【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様によると、本発明は、好ましくは骨空洞の処置、特に充填及び/又は閉鎖に使用される医療製品に関する。
【0011】
医療製品は、相互に連結された構造要素を有する。構造要素は、少なくとも2つの群の構造要素、すなわち少なくとも第1の群の構造要素と第2の群の構造要素に分けることができる。
【0012】
医療製品は、第2の群の構造要素よりも低い硬度を有する第1の群の構造要素によって特徴付けられる。言い換えれば、医療製品は、異なる硬度を有する構造要素、すなわち少なくとも1つの第1の群の構造要素及び1つの第2の群の構造要素を有することによって特徴付けられ、この第1の群の構造要素は、この第2の群の構造要素よりも低い硬度を有する。
【0013】
構造要素の硬度が異なると、特に構造要素の強度に、特に引張強度、圧縮強度、及び/又は曲げ強度に差が生じる。これは、骨空洞の特定の特徴、例えば特に寸法/形状及びアクセス開口との医療製品のより良好な、特により可変的な適合を特に有利に可能にする。同時に、骨空洞の持続的な処置に必要とされる医療製品の機械的性質は、構造要素の設計によって、特にそれらの製造のための材料の選択によって特に影響を受ける、又は制御され得る。
【0014】
製造された製品は、特に、これらが可撓性構造要素の存在により骨空洞内で広がる傾向があるという利点を有する。結果として、骨空洞が充填される。このプロセスでは、個々の構造要素は互いに整列され、従って安定した耐荷重構造を形成する。これに関連して、構造の耐荷重性は、主に第2の群の構造要素に起因する。製品の適切な配置により、この製品が骨空洞の内側から開口上に配置できるため、この骨空洞の開口を閉じることも可能である。
【0015】
本発明に関連して、表現「硬度」は、別の物体(圧子(penetration body))の機械的押し込みに対して材料が耐える機械的抵抗(いわゆる押し込み硬度)を意味することを理解すべきである。硬度は、一般に試験荷重(F)と窪みの面積(A)の商によって計算される。
【0016】
プラスチック又はポリマー、特にエラストマーの硬度は、例えば、規格DIN EN ISO 868及びDIN ISO 7619−1に従って決定することができる。ここで、ショアー硬度試験機のバネ荷重硬化鋼ピンを、試験するべき材料に押し込む。試験される材料へのピンの押し込み深さは、ショアー硬度の尺度であり、これは、0ショアー(2.5mmの押し込み深さ)から100ショアー(0mmの押し込み深さ)までの等級で測定される。従って、高い数字は、高い硬度を意味する。ショアー硬度試験機の場合には、追加の装置を使用することが可能であり、この装置は、測定されるべきサンプルを、ショアーAの場合には12.5N、又はショアーDの場合には50Nの力で測定台に対して押圧する。ショアー硬度を測定するための公称温度は、一般に23℃であり、好ましくは+/−2Kの温度範囲に制限される。
【0017】
ショアーAは、特に軟質エラストマーの場合に報告される。使用される圧子は、先端が鈍い針である。円錐台の端面は0.79mmの直径を有し、開口角は35度である。静止荷重は1kgであり、保持時間は15秒である。
【0018】
ショアーDは、特に、強化エラストマーの場合に、30度の角度で終わり、0.2mmの直径を有する球状の先端を有する針を用いた測定後に報告される。静止荷重は5kgであり、保持時間は、この場合も15秒である。
【0019】
均質材料、薄肉材料、又は表面硬化材料の硬度は、例えば、ビッカース(VHN)硬度試験によって測定することができる。ここで、136度の開口角を有する正ダイヤモンドピラミッドが、指定された試験荷重で工作物に押し込まれる。圧入面積は、測定顕微鏡によって決定される残りの圧入の対角線の長さから計算される。試験荷重(単位はN)の圧入面積d(単位はmm)との比率を得て、これに、ビッカース硬度数(VHN)である0.1891が乗じられる。試験荷重Fは、0.098N≦F<1.961N(ビッカース微小硬度試験)、1.961N≦F<49.03N(ビッカース微小力硬度試験(Vickers small−force hardness testing))、又はF≧49.03N(ビッカース硬度試験)であり得る。
【0020】
金属の硬度は、例えば、DIN EN ISO 14577に準拠した計装押し込み試験によって測定することができる。ここで、特別な形状の圧子、例えばピラミッド形の圧子(ビッカースピラミッド)を、試験するべき材料に押し込む。試験荷重と押し込み深さが同時に測定される。材料が硬いほど、圧子の侵入深さは浅くなる。
【0021】
前の実施形態に一致して、第1の群の構造要素は、圧子(例えば、ピン、針、又はピラミッドなど)の押し込みに対して、本発明の同じ圧子の押し込みに対する第2の群の構造要素よりも小さい機械的抵抗を示す。従って、第1の群の構造要素への圧子の押し込みは、第2の群の構造要素への同じ圧子の押し込みよりも大きな押し込み深さをもたらす。
【0022】
本発明に関連して、表現「骨空洞」は、ヒト若しくは動物の骨、特にヒト若しくは動物の関節骨、好ましくはヒト若しくは動物の股関節骨若しくは膝関節骨、又はヒト若しくは動物の椎体における空洞を意味することを理解すべきである。空洞は、骨折、骨外傷、骨疾患、腫瘍疾患、又は外科的介入/再介入、特に人工股関節全置換術又は人工膝関節全置換術後の修正手術の結果であり得る。
【0023】
特に好ましい実施形態では、医療製品は、インプラント、好ましくは骨代替材料又は骨充填材料である。
【0024】
好ましくは、主に第1の群の構造要素は、医療製品の骨空洞への所望の適合性を提供する。従って、第1の群の構造要素が可撓性又は曲げやすい、特に弾性である場合が好ましい。従って、本発明に関連して、第1の群の構造要素は、可撓性構造要素と呼ぶこともできる。特に好ましくは、第1の群の構造要素は、第2の群の構造要素よりも可撓性又は曲げやすさに優れ、
特に弾性である。結果として、医療製品の骨空洞、特にそのアクセス開口との特に効果的な適合を達成することを可能にする。
【0025】
対照的に、第2の群の構造要素は、好ましくは、医療製品の寸法安定性などの機械的安定性に主に関与する。従って、第2の群の構造要素が耐荷重性である又は寸法安定性である場合に好ましい。従って、本発明に関連して、第2の群の構造要素は、耐荷重構造要素又は寸法安定構造要素と呼ぶこともできる。特に好ましくは、第2の群の構造要素は、第1の群の構造要素よりも耐荷重性又は寸法安定性が優れている。結果として、骨空洞を長期的に処置、特に充填及び/又は閉鎖できるようにするために、医療製品が十分な機械的安定性を有するようにすることが特に有利に可能である。
【0026】
さらなる実施形態では、医療製品は、限定的に変形可能である。前記実施形態では、医療製品の変形性が、好ましくは第1の群の構造要素に起因する一方、第2の群の構造要素が、好ましくは製品の変形性を制限する。
【0027】
さらなる実施形態では、医療製品は可逆的に変形可能である。前記実施形態では、第1の群の弾性構造要素が、好ましくは医療製品の可逆的変形性に関与する一方、第2の群の構造要素が、好ましくは製品の可逆的変形性を制限する。
【0028】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素はそれぞれ、30〜100、特に35〜80、好ましくは40〜60の硬度(ショアーD)を有する。
【0029】
第2の群の構造要素が金属を含むか又は金属からなる場合、第2の群の構造要素はそれぞれ、さらなる実施形態では、10Nの試験荷重で、100〜1700、特に150〜800、好ましくは200〜600のビッカース硬度数を有する。
【0030】
第2の群の構造要素が表面硬化プラスチック、特にコーティングを有する表面硬化プラスチックを含むか又はそのようなプラスチックからなる場合、第2の群の構造要素はそれぞれ、さらなる実施形態では、0.025gの試験荷重又は試験質量で、100〜1700、特に150〜800、好ましくは200〜600のビッカース硬度数を有する。
【0031】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、第2の群の構造要素よりも低い強度、特に低い引張強度、低い圧縮強度、又は低い曲げ強度、例えば低い曲げ引張強度を有する。
【0032】
第1の群の構造要素は、特に、1N/mm
2〜30N/mm
2、特に5N/mm
2〜28N/mm
2、好ましくは7N/mm
2〜25N/mm
2の引張強度を有し得る。
【0033】
第2の群の構造要素は、特に、50N/mm
2〜1100N/mm
2、特に60N/mm
2〜900N/mm
2、好ましくは70N/mm
2〜900N/mm
2の引張強度を有し得る。
【0034】
さらに、第1の群の構造要素は、特に、5N/mm
2〜150N/mm
2、特に10N/mm
2〜100N/mm
2、好ましくは12N/mm
2〜90N/mm
2の圧縮強度を有し得る。
【0035】
さらに、第2の群の構造要素は、特に、100N/mm
2〜3000N/mm
2、特に150N/mm
2〜2000N/mm
2、好ましくは150N/mm
2〜1500N/mm
2の圧縮強度を有し得る。
【0036】
さらに、第1の群の構造要素は、特に、3N/mm
2〜100N/mm
2、特に5N/mm
2〜80N/mm
2、好ましくは10N/mm
2〜50N/mm
2の曲げ引張強度などの曲げ強度を有し得る。
【0037】
さらに、第2の群の構造要素は、特に、30N/mm
2〜630N/mm
2、特に40N/mm
2〜500N/mm
2、好ましくは50N/mm
2〜400N/mm
2の曲げ引張強度などの曲げ強度を有し得る。
【0038】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は同一である。
【0039】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、2つ以上の部分群に分けることができ、各部分群の構造要素は互いに同一であり、異なる部分群の構造要素は互いに異なる。例えば、異なる部分群の構造要素は、それらの硬度、強度(例えば、引張強度、圧縮強度、及び/又は曲げ強度)、それらの形状又は形態、それらの寸法(例えば、長さ、幅、厚さ、若しくは高さなど、半径、及び/又は直径)、及び/又はそれらの材料については互いに異なり得る。
【0040】
さらなる実施形態では、第2の群の構造要素は同一である。
【0041】
さらなる実施形態では、第2の群の構造要素は、2つ以上の部分群に分けることができ、各部分群の構造要素は互いに同一であり、異なる部分群の構造要素は互いに異なる。例えば、異なる部分群の構造要素は、それらの硬度、強度(例えば、引張強度、圧縮強度、及び/又は曲げ強度)、それらの形状又は形態、それらの寸法(例えば、長さ、幅、厚さ、若しくは高さなど、半径、及び/又は直径)、及び/又はそれらの材料については互いに異なり得る。
【0042】
さらなる実施形態ではそれぞれ、第1の群の構造要素は、細長い構造要素、すなわち長さと幅の比又は長さと直径の比>1(口語では、1「よりも大きい」)を有する構造要素である。結果として、第1の群の構造要素による第2の群の構造要素の少なくとも部分的な囲い込み(境界)又は縁取りが特に有利に可能である。第1の群の構造要素は、特にウェブ状であり得る。さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、厚さと幅の比(高さと幅の比)>1(口語では、1「よりも大きい」)又は<1(口語では、1「よりも小さい」)を有する。医療製品の柔軟性及び/又は安定性は、特にこのような比率による影響を受け、特に処置されるべき骨空洞に適合し得る。
【0043】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、構造要素の長さにわたって変化する断面を有する。これに関連して、断面は、構造要素の長さに沿ってその寸法及び/又はその輪郭に対して変化してもよい。例えば、第1の群の構造要素は、円錐台形であり得る。
【0044】
さらなる実施形態では、第2の群の構造要素はそれぞれ、円形又は多角形の端面を有する円筒形、特に平坦な円筒形の形態である。多角形の端面は、特に、三角形、正方形又は長方形などの四辺形、五角形、六角形、又は上述の端面のうちの2つの異なる端面の組み合わせであり得る。
【0045】
原則として、第1の群の構造要素及び第2の群の構造要素はそれぞれ、同じ幅又は同じ直径を有し得る。
【0046】
別法では、第1の群の構造要素はそれぞれ、第2の群の構造要素よりも幅又は直径が小さくてもよく、又はその逆でもよい。すなわち、第2の群の構造要素はそれぞれ、第1の群の構造要素よりも幅又は直径が小さくてもよい。
【0047】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素はそれぞれ、第2の群の構造要素よりも低い質量を有する。結果として、医療製品の骨空洞への適合性のさらなる改善が達成可能である。
【0048】
原則として、第1の群の構造要素及び/又は第2の群の構造要素は、いくつかの孔、すなわち1つ又は複数の孔を有し得る。孔は、圧入(窪み)の形態及び/又は開口の形態、すなわち穴の形態であり得る。
【0049】
本発明によれば、第1の群の構造要素のみがいくつかの孔を有するのが好ましいであろう。別法では、第1の群の構造要素は、第2の群の構造要素よりも多数の孔及び/又は大きい孔を有し得る。これは、第2の群の構造要素と比較して第1の群の構造要素の可撓性、特に曲げやすさの増加に特に有利に寄与することができ、結果として、医療製品の骨空洞への適合性をさらに改善することができる。
【0050】
さらなる実施形態では、医療製品は、第1及び第2の群の構造要素から構成された平坦な構造を有する。好ましくは、平坦な構造の長さ及び幅はそれぞれ、この平坦な構造の厚さ又は高さよりも大きい。平坦な構造は、好ましくはシート状又はカーペット状の平坦な構造である。
【0051】
さらなる実施形態では、医療製品、特に平坦な構造の医療製品は、変化する、すなわち一定ではない厚さ又は高さを有する。例えば、医療製品、特に平坦な構造の医療製品は、0.1mm〜10mm、特に0.3mm〜5mm、好ましくは0.5mm〜1.5mmの様々な厚さを有し得る。
【0052】
代替の実施形態では、医療製品、特に平坦な構造の医療製品は、一定、すなわち不変又は均一な厚さを有する。例えば、医療製品、特に平坦な構造の医療製品は、0.1mm〜10mm、特に0.3mm〜5mm、好ましくは0.5mm〜1.5mmの一定の厚さを有し得る。
【0053】
取り付けの観点から有利な一実施形態では、医療製品、特に平坦な構造の医療製品の縁領域、特に角領域は、いくつかの取り付け装置、すなわち1つの又は複数の取り付け装置、又は取り付け装置用のいくつかの孔、すなわち1つ又は複数の孔を有する。孔は、例えば、構造要素、特に第1の群の構造要素の穴又は開口であり得る。このような構造要素は、特に、医療製品、特に平坦な構造の医療製品の縁領域、特に角領域に形成することができる。穴又は開口は、例えば、外科用縫合材料の通し又は骨ねじの係合を可能にし、結果として、医療製品、特に平坦な構造の医療製品の骨空洞内への確実な取り付けが可能となる。従って、取り付け装置は、例えば、外科用縫合材料又は骨ねじであり得る。
【0054】
さらなる実施形態では、医療製品、特に平坦な構造の医療製品は、医療製品、特に平坦な構造の医療製品の縁部に沿って少なくとも部分的に形成された厚肉部を有する。従って、厚肉化は、一種のエッジウェブ(edge web)であり得る。好ましくは、厚肉化は、円周方向の厚肉化、すなわち医療製品、特に平坦な構造の医療製品の縁に沿って連続した厚肉化である。本発明によれば、厚肉化が第1の群の構造要素によって形成される場合がさらに好ましい。厚肉化は、例えば、第2の群の構造要素よりも第1の群の構造要素の広い構造に基づき得る。この段落に記載される厚肉化は、例えば前の段落に記載されているような取り付け装置に接続することができる、又は取り付け装置を受容又は係合するための孔を設けることができるという特に有利な点を有する。加えて、厚肉化することによって、医療製品、特に平坦な構造の医療製品の外縁のより高い安定性を達成することができる。
【0055】
さらなる実施形態では、相互接続された第1の群の構造要素は、医療製品、特に平坦な構造の医療製品のいくつかの所定の曲げ領域、すなわち1つ又は複数の所定の曲げ領域、例えば2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、又は12以上の所定の曲げ領域を形成する。
【0056】
以下で使用される複数の表現「所定の曲げ領域」は、表現「いくつかの所定の曲げ領域」についての前の段落での記述に一致して、1つの所定の曲げ領域(単数)又は複数の所定の曲げ領域(複数)を意味し得る。しかしながら、好ましくは、以下で使用される複数の表現「所定の曲げ領域」は、複数の所定の曲げ領域を意味する。
【0057】
好ましくは、所定の曲げ領域はそれぞれ、第2の群の少なくとも1つ、特に唯1つの構造要素を取り囲む。言い換えれば、本発明によると、所定の曲げ領域がそれぞれ、第2の群の少なくとも1つ、特に唯1つの構造要素の周囲を形成することが好ましい。
【0058】
所定の曲げ領域は、特に角がないように、例えば円環状に第2の群の少なくとも1つの構造要素を取り囲むことができる。
【0059】
別法では、所定の曲げ領域は、第2の群の少なくとも1つの構造要素を、多角形に、特に三角形に、正方形又は長方形などの四辺形に、五角形に、及び/又は六角形に、好ましくは三角形に、正方形又は長方形などの四辺形に、五角形に、又は六角形に取り囲むことができる。
【0060】
さらに、所定の曲げ領域は、好ましくは列状又は線状に、特に直線状に延在する。
【0061】
さらに、所定の曲げ領域は、直線状に、特にジグザグ状、曲線形状、アーチ状、又は正弦波状などの蛇行状に延在することができない。
【0062】
さらなる実施形態では、所定の曲げ領域は、医療製品、特に平坦な構造の医療製品の長手方向、幅方向、及び/又は斜め方向、特に対角線方向に延在する。
【0063】
さらに、所定の曲げ領域は、互いに平行に延在することができる。
【0064】
特に、所定の曲げ領域は、互いに平行に配置された列の形態にすることができる。
【0065】
別法では、所定の曲げ領域は、互いに対してある角度で、特に直交して、すなわち直角に配置することができる。
【0066】
所定の曲げ領域は、好ましくは医療製品、特に平坦な構造の医療製品の折り畳み領域である。
【0067】
さらなる実施形態では、所定の曲げ領域は、第2の群の1つの構造要素を介して又は第2の群の複数の構造要素を介して少なくとも部分的に互いに接続される。
【0068】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、吸収性材料を含むか又は吸収性材料からなる。さらなる実施形態では、第2の群の構造要素は、吸収性材料を含むか又は吸収性材料からなる。特に、第1の群の構造要素及び第2の群の構造要素は、吸収性材料を含むか又は吸収性材料からなり得る。しかしながら、本発明によれば、第1の群の構造要素のみが吸収性材料を含むか又は吸収性材料からなると好ましいであろう。第1の群の構造要素及び/又は第2の群の構造要素に吸収性材料を使用することは、骨空洞内での吸収プロセスが骨組織のこの空洞内への内植に有益な効果を有し得るため、骨伝導性を有する医療製品の形成に特に有利であり得る。
【0069】
吸収性材料は、特に、ポリマー、例えばポリヒドロキシアルカノエート、エラストマー、タンパク質、例えば細胞外タンパク質、多糖、例えばセルロース誘導体及び/又はムコ多糖、骨セメント材料、金属、並びにこれらの材料の少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択され得る。
【0070】
ポリマー、特にポリヒドロキシアルカノエートは、特に、ポリ乳酸又はポリラクチド、ポリグリコール酸又はポリグリコリド、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−4−ヒドロキシブチレート、ポリトリメチレンカーボネート、ポリ−ε−カプロラクトン、これらの立体異性体、特にジアステレオマー、これらのコポリマー、及びこれらのポリマーの少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択され得る。
【0071】
タンパク質は、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン、レチクリン、フィブロネクチン、ラミニン、フィブリン、フィブリノゲン、アルブミン、例えば血清アルブミン、これらの塩、これらの立体異性体、特にジアステレオマー、及びこれらのタンパク質の少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択され得る。
【0072】
多糖は、特に、デンプン、アミロース、アミロペクチン、デキストラン、デキストリン、セルロース、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、デキストラン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、これらの塩、これらの立体異性体、特にジアステレオマー、及びこれらの多糖の少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択され得る。
【0073】
骨セメント材料は、特に、カルシウム化合物及び/又はマグネシウム化合物を含むか又はカルシウム化合物及び/又はマグネシウム化合物からなり得、このカルシウム化合物及び/又はマグネシウム化合物は、リン酸一カルシウム一水和物(MCPM)、リン酸一カルシウム無水物(MCPA)、リン酸二カルシウム、リン酸二カルシウム無水物(DCPA)、リン酸二カルシウム二水和物(DCPD)、リン酸八カルシウム(OCP)、リン酸三カルシウム、α−リン酸三カルシウム(α−TCP)、β−リン酸三カルシウム(β−TCP)、非晶質リン酸カルシウム(ACP)、ヒドロキシアパタイト(HA)、カルシウム欠乏ヒドロキシアパタイト(CdHA)、置換ヒドロキシアパタイト、非化学量論的ヒドロキシアパタイト、ナノスケールヒドロキシアパタイト、リン酸四カルシウム(TTCP)、硫酸カルシウム(CaSO
4)、硫酸カルシウム半水和物(CaSO
4×0.5H
2O)、硫酸カルシウム二水和物(CaSO
4×2H
2O)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH)
2)、炭酸カルシウム(CaCO
3)、グリセロリン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酢酸カルシウム、酒石酸カルシウム、塩化カルシウム(CaCl
2)、ケイ酸カルシウム、水和物の形態又は無水物質としてのリン酸水素マグネシウム(MgHPO
4)、リン酸三マグネシウム(Mg
3(PO
4)
2)、水和物の形態又は無水物質としてのリン酸二水素マグネシウム(Mg(H
2PO
4)
2)、水和物の形態又は無水物質としての塩化マグネシウム(MgCl
2)、グリセロリン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム(Mg(OH)
2)、炭酸水酸化マグネシウム(例えば、4MgCO
3×Mg(OH)
2×5H
2Oとして)、酸化マグネシウム(MgO)、クエン酸マグネシウム(Mg
3(C
6H
5O
7)
2又はMg(C
6H
6O
7))、炭酸カルシウムマグネシウム(CaMg(CO
3)
2)、ドロマイト、及びこれらの化合物の少なくとも2つの混合物からなる群から選択される。
【0074】
金属は、特に、マグネシウム、タンタル、及びこれらの組み合わせ、特に合金からなる群から選択することができる。
【0075】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、非吸収性材料を含むか又は非吸収性材料からなる。さらなる実施形態では、第2の群の構造要素は、非吸収性材料を含むか又は非吸収性材料からなる。特に、第1の群の構造要素及び第2の群の構造要素は、非吸収性材料を含むか又は非吸収性材料からなり得る。しかしながら、本発明によると、第2の群の構造要素のみが、非吸収性材料を含むか又は非吸収性材料からなると好ましいであろう。第1の群の構造要素及び/又は第2の群の構造要素に非吸収性材料を使用することにより、特に、(実質的に)長期にわたって一定に維持される機械的特性を有する長期製品を形成することが可能である。
【0076】
非吸収性材料は、特に、ポリマー又はプラスチック、エラストマー、熱可塑性プラスチック、プラスチック、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、シリコーン、表面硬化プラスチック、セラミック、金属、及びこれらの材料の少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択することができる。
【0077】
ポリオレフィンは、特に、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロプロピレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、これらのコポリマー、及びこれらのポリオレフィンの少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択することができる。
【0078】
ポリエステルは、特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、これらのコポリマー、及びこれらのポリエステルの少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択することができる。
【0079】
ポリアミドは、特に、ナイロン6(カプロラクタムから製造されるポリアミド)、ナイロン46(テトラメチレンジアミン及びアジピン酸から製造されるポリアミド)、ナイロン6,6(ヘキサメチレンジアミン及びアジピン酸から製造されるポリアミド)、ナイロン69(ヘキサメチレンジアミン及びアゼライン酸から製造されるポリアミド)、ナイロン6,12(ヘキサメチレンジアミン及びドデカン二酸から製造されるポリアミド)、ナイロン1010(1,10−デカンジアミン及びセバシン酸から製造されるポリアミド)、ナイロン11(α−アミノウンデカン酸から製造されるポリアミド)、ナイロン12(ラウロラクタムから製造されるポリアミド)、ナイロン1212(ドデカンジアミン及びドデカン二酸から製造されるポリアミド)、シルク、これらのコポリマー、及びこれらのポリアミドの少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択することができる。
【0080】
ポリエーテルは、特に、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEK)、ポリオキシメチレン(POM)、及びこれらのポリエーテルの少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択することができる。
【0081】
エラストマーは、熱可塑性エラストマー、特にオレフィン系又はウレタン系熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリアミド、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性コポリエステル、スチレンブロックコポリマー、及びこれらのエラストマーの少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料、混合物、又は配合物からなる群から選択することができる。
【0082】
セラミックは、特に、アルミナ酸化物セラミック、デルタセラミック、フォルテセラミック、及びこれらのセラミックの少なくとも2つの組み合わせ、特に複合材料からなる群から選択することができる。
【0083】
金属は、特に、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、及びこれらの組み合わせ、特に合金からなる群から特に選択することができる。適切な合金は、例えば、コバルト−クロム−モリブデン合金である。
【0084】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、第2の群の構造要素とは異なる材料を含むか又は異なる材料からなる。適切な材料については、前の段落に記載されている材料を参照されたい。
【0085】
例えば、第1の群の構造要素は、第2の群の構造要素とは異なる吸収性材料を含むか又は異なる吸収性材料からなり得る。適切な材料については、前の段落に記載されている材料を参照されたい。
【0086】
別法では、第1の群の構造要素は、第2の群の構造要素とは異なる非吸収性材料を含むか又は異なる非吸収性材料からなり得る。適切な材料については、前の段落に記載されている材料を参照されたい。
【0087】
好ましくは、第1の群の構造要素は、吸収性材料を含むか又は吸収性材料からなるが、第2の群の構造要素は、好ましくは非吸収性材料を含むか又は非吸収性材料からなる。結果として、第1の群の構造要素によって骨組織の新生を特に有利に誘導することが可能である一方、第2の群の構造要素は、処置された骨空洞の機械的安定性に長期にわたって寄与し得る。
【0088】
別法では、第1の群の構造要素は、非吸収性材料を含むか又は非吸収性材料からなり得るが、第2の群の構造要素は、吸収性材料を含むか又は吸収性材料からなり得る。
【0089】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、添加剤、特に医薬活性成分、生物活性成分、又は前記活性成分の組み合わせを含む。さらなる実施形態では、第2の群の構造要素は、添加剤、特に医薬活性成分、生物活性成分、又は前記活性成分の組み合わせを含む。さらなる実施形態では、第1の群の構造要素及び第2の群の構造要素は、添加剤、特に医薬活性成分、生物活性成分、又は前記活性成分の組み合わせを含む。
【0090】
活性成分は、好ましくは、抗菌剤、特に抗生物質、活性成分、創傷治癒促進活性成分、殺菌活性成分、炎症抑制又は抗炎症活性成分、血液凝固促進活性成分、成長因子、例えば骨成長因子(骨誘導因子)、細胞分化因子、細胞接着因子、細胞動員因子、細胞受容体、細胞結合因子、サイトカイン、ペプチド、構造タンパク質、細胞外タンパク質、例えばコラーゲン、エラスチン、及びレチクリンなど、血清タンパク質、例えばアルブミン、多糖、例えばヒアルロン酸、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、DNA、RNA、これらの塩、これらの立体異性体、特にジアステレオマー、及びこれらの活性成分の少なくとも2つの混合物からなる群から選択される。
【0091】
好ましくは、活性成分は、骨成長因子、特に骨形成タンパク質(BMP)である。骨形成タンパク質は、好ましくは、骨形成タンパク質1(BMP1)、骨形成タンパク質2(BMP2)、骨形成タンパク質3(BMP3)、骨形成タンパク質3B(BMP3B)、骨形成タンパク質4(BMP4)、骨形成タンパク質5(BMP5)、骨形成タンパク質6(BMP6)、骨形成タンパク質7(BMP7)、骨形成タンパク質8A(BMP8A)、骨形成タンパク質8B(BMP8B)、骨形成タンパク質10(BMP10)、骨形成タンパク質15(BMP15)、及びこれらの骨形成タンパク質の少なくとも2つの混合物からなる群から選択される。
【0092】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、添加剤、特に医薬活性成分、生物活性成分、又は前記の活性成分の組み合わせを含むコーティングを有する。さらなる実施形態では、第2の群の構造要素は、添加剤、特に医薬活性成分、生物活性成分、又は前記の活性成分の組み合わせを含むコーティングを有する。さらなる実施形態では、第1の群の構造要素及び第2の群の構造要素は、添加剤、特に医薬活性成分、生物活性成分、又は前記の活性成分の組み合わせを含むコーティングを有する。可能な添加剤、特に活性成分については、前の段落に記載されている添加剤、特に活性成分を参照されたい。
【0093】
さらなる実施形態では、第1の群の構造要素は、第2の群の構造要素とは異なる形状を有する。別の実施形態では、第1の群の構造要素と第2の群の構造要素はそれぞれ同じ形状を有する。適切な形状については、以下の段落で記載される形状を参照されたい。
【0094】
例えば、第1の群の構造要素及び/又は第2の群の構造要素はそれぞれ、球、立方体、直方体、角柱、平行六面体、リング、トロイド、又は星形の形状であり得る。すでに述べたように、本発明によると、第1の群の構造要素及び/又は第2の群の構造要素は、それらの形状が互いに異なることも考えられ得る。例えば、第1の群は、リング状及び立方体状の構造要素を有することができる一方、第2の群は、例えば、直方体状及び立方体状の構造要素を有することができる。
【0095】
さらなる実施形態では、医療製品は、処置に使用するため、特に、
・外傷に起因する骨空洞、
・疾患に起因する、特に腫瘍に起因する骨空洞、又は
・外科的介入又は再介入に起因する骨空洞、特に人工股関節全置換術又は人工膝関節全置換術後の修正手術に起因する骨空洞
の充填及び/又は閉鎖に使用するための医療製品である。
【0096】
骨空洞は、好ましくは、関節骨空洞、長骨空洞、又は椎体空洞である。特に好ましくは、骨空洞は、股関節骨空洞、膝関節骨空洞、大腿骨空洞、脛骨空洞、腓骨空洞、上腕骨空洞、橈骨空洞、又は尺骨空洞である。
【0097】
さらなる実施形態では、医療製品、特に平坦な構造の医療製品は、連続テープの形態で存在する。
【0098】
さらなる実施形態では、医療製品、特に平坦な構造の医療製品は、既製の形態で、特に長さ調整できる形態で存在する。
【0099】
第2の態様によると、本発明は、好ましくは処置に使用するため、特に骨空洞の充填及び/又は閉鎖に使用するための医療製品の製造方法に関する。好ましくは、製品は、本発明の第1の態様による医療製品である。
【0100】
この方法は、特に、製品が3D印刷プロセスによって又は積層造形によって製造されることによって特徴付けられる。
【0101】
本発明はさらに、好ましくは骨空洞の処置に、特に骨空洞の充填及び/又は閉鎖に使用可能である、特に可撓性シートの形態又は「カーペット」の形態の医療製品を3D印刷プロセスによって製造することが可能であるという驚くべき発見に基づいている。
【0102】
これに関連して、3D印刷プロセスは、特に、異なる硬度、強度(例えば、引張強度、圧縮強度、及び/又は曲げ引張強度)、異なる材料、異なる形状又はジオメトリ、及び異なる寸法(例えば、長さ、幅、及び/又は厚さ)などを有する構造要素を製造する可能性、及びこれらを互いに接続して連続した、好ましくは可撓性の製品を形成する可能性を提供する。すなわち3D印刷プロセスは、特に、骨空洞の処置のためのオーダーメイドの医療製品の製造を可能にし、結果として、例えば、多種多様な骨空洞の寸法及びジオメトリ、また、特に多種多様な機械的安定性の要件を十分に考慮することができる。
【0103】
本発明に関連して、表現「3D印刷プロセス」又は「添加剤の製造」は、モデル、サンプル、プロトタイプ、ツール、及び最終製品、特に医療製品などの迅速でコスト効率の良い製造のためのプロセスを意味することを理解すべきである。これらのプロセスは、しばしば「ラピッドプロトタイピング」とも呼ばれる。製造は、特に、定形のない材料、例えば液体、溶融物、又は粉末などから、又は形態的に中立の材料、例えばテープ又はワイヤ状の材料から化学的プロセス及び/又は物理的プロセスによってコンピュータ内部データモデルに基づいて直接行われる。
【0104】
3D印刷プロセスは、粉末床プロセス(powder−bed process)、オープンスペースプロセス(open−space process)、及び液体材料プロセスからなる群から選択することができる。
【0105】
粉末床プロセスは、選択的レーザー溶融、選択的レーザー焼結、選択的熱焼結、バインダー噴射、及び電子ビーム溶融からなる群から選択することができる。
【0106】
オープンスペースプロセスは、熱溶解積層法(fused deposition modeling)、ラミネートオブジェクトモデリングプロセス(laminated object modeling process)、金属被覆、ワックス堆積モデリング、コンターグラフト(contour grafting)、コールドスプレー、及び電子ビーム溶融からなる群から選択することができる。
【0107】
液体材料プロセスは、ステレオリソグラフィー、デジタル光処理プロセス、及びLCMプロセスからなる群から選択することができる。LCMプロセスは、液体複合成形プロセス又はリソグラフィベースのセラミック製造プロセスであり得る。
【0108】
本方法、特に医療製品のさらなる特徴及び利点については、繰り返しを避けるために本発明の第1の態様についての記述を十分に参照されたい。
【0109】
第3の態様によれば、本発明は、好ましくは骨空洞の処置に使用するため、特に骨空洞の充填及び/又は閉鎖に使用するための医療キットに関する。
【0110】
医療キットは、特に、本発明の第1の態様による医療製品及び取り付け手段も含むことによって特徴付けられる。
【0111】
好ましくは、医療製品及び取り付け手段は互いに空間的又は物理的に離れている。
【0112】
取り付け手段は、例えば縫合材料であり得る。
【0113】
別法では、取り付け手段は、1つ又は複数の骨ねじであり得る。
【0114】
さらに、医療キットは、さらなる骨代替材料を含み得る。さらなる骨代替材料は、自家骨代替材料であり得る。さらに、さらなる骨代替材料は粉末状であり得る。さらなる骨代替材料の使用は、この骨代替材料を処置されるべき骨空洞内に導入することができ、そして骨空洞を本発明による医療製品によって閉鎖することができるという利点を有する。
【0115】
キット、特に医療製品のさらなる特徴及び利点については、繰り返しを避けるために本発明の第1及び第2の態様に関連した記述を十分に参照されたい。
【0116】
第4の態様によると、本発明は、骨空洞の処置のため、特に骨空洞の充填及び/又は閉鎖のための方法に関する。
【0117】
この方法は:
・本発明の第1の態様による医療製品を骨空洞内に導入するステップを含む。
【0118】
好ましい実施形態では、この方法は:
・医療製品を骨空洞、特に骨空洞の寸法に適合させるステップをさらに含む。医療製品の適合は、好ましくは、この医療製品を骨空洞に導入する前に行われる。
【0119】
さらなる実施形態では、この方法は:
・医療製品を骨空洞に取り付けるステップをさらに含む。好ましくは、この取り付けは、取り付け手段、例えば骨ねじ又は縫合材料などによって行われる。
【0120】
この方法、特に医療製品のさらなる特徴及び利点については、繰り返しを避けるために本発明の前の態様に関連した記述を十分に参照されたい。
【0121】
本発明のさらなる利点及び特徴は、特許請求の範囲によって、並びに例及び関連した図面の説明に基づいた好ましい実施形態の以下の説明から明らかになる。これに関連して、本発明の特徴はそれぞれ、個別に又は互いに組み合わせて実現することができる。以下に記載される実施形態は、本発明を限定することなく、本発明をさらに明らかにするのに役立つ。
図面において、以下は概略的に示されている。