(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
折り線を介して連設される4枚の側板と、該側板のうち対向する一対の側板の下辺に延設される底板と、他の一対の側板の下辺に延設される底フラップとを有する箱材の組立を行う箱組立装置であって、
前記箱材を保持する保持機構と、前記箱材の底フラップを内側に折り曲げる折り曲げ機構と、前記保持機構および前記折り曲げ機構が取り付けられたロボットアームと、を有するロボット本体と、
前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、
固定的に設置される第1治具と、
前記第1治具に対向して、固定的に設置される第2治具と、
を備え、
前記保持機構により、折り畳まれた状態の前記箱材を筒状に展開した状態で保持しながら、前記底板の一方を、前記第1治具に当接させて、当該底板の一方を内側に折り曲げ、
前記折り曲げ機構により、前記底板の一方に重ねるように前記底フラップを内側に折り曲げ、
前記保持機構により、前記箱材を保持しながら、前記底板の他方を、前記第2治具に当接させて、前記底フラップに重ねるように当該底板の他方を内側に折り曲げることにより、前記底板を互いに係合させる、箱組立装置。
箱組立装置により、折り線を介して連設される4枚の側板と、該側板のうち対向する一対の側板の下辺に延設される底板と、他の一対の側板の下辺に延設される底フラップとを有する箱材の組立を行う箱組立方法であって、
前記箱組立装置は、前記箱材を保持する保持機構と、前記箱材の底フラップを内側に折り曲げる折り曲げ機構と、前記保持機構および前記折り曲げ機構が取り付けられたロボットアームと、を有するロボット本体と、前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、固定的に設置される第1治具と、前記第1治具に対向して、固定的に設置される第2治具と、を備え、
前記保持機構により、折り畳まれた状態の前記箱材を筒状に展開した状態で保持しながら、前記底板の一方を、前記第1治具に当接させて、当該底板の一方を内側に折り曲げるステップと、
前記折り曲げ機構により、前記底板の一方に重ねるように前記底フラップを内側に折り曲げるステップと、
前記保持機構により、前記箱材を保持しながら、前記底板の他方を、前記第2治具に当接させて、前記底フラップに重ねるように当該底板の他方を内側且つ上方に折り曲げることにより、前記底板を互いに係合させるステップと、を含む、箱組立方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来技術では、箱の底部を形成する際に、折り曲げられたフラップ同士の合わせ目を接合するため、複雑な処理が要求される。
【0005】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、簡易に箱を組み立てることができる箱組立装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のある形態に係る箱組立装置は、折り線を介して連設される4枚の側板と、該側板のうち対向する一対の側板の下辺に延設される底板と、他の一対の側板の下辺に延設される底フラップとを有する箱材の組立を行う箱組立装置であって、前記箱材を保持する保持機構と、前記箱材の底フラップを内側に折り曲げる折り曲げ機構と、前記保持機構および前記折り曲げ機構が取り付けられたロボットアームと、を有するロボット本体と、前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、固定的に設置される第1治具と、前記第1治具に対向して、固定的に設置される第2治具と、を備え、前記保持機構により、折り畳まれた状態の前記箱材を筒状に展開した状態で保持しながら、前記底板の一方を、前記第1治具に当接させて、当該底板の一方を内側に折り曲げ、前記折り曲げ機構により、前記底板の一方に重ねるように前記底フラップを内側に折り曲げ、前記保持機構により、前記箱材を保持しながら、前記底板の他方を、前記第2治具に当接させて、前記底フラップに重ねるように当該底板の他方を内側に折り曲げることにより、前記底板を互いに係合させる。
【0007】
上記構成によれば、折り畳まれた状態の箱材を筒状に展開した状態で保持しながら、底板の一方を、第1治具に当接させて、当該底板の一方を内側に折り曲げる。次に、底フラップを底板の一方に重ねるように内側に折り曲げる。箱材を保持しながら、底板の他方を、第2治具に当接させて、底フラップに重ねるように底板の他方を内側且つ上方に折り曲げる。底板が互いに係合し、箱の底部が形成される。これにより、シンプルな構成で簡易に箱を組み立てることができる。
【0008】
前記保持機構は、基部と、水平な回転軸を有する回転関節と、前記回転関節により前記基部に対して回動可能に連結された先端部と、前記先端部に設けられ、折り畳まれた状態の前記箱材を保持する保持部と、前記保持部により保持された前記箱材を折り曲げることにより、前記箱材を筒状に展開する第1折り曲げ部と、を備えてもよい。
【0009】
上記構成によれば、保持機構(例えばエンドエフェクタ)により、折り畳まれた状態の箱材を保持しながら折り曲げることにより、箱材を筒状に展開することができる。
【0010】
前記折り曲げ機構は、基部と、前記基部に設けられ、筒状に展開された前記箱材を支持する支持部と、前記支持部により支持された前記箱材の前記底フラップを内側に折り曲げる第2折り曲げ部と、を備えてもよい。
【0011】
上記構成によれば、折り曲げ機構(例えばエンドエフェクタ)により、筒状に展開された箱材を支持しながら、箱材の底フラップを内側に折り曲げることができる。
【0012】
上記箱組立装置は、前記第1治具と前記第2治具との間に固定的に設置され、エアーを吹き付ける吹き付け機構を更に備え、前記吹き付け機構は、前記第1治具と前記第2治具との間のスペースの上方に位置する前記箱材の前記底フラップの各々に向かってエアーを吹き付けることにより、当該底フラップを外側に開脚させ、前記保持機構により、前記底フラップが外側に開脚した前記箱材を保持しながら、前記底板の一方を、前記第1治具に当接させて、当該底板の一方を内側に折り曲げるようにしてもよい。
【0013】
上記構成によれば、吹き付け機構により、第1治具と第2治具との間のスペースに位置する箱材の底フラップの各々に向かってエアーを吹き付けることにより、当該底フラップが外側に開脚する。そして、保持機構により、底フラップが外側に開脚した箱材を保持しながら、底板の一方を、第1治具に当接させて、当該底板の一方を内側に折り曲げる。これにより、底板の一方を内側に折り曲げる際に、底フラップに干渉することなく、作業を行うことができる。
【0014】
本発明のその他の形態に係る箱組立方法は、箱組立装置により、折り線を介して連設される4枚の側板と、該側板のうち対向する一対の側板の下辺に延設される底板と、他の一対の側板の下辺に延設される底フラップとを有する箱材の組立を行う箱組立方法であって、前記箱組立装置は、前記箱材を保持する保持機構と、前記箱材の底フラップを内側に折り曲げる折り曲げ機構と、前記保持機構および前記折り曲げ機構が取り付けられたロボットアームと、を有するロボット本体と、前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、固定的に設置される第1治具と、前記第1治具に対向して、固定的に設置される第2治具と、を備え、前記保持機構により、折り畳まれた状態の前記箱材を筒状に展開した状態で保持しながら、前記底板の一方を、前記第1治具に当接させて、当該底板の一方を内側に折り曲げるステップと、前記折り曲げ機構により、前記底板の一方に重ねるように前記底フラップを内側に折り曲げるステップと、前記保持機構により、前記箱材を保持しながら、前記底板の他方を、前記第2治具に当接させて、前記底フラップに重ねるように当該底板の他方を内側且つ上方に折り曲げることにより、前記底板を互いに係合させるステップと、を含む。
【0015】
本発明の別の形態に係る箱組立装置は、底板と、前記底板に折り線を介して連設される4枚の側板とを有する箱材の組立を行う箱組立装置であって、前記箱材を保持する保持機構と、前記箱材に押し当てる押し当て機構と、前記保持機構および前記押し当て機構が取り付けられたロボットアームと、を有するロボット本体と、前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、固定的に配置され、前記箱の底板の形状を模った型枠治具と、を備え、前記保持機構により、前記底板と前記4枚の側板とが平板状に展開された箱材を保持しながら、当該箱材を前記型枠治具の上に配置し、前記押し当て機構により、前記型枠治具の上に配置された前記箱材の底板に上方から押し当てることにより、前記折り線を介して前記側板が前記底板に対して折り曲げる。これにより、シンプルな構成で簡易に箱を組み立てることができる。
【0016】
上記構成によれば、底板と4枚の側板とが平板状に展開された箱材を保持しながら、型枠治具の上に配置する。型枠治具の上に配置された箱材の底板を上方から押し当てる。これにより、折り線を介して側板が底板に対して折り曲がり、箱の底部が形成される。
【0017】
前記押し当て機構は、上方から前記箱材に押し当てるための第1面部と、側方から前記箱材に押し当てるための第2面部と、を備え、前記第1面部により、前記型枠治具の上に配置された前記箱材の底板に上方から押し当てて、前記折り線を介して前記側板を前記底板に対して上方に折り曲げることにより、箱の底部を形成し、前記第2面部により、前記折り線を介して前記底板に対して上方に折り曲げられた前記側板に側方から押し当てて、当該側板を内側に折り曲げ、前記第1面部により、内側に折り曲げられた前記側板に上方から押し当てて、当該側板を前記底板に向かって下方に折り曲げることにより、箱の側部を形成するようにしてもよい。
【0018】
上記構成によれば、押し当て機構が、箱材を押し当てるための第1面部と、側方から前記箱材に押し当てるための第2面部と、を備えている。これにより、まず、第1面部を、型枠治具の上に配置された箱材の底板に上方から押し当てる。これにより、折り線を介して側板が底板に対して上方に折り曲がり、箱の底部が形成される。次に、第2面部を、前記折り線を介して前記底板に対して上方に折り曲げられた前記側板に側方から押し当てる。これにより、当該側板が内側に折り曲がる。最後に、第1面部を、内側に折り曲げられた側板に上方から押し当てる。これにより、当該側板が前記底板に向かって下方に折り曲がり、箱の側部が形成される。
【0019】
本発明のその他の形態に係る箱組立方法は、箱組立装置により、底板と、前記底板に折り線を介して連設される4枚の側板とを有する箱材の組立を行う箱組立方法であって、前記箱組立装置は、箱材を保持する保持機構と、前記箱材に押し当てる押し当て機構と、前記保持機構および前記押し当て機構が取り付けられたロボットアームと、を有するロボット本体と、前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、固定的に配置され、前記箱の底板の形状を模った型枠治具と、を備え、前記保持機構により、前記底板と前記4枚の側板とが平板状に展開された箱材を保持しながら、当該箱材を前記型枠治具の上に配置し、前記押し当て機構を、前記型枠治具の上に配置された前記箱材の底板に上方から押し当てて、前記折り線を介して前記側板を前記底板に対して折り曲げることにより、箱の底部を形成する。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、以上に説明した構成を有し、簡易に箱体を組み立てることができる箱組立装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したものである。さらに、一対のアームを広げた方向を左右方向と称し、基軸の軸心に平行な方向を上下方向と称し、左右方向および上下方向に直交する方向を前後方向と称する。
【0023】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る箱組立装置10の全体の構成を示す図である。
図1に示すように、箱組立装置10は、例えば製品や食品の製造現場等に導入され、製品や食品を包装する箱の組立作業に使用される。本実施形態ではロボット11により本発明に係る箱組立装置10を構成した場合について説明する。ロボット11は、ベース12に支持された一対のロボットアーム13,13を備えた双腕ロボットである。ただし、箱組立装置10はロボット11により構成される場合に限定されない。なお、このロボット11について、水平多関節型の双腕ロボットを説明するが、垂直多関節型の双腕ロボットを採用することができる。ロボット11は、人一人分に相当する限られたスペース(例えば610mm×620mm)に設置することができる。
【0024】
ロボット11の正面にはベルトコンベア70が配置され、ロボット11の右側方には箱材50を収容するための容器71がテーブルの上に配置されている。ベルトコンベア70は組み立て後の箱材50をロボット11の正面前方から右方向に移送するための装置であり、左右方向に延びている。ロボット11のベース12とベルトコンベア70との間にはロボット11の作業台60が配置されている。作業台60は、平面視で略正方形であり、ベース12の前側に配置されている。作業台60の上には第1治具41及び第2治具42が固定して設置されている。第1治具41と第2治具42は対向して配置される。ロボット11は、左右のロボットアーム13、13に連結されたエンドエフェクタ18、19により、容器71に収容された箱材50を取り出し、第1治具41と第2治具42を用いて箱材50を組み立て、組み立て後の箱材50をベルトコンベア70上に送り出す。本実施形態では、一対のロボットアーム13,13の作業領域は、容器71、作業台60及びベルトコンベア70の一部を覆う領域である。
【0025】
図2は、箱材50の構成を示した図である。箱材50は、例えばダンボール紙により構成されている。
図2(A)は、箱材50(組立前)の展開図を示す。
図2(A)に示すように、箱材50は、折り線を介して連設される4枚の側板51a、51b、51c、51dと、該側板のうち対向する一対の側板51a、51cの下辺に延設される底板52b、52aと、他の一対の側板51b、51dの下辺に延設される底フラップ53a、53bと、側板51cの上辺に延設される蓋板54と、一対の側板51b、51dの上辺に延設される蓋フラップ55a、55bと、を有する1枚のシート材から組み立てられる。側板51aと51c、および、側板51bと51dは、X軸方向の長さが互いに同等となるように形成されている。蓋板54のX軸方向の長さは側板51a、51cのX軸方向の長さと略同一に、Y軸方向の長さは側板51bと51dのX軸方向の長さと略同一に形成されている。また、側板51aの端縁には接着片51eが折り線を介して連設されている。接着片51eと側板51dの端縁が接着することにより、4枚の側板51a、51b、51c、51dが折り線を介して直列に連設される。
図2(B)は、組立前の箱材50を示す平面図である。
図2(B)に示すように、箱材50は、連設する4枚の側板51a、51b、51c、51dを、連続する2枚の側板で二つに折り畳むことができる。組立前の箱材50はこの状態で容器71に収容される(
図1参照)。
図2(C)は、組み立て後の箱材50の斜視図を示す。
図2(D)は、箱の組み立て後による底面外観図である。箱材50の底面は、まず、底板52aが内側に折り曲げられた後、折り曲げられた底板52aに重ねるように底フラップ53a、53bが内側に折り曲げられている。そして、折り曲げられた底フラップ53a、53bに重ねるように底板52bが内側に折り曲げられている。これにより、底板52a、52bを互いに係合し、箱材50の底面が形成されている(
図2(D)参照)。
【0026】
図3は、ロボット11の一例の全体的な構成を概略的に示す正面図である。
図3に示すように、ロボット11は、台車に固定されたベース12と、ベース12に支持された一対のロボットアーム(以下、単に「アーム」と記載する場合がある)13、13と、ベース12内に収納された制御装置14と、真空発生装置90とを備えている。真空発生装置90は、たとえば、真空ポンプやCONVUM(登録商標)など、後述する吸着ヘッド22に負圧を発生させる装置である。各アーム13は、ベース12に対して移動可能に構成された水平多関節型ロボットアームであって、アーム部15とリスト部17とエンドエフェクタ18、19とを備えている。なお、右のアーム13および左のアーム13は、実質的に同じ構造であってもよい。また、右のアーム13および左のアーム13は、独立して動作したり、互いに関連して動作したりすることができる。
【0027】
アーム部15は、本例では、第1リンク15aおよび第2リンク15bとで構成されている。第1リンク15aは、ベース12の上面に固定された基軸16と回転関節J1により連結され、基軸16の軸心を通る回転軸線L1まわりに回動可能である。第2リンク15bは、第1リンク15aの先端と回転関節J2により連結され、第1リンク15aの先端に規定された回転軸線L2まわりに回動可能である。
【0028】
リスト部17は、昇降部17aおよび回動部17bにより構成されている。昇降部17aは、第2リンク15bの先端と直動関節J3により連結され、第2リンク15bに対し昇降移動可能である。回動部17bは、昇降部17aの下端と回転関節J4により連結され、昇降部17aの下端に規定された回転軸線L3まわりに回動可能である。
【0029】
エンドエフェクタ18、19は、リスト部17の回動部17bにそれぞれ連結されている。エンドエフェクタ18は右のアーム13の先端に設けられ、エンドエフェクタ19は左のアーム13の先端に設けられている。
【0030】
上記構成の各アーム13は、各関節J1〜J4を有する。そして、アーム13には、各関節J1〜J4に対応付けられるように、駆動用のサーボモータ(図示せず)、および、そのサーボモータの回転角を検出するエンコーダ(図示せず)等が設けられている。また、2本のアーム13、13の第1リンク15a、15aの回転軸線L1は同一直線上にあり、一方のアーム13の第1リンク15aと他方のアーム13の第1リンク15aとは上下に高低差を設けて配置されている。
【0031】
図4は、右アーム13のエンドエフェクタ18の構成を示した図である。
図4(A)は正面図を示している。
図4(B)は側面図を示している。
図4(C)は平面図を示している。
【0032】
エンドエフェクタ18は、箱材50を保持する保持機構である。エンドエフェクタ18は、リスト部17の回動部17bを含む基部20と、水平な回転軸L4を有する回転関節J5と、回転関節J5により基部20に対して回動可能に連結された先端部21と、先端部21に設けられ、折り畳まれた状態の箱材50を吸着保持する吸着ヘッド(保持部)22と、吸着ヘッド22により保持された箱材50(側板)を折り曲げることにより、箱材50を筒状に展開する第1折り曲げ部23と、を備える。
【0033】
基部20は、回転関節J4を介してリスト部17の昇降部17aに連結されるとともに、回転関節J5を介して先端部21に連結される。先端部21は、回転関節J5を介して基部20に連結されるとともに、吸着ヘッド22が取り付けられる。先端部21は、側面視で略L字形に屈曲している(
図4(B)参照)。基部20は、平面視で矩形状である(
図4(C)参照)。本実施形態では、吸着ヘッド22は先端部21の裏側に同じ長さで4箇所設けられる。吸着ヘッド22の4点の先端が箱材50(側板)に接するように構成される。図に示すように、この吸着ヘッド22の先端が下方を向いた位置を吸着ヘッド22の基準位置と称する。吸着ヘッド22は配管(図示せず)を介して真空発生装置90(
図3参照)に接続されている。配管には、たとえば、開閉弁(図示せず)が設けられている。開閉弁により配管を開放および閉塞することによって、吸着ヘッド22による吸着およびその解除が行われる。この吸着ヘッド22により、折り畳まれた状態の箱材50を吸着保持することができる。また、回転関節J5により、箱材50が吸着保持された先端部21を、基部20に対して回動させることができる。
【0034】
第1折り曲げ部23は、駆動部24を介してリスト部17に接続される。駆動部24は、内部にアクチュエータ(図示せず)を備えている。第1折り曲げ部23の先端は、駆動部24のアクチュエータが直線的に移動することにより、矢印方向に伸縮可能に構成されている(
図4(B)(C)参照)。吸着ヘッド22により保持された箱材50(側板)は、第1折り曲げ部23の先端によって折り曲げられる。これにより、箱材50を筒状に展開することができる。
【0035】
図5は、左アーム13のエンドエフェクタ19の構成を示した図である。
図5(A)は正面図を示している。
図5(B)は側面図を示している。
図5(C)は平面図を示している。エンドエフェクタ18は、リスト部17の回動部17bを含む基部30と、基部30に接続部33を介して取り付けられた第1ハンド31と、基部30に接続部33を介して取り付けられた第2ハンド32と、を備える。
【0036】
第1ハンド31は、一対の指部を有する。各指部は、平面視でL字形状を有する。駆動部35は、一対の指部を駆動する。駆動部35は、接続部33に設けられ、内部にアクチュエータ(図示せず)を有する。駆動部35のアクチュエータが直線的に移動することにより、一対の指部の互いの間隔を変化させる。この駆動部35の駆動により、一対の指部が互いの間隔を縮めて箱材50を挟んで支持することができる。第1ハンド31は、本発明の「支持部」に相当する。
【0037】
第2ハンド32は、一対の指部を有する。各指部は、平面視でL字形状を有する。駆動部35は、一対の指部を駆動する。駆動部35は、接続部33に設けられ、内部にアクチュエータ(図示せず)を有する。駆動部35のアクチュエータが直線的に移動することにより、一対の指部の互いの間隔を変化させる。この駆動部35の駆動により、一対の指部が互いの間隔を縮めて箱材50の底フラップ53a、53bを内側に折り曲げることができる。第2ハンド32は、本発明の「第2折り曲げ部」に相当する。
【0038】
図6は、ロボット11の制御装置14の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図6に示すように、制御装置14は、CPU等の演算部14aと、ROM、RAM等の記憶部14bと、サーボ制御部14cと、を備える。制御装置14は、例えばマイクロコントローラ等のコンピュータを備えたロボットコントローラである。なお、制御装置14は、集中制御する単独の制御装置14によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置14によって構成されていてもよい。
【0039】
記憶部14bには、ロボットコントローラとしての基本プログラム、各種固定データ等の情報が記憶されている。演算部14aは、記憶部14bに記憶された基本プログラム等のソフトウェアを読み出して実行することにより、ロボット11の各種動作を制御する。すなわち、演算部14aは、ロボット11の制御指令を生成し、これをサーボ制御部14cに出力する。サーボ制御部14cは、演算部14aにより生成された制御指令に基づいて、ロボット11の各アーム13の関節J1〜J5等に対応するサーボモータの駆動を制御するように構成されている。
【0040】
また、制御装置14は、真空発生装置90(
図3参照)の動作および開閉弁の開閉を制御する。開閉弁の開閉により配管が開放および閉塞することによって、吸着ヘッド22による吸着およびその解除が行われる。
【0041】
次に、箱組立装置10による箱の組立動作について図面(
図1,7〜9)を参照しながら説明する。
図1に示すように、組立動作に先立って、箱材50は、二つに折り畳まれた状態(
図2(B)参照)で容器71に複数重ねて収容されている。
【0042】
まず、ロボット11は、右アーム13の先端のエンドエフェクタ18により、容器71内の最上層の箱材50を吸着保持する。
図7はエンドエフェクタ18により箱材50を保持する様子を模式的に示した平面図である。具体的には、
図7(A)に示すように、エンドエフェクタ18の吸着ヘッド22により、二つ折りの状態の箱材50の側板51cを吸着保持する。次に、
図7(B)に示すように、回転関節J5により、箱材50の側板51cを吸着保持した先端部21を、基部20に対して90度回動させる。次に、
図7(C)に示すように、第1折り曲げ部23の先端を、矢印方向に駆動し、箱材50の側板51aに隣接する側板51bに当接させる。
【0043】
そして、
図7(D)に示すように、第1折り曲げ部23の先端を、更に直進駆動させることにより、吸着ヘッド22により保持された箱材50の側板51aに隣接する側板51bを側板51aに対して略垂直になるように折り曲げる。これによりエンドエフェクタ18により保持された箱材50が筒状に展開する。そして、ロボット11は、右のアーム13を移動させて、エンドエフェクタ18により保持された筒状の箱材50を、作業台60の上まで搬送する。
【0044】
図8は、箱材50の組立動作の説明図である。
図8(A)に示すように、ロボット11は、右のアーム13の先端に取り付けられたエンドエフェクタ18により筒状の箱材50の側板51aを保持しながら、左のアーム13の先端に取り付けられたエンドエフェクタ19の第1ハンド31により箱材50の側板51b(51d)を挟んで箱材50を支持する。このとき箱材50の底板52a、52bおよび底フラップ53a(53b)は、第1治具41と第2治具42との間のスペースの上方に位置する。次に、ロボット11は、左右のアーム13,13を移動させることにより、エンドエフェクタ18,19により、箱材50を筒状に展開した状態で保持しながら、第1治具41の方向(同図の矢印方向)に移動させる。
図8(B)に示すように、箱材50の底板52aを、第1治具41に当接させて、底板52aを内側に折り曲げる。
【0045】
図8(C)に示すように、エンドエフェクタ19の第2ハンド32により、底板52aに重ねるように底フラップ53a(53b)を内側に折り曲げる。そして、左右のアーム13,13を移動させることにより、箱材50を、第2治具42の方向(同図の矢印方向)に移動させる。
【0046】
図8(D)に示すように、箱材50の底板52bを、第2治具42に当接させて、折り曲げられた底フラップ53a(53b)に重ねるように底板52bを内側に折り曲げることにより、底板52a、52bを互いに係合させる。箱の底部が形成される(
図2(D)参照)。本実施形態の箱組立装置10によれば、シンプルな構成で簡易に箱を組み立てることができる。
【0047】
[変形例]
図9は、変形例に係る箱材の組立動作の説明図である。
図9に示すように、本変形例では、ブロー装置43が、作業台60の上に固定して設置される。ブロー装置43は第1治具41及び第2治具42の間に配置される。ロボット11は、組立動作において、右のアーム13の先端に取り付けられたエンドエフェクタ18により筒状の箱材50の側板51aを保持しながら、左のアーム13の先端に取り付けられたエンドエフェクタ19により箱材50の側板51b、51dを挟んで箱材50を支持する。このとき箱材50の底板52a、52bおよび底フラップ53a、53bは、第1治具41と第2治具42との間のスペースの上方に位置する。ブロー装置43は、二股に分かれたエアーの噴出口を有し、噴出口が上方に位置する底フラップ53a、53bに向くように配置される。ブロー装置43により、作業台60の上方に位置する箱材50の底フラップの各々に向かってエアーを吹き付けることにより、底フラップ53a、53bを外側に開脚させることができる。底板52aを内側に折り曲げる際に、底フラップ53a、53bに干渉することなく、作業を行うことができる。
【0048】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態の箱組立装置の基本的な構成は、第1実施形態と同様である。以下では、第1実施形態と共通する構成の説明は省略し、相違する構成についてのみ説明する。
【0049】
図10は、第2実施形態に係る箱組立装置10Aの全体の構成を示す図である。
図11は、
図10の箱組立装置10Aの平面図である。本実施形態では、第1実施形態の構成と比較すると、組立対象となる箱材80の構成、二つの治具41,42の代わりに型枠治具44を用いる点が異なる。
図10、11に示すように、ロボット11の右側、前方、および左側にはそれぞれ作業台61,62,63が配置されている。作業台61の上には組立前の箱材80が平板状に展開された状態で重ねて配置されている。本実施形態の箱材80は、底板81と、底板に折り線を介して連設される4枚の側板82a,82b,82c,82dと、蓋部83とを有する。作業台62の上には箱材80の底板81の形状を模った型枠治具44が固定的に設置されている。型枠治具44は、側板82a側の底板81の一辺に相当する治具44aと、側板82b側の底板81の一辺に相当する治具44bと、側板82c側の底板81の一辺に相当する治具44cと、側板82d側の底板81の一辺に相当する治具44dとで構成される。本実施形態では、蓋部83を支える治具46と、連続する側板を支える4つの治具が四隅に配置されている。作業台63の上には組立後の箱材80が配置されている。
【0050】
ロボット11は、左右のアーム13、13に連結されたエンドエフェクタ18A、19Aにより、作業台61の上の箱材80を取り出して作業台62の上で箱材80を組み立て、組み立て後の箱材80を作業台63の上に配置する。本実施形態では、一対のロボットアーム13,13の作業領域は、作業台61,62及び63を覆う領域である。
【0051】
図12は、左右のアーム13,13のエンドエフェクタ18A,19Aの構成を示している。
図12(A)は左右のリスト部17の平面図である。
図12(B)は左右のリスト部17の正面図である。
図12に示すように、左右のエンドエフェクタ18A,19Aの構成は左右対称であり、同様な構成を備えているので、一方の構成のみ説明する。
【0052】
エンドエフェクタ18Aは、リスト部17の回動部17bを含む基部25と、基部25に固定的に接続された押し当て部26と、を備える。
【0053】
基部25は、平面視で略正方形状であり、正面視でL字形に湾曲した部材で構成されている。押し当て部26は、上方から箱材80に押し当てるための第1面部26aと、側方から箱材に押し当てるための第2面部26bと、を備える。本実施形態では、押し当て部26は、正面視でU字形状を有し、第1面部26aと第2面部26bは略垂直に位置する。第1面部26aには吸着ヘッド26cが2箇所設けられている。この吸着ヘッド26cにより、第1面部26aにより上方から押し当てられた状態の箱材80を吸着保持することができる。これにより、エンドエフェクタ18Aは、箱材80を保持するとともに箱材80に押し当てることができる。エンドエフェクタ18Aは、本発明の「保持機構」および「押し当て機構」に相当する。
【0054】
次に、箱組立装置10Aによる箱の組立動作について
図13の模式図を参照しながら説明する。尚、
図13では便宜上、型枠治具44は、箱材80の側板82a側の底板81の一辺に相当する治具44a、および、側板82b側の底板81の一辺に相当する治具44bのみ示している。
【0055】
まず、
図13(A)に示すように、ロボット11は、左右のエンドエフェクタ18A,19Aの一方を用いて、底板81と4枚の側板82とが平板状に展開された箱材80を保持しながら、箱材80を型枠治具44の上に配置する。
【0056】
次に、
図13(B)に示すように、ロボット11は、左右のエンドエフェクタ18A,19A(第1面部26a)により、型枠治具44の上に配置された箱材80の底板81に上方から押し当てることにより、折り線(図示せず)を介して側板82a、82bを底板81に対して折り曲げる。これにより、箱の底部が形成される。
【0057】
次に、箱の右側部を形成する。具体的には、
図13(C)に示すように、ロボット11は、右のエンドエフェクタ18A(第2面部26b)を、上方に折り曲げられた右側の側板82aに外側から押し当てて、側板82aを内側に折り曲げる。このとき、ロボット11は、左のエンドエフェクタ19A(第2面部26b)により、上方に折り曲げられた側板82aに内側から押し当てる。これにより、側板82aが内側に折り曲げやすくなる。
【0058】
次に、
図13(D)に示すように、ロボット11は、右のエンドエフェクタ18A(第1面部26a)により、内側に折り曲げられた右側の側板82aに上方から押し当てて、当該側板82aを底板81に向かって下方に折り曲げる。これにより箱の右側部が形成される。
【0059】
次に、箱の左側部を形成する。具体的には、
図13(E)に示すように、左のエンドエフェクタ19Aを上方に折り曲げられた左側の側板82bの外側に移動させ、右のエンドエフェクタ18Aを左側の側板82bの内側に移動させる。
【0060】
次に、
図13(F)に示すように、ロボット11は、左のエンドエフェクタ19A(第2面部26b)を、上方に折り曲げられた左側の側板82bに外側から押し当てて、側板82bを内側に折り曲げる。このとき、ロボット11は、右のエンドエフェクタ18A(第2面部26b)により、上方に折り曲げられた左側の側板82aに内側から押し当てる。これにより、側板82bが内側に折り曲げやすくなる。
【0061】
次に、
図13(G)に示すように、ロボット11は、左のエンドエフェクタ19A(第1面部26a)により、内側に折り曲げられた左側の側板82bに上方から押し当てて、当該側板82bを底板81に向かって下方に折り曲げる。これにより箱の左側部が形成される。これにより、箱材80を組み立てることができる。
【0062】
最後に、
図13(H)に示すように、ロボット11は、左右のエンドエフェクタ18A,19Aにより、箱の内側から底部と側部に押し当てて、箱の内部の形状を整える。本実施形態によれば、シンプルな構成で簡易に箱を組み立てることができる。
【0063】
(その他の実施形態)
尚、上記各実施形態では、双腕型のロボット11により箱の組立作業を行うように構成されたが、上記エンドエフェクタ18(18A),19(19A)を備え、位置決め制御が可能な専用装置で実現されてもよい。
【0064】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。