(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかるに、電源配線には、信号配線に比べて、大きな電流が流れることから、電源配線における電気の伝送損失を低減するために、電源配線は、信号配線に比べて、その幅が広く、かつ、厚く形成されている。また、電源用端子は、電源配線と同時に形成されており、また、ヘッド用端子は、信号配線と同時に形成されている。そのため、電源用端子も、ヘッド用端子に比べて、厚く形成される(換言すれば、ヘッド用端子は、電源用端子に比べて、薄く形成される)。そうすると、電源用端子の上面が、ヘッド用端子の上面に対して、上側に位置する。
【0006】
平坦な下面に電源電極およびヘッド電極を備えるスライダを、その下面を水平にした状態で回路付サスペンション基板に搭載する場合には、電源電極を電源用端子に上下方向に対向させ、ヘッド電極をヘッド用端子に上下方向に対向させ、続いて、電源電極を電源用端子に接触させる。このとき、ヘッド電極をヘッド用端子に接触させる必要があるが、ヘッド電極は、ヘッド用端子が電源用端子に比べて薄いことから、ヘッド用端子に接触せず、それらの間に間隔が隔てられる。その結果、ヘッド電極とヘッド用端子との接続不良を生じるという不具合がある。
【0007】
それでも、ヘッド電極をヘッド用端子に接触させようと、スライダの水平姿勢を維持した状態で、ヘッド電極を下方に強く押し下げると、電源用端子が電源電極から下向きの大きな応力を受け、これに起因して電源用端子において損傷を生じ、その結果、電源用端子と電源電極との接続不良を生じるという不具合がある。
【0008】
一方、特許文献1では、スライダの下面において、電源電極およびヘッド電極の上下位置を、電源用端子およびヘッド用端子の上面の上下位置の相違に対応して、予め相違させている。しかし、このような特許文献1では、製品毎にスライダの電源電極およびヘッド電極の上下位置を正確に設計する必要があり、そのため、製造工程が複雑となり、得られる接続構造も複雑となる。
【0009】
本発明は、簡易な接続構造を簡便に構成することができながら、接続信頼性に優れる第1端子および第2端子を備える配線回路基板を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明(1)は、絶縁層と、前記絶縁層の表面に配置される導体層とを備え、前記導体層は、第1配線と、前記第1配線に電気的に接続される第1端子と、前記第1配線と独立し、前記第1配線の厚みT1に対して厚い厚みT2を有する第2配線と、前記第2配線に電気的に接続される第2端子とを備え、前記第1端子および前記第2端子の表面は、厚み方向において略同一位置に配置されている、配線回路基板を含む。
【0011】
第1端子に対応する第1電極、および、第2端子に対応する第2電極を備える電子素子を厚み方向に対して直交する方向に沿う姿勢を保持しながら、配線回路基板に実装するときに、この配線回路基板では、第1端子および第2端子の表面が厚み方向において略同一位置に配置されているので、第1端子が第1電極に接触すると同時に、第2端子が第2電極に接触することができる。そのため、第1端子および第2端子のいずれか一方が大きな応力を受けることを抑制して、これに基づく損傷を抑制することができる。その結果、第1端子および第2端子の電子素子に対する電気的に接続信頼性に優れる。
【0012】
また、電子素子を上記した方向に沿う姿勢を保持できるので、簡易な接続構造を構成することができる。
【0013】
従って、この配線回路基板は、接続信頼性に優れながら、簡易な接続構造を構成することができる。
【0014】
本発明(2)は、前記第1端子は、前記第1配線に連続し、前記第1配線と同一厚みT1を有する第1連続部と、前記第1連続部と厚み方向に隣接配置され、前記第2配線と同一厚みT2を有する第1嵩上げ部とを備え、前記第2端子は、前記第2配線に連続し、前記第2配線と同一厚みT2を有する第2連続部と、前記第2連続部と厚み方向に隣接配置され、前記第1配線と同一厚みT1を有する第2嵩上げ部とを備える、(1)に記載の配線回路基板を含む。
【0015】
この配線回路基板では、第1端子は、第1配線と同一厚みT1を有する第1連続部と、第2配線と同一厚みT2を有する第1嵩上げ部とを備えるので、その厚みが、第1連続部の厚みT1と、第1嵩上げ部の厚みT2との和、つまり、T1+T2である。
【0016】
一方、第2端子は、第2配線と同一厚みT2を有する第2連続部と、第1配線と同一厚みT1を有する第2嵩上げ部とを備えるので、その厚みが、第2連続部の厚みT2と、第2嵩上げ部の厚みT1との和、つまり、T2+T1である。
【0017】
そのため、第1端子の厚み(T1+T2)と、第2端子の厚み(T2+T1)とが、同一となる。
【0018】
その結果、第1端子および第2端子の表面が、厚み方向において略同一位置に確実に配置することができる。
【0019】
本発明(3)は、前記第1嵩上げ部は、前記第1連続部に対して厚み方向一方側および他方側のいずれか一方に配置され、前記第2嵩上げ部は、前記第2連続部に対して厚み方向一方側および他方側のいずれか他方に配置されている、(2)に記載の配線回路基板を含む。
【0020】
この配線回路基板では、第1嵩上げ部が、第1連続部に対して厚み方向一方側および他方側のいずれか一方に配置され、第2嵩上げ部が、第2連続部に対して厚み方向一方側および他方側のいずれか他方に配置されている。
【0021】
そのため、この配線回路基板の製造方法において、厚みT1を有する第1配線、第1連続部および第2嵩上げ部を同時に形成し、また、厚みT2を有する第2配線、第2連続部および第1嵩上げ部を同時に形成すれば、それらを備える導体層を2つの工程で簡便に形成することができる。
【0022】
本発明(4)は、前記第1端子は、前記第1配線に連続し、前記第1配線と同一厚みT1を有する第1連続部を備え、前記第2端子は、前記第2配線に連続し、前記第2配線と同一厚みT2を有する第2連続部を備え、前記配線回路基板は、前記第1連続部と厚み方向に隣接配置され、前記第2連続部の厚みT2から前記第1連続部の厚みT1を差し引いた厚み(T2−T1)を有する第3嵩上げ部を備える、(1)に記載の配線回路基板を含む。
【0023】
この配線回路基板では、第1端子が、第1配線と同一厚みT1を有する第1連続部を備え、第2端子が、第2配線と同一厚みT2を有する第2連続部を備え、そして、第2連続部の厚みT2から第1連続部の厚みT1を差し引いた厚み(T2−T1)を有する第3嵩上げ部が備えられる。
【0024】
すると、第1端子の厚みが、第1連続部の厚みおよび第3嵩上げ部の厚みの和である、T1+[T2−T1]=T2である。一方、第2端子の厚みは、第2連続部の厚みであるT2である。そのため、第1端子および第2端子の表面を、厚み方向において略同一位置に確実に配置することができる。
【0025】
本発明(5)は、前記第3嵩上げ部は、前記導体層に含まれる、(4)に記載の配線回路基板を含む。
【0026】
この配線回路基板では、第3嵩上げ部が導体層に含まれるので、第3嵩上げ部の厚みを、高い精度で設定することができる。そのため、第1端子および第2端子の表面を、厚み方向において略同一位置により一層確実に配置することができる。
【0027】
本発明(6)は、前記第3嵩上げ部が、前記絶縁層に含まれる、(4)に記載の配線回路基板を含む。
【0028】
この配線回路基板では、第3嵩上げ部が絶縁層に含まれるので、導体層の形成工程を減らすことができる。
【0029】
本発明(7)は、前記第1端子は、前記第1配線に連続し、前記第1配線と同一厚みT1を有する第1連続部を備え、前記第2端子は、前記第2配線に連続し、前記第2配線と同一厚みT2を有する第2連続部を備え、前記配線回路基板は、前記第2連続部と厚み方向に隣接配置され、前記第2連続部の厚みT2から前記第1連続部の厚みT1を差し引いた厚み(T2−T1)分だけ、周囲と薄い嵩下げ部を備える、(1)に記載の配線回路基板を含む。
【0030】
この配線回路基板は、嵩下げ部を備えるので、嵩下げ部と隣接配置される第2連続部を備える第2端子の薄型化、ひいては、表面の位置が第2端子と同一位置に配置される第1端子の薄型化を図ることができる。
【0031】
本発明(8)は、前記嵩下げ部が、前記絶縁層に含まれる、(7)に記載の配線回路基板を含む。
【0032】
この配線回路基板では、嵩下げ部が、絶縁層に含まれるので、第2端子に対応する絶縁層の薄型化を図ることができ、第2端子に接続される電子素子の高さを低くすることができる。
【0033】
本発明(9)は、絶縁層の裏面に配置される金属層を備え、嵩下げ部が、嵩下げ部が、金属層に含まれる金属層に含まれる、(7)に記載の配線回路基板を含む。
【0034】
この配線回路基板では、嵩下げ部が、金属層に含まれるので、第2端子に対応する金属層の薄型化を図ることができ、第2端子に接続される電子素子の高さを低くすることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明の配線回路基板は、接続信頼性に優れながら、簡易な接続構造を構成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の配線回路基板の一実施形態を、
図1〜
図3Bを参照して、説明する。
【0038】
この配線回路基板1は、長手方向に延び、厚みを有するシート形状を有する。具体的には、配線回路基板1は、長手方向に沿う平面視略矩形平板形状を有する。なお、配線回路基板1は、例えば、フレキシブルプリント配線板などを含む。
【0039】
配線回路基板1は、絶縁層の一例としてのベース絶縁層2と、ベース絶縁層2の厚み方向一方面(表面の一例)に配置される導体層3と、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に、導体層3を部分的に被覆するように配置されるカバー絶縁層4とを備える。好ましくは、配線回路基板1は、ベース絶縁層2と、導体層3と、カバー絶縁層4とのみを備える。
【0040】
ベース絶縁層2は、配線回路基板1と同一の外形形状を有する。ベース絶縁層2は、厚みを有しており、平坦な厚み方向一方面および他方面を有する。ベース絶縁層2の材料としては、例えば、ポリイミドなどの樹脂(絶縁性樹脂材料)などが挙げられる。ベース絶縁層2の厚みは、特に限定されず、例えば、1μm以上、例えば、1000μm以下である。
【0041】
導体層3は、第1配線5と、第1端子6と、第2配線7と、第2端子8とを備える。なお、導体層3は、第1配線5に連続し、第1端子6と第1配線5を介して電気的に接続される第3端子(図示せず)と、第2配線7に連続し、第2端子8と第2配線7を介して電気的に接続される図示しない第4端子(図示せず)とを、長手方向他端部に備える。
【0042】
第1配線5は、長手方向に延びており、具体的には、長手方向に沿う略直線形状を有する。第1配線5は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面において、少なくとも長手方向中央部の領域に形成されている。例えば、第1配線5は、長手方向および厚み方向に直交する幅方向(短手方向に相当)において間隔を隔てて複数(
図1および
図3Aでは、2つ)隣接配置されている。
【0043】
第1配線5としては、比較的小さな電流を伝達するための小電流配線(例えば、10A未満、さらには、1A未満の電流)であって、例えば、信号を伝送する信号配線(差動配線など)や、グランド線(接地線など)などが挙げられる。
【0044】
第1配線5は、比較的薄い厚みT1を有する。第1配線5の厚みT1は、具体的には、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下、より好ましくは、50μm以下であり、また、例えば、1μm以上である。
【0045】
また、第1配線5は、比較的狭い幅W1(幅方向長さ)を有する。具体的には、第1配線5の幅W1は、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下であり、また、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上である。第1配線5の断面積S1は、厚みT1と幅W1との積(T1×W1)であって、具体的には、例えば、0.1mm
2以下、好ましくは、0.025mm
2以下であり、また、例えば、1μm
2以上、好ましくは、100μm
2以上である。
【0046】
第1端子6は、第1配線5の長手方向一端に連続している。そのため、第1端子6は、第1配線5と電気的に接続されている。第1端子6としては、信号を入出力する信号端子、グランド端子などが挙げられる。第1端子6は、平面視略矩形ランド形状を有する。具体的には、第1端子6は、第1配線5に比べて幅広であり、かつ、長手方向にやや長い平面視略矩形状を有する。
図3Bに示すように、第1端子6は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に配置されており、幅方向に沿う断面視において、中央部が厚み方向一方側に隆起する第1凸面11を有する。
【0047】
第1端子6は、第1連続部9と、第1嵩上げ部10とを備える。好ましくは、第1端子6は、第1連続部9と、第1嵩上げ部10とのみを備える。
【0048】
図1に示すように、第1連続部9は、第1端子6と同一の平面視における外形形状を有する。また、第1連続部9は、第1配線5と連続している。具体的には、第1連続部9は、第1配線5の長手方向一端縁から長手方向一方側に向かって延びる平面視略矩形状を有する。
図2および
図3Bに示すように、第1連続部9は、長手方向に沿う断面視、および、幅方向に沿う断面視において、略矩形状を有する。
【0049】
第1連続部9は、第1端子6における下層を形成している。具体的には、第1連続部9は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に形成されている。例えば、第1連続部9は、複数の第1配線5に対応して、幅方向に間隔を隔てて複数(
図1では、2つ)隣接配置されている。
【0050】
第1連続部9は、第1配線5と同一厚みT1を有する。これにより、第1連続部9の厚み方向一方面と、第1配線5と厚み方向一方面とは、1つの平坦面(連続面)を形成する。
【0051】
図1に示すように、第1連続部9の幅W2は、上記した第1配線5の幅W1に対して大きく、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、5mm以下である。第1連続部9の幅W2の第1配線5の幅W1に対する比(W2/W1)は、例えば、1.5以上、好ましくは、5以上、より好ましくは、10以上であり、また、例えば、1000以下である。
【0052】
第1連続部9の平面積は、上記した幅W2と長さとの積であって、例えば、0.01mm
2以上、好ましくは、0.1mm
2以上であり、また、例えば、100mm
2以下、好ましくは、10mm
2以下である。
【0053】
図2および
図3Bに示すように、第1嵩上げ部10は、第1端子6の第1方向一方面を嵩上げするための部材である。第1嵩上げ部10は、第1連続部9に対して厚み方向に隣接配置されている。具体的には、第1嵩上げ部10は、第1連続部9の厚み方向一方面に配置(一方側に隣接配置)されている。第1嵩上げ部10は、第1端子6における上層を形成している。そのため、第2嵩上げ部10の厚み方向一方面は、第1端子6の第1方向最一方面(最も第1方向一方側に位置する面)を形成している。
【0054】
図1に示すように、第1嵩上げ部10は、例えば、平面視において、第1連続部9に比べて、小さい形状(具体的には、小さい相似形状)を有する。第1嵩上げ部10は、第1連続部9における幅方向中央部であって、長手方向一端部および中央部の領域に配置されている。これにより、第1嵩上げ部10は、厚み方向投影したときに、第1配線5の長手方向一端縁と長手方向において間隔が隔てられている。但し、
図2に示すように、第1嵩上げ部10は、第1連続部9を介して、第1配線5と電気的に接続されている。なお、
図1および
図3Bに示すように、第1嵩上げ部10は、第1連続部9の周端部(長手方向一端部を除く)の厚み方向一方面を厚み方向一方側に向かって露出している。また、第1嵩上げ部10は、長手方向に沿う断面視、および、幅方向に沿う断面視において、略矩形状を有する。
【0055】
第1嵩上げ部10は、第1連続部9の厚みT1より厚い厚みT2を有し、より具体的には、後述する第2配線7の厚みT2と同一厚みを有する。厚みT2は、第1配線7の説明時に詳説する。
【0056】
第1嵩上げ部10の幅W3は、第1連続部9の幅W2に対して狭く、具体的には、例えば、3mm以下、好ましくは、1mm以下であり、また、例えば、6μm以上、好ましくは、40μm以上である。第1嵩上げ部10の幅W3の第1連続部9の幅W2に対する比(W3/W2)は、例えば、1以下、好ましくは、0.98以下、より好ましくは、0.95以下であり、また、例えば、0.01以上である。なお、第1嵩上げ部10の幅W3は、第1配線5の幅W1に対して広くてもよい。
【0057】
なお、第1嵩上げ部10の平面積は、上記した幅W3と長さとの積である。第1嵩上げ部10の平面積の、第1端子6(第1連続部9)の平面積に対する比は、例えば、0.005以上、好ましくは、0.05以上であり、また、例えば、50以下、好ましくは、5以下である。
【0058】
第1端子6の厚みは、第1端子6の厚み方向の最大長さであって、具体的には、第1連続部9の厚みT1と、第1嵩上げ部10の厚みT2との和(T1+T2)である。第1端子6の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
【0059】
図1および
図3Aに示すように、第2配線7は、第1配線5と独立して(電気的に独立して)設けられている。具体的には、第2配線7は、第1配線5の幅方向一方側に間隔を隔てて配置されている。第2配線7は、長手方向に延びており、具体的には、長手方向に沿う略直線形状を有する。第2配線7は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面において、少なくとも長手方向中央部の領域に形成されている。例えば、第2配線7は、幅方向において間隔を隔てて複数(
図1では、2つ)隣接配置されている。
【0060】
第2配線7としては、例えば、第1配線5に比べて大きな電流(例えば、1A以上、さらには、10A以上の大電流)を伝達するための大電流配線であって、例えば、パワー配線(電源配線など)などが挙げられる。
【0061】
図2に示すように、第2配線7は、比較的厚い厚みT2を有する。具体的には、第2配線7の厚みT2は、第1配線5の厚みT1に比べて厚い。詳しくは、第2配線7の厚みT2は、例えば、2以上、好ましくは、5以上、より好ましくは、10以上であり、また、例えば、300以下である。また、第2配線7の厚みT2の第1配線5の厚みT1に対する比(T2/T1)は、例えば、1超過、好ましくは、1.25以上、より好ましくは、1.5以上、さらに好ましくは、1.5超過、とりわけ好ましくは、1.6以上であり、また、例えば、100以下、好ましくは、50以下、より好ましくは、20以下である。
【0062】
第2配線7は、第1配線5の幅W1に比べて広い幅W4を有する。より具体的には、第2配線7の幅W4は、例えば、2μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下である。また、第2配線7の幅W4の、第1配線5の幅W1に対する比(W4/W1)は、例えば、1.2以上、好ましくは、1.5以上、より好ましくは、2以上であり、また、例えば、100以下である。
【0063】
第2配線7の断面積S2は、厚みT2と幅W4との積(T2×W4)であって、具体的には、例えば、100μm
2以上、好ましくは、1000μm
2以上であり、また、例えば、1mm
2以下、好ましくは、0.1mm
2以下である。第2配線7の断面積S2の、第1配線5の断面積S1に対する比(S2/S1)は、例えば、0.01以上、好ましくは、0.1以上であり、また、例えば、1以下、好ましくは、0.95以下である。
【0064】
第2端子8は、第2配線7の長手方向一端に連続している。そのため、第2端子8は、第2配線7と電気的に接続されている。第2端子8としては、例えば、電源電流を入出力する電源端子などが挙げられる。第2端子8は、平面視略矩形ランド形状を有する。具体的には、第2端子8は、第2配線7に比べて幅広であり、かつ、長手方向にやや長い平面視略矩形状を有する。第2端子8は、第1端子6の幅方向一方側に間隔を隔てて複数配置されている。また、第2端子8は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に配置されている。
【0065】
図3Bに示すように、第2端子8は、幅方向に沿う断面視において、中央部が厚み方向一方側に隆起する第2凸面14を有する。
【0066】
図2および
図3Bに示すように、第2端子8は、第2嵩上げ部13と、第2連続部12とを備える。好ましくは、第2端子8は、第2嵩上げ部13と、第2連続部12とのみを備える。
【0067】
第2嵩上げ部13は、第2端子8の第1方向一方面を嵩上げするための部材である。第2嵩上げ部13は、第2端子8における下層を形成している。
【0068】
第2嵩上げ部13は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に配置されている(接触している)。
図1および
図2に示すように、第2嵩上げ部13は、第2端子8における幅方向中央部において、第2配線7の長手方向一端縁と長手方向一方側に間隔を隔てて配置されている。第2嵩上げ部13は、長手方向に延びる平面視略矩形状を有する。また、
図2および
図3Bに示すように、第2嵩上げ部13は、長手方向に沿う断面視、および、幅方向に沿う断面視において、略矩形状を有する。
【0069】
第2嵩上げ部13は、第1端子6の第1連続部9の厚みT1と同一厚みT1を有する。これにより、
図3Bに示すように、第2嵩上げ部13の厚み方向一方面は、幅方向に投影したときに、第1連続部9の厚み方向一方面と同一位置に、ひいては、第1配線5の厚み方向一方面と同一位置に、配置される。
【0070】
第2嵩上げ部13の幅W6は、後述する第2連続部12の幅W5に比べて狭く設定されており、具体的には、例えば、5mm以下、好ましくは、1mm以下であり、また、例えば、10μm以上、好ましくは、100μm以上である。
【0071】
第2嵩上げ部13の平面積は、上記した幅W6と長さとの積であって、後述する第2連続部12の平面積との比が所定範囲となるように設定される。
【0072】
図1および
図3Bに示すように、第2連続部12は、第2端子8と同一の平面視における外形形状を有する。また、第2連続部12は、第2配線7と連続している。具体的には、第2連続部12は、第2配線7の長手方向一端縁から長手方向一方側に向かって延びる平面視略矩形状を有する。
【0073】
図2および
図3Bに示すように、第2連続部12は、第2端子8における上層を形成している。また、第2連続部12の厚み方向一方面は、第2端子8の第2凸面14を形成している。第2連続部12は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に、第2嵩上げ部13を被覆するように、配置されている。具体的には、第2連続部12は、ベース絶縁層2において第2嵩上げ部13の外側近傍の厚み方向一方面と、第2嵩上げ部13の厚み方向一方面、長手方向他方側面および幅方向両側面とに配置されている。詳しくは、
図2に示すように、第2連続部12は、その幅方向中央部を長手方向に沿って切断した切断面において、第2配線7の長手方向一端縁からベース絶縁層2の厚み方向一方面に沿って長手方向一方側に延び、次いで、第2嵩上げ部13の長手方向他方側において、第2嵩上げ部13の長手方向他方側面に沿って厚み方向一方側に向かって折れ曲がり(立ち上がり)、その後、第2嵩上げ部13の厚み方向一方面に沿って形成されている。なお、第2連続部12は、その幅方向中央部における長手方向一端面が、第2嵩上げ部13の長手方向一端面と面一に形成されている。これにより、第2連続部12の幅方向中央部は、長手方向に沿う断面視において、略クランク形状を有する。
【0074】
第2連続部12の幅方向中央部における長手方向一端部および中央部は、第2嵩上げ部13の厚み方向一方面に配置(一方側に隣接配置)されている。換言すれば、第2嵩上げ部13は、第2連続部12の幅方向中央部における長手方向一端部および中央部の厚み方向他方面に配置(他方側に隣接配置)されている。
【0075】
図3Bに示すように、第2連続部12は、長手方向中央部を幅方向に沿って切断した切断面において、幅方向両端部が、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に位置(接触)しており、続いて、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に沿って幅方向中央に向かって延び、第2嵩上げ部13の幅方向両外側において、第2嵩上げ部13の幅方向両側面に沿って厚み方向一方側に向かって折れ曲がり(立ち上がり)、その後、第2嵩上げ部13の厚み方向一方面に沿って形成されている。
【0076】
第2連続部12の長手方向一端部を幅方向に沿って切断した切断面における形状は、第2連続部12の長手方向中央部を幅方向に沿って切断した切断面における形状と同一である。そのため、第2連続部12の長手方向中央部および一端部は、幅方向に沿う断面視において、厚み方向他方側に開放される略ハット形状を有する。なお、第2連続部12の長手方向他端部を幅方向に沿って切断した切断面における形状は、略矩形状である。
【0077】
第2連続部12は、第2配線7の厚みT2(すなわち、第1端子6の第1嵩上げ部10の厚み)と同一の厚みT2を有する。なお、第2連続部12の厚みT2は、第2嵩上げ部13の厚み方向一方面と、第2連続部12の厚み方向一方面との厚み方向長さである。また、第2連続部12の厚みT2は、第2配線7の厚みT2と同一である。
【0078】
第2連続部12は、第2嵩上げ部13の幅W6に対して広い幅W5を有する。第2連続部12の幅W5は、例えば、20μm以上、好ましくは、120μm以上、より好ましくは、150μm以上であり、また、例えば、10mm以下である。第2連続部12の幅W5の、第2嵩上げ部13の幅W6に対する比(W5/W6)は、例えば、0.01以上、好ましくは、0.1以上であり、また、例えば、1以下、好ましくは、0.98以下である。
【0079】
第2連続部12の平面積は、上記した幅W5と長さとの積であって、具体的には、第2端子8の平面積と同一である。第2連続部12の平面積は、例えば、0.1mm
2以上、好ましくは、0.5mm
2以上であり、また、例えば、100mm
2以下、好ましくは、10mm
2以下である。第2連続部12の平面積の第2嵩上げ部13の平面積に対する比は、例えば、0.01以上、好ましくは、0.1以上であり、また、例えば、1以下、好ましくは、0.98以下である。
【0080】
第2端子8の厚みは、第2連続部12の厚みT2と、第2嵩上げ部13の厚みT1との和(T1+T2)である。すると、第2端子8の厚み[T1+T2]は、第1端子6の厚み[T1+T2]と同一である。そのため、第1端子6の第1凸面11と、第2端子8の第2凸面14とは、幅方向に投影したときに、厚み方向において略同一位置に配置されている。
【0081】
なお、
図1および
図2に示すように、導体層3では、第1配線5および第1端子6は、互いに導通する電気パスを形成する第1導体パターン15を構成する。また、第2配線7および第2端子8は、互いに導通する電気パスを形成する第2導体パターン16を構成する。
【0082】
また、この導体層3は、厚みT1を有する第1導体層17と、厚みT2を有する第2導体層18とを備える。第1導体層17は、第1配線5、第1連続部9および第2嵩上げ部13を含む。第2導体層18は、第1嵩上げ部10、第2配線7および第2連続部12を含む。
【0083】
導体層3の材料としては、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、クロム、それらの合金などが挙げられる。好ましくは、良好な電気特性を得る観点から、銅、銅合金などの銅を含む金属が挙げられる。
【0084】
カバー絶縁層4は、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に、第1配線5および第2配線7を被覆し、かつ、第1端子6および第2端子8を露出するように、配置されている。カバー絶縁層4の材料としては、ベース絶縁層2の材料と同様のものが挙げられる。カバー絶縁層4の厚みは、特に限定されず、例えば、1μm以上、例えば、1000μm以下である。
【0085】
次に、この配線回路基板1の製造方法を、
図4A〜
図4Cを参照して説明する。
【0086】
この配線回路基板1の製造方法は、ベース絶縁層2を準備する準備工程(
図4A参照)、導体層3を形成する導体層形成工程(
図4Bおよび
図4C参照)、および、カバー絶縁層4(
図4Cの仮想線参照)を形成するカバー工程を備える。また、導体層形成工程は、例えば、第1導体層17を形成する第1導体層形成工程、および、第2導体層18を形成する第2導体層形成工程を備える。好ましくは、この配線回路基板1の製造方法は、準備工程、第1導体層形成工程、第2導体層形成工程およびカバー工程のみを備える。
【0087】
図4Aに示すように、準備工程では、ベース絶縁層2を準備する。
【0088】
ベース絶縁層2は、例えば、上記した樹脂を、図示しない支持シートの表面に塗布し、必要により、フォトリソグラフィーによって適宜のパターンに形成する。あるいは、予めシート形状に形成されたものをベース絶縁層2としてそのまま準備することができる。
【0089】
図4B〜
図4Cに示すように、次いで、導体層形成工程では、導体層3をベース絶縁層2の厚み方向一方面に形成する。具体的には、導体層形成工程では、第1導体層形成工程(
図4B参照)および第2導体層形成工程(
図4C参照)を順に実施する。
【0090】
図4Bに示すように、第1導体層形成工程では、同一の厚みT1を有する第1配線5、第1連続部9および第2嵩上げ部13を同時に形成することにより、それらからなる第1導体層17をベース絶縁層2の厚み方向一方面に形成する。第1導体層17を形成する方法としては、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などの導体パターン形成方法が挙げられ、好ましくは、アディティブ法が挙げられる。
【0091】
図4Cに示すように、続いて、第2導体層形成工程では、ベース絶縁層2の厚み方向一方面、第1連続部9の厚み方向一方面、および、第2嵩上げ部13の厚み方向一方面のそれぞれに、同一の厚みT2を有する第2配線7、第1嵩上げ部10および第2連続部12のそれぞれを同時に形成することにより、それらからなる第2導体層18を、ベース絶縁層2、第1連続部9および第2嵩上げ部13の厚み方向一方面に形成する。第2導体層18を形成する方法としては、第1導体層17を形成する方法と同様の方法が挙げられる。好ましくは、アディティブ法が挙げられる。
【0092】
これにより、第1配線5および第1端子6を備える第1導体パターン15と、第2配線7および第2端子8を備える第2導体パターン16とを形成する。これにより、第1導体パターン15および第2導体パターン16を備える導体層3を形成する。
【0093】
図4の仮想線で示すように、その後、カバー工程では、カバー絶縁層4を、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に、上記したパターンで、形成する。例えば、樹脂を、ベース絶縁層2および導体層3に対して塗布し、フォトリソグラフィーによって上記したパターンに形成する。
【0095】
その後、
図1の仮想線および
図4Cに示すように、この配線回路基板1には、例えば、スライダなどの電子素子20が実装される。電子素子20は、断面視略矩形状をなし、平坦な厚み方向他方面に設けられる第1電極21および第2電極22を備える。第1電極21および第2電極22のそれぞれは、電子素子20の厚み方向他方面から厚み方向他方側に向かって突出している。第1電極21および第2電極22の突出面(厚み方向他方面)は、電子素子20の厚み方向他方面に沿って投影したときに、略同じ位置に配置される。
【0096】
電子素子20を配線回路基板1に実装するには、電子素子20を、その厚み方向他方面がかかる他方面に対して直交する方向に沿うように(いわゆる水平となるように)、配線回路基板1の長手方向一端部に厚み方向に間隔を隔てて対向配置させ、より具体的には、第1電極21を第1端子6と対向配置させ、第2電極22を第2端子8と対向配置させる。
【0097】
続いて、電子素子20を降下して(厚み方向他方側に移動させて)、第1電極21の突出面を第1端子6の厚み方向一方面に接触させると同時に、第2電極22の突出面を第2端子8の厚み方向一方面に接触させる。
【0098】
そして、第1端子6に対応する第1電極21、および、第2端子8に対応する第2電極22を備える電子素子20の水平姿勢を保持しながら、電子素子20を配線回路基板1に実装することができる。つまり、この配線回路基板1では、第1端子6および第2端子8の表面が厚み方向において略同一位置に配置されているので、第1端子6が第1電極21に接触すると同時に、第2端子8が第2電極22に接触することができる。そのため、第1端子6および第2端子8のいずれか一方が大きな応力を受けることを抑制して、これに基づく損傷を抑制することができる。その結果、第1端子6および第2端子8の電子素子20に対する電気的に接続信頼性に優れる。
【0099】
また、電子素子20を上記した方向に沿う姿勢(いわゆる水平姿勢)を保持しながら、第1端子6および第2端子8を同時に電気的に接続できるので、簡易な接続構造を構成することができる。
【0100】
従って、この配線回路基板1は、接続信頼性に優れながら、簡易な接続構造を構成することができる。
【0101】
また、この配線回路基板1では、第1端子6は、第1配線5と同一厚みT1を有する第1連続部9と、第2配線7と同一厚みT2を有する第1嵩上げ部10とを備えるので、その厚みが、第1連続部9の厚みT1と、第1嵩上げ部10の厚みT2との和、つまり、T1+T2である。
【0102】
一方、第2端子8は、第2配線7と同一厚みT2を有する第2連続部12と、第1配線5と同一厚みT1を有する第2嵩上げ部13とを備えるので、その厚みが、第2連続部の厚みT2と、第2嵩上げ部の厚みT1との和、つまり、T2+T1である。
【0103】
そのため、第1端子6の厚み(T1+T2)と、第2端子8の厚み(T2+T1)とが、同一となる。
【0104】
その結果、第1端子6および第2端子8の表面が、厚み方向において略同一位置に確実に配置することができる。
【0105】
さらに、この配線回路基板1では、第1嵩上げ部10が、第1連続部9に対して厚み方向一方側に配置され、第2嵩上げ部13が、第2嵩上げ部12に対して厚み方向他方側に配置されている。
【0106】
そのため、この配線回路基板1の製造方法において、
図4Bに示す第1導体層形成工程で、厚みT1を有する第1連続部9および第2嵩上げ部13を同時に形成し、
図4Cに示す第2導体層形成工程で、厚みT2を有する第1嵩上げ部10および第2連続部12を同時に形成することにより、それらを備える導体層3を2つの工程(第1導体層形成工程および第2導体層形成工程)で、簡便に形成することができる。
【0107】
このような配線回路基板1の用途は、特に限定されず、各種分野に用いられる。配線回路基板1は、例えば、電子機器用配線回路基板(電子部品用配線回路基板)、電気機器用配線回路基板(電気部品用配線回路基板)などの各種用途で用いられる。電子機器用配線回路基板および電気機器用配線回路基板としては、例えば、位置情報センサー、障害物検知センサー、温度センサーなどのセンサーで用いられるセンサー用配線回路基板、例えば、自動車、電車、航空機、工作車両などの輸送車両で用いられる輸送車両用配線回路基板、例えば、フラットパネルディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、投影型映像機器などの映像機器で用いられる映像機器用配線回路基板、例えば、ネットワーク機器、大型通信機器などの通信中継機器で用いられる通信中継機器用配線回路基板、例えば、コンピュータ、タブレット、スマートフォン、家庭用ゲームなどの情報処理端末で用いられる情報処理端末用配線回路基板、例えば、ドローン、ロボットなどの可動型機器で用いられる可動型機器用配線回路基板、例えば、ウェアラブル型医療用装置、医療診断用装置などの医療機器で用いられる医療機器用配線回路基板、例えば、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、空調機器などの電気機器で用いられる電気機器用配線回路基板、例えば、デジタルカメラ、DVD録画装置などの録画電子機器で用いられる録画電子機器用配線回路基板などが挙げられる。
【0108】
変形例
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、一実施形態および変形例を適宜組み合わせることができる。
【0109】
図2の仮想線で示すように、配線回路基板1は、ベース絶縁層2の厚み方向他方面(または裏面)に配置される金属層の一例としての金属系支持層19をさらに備えることができる。金属系支持層19は、ベース絶縁層2の厚み方向他方面全面に配置されている。金属系支持層19の材料は、例えば、公知ないし慣用の金属系材料(具体的には、金属材料)から適宜選択して用いることができる。具体的には、金属系材料としては、周期表で、第1族〜第16族に分類されている金属元素や、これらの金属元素を2種類以上含む合金などが挙げられる。なお、金属系材料としては、遷移金属、典型金属のいずれであってもよい。より具体的には、金属系材料としては、例えば、カルシウムなどの第2族金属元素、チタン、ジルコニウムなどの第4族金属元素、バナジウムなどの第5族金属元素、クロム、モリブデン、タングステンなどの第6族金属元素、マンガンなどの第7族金属元素、鉄などの第8族金属元素、コバルトなどの第9族金属元素、ニッケル、白金などの第10族金属元素、銅、銀、金などの第11族金属元素、亜鉛などの第12族金属元素、アルミニウム、ガリウムなどの第13族金属元素、ゲルマニウム、錫などの第14族金属元素が挙げられる。これらは、単独使用または併用することができる。なお、金属系支持層19は、材料が金属である金属支持層19を含む。金属系支持層19の厚みは、特に限定されない。このような配線回路基板1は、例えば、金属系支持層19を補強層として備える補強層付フレキシブルプリント配線板や、金属系支持層19をサスペンション(バネ)層として備える回路付サスペンション基板などを含む。
【0110】
一実施形態では、第1導体層形成工程および第2導体層形成工程を順に実施しているが、その逆であってもよい。また、一実施形態では、第1嵩上げ部10が、第1連続部9に対して厚み方向一方側に配置され、第2嵩上げ部13が、第2嵩上げ部12に対して厚み方向他方側に配置されているが、
図5に示すように、その逆であってもよい。
【0111】
具体的には、まず、第2導体層形成工程および第1導体層形成工程を順にする。第2導体層形成工程では、厚みT2を有する第1嵩上げ部10、第2配線7および第2連続部12を形成することにより、第2導体層18を形成し、次いで、第1導体層形成工程では、厚みT1を有する第1配線5、第1連続部9および第2嵩上げ部13を形成することにより、第1導体層17を形成する。
【0112】
第1端子6の幅方向中央部であって、長手方向一端部および中央部においては、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に、第1嵩上げ部10および第1連続部9が厚み方向一方側に向かって順に配置されている。つまり、第1嵩上げ部10は、第1連続部9の厚み方向他方側に隣接配置(他方面に配置)されている。
【0113】
また、第2端子8の幅方向中央部であって、長手方向一端部および中央部においては、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に、第2連続部12および第2嵩上げ部13が厚み方向一方側に向かって順に配置されている。つまり、第2嵩上げ部13は、第2連続部12の厚み方向一方側に隣接配置(一方面に配置)されている。
【0114】
あるいは、2つの嵩上げ部のそれぞれは、2つの連続部のそれぞれの厚み方向における同じ側に配置されてもよい。例えば、
図6Cに示すように、第1嵩上げ部10が、第1連続部9の厚み方向一方面に配置され、第2嵩上げ部13が、第2連続部12の厚み方向一方面に配置されている。
【0115】
この配線回路基板1の製造方法において、
図6A〜
図6Cに示すように、導体層形成工程は、3つの工程である第1工程、第2工程および第3工程を備える。
【0116】
図6Aに示すように、第1工程では、厚みT1を有する第1配線5および第1連続部9を形成する。
【0117】
図6Bに示すように、次いで、第2工程では、厚みT2を有する第1嵩上げ部10、第2配線7および第2嵩上げ部12を形成して、第2導体層18を形成する。なお、この第2工程は、一実施形態における第2導体層形成工程に相当する。
【0118】
図6Cに示すように、その後、第3工程では、厚みT1を有する第2嵩上げ部13を形成する。
【0119】
図4A〜
図4Cに示す一実施形態は、
図6A〜
図6Cに示す変形例に比べて、好適である。
図6A〜
図6Cに示す変形例では、3つの工程である第1工程、第2工程および第3工程を実施して、導体層3を形成する一方、
図4A〜
図4Cに示す一実施形態は、2つの工程である第1導体層形成工程および第2導体層形成工程を実施して、導体層3を形成するので、工程数を減らすことができる。
【0120】
なお、
図7に示すように、第1嵩上げ部10が、第1連続部9の厚み方向他方面に配置され、第2嵩上げ部13が、第2連続部12の厚み方向他方面に配置されていてもよい。
【0121】
上記した一実施形態および変形例では、第2端子8が第2嵩上げ部13を備えるが、
図8Bに示すように、第2端子8が第2嵩上げ部13を備えなくてもよい。
【0122】
第2端子8は、第2嵩上げ部13を備えず、第2連続部12のみを備える。
【0123】
一方、第1端子6は、
図5に示す第1嵩上げ部10に代えて、第3嵩上げ部23を含む。第3嵩上げ部23は、第2連続部12の厚みT2から第1連続部9の厚みT1を差し引いた厚み(T2−T1)を有する。第3嵩上げ部23の材料は、第1嵩上げ部10のそれと同一である。そのため、第3嵩上げ部23は、導体層3に含まれている。
【0124】
この変形例の導体層3を形成する導体層形成工程は、嵩上げ工程(
図8A参照)、第1導体層形成工程(
図8B参照)および第2導体層形成工程(
図8B参照)を備える。
【0125】
図8Aに示すように、嵩上げ工程では、第3嵩上げ部23をベース絶縁層2の厚み方向一方面に、上記した厚み(T2−T1)で形成する。
【0126】
図8Bに示すように、次いで、第1導体層形成工程では、厚みT1を有する第1連続部9を第3嵩上げ部23の厚み方向一方面に、形成する。同時に、第1配線5をベース絶縁層2の厚み方向一方面に形成する。
【0127】
その後、第2導体層形成工程では、厚みT2を有する第2連続部12を、ベース絶縁層2の厚み方向一方面に、第2配線7と同時に形成する。
【0128】
この変形例は、この配線回路基板1では、第1端子6が、第1配線5と同一厚みT1を有する第1連続部9を備え、第2端子8が、第2配線7と同一厚みT2を有する第2連続部12を備え、そして、第2連続部12の厚みT2から第1連続部9の厚みT1を差し引いた厚み(T2−T1)を有する第3嵩上げ部23が備えられる。
【0129】
すると、第1連続部9の厚みおよび第3嵩上げ部23の厚みの和である、第1端子6の厚みが、T1+[T2−T1]=T2である。一方、第2連続部12の厚みである、第2端子8の厚みは、T2となる。そのため、第1端子6および第2端子8の表面を、厚み方向において略同一位置に確実に配置することができる。
【0130】
さらに、この配線回路基板1では、第3嵩上げ部23が導体層3(第1端子6)に含まれるので、第3嵩上げ部23の厚みを、高い精度で設定することができる。そのため、第1端子6および第2端子8の表面を、厚み方向において略同一位置により一層確実に配置することができる。
【0131】
また、
図8Bに示す変形例は、
図2に示す一実施形態、および、
図6A〜
図7Cに示す変形例に比べて、第2端子8が第2嵩上げ部13を備えないため、第2端子8の構成が簡単である。
【0132】
また、
図8Bに示すように、第3嵩上げ部23は、導体層3に含まれているが、
図9Cに示すように、ベース絶縁層2に含まれていてもよい。この変形例では、ベース絶縁層2は、ベース層24と、第3嵩上げ部23とを備える。
【0133】
ベース層24は、一実施形態のベース絶縁層2に相当し、平坦な厚み方向一方面および他方面を有する。
【0134】
第3嵩上げ部23は、嵩上げ絶縁層である。第3嵩上げ部23の形状および配置は、導体層3に含まれていた
図8Bに示す第3嵩上げ部23と同様である。第3嵩上げ部23の材料は、ベース絶縁層2の材料と同様である。
【0135】
図9Aに示すように、配線回路基板1の製造方法における準備工程では、まず、ベース層24をシート形状に形成し、
図9Bに示すように、その後、第3嵩上げ部23をベース層24の厚み方向一方面における長手方向一端部に形成する。第3嵩上げ部23の形成方法は、ベース層24の形成方法のそれと同様である。
【0136】
図9Cに示すように、その後、第1導体パターン15(第1配線5および第1連続部9)を形成し、また、第2導体パターン16(第2配線7および第2連続部12)を形成する。
【0137】
この配線回路基板1では、第3嵩上げ部23が絶縁層2に含まれるので、導体層3の形成工程を減らすことができる。
【0138】
図9Aおよび
図9Bに示すように、第3嵩上げ部23をベース層24と別体で形成しているが、図示しないが、例えば、それらを一体で形成することができる。
【0139】
また、
図10および
図11に示すように、配線回路基板1は、嵩上げ部に代えて、嵩下げ部を備えることができる。
【0140】
図10に示すように、ベース絶縁層2は、第2連続部12に対応する箇所において、周囲に比べて薄い嵩下げ部の一例としての嵩下げベース部25を含む。
【0141】
嵩下げベース部25は、第2連続部12の厚み方向他方面に形成されている。嵩下げベース部25は、第2連続部12の厚みT2から第1連続部の厚みT1を差し引いた厚み(T2−T1)分だけ、周囲に比べて薄く形成されている。
【0142】
これにより、第1端子6の厚み方向一方面と、第2端子8の厚み方向一方面とは、幅方向に投影したときに、略同一位置に配置される。
【0143】
嵩下げベース部25を有するベース絶縁層2を準備する準備工程では、フォトリソグラフィーにおける感光において、階調露光する。これにより、ベース絶縁層2に嵩下げベース部25を形成する。あるいは、平坦なシート形状のベース絶縁層2を形成した後、エッチング(ハーフエッチング)などの除去方法によって、ベース絶縁層2の厚み方向一方側部分を除去することもできる。さらには、嵩下げベース部25を含む平坦状の第1ベース絶縁層を形成し、続いて、第1ベース絶縁層の厚み方向一方面において嵩下げベース部25以外の部分に平坦状の第2ベース絶縁層を積層して、第1ベース絶縁層および第2ベース絶縁層からベース絶縁層2を構成することもできる。この場合には、嵩下げベース部25は、第1ベース絶縁層のみから形成される。
【0144】
図10に示す配線回路基板1は、嵩下げベース部25を備えるので、嵩下げベース部25と隣接配置される第2連続部12を備える第2端子8の薄型化、ひいては、表面の位置が第2端子8と同一位置に配置される第1端子6の薄型化を図ることができる。そのため、第1端子6および第2端子8に接続される電子素子20の厚み方向位置を低くすることができる。
【0145】
また、嵩下げベース部25がベース絶縁層2に含まれるので、ベース絶縁層2の薄型化を図ることができる。
【0146】
また、
図11に示すように、配線回路基板1が金属系支持層19を備える場合には、ベース絶縁層2に代えて、金属系支持層19が嵩下げ部の一例としての嵩下げ金属部26を備えることもできる。
【0147】
嵩下げ金属部26は、第2連続部12の厚み方向他方側にベース絶縁層2を挟んで形成されている。嵩下げ金属部26は、金属系支持層19に含まれており、第2連続部12の厚みT2から第1連続部9の厚みT1を差し引いた厚み(T2−T1)分だけ、周囲に比べて薄く形成されている。
【0148】
嵩下げ金属部26を形成するには、例えば、平坦なシート形状の金属系支持層19を形成した後、ハーフエッチングなどの部分的な除去方法によって、金属系支持層19の厚み方向一方側部分を除去する。
【0149】
図11に示す配線回路基板1では、嵩下げ金属部26が、金属系支持層19に含まれるので、金属系支持層19の薄型化を図ることができる。
【0150】
一実施形態では、
図2に示すように、第1端子6が第1連続部9および第1嵩上げ部10を別体で備えているが、例えば、図示しないが、それらを一体で備えることもできる。
【0151】
一実施形態では、
図2に示すように、第2端子8が第2連続部12および第2嵩上げ部13を別体で備えているが、例えば、図示しないが、それらを一体で備えることもできる。
【0152】
また、一実施形態では、第1嵩上げ部10は、第1連続部9における長手方向一端部を除く周端部を露出しているが、例えば、
図12Aおよび
図13Aに示すように、第1連続部9の周端部の全部を露出することができる。
【0153】
また、図示しないが、例えば、第2連続部12は、その幅方向中央部における長手方向一端面が、第2嵩上げ部13の長手方向一端面と面一とずれて配置されていてもよく、具体的には、長手方向他方側にずれて配置されている。
【0154】
一実施形態では、
図1に示すように、第2嵩上げ部13の平面積が、第2連続部12の平面積に対して、小さい。しかし、
図12Aおよび
図12Cに示すように、第2嵩上げ部13の平面積が、第2連続部12の平面積に対して、大きくてもよい。
【0155】
この変形例では、平面視において、第2嵩上げ部13は、第2連続部12を包含する。
【0156】
また、
図13A〜
図13Cに示すように、第2配線7は、第2連続部12に連続する第1層31と、第2嵩上げ部13に連続する第2層32とを備えることができる。
【0157】
第2層32は、第2配線7の厚み方向他方面の幅方向中央部を形成する。
【0158】
第1層31は、第2配線7の厚み方向一方面を形成する。また、第1層31は、第2層32の側面および厚み方向一方面を被覆する。第1層31は、第2層32に対して幅広であって、平面視において、第2層32を包含する。
【0159】
さらに、
図14A〜
図14Bに示すように、第1層31および第2層32が、平面視において互いに重複することができる。具体的には、第1層31の短手方向両端縁は、第2層32の短手方向両端縁と厚み方向において一致している。
【0160】
第2連続部12および第2嵩上げ部13は、平面視において互いに重複しており、第2連続部12の短手方向両端縁は、第2層32の短手方向両端縁と厚み方向において一致している。
【0161】
さらに、第1連続部9および第1嵩上げ部10は、平面視において互いに重複しており、第1連続部9の短手方向両端縁は、第1嵩上げ部10の短手方向両端縁と厚み方向において一致している。