特許第6986543号(P6986543)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6986543泡状物質を分配するためのシリンジ、キットおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6986543
(24)【登録日】2021年12月1日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】泡状物質を分配するためのシリンジ、キットおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/178 20060101AFI20211213BHJP
【FI】
   A61M5/178 500
【請求項の数】12
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-501452(P2019-501452)
(86)(22)【出願日】2017年7月20日
(65)【公表番号】特表2019-528095(P2019-528095A)
(43)【公表日】2019年10月10日
(86)【国際出願番号】IB2017054404
(87)【国際公開番号】WO2018020367
(87)【国際公開日】20180201
【審査請求日】2020年7月20日
(31)【優先権主張番号】1612948.8
(32)【優先日】2016年7月26日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515247831
【氏名又は名称】プロベンシス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ファウルクナー,デービッド
(72)【発明者】
【氏名】イスラー,ダニエル
【審査官】 中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−504872(JP,A)
【文献】 特表2007−516822(JP,A)
【文献】 米国特許第03774811(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0007062(US,A1)
【文献】 特表2016−504155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/178
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル、及びシリンジプランジャーを受容する穴部を有するシリンジバレルと、
管状の壁によって接続される前端部と後端部とによって画定され、前記前端部と前記後端部との間にあり泡状物質が流れる内部中空管を有する、シリンジプランジャーと、
前記シリンジバレル内に前記シリンジプランジャーの前記前端部を挿入することによって形成される注入室であって、泡状物質が前記注入室に入るときに前記泡状物質の流れを変えるように配置された流れ遮断器を備える注入室とを備え
前記流れ遮断器は、泡状物質が前記注入室に入る箇所から前記泡状物質の流れを半径方向外側に変えるように配置されたパネルである、注入用の泡状物質を分配するためのシリンジ。
【請求項2】
前記パネルは円盤状であり、バッフル、ディフューザ、ダックビル弁又はアンブレラ弁である、請求項に記載のシリンジ。
【請求項3】
前記シリンジには、注入される泡状物質の最大容量に相当する容積の注入室を作るために、前記シリンジバレルから一部が後退した前記シリンジプランジャーが設けられている、請求項1または2に記載のシリンジ。
【請求項4】
前記内部中空は、泡状物質が前記シリンジプランジャーの前記後端部の開口部から流れ出すことを防ぐ一方向弁を備える、請求項1からのいずれか一項に記載のシリンジ。
【請求項5】
前記シリンジプランジャーの前記前端部は開口部を有しかつ、その開口部から半径方向外側およびシリンジノズルに向かって軸方向に延在するテーパー端部を有する、請求項1からのいずれか一項に記載のシリンジ。
【請求項6】
空気が通過して泡状物質を保持するベント式廃液室をさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載のシリンジ。
【請求項7】
前記廃液室は、前記廃液室が泡状物質で満たされたときに不透明となる透明な窓を備える、請求項に記載のシリンジ。
【請求項8】
前記シリンジが、前記シリンジプランジャーの前記後端部をして泡状物質を充填されて前記廃液室を介して空気を排出し、かつ、前記注入室が泡状物質で充填される時、前記泡状物質が前記ノズルを介して前記廃液室に流入するするように、前記廃液室が前記シリンジの外にあり、前記ノズルを介して接続されている、請求項又はに記載のシリンジ
【請求項9】
前記シリンジがシリンジノズルを通して泡状物質で充填されるように、前記廃液室が前記シリンジプランジャーの前記内部中空内にある、請求項又はに記載のシリンジ。
【請求項10】
求項1から9のいずれか一項に記載されたシリンジと共に発泡源を備えた、医療注射用泡状物質を分配するためのキット。
【請求項11】
前記発泡源は、液体硬化剤及び加圧ガスを含む加圧缶である、請求項1に記載のキット。
【請求項12】
リンジを発泡源に接続することと、泡状物質の連続流を前記発泡源から前記シリンジに分配することとを含む泡状物質を分配する方法において、
前記シリンジは廃液室および注入室を備え、前記注入室は泡状物質が前記注入室に入る箇所から前記泡状物質の流れを半径方向外側に変えるように配置されたパネルを備え、
前記泡状物質の流れが空気を前記廃液室から排出し、
前記泡状物質が前記注入室に入る箇所から前記泡状物質の流れを前記パネルによって半径方向外側に変え、前記注入室を泡状物質で充填又は実質的に充填し、
前記注入室が充填された後に前記廃液室を充填する、泡状物質を分配する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用の泡状物質を分配するのに適したシリンジおよびキットに関し、具体的には、空気混入のリスクを最小限にする方法で、注射用微細泡を発泡源から患者に投与するのに適したシリンジに関する。本発明はさらに、例えば静脈瘤又は他の静脈疾患の治療において患者に投与するために、シリンジを注射用泡状物質で充填又は充満させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
硬化性の泡状物質を用いて静脈瘤の治療をするのは定法であり、泡硬化療法に関連する多くの利点(例えば、非外科的手順、麻酔の必要性がない)がある一方、そのような泡状物質を作るために空気を使用することに関して、安全性の懸念がある。空気の主成分である窒素は、血液には溶けず、患者がガス塞栓症を引き起こす可能性がある。その結果、窒素をほとんど又は全く含まない注射用泡状物質が製造されている。国際公開第2005/048977号公報には、窒素の量が0.0001〜0.8体積%に制御された生理学的に許容される気体で作られた注射用微細泡が記載されている。この範囲の窒素で製造された泡状物質は、静脈瘤の治療において安全且つ有効であることが示されている。泡状物質は、通常、国際公開第2000/72821号公報及び国際公開第2002/41872号公報に記載されている型の加圧缶装置から製造される。加圧缶装置は、窒素含有量を安全と示されたレベルまで制御するが、低窒素泡状物質が缶から注入用シリンジに移される時、投与する医師は、空気が入ること又は空気が同時に注入されることを避けるための処置を講じなければならない。通常、医師は、シリンジから空気及び泡状物質の初期用量を手作業で取り除き、空気の混入を避ける。
【0003】
国際公開第2005/053776号公報には、上記のような加圧缶から注射用泡状物質を直接分配するのに適したシリンジが記載されている。シリンジ機器は、空気及び/又は不十分な品質の泡状物質の初期量が廃液室に流されることを確実にする手段を含む。一旦、適量の泡状物質が廃棄されると、患者に投与するのに必要な品質の泡状物質がシリンジに充填される。
【発明の概要】
【0004】
本発明者らは、国際公開第2005/053776号公報に記載された装置を製作、試験し、且つ、シリンジを商業上及び医療上の使用のために開発するには多くの技術的問題を克服する必要があることを立証した。これらは以下を含む:
(1)泡状物質が加圧源(缶)から製造される時、泡状物質が、缶の出口の拘束構造を離れてより容積の大きい注入室/シリンジバレルに移る時点で、観察できる泡状物質の「きのこ」が存在する。理論に縛られることを望むものではないが、粘着性の泡状物質は、泡状物質が自立した円柱のような形で注入室に入り、ある時点において円柱は自立できなくなり、円柱は放射状に外側に向けて崩壊する(従って観察されたきのこの形)と思われる。流れている泡状物質は、注入室が充填されると空気を捕捉し易い。注入室が充填されると、泡状物質が崩壊して硬化剤液及び気体が注入室内に閉じ込められる等の泡状物質の乱流混合も観察される。空気が捕捉されることは、最適ではないだけでなく正確な投与量にも影響を与え得る。
(2)国際公開第2005/053776号公報に記載された方法は、廃液室が泡状物質で充填された後、シリンジに入る泡状物質は圧力を受け、泡状物質の圧力はシリンジプランジャーをバレルより外方向に押すという事実を利用する。しかしながら、ある型のシリンジでは、シリンジに入る泡状物質の圧力が高すぎて、プランジャーがバレルから完全に排出され、泡状物質が正確に分配できないか又は空気に晒されてしまう等のことが立証されている。通常、このことが発生すると、この一回分の泡状物質は無駄となり、泡状物質及びシリンジは廃棄しなければならない。
(3)上記の問題は、特定の用途、例えば、直径が小さい表面静脈(通常、クモ状静脈及び網状静脈と呼ばれる)用の治療で必要とされるより小さなシリンジで顕著となる。
(4)圧力に関する問題は、所望の容量が得らえるようにプランジャーを後ろに引いてシリンジを充填することによって(「プリクラック」シリンジ)、いくらか解決できるが、注入室が除去すべき空気で完全に満たされる。より多くの体積の空気を除去する必要があって、且つ、空気が注入室内で定常的に捕捉されるので、(1)で記載した問題が顕著となる。
【0005】
泡状物質の分配の手順中に低窒素の注入用泡状物質に空気が混入しないことを確実にして、これらの問題を克服することが望ましいのは、明らかである。分配する医師が、投与している泡状物質が自分ら作ったものと変わっていないという確信を持って投与できるように、泡状物質を分配するための任意の機器が容易に使用できることも望ましい。
【0006】
上記の問題を回避して使用者が低品質の泡状物質又は空気をシリンジから物理的に取り除き又は除去することによる介在の必要が全くないか又はほとんどない方法で、注入用泡状物質を容易に充填し得る代替シリンジを試験することにより、本発明は、注入用低窒素泡状物質への空気混入の問題を解決する。そのシリンジは、一貫して高品質の泡状物質のみが収集されその次に患者に供給されることを確実にする。そのシリンジは通常の寸法のノズルとバレルとプランジャーとを有しており、よって、医師がそのシリンジを直感的に使用することができ、そのシリンジは発泡源から直接充填され得るように設計され(例えば、そのシリンジを上記の様な加圧缶装置に直接接続する)、しかも、充填後は、そのシリンジは患者への投与のために針、カニューレ又はカテーテルと直接接続し得るよう設計されている。
【0007】
従って、本発明は、ノズル、及びシリンジプランジャーを受容する穴部を有するシリンジバレルと、管状の壁によって接続された前端部と後端部とによって画定され、前端部と後端部との間にあり泡状物質が流れる内部中空管を有する、シリンジプランジャーと、バレル内にプランジャーの前端部を挿入することによって形成される注入室とを備え、注入室は、泡状物質が注入室に入るときに泡状物質の流れを変えるように配置された流れ遮断器を備える、注入用の泡状物質を分配するためのシリンジを提供する。
【0008】
流れ遮断器は、通常、泡状物質の流路に幾何学的障壁を作って泡状物質が流れ遮断器の周囲を流れるようにし、それによって泡状物質の速度を低下させて泡状物質が均一に注入室に分散するように作用する。流れ遮断器は、泡状物質が注入室に入る箇所から泡状物質の流れを半径方向外側に変えるように配置されたパネルであることが望ましい。パネルは便宜上、平らで、泡状物質がパネルの周囲を流れるときに泡状物質の均一な分散を確実にする円盤状であるが、必ずしもそうである必要はない。パネルは、バッフル状、ディフューザ状、ダックビル弁状又はアンブレラ弁状であることが好ましい。
【0009】
注入室内に流れ遮断器を有する結果として、プランジャーが完全に押し下げられたときに注入室の内容物が全て排出されるわけではないことが通常あり得る。しかしながら、泡硬化療法は、しばしば超音波誘導の下で行われ、医師は静脈/治療領域が泡状物質で完全に満たされるのを観察するまで硬化泡状物質を注入する。このようにして、医師は、注入された泡状物質の正確な量を知る必要がないことが多いので、小さな投与量の相違は重要ではないと考えられる。いずれにしても、必要であれば、シリンジに目盛りを付けることができ、これにより、投与する医師がバレル壁上の印を読み取るだけで、どれだけの量が注入されたかを正確に判断できることを確実にする。
【0010】
一般的に、シリンジは、通常のシリンジの寸法及び特性を有する標準的なシリンジの外観を有する。例えば、それは、小用量(1〜20ml)の泡状物質の注入用の通常の小寸法であり、医師が片手のみを使用して容易に操作することができる。より使い易くするために、シリンジのバレル及び/又はプランジャーの後ろ側にフランジを取り付けて、医師の指及び親指に係ることができるようにしてもよい。シリンジノズルは同心円でも偏心円でも可能であり、針、カニューレ等への接続に役立つために標準タイプ(例えばルアー接続)であり得る。しかしながら、以下でより詳細に説明するように、シリンジプランジャー及びプランジャーがシリンジのバレル内に挿入されたときに形成される注入室が、シリンジ充填中の泡状物質の流れを確実に制御するためにシリンジが作動する方法を制御する構造的特徴を含み、これが空気の効率的な除去をもたらし、ひいては可能な限り少ない空気が静脈内に注入されるという信頼を提供する。
【0011】
シリンジプランジャーは、各端部に開口部を有する管状である(前端部又は前面が前端部として定義される。使用の際、注入中にプランジャーを押し込む間に、常にシリンジノズルにより近く、最先端となるからである。)。管は、プランジャーの2つの開口部の間にあり、そこを通って泡状物質が流れることができ、プランジャーの後面の開口部から(泡状物質の供給源に取り付けることによって)シリンジを充填することができ、シリンジがノズルから充填される場合、廃棄泡状物質を管に集めることができる。この点に関して、管の寸法は、プランジャーの管状体の範囲内の任意の大きさであり得るが、使用中、管は泡状物質で充填され、それはシリンジから放出されない(つまり、患者に注入されない)ので、泡状物質の浪費を最小にするために、管の全容積を最小にすることが望ましい。通常、管は、(例えば、ルアー接続を介して)発泡源に接続するのに十分な幅の細管の形態であるが、以下でより詳細に説明するように、異なる寸法及び形状の管が、本発明の他の実施形態において考えられる。形状及び寸法が狭いある種の管であれば、機械的に閉鎖されなくても泡状物質は管内に保持されるが、ある実施形態では、シリンジの充填中又はシリンジ内の物の注入中のいずれかに、泡状物質が管から流れ出してプランジャー後端部の開口部を通過してしまうことを防止する一方向弁を、管が備えることが望ましい。
【0012】
シリンジの注入室すなわち投与室は、通常の方法で、すなわちシリンジバレル内にシリンジプランジャーを挿入することによって形成される。シリンジには通常のことであるが、プランジャーが完全に押し下げられたときに患者に注入され得る/シリンジノズルから排出され得る最大容量を画定する点まで、プランジャーがバレル内で引かれ得るように、シリンジに目盛りが付けられる。上述のように、目盛りは、流れ遮断器が占めるあらゆる容積を考慮に入れる。
【0013】
通常、シリンジには、バレルから一部が引き出されたプランジャーが設けられて、注入される泡状物質の最大容量に相当する容積の注入室を形成する。これに関し、シリンジ機器は、通常注入される泡状物質の用途/容積(例えば、クモ状静脈及び網状静脈については1〜2ml、静脈瘤については5〜10ml)に応じて、予め設定された形態で供給され得る。この「プリクラック」型では、非常に小さな容積のシリンジであっても、シリンジが加圧源からの泡状物質で充填されると、プランジャーがバレルから抜け出る可能性がほとんどない。シリンジの充填は、シリンジを発泡源に取り付け、注入室が満杯になるまで(空気を除去し、以下に説明するように廃棄物を取り除き)、充填するだけで達成される。
【0014】
プランジャーの前端部は、従来の平坦面(すなわち、プランジャの壁に垂直な面)を有してもよいが、プランジャーの前面は、開口部から半径方向外側に延在し、シリンジノズルに向かって軸方向に延在するテーパー端部を有することが望ましい。この配置では、開口部周囲の円錐台形状は、(シリンジがどのように充填されているかに依存して)注入室への又は注入室からの泡状物質の流れを助ける滑らかな勾配を提供する。通常、プランジャーの前端部のこの表面形状は、流れ又は泡状物質を制御するために流れ遮断器と一緒に作用するが、特定の実施形態では、円錐台形状自体が流れ遮断器のように作用し、よどみない泡状物質の流れ/シリンジの充填を確保するのに構造物を追加する必要はない。
【0015】
上述のように、プランジャーは、泡状物質が管を通過する際に、シリンジから空気を除去することができるように構成されている。その後、管を使用して泡状物質を捕捉することができる。しかしながら、空気は通過するが泡状物質を保持することが可能なベント式の廃液室を、シリンジがさらに備えることが望ましい。通気孔は廃液室の内面と外面との間に小さな穴の形状で設けるだけでよい。穴が十分に小さい場合には、空気は通過するが、表面張力によって泡状物質が室内に保持される。あるいは、通気孔は、液体は捕捉するが気体は捕捉しない疎水性材料から形成することができる。好ましくは、通気孔は濡れ性フィルターの形態であり、フィルターが乾燥しているときに空気を通過させるが、泡状物質との接触によりフィルターが濡れると、フィルターが塞がれ、その後は何も通過できない。廃液室は、注入に所望の品質でないかもしれない泡状物質の容量に相当する容積を有する。通常、これは5ml未満、好ましくは1〜4mlの範囲で、より好ましくは1〜2mlの範囲である。廃液室は透明であってもよく、使用者は、泡状物質が室を満たすときを見ることができる。便宜上、廃液室は不透明な材料で作られるが、廃液室が泡状物質で満たされた時にそれ自体が不透明になる透明な窓を含む。
【0016】
ある特定の実施形態では、シリンジは、シリンジプランジャーの内部中空空洞内に形成された廃液室を備える。廃液室が管内により容積の大きい領域として形成され、シリンジが充填された後に適切な容量の泡状物質が廃液室内に保持されることを可能とする、ことが望ましい。本実施形態では、泡状物質が発泡源からノズル内に移動するようにして、シリンジノズルを通して泡状物質がシリンジに充填される。流れ遮断器は、泡状物質がノズルを出て注入室に流入する際に、泡状物質の流れを遮るように適切に配置される。理想的には、流れ遮断器は、ノズル内にステムが設置されたアンブレラ弁状であり、ノズルを通って移動する全ての泡状物質が弁によって方向転換されるように、アンブレラ弁は注入室のすぐ内側に配置される。泡状物質は弁から半径方向外側に押し出され、その結果、泡状物質の前部は注入室の長手方向に沿って均一に移動して均等に満たしていき、注入室が充填されるにつれ空気を移動させる。注入室が一旦充填されると、泡状物質は、プランジャー前面の開口部を通り、プランジャー内の管内を通過する。この実施形態では、管の中央容積は、より大きな容量の泡状物質(例えば、1〜2ml)を収容するように大きくされる。廃棄物室は外気に通じているので、泡状物質によって移動させられた空気は排出され、廃液室は完全に泡状物質で満たされる。廃液室はまた、使用者が、廃液室が満杯になった時を確かめることができるように窓を備える。この時点で発泡源を停止及び/又は除去し得る。しかし、発泡源が直ちに停止されない場合であっても、泡状物質がシリンジから漏れ出ることを防ぐ一方向弁に接触するまで管の残りの容積内に(プランジャーの後端部に向かって)廃液室がオーバーフローしてもよい。廃液室が満たされたことが確認できると、直ちに、発泡源を除去してもよく、シリンジの内容物が注入される。
【0017】
別の特定の実施形態では、廃液室は、上述したのと同じ構成(通気孔、窓など)を有するが、シリンジの外部に設けられ、ノズルを介してシリンジに取り外し可能に接続される。この実施形態では、プランジャーの後端部を通してシリンジを泡状物質で充填して、空気を廃液室を通して移動させ、廃液室が泡状物質で満たされた後に注入室を充填する。シリンジプランジャーの後端部の開口部は、加圧缶のバルブステムのような発泡源に直接取り付けることができる寸法であり、又、発泡源に適した管類を介して、発泡源に取り付けることができる寸法である。泡状物質がプランジャーの後面を通って入ると、泡状物質は一方向弁を通過してプランジャー内の管を充填する。泡状物質が管から注入室に移動し続けると、泡状物質は流れ遮断器と接触し、流れが変わって注入室の均一な充填が確実になる。本実施形態では、流れ遮断器は、プランジャーの前面の開口部に取り付けられており、その結果、泡状物質の全てが流れ遮断器を通るようになる。流れ遮断器は、バッフルプレート状、ダックビル弁状又はアンブレラ弁状であってもよい。流れ遮断器は、プランジャーの前面の開口部に挿入されるのに適した寸法のアンブレラ弁であって、全ての泡状物質が弁を通って移動するよう確実にすることが望ましい。プランジャーの前面は、便宜上、開口部から半径方向外側に向かうテーパー端部を伴って形成され、さらに、流れ遮断器から注入室へ泡状物質の流れが均一になるように支える。次いで、泡状物質が注入室に充填される。注入室が充填されている最中に、流路から空気を移動させるのに十分粘着した泡状物質の前部(すなわちフォームプラグ)が形成される。注入室が満たされると、空気は注入室から移動し、ノズルを通ってベントされる廃液室に移動する。次いで、廃液室が満杯になるまで泡状物質の流れは続き、廃液室が泡状物質で充填されていることが廃液室内の透明な窓によって観察される。この時点で、泡状物質の流れを止めてシリンジから取り出すことができる。その後、廃液室をシリンジノズルから取り外して廃棄するだけで、シリンジの内容物を注入することができる。
【0018】
本実施形態では、使用時に、第1室が泡状物質で満たされ次に第2室に入るように、外部廃液室は開口部を介して繋がる2つの室を含むことが好ましい。第1室と第2室のどちらか一方又は両方でベントが出来るが、通常、この型の外部廃液室では第2室でベントされる。各室の相対寸法及び相対形状は、各室に入れる総容量を制御するために変更し得る。例えば、ほとんどの用途において、廃液室内において保持されるべき低品質の泡状物質は、1〜2mlほどである。外部体積がより大きい廃液室が取り扱い上便利であり(着脱が容易)、内部体積は、低品質の泡状物質の必要量が入るのに十分な大きさがあればよい。この方法で、高品質の泡状物質の浪費が最小限になる。
【0019】
上記の廃液室は、本発明の第2の態様を形成する。
【0020】
第3の態様では、本発明は、上記のシリンジと共に発泡源を備える、医療注射用泡状物質を投与するキットを提供する。発泡源は、液体硬化剤及び加圧状態の気体を含む加圧缶であることが好ましい。シリンジは、圧力弁を起動して充填され得るとき、加圧缶に直接接続(例えば、ルアー接続)されるように設計されている。通常、弁を押し下げて泡状物質の流れを開始させるためにシリンジが加圧缶に取付けられると、シリンジのフランジを押し下げることによって実行される。
【0021】
別の態様では、本発明は、シリンジを発泡源に接続することと、泡状物質の連続流を発泡源からシリンジに分配することと、を含む泡状物質を分配する方法において、泡状物質の流れが空気を廃液室から排出し、廃液室を泡状物質で充填又は実質的に充填し、廃液室が充填された後に注入室を充填する、泡状物質を分配する方法を提供する。
【0022】
本発明は、以下の図面を参照した実施例によって説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ベント式廃液室がシリンジプランジャーの内部にある、本発明の実施形態を示す概略断面図である。
図2】本発明による、シリンジのノズルに着脱可能に接続された外部廃液室を備える別の実施形態を示す概略断面図である。
図3図2に示された実施形態の代替案を示す概略断面図である。
図4】外部廃液室の代替構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1を参照すると、シリンジ1は、従来のルアー型ノズル4が位置する前端壁3と後ろ側に開口部を有する従来の円筒形のバレル2を備える。フランジ5は、従来通り、後端開口部の周囲にあり、フィンガーグリップを備える。プランジャーの後端開口部から延在する穴部は、管状のプランジャー6を受容する。プランジャー6は、バレル内に挿入されると、シールを形成してシリンジの用量に相当する注入室7を作る。本実施形態では、シリンジは示された「プリクラック」位置に、すなわち、シリンジから排出できる最大容量に相当する所定の位置にプランジャーを引いて、供給される。
【0025】
バッフルプレート状の流れ遮断器16はノズル4の近傍に位置し、シリンジバレルの前面3に複数のレッグ又はステム17によって取り付けられる。バッフルプレートは、適切なプラスチック材又は金属材料からなる平らな円盤として形成される。図1には示されていないが、バッフルプレートは、ノズル4内に直接収納できるダックビル弁又はアンブレラ弁と代替し得る。弁はノズルにスナップ嵌めするように設計できる等、製造上の複雑さを低減する上で有利となり得る。
【0026】
プランジャー6は管状に設計されたプラスチック成型品であり、前端部8、及びフィンガーグリップを備えるフランジ9を含む後端部を有する。プランジャーの前端部は、その中心に向かって開口部10を有する。開口部10は、プランジャーの前端部の開口部10とプランジャーの後端部のもう1つの開口部12との間に延在する管11の開口部である。管は適切な断面直径を有し、シリンジが充填されると泡状物質が管を通って流れることができる。弁13がプランジャーの後端部に向かって管内に収納され、弁は、通常、泡状物質がプランジャーの後端部から抜け出ることを防ぐ、ダックビル弁又はアンブレラ弁である。代替として、弁13は濡れ性フィルター品であってもよく、濡れ性フィルターは空気を通すが、泡状物質と接して濡れると塞がれる。
【0027】
管11の中央部分は断面の直径が大きくて内部廃液室14を作り、そこにおいて、選択的に1つ以上の横通気孔15を通してベントされる。
【0028】
使用の際、シリンジは発泡源(不図示)に接続され、発泡源は通常、国際公開第2000/72821号公報及び国際公開第2002/41872号公報に記載された型の加圧缶である。シリンジは、ノズルを通して直接接続し得るし、泡状物質を発泡源から運ぶチューブにノズルを挿入して接続し得る。泡状物質は、図1の矢印に示されているようにシリンジ内に流入する。すなわち、泡状物質はシリンジのノズル4に入り、ノズルを離れると、泡状物質の流路は直ちにバッフル16によって変わり、注入室7に入る。当初は注入室の外側周辺がより早く充填されるように、バッフルによって、泡状物質はシリンジの管状側壁に向かって移動する。しかし、泡の流れが、バッフル上面の周りを非常に速く動き、正味の効果は、均一な泡状物質の前部(破線の矢印によって示される)が生成されることであり、注入室を通って上昇する一様な「柱」状の泡状物質が観察される。泡状物質の前部は、空気を、注入室から押し出して、管及び廃液室を通過させ、通気孔15を通してベントさせる、ピストンのように作用する(注意:通気孔は、廃液室とプランジャーの外壁との間の任意の経路、例えば後端部を通り得る。)。
【0029】
注入室が泡状物質で満たされ(空気は放出されている)ると、泡状物質はプランジャー10の前面の開口部を通過して移動し続け、管11内に入り、さらに進んで廃液室14内に入る。この段階における流れの形は制御が少ないが、廃液室が満杯になるまで流入は続く。これは、注入室が満杯になったことが確認された後、泡状物質が数秒間流れ続けることを可能にするだけで、判断できるが、プランジャー、つまり廃液室が透明な材料で形成されて廃液室が満杯になった時がわかれば、より便利である。別の方法として、プランジャーは不透明なプラスチック材で形成され、廃液室は、泡状物質で覆われたら不透明になる小さな透明の窓を含み得る。窓の配置は図1には示されていないが、図2及び図3に示されているような配置が、廃液室後端部の近くの不透明なプランジャー窓を作ることによって、図1のシリンジに容易に適用できることが理解できよう。
【0030】
廃液室が満杯になったことが確認されたら、発泡源は停止及び/又は取り外してもよい。過剰な量(廃液室の容積より大きい)の泡状物質が管の上部を満たしても、弁13によってシリンジの後端から抜け出ることを防ぐ。発泡源が取り除かれると、シリンジは従来の方法で使える状態になる。すなわち、針又はカニューレがノズルに取付けられ、プランジャー6が押し下げられて注入室7の内容物をノズルを通して患者に放出する。プランジャーを押し下げるだけで所望量(例えば、1ml)を投与できるように、シリンジは目盛りが付けられる。残りの用量は、次の注射に使っても捨ててもよい。プランジャーがバレル内で完全に押し下げられた場合又は時には、プランジャー8の前面がバッフル16に接触するので、全ての泡状物質が注入室から放出されるわけではないことは明らかである。
【0031】
プランジャー前面及びバッフルの相対的な形状及び寸法は、図1にのみ描かれ、シリンジ内で保持される泡状物質の用量を最小にするために、他の形状は発明の範囲内に属するものと考えられる。例えば、前面8は、泡状物質の注入室から管(及び注入室)への流れをよくするために、半径方向外側に延在する(円錐台形状)ように示されているが、同様に、プランジャーが完全に押し下げられた時に前面がバッフル16の上面に接触するように、前面を均一な平面にすることもできる。流れ遮断器及びプランジャーの前面の相対的な形状と注入室内に保持される泡状物質の対応する容量とがどうであれ、シリンジは従来技術通りに目盛りを付けて、シリンジからの実注入量が確実にわかるようにしてもよいことが理解できよう。
【0032】
プランジャーがバレル内で完全に押し下げられると、廃液室14内及び管11内で保持される泡状物質がある。管の相対的寸法(及び泡状物質の表面張力)は、注入中に泡状物質が管と廃液室中で保持されるものである。
【0033】
泡状物質の投与が終わると、シリンジは所定の医療手続に従って廃棄され得る。
【0034】
図2は、「後ろから充填する」型の本発明の実施形態を示す。シリンジ21は、後端フランジ23を有するバレル22と、前面24と、従来のノズル25とを備え、それらは全て図1の対応する部分と同様である。
【0035】
本実施形態では、シリンジプランジャー26は管状のプラスチック成型品であり、バレル内に挿入されると、従来の方法でシールを形成する。必要ではないが、通常、注入室28が、通常、1回の注入で投与される泡状物質の最大用量に相当する所定の用量となるように、シリンジは、「プリクラック」の状態で提供される。図1に示された実施形態と同様に、プランジャー27は、プランジャー前面の開口部29と後ろ側の開口部30との間のプランジャーの長さ分を貫通する、管27を有する。プランジャー前面の開口部29は、開口部に挿入されるアンブレラ弁31状の流れ遮断器を有し、泡状物質が開口部を通過すると、流れ遮断器によって、泡状物質の流れが開口部から半径方向外側に向かう。プランジャー後端の開口部30のごく近くに又は隣接して、選択的な一方向弁32が位置し、一方向弁により、泡状物質の管を通過して後ろから前へ流れ及び充填中と次の投与中の逆流防止が、可能となる。
【0036】
外部廃液室33が、ルアーロックの様な従来の方法でシリンジのノズルに接続される。廃液室33は、ノズルに接続された時にシールをする構成で取り外し可能な開口部を備える。廃液室はプラスチック成型品であり、収容可能な廃棄泡状物質の最大用量に相当する内部容積を有し、通常それは1mlと5mlの間である。内部容積は、下室35と上室36との2室に分けられ、2室は開口部37を介して互いに流体連結される。廃液室は、さらに1つ以上の通気孔38を有し、本システムからの空気のベント/除去を可能にする。通気孔は側壁にあるところが示されているが、廃液室内のどこにあってもよい。2室の配置は本質的ではなく、図1に示された寸法と同様に1室の廃液室であっても十分であり得る。しかし、図2に示された2室の配置は、シリンジが加圧された発泡源から充填されるときに均圧化を助け、廃液室の充填を減速させるため有利である。2室の配置が等加圧になることを助けるからである。発泡源は加圧源から供給されるので、圧力が等しくならなければ、廃液室が取り除かれた時に泡状物質がシリンジのノズルから噴出することがある。使用者が、廃液室が満たされた時を容易に判断できるような窓を提供するために、廃液室の上壁39は、透明な材料で形成されている。もちろん、窓の代替案又は代替配置は可能であり、例えば、廃液室の側壁の一部を透明にすることができ、又、廃液室全体を透明な材料で形成することもできる。
【0037】
シリンジは後部から、すなわち、プランジャーの後端にある開口部30を通って充填される。プランジャーは後端部に(長く)広がったフランジ40を有し、国際公開第2000/72821号公報に記載された型の加圧缶装置41として示された発泡源にシリンジを接続する最中の操作を容易にする。開口部30の寸法は、加圧缶41上のバルブステム42への雌/雄接続を可能にするように、選択される。
【0038】
使用の際は、廃液室33がノズル25に接続されると共に、シリンジ21が加圧缶41上のバルブステム42に接続される。シリンジとバルブステムは、広がったフランジ40を押すことによって押し下げられ、弁を起動して泡状物質の流れを開始させる。泡状物質は、管27を通ってアンブレラ弁31に達するまでシリンジ内に流入し、そこで、半径方向外側に向けられ注入室の均一な充填を確実にする(流れの制御及び空気の除去は図1の実施形態と同様の方法である)。
【0039】
注入室が充填されると、泡状物質がシリンジのノズル25を通って流れ出し、廃液室を充填し始める。透明な窓39が、泡状物質によって覆われつつあることにより、不透明になると、使用者は大きなフランジ40にかかる圧力を除いて弁42を開放してもよい。
【0040】
一旦、シリンジが満たされると、シリンジを缶41から取り外すことができ、廃液室33を取り除いて廃棄でき、シリンジとその中身を患者に投与する状態にできる。必要に応じて追加の弁(不図示)を廃液室の開口部34に挿入して、廃液室がシリンジに接続されなくなった後に廃液室からの廃棄泡状物質が全く漏れないことを確実にし得る。
【0041】
図3は、上記の実施例(図2)の代替案を示す。図3aは、ルアーロック型ノズル303及び後部フランジ304を有する、従来の目盛り付きバレル302を備える後部充填シリンジ301を示す。後部充填プランジャー305は、一部がバレル302内に挿入されて注入室307を画成し、広がったフランジ306を後端部に有し、シリンジの後端部が発泡源(不図示)に接続されるのを助ける。
【0042】
外部廃液室308は、ルアー接続部309によって、シリンジのノズル303との取り外し可能な密封接続を確実にする構成となっている。廃液室は、管状壁310及び上壁311を有し、2室の廃棄容量を収容する(図3bにより詳しく示されている)。上壁311は通気孔312を備え、使用の際に空気が抜けだすことができる。廃液室は、側壁310に位置する透明な窓313を有し、以下でより詳しく説明するように、窓313は、廃液室が泡状物質で満たされた時の視覚的指標を提供するように配置される。
【0043】
図3bは、廃液室308の拡大図である。廃液室は、互いにスナップ嵌めされる3つの部分からなる。外側ハウジング314は、窓313と分割コンポーネント315と第3の内側コンポーネントとを備える。分割コンポーネント315は、外部廃液室の内部を別個の2つではあるが接続されている廃液室に分ける。第3の内側コンポーネントには、泡状物質が通過して窓313すぐ後ろの空間充填する通路が設けられる。廃液室が充填される過程は、図2で記載されたものと同じであるが、以下でより詳しく説明するように、流路は異なる。
【0044】
図3cは、プランジャー305の拡大図である。プランジャー305は、発泡源(通常は加圧缶)に接続可能とするコネクタ317と、バルブハウジング318とを備え、バルブハウジング318は、図2で示されたようにプランジャー後端からの泡状物質の流れを可能とするように配置されたアンブレラ弁319を収納する。コネクタ317とバルブハウジング318と弁319は、全てプランジャーの後部320に挿入されて、プランジャー322の本体内に収納された狭い管321を通過して延びる泡状物質の通路を作る。プランジャーの前面にはより容積の大きい開口部があり、そこには、第2のアンブレラ弁324が結合するハウジング325と共に挿入される。
【0045】
図3dは、図3bの廃液室をA−A線に沿って切断した断面図である。使用の際は、泡状物質は、廃液室に開口部309を経由して入り、そこで、分割挿入器315によって作られた下室326を充填し、開口部327を通過して分割挿入器315と窓313との間の隙間を通って上昇する。隙間が満たされると、窓は泡状物質で不透明になり、十分な泡状物質が廃液室内に収集されたことを使用者に示す。そこで、追加の泡状物質が上室328に流入すると、孔312を通ってベントされ、空気が抜け出ることを可能にする。上室によって、窓が泡状物質で満たされていることを観察することと発泡源からの泡状物質の流れが実際に除去されるか停止することとの差による当然のタイムラグから生じる、追加の泡状物質の収集が可能になる。
【0046】
図4は、本発明の外部廃液室の代替構造を示す。その代替構造は、図3dのものと同様の原理で動作するが、廃液室の総充填容量を減らす構造である。とりわけ小容量の用途では(例えば、クモ状静脈及び網状静脈の治療)、必要以上に泡状物質が無駄にならないことが重要である。本実施形態には、十分大きな外部体積を有するので容易な着脱を可能にするという利点があり、内部体積が小さいので泡状物質の無駄を減らすという利点もある。図4は、通常円筒状の外壁と、発泡源に密着可能に取り付けられる流体コネクタ402を有する底壁と、廃液室が泡状物質で満杯であることの視覚的表示を提供するために透明である上壁403と、を有する外部廃液室401を示す。泡状物質は、開口部402を通って廃液室に入り、内側通路404を移動する。通路の上端部の開口部405によって、泡状物質が内側通路から上室406へ移動できる。上室406は上側透明壁403を備え、上側透明壁は上室が泡状物質で満たされると不透明になる。この視覚表示により、使用者は泡状物質の流れを止めることができる。上室は、さらに開口部407を備え、余分な泡状物質が開口部407を通って廃液貯蔵室408に流入し、上室が充填されたことと、使用者が発泡源からの泡状物質の流れを停止又は切断することとの間のタイムラグ中に、さらなる泡状物質の流入を可能とする。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図4