(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御ユニットは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて前記意味情報を伝達するために使用される前記光の輝度または強度を調整することによって前記発光部を制御するように構成される、
請求項1に記載の装置。
前記制御ユニットは、前記ユーザが前記発光部から離れているときより前記ユーザが前記発光部に近いときに前記意味情報を伝達する前記光の前記輝度または前記強度が低いように、前記発光部の前記輝度または前記強度を制御するように構成される、
請求項2に記載の装置。
前記制御ユニットは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて前記意味情報を提供するために使用される前記光の色、彩度および/または混色を調整することによって前記発光部を制御するように構成される、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
前記発光部は、前記意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、前記制御ユニットは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて前記意味情報を伝達するために使用される前記発光素子の数を制御するように構成される、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
前記発光部は、前記意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、前記制御ユニットは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて、前記発光素子によって放射される光の光放射角度または焦点を制御するように構成される、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置。
前記制御するステップは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて前記意味情報を伝達するために使用される前記光の輝度または強度を調整することによって前記発光部を制御するステップを含む、
請求項9に記載の方法。
前記制御するステップは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて前記意味情報を提供するために使用される前記光の色、彩度および/または混色を調整することによって前記発光部を制御するステップを含む、
請求項9又は10に記載の方法。
前記発光部は、前記意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、前記制御するステップは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて前記意味情報を伝達するために使用される前記発光素子の数を制御するステップを含む、
請求項9乃至11のいずれか1項に記載の方法。
前記発光部は、前記意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、前記制御するステップは、前記発光部に対する前記ユーザの前記測定された位置に基づいて、前記発光素子によって放射される光の光放射角度または焦点を制御するステップを含む、
請求項9乃至12のいずれか1項に記載の方法。
【発明の概要】
【0005】
パーソナルケア活動のパフォーマンスを向上させるために、鏡(反射面ベースでも仮想でも)を使用して、ユーザが鏡を使用している間にパーソナルケア活動についての情報をユーザに提示することができることが示唆されている。同様に、ユーザが鏡を使用している間に、鏡を使用して、ニュースヘッドラインまたは天気予報などの他の関連情報をユーザに提示することができる。
【0006】
いくつかの意味情報(例えば、パーソナルケア活動のパフォーマンスに関する情報またはユーザにとって有用な他の情報)については、鏡に組み込まれたディスプレイを使用してユーザに情報を提供することが可能である。しかし、これは、表示された情報が、ユーザの反射された画像を妨害する(例えば、覆う)可能性があるので、必ずしも望ましいとは限らない。したがって、ミラー内の一体型ディスプレイを使用することは、必ずしも理想的な解決策ではない。その代わりに、意味情報を提供する特定の目的のために、ミラーと一体化された若しくはミラーとともに使用される照明システム、またはミラー内に若しくはミラー上に若しくはミラーが設けられた分離した照明システムを使用して、ユーザに「意味情報」を提示することが提案される。
【0007】
しかし、ユーザがパーソナルケア活動中にミラー内の顔および/または身体を最適に見ることができるように、ユーザが(周辺光でまたは統合された若しくは別個の照明システムによってのいずれかにより)均一に照明されることも望ましく、ユーザに意味情報を提示するために光を使用することは、ユーザ(したがって、ミラーによって提示されるユーザの画像)上の照明の均一性に影響を及ぼす可能性がある。例えば、赤い光は、十分な時間歯をブラシしていないことをユーザに示すために使用することができるが、これはまた赤い光をユーザの顔に投射しおよび/またはユーザの顔に影を作成し、これはミラー内でユーザに見える。
【0008】
したがって、ユーザの提示される画像に対する意味情報を伝達する光の影響を最小にする改良された装置および装置を動作させる方法が必要とされている。
【0009】
第1の態様によれば、ユーザの画像を提示するための表示面と;光を使用して意味情報をユーザに伝達する発光部と;発光部に対するユーザの位置を測定するセンサと;提示されるユーザの画像に対する発光部によって提供される意味情報を伝達する光の影響を最小化するように、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて発光部を制御するように構成される制御ユニットと;を有する、装置が提供される。
【0010】
いくつかの実施形態では、表示面は、ユーザの画像をリアルタイムで提示することができる。リアルタイム画像は、ユーザのライブ画像とも呼ばれる動的な動画像であり得ることが理解されよう。
【0011】
いくつかの実施形態では、最小化される影響は、ユーザおよび提示されるユーザの画像に対する発光部によって提供される意味情報を伝達する光のシャドーイング(shadowing)および/またはカラーキャスティング(colour casting)の影響である。
【0012】
いくつかの実施形態では、表示面はミラーまたは他の反射面である。他の実施形態では、表示面は、1つまたは複数のカメラ或いは他の画像またはビデオキャプチャ装置によってキャプチャ若しくは取得された画像またはビデオを表示する表示画面である。これらの実施形態では、装置は仮想ミラー、デジタルミラーまたはスマートミラーであることができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、制御ユニットは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて意味情報を伝達するために使用される光の輝度または強度を調整することによって発光部を制御するように構成される。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、ユーザが発光部から離れているときよりユーザが発光部に近いときに意味情報を伝達する光の輝度または強度が低いように、発光部の輝度または強度を制御するように構成される。
【0014】
いくつかの実施形態では、制御ユニットは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて意味情報を提供するために使用される光の色、彩度および/または混色を調整することによって発光部を制御するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、発光部は、意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、制御ユニットは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて意味情報を伝達するために使用される発光素子の数を制御するように構成される。制御ユニットは、ユーザが発光部から離れているときよりユーザが発光部に近いときに意味情報を伝達するために使用される発光素子の数が減るように、意味情報を伝達するために使用される発光素子の数を制御するように構成されることができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、発光部は、意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、制御ユニットは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて、発光素子によって放射される光の光放射角度または焦点を制御するように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、センサは、距離センサ、近接センサ、カメラまたはイメージセンサを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、装置は、装置のユーザの1つまたは複数の画像あるいはビデオシーケンスを取得するためのセンサをさらに有し;制御ユニットはさらに、取得された1つまたは複数の画像またはビデオシーケンスを分析して、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を決定するおよび/またはユーザに対する照明の均一性を決定し;提示されるユーザの画像に対する発光部によって提供された意味情報を伝達する光の影響を最小化するように、測定された発光部に対するユーザの位置と、決定された光の影響および/または決定された照明の均一性とに基づいて、発光部を制御する、ように構成される。この実施形態は、ユーザに対する意味情報を伝達する光の実際の影響を考慮に入れて発光部を調整することができるという利点を有する。
【0019】
いくつかの実施形態では、装置は、周辺光レベルまたは周辺光の寄与を検出するセンサをさらに有し;制御ユニットは、周辺光および発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて、提示されるユーザの画像に対する発光部によって提供される意味情報の影響を最小化するよう発光部を制御するように構成される。これらの実施形態では、周辺光レベルまたは周辺光の寄与を検出するセンサは、光センサ、カメラまたはイメージセンサであることができる。この実施形態は、意味情報を伝達する光に対して適切なレベルの調整を行うために、発光部を調整するときに周辺光レベルが考慮されるという利点を有する。
【0020】
いくつかの実施形態では、表示面は、例えば従来の鏡のように、反射面である。他の実施形態では、表示面は、カメラまたはイメージセンサを使用して取得された画像またはビデオシーケンスを表示する表示画面、すなわち仮想ミラーである。
【0021】
第2の態様によれば、装置のユーザに意味情報を伝達するための装置を動作させる方法が提供され、この装置は、ユーザの画像を表示するための表示面を有し、この方法は、装置の発光部に対するユーザの相対的な位置を測定するステップ;および意味情報をユーザに伝達するように発光部を制御するステップ、を含み、発光部は、表示面に提示されるユーザの画像に対する意味情報を伝達する光の影響を最小にするように測定された位置に基づいて制御される。
【0022】
いくつかの実施形態では、表示面は、ユーザの画像をリアルタイムで提示することができる。リアルタイム画像は、ユーザのライブ画像とも呼ばれる動的な動画像であり得ることが理解されよう。
【0023】
いくつかの実施形態では、最小化される影響は、ユーザおよび提示されるユーザの画像に対する発光部によって提供される意味情報を伝達する光のシャドーイングおよび/またはカラーキャスティング効果である。
【0024】
いくつかの実施形態では、表示面はミラーまたは他の反射面である。他の実施形態では、表示面は、1つまたは複数のカメラ或いは他の画像またはビデオキャプチャ装置によってキャプチャ若しくは取得された画像またはビデオを表示する表示画面である。これらの実施形態では、装置は仮想ミラー、デジタルミラーまたはスマートミラーであることができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、制御するステップは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて意味情報を伝達するために使用される光の輝度または強度を調整することによって発光部を制御するステップを含む。いくつかの実施形態では、制御するステップは、意味情報を伝える光の輝度または強度が、ユーザが発光部から離れているときよりユーザが発光部に近いときに低いように、発光部の輝度または強度を制御するステップを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、制御するステップは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて意味情報を提供するために使用される光の色、彩度および/または混色を調整することによって発光部を制御するステップを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、発光部は、意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、制御するステップは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて意味情報を伝達するために使用される発光素子の数を制御するステップを含む。制御するステップは、ユーザが発光部から離れているときよりユーザが発光部に近いときに意味情報を伝達するために使用される発光素子の数が減るように、意味情報を伝達するために使用される発光素子の数を制御するステップを含むことができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、発光部は、意味情報を伝達するために使用されることができる複数の発光素子を有し、制御するステップは、発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて、発光素子によって放射される光の光放射角度または焦点を制御するステップを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、装置の発光部に対するユーザの位置を測定するステップは、距離センサ、近接センサ、カメラまたはイメージセンサを使用して位置を測定するステップを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、方法は、装置のユーザの1つ若しくは複数の画像またはビデオシーケンスを取得するステップと;取得した1つ若しくは複数の画像またはビデオシーケンスを分析して、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を決定するおよび/またはユーザに対する照明の均一性を決定するステップと;をさらに含み、制御するステップは、提示されるユーザの画像に対する発光部によって提供される意味情報を伝達する光の影響を最小化するように、測定された発光部に対するユーザの位置と、決定された光の影響および/または決定された照明の均一性とに基づいて、発光部を制御するステップを含む。この実施形態は、ユーザに対する意味情報を伝達する光の実際の影響を考慮に入れて発光部を調整することができるという利点を有する。
【0031】
いくつかの実施形態では、方法は、周辺光レベルまたは周辺光の寄与を検出するステップをさらに含み、制御するステップは、周辺光および発光部に対するユーザの測定された位置に基づいて、提示されるユーザの画像に対する発光部によって提供される意味情報の影響を最小化するよう発光部を制御するステップを含む。これらの実施形態では、周辺光レベルまたは周辺光の寄与を検出するセンサは、光センサ、カメラまたはイメージセンサであることができる。この実施形態は、意味情報を伝達する光に対して適切なレベルの調整を行うために、発光部を調整するときに周辺光レベルが考慮されるという利点を有する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、本発明の一実施形態による装置100の例を示す。装置100は、概して、ユーザが自分自身を見ることを可能にするとともにユーザに意味情報を提供するためのものである。したがって、装置100は、装置100のユーザにユーザの画像(すなわちユーザの反射)を提示するための表示面102を有する。いくつかの実施形態では、表示面102は、従来の鏡に見られるような反射面(すなわち鏡面)であり、したがって、表示面102は、装置100が使用されているときにユーザを含む周囲の反射を単に提示する。代替的には、装置100は、いわゆる「仮想ミラー」、「スマートミラー」または「デジタルミラー」であることができ、したがって、表示面102は、装置100に関連付けられるカメラ、イメージセンサまたはビデオセンサによって取得される画像またはビデオシーケンスを表示する表示画面であることができる。このカメラ、イメージセンサまたはビデオセンサは、
図1には示されていない。カメラ、イメージセンサまたはビデオセンサは、ユーザが表示面102の前にいるとき、表示面102がユーザのキャプチャされた画像またはビデオシーケンスを示すように、表示面102に対して配置されるまたは向きを合わせられることができる。キャプチャされた画像またはビデオシーケンスは、表示画面上に表示された画像またはビデオシーケンスがユーザの「反射」を表すように、垂直軸の周りで反射され得ることが理解されよう。
【0035】
表示面102が、ユーザの画像またはビデオを表示する表示画面である場合、表示面102は、好ましくは、ユーザのリアルタイムまたはライブ画像またはビデオシーケンスを提示することが理解されよう。したがって、画像またはビデオは、装置100ができる限り従来の反射面ミラーに近い動作をするために、カメラ、イメージセンサまたはビデオセンサによるキャプチャの後、できるだけ迅速に表示画面102に表示される。もちろん、(例えば、カメラ、イメージセンサまたはビデオセンサおよび表示画面による画像またはビデオ処理のために)画像またはビデオのキャプチャと表示画面上の表示との間には、小さい遅延が当然あるが、これは、表示画面上に提示される画像またはビデオが、ユーザの視点からリアルタイムまたはライブであるように見えるほど十分に短い(したがって、表示された画像またはビデオは、ユーザに対して、ユーザの反射であるように見える)ことが理解されよう。
【0036】
意味情報は、発光部104を使用してユーザに提供される。特に、発光部104は、情報をユーザに伝えるために、特定の構成、パターン、色などで光を放射するためのものである。発光部104は、特定の意味情報にそれぞれ関連付けられる単語、数字、記号、画像および/またはパターンを提供または表示するように構成または制御され得る。意味情報は、ユーザによるパーソナルケア活動のパフォーマンスに関する情報、またはユーザにとって有用な他の情報であることができる。
【0037】
発光部104は、通常、複数の発光素子を有する。発光素子は、発光ダイオード、LED、有機LED、OLED、フィラメントベースの電球、小型の蛍光ランプ、CFL、ハロゲン電球などであることができる。発光素子は、異なるサイズ、形状および/または色(若しくは制御可能な色を有する)であることができ、各発光素子は、個別に、または1つ若しくは複数の他の発光素子と組み合わせて制御されることができる。発光素子の1つまたは複数、あるいはすべては、ユーザに意味情報を提供するために、いつでも制御されることができる。
【0038】
発光部104の動作を制御することができる制御ユニット106が設けられている。特に、制御ユニット106は発光部104を制御して必要に応じて意味情報をユーザに提供することができる。発光部104が複数の発光素子を有する場合、制御ユニット106は、意味情報を提供するために発光素子を個別におよび/または組み合わせて制御することができる。制御ユニット106は、例えば、1つまたは複数のセンサまたはパーソナルケアデバイスを使用してユーザを監視することによって、および/または外部情報源(例えば、インターネット)からユーザに提示される情報(例えば、ニュースヘッドラインまたは天気予報)を取得することによって、発光部104を使用してユーザに提供されることになる意味情報を決定することができる。
【0039】
制御ユニット106は、必要な機能(複数可)を実行するために、ソフトウェアおよび/またはハードウェアを用いて、多数の方法で実施されることができる。制御ユニット106は、必要な機能を実行するためにソフトウェアを使用してプログラムされ得る1つまたは複数のマイクロプロセッサを有し得る。制御ユニット106は、いくつかの機能を実行するための専用ハードウェアと、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1つまたは複数のプログラムされたマイクロプロセッサおよび関連回路)との組み合わせとして実施され得る。本開示の様々な実施形態で用いられ得るコントローラコンポーネントの例には、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)が含まれるが、これらに限定されない。
【0040】
いくつかの実施形態では、装置100を使用するときにユーザの顔および/または身体をよく照明するために(すなわち、ユーザが表示面102内で自分自身を見ることをより容易にするために)、装置100は、ユーザが装置100を使用している間にユーザを均一に照明する目的で設けられた別の光源(
図1には図示せず)をさらに有することができる。上記発光部104と同様に、この光源は、1つまたは複数のLED、OLED、フィラメントベースの電球、CFL、ハロゲン電球などを有することができる。
【0041】
代替的には、発光部104の一部のみが、いつでもユーザに意味情報を提供するために使用される場合、発光部104の他の部分が装置100のユーザを照らすために使用されることができる。これは、ユーザを照らすために別個の光源が設ける必要を回避する。
【0042】
いくつかの実施形態では、発光部104(したがって発光素子)は、表示面102の隣に、その中に、その上に、またはそれを部分的に若しくは完全に囲んで配置される。したがって、例えば、発光部104は、表示面102の縁を形成することができるが、当業者であれば、発光部104および表示面102が配置されることができる他の方法に気づくであろう。例えば、発光部104は、表示面102の1つ又は複数の側部に沿って配置されることができ、またはユーザが壁または他の表面を照らす光から意味情報を知覚することができるように表示面102の後ろの壁または他の面を主に照らすように配置されることができる。
【0043】
いくつかの例では、発光部によって提供される意味情報は、時間に、例えば、歯磨きのようなパーソナルケア活動のためのカウンタ、タイマーまたはカウンタに残っている時間に関するプログレスバーに関係し得る。パーソナルケア活動に関連する意味情報の別の例は、顔のどの領域(複数可)がきれいにされて若しくは剃られているか/いないか、または歯を磨くときに口のどの四半部(quadrants)がブラッシングされたか/されていないかの指示(indication)であることができる。意味情報のさらなる例は、ユーザが歯磨きまたは皮膚を剥離するに際して印加する圧力が十分であるか(または過大であるか)どうかの指示を含むことができる。意味情報のさらなる例は、パーソナルケア装置(例えば、歯ブラシ、シェーバー、ヘアトリマーなど)の位置または向きが正しいかどうかの指示である。発光部104によって表示され得る意味情報のさらに別の例は、体重、体重傾向のような健康情報を含む。当業者は、発光部104からの光を使用してユーザに提示されることができる多くの他のタイプの意味情報を認識するであろう。
【0044】
図2は、意味情報が光を用いてユーザにどのように示されることができるかの4つの例を示す。
図2では、装置100は、発光部104が表示面の完全な周囲の周りに延びる円形表示面102を備えて示されている。表示面102は、図示されたものとは異なる形状を有することができる、および/または発光部104は、異なって(例えば、表示面102の側部の一部に又は表示面102の周辺の中に)配置されることができることが理解されよう。
【0045】
したがって、
図2aでは、矢印151によって示されるように、発光部104の小さなセグメント150から光を放射し、セグメント150を表示面102の周りを時間と共に移動させることによって、意味情報が提供される。これは、たとえば、パーソナルケア活動の経過時間または残り時間を示すために使用されることができる。発光部104自体は移動せず、したがって、セグメント150の「移動」は、時間と共に発光部104の異なる(例えば、連続する)部分を選択的に明るくすることによって達成されることが理解されよう。セグメント150は、発光部104内の1つまたは複数の発光素子によって提供されてもよい。いくつかの実施形態では、発光部104の他の部分152(すなわち、セグメント150以外の部分)は、セグメント150が点灯している間にスイッチオフにされることができるが、他の実施形態では、部分152は、ユーザを照らすために、連続的に点灯することができる、および/またはセグメント150とは異なる色または強度で点灯することができる。
【0046】
図2bに示す照明は、経過時間を示すために使用することができる。この例では、進行/タイマーバーセグメント154は、時間が経過するにつれてサイズが徐々に増大する。したがって、時間が経過するにつれて、矢印155で示すように、発光部104のより多くの部分が点灯して、進行/タイマーバー154を形成する。
図2aの例と同様に、発光部104の残りの部分156は、必要になるまでスイッチオフにされることができる、またはユーザを照らすために、連続的に点灯することができる、および/またはバー154とは異なる色または強度で点灯することができる。
【0047】
図2cでは、意味情報は、トレンド/ステータスバー158、160の形態であり、トレンド/ステータスバー158、160がどれくらい点灯しているかによってターゲットに対するステータス/トレンドが示される。これは、例えば、ユーザが歯ブラシで正しい圧力を加えているかどうかを示すために使用され、正しい圧力量はバー158が完全に点灯していることに対応し、過剰な圧力量はバー160も(例えば、ユーザがあまりに強く押していることを示すために赤色で)点灯していることに対応する。
図2aおよび2bの例と同様に、発光部104の残りのセグメント162(複数可)は、スイッチオフにされることができる、またはユーザを照らすために、連続的に点灯することができる、および/またはバー158、160とは異なる色または強度で点灯することができる。
【0048】
図2dは、ユーザが口の各四半部内の歯を正しくブラッシングしたかどうかを表すのに使用できる照明の形態を示す。したがって、発光部104は、それぞれが口のそれぞれの四半部を表す4つのセグメント164、166、168、170に分割される。この例では、各セグメント164、166、168、170の色は、対応する四半部が正しくブラッシングされたかどうかを示すために使用される。したがって、セグメント168および170は、それらの四半部が正しくブラッシングされたことを示すために緑色であることができ、セグメント166は、その四半部が部分的にしかブラッシングされていないことを示すために黄色であることができ、セグメント164は、その四半部が全くブラッシングされていないことを示すために赤色であることができる。各セグメントの色は、ユーザが歯をブラッシングするとき、制御されるとともに更新されることができる。
【0049】
上述したように、ユーザが顔および/または体を最適に見ることができるように、ユーザが(周辺光でまたは発光部104若しくは別個の光源によってのいずれかで)均一に照明されることが望ましいが、ユーザに意味情報を提示するために光を使用することは、ユーザへの照明の均一性に(したがって、表示面によって提示されるユーザの画像に)影響し得るという問題が存在する。例えば、光(特に非白色光)を放射することによって意味情報を提供することは、ユーザに対するシャドーイングまたはカラーキャスティングを引き起こす可能性がある。
【0050】
意味情報を伝達するために使用される光の影響は、ユーザが発光部104にどのくらい近いかに依存することが認識されており(例えば、ユーザに対するシャドーイングおよび/またはカラーキャスティングは、ユーザが、より離れているより発光部104に近いときより顕著である)、したがって、意味情報を伝達するために使用される光の特性は、シャドーイングまたはカラーキャスティングの影響を最小限に抑えるように調整されることができることが分かっている。したがって、本発明によれば、装置100は、発光部104に対するユーザの位置を測定するためのセンサ108を備え、制御ユニット106は、提示されるユーザの画像に対する発光部104によって提供される意味情報を伝達するために使用される光の影響を最小限に抑えるように、発光部104に対するユーザの測定された位置に基づいて発光部104を制御するように構成される。
【0051】
センサ108は、発光部104に対するユーザの位置を測定するように構成されている。いくつかの実施形態では、センサ108は、発光部104からユーザまでの(または、より一般的には、装置100のセンサ108からユーザまでの)距離を直接測定する距離センサである。センサ108は、測定された距離を表す信号を制御ユニット106に出力することができる、または距離を決定するために制御ユニット106によって処理または分析されることができる信号を制御ユニット106に出力することができる。センサ108は、任意の適切なタイプの距離センサ、例えば、IR近接センサ、超音波距離センサ、またはカメラ若しくは他の画像センサ(その画像は、例えば、制御ユニット106によって処理されて、画像内のユーザに対する距離を決定することができるまたは特定のオートフォーカスレベルに関連する距離を決定することができる)であることができる。装置100が仮想ミラーまたはデジタルミラーである場合、その装置100に存在するカメラまたは他のタイプの画像センサを使用してキャプチャされた画像またはビデオシーケンスは、発光部104に対するユーザの位置を決定するために解析されることができ、したがって、別個のセンサ108は必要とされない。
【0052】
いくつかの実施形態では、センサ108は、ユーザが発光部104の閾値距離内(より一般的には装置100の閾値距離内)にあるときかを判定することによって、発光部104からユーザまでの距離を間接的に測定し得る。これらの実施形態では、センサ108は、近接センサ(例えば、赤外線(IR)近接センサ)であることができ、センサ108は、ユーザが閾値距離内にあるかどうかを示す信号を出力することができる。
【0053】
上述したように、制御ユニット106は、発光部104に対するユーザの測定された位置に基づいて発光部104を制御するように構成されている。特に、制御ユニット106は、意味情報を提供する光の輝度または強度;意味情報を提供する光の色、彩度、カラーバランスまたは色の混合;意味情報のための光を提供するために使用される発光素子の数;意味情報を提供するために使用される発光素子からの焦点または光放射角度;またはそれらの任意の組合せ;を制御することができる。
【0054】
これにより、制御ユニット106は、ユーザが発光部104からより離れているときに比べてユーザが発光部104に近いときに意味情報を伝達する光の輝度または強度を低減することができる。
【0055】
これに加えてまたはこれに代えて、制御ユニット106は、ユーザが発光部104から遠く離れておりかつカラーキャスティングが発生しにくいときに使用される光の色、彩度、カラーバランスまたは色の混合と比較して、ユーザへのカラーキャスティングを引き起こさない(または無視できるカラーキャスティングを引き起こす)ように、ユーザが発光部104に近いときに意味情報を伝達する光の色、彩度、カラーバランスまたは色の混合を変更することができる。例えば、ユーザが発光部104に近いとき、制御ユニット106は、光がユーザの顔に当てるポイントで光が昼白色またはグレーのトーンに混合される、またはカラーキャスティングの効果がユーザにとって無視できる程度に不飽和化される(desaturated)ように、意味情報を伝達する光の色、彩度、カラーバランス、色の混合を制御することができる。
【0056】
これに加えてまたはこれに代えて、制御ユニット106は、ユーザが発光部104に近いときに意味情報を伝達する光を提供するために使用される発光素子の数を、ユーザが発光部104から遠いときに比べて少なくすることができる。より少ない発光素子の使用は、発光部104によって出力される全光を減少させ、したがって、意味情報によって提供されるユーザの追加照明の量を低減する。
【0057】
これに加えてまたはこれに代えて、制御ユニット106は、ユーザが発光部104から離れているときに比べてユーザが発光部104に近いときに光が発光部104からより短い距離で(すなわち近くで)混合されるように、(特に、発光素子が混色を放射する場合に)意味情報を提供するために使用される発光素子からの焦点または光放射角度を変更することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、発光部104のパラメータは、測定された位置または距離に基づいて連続的または半連続的に制御される(すなわち、パラメータは測定された位置または距離によって動的に変化する)ことができることが理解されよう。他の実施形態では、発光部104のパラメータは、測定された位置または距離に基づいて、段階的に変更されることができる。さらなる実施形態では、発光部104のパラメータは、2つの設定を有することができ、一方の設定は、ユーザが発光部104に近接していること(例えば、ユーザが発光部104の閾値距離内にいるとき)に基づき、他の設定は、ユーザが発光部104から十分離れていること(例えば、ユーザが発光部104からの閾値距離を超えているとき)に基づく。
【0059】
ユーザの測定された位置に基づいて上で概説されたように発光部104を制御することは、ユーザが装置100に近いときに、ユーザに対する意味情報を伝達する光からのシャドーイングまたはカラーキャスティング効果を低減する。いくつかの実施形態では、この効果は、意味情報を伝達する光の輝度または彩度を犠牲にして達成されるが、ユーザが発光部104に近くないとき、より明るいおよび/またはより飽和した光(more saturated light)は依然として意味情報を提供するために使用されることができる。
【0060】
図3のフローチャートは、本発明による装置100を動作させる方法を示している。ステップ1001では、装置100発光部104に対するユーザの位置が測定される。上述したように、位置は、装置100のセンサ108を使用して測定することができる。いくつかの実施形態では、位置は、発光部104または装置100からのユーザの距離に関して、またはユーザは、発光部104の閾値距離内にいるかどうかに関して測定される。
【0061】
装置100が、装置100の発光部104からの光を用いて意味情報をユーザに提供することになるとき、制御ユニット106は、意味情報を提供するように発光部104を制御し、特に提示されるユーザの画像に対する意味情報を伝達する光の影響(例えば、カラーキャスティングおよび/またはシャドーイング)を最小限にするために、測定された位置に基づいて発光部104を制御する(ステップ1003)。
【0062】
したがって、ステップ1003において、制御ユニット106は、意味情報を提供する光の輝度または強度;意味情報を提供する光の色、彩度、色バランスまたは色の混合;意味情報のために光を提供するために使用される発光素子の数;および/または意味情報を提供するために使用される発光素子からの焦点または光放射角度;を制御するために、発光部104に対するユーザの測定された位置に基づいて、発光部104を制御する。
【0063】
図4は、本発明の実施形態による発光部104がどのように制御されることができるかの様々な例を示す。
図4に示す装置100は、
図2に示す装置100に類似しており、したがって、発光部104が表示面102の完全な周囲の周りに延在する円形の表示面102を有する。
図2と同様に、表示面102は、図示されたものとは異なる形状を有することができる、および/または発光部104は、(例えば、表示面102の側部の一部にのみ、または表示面102の周辺内に)異なって配置されることができる。
【0064】
図4aおよび4bは、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を最小限に抑えるように発光部104がどのように制御されることができるかの第1の例を示す。
図4aおよび4bにおける意味情報は、あるいはむしろ意味情報を示す方法は、
図2aに示されているものと同様であり、したがって、例えば、パーソナルケア活動のために時間経過または残っている時間を示すために、表示面102の周囲の周りを移動するセグメント202を含む。発光部104の残りのセグメント204は、意味情報を伝達するために使用されない(例えば、残りのセグメント204は、全く発光しないか、または概してユーザを照らすために使用される)。セグメント202は、複数の発光素子から形成されている。
【0065】
ユーザが発光部104に近いとき、セグメント202からの光は、ユーザの顔にシャドーイングまたはカラーキャスティングを引き起こし、これは、表示面102上に提示される画像内でユーザに可視であり得る。ユーザが発光部104に近くない(例えば、測定された位置が、ユーザが発光部104からの閾値距離超にあることを示す)と判定されるとき、セグメント202は、
図4aに示すようにすることができる。しかし、ユーザが発光部104に近い場合(例えば、測定された位置が、ユーザが発光部104からの閾値距離未満であることを示す場合)、セグメント202のサイズは、
図4bに示すように、(例えば、
図4aより少ない発光素子を有するセグメント202を表すことによって)小さくされることができる。
【0066】
セグメント202を形成する発光素子の数の変化は、
図4aおよび4bに示す意味情報の移動セグメント202タイプに限定されず、意味情報がユーザに伝達されるいかなる方法にも適用されることができることが理解されよう。
【0067】
図4cおよび4dは、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を最小限に抑えるように発光部104がどのように制御されることができるかの第2の例を示す。
図4cの意味情報は、表示面102の反対側に配置された2つのセグメント210を含む(セグメント210の図示された位置は限定されないことが理解されるであろう)。発光部104の残りのセグメント212は、意味情報を伝達するために使用されない(例えば、残りのセグメント212は全く発光しないか、または概してユーザを照らすために使用される)。セグメント210は、1つまたは複数の発光素子から形成されることができる。
図4cでは、ユーザは発光部104に近接していないので、セグメント210は、所望の彩度、色または混色を有する光を用いて意味情報を伝達する。
【0068】
ユーザが発光部104に近いとき、セグメント210からの光は、ユーザの顔にシャドーイングまたはカラーキャスティングを引き起こすことがあり、これは、表示面102上に提示される画像においてユーザに可視であり得る。したがって、ユーザが発光部104に近いと判定される(例えば、ユーザが発光部104から閾値距離未満であることを測定位置が示す)とき、制御ユニット106は、セグメント210を形成する光の彩度、色または混色がユーザにより少ないシャドーイングまたはカラーキャスティングをもたらすように、発光部104を制御することができる。従って、
図4dに示すように、意味情報が
図4cのセグメント214と同じ彩度、色または混色の光を持つ(
図4cのセグメント210より小さい)セグメント214を用いて伝達されるように発光部104は制御されることができ、セグメント214と異なる彩度、色または混色を有する2つの他の小さいセグメント216が、セグメント214のいずれかの側に設けられるので、セグメント214および216の組み合わされた効果は、ユーザに対するシャドーイングまたはカラーキャスティングが、
図4cのセグメント210からのものに比べて低減されることである。
【0069】
例えば、セグメント210は明るい赤色であることができ、ユーザが発光部104に近いとき、明るい赤色である発光部(セグメント214)のサイズは縮小されることができ、あまり飽和していない色(less saturated colour)(例えば、ライトピンク)の隣接するセグメント216は、ユーザに対するカラーキャスティングまたはシャドーイングを低減するために使用されることができる。
【0070】
セグメント210の彩度、色または混色の変化は、
図4cおよび4dに示す意味情報のタイプに限定されず、意味情報がユーザに伝達される任意の方法に適用することができることが理解されよう。
【0071】
図4eおよび4fは、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を最小限に抑えるように発光部104がどのように制御されることができるかの第3の例を示す。
図4eおよび4fの意味情報は、意味情報をユーザに伝達するために個別に制御可能な4つのセグメントを含む。
図4eおよび4fで提供される意味情報のタイプは、
図2dに示すようにする、例えば、各セグメントが、ユーザの口の四半部が正しくブラッシングされたかどうかを表すことができる。
【0072】
したがって、
図4eでは、それぞれが特定の輝度または強度レベルで特定の色を表示する4つのセグメント220が提供される。発光部104の残りのセグメント222は、意味情報を伝達するために使用されない(例えば、残りのセグメント222は全く発光しないか、または概してユーザを照らすために使用される)。各セグメント220は、1つまたは複数の発光素子から形成されることができる。
図4eにおいて、ユーザは発光部104に近くないので、セグメント220は、所望の輝度または強度を有する光を用いて意味情報を伝達する。
【0073】
ユーザが発光部104に近いとき、セグメント220からの光は、ユーザの顔に対してシャドーイングまたはカラーキャスティングを引き起こすことがあり、これは、表示面102上に提示される画像においてユーザに可視であり得る。したがって、ユーザが発光部104に近いと判定される(例えば、ユーザが発光部104から閾値距離未満であることを測定位置が示す)とき、制御ユニット106は、セグメント220を形成する光の輝度または輝度がユーザにより少ないシャドーイングまたはカラーキャスティングをもたらすように、発光部104を制御することができる。したがって、
図4fに示されるように、意味情報が
図4eのセグメント220で使用されるよりも低い輝度、強度または彩度の光を持つセグメント224を使用して伝達されるように発光部104を制御することができる(セグメント226は
図4eのセグメント222と同様に、意味情報を伝達するために使用されない)。したがって、
図4fのセグメント224のより低い輝度および/または強度は、
図4eのセグメント220からのものと比較して、ユーザに対するシャドーイングまたはカラーキャスティングを低減する。
【0074】
セグメント220の輝度、強度または彩度の変化は、
図4eおよび4fに示す意味情報のタイプに限定されず、意味情報がユーザに伝達される任意の方法に適用することができることが理解されよう。
【0075】
図4gおよび4hは、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を最小限に抑えるように発光部104がどのように制御されることができるかの第4の例を示す。
図4gおよび4hの意味情報は、
図4aおよび4bに示されるものと同様であり、したがって、発光部104の周りを移動するセグメント228を有する。この例では、発光部104の残りのセグメント230は意味情報を伝達するために使用されず、概してユーザを照らすために使用される。
【0076】
この例では、移動セグメント228は、平均して残りのセグメント230と同じ色(すなわち白色)および強度を有する光を生成する赤色セグメント228r、緑色セグメント228gおよび青色セグメント228bで形成される。しかし、ユーザは、発光部104に近づくとき、意図した「平均化された」白色光ではなく、赤色、緑色および青色のセグメントを知覚することができる(したがって、赤色、緑色および青色光をユーザに投射することができる)ので、ユーザが発光部104に近いとき(例えば、ユーザが発光部104からの閾値距離未満にあること測定された位置が示すとき)、赤色、緑色および青色セグメント228のサイズは、
図4hのセグメント232r、232gおよび232bによって示されるように縮小されることができる。セグメント232のサイズのこの変化は、赤色、緑色および青色のセグメントが依然としてより近い距離のための所望の光ミックスを生成することができることを意味し、したがって、ユーザは、意図したように(および概して意図したサイズの)「平均化された」色(例えば、白色)を依然として知覚することができ、ユーザに対する赤、緑および青のカラーキャスティングは減少する。
【0077】
上述したように、いくつかの実施形態では、制御ユニット106は、ユーザが発光部104に近いときに、ユーザが発光部104から遠いときに比べて、光が発光部104からより短い距離(すなわち、より近くで)混合されるように、意味情報を提供するために使用される発光素子(特に、発光素子が色の混合を放射するところ)からの焦点または光放射角度を変更することができる。これは
図5に示されている。
図5aおよび5bは、各発光素子250によって放射される光の焦点を変更することができるか、または発光素子250からの光の放射角を変更することができる調節可能な光学装置252(例えば、調整可能なレンズまたはレンズ装置)をそれぞれ有する3つの発光素子250を示している。光学装置252を調整することは、各発光素子250からの光が混合される発光部104からの距離を変化させることができる。例えば、
図5aに示すように、ユーザが発光部104に近くない(例えば、ユーザが発光部104から閾値距離超であることを測定された位置が示す)とき、光学装置252は、(
図5bに示すように)ユーザが発光部104に近い、すなわち、焦点が発光部104により近い(放射角度がより広い)ときよりも、光が発光部104からさらに離れて混合される(すなわち、放射角度がより狭くなる)ように調節される。
【0078】
いくつかの実施形態では、上述の測定された位置に基づく発光部104の制御は、予め決定されることができ、必要な制御は制御ユニット106にプログラムされることができる(すなわち、特定の測定位置に対して、発光部104は特定の方法で制御されることになる)。しかし、他の実施形態では、制御ユニット106は、意味情報を伝達するために使用される光のカラーキャスティングまたはシャドーイング効果を予測し、この予測を測定された位置と共に使用して、発光部104をどのように制御するかを決定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、装置100は、周辺光レベルまたは周辺光の寄与を検出するためのセンサ(例えば、光センサまたはカメラまたは画像センサ)を有することができ、制御ユニット106は、測定された位置および測定された周辺光レベルまたは検出された周辺光の寄与に基づいて発光部104を制御することができる。例えば、ユーザに意味情報を提供するために使用される光は、環境光レベルが標準またはそれより高いときより周辺光レベルが低いときにシャドーイングまたはカラーキャスティングを引き起こす可能性がより高い。同様に、ユーザに意味情報を提供するために使用される光は、周辺照明によるユーザの照明への寄与が低いユーザの部分にシャドーイングまたはカラーキャスティングを引き起こす可能性がより高い。したがって、周辺光レベルまたは周辺光の寄与が低いと判定される場合、制御ユニット106は、周辺光レベルまたは周辺光の寄与が高いかまたは標準であるときよりユーザが発光部104に近いときに、意味情報の特性を決定する発光部104のパラメータ(複数可)により大きい調整を行い得る。周辺光レベルセンサがカメラまたは画像センサであるいくつかの実施形態では、制御ユニット106は、ユーザが(意味情報を伝達する光を含む)装置100からの光で照明された画像と、ユーザが装置100からの光で照明されていない(または均一に照明されていない)画像との比較から周辺光レベルまたは周辺光の寄与を決定することができる。特に、制御ユニット106は、周辺光レベルまたは周辺光の寄与を決定するために、ユーザが照明されていない画像を、ユーザが照明されている画像から「減算する」ことができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、発光部104の制御は、発光部104に対するユーザの測定された位置と、ユーザに対する意味情報を伝達する光の分析または観察に基づくことができる。これらの実施形態では、装置100は、意味情報が発光部104を用いてユーザに伝達されるときユーザの1つ若しくは複数の画像またはビデオシーケンスを取得するカメラまたは他の画像センサ(上記の実施形態で説明したカメラまたは画像センサと同じであることができる)を有することができ、制御ユニット106は、取得された画像またはビデオシーケンスを解析して、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を決定するおよび/またはユーザに対する照明の均一性を決定する(例えば、ユーザのどこまたはどの部分が他よりも陰になっているかどうかを決定する)。制御ユニット106は、次に、ユーザに対する意味情報を伝達する光の影響を最小限にするために、発光部104の調整を決定することができる。例えば、意味情報が赤色光を使用して伝達されている場合、制御ユニット106は、画像またはビデオシーケンスを分析して、赤色光がユーザに投射(キャスティング)しているかどうかを判定し、そうであれば、制御ユニット106は、ユーザへの光のキャスティングを最小限にするために、明るさ、強度若しくは彩度を減少させる、または色または混色を変更することができる。これらの実施形態では、制御ユニット106は、まず、発光部104に対するユーザの測定された位置に基づいて、発光部104の調整または制御を行い、次いで、さらなる調節または制御が必要かどうかを決定するために、ユーザの画像またはビデオシーケンスを解析することができる。代替的には、これらの実施形態では、制御ユニット106は、意味情報をユーザに提示するとともに、発光部104に対するユーザの測定された位置およびユーザの画像または映像シーケンスの分析に基づいて発光部104の単一の調整または制御を行うように、発光部104を制御することができる。
【0080】
したがって、ユーザの提示される画像に対する意味情報を伝達する光の影響を最小にする改良された装置およびその装置を動作させる方法が提供される。
【0081】
開示された実施形態に対する変形は、図面、開示および添付の特許請求の範囲の研究から、請求項に記載された発明を実施する際の当業者によって理解され得、達成され得る。特許請求の範囲において、「有する、含む(comprising)」という単語は他の要素またはステップを排除するものではなく、不定冠詞“a”または“an”は複数を除外しない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、請求項に列挙されたいくつかの項目の機能を果たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒にまたは他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体または固体媒体のような適切な媒体上に記憶/分配され得るが、インターネットまたは他の有線若しくは無線の通信システムを介してのように、他の形態で分配され得る。
【0082】
特許請求の範囲内のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。