(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記導電線を含む複数の導電線と、前記複数の導電線を相互に接続する接続線とを備え、前記第1基板に対する正射影において、前記接続線が前記画素アレイの外側に配置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
以下の説明において、「駆動電位」は、接地電位、または、接地電位よりも電位が高い電源電位を意味し、「駆動端子」は、駆動電位を与えるために設けられた端子を意味する。また、「接続」は、電気的な接続を意味する。また、2つの要素の接続(電気的な接続)は、該2つの要素を直接に接続することの他、他の要素を介して接続することを含みうる。また、「接合」は、電気的な接続を提供する。
【0011】
図1、
図2、
図3、
図4を参照しながら実施形態の光電変換装置1について説明する。
図3に模式的に示されるように、実施形態の光源変換装置1は、第1基板10と第2基板20とを積層して構成されうる。第1基板10に設けられた接合部130と第2基板20に設けられた接合部131とは相互に接合されうる。接合部130、131には、駆動端子から駆動電位が与えられうる。第1基板10に設けられた接合部160と第2基板20に設けられた接合部161とは相互に接合されうる。接合部160、161には、駆動端子から画素アレイ内の導電線を介して駆動電位が与えられうる。
【0012】
図1には、第1基板10の構成例が模式的に示され、
図2には、第2基板20の構成例が模式的に示されている。第1基板10は、複数行および複数列を構成するように複数の画素100を有する画素アレイ110を有する。第2基板20は、第1基板10の画素アレイ110から信号を読み出す読出回路200を有する。画素アレイ110には、複数の列信号線170が配置されている。各列信号線170には、画素アレイ110における行数に対応する個数の画素100が接続されうる。
【0013】
列信号線170は、接合部120に接続されている。接合部120は、第2基板20に設けられた接合部121と接続される。
図3では、接合部120および接合部121は不図示であるが、接合部160と接合部161との接合と同様の形態で、接合部120と接合部121とが接合される。接合部120および接合部121は、第1基板10の画素アレイ110の列信号線170と第2基板20の読出回路200とを接続するために使用されうる。第1基板10は、駆動電位の一例としての接地電位が与えられる接合
部130と、駆動電位の一例としての接地電位が与えられる接合
部160とを有しうる。第2基板20は、駆動電位の一例としての接地電位が与えられる接合
部131と、駆動電位の一例としての接地電位が与えられる接合
部161とを有しうる。第1基板10の接合部130と第2基板20の接合部131とは相互に接続されうる。第1基板10の接合部160と第2基板20の接合部161とは相互に接続されうる。
【0014】
接合部130は、画素アレイ110の外側に配置され導電線(接地線)140に接続され、接合部160は、画素アレイ110に配置され導電線140に接続されている。つまり、接合部130と接合部160とは、導電線140によって相互に接続されている。導電線140には、抵抗180および抵抗184が寄生しうる。抵抗180は、画素アレイ110の外側における導電線140の抵抗であり、抵抗184は、画素アレイ110における導電線140のうち画素アレイ110の端部と接合部160との間の抵抗である。第1基板10は、複数の導電線140を相互に接続する接続線150を備えうる。接続線150は、第1基板10に対する正射影(平面視)において、画素アレイ110の外側に配置されうる。
【0015】
第2基板20は、画素アレイ110から信号を読み出す読出回路200を有し、読出回路200は、1つの列信号線170に1つの列回路CCが対応するように設けられた複数の列回路CCを有しうる。
図2では、1つの列回路CCのみが示されている。第2基板20は、接合部131に駆動電位としての接地電位を外部から与えるための駆動端子(パッド)190を備えうる。ここで、1つの接合部131に1つの駆動端子190が対応するように複数の駆動端子190が設けられうる。
【0016】
読出回路200(列回路CC)は、画素100から列信号線170、接合部120および接合部121を介して信号を読み出すように構成されうる。他の観点において、読出回路200(列回路CC)は、画素100から列信号線170、接合部120および接合部121を介して与えられる信号を処理するように構成されうる。読出回路200(列回路CC)は、駆動端子190から画素アレイ110に配置された導電線140(および接合部131、130、160、161)を介して駆動電位(接地電位)が供給される第1ノードN1を有しうる。また、読出回路200は、駆動端子190から画素アレイ110を介することなく駆動電位(接地電位)が供給される第2ノードN2を有しうる。
【0017】
読出回路200は、例えば、画素100から列信号線170、接合部120および接合部121を介して与えられる信号(アナログ信号)に対応するデジタル信号を生成するAD変換器として動作するように構成されうる。読出回路200は、例えば、電流源210、差動増幅器(比較器)220、第1キャパシタ230、第2キャパシタ250、第3キャパシタ240を含みうる。読出回路200は、参照電位としてのランプ信号を各列回路CCに供給する供給源260を含みうる。
【0018】
差動増幅器220は、第1入力端子IN1および第2入力端子IN2を有する。電流源210は、画素アレイ110の列信号線170(に接続された接合部121)と接合部131とを接続する経路に配置されている。一例において、電流源210は、画素アレイ110の列信号線170に接続された接合部121と接合部131とを直接に接続するように配置されている。第1キャパシタ230は、列信号線170(に接続された接合部121)と第1入力端子IN1とを接続する経路に配置される。第2キャパシタ250は、第1ノードN1と第2入力端子IN2とを接続する経路に配置される。供給源260は、差動増幅器220の第2入力端子IN2に参照電位としてのランプ信号を供給しうる。ここで、参照信号としてのランプ信号は、第3キャパシタ240を介して第2入力端子IN2に供給されうる。図示されていないが、読出回路200は、AD変換の開始時にカウントを開始し、カウント値を生成するカウンタを有する。また、列回路CCは、差動増幅器(比較器)220の出力端子に接続されるとともに、該カウンタからカウント値が入力されるメモリを有する。該メモリは、差動増幅器(比較器)220の出力の反転に応じて、カウント値を保持する。このカウント値は、画素100の信号に対応するデジタル信号となる。なお、AD変換器の構成は、この例に限定されるものではなく、例えば、列回路CCのそれぞれに、差動増幅器(比較器)220の出力端子に接続されたカウンタを設けるようにしてもよい。この場合、カウンタは、差動増幅器(比較器)220の出力の反転に応じて、カウントを停止する。これにより、カウンタによって、画素100の信号に対応するデジタル信号が生成される。
【0019】
図4には、第1基板10の画素アレイ110に配置される1つの画素100の構成例が示されている。画素100は、例えば、光電変換素子400、転送トランジスタ410、電荷電圧変換部(フローティングディフュージョン)420、ソースフォロワトランジスタ430およびリセットトランジスタ460を含みうる。光電変換素子400は、例えば、アノードが接地線450に接続されたフォトダイオードで構成され、入射した光を光電変換し、発生した電荷を蓄積しうる。転送トランジスタ410は、不図示の行駆動回路によって駆動される読出信号READがアクティブレベルになると、光電変換素子400に蓄積された電荷を電荷電圧変換部420に転送しうる。電荷電圧変換部420には、転送された電荷の量に応じた電位が現れる。ソースフォロワトランジスタ430は、列信号線170に接続された電流源210とともにソースフォロワ回路を構成し、電荷電圧変換部420の電位に応じた信号を列信号線170に出力する。ソースフォロワトランジスタ430は、電源線470と列信号線170とを接続するように配置されている。リセットトランジスタ460は、行駆動回路によって駆動されるリセット信号RESがアクティブレベルになると、電荷電圧変換部420の電位をリセットする。
【0020】
画素100は、選択トランジスタ440を更に含みうる。選択トランジスタ440は、行駆動回路によって駆動される選択信号SELがアクティブレベルになると(つまり、画素100が選択されると)オンして、ソースフォロワトランジスタ430による列信号線170の駆動を可能にする。選択トランジスタ440は、省略可能であり、選択トランジスタ440が省略される場合には、リセットトランジスタ460によってリセットされる電荷電圧変換部420の電位を制御することによって画素100の選択状態または非選択状態に制御することができる。
【0021】
図2を参照しながら画素100からの信号の読出動作を説明する。列信号線170に現れる画素100の信号は、接合部120および接合部121を介して列回路CCの第1キャパシタ230に供給される。一方、供給源260が発生する参照電位としてのランプ信号は、列回路CCの第3キャパシタ240に供給される。差動増幅器220は、比較器として動作する。供給源260から列回路CCに供給されるランプ信号の傾きは、第2キャパシタ250と第3キャパシタ240との容量比に依存する。第3キャパシタ240の容量に対して第2キャパシタ250の容量が大きいほど、差動増幅器220に供給されるランプ信号の傾きが大きくなる。換言すると、第3キャパシタ240の容量に対して第2キャパシタ250の容量が大きいほど、AD変換のゲインが大きくなる。第2キャパシタ250および/または第3キャパシタ240の容量値を変更可能にすることによって、AD変換のゲインを変更可能にしてもよい。
【0022】
一例において、ランプ信号は、その電位が徐々に低下するように生成され、第2入力端子IN2の電位が第1入力端子IN1の電位を下回ると、比較器としての差動増幅器220の出力信号が反転し、これにより前述のカウンタによるカウントが停止する。これにより、画素100の信号がデジタル信号として読み出される。
【0023】
以下、駆動電位の一例としての接地電位の供給形態について説明する。駆動端子190は、第2基板20に配置されうる。駆動端子190に供給された接地電位は、接合部131および接合部130を介して第1基板10の導電線(接地線)140に供給されうる。ここで、複数の駆動端子190を配置することができ、これに応じて複数の接合部131、複数の接合部130および複数の導電線140が設けられうる。複数の導電線140は、接続部150によって相互に接続されうる。第1基板10の導電線140に供給された接地電位は、画素100の接地線450(
図4参照)に供給される。また、画素アレイ110に供給された接地電位は、更に、接合部160および接合部161を介して第2基板20に供給され、読出回路200の各列回路CCの第2キャパシタ250の一端に供給される。
【0024】
この構成によれば、磁気ノイズにより導電線140に誘起される電位変化が画素アレイ110を介して列信号線170に現れる際に、接合部160、161、第2キャパシタ250を介して差動増幅器220の第2入力端子IN2にも同様の電位変化が現れる。つまり、磁気ノイズによって差動増幅器220の第1入力端子IN1に現れる電位変化の影響が該磁気ノイズによって差動増幅器220の第1入力端子IN1に現れる電位変化によって低減される。以上のように、第1基板10の導電線140を介して読出回路200の第2キャパシタ250に接地電位を供給することによって磁気ノイズの影響を低減し、これによりシェーディングを低減することができる。
【0025】
磁気ノイズによる影響を低減する観点では、画素アレイ110の外側における導電線140の抵抗180の抵抗値は、画素アレイ110における導電線140の抵抗184の抵抗値より大きいことが望ましい。この理由は、次のとおりである。磁気ノイズによって抵抗180に誘起される起電力(ノイズ)は、画素アレイ110の全ての行の画素100と読出回路200に影響を与えるので、どの行の画素100の信号の読み出しにおいても、磁気ノイズの影響を低減することができる。一方、画素アレイ110における抵抗184に誘起される起電力は、画素100が配置された行毎に異なるため、行間で磁気ノイズの影響が異なる。そこで、行間における磁気ノイズの影響の差を低減するために、画素アレイ110における抵抗184に誘起される起電力をなるべく小さくするべきである。
【0026】
図2に示された例では、電流源210に対する接地電位の供給は、第1基板10の導電線140を介することなく、駆動端子190から第2基板20の導電線を介してなされる。これにより、電流源210を流れる電流が第1基板10の導電線140を流れることを避けることができる。したがって、抵抗184によって導電線140の電位が変化することを防止することができる。また、抵抗180の抵抗値を大きくすることができるので、磁気ノイズの影響を低減するために有利である。
【0027】
ここでは、電流源210に対して、第1基板10の導電性140を介することなく、駆動端子190から第2基板20の導電線を介して接地電位を供給する例を説明したが、これは一例に過ぎない。例えば、差動増幅器220に対して、第1基板10の導電性140を介することなく、駆動端子190から第2基板20の導電線を介して接地電位を供給しても同様な効果が得られる。
図1および
図2に示された例では、複数列毎に接合部160、161が配置されているが、各列に接合部160、161が配置されてもよい。電流源210に接地電位を供給するための駆動端子190と導電線140に接地電位を供給するための駆動端子190とを共通化することで、駆動端子190の数を削減することができる。
【0028】
駆動端子190は、第1基板10に設けられてもよいが、第2基板20に設けられる方がよい。後者は、電流源210に接地電位を供給する接地線の電位を安定させ、磁気ノイズの影響を低減するために有利である。この理由は、画素アレイ110の外側の接合部130、131で発生する寄生抵抗は、抵抗180の増加と等価であるからである。一方、画素アレイ110における接合部160、161の寄生抵抗は、磁気ノイズによる影響の低減に寄与しないため、接合部160、161の寄生抵抗は、接合部130、131の寄生抵抗よりも小さくされるべきである。例えば、接合部の寄生抵抗は、例えば、接合部の個数および/またはサイズを増加させることによって低減することができる。
【0029】
複数の導電線140を接続する接続部150は、画素アレイ110内の画素100から見える接地線の抵抗が列の位置に応じて異なることを防ぐために有利である。また、接続部150を第1基板10に設けることは、第2基板20における駆動端子190の配置の自由度を向上させるために有利である。例えば、複数の駆動端子190に間に異なる接地端子および/または電源端子を配置することが容易になる。
【0030】
電流源210と第1キャパシタ230とを接続するノードは、画素アレイ110から読出回路200(列回路CC)の信号入力ノードとして理解することができる。実施形態の思想は、読出回路200の信号入力ノードに与えられる信号の電位がノイズによって変化する方向と第1ノードN1に与えられる駆動電位(接地電位)が該ノイズによって変化する方向とを同じにするものとして理解されてもよい。
【0031】
図5には、実施形態の他の構成例が示されている。
図5に示された構成例では、読出回路200は、ゲインアンプとして構成されている。具体的には、読出回路200は、差動増幅器530と、電流源210と、第1キャパシタ540と、第2キャパシタ520と、第3キャパシタ550と、スイッチ510とを含む。差動増幅器530は、第1入力端子IN1および第2入力端子IN2を有する。電流源210は、画素アレイ110の列信号線170に接続されている。第1キャパシタ(入力容量)540は、列信号線170と第1入力端子INとを接続する経路に配置されている。第2キャパシタ(ホールド容量)520は、第1ノードN1と第2入力端子IN2とを接続する経路に配置されている。第3キャパシタ(フィードバック容量)550は、第1入力端子IN1と差動増幅器530の出力端子との間の経路に配置される。供給源500は、第2入力端子IN2に参照電位を供給する。電流源210には、駆動端子190から第2基板20に配置された導電線を介して接地電位が供給される。供給源500は、参照電位として固定電位を発生し、該固定電位がスイッチ510を介して第2入力端子IN2に供給される。差動増幅器530、第1キャパシタ540および第3キャパシタ550は、ゲインアンプを構成する。
【0032】
参照電位が第2キャパシタ520によってホールドされた状態で、列信号線170から接合部121(信号入力ノード)に与えられる信号は、差動増幅器530、第1キャパシタ540および第3キャパシタ550で構成されるゲインアンプによって増幅される。この構成において、磁気ノイズにより導電線140に誘起される電位変化が画素アレイ110を介して列信号線170に現れる際に、接合部160、161、第2キャパシタ520を介して差動増幅器530の第2入力端子IN2にも同様の電位変化が現れる。つまり、磁気ノイズによって差動増幅器220の第1入力端子IN1に現れる電位変化の影響が該磁気ノイズによって差動増幅器220の第1入力端子IN1に現れる電位変化によって低減される
上記の実施形態に代表される光電変換装置1は、光学像または光強度分布を電気的な画像信号をとして検出する撮像装置として構成されうる。以下、撮像装置として構成される光電変換装置1の応用例として、該撮像装置が組み込まれたカメラやスマートフォン、汎用コンピュータなどの電子機器、自動車などの輸送機器について例示的に説明する。ここで、カメラの概念には、撮影を主目的とする装置のみならず、撮影機能を補助的に備える装置(例えば、パーソナルコンピュータやタブレットのような携帯端末など)も含まれる。なお、撮像装置が組み込まれた機器は、複写機やスキャナ等の事務機器、放射線診断や内視鏡観察を行う医療機器、産業用ロボットなどの産業機器、電子顕微鏡等の分析機器であってもよい。
【0033】
図6は、撮像装置ISDとして構成される光電変換装置1を搭載した機器EQPの模式図である。機器EQPの一例は、カメラやスマートフォンなどの電子機器(情報機器)、自動車や船舶、飛行機などの輸送機器である。撮像装置ISDは、半導体基板(半導体チップ)を含む半導体デバイスICの他に、半導体デバイスICを収容するパッケージPKGを含みうる。パッケージPKGは、半導体デバイスICが固定された基体と、半導体デバイスICに対向するガラス等の蓋体と、基体に設けられた端子と半導体デバイスICに設けられた端子とを接続するボンディングワイヤやバンプ等の接続部材と、を含みうる。機器EQPは、光学系OPT、制御装置CTRL、処理装置PRCS、表示装置DSPL、記憶装置MMRYの少なくともいずれかをさらに備え得る。光学系OPTは撮像装置ISDに光学像を形成するものであり、例えばレンズやシャッタ、ミラーである。制御装置CTRLは撮像装置ISDの動作を制御するものであり、例えばASICなどの半導体デバイスである。処理装置PRCSは撮像装置ISDから出力された信号を処理するものであり、AFE(アナログフロントエンド)あるいはDFE(デジタルフロントエンド)を構成するための、CPUやASICなどの半導体デバイスである。表示装置DSPLは撮像装置ISDで得られた情報(画像)を表示する、EL表示装置や液晶表示装置である。記憶装置MMRYは、撮像装置ISDで得られた情報(画像)を記憶する、磁気デバイスや半導体デバイスである。記憶装置MMRYは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリ、あるいは、フラッシュメモリやハードディスクドライブなどの不揮発性メモリである。機械装置MCHNはモーターやエンジン等の可動部あるいは推進部を有する。カメラにおける機械装置MCHNはズーミングや合焦、シャッタ動作のために光学系OPTの部品を駆動することができる。機器EQPでは、撮像装置ISDから出力された信号を表示装置DSPLに表示したり、機器EQPが備える通信装置(不図示)によって外部に送信したりする。そのために、機器EQPは、撮像装置ISDが組み込まれうる制御/信号処理回路などに含まれる記憶回路部や演算回路部とは別に、記憶装置MMRYや処理装置PRCSを更に備えていてもよい。
【0034】
上述したように、光電変換装置1は、シェーディング低減に有利である。したがって、光電変換装置1が組み込まれたカメラは、監視カメラや、自動車や鉄道車両などの輸送機器に搭載される車載カメラなどに好適である。ここでは、光電変換装置1が組み込まれたカメラを輸送機器に適用した例を説明する。輸送機器2100は、例えば、
図7(a)、(b)に示す車載カメラシステム2101を備えた自動車でありうる。
図7(a)は、輸送機器2100の外観と主な内部構造を模式的に示している。輸送機器2100は、光電変換装置2102、撮像システム用集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)2103、警報装置2112、制御装置2113を備える。
【0035】
光電変換装置2102には、上述の光電変換装置1が用いられる。警報装置2112は、撮像システム、車両センサ、制御ユニットなどから異常を示す信号を受けたときに、運転手へ向けて警告を行う。制御装置2113は、撮像システム、車両センサ、制御ユニットなどの動作を統括的に制御する。なお、輸送機器2100が制御装置2113を備えていなくてもよい。この場合、撮像システム、車両センサ、制御ユニットが個別に通信インターフェースを有して、それぞれが通信ネットワークを介して制御信号の送受を行う(例えばCAN規格)。
【0036】
図7(b)は、輸送機器2100のシステム構成を示すブロック図である。輸送機器2100は、第1の光電変換装置2102と第2の光電変換装置2102とを含む。つまり、本実施形態の車載カメラはステレオカメラである。光電変換装置2102には、光学部2114により被写体像が結像される。光電変換装置2102から出力された画素信号は、画像前処理部2115によって処理され、そして、撮像システム用集積回路2103に伝達される。画像前処理部2115は、S−N演算や、同期信号付加などの処理を行う。上述の信号処理部902は、画像前処理部2115および撮像システム用集積回路2103の少なくとも一部に相当する。
【0037】
撮像システム用集積回路2103は、画像処理部2104、メモリ2105、光学測距部2106、視差演算部2107、物体認知部2108、異常検出部2109、および、外部インターフェース(I/F)部2116を備える。画像処理部2104は、光電変換装置2102のそれぞれの画素から出力される信号を処理して画像信号を生成する。また、画像処理部2104は、画像信号の補正や異常画素の補完を行う。メモリ2105は、画像信号を一時的に保持する。また、メモリ2105は、既知の光電変換装置2102の異常画素の位置を記憶していてもよい。光学測距部2106は、画像信号を用いて被写体の合焦または測距を行う。視差演算部2107は、視差画像の被写体照合(ステレオマッチング)を行う。物体認知部2108は、画像信号を解析して、輸送機器、人物、標識、道路などの被写体の認知を行う。異常検出部2109は、光電変換装置2102の故障、あるいは、誤動作を検知する。異常検出部2109は、故障や誤動作を検知した場合には、制御装置2113へ異常を検知したことを示す信号を送る。外部I/F部2116は、撮像システム用集積回路2103の各部と、制御装置2113あるいは種々の制御ユニット等との間での情報の授受を仲介する。
【0038】
輸送機器2100は、車両情報取得部2110および運転支援部2111を含む。車両情報取得部2110は、速度・加速度センサ、角速度センサ、舵角センサ、測距レーダ、圧力センサなどの車両センサを含む。
【0039】
運転支援部2111は、衝突判定部を含む。衝突判定部は、光学測距部2106、視差演算部2107、物体認知部2108からの情報に基づいて、物体との衝突可能性があるか否かを判定する。光学測距部2106や視差演算部2107は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。
【0040】
運転支援部2111が他の物体と衝突しないように輸送機器2100を制御する例を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。
【0041】
輸送機器2100は、さらに、エアバッグ、アクセル、ブレーキ、ステアリング、トランスミッション、エンジン、モーター、車輪、プロペラ等の、移動あるいはその補助に用いられる駆動装置を具備する。また、輸送機器2100は、それらの制御ユニットを含む。制御ユニットは、制御装置2113の制御信号に基づいて、対応する駆動装置を制御する。
【0042】
本実施形態に用いられた撮像システムは、自動車や鉄道車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの機器にも適用することができる。加えて、輸送機器に限らず、高度道路交通システム(ITS)など、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
【0043】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。