(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記測定結果に基づいて前記対象物の凝固熱および前記融解温度を検知した後に、さらに前記測定結果が前記融解温度よりも低い温度である基準温度となったことを検知したことにより、前記内部空間の温度を前記第1設定温度から前記第2設定温度に変更するよう制御する請求項1に記載の冷却装置。
前記制御手段は、前記測定結果に基づいて前記融解温度を検知した後に、さらに前記測定結果が前記融解温度よりも低い温度である基準温度となったことを検知したことにより、前記内部空間の温度を前記第1設定温度から前記第2設定温度に変更するよう制御する請求項1に記載の冷却装置。
前記制御手段は、前記測定手段から単位時間ごとに前記対象物の温度を取得し、前記測定結果の単位時間当たりの変化量に基づいて、前記凝固熱を検知する請求項2に記載の冷却装置。
前記制御手段は、前記測定手段から単位時間ごとに前記対象物の温度を取得し、前記測定結果の単位時間当たりの変化量に基づいて、前記融解温度を検知する請求項1から4のいずれか1項に記載の冷却装置。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[第1実施形態]
以下、
図1〜
図12を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る冷却装置について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
【0028】
図1は、本実施形態の冷却装置1を示す概略斜視図である。
図2は、冷却装置1を示す概略断面図である。冷却装置1は、冷却対象となる保冷材(対象物)Iを適切に冷却すると共に、保冷材Iを適切な温度で保温可能とする装置である。
【0029】
本実施形態の冷却装置1では、冷却の対象物として、常温では液体であり、冷却することで固体となる相変化材料を用いた保冷材Iを採用する。保冷材Iは、例えば、袋状の容器内に上記相変化材料が液密に封止された形態を採用する。
【0030】
保冷材Iに用いられる相変化材料としては、通常知られた材料を用いることができる。一例としては、四級アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩からなる群から選ばれる1以上の塩を主剤とした溶液、またはこれらの溶液に過冷却抑制を目的とした添加剤を加えた材料を挙げることができる。主剤は、包接水和物を構成する材料であってもよい。
【0031】
「包接水和物」は、水素結合により形成された水分子のかご状構造の中に、他の物質(分子、塩)が入り込んだ結晶である。例えば、所定濃度の第四級アンモニウム塩の水溶液は、冷却すると包接水和物を形成することが知られている。包接水和物は、かご状構造の結晶の形成時に、相変化材料が相変化時に潜熱を蓄えるのと同様に熱を吸収する。そのため、包接水和物は相変化材料と同様に用いることができる。
【0032】
過冷却抑制を目的とした添加剤としては、四ホウ酸ナトリウムを挙げることができる。例えば、四級アンモニウム塩としてテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)を用いる場合、TBAB40質量%水溶液(以下、TBAB水溶液)に対し、四ホウ酸ナトリウムをTBAB水溶液質量の2%分を追加で添加して用いることで、得られた水溶液の過冷却を抑制することができる。
【0033】
その他、相変化材料としては、潜熱蓄熱材として広く知られた材料を用いることができる。
【0034】
図1,2に示すように、本実施形態の冷却装置1は、冷却部10と、温度センサ(測定手段)20と、制御部(制御手段)30とを有する。
【0035】
冷却部10は、冷却対象となる保冷材Iを収容する内部空間Sを有する。冷却部10は、装置本体101と扉部材102と冷却ユニット(冷却手段)108とを有する。
【0036】
装置本体101は、開口部101aを介して外部と接続される内部空間Sを有する。扉部材102は、装置本体101の開口部101aに開閉可能に取り付けられている。内部空間Sは、装置本体101と扉部材102とに囲まれた空間である。
【0037】
なお、装置本体101および扉部材102は、通常知られた断熱構造を有していてもよい。また、図では、装置本体101が装置本体101の側面に開口部101aを有することとしたが、これに限らず、装置本体101の上面に開口部を有することとしてもよい。
【0038】
装置本体101は、内部空間Sの下部に保冷材Iを載置する載置部103を有する。本実施形態の冷却装置1は、載置部103に温度センサ20と質量センサ(計量手段)104とが設けられている。
【0039】
温度センサ20は、載置部103に載置された保冷材Iの温度を測定する。温度センサ20は、保冷材Iに接触して保冷材Iの温度を測定する接触式センサである。例えば、温度センサ20は、載置部103の上面に探針を有し、探針に接触する保冷材Iの温度を検出する。
【0040】
例えば、温度センサ20は、制御部30に対し離散的な測定結果を出力する。温度センサ20による温度測定の間隔は、冷却装置1の使用者が適宜設定することができる。
【0041】
質量センサ104は、載置部103に載置された保冷材Iの質量を計測する。
【0042】
冷却ユニット108は、例えば装置本体101に設けられ、制御部30から入力される制御信号に基づいて内部空間Sを冷却する。冷却ユニット108としては、例えばコンプレッサー方式の冷却ユニットや、ペルチェ方式の冷却ユニットなど、通常知られた構成を採用することができる。また、冷却ユニット108を用いた冷却方法は、通常知られた方法であるファン式または直冷式を採用することができる。
【0043】
制御部30は、温度センサ20、質量センサ104による測定結果に基づいて冷却ユニット108に制御信号を送り、内部空間Sの温度を制御する。具体的な制御方法については後述する。制御部30は、各種測定結果や算出結果を表示するモニター31を有していてもよい。
【0044】
その他、冷却装置1は、所定の条件でアラーム音を出力するアラーム部109を有していてもよい。
【0045】
図3〜6は、保冷材Iの温度に基づいた内部空間Sの制御を説明する説明図である。
【0046】
(保冷材Iが過冷却される場合)
図3は、従来の冷却装置を用いて保冷材Iを冷却したときの保冷材Iの温度変化の一例を示す説明図である。
図3は、保冷材Iの冷却時間と、保冷材Iの温度との対応関係を示すグラフである。
図3の横軸は冷却時間、縦軸は保冷材Iの温度を示す。
【0047】
まず、
図3に示すように、温度Tの保冷材Iを冷却することを想定する。温度Tは例えば常温であり、温度Tの相変化材料は液相を呈することとする。また、保冷材Iに含まれる相変化材料の融解温度は、温度Tbであることとする。
【0048】
図に示す保冷材Iについて、保冷材Iを凝固させるために十分に低い温度(温度Tx)に設定された従来の冷却装置で冷却した場合、保冷材Iの温度は、温度Tから温度Txに向けて低下する。液相の相変化材料は、相変化材料の分子が各々自由に動き回っているが、温度が低下するに従って動きが弱まり、次第に凝固(固化、結晶化)する。
【0049】
このとき、相変化材料の温度が相変化材料の融解温度にまで低下しても、相変化材料の凝固が始まらず、さらに温度が低下することがある。このような現象は「過冷却」として知られている。
図3においては、温度Tの保冷材Iを冷却したとき、保冷材Iの温度が、融解温度Tbを下回り、時間t1において温度Taまで低下する様子を示している(時間t0から時間t1)。
【0050】
保冷材Iの温度は、温度Taまで低下した後、上昇に転じる。これは、保冷材Iの相変化材料が凝固し始め、潜熱を放出するために生じる現象である。保冷材Iの温度は、時間t2に相変化材料の融解温度Tbに達するまで上昇する(時間t1から時間t2)。
【0051】
温度Taは、本発明における「凝固を始める温度」に該当する。また、融解温度Tbと温度Taとの差は、保冷材Iに含まれる相変化材料の凝固熱に相当する。
【0052】
温度が融解温度Tbに達した保冷材Iは、融解温度Tbを保ちながら相変化材料の凝固が進行する(時間t2から時間t3)。時間t1から時間t3の間、保冷材Iの相変化材料では、固相と液相とが混在している。
【0053】
相変化材料の凝固が終了し(時間t
3)、全ての相変化材料が固相となった後、保冷材Iの温度は、再度低下し始める。保冷材Iは、冷却装置の設定温度である温度Txにまで低下する。
【0054】
このように、従来の冷却装置で保冷材Iを冷却すると、保冷材Iは冷却装置の設定温度である温度Txにまで冷却され、当該温度で保たれる。
【0055】
一方、保冷材Iは、保冷材Iに含まれる相変化材料が融解する際、相変化材料の融解温度で一定に保たれる。そのため、保冷材Iは、保冷対象物の温度を、保冷材Iに含まれる相変化材料の融解温度で保つ際に好適に用いられる。
【0056】
したがって、従来の冷却装置で保冷材Iを冷却する場合、冷却装置から取り出した保冷材Iは、保冷材Iが好適に用いられる温度よりも低い温度となっているため、保冷材Iが相変化材料の融解温度に達するまで待機する必要があった。
【0057】
これに対し、本実施形態の冷却装置1は、温度センサ20を用いて保冷材Iの温度を測定し、測定結果に基づいて制御部30が内部空間Sの温度を制御する。
【0058】
図4は、本実施形態の冷却装置1を用いて保冷材Iを冷却したときの、保冷材Iの温度変化の一例を示す説明図である。
図4は、保冷材Iの冷却時間と、保冷材Iの温度との対応関係を示すグラフであり、
図3に対応する図である。
図4の横軸は冷却時間、縦軸は保冷材Iの温度を示す。
【0059】
図に示すように、制御部30は、内部空間Sの設定温度を保冷材Iの相変化材料が凝固を始める温度である温度Taよりも低い温度Txに設定し、冷却ユニット108を制御して内部空間Sの温度を制御する。温度Txは、本発明における「第1設定温度」に該当する。
【0060】
冷却装置1の内部空間Sに収容された保冷材Iは、温度が温度Tから温度Txに向けて低下する。保冷材Iの温度は、保冷材Iに用いられている相変化材料が凝固を始める温度である温度Taにまで低下した後に上昇に転じ、融解温度Tbにまで昇温する。
【0061】
保冷材Iが有する相変化材料の凝固が終了し(時間t3)、全ての相変化材料が固相となった後、保冷材Iの温度は再度低下し始める。制御部30は、温度センサ20による測定結果に基づいて、以下のようにして冷却装置1の制御に必要な各温度を求める。
【0062】
冷却装置1では、温度センサ20により保冷材Iの温度を測定している。制御部30は、温度センサ20による温度の測定間隔と、温度センサ20から取得する測定結果とを用いて、単位時間当たりの保冷材Iの温度の変化量を求める。すなわち、制御部30は、
図4に示されたグラフの各測定時間における接線の傾きを求める。「温度センサ20による温度の測定間隔」は、本明細書における「単位時間」に該当する。
【0063】
制御部30は、求められた変化量から温度Ta、融解温度Tbを求めることができる。すなわち、制御部30は、求められた変化量が負から正に転じた測定時間における温度を、温度Taとして求めることができる。
【0064】
また、制御部30は、求められた変化量が予め定めた基準以下であり、保冷材Iの温度が変化していないと判断でき、且つ保冷材Iが温度変化していない状態が、予め定めた期間より長く継続する場合に、当該温度を融解温度Tbとして求めることができる。
【0065】
このとき、制御部30は、保冷材Iの測定温度が予め定めた振れ幅以内に収まっている場合、「保冷材Iが温度変化していない」と判定するとよい。例えば、冷却ユニット108がコンプレッサー方式の冷却ユニットである場合、内部空間Sの温度が周期的に変化して、安定状態になりにくいことがある。このような現象は、所謂「ハンチング」として知られている。
【0066】
コンプレッサー方式の冷却ユニットを用いた冷却装置1では、ハンチング時の温度低下を、保冷材Iの凝固が終了し保冷材Iの温度が再度低下し始めたときの温度低下と誤認するおそれがある。そのため、予めハンチングによる温度の振れ幅を見積もっておき、保冷材Iの温度変化が当該振れ幅以内であれば、保冷材Iが温度変化していないと判定するとよい。
【0067】
なお、コンプレッサー方式の冷却ユニット108を用いる場合、制御部30は、所謂PID制御により冷却ユニット108を制御し、上記ハンチングを抑制するとよい。
【0068】
また、制御部30は、上述のようにして求めた温度Ta、融解温度Tbから、保冷材Iに用いられる相変化材料の凝固熱(Tb−Ta)を求めることができる。
【0069】
制御部30は、温度センサ20の測定結果に基づいて、上述のようにして保冷材Iの凝固熱および融解温度Tbを検出した後、さらに保冷材Iの温度が融解温度Tbよりも低い基準温度Trとなったことを検知すると、内部空間Sの温度を再設定するとよい(時間t4)。
【0070】
すなわち、制御部30は、保冷材Iの温度が基準温度Trとなったことを検知すると、内部空間Sの設定温度を温度Txから、温度Txより高く融解温度Tbよりも低い温度Tyに変更するように制御する。温度Tyは、本発明における「第2設定温度」に該当する。
【0071】
温度Tyは、制御部30が初期の設定温度である温度Txと求められた融解温度Tbとを用いて適宜設定することとしてもよく、使用者が設定することとしてもよい。
【0072】
制御部30は、内部空間Sの設定温度を温度Tyに変更した後に、アラーム部109からアラーム音を出力することとしてもよい。これにより、冷却装置1の使用者が、内部空間Sの温度を間接的に知ることができる。
【0073】
制御部30は、冷却ユニット108を制御して、内部空間Sの温度を温度Tyに制御する。
【0074】
図4では、温度Tyは基準温度Trよりも低い温度であることとして示しているが、これに限らない。例えば温度Tyは、基準温度Tr以上であって融解温度Tbより小さければ(Tr≦Ty<Tb)よい。
【0075】
内部空間Sの温度がTyに再設定された冷却装置1では、内部空間Sの温度は温度Txから温度Tyに昇温する。それに伴って、保冷材Iの温度も温度Tyにまで冷却され、当該温度で保たれる。
【0076】
(保冷材Iが過冷却されない場合)
図5は、従来の冷却装置を用いて保冷材Iを冷却したときの保冷材Iの温度変化の一例を示す説明図であり、
図3に対応する図である。
図5は、保冷材Iの冷却時間と、保冷材Iの温度との対応関係を示すグラフである。
図5の横軸は冷却時間、縦軸は保冷材Iの温度を示す。
【0077】
まず、
図5に示すように、温度Tの保冷材Iを冷却することを想定する。図に示す保冷材Iについて、保冷材Iを凝固させるために十分に低い温度(温度Tx)に設定された従来の冷却装置で冷却した場合、保冷材Iの温度は、温度Tから温度Txに向けて低下する。液相の相変化材料は、相変化材料の分子が各々自由に動き回っているが、温度が低下するに従って動きが弱まり、次第に凝固(固化、結晶化)する。
【0078】
温度が融解温度Tbに達した保冷材Iは、融解温度Tbを保ちながら相変化材料の凝固が進行する(時間t2から時間t3)。時間t2から時間t3の間、保冷材Iの相変化材料では、固相と液相とが混在している。
【0079】
相変化材料の凝固が終了し(時間t3)、全ての相変化材料が固相となった後、保冷材Iの温度は、再度低下し始める。保冷材Iは、冷却装置の設定温度である温度Txにまで低下する。
【0080】
このように、従来の冷却装置で保冷材Iを冷却すると、保冷材Iは冷却装置の設定温度である温度Txにまで冷却され、当該温度で保たれる。
【0081】
このような保冷材Iに対し、本実施形態の冷却装置1は、温度センサ20を用いて保冷材Iの温度を測定し、測定結果に基づいて制御部30が内部空間Sの温度を制御する。
【0082】
図6は、本実施形態の冷却装置1を用いて保冷材Iを冷却したときの、保冷材Iの温度変化の一例を示す説明図であり、
図4に対応する図である。
図6の横軸は冷却時間、縦軸は保冷材Iの温度を示す。
【0083】
まず、制御部30は、内部空間Sの設定温度を保冷材Iの融解温度Tbよりも低い温度Txに設定し、冷却ユニット108を制御して内部空間Sの温度を制御する。冷却装置1の内部空間Sに収容された保冷材Iは、温度が温度Tから温度Txに向けて低下する。保冷材Iの温度は、保冷材Iに用いられている相変化材料が融解温度Tbに達すると、融解温度Tbで一定の温度を維持する。
【0084】
保冷材Iが有する相変化材料の凝固が終了し(時間t3)、全ての相変化材料が固相となった後、保冷材Iの温度は、再度低下し始める。
【0085】
このとき、制御部30は、温度センサ20の測定結果に基づいて、上述のようにして保冷材Iの融解温度Tbを検出した後、さらに保冷材Iの温度が融解温度Tbよりも低い基準温度Trとなったことを検知すると、内部空間Sの温度を再設定するとよい(時間t4)。
【0086】
すなわち、制御部30は、保冷材Iの温度が基準温度Trとなったことを検知すると、内部空間Sの設定温度を温度Txから、温度Txより高く融解温度Tbよりも低い温度Tyに変更するように制御する。温度Tyは、本発明における「第2設定温度」に該当する。
【0087】
制御部30は、冷却ユニット108を制御して、内部空間Sの温度を温度Tyに制御する。内部空間Sの温度がTyに再設定された冷却装置1では、内部空間Sの温度は温度Txから温度Tyに昇温する。それに伴って、保冷材Iの温度も温度Tyにまで冷却され、当該温度で保たれる。
【0088】
図6では、温度Tyは基準温度Trよりも低い温度であることとして示しているが、これに限らない。例えば温度Tyは、基準温度Tr以上であって融解温度Tbより小さければ(Tr≦Ty<Tb)よい。
【0089】
制御部30は、内部空間Sの温度を温度Tyに変更し、内部空間Sの温度が温度Tyに達した後に、アラーム部109からアラーム音を出力することとしてもよい(時間t5)。これにより、冷却装置1の使用者が、内部空間Sの温度を間接的に知ることができる。
【0090】
また、制御部30は、内部空間Sの温度を温度Tyに変更し、保冷材Iの温度が温度Tyに達した後に、アラーム部109からアラーム音を出力することとしてもよい(時間t6)。これにより、冷却装置1の使用者が、保冷材Iの温度を間接的に知ることができる。
【0091】
以上のような構成の冷却装置1によれば、保冷材Iを適切に冷却して固化させると共に、保冷材Iを固化させるときの温度Txよりも高い温度Tyで保温することができる。そのため、保冷材Iを温度Txで保温する場合と比べ、保冷材Iが相変化材料の融解温度に短時間で達することとなり、冷却装置1から取り出した保冷材Iを早期に適切な温度で使用可能となる。
【0092】
また、上記構成の冷却装置1では、保冷材Iが有する相変化材料の固化が終了した後(時間t3が経過した後)、予め定められた制御に従って内部空間Sの温度を温度Tyに昇温する。内部空間Sの昇温を経験則に従って行う場合と異なり、測定値に基づいた制御となるため、時間t3から昇温制御までを短時間に制御しやすい。
【0093】
また、上記構成の冷却装置1では、保冷材Iの温度の実測値に基づいて内部空間Sの温度を制御するため、保冷材Iの種類が変わっても確実な温度制御を行うことができる。
【0094】
これらより、以上のような構成の冷却装置1によれば、冷却装置1から取り出した保冷材Iを早期に適切な温度で使用可能とすることができる。
【0095】
なお、本実施形態の冷却装置1では、制御部30が温度センサ20による温度の測定間隔を変更可能としてもよい。例えば、繰り返し同じ大きさ、同じ種類の保冷材Iを冷却する場合には、初期の温度Tに応じて、保冷材Iを冷却したときの時間t1〜t6について予測し概算可能である。このような場合、時間t1〜t6として予測される時間の近傍では細かい測定間隔で保冷材Iの温度を測定し、その他では粗い測定間隔で保冷材Iの温度を測定することとしてもよい。
【0096】
また、制御部30は、質量センサ104で計量した保冷材Iの質量に基づいて、保冷材Iの温度変化を予測することとしてもよい。制御部30が内部空間Sの温度が温度Txの冷却装置1を用い温度Tの保冷材Iを冷却するときの保冷材Iの温度変化が既知であれば、保冷材Iの比熱から、保冷材Iの単位質量当たりの温度変化を概算し、単位質量の保冷材Iについての時間t1〜t6を概算することができる。このような時間t1〜t6の概算値は、本発明における「単位質量当たりの想定冷却時間」に該当する。
【0097】
制御部30は、予め記憶された保冷材Iの単位質量当たりの想定冷却時間と、質量センサ104の計量結果に基づいて、内部空間Sに収容された保冷材Iの全量の想定冷却時間を概算することができる。制御部30は、このように保冷材Iの質量から求められる想定冷却時間に応じ、時間t1〜t6として予測される時間の近傍では細かい測定間隔で保冷材Iの温度を測定し、その他では粗い測定間隔で保冷材Iの温度を測定することとしてもよい。
【0098】
制御部30は、求められた「保冷材Iの全量の想定冷却時間」をモニター31に表示してもよい。
【0099】
また、本実施形態において、制御部30は、保冷材Iの温度が融解温度Tbよりも低い基準温度Trとなったことを検知した後に、内部空間Sの設定温度を温度Txから温度Tyに変更するように制御することとしたがこれに限らない。
【0100】
例えば、制御部30は、保冷材Iの温度が再度低下し始めたことを検知した後に、待機することなく内部空間Sの設定温度を温度Txから温度Tyに変更するように制御してもよい。このような制御を行うことにより、制御部30は、
図4,6における時間t3から時間t4まで待機することなく内部空間Sの温度制御が可能となる。そのため、このような制御を行う冷却装置1は、保冷材Iが使用可能となるまでの時間を短くすることができる。
【0101】
また、制御部30は、保冷材Iの温度が再度低下し始めたことを検知した後、予め設定した基準時間が経過した後に、内部空間Sの設定温度を温度Txから温度Tyに変更するように制御してもよい。制御部30がこのようなタイマー制御を行うことにより、制御が容易となる。
【0102】
また、本実施形態においては、温度センサ20として、保冷材Iに接触して保冷材Iの温度を測定する接触式センサを用い、保冷材Iの温度を直接測定することとしたが、これに限らない。
【0103】
例えば、保冷材Iに接触しない程度に温度センサ20の探針を保冷材Iに近接させ、雰囲気温度を測定し、測定結果から保冷材Iの凝固熱を間接的に検出してもよい。また、保冷材Iに熱伝導率の高い物質で形成された伝熱治具を近接させ、伝熱治具の温度を測定することで、保冷材Iの凝固熱を間接的に検出してもよい。
【0104】
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る冷却装置2の説明図である。本実施形態の冷却装置2は、第1実施形態の冷却装置1と一部共通している。以下の実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0105】
冷却装置2は、冷却部10と、温度センサ(測定手段)21と、制御部(制御手段)30とを有する。
【0106】
装置本体101は、内部空間Sに保冷材Iを載置する複数(
図7では3つ)の載置部103を有する。本実施形態の冷却装置
2は、載置部103に温度センサ21が設けられている。
【0107】
温度センサ21は、載置部103に設けられ、内部空間Sに収容された保冷材Iの温度を測定する。温度センサ21は、保冷材Iに接触して保冷材Iの温度を測定する接触式センサである。温度センサ21は、載置部103の上面に複数の探針211を有し、探針211ごとに接触する保冷材Iの温度を検出する。
【0108】
例えば、温度センサ21は、制御部30に対し複数の探針211で検知した保冷材Iの測定結果を出力する。制御部30では、複数の保冷材Iの温度をそれぞれ検知し、各保冷材Iについて上述した第1実施形態の
図4または
図6のような温度プロファイルを求める。
【0109】
制御部30は、複数の保冷材Iのうち、全ての保冷材Iについて基準温度Trを検知した後に、内部空間Sの温度を再設定するとよい。この場合、制御部30は、内部空間Sの温度を温度Tyに変更し、全ての保冷材Iの温度が温度Tyに達した後に、アラーム部109からアラーム音を出力することとしてもよい。これにより、冷却装置
2の使用者が、保冷材Iの温度を間接的に知ることができる
【0110】
以上のような構成の冷却装置2によれば、複数の保冷材Iを適切に冷却して固化させると共に、複数の保冷材Iを固化させるときの温度Txよりも高い温度Tyで保温することができる。そのため、冷却装置2から取り出した複数の保冷材Iを早期に適切な温度で使用可能となる。
【0111】
また上述の説明では、載置する複数(
図7では3つ)の載置部103の温度を一括で内部空間Sの温度として管理する場合について述べているが、本実施の形態はこれに限らない。本実施の形態においては、複数の載置部103に温度センサ21がそれぞれ設けられており、内部空間Sの温度を載置部103ごとに制御部30が管理してもよい。
【0112】
なお
図7に示すように複数の載置部103は、内部空間S内において例えば鉛直方向に並んでいて3階層のフロアを構成してもよいものとする。例えば
図7においてフロアごとの全ての保冷材Iが基準温度Trとなる順序が、真ん中の載置部103、一番上の載置部103、一番下の載置部103の順番だとする。
【0113】
この場合制御部30は、まず真ん中の載置部103に載置された全ての保冷材Iについて基準温度Trを検知した後に、真ん中の載置部103の温度を再設定する。制御部30は、真ん中の載置部103の温度を温度Tyに変更する。
【0114】
真ん中の載置部103に載置された全ての保冷材Iの温度が温度Tyに達した後に、アラーム部109からアラーム音を出力することとしてもよい。これにより、冷却装置
2の使用者が、真ん中の載置部103に載置された保冷材Iの温度を間接的に知ることができる。
【0115】
次に制御部30は、一番上の載置部103に載置された全ての保冷材Iについて基準温度Trを検知した後に、一番上の載置部103の温度を再設定する。制御部30は、一番上の載置部103の温度を温度Tyに変更する。
【0116】
一番上の載置部103に載置された全ての保冷材Iの温度が温度Tyに達した後に、アラーム部109からアラーム音を出力することとしてもよい。これにより、冷却装置
2の使用者が、一番上の載置部103に載置された保冷材Iの温度を間接的に知ることができる。
【0117】
次に制御部30は、一番下の載置部103に載置された全ての保冷材Iについて基準温度Trを検知した後に、一番下の載置部103の温度を再設定する。制御部30は、一番下の載置部103の温度を温度Tyに変更する。
【0118】
一番下の載置部103に載置された全ての保冷材Iの温度が温度Tyに達した後に、アラーム部109からアラーム音を出力することとしてもよい。これにより、冷却装置
2の使用者が、一番下の載置部103に載置された保冷材Iの温度を間接的に知ることができる。
【0119】
なおフロアごとの載置部103に載置された全ての保冷材Iの温度が温度Tyに達した後になるアラーム音を異ならせてもよい。このようにすることで冷却装置
2の使用者が、それぞれフロアの載置部103に載置された保冷材Iの温度を間接的に知ることができる。
【0120】
このようにそれぞれの載置部103で制御部30による温度の再設定をし、フロアごとに保冷材Iが使用者にとって使用可能となるタイミングをアラーム音などで知らせることができる。このようにすることで例えば上述のように凍結がもっとも遅い保冷具Iが含まれる一番下の載置部103とそれ以外(一番上および真ん中)の載置部103に含まれる保冷具Iとは別々に管理される。
【0121】
このように内部空間Sの温度を載置部103ごとに制御部30が管理することで、内部空間S全体の中で凍結がもっとも遅い保冷具Iに影響されることなく、凍結がもっとも遅い保冷具が含まれないフロアの載置部103に含まれる保冷具Iを凍結させることができる。このため、凍結がもっとも遅い保冷具が含まれないフロアの載置部103に含まれる保冷具Iが既に凍結しているにもかかわらず引き続き凍結するための温度を保ってしまうことを防止することができる。
【0122】
[第3実施形態]
図8は、本発明の第3実施形態に係る冷却装置3の説明図である。冷却装置
3は、冷却部10と、温度センサ(測定手段)20,22と、制御部(制御手段)30とを有する。
【0123】
温度センサ22は、載置部103に設けられている。温度センサ22は、載置部103に載置された参照材Refの温度を測定する。参照材Refは、参照物質を袋状の容器内に液密に封止されたものを採用する。参照物質として、常温では液体であると共に内部空間Sの設定可能な温度域では相変化しない物質を採用する。温度センサ22で測定する参照材Refの温度は、本発明における「対象物の温度に対応する温度」に該当する。
【0124】
参照材Refに用いる容器と、保冷材Iに用いる容器とは同じ容器であると好ましい。また、参照材Refに用いられる参照物質の質量、比熱、参照物質を封止する容器の表面積、熱伝達率は既知であるとする。
【0125】
冷却装置3では、保冷材Iと共に参照材Refを載置部103に載置して冷却する。制御部30は、温度センサ22を用いて参照材Refの温度を測定し、参照材Refの温度変化と、当該温度変化に要する時間とを得る。制御部30は、得られた測定結果と、参照物質の質量、比熱、参照物質を封止する容器の表面積、熱伝達率とから、参照材Refが放出した熱量を求めることができる。また、制御部30は、単位時間あたりに参照材Refが放出した熱量を求めることができる。
【0126】
一方、制御部30は、温度センサ20を用いて保冷材Iの温度を測定する。保冷材Iは、参照材Refと同じ環境(内部空間S)で冷却されている。そのため、上述のようにして求める「単位時間あたりに参照材Refが放出した熱量」は、「単位時間あたりに保冷材Iが放出した熱量」と同じであると考えることができる。
【0127】
したがって、保冷材Iの潜熱量が分かれば、「潜熱量」と「単位時間あたりに保冷材Iが放出した熱量」とから、「保冷材Iが潜熱を放出するために要する時間」を求めることができる。当該時間は、
図4,6における時間t2と時間t3との間の経過時間に該当する。
【0128】
以上のような冷却装置3によれば、冷却装置
3から取り出した保冷材Iを早期に適切な温度で使用可能となる。また、冷却中に保冷材Iが融解温度Tbを維持する期間(時間t2と時間t3との間の期間)の長さを概算することができ、保冷材Iの凍結までの時間を予測することができる。
【0129】
[第4実施形態]
図9は、本発明の第4実施形態に係る冷却装置4の説明図である。冷却装置
4は、冷却部10と、撮像装置(測定手段)25と、制御部(制御手段)30とを有する。
【0130】
撮像装置25は、内部空間Sに設けられ、内部空間Sに収容された保冷材Iを撮像する。撮像装置25としては、公知の赤外線サーモグラフィカメラを用いることができる。撮像装置25は、非接触式の温度センサとして用いられる。
【0131】
制御部30は、撮像装置25で撮像した画像に基づいて、保冷材Iの温度を測定し、測定結果に基づいて内部空間Sの設定温度を調整する。内部空間Sの設定温度の調整方法については、第1実施形態で説明した方法を採用することができる。
【0132】
以上のような冷却装置4によれば、冷却装置
4から取り出した保冷材Iを早期に適切な温度で使用可能となる。
【0133】
[第5実施形態]
図10,11は、本発明の第5実施形態に係る冷却装置5の説明図である。冷却装置5は、冷却部11と、撮像装置(測定手段)25と、制御部(制御手段)30とを有する。
【0134】
冷却部11は、冷却対象となる保冷材Iを収容する内部空間Sを有する。冷却部11は、装置本体111と扉部材112と冷却ユニット(冷却手段)118とを有する。
【0135】
装置本体111は内部空間Sを有する。内部空間Sは、装置本体111と扉部材112とに囲まれた空間である。
【0136】
装置本体111は、内部空間Sの中央部分に、水平方向に延在する載置部105(移動手段)を有する。載置部105は、内部空間Sを、装置上方の第1空間S1と、第1空間S1とは異なる装置下方の第2空間S2とに空間的に分割する。載置部105は中央部が開閉可能となっている。
【0137】
扉部材112は、装置本体111の第1空間S1側の開口部を閉じる第1扉部材112aと、装置本体111の第2空間S2側の開口部を閉じる第2扉部材112bとを有する。第1扉部材112aと第2扉部材112bとは、それぞれ独立して開閉可能である。
【0138】
撮像装置25は、第1空間S1の内部を撮像可能な位置に設けられている。
【0139】
冷却ユニット118は、第1ユニット118aと第2ユニット118bと有する。冷却ユニット118は、装置本体111に設けられ、制御部30から入力される制御信号に基づいて内部空間Sを冷却する。その際、第1ユニット118aは第1空間S1側に設けられ、第1空間S1の冷却に用いられる。また、第2ユニット118bは第2空間S2側に設けられ、第2空間S2の冷却に用いられる。
【0140】
このような冷却装置5においては、まず、
図10に示すように、第1扉部材112aを開いて保冷材Iを第1空間S1内に収容する。第1空間S1は、第1ユニット118aにより、上述の第1実施形態で示した冷却装置1と同様に、温度Txに制御されている。
【0141】
制御部30は、撮像装置25を用いて第1空間S1に収容された保冷材Iの温度を測定し、測定結果に基づいて第1空間S1の設定温度を温度Tyに変更する。第1空間S1の設定温度の調整方法については、第1実施形態で説明した方法を採用することができる。
【0142】
一方、制御部30は、第2ユニット118bにより、第2空間S2の温度を温度Txより高く融解温度Tbよりも低い第3設定温度に制御しておく。第2空間S2の温度は、温度Tyであってもよい。すなわち、第3設定温度は、第2設定温度と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0143】
制御部30は、保冷材Iの温度が温度Ty(時間t6)になったことを検出した後、載置部105の開口部105aを開く。
図11に示すように、保冷材Iは、開口部105aから落下して第2空間S2に移動し、第2空間S2に収容される。
【0144】
第1空間S1には、別の保冷材Iを収容し、保冷材Iを固化させることができる。第2空間S2に収容された保冷材Iは、第2扉部材112bを開いて冷却部11から取り出され、保冷に使用される。
【0145】
以上のような冷却装置5によれば、冷却装置
5から取り出した保冷材Iを早期に適切な温度で使用可能となる。
【0146】
また、冷却装置5は、保冷材Iを固化させる空間(第1空間S1)と、固化させ使用可能な状態となった保冷材Iを保管する空間(第2空間S2)とが異なる。そのため、冷却装置5では、第1空間S1で固化させている他の保冷材Iが、第2空間S2に保管されている保冷材Iを取り出す際の扉開閉に伴う温度変化を受けにくい。そのため、冷却装置5は、固化させている保冷材Iの温度を測定・管理しやすく、第1空間S1の温度制御が容易となる。
【0147】
[第6実施形態]
図12は、本発明の第6実施形態に係る冷却装置6の説明図である。冷却装置6は、第5実施形態の冷却装置5と、内部空間Sの分割の仕方が異なっている。
【0148】
冷却装置6は、冷却部12と、撮像装置(測定手段)25と、制御部(制御手段)30とを有する。
【0149】
冷却部12は、冷却対象となる保冷材Iを収容する内部空間Sを有する。冷却部12は、装置本体
121と扉部材
122と冷却ユニット(冷却手段)118とを有する。
【0150】
装置本体121は内部空間Sを有する。内部空間Sは、装置本体121と扉部材122とに囲まれた空間である。
【0151】
装置本体121は、内部空間Sの中央部分に、垂直方向に延在する仕切り部106を有する。仕切り部106は、内部空間Sを、装置左方の第1空間S1と、第1空間S1とは異なる装置右方の第2空間S2とに空間的に分割する。仕切り部106は下端部が開閉可能となっている。
【0152】
装置本体121は、さらに保冷材Iを載置する載置部(移動手段)107を有する。載置部107は、不図示の駆動部を有し、第1空間S1と第2空間S2との間を移動可能である。このような載置部107としては、通常知られた移動ステージなどを用いることができる。また、載置部107としては、公知の搬送装置を採用することができる。
【0153】
扉部材122は、装置本体121の第1空間S1側の開口部を閉じる第1扉部材122aと、装置本体121の第2空間S2側の開口部を閉じる第2扉部材122bとを有する。第1扉部材122aと第2扉部材122bとは、それぞれ独立して開閉可能である。
【0154】
撮像装置25は、第1空間S1の内部を撮像可能な位置に設けられている。
【0155】
冷却ユニット118は、第1ユニット118aと第2ユニット118bと有する。冷却ユニット118は、装置本体121に設けられ、制御部30から入力される制御信号に基づいて、上述の冷却装置5と同様に内部空間S(第1空間S1、第2空間S2)を冷却する。
【0156】
このような冷却装置6においては、上述の冷却装置5と同様に第1空間S1と第2空間S2との温度制御が行われる。
【0157】
制御部30は、保冷材Iの温度が温度Ty(時間t6)になったことを検出した後、仕切り部106の下端部106aを開く。また、制御部30は、載置部107を用いて保冷材Iを第1空間S1から第2空間S2に移動させる。
【0158】
以上のような冷却装置6によれば、冷却装置
6から取り出した保冷材Iを早期に適切な温度で使用可能となる。また、冷却装置6は、固化させている保冷材Iの温度を測定・管理しやすく、第1空間S1の温度制御が容易となる。
【0159】
ここまでで説明した実施形態において、凍結した保冷具Iを保管する空間S2について、保管対象の保冷具Iがもつ熱容量よりも十分大きな熱容量を空間S2が持つように設計されていることが望ましい。こうすることで、保冷具Iが投入されることによる空間S2内の雰囲気温度をなるべく低下させないようにすることが出来る。
【0160】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせなどは一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求などに基づき種々変更可能である。