特許第6986633号(P6986633)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6986633シリコン含有薄膜蒸着用組成物およびそれを用いたシリコン含有薄膜の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6986633
(24)【登録日】2021年12月1日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】シリコン含有薄膜蒸着用組成物およびそれを用いたシリコン含有薄膜の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/314 20060101AFI20211213BHJP
   H01L 21/318 20060101ALI20211213BHJP
   H01L 21/316 20060101ALI20211213BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20211213BHJP
   C23C 16/42 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   H01L21/314 A
   H01L21/318 B
   H01L21/316 X
   H01L21/318 C
   C23C16/455
   C23C16/42
【請求項の数】12
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2020-528179(P2020-528179)
(86)(22)【出願日】2018年11月22日
(65)【公表番号】特表2021-504949(P2021-504949A)
(43)【公表日】2021年2月15日
(86)【国際出願番号】KR2018014474
(87)【国際公開番号】WO2019103500
(87)【国際公開日】20190531
【審査請求日】2020年5月21日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0156464
(32)【優先日】2017年11月22日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0144899
(32)【優先日】2018年11月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514145604
【氏名又は名称】ディーエヌエフ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DNF Co. Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】キム スン ギ
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ビョン−イル
(72)【発明者】
【氏名】ジャン セ ジン
(72)【発明者】
【氏名】パク グン−ジュ
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヒ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ サム ドン
(72)【発明者】
【氏名】イ サン イク
(72)【発明者】
【氏名】キム ミョン ウン
【審査官】 長谷川 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2017−518286(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2017−0124108(KR,A)
【文献】 特開2014−237644(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0108518(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0107614(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/314
H01L 21/318
H01L 21/316
C23C 16/455
C23C 16/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1のトリシリルアミン化合物を含有するシリコン含有薄膜蒸着用組成物であって、蒸着対象基材の温度が100℃未満である、低温蒸着用である組成物。
[化学式1]
【化1】
【請求項2】
100℃未満の温度を有する蒸着対象基材が内部に位置しているチャンバーに、下記化学式1のトリシリルアミン化合物を供給するステップを含む、シリコン含有薄膜の製造方法。
[化学式1]
【化2】
【請求項3】
前記蒸着対象基材の温度が95℃以下である、請求項2に記載のシリコン含有薄膜の製
造方法。
【請求項4】
前記シリコン含有薄膜がシリコン窒化膜であり、前記シリコン含有薄膜の蒸着速度が8Å/分以上である、請求項2に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項5】
前記シリコン含有薄膜がシリコン酸化膜であり、前記シリコン含有薄膜の蒸着速度が70Å/分以上である、請求項2に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項6】
前記トリシリルアミン化合物の供給前、供給中、または供給後に、酸素(O)、オゾン(O)、蒸留水(HO)、過酸化水素(H)、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、アンモニア(NH)、窒素(N)、ヒドラジン(N)、ヒドラジン誘導体、ジアミン、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、C1〜C12の飽和または不飽和炭化水素、水素、アルゴン、およびヘリウムから選択される何れか1つまたは2つ以上のガスが供給される、請求項2に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項7】
a)チャンバー内に位置する蒸着対象基材を、100℃未満の蒸着温度に加熱および維持するステップと、
b)前記蒸着対象基材に前記トリシリルアミン化合物を接触させ、前記蒸着対象基材に吸着させるステップと、
c)前記トリシリルアミン化合物が吸着された蒸着対象基材に反応ガスを注入するステップと、を含む、請求項2に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項8】
前記a)〜c)ステップを1サイクルとし、サイクル当たりのシリコン窒化膜の蒸着速度が0.65Å/cycle以上である、請求項7に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項9】
前記a)〜c)ステップを1サイクルとし、サイクル当たりのシリコン酸化膜の蒸着速度が2.5Å/cycle以上である、請求項7に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項10】
前記反応ガスは、含酸素ガス、含窒素ガス、含炭素ガス、不活性ガス、またはこれらの混合ガスから選択され、プラズマ活性化されたガスである、請求項7に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項11】
シリコン含有薄膜は、シリコンオキシド薄膜、シリコンオキシカーバイド薄膜、シリコンカルボニトリド薄膜、シリコンニトリド薄膜、シリコンオキシニトリド薄膜、シリコンオキシカルボニトリド薄膜、およびシリコンカーバイド薄膜から選択される1つまたは2つ以上である、請求項2に記載のシリコン含有薄膜の製造方法。
【請求項12】
請求項2から11の何れか一項に記載の製造方法により製造され、5.02*10−3〜1.50*10−1g/[m−day]の透湿度を有するシリコン酸化膜または1.6*10−3〜4.2*10−3g/[m−day]の透湿度を有するシリコン窒化膜である、シリコン含有薄膜。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン含有薄膜蒸着用化合物およびそれを用いたシリコン含有薄膜の製造方法に関し、より詳細には、薄膜蒸着用前駆体としてトリシリルアミン化合物を含有する蒸着用組成物、およびそれを用いたシリコン含有薄膜の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコン含有薄膜は、半導体分野において、種々の蒸着工程によりシリコン膜(silicon)、シリコン酸化膜(silicon oxide)、シリコン窒化膜(silicon nitride)、シリコン炭窒化膜(Silicon carbonitride)、およびシリコンオキシ窒化膜(Silicon oxynitride)などの様々な形態で製造されており、その応用分野が広範囲である。
【0003】
特に、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜は、非常に優れた遮断特性および耐酸化性のため、装置の製作において、絶縁膜、拡散防止膜、ハードマスク、エッチング停止層、シード層、スペーサー、トレンチアイソレーション、金属間誘電物質、および保護膜層に用いられている。
【0004】
近年、多結晶シリコン薄膜が薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)、太陽電池などに用いられており、その応用分野が多様化しつつある。
【0005】
シリコンが含有されている薄膜を製造するための公知の代表的な技術としては、混合されたガス形態のシリコン前駆体と反応ガスが反応して蒸着対象基材の表面に膜を形成したり、表面上に直接反応して膜を形成したりする化学気相蒸着(MOCVD)法や、ガス形態のシリコン前駆体が蒸着対象基材の表面に物理的または化学的に吸着された後、反応ガスを順に投入することにより膜を形成する原子層蒸着(ALD)法が挙げられ、これを応用した低圧化学気相蒸着(LPCVD)法、および低温で蒸着が可能なプラズマを利用した化学気相蒸着(PECVD)法と原子層蒸着(PEALD)法などの種々の薄膜製造技術が次世代半導体およびディスプレイ素子の製造工程に適用され、超微細パターンの形成や、ナノ単位の厚さで均一且つ優れた特性を有する極薄膜の蒸着に用いられている。
【0006】
韓国特許出願公開第2007−0055898号に開示されているように、シリコン含有薄膜を形成するために用いられる前駆体は、シラン、シラン塩化物、アミノシラン、およびアルコキシシラン形態の化合物が代表的であり、具体例としては、ジクロロシラン(dichlorosilane:SiHCl)およびヘキサクロロジシラン(hexachlorodisilane:ClSiSiCl)などのシラン塩化物形態の化合物、トリシリルアミン(trisilylamine:N(SiH)、ビスジエチルアミノシラン(bis−diethylaminosilane:HSi(N(CHCH)、およびジイソプロピルアミノシラン(di−isopropylaminosilane:HSiN(i−C)などが挙げられる。これらは、半導体の製造およびディスプレイの製造における量産工程で用いられている。
【0007】
しかしながら、素子の超高集積化による素子の微細化とアスペクト比の増加、および素子材料の多様化により、所望の低い温度で、均一で且つ薄い厚さを有し、優れた電気的特性を有する超微細薄膜を形成する技術が求められており、従来のシリコン前駆体を用いた600℃以上の高温工程、ステップカバレッジ、エッチング特性、薄膜の物理的および電気的特性が問題となっている。そこで、より優れたシリコン前駆体の開発と薄膜の形成方法が研究されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、シリコンの前駆体として使用可能なトリシリルアミン化合物を含有するシリコン含有薄膜蒸着用化合物を提供する。
【0009】
詳細に、本発明は、非常に低い蒸着温度で高い蒸着率を有し、高純度および高応力のシリコン含有薄膜を製造可能な蒸着用化合物を提供する。
【0010】
また、本発明は、優れた透湿度を有するシリコン含有薄膜を製造可能な蒸着用化合物を提供する。
【0011】
さらに、本発明は、シリコン含有薄膜蒸着用化合物を用いたシリコン含有薄膜の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るシリコン含有薄膜蒸着用組成物は、下記化学式1のトリシリルアミン化合物を含有する。
【0013】
[化学式1]
【化1】
【0014】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜蒸着用組成物は、蒸着対象基材の温度が100℃未満である、低温蒸着用であってもよい。
【0015】
本発明は、上述のシリコン含有薄膜蒸着用組成物を用いたシリコン含有薄膜の製造方法を含む。
【0016】
本発明に係るシリコン含有薄膜の製造方法は、蒸着対象基材が内部に位置しているチャンバーに、下記化学式1のトリシリルアミン化合物を供給するステップを含む。
【0017】
[化学式1]
【化2】
【0018】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、前記蒸着対象基材の温度は100℃未満であってもよい。
【0019】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、前記蒸着対象基材の温度は95℃以下であってもよい。
【0020】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、前記シリコン含有薄膜であるシリコン窒化膜の蒸着速度は、8Å/分以上であってもよい。
【0021】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、前記シリコン含有薄膜であるシリコン酸化膜の蒸着速度は、70Å/分以上であってもよい。
【0022】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、前記トリシリルアミン化合物の供給前、供給中、または供給後に、酸素(O)、オゾン(O)、蒸留水(HO)、過酸化水素(H)、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、アンモニア(NH)、窒素(N)、ヒドラジン(N)、ヒドラジン誘導体、ジアミン、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、C1〜C12の飽和または不飽和炭化水素、水素、アルゴン、およびヘリウムから選択される何れか1つまたは2つ以上のガスが供給されてもよい。
【0023】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法は、a)チャンバー内に位置している蒸着対象基材を、蒸着温度に加熱および維持するステップと、b)前記蒸着対象基材に前記トリシリルアミン化合物を接触させ、前記蒸着対象基材に吸着させるステップと、c)前記トリシリルアミン化合物が吸着された蒸着対象基材に反応ガスを注入するステップと、を含んでもよい。
【0024】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、a)〜c)ステップを1サイクルとし、サイクル当たりのシリコン窒化膜の蒸着速度は0.65Å/cycle以上であってもよい。
【0025】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、a)〜c)ステップを1サイクルとし、サイクル当たりのシリコン酸化膜の蒸着速度は2.5Å/cycle以上であってもよい。
【0026】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、前記反応ガスは、含酸素ガス、含窒素ガス、含炭素ガス、不活性ガス、またはこれらの混合ガスから選択され、プラズマ活性化されたガスであってもよい。
【0027】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、シリコン含有薄膜は、シリコンオキシド薄膜、シリコンオキシカーバイド薄膜、シリコンオキシカルボニトリド薄膜、シリコンニトリド薄膜、シリコンオキシニトリド薄膜、シリコンオキシカルボニトリド薄膜、およびシリコンカーバイド薄膜から選択される1つまたは2つ以上であってもよい。
【0028】
本発明は、上述の製造方法により製造されるシリコン含有薄膜を提供する。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係るシリコン含有薄膜蒸着用組成物は、常温で液体であって、揮発性が高く、熱的安定性に非常に優れたトリシリルアミン化合物をシリコン前駆体として含むことで、より低い成膜温度条件下で、高い純度および耐久性を有する高品質のシリコン含有薄膜を高い蒸着率で製造することができる利点がある。
【0030】
また、本発明のシリコン含有薄膜蒸着用組成物を用いたシリコン含有薄膜の製造方法は、低い成膜温度条件下でも、高い蒸着率、優れた応力強度、および著しく低い透湿度を実現することができ、さらに、それから製造されたシリコン含有薄膜は、炭素、酸素、水素などの不純物の含量が最小化され、純度が高く、非常に優れた物理的・電気的特性を有するとともに、フッ化水素に対する優れた耐性を有する利点がある。
【0031】
特に、本発明のシリコン含有薄膜蒸着用組成物を用いて製造されたシリコン含有薄膜は、優れた応力強度および著しく低い透湿度を有するため、半導体やディスプレイ分野の封止材として非常に有用であり、さらに、100℃以下で非常に高い蒸着速度で封止材が形成可能であって、封止材により保護される保護対象物が熱的損傷から自由である利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミン化合物の蒸気圧の測定結果を示した図である。
図2】実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミン化合物の熱重量の分析測定結果を示した図である。
図3】実施例2および実施例5で製造された、シリコンが含有されている薄膜の蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果である。
図4】実施例6および実施例9で製造された、シリコンが含有されている薄膜の蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付図面を参照して本発明のシリコン含有薄膜蒸着用組成物を詳細に説明する。この際、用いられる技術用語および科学用語において、他に定義しない限り、この発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が通常理解している意味を有し、下記の説明および添付図面において、本発明の要旨を不明瞭にする可能性のある公知機能および構成についての説明は省略する。
【0034】
本発明に係るシリコン含有薄膜蒸着用組成物は、下記化学式1のトリシリルアミン化合物を含有する。すなわち、本発明は、シリコン含有薄膜蒸着用化合物を提供し、本発明に係るシリコン含有薄膜蒸着用化合物は、下記化学式1のトリシリルアミン化合物を含む。
【0035】
[化学式1]
【化3】
【0036】
前記化学式1のトリシリルアミン化合物は、常温で液体であって、高い揮発性および優れた熱的安定性を有し、著しく優れた蒸着率で薄膜の蒸着が可能であるとともに、高純度および高耐久性を有する高品質のシリコン含有薄膜を製造可能とする。
【0037】
詳細に、化学式1で表されたように、トリシリルアミン化合物は、中心窒素原子に3つのシリコン原子が結合されている三角平面のSiN分子構造の形態をベースとし、2つのシリコンのそれぞれに2つの水素およびメチルが結合され、残りの1つのシリコンに、1つのメチルアミンおよび1つの水素および1つのメチルが結合されることで、常温および常圧下で安定した液体状態の化合物を形成し、70℃で蒸気圧が10torr以上と優れた揮発性を有するとともに、100℃未満、実質的な一例としては90℃に過ぎない低温蒸着時にも、非常に速い蒸着速度を有することができる。詳細に、8Å/分以上のシリコン窒化膜の蒸着速度、さらには、70Å/分の、驚くべきの優れたシリコン酸化膜の蒸着速度を有することができる。これとともに、またはこれと独立に、反応ガスを供給してパージするサイクルに基づいて蒸着が行われる場合にも、90℃に過ぎない低温蒸着時にも0.6Å/cycle以上のシリコン窒化膜の蒸着速度を有することができ、さらに、2.5Å/cycle以上のシリコン酸化膜の蒸着速度を有することができる。
【0038】
また、前記化学式1のトリシリルアミン化合物を用いてシリコン含有薄膜を製造する場合、優れた凝集力および優れたステップカバレッジを有することができる。さらに、トリシリルアミン化合物が化学式1の構造を有することにより、高い熱的安定性および低い活性化エネルギーを有し、反応性が高く、非揮発性の副生成物を生成しないため、高い純度および優れた応力強度を有するシリコン含有薄膜が容易に形成されることができる。
【0039】
これにより、本発明に係るシリコン含有薄膜蒸着用組成物は、シリコン含有薄膜が蒸着される蒸着対象基材の温度が100℃未満である低温蒸着用組成物であり、具体的に、蒸着対象基材の温度が60℃以上〜100℃未満、より具体的には60℃〜95℃である、低温蒸着用組成物であってもよい。
【0040】
しかし、このような低温蒸着の用途は、上述の化学式1で表されるトリシリルアミン化合物の優れた低温揮発性、高い反応性などの、蒸着のためのシリコン前駆体として有する極めて優れた特性により可能なことであり、したがって、本発明の組成物が低温蒸着に限定されてはならず、必要に応じて、通常の蒸着温度(100〜700℃、より具体的には400〜700℃の蒸着対象基材の温度)で用いられてもよいことはいうまでもない。
【0041】
本発明の化学式1で表されるトリシリルアミン化合物は、当業者が認識できる範囲内で可能な方法により製造されてもよい。
【0042】
また、本発明は、上述のシリコン含有薄膜蒸着用組成物を用いたシリコン含有薄膜の製造方法を提供する。すなわち、本発明は、化学式1で表されるトリシリルアミン化合物を用いたシリコン含有薄膜の製造方法を提供する。
【0043】
本発明に係るシリコン含有薄膜の製造方法は、蒸着対象基材に、化学式1のトリシリルアミン化合物を供給するステップを含む。
【0044】
[化学式1]
【化4】
【0045】
本発明に係るシリコン含有薄膜の製造方法は、常温で液体であって、揮発性が高く、熱的安定性に優れた化学式1で表されるトリシリルアミン化合物をシリコン前駆体として用いることで、取り扱いが容易であり、種々の薄膜が製造可能であるとともに、低温および/または低いパワーでも、高い蒸着率で高純度のシリコン含有薄膜を製造することができる。さらに、本発明の製造方法により製造されたシリコン含有薄膜は、耐久性および電気的特性に優れるとともに、フッ化水素に対する耐性も優れている。
【0046】
上述の化学式1で表されるトリシリルアミン化合物の優れた低温揮発性、高い反応性などの、蒸着のためのSi前駆体として有する極めて優れた特性によって、チャンバーの内部に位置する蒸着対象基材の温度は、100℃未満、特徴的には95℃以下であってもよく、蒸着対象基材が内部に位置しているチャンバーに、化学式1のトリシリルアミン化合物を供給するステップを含んで行われるシリコン含有薄膜の蒸着は、100℃未満、特徴的には95℃以下の温度の、低温で行われることができる。
【0047】
より具体的に、蒸着対象基材の温度は、60℃以上〜100℃未満、より具体的には60℃〜95℃であってもよい。すなわち、シリコン含有薄膜の蒸着温度は、60℃以上〜100℃未満、より具体的には60℃〜95℃であってもよい。
【0048】
すなわち、本発明の一実施形態に係る製造方法は、チャンバー内に位置する蒸着対象基材を、蒸着温度に加熱および維持するステップと、チャンバー内に位置する蒸着対象基材に、化学式1のトリシリルアミン化合物を供給するステップと、を含み、この際、蒸着温度は100℃未満、より具体的には95℃以下、さらに具体的には60℃〜95℃であってもよい。
【0049】
このような低温蒸着条件での極めて優れた蒸着率は、蒸着対象基材が内部に位置しているチャンバーに、化学式1のトリシリルアミン化合物を供給し、シリコン含有薄膜を蒸着することで可能な蒸着率である。
【0050】
このような、商業的に有意な高い蒸着率を有する低温蒸着は、上述の化学式1で表されるトリシリルアミン化合物の優れた低温揮発性、高い反応性などの、蒸着のためのシリコン前駆体として有する極めて優れた特性により実現可能なことである。したがって、本発明の製造方法が低温蒸着に限定されてはならず、必要に応じて、通常の蒸着温度(100〜700℃、より具体的には400〜700℃の蒸着対象基材の温度)で蒸着が行われてもよいことはいうまでもない。
【0051】
シリコン含有薄膜は、シリコン前駆体を気相供給してシリコン含有薄膜を製造する本技術分野において当業者が認識できる範囲内で製造可能な薄膜であれば何れも可能である。具体的且つ実質的な一例として、シリコン含有薄膜は、シリコンオキシド薄膜、シリコンオキシカーバイド(SiOC)薄膜、シリコンカルボニトリド(SiCN)薄膜、シリコンニトリド薄膜、シリコンオキシニトリド(SiON)薄膜、シリコンオキシカルボニトリド(SiOCN)薄膜、およびシリコンカーバイド薄膜から選択される1つまたは2つ以上の薄膜などであってもよく、その他にも、当業者が認識可能な範囲内で、シリコンを含有する高品質の種々の薄膜が製造可能である。
【0052】
本発明に係るシリコン含有薄膜の製造方法において、薄膜の蒸着方法としては、本技術分野において当業者が認識できる範囲内で可能な方法であれば何れも可能であるが、好ましくは、原子層蒸着(ALD)法、気相蒸着(CVD)法、有機金属化学気相蒸着(MOCVD)法、低圧気相蒸着(LPCVD)法、プラズマ強化気相蒸着(PECVD)法、またはプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法などにより形成されてもよく、さらに薄膜蒸着が容易であり、製造された薄膜が優れた特性を有する点から、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法が好ましい。したがって、本発明に係る上述のシリコン含有薄膜蒸着用組成物は、シリコン含有薄膜を製造するためのプラズマ強化原子層蒸着用組成物であってもよい。
【0053】
本発明の一実施形態に係る製造方法において、蒸着対象基材が内部に位置しているチャンバーに、トリシリルアミン化合物の供給前に、供給中に、および/または供給後に、含酸素ガス、含窒素ガス、含炭素ガス、不活性ガス、またはこれらの混合ガスである反応ガスがチャンバーに供給されてもよい。反応ガスとしては、製造しようとするシリコン含有薄膜の物質を考慮してシリコン前駆体とともに通常用いられるガスであれば使用可能であり、具体例として、含酸素ガスとしては、酸素(O)、オゾン(O)、蒸留水(HO)、過酸化水素(H)などが挙げられ、含窒素ガスとしては、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、アンモニア(NH)、窒素(N)、ヒドラジン(N)、ヒドラジン誘導体(第三ブチルヒドラジン(C12)など)、ジアミンなどが挙げられ、含炭素ガスとしては、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、C1〜C12の飽和または不飽和炭化水素などが挙げられ、不活性ガスとしては、窒素、アルゴンなどが挙げられ、その他の反応ガスとしては、水素およびヘリウムなどが挙げられる。前記含酸素ガス、含窒素ガス、含炭素ガス、不活性ガス、またはその他の反応ガスから選択される何れか1つまたは2つ以上のガスが反応ガスとして含まれるが、これに限定されるものではない。反応ガスが含酸素ガスである場合、化学式1で表されるトリシリルアミン化合物のリガンドを除去してSi−O原子層を形成させることができる。反応ガスが含アルゴンガスである場合、化学式1で表されるトリシリルアミン化合物のリガンドを除去してSi−N原子層を形成させることができる。反応ガスが含炭素ガスである場合、化学式1で表されるトリシリルアミン化合物のリガンドを除去してSi−C原子層を形成させることができる。
【0054】
本発明の一実施形態に係る製造方法において、蒸着対象基材の温度が100℃未満である低温蒸着時に、シリコン含有薄膜において、シリコン窒化膜の蒸着速度は8Å/分以上であってもよい。特に、反応ガスが含酸素ガスである場合、蒸着対象基材の温度が100℃未満である低温蒸着時に、シリコン含有薄膜において、シリコン酸化膜の蒸着速度は、反応ガスの種類によって、70Å/分以上であってもよい。
【0055】
化学式1で表されるトリシリルアミン化合物および反応ガスは、互いに有機的にまたは互いに独立にチャンバーに供給されてもよい。また、化学式1で表されるトリシリルアミン化合物および反応ガスは、それぞれ連続的にまたは不連続的にチャンバーに供給されてもよい。不連続的な供給は、パルス(pulse)の形態を含んでもよい。また、反応ガスは、プラズマにより活性化された状態であってもよい。この際、上述のように、プラズマにより活性化された反応ガスは、酸素(O)、オゾン(O)、蒸留水(HO)、過酸化水素(H)、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、アンモニア(NH)、窒素(N)、ヒドラジン(N)、ヒドラジン誘導体、ジアミン、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、C1〜C12の飽和または不飽和炭化水素、水素、アルゴン、およびヘリウムから選択される何れか1つまたは2つ以上の混合ガスであってもよいが、必ずこれらに限定されるものではない。
【0056】
具体例として、本発明の一実施形態に係る製造方法は、a)チャンバー内に位置する蒸着対象基材を、蒸着温度に加熱および維持するステップと、b)前記蒸着対象基材に前記トリシリルアミン化合物を接触させ、前記蒸着対象基材に吸着させるステップと、c)前記トリシリルアミン化合物が吸着された蒸着対象基材に反応ガスを注入するステップと、を含んでもよい。
【0057】
特徴的に、本発明の一実施形態に係る製造方法は、a)チャンバー内に位置する蒸着対象基材を、100℃未満の温度に加熱および維持するステップと、b)蒸着対象基材に前記トリシリルアミン化合物を接触させ、蒸着対象基材に吸着させるステップと、c)前記トリシリルアミン化合物が吸着された蒸着対象基材に反応ガスを注入するステップと、を含んでもよい。
【0058】
この際、b)ステップおよび/またはc)ステップの後に、チャンバー内に不活性ガスを供給してパージ(purging)するステップがさらに行われてもよいことはいうまでもない。すなわち、本発明の一実施形態に係る製造方法は、a)チャンバー内に位置する蒸着対象基材を、蒸着温度に加熱および維持するステップと、b)前記蒸着対象基材に前記トリシリルアミン化合物を接触させ、前記蒸着対象基材に吸着させるステップと、d1)不活性ガスを用いてチャンバーの内部をパージするパージステップと、c)前記トリシリルアミン化合物が吸着された蒸着対象基材に反応ガスを注入するステップと、d2)不活性ガスを用いてチャンバーの内部をパージするパージステップと、を含んでもよい。
【0059】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法は、目的の薄膜の構造または熱的特性に応じて蒸着条件が調節可能であり、本発明の一実施形態に係る蒸着条件としては、トリシリルアミン化合物を含有するシリコン含有薄膜蒸着用組成物の投入流量、反応ガス、キャリアガスの投入流量、圧力、蒸着対象基材の温度などが挙げられる。かかる蒸着条件の非限定的な一例としては、シリコン含有薄膜蒸着用組成物、具体的に、化学式1で表されるトリシリルアミンの投入流量は10〜1000cc/min、キャリアガスは10〜1000cc/min、反応ガスの流量は1〜1500cc/min、圧力は0.5〜10torr、および蒸着対象基材の温度は30〜700℃の範囲、具体的には60〜200℃、特徴的には60℃以上〜100℃未満、より特徴的には60〜95℃の範囲で調節可能であるが、これに限定されるものではない。さらに、有利な一例として、反応ガスがプラズマにより活性化された状態である場合、すなわち、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法により蒸着が行われる場合、RFパワーは50〜1000Wであってもよいが、必ずこれに限定されるものではない。
【0060】
本発明の一実施形態に係るシリコン含有薄膜の製造方法に用いられる蒸着対象基材は、Si、Ge、SiGe、GaP、GaAs、SiC、SiGeC、InAs、およびInPのうち1つ以上の半導体材料を含む半導体基板;SOI(Silicon On Insulator)基板;石英基板;またはディスプレイ用ガラス基板;ポリイミド(polyimide)、ポリエチレンテレフタレート(PET、PolyEthylene Terephthalate)、ポリエチレンナフタレート(PEN、PolyEthylene Naphthalate)、ポリメチルメタクリレート(PMMA、Poly Methyl MethAcrylate)、ポリカーボネート(PC、PolyCarbonate)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエステル(Polyester)などの可撓性プラスチック基材;などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0061】
また、前記シリコン含有薄膜は、蒸着対象基材に直ちに薄膜を形成することの他に、蒸着対象基材と前記シリコン含有薄膜との間に、多数の導電層、誘電層、または絶縁層などが形成されてもよい。
【0062】
また、本発明は、シリコン含有薄膜の前駆体として使用可能なトリシリルアミン化合物を提供し、本発明のトリシリルアミン化合物は下記化学式1で表される。
【0063】
[化学式1]
【化5】
【0064】
化学式1で表されるトリシリルアミン化合物は、上述のように、常温で液体であって、揮発性が高く、熱的安定性が高いため、シリコン含有薄膜の形成において非常に有用な前駆体として用いられる。さらに、反応性が高いため、低温でも優れた薄膜蒸着速度で薄膜の蒸着が可能であり、高純度および高耐久性の薄膜を製造することができる。
【0065】
以下、本発明を下記実施例によってさらに具体的に説明する。それに先たち、本明細書および特許請求の範囲で用いられた用語や単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって、本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【0066】
したがって、本明細書に記載された実施例と図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的思想の全部を代弁しているわけではないため、本出願時点においてこれらに代替可能な多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【0067】
また、以下の全ての実施例は、常用化されたシャワーヘッド方式の200mm枚葉式(single wafer type)ALD装備(CN1、Atomic Premium)を用いて、公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法により行った。また、常用化されたシャワーヘッド方式の200mm枚葉式(single wafer type)CVD(PECVD)装備(CN1、Atomic Premium)を用いて、公知のプラズマ気相化学蒸着法により行うことができる。
【0068】
蒸着されたシリコン含有薄膜は、エリプソメータ(Ellipsometer、OPTI−PROBE 2600、THERMA−WAVE)により厚さを測定し、赤外分光器(Infrared Spectroscopy、IFS66V/S & Hyperion 3000、Bruker Optics)、X−線光電子分光分析器(X−ray photoelectron spectroscopy)、透湿度測定器(Water Vapor transmission rate(WVTR、MOCON、Aquatran 2)を用いて分析し、測定時に使用した窒素の量は20ml/min・Airであり、透湿測定面積は50cmに設定した。応力の測定は、応力測定器(Frontier Semiconductor、FSM500TC)を用い、測定面積は160mm、シリコンウェーハの厚さは0.725μmに設定して薄膜特性を分析した。
【0069】
[実施例1]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンの製造
1ステップ:ビス(ジメチルアミノ)メチルシリルアミンの製造
【化6】
【0070】
無水および不活性雰囲気下で、火炎乾燥された2000mLのシュレンク管に、ヘキサメチルジシラザン(((CHSi)NH)500g(3.1mol)を投入した後、ジクロロメチルシラン((CH)ClSiH)1,425g(12.4mol)を−25℃に維持しながらゆっくりと添加し、反応溶液を徐々に10℃に昇温させ、3時間撹拌した。この混合反応溶液から、生成されたクロロトリメチルシラン((CHSiCl)および過量で投入されたジクロロメチルシラン((CH)ClSiH)を単純蒸留または減圧蒸留により除去した。回収したビス(クロロメチルシリル)アミン((SiHClCHNH))溶液をペンタン(n−Pentane)と撹拌しながら、ジメチルアミン((CHNH)699g(15.5mol)を−25℃に維持しつつゆっくりと添加した。添加が完了された反応溶液を徐々に常温に昇温し、6時間撹拌した。反応が終わった反応混合物を濾過し、生成された白色の固体を除去した後、濾液を得た。この濾液から減圧下で溶媒を除去し、減圧蒸留により、ビス(ジメチルアミノ)メチルシリルアミン((SiHCHN(CHNH)を444g(2.32mol)得た(収率75%)。
【0071】
H−NMR(C):δ 2.45(s, 12H, ((SiHCHN(CHNH), 0.11(t, 6H, ((SiHCHN(CHNH), 0.4(d, 1H, (SiHCHN(CHNH, 4.70(m, 2H, (SiHCHN(CHNH
【0072】
2ステップ:ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンの製造
【化7】
【0073】
無水および不活性雰囲気下で、火炎乾燥された5000mLのシュレンク管に、製造されたビス(ジメチルアミノ)メチルシリルアミン((SiHCHN(CHNH)444g(2.32mol)とヘキサン(n−Hexane)500mlを投入した後、2.52Mの濃度のノルマルブチルリチウム(n−CLi)ヘキサン(C14)溶液655g(2.4mol)を−10℃に維持しながらゆっくりと添加した。添加が完了された反応溶液を徐々に65℃に昇温し、6時間撹拌した後、減圧蒸留して溶媒を除去した。溶媒が除去された反応物にテトラヒドロフラン(O(C))500mlを添加した後、ジクロロメチルシラン(SiClH(CH))267g(2.3mol)とテトラヒドロフラン(O(C))が混合された溶液に−10℃の状態でゆっくりと投入し、反応内温を−10℃に維持しつつ8時間撹拌した。撹拌が完了された混合溶液にリチウムヒドリド(LiH)32g(4.0mol)を投入した後、65℃に維持しつつ12時間撹拌した。反応が完了された反応混合物を濾過し、生成された白色の固体を除去した後、濾液を得た。この濾液から減圧下で溶媒を除去し、減圧蒸留により、ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミン((SiHCH(SiHCHN(CH))Nを200g(1.03mol)得た(収率50%)。
【0074】
H−NMR(C):δ 0.19(t, 6H, ((SiHCH(SiHCHN(CH))N, 0.19(d, 3H, ((SiHCH(SiHCHN(CH))N, 2.39(s, 6H, ((SiHCH(SiHCHN(CH))N, 4.66(q, 4H, ((SiHCH(SiHCHN(CH))N , 4.81(q, 1H, ((SiHCH(SiHCHN(CH))N
【0075】
前記ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミン化合物の蒸気圧および熱重量を分析し、図1および図2に示した。
【0076】
図1および図2から、実施例1のビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミン化合物が、わずか70℃で10torr以上の蒸気圧を有する、高い揮発性を有し、優れた熱的安定性を有して、シリコン含有薄膜を蒸着するためのシリコン前駆体として非常に好適であることが分かる。
【0077】
[実施例2]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン酸化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン酸化膜を形成するための組成物として、実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともに酸素を使用し、不活性気体であるアルゴンはパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間1.5秒で、成膜評価を実施した。蒸着回数は270サイクルを進行し、表1に具体的なシリコン酸化膜の蒸着方法を示した。
【0078】
蒸着した薄膜の厚さはエリプソメータ(Ellipsometer)を用いて測定し、赤外分光光度計を用いてシリコン酸化膜の形成を分析し、X−線光電子分光器を用いてシリコン酸化膜の組成を分析した。また、応力測定器を用いてシリコン酸化膜の応力を分析し、薄膜の水分透湿度の測定のために、水分浸透評価装備を用いて透湿度を測定した。以下の表2に、具体的なシリコン酸化膜の分析結果を示し、図3に、蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果を示した。
【0079】
[実施例3]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン酸化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン酸化膜を形成するための組成物として、実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともに酸素を使用し、不活性気体であるアルゴンはパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間1.5秒で、成膜評価を実施した。蒸着回数は188サイクルを進行し、表1に具体的なシリコン酸化膜の蒸着方法を示した。また、図3に、蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果を示した。
【0080】
[実施例4]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン酸化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン酸化膜を形成するための組成物として、実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともに酸素を使用し、不活性気体であるアルゴンはパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間1.5秒で、成膜評価を実施した。蒸着回数は113サイクルを進行し、表1に具体的なシリコン酸化膜の蒸着方法を示した。また、図3に、蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果を示した。
【0081】
[実施例5]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン酸化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン酸化膜を形成するための組成物として、実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともに酸素を使用し、不活性気体であるアルゴンはパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間1.5秒で、成膜評価を実施した。蒸着回数は82サイクルを進行し、表1に具体的なシリコン酸化膜の蒸着方法を示した。また、図3に、蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果を示した。
【0082】
[比較例1]ジメチルアミノジメチルシリルビスジメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン酸化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン酸化膜を形成するための比較例として、ジメチルアミノジメチルシリルビスジメチルシリル化合物を使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともに酸素を使用し、不活性気体であるアルゴンはパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間1.5秒で、成膜評価を実施した。表1に具体的なシリコン酸化膜の蒸着方法を示した。
【0083】
蒸着した薄膜の厚さはエリプソメータ(Ellipsometer)を用いて測定し、赤外分光光度計を用いてシリコン酸化膜の形成を分析し、X−線光電子分光器を用いてシリコン酸化膜の組成を分析した。また、応力測定器を用いてシリコン酸化膜の応力を分析し、薄膜の水分透湿度の測定のために、水分浸透評価装備を用いて透湿度を測定した。以下の表2に、具体的なシリコン酸化膜の分析結果を示した。
【0084】
[比較例2]ビスジエチルアミノシランを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン酸化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン酸化膜を形成するための比較例として、ビスジエチルアミノシラン化合物を使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともに酸素を使用し、不活性気体であるアルゴンはパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間1.0秒で、成膜評価を実施した。表1に具体的なシリコン酸化膜の蒸着方法を示した。
【0085】
蒸着した薄膜の厚さはエリプソメータ(Ellipsometer)を用いて測定し、赤外分光光度計を用いてシリコン酸化膜の形成を分析し、X−線光電子分光器を用いてシリコン酸化膜の組成を分析した。また、応力測定器を用いてシリコン酸化膜の応力を分析し、薄膜の水分透湿度の測定のために、水分浸透評価装備を用いて透湿度を測定した。以下の表2に、具体的なシリコン酸化膜の分析結果を示した。
【0086】
【表1A】
【表1B】
【0087】
【表2】
【0088】
表1および表2から分かるように、実施例2〜実施例5は、総蒸着時間を基準として毎分当り69.58〜72.79Åであり、蒸着サイクルを基準として2.57Å/cycleであって、比較例1および比較例2は、総蒸着時間を基準として毎分当り37.19〜45.58Åであり、蒸着サイクルを基準として0.91〜1.14Å/cycleの範囲を有することが示された。このことから、100℃以下の蒸着温度で、実施例2〜実施例5が、比較例1および比較例2に比べて最小1.5倍、最大1.9倍以上の優れた蒸着速度で薄膜が蒸着されることが分かった。
【0089】
また、実施例2〜実施例5の屈折率は1.48であり、比較例1の屈折率は1.47であり、比較例2の屈折率は1.48であった。
【0090】
また、実施例2〜実施例5のO/Si原子比は1.79である。図3から、実施例2〜実施例5および比較例1および比較例2が、何れもSi−O結合を含む絶縁膜であることを確認することができ、薄膜の厚さが809Åである際に、−331MPaの著しく高い膜の応力、および5.02*10−g/[m−day]の著しく低い透湿力を有することを確認することができた。したがって、実施例2〜5のビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミン化合物は、比較例1および比較例2の化合物に比べて高応力および低透湿度の効果を有する高品質のシリコン酸化膜を形成可能であることを確認することができた。
【0091】
[実施例6]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン窒化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン窒化膜を形成するための組成物として、実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともにアンモニアおよび窒素を使用し、不活性気体である窒素はパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間を変更して成膜評価を実施した。表3に具体的なシリコン窒化膜の蒸着方法を示した。
【0092】
蒸着した薄膜の厚さはエリプソメータ(Ellipsometer)を用いて測定し、赤外分光光度計を用いてシリコン窒化膜の形成を分析し、X−線光電子分光器を用いてシリコン窒化膜の組成を分析した。また、応力測定器を用いてシリコン窒化膜の応力を分析し、薄膜の水分透湿度の測定のために、水分浸透評価装備を用いて透湿度を測定した。以下の表4に具体的なシリコン窒化膜の分析結果を示し、図6に、蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果を示した。
【0093】
[実施例7]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン窒化膜の製造
表3に示したように、アンモニア反応ガスおよびプラズマ時間0.8秒、窒素反応ガスおよびプラズマ時間1.5秒としたことを除き、実施例6で進行した条件と同様の蒸着条件下で公知のプラズマ原子層蒸着(PEALD)法により成膜評価を行い、蒸着された薄膜は、実施例6と同様の分析方法および条件で行って分析結果を確保した。以下の表3および4に、具体的なシリコン窒化膜の蒸着方法および分析結果を示した。また、図4に、蒸着された膜を赤外分光計により分析して示した。
【0094】
[実施例8]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン窒化膜の製造
表3に示したように、RFパワー800W、アンモニア反応ガスおよびプラズマ時間0.6秒、窒素反応ガスおよびプラズマ時間1.0秒としたことを除き、実施例6で進行された条件と同様の蒸着条件下で公知のプラズマ原子層蒸着(PEALD)法により成膜評価を行い、蒸着された薄膜は、実施例6と同様の分析方法および条件で行って分析結果を確保した。以下の表3および4に、具体的なシリコン窒化膜の蒸着方法および分析結果を示した。また、図4に、蒸着された膜を赤外分光計により分析して示した。
【0095】
[実施例9]ビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン窒化膜の製造
表3に示したように、RFパワー800W、アンモニア反応ガスおよびプラズマ時間0.6秒、窒素反応ガスおよびプラズマ時間0.8秒としたことを除き、実施例6で進行された条件と同様の蒸着条件下で公知のプラズマ原子層蒸着(PEALD)法により成膜評価を行い、蒸着された薄膜は、実施例6と同様の分析方法および条件で行って分析結果を確保した。以下の表3および4に、具体的なシリコン窒化膜の蒸着方法および分析結果を示した。また、図4に、蒸着された膜を赤外分光計により分析して示した。
【0096】
[比較例3]ジメチルアミノジメチルシリルビスジメチルシリルアミンを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン窒化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン窒化膜を形成するための組成物として、実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともにアンモニアおよび窒素を使用し、不活性気体である窒素はパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間を変更して成膜評価を実施した。表3に具体的なシリコン窒化膜の蒸着方法を示した。
【0097】
蒸着した薄膜の厚さはエリプソメータ(Ellipsometer)を用いて測定し、赤外分光光度計を用いてシリコン窒化膜の形成を分析し、X−線光電子分光器を用いてシリコン窒化膜の組成を分析した。また、応力測定器を用いてシリコン窒化膜の応力を分析し、薄膜の水分透湿度の測定のために、水分浸透評価装備を用いて透湿度を測定した。以下の表4に具体的なシリコン窒化膜の分析結果を示し、図4に、蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果を示した。
【0098】
[比較例4]ビスジエチルアミノシランを用いた、プラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法によるシリコン窒化膜の製造
公知のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)法を用いる通常のプラズマ強化原子層蒸着(PEALD)装置にて、シリコン窒化膜を形成するための組成物として、実施例1で製造されたビス(メチルシリル)ジメチルアミノメチルシリルアミンを使用して成膜評価を行った。反応ガスとしては、プラズマとともにアンモニアおよび窒素を使用し、不活性気体である窒素はパージのために使用した。反応ガスおよびプラズマ時間を変更して成膜評価を実施した。表3に具体的なシリコン窒化膜の蒸着方法を示した。
【0099】
蒸着した薄膜の厚さはエリプソメータ(Ellipsometer)を用いて測定し、赤外分光光度計を用いてシリコン窒化膜の形成を分析し、X−線光電子分光器を用いてシリコン窒化膜の組成を分析した。また、応力測定器を用いてシリコン窒化膜の応力を分析し、薄膜の水分透湿度の測定のために、水分浸透評価装備を用いて透湿度を測定した。以下の表4に具体的なシリコン窒化膜の分析結果を示し、図4に、蒸着された膜を赤外分光計により分析した結果を示した。
【0100】
【表3A】
【表3B】
【0101】
【表4】
【0102】
表3および表4から分かるように、実施例6〜実施例9の蒸着時に、蒸着速度は総蒸着時間を基準として毎分当り8.46〜12.97Åであり、蒸着サイクルを基準として0.65Å/cycleであることが分かる。また、比較例3および比較例4の蒸着時に、蒸着速度は、総蒸着時間を基準として毎分当り2.60〜3.26Å、蒸着サイクルを基準として0.20〜0.25Å/cycleの範囲を有することが示された。また、比較例3の化合物は、300℃の高温で蒸着を行ってシリコン窒化膜を製造する場合にも、本発明の化合物に比べて低い蒸着速度を示した。これに対し、本発明のシリコン含有薄膜蒸着用組成物は、100℃以下の著しく低い温度でも、非常に優れた蒸着速度を示した。このことから、実施例6〜実施例9のように、本発明に係る前駆体を用いる場合、他のシリコン前駆体に比べて最小2.6倍、最大4.9倍以上の非常に優れた蒸着速度で薄膜が蒸着されることが分かった。
【0103】
また、製造された窒化膜を分析した結果、実施例6〜実施例9および比較例3および比較例4で、何れもSi−N結合を含む絶縁膜が製造されることが確認され、実施例6ではSi/N原子比が0.85、実施例7ではSi/N原子比が0.87、実施例8ではSi/N原子比が0.87、実施例9ではSi/N原子比が0.96の窒化膜が製造されることが確認された。また、実施例6〜9で、屈折率が1.84、1.82、1.81、および1.77の窒化膜が製造されることが確認された。さらに、薄膜の厚さが同一である際に、実施例6〜実施例9で製造された窒化膜が、比較例3および比較例4で製造された窒化膜に比べて最小10倍〜20倍以上の著しく優れた透湿度を有することを確認することができた。
【0104】
すなわち、本発明に従って、化学式1で表されるトリシリルアミン化合物を含むシリコン含有薄膜蒸着用組成物を用いて含シリコン薄膜を製造する場合、100℃以下の低温で高純度、高応力、および高透湿度を有する高品質のシリコン含有薄膜が、驚くべきの速い速度で形成されることが分かる。また、本発明のシリコン含有薄膜蒸着用組成物を用いて製造されたシリコン含有薄膜は、優れた応力強度および著しく低い透湿度を有するため、半導体やディスプレイ分野の封止材として非常に有用であり、さらに、100℃以下で非常に高い蒸着速度で封止材が形成可能であって、封止材により保護される保護対象物が熱的損傷から自由であることが分かる。
【0105】
以上のように、本発明では、特定事項および限定された実施形態、並びに図面によって説明されたが、これは、本発明のより全体的な理解のために提供されたものにすぎない。本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明が属する分野において通常の知識を有する者であれば、このような記載から種々の修正および変形が可能である。
【0106】
したがって、本発明の思想は、上述の実施形態に限定されて決まってはならず、添付の特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価的変形のある全てのものなどは、本発明の思想の範囲に属するといえる。
図1
図2
図3
図4