特許第6985999号(P6985999)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6985999充電保護回路、充電装置、電子機器及び充電保護方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985999
(24)【登録日】2021年11月30日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】充電保護回路、充電装置、電子機器及び充電保護方法
(51)【国際特許分類】
   H02H 7/18 20060101AFI20211213BHJP
   H02H 7/20 20060101ALI20211213BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   H02H7/18
   H02H7/20 A
   H02J7/00 S
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-173251(P2018-173251)
(22)【出願日】2018年9月18日
(65)【公開番号】特開2020-48275(P2020-48275A)
(43)【公開日】2020年3月26日
【審査請求日】2019年8月7日
【審判番号】不服2021-1698(P2021-1698/J1)
【審判請求日】2021年2月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 英男
(72)【発明者】
【氏名】石原 正規
【合議体】
【審判長】 酒井 朋広
【審判官】 山本 章裕
【審判官】 畑中 博幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−004509(JP,A)
【文献】 特開2007−336698(JP,A)
【文献】 特開平9−056056(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/007655(WO,A1)
【文献】 特開2011−176940(JP,A)
【文献】 特開2011−176939(JP,A)
【文献】 特開2017−135865(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00-7/12, 7/34-7/36
H02H 7/18, 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池を充電する電力を供給する充電回路への外部電源からの通電可否を切り替える切替部と、
前記充電回路から前記二次電池へ流れる電流値及び前記二次電池の両極間の電圧値を検出する検出部と、
前記検出部で検出した前記電流値が基準電流値より大きいか否か、及び前記検出部で検出した前記電圧値が基準電圧値より大きいか否かを判別する第1の判別部と、
前記第1の判別部により判別された前記電流値が前記基準電流値以下、且つ前記第1の判別部により判別された前記電圧値が前記基準電圧値より大きい場合に、前記切替部により前記充電回路への通電を遮断させる制御部と、
前記外部電源から前記充電回路への通電がなされているか否かを判別する第2の判別部と、
前記第2の判別部の判別結果に基づいて、前記検出部が前記充電回路から前記二次電池へ流れる電流値及び前記二次電池の両極間の電圧値を検出する検出周期を可変に設定する検出周期設定部と、
を備え
前記検出周期設定部は、前記第2の判別部により前記外部電源から前記充電回路への通電がなされていると判別された場合には、第1の検出周期を設定し、前記第2の判別部により前記外部電源から前記充電回路への充電がなされていないと判別された場合、又は前記切替部により前記充電回路への通電が遮断された場合には、前記第1の検出周期よりも長い第2の検出周期を設定することを特徴とする充電保護回路。
【請求項2】
前記切替部は、基本状態では、前記通電が可能な状態であることを特徴とする請求項1記載の充電保護回路。
【請求項3】
前記制御部は、当該充電保護回路が設けられている電子機器の動作制御を行い、前記基
本状態は、前記電子機器の起動時の状態が含まれることを特徴とする請求項2記載の充電
保護回路。
【請求項4】
前記切替部は、前記通電を遮断する状態に切り替わった場合に、遮断状態を保持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の充電保護回路。
【請求項5】
前記切替部は、ヒューズを有し、当該ヒューズを切断することで前記通電を遮断するこ
とを特徴とする請求項4記載の充電保護回路。
【請求項6】
前記切替部は、前記通電を遮断する状態に切り替わった場合に遮断状態を保持するラッ
チを有するスイッチであることを特徴とする請求項4記載の充電保護回路。
【請求項7】
前記制御部は、前記判別部により判別された前記電流値が前記基準電流値以下、且つ前
記判別部により判別された前記電圧値が前記基準電圧値より大きいか否かに応じて前記切
替部により前記通電可否を切り替えさせることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項
に記載の充電保護回路。
【請求項8】
前記制御部は、当該充電保護回路が設けられている電子機器の動作制御を行い、前記切
替部により前記通電を遮断させる場合には、当該切替部の切り替え制御以外の動作のうち
少なくとも一部を制限することを特徴とする請求項7記載の充電保護回路。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか一項に記載の充電保護回路と、
外部電源からの通電を受けて、二次電池を充電する電力を供給する充電回路と、
を備えることを特徴とする充電装置。
【請求項10】
請求項記載の充電装置を備える電子機器。
【請求項11】
二次電池を充電する電力を供給する充電回路から前記二次電池へ流れる電流値及び前記二次電池の両極間の電圧値を検出する検出ステップ、
前記検出ステップで検出した前記電流値が基準電流値より大きいか否か、及び前記検出ステップで検出した前記電圧値が基準電圧値より大きいか否かを判別する第1の判別ステップ、
前記第1の判別ステップで判別された前記電流値が前記基準電流値以下、且つ前記第1の判別ステップで判別された前記電圧値が前記基準電圧値より大きい場合に、前記充電回路への通電を遮断させる切替ステップ
前記外部電源から前記充電回路への通電がなされているか否かを判別する第2の判別ステップ、
前記第2の判別ステップの判別結果に基づいて、前記検出ステップが前記充電回路から前記二次電池へ流れる電流値及び前記二次電池の両極間の電圧値を検出する検出周期を可変に設定する検出周期設定ステップ、
を含み、
前記検出周期設定ステップは、前記第2の判別ステップにより前記外部電源から前記充電回路への通電がなされていると判別された場合には、第1の検出周期を設定し、前記第2の判別ステップにより前記外部電源から前記充電回路への充電がなされていないと判別された場合、又は前記切替部により前記充電回路への通電が遮断された場合には、前記第1の検出周期よりも長い第2の検出周期を設定することを特徴とする充電保護方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、充電保護回路、充電装置、電子機器及び充電保護方法に関する。
【背景技術】
【0002】
充電池(二次電池)を充電する充電装置では、当該充電池の過充電や短絡電流などによる過熱といったトラブルを防止し、また、安定した電圧で充電を行うために、充電回路において充電池への異常な電力の出力を防止する種々の保安機構が設けられている。例えば、特許文献1においては、ACアダプターから供給される電圧に異常があった場合、当該ACアダプターから供給される電圧を遮断して誤充電を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−28838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の充電装置では、充電回路自体の動作異常に対する対応が十分ではない場合があるという課題があった。
【0005】
この発明の目的は、充電回路の動作異常に対して十分に対応することのできる充電保護回路、充電装置、電子機器及び充電保護方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、
二次電池を充電する電力を供給する充電回路への外部電源からの通電可否を切り替える切替部と、
前記充電回路から前記二次電池へ流れる電流値及び前記二次電池の両極間の電圧値を検出する検出部と、
前記検出部で検出した前記電流値が基準電流値より大きいか否か、及び前記検出部で検出した前記電圧値が基準電圧値より大きいか否かを判別する第1の判別部と、
前記第1の判別部により判別された前記電流値が前記基準電流値以下、且つ前記第1の判別部により判別された前記電圧値が前記基準電圧値より大きい場合に、前記切替部により前記充電回路への通電を遮断させる制御部と、
前記外部電源から前記充電回路への通電がなされているか否かを判別する第2の判別部と、
前記第2の判別部の判別結果に基づいて、前記検出部が前記充電回路から前記二次電池へ流れる電流値及び前記二次電池の両極間の電圧値を検出する検出周期を可変に設定する検出周期設定部と、
を備え
前記検出周期設定部は、前記第2の判別部により前記外部電源から前記充電回路への通電がなされていると判別された場合には、第1の検出周期を設定し、前記第2の判別部により前記外部電源から前記充電回路への充電がなされていないと判別された場合、又は前記切替部により前記充電回路への通電が遮断された場合には、前記第1の検出周期よりも長い第2の検出周期を設定することを特徴とする充電保護回路である。
【発明の効果】
【0007】
本発明に従うと、充電回路の動作異常に対して十分に対応することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電子機器1の機能構成を示すブロック図である。
図2】充電回路から出力される電力と、制御動作との対応関係を示す図である。
図3】充電異常監視処理の制御手順を示すフローチャートである。
図4】電子機器の機能構成の変形例1を示すブロック図である。
図5】電子機器の機能構成の変形例2を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の電子機器1の機能構成を示すブロック図である。
【0010】
電子機器1は、充電装置10と、電力供給アダプター20と、二次電池30と、機能ブロック40などを備える。
【0011】
充電装置10は、外部電源からの電力供給を受けて二次電池30に対して電力を出力して当該二次電池30を充電する。
【0012】
電力供給アダプター20は、外部電源、ここでは、交流の商用電源から入力される電力を所定の直流電圧に変換(AD変換)して充電装置10に供給する。電力供給アダプター20は、例えば、商用電源のコンセントへの差込プラグを有し、当該コンセントへ差込プラグがコンセントに差し込まれることで自動的に電力の入出力を開始する。
【0013】
二次電池30は、機能ブロック40の動作に必要な電力を供給する。二次電池30は、充電された電力を出力可能な充電池であり、例えば、リチウムイオン電池である。二次電池30は、充電装置10に対して着脱可能であってもよく、また、充電装置10とは別個のものであって交換可能であってもよい。あるいは、二次電池30は、充電装置10と一体的に形成されていてもよい。
【0014】
機能ブロック40は、電子機器1の各動作を行う。機能ブロック40としては、特には限られないが、例えば、表示動作部や操作受付部などを有し、液晶ディスプレイとタッチセンサーが重ねて設けられて各種表示動作や外部からの入力操作の検出がなされてもよい。また、機能ブロック40には、その他、温度、加速度や磁場などの物理量を計測する計測部、及び音声や振動の出力部などが含まれていてもよい。機能ブロック40への電力供給は、二次電池30から図示略の配線により直接なされてよい。
【0015】
次に、充電装置10について、より詳しく説明する。
充電装置10は、充電回路11と、スイッチング素子12(切替部)と、電流&電圧検出回路13(検出部)と、制御部14と、抵抗素子15と、ダイオード16などを備える。
【0016】
充電回路11は、電力供給アダプター20から入力された外部電源からの電力に基づき、二次電池30を充電するための電流を出力して、二次電池30に対して充電する電力を供給する。充電回路11は、入力された直流電力(電流及び電圧)を適宜変換して出力することができる。充電回路11は、二次電池30の蓄電量に基づいて、二次電池30に対して所定の電流を出力し、あるいは、二次電池30の定格電圧程度で電流を出力する。二次電池30の両極間の電圧(蓄電電圧と記す)が定格電圧に近づいた場合、定格電圧程度で電流を出力することで、当該蓄電電圧が定格電圧と等しくなった段階で出力電流がゼロとなる。また、充電回路11は、所定の上限値以上に二次電池30を充電しないために、従来周知の過充電防止回路を有しており、二次電池30の蓄電電圧が上限値に達した場合には、充電回路11からの電流の出力が停止される。電流の出力停止後、蓄電電圧が上限値より低い所定の基準値未満となるまでは、充電回路11の充電動作は再開されない。
【0017】
スイッチング素子12は、充電装置10に供給された電力を充電回路11に入力させるか否かを切り替える。スイッチング素子12は、ここでは、例えば、アナログスイッチであり、制御部14からの制御信号に応じて充電回路11への通電可否を可逆的に切り替え可能となっている。このスイッチング素子12は、ノーマリーオンであり、制御部14からの制御信号が入力されていない状態や、制御信号の入力が開始(再開も含む)された状態などの基本状態では、通電が可能な状態となる。
【0018】
電流&電圧検出回路13は、充電回路11から二次電池30へ流れる出力電流及び二次電池30へ印加されている電圧、すなわち二次電池30へと流れる電流の大きさと、二次電池30の両極間の電圧の大きさ(充電回路11により二次電池30に印加されている電圧に等しい)を検出して検出結果の信号を制御部14に出力する(検出ステップ)。電流&電圧検出回路13は、電流や電圧が所定の基準となる値より大きいか否かを判別して、検出結果をそれぞれ二値信号として出力してもよい。あるいは、電流&電圧検出回路13は、電流値及び電圧値自体を取得(計測)して制御部14に出力し、制御部14がこれらの値と基準となる値との比較を行ってもよい。電流&電圧検出回路13による検出結果の出力は、所定の監視周期(第1の検出周期)、例えば、1秒〜10秒周期などで行われる。電流&電圧検出回路13による電圧の検出は、充電時だけではなく、二次電池30の放電に伴う蓄電量の残量の検出にも用いられてよい。充電を行っていない場合の監視周期(第2の検出周期)は、充電時の第1の監視周期よりも長くてもよく、例えば、ここでは、1分〜10分などとされる。この場合、制御部14が、第2の判別部として、外部電源から電力供給アダプター20を介して充電回路11への通電がなされているか否かを判別する。制御部14は、検出周期設定部として、充電回路11への通電がなされている場合には、監視周期を1秒〜10秒(第1の検出周期)に設定し、充電回路11への通電がなされていない場合(充電を行っていない場合)には、監視周期を1分〜10分(第2の検出周期)に設定すればよい。電力供給アダプター20から充電回路11への通電の有無は、充電回路11の入力端側から制御部14へダイオード16を介して入力される電流などに基づいて判断されればよい。あるいは、充電回路11の上流に別途電流検出回路が設けられて、その結果を制御部14が取得してもよいし、充電回路11内に通電の有無を検出する回路を設け、その結果を制御部14が取得してもよい。
また、後述するが、制御部14が電流&電圧検出回路13の検出結果に基づき異常を検出してスイッチング素子12をオフ状態(通電が遮断される状態)に切り替えた場合には、監視周期を1分〜10分の設定に戻してもよい。
【0019】
制御部14は、電流&電圧検出回路13の検出結果に基づいて異常の検出有無を判別し(判別部としての動作)、当該判別結果に応じてスイッチング素子12の切り替え状態(すなわち、通電の可否の切り替え)を制御する。上述のように、制御部14は、スイッチング素子12をオン状態(通電が可能な状態)及びオフ状態(通電が遮断される状態)のいずれにも切り替えることができる。制御部14は、検出結果により、電流又は電圧が基準となる値以上である場合に、異常が検出されたと判断してスイッチング素子12をオフ状態とさせて通電を遮断させ、いずれも基準となる値未満である場合には、スイッチング素子12をオン状態とする。制御部14は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)などを備え、電力供給アダプター20又は二次電池30からそれぞれダイオード16を介して電力の供給を受けて動作する。また、制御部14は、電子機器1の機能ブロック40に制御信号を出力して動作の制御を行う。制御部14は、電子機器1の機能ブロック40の動作が停止している場合でも、連続的又は間欠的に起動して動作し、充電及び二次電池30の監視を継続して行ってよい。あるいは、機能ブロック40の動作を制御する制御部は、制御部14と別個に設けられていてもよい。
【0020】
上記各構成のうち、少なくともスイッチング素子12、電流&電圧検出回路13及び制御部14が本実施形態の充電装置10における充電保護回路10aを構成している。
【0021】
次に制御部14によるスイッチング素子12の切り替え動作制御について説明する。
図2は、充電回路11から出力される電力と、制御動作との対応関係を示す図である。なお、ここで示す電流や電圧の変化、特に上昇速度と低下速度の関係は、例示的なものであって、必ずしも具体的な値を反映していない。
【0022】
充電回路11による充電用の電力出力は、例えば、二次電池30の蓄電電圧が低い状況では、定電流で行われ、蓄電電圧が所定以上に到達すると、略定電圧で行われる。略定電圧での充電では、蓄電電圧が当該定電圧に近づくにつれて電流が漸減してゆき、最終的に充電電流がほぼゼロとなって充電が終了する。
【0023】
図2(a)に示すように、蓄電電圧Vが上限値VUよりも十分に低い状態での充電用電力出力中に、充電回路11などの異常により内部電圧が本来の設定電圧よりも上がったり短絡が生じたりして出力電流Icが増加すると(タイミングt1)、蓄電電圧Vの上昇速度が大きくなる状態が継続し、電流&電圧検出回路13の監視周期で上限値IUを越えている電流が検出される(タイミングt2)。制御部14は、出力電流が上限値IU(基準電流値)より大きいことを検出した場合に、スイッチング素子12の制御信号Sを「ON」から「OFF」に切り替える。これにより、スイッチング素子12が通電を遮断し、充電回路11への電力供給がなくなるので、充電回路11からの出力電流Icがゼロとなる。
【0024】
図2(b)に示すように、蓄電電圧Vが高い場合、充電回路11の出力電流Icが増加すると(タイミングt1)、短時間で蓄電電圧Vが上限値VUに達する。これにより、充電回路11の過充電防止回路が働いて、制御信号Sが「OFF」に切り替わり、電流出力が停止される。出力電流Icが「0」となった後、制御部14などによる電力消費により蓄電電圧Vが徐々に低下して基準値VLを下回ると、電流出力が再開されるが、上記異常によりまた短時間で蓄電電圧Vが上昇して、電流出力が停止される。すなわち、出力電流Icは、短いパルス状の周期変化となり、二次電池30の蓄電電圧Vは、同周期での鋸歯形状となる。
【0025】
上述のように、電流&電圧検出回路13は、所定の監視周期で検出結果を取得、出力するので、出力電流Icの出力パルス幅が狭いと、監視タイミングが合わずに異常電流の検出がなされるまでに時間を要する場合が生じる。ここでは、監視基準値VF(基準電圧)を過充電防止回路の上限値VUや基準値VLよりも低く(通常の略定電圧充電時の設定電圧よりは高く)定めておくことで、充電回路11からの出力の異常時には、蓄電電圧Vが当該監視基準値VFを超過している状態が継続し、確実に異常状態が検出される。制御部14は、監視基準値VFよりも大きい電圧が検出された場合に、スイッチング素子12を切り替えさせて、通電を遮断させる(タイミングt2)。
【0026】
この充電保護回路10aでは、制御部14によりスイッチング素子12による通電可否が切り替えられるので、電力供給アダプター20からの通電が遮断された場合に、二次電池30による制御部14への電力供給が十分な時間維持される必要がある。このため、制御部14は、スイッチング素子12に通電を遮断させた場合に、スイッチング素子12の切り替え制御以外の動作、すなわち、機能ブロック40の動作を制限し、機能ブロック40による電力消費を低減させる。例えば、機能ブロック40のうち表示動作部は、充電装置10(充電回路11)の異常を知らせる表示を行わせることができるが、表示の輝度の上限を制限することができる。また、制御部14の基本動作に係る制御プログラム以外のアプリケーションプログラムの起動を禁止したり、動作中のアプリケーションプログラムの終了をユーザに促したりすることができる。一方で、制御部14は、機能ブロック40のうち一部、例えば、操作受付部としての動作、すなわち、入力操作の検出及び検出信号の制御部14への出力に係る制限を行わなくてもよい。
【0027】
図3は、充電装置10で実行される充電異常監視処理の制御部14による制御手順を示すフローチャートである。この充電異常監視処理は、電流&電圧検出回路13における監視周期に同期して起動される。
【0028】
充電異常監視処理が開始されると、制御部14は、電流&電圧検出回路13から出力電流Ic及び蓄電電圧Vを取得する(ステップS101)。制御部14は、出力電流Icが上限値IUより大きいか否かを判別する(ステップS102)。上限値IUより大きいと判別された場合には(ステップS102で“YES”)、制御部14の処理は、ステップS104へ移行する。
【0029】
出力電流Icが上限値IUより大きくない(以下である)と判別された場合には(ステップS102で“NO”)、制御部14は、蓄電電圧Vが監視基準値VFより大きいか否かを判別する(ステップS103)。大きいと判別された場合には(ステップS103で“YES”)、制御部14の処理は、ステップS104に移行する。
【0030】
蓄電電圧Vが監視基準値VFよりも大きくない(以下である)と判別された場合には(ステップS103で“NO”)、制御部14は、スイッチング素子12に通電を可能とするオン信号を出力する(ステップS105)。そして、制御部14は、充電異常監視処理を終了する。
【0031】
ステップS102、S103の処理からステップS104に移行すると、制御部14は、スイッチング素子12に通電を遮断するオフ信号を出力する(ステップS104)。そして、制御部14は、充電異常監視処理を終了する。
これらの各処理のうち、ステップS102、S103の処理が本実施形態の判別部としての動作(判別ステップ)であり、ステップS104の処理が本実施形態の制御部としての動作(切替ステップ)である。
【0032】
図4は、電子機器1の機能構成の変形例1を示すブロック図である。
【0033】
この電子機器1では、充電装置10において、切替部としてスイッチング素子12の代わりにヒューズ12aと、スイッチング素子12bとが設けられている。ヒューズ12aは、電力供給アダプター20と充電回路11との間に設けられており、所定の電流値以上の電流が流れることで切断される。スイッチング素子12bは、ヒューズ12aと充電回路11との間と、接地面との間に位置する。スイッチング素子12bは、制御部14から入力される信号に応じてオンすることで、電力供給アダプター20からヒューズ12aを通る短絡路を形成させる。
【0034】
制御部14は、電流&電圧検出回路13の検出結果から異常を検出した場合には、スイッチング素子12bをオンさせる。これにより形成される短絡路を流れる短絡電流によりヒューズ12aが切断され、充電回路11への電力の供給が遮断される。すなわち、この充電保護回路10aは、一度通電を遮断すると、遮断状態を保持する。この場合、コストや手間などに応じて、充電回路11及びヒューズ12aが交換可能であってもよいし、充電装置10の全体が交換されてもよい。あるいは、電子機器1の全体が交換されてもよい。
【0035】
図5は、電子機器1の機能構成の変形例2を示すブロック図である。
【0036】
この電子機器1では、上記実施形態における切替部としてのスイッチング素子12の代わりにラッチを有するスイッチ12cが設けられている。ラッチの具体的な手法は特に限られず、機械的にこのスイッチ12cは、制御部14からオフする(電力供給アダプター20からの電力供給を遮断する)制御信号を受けてオフに切り替えると、オフ状態をラッチ(維持)する。オフ状態の解除は、制御部14からのリセット信号によるか、又はユーザの手動操作などによりなされる。すなわち、制御部14が電流&電圧検出回路13の検出結果に異常が認められなくなったと判断されたり、制御部14の動作が停止して当該制御部14からの信号が途切れたりした場合などには、スイッチ12cは、オフ状態のままとされ、通電が再開されないが、スイッチ12c自体が破壊されない。よって、スイッチ12cは、充電装置10において故障した充電回路11が交換可能な場合などに用いられればよい。
【0037】
以上のように、本実施形態の電子機器1が備える充電装置10の充電保護回路10aは、二次電池30を充電する電力を供給する充電回路11への外部電源からの通電可否を切り替えるスイッチング素子12と、充電回路11から二次電池30へ流れる電流及び二次電池30の両極間の電圧のうち少なくとも一方を検出する電流&電圧検出回路13と、判別部として、電流&電圧検出回路13の検出結果に異常があるか否かを判別し、切替部として、異常があると判別された場合に、スイッチング素子12により充電回路11への通電を遮断させる制御部14と、を備える。
このように、充電回路11の出力に異常が生じた場合に、これを検出して充電回路11への電力供給自体を遮断するので、二次電池30の過充電を防止するだけでなく、充電回路11の異常自体を速やかに検出して動作を停止させることができる。これにより、充電装置10及び二次電池30など各部の過熱などによるトラブルを抑制することができる。
【0038】
また、スイッチング素子12は、基本状態では、通電が可能な状態である。よって、初期起動時、電子機器1や充電装置10の起動時などに、スイッチング素子12の初期設定などを毎回行う必要がなく、速やかに通常の充電、給電動作を開始させることができる。
【0039】
また、制御部14は、充電保護回路10aが設けられている電子機器1の動作制御を行い、基本状態として、電子機器1の起動時の状態では、通電が可能な状態となっている。すなわち、電子機器1の起動時には、通常では、二次電池30からも電力供給アダプター20からも電力が供給され得る状態となり、ユーザの使用状態などに応じて自由に切り替えが可能となるので、充電装置10の異常が生じない限り、特に設定などを行わなくても電子機器1の利用を制限しない。
【0040】
また、この充電保護回路10aでは、変形例1のヒューズ12a及びスイッチング素子12bの組み合わせや、変形例2のスイッチ12cなどにより、通電を遮断する状態に切り替わった場合に、遮断状態を保持する。これにより、通電の遮断後に、修理などを行わないまま再度充電回路11に電力が供給されるのを防ぐことができる。
【0041】
また、変形例1の充電保護回路10aでは、ヒューズ12aを有し、当該ヒューズ12aを切断することで通電を遮断する。このように、物理的に断線させることで、確実に充電回路11への通電を遮断することができる。特に、異常に対して修理ではなく、充電装置10や電子機器1全体の交換で対応する場合には、このように容易な構成で通電を完全に遮断するので、充電回路11に対して不要に再度電力が供給されて発熱したりするのを確実に防ぐことができる。
【0042】
また、変形例2の充電保護回路10aでは、通電を遮断する状態に切り替わった場合に遮断状態を保持するラッチを有するスイッチ12cが用いられる。このように、通電の遮断後、この状態を維持しつつ、ラッチをリセット可能とすることで、充電回路11の修理交換などがなされる前の通電を防ぎ、修理がなされた後に修理担当者がリセット動作を行って充電装置10の再利用を可能とすることができる。
【0043】
また、制御部14は、異常の検出有無に応じてスイッチング素子12により通電可否を切り替えさせる。このように、単純にその場の状態のみに応じてスイッチング素子12を切り替え可能であってもよく、これにより、充電回路11の復旧後には、速やかに通電が再開され得る。一方で、充電回路11が異常な状態のままであっても、即座に再度スイッチング素子12が通電を遮断するだけなので、問題を生じさせない。
【0044】
また、制御部14は、充電保護回路10aが設けられている電子機器1の動作制御を行い、スイッチング素子12により通電を遮断させる場合には、当該スイッチング素子12の切り替え制御以外の動作のうち少なくとも一部を制限する。外部電源からの通電が遮断された後は、電子機器1は、二次電池30の残量によって動作するので、他の動作を制限することで、スイッチング素子12の動作を制御する制御部14が長期間動作可能とすることができる。
【0045】
また、電流&電圧検出回路13は、二次電池30へ流れる電流を検出し、制御部14は、電流&電圧検出回路13により電流の上限値IUよりも大きい電流が検出された場合に、スイッチング素子12により通電を遮断させる。このように、二次電池30が過充電になる前に電流に基づいて速やかに通電を遮断させることで、大電流による発熱などを抑制してトラブルの発生を防ぐことができる。
【0046】
また、電流&電圧検出回路13は、二次電池30の両極間の電圧を検出し、制御部14は、電流&電圧検出回路13により監視基準値VFよりも大きい電圧が検出された場合に、スイッチング素子12により通電を遮断させる。
回路の短絡などにより大電流が流れる場合、電圧によっては即座に保護回路が働いて電流出力が遮断される場合があるが、これでは、比較的長い監視周期での電流検出で当該大電流が検出されない場合が生じ得る。過電圧の検出よりも低い電圧であって、大電流に応じた電流出力が遮断される場合に達する電圧レベルを検出することで、大電流が遮断された状態であっても電圧の超過によりこのような大電流の発生を検出することができるので、より確実に充電回路11の異常に対し、当該充電回路11への通電を遮断することができる。
【0047】
また、制御部14は、第2の判別部として、外部電源から充電回路11への通電がなされているか否かを判別し、検出周期設定部として、その判別結果に基づいて、電流&電圧検出回路13が充電回路11から二次電池30へ流れる電流及び二次電池30の両極間の電圧のうち少なくとも一方を検出する検出周期を可変に設定する。
電流&電圧検出回路13は充電異常の検出だけでなく、二次電池30の蓄電量(残量)の検出にも用いられてよく、このように構成を共通に用いることで、サイズの増大やコストの増大を抑制する。この場合には、充放電に係る電流や電圧の変化の違いに応じて適切な監視周期が各々定められてよく、これにより、不要な処理や消費電力の増大を防ぐことができる。
【0048】
また、検出周期設定部としての制御部14は、外部電源から充電回路11への通電がなされていると判別された場合には、第1の検出周期を設定し、外部電源から充電回路11への充電がなされていないと判別された場合には、第1の検出周期よりも長い第2の検出周期を設定する。通常の二次電池30から供給される電力の使用に係る電圧変化や電流の大きさは、充電異常の検出のように、急激な変化を伴わないので、電力消費(放電時)には、充電異常の検出時における監視周期(第1の検出周期)よりも長い周期(第2の検出周期)で検出動作が行われればよい。これにより、目的に応じた必要な頻度で効率よく電流や電圧の検出を行うことができる。
【0049】
また、制御部14は、検出周期設定部として、スイッチング素子12により充電回路11への通電が遮断された場合には、第2の検出周期を設定する。すなわち、充電異常により充電が中止された場合には、通常の電力消費時と同等である。さらに、再度の充電なしに二次電池30の動作をなるべく長く継続させる必要がある場合もあるので、上記切替設定により監視周期を長くすることで、電力消費を抑えることができる。
【0050】
また、本実施形態の充電装置10は、上記充電保護回路10aと、外部電源からの通電を受けて、二次電池30を充電する電力を供給する充電回路11と、を備える。これにより、充電保護回路10aが確実に充電回路11の異常を発見して充電回路11への通電を遮断するので、より安全かつ迅速に二次電池を充電することができる。
【0051】
また、本実施形態の電子機器1は、上述の充電装置10を備える。これにより、電子機器1の過熱などのトラブルをより確実に抑制し、安全に二次電池30を用いて電子機器1を動作させることができる。
【0052】
また、本実施形態の充電保護方法は、二次電池30を充電する電力を供給する充電回路11から二次電池30へ流れる電流及び二次電池30の両極間の電圧のうち少なくとも一方を検出する検出ステップ、検出ステップでの検出結果に異常があるか否かを判別する判別ステップ、異常があると判別された場合に、充電回路11への通電を遮断させる切替ステップ、を含む。このように、充電回路11の出力異常に対し、充電回路11への入力自体を遮断することで、充電回路11の異常に対応した充電装置10及び二次電池30のトラブルをより確実に抑制することができる。
【0053】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、充電回路11から二次電池30への出力電流と二次電池30への印加電圧(蓄電電圧)との両方を検出することとしたが、必ずしも両方を検出しなくてもよい。電流&電圧検出回路13は、電流のみを検出することとしてもよく、この場合に、電流の監視周期を上記実施形態よりも上昇させてもよい。あるいは、アナログ回路で期間内の最大値を検出し、当該最大値に基づく検出結果を所定の監視周期で制御部14に出力してもよい。あるいは、直接電流を検出せずに、電圧のみを検出し、この場合に、電圧の上昇速度などを考慮してもよい。
【0054】
また、上記実施の形態では、スイッチング素子12がノーマリーオンであるものとして説明したが、ノーマリーオフであって制御部14の制御によりオン状態に変更される必要があるものであってもよい。この場合、上記実施の形態では、制御部14は、二次電池30からの電力供給で起動されることになるが、電力供給アダプター20から制御部14へ直接給電可能な回路を有していてもよい。
【0055】
また、上記実施の形態では、監視基準値VF(基準電圧)を過充電防止回路の上限値VUや基準値VLよりも低く(通常の略定電圧充電時の設定電圧よりは高く)定めることとしたが、上限値VUと基準値VLとの間であってもよい。この場合、蓄電電圧が監視基準値VF未満となってから基準値VLとなって再度大電流が流れるまでの間には、異常検出されないので、異常検出が必要以上に遅れないように、これらの値の相対関係は、監視周期などに応じて適宜定められればよい。
【0056】
また、上記実施の形態では、制御部14は、CPUによりソフトウェア的に動作する構成であるものとして説明したがこれに限られない。ハードウェア回路により電圧及び電流と監視基準値VF及び上限値IUとの比較を行い、比較結果に応じた信号をスイッチング素子12などに出力する構成であってもよい。
【0057】
また、充電保護回路10aは、充電装置10に対して外付け可能に独立に設けられるものであってもよい。
【0058】
また、充電装置10は、電子機器1内に設けられたものではなく、独立した充電装置であってもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、各構成の配置や制御内容などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0060】
[付記]
<請求項1>
二次電池を充電する電力を供給する充電回路への外部電源からの通電可否を切り替える切替部と、
前記充電回路から前記二次電池へ流れる電流及び前記二次電池の両極間の電圧のうち少なくとも一方を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に異常があるか否かを判別する判別部と、
前記判別部により前記検出部の検出結果に異常があると判別された場合に、前記切替部により前記充電回路への通電を遮断させる制御部と、
を備えることを特徴とする充電保護回路。
<請求項2>
前記切替部は、基本状態では、前記通電が可能な状態であることを特徴とする請求項1記載の充電保護回路。
<請求項3>
前記制御部は、当該充電保護回路が設けられている電子機器の動作制御を行い、前記基本状態は、前記電子機器の起動時の状態が含まれることを特徴とする請求項2記載の充電保護回路。
<請求項4>
前記切替部は、前記通電を遮断する状態に切り替わった場合に、遮断状態を保持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の充電保護回路。
<請求項5>
前記切替部は、ヒューズを有し、当該ヒューズを切断することで前記通電を遮断することを特徴とする請求項4記載の充電保護回路。
<請求項6>
前記切替部は、前記通電を遮断する状態に切り替わった場合に遮断状態を保持するラッチを有するスイッチであることを特徴とする請求項4記載の充電保護回路。
<請求項7>
前記制御部は、前記異常の検出有無に応じて前記切替部により前記通電可否を切り替えさせることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の充電保護回路。
<請求項8>
前記制御部は、当該充電保護回路が設けられている電子機器の動作制御を行い、前記切替部により前記通電を遮断させる場合には、当該切替部の切り替え制御以外の動作のうち少なくとも一部を制限することを特徴とする請求項7記載の充電保護回路。
<請求項9>
前記検出部は、前記二次電池へ流れる電流を検出し、
前記判別部は、前記検出部により基準電流値よりも大きい電流が検出された場合に、前記検出部の検出結果に異常があると判別し、
前記制御部は、前記判別部により前記検出部の検出結果に異常があると判別された場合に、前記切替部により前記通電を遮断させる
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の充電保護回路。
<請求項10>
前記検出部は、前記二次電池の両極間の電圧を検出し、
前記判別部は、前記検出部により基準電圧よりも大きい電圧が検出された場合に、前記検出部の結果に異常があると判別し、
前記制御部は、前記判別部により前記検出部の検出結果に異常があると判別された場合に、前記切替部により前記通電を遮断させる
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の充電保護回路。
<請求項11>
前記外部電源から前記充電回路への通電がなされているか否かを判別する第2の判別部と、
前記第2の判別部の判別結果に基づいて、前記検出部が前記充電回路から前記二次電池へ流れる電流及び前記二次電池の両極間の電圧のうち少なくとも一方を検出する検出周期を可変に設定する検出周期設定部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の充電保護回路。
<請求項12>
前記検出周期設定部は、前記第2の判別部により前記外部電源から前記充電回路への通電がなされていると判別された場合には、第1の検出周期を設定し、前記第2の判別部により前記外部電源から前記充電回路への充電がなされていないと判別された場合には、前記第1の検出周期よりも長い第2の検出周期を設定することを特徴とする請求項11記載の充電保護回路。
<請求項13>
前記検出周期設定部は、前記切替部により前記充電回路への通電が遮断された場合には、前記第2の検出周期を設定することを特徴とする請求項12記載の充電保護回路。
<請求項14>
請求項1〜13のいずれか一項に記載の充電保護回路と、
外部電源からの通電を受けて、二次電池を充電する電力を供給する充電回路と、
を備えることを特徴とする充電装置。
<請求項15>
請求項14記載の充電装置を備える電子機器。
<請求項16>
二次電池を充電する電力を供給する充電回路から前記二次電池へ流れる電流及び前記二次電池の両極間の電圧のうち少なくとも一方を検出する検出ステップ、
前記検出ステップでの検出結果に異常があるか否かを判別する判別ステップ、
前記判別ステップで前記検出ステップでの検出結果に異常があると判別された場合に、前記充電回路への通電を遮断させる切替ステップ
を含むことを特徴とする充電保護方法。
【符号の説明】
【0061】
1 電子機器
10 充電装置
10a 充電保護回路
11 充電回路
12 スイッチング素子
12a ヒューズ
12b スイッチング素子
12c スイッチ
13 電流&電圧検出回路
14 制御部
15 抵抗素子
16 ダイオード
20 電力供給アダプター
30 二次電池
40 機能ブロック
Ic 出力電流
IU 上限値
S 制御信号
V 蓄電電圧
VF 監視基準値
VL 基準値
VU 上限値
図1
図2
図3
図4
図5