としつつ、アンカー効果を得るのに適切な表面粗さとすることができ、このアンカー効果によって反射膜40と封止部材30との間の密着性が向上する。
【0029】
続いて、上述した反射膜40の封止部材30に対する密着性や反射膜40の反射率などの性能を評価した実験結果について説明する。
【0030】
始めに、実験に用いたサンプルの作製方法について説明する。
【0031】
まず、シラノール溶液に第1フィラー41と第2フィラー42とをそれぞれ混合して分散させ、2種類のフィラー41、42を種々の体積比で混合した塗料を作製する。ここでは、第2フィラー42に対する第1フィラー41の体積比率が100%、75%、50%、25%、0%となる塗料を作製した。なお、この体積比率は塗料が硬化した後の値であり、また、硬化後の塗膜全体に占めるフィラーの割合は、体積比率約50%となっている。
【0032】
そして、それぞれの塗料を例えばアルミ板などの金属板に塗布する。なお、塗布の際には、塗料をスキージやローラ等で延ばしながら金属板に塗布することで、塗料に分散している第1フィラー41や第2フィラー42のへき開面が塗膜の表面と略平行となるようにする。
【0033】
その後、例えば260〜300℃で数時間の熱処理を行うことにより、シラノール溶液を脱水重合させ、第1フィラー41や第2フィラー42を分散した状態で金属板上に固化させることにより、金属板に膜厚約50μmの評価用反射膜が形成されたサンプルが作製される。
【0034】
次に、上述したサンプルを用いて、反射膜40と封止部材30との間の密着性を評価した実験結果について説明する。なお本実施形態では、クロスカット法と称される方法によって反射膜40と封止部材30との間の密着性を評価した。
【0035】
反射膜40の表面粗さと密着性の相関を見るべく、まず上述したサンプルそれぞれに対して、評価用反射膜の表面粗さを測定した。具体的には、各サンプルに形成された評価用反射膜に対して、約80μm角のエリアにおける表面の最大高さを表面粗さとして測定した。
【0036】
次に、評価用反射膜上に液状の封止樹脂(上記フッ素系樹脂)を滴下して、例えば200℃で1時間の熱処理を行い、封止樹脂を硬化させて、20μm以下の膜厚の封止樹脂薄膜を形成する。
【0037】
そして、封止樹脂薄膜に切り込みを入れて1mm間隔で25マスの格子を形成し、これらのマスに透明付着テープを貼り付けて剥がすことでテープ剥離試験を行った。
【0038】
この試験結果を図4に示す。図4において、三角印は、透明付着テープを剥離する前に(即ち、切り込みを入れた時点で)評価用反射膜から剥離した封止樹脂薄膜のマス数を示しており、四角印は、透明付着テープを剥離した後に評価用反射膜から剥離した封止樹脂薄膜のマス数を示している。
【0039】
この試験結果から、評価用反射膜の表面粗さが10μmを境に剥離した封止樹脂薄膜のマス数が大きく変化していることが分かる。
つまりこの実験結果から、反射膜40と封止部材30との密着性を担保するためには、反射膜40の表面粗さが10μm以上であることが好ましく、より好ましくは11μm以上であることが分かる。
【0040】
なお、上述したサンプルそれぞれに対して、−40℃〜100℃で各30分100サイクルの熱衝撃試験をした結果、外観に変化はなく、金属板と評価用反射膜との間にも、評価用反射膜と封止樹脂膜との間にも剥離はみられなかった。
【0041】
ところで、反射膜40の表面粗さが大きくなると(第2フィラー42の割合が増えると)、反射率が低下することが懸念される。
これに対して、本願発明者は実験を重ねた結果、反射膜40と封止部材30との密着性を損なうことなく、反射膜40の反射率を高く維持することのできる第1フィラー41と第2フィラー42との混合比率があることを見出した。
以下、この実験結果について説明する。
【0042】
まず、上述したそれぞれのサンプルに対して、評価用反射膜の表面粗さを測定した。なお、測定方法は、上述した通り、約80μm角のエリアにおける表面の最大高さを表面粗さとして測定した。
【0043】
次に、各サンプルに形成された評価用反射膜の反射率を測定した。ここでの反射率は、265nmの紫外光を評価用反射膜に当てて反射した紫外光の正反射成分と拡散反射成分とを合わせたものを測定した値である。
【0044】
これらの測定結果をプロットした結果を図5に示す。図5において、三角印は、評価用反射膜の反射率を測定した結果を示しており、四角印は、評価用反射膜の表面粗さを測定した結果を示している。
この実験結果から、反射膜40の反射率を高く維持しつつ、反射膜40と封止部材30との密着性を損なうことのない表面粗さ、すなわち10μm以上の表面粗さにするためには、第2フィラー42に対する第1フィラー41の体積比率が10%以上40%以下であることが好ましく、より好ましくは25%であることが分かる。
【0045】
このように構成された本実施形態のLED光源100によれば、反射膜40が長径の互いに異なる鱗片状の第1フィラー41及び鱗片状の第2フィラー42を有しているので、反射膜40の表面を、反射膜40と封止部材30とを密着させるのに適した粗さにして両者間の密着性をアンカー効果によって向上させることができる。
これにより、本実施形態のように、封止部材30を紫外光に対する耐光性や透過性の高い例えばOH基などの化学的に反応しやすい官能基を持たないフッ素系樹脂により形成しても、封止部材30と反射膜40との密着性を向上させることが可能となり、また、密着性が高まって封止部材30が剥離し難くなれば、反射膜40やLEDチップ20と封止部材30との間に空気が噛み込まず、LEDチップ20から射出された紫外光の取出し効率を向上させることができる。
【0046】
さらに、図5に示すように、反射膜40に含まれる第2フィラー42に対する第1フィラー41の体積比率を10%以上40%以下、好ましくは25%にすることで、反射膜40の反射率を高く維持しつつ、反射膜40と封止部材30との密着性を担保することができる。
【0047】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0048】
例えば、前記実施形態では、第1フィラー41の平均粒径(長径)が2μmであり、第2フィラー42の平均粒径(長径)が8μmである場合について説明したが、第1フィラー41や第2フィラー42としては、平均粒径(長径)が例えば1μm以下のものや十数μmのものを用いても構わない。
【0049】
また、前記実施形態の第1フィラー41や第2フィラー42は、薄膜を重ねたような層状構造を有するものであったが、層状構造を有していないものであっても良い。さらに、第1フィラー41や第2フィラー42は、複数の物質が混在したものであっても良い。そのうえ、反射膜40としては、3種類以上のフィラーを有するものであっても良い。
【0050】
封止部材30は、前記実施形態ではフッ素系樹脂からなるものであったが、例えばシリコン樹脂、ガラスなどからなるものであっても良い。
【0051】
LEDチップ20は、前記実施形態では紫外光を射出するものであったが、例えば短波長の可視光を射出するものであっても良い。
【0052】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0053】
100・・・LED光源
10 ・・・基板
20 ・・・LEDチップ
30 ・・・封止部材
40 ・・・反射膜
41 ・・・第1フィラー
42 ・・・第2フィラー
図1
図2
図3
図4
図5