(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
窓枠、壁面又は天井に取付けられるヘッドレールと、このヘッドレールに収容され前記ヘッドレールの長手方向に移動可能な複数のキャリアと、前記複数のキャリアにそれぞれ吊下げられた複数のルーバと、前記ヘッドレールと前記複数のキャリアとの間に介装され前記複数のキャリアを前記ヘッドレールに沿って移動させて前記複数のルーバを展開又は重合させるルーバ移動機構と、前記ヘッドレールの一端に駆動軸を介して回転可能に取付けられた駆動プーリと、前記駆動プーリに巻き掛けられたループ状の操作コードと、前記操作コードの操作力を前記ルーバ移動機構に伝達する伝達機構とを備えた縦型ブラインドの操作機構において、
前記ルーバ移動機構が、前記ヘッドレール内に周回可能に配索されたループ状の従動コードと、前記従動コードの張力を調整する張力調整機構とを有し、
前記張力調整機構が、張力調整用ケースと、この張力調整用ケースに回転可能に収容され前記従動コードの端部が巻取可能に取付けられた巻取ピンと、前記ヘッドレール下面の開口部から前記巻取ピンを回転させるために設けられた操作軸と、前記巻取ピン及び前記操作軸に設けられ前記巻取ピンに前記従動コードを巻取る方向の前記巻取ピン及び前記操作軸の回転を許容しかつ前記巻取ピンから前記従動コードを繰出す方向の前記巻取ピン及び前記操作軸の回転を阻止する繰出阻止機構とを有する
ことを特徴とする縦型ブラインドの操作機構。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1及び
図8に示すように、縦型ブラインド10の操作機構は、窓枠に取付けられるヘッドレール11と、このヘッドレール11に収容された複数のキャリア12,13と、複数のキャリア12,13にそれぞれ吊下げられた複数のルーバ14と、ヘッドレール11と複数のキャリア12,13との間に介装されたルーバ移動機構16と、ヘッドレール11の一端に駆動軸17を介して回転可能に取付けられた駆動プーリ18と、この駆動プーリ18に巻き掛けられたループ状の操作コード19と、この操作コード19の操作力をルーバ移動機構16に伝達する伝達機構21とを備える。図示しないが、傾斜屋根を有する一戸建て家屋の屋根裏部屋などには、上縁が屋根の傾斜に沿って傾斜する略台形状の傾斜窓が設けられる。ヘッドレール11は、この実施の形態では、上記傾斜窓の傾斜する窓枠の上縁下面に取付けられる。また、ヘッドレール11は、傾斜窓の傾斜する窓枠の上縁下面に沿って延びるレール本体22と、このレール本体22の傾斜上側の端部に取付けられたハウジング23と、レール本体22の傾斜下側の端部に取付けられたエンドキャップ24とを有する。更に、ハウジング23は、レール本体22の傾斜上側端部に挿着され下面が開口する伏せ椀状に形成されたアッパハウジング部23aと、上面が開口する椀状に形成されアッパハウジング部23aの下面に取付けられたロアハウジング部23bとからなる。
【0015】
一方、複数のキャリア12,13は、レール本体22に収容され、レール本体22の長手方向に移動可能に構成される(
図1)。また、複数のキャリア12,13は、形状の違いから、単一の先頭のキャリア12と、残りの複数の後続のキャリア13に分類される。先頭のキャリア12は、ヘッドレール11内に一列に整列された複数のキャリア12,13のうちエンドキャップ24に最も近い位置に設けられる。また、先頭のキャリア12は、この実施の形態では、後述の張力調整機構36が取付けられてこの張力調整機構36とともに移動するように構成される(
図1及び
図3)。この先頭のキャリア12は、キャリア用ケース12aと、このキャリア用ケース12aの両外側面に突設された略L字状の一対の受け部12b,12bとを有する。上記一対の受け部12b,12b下面がヘッドレール11の一対の側壁22a,22a(
図7)内面に突設された一対の突条(図示せず)上を摺動するように構成される。また、キャリア用ケース12aには、ルーバ14を回転させるために互いに噛合するウォーム26a及びウォームホイール26bからなるキャリア側回転用ウォームギヤ26が回転可能に収容される(
図1)。上記ウォームホイール26bにはホイール軸27の上部が挿着され、ホイール軸27の下部はヘッドレール11の開口部11a(
図7)から下方に突設される(
図1、
図3及び
図8)。更に、ホイール軸27の下端はルーバ保持部材28の上端にピン29を介して連結され、ルーバ保持部材28の下端にルーバ14の上端が取付けられる(
図8)。これにより、先頭のキャリア12に、ウォームホイール26b、ホイール軸27、ピン29及びルーバ保持部材28を介してルーバ14が吊下げられる。
【0016】
後続のキャリア13は、先頭のキャリア12のキャリア用ケース12aより幅が狭く形成されたキャリア用ケース13aと、このキャリア用ケース13aの両外側面に回転可能に取付けられた一対の転動ローラ13b,13bとを有する。上記一対の転動ローラ13b,13bがレール本体22の一対の側壁22a,22a内面に突設された一対の突条(図示せず)上を転動するように構成される(
図1)。上記以外は、先頭のキャリア12と同様に構成される。具体的には、後続のキャリア13のキャリア用ケース13aには、ルーバ14を回転させるために互いに噛合するウォーム26a及びウォームホイール26bからなるキャリア側回転用ウォームギヤ26が回転可能に収容される。上記ウォームホイール26bには、ホイール軸27の上部が挿着され、ホイール軸27の下部はヘッドレール11の開口部11a(
図7)から下方に突設される(
図1及び
図8)。更に、ホイール軸27の下端はルーバ保持部材28の上端にピン29を介して連結され、ルーバ保持部材28の下端にルーバ14の上端が取付けられる(
図8)。これにより、後続のキャリア13に、ウォームホイール26b、ホイール軸27、ピン29及びルーバ保持部材28を介してルーバ14が吊下げられる。
【0017】
一方、ルーバ移動機構16は、ヘッドレール11内に周回可能に配索されたループ状の従動コード33と、複数のキャリア12,13のうち隣接するキャリア12,13同士を連結しこれらの隣接するキャリア12,13間の最大離間距離を規制する複数の間隔規制バー34とを有する(
図1及び
図7)。この実施の形態では、ヘッドレール11の両端に第1及び第2従動プーリ31,32がそれぞれ回転可能に収容され、第1及び第2従動プーリ31,32に上記ループ状の従動コード33が掛け渡される。第1従動プーリ31は第2従動プーリ32より大径に形成され、この実施の形態では、単一の第1従動プーリ31がレール本体22の傾斜上側の端部に取付けられたハウジング23に第1従動軸31aを介して回転可能に収容され、一対の第2従動プーリ32,32がレール本体22の傾斜下側の端部に取付けられたエンドキャップ24に一対の第2従動軸32a,32aを介して回転可能にそれぞれ収容される。また、従動コード33の一端33aは先頭のキャリア12に取付けられ、他端は先頭のキャリア12とともに移動する張力調整機構36に取付けられる(
図1及び
図3)。更に、従動コード33は、先頭のキャリア12の両側面に略C字状に突設されたコード遊挿部12cと、後続のキャリア13の両側面に略C字状に突設されたコード遊挿部13cとに遊挿される。
【0018】
間隔規制バー34は、プラスチックにより細長い板状に形成される(
図1)。また、間隔規制バー34は、図示しないが、バー本体と、このバー本体の基端に形成された係止爪と、バー本体の先端に形成されたフックとを有する。間隔規制バー34の係止爪は、間隔規制バー34の先端がエンドキャップ24側に延びるように後続のキャリア13にそれぞれ固定される。そして、先頭のキャリア12がエンドキャップ24側に移動して、この先頭のキャリア12に隣接する後続のキャリア13との間隔が最大離間距離に達すると、間隔規制バー34の先端のフックが先頭のキャリア12に係止して、先頭のキャリア12と隣接する後続のキャリア13との間隔が上記最大離間距離に保たれるように構成される。また、先頭のキャリア12に隣接する後続のキャリア13がエンドキャップ24側に移動して、この後続のキャリア13に隣接する次の後続のキャリア13との間隔が最大離間距離に達すると、間隔規制バー34の先端のフックが後続のキャリア13に係止して、後続のキャリア13と隣接する次の後続のキャリア13との間隔が上記最大離間距離に保たれるように構成される。このようにして隣接するキャリア12,13間の最大離間距離が間隔規制バー34により規制される。更に、複数のキャリア12,13がハウジング23側に密着しているとき、複数の間隔規制バー34はキャリア12,13の厚さ分だけヘッドレール11の長手方向にずれた状態で重なるようになっている。
【0019】
一方、駆動プーリ18は、ハウジング23の側面に取付けられたプーリカバー35に収容される(
図1)。プーリカバー35は、駆動プーリ18が収容され一方の面が開口するカバー本体35aと、カバー本体35aの開口面を閉止する蓋体35bとからなる。また、駆動軸17の基部はハウジング23内に回転可能に取付けられ、駆動軸17の先端はプーリカバー35内に突設される。この駆動軸17の先端には、操作コード19が巻き掛けられた駆動プーリ18が嵌着される。また、伝達機構21は、駆動軸17に接続されたウォーム21aと、このウォーム21aに噛合しかつルーバ移動機構16に取付けられたウォームホイール21bとを有する移動用ウォームギヤ21により構成される。ウォーム21aの両端にはこのウォーム21aと一体的に一対のウォーム軸21c,21cが突設される。これらのウォーム軸21c,21cの中心線はウォーム21aの中心線と一致するように構成される。また、一方のウォーム軸21cはハウジング23に回転可能に取付けられ、他方のウォーム軸21cはハウジング23に挿入された駆動軸17に相対回転不能に接続されて、ウォーム21aが駆動軸17とともに回転するように構成される。
【0020】
また、ウォームホイール21bの上面には、四角柱状のアッパホイール軸21dがウォームホイール21bと一体的に突設され(
図1)、ウォームホイール21bの下面には、円柱状のロアホイール軸(図示せず)がウォームホイール21bと一体的に突設される。アッパホイール軸21d及びロアホイール軸の中心線はウォームホイール21bの中心線と一致するように構成される。一方、第1従動軸31aは第1従動プーリ31と一体的に第1従動プーリ31の上面に突設され(
図1)、第1従動プーリ31の下面の中心には四角柱状の角穴31bが形成される(
図7)。上記アッパホイール軸21dは第1従動プーリ31の角穴31bに相対回転不能に挿入されて第1従動プーリ31とともに回転し、ロアホイール軸はハウジング23のロアハウジング部23bに回転可能に取付けられる。これにより、ウォーム21aからウォームホイール21bへの回転力の伝達が可能に構成され、かつウォームホイール21bからウォーム21aへの回転力の伝達が不能に構成される。なお、ウォームホイール21bからウォーム21aに回転力が伝達されないのは、移動用ウォームギヤ21の諸元、例えばウォーム21aの進み角を摩擦角以下に設定したり、移動用ウォームギヤ21の歯面の面粗さを粗く設定することにより、セルフロック機能が発揮されるためである。
【0021】
一方、張力調整機構36は従動コード33の張力を調整するように構成される。そして、張力調整機構36は、この実施の形態では、先頭のキャリア12に係合して先頭のキャリア12とともに移動するように構成される。この張力調整機構36は、張力調整用ケース37と、この張力調整用ケース37に回転可能に収容された巻取ピン38と、ヘッドレール11下面の開口部11aから巻取ピン38を回転させるために設けられた操作軸39と、巻取ピン38及び操作軸39に設けられた繰出阻止機構41とを有する(
図2〜
図6)。張力調整用ケース37は上面が開口する略直方体の箱状に形成され、張力調整用ケース37の両側上部には一対の係止片37a,37aが先頭のキャリア12のキャリア用ケース12aに設けられた一対の受け部12b,12bに向って突設される(
図2〜
図4)。これらの係止片37a,37aは先頭のキャリア12の一対の受け部12b,12bに挿入されて係止可能に構成される(
図3)。これにより張力調整用ケース37は先頭のキャリア12の両面のうちエンドキャップ24側に密着した状態に保持されて、先頭のキャリア12とともに移動可能に構成される。
【0022】
巻取ピン38は、張力調整用ケース37の下面に突設された有底円筒部37bに回転可能に収容される(
図2及び
図4)。また、巻取ピン38は、従動コード33を巻取可能な円柱状の巻取本体38aと、巻取本体38aの上面及び下面に巻取本体38aと一体的に形成されたアッパフランジ部38b及びロアフランジ部38cと、ロアフランジ部38cの下面に突設されロアフランジ部38cと一体的に形成されたロア軸部38dと、このロア軸部38dの外周面の一部に突設されロア軸部38dと一体的に略扇状に形成された扇状部38eと、巻取本体38aに形成され従動コード33の他端33bが挿通される透孔38fとからなる(
図2及び
図4〜
図6)。透孔38fに挿通された従動コード33の他端33bに結び目(図示せず)を作ることにより、従動コード33の他端33bが巻取本体38aから抜けなくなり、かつ巻取本体38aを張力調整用ケース37の有底円筒部37b内で回転させることにより、巻取本体38aに従動コード33の他端33bを巻取可能に構成される。
【0023】
操作軸39は、巻取ピン38の下方に位置するように張力調整用ケース37の有底円筒部37bに回転可能に収容され、下端が有底円筒部37bから突出するように構成される(
図2及び
図4)。具体的には、操作軸39は、有底円筒部37bの底壁37cに形成された小径の通孔37dに挿通されて下端が有底円筒部37bから突出する円柱状の操作本体39aと、この操作本体39aの上面に操作本体39aと一体的に形成されたフランジ部39bと、このフランジ部39bの上面にフランジ部39bと一体的に略C字状に形成された円弧状部39cとからなる(
図2及び
図4〜
図6)。操作本体39aの下面には、この実施の形態では、巻取ピン38を操作軸39を介して回転させるための工具(マイナスドライバ)が係止可能な係止溝39dが形成される(
図2〜
図4)。また、フランジ部39bの外径は、有底円筒部37bの底壁37cに形成された通孔37dより大径であって、有底円筒部37bの内径より小径に形成される(
図4)。更に、円弧状部39c内には巻取ピン38のロア軸部38dが遊挿され、円弧状部39cの切欠かれた部分には巻取ピン38の扇状部38eが遊挿される(
図5及び
図6)。これにより、巻取ピン38が操作軸39に対して所定の角度だけ相対回転可能にかつ操作軸39とともに回転可能に構成される。
【0024】
繰出阻止機構41は、この実施の形態では、巻取ピン38及び操作軸39に巻回されたブレーキバネである。このブレーキバネ41は、両端を内方に折曲げることにより一対の折曲片41a,41bが形成された捩りコイルバネである(
図2及び
図4〜
図6)。このブレーキバネ41のコイル外径は張力調整用ケース37の有底円筒部37bの内径より大径に形成される。このため、ブレーキバネ41を有底円筒部37bに収容するには、ブレーキバネ41をその弾性力に抗して縮径した状態で行い、ブレーキバネ41が有底円筒部37bに収容されると、ブレーキバネ41はその弾性力により拡径して有底円筒部37bの内周面に圧接され、有底円筒部37bに対して相対回転不能に構成される(
図4〜
図6)。また、ブレーキバネ41は、操作軸39の円弧状部39c内に巻取ピン38のロア軸部38dが遊挿された状態で、操作軸39の円弧状部39cと巻取軸38の扇状部38eに遊嵌される。このとき、ブレーキバネ41の一方の折曲片41aが円弧状部39cと扇状部38eの間に設けられた一対の空間のうち一方の空間に突設され、他方の折曲片41bが上記一対の空間のうち他方の空間に突設される。そして、
図5(a)の実線矢印の方向又は
図6(a)の破線矢印の方向に操作軸39を回転させようとすると、ブレーキバネ41が縮径して、この回転は許容される、即ちブレーキバネ41の縮径により巻取ピン38に従動コード33を巻取る方向の巻取ピン38及び操作軸39の回転が許容される。操作軸39を回転させる力を解除すると、ブレーキバネ41は、その弾性力により拡径して、有底円筒部37b内面に圧接され、有底円筒部37bに対して相対回転不能になる。即ち、ブレーキバネ41の弾性力により巻取ピン38から従動コード33を繰出す方向の巻取ピン38及び操作軸39の回転は阻止される。
図2及び
図4中の符号42は、巻取ピン38、操作軸39及びブレーキバネ41が有底円筒部37b内から離脱するのを防止するために張力調整用ケース37内に係止する押え板である。
【0025】
なお、
図1及び
図7中の符号43は、従動コード33に常に張力を付与する常時張力付与機構である。この常時張力付与機構43は、アッパハウジング部23a内に第1従動プーリ31に近接して収容された略コ字状の一対のホルダ43a,43aと、これらのホルダ43a,43aに回転可能に保持された一対の圧接ローラ43b,43bと、一対のホルダ43a,43aを従動コード33に向って押付けるように付勢する一対の圧縮コイルバネ43c,43cとを有する。一対のホルダ43a,43aは従動コード33を挟んで互いに対向しかつ互いに近付く方向に摺動可能に設けられる。また、一対の圧接ローラ43b,43bは一対のローラピン43d,43dを介して一対のホルダ43a,43aに回転可能に取付けられる(
図7)。更に、一対の圧縮コイルバネ43c,43cはアッパハウジング部23aの一対の側壁23c,23cと一対のホルダ43a,43aの背面との間に介装される。これにより、圧接ローラ43bが圧縮コイルバネ43cの弾性力により従動コード33に常に張力を付与するとともに、従動コード33の第1従動プーリ31への接触面積が大きくなって従動コード33の絞り量が多くなるので、ルーバ14を所望の位置に停止させることができるとともに、操作コード19の操作時における第1従動プーリ31の空回りを防止できるようになっている。
【0026】
また、
図8中の符号44は、複数のルーバ14をルーバ保持部材28の軸心を中心に回動させるためのチルト操作棒である。このチルト操作棒44はチルト機構46を介してルーバ保持部材28に連結される(
図1及び
図8)。チルト機構46は、レール本体22の傾斜上側に収容されたギヤケース(図示せず)と、このギヤケースに回転可能に収容されたギヤケース側回転用ウォームギヤ(図示せず)と、レール本体22にこのレール本体22の長手方向に延びて挿通されたチルト軸47と、先頭のキャリア12及び後続のキャリア13に回転可能に収容されたキャリア側回転用ウォームギヤ26と、上部がキャリア側回転用ウォームギヤ26のウォームホイール26bに挿着され下端がルーバ保持部材28にピン29を介して連結されたホイール軸27とを有する(
図1)。チルト操作棒44はユニバーサルジョイント48(
図8)を介してギヤケース側回転用ウォームギヤのウォーム(図示せず)に連結され、このウォームはギヤケース側回転用ウォームギヤのウォームホイール(図示せず)に噛合する。また、チルト軸47はスプライン軸であり(
図1)、チルト軸47の一端は上記ギヤケース側回転用ウォームギヤのウォームホイールに挿着され、他端はエンドキャップ24に回転可能に取付けられる。更に、チルト軸47は、先頭のキャリア12のキャリア用ケース12aに収容されたキャリア側回転用ウォームギヤ26のウォーム26aに相対回転不能に挿通されるとともに、後続のキャリア13のキャリア用ケース13aに収容されたキャリア側回転用ウォームギヤ26のウォーム26aに相対回転不能に挿通される。これによりチルト操作棒44を操作すると、チルト機構46を介して複数のルーバ14を同時に回動できるようになっている。
【0027】
このように構成された縦型ブラインド10の操作機構の動作を説明する。ブラインド10の製造時において従動コード33の張力を調整するとき、張力調整機構36の操作軸39の係止溝39fに工具(マイナスドライバ)を係止して、操作軸39を
図5(a)の実線矢印の方向に回転させると(左回転)、操作軸39の円弧状部39cがブレーキバネ41の一方の折曲片41aに接触して(
図5(b))、この一方の折曲片41aを上記回転方向と同一方向に押して左回転させるので、ブレーキバネ41が縮径して、操作軸39及びブレーキバネ41が上記回転方向と同一方向に回転し(左回転)、更に一方の折曲片41aが巻取ピン38の扇状部38eに接触して、上記回転方向と同一方向に回転する(左回転)。これにより巻取ピン38に従動コード33が巻取られる。一方、操作軸39を
図6(a)の破線矢印の方向に回転させると(右回転)、操作軸39の円弧状部39cがブレーキバネ41の他方の折曲片41bに接触して(
図6(b))、この他方の折曲片41bを上記回転方向と同一方向に押して右回転させるので、ブレーキバネ41が縮径して、操作軸39及びブレーキバネ41が上記回転方向と同一方向に回転し(右回転)、更に他方の折曲片41bが巻取ピン38の扇状部38eに接触して、上記回転方向と同一方向に回転する(右回転)。これにより巻取ピン38から従動コード33が繰出される。そして、操作軸39への上記回転力を解除すると、ブレーキバネ41の他方の係止部41bがブレーキバネ41の弾性力により拡径するので、ブレーキバネ41が張力調整用ケース37の有底円筒部37b内面に圧接される。このとき、従動コード33に張力が作用しているので、巻取ピン38から従動コード33を繰出す方向に巻取ピン38を回転させようとする力が巻取ピン38に作用する。しかし、ブレーキバネ41が張力調整用ケース37の有底円筒部37b内面に圧接されており、ブレーキバネ41が上記繰出方向への巻取ピン38及び操作軸39の回転を阻止するので、巻取ピン38及び操作軸39が上記繰出方向に回転せず、従動コード33に張力が作用した状態に保たれる。このように比較的簡単な作業で、従動コード33に張力を調整することができる。
【0028】
ブラインド10のヘッドレール11を設置場所である傾斜窓の上縁に沿って取付けた後に、ヘッドレール11の傾斜上側に重合している複数のルーバ14を展開するために操作コード19を操作すると、この操作力は駆動プーリ18、駆動軸17、伝達機構21のウォーム軸21c、伝達機構21のウォーム21a、伝達機構21のウォームホイール21b、伝達機構21のアッパホイール軸21dを介して従動コード33に伝達される。従動コード33が移動すると、先ず先頭のキャリア12がエンドキャップ24に向って移動し、先頭のキャリア12がこの先頭のキャリア12に隣接する後続のキャリア13から最大離間距離だけ離れると、上記隣接する後続のキャリア13がエンドキャップ24に向って移動する。そして、順次後続のキャリア13がエンドキャップ24に向って移動して、先頭のキャリア12がエンドキャップ24に達すると、複数のルーバ14が展開状態になって、ルーバ14をそれ以上展開できなくなる。このように複数のルーバ14を展開させるときは、ルーバ14が斜め下方に移動するので、ルーバ14の自重に支援されて極めて小さい力で操作コード19を操作できる。
【0029】
一方、展開した複数のルーバ14をヘッドレール11の傾斜上側に重合させるときは、操作コード19を上記操作方向とは逆の方向に操作する。この操作力は、駆動プーリ18、駆動軸17、伝達機構21のウォーム軸21c、伝達機構21のウォーム21a、伝達機構21のウォームホイール21b、伝達機構21のアッパホイール軸21dを介して従動コード33に伝達される。従動コード33は上記移動方向とは逆の方向に移動するので、先ず先頭のキャリア12がハウジング34に向って移動し、先頭のキャリア12がこの先頭のキャリア12に隣接する後続のキャリア13に密着すると、この隣接する後続のキャリア13がハウジング23に向って移動する。そして、順次後続のキャリア13が密着しながらハウジング23に向って移動して、最後尾から2番目のキャリア13が最後尾にキャリア13に密着すると、複数のルーバ14が重合状態になって、ルーバ14をそれ以上重合できなくなる。このように複数のルーバ14を重合させるときは、ルーバ14が斜め上方に移動するので、ルーバ14の自重に抗して操作コード19を操作しなければならない。しかし、伝達機構21をウォーム21aとウォームホイール21bとを有する移動用ウォームギヤ21により構成したので、ブラインド10が大型化したり、或いは傾斜角度が増大しても、コンパクトなサイズの移動用ウォームギヤ21で比較的大きなギヤ比を確保でき、比較的大きな減速比が得られる。この結果、複数のルーバ14を比較的小さい操作力で重合できる。
【0030】
また、傾斜する窓枠上縁の傾斜角度が増大すると、ルーバを傾斜する窓枠の上方側に移動させるための操作力が極めて大きくなり、操作性が低下する従来の傾斜用縦型ブラインドの操作装置と比較して、本実施の形態では、伝達機構21のウォームギヤのギヤ比を大きく確保することにより、ルーバ14を傾斜する窓枠の上方側に移動させるための操作力が僅かな増大で済むので、操作コード19の操作性の低下を抑制できる。更に、移動用ウォームギヤ21の諸元、例えばウォーム21aの進み角を摩擦角以下に設定したり、移動用ウォームギヤ21の歯面の面粗さを粗く設定することにより、セルフロック機能が発揮されるため、伝達機構21のウォーム21aからウォームホイール21bへの回転力の伝達は可能であるけれども、ウォームホイール21bからウォーム21aへの回転力の伝達は不能である。この結果、複数のルーバ14が意図せずにその自重により傾斜する窓枠の下方側に移動しようとしても、ウォームホイール21bからウォーム21aへの回転力が伝達されず、ルーバ移動機構16から駆動軸17に力が伝わらない。この結果、従来の傾斜用縦型ブラインドの操作装置のような一方向クラッチ手段やクラッチバネ解除手段を用いずに、複数のルーバ14をヘッドレール11の任意の位置で停止できる。
【0031】
一方、ブラインド10の長期間の使用により従動コード33が伸びて、ルーバ14を所望の位置で停止させることができなくなったり、或いは操作コード19を操作しても第1従動プーリ31が空回りして従動コード33を移動させることができなくなった場合には、ブラインド10の製造時において従動コード33の張力を調整したときと同様に、張力調整機構36の操作軸39の係止溝39dに工具(マイナスドライバ)を係止して、操作軸39を
図5(a)の実線矢印の方向又は
図6(a)の破線矢印の方向に回転させる。これにより従動コード33の張力を調整することができる。この結果、複数のルーバ14の自重により従動コード33が第1従動プーリ31に対して滑ることを防止できるとともに、操作コード19の操作時に第1従動プーリ31が空回りするのを防止できるので、ルーバ14を所望の位置で確実に停止させることができるとともに、操作コード19の操作力が第1従動プーリ31を介して従動コード33に確実に伝達される。
【0032】
なお、上記実施の形態では、ヘッドレールを傾斜窓の窓枠のうち傾斜する上縁下面に取付けたが、ヘッドレールを傾斜窓の窓枠のうち傾斜する上縁前面に取付けたり、ヘッドレールを傾斜窓の上方の壁面に傾斜して取付けたり、ヘッドレールの傾斜窓の上方の傾斜する天井に取付けたり、ヘッドレールを長方形窓の窓枠のうち水平な上縁下面又は上縁前面に取付けたり、ヘッドレールを長方形窓の上方の壁面に水平に取付けたり、或いはヘッドレールの長方形窓の上方の水平な天井に取付けてもよい。ここで、ルーバが水平方向に移動するブラインドであっても、このブラインドが大型化した場合、ルーバが重いためその操作力が増大するけれども、本発明では、伝達機構のウォームギヤのギヤ比を大きく確保することにより、重いルーバを水平方向に移動させるための操作力が僅かな増大で済むので、操作コードの操作性の低下を抑制できる。また、窓枠等の傾斜角度が増大しかつブラインドが大型化した場合、重いルーバを傾斜する窓枠等の上方側に移動させるための操作力が更に大きくなるけれども、本発明では、伝達機構のウォームギヤのギヤ比を大きく確保することにより、重いルーバを傾斜する窓枠等の上方側に移動させるための操作力が僅かな増大で済むので、操作コードの操作性の低下を抑制できる。
【0033】
また、上記実施の形態では、ヘッドレール内で第1及び第2従動プーリにループ状の従動コードを掛け渡し、この従動コードを移動用ウォームギヤにより回転させることにより複数のキャリアをヘッドレールに沿って移動させたが、ヘッドレール内にその長手方向に延びるスクリューロッドをヘッドレールに回転可能に取付け、このスクリューロッドを移動用ウォームギヤにより回転させることにより複数のキャリアをヘッドレールに沿って移動させてもよい。また、上記実施の形態では、操作コードが駆動プーリ等を介して取付けられかつ第1従動プーリが回転可能に収容されたハウジングをヘッドレールのレール本体の傾斜上側の端部に取付け、第2従動プーリが回転可能に収容されたエンドキャップをレール本体の傾斜下側の端部に取付けたが、上記エンドキャップをヘッドレールのレール本体の傾斜上側の端部に取付け、上記ハウジングをレール本体の傾斜下側の端部に取付けてもよい。
【0034】
また、上記実施の形態では、張力調整機構の操作軸の下面に工具(マイナスドライバ)が係止可能な係止溝を形成したが、張力調整機構の操作軸の下面に工具(プラスドライバ)が係止可能な略十字状の係止穴を形成したり、或いは張力調整機構の操作軸の下面に工具(六角L型レンチ)が係止可能な略六角柱状の係止穴を形成してもよい。また、上記実施の形態では、繰出阻止機構であるブレーキバネを巻取ピン及び操作軸に巻回し、このブレーキバネが巻取ピンに従動コードを巻取る方向の巻取ピン及び操作軸の回転を許容しかつ巻取ピンから従動コードを繰出す方向の巻取ピン及び操作軸の回転を阻止するように構成したが、繰出阻止機構であるウォームギヤを巻取ピン及び操作軸に設けてもよい。この場合、上記ウォームギヤのウォームホイールを巻取ピンと一体的に設け、上記ウォームギヤのウォームを操作軸と一体的に設け、ウォームホイール及びウォームが互いに噛合してセルフロック機能が得られる関係にすることで、上記ウォームギヤが巻取ピンに従動コードを巻取る方向の巻取ピン及び操作軸の回転を許容しかつ巻取ピンから従動コードを繰出す方向の巻取ピン及び操作軸の回転を阻止する。更に、上記実施の形態では、常時張力付与機構の一対のホルダに一対の圧接ローラを一対のローラピンを介して回転可能にそれぞれ取付けることにより、一対の圧接ローラが一対のホルダに対して相対的に移動不能に構成したが、一対のローラピンを一対の軸受部を介して一対のホルダに回転可能にそれぞれ取付け、一対の軸受部に一対の送りネジ機構を配置し、これらの送りネジ機構のネジを回すことにより、一対の圧接ローラを一対のホルダに対して互いに近付く方向又は互いに離れる方向に相対的に移動可能に構成してもよい。これによりブラインドを組立てた後に、従動コードの第1従動プーリに対する接触面積、即ち従動コードの絞り量を調整できる。