(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記注目画素補正手段による補正後のそれぞれの前記注目画素の画素値が反映されたプレビュー画像を表示させるためのプレビュー画像データを生成するプレビュー画像データ生成手段をさらに備える、請求項1または2に記載の画像処理装置。
前記画像形成手段は、電子写真方式により前記出力画像データに基づく画像を前記画像記録媒体に形成するものであり、当該出力画像データに基づく画像のそれぞれの画素に対応して当該画素の画素値に応じた強さで感光体に光を照射することにより当該感光体に静電潜像を形成する露光手段を含む、請求項7に記載の画像形成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この特許文献1に開示された技術におけるエッジ強調処理では、ユーザの意図に反して、オブジェクトの輪郭部分の強調度合が大きくなり過ぎたり、或いは、当該強調度合が小さくなり過ぎたりする場合がある。すなわち、ユーザの意図に即した処理結果が得られない場合がある。また、抜き文字や抜き線などの言わば反転態様のオブジェクトについても、その輪郭部分に所定の処理を施したい、という要望もある。
【0005】
そこで、本発明は、画像に含まれるオブジェクトごとに当該オブジェクトの輪郭部分に所定の処理を施す画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法および当該画像処理装置を備える画像形成装置において、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようにすることを、目的とする。
【0006】
併せて、抜き文字や抜き線などの反転態様のオブジェクトについても、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようにすることも、本発明の目的とするところである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明は、画像処理装置に係る第1の発明、画像処理プログラムに係る第2の発明、画像処理方法に係る第3の発明、および、画像形成装置に係る第4の発明を含む。
【0008】
このうちの画像処理装置に係る第1の発明は、オブジェクト判定手段、注目画素特定手段、注目画素処理手段、および注目画素補正手段を備える。オブジェクト判定手段は、入力された画像データに基づく画像に含まれるオブジェクトごとに、当該オブジェクトの種類を判定する。そして、注目画素特定手段は、オブジェクトごとに、当該オブジェクトの輪郭部分を構成する画素を注目画素として特定する。さらに、注目画素処理手段は、一部または全部の注目画素それぞれの画素値について、当該注目画素に隣接する隣接画素の画素値と、当該注目画素に係るオブジェクトの種類と、に応じた所定の処理を施す。そして、注目画素補正手段は、注目画素処理手段によって所定の処理が施された後のそれぞれの注目画素の画素値を、当該注目画素に係るオブジェクトの種類に応じて補正する。
【0009】
すなわち、本第1の発明によれば、入力された画像データに基づく画像に含まれるオブジェクトごとに、当該オブジェクトの種類が判定される。ここで言うオブジェクトの種類とは、文字や図形、写真などのことを言う。そして、それぞれのオブジェクトごとに、当該オブジェクトの輪郭部分を構成する画素が、注目画素として特定される。さらに、一部または全部の注目画素それぞれの画素値について、当該注目画素に隣接する隣接画素の画素値と、当該注目画素に係るオブジェクトの種類と、に応じた所定の処理が施される。加えて、この所定の処理が施された後のそれぞれの注目画素の画素値が、当該注目画素に係るオブジェクトの種類に応じて補正される。つまりは、それぞれのオブジェクトごとに、当該オブジェクトの輪郭部分を構成する画素である注目画素の画素値について、所定の処理が施された上で、さらに適宜の補正が施される。これにより、それぞれのオブジェクトの輪郭部分について、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。また、抜き文字や抜き線などの反転態様のオブジェクトについても同様に、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果が得られる。
【0010】
なお、ここで言う所定の処理は、注目画素の画素値を増大させる拡大処理と、当該注目画素の画素値を減少させる縮小処理と、の少なくとも一方を含む。この構成によれば、たとえば拡大処理が行われることによって、注目画素の画素値が増大する。この結果、オブジェクトの輪郭部分が拡大(膨張)する。そして、縮小処理が行われることによって、注目画素の画素値が減少する。この結果、オブジェクトの輪郭部分が縮小(収縮)する。
【0011】
また、ここで言う拡大処理は、注目画素の画素値を、当該注目画素に隣接する隣接画素の画素値のうち最も大きい画素値に変更する処理であ
る。そして、縮小処理は、注目画素の画素値を、当該注目画素に隣接する隣接画素の画素値のうち最も小さい画素値に変更する処理であ
る。
【0012】
併せて、注目画素補正手段は、注目画素の画素値にオブジェクトの種類に応じた所定の比率を乗ずることで、当該注目画素の画素値を補正する。
【0013】
加えて、本第1の発明において、補正度合設定手段が、さらに設けられてもよい。この補正度合設定手段は、ユーザ操作に応じて、注目画素補正手段による補正の度合を設定する。すなわち、この構成によれば、ユーザ操作に応じて、注目画素補正手段にどれくらいの度合で補正を実行させるのかの設定が成される。
【0014】
本第1の発明においては、プレビュー画像データ生成手段が、設けられてもよい。このプレビュー画像データ生成手段は、注目画素補正手段による補正後のそれぞれの注目画素の画素値が反映されたプレビュー画像を表示させるためのプレビュー画像データを生成する。この構成によれば、プレビュー画像データに基づくプレビュー画像を、たとえば表示手段に表示させることが可能となる。
【0015】
また、ここで言うプレビュー画像データは、プレビュー画像の一部を拡大して表示させるためのプレビュー拡大画像データを含むものであってもよい。この構成によれば、プレビュー画像の一部が拡大された拡大画像を、たとえば前述の表示手段に表示させることが可能となる。
【0016】
本発明のうちの画像処理プログラムに係る第2の発明は、オブジェクト判定手順、注目画素特定手順、注目画素処理手順、および注目画素補正手順をコンピュータに実行させるものである。オブジェクト判定手順においては、入力された画像データに基づく画像に含まれるオブジェクトごとに、当該オブジェクトの種類を判定する。そして、注目画素特定手順においては、オブジェクトごとに、当該オブジェクトの輪郭部分を構成する画素を注目画素として特定する。さらに、注目画素処理手順においては、一部または全部の注目画素それぞれの画素値について、当該注目画素に隣接する隣接画素の画素値と、当該注目画素に係るオブジェクトの種類と、に応じた所定の処理を施す。そして、注目画素補正手順においては、注目画素処理手順によって所定の処理を施された後のそれぞれの注目画素の画素値を、当該注目画素に係るオブジェクトの種類に応じて補正する。
ここで言う所定の処理は、注目画素の画素値を増大させる拡大処理と、当該注目画素の画素値を減少させる縮小処理と、の少なくとも一方を含む。拡大処理では、注目画素の画素値を、隣接画素の画素値のうちの最も大きい画素値に変更することにより、当該注目画素の画素値を増大させる。そして、縮小処理では、注目画素の画素値を、隣接画素の画素値のうちの最も小さい画素値に変更することにより、当該注目画素の画素値を減少させる。さらに、注目画素補正手順では、注目画素の画素値にオブジェクトの種類に応じた所定の比率を乗ずることで、当該注目画素の画素値を補正する。
【0017】
すなわち、本第2の発明は、第1の発明に対応するプログラムに係る発明である。したがって、本第2の発明によれば、第1の発明と同様に、画像に含まれるオブジェクトごとに、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即して処理結果を得ることができる。また、抜き文字や抜き線などの反転態様のオブジェクトについても同様に、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果を得ることができる。
【0018】
本発明のうちの画像処理方法に係る第3の発明は、オブジェクト判定ステップ、注目画素特定ステップ、注目画素処理ステップ、および注目画素補正ステップを含む。オブジェクト判定ステップにおいては、入力された画像データに基づく画像に含まれるオブジェクトごとに、当該オブジェクトの種類を判定する。そして、注目画素特定ステップにおいては、オブジェクトごとに、当該オブジェクトの輪郭部分を構成する画素を注目画素として特定する。さらに、注目画素処理ステップにおいては、一部または全部の注目画素それぞれの画素値について、当該注目画素に隣接する隣接画素の画素値と、当該注目画素に係るオブジェクトの種類と、に応じた所定の処理を施す。そして、注目画素補正ステップにおいては、注目画素処理ステップによって所定の処理を施された後のそれぞれの注目画素の画素値を、当該注目画素に係るオブジェクトの種類に応じて補正する。
ここで言う所定の処理は、注目画素の画素値を増大させる拡大処理と、当該注目画素の画素値を減少させる縮小処理と、の少なくとも一方を含む。拡大処理では、注目画素の画素値を、隣接画素の画素値のうちの最も大きい画素値に変更することにより、当該注目画素の画素値を増大させる。そして、縮小処理では、注目画素の画素値を、隣接画素の画素値のうちの最も小さい画素値に変更することにより、当該注目画素の画素値を減少させる。さらに、注目画素補正ステップでは、注目画素の画素値にオブジェクトの種類に応じた所定の比率を乗ずることで、当該注目画素の画素値を補正する。
【0019】
すなわち、本第3の発明は、第1の発明に対応する方法に係る発明である。したがって、本第3の発明によっても、第1の発明と同様に、画像に含まれるオブジェクトごとに、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果を得ることができる。また、抜き文字や抜き線などの反転態様のオブジェクトについても同様に、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果を得ることができる。
【0020】
本発明のうちの画像形成装置に係る第4の発明は、第1の発明に係る画像処理装置、および画像形成手段を備える。画像形成手段は、注目画素補正手段による補正後のそれぞれの注目画素の画素値が反映された出力画像データに基づく画像を、画像記録媒体に形成する。
【0021】
すなわち、本第4の発明は、第1の発明に係る画像処理装置を備える画像形成装置に係る発明である。したがって、本第3の発明によれば、第1の発明と同様に、画像に含まれるオブジェクトごとに、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即して処理結果を得ることができる。また、抜き文字や抜き線などの反転態様のオブジェクトについても同様に、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果を得ることができる。さらに、それぞれのオブジェクトを含む画像を、シートなどの画像記録媒体に形成することができる。
【0022】
なお、本第4の発明において、画像形成手段は、電子写真方式により前述の出力画像データに基づく画像を画像記録媒体に形成するものであってもよい。このような画像形成手段は、露光手段を含む。この露光手段は、出力画像データに基づく画像のそれぞれの画素に対応して、当該画素の画素値に応じた強さで感光体に光を照射することにより、当該感光体に静電潜像を形成する。この構成によれば、スクリーンパターンは変更されずに、感光体に照射される光の強さのみによって、画像記録媒体に形成される画像に含まれるそれぞれのオブジェクトの輪郭部分の濃度が変更される。
【0023】
また、ここで言う露光手段は、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御方式により前述の光の強さを制御するものであってもよい。具体的には、露光手段は、前述の光を発生する発光手段を有し、この発光手段に供給するパルス信号のデューティ比によって、当該発光手段から発せられる光の強さを制御するものであってもよい。
【発明の効果】
【0024】
このように、本発明によれば、画像に含まれるオブジェクトごとに、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果を得ることができる。また、抜き文字や抜き線などの反転態様のオブジェクトについても同様に、その輪郭部分に所定の処理を施すとともに、ユーザの意図に即した処理結果を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[第1実施例]
本発明の第1実施例について、
図1に示される複合機10を例に挙げて説明する。
【0027】
本第1実施例に係る複合機10は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能などを有する。このため、複合機10は、画像読取手段としての画像読取部12、画像処理手段としての画像処理部14、画像形成手段としての画像形成部16、および通信手段としての通信部18を、備える。また、複合機10は、制御部20、操作表示部22、補助記憶部24、および外部記録媒体接続部26を、備える。なお、画像読取部12、画像処理部14、画像形成部16、通信部18、制御部20、補助記憶部24、および外部記録媒体接続部26は、バス30を介して相互に接続されている。そして、操作表示部22は、バス30を介さずに直接的に制御部20に接続されている。
【0028】
画像読取部12は、不図示の原稿載置台、光源、複数のミラー、結像レンズ、ラインセンサなどを備えており、不図示の原稿の画像を読み取って、当該原稿の画像に応じた2次元の画像データを出力する。
【0029】
画像処理部14は、不図示のDSP(Digital Signal Processor)を有しており、画像読取部12から出力される画像データなどの各種の画像データに適宜の画像処理を施す。この画像処理部14による画像処理に供される画像データとしては、画像読取部12から出力される画像データの他に、後述する印刷ジョブに基づく画像データなどがある。また、この画像処理部14による画像処理には、後述する輪郭処理も含まれる。この画像処理部14による画像処理を施された後の画像データは、画像形成部16、通信部18、制御部20、補助記憶部24、および外部記録媒体接続部26のうちの適宜の要素に送られる。
【0030】
画像形成部16は、不図示のシートなどの画像記録媒体に電子写真方式によって画像を形成する画像形成処理を担う。このため、画像形成部16は、不図示の感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置などを備えている。特に、露光装置は、露光手段としてのレーザスキャニングユニット(以下「LSU」と言う。)26を有する。このLSU26は、画像形成部16による画像形成処理に供される画像データに基づいて、感光体ドラムにレーザ光を照射することにより、当該感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する。なお、LSU26から発せられるレーザ光の出力(パワー)は、PWM制御方式によって制御される。すなわち、LSU26は、レーザ光を発する発光手段としての不図示の発光素子を有しており、この発光素子に供給されるパルス信号のデューティ比によって、当該発光素子から発せられるレーザ光の出力が制御される。この画像形成部16による画像形成処理に供される画像データとしては、画像処理部14による画像処理を施された画像データや、後述する印刷ジョブに基づく画像データ、次に説明する通信部18によって相手方のファクシミリ装置から受信された画像データなどがある。
【0031】
通信部18は、不図示の外部装置との間での双方向の通信処理を担う。ここで言う外部装置としては、たとえばファクシミリ装置がある。この場合、通信部18は、電話回線を介して当該外部装置としてのファクシミリ装置と接続される。この外部装置としてのファクシミリ装置から送られてきた画像データは、通信部18によって受信されて、前述の如く画像形成部16による画像形成処理に供される。また、ファクシミリ装置以外の外部装置として、サーバやパーソナルコンピュータなどがある。この場合、通信部18は、LAN(Local Area Network)やインターネットなどのネットワークを介して当該外部装置としてのサーバやパーソナルコンピュータなどと接続される。このネットワークを介しての接続は、有線方式のみならず、Wi−Fi(登録商標)方式などの無線方式によっても実現可能である。
【0032】
制御部20は、複合機10の全体的な制御を司る、言わば制御手段である。このため、制御部20は、不図示のCPU(Central Processing Unit)を備えている。併せて、制御部20は、主記憶手段としての主記憶部20aを備えている。主記憶部20aは、不図示のRAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)を含む。この主記憶部20a内の概念的な構成を、
図2のメモリマップ40に示す。
【0033】
この
図2のメモリマップ40に示されるように、主記憶部20aは、プログラム記憶領域42とデータ記憶領域44とを有している。このうちのプログラム記憶領域42には、前述のCPUの動作を制御するための制御プログラム420が記憶されている。この制御プログラム420は、表示制御プログラム422、操作検出プログラム424、画像読取プログラム426、画像処理プログラム428、画像形成プログラム430、通信制御プログラム432などを含む。
【0034】
このうちの表示制御プログラム422は、後述するプレビュー画面100などの各種画面を操作表示部22の後述するディスプレイの表示面に表示させるのに必要な表示画面データを生成するためのプログラムである。そして、操作検出プログラム424は、操作表示部22の後述するタッチパネルに対するユーザによる操作状態を検出するためのプログラムである。
【0035】
画像読取プログラム426は、画像読取部12を制御するためのプログラムである。そして、画像処理プログラム428は、画像処理部14を制御するためのプログラムである。この画像処理プログラム428には、画像処理部14に後述する輪郭処理を実行させるための輪郭処理プログラムが含まれている。
【0036】
画像形成プログラム430は、画像形成部16を制御するためのプログラムである。そして、通信制御プログラム432、通信部18を制御するためのプログラムである。
【0037】
一方、データ記憶領域44には、各種データ440が記憶されている。この各種データ440には、表示画像生成データ442、操作データ444、画像データ446、輪郭処理設定データ448などが含まれる。
【0038】
このうちの表示画像生成データ442は、後述するプレビュー画面100などの各種画面に対応する表示画面データを生成するためのポリゴンデータやテクスチャデータなどのデータである。そして、操作データ546は、操作表示部22の後述するタッチパネルに対するユーザによる操作状態を表すデータであり、たとえば当該タッチパネルに対するユーザによるタッチ位置(座標)を表す時系列のデータである。
【0039】
画像データ446は、画像読取部12から出力される画像データや、後述する印刷ジョブに基づく画像データなどの各種の画像データであり、当該データ記憶領域44に一時的に記憶される。そして、輪郭処理設定データ448は、後述する輪郭処理についての設定内容に係るデータである。
【0040】
図1に戻って、操作表示部22は、表示手段としての不図示のディスプレイと、このディスプレイの表示面に設けられた不図示のタッチパネルと、を有するタッチパネル付きディスプレイである。なお、ディスプレイは、たとえば液晶ディスプレイ(LCD)であるが、これに限らず、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイなどが、当該ディスプレイとして採用されてもよい。また、タッチパネルは、たとえば静電容量方式のものであるが、これに限らず、電磁誘導方式、抵抗膜方式、赤外線方式などの他の方式のものが、当該タッチパネルとして採用されてもよい。さらに、操作表示部22は、不図示のハードウェアスイッチを備えている。このハードウェアスイッチは、タッチパネルとともに、ユーザ操作を受け付ける操作受付手段として機能する。
【0041】
補助記憶部24は、たとえば不図示のハードディスクやフラッシュメモリを含む補助記憶手段である。この補助記憶部24には、制御部20による制御に従って、たとえば画像読取部12から出力される画像データなどの各種の画像データや、画像データ以外の各種のデータが適宜に記憶される。
【0042】
外部記録媒体接続部26は、不図示のUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの外部記録媒体が接続可能な接続口を有しており、当該外部記憶媒体との間で、画像データなどの各種のデータの送受信を行う。したがってたとえば、外部記録媒体に記録されている画像データなどの各種のデータを複合機10側に取り込んだり、当該複合機10側から外部記憶媒体に各種のデータを送り込んで記憶させたりすることが可能である。
【0043】
さて、本第1実施例に係る複合機10は、画像読取部12から出力される画像データなどの各種の画像データについて、当該画像データに基づく画像に含まれる文字や図形、写真などのオブジェクトごとに、その輪郭部分を処理する、輪郭処理機能を備えている。この輪郭処理機能によれば、それぞれのオブジェクトごとに、当該オブジェクトの種類に応じて、その輪郭部分を拡大したり、縮小したりすることができる。しかも、ユーザの意図に即した処理結果が得られるように、当該輪郭部分の拡大度合および縮小度合のそれぞれを適宜に調整することができる。
【0044】
具体的には、たとえば
図3(A)の左側の図に示されるように、“N”という比較的に線の細い文字がある、とする。この場合、文字の輪郭部分を拡大する拡大処理が施されることで、
図3(A)の左側の図に示される線の細い文字が、
図3(A)の中央の図に示されるような線の太い文字に変形(整形)される。ただし、ユーザによっては、この拡大処理後の文字の線が太過ぎる、と感じられる場合があり得る。そのような場合には、文字の輪郭部分を補正する補正処理が施されることで、
図3(A)の中央の図に示される線の太い文字が、
図3(A)の右側の図に示される如く線の太さが適度な文字に変形(補正)される。このような拡大処理と補正処理とを含む一連の輪郭処理が施されることによって、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。
【0045】
これとは反対に、たとえば
図3(B)の左側の図に示されるように、“N”という比較的に線の太い文字がある、とする。この場合、文字の輪郭部分を縮小する縮小処理が施されることで、
図3(B)の左側の図に示される線の太い文字が、
図3(B)の中央の図に示されるような線の細い文字に変形される。ただし、ユーザによっては、この縮小処理後の文字の線が細過ぎる、と感じられる場合があり得る。そのような場合には、補正処理が施されることで、
図3(B)の中央の図に示される線の細い文字が、
図3(B)の右側の図に示される如く線の太さが適度な文字に変形される。このような縮小処理と補正処理とを含む一連の輪郭処理が施されることによって、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。
【0046】
さらに、たとえば
図3(C)の左側の図に示されるように、“N”という比較的に線の太い白抜き文字がある、とする。この場合、拡大処理が施されることで、背景領域の輪郭部分が拡大され、この結果、
図3(C)の左側の図に示される線の太い白抜き文字が、
図3(C)の中央の図に示されるような線の細い白抜き文字に変形される。ただし、ユーザによっては、この拡大処理後の白抜き文字の線が細過ぎる、と感じられる場合があり得る。そのような場合には、補正処理が施されることで、
図3(C)の中央の図に示される線の細い白抜き文字が、
図3(C)の右側の図に示される如く線の太さが適度な白抜き文字に変形される。すなわち、白抜き文字についても、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。
【0047】
そして、たとえば
図3(D)の左側の図に示されるように、“N”という比較的に線の細い白抜き文字がある、とする。この場合、縮小処理が施されることで、背景領域の輪郭部分が縮小され、この結果、
図3(D)の左側の図に示される線の細い白抜き文字が、
図3(D)の中央の図に示されるような線の太い白抜き文字に変形される。ただし、ユーザによっては、この縮小処理後の白抜き文字の線が太過ぎる、と感じられる場合があり得る。そのような場合には、補正処理が施されることで、
図3(D)の中央の図に示される線の細い白抜き文字が、
図3(D)の右側の図に示される如く線の太さが適度な白抜き文字に変形される。これにより、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。
【0048】
図3(A)に示された拡大処理を含む輪郭処理の要領について、
図4を参照して、より具体的に説明する。すなわち、
図4(A)に示される“N”という文字のうちの破線の円αで囲まれた部分を拡大して示すと、
図4(B)のようになる。この
図4(B)に示されるように、オブジェクトとしての文字は、複数の画素200、200、…によって形成される。厳密に言えば、オブジェクトとしての文字は、画素値としての階調値が予め定められた閾値よりも大きい画素210、210、…によって形成される。なお、閾値は、オブジェクトの種類ごとに予め定められている。
【0049】
ここで、このオブジェクトとしての文字の拡大処理においては、各画素200、200、…のうち、当該文字を形成する画素210と、そうでない画素200、つまり背景領域を形成する画素200と、の境界部分が、当該文字の輪郭部分として検出される。そして、背景領域を形成する各画素200、200、…のうち、オブジェクトとしての文字の輪郭部分を形成するもの、つまり当該文字を形成する画素210と隣接するものが、注目画素220として特定される。その上で、この注目画素220の階調値が変更されることによって、拡大処理が行われる。また、補正処理においても、注目画素220の画素値が変更される。
【0050】
たとえば、
図4(C)の左側の図に示されるように、拡大処理が施される前の元の状態において、或る注目画素220の階調値が“0”である、とする。そして、オブジェクトとしての文字を形成する各画素210、210、…のうち、この注目画素220に隣接する画素210が2つあり、これら2つの隣接画素210および210の各階調値が、それぞれ“100”および“50”である、とする。この場合、拡大処理によれば、
図4(C)の中央の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに隣接する隣接画素210および210の各階調値のうちの最も大きい階調値に変更され、つまり“100”という階調値に変更される。この結果、
図3(A)の左側の図に示された線の細い文字が、
図3(A)の中央の図に示された線の太い文字に変形される。なお、隣接画素210が1つのみの場合は、注目画素220の階調値は、当該1つのみの隣接画素210の階調値に変更される。
【0051】
さらに、補正処理によれば、
図4(C)の右側の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに予め定められた比率が乗ぜられることで、適度に減ぜられる。この
図4(C)の右側の図は、“3/4”という比率が乗ぜられることで、注目画素220の階調値が“100”から“75”に減ぜられた状態を示す。この結果、
図3(A)の中央の図に示された線の太い文字が、
図3(A)の右側の図に示された如く線の太さが適度な文字に変形される。これにより、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。なお、ここで言う比率、言わば補正処理の度合である補正レベルは、後述する如くユーザ操作に応じて任意に変更可能である。
【0052】
次に、
図3(B)に示された縮小処理を含む輪郭処理の要領について、
図5を参照して、より具体的に説明する。すなわち、
図5(A)に示される“N”という文字のうちの破線の円βで囲まれている部分を拡大して示すと、
図5(B)のようになる。この
図5(B)に示されるように、オブジェクトとしての文字は、複数の画素200、200、…によって形成され、厳密には画素値としての階調値が前述の閾値よりも大きい画素210、210、…によって形成される。
【0053】
ここで、このオブジェクトとしての文字の縮小処理においても、各画素200、200、…のうち、当該文字を形成する画素210と、背景領域を形成する画素200と、の境界部分が、当該文字の輪郭部分として検出される。ただし、この縮小処理においては、オブジェクトとしての文字を形成する各画素210、210、…のうち、当該文字の輪郭部分を形成するもの、つまり背景領域を形成する画素200と隣接するものが、注目画素220として特定される。その上で、この注目画素220の階調値が変更されることで、縮小処理が行われる。また、補正処理においても、注目画素220の画素値が変更される。
【0054】
たとえば、
図5(C)の左側の図に示されるように、縮小処理が施される前の元の状態において、或る注目画素220の階調値が“100”である、とする。そして、オブジェクトとしての文字を形成する各画素210、210、…のうち、この注目画素220に隣接する画素210が2つあり、これら2つの隣接画素210および210の各階調値が、それぞれ“100”および“50”である、とする。この場合、縮小処理によれば、
図5(C)の中央の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに隣接する隣接画素210および210の各階調値のうちの最も小さい階調値に変更され、つまり“50”という階調値に変更される。この結果、
図3(B)の左側の図に示された線の太い文字が、
図3(B)の中央の図に示された線の細い文字に変形される。なお、隣接画素210が1つのみの場合は、注目画素220の階調値は、当該1つのみの隣接画素210の階調値に変更される。
【0055】
さらに、この場合の補正処理によれば、
図5(C)の右側の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに予め定められた比率が乗ぜられることで、適度に増大される。この
図5(C)の右側の図は、“3/2”という比率が乗ぜられることで、注目画素220の階調値が“50”から“75”に増大された状態を示す。この結果、
図3(B)の中央の図に示された線の細い文字が、
図3(B)の右側の図に示された如く線の太さが適度な文字に変形される。これにより、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。
【0056】
次に、
図3(C)に示された白抜き文字の拡大処理を含む輪郭処理の要領について、
図6を参照して、より具体的に説明する。すなわち、
図6(A)に示される“N”という白抜き文字のうちの破線の円γで囲まれている部分を拡大して示すと、
図6(B)のようになる。この
図6(B)に示されるように、オブジェクトとしての白抜き文字は、複数の画素200、200、…によって形成され、厳密には画素値としての階調値が前述の閾値以下である画素210、210、…によって形成される。
【0057】
ここで、このオブジェクトとしての白抜き文字の拡大処理においても、各画素200、200、…のうち、当該白抜き文字を形成する画素210と、背景領域を形成する画素200と、の境界部分が、当該白抜き文字の輪郭部分として検出される。そして、この拡大処理においては、オブジェクトとしての白抜き文字を形成する各画素210、210、…のうち、当該白抜き文字の輪郭部分を形成するもの、つまり背景領域を形成する画素200と隣接するものが、注目画素220として特定される。その上で、この注目画素220の階調値が変更されることで、拡大処理が行われる。また、補正処理においても、注目画素220の画素値が変更される。
【0058】
たとえば、
図6(C)の左側の図に示されるように、拡大処理が施される前の元の状態において、或る注目画素220の階調値が“0”である、とする。そして、オブジェクトとしての白抜き文字を形成する各画素210、210、…のうち、この注目画素220に隣接する画素210が2つあり、これら2つの隣接画素210および210の各階調値が、それぞれ“100”および“50”である、とする。この場合、拡大処理によれば、
図6(C)の中央の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに隣接する隣接画素210および210の各階調値のうちの最も大きい階調値に変更され、つまり“100”という階調値に変更される。この結果、
図3(C)の左側の図に示された線の太い白抜き文字が、
図3(C)の中央の図に示された線の細い白抜き文字に変形される。なお、隣接画素210が1つのみの場合は、注目画素210の階調値は、当該1つのみの隣接画素210の階調値に変更される。
【0059】
さらに、この場合の補正処理によれば、
図6(C)の右側の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに予め定められた比率が乗ぜられることで、適度に減ぜられる。この
図6(C)の右側の図は、“3/4”という比率が乗ぜられることで、注目画素220の階調値が“100”から“75”に減ぜられた状態を示す。この結果、
図3(C)の中央の図に示された線の細い白抜き文字が、
図3(C)の右側の図に示された如く線の太さが適度な白抜き文字に変形される。これにより、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。
【0060】
次に、
図3(D)に示された白抜き文字の縮小処理を含む輪郭処理の要領について、
図7を参照して、より具体的に説明する。すなわち、
図7(A)に示される“N”という白抜き文字のうちの破線の円δで囲まれている部分を拡大して示すと、
図7(B)のようになる。この
図7(B)に示されるように、オブジェクトとしての白抜き文字は、複数の画素200、200、…によって形成され、厳密には画素値としての階調値が前述の閾値以下である画素210、210、…によって形成される。
【0061】
ここで、このオブジェクトとしての白抜き文字の縮小処理においても、各画素200、200、…のうち、当該白抜き文字を形成する画素210と、背景領域を形成する画素200と、の境界部分が、当該白抜き文字の輪郭部分として検出される。ただし、この縮小処理においては、背景領域を形成する各画素200、200、…のうち、白抜き文字の輪郭部分を形成するもの、つまり当該白抜き文字を形成する画素210と隣接するものが、注目画素220として特定される。その上で、この注目画素220の階調値が変更されることで、縮小処理が行われる。また、補正処理においても、注目画素220の画素値が変更される。
【0062】
たとえば、
図7(C)の左側の図に示されるように、縮小処理が施される前の元の状態において、或る注目画素220の階調値が“100”である、とする。そして、背景領域を形成する各画素200、200、…のうち、この注目画素220に隣接する画素210が2つあり、これら2つの隣接画素210および210の各階調値が、それぞれ“100”および“50”である、とする。この場合、縮小処理によれば、
図7(C)の中央の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに隣接する隣接画素210および210の各階調値のうちの最も小さい階調値に変更され、つまり“50”という階調値に変更される。この結果、
図3(D)の左側の図に示された線の細い白抜き文字が、
図3(D)の中央の図に示された線の太い白抜き文字に変形される。なお、隣接画素210が1つのみの場合は、注目画素210の階調値は、当該1つのみの隣接画素210の階調値に変更される。
【0063】
さらに、この場合の補正処理によれば、
図7(C)の右側の図に示されるように、注目画素220の階調値が、これに予め定められた比率が乗ぜられることで、適度に増大される。この
図7(C)の右側の図は、“3/2”という比率が乗ぜられることで、注目画素220の階調値が“50”から“75”に増大された状態を示す。この結果、
図3(D)の中央の図に示された線の太い白抜き文字が、
図3(D)の右側の図に示された如く線の太さが適度な白抜き文字に変形される。これにより、ユーザの意図に即した処理結果が得られるようになる。
【0064】
なお、前述の補正処理の度合である補正レベルとして、たとえば
図8に示されるように、“−2”、“−1”、“0”、“+1”および“+2”という全部で5段階のレベルが用意されている。このうちの“−2”という補正レベルによれば、“1/2”という比率が乗ぜられ、つまり注目画素220の階調値が50%減ぜられる。そして、“−1”という補正レベルによれば、“3/4”という比率が乗ぜられ、つまり注目画素220の階調値が25%減ぜられる。さらに、“0”という補正レベルによれば、“1”という比率が減ぜられ、つまり補正処理が施されないのと同様の結果になる。また、“+1”という補正レベルによれば、“5/4”という比率が乗ぜられ、つまり注目画素220の階調値が25%増大される。そして、“+2”という補正レベルによれば、“3/2”という比率が乗ぜられ、つまり注目画素220の階調値が50%増大される。
【0065】
因みに、
図4(C)の右側の図は、“−1”という補正レベルで補正処理が施された結果を示す。この“−1”という補正レベルに代えて、たとえば“−2”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の文字の線は、
図3(A)の右側の図に示されるものに比べて、より細くなる。これとは逆に、たとえば“+1”または“+2”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の文字の線は、
図3(A)の中央の図に示される拡大処理後のものに比べて、より太くなる。
【0066】
また、
図5(C)の右側の図は、“+2”という補正レベルで補正処理が施された結果を示す。この“+2”という補正レベルに代えて、たとえば“+1”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の文字の線は、
図3(B)の右側の図に示されるものに比べて、より太くなる。これとは逆に、たとえば“−1”または“−2”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の文字の線は、
図3(B)の中央の図に示される拡大処理後のものに比べて、より細くなる。
【0067】
さらに、
図6(C)の右側の図は、“−1”という補正レベルで補正処理が施された結果を示す。この“−1”という補正レベルに代えて、たとえば“−2”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の白抜き文字の線は、
図3(C)の右側の図に示されるものに比べて、より太くなる。これとは逆に、たとえば“+1”または“+2”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の白抜き文字の線は、
図3(C)の中央の図に示される拡大処理後のものに比べて、より細くなる。
【0068】
そして、
図7(C)の右側の図は、“+2”という補正レベルで補正処理が施された結果を示す。この“+2”という補正レベルに代えて、たとえば“+1”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の白抜き文字の線は、
図3(D)の右側の図に示されるものに比べて、より太くなる。これとは逆に、たとえば“−1”または“−2”という補正レベルで補正処理が施された場合は、当該補正処理後の文字の線は、
図3(B)の中央の図に示される拡大処理後のものに比べて、さらに太くなる。
【0069】
これらの拡大処理および補正処理を含む一連の輪郭処理、ならびに、縮小処理および補正処理を含む一連の輪郭処理は、白抜き文字以外の抜き文字にも、同様に適用することが可能である。また、これらの輪郭処理は、文字および抜き文字に限らず、図形、抜き図形、写真および抜き写真にも、同様に適用することが可能である。そして、これらの文字、抜き文字、図形、抜き図形、写真および抜き写真というオブジェクトの種類ごとに、拡大処理および縮小処理のいずれを施すのかを任意に設定することが可能であるとともに、補正レベルを任意に設定することが可能である。これらの設定は、
図9に示されるプレビュー画面100にて行われる。なお、プレビュー画面100は、制御部20による制御によって、操作表示部22の前述したディスプレイの表示面に表示される。
【0070】
図9に示されるように、プレビュー画面100には、プレビュー画像表示エリア110、プレビュー拡大表示エリア120、プレビュー拡大倍率設定エリア130、オブジェクト選択エリア140、拡大/縮小選択エリア150、および補正レベル設定エリア160が設けられている。このうちのプレビュー画像表示エリア110には、輪郭処理の対象となる画像データに基づくプレビュー画像112が表示される。そして、プレビュー拡大表示エリア120には、プレビュー画像112の一部分が拡大されたプレビュー拡大画像122が表示される。なお、
図9におけるプレビュー拡大画像122は、プレビュー画像112における“花”という文字114が含まれる部分の拡大画像である。
【0071】
プレビュー拡大倍率設定エリア130には、上下方向をそれぞれ指す2つの矢印ボタン132および134が設けられている。これらの矢印ボタン132および134がユーザによって操作されることで、プレビュー拡大画像122の拡大倍率が変更される。また、プレビュー拡大倍率設定エリア130には、プレビュー拡大画像122の拡大倍率を表す文字列136が表示される。なお、
図9における文字列136は、プレビュー拡大画像122の拡大倍率が“400%”であることを表している。
【0072】
オブジェクト選択エリア140には、文字、抜き文字、図形、抜き図形、写真および抜き写真というオブジェクトの各種類に対応する6つのラジオボタン142、142、…が設けられている。これら6つのラジオボタン142、142、…がユーザによって操作されることで、拡大処理および縮小処理のいずれを施すのかの設定、および、補正レベルの
設定、の対象となるオブジェクトの種類が選択される。なお、
図9は、設定の対象となるオブジェクトの種類として、“文字”が選択されている状態を示す。
【0073】
拡大/縮小選択エリア150には、拡大処理および縮小処理に対応する2つのラジオボタン152および152が設けられている。これら2つのラジオボタン152および152がユーザによって操作されることで、拡大処理および縮小処理のいずれを施すのかの設定が成される。なお、
図9は、“拡大処理”が設定されている状態を示す。
【0074】
補正レベル設定エリア160には、プレビュー拡大倍率設定エリア130におけるのと同様の、上下方向をそれぞれ指す2つの矢印ボタン162および164が設けられている。これらの矢印ボタン162および164がユーザによって操作されることで、補正処理における補正レベルが設定されえる。また、この補正レベル設定エリア160には、設定された補正レベルを表す文字列166が表示される。なお、
図9における文字列166は、“−1”という補正レベルが設定されていることを表している。
【0075】
このようなプレビュー画面100を操作表示部22のディスプレイの表示面に表示させる制御部20は、つまり当該プレビュー画面100を表示させるための表示画面データを生成する制御部20は、本発明に係るプレビュー画像データ生成手段の一例である。この表示画面データには、プレビュー画像112を表示させるためのプレビュー画像データと、プレビュー拡大画像122を表示させるためのプレビュー拡大画像データと、が含まれている。そして、このプレビュー画面100において設定された内容は、前述の輪郭処理設定データ448として、主記憶部20a(データ記憶領域44)に記憶される。また、プレビュー画像112およびプレビュー拡大画像122には、輪郭処理の結果が反映される。したがって、ユーザは、プレビュー画像112およびプレビュー拡大画像122から、輪郭処理の結果を認識することができる。
【0076】
このような輪郭処理は、画像処理部14によって行われる。この画像処理部14における輪郭処理を担う部分を概念的に図示すると、
図10のようになる。
【0077】
すなわち、画像処理部14は、輪郭処理を担う輪郭処理部300を構成する。この輪郭処理部300は、
図10に示されるように、輪郭処理の対象となる画像データが入力される画像データ入力部302を備えている。この画像データ入力部302に入力される画像データは、たとえばビットマップデータである。この画像データ入力部302に入力オブジェクト判定手段としてのオブジェクト判定部304に入力される。
【0078】
オブジェクト判定部304は、画像データ入力部302から入力される画像データとしてのビットマップデータに含まれるそれぞれの画素のタグ情報に基づいて、当該画素が属するオブジェクトの種類を判定する。そして、このオブジェクト判定部304による判定処理が施された後の画像データ(各画素)は、輪郭検出手段としての輪郭検出部306に入力される。
【0079】
輪郭検出部306は、
図4〜
図7を参照しながら説明した要領で、それぞれのオブジェクトごとに、当該オブジェクトの境界部分を検出する。そして、この輪郭検出部306による検出処理が施された後の画像データは、注目画素特定手段としての注目画素特定部308に入力される。
【0080】
注目画素特定部308は、
図4〜
図7を参照しながら説明した要領で、厳密にはオブジェクトの種類と、拡大処理および縮小処理のいずれを行うのかの処理の内容と、に応じた要領で、注目画素220を特定する。なお、オブジェクトの種類と、拡大処理および縮小処理のいずれを行うのかの処理の内容と、については、前述の輪郭処理設定データ448から認識される。そして、この注目画素特定部308による特定処理が施された後の画像データは、注目画素処理手段としての注目画素処理部310に入力される。
【0081】
注目画素処理部310は、
図4〜
図7を参照しながら説明した要領で、それぞれのオブジェクトごとに、拡大処理または縮小処理を行う。そして、この注目画素処理部310による拡大処理または縮小処理が施された後の画像データは、注目画素補正手段としての注目画素補正部312に入力される。
【0082】
注目画素補正部312は、
図4〜
図7を参照した要領で、それぞれのオブジェクトごとに、補正処理を行う。そして、この注目画素補正部312による補正処理が施された後の画像データは、画像データ出力部314に入力される。
【0083】
画像データ出力部314は、注目画素補正部312から入力された画像データ、つまり一連の輪郭処理が施された後の画像データを、処理後画像データとして出力する。この処理後画像データは、画像形成部16、通信部18、制御部20、補助記憶部24、および外部記録媒体接続部26のうちの適宜の要素に送られる。
【0084】
このような輪郭処理部300のうちの特に注目画素特定部308、注目画素処理部310および注目画素補正部312による処理の流れをフロー図で表すと、たとえば
図11のようになる。この
図11のフロー図で表される一連の処理は、画像データのそれぞれの画素について順番に行われる。
【0085】
まず、ステップS1において、現在の処理対象である画素が注目画素220であるかどうか、つまり当該注目画素220としての条件を満足するかどうか、の判定が成される。ここでたとえば、注目画素であるという判定が成された場合(S1:YES)、処理がステップS3に進められる。
【0086】
ステップS3において、現在の処理対象である画素が注目画素220として特定される。そして、処理がステップS5に進められる。
【0087】
ステップS5において、注目画素220について、それが属するオブジェクトの種類に応じて、拡大処理または縮小処理が施される。そして、処理がステップS7に進められる。
【0088】
ステップS7において、ステップS5における拡大処理または縮小処理が施された後の注目画素220について、それが属するオブジェクトの種類に応じて、補正処理が施される。そして、処理がステップS9に進められる。
【0089】
ステップS9において、次の画像データが存在するかどうかの、つまり画像データに含まれる全ての画素について、この
図11のフロー図で示される一連の処理がまだ終了していないかどうかの、判定が成される。ここでたとえば、次の画素が存在する場合(S9:YES)、処理がステップS11に進められる。
【0090】
ステップS11において、次の画素が新たな処理対象とされ、つまり当該処理対象となる画素が更新される。その上で、処理がステップS1に戻される。
【0091】
なお、ステップS1において、現在の処理対象である画素が注目画素220でない場合には(S1:NO)、処理がステップS9に進められる。そして、ステップS9において、次の画素が存在しない場合は(ステップS9:NO)、この
図11のフロー図で示される一連の処理が終了する。
【0092】
ここで、
図12に、本第1実施例における輪郭処理による評価結果、詳しくは前述のプレビュー画像112およびプレビュー拡大画像122などの表示画像上における視認性(見た目)の評価結果を、示す。たとえば、
図12(A)は、オブジェクトとしての文字、線または図形を太くしたい場合の評価結果である。このうちの評価例1−1は、拡大処理が施された後に、“−1”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例1−1によれば、文字、線および図形のいずれについても、“○”という良好な結果が得られた。すなわち、文字、線および図形のいずれについても、それぞれの線が適度な太さとなった。また、評価例1−2は、拡大処理が施された後に、“−2”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例1−2によっても、文字、線および図形のいずれについても、良好な評価結果が得られた。なお、比較例1−1は、拡大処理および縮小処理のいずれも施されず、また、補正処理も施されない例である。この比較例1−1によれば、文字、線および図形のいずれについても当然に、“×”という不都合な結果となった。そして、比較例1−2は、拡大処理のみが施され、補正処理は施されない例である。この比較例1−2によれば、文字、線および図形のいずれについても、それぞれの線が太くなり過ぎた感があり、“△”という一種不十分(中途半端)な結果となった。
【0093】
図12(B)は、オブジェクトとしての文字、線または図形を細くしたい場合の評価結果である。このうちの評価例2−1は、縮小処理が施された後に、“+1”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例2−1によれば、文字、線および図形のいずれについても、良好な結果が得られた。すなわち、文字、線および図形のいずれについても、それぞれの線が適度な太さとなった。また、評価例2−2は、縮小処理が施された後に、“+2”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例2−2によっても、文字、線および図形のいずれについても、良好な評価結果が得られた。なお、比較例2−1は、拡大処理および縮小処理のいずれも施されず、また、補正処理も施されない例である。この比較例2−1によれば、文字、線および図形のいずれについても当然に、不都合な結果となった。そして、比較例2−2は、縮小処理のみが施され、補正処理は施されない例である。この比較例2−2によれば、文字、線および図形のいずれについても、それぞれの線が細くなり過ぎた感があり、一種不十分な結果となった。
【0094】
図12(C)は、オブジェクトとしての抜き文字、抜き線または抜き図形を細くしたい場合の評価結果である。このうちの評価例3−1は、拡大処理が施された後に、“−1”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例3−1によれば、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても、良好な結果が得られた。また、評価例3−2は、拡大処理が施された後に、“−2”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例3−2によっても、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても、良好な評価結果が得られた。なお、比較例3−1は、拡大処理および縮小処理のいずれも施されず、また、補正処理も施されない例である。この比較例3−1によれば、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても当然に、不都合な結果となった。そして、比較例3−2は、縮小処理のみが施され、補正処理は施されない例である。この比較例3−2によれば、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても、不十分な結果となった。
【0095】
図12(D)は、オブジェクトとしての抜き文字、抜き線または抜き図形を太くしたい場合の評価結果である。このうちの評価例4−1は、縮小処理が施された後に、“+1”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例4−1によれば、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても、良好な結果が得られた。また、評価例4−2は、縮小処理が施された後に、“+2”という補正レベルで補正処理が施されたものである。この評価例4−2によっても、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても、良好な評価結果が得られた。なお、比較例4−1は、拡大処理および縮小処理のいずれも施されず、また、補正処理も施されない例である。この比較例4−1によれば、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても当然に、不都合な結果となった。そして、比較例4−2は、縮小処理のみが施され、補正処理は施されない例である。この比較例4−2によれば、抜き文字、抜き線および抜き図形のいずれについても、不十分な結果となった。
【0096】
さらに、本第1実施例における輪郭処理は、画像形成部16による画像形成処理にも反映され、つまり画像記録媒体に形成される画像にも反映される。この画像形成処理における評価結果を、
図13に示す。なお、
図13(A)は、オブジェクトとしての文字、線または図形を太くしたい場合の評価結果である。そして、
図13(B)は、オブジェクトとしての文字、線または図形を細くしたい場合の評価結果である。また、
図13(C)は、オブジェクトとしての抜き文字、抜き線または抜き図形を細くしたい場合の評価結果である。さらに、
図13(D)は、オブジェクトとしての抜き文字、抜き線または抜き図形を太くしたい場合の評価結果である。
【0097】
この
図13に示される評価結果から分かるように、画像形成部16による画像形成処理においても、
図12に示される評価結果と、同様の結果が得られた。特に、この画像形成処理においては、前述のLSU26によるレベル光の出力によって、つまり画像記録媒体に形成される画像の濃度によって、輪郭処理の結果が現れる。すなわち、スクリーンパターンが変更されることなく、それぞれのオブジェクトの輪郭部分の濃度が変更される。したがって、ジャギー(がたつき)などがない良好な結果が得られる。
【0098】
以上のように、本第1実施例によれば、画像データに基づく画像に含まれるオブジェクトごとに、その輪郭部分に拡大処理または縮小処理を施した場合に、ユーザの意図に即した良好な処理結果を得ることができる。また、抜き文字や抜き線などの反転態様のオブジェクトについても同様に、その輪郭部分に拡大処理または縮小処理を施すことができるとともに、ユーザの意図に即した良好な処理結果を得ることができる。
【0099】
なお、本第1実施例においては、
図8に示されたように、5つの補正レベルが用意されたが、これに限らない。すなわち、5以外の複数の補正レベルが用意されてもよい。
【0100】
また、LSU16aを有する露光装置に代えて、発光素子として発光ダイオード(LED)を用いたLED式露光装置が採用されてもよい。この場合も、発光素子としての発光ダイオードの出力は、PWM制御方式によって制御される。
【0101】
そして、画像データは、グレースケールデータであっても、カラーデータであってもよい。
【0102】
さらに、拡大処理および縮小処理ではなく、たとえば前述の特許文献1に開示された技術におけるようなエッジ強調処理に、本発明が適用されてもよい。すなわち、エッジ強調処理が施された後に、補正処理が施されてもよい。
[第2実施例]
本発明の第2実施例として、本発明を画像形成装置としてのプリンタに適用する例が、考えられる。すなわち、本発明をプリンタに適用した場合にも、第1実施例と同様、画像記録媒体に形成される画像に含まれるオブジェクトごとに、その輪郭部分に拡大処理または縮小処理を施すことができるとともに、ユーザの意図に即した良好な処理結果を得ることができる。
[第3実施例]
本発明の第3実施例として、本発明を画像処理装置としてのパーソナルコンピュータに適用する例が、考えられる。すなわち、本発明をパーソナルコンピュータに適用した場合にも、第1実施例と同様、当該パーソナルコンピュータの画面に表示される画像に含まれるオブジェクトごとに、その輪郭部分に拡大処理または縮小処理を施すことができるとともに、ユーザの意図に即した良好な処理結果を得ることができる。
【0103】
以上の各実施例は、いずれも本発明の具体例であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。これら各実施例以外の局面においても、本発明を適用することができる。