(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記画像合成部は、前記撮像部が前記露光及び前記画像信号の出力を行う毎に、直前に生成した前記合成画像の生成に用いられた前記複数の画像の中で最も古い画像の成分を前記合成画像から減算すると共に、前記撮像部が最後に出力した画像信号に応じた画像の成分を前記減算後の前記合成画像に加算することにより、前記露光時間設定部により設定された露光時間相当の画像となる合成画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
前記露光時間設定部により設定された露光時間が、前記一定の時間間隔と同じ、又は、前記一定の時間間隔よりも短い場合、前記表示部は、前記撮像部が出力した画像信号に応じた画像に基づいた画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置であるカメラの構成例を示す図である。
【0031】
図1に示したように、カメラ100は、レンズユニット200がボディユニット300に装着された構成を有する。ボディユニット300は、レンズユニット200を着脱自在に構成されており、レンズユニット200の装着は、ボディユニット300に設けられたボディ側マウント部301とレンズユニット200に設けられたレンズ側マウント部201とが互いに勘合することにより行われる。これにより、レンズユニット200がボディユニット300に固定されると共に、レンズユニット200に設けられたレンズ側通信コネクタ202とボディユニット300に設けられたボディ側通信コネクタ302とが電気的に接続され、レンズユニット200とボディユニット300との間で通信が可能になる。
【0032】
レンズユニット200は、撮影レンズ203、レンズ駆動回路204、絞り205、絞り駆動回路206、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)207、及びレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下「LCPU」という)208を含む。
【0033】
撮影レンズ203は、被写体の光学像である被写体像を撮像素子306の撮像面に結像する。なお、
図1では、説明の便宜上、撮影レンズ203を1つのレンズとして示すが、実際には、フォーカスレンズやズームレンズを含む複数のレンズから構成されている。
【0034】
レンズ駆動回路204は、LCPU208の制御の下、撮影レンズ203に含まれるフォーカスレンズやズームレンズを駆動する。レンズ駆動回路204は、ステッピングモータやモータドライバ(モータドライブ回路)を含んで構成される。
【0035】
絞り205は、開口面積を変化させることにより、撮像面に結像される被写体像の光量を調整する。これにより、露出の調整が行われる。
絞り駆動回路206は、LCPU208の制御の下、絞り205を駆動する。絞り駆動回路206は、ステッピングモータやモータドライバを含んで構成される。
【0036】
EEPROM207は、レンズユニット200の動作を制御するプログラムや、そのプログラムの実行に必要なデータや、レンズユニット200に関する情報(撮影レンズ203の情報を含む)等を記憶する。
【0037】
LCPU208は、プロセッサ(例えばCPU)を含み、EEPROM207に記憶されたプログラムを実行することにより、レンズ側通信コネクタ202を介してボディ制御用マイクロコンピュータ(以下「BCPU」という)327と通信を行い、BCPU327の制御の下、レンズユニット200の各部を制御してレンズユニット200の全体動作を制御する。なお、LCPU208は、例えば、ASIC(application specific integrated circuit)又はFPGA(field-programmable gate array)等の専用回路により構成されてもよい。
【0038】
ボディユニット300は、シャッター303、シャッターチャージ機構304、シャッター制御回路305、撮像素子306、撮像素子インターフェース回路(以下「撮像素子I/F回路」という)307、画像処理コントローラ308、記録メディア309、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)310、フラッシュROM(FLASH ROM(Read Only Memory))311、外部出力端子312、液晶モニター313、電子ビューファインダー314、撮像ステージ315、撮像ステージ駆動回路316、姿勢変化検出部317、防振制御回路318、ストロボ319、ストロボ駆動回路320、電源回路321、電池322、無線回路323、動作表示部324、カメラ操作SW(switch)325、EEPROM326、及びBCPU327を含む。
【0039】
シャッター303は、先幕3031及び後幕3032の開閉動作を行うことにより、撮像素子306の撮像面を露光状態又は遮光状態にする。シャッター303は、例えばフォーカルプレーンシャッターである。
【0040】
シャッターチャージ機構304は、BCPU327の制御の下、シャッター303の先幕3031と後幕3032を駆動するバネをチャージする。
シャッター制御回路305は、BCPU327の制御の下、シャッター303の動作(先幕3031と後幕3032の動作)を制御する。
【0041】
撮像素子306は、撮像面に結像された被写体像を電気信号に変換する。すなわち、被写体像を撮像する。撮像素子306は、例えばCCD(charge coupled device)又はCMOS(complementary metal oxide semiconductor)等のイメージセンサである。
【0042】
撮像素子I/F回路307は、BCPU327の制御の下、撮像素子306の動作を制御すると共に、撮像素子306から出力される画像信号を画像処理コントローラ308へ出力する。
【0043】
画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、撮像素子306から出力された画像信号に対して各種の画像処理(γ補正、色変換、デモザイキング等)を施して画像(画像データ)を生成する。例えば、ライブビュー用に適した画像処理を施してライブビュー用の画像を生成したり、記録用に適した画像処理を施して記録用の画像を生成したりする。なお、ライブビュー用に適した画像処理や記録用に適した画像処理を現像処理ともいう。また、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、複数の画像(撮像素子306から出力された画像信号に応じた画像)を用いて合成画像(合成画像データ)を生成する。また、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、生成した合成画像に対し、ライブビュー用に適した画像処理を施してライブビュー用の画像を生成したり、記録用に適した画像処理を施して記録用の画像を生成したりする。また、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、記録メディア309に記録された画像データに対して伸張処理を含む画像処理を施して再生用の画像(画像データ)を生成する。なお、画像処理コントローラ308は、ASICやFPGA等の専用回路により構成されてもよいし、プロセッサ(例えばCPU)を含んで構成されてもよい。
【0044】
記録メディア309は、ボディユニット300に対して着脱自在なSDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の不揮発性の記録媒体である。なお、記録メディア309は、ボディユニット300に内蔵された(固定の)ハードディスクや半導体メモリ等でもよい。記録メディア309は、例えば、画像処理コントローラ308により生成された画像を記録する。
【0045】
SDRAM310は、画像処理コントローラ308のワークエリアとして使用され、例えば、画像処理コントローラ308による処理中の画像(画像データ)が一時的に格納される。
【0046】
フラッシュROM311は、画像処理コントローラ308による画像処理に必要な各種パラメータ等を記憶する。なお、画像処理コントローラ308がプロセッサを含んで構成される場合は、フラッシュROM311が、そのプロセッサにより実行されるプログラムや、そのプログラムの実行に必要なデータ等を記憶するようにしてもよい。
【0047】
外部出力端子312は、ケーブルを介して外部装置と接続され、例えば、画像処理コントローラ308により生成された画像を外部装置へ出力する。
液晶モニター313は、画像処理コントローラ308により生成された画像や各種情報等を表示する。
【0048】
電子ビューファインダー314は、液晶モニター313と同様に、画像処理コントローラ308により生成された画像や各種情報等を表示する。
撮像ステージ315は、撮像素子306を撮像面に平行な方向へ移動させると共に、撮像素子306を、撮像面に直交する軸を回転軸として回転させる駆動機構である。撮像ステージ315は、撮像素子306を平行移動及び回転させるための複数のアクチュエータ(例えばVCM(Voice Coil Motor))を含んで構成される。
【0049】
撮像ステージ駆動回路316は、BCPU327及び防振制御回路318の制御の下、撮像ステージ315を駆動する。
姿勢変化検出部317は、カメラ100の姿勢変化を検出する。姿勢変化検出部317は、Y方向Gセンサ3171、X方向Gセンサ3172、ピッチジャイロセンサ(以下「ピッチジャイロ」という)3173、ヨージャイロセンサ(以下「ヨージャイロ」という)3174、ロールジャイロセンサ(以下「ロールジャイロ」という)3175を含む。なお、本実施形態では、撮影レンズ203の光軸方向をZ方向とし、その光軸方向に直交し且つ互いに直交する2つの方向(水平方向及び垂直方向)をX方向及びY方向とする。
【0050】
Y方向Gセンサ3171は、カメラ100のY方向の加速度を検出する。
X方向Gセンサ3172は、カメラ100のX方向の加速度を検出する。
ピッチジャイロ3173は、カメラ100のピッチ方向の回転角速度(X方向の軸を回転軸とするカメラ100の回転角速度)を検出する。
【0051】
ヨージャイロ3174は、カメラ100のヨー方向の回転角速度(Y方向の軸を回転軸とするカメラ100の回転角速度)を検出する。
ロールジャイロ3175は、カメラ100のロール方向の回転角速度(Z方向の軸を回転軸とするカメラ100の回転角速度)を検出する。
【0052】
防振制御回路318は、BCPU327の制御の下、姿勢変化検出部317の検出結果(Y方向Gセンサ3171、X方向Gセンサ3172、ピッチジャイロ3173、ヨージャイロ3174、ロールジャイロ3175の各検出結果)に基づいて、撮像素子306の撮像面に結像されている被写体像の像ぶれを打ち消す方向に撮像素子306を移動させるように、撮像ステージ駆動回路316を制御する。
【0053】
ストロボ319は、シャッター303の動作(露光動作)に同期して発光する。ストロボ319は、光源として、例えばキセノンランプ又はLED(Light Emitting Diode)を含む。
【0054】
ストロボ駆動回路320は、BCPU327の制御の下、ストロボ319を駆動して発光させる。
電源回路321は、BCPU327の制御の下、電池322の電圧を、カメラ100の各部(各回路)が必要とする電圧に変換して供給する。
【0055】
無線回路323は、BCPU327の制御の下、図示しない外部装置と無線通信を行い、例えば、画像処理コントローラ308により生成された画像を外部装置へ出力する。
【0056】
動作表示部324は、カメラ100の動作状態をユーザに通知するためのLEDを備え、BCPU327の制御の下、カメラ100の動作状態に応じてLEDを点灯又は消灯させる。
【0057】
カメラ操作SW325は、カメラ100の電源をオン状態又はオフ状態へ切り換えるための指示入力を受け付ける電源スイッチ、撮影指示入力を受け付けるレリーズスイッチ、動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モード、又は再生モードへ切り換えるための指示入力を受け付けるモード切換スイッチ、メニュー画面を表示する指示入力を受け付けるメニュースイッチ(メニューボタン)、メニュー画面上の項目を選択する指示入力を受け付ける選択スイッチ(選択ボタン)、選択された項目を確定する指示入力を受け付ける確定スイッチ(確定ボタン)等の各種スイッチを備える。メニュー画面は、液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に表示される。例えば、撮影時の撮影条件(シャッタースピードや露出等)は、メニュースイッチ、選択スイッチ、及び確定スイッチの操作により、メニュー画面から入力、設定が可能である。なお、撮影時のシャッタースピードは、撮影時の露光時間に対応する。
【0058】
EEPROM326は、カメラ100の動作を制御するプログラムや、そのプログラムの実行に必要なデータ等を記憶する。
BCPU327は、プロセッサ(例えばCPU)を含み、EEPROM326に記憶されたプログラムを実行することにより、ボディ側通信コネクタ302を介してLCPU208と通信を行うと共に、カメラ100の各部を制御してカメラ100の全体動作を制御する。なお、BCPU327は、例えば、ASIC又はFPGA等の専用回路により構成されてもよい。
【0059】
次に、カメラ100において実行される処理について説明する。
カメラ100において実行される処理は、BCPU327の制御の下に行われる。
図2は、カメラ100において実行されるメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0060】
図2に示したように、メイン処理では、まずS201において、BCPU327は、カメラ操作SW325の電源スイッチ(電源SW)により、カメラ100の電源がオン(ON)状態にされたか否かを判定する。
【0061】
S201の判定結果がNOの場合は、S201の判定を繰り返す。
一方、S201の判定結果がYESの場合、S202において、BCPU327は、カメラ初期化処理を行う。この処理では、例えば、レンズユニット200に関する情報をLCPU208から取得する等の処理が行われる。
【0062】
S203において、BCPU327は、設定されている動作モードが、静止画撮影モード、動画撮影モード、及び再生モードのいずれであるかを判定する。なお、動作モードの切り換えは、カメラ操作SW325のモード切換スイッチにより行われる。
【0063】
S203の判定結果が静止画撮影モードである場合、S204において、BCPU327は、静止画撮影待機動作処理を行う。詳細は、
図3を用いて後述する。
S204の処理中において静止画撮影指示が為されると、S205において、BCPU327は、静止画撮影動作処理を行う。この処理では、設定されている撮影条件(シャッタースピード、露出等)に従って被写体の静止画を撮影し、その静止画を記録メディア309に記録する、という静止画撮影動作を行うための処理が行われる。
【0064】
S206において、BCPU327は、静止画撮影動作が終了したか否かを判定する。
S206の判定結果がNOの場合は、S206の判定を繰り返す。
一方、S206の判定結果がYESの場合は、処理がS212へ進む。
【0065】
S203の判定結果が動画撮影モードである場合、S207において、BCPU327は、動画撮影待機動作処理を行う。本実施形態では、被写体像を撮像して液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に表示する、という動作を繰り返すための処理が行われる。
【0066】
S207の処理中において動画撮影開始指示が為されと、S208において、BCPU327は、動画撮影動作処理を行う。本実施形態では、動画撮影終了指示が為されるまで、設定されている撮影条件(シャッタースピード、露出等)に従って被写体の動画を撮影し、その動画を記録メディア309に記録する、という動画撮影動作を行うための処理が行われる。
【0067】
S209において、BCPU327は、動画撮影動作が終了したか否かを判定する。
S209の判定結果がNOの場合は、S209の判定を繰り返す。
一方、S209の判定結果がYESの場合は、処理がS212へ進む。
【0068】
S203の判定結果が再生モードである場合、S210において、BCPU327は、再生モード動作処理を行う。この処理では、例えば、記録メディア309に記録されている画像データを液晶モニター313に表示する、という再生モード動作を行うための処理が行われる。
【0069】
S211において、BCPU327は、再生モード動作が終了したか否かを判定する。
S211の判定結果がNOの場合は、S211の判定を繰り返す。
一方、S211の判定結果がYESの場合は、処理がS212へ進む。
【0070】
S212において、BCPU327は、カメラ操作SW325の電源スイッチにより、カメラ100の電源がオフ(OFF)状態にされたか否かを判定する。
S212の判定結果がNoの場合は、処理がS203へ戻る。
【0071】
一方、S212の判定結果がYESの場合、S213において、BCPU327は、終了処理を行い、そして
図2に示したメイン処理が終了する。
図3は、静止画撮影待機動作処理(S204)の流れを示すフローチャートである。
【0072】
図3に示したように、静止画撮影待機動作処理では、まずS301において、BCPU327は、初期化処理を行う。この処理では、SDRAM310をクリアする処理(バッファクリア処理)等が行われる。
【0073】
S302において、BCPU327は、ライブビュー用の撮像素子駆動処理を開始する。ライブビュー用の撮像素子駆動処理とは、ライブビュー用のフレームレートに従って、被写体像の撮像及び画像信号の出力を繰り返す処理のことである。
【0074】
S303において、撮像素子I/F回路307は、BCPU327の制御の下、撮像素子306から1フレーム分の画像信号を読み出して画像処理コントローラ308へ出力する。これは、撮像素子I/F回路307が、撮像素子306から出力された1フレーム分の画像信号を画像処理コントローラ308へ出力することでもある。
【0075】
S304において、BCPU327は、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているか否かを判定する。なお、長秒時ライブビュー機能とは、撮影時のシャッタースピードとして長秒時(低速)のシャッタースピードが設定されていたとしても、撮影前において、撮影時シャッタースピードによる効果を確認することができると共にフレーミングに支障をきたすことなく適切なタイミングで撮影することができるようにした機能である。ここで想定される長秒時のシャッタースピードは、ライブビュー用のフレームレートに対応するシャッタースピードよりも低速のシャッタースピードである。例えば、ライブビュー用のフレームレートが120フレーム/秒であるとすると、想定される長秒時シャッタースピードは、1/120よりも低速なシャッタースピードとなる。長秒時ライブビュー機能のオン又はオフは、カメラ操作SW325のメニュースイッチ、選択スイッチ、及び確定スイッチによりメニュー画面から設定することができる。なお、この機能のオン又はオフは、メニュー画面から設定されるのではなく、専用のスイッチを用いて設定されるようにしてもよい。この場合は、カメラ操作SW325が、長秒時ライブビュー機能のオン又はオフを選択するための指示入力を受け付けるスイッチ(ボタン)を備えるようにしてもよい。あるいは、そのボタンの押下時のみ、もしくは、レリーズスイッチ(レリーズボタン)の半押下時のみ、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されるようにしてもよい。
【0076】
S304の判定結果がNOの場合は、処理がS308へ進む。
一方、S304の判定結果がYESの場合、S305において、BCPU327は、後述するS307において使用される合成枚数を算出する。合成枚数は、例えば、撮像素子306の1回(1フレーム)の露光時間を、1/(ライブビュー用のフレームレート)とすると、(設定されている撮影時シャッタースピード)/(1/(ライブビュー用のフレームレート))により算出される。例えば、設定されている撮影時シャッタースピードが1/15秒、ライブビュー用のフレームレートが120フレーム/秒であるとすると、(1/15)/(1/120)=8により、合成枚数が8となる。但し、このような算出方法では、算出結果の値が小数点以下を含む場合があり、必ずしも整数値にはならない。そこで、算出結果の値が小数点以下を含む場合は、小数点以下を切り捨て、切り上げ、又は四捨五入する等して、算出結果の値が整数値にされる。あるいは、算出結果の値が整数値になるように、ライブビュー用のフレームレートを変更するようにしてもよい。
【0077】
S306において、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、S303で撮像素子306から読み出された画像信号に応じた画像を、SDRAM310に格納する、という画像バッファリングを行う。このときにSDRAM310に格納された画像を、以下、バッファリング画像という。
【0078】
S307において、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、SDRAM310に格納されている合成枚数分(S305で算出された合成枚数分)のバッファリング画像を用いて、設定されている撮影時シャッタースピードに対応する露光時間で露光された画像相当の画像(擬似的にシャッタースピードを撮影時シャッタースピードまで延ばした場合の画像)となる合成画像を生成する、という画像合成処理を行う。但し、合成枚数分のバッファリング画像がSDRAM310に格納されていない場合、又は、S305で算出された合成枚数が1以下の場合は、合成画像の生成を行わず、処理がS308へ進む。S307において合成画像の生成が行われる場合、合成画像の生成に用いられる合成枚数分のバッファリング画像は、SDRAM310に最後に格納されたバッファリング画像をi番目に格納されたバッファリング画像とし、S305で算出された合成枚数をNとすると、i−N+1番目からi番目までに格納されたN個のバッファリング画像となる。また、合成画像の生成は、合成枚数分のバッファリング画像を累積加算して累積加算画像を生成し、これにゲイン値を乗算することによって行われる。ここで、合成枚数分のバッファリング画像を累積加算するとは、対応する画素毎に、各バッファリング画像の画素の画素値を累積加算することをいう。また、累積加算画像にゲイン値を乗算するとは、累積加算画像の各画素の画素値にゲイン値を乗算することをいう。ゲイン値は、任意の実数であり、例えば、1又は1/合成枚数により算出される。ゲイン値を1とした場合は、合成画像が、合成枚数分のバッファリング画像の累積加算画像(単純加算画像)となる。ゲイン値を1/合成枚数とした場合は、合成画像が、合成枚数分のバッファリング画像の累積加算平均画像となる。
【0079】
S308において、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、現像処理を行う。より詳しくは、S307の後のS308では、S307で生成された合成画像に対して現像処理を行う。但し、S307で合成画像の生成が行われていない場合には、S306でSDRAM310に最後に格納されたバッファリング画像に対して現像処理を行う。一方、S304の判定結果がNOである場合のS308では、S303で読み出された画像信号に応じた画像に対して現像処理を行う。なお、S308で現像処理が行われた画像をライブビュー画像ともいう。
【0080】
S309において、BCPU327は、S308で現像処理が行われた画像を、液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に表示する、或いは、液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に表示されている画像を、S308で現像処理が行われた画像へ置き換える、というライブビュー更新処理を行う。なお、S308で現像処理が行われた画像の表示先(出力先)は、液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に限らず、外部表示装置であってもよい。この場合、その外部表示装置は、外部出力端子312に接続された外部表示装置であってもよいし、無線回路323を介して無線接続された外部表示装置であってもよい。
【0081】
S310において、BCPU327は、静止画撮影指示が為されたか否かを判定する。なお、静止画撮影指示は、レリーズスイッチにより行うことができる。
S310の判定結果がNOの場合は、処理がS303へ戻る。
【0082】
一方、S310の判定結果がYESの場合、S311において、BCPU327は、S302で開始したライブビュー用の撮像素子駆動処理を終了し、
図3に示した静止画撮影待機動作処理を終了する。
【0083】
なお、
図3に示した静止画撮影待機動作処理の実行中において、合成画像の生成を行う画像合成処理(S307)が繰り返し行われる場合は、毎回、合成枚数分のバッファリング画像の累積加算が行われることになるため、合成枚数の値が大きい場合の累積加算に係る処理負荷が大きくなってしまう。そこで、このような処理負荷を軽減する観点から、2回目以降の合成画像の生成が行われる画像合成処理(S307)では、例えば、
図4に示したフローチャートに従って合成画像の生成が行われてもよい。
【0084】
図4は、2回目以降の合成画像の生成が行われる画像合成処理(S307)の流れを示すフローチャートである。
但し、
図4に示した画像合成処理は、
図3のS305で算出された合成枚数が、前回に算出された合成枚数と同じ場合、前回に算出された合成枚数よりも1つ少ない場合、又は、前回に算出された合成枚数よりも1つ多い場合に行われる処理を示している。また、
図4に示した画像合成処理の開始時には、最初に合成画像が生成されたときの累積加算画像がSDRAM310に格納されているものとする。
【0085】
図4に示した画像合成処理では、まずS401において、BCPU327は、
図3のS305で算出された合成枚数が前回に算出された合成枚数よりも増加したか否かを判定する。
【0086】
S401の判定結果がYESの場合(合成枚数が1つ増加した場合)は、処理がS403へ進む。
一方、S401の判定結果がNOの場合(合成枚数が同じ又は1つ減少した場合)、S402において、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、画像減算処理を行う。この処理では、
図3のS305で算出された合成枚数が前回に算出された合成枚数と同じであった場合は、SDRAM310に格納されている累積加算画像から、その累積加算画像に含まれる最古のバッファリング画像成分に対応するバッファリング画像を減算して、SDRAM310に格納されている累積加算画像を更新する。一方、
図3のS305で算出された合成枚数が前回に算出された合成枚数よりも1つ少なかった場合は、SDRAM310に格納されている累積加算画像から、その累積加算画像に含まれる最古のバッファリング画像成分と2番目に古いバッファリング画像成分とに対応する2つのバッファリング画像を減算して、SDRAM310に格納されている累積加算画像を更新する。なお、累積加算画像からバッファリング画像を減算するとは、対応する画素毎に、累積加算画像の画素の画素値からバッファリング画像の画素の画素値を減算することをいう。
【0087】
S403において、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、画像加算処理を行う。この処理では、SDRAM310に格納されている累積加算画像に対し、SDRAM310に格納されている最新のバッファリング画像(SDRAM310に最後に格納されたバッファリング画像)を累積加算して、SDRAM310に格納されている累積加算画像を更新する。なお、累積加算画像にバッファリング画像を累積加算するとは、対応する画素毎に、累積加算画像の画素の画素値にバッファリング画像の画素の画素値を累積加算することをいう。
【0088】
S404において、BCPU327は、ゲイン値を算出する。ゲイン値は、1/合成枚数により算出される。なお、ゲイン値を1とする場合は、算出されるゲイン値が1とされる。
【0089】
S405において、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、SDRAM310に格納されている累積加算画像に対し、S405で算出されたゲイン値を印加(乗算)する。このS405の処理結果である画像が、生成された合成画像となる。
【0090】
S405が終了すると、
図4に示した画像合成処理が終了する。
このような
図4に示した画像合成処理によれば、合成画像を生成する画像合成処理(S307)が繰り返し行われる場合において、毎回、合成枚数分のバッファリング画像の累積加算を行う必要がなく、2回目以降は、差分となるバッファリング画像の減算及び加算、又は、差分となるバッファリング画像の加算のみでよいので、処理負荷を軽減することができる。
【0091】
図5は、
図4に示した画像合成処理を示す処理ブロック図である。
図5に示した処理ブロック図では、
図4のS401の判定結果に応じて、SDRAM310に格納されているバッファリング画像及び累積加算画像に基づいて加減算処理(S501)が行われ、そして、ゲイン算出・印加処理(S502)が行われて、合成画像が生成される。加減算処理(S501)は、
図4のS402及びS403の処理に対応する。ゲイン算出・印加処理(S502)は、
図4のS404及びS405の処理に対応する。
【0092】
図6は、合成枚数が変化しない場合(S401の判定結果がNOの場合)の加減算処理(S501)を示す処理ブロック図である。
図6に示したように、合成枚数が変化しない場合の加減算処理では、SDRAM310に格納されている累積加算画像から、当該累積加算画像に含まれる最古のバッファリング画像成分に対応するバッファリング画像(過去バッファリング画像)を減算する、という減算処理(S601)が行われる。そして、その処理結果である累積加算画像に対し、SDRAM310に格納されている最新のバッファリング画像(SDRAM310に最後に格納されたバッファリング画像)を累積加算する、という加算処理(S602)が行われて、SDRAM310に格納されている累積加算画像が更新される。
【0093】
この場合において、合成枚数をNとし、最新のバッファリング画像をIm(i)とし、更新後の累積加算画像をS_Im(i)とし、更新前の累積加算画像をS_Im(i−1)とすると、更新後の累積加算画像S_Im(i)は、次式により求められる。
【0094】
S_Im(i)=S_Im(i−1)−Im(i−N)+Im(i)
ここで、Im(i−N)は、更新前の累積加算画像S_Im(i−1)に含まれる最古のバッファリング画像成分に対応するバッファリング画像(過去バッファリング画像)である。
【0095】
図7は、合成枚数が1つ増加した場合(S401の判定結果がYESの場合)の加減算処理(S501)を示す処理ブロック図である。
図7に示したように、合成枚数が1つ増加した場合の加減算処理では、SDRAM310に格納されている累積加算画像に対し、SDRAM310に格納されている最新のバッファリング画像(SDRAM310に最後に格納されたバッファリング画像)を累積加算する、という加算処理(S701)が行われて、SDRAM310に格納されている累積加算画像が更新される。
【0096】
この場合において、合成枚数がNからN+1へ増加したとし、最新のバッファリング画像をIm(i)とし、更新後の累積加算画像をS_Im(i)とし、更新前の累積加算画像をS_Im(i−1)とすると、更新後の累積加算画像S_Im(i)は、次式により求められる。
【0097】
S_Im(i)=S_Im(i−1)+Im(i)
図8は、合成枚数が1つ減少した場合(S401の判定結果がYESの場合)の加減算処理(S501)を示す処理ブロック図である。
【0098】
図8に示したように、合成枚数が1つ減少した場合の加減算処理では、SDRAM310に格納されている累積加算画像から、当該累積加算画像に含まれる最古のバッファリング画像成分と2番目に古いバッファリング画像成分に対応する2つのバッファリング画像(過去バッファリング画像)を減算する、という減算処理(S801)が行われる。そして、その処理結果である累積加算画像に対し、SDRAM310に格納されている最新のバッファリング画像(SDRAM310に最後に格納されたバッファリング画像)を累積加算する、という加算処理(S802)が行われて、SDRAM310に格納されている累積加算画像が更新される。
【0099】
この場合において、合成枚数がNからN−1へ減少したとし、最新のバッファリング画像をIm(i)とし、更新後の累積加算画像をS_Im(i)とし、更新前の累積加算画像をS_Im(i−1)とすると、更新後の累積加算画像S_Im(i)は、次式により求められる。
【0100】
S_Im(i)=S_Im(i−1)−Im(i−N)−Im(i−N+1)+Im(i)
ここで、Im(i−N)とIm(i−N+1)は、更新前の累積加算画像S_Im(i−1)に含まれる最古のバッファリング画像成分と2番目に古いバッファリング画像成分に対応する2つのバッファリング画像(過去バッファリング画像)である。
【0101】
図9は、
図3に示した静止画撮影待機動作処理に従って行われるライブビュー動作のタイミングチャートである。但し、このライブビュー動作は、
図3に示した静止画撮影待機動作処理において画像合成処理(S307)が繰り返し行われているときの動作を示している。
【0102】
図9に示したように、このライブビュー動作では、ライブビュー用のフレームレートに応じた垂直同期信号(VD)の立ち上がりに同期して、ライブビュー用のフレームレートに対応する露光時間の露光(撮像)及び画像信号の出力が行われ、続いて、画像合成処理、現像処理が行われて、その処理結果である画像(ライブビュー画像)が表示(ライブビュー表示)される、といった一連の処理が繰り返し行われる。
【0103】
図10は、
図3に示した静止画撮影待機動作処理の実行中における、撮像フレームと合成フレームの関係を示す概念図である。但し、ここでは、静止画撮影待機動作処理の実行中において、合成枚数に変化が無いとし、合成画像を生成する画像合成処理(S307)が繰り返し行われているとする。また、ライブビュー用のフレームレートが120フレーム/秒であるとし、撮影時シャッタースピードとして1/15秒が設定されているとする。この場合は、撮像素子306の1回(1フレームの)の露光時間を1/120秒とすると、(1/15)/(1/120)=8により、合成枚数が8となる。
【0104】
図10に示したように、この場合は、合成枚数が8となるので、8枚の撮像フレーム画像(バッファリング画像)を用いて表示フレーム画像の生成が行われる。すなわち、8つのフレームを合成した合成フレームにおいて露光された8つの撮像フレーム画像を用いて、表示フレーム画像の生成が行われる。なお、表示フレーム画像は、
図3のS308の処理結果となる画像である。
【0105】
例えば、Nフレーム目の表示フレーム画像は、N−7フレーム目からNフレーム目までのフレームを合成した合成フレームにおいて露光された8つの撮像フレーム画像を用いて生成、表示され、N+1フレーム目の表示フレーム画像は、N−6フレーム目からN+1フレーム目までのフレームを合成した合成フレームにおいて露光された8つの撮像フレーム画像を用いて生成、表示され、というように合成するフレームをずらしながら、表示フレーム画像の更新が行われる。
【0106】
図11は、
図10に示した概念図において、画像合成処理(S307)として
図4に示した画像合成処理が行われているときの概念図である。但し、ここでは、ゲイン値を1とする。
【0107】
図11に示したように、この場合は、直前の表示フレーム画像から最古の撮像フレーム画像を減算すると共に最新の撮像フレーム画像を加算することによって、表示フレーム画像の生成が行われる。例えば、N+1フレーム目の表示フレーム画像は、直前の(Nフレーム目の)表示フレーム画像から最古の(N−7フレーム目の)撮像フレーム画像を減算すると共に最新の(N+1フレーム目の)撮像フレーム画像を加算することによって、生成される。
【0108】
図12は、
図3に示した静止画撮影待機動作処理の実行中において、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されたとき及びオフに設定されたときの、撮像フレームと合成フレームの関係を示す概念図である。但し、ここでは、静止画撮影待機動作処理の実行中において、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されてからオフに設定されるまでの間は、合成枚数に変化が無いとし、画像合成処理(S307)が繰り返し行われるとする。また、このときの合成枚数を4とする。
【0109】
図12に示したように、この場合は、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されている間は、通常のライブビュー動作(S304の判定結果がNOの場合の動作)が行われる。そして、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されると、その時点(開始トリガー)の後、4つ(合成枚数分)の撮像フレーム画像が揃ったところで、その4つの撮像フレーム画像(N+2フレーム目からN+5フレーム目までの合成フレームにおいて露光された4つの撮像フレーム画像)を用いて表示フレーム画像の生成、表示が行われる。なお、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されてから4つの撮像フレーム画像が揃う前までの間は、通常のライブビュー動作と同じ動作が行われる。その後、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されている間は、
図10に示したものと同様に、合成するフレームをずらしながら、表示フレーム画像の更新が行われる。そして、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されると、その時点(終了トリガー)の後、速やかに通常のライブビュー動作に戻る。
【0110】
図13は、
図12に示した概念図において、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されたときの動作及びオフに設定されたときの動作を変形したときの概念図である。
図13に示したように、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されてから合成枚数分の撮像フレーム画像が揃う前までの間は、1フレーム毎に、合成する撮像フレーム画像数を1つずつ増加させながら合成画像となる表示フレーム画像の生成を行うようにしてもよい。また、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されたときは、1フレーム毎に、合成する撮像フレーム画像数を1つずつ減少させながら合成画像となる表示フレーム画像の生成を行うようにしてもよい。
【0111】
あるいは、
図13の概念図に示した動作と
図12に示した概念図の動作とを組み合わせるようにしてもよい。
図14は、
図3に示した静止画撮影待機動作処理の実行中において、撮影時シャッタースピードが、より低速に変更されたときの、撮像フレームと合成フレームの関係を示す概念図である。但し、ここでは、静止画撮影待機動作処理の実行中において、画像合成処理(S307)が繰り返し行われているとする。また、撮影時シャッタースピードが、より低速に変更されたことに伴って、合成枚数が4から8へ変更されたとする。
【0112】
図14に示したように、この場合は、シャッタースピードが変更された時点(合成枚数が4から8へ変更された時点)から、変更後の合成枚数分の撮像フレーム画像が揃う前までの間は、1フレーム毎に、合成する撮像フレーム画像数を1つずつ増加させながら合成画像となる表示フレーム画像の生成が行われる。
【0113】
また、図示はしないが、撮影時シャッタースピードが、より高速に変更され、それに伴って合成枚数が減少する方向に変更された場合には、シャッタースピードが変更された時点から、1フレーム毎に、合成する撮像フレーム画像数を、変更後の合成枚数になるまで1つずつ減少させながら合成画像となる表示フレーム画像の生成が行われる。
【0114】
なお、シャッタースピードが変更されたときは、SDRAM310をクリアし、変更後の合成枚数分の撮像フレーム画像が揃う前までの間は、1フレーム毎に、合成する撮像フレーム画像数を1つずつ増加させながら合成画像となる表示フレーム画像の生成が行われるようにしてもよい。
【0115】
以上のように、本実施形態によれば、設定されている撮影時シャッタースピードが低速であっても、撮影前において、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されていれば、ライブビュー用のフレームレートに応じた被写体像の撮像及び表示が維持されるようになり、ユーザは、撮影時シャッタースピードによる効果を確認することができると共にフレーミングに支障をきたすことなく適切なタイミングで撮影することができる。
【0116】
なお、本実施形態において、ライブビュー用のフレームレートは、動作可能な最大フレームレートであることが望ましい。しかしながら、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されている場合は、撮影時シャッタースピードとして低速のシャッタースピードが設定されていて、被写体の動きが少なくフレーム間の画像変化が少ない場合が多いため、ライブビュー用のフレームレートを少し低下させても、フレーミングに支障をきたしたり、適切な撮影タイミングを逃したり、といった程度の視覚的に大きな問題が生じる虞は無い。
【0117】
そこで、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されている場合は、ライブビュー用のフレームレートを少し低下させるようにしてもよい。例えば、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されているとき(通常時)のライブビュー動作では120フレーム/秒のフレームレートで表示更新するのに対し、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているときのライブビュー動作では30フレーム/秒のフレームレートで表示更新するようにしてもよい。これにより、使用されるメモリ容量やデータ転送量を抑制することができる等、実装上のメリットがある。
【0118】
あるいは、ライブビュー用のフレームレートを、設定されている撮影時シャッタースピードに応じて変化させるようにしてもよい。例えば、設定されている撮影時シャッタースピードが低速になるほど、ライブビュー用のフレームレートを低下させるようにしてもよい。また、この場合は、ライブビュー用のフレームレートに制限を加えてもよい。例えば、15フレーム/秒を、ライブビュー用のフレームレートの下限値としてもよい。これにより、フレームレートが極端に低下してライブビュー表示によるフレーミングや仕上がり確認に支障が出るのを防止することができる。
【0119】
また、本実施形態において、ライブビュー動作中の撮像時の各フレームの露光条件は、画像合成処理(S307)や現像処理(S308)の処理方法に応じてBCPU327により適切に設定される。
【0120】
例えば、画像合成処理における合成画像の生成方法として加算平均(累積加算平均)が用いられる場合は、画像合成処理の前後で画像の輝度が揃うため、適正露出を基準に露光条件が設定される。この場合は、ISO感度を上げて露光したとしても、加算平均によりランダムノイズを低減することができるメリットがある。
【0121】
また、例えば、画像合成処理における合成画像の生成方法として単純加算が用いられる場合は、画像合成処理の前後で画像の輝度がN倍(Nは合成画像の生成に用いられるバッファリング画像数)異なるため、適正露出の1/N(log
2N段アンダー)を基準に露光条件が設定される。この場合は、露出アンダーで露光が行われるため、画像の飽和部(諧調が飽和する領域)を正しく表現することができるメリットがある。さらに、例えば、現像処理においてゲイン調整を行うことで、自由度を持った露光条件の設定ができる。
【0122】
また、本実施形態において、ライブビュー動作中は、画像信号の読み出しが連続的に行われる為、電子シャッターが用いられる。電子シャッターは、撮像素子306が有する電子シャッター機能により実現され、BCPU327の制御の下、撮像素子I/F回路307により制御される。
【0123】
また、本実施形態において、ライブビュー動作中の各フレームの非露光時間が長いと、画像合成処理(S307)により生成される合成画像が、動体領域において違和感のある画像になってしまう虞がある。そこで、ライブビュー動作中の撮像時シャッタースピードは、合成画像の生成に用いられる複数のバッファリング画像が取得される複数のフレーム(合成フレーム)における各フレームの露光時間が不連続とならないように、上述のように1/(ライブビュー用のフレームレート)、又は、それにできるだけ近い値とされる。例えば、ライブビュー用のフレームレートが120フレーム/秒である場合は、ライブビュー動作中の撮像時シャッタースピードが1/120秒とされる。
【0124】
また、本実施形態において、設定されている撮影時シャッタースピードが、高速(1/(ライブビュー用のフレームレート)以上)である場合は、撮影時シャッタースピードを忠実に再現するために、撮像時シャッタースピードを、撮影時シャッタースピードに合わせてもよい。あるいは、撮影時シャッタースピードが高速である場合には、ライブビュー表示上のシャッタースピードによる見えの違いがほとんど無いため、ライブビュー表示の見易さを鑑みて、通常時のライブビュー動作と同様に撮像時シャッタースピードを制御してもよい。
【0125】
また、本実施形態において、画像合成処理(S307)では、合成画像を生成する際に、合成枚数分のバッファリング画像を累積加算した後にゲイン値を乗算する代わりに、合成枚数分の各バッファリング画像にゲイン値を乗算したものを累積加算するようにしてもよい。
【0126】
また、本実施形態において、画像合成処理(S307)では、合成枚数分のバッファリング画像を用いて、比較明合成や比較暗合成等の他の合成方法を実施することにより、合成画像の生成を行うようにしてもよい。これにより、意図的に異なる画像表現を得ることができる。あるいは、これらの複数の合成方法を組み合わせて、合成画像の生成を行うようにしてもよい。
<第2の実施形態>
【0127】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この説明では、第1の実施形態に対して異なる点のみを説明する。また、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0128】
図3に示した静止画撮影待機動作処理の実行中において、撮影時シャッタースピードとして低速のシャッタースピードが設定されていて、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されている場合は、画像合成処理(S307)において合成画像の生成に用いられる複数(合成枚数分)のバッファリング画像が取得される複数のフレーム(合成フレーム)における総露光期間中におけるカメラ100の姿勢変化が大きくなり易く、生成される合成画像に像ぶれが目立ち易くなる。合成画像に像ぶれが目立つと見栄えが悪くなり、ライブビュー表示によるフレーミングにも悪影響を及ぼす虞がある。また、フレーミングのためにカメラ100が大きく動かされた場合には、像ぶれが更に大きくなり、ライブビュー表示が更に認識しづらくなる。
【0129】
図15は、フレーミング時のカメラ100のぶれ量の時間的変化の一例を示す図である。
図15に示したように、フレーミングによりカメラアングルが変更されている間(アングル変更期間)は、カメラ100のぶれ量が多くなり、その後、カメラアングルが固定されると、ぶれ量が少なくなる。なお、
図15に示したぶれ量の単位は、degree/frameである。
【0130】
そこで、第2の実施形態では、このようなカメラ100の姿勢変化によってライブビュー表示によるフレーミングやライブビュー表示の認識がしづらくなるのを防止するために、静止画撮影待機動作処理(S204)として、
図16に示す処理が行われる。
【0131】
図16は、第2の実施形態に係る静止画撮影待機動作処理(S204)の流れを示すフローチャートである。
図16に示したように、第2の実施形態に係る静止画撮影待機動作処理では、
図3に示した静止画撮影待機動作処理に対して、S1601乃至S1604が、S301とS302の間に新たに追加されると共に、S1605及びS1606が、S304(判定結果がYESの場合)とS305の間に新たに追加されている。
【0132】
S1601においては、撮像ステージ駆動回路316が、BCPU327の制御の下、撮像ステージ315を中立位置へ移動させる。
S1602において、BCPU327は、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているか否かを判定する。
【0133】
S1602の判定結果がYESの場合、S1603において、BCPU327は、手ぶれ補正駆動処理を開始する。この手ぶれ補正駆動処理では、防振制御回路318が、BCPU327の制御の下、姿勢変化検出部317の検出結果(Y方向Gセンサ3171、X方向Gセンサ3172、ピッチジャイロ3173、ヨージャイロ3174、ロールジャイロ3175の各検出結果)に基づいて、撮像素子306の撮像面に結像されている被写体像の像ぶれを打ち消す方向に撮像素子306を移動させるように、撮像ステージ駆動回路316を制御する。これにより、手ぶれ補正が行われる。
【0134】
なお、手ぶれ補正駆動処理では、画像処理コントローラ308が、BCPU327の制御の下、S303で読み出される画像信号に応じた画像からの画像切り出し位置を、姿勢変化検出部317の検出結果に基づいて変更することによって像ぶれを補正する、という電子式手ぶれ補正処理により、手ぶれ補正が行われるようにしてもよい。
【0135】
一方、S1602の判定結果がNOの場合、S1604において、撮像ステージ駆動回路316は、BCPU327の制御の下、撮像ステージ315を中立位置に保持する。
S1603又はS1604の後は、処理がS302へ進む。
【0136】
また、S1605において、BCPU327は、ぶれ検出を行う。より詳しくは、BCPU327は、防振制御回路318を介して、姿勢変化検出部317の検出結果(Y方向Gセンサ3171、X方向Gセンサ3172、ピッチジャイロ3173、ヨージャイロ3174、ロールジャイロ3175の各検出結果)を取得する。
【0137】
S1606において、BCPU327は、姿勢変化検出部317の検出結果に基づいて、カメラ100のアングル変更時であるか否かを判定する。例えば、姿勢変化検出部317の検出結果が、所定の閾値範囲から外れていればアングル変更時であると判定され、所定の閾値範囲に含まれていればアングル変更時でないと判定される。
【0138】
S1606の判定結果がYESの場合、BCPU327は、SDRAM310をクリアし、処理がS308へ進む。但し、S1606の判定結果がYESの場合のS308では、S303で読み出された画像信号に応じた画像に対して現像処理が行われる。
【0139】
一方、S1606の判定結果がNOの場合には、処理がS305へ進む。
その他の処理については、
図3に示した静止画撮影待機動作処理と同じである。
図17は、
図16に示した静止画撮影待機動作処理の実行中において、カメラ100のアングル変更が行われたときの、撮像フレームと合成フレームの関係を示す概念図である。但し、ここでは、静止画撮影待機動作処理の実行中において、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているとする。また、合成枚数は4とし、合成枚数に変化は無いとする。
【0140】
図17に示したように、この場合は、カメラ100のアングル変更が開始する前までの間は、合成するフレームをずらしながら、4つ(合成枚数分)の撮像フレーム画像を用いて表示フレーム画像の生成、更新が行われる。そして、カメラ100のアングル変更が開始すると、SDRAM310がクリアされ、アングル変更が終了する前までの間は、通常のライブビュー動作(ライブビュー表示)が行われる。その後、カメラ100のアングル変更が終了すると、4つ(合成枚数分)の撮像フレーム画像が揃う前までの間は、1フレーム毎に、合成する撮像フレーム画像数を1つずつ増加させながら合成画像となる表示フレーム画像の生成、更新が行われる。そして、4つ(合成枚数分)の撮像フレーム画像が揃うと、以降は、合成するフレームをずらしながら、4つ(合成枚数分)の撮像フレーム画像を用いて表示フレーム画像の生成、更新が行われる。
【0141】
なお、
図17に示した概念図において、カメラ100のアングル変更が開始してから、そのアングル変更が終了するまでの間は、合成枚数を少なくして(この場合は4未満)、合成画像となる表示フレーム画像の生成を行うようにしてもよい。
【0142】
以上のように、第2の実施形態によれば、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されている場合には手ぶれ補正が行われるようになると共に、更にカメラ100のアングル変更が行われた場合には合成画像の生成が行われずに通常のライブビュー動作と同様の動作が行われるようになるので、ライブビュー表示によるフレーミングがしづらくなったり、ライブビュー表示の認識がしづらくなったりするのを防止することができる。
<第3の実施形態>
【0143】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。この説明では、第1の実施形態に対して異なる点のみを説明する。また、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0144】
図3に示した静止画撮影待機動作処理の実行中においては、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されているときのライブビュー表示(通常時のライブビュー表示)なのか、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているときのライブビュー表示なのか、すぐに認識できない場合がある。例えば、被写体に動体が含まれない場合や、設定されている撮影時シャッタースピードがあまり低速でない場合が挙げられる。
【0145】
そこで、第3の実施形態では、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されている場合には、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されていることを示す情報表示が行われるように、静止画撮影待機動作処理(S204)として、
図18に示す処理が行われる。
【0146】
図18は、第3の実施形態に係る静止画撮影待機動作処理(S204)の流れを示すフローチャートである。
図18に示したように、第3の実施形態に係る静止画撮影待機動作処理では、
図3に示した静止画撮影待機動作処理に対して、S1801が、S307とS308の間に新たに追加されている。
【0147】
S1801において、画像処理コントローラ308は、BCPU327の制御の下、S307で生成された合成画像に対して、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されていることを示す情報(アイコン、テキスト、合成枚数等の情報)を描画する。但し、S307で合成画像の生成が行われていない場合には、S306でSDRAM310に最後に格納されたバッファリング画像に対して、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されていることを示す情報を描画してもよいし、描画しなくてもよい。
【0148】
そして、S1801の後のS308においては、S1801で描画が行われた合成画像又はバッファリング画像に対して現像処理が行われる。
その他の処理については、
図3に示した静止画撮影待機動作処理と同じである。
【0149】
図19は、
図18に示した静止画撮影待機動作処理のS309で液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に表示された画像(ライブビュー画像)の一例を示す図である。
【0150】
図19において、左側の画像1901は、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されているときのS309において表示された画像(画像信号に応じた画像に現像処理が行われた画像)であり、右側の画像1902は、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているときのS309において表示された画像(合成画像に現像処理が行われた画像)である。長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているときに表示された画像1902には、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されていることを示すアイコン1903が表示される。これにより、例えば、表示された画像が、画像信号に応じた画像に現像処理が行われた画像であるのか、合成画像に現像処理が行われた画像であるのかを、判別可能となる。
【0151】
なお、本実施形態では、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されていることを、情報表示によりユーザに認識させるようにしているが、例えば、動作表示部324におけるLEDの点灯によりユーザに認識させるようにしてもよい。あるいは、カメラ100が音声出力装置を備え、音声によりユーザに認識させるようにしてもよい。もしくは、情報表示、LEDの点灯、及び音声のうちの2つ以上の組み合わせにより、ユーザに認識させるようにしてもよい。
【0152】
また、本実施形態では、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されているときに、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されていることを示す情報表示(アイコンやテキスト等の情報表示)を行うようにしてもよい。この場合は、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されていることを示す情報表示と区別可能な情報表示が行われる。
【0153】
また、
図3に示した静止画撮影待機動作処理の実行中においては、長秒時ライブビュー機能がオフからオンへ切り換えられた直後や、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているときにシャッタースピードが変更された直後等に、ライブビュー表示された画像が、設定されている撮影時シャッタースピード相当の画像と一致しない期間がある(例えば、
図12、
図13、及び
図14参照)。
【0154】
そこで、本実施形態では、そのような期間におけるユーザの誤認識を防止するために、上述の情報表示と共に、又は、上述の情報表示に代えて、ゲージ、ステータスバー、テキスト等の情報表示により、何秒のシャッタースピード相当の画像が表示されているかを示すようにしてもよい。あるいは、ライブビュー表示された画像と、設定されている撮影時シャッタースピード相当の画像との一致又は不一致を、アイコンやテキスト等による情報表示により、ユーザに認識させるようにしてもよい。
【0155】
図20は、液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に表示された画像(ライブビュー画像)の一例を示す図である。
図20に示した例では、長秒時ライブビュー機能がオフからオンへ切り換えられた直後や、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているときにシャッタースピードが変更された直後等に、ゲージ2001の表示により、表示されている画像が何秒のシャッタースピード相当の画像であるかを示すようにしている。なお、ゲージ2001は、相当するシャッタースピードに応じて上下するレベルインジケータ2002を有し、ゲージ2001の横には、図示しない目盛り(シャッタースピードの目盛り)が描画されている。
【0156】
以上のように、第3の実施形態によれば、ユーザは、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されているときのライブビュー表示なのか、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されているときのライブビュー表示なのかを判別することができる。また、ユーザは、長秒時ライブビュー機能をオフからオンへ切り換えた直後や、長秒時ライブビュー機能をオンに設定しているときにシャッタースピードを変更した直後等に、表示されているライブビュー画像が何秒のシャッタースピード相当の画像であるか、又は、ライブビュー表示された画像が、設定されている撮影時シャッタースピード相当の画像であるか等を判別することもできる。
<第4の実施形態>
【0157】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。この説明では、第1の実施形態に対して異なる点のみを説明する。また、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0158】
図21は、第4の実施形態に係る動画撮影待機動作処理(S207)の流れを示すフローチャートである。
図21に示した動画撮影待機動作処理の流れは、基本的に、
図3に示した静止画撮影待機動作処理の流れと同じである。
【0159】
図21に示した動画撮影待機動作処理において、S2101における処理は、
図3のS301における処理と同じである。
S2102において、BCPU327は、動画用の撮像駆動処理を開始する。本実施形態において、この動画用の撮像駆動処理は、
図3のS302で開始されるライブビュー用の撮像素子駆動処理と実質的に同じである。
【0160】
S2103乃至S2109における処理は、
図3のS303乃至S309における処理と同じである。なお、S2104では、長秒時動画であるか否かの判定が行われる。この判定では、長秒時ライブビュー機能がオンに設定されている場合は長秒時動画であると判定され、長秒時ライブビュー機能がオフに設定されている場合は長秒時動画でないと判定される。従って、S2104の判定は、実質的にS304の判定と同じである。
【0161】
S2110において、BCPU327は、動画撮影開始指示が為されたか否かを判定する。なお、動画撮影開始指示は、レリーズスイッチにより行うことができる。
S2110の判定結果がNOの場合は、処理がS2103へ戻る。
【0162】
一方、S2110の判定結果がYESの場合は、
図21に示した静止画撮影待機動作処理が終了する。
図22は、第4の実施形態に係る動画撮影動作処理(S208)の流れを示すフローチャートである。
【0163】
図22に示した動画撮影動作処理において、S2201乃至S2207における処理は、
図21のS2103乃至S2109における処理と同じである。
S2208において、画像処理コントローラ308が、BCPU327の制御の下、S2206で現像処理が行われた画像、又は、S2207で液晶モニター313又は電子ビューファインダー314に表示された画像を、動画用の画像(動画の1フレーム分の画像)として、記録メディア309に記録する。なお、動画用の画像の記録先(出力先)は、記録メディア309に限らず、外部記録装置であってもよい。この場合、その外部記録装置は、外部出力端子312に接続された外部記録装置であってもよいし、無線回路323を介して無線接続された外部記録装置であってもよい。
【0164】
S2209において、BCPU327は、動画撮影終了指示が為されたか否かを判定する。なお、動画撮影終了指示も、レリーズスイッチにより行うことができる。
S2209の判定結果がNOの場合は、処理がS2201へ戻る。
【0165】
一方、S2209の判定結果がYESの場合、S2210において、BCPU327は、S2102で開始した動画用の撮像素子駆動処理を終了し、
図22に示した動画撮影動作処理が終了する。
【0166】
なお、本実施形態において、S2109及びS2207で表示される画像(ライブビュー画像)のサイズとS2208で記録される動画用の画像のサイズが異なる場合に、それぞれを別々に生成するのは非効率である。そこで、
図21に示した動画撮影待機動作処理及び
図22に示した動画撮影動作処理において扱う画像のサイズを、記録される動画用の画像サイズに合わせ、S2109及びS2207においては、画像サイズを縮小させた画像を表示するようにしてもよい。あるいは、動画用の画像に高い解像度が求められていない場合には、
図21に示した動画撮影待機動作処理及び
図22に示した動画撮影動作処理において扱う画像のサイズを適度な画像サイズとし、S2109及びS2207においては、画像サイズを拡大(アップコンバート)させた画像を表示するようにしてもよい。なお、このような画像サイズの縮小又は拡大は、例えば、現像処理(S2108及びS2206)の中で行われる。
【0167】
以上のように、第4の実施形態によれば、動画撮影待機動作中においてはライブビュー表示を行わせ、動画撮影動作中においてはライブビュー表示と共に動画記録(又は外部装置への動画出力)を行わせることができる。
【0168】
以上、本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、様々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素のいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。