(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記受光レベルが出力される複数の前記補助出力端子と、前記受光レベルを表す2進数の各桁との対応関係を示す情報を出力する請求項1に記載の光電センサ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした光電センサは、例えば工場内に複数設置される。この場合、それぞれの光電センサの受光量を把握するには、表示器を確認して回る必要がある。そのため、複数の光電センサの受光量を把握するには手間がかかる。これに対し、受光量を出力する構成を新たに設けると、光電センサの構成が複雑になる虞がある。
【0005】
本発明の目的は、簡易な構成で受光量を把握できる光電センサ及び多光軸光電センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する光電センサは、投光する投光部と、受光する受光部と、ハイレベル又はローレベルの信号を外部に向けて出力可能な複数の補助出力端子と、前記投光部及び前記受光部を制御し、設定した出力情報を前記補助出力端子を介して出力する制御部と、を備え、前記制御部は、前記受光部が受光する受光量と複数の閾値とを比較することによって、3段階以上に分けられた受光レベルに前記受光量を換算し、複数の前記補助出力端子を介して前記受光レベルを2進数で出力する。
【0007】
この構成によれば、出力情報を出力する補助出力端子を介して受光レベルを外部に出力できる。すなわち、受光レベルを出力するためだけの構成を新たに設ける必要がない。補助出力端子を介して受光レベルを出力することにより、例えば光電センサに接続されるコンピュータなどの外部端末を介して受光レベルを把握できる。したがって、簡易な構成で受光量を把握できる。
【0008】
上記光電センサにおいて、前記制御部は、前記受光レベルが出力される複数の前記補助出力端子と、前記受光レベルを表す2進数の各桁との対応関係を示す情報を出力することが好ましい。
【0009】
この構成によれば、複数の補助出力端子と受光レベルを表す2進数との対応関係を把握できる。そのため、補助出力端子に接続される信号線の接続先を間違える虞を低減できる。
【0010】
上記光電センサにおいて、前記制御部は、複数の前記補助出力端子のうち、前記受光レベルとは異なる前記出力情報を出力するように設定されている前記補助出力端子とは別の前記補助出力端子を介して前記受光レベルを出力することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、複数の補助出力端子のうち、使用されていない補助出力端子を介して受光レベルを出力できる。そのため、複数の補助出力端子を介して、受光レベルと、受光レベルとは異なる出力情報とを出力できる。
【0012】
上記光電センサにおいて、前記制御部は、前記補助出力端子を介して前記受光レベルを出力するように設定する際、前記出力情報が設定されていない前記補助出力端子の数が不足する場合に、前記受光レベルを出力するために必要な前記補助出力端子の数が不足していることを報知することが好ましい。
【0013】
この構成によれば、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子の数が不足することをユーザーに知らせることができる。
上記光電センサにおいては、前記投光部を有する投光器と、前記受光部を有する受光器と、を備え、前記受光器は、制御信号を出力可能な出力端子を有し、前記補助出力端子は、前記投光器に設けられることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、光電センサを好適に構成できる。
上記課題を解決する多光軸光電センサは、投光する複数の投光部と、受光する複数の受光部と、前記受光部が受光する受光量と閾値との比較に基づいて検出を行う検出部と、前記検出部の検出結果を出力可能な出力端子と、設定された条件に基づいてハイレベル又はローレベルの信号を出力可能な複数の補助出力端子と、前記投光部及び前記受光部を制御し、設定した出力情報を前記補助出力端子を介して出力する制御部と、を備える多光軸光電センサにおいて、前記制御部は、前記受光部が受光する受光量と複数の閾値とを比較することによって、3段階以上に分けられた検出余裕度を検出し、複数の前記補助出力端子を介して前記検出余裕度を2進数で出力する。
【0015】
この構成によれば、出力情報を出力する補助出力端子を介して検出余裕度を出力できる。すなわち、検出余裕度を出力するためだけの構成を新たに設ける必要がない。補助出力端子を介して受光レベルを出力することにより、例えば光電センサに接続されるコンピュータなどの外部端末を介して受光レベルを把握できる。したがって、簡易な構成で受光量を把握できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の光電センサによれば、簡易な構成で受光量を把握できる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、光電センサの一実施形態について図を参照しながら説明する。
図1に示すように、光電センサ11は、投光する投光部12と、受光する受光部13とを備える。投光部12は、例えば発光ダイオードなどの投光素子を有する。受光部13は、例えばフォトトランジスタなどの受光素子を有する。
【0019】
光電センサ11は、投光部12を有する投光器14と、受光部13を有する受光器15とを備える。投光器14及び受光器15は、柱状に形成される。本実施形態の投光器14は、投光部12を複数有する。複数の投光部12は、投光器14の長手方向に亘って一列に並ぶように位置する。本実施形態の受光器15は、受光部13を複数有する。複数の受光部13は、受光器15の長手方向に亘って一列に並ぶように位置する。
【0020】
投光器14及び受光器15は、投光部12及び受光部13が互いに向かい合うように配置される。これにより、投光部12から受光部13に向けて延びる光軸Lが形成される。本実施形態において、光軸Lは複数形成される。すなわち、本実施形態の光電センサ11は、多光軸光電センサ、いわゆるライトカーテンとして構成される。光電センサ11は、光軸Lが物品に遮られることによって、つまり遮光されることによって物品を検出する。
【0021】
光電センサ11は、受光部13が受光する受光量の大きさを受光レベルとして表示する表示部16を備える。表示部16は、例えば表示灯、液晶画面などを含んで構成される。本実施形態の表示部16は、受光器15に設けられる。表示部16は、投光器14に設けられてもよいし、投光器14及び受光器15の双方に設けられてもよい。表示部16は、受光レベルの他に、光電センサ11の稼動状態を表示してもよい。
【0022】
光電センサ11は、受光部13が受光する受光量を受光レベルに換算する。受光レベルは、少なくとも3段階に分けられる。本実施形態の光電センサ11は、受光部13が受光する受光量を、受光レベル0、受光レベル1、受光レベル2及び受光レベル3の何れかに換算する。すなわち、本実施形態では、受光レベルは4段階に分けられる。受光量が大きいほど、受光レベルが大きくなる。光軸Lが遮られる場合、受光部13が受光する受光量は受光レベル0となる。受光レベル0は、光電センサ11が遮光状態であることを示す。受光レベル1、受光レベル2及び受光レベル3は、光電センサ11が入光状態であることを示す。
【0023】
表示部16は、換算された受光レベルを表示する。例えば、投光部12と受光部13との間に物品がある場合、その物品によって光軸Lが遮られるため、表示部16は受光レベル0と表示する。ユーザーは、表示部16に表示される受光レベルを確認することにより、受光部13が受光する受光量の大きさを把握できる。
【0024】
表示部16は、受光レベルに替えて、検出余裕度を表示してもよい。検出余裕度とは、入光状態である光電センサ11において、受光部13が受光する受光量の余裕度を示す。すなわち、検出余裕度とは、受光レベル1、受光レベル2及び受光レベル3に相当するものである。例えば表示部16は、受光部13が受光量に基づいて、検出余裕度1、検出余裕度2及び検出余裕度3の何れかを表示する。受光量が大きいほど、検出余裕度が大きい。この場合、表示部16は、検出余裕度とは別に、光電センサ11が入光状態であるか遮光状態であるかを表示するとよい。
【0025】
光電センサ11は、工場内において使用されることが一般的である。そのため、工場内を漂う埃、塵などが投光部12及び受光部13に付着すると、受光レベルが小さくなる。このため、ユーザーは、受光レベルを確認することによって、適切なタイミングで光電センサ11をメンテナンスできる。受光レベルが小さくなる要因として、塵、埃などの付着の他に、投光部12及び受光部13の経年劣化がある。この場合においては、受光レベルを確認することによって、適切なタイミングで光電センサ11を取り替えることができる。ユーザーは、受光レベルを確認することにより、光軸Lのずれを把握することもできる。
【0026】
表示部16に検出余裕度が表示される場合においても、ユーザーは、検出余裕度を確認することにより、適切なタイミングで光電センサ11をメンテナンスできる。検出余裕度が大きいほど、より精度よく物品を検出できる。その理由としては、検出余裕度が小さいと、例えば投光器14及び受光器15に些細な振動が及ぶだけで、光電センサ11が入光状態から遮光状態になってしまうためである。
【0027】
投光器14及び受光器15は、互いに同期される。投光器14及び受光器15は、ケーブルによって同期されてもよいし、光によって同期されてもよい。
図2に示すように、光電センサ11は、投光部12及び受光部13を制御する制御部20を備える。制御部20は、例えばCPU、メモリなどを有する。本実施形態において、制御部20は、投光器14及び受光器15のそれぞれに設けられる。投光器14が有する制御部20を第1制御部21と称し、受光器15が有する制御部20を第2制御部22と称する。第1制御部21は、投光器14を制御する。第2制御部22は、受光器15を制御する。
【0028】
制御部20は、投光器14及び受光器15のうち何れか一方にのみ設けられてもよい。例えば、制御部20は、投光器14にのみ設けられてもよい。この場合、投光器14に設けられる第1制御部21が、投光器14及び受光器15を制御する。例えば、制御部20は、受光器15にのみ設けられてもよい。この場合、受光器15に設けられる第2制御部22が、投光器14及び受光器15を制御する。本明細書中において、第1制御部21と第2制御部22とを区別する必要がない場合は、単に制御部20と表記する。
【0029】
制御部20は、受光部13が受光する受光量と閾値とを比較することによって受光量を受光レベルに換算する。制御部20は、複数の閾値を記憶している。制御部20は、例えば第1閾値、第2閾値及び第3閾値の3つの閾値を記憶している。第1閾値は、第2閾値よりも小さい値である。第2閾値は、第3閾値よりも小さい値である。制御部20は、受光部13が受光する受光量と、第1閾値、第2閾値及び第3閾値とを比較することによって、受光量を受光レベルに換算する。受光部13が複数ある場合、制御部20は、複数の受光部13から取得した複数の受光量のうち最も小さい受光量と閾値とを比較する。
【0030】
制御部20は、受光部13が受光する受光量が第1閾値よりも小さい場合、その受光量を受光レベル0として換算する。制御部20は、受光部13が受光する受光量が第1閾値よりも大きく第2閾値よりも小さい場合、その受光量を受光レベル1として換算する。制御部20は、受光部13が受光する受光量が第2閾値よりも大きく第3閾値よりも小さい場合、その受光量を受光レベル2として換算する。制御部20は、受光部13が受光する受光量が第3閾値よりも大きい場合、その受光量を受光レベル3として換算する。このように、制御部20は、受光部13が受光する受光量を受光レベルに換算する換算部として機能する。
【0031】
受光部13が受光する受光量が受光レベル0となる場合、光電センサ11は遮光された状態となる。制御部20は、受光部13が受光する受光量が第1閾値よりも小さくなることによって、光軸Lが遮られたことを検出する。換言すると、制御部20は、受光部13が受光する受光量が受光レベル0となることによって、投光部12と受光部13との間に位置する物品を検出する。このように、制御部20は、投光部12と受光部13との間に位置する物品を検出する検出部として機能する。検出部としての制御部20は、受光部13が受光する受光量と閾値との比較に基づいて検出を行う。
【0032】
制御部20は、受光部13が受光する受光量と複数の閾値とを比較することによって、検出余裕度を検出してもよい。この場合、第2閾値及び第3閾値は、受光部13が受光する受光量から検出余裕度を検出するための閾値となる。第1閾値は、光電センサ11が入光状態であるか遮光状態であるかを検出するための閾値となる。
【0033】
制御部20は、設定された検出条件に基づいて物品を検出する。検出条件とは、光電センサ11が備えるミューティング機能、ブランキング機能、インタロック機能、外部デバイスモニタ機能、アプリ表示灯機能、プロテクト機能などによって決まる条件である。例えば、ミューティング機能とは、受光部13が受光する受光量が第1閾値よりも小さくなる場合でも、一時的に物品を検出しないようにする機能である。すなわち、ミューティング機能とは、遮光されている状態でも物品を検出しないようにする機能である。例えば、ブランキング機能とは、複数の受光部13のうち一部の受光部13が受光する受光量が第1閾値よりも小さい場合でも、物品を検出しないようにする機能である。すなわち、ブランキング機能とは、特定の光軸Lが遮られても物品を検出しないようにする機能である。こうした機能については、ユーザーによって有効、又は無効が設定される。制御部20は、ブランキング機能が有効になっている場合、ブランキング機能による検出条件に基づいて物品を検出する。
【0034】
光電センサ11は、コントローラ24と接続される。光電センサ11は、コントローラ24を介して、外部に向けて信号を出力したり外部からの信号を入力されたりする。投光器14及び受光器15は、複数の信号線25を介してコントローラ24と接続される。本実施形態の投光器14及び受光器15は、複数の信号線25を有する12芯ケーブルによってコントローラ24と接続される。
【0035】
光電センサ11は、信号線25が接続されるための端子を複数備える。光電センサ11は、出力端子27、同期端子28、29及び補助出力端子30を備える。光電センサ11は、電源が供給される不図示の電源端子、不図示のテスト用端子などを備える。
【0036】
出力端子27は、制御信号を外部に向けて出力するための端子である。制御部20は、受光部13が受光する受光量が第1閾値よりも大きい場合に、出力端子27を介して制御信号を出力する。制御部20は、受光部13が受光する受光量が第1閾値よりも小さい場合、すなわち物品を検出する場合に、制御信号の出力を停止する。すなわち、制御信号は、光電センサ11の検出結果に基づく信号である。出力端子27は、検出部(制御部20)の検出結果を出力可能である。光電センサ11は、例えば、制御信号の出力の停止によって、光電センサ11と電気的に接続される外部装置の稼働を停止させる安全装置として用いられる。本実施形態において、出力端子27は、受光器15に設けられる。出力端子27は、投光器14に設けられてもよい。
【0037】
同期端子28は、投光器14に設けられる。同期端子29は、受光器15に設けられる。投光器14及び受光器15は、同期端子28及び同期端子29に信号線25が接続されることにより同期される。本実施形態の投光器14及び受光器15は、コントローラ24を介して同期される。本実施形態の光電センサ11は、同期端子28、29を介してコントローラ24から信号を入力される。
【0038】
補助出力端子30は、複数設けられる。本実施形態の光電センサ11は、補助出力端子30を3個備える。3個の補助出力端子30は、投光器14に設けられる。補助出力端子30は、受光器15に設けられてもよいし、投光器14及び受光器15の双方に設けられてもよい。補助出力端子30は、4個以上設けられてもよい。本実施形態においては、3個の補助出力端子30をそれぞれ第1補助出力端子31、第2補助出力端子32、第3補助出力端子33と称する。本明細書中において、第1補助出力端子31と第2補助出力端子32と第3補助出力端子33とを区別する必要がない場合は、単に補助出力端子30と表記する。
【0039】
補助出力端子30は、ハイレベル又はローレベルの信号を外部に向けて出力するための端子である。補助出力端子30は、設定した出力情報を出力可能とされる。補助出力端子30から出力される出力情報の種別は、ユーザーによって決定される。制御部20は、例えばコントローラ24からの操作を介して、補助出力端子30から出力される出力情報を設定する。このように、制御部20は、補助出力端子30から出力される出力情報を設定する設定部として機能する。制御部20は、補助出力端子30ごとに出力情報を設定可能である。そのため、第1補助出力端子31、第2補助出力端子32及び第3補助出力端子33は、それぞれ異なる出力情報を出力できる。
【0040】
補助出力端子30は、出力端子27が検出結果を出力するのに対し、検出結果以外の情報を出力するために用いられる。一般的な光電センサ11は、補助出力端子30を有している。ユーザーは、各々が必要とする出力情報を補助出力端子30から出力させる。
【0041】
制御部20は、補助出力端子30を介して受光レベルを出力可能とされる。1つの補助出力端子30が出力できる値の数は2つである。これに対し、受光レベルは、少なくとも3段階に分けられている。そのため、制御部20は、複数の補助出力端子30を介して受光レベルを出力する。制御部20は、補助出力端子30を介して受光レベルを出力するために、受光レベルを2進数に変換する。すなわち、制御部20は、受光レベルを2進数に変換する変換部として機能する。
【0042】
少なくとも3段階に分けられた受光レベルは、制御部20により2桁以上の2進数に変換される。このため、受光レベルを2進数で出力するためには、少なくとも2個の補助出力端子30が必要となる。受光レベルを表す2進数の桁数と、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子30の数とは、一致する。本実施形態において、受光レベルは、受光レベル0、受光レベル1、受光レベル2、受光レベル3の4段階に分けられている。そのため、受光レベルを2進数で出力するためには、2個の補助出力端子30が必要となる。
【0043】
制御部20は、複数の補助出力端子30を介して受光レベルを2進数で出力する。具体的には、制御部20は、N個(Nは2以上の整数)の補助出力端子30を介して、M段階(3≦M≦2^N)に分けられた受光レベルを2進数で出力する。すなわち、受光レベルが3段階又は4段階に分けられている場合には、2個の補助出力端子30を介して受光レベルを出力する。受光レベルが5段階から8段階の何れかの段階数に分けられている場合には、3個の補助出力端子30を介して受光レベルを出力する。
【0044】
制御部20は、受光レベルに替えて、複数の補助出力端子30を介して検出余裕度を出力してもよい。この場合、制御部20は、検出余裕度を2進数に変換する。検出余裕度は、少なくとも3段階に分けられる。制御部20は、複数の補助出力端子30を介して検出余裕度を2進数で出力する。
【0045】
図3に示すように、制御部20は、例えばコントローラ24を介して光電センサ11と電気的に接続されるコンピュータなどの外部端末に設定画面40を表示させる。設定画面40は、補助出力端子30から出力される出力情報を設定するための画面である。ユーザーは、この設定画面40を操作して、補助出力端子30から出力される出力情報を選択する。
【0046】
制御部20は、ユーザーによって選択された出力情報を設定する。制御部20は、設定された出力情報を補助出力端子30を介して出力する。設定画面40は、表示部16に表示されてもよい。この場合、光電センサ11にカーソルキーなどの操作部を設けて、出力情報を設定してもよい。設定画面40は、出力情報だけでなく、ミューティング機能などの検出条件を設定可能とされてもよい。
【0047】
設定画面40には、第1選択欄41、第2選択欄42及び第3選択欄43が表示される。第1選択欄41は、第1補助出力端子31が出力する出力情報を選択するための欄である。第2選択欄42は、第2補助出力端子32が出力する出力情報を選択するための欄である。第3選択欄43は、第3補助出力端子33が出力する出力情報を選択するための欄である。
【0048】
第1選択欄41、第2選択欄42、第3選択欄43のそれぞれには、プルダウンボタン44が設けられる。プルダウンボタン44を押下すると、選択可能な出力情報の項目が並ぶ表示欄45が表示される。表示欄45には、例えば、「ミューティング時ON」、「ミューティング時OFF」、「入光時ON、遮光時OFF」、「入光時ON、遮光時OFF」、「ロックアウト時ON」、「ロックアウト時OFF」、などの出力情報が表示される。ミューティング時とは、ミューティング機能が有効になっている状態である。入光時とは、受光部13に入光している状態、すなわち光電センサ11が物品を検出していない状態である。そのため、入光時とは、制御部20が制御信号を出力している状態である。遮光時とは、受光部13が遮光されている状態、すなわち光電センサ11が物品を検出している状態である。そのため、遮光時とは、制御部20が制御信号の出力を停止している状態である。ロックアウト時とは、光電センサ11が異常を生じている状態である。
【0049】
補助出力端子30からは、ハイレベルの信号及びローレベルの信号の2値が出力される。そのため、補助出力端子30は、特定の機能がONになっているかOFFになっているか、光電センサ11の状態が正常であるか異常であるか、などを確認するために専ら使用される。「ミューティング時ON」が選択された場合、ミューティングが機能している間においてハイレベルの信号が補助出力端子30から出力される。「ミューティング時OFF」を選択された場合、ミューティングが機能していない間においてハイレベルの信号が補助出力端子30から出力される。このように、特定の機能のON及びOFFに連動して補助出力端子30から信号が出力される。これにより、ユーザーは、光電センサ11の状態をコントローラ24を介して把握できる。補助出力端子30は、設定された条件に基づいてハイレベル又はローレベルの信号を出力可能とされる。
【0050】
ミューティング機能が有効になっていない場合、表示欄45には、「ミューティング時ON」、「ミューティング時OFF」が表示されない。すなわち、表示欄45に表示される出力情報の項目は、設定された検出条件の設定情報を含む。設定画面40は、ミューティング機能が有効になっていない場合、「ミューティング時ON」、「ミューティング時OFF」を選択できないように構成されてもよい。
【0051】
補助出力端子30は、受光レベルを出力可能である。そのため、表示欄45には、「ミューティング時ON」、「ロックアウト時ON」などと同様に、「受光レベル」が表示される。上述したように、受光レベルを出力するには、複数の補助出力端子30が必要となる。そのため、制御部20は、複数の補助出力端子30のうち、受光レベルとは異なる出力情報を出力するように設定されている補助出力端子30とは別の補助出力端子30を介して受光レベルを出力することが好ましい。すなわち、出力情報が未設定の補助出力端子30を介して受光レベルを出力するとよい。こうすると、複数の補助出力端子30を介して、受光レベルと、受光レベルとは異なる出力情報とを出力できる。表示欄45には、「検出余裕度」が表示されてもよい。
【0052】
一の補助出力端子30が出力する出力情報として受光レベルを設定した場合に、出力情報が未設定である他の補助出力端子30に対して受光レベルを自動的に設定してもよい。例えば、第1選択欄41及び第2選択欄42が未設定、第3選択欄43に「受光レベル」とは異なる出力情報が設定されている場合に、第1選択欄41に「受光レベル」を設定すると、自動的に第2選択欄42に「受光レベル」が設定されるとよい。この場合、自動的に出力情報を設定された第2選択欄42は、出力情報の変更を禁止されてもよい。一の補助出力端子30が出力する出力情報として検出余裕度を設定した場合には、出力情報が未設定である他の補助出力端子30に対して検出余裕度を自動的に設定してもよい。
【0053】
制御部20は、補助出力端子30を介して受光レベルを出力するように設定する際、出力情報が設定されていない補助出力端子30の数が不足する場合に、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子30の数が不足していることを報知することが好ましい。すなわち、制御部20は、出力情報として受光レベルを設定するにあたって、出力情報が未設定の補助出力端子30の数が不足する場合、その旨を報知するとよい。例えば、制御部20は、第1選択欄41が未設定、第2選択欄42及び第3選択欄43に「受光レベル」とは異なる出力情報が設定されている場合に、第1選択欄41に「受光レベル」を設定すると、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子30の数が不足していることを報知するとよい。制御部20は、補助出力端子30を介して検出余裕度を出力するように設定する際、出力情報が設定されていない補助出力端子30の数が不足する場合に、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子30の数が不足していることを報知してもよい。
【0054】
制御部20は、受光レベルを出力するにあたって必要な補助出力端子30の数が不足するというメッセージを設定画面40上に表示させることによって報知してもよい。制御部20は、設定画面40が表示される端末を介して警告音を鳴らすことによって報知してもよい。このように、制御部20は、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子30の数が不足していることを報知する報知部として機能する。こうすると、受光レベルを出力するための必要な補助出力端子30の数が不足することをユーザーに知らせることができる。
【0055】
制御部20は、受光レベルを出力する複数の補助出力端子30と、受光レベルを表す2進数の各桁との対応関係を示す情報を出力することが好ましい。例えば、第1補助出力端子31を介して受光レベルを出力するように設定する際、第1選択欄41に「受光レベル(1)」を設定すると、第2選択欄42には「受光レベル(2)」が設定される。制御部20は、検出余裕度を出力する場合、検出余裕度を出力する複数の補助出力端子30と、受光レベルを表す2進数の各桁との対応関係を示す情報を出力することが好ましい。
【0056】
受光レベルの末尾に付された括弧書きの数字は、受光レベルを表す2進数の桁目を示す。この場合、第1補助出力端子31から出力される信号は、受光レベルを2進数に変換した数値の1桁目の値を示す。第2補助出力端子32から出力される信号は、受光レベルを2進数に変換した数値の2桁目の値を示す。すなわち、受光レベルの末尾に付された括弧書きの数字が、補助出力端子30と2進数の各桁との対応関係を示す情報である。こうすると、補助出力端子30から出力される信号と2進数の各桁との対応関係を把握できる。そのため、補助出力端子30に接続される信号線25の接続先を間違える虞が低減される。第1選択欄41に「受光レベル(2)」を設定してもよい。この場合、第2選択欄42に「受光レベル(1)」が設定される。検出余裕度を出力する場合は、第1選択欄41に「検出余裕度(1)」を設定し、第2選択欄42に「検出余裕度(2)」を設定してもよい。検出余裕度の末尾に付された括弧書きの数字は、検出余裕度を表す2進数の桁目を示す。
【0057】
図4に示すように、受光レベルは、複数の補助出力端子30から出力されるハイレベルの信号とローレベルの信号との組み合わせで表される。
図4において、「H」はハイレベルの信号、「L」はローレベルの信号を示す。
図4は、第1補助出力端子31及び第2補助出力端子32が受光レベルを出力する際に、受光レベルを2進数で表す変換表の一例である。
【0058】
制御部20は、受光部13が受光する受光量が受光レベル0である場合、第1補助出力端子31及び第2補助出力端子32からローレベルの信号を出力する。制御部20は、受光部13が受光する受光量が受光レベル1である場合、第1補助出力端子31からハイレベルの信号を出力し、第2補助出力端子32からローレベルの信号を出力する。制御部20は、受光部13が受光する受光量が受光レベル2である場合、第1補助出力端子31からローレベルの信号を出力し、第2補助出力端子32からハイレベルの信号を出力する。制御部20は、受光部13が受光する受光量が受光レベル3である場合、第1補助出力端子31及び第2補助出力端子32からハイレベルの信号を出力する。このようにして、制御部20は、受光レベルを出力する。制御部20は、第1補助出力端子31及び第3補助出力端子33を介して受光レベルを出力してもよいし、第2補助出力端子32及び第3補助出力端子33を介して受光レベルを出力してもよい。
【0059】
検出余裕度を出力する場合において、制御部20は、受光部13が受光する受光量から検出余裕度1を検出した場合、第1補助出力端子31からハイレベルの信号を出力し、第2補助出力端子32からローレベルの信号を出力する。制御部20は、受光部13が受光する受光量から検出余裕度2を検出した場合、第1補助出力端子31からローレベルの信号を出力し、第2補助出力端子32からハイレベルの信号を出力する。制御部20は、受光部13が受光する受光量から検出余裕度3を検出した場合、第1補助出力端子31及び第2補助出力端子32からハイレベルの信号を出力する。
【0060】
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)補助出力端子30は、設定された出力情報を出力可能である。制御部20は、受光部13が受光する受光量と閾値とを比較することによって受光量を受光レベルに換算し、複数の補助出力端子30を介して受光レベルを2進数で出力する。これにより、光電センサ11は、出力情報を出力する補助出力端子30を介して受光レベルを外部に出力できる。すなわち、受光レベルを出力するためだけの構成を新たに設ける必要がない。補助出力端子30を介して受光レベルを出力することにより、例えば光電センサ11に接続されるコンピュータなどの外部端末を介して受光レベルを把握できる。したがって、簡易な構成で受光量を把握できる。
【0061】
(2)制御部20は、受光レベルが出力される複数の補助出力端子30と、受光レベルを表す2進数の各桁との対応関係を示す情報を出力する。これにより、複数の補助出力端子30と受光レベルを表す2進数との対応関係を把握できる。そのため、補助出力端子30に接続される信号線25の接続先を間違える虞を低減できる。
【0062】
(3)制御部20は、複数の補助出力端子30のうち、受光レベルとは異なる出力情報を出力するように設定されている補助出力端子30とは別の補助出力端子30を介して受光レベルを出力する。これにより、複数の補助出力端子30のうち、使用されていない補助出力端子30を介して受光レベルを出力できる。そのため、複数の補助出力端子30を介して、受光レベルと、受光レベルとは異なる出力情報とを出力できる。
【0063】
(4)制御部20は、補助出力端子30を介して受光レベルを出力するように設定する際、出力情報が設定されていない補助出力端子30の数が不足する場合に、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子30の数が不足していることを報知する。これにより、受光レベルを出力するために必要な補助出力端子30の数が不足することをユーザーに知らせることができる。
【0064】
(5)制御信号を出力する出力端子27は、受光器15に設けられる。出力情報を出力する補助出力端子30は、投光器14に設けられる。こうすると、光電センサ11を好適に構成できる。
【0065】
(6)補助出力端子30は、設定された出力情報を出力可能である。制御部20は、受光部13が受光する受光量と閾値とを比較することによって、3段階以上に分けられた検出余裕度を検出し、複数の補助出力端子30を介して検出余裕度を2進数で出力する。これにより、光電センサ11は、出力情報を出力する補助出力端子30を介して検出余裕度を出力できる。すなわち、検出余裕度を出力するためだけの構成を新たに設ける必要がない。補助出力端子30を介して検出余裕度を出力することにより、例えば光電センサ11に接続されるコンピュータなどの外部端末を介して検出余裕度を把握できる。したがって、簡易な構成で受光量を把握できる。
【0066】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・投光器14、受光器15及びコントローラ24を含めて光電センサ11としてもよい。この場合、コントローラ24が制御部20を備えてもよい。
【0067】
・設定画面40は、外部端末が記憶するプログラムによって表示されてもよい。
・複数の補助出力端子30と、受光レベルを表す2進数の各桁との対応関係を示す情報は、設定画面40以外に表示されてもよい。例えば、設定画面40が外部端末に表示される場合、補助出力端子30と2進数の各桁との対応関係を示す情報は表示部16に表示されてもよい。
【0068】
・検出部は、制御部20とは別に設けられてもよい。
・設定部は、制御部20とは別に設けられてもよい。
・換算部は、制御部20とは別に設けられてもよい。
【0069】
・変換部は、制御部20とは別に設けられてもよい。
・表示部16に表示される受光レベルは、デジタル表示灯によって表示されてもよいし、複数のランプによって表示されてもよい。
【0070】
・表示部16は、受光レベルを表示しなくともよい。補助出力端子30から受光レベルが出力されるため、表示部16が表示せずとも受光レベルを確認できる。
・光電センサ11は、表示部16を備えなくともよい。