特許第6986631号(P6986631)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6986631
(24)【登録日】2021年12月1日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】ポリアミド4粒子の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 3/14 20060101AFI20211213BHJP
【FI】
   C08J3/14CFG
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-525471(P2020-525471)
(86)(22)【出願日】2019年6月4日
(86)【国際出願番号】JP2019022192
(87)【国際公開番号】WO2019239965
(87)【国際公開日】20191219
【審査請求日】2020年10月8日
(31)【優先権主張番号】特願2018-113421(P2018-113421)
(32)【優先日】2018年6月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004307
【氏名又は名称】日本曹達株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100102255
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 誠次
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【弁理士】
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100198074
【弁理士】
【氏名又は名称】山村 昭裕
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(72)【発明者】
【氏名】府川 直裕
【審査官】 加賀 直人
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2017/195705(WO,A1)
【文献】 特開2015−174871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリアミド4の良溶媒(A)にポリアミド4を溶解させてなる溶液(B)と、前記溶液(B)と相溶しない溶媒(C)とを混合して得られた乳化液(D)を、
ポリアミド4の貧溶媒であって、前記良溶媒(A)および前記溶媒(C)と相溶する溶媒(E)と混合すること、
を含むポリアミド4粒子の製造方法。
【請求項2】
乳化液(D)が、さらに界面活性剤を含む請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
ポリアミド4粒子の体積平均径が10μm〜500μmである請求項1または2いずれか1項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド4粒子の製造方法に関する。本願は、2018年6月14日に出願された日本国特許出願第2018−113421号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
ポリアミド4粒子は、化粧料、吸着剤、触媒の担持体などへの応用が期待されている。特許文献1には、重合用モノマーである2−ピロリドンおよび/または2−アゼチジノンと塩基性重合触媒とを含有する原料混合物を、密度450kg/m以上の二酸化炭素を含む圧縮性流体に接触させて前記原料混合物を溶融又は溶解させた後、前記重合用モノマーを開環重合させることを特徴とするポリアミド粒子の製造方法が記載されている。特許文献1の方法によれば、d50径が10μm以上1000μm以下であり、分散度が3.0以下であり、多孔質であるポリアミド粒子を製造することができるようである。
特許文献2には、α−ピロリドンを飽和炭化水素中で重合開始剤および触媒の外に高級脂肪酸アルカリ塩を存在させて重合する方法が記載されている。特許文献2の方法によれば、直径0.05〜2.0mm程度の均一なポリマー粒を製造することができるようである。
特許文献3には、非プロトン性溶剤中で2−ピロリドンを塩基性重合触媒および重合開始剤の炭酸ガスまたは二酸化硫黄の作用で懸濁重合する際に、2−ピロリドンに対して、化学式(1)であらわされる化合物を0.1〜5重量%存在させる粉末状2−ピロリドン重合体の製造方法が記載されている。
(RCOO)1/2M (1)
(ここでRは炭素数10〜30の炭化水素基、Mは2価の金属を表す)
特許文献4には、(a)熱可塑性ポリマーを有機溶媒に溶解してポリマー溶液を得る第一工程、(b)ポリマー溶液(a)に界面活性剤を含有させた水の一部を攪拌動力Pで攪拌下添加し、油中水滴型エマルジョンから水中油滴型エマルジョンに乳化する第二工程、(c)界面活性剤を含有させた水を全量添加後、乳化液(b)の攪拌動力を50%以下に落とす第三工程、および(d)乳化液(c)を貧溶媒中に添加してポリマー微粒子を析出させ、次いで熱可塑性ポリマー微粒子を分離回収する第四工程を順次行うことにより熱可塑性ポリマー微粒子を製造する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−186068号公報
【特許文献2】特公昭37−6746号公報
【特許文献3】特開平5−39355号公報
【特許文献4】特開2015−174871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ポリアミド4粒子を製造する新しい方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ポリアミド4の良溶媒(A)にポリアミド4を溶解させてなる溶液(B)と、前記溶液(B)と相溶しない溶媒(C)とを混合して得られた乳化液(D)を、ポリアミド4の貧溶媒であって、前記良溶媒(A)および前記溶媒(C)と相溶する溶媒(E)と混合することを含むポリアミド4粒子の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、以下の発明に関する。
(1)ポリアミド4の良溶媒(A)にポリアミド4を溶解させてなる溶液(B)と、前記溶液(B)と相溶しない溶媒(C)とを混合して得られた乳化液(D)を、ポリアミド4の貧溶媒であって、前記良溶媒(A)および前記溶媒(C)と相溶する溶媒(E)と混合すること
を含むポリアミド4粒子の製造方法。
(2)乳化液(D)が、さらに界面活性剤を含む(1)に記載の製造方法。
(3)ポリアミド4粒子の体積平均径が10μm〜500μmである(1)または(2)いずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の製造方法により、実用的なポリアミド4粒子の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(ポリアミド4およびポリアミド4粒子)
本発明の製造方法で用いる「ポリアミド4」とは、2−ピロリドンを重合させて得られるポリマーである。ポリアミド4の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、5,000〜1,000,000、10,000〜1,000,000、10,000〜500,000、10,000〜100,000などを選択することができる。また、ポリアミド4の分子量分布は、特に限定されないが、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)の比で、1.0より大きく5.0以下、1.0より大きく4.5以下、1.0より大きく4.0以下、1.0より大きく3.5以下、1.0より大きく3.0以下などを選択することができる。なお、重量平均分子量および数平均分子量はヘキサフロロイソプロパノールを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて測定したデータを標準ポリメチルメタクリレートの分子量に基づいて換算した値である。ポリアミド4は、公知の重合方法により、2−ピロリドンを重合することによって製造することができる。2−ピロリドンは市販品を用いることができる。
本発明の製造方法で製造する「ポリアミド4粒子」とは、2−ピロリドンを重合させて得られるポリアミド4からなる粒子である。ポリアミド4粒子の体積平均径は、微粒子の範疇に入る限り特に限定されないが、10μm〜500μm、10μm〜400μm、10μm〜300μm、10μm〜200μm、20μm〜200μm、30μm〜200μm、40μm〜200μm、50μm〜200μmなどを選択することができる。ポリアミド4粒子の体積平均径は、製造したポリアミド4粒子を水と混合したものを超音波分散した後に、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置LA−960(堀場製作所(株)製)により求めることができる。また、本発明のポリアミド4粒子のCV(変動係数)は、体積基準の粒度分布における標準偏差および平均粒径の値を用いて下記式により算出することができる。
CV(%)=((標準偏差)/(平均粒径))×100
【0009】
(良溶媒A)
本発明に用いる良溶媒Aとは、ポリアミド4に対して溶解度の高い溶媒を意味する。良溶媒Aとしては、ギ酸、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノールなどを挙げることができる。これら溶媒は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0010】
(溶液Bおよびその調製方法)
本発明に用いる溶液Bとは、前記良溶媒Aにポリアミド4を溶解させてなる溶液である。良溶媒Aとポリアミド4の量は特に限定されないが、ポリアミド4を1重量部に対して、良溶媒Aを0.5〜20重量部、0.5〜15重量部、0.5〜10重量部、1〜10重量部となる量などを選択することができる。溶液Bは、良溶媒Aとポリアミド4を混合してポリアミド4を溶解することにより調製することができる。良溶媒Aとポリアミド4を混合する際の温度は特に制限されないが、−20℃〜100℃、0℃〜80℃、0℃〜60℃、0℃〜40℃などを選択することができる。
【0011】
(溶媒C)
本発明に用いる溶媒Cとは、前記溶液Bと混じり合わない溶媒を意味する。溶媒Cとしては、非極性溶媒を挙げることができる。非極性溶媒としては、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、ウンデカン、トリデカン、デカリン、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン、シクロヘキサン、デセン、イソパラフィン、流動パラフィン、ケロシン、石油エーテルなどの炭化水素系溶媒を挙げることができる。これら溶媒は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。本件発明に用いる溶媒Cには、前記溶液Bと相溶する溶媒と、前記溶液Bと相溶しない非極性溶媒との混合溶媒であって、前記溶液Bと相溶しない混合溶媒をも包含する。
【0012】
(乳化液Dおよびその製造方法)
本発明に用いる乳化液Dとは、前記溶液Bと前記溶媒Cとを混合して得られる乳化液である。乳化液Dに含まれる前記溶液Bと前記溶媒Cの量は、前記溶媒C中に前記溶液Bの液滴が乳化状態で存在することができる量である限り特に制限されない。具体的には、前記溶液Bが1重量部に対して、前記溶媒Cを0.5〜10重量部、0.5〜8重量部、0.5〜6重量部、0.5〜4重量部となる量を選択することができる。乳化液Dの調製方法は特に制限されないが、前記溶液Bの中に前記溶媒Cを添加して激しく撹拌する方法や、前記溶媒Cの中に前記溶液Bを添加して激しく撹拌する方法などを挙げることができる。
乳化液Dには、他の添加剤が含まれていてもよい。他の添加剤としては、界面活性剤を挙げることができる。界面活性剤としてはアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などの公知の界面活性剤を用いることができる。
【0013】
アニオン性界面活性剤としては、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ジアンモニウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸カルシウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩;脂肪酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等の脂肪族カルボン酸塩;ポリオキシアルキレン単位含有硫酸エステル塩(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩等);ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム等のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩;ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、モノアルキルスルホコハク酸ジナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩;スルホン酸塩または硫酸エステル基と重合性の炭素−炭素(不飽和)二重結合とを分子中に有する界面活性剤等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル化合物、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル等のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテル化合物等のポリオキシアルキレン単位含有エーテル化合物;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート等のポリオキシアルキレンアルキルエステル化合物;ポリオキシエチレンアルキルアミン等のポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等のソルビタン化合物等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド、ドデシルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウムクロライド、ジパルミチルベンジルメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルベンジルメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
界面活性剤の添加量は特に制限されないが、前記溶液Bを1重量部に対して、界面活性剤が0.0001〜0.2重量部となる量とすることができる。
【0014】
(溶媒E)
本発明に用いる溶媒Eは、ポリアミド4の貧溶媒である。ポリアミド4の貧溶媒とは、ポリアミド4の溶解度が低い溶媒を意味する。さらに、溶媒Eは前記良溶媒A及び前記溶媒Cと相溶する溶媒である。溶媒Eとしては、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トリオキサン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール(PGME)、1−オクタノール等のアルコール系溶媒を挙げることができる。これら溶媒は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。それらのうち溶媒Eとしては、エーテル系溶媒とアルコール系溶媒の混合溶媒であるのが好ましい。溶媒Eの使用量は、特に限定されないが、乳化液Dを1重量部に対して、溶媒Eを1〜100重量部とすることができる。
【0015】
(ポリアミド4粒子の製造方法)
本発明のポリアミド4粒子の製造方法では、前記乳化液(D)を溶媒(E)と混合する。乳化液(D)を溶媒(E)と混合する方法は特に制限されないが、乳化液(D)を溶媒(E)中に添加する方法が好ましい。乳化液(D)と溶媒(E)とを混合する際の温度は特に制限されないが、−20℃〜100℃、0℃〜80℃、0℃〜60℃、0℃〜40℃などを選択することができる。
乳化液(D)を溶媒(E)と混合すると、乳化液(D)中に含まれる良溶媒(A)と溶媒(C)が、ポリアミド4の貧溶媒である溶媒(E)と相溶する。そして、良溶媒(A)に溶解していたポリアミド4は、ポリアミド4粒子として析出する。その結果、本発明の製造方法によれば、特定の体積平均径を有する球状のポリアミド4粒子を製造することができる。
【実施例】
【0016】
以下実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されるものではない。
【0017】
実施例1
ポリアミド4(11.0g)(Mw=39,000 Mw/Mn=3.76)をギ酸(22.0g)に溶解してポリアミド4溶液を得た。ここに流動パラフィン(57.9g)とポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル(富士フイルム和光純薬社製)(1.0g)を加えて撹拌し、乳化液を得た。次に、撹拌しているテトラヒドロフラン(270g)と1−オクタノール(270g)の混合溶液中へ、前記乳化液を添加し、ポリアミド4粒子を析出させた。析出したポリアミド4粒子をろ別後、洗浄及び乾燥することでポリアミド4粒子を得た。得られたポリアミド4粒子の体積平均径は、109μm(CV=59.9)であった。
ポリアミド4粒子の体積平均径は、製造したポリアミド4粒子と水を混合したものを超音波分散した後に、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置LA−960(堀場製作所(株)製)を用いて測定した。