(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
多数のコアプレートを積層し、各々の間にオイルが流れるプレート間オイル流路と冷媒が流れるプレート間冷媒流路とを交互に構成した熱交換部を有するオイルクーラにおいて、
上記熱交換部をコアプレート積層方向に貫通し、上記熱交換部に導入されたオイルまたは冷媒が流れる流体通路と、
上記熱交換部のコアプレート積層方向の中間位置で上記コアプレート間に挟み込まれ、上記流体通路を第1流体通路と第2流体通路に分断する中間プレートと、を有し、
上記オイルが流れる上記熱交換部内のオイル経路は、コアプレート積層方向に直交する方向に沿った流れをコアプレート積層方向に沿った流れに向きを変えたり、コアプレート積層方向に沿った流れをコアプレート積層方向に直交する方向に沿った流れに向きを変えたりすることで、上記オイルが上記プレート間オイル流路内をコアプレート積層方向に直交する方向に流れるとともに、異なるプレート間オイル流路へとUターンしつつコアプレート積層方向に流れるよう形成され、
上記熱交換部は、上記第1流体通路と上記第2流体通路に異なる流体が流れるよう構成されていることを特徴とするオイルクーラ。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、
図1の姿勢を基準として、「上」、「下」、「頂部」、「底部」等の用語を用いるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】
図1は、本発明の第1実施例のオイルクーラ1を模式的に示した分解斜視図である。
図2は本発明の第1実施例のオイルクーラ1の平面図である。
図3は、
図2のA−A線に沿った断面図である。
図4は、
図2のB−B線に沿った断面図である。
【0018】
熱交換器であるオイルクーラ1は、互いに独立した2系統のオイルの流れを1系統の冷媒の流れで冷却するものであって、例えば、車両に搭載される内燃機関のエンジンオイルと、車両に搭載される変速機のトランスミッションオイルと、を冷却するものである。
【0019】
オイルクーラ1は、第1のオイル及び第2のオイルと、冷媒としての冷却水との熱交換を行う熱交換部2と、熱交換部2の上面に取り付けられる比較的厚肉で板状の頂部プレート3と、熱交換部2の下面に取り付けられる比較的厚肉で十分な剛性を有する板状の底部プレート4と、から大略構成されている。
【0020】
熱交換部2は、基本的な形状が共通の多数の第1コアプレート6と多数の第2コアプレート7とを交互に積層し、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10(プレート間冷媒流路)とを交互に構成したものである。プレート間オイル流路9は、コアプレート積層方向(上下方向)に沿った流路の高さが所定の高さを有し、プレート間冷却水流路10のコアプレート積層方向に沿った流路の高さよりも高くなるよう設定されている。換言すれば、第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、プレート間オイル流路9及びプレート間冷却水流路10のコアプレート積層方向に沿った流路の高さがそれぞれ所定の高さとなるように設定されている。
【0021】
オイルクーラ1においては、
図3、
図4に示すように、熱交換部2内に9つのプレート間オイル流路9と8つのプレート間冷却水流路10が形成されている。
【0022】
図示例では、第1コアプレート6の下面と第2コアプレート7の上面との間にプレート間オイル流路9が構成され、第1コアプレート6の上面と第2コアプレート7の下面との間にプレート間冷却水流路10が構成される。各プレート間オイル流路9には、それぞれ略正方形のフィンプレート8が配置される。
【0023】
また、本実施例においては、9つあるプレート間オイル流路9のうち、コアプレート積層方向で中間位置にある1つのプレート間オイル流路9aにおいて、フィンプレート8に変えて、薄板状の中間プレート5が配置されている。換言すれば、中間プレート5は、熱交換部2のプレート積層方向の中間位置の第1コアプレート6aと第2コアプレート7aとの間に挟み込まれている。
【0024】
多数の第1、第2コアプレート6、7、頂部プレート3、底部プレート4、多数のフィンプレート8及び中間プレート5は、ロー付けによって互いに接合され一体化されている。詳しくは、これらの各部品は、アルミニウム合金の基材の表面にロー材層を被覆したいわゆるクラッド材を用いて形成されており、各部を所定の位置に仮組付した状態で炉内で加熱することにより、一体にロー付けされる。
【0025】
なお、熱交換部2の最上部及び最下部に位置する第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、頂部プレート3や底部プレート4との関係から、熱交換部2の中間部に位置する一般的な第1コアプレート6や第2コアプレート7とは多少異なる構成となっている。
【0026】
図1におけるフィンプレート8は、模式的に描かれたものであって、例えば
図5に示すようなオフセット型コルゲートフィンとして形成されている。
【0027】
すなわち、フィンプレート8は、1枚の母材を一定ピッチ毎に矩形ないしU字形に折り曲げてなるコルゲートフィンであり、特にある幅毎に、半ピッチずつコルゲートの位置がずれたオフセット型コルゲートフィンからなっている。
【0028】
オイルクーラ1は、コアプレート積層方向の片側の端部である上端に、第1のオイルを導入する第1オイル導入口としての第1オイル導入部17と第1のオイルを排出する第1オイル排出口としての第1オイル排出部18を有している。
【0029】
また、オイルクーラ1は、コアプレート積層方向の片側の端部である上端に、冷却水を導入する冷媒導入口としての冷却水導入部19と冷却水を排出する冷媒排出口としての冷却水排出部20を有している。
【0030】
第1オイル導入部17、第1オイル排出部18、冷却水導入部19及び冷却水排出部20は、略正方形の頂部プレート3の4隅に形成されている。
【0031】
詳述すると、第1オイル導入部17と第1オイル排出部18は、頂部プレート外縁に位置するとともに、当該頂部プレート中心を挟んで対称となる頂部プレート対角線上に形成されている。また、冷却水導入部19及び冷却水排出部20は、頂部プレート外縁に位置するとともに、当該頂部プレート中心を挟んで対称となる頂部プレート対角線上に形成されている。なお、冷却水導入部19及び冷却水排出部20は、第1オイル導入部17及び第1オイル排出部18とは異なる頂部プレート対角線上に形成されている。
【0032】
また、頂部プレート3には、第1オイル導入部17と第1オイル排出部18とが位置する対角線上に沿って、外側(上側)に向かって凸となるよう凹まされた通路部3aが形成されている。通路部3aは、熱交換部2の最上部に位置する第1コアプレート6との間に、後述する流体戻し通路24の上端と、第1オイル排出部18とを繋ぐオイル通流用の空間を形成するものである。
【0033】
そして、オイルクーラ1は、コアプレート積層方向の片側の端部である下端に、第2のオイルを導入する第2オイル導入口としての第2オイル導入部21と第2オイルを排出する第2オイル排出口としての第2オイル排出部22を有している。
【0034】
第2オイル導入部21は、底部プレート4の4隅の1つに形成されている。第2オイル排出部22は、底部プレート4の中央に形成されている。
【0035】
底部プレート4は、第2オイル導入部21及び第2オイル排出部22の周囲をシール可能な図示せぬガスケット等を介して図示せぬシリンダブロック等に取り付けられる。
【0036】
なお、
図1中の41は、冷却水導入部19に接続される冷却水導入管であり、
図1中の42は、冷却水排出部20に接続される冷却水排出管である。
【0037】
また、
図1中の43は、第1オイル導入部17に接続される第1オイル導入管であり、
図1中の44は、第1オイル排出部18に接続される第1オイル排出管である。
【0038】
第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、アルミニウム合金の薄い母材をプレス成形したものであって、全体として略正方形をなし、3つのオイル通過穴15と2つの冷却水通過穴16とを有している。
【0039】
オイル通過穴15は、コアプレート中央に位置する第1オイル通過穴25と、第1オイル通過穴25を挟んで対称となるコアプレート対角線上に位置する一対の第2オイル通過穴26と、からなっている。
【0040】
第1オイル通過穴25は、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通して第1オイル排出部18と連通する流体通路としての流体戻し通路24(
図3、
図4を参照)を構成するものである。すなわち、流体戻し通路24は、コアプレート6、7の中央に形成された貫通穴である第1オイル通過穴25を利用して構成されたものである。
【0041】
第2オイル通過穴26は、コアプレート外縁に位置している。
【0042】
また、コアプレート積層方向の中間位置にある第1コアプレート6aの上方に隣接する第2コアプレート7は、一対の第2オイル通過穴26の一方が塞がれてオイル閉塞部27となっている。
【0043】
図1、
図3における28は、オイル閉塞部27を有する第2コアプレート7の上方に位置する第2コアプレート7の一対の第2オイル通過穴26の一方を閉塞したオイル閉塞部である。
【0044】
図1、
図3における29は、オイル閉塞部27を有する第2コアプレート7の下方に位置する第2コアプレート7の一対の第2オイル通過穴26の一方を閉塞したオイル閉塞部である。
【0045】
第1実施例のオイルクーラ1において、オイル閉塞部27、29は、第1オイル排出部18の直下に位置している。
【0046】
第1実施例のオイルクーラ1において、オイル閉塞部28は、第1オイル導入部17の直下に位置している。
【0047】
冷却水通過穴16は、コアプレート外縁に位置するとともに、当該コアプレート中心を挟んで対称となるコアプレート対角線上に形成された第1冷却水通過穴31と第2冷却水通過穴32とからなっている。なお、冷却水通過穴16は、オイル通過穴15とは異なるコアプレート対角線上に形成されている。
【0048】
熱交換部2内において、第1冷却水通過穴31は、冷却水導入部19の直下に位置している。熱交換部2内において、第2冷却水通過穴32は、冷却水排出部20の直下に位置している。
【0049】
また、コアプレート積層方向の中間位置にある第1コアプレート6aには、中間プレート5が隣接している。
【0050】
中間プレート5は、コアプレート6、7の第1オイル通過穴25と連通する貫通穴を有していない。
【0051】
そのため、熱交換部2内にあっては、中間プレート5によって、流体戻し通路24が上方側の第1流体戻し通路24aと下方側の第2流体戻し通路24bに分断されている。第1流体戻し通路24aは、第1流体通路に相当するものであり、第2流体戻し通路24bは、第2流体通路に相当するものである。
【0052】
中間プレート5は、全体として略正方形をなし、コアプレート積層方向に張り出すように凹ませてなる張り出し部47と、一対(2つ)の中間冷却水通過穴48とを有している。
【0053】
張り出し部47は、中間プレート対角線上に形成された長円形状の細長い連続した凹みであり、中間プレート5の外縁から中間プレート5の中央まで連続している。
【0054】
詳述すると、張り出し部47は、熱交換部2内にあっては、一端が隣接する下方の第2コアプレート7aの第1オイル通過穴25の一部を覆うとともに、他端が隣接する下方の第2コアプレート7aの一対の第2オイル通過穴26の一方を覆っている。
【0055】
そして、中間プレート5は、上方に隣接する第1コアプレート6a側からプレート間オイル流路9aに流入したオイル(第1のオイル)を第1流体戻し通路24aに流入させている。つまり、中間プレート5と第1コアプレート6aとの間に形成される空間である第1連通部49を介して、プレート間オイル流路9aに流入したオイルが第1流体戻し通路24aに導入される。つまり、第1連通部49は、実質的には、プレート間オイル流路9aに相当することになる。
【0056】
また、中間プレート5は、下方に隣接する第2コアプレート7a側からのオイルがプレート間オイル流路9a内に流入しないようにしている。第2コアプレート7a側からのオイル(第2のオイル)は、中間プレート5の張り出し部47と、第2コアプレート7aとの間に形成された空間である第2連通部50を介して第2流体戻し通路24bに導入される。
【0057】
第2連通部50は、プレート間オイル流路9aとは中間プレート5によって隔てられている。
【0058】
図3に示すように、熱交換部2内のプレート間オイル流路9は、オイル閉塞部27、28、29と中間プレート5によって、コアプレート積層方向で中間位置にあるプレート間オイル流路9aよりも上方に位置する2つの上方側オイル流路群12a、12bと、プレート間オイル流路9aと、プレート間オイル流路9aよりも下方に位置する2つの下方側オイル流路群12c、12dと、に分けられる。
【0059】
また、熱交換部2内には、中間プレート5によって、第1のオイルが流れる第1オイル経路11aと、第2のオイルが流れる第2オイル経路11bとが形成される。
【0060】
なお、
図3中の矢印はオイルの流れを示しており、実線が第1オイル経路11aを示し、破線が第2オイル経路11bを示している。
プレート間オイル流路9aと下方側オイル流路群12cとは、中間プレート5によって互いに隔絶されている。つまり、第1オイル経路11aと第2オイル経路11bとは、熱交換部2内において互いに独立したオイル経路となっている。
【0061】
第1オイル経路11aは、第1オイル導入部17から第1オイル排出部18に至る第1のオイルの流れる経路である。
【0062】
第2オイル経路11bは、第2オイル導入部21から第2オイル排出部22に至る第2のオイルの流れる経路である。
【0063】
第1オイル経路11aは、主として、上方側オイル流路群12a、12bと、第1連通部49と、第1流体戻し通路24aと、通路部3aと、によって構成されている。
【0064】
第1オイル経路11aにおいては、オイル閉塞部28と中間プレート5により、第1のオイルが熱交換部2内をコアプレート積層方向に直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れるようになっている。すなわち、第1オイル導入部17から流入した第1のオイルは、上方側オイル流路群12aを
図3における左から右に流れ、その後上方側オイル流路群12bを
図3における右から左に流れている。
【0065】
第2オイル経路11bは、主として、下方側オイル流路群12c、12dと、第2連通部50と、第2流体戻し通路24bとによって構成されている。
【0066】
第2オイル経路11bにおいては、オイル閉塞部29と中間プレート5により、第2のオイルが熱交換部2内をコアプレート積層方向に直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れるようになっている。すなわち、第2オイル導入部21から流入した第2のオイルは、下方側オイル流路群12dを
図3における右から左に流れ、その後下方側オイル流路群12cを
図3における左から右に流れている。
【0067】
図4に示すように、熱交換部2内には、8つあるプレート間冷却水流路10によって、1つの冷却水流路群13(冷媒流路群)が構成される。
【0068】
冷却水流路群13内のプレート間冷却水流路10同士は互いに並列に接続されている。つまり、熱交換部2内において、7つのプレート間冷却水流路10は、互いに並列に接続された状態となっている。冷却水流路群13は、冷却水導入部19から導入された冷却水を冷却水排出部20から排出するものである。つまり、冷却水導入部19から冷却水流路群13を経て冷却水排出部20に至る
図4中に矢示する冷却水の流れる経路が冷却水経路14(冷媒経路)に相当する。
【0069】
冷却水導入部19から導入された冷却水は、熱交換部2内をコアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変え、反対側の冷却水排出部20から排出される。
【0070】
第1コアプレート6では、各第2オイル通過穴26の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されているとともに、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されている。また、第1コアプレート6では、第1オイル通過穴25の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
【0071】
第2コアプレート7では、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されているとともに、各第2オイル通過穴26の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されている。また、第2コアプレート7では、第1オイル通過穴25の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
【0072】
従って、これら第1コアプレート6と第2コアプレート7とを交互に組み合わせることで、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10となる一定の間隔が保持される。
【0073】
第1コアプレート6における第2オイル通過穴26周囲のボス部35は、隣接する一方の第2コアプレート7の第2オイル通過穴26周囲のボス部35に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間オイル流路9が互いに連通するとともに、両者間のプレート間冷却水流路10から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、基本的には、多数の第2オイル通過穴26を介して各プレート間オイル流路9同士が互いに連通するとともに、全体として熱交換部2内をオイルがコアプレート積層方向に流通可能となっている。
【0074】
第2コアプレート7における第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38は、隣接する一方の第1コアプレート6の第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間冷却水流路10が互いに連通するとともに、両者間のプレート間オイル流路9から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、多数の第1、第2冷却水通過穴31、32を介して各プレート間冷却水流路10同士が互いに連通するとともに、全体として熱交換部2内を冷却水がコアプレート積層方向に流通可能となっている。
【0075】
第1コアプレート6における第1オイル通過穴25周囲のボス部36は、隣接する上下の第2コアプレート7の第1オイル通過穴25周囲のボス部36に各々接合されている。
【0076】
第2コアプレート7における第1オイル通過穴25周囲のボス部36は、隣接する上下の第1コアプレート6の第1オイル通過穴25周囲のボス部36に各々接合されている。
【0077】
従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、各第1オイル通過穴25と各ボス部36とによって熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通する流体戻し通路24が構成される。流体戻し通路24は、第1コアプレート6と第2コアプレート7の間のプレート間オイル流路9に直接連通していない。
【0078】
なお、第1コアプレート6a及び第2コアプレート7aにおける第1オイル通過穴25周囲のボス部36は、プレート間冷却水流路10側のみへ突出するように一段高く形成されている。
【0079】
また、第1コアプレート6及び第2コアプレート7には、プレート間冷却水流路10側へ突出する多数の突起部45が形成されている。
【0080】
プレート間オイル流路9に挟み込まれるフィンプレート8は、5箇所に、3つのオイル通過穴15及び2つの冷却水通過穴16にそれぞれ対応する開口部46が開口形成されている。各開口部46は、対応するボス部35、36、38に対し若干の余裕を有するように、各通過穴15、16よりも大きく形成されている。
【0081】
このようなオイルクーラ1においては、中間プレート5によって、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通する流体戻し通路24が第1流体戻し通路24aと第2流体戻し通路24bに分断されている。そして、第1流体戻し通路24aには、第1オイル導入部17から導入された第1のオイルが流れ、第2流体戻し通路24bには、第2オイル導入部21から導入された第2のオイルが流れている。
【0082】
つまり、オイルクーラ1は、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通する流体戻し通路24を上方側と下方側で異なる種類の流体が流れるように構成することができる。
【0083】
そのため、第1オイル導入部17と第1オイル排出部18をコアプレート積層方向の片側の端部に集約したり、両側に分けたりすることが、第2オイル経路11bや冷却水経路14の制約を受けることなく容易に実施可能となる。
【0084】
また、第1オイル経路11a及び第2オイル経路11bは、熱交換部2内をコアプレート積層方向に直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れるように形成されているので、流速の低下を抑制しつつ少ないコアプレート6、7の数で第1のオイルと冷却水との間に大きな交換熱量を確保することができる。
【0085】
すなわち、オイルクーラ1においては、熱交換部2内の流路構成設定の自由度と熱交換効率の更なる向上を図ることができる。
【0086】
流体戻し通路24が熱交換部2の偏った位置に設定されると、第2連通部50(張り出し部47)が長くなり、通路抵抗が増加する虞がある。
【0087】
しかしながら、第1実施例の流体戻し通路24は、熱交換部2の中央に位置するため、熱交換部2内の流路構成設定の自由度を確保しつつ、第2連通部50の流路長を短くすることができる。
【0088】
以下、本発明に他の実施例について説明する。なお、上述した第1実施例と同一の構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0089】
図6〜
図9を用いて、本発明の第2実施例のオイルクーラ(熱交換器)60について説明する。
【0090】
図6は、本発明の第2実施例のオイルクーラ60を模式的に示した分解斜視図である。
図7は本発明の第2実施例のオイルクーラ60の平面図である。
図8は、
図7のC−C線に沿った断面図である。
図9は、
図7のD−D線に沿った断面図である。
【0091】
熱交換器であるオイルクーラ60は、1系統のオイルの流れを1系統の冷媒の流れで冷却するものであって、例えば、車両に搭載される内燃機関のエンジンオイルを冷却するものである。
【0092】
オイルクーラ60は、オイルと、冷媒としての冷却水との熱交換を行う熱交換部2と、熱交換部2の上面に取り付けられる比較的厚肉で板状の頂部プレート3と、熱交換部2の下面に取り付けられる比較的厚肉で十分な剛性を有する板状の底部プレート4と、から大略構成されている。
【0093】
熱交換部2は、基本的な形状が共通の多数の第1コアプレート6と多数の第2コアプレート7とを交互に積層し、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10(プレート間冷媒流路)とを交互に構成したものである。
【0094】
プレート間オイル流路9は、コアプレート積層方向(上下方向)に沿った流路の高さが所定の高さを有し、プレート間冷却水流路10のコアプレート積層方向に沿った流路の高さよりも高くなるよう設定されている。換言すれば、第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、プレート間オイル流路9及びプレート間冷却水流路10のコアプレート積層方向に沿った流路の高さがそれぞれ所定の高さとなるように設定されている。
【0095】
オイルクーラ60においては、
図8、
図9に示すように、熱交換部2内に8つのプレート間オイル流路9と7つのプレート間冷却水流路10が形成されている。
【0096】
図示例では、第1コアプレート6の下面と第2コアプレート7の上面との間にプレート間オイル流路9が構成され、第1コアプレート6の上面と第2コアプレート7の下面との間にプレート間冷却水流路10が構成される。各プレート間オイル流路9には、それぞれ略正方形のフィンプレート8が配置される。
【0097】
また、本実施例においては、7つあるプレート間冷却水流路10のうち、コアプレート積層方向で中間位置にある1つのプレート間冷却水流路10aに、薄板状の中間プレート61が配置されている。換言すれば、中間プレート61は、熱交換部2のプレート積層方向の中間位置の第1コアプレート6aと第2コアプレート7aとの間に挟み込まれている。
【0098】
多数の第1、第2コアプレート6、7、頂部プレート3、底部プレート4、多数のフィンプレート8及び中間プレート61は、ロー付けによって互いに接合され一体化されている。
【0099】
なお、熱交換部2の最上部及び最下部に位置する第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、頂部プレート3や底部プレート4との関係から、熱交換部2の中間部に位置する一般的な第1コアプレート6や第2コアプレート7とは多少異なる構成となっている。
【0100】
オイルクーラ1は、コアプレート積層方向の片側の端部である上端に、冷却水を導入する単一の冷媒導入口としての冷却水導入部62と冷却水を排出する単一の冷媒排出口としての冷却水排出部63を有している。冷却水導入部62は、略正方形の頂部プレート3の4隅の1つに形成されている。冷却水排出部63は、頂部プレート3の中央の形成されている。
【0101】
そして、オイルクーラ1は、コアプレート積層方向の片側の端部である下端に、オイルを導入する単一のオイル導入口としてのオイル導入部64と、オイルを排出する単一のオイル排出口としてのオイル排出部65を有している。オイル導入部64は、底部プレート4の4隅の1つに形成されている。オイル排出部65は、底部プレート4の中央に形成されている。
【0102】
底部プレート4は、オイル導入部64及びオイル排出部65の周囲をシール可能な図示せぬガスケット等を介して図示せぬシリンダブロック等に取り付けられる。
【0103】
なお、
図6中の66は、冷却水導入部62に接続される冷却水導入管であり、
図6中の67は、冷却水排出部63に接続される冷却水排出管である。
【0104】
第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、アルミニウム合金の薄い母材をプレス成形したものであって、全体として略正方形をなし、1つの流体通過穴68と、2つのオイル通過穴15と2つの冷却水通過穴16と、を有している。
【0105】
流体通過穴68は、コアプレート中央に位置している。
【0106】
流体通過穴68は、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通して流体通路としての流体戻し通路24(
図8、
図9を参照)を構成するものである。すなわち、流体戻し通路24は、コアプレート6、7の中央に形成された貫通穴である流体通過穴68を利用して構成されたものである。
【0107】
一対のオイル通過穴15は、流体通過穴68を挟んで対称となるコアプレート対角線上に位置している。
【0108】
オイル通過穴15は、コアプレート外縁に位置している。
【0109】
また、熱交換部2のコアプレート積層方向の中間位置にある第1コアプレート6aは、一対のオイル通過穴15の内の一方が形成されておらず、オイル導入部64の直上の位置には形成されていない。
【0110】
冷却水通過穴16は、コアプレート外縁に位置するとともに、当該コアプレート中心を挟んで対称となるコアプレート対角線上に形成された第1冷却水通過穴31と第2冷却水通過穴32とからなっている。なお、冷却水通過穴16は、オイル通過穴15とは異なるコアプレート対角線上に形成されている。
【0111】
熱交換部2内において、第2冷却水通過穴32は、冷却水導入部62の直下に位置している。
【0112】
また、熱交換部2のコアプレート積層方向の中間位置にある第2コアプレート7aは、一対の冷却水通過穴16の内の一方が閉塞されて冷却水閉塞部71となっている。
【0113】
また、第2コアプレート7aの上方に隣接する第1コアプレート6は、一対の冷却水通過穴16の内の一方が閉塞されて冷却水閉塞部72となっている。
【0114】
第2実施例のオイルクーラ60において、冷却水閉塞部71、72は、冷却水導入部62の直下に位置している。
【0115】
また、コアプレート積層方向の中間位置にある第1コアプレート6aには、中間プレート61が隣接している。
【0116】
中間プレート61は、コアプレート6、7の流体通過穴68と連通する貫通穴を有していない。
【0117】
そのため、熱交換部2内にあっては、中間プレート61によって、流体戻し通路24が上方側の第1流体戻し通路24aと下方側の第2流体戻し通路24bに分断されている。
【0118】
中間プレート61は、全体として略正方形をなし、コアプレート積層方向に張り出すように凹ませてなる細長い張り出し部77と、一対(2つ)の中間冷却水通過穴78と、中間オイル通過穴79と、を有している。
【0119】
張り出し部77は、中間プレート対角線上に形成された長円形状の細長い連続した凹みであり、中間プレート61の外縁から中間プレート61の中央まで連続している。この張り出し部77の底壁77aには、底壁77aを貫通する穴としての長円形状の長穴77bが形成されている。
【0120】
詳述すると、張り出し部77は、熱交換部2内にあっては、一端が隣接する下方の第1コアプレート6aの流体通過穴68の一部を覆うとともに、他端が隣接する上方の第2コアプレート7aの一対のオイル通過穴15の一方を覆っている。換言すると、張り出し部77の中間プレート外周縁側の端部(他端)は、隣接する上方の第2コアプレート7aの一対のオイル通過穴15のうちの一方と重なり合っている。
【0121】
そして、長穴77bは、中間プレート中央側となる一端が、隣接する上下のコアプレート6a、7aの流体通過穴68と重なり合わない位置となり、中間プレート外周縁側となる他端が、隣接する上方の第2コアプレート7aの一対のオイル通過穴15のうちの一方と重なり合う位置となるように形成されている。
【0122】
そして、中間プレート61は、プレート間冷却水流路10aに流入した冷却水を第1流体戻し通路24aに流入させている。つまり、中間プレート61と第2コアプレート7aとの間に形成される空間である第1連通部81を介して、プレート間冷却水流路10aに流入した
冷却水が第1流体戻し通路24aに導入される。
【0123】
また、中間プレート61は、上方に隣接する第2コアプレート7a側からのオイルがプレート間冷却水流路10a内に流入しないようにしている。第2コアプレート7a側から流入するオイルは、中間プレート61の長穴77bを通り、張り出し部77と、第1コアプレート6aとの間に形成された空間である第2連通部82を介して第2流体戻し通路24bに導入される。
【0124】
第2連通部82は、プレート間冷却水流路10aとは張り出し部77によって隔てられている。
【0125】
図8に示すように、熱交換部2内は、中間プレート61によって、8つあるプレート間オイル流路9が、上側の4つのプレート間オイル流路9からなる上方側オイル流路群84aと、下側の4つのプレート間オイル流路9からなる下方側オイル流路群84bとに分けられる。
【0126】
すなわち、オイル導入部64からオイル排出部65に至るオイル経路85は、上流側から順に、主として、下方側オイル流路群84bと、上方側オイル流路群84aと、第2連通部82と、第2流体戻し通路24bと、によって構成されている。
【0127】
オイル経路85においては、プレート間オイル流路9aにより、第1のオイルが熱交換部2内をコアプレート積層方向に直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れるようになっている。すなわち、オイル導入部64から流入したオイルは、
図8中に矢示するように、下方側オイル流路群84bを
図8における右から左に流れ、その後上方側オイル流路群84aを
図8における左から右に流れている。
【0128】
図9に示すように、熱交換部2内のプレート間冷却水流路10は、冷却水閉塞部71、72と中間プレート61によって、コアプレート積層方向で中間位置にあるプレート間冷却水流路10aよりも上方に位置する3つのプレート間冷却水流路10からなる上方側冷却水流路群86aと、プレート間冷却水流路10aと、プレート間冷却水流路10aよりも下方に位置する3つのプレート間冷却水流路10からなる下方側冷却水流路群86bと、に分けられる。
【0129】
すなわち、冷却水導入部62から冷却水排出部63に至る冷却水経路87(冷媒経路)は、上流側から順に、主として、上方側冷却水流路群86aと、下方側冷却水流路群86bと、第2連通部82と、第1流体戻し通路24aと、によって構成されている。
【0130】
冷却水経路87においては、冷却水閉塞部71、72により、冷却水が熱交換部2内をコアプレート積層方向に直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れるようになっている。すなわち、冷却水導入部62から流入した冷却水は、
図9中に矢示するように、上方側冷却水流路群86aを
図9における右から左に流れ、その後下方側冷却水流路群86bを
図9における左から右に流れている。
【0131】
第1コアプレート6では、各オイル通過穴15の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されているとともに、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されている。また、第1コアプレート6では、流体通過穴68の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
【0132】
第2コアプレート7では、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されているとともに、各オイル通過穴15の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されている。また、第2コアプレート7では、流体通過穴68の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
【0133】
従って、これら第1コアプレート6と第2コアプレート7とを交互に組み合わせることで、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10となる一定の間隔が保持される。
【0134】
第1コアプレート6におけるオイル通過穴15周囲のボス部35は、隣接する一方の第2コアプレート7のオイル通過穴15周囲のボス部35に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間オイル流路9が互いに連通するとともに、両者間のプレート間冷却水流路10から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、基本的には、多数のオイル通過穴15を介して各プレート間オイル流路9同士が互いに連通するとともに、全体として熱交換部2内をオイルがコアプレート積層方向に流通可能となっている。
【0135】
第2コアプレート7における第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38は、隣接する一方の第1コアプレート6の第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間冷却水流路10が互いに連通するとともに、両者間のプレート間オイル流路9から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、多数の第1、第2冷却水通過穴31、32を介して各プレート間冷却水流路10同士が互いに連通するとともに、全体として熱交換部2内を冷却水がコアプレート積層方向に流通可能となっている。
【0136】
第1コアプレート6における流体通過穴68周囲のボス部36は、隣接する上下の第2コアプレート7の流体通過穴68周囲のボス部36に各々接合されている。
【0137】
第2コアプレート7における流体通過穴68周囲のボス部36は、隣接する上下の第1コアプレート6の流体通過穴68周囲のボス部36に各々接合されている。
【0138】
従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、各流体通過穴68と各ボス部36とによって熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通する流体戻し通路24が構成される。そのため、流体戻し通路24は、基本的には、第1コアプレート6と第2コアプレート7の間のプレート間オイル流路9に直接連通していない。
【0139】
なお、第1コアプレート6a及び第2コアプレート7aにおける流体通過穴68周囲のボス部36は、プレート間オイル流路9側のみへ突出するように一段高く形成されている。
【0140】
また、第1コアプレート6aにおける第1冷却水通過穴31周囲のボス部38は、プレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。また、第2コアプレート7aにおける第1冷却水通過穴31周囲のボス部38は、プレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
【0141】
そのため、第1コアプレート6aと第2コアプレート7aとの間に形成されるプレート間冷却水流路10aには、第1コアプレート6aの第2冷却水通過穴32のみから冷却水が流入する。
【0142】
第1コアプレート6及び第2コアプレート7には、プレート間冷却水流路10側へ突出する多数の突起部45が形成されている。
【0143】
プレート間オイル流路9に挟み込まれるフィンプレート8は、5箇所に、3つのオイル通過穴15及び2つの冷却水通過穴16にそれぞれ対応する開口部46が開口形成されている。各開口部46は、対応するボス部35、36、38に対し若干の余裕を有するように、各通過穴15、16よりも大きく形成されている。
【0144】
このようなオイルクーラ60においては、中間プレート61によって、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通する流体戻し通路24が第1流体戻し通路24aと第2流体戻し通路24bに分断されている。そして、第1流体戻し通路24aには、冷却水導入部62から導入された冷却水が流れ、第2流体戻し通路24bには、オイル導入部64から導入されたオイルが流れている。
【0145】
つまり、オイルクーラ60は、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通する流体戻し通路24を上方側と下方側で異なる種類の流体が流れるように構成することができる。
【0146】
そのため、オイル導入部64とオイル排出部65をコアプレート積層方向の片側の端部に集約したり、両側に分けたりすることが、冷却水経路87の制約を受けることなく容易に実施可能となる。
【0147】
また、オイル経路85及び冷却水経路87は、熱交換部2内をコアプレート積層方向に直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れるように形成されているので、流速の低下を抑制しつつ少ないコアプレート6、7の数でオイルと冷却水との間に大きな交換熱量を確保することができる。
【0148】
すなわち、オイルクーラ60においては、熱交換部2内の流路構成設定の自由度と熱交換効率の更なる向上を図ることができる。
【0149】
流体戻し通路24が熱交換部2の偏った位置に設定されると、第2連通部82(張り出し部77)が長くなり、通路抵抗が増加する虞がある。
【0150】
しかしながら、第2実施例の流体戻し通路24は、熱交換部2の中央に位置するため、熱交換部2内の流路構成設定の自由度を確保しつつ、第2連通部82の流路長を短くすることができる。