(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記片側回折素子が、前記ガイド光の前記一部を、片側マルチビューディスプレイのそれぞれ異なるビュー方向に対応する前記片側方向に異なる主角度方向を有する複数の指向性光ビームとして外へ散乱させるように構成され、前記片側回折素子のサイズが、前記片側マルチビューディスプレイのマルチビューピクセル内のピクセルのサイズに匹敵する、請求項1または2に記載の片側バックライト。
前記片側回折素子が、前記ライトガイドの第1の表面および第2の表面のうちの1つに配置され、前記片側回折素子が、前記片側方向に前記第1の表面を介して前記ガイド光の前記一部を外へ散乱させるように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の片側バックライト。
前記ライトガイドの入力に光学的に結合された光源をさらに備え、前記光源が、前記ライトガイドに前記光を供給するように構成され、前記ガイド光が、所定のコリメーション係数にしたがってコリメートされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の片側バックライト。
前記片側回折素子アレイの片側回折素子が、マルチビューディスプレイの各ビュー方向に対応する前記片側方向に異なる主角度方向を有する複数の指向性光ビームとして前記ガイド光の前記一部を外へ散乱させる片側マルチビーム素子として構成され、前記表示画像がマルチビュー画像である、請求項9に記載のディスプレイ。
前記ライトガイドに前記光を供給するように構成された光源をさらに備え、前記ガイド光が、前記ライトガイド内の前記ガイド光の所定の角度広がりを提供するコリメーション係数にしたがってコリメートされる、請求項11から13のいずれか一項に記載の片側マルチビューディスプレイ。
前記片側回折素子のアレイの前記片側回折素子が、前記片側方向に異なる主角度方向を有する複数の指向性光ビームを供給し、前記異なる主角度方向が、マルチビューディスプレイの各ビュー方向に対応し、前記片側回折素子のサイズが、前記マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルのピクセルのサイズに匹敵する、請求項16に記載の片側バックライト動作の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
特定の例および実施形態は、上記参照した図に示された特徴に加えて、およびその代わりの1つである他の特徴を有する。これらの特徴および他の特徴については、上記参照した図を参照して以下に詳細に説明される。
【0008】
本明細書に記載の原理にかかる例および実施形態は、片側バックライト、ならびに片側バックライトを使用する片側マルチビューディスプレイおよびデュアルモードディスプレイを提供する。特に、本明細書に記載の原理と一致する実施形態は、傾斜回折格子を含む片側回折素子を使用する片側バックライトを提供する。片側回折素子は、片側方向を有する指向性光ビームとして片側バックライトから光を外へ散乱させる(scatter out)ように構成される。すなわち、様々な実施形態によれば、片側回折素子の傾斜回折格子は、バックライトの片側のみから光を外へ優先的に誘導または散乱させる。いくつかの実施形態では、片側回折素子は、片側または「一方側」方向に異なる主角度方向(principal angular directions)を有する複数の指向性光ビームとして光を外へ散乱させるように構成された片側マルチビーム素子として機能することができる。複数の指向性光ビームは、例えば、多側マルチビューディスプレイの様々なビュー方向に対応する方向を有することができる。
【0009】
本明細書では、「2次元ディスプレイ」または「2Dディスプレイ」は、画像が視認される方向にかかわらず(すなわち、2Dディスプレイの所定の視野角または範囲内で)略同じ画像のビューを提供するように構成されるディスプレイとして定義される。スマートフォンやコンピュータモニタに見られる従来の液晶ディスプレイ(LCD)は、2Dディスプレイの例である。本明細書とは対照的に、「マルチビューディスプレイ」は、異なるビュー方向でまたは異なるビュー方向からマルチビュー画像の異なるビューを提供するように構成された電子ディスプレイまたはディスプレイシステムとして定義される。特に、異なるビューは、マルチビュー画像のシーンまたはオブジェクトの異なる透視ビューを表すことができる。本明細書に記載の片側バックライトおよび片側マルチビューディスプレイの使用は、これらに限定されるものではないが、携帯電話(例えば、スマートフォン)、時計、タブレットコンピュータ、モバイルコンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ)、パーソナルコンピュータおよびコンピュータモニタ、自動車ディスプレイコンソール、カメラディスプレイ、および他の様々なモバイル、ならびに実質的に非モバイルのディスプレイアプリケーションおよびデバイスを含む。
【0010】
図1Aは、本明細書に記載の原理と一致する実施形態にかかる、例におけるマルチビューディスプレイ10の斜視図を示している。
図1Aに示すように、マルチビューディスプレイ10は、視認されるべきマルチビュー画像を表示するスクリーン12を備える。スクリーン12は、電話(例えば、携帯電話、スマートフォンなど)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータのコンピュータモニタ、カメラディスプレイ、または実質的に任意の他のデバイスの電子ディスプレイの表示スクリーンとすることができる。
【0011】
マルチビューディスプレイ10は、スクリーン12に対して異なるビュー方向16においてマルチビュー画像の異なるビュー14を提供する。ビュー方向16は、スクリーン12から様々な異なる主角度方向に延びる矢印として示されており、異なるビュー14は、矢印の終端に陰影付き多角形ボックスとして示されており(すなわち、ビュー方向16を描いている)、4つのビュー14および4つのビュー方向16のみが示されており、これらは全て例示であって限定ではない。
図1Aではスクリーンの上方に異なるビュー14が示されているが、マルチビュー画像がマルチビューディスプレイ10に表示されると、ビュー14は、実際には、スクリーン12上またはスクリーン12の近くに現れることに留意されたい。スクリーン12の上方にビュー14を描くことは、説明を簡単にするためだけであり、特定のビュー14に対応するビュー方向16のそれぞれからマルチビューディスプレイ10を見ることを表すことを意図している。2Dディスプレイは、2Dディスプレイが、マルチビューディスプレイ10によって提供されるマルチビュー画像の異なるビュー14とは対照的に、表示画像の単一ビュー(例えば、ビュー14と同様の1つのビュー)を提供するように一般に構成されることを除いて、マルチビューディスプレイ10と略同様とすることができる。
【0012】
マルチビューディスプレイのビュー方向に対応する方向を有するビュー方向または同等の光ビームは、一般に、本明細書の定義により、角度成分{θ,φ}によって与えられる主角度方向を有する。本明細書では、角度成分θは、光ビームの「仰角成分」または「仰角」と呼ばれる。角度成分φは、光ビームの「方位角成分」または「方位角」と呼ばれる。定義により、仰角θは、垂直面(例えば、マルチビューディスプレイスクリーンの平面に対して垂直)の角度であるとともに、方位角φは、水平面(例えば、マルチビューディスプレイスクリーンの平面に平行)の角度である。
【0013】
図1Bは、本明細書に記載の原理と一致する実施形態にかかる、例におけるマルチビューディスプレイのビュー方向(例えば、
図1Aのビュー方向16)に対応する特定の主角度方向を有する光ビーム20の角度成分{θ,φ}の図形表現を示している。さらに、光ビーム20は、本明細書の定義により、特定の点から放射されるかまたは発散する。すなわち、定義により、光ビーム20は、マルチビューディスプレイ内の特定の原点に関連付けられた中心光線を有する。
図1Bはまた、光ビーム(またはビュー方向)の原点Oも示している。
【0014】
さらに、本明細書では、「マルチビュー画像」および「マルチビューディスプレイ」という用語で使用される「マルチビュー」という用語は、異なる視点を表すかまたは複数のビューのビュー間の角度視差を含む複数のビューとして定義される。さらに、本明細書では、「マルチビュー」という用語は、ここでの定義により、3つ以上の異なるビュー(すなわち、最低3つのビュー、一般的に4つ以上のビュー)を明示的に含む。したがって、本明細書で使用される「マルチビューディスプレイ」は、シーンまたは画像を表すために2つの異なるビューのみを含む立体ディスプレイとは明確に区別される。しかしながら、マルチビュー画像およびマルチビューディスプレイは、3つ以上のビューを含むことができるが、本明細書における定義により、マルチビュー画像は、マルチビューのうち2つのみを選択することによって立体画像のペアとして(例えば、マルチビューディスプレイにおいて)一度に(例えば、1つの眼あたり1つのビュー)見ることができることに留意されたい。
【0015】
「マルチビューピクセル」は、本明細書では、マルチビューディスプレイの複数の異なるビューの各ビュー内の「ビュー」ピクセルを表すピクセルのセットとして定義される。特に、マルチビューピクセルは、マルチビュー画像の異なるビューのそれぞれのビューピクセルに対応するまたはビューピクセルを表す個々のピクセルを有することができる。さらに、マルチビューピクセルのピクセルは、本明細書の定義により、各ピクセルが異なるビューの対応するビューの所定のビュー方向に関連付けられるという点で、いわゆる「方向性ピクセル」である。さらに、様々な例および実施形態によれば、マルチビューピクセルのピクセルによって表される異なるビューピクセルは、異なるビューのそれぞれにおいて同等または少なくとも略同様の位置または座標を有することができる。例えば、第1のマルチビューピクセルは、マルチビュー画像の異なるビューのそれぞれにおける{x
1,y
1}に位置するビューピクセルに対応する個々のピクセルを有することができるとともに、第2のマルチビューピクセルは、異なるビューのそれぞれにおける{x
2,y
2}に位置するビューピクセルに対応する個々のピクセルを有することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、マルチビューピクセル内のピクセルの数は、マルチビューディスプレイの異なるビューの数に等しくすることができる。例えば、マルチビューピクセルは、64個の異なるビューを有するマルチビューディスプレイに関連付けられた64(64)個のピクセルを提供することができる。他の例では、マルチビューディスプレイは、8×4のビューのアレイ(すなわち、32ビュー)を提供することができ、マルチビューピクセルは、32ピクセル(すなわち、各ビューに1つ)を含むことができる。さらに、それぞれの異なるピクセルは、例えば、64個の異なるビューに対応するビュー方向の異なる1つに対応する関連する方向(例えば、光ビームの主角度方向)を有することができる。さらに、いくつかの実施形態によれば、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルの数は、マルチビューディスプレイビューの「ビュー」ピクセル(すなわち、選択されたビューを構成するピクセル)の数と略等しくてもよい。例えば、ビューが640×480ビューピクセル(すなわち、640×480ビューの解像度)を含む場合、マルチビューディスプレイは、3十万7千2百(307,200)個のマルチビューピクセルを有することができる。他の例では、ビューが100×100ピクセルを含む場合、マルチビューディスプレイは、合計で1万(すなわち、100×100=10,000)個のマルチビューピクセルを含むことができる。
【0017】
本明細書では、「ライトガイド」は、全内部反射を使用して構造内の光を導く構造として定義される。特に、ライトガイドは、ライトガイドの動作波長において略透明なコアを含むことができる。様々な例において、「ライトガイド」という用語は、一般に、全内部反射を使用して、ライトガイドの誘電体材料とそのライトガイドを囲む材料または媒体との間の界面において光を導く誘電体光導波路を指す。定義により、全内部反射の条件は、ライトガイドの屈折率が、ライトガイド材料の表面に隣接する周囲の媒体の屈折率よりも大きいということである。いくつかの実施形態では、ライトガイドは、前述の屈折率差に加えてまたはその代わりにコーティングを含み、全内部反射をさらに促進してもよい。コーティングは、例えば、反射コーティングとすることができる。ライトガイドは、これらに限定されるものではないが、プレートまたはスラブガイドおよびストリップガイドの一方または両方を含むいくつかのライトガイドのいずれかとすることができる。
【0018】
さらに本明細書では、「プレートライトガイド」のようにライトガイドに適用される場合、「プレート」という用語は、「スラブ」ガイドと呼ばれることもある、区分的または区別可能に平面層またはシートとして定義される。特に、プレートライトガイドは、ライトガイドの上面および下面(すなわち、反対側の面)によって境界を定められた略直交する2つの方向に光を導くように構成されたライトガイドとして定義される。さらに、本明細書の定義により、上面および下面は、両方とも互いに分離され、少なくとも区別可能な意味で互いに略平行であってもよい。すなわち、プレートライトガイドのいかなる異なる小さなセクション内でも、上面および下面は、略平行であるまたは同一平面上にある。
【0019】
いくつかの実施形態では、プレートライトガイドは、略平坦(すなわち、平面に限定)とすることができ、したがって、プレートライトガイドは、平面ライトガイドである。他の実施形態では、プレートライトガイドは、1つまたは2つの直交する次元で湾曲していてもよい。例えば、プレートライトガイドは、円柱状のプレートライトガイドを形成するために1次元で湾曲していてもよい。しかしながら、いかなる曲率も、十分に大きい曲率半径を有し、光を導くためにプレートライトガイド内で全内部反射が維持されることを保証する。
【0020】
本明細書では、「角度保存散乱機能部」または同等に「角度保存散乱体」は、機能部または散乱体に入射する光の角度広がりを散乱光において実質的に保存する方法で光を散乱するように構成された任意の機能部または散乱体である。特に、定義により、角度保存散乱機能部によって散乱される光の角度広がりσ
sは、入射光の角度広がりσの関数である(すなわち、σ
s=f(σ))。いくつかの実施形態では、散乱光の角度広がりσ
sは、入射光の角度広がりまたはコリメーション係数σの一次関数である(例えば、σ
s=a・σ、aは整数)。すなわち、角度保存散乱機能部によって散乱される光の角度広がりσ
sは、入射光の角度広がりまたはコリメーション係数σに略比例することができる。例えば、散乱光の角度広がりσ
sは、入射光の角度広がりσに略等しくてもよい(例えば、σ
s≒σ)。均一な回折格子(すなわち、略均一または一定の回折機能間隔または格子ピッチを有する回折格子)は、角度保存散乱機能部の例である。対照的に、ランバート散乱体またはランバート反射体、ならびに一般的な拡散体(例えば、ランバート散乱を有するかまたは近似する)は、本明細書の定義により、角度保存散乱体ではない。
【0021】
本明細書では、「偏光保存散乱機能部」または同等に「偏光保存散乱体」は、機能部または散乱体への入射光の偏光または少なくともある程度の偏光を散乱光に実質的に保存するように光を散乱するように構成された任意の機能部または散乱体である。したがって、「偏光保存散乱機能部」は、機能部または散乱体に入射する光の偏光度が散乱光の偏光度と略等しい任意の機能部または散乱体である。さらに、定義により、「偏光保存散乱」は、散乱される光の所定の偏光を保存または実質的に保存する散乱(例えば、ガイド光の)である。散乱される光は、例えば、偏光光源によって提供される偏光とすることができる。
【0022】
本明細書では、「片側バックライト」、「片側回折散乱素子」、および「片側マルチビーム素子」における「片側」という用語は、「一方側」または「優先的に一方向」が第2の側に対応する他の方向とは反対側の第1の側に対応することを意味すると定義される。特に、「片側バックライト」は、第1の側の反対側の第2の側ではなく、第1の側から光を放射するバックライトとして定義される。例えば、片側バックライトは、第1(例えば、正)の半空間に光を放射することができるが、対応する第2(例えば、負)の半空間には光を放射しない。第1の半空間は、片側バックライトの上方にあってもよく、第2の半空間は、片側バックライトの下方にあってもよい。そのため、例えば、片側バックライトは、片側バックライトよりも上方の領域にまたは方向に光を放射することができ、片側バックライトよりも下方の他の領域または他の方向に光をほとんどまたは全く放射しない。同様に、限定されるものではないないが、片側回折散乱素子または片側マルチビーム素子などの「片側散乱体」は、本明細書の定義により、第1の表面の反対側の第2の表面ではなく第1の表面に向かっておよび第1の表面から光を散乱させるように構成される。
【0023】
本明細書では、「回折格子」は、回折格子に入射する光の回折を提供するように配置された複数の機能部(すなわち、回折機能部)として広く定義される。いくつかの例では、複数の機能部は、周期的にまたは準周期的に配置されてもよい。他の例では、回折格子は、複数の回折格子を含む混合周期回折格子であってもよく、複数の回折格子のそれぞれは、機能部の異なる周期的配置を有してもよい。さらに、回折格子は、1次元(1D)アレイに配置された複数の機能部(例えば、材料表面の複数の溝または隆起)を含むことができる。あるいは、回折格子は、機能部の2次元(2D)アレイ、または2次元で定義される機能部のアレイを備えてもよい。回折格子は、例えば、材料表面上のバンプまたは孔の2Dアレイであってもよい。いくつかの例では、回折格子は、第1の方向または寸法で略周期的であり、回折格子を横切るまたは回折格子に沿った他の方向で略非周期的(例えば、一定、ランダムなど)であってもよい。
【0024】
したがって、本明細書の定義により、「回折格子」は、回折格子に入射する光の回折を提供する構造である。光がライトガイドから回折格子に入射する場合、提供された回折または回折散乱は、「回折結合」をもたらすことがあり、したがって、回折格子が回折によってライトガイドから光を外へ結合するという意味で「回折結合」と呼ばれることがある。回折格子はまた、回折により(すなわち、回折角で)光の角度を転換するまたは変更する。特に、回折の結果として、回折格子を出る光は、一般に、回折格子に入射する光(すなわち、入射光)の伝播方向とは異なる伝播方向を有する。回折による光の伝播方向の変化は、本明細書では「回折方向転換」と呼ばれる。したがって、回折格子は、回折格子に入射する光を回折的に転換する回折機能を含む構造であり、光がライトガイドから入射する場合、回折格子はまた、ライトガイドからの光を回折的に外へ結合する(diffractively couple out)ことができると理解することができる。
【0025】
さらに、本明細書の定義により、回折格子の機能部は、「回折機能部」と呼ばれ、材料表面(すなわち、2つの材料間の境界)の1つまたはそれ以上とすることができる。表面は、例えば、ライトガイドの表面とすることができる。回折機能部は、これらに限定されるものではないが、表面内または表面上の溝、隆起、孔およびバンプのうちの1つまたはそれ以上を含む、光を回折する様々な構造のいずれかを含んでもよい。例えば、回折格子は、材料表面に複数の略平行な溝を含んでもよい。他の例では、回折格子は、材料表面から立ち上がる複数の平行な隆起を含んでもよい。回折機能部(例えば、溝、隆起、孔、バンプなど)は、これらに限定されるものではないが、正弦波プロファイル、長方形プロファイル(例えば、バイナリ回折格子)、三角形プロファイルおよび鋸歯状プロファイル(例えば、ブレーズド格子)のうちの1つまたはそれ以上を含む回折を提供する様々な断面形状またはプロファイルのいずれかを有してもよい。
【0026】
本明細書に記載の様々な例によれば、回折格子(例えば、以下で説明する回折素子の回折格子)が使用され、ライトガイド(例えば、プレートライトガイド)からの光を光ビームとして回折的に外へ散乱または結合することができる。特に、局所周期回折格子の回折角θ
mまたはそれによって提供される回折角θ
mは、以下のように式(1)によって与えられる:
【数1】
ここで、λは光の波長であり、mは回折次数であり、nはライトガイドの屈折率であり、dは回折格子の機能部間の距離または間隔であり、θ
iは回折格子への光の入射角である。簡単にするために、式(1)は、回折格子がライトガイドの表面に隣接し且つライトガイドの外側の材料の屈折率が1に等しい(すなわち、n
out=1)と仮定している。一般に、回折次数mは、整数(すなわち、m=±1、±2、・・・)によって与えられる。回折格子によって生成される光ビームの回折角θ
mは、式(1)によって与えられることができる。回折次数mが1に等しい(すなわち、m=1)場合、1次回折、より具体的には1次回折角θ
mが提供される。
【0027】
図2Aは、本明細書に記載の原理に一致する実施形態にかかる、例における回折格子30の断面図を示している。例えば、回折格子30は、ライトガイド40の表面に配置されてもよい。さらに、
図2Aは、入射角θ
iで回折格子30に入射する光ビーム50を示している。入射光ビーム50は、ライトガイド40内のガイド光のビーム(すなわち、ガイド光ビーム)であってもよい。また、
図2Aには、入射光ビーム50の回折の結果として回折格子30によって回折的に生成されて外へ結合される指向性光ビーム60が示されている。指向性光ビーム60は、式(1)によって与えられるような回折角θ
m(または本明細書では「主角度方向」)を有する。回折角θ
mは、回折格子30の回折次数「m」、例えば、回折次数m=1(すなわち、第1の回折次数)に対応してもよい。
【0028】
本明細書では、定義により、「傾斜」回折格子は、回折格子の表面の表面法線に対して傾斜角を有する回折機能部を備えた回折格子である。様々な実施形態によれば、傾斜回折格子は、入射光の回折による片側散乱を提供することができる。
【0029】
図2Bは、本明細書に記載の原理と一致する実施の形態にかかる、例における傾斜回折格子80の断面図を示している。図示されるように、傾斜回折格子80は、
図2Aに示される回折格子30に類似した、ライトガイド40の表面に配置されたバイナリ回折格子である。しかしながら、
図2Bに示される傾斜回折格子80は、図示されるように、格子の高さ、深さまたは厚さtとともに、表面法線(破線で示される)に対して傾斜角γを有する回折機能部82を備える。また、入射光ビーム50と、傾斜回折格子80による入射光ビーム50の片側回折散乱を表す指向性光ビーム60も示されている。様々な実施形態によれば、傾斜回折格子80による二次方向の光の回折散乱は、片側回折散乱によって抑制されることに留意されたい。
図2Bにおいて、「消された」破線矢印90は、傾斜回折格子80による二次方向の抑制された回折散乱を表す。
【0030】
様々な実施形態によれば、回折機能部82の傾斜角γは、二次方向の回折散乱が抑制される程度を含む傾斜回折格子80の片側回折特性を制御するように選択されることができる。例えば、傾斜角γは、約20度(20°)から約60度(60°)の間または約30度(30°)から約50度(50°)の間または約40度(40°)から約55度(55°)の間であるように選択されることができる。約30°〜60°の範囲の傾斜角γは、例えば、傾斜回折格子80によって提供される片側方向と比較した場合に、二次方向における回折散乱の約40倍(40×)よりも良好な抑制を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、回折機能部82の厚さtは、約100ナノメートル(100nm)から約400ナノメートル(400nm)の間とすることができる。例えば、厚さtは、約300nmから約500ナノメートル(500nm)の範囲の格子周期pについて、約150ナノメートル(150nm)から約300ナノメートル(300nm)の間とすることができる。
【0031】
さらに、いくつかの実施形態によれば、回折機能部は、湾曲していてもよく、光の伝播方向に対して所定の向き(例えば、回転)を有していてもよい。回折機能部の曲線および回折機能部の向きの一方または両方は、例えば、回折格子によって外へ結合される光の方向を制御するように構成されてもよい。例えば、外へ結合された光の主角度方向は、入射光の伝播方向に対して光が回折格子に入射する点での回折機能部の角度の関数とすることができる。
【0032】
本明細書の定義により、「マルチビーム素子」は、複数の光ビームを含む光を生成するバックライトまたはディスプレイの構造または要素である。「回折」マルチビーム素子は、定義により、回折結合によってまたは回折結合を使用して複数の光ビームを生成するマルチビーム素子である。特に、いくつかの実施形態では、回折マルチビーム素子は、バックライトのライトガイドに光学的に結合され、ライトガイド内で導かれる光の一部を回折的に外へ結合することにより複数の光ビームを提供することができる。さらに、本明細書の定義により、回折マルチビーム素子は、マルチビーム素子の境界または範囲内に複数の回折格子を備える。本明細書の定義により、マルチビーム素子によって生成される複数の光ビーム(または「複数の光ビーム」)の光ビームは、互いに異なる主角度方向を有する。特に、定義により、複数の光ビームの光ビームは、複数の光ビームの他の光ビームとは異なる所定の主角度方向を有する。様々な実施形態によれば、回折マルチビーム素子の回折格子における回折機能部の間隔または格子ピッチは、サブ波長(すなわち、ガイド光の波長未満)とすることができる。
【0033】
様々な実施形態によれば、複数の光ビームは、ライトフィールドを表すことができる。例えば、複数の光ビームは、略円錐形の空間領域に限定されるか、複数の光ビーム内の光ビームの異なる主角度方向を含む所定の角度広がりを有することができる。そのため、組み合わされた光ビームの所定の角度広がり(すなわち、複数の光ビーム)は、ライトフィールドを表すことができる。
【0034】
様々な実施形態によれば、複数の光ビームにおける様々な光ビームの異なる主角度方向は、これらに限定されるものではないが、「回折ピッチ」または回折機能部間隔、および回折マルチビーム素子内の回折格子の方向とともに、回折マルチビーム素子のサイズ(例えば、長さ、幅、面積などの1つまたはそれ以上)を含む特性によって決定される。いくつかの実施形態では、回折マルチビーム素子は、本明細書の定義により、「拡張点光源」、すなわち、回折マルチビーム素子の範囲にわたって分布する複数の点光源と見なされてもよい。さらに、回折マルチビーム素子によって生成される光ビームは、本明細書の定義により、
図1Bに関して上述したように、角度成分{θ,φ}によって与えられる主角度方向を有する。
【0035】
本明細書では、「コリメータ」は、光をコリメートするように構成された実質的に任意の光学デバイスまたは装置として定義される。例えば、コリメータは、これらに限定されるものではないが、コリメーティングミラーまたは反射器、コリメーティングレンズ、回折格子、テーパ付きライトガイド、およびそれらの様々な組み合わせを含むことができる。様々な実施形態によれば、コリメータによって提供されるコリメーションの量は、所定の程度または量で一実施形態ごとに変化してもよい。さらに、コリメータは、2つの直交する方向(例えば、垂直方向および水平方向)の一方または両方でこりメーションを提供するように構成されてもよい。すなわち、いくつかの実施形態によれば、コリメータは、光コリメーションを提供する2つの直交方向の一方または両方において形状または同様のコリメーティング特性を含むことができる。
【0036】
本明細書では、σで示される「コリメーション係数」は、光がコリメートされる度合いとして定義される。特に、コリメーション係数は、本明細書の定義により、コリメートされた光ビーム内の光線の角度広がりを定義する。例えば、コリメーション係数σは、コリメート光のビーム内の光線の大部分が特定の角度広がり(例えば、コリメート光ビームの中心または主角度方向を中心として+/−σ度)内にあることを指定することができる。いくつかの例によれば、コリメート光ビームの光線は、角度に関してガウス分布を有してもよく、角度広がりは、コリメート光ビームのピーク強度の半分で決定される角度であってもよい。
【0037】
本明細書では、「光源」は、光源(例えば、光を生成および放射するように構成された光放射器)として定義される。例えば、光源は、活性化またはオンにされると光を放射する発光ダイオード(LED)などの光放射器を備えてもよい。特に、本明細書では、光源は、これらに限定されるものではないが、発光ダイオード(LED)、レーザ、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード、プラズマベースの光放射器、蛍光灯、白熱灯、および事実上任意の他の光源のうちの1つまたはそれ以上を含む実質的に任意の光源とすることができるかまたは実質的に任意の光放射器を備えることができる。光源によって生成された光は、色を有することができる(すなわち、特定の波長の光を含むことができる)、または波長の範囲(例えば、白色光)とすることができる。いくつかの実施形態では、光源は、複数の光放射器を備えてもよい。例えば、光源は、光放射器のうちの少なくとも1つが少なくとも1つの他の光放射器のセットまたはグループによって生成される光の色または波長とは異なる色または同等の波長を有する光を生成する光放射器のセットまたはグループを含むことができる。異なる色は、例えば、原色(例えば、赤、緑、青)を含むことができる。
【0038】
定義により、「広角」放射光は、マルチビュー画像またはマルチビューディスプレイのビューの円錐角よりも大きい円錐角を有する光として定義される。特に、いくつかの実施形態では、広角放射光は、約20度よりも大きい円錐角(例えば、>±20°)を有することができる。他の実施形態では、広角放射光円錐角は、約30度よりも大きくてもよく(例えば、>±30°)、または約40度よりも大きくてもよく(例えば、>±40°)、または50度よりも大きくてもよい(例えば、>±50°)。例えば、広角放射光の円錐角は、約60度(例えば、>±60°)とすることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、広角放射光円錐角は、LCDコンピュータモニタ、LCDタブレット、LCDテレビ、または広角ビューを目的とする同様のデジタルディスプレイ装置の視野角とほぼ同じであるように定義されてもよい(例えば、約±40〜65°)。他の実施形態では、例えば、バックライトによって提供される広角放射光はまた、拡散光、略拡散光、無指向性光(すなわち、特定のまたは定義された方向性を欠く)、または単一もしくは略均一な方向を有する光として特徴付けられるか記載されることができる。
【0040】
さらに、本明細書で使用される場合、冠詞「a」は、特許技術におけるその通常の意味、すなわち「1つまたはそれ以上」を有することを意図している。例えば、「要素(an element)」は、1つまたはそれ以上の要素を意味するため、本明細書では、「要素(the element)」は、「要素(the element(s))」を意味する。また、「上(top)」、「下(bottom)」、「上(upper)」、「下(lower)」、「上(up)」、「下(down)」、「前(front)」、「後(back)」、「第1(first)」、「第2(second)」、「左(left)」または「「右(right)」という本明細書におけるいかなる言及も、本明細書における限定を意図するものではない。本明細書では、「約(about)」という用語は、値に適用される場合、一般的に、値を生成するために使用される機器の許容範囲内を意味し、または特に明記しない限り、プラスもしくはマイナス10%、プラスもしくはマイナス5%、またはプラスもしくはマイナス1%を意味することができる。さらに、本明細書で使用される場合、「略(substantially)」という用語は、過半数、またはほぼ全て、または全て、または約51%から約100%の範囲内の量を意味する。さらに、本明細書の例は、例示のみを目的とするものであり、限定目的ではなく、議論の目的で提示される。
【0041】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、片側バックライトが提供される。
図3は、本明細書に記載の原理と一致する実施形態にかかる、例における片側バックライト100の断面図を示している。図示されるように、片側バックライトは、片側方向を有する指向性光ビーム102として放射光を提供するように構成される。
図3では、指向性光ビーム102の片側方向は、片側バックライト100の表面の上の半空間に対応する方向である。
【0042】
図3に示される片側バックライト100は、ライトガイド110を備える。いくつかの実施形態によれば、ライトガイド110は、プレートライトガイドとすることができる。ライトガイド110は、光をガイド光104としてライトガイド110の長さに沿って導くように構成される。例えば、ライトガイド110は、光導波路として構成された誘電体材料を含むことができる。誘電体材料は、誘電体光導波路を囲む媒体の第2の屈折率よりも大きい第1の屈折率を有することができる。屈折率の差は、例えば、ライトガイド110の1つまたはそれ以上のガイドモードにしたがってガイド光104の全内部反射を促進するように構成される。
【0043】
特に、ライトガイド110は、光学的に透明な誘電体材料の延長された略平面シートを含むスラブまたはプレート光導波路とすることができる。誘電体材料の略平面シートは、全内部反射を使用してガイド光104を導くように構成される。様々な例によれば、ライトガイド110の光学的に透明な材料は、これらに限定されるものではないが、1つまたはそれ以上の様々な種類のガラス(例えば、シリカガラス、アルカリ−アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラスなど)および略光学的に透明なプラスチックまたはポリマー(例えば、ポリ(メチルメタクリレート)または「アクリルガラス」、ポリカーボネートなど)を含む様々な誘電体材料のいずれかを含むかまたはそれらから構成されることができる。いくつかの例では、ライトガイド110は、ライトガイド110の表面(例えば、上面および底面の一方または両方)の少なくとも一部にクラッド層(図示せず)をさらに含むことができる。クラッド層は、いくつかの例によれば、全内部反射をさらに促進するために使用されてもよい。
【0044】
さらに、いくつかの実施形態によれば、ライトガイド110は、ライトガイド110の第1の表面110’(例えば、「前」面または側面)と第2の表面110’’(例えば、「背」面または側面)との間の非ゼロ伝播角での全内部反射にしたがってガイド光104を導くように構成される。特に、ガイド光104は、ライトガイド110の第1の表面110’と第2の表面110’’との間を非ゼロ伝播角で反射または「跳ね返る」ことにより伝播する。いくつかの実施形態では、ガイド光104は、異なる色の光の複数のガイド光ビームを含む。複数のガイド光ビームの光ビームは、異なる色固有の非ゼロ伝播角のそれぞれのものにおいてライトガイド110によって導かれてもよい。説明を簡単にするために、非ゼロ伝播角は、図示されていないことに留意されたい。しかしながら、伝播方向103を示す太矢印は、
図3のライトガイド長に沿ったガイド光104の一般的な伝播方向を示している。
【0045】
本明細書において定義されるように、「非ゼロ伝播角」は、ライトガイド110の表面(例えば、第1の表面110’または第2の表面110’’)に対する角度である。さらに、様々な実施形態によれば、非ゼロ伝播角は、ゼロよりも大きく且つライトガイド110内の全内部反射の臨界角よりも小さい。例えば、ガイド光104の非ゼロ伝播角は、約10度(10°)から約50度(50°)の間、またはいくつかの例では、約20度(20°)から約40度(40°)の間、または約25度(25°)から約35度(35°)の間とすることができる。例えば、非ゼロ伝播角は、約30度(30°)とすることができる。他の例では、非ゼロ伝播角は、約20°、または約25°、または約35°であってもよい。さらに、特定の非ゼロ伝播角がライトガイド110内の全内部反射の臨界角よりも小さくなるように選択される限り、特定の実装に対して特定の非ゼロ伝播角が(例えば、任意に)選択されてもよい。
【0046】
ライトガイド110におけるガイド光104は、非ゼロ伝播角(例えば、約30〜35度)でライトガイド110に導入または結合されることができる。レンズ、ミラーまたは同様の反射器(例えば、傾斜コリメート反射器)、回折格子、およびプリズム(図示せず)のうちの1つまたはそれ以上は、例えば、非ゼロ伝播角でガイド光104としてライトガイド110の入射端への光の結合を促進することができる。ライトガイド110に結合されると、ガイド光104は、ライトガイド110に沿って、一般的に入射端から離れる方向に伝播する(例えば、
図3のx軸に沿った太矢印で示される)。
【0047】
さらに、様々な実施形態によれば、ガイド光104は、コリメートされてもよい。本明細書では、「コリメート光」または「コリメート光ビーム」は、一般に、光ビームの光線が光ビーム内で互いに略平行である光ビーム(例えば、ガイド光104)として定義される。さらに、コリメート光ビームから発散または散乱される光線は、本明細書の定義により、コリメート光ビームの一部とはみなされない。いくつかの実施形態では、片側バックライト100は、これらに限定されるものではないが、例えば光源からの光をコリメートするように構成された、レンズ、反射器もしくはミラー、回折格子、またはテーパ付きライトガイドなどのコリメータを含むことができる。いくつかの実施形態では、光源は、コリメータを備える。ライトガイド110に供給されるコリメート光は、コリメートされたガイド光104である。ガイド光104は、様々な実施形態において、コリメーション係数σにしたがってコリメートされることができるかまたはコリメーション係数を有することができる。
【0048】
図3に示すように、片側バックライト100は、ライトガイド長に沿って互いに間隔をあけて配置された片側回折素子120のアレイをさらに備える。特に、アレイの片側回折素子120は、有限の空間によって互いに分離されており、ライトガイド長に沿った個々の別個の素子を表す。すなわち、本明細書の定義により、片側回折素子120は、有限(すなわち、非ゼロ)素子間距離(例えば、有限の中心間距離)にしたがって互いに間隔をあけられている。さらに、いくつかの実施形態によれば、複数の片側回折素子120は、一般に、互いに交差したり、重なり合ったり、さもなければ接触したりしない。したがって、片側回折素子アレイの各片側回折素子120は、一般に、他の片側回折素子120から区別されて分離されている。
【0049】
いくつかの実施形態によれば、片側回折素子アレイの片側回折素子120は、1次元(1D)アレイまたは2次元(2D)アレイのいずれかに配置されてもよい。例えば、片側回折素子120は、線形1Dアレイとして配置されてもよい。他の例では、片側回折素子120は、矩形2Dアレイとして、または円形2Dアレイとして配置されてもよい。さらに、アレイ(すなわち、1Dまたは2Dアレイ)は、いくつかの例では、規則的なアレイまたは均一なアレイとすることができる。特に、片側回折素子120の間の素子間距離(例えば、中心間距離または間隔)は、アレイにわたって略均一または一定とすることができる。他の例では、片側回折素子120の間の素子間距離は、アレイ全体およびライトガイド110の長さに沿って、一方または両方を変化させることができる。
【0050】
様々な実施形態によれば、片側回折素子120のアレイの片側回折素子120は、傾斜回折格子122を備える。いくつかの実施形態によれば、片側回折素子120の全ては、傾斜回折格子122であってもよく、またはそれを備えてもよい(例えば、図示のように)。傾斜回折格子122を備える片側回折素子120は、片側方向を有する指向性光ビーム102として、ガイド光104の一部をライトガイド110から外へ散乱させるように構成される。特に、様々な実施形態によれば、ガイド光104の一部は、回折散乱により複数の片側回折素子120によって外へ散乱される。
図3は、例えば、第1の表面110’の上方の半空間に対応する片側方向において、ライトガイド110の第1の表面110’から放射される指向性光ビーム102を示している。
【0051】
いくつかの実施形態では、片側回折素子120の傾斜回折格子122は、
図2Bに示される傾斜回折格子80と略同様であってもよい。例えば、
図2Bに示される傾斜角γに対応する傾斜回折格子122の傾斜角は、いくつかの実施形態では、ライトガイド110の表面法線に対して約30度(30°)から約50度(50°)の間とすることができる。さらに、いくつかの実施形態(図示せず)では、傾斜回折格子122は、複数のサブ格子を備えることができ、各サブ格子は、傾斜回折格子である。
【0052】
いくつかの実施形態では、片側回折素子は、片側方向に異なる主角度方向を有する複数の指向性光ビーム102としてガイド光104の一部を外へ散乱させるように構成されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、複数の指向性光ビームの異なる主角度方向は、片側マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応してもよい。特に、傾斜回折格子を備える片側回折素子120は、マルチビーム素子とすることができ、したがって、片側マルチビーム素子と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、片側回折素子のサイズは、片側マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルのピクセルのサイズ(または同等にライトバルブのサイズ)に匹敵する。
【0053】
図4Aは、本明細書に記載の原理と一致する実施形態にかかる、例における片側マルチビューディスプレイ200の断面図を示している。
図4Bは、本明細書に記載の原理と一致する実施形態にかかる、例における片側マルチビューディスプレイ200の平面図を示している。
図4Cは、本明細書に記載の原理に一致する実施形態にかかる、例における片側マルチビューディスプレイ200の斜視図を示している。
図4Cの斜視図は、本明細書での議論のみを容易にするために部分的に切り取って示されている。
図4A〜
図4Cに示される片側マルチビューディスプレイ200は、互いに異なる主角度方向を有する複数の指向性光ビーム202を提供するように構成される(例えば、ライトフィールドとして)。いくつかの実施形態では、複数の指向性光ビームの指向性光ビーム202は、3次元(3D)コンテンツを有する情報の表示を容易にするために(例えば、以下に説明するライトバルブを使用して)変調されることができる。
【0054】
図4A〜
図4Cに示すように、片側マルチビューディスプレイ200は、ライトガイド210と、ライトガイド210の長さに沿って互いに間隔をあけて配置された片側回折素子220のアレイとを備える。様々な実施形態によれば、ライトガイド210は、光をライトガイド長に沿ってガイド光204として導くように構成される。片側回折素子アレイの片側回折素子220(または同等に片側マルチビーム素子)は、様々な実施形態にしたがって、片側マルチビューディスプレイ200のそれぞれの異なるビュー方向に対応する異なる主角度方向を有する複数の指向性光ビーム202を供給するように構成される。いくつかの実施形態では、片側回折素子220のアレイは、片側バックライト100に関して上述した片側回折素子120のアレイと略同様であってもよい。特に、片側回折素子アレイの片側回折素子220は、上述した傾斜回折格子122と略同様とすることができる傾斜回折格子222を備える。さらに、いくつかの実施形態では、片側マルチビューディスプレイ200のライトガイド210および片側回折素子220のアレイは、組み合わされると、上述した片側バックライト100と略同様であってもよい。
【0055】
図4Aおよび
図4Cは、ライトガイド210の第1の(または前)面210’からの方向に向けられるように描かれた複数の発散矢印として指向性光ビーム202を示している。さらに、様々な実施形態によれば、片側回折素子220のサイズは、上記定義され且つさらに以下に説明するように、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセル206内のピクセルのサイズに匹敵する。本明細書では、「サイズ」は、これらに限定されるものではないが、長さ、幅または面積を含むように様々な方法のいずれかで定義されることができる。例えば、ピクセルのサイズは、その長さとすることができ、片側回折素子220の匹敵するサイズはまた、片側回折素子220の長さとすることもできる。他の例では、サイズは、片側回折素子220の面積がピクセルの面積に匹敵することができるような面積を指すことができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、片側回折素子220のサイズは、片側回折素子サイズがピクセルサイズの約50パーセント(50%)から約200パーセント(200%)であるようなピクセルサイズに匹敵する。例えば、片側回折素子のサイズが「s」で示され、ピクセルのサイズが「S」で示される場合(例えば、
図4Aに示すように)、片側回折素子のサイズsは、以下によって与えられることができる。
【数2】
他の例では、片側回折素子のサイズは、ピクセルサイズの約60パーセント(60%)を超える範囲、またはピクセルサイズの約70パーセント(70%)を超える範囲、またはピクセルサイズの約80パーセント(80%)を超える範囲、またはピクセルサイズの約90パーセント(90%)を超える範囲、ピクセルサイズの約180パーセント(180%)未満の範囲、またはピクセルサイズの約160パーセント(160%)未満の範囲、またはピクセルサイズの約140パーセント(140%)未満の範囲、またはピクセルサイズの約120パーセント(120%)未満の範囲内である。例えば、「匹敵するサイズ」により、片側回折素子のサイズは、ピクセルサイズの約75パーセント(75%)から約150パーセント(150%)の間とすることができる。他の例では、片側回折素子220は、片側回折素子サイズがピクセルサイズの約125パーセント(125%)から約85パーセント(85%)の間であるピクセルと同等のサイズとすることができる。いくつかの実施形態によれば、片側回折素子220およびピクセルの匹敵するサイズは、片側マルチビューディスプレイ200のビュー間の暗いゾーンを低減する、またはいくつかの例では最小化するように選択されることができる。さらに、片側回折素子220およびピクセルの匹敵するサイズは、片側マルチビューディスプレイ200のビュー(またはビューピクセル)間のオーバーラップを低減し、いくつかの例では最小化するように選択されることができる。
【0057】
図4A〜
図4Cに示されるように、片側マルチビューディスプレイ200は、ライトバルブ230のアレイをさらに備える。ライトバルブ230のアレイは、複数の指向性光ビームの指向性光ビーム202を変調するように構成される。
図4A〜
図4Cに示されるように、異なる主角度方向を有する指向性光ビーム202の異なるものは通過し、ライトバルブアレイ内のライトバルブ230の異なるものによって変調されることができる。さらに、図示のように、アレイのライトバルブ230は、マルチビューピクセル206のピクセルに対応し、ライトバルブ230のセットは、片側マルチビューディスプレイ200のマルチビューピクセル206に対応する。特に、ライトバルブアレイのライトバルブ230の異なるセットは、片側回折素子220のうちの対応する異なる1つからの指向性光ビーム202を受光して変調するように構成される。すなわち、図示のように、各片側回折素子220についてライトバルブ230の1つの固有のセットがある。様々な実施形態では、これらに限定されるものではないが、液晶ライトバルブ、電気泳動ライトバルブ、およびエレクトロウェッティングベースのライトバルブのうちの1つまたはそれ以上を含むライトバルブアレイのライトバルブ230として異なる種類のライトバルブが使用されることができる。
【0058】
図4Aに示すように、第1のライトバルブセット230aは、第1の片側回折素子220aからの指向性光ビーム202を受光して変調するように構成される。さらに、第2のライトバルブセット230bは、第2の片側回折素子220bからの指向性光ビーム202を受光して変調するように構成される。したがって、ライトバルブアレイ内の各ライトバルブセット(例えば、第1および第2のライトバルブセット230a、230b)は、それぞれ、異なる片側回折素子220(例えば、素子220a、220b)に対応し、また、
図4Aに示すように、それぞれのマルチビューピクセル206のピクセルに対応するライトバルブセットの個々のライトバルブ230を備えた異なるマルチビューピクセル206に対応する。
【0059】
図4Aに示すように、マルチビューピクセル206のピクセルのサイズは、ライトバルブアレイ内のライトバルブ230のサイズに対応することができることに留意されたい。他の例では、ピクセルサイズは、ライトバルブアレイの隣接するライトバルブ230の間の距離(例えば、中心間距離)として定義されてもよい。例えば、ライトバルブ230は、ライトバルブアレイにおけるライトバルブ230の間の中心間距離よりも小さくてもよい。ピクセルサイズは、例えば、ライトバルブ230のサイズまたはライトバルブ230の間の中心間距離に対応するサイズのいずれかとして定義されることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、片側回折素子220と対応するマルチビューピクセル206(すなわち、ピクセルのセットおよびライトバルブ230の対応するセット)との間の関係は、1対1の関係とすることができる。すなわち、同数のマルチビューピクセル206および片側回折素子220が存在することができる。
図4Bは、例として、ライトバルブ230(および対応するピクセル)の異なるセットを備える各マルチビューピクセル206が破線によって囲まれているように示される1対1の関係を明示的に示している。他の実施形態(図示せず)では、マルチビューピクセル206の数と片側回折素子120の数は、互いに異なっていてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、一対の片側回折素子220間の素子間距離(例えば、中心間距離)は、例えば、ライトバルブセットによって表される、対応する一対のマルチビューピクセル206の間のピクセル間距離(例えば、中心間距離)に等しくすることができる。例えば、
図4Aに示されるように、第1の片側回折素子220aと第2の片側回折素子220bとの間の中心間距離dは、第1のライトバルブセット230aと第2のライトバルブセット230bとの間の中心間距離Dに略等しい。他の実施形態(図示せず)では、一対の片側回折素子220と対応するライトバルブセットとの相対的な中心間距離は、異なっていてもよく、例えば、片側回折素子220は、マルチビューピクセル206を表すライトバルブセット間の間隔(すなわち、中心間距離D)よりも大きいかまたは小さい素子間間隔(すなわち、中心間距離d)を有してもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、片側回折素子120の形状は、マルチビューピクセル206の形状に類似しているか、またはマルチビューピクセル206に対応するライトバルブ230のセット(または「サブアレイ」)の形状と同等である。例えば、片側回折素子220は、正方形の形状を有してもよく、マルチビューピクセル206(または対応するライトバルブ230のセットの配置)は、略正方形であってもよい。他の例では、片側回折素子220は、矩形形状を有してもよく、すなわち、幅または横方向寸法よりも大きい長さまたは縦方向寸法を有してもよい。この例では、片側回折素子220に対応するマルチビューピクセル206(または同等にライトバルブ230のセットの配置)は、類似の矩形形状を有することができる。
図4Bは、正方形のライトバルブ230のセットを備える正方形の片側回折素子220および対応する正方形のマルチビューピクセル206の上面図または平面図を示している。さらに他の例(図示せず)では、片側回折素子220および対応するマルチビューピクセル206は、これらに限定されるものではないが、三角形、六角形、および円形を含むか、あるいは少なくともこれらに近似した、様々な形状を有する。
【0063】
さらに(例えば、
図4Aに示すように)、いくつかの実施形態によれば、各片側回折素子220は、ただ1つのマルチビューピクセル206に指向性光ビーム202を供給するように構成される。特に、片側回折素子220の所与の1つについて、片側マルチビューディスプレイ200の異なるビューに対応する異なる主角度方向を有する指向性光ビーム202は、単一の対応するマルチビューピクセル206およびそのピクセルに実質的に限定される。すなわち、
図4Aに示すように、単一セットのライトバルブ230は、片側回折素子220に対応する。そのため、片側マルチビューディスプレイ200の各片側回折素子220は、片側マルチビューディスプレイ200の異なるビューに対応する異なる主角度方向のセットを有する指向性光ビーム202の対応するセットを提供する(すなわち、指向性光ビーム202のセットは、異なるビュー方向のそれぞれに対応する方向を有する光ビームを含む)。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、片側バックライト100または片側マルチビューディスプレイ200のいずれかの片側回折素子アレイの傾斜回折格子122、222の回折機能部は、互いから離間した傾斜溝および傾斜リッジの一方または両方を備えることができる。傾斜溝または傾斜リッジは、ライトガイド110の材料を含んでもよく、例えば、ライトガイド110の表面に形成されてもよい。他の例では、傾斜溝または傾斜リッジは、ライトガイド材料以外の材料、例えば、ライトガイド110の表面上の他の材料のフィルムまたは層から形成されてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、傾斜回折格子122、222は、回折機能部間隔が傾斜回折格子122の全体にわたって略一定であるかまたは不変である均一な回折格子である。他の実施形態では、傾斜回折格子122は、チャープ回折格子である。定義により、「チャープ」回折格子は、チャープ回折格子の範囲または長さにわたって変化する回折機能部の回折間隔(すなわち、格子ピッチ)を呈するかまたは有する回折格子である。いくつかの実施形態では、チャープ回折格子は、距離とともに直線的に変化する回折機能部間隔のチャープを有するかまたは呈することができる。したがって、チャープ回折格子は、定義により、「線形チャープ」回折格子である。他の実施形態では、チャープ回折格子は、回折機能部間隔の非線形チャープを呈してもよい。これらに限定されるものではないが、指数チャープ、対数チャープ、または他の略不均一もしくはランダムであるがさらに単調な方法で変化するチャープを含む様々な非線形チャープが使用されることができる。これらに限定されるものではないが、正弦波チャープまたは三角形もしくは鋸歯状チャープなどの非単調チャープも使用されることができる。これらの種類のチャープのいずれかの組み合わせも使用されることができる。さらに、傾斜回折格子122の傾斜角は、傾斜回折格子122の長さ、幅、または範囲にわたって変化してもよい。いくつかの実施形態では、傾斜回折格子122、222は、複数のサブ格子を備えることができ、各サブ格子は、傾斜回折格子である。
【0066】
再度
図3を参照すると、片側バックライト100は、光源130をさらに備えることができる。同様に、
図4A〜
図4Cに示される片側マルチビューディスプレイ200は、光源240をさらに備えてもよい。図示されるように、光源130、240は、ライトガイド110、210内に導かれる光を供給するように構成される。特に、光源130、240は、ライトガイド110、210の入射面または端部(入射端)に隣接して配置されることができる。
【0067】
様々な実施形態では、光源130、240は、これらに限定されるものではないが、発光ダイオード(LED)、レーザ(例えば、レーザダイオード)またはそれらの組み合わせを含む実質的に任意の光源(例えば、光放射器)を備えることができる。いくつかの実施形態では、光源130、240は、特定の色で示される狭帯域スペクトルを有する略単色光を生成するように構成された光放射器を備えてもよい。特に、単色光の色は、特定の色空間または色モデル(例えば、赤緑青(RGB)色モデル)の原色とすることができる。他の例では、光源130、240は、実質的に広帯域または多色の光を供給するように構成された実質的に広帯域の光源であってもよい。例えば、光源130、240は、白色光を供給することができる。いくつかの実施形態では、光源130、240は、異なる色の光を供給するように構成された複数の異なる光放射器を備えてもよい。異なる光放射器は、異なる色の光のそれぞれに対応するガイド光の異なる色固有の非ゼロ伝播角を有する光を供給するように構成されてもよい。様々な実施形態によれば、回折機能部間隔および他の回折格子特性(例えば、回折周期)、ならびにガイド光104、204の伝播方向に対する格子配向は、異なる色の光に対応することができる。換言すれば、片側回折素子120は、例えば、ガイド光104の異なる色に合わせて調整されることができる異なる傾斜回折格子122を備えることができる。同様に、片側マルチビューディスプレイ200の片側回折素子220は、ガイド光204の異なる色に個別に調整された複数の傾斜格子を備えてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、光源130、240は、コリメータをさらに備えてもよい。コリメータは、光源130、240の光放射器のうちの1つまたはそれ以上から実質的にコリメートされていない光を受光するように構成されることができる。コリメータは、さらに、実質的にコリメートされていない光をコリメート光に変換するように構成される。特に、いくつかの実施形態によれば、コリメータは、非ゼロ伝播角を有し且つ所定のコリメーション係数にしたがってコリメートされる一方または両方のコリメート光を供給することができる。さらに、異なる色の光放射器が使用される場合、コリメータは、異なる色固有の非ゼロ伝播角の一方または両方を有し且つ異なる色固有のコリメーション係数を有するコリメート光を供給するように構成されることができる。コリメータは、さらに、コリメート光ビームをライトガイド110、210に伝達し、上述したガイド光104、204として伝播するように構成される。
【0069】
いくつかの実施形態では、片側バックライト100は、ガイド光104の伝播方向103に対して直交する(または略直交する)ライトガイド110を通る方向の光を略透過するように構成されてもよい。特に、いくつかの実施形態では、ライトガイド110および離間した片側回折素子120は、光が第1の表面110’および第2の表面110’’の両方を介してライトガイド110を通過することを可能にする。いくつかの実施形態では、片側回折素子120のサイズが比較的小さいこと、および片側回折素子120の素子間間隔が比較的大きいことの両方により、少なくとも部分的に透明性が促進されることができる。さらに、いくつかの実施形態によれば、片側回折素子120の傾斜回折格子122はまた、ライトガイド面110’、110’’に対して直交して伝播する光に対して略透明であってもよい。片側マルチビューディスプレイ200のライトガイド210および片側回折素子220のアレイの組み合わせは、例えば、ガイド光204の伝播方向に対して直交する(または略直交する)方向に光を透過するように同様に構成されることができる。
【0070】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、デュアルモードディスプレイが提供される。様々な実施形態によれば、デュアルモードディスプレイは、第1のモード中にマルチビュー画像を提供し、第2のモード中にシングルビューを含む表示画像(例えば、2D画像)を提供するように構成される。
図5は、本明細書に記載の原理と一致する実施形態にかかる、例におけるデュアルモードディスプレイ300のブロック図を示している。第1のモード(モード1)におけるデュアルモードディスプレイ300の動作は、
図5の左半分に示され、右半分は、第2のモード(モード2)における動作を示している。
【0071】
図5に示すデュアルモードディスプレイ300は、第1のモード(モード1)中にマルチビュー画像を提供するように構成された片側マルチビューディスプレイ310を備える。図示されるように、片側マルチビューディスプレイ310は、ライトガイド312および片側回折素子314のアレイを備える。片側回折素子アレイの片側回折素子314は、それぞれ、1つまたはそれ以上の傾斜回折格子を備える。第1のモード中、片側回折素子314のアレイは、ライトガイド312に導かれた光を回折的に外へ散乱させることにより、マルチビュー画像のビュー方向に対応する方向を有する複数の指向性光ビームを供給するように構成される。いくつかの実施形態では、片側マルチビューディスプレイ310は、上述した片側マルチビューディスプレイ200と略同様であってもよい。特に、ライトガイド312は、ライトガイド210と略同様であってもよく、片側回折素子のアレイは、片側マルチビューディスプレイ200に関して上述した片側回折素子220のアレイと略同様であってもよい。
【0072】
さらに、片側マルチビューディスプレイ310は、マルチビュー画像として複数の指向性光ビームの指向性光ビームを変調するように構成されたライトバルブ316のアレイを備える。いくつかの実施形態によれば、ライトバルブ316のアレイは、上述した片側マルチビューディスプレイ200のライトバルブ230のアレイと略同様であってもよい。特に、片側マルチビューディスプレイ310によって放射される変調指向性光ビーム302は、マルチビュー画像を表示するために使用され、異なるビューのピクセル(すなわち、ビューピクセル)に対応することができる。変調光ビーム302は、
図5の片側マルチビューディスプレイ310から出る方向矢印として示されている。
【0073】
図5に示すように、デュアルモードディスプレイ300は、第2のモード(モード2)中に広角光304を供給するように構成された広角バックライト320をさらに備える。
図5において、広角バックライト320は、ライトガイド312および片側回折素子314のアレイが広角バックライト320とライトバルブ316のアレイとの間に位置するように、片側マルチビューディスプレイ310の表面(例えば、背面)に隣接して示されている。様々な実施形態によれば、ライトバルブ316のアレイは、第2のモード中に広角光304を変調して単一ビューを有する表示画像を提供するように構成される。特に、ライトバルブ316のアレイは、広角光304がライトガイド312および片側回折素子314のアレイを通過した後に広角光304を変調するように構成される(例えば、
図5の右半分に示すように)。したがって、様々な実施形態によれば、ライトガイド312および片側回折素子314のアレイは、広角光304に対して透明である。さらに、様々な実施形態によれば、片側マルチビューディスプレイ310のライトバルブアレイのライトバルブ316は、第1のモード中のマルチビュー画像と第2のモード中の表示画像との両方をもたらす変調を提供するように構成される。
【0074】
本明細書に記載の原理の他の実施形態によれば、片側バックライト動作の方法が提供される。
図6は、本明細書に記載の原理と一致する実施形態にかかる、例における片側バックライト動作の方法400のフローチャートを示している。
図6に示すように、片側バックライト動作の方法400は、ライトガイドの長さに沿って光を導くこと410を備える。いくつかの実施形態では、光は、非ゼロ伝播角で導かれることができる410。いくつかの実施形態では、ガイド光は、コリメートされてもよく、例えば、所定のコリメーション係数にしたがってコリメートされてもよい。いくつかの実施形態によれば、ライトガイドは、片側バックライト100に関して上述したライトガイド110と略同様であってもよい。特に、様々な実施形態によれば、光は、ライトガイド内の全内部反射にしたがって導かれることができる。
【0075】
図6に示すように、片側バックライト動作の方法400は、片側回折素子のアレイを使用してライトガイドからのガイド光の一部を回折的に外へ散乱させ、片側方向を有する複数の指向性光ビームを提供すること420をさらに備える。様々な実施形態によれば、複数の片側回折素子のうちの片側回折素子は、傾斜回折格子を備える。いくつかの実施形態では、片側回折素子アレイは、上述した片側バックライト100の片側回折素子120のアレイと略同様であってもよい。特に、傾斜回折格子は、上述した傾斜回折格子122と略同様であってもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、片側回折素子のアレイの片側回折素子は、片側方向に異なる主角度方向を有する複数の指向性光ビームを提供する。さらに、いくつかの実施形態では、異なる主角度方向は、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応してもよい。さらに、片側回折素子のサイズは、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセル内のピクセルのサイズに匹敵してもよい。例えば、片側の回折素子のサイズは、ピクセルサイズの半分よりも大きく、ピクセルサイズの2倍よりも小さくてもよい。さらに、様々な実施形態によれば、アレイの片側回折素子は、複数の傾斜回折格子を備えてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、片側回折素子は、片側マルチビーム素子であってもよい。
【0077】
いくつかの実施形態(図示せず)では、片側バックライト動作の方法400は、光源を使用してライトガイドに光を供給することをさらに備える。供給された光の一方または両方は、ライトガイド内で非ゼロ伝播角を有することができ、ライトガイド内でガイド光の所定の角度広がりを提供するためにコリメーション係数にしたがってライトガイド内でコリメートされることができる。いくつかの実施形態では、光源は、上述した片側バックライト100の光源130と略同様であってもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、片側バックライト動作の方法400は、複数のライトバルブを使用して複数の指向性光ビームを変調して片側方向に画像を表示すること430をさらに備える。いくつかの実施形態では、複数のライトバルブは、片側マルチビューディスプレイ200に関して上述したライトバルブ230のアレイと略同様であってもよい。特に、いくつかの実施形態によれば、複数のライトバルブのライトバルブは、マルチビューピクセルのピクセルに対応してもよい。すなわち、ライトバルブは、例えば、ピクセルのサイズに匹敵するサイズ、またはマルチビューピクセルのピクセル間の中心間間隔に匹敵するサイズを有することができる。さらに、上述したように、第1および第2のライトバルブセット230a、230bの異なるマルチビューピクセル206への対応と同様に、ライトバルブの異なるセットは、異なるマルチビューピクセルに対応することができる。
【0079】
したがって、片側バックライト、片側バックライト動作の方法、および傾斜回折格子を使用する片側回折素子を使用する片側マルチビューディスプレイの例および実施形態を説明した。上述した例は、本明細書に記載の原理を表す多くの特定の例の一部を単に例示するにすぎないことを理解すべきである。明らかに、当業者者は、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく、多数の他の構成を容易に考案することができる。