(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0011】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0012】
(実施の形態)
[1.構成]
本実施の形態に係るゲート装置1について
図1〜
図5を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係るゲート装置1の正面図である。
図2は、本実施の形態に係るゲート装置1の背面図である。
図3は、本実施の形態に係るゲート装置1の右側面図である。
図4は、本実施の形態に係るゲート装置1の左側面図である。
図5は、本実施の形態に係るゲート装置1の上面図である。なお、説明の便宜上、
図5には、ゲート装置1と同様の構成を有し、ゲート装置1の正面側に配置されるゲート装置1’、および、背面側に配置されるゲート装置1’’も示されている。
【0013】
本実施の形態に係るゲート装置1は、出入国の審査において実施される顔認証作業を自動で行うゲートシステムに適用される。顔認証作業とは、審査を受ける人物の顔と、当該人物が所持する旅券(パスポート)に貼付された(あるいは、データとして埋め込まれた)顔写真とを比較照合し、審査を受ける人物が旅券の正当な所持者であることを確認する作業である。ゲート装置1は、顔認証作業を自動で行い、顔認証の結果に応じて、ゲートの開閉等を行う。
【0014】
ゲート装置1は、顔認証を行う前のゲート装置1の通過を待つ人物が存在する空間P1(第1の空間)と、顔認証を行いゲート装置1を通過した人物が存在する空間P2(第2の空間)との間に配置される。顔認証前の人物のうち、次に顔認証を行う対象の人物(以下、対象者と記載)は、ゲート装置1の進入側(
図1の右側)からゲート装置1の正面側へ進入し、顔認証を行う。そして、顔認証の結果、ゲート装置1の通過を許可された場合、対象者は、ゲート装置1の退出側(
図1の左側)へ退出する。
【0015】
ゲート装置1は、図示しない制御装置と有線または無線で接続し、制御装置の制御により動作する。制御装置は、例えば、CPU、メモリを有するPCであり、ゲート装置1と、ゲート装置1と共に配置される他のゲート装置(例えば、
図5におけるゲート装置1’およびゲート装置1’’)との集中制御を行う。
【0016】
ゲート装置1は、主に、ゲート本体11と、2つのシャッター(第1シャッター11aおよび第2シャッター11b)と、顔認証装置12と、構造物13と、を有する。以下、各構成について説明する。
【0017】
[1.1 ゲート本体およびシャッター]
ゲート本体11は、空間P1に存在する対象者が空間P2へ移動する際に通行する経路X1に沿って配置される筐体である。ゲート本体11は、例えば、鉛直方向の長さは78cm程度、長手方向の長さは150cm程度のサイズである。
【0018】
そして、
図5に示すように、空間P1側に位置する端部E1(第1の端部)の、ゲート本体11の長手方向に対して略垂直な短手方向の幅W1は、空間P2側に位置する端部E2(第2の端部)の短手方向の幅W2より狭い。つまり、ゲート本体11は、端部E2から端部E1に向かって、幅が先細りになる形状を有する。
【0019】
具体的には、平面視において、端部E1と端部E2は、それぞれ、円弧形状を有する。そして、端部E1の円弧形状と端部E2の円弧形状との間は、直線で結ばれている。端部E1の曲率半径r1は、端部E2の曲率半径r2より小さい。例えば、曲率半径r1は、12cm程度であり、曲率半径r2は、20cm程度である。
【0020】
第1シャッター11aは、一部がゲート本体11に収納される。第1シャッター11aは、モータまたはアクチュエータ等の駆動部(図示せず)と接続する。そして、第1シャッター11aは、駆動部が作動することにより、矢印Y1が示す方向へ移動し、対象者が通行する経路の遮断または開放の動作を行う。第1シャッター11aは、経路X1を開放する際、シャッターの幅の略全体がゲート本体11に収納される。また、第1シャッター11aは、経路X1を遮断する際、経路X1の幅の約1/2を遮る位置まで移動する。第1シャッター11aは、ゲート装置1’の第2シャッター11bと連動して、経路X1の遮断または開放の動作を行う。
【0021】
第2シャッター11bは、一部がゲート本体11に収納される。第2シャッター11bは、モータまたはアクチュエータ等の駆動部(図示せず)と接続する。そして、第2シャッター11bは、駆動部が作動することにより、矢印Y2が示す方向へ移動し、背面側の経路の遮断または開放の動作を行う。第2シャッター11bは、経路X2を開放する際、シャッターの幅の略全体がゲート本体11に収納される。また、第2シャッター11bは、経路X2を遮断する際、経路X2の幅の約1/2を遮る位置まで移動する。第2シャッター11bは、ゲート装置1’’の第1シャッター11aと連動して、背面側の経路X2の遮断または開放の動作を行う。
【0022】
なお、
図5では、ゲート装置1の正面側の経路X1が開放されている状態を示し、背面側の経路X2が遮断されている状態を示している。
【0023】
ゲート本体11は、保護板11c、手荷物置きスペース11d、固定板11e、荷物置きスペース11f、および、進入誘導サイン11gを有する。
【0024】
保護板11cは、第1シャッター11aと顔認証装置12との間に固定して設けられる。保護板11cが設けられることにより、例えば、第1シャッター11aおよび/または第2シャッター11bの開閉動作の際に、ゲート装置1を通行する人物の手が第1シャッター11aおよび/または第2シャッター11bに挟まれる等の事故を防止できる。
【0025】
手荷物置きスペース11dは、(ゲート本体の上面において)顔認証装置12の進入側に設けられ、顔認証装置12において顔認証を行っている人物が手荷物を一時的に置いておくスペースである。固定板11eは、手荷物置きスペース11dに置かれた手荷物の盗難等を防止するために、手荷物置きスペース11dの背面側に設けられる。
【0026】
荷物置きスペース11fは、ゲート本体11の正面側の一部を内側に凹ませることにより形成されたスペースである。荷物置きスペース11fには、顔認証装置12において顔認証を行っている人物が携行するキャスター付のキャリーケース等の荷物が一時的に置かれる。
【0027】
進入誘導サイン11g(第1の表示装置)は、ゲート本体11における進入側、つまり、正面に対して右側の端部E1に配置される。進入誘導サイン11gは、ゲート装置1への進入の可否を表す表示装置である。例えば、進入誘導サイン11gは液晶ディスプレイ等であり、ゲート装置1への進入が可能である場合に、青色の矢印を表示し、ゲート装置1への進入が不可能である場合に、赤色の進入禁止のマークを表示する。
【0028】
進入誘導サイン11gは、ゲート本体11の水平方向(
図3、
図5の矢印Z1の方向)に回動可能に配置される。そして、ゲート装置1は、進入誘導サイン11gの回動位置を制御する操作部(図示せず)を有する。操作部は、例えば、ゲート本体11の内部に設けられるノブ等である。ゲート装置1を設置する際に、設置業者等がノブを操作することにより、進入誘導サイン11gは所望の方向に向けられる。
【0029】
進入誘導サイン11gは、ゲート装置1の利用状況に応じて表示内容が変化する。1例としては、ゲート装置1に設けられる図示しない人感知センサの感知状態に応じて進入誘導サイン11gの表示内容が変化する。すなわち、進入誘導サイン11gは、人感知センサがゲート装置1の経路内の人物の存在を感知する場合、ゲート装置1へ進入できないことを示す表示を行う。また、進入誘導サイン11gは、人感知センサがゲート装置1の経路内の人物の存在を感知しない場合、ゲート装置1へ進入できることを示す表示を行う。
【0030】
[1.2 顔認証装置]
顔認証装置12は、主に、2つのカメラ12a、3つのディスプレイ12b、ハーフミラー12cおよびパスポートリーダ12dを有する。顔認証装置12は、カメラ12a、ディスプレイ12bおよびパスポートリーダ12dが一体となった構成を採る。
【0031】
カメラ12aは、顔認証装置12と対向する位置に立つ対象者の顔画像を撮影する。カメラ12aは、撮影した顔画像を制御装置へ出力する。なお、カメラ12aは、顔認証を行う対象者の脈波等の生体反応を検出する機能(バイタルセンシング機能)を有していても良い。
【0032】
カメラ12aは、顔認証装置12の高さ方向に複数設けられ、対象者の身長等に応じて顔画像を撮影する。例えば、複数のカメラ12aは、それぞれの撮影範囲において、目や口等の特徴点に基づいて顔の位置を認識し、顔の正面を撮影できるカメラ12aが顔画像の撮影を行うようにしても良い。
【0033】
ディスプレイ12bは、対象者に対して、顔認証に関する手順を説明する文字情報等を表示する。対象者は、ディスプレイ12bに表示された文字情報等に基づき、顔認証を行う。
【0034】
ハーフミラー12cは、カメラ12aおよびディスプレイ12bを覆う位置に配置される。カメラ12aおよびディスプレイ12bがハーフミラー12cに覆われることにより、対象者は、ディスプレイ12bに表示される文字情報等を視認しつつも、カメラ12aの存在を意識せずに顔認証を行う。
【0035】
パスポートリーダ12dは、対象者によってガラス面上に載置された旅券を、内部に設けられたスキャナ(図示せず)等で読み込むことによって、旅券に貼付された顔写真から(あるいは、旅券に記録されたデータから)顔画像を取得する。パスポートリーダ12dは、取得した顔画像を制御装置へ出力する。
【0036】
制御装置は、カメラ12aから取得した顔画像と、パスポートリーダ12dから取得した顔画像とを比較照合し、対象者が旅券の正当な所持者であるか否かを判定する。制御装置は、対象者が旅券の正当な所持者である場合、対象者の通過を許可し、経路を開放する。制御装置は、対象者が旅券の正当な所持者では無い場合、経路を遮断した状態を維持する。その際、制御装置は、対象者に対して、顔認証を再度行うように指示する文字情報をディスプレイ12bに表示させても良い。
【0037】
[1.3 構造物]
図6は、構造物13の一例の拡大斜視図である。
図7は、構造物13に設けられる不正検知センサ13bの拡大斜視図である。
【0038】
構造物13は、ゲート本体11の上面から上方へ延伸するポールである。そして、構造物13は、ゲート本体11に対して水平方向(
図5、
図6の矢印Z2の方向)に回動可能に設置される。構造物13は、表示装置13a、および、不正検知センサ13bを有する。
【0039】
表示装置13aは、構造物13の側面に配置される。構造物13を水平方向に回動させることにより、表示装置13aは、例えば、出入国審査の場において審査官が執務を行う執務スペースに向けられる。表示装置13aは、ゲート装置1における操作状態(例えば、認証動作の進行具合)を示す。例えば、表示装置13aは、複数のLED(Light Emitting Diode)が鉛直方向に並んだ構成を有し、ゲート装置1における認証処理の進行具合をLEDが点灯する数、順番、色等により示す。
【0040】
不正検知センサ13bは、構造物13の上方の端部に、構造物13に対して矢印Z2の方向に回動可能に配置される円筒形状の筐体である。不正検知センサ13bと構造物13とは、互いに独立して回動可能である。つまり、不正検知センサ13bの向きと表示装置13aの向きは、それぞれ変更することができる。
【0041】
不正検知センサ13bは、第1のセンシングデバイス13cと第2のセンシングデバイス13dとを有する。第1のセンシングデバイス13cは、円筒形状の筐体の底面に設けられ、第2のセンシングデバイス13dは、円筒形状の筐体の側面に設けられる。そして、第1のセンシングデバイス13cと第2のセンシングデバイス13dは、互いに異なる検知範囲となるように配置される。なお、第1のセンシングデバイス13cまたは第2のセンシングデバイス13dの検知範囲が十分に広い場合は、双方の検知範囲が重複するように配置されても問題は無い。
【0042】
具体的には、第1のセンシングデバイス13cは、ゲート装置1の正面側の経路X1(
図5参照)を通行する人物等を検知する。第2のセンシングデバイス13dは、ゲート装置1の背面側の経路X2(
図5参照)を通行する人物等を検知する。例えば、第1のセンシングデバイス13cは、映像を取得する監視カメラであり、第2のセンシングデバイス13dは、検知範囲内に存在する物体までの距離を検知する3次元距離画像センサである。
【0043】
第1のセンシングデバイス13cおよび第2のセンシングデバイス13dは、それぞれ、検知結果を制御装置へ出力する。制御装置は、第1のセンシングデバイス13cの検知結果に対して、画像処理等の処理を行い、経路X1を通行する人物の様子を監視する。また、制御装置は、第2のセンシングデバイス13dの検知結果に対して、画像処理等の処理を行い、経路X2を通行する人物の様子を監視する。例えば、制御装置は、第2のセンシングデバイス13dの検知結果から、検知範囲の物体が人物か否か、あるいはその人物の数等を判定する。
【0044】
以上説明した構成を有するゲート装置1は、サイズが小型であるため、配置される空間および配置される台数等に応じて、多様なパターンで配置することができる。以下、ゲート装置1の配置構造の例について説明する。
【0045】
[2.配置]
図8は、4台のゲート装置1を配置する例を示す図である。
図9は、6台のゲート装置1を配置する例を示す図である。
図10は、8台のゲート装置1を配置する例を示す図である。
図11は、12台のゲート装置1を配置する例を示す図である。
【0046】
図8〜
図11では、横方向7.5m、縦方向7.5mの正方のスペースに複数のゲート装置1を配置する配置例である。また、
図8〜
図11には、ゲート装置1と共に審査官が出入国審査の執務を行う執務スペース2が示されている。また、
図8〜
図11には、ゲート装置1の機能および/または構成から、一部の機能および/または構成を除外した補助装置3が示されている。本実施の形態における補助装置3は、例えば、ゲート装置1から第1シャッター11a、進入誘導サイン11g、顔認証装置12等が除外され、補助装置3の背面側の経路の遮断および開放と、当該経路における監視を行う。また、
図8〜
図11には、空間P1と空間P2とを区切るためのパーティション4が示されている。また、
図8と
図11には、ゲート装置の通過を待つ人物が、列を形成するためのパーティション5が示されている。
【0047】
[2.1 並列型のレイアウト]
図8、
図9は、正方のスペースの横方向に並列にゲート装置1が配置される並列型のレイアウトである。
【0048】
このようなレイアウトにおいて、各ゲート装置1の進入誘導サイン11gは、回動させることにより、認証前の人物の待機列の先頭付近に向けられる。例えば、
図8において、認証前の人物の待機列の先頭付近が点PT1の場合、各ゲート装置1の進入誘導サイン11gは、矢印d1が示す方向に向けられる。
【0049】
このようなレイアウトにおいて、各ゲート装置1の表示装置13aは、回動させることにより、執務スペース2にて執務を行う審査官に向けられる。例えば、
図8において、各ゲート装置1の表示装置13aは、矢印d2が示す方向に向けられる。
【0050】
配置される空間(例えば、横方向の長さ)に対して、配置する台数が少ない場合は、
図8、
図9に示した並列型のレイアウトが採用される。一方で、配置される空間に対して、配置する台数が多い場合、次に説明するフィッシュボーン型のレイアウトが採用されても良い。
【0051】
[2.2 フィッシュボーン型のレイアウト]
図10、
図11は、フィッシュボーン型のレイアウトである。
図10のゲート装置1−1〜1−4および
図11のゲート装置1−1〜1−6は、
図1〜
図5に示したゲート装置1と同様の構成を有する。一方、
図10のゲート装置1−5〜1−8および
図11のゲート装置1−7〜1−12は、人物が正面に対して左側から進入する構成となるように、
図1〜
図5に示したゲート装置1が鏡像反転した構成を有する。
【0052】
図10では、並列に配置される4台のゲート装置1の組が2組存在し、対向するように配置される。
【0053】
具体的には、ゲート装置1−1とゲート装置1−5は、それぞれの端部E1が対向するように配置される。そして、ゲート装置1−1とゲート装置1−5の端部E1は、空間P1と空間P2との間の人物の移動を遮るようにパーティション等により接続される。そして、ゲート装置1−2〜ゲート装置1−4は、ゲート装置1−1と並列に配置され、ゲート装置1−6〜ゲート装置1−8は、ゲート装置1−5と並列に配置される。その際、ゲート装置1−2〜ゲート装置1−4およびゲート装置1−6〜ゲート装置1−8は、ゲート装置1−1およびゲート装置1−5から離れるほど、空間P1を広げるように配置される。
【0054】
また、
図11では、並列に配置される6台のゲート装置1の組が2組存在し、対向するように配置される。
【0055】
具体的には、ゲート装置1−1とゲート装置1−7は、それぞれの端部E1が対向するように配置される。そして、ゲート装置1−1とゲート装置1−7の端部E1は、空間P1と空間P2との間の人物の移動を遮るように接続される。そして、ゲート装置1−2〜ゲート装置1−6は、ゲート装置1−1と並列に配置され、ゲート装置1−8〜ゲート装置1−12は、ゲート装置1−7と並列に配置される。その際、ゲート装置1−2〜ゲート装置1−6およびゲート装置1−8〜ゲート装置1−12は、ゲート装置1−1およびゲート装置1−7から離れるほど、空間P1を広げるように配置される。
【0056】
このようなレイアウトにおいて、各ゲート装置1の進入誘導サイン11gは、回動させることにより、認証前の人物の待機列の先頭付近に向けられる。例えば、
図10において、認証前の人物の待機列の先頭付近が点PT3の場合、各ゲート装置1(ゲート装置1−1〜ゲート装置1−8)の進入誘導サイン11gは、矢印d3が示す方向に向けられる。
【0057】
また、このようなレイアウトにおいて、各ゲート装置1の表示装置13aは、回動させることにより、執務スペース2にて執務を行う審査官に向けられる。例えば、
図10において、各ゲート装置1(ゲート装置1−1〜ゲート装置1−8)の表示装置13aは、矢印d4が示す方向に向けられる。
【0058】
[3.動作]
次に、ゲート装置1の動作の一例について説明する。
【0059】
認証前の人物は、空間P1内のいずれかに設けられた待機場所において列をなして待機している。そして、次に顔認証を行う対象者は、複数のゲート装置1それぞれの進入誘導サイン11gを見て、進入可能であることを示すサインが表示されているゲート装置1へ進入する。その際、進入可能であることを示すサインが表示されているゲート装置1の経路は、閉じられた状態である。
【0060】
次に、制御装置は、対象者が進入するゲート装置1の正面側の経路を検知する第1のセンシングデバイス13cおよび/または第2のセンシングデバイス13dが顔認証装置12の前に近づいた対象者を検知したことを示す検知結果を取得すると、旅券をパスポートリーダ12dに置くことを促すメッセージを顔認証装置12のディスプレイ12bに表示させる。また、制御装置は、ゲート装置1が使用中であるため、進入誘導サイン11gの表示を進入不可能であることを示すサインに変更する。
【0061】
対象者が旅券をパスポートリーダ12dのガラス面に置くと、旅券に貼付された顔写真から(あるいは、旅券に記録されたデータから)顔画像を取得し、制御装置へ出力する。また、カメラ12aは、対象者の顔を撮像し、撮像した顔写真を制御装置へ出力する。制御装置は、パスポートリーダ12dから取得した顔写真と、撮像部から取得した顔写真とを照合し、ゲート装置1の通過を許可するか否かを判定する。
【0062】
ゲート装置1の通過を許可する場合、つまり、顔認証が成功した場合、制御装置は、シャッターを開け、通路を開放する。また、その際、制御装置は、通路の進行を促すメッセージを顔認証装置12のディスプレイ12bに表示させる。
【0063】
ゲート装置1の通過を許可しない場合、例えば、顔認証が失敗した場合、制御装置は、再度の顔認証を促すメッセージを顔認証装置12のディスプレイ12bに表示させる。
【0064】
また、制御装置は、ゲート装置1における認証動作の進行具合を、逐次、表示装置13aに表示させる。例えば、表示装置13aには、顔認証動作前、顔認証動作中、顔認証成功、顔認証失敗等の各段階の認証動作の進行具合が表示される。
【0065】
また、制御装置は、第1のセンシングデバイス13cにおけるゲート装置1の正面側の経路を通行する人物の検知結果に基づき、当該人物が正常に顔認証動作を行っているか等を監視する。また、第2のセンシングデバイス13dにおけるゲート装置1の背面側の経路を通行する人物の検知結果に基づき、背面側の経路において不正にゲート装置を通過しようとする人物(例えば、共連れ)の存在の有無等を監視する。
【0066】
また、制御装置は、ゲート装置1における認証動作の進行具合、パスポートリーダ12dから取得した顔写真、カメラ12aから取得した顔写真、顔認証の結果、第1のセンシングデバイス13cの検知結果、第2のセンシングデバイス13dの検知結果等の各データを執務スペース2(
図8〜
図11参照)に設けられる端末へ出力する。執務スペース2の審査官は、端末を監視し、複数のゲート装置1の状況を確認する。また、審査官は、複数のゲート装置1の状況の確認の結果、必要に応じて、執務スペース2の端末を介して、ゲート装置1の制御を遠隔で行う。
【0067】
[4.効果等]
以上、詳細に説明したように、本実施の形態に係るゲート装置1は、通過を待つ人物が存在する空間P1(第1の空間)と、通過した人物が存在する空間P2(第2の空間)との間に配置される。そして、ゲート装置1は、空間P1に存在する人物が空間P2へ移動する際に通行する経路X1に沿って配置されるゲート本体11と、経路X1の遮断または開放を行う第1シャッター11aとを備える。そして、平面視において、空間P1側に位置する端部E1(第1の端部)の、ゲート本体11の短手方向の幅が、空間P2側に位置する端部E2(第2の端部)の短手方向の幅より狭い。
【0068】
このような構成により、通過を待つ人物が進入する側の経路を広く確保することができるため、多様な配置パターンで配置でき、使用者への圧迫感を低減できる。
【0069】
また、このような構成により、通過を待つ人物が進入する側の経路を広く確保することができるため、ゲート装置1への進入が容易になる。
【0070】
また、このような構成では幅が広く形成された後部側の端部に、シャッターを収納することができるため、また、モータ、アクチュエータ等の駆動部を含む各機器を後部側に設けることができるため、ゲート装置1を小型化できる。
【0071】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、端部E1(第1の端部)にゲート装置1への進入の可否を表す進入誘導サイン11g(第1の表示装置)を備える。そして、進入誘導サイン11g(第1の表示装置)は、水平方向に回動可能に、ゲート本体11に配置される。
【0072】
この構成により、ゲート装置1のレイアウト(配置パターン)に応じて、進入誘導サイン11gの向きを変更することができるため、通過を待つ人物の方向へ適切にゲート装置1への進入の可否を示すことができる。
【0073】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、ゲート装置1に対する人物の操作状態を示す第2の表示装置13aを有する。そして、第2の表示装置13aは、水平方向に回動可能に配置される。
【0074】
このような構成により、ゲート装置1のレイアウト(配置パターン)に応じて、第2の表示装置13aの向きを変更することができるため、審査官が執務を行う執務スペースの方向へ適切にゲート装置1に対する人物の操作状態を示すことができる。これにより、審査官の負担を低減することができる。
【0075】
また、本実施の形態に係るゲート装置1の配置構造では、2台のゲート装置は、それぞれの端部E1(第1の端部)が対向するように配置され、2台のゲート装置それぞれの端部E1(第1の端部)が人物の移動を遮るように接続され、2台のゲート装置以外のゲート装置が、2台のゲート装置から離れるほど空間P1(第1の空間)を広げるように、2台のゲート装置のいずれか一方に並列に配置される。
【0076】
このような配置構造により、限られたスペースにより多くのゲート装置を配置することができる。また、多くのゲート装置を配置した場合であっても、通過を待つ人物が進入する側の経路を広く確保することができるため、使用者への圧迫感を低減でき、ゲート装置1への進入が容易になる。
【0077】
また、このような配置構造であっても、本実施の形態に係るゲート装置1は、進入誘導サイン11gの向きを変更することができるため、通過を待つ人物の方向へ適切にゲート装置1への進入の可否を示すことができる。また、このような配置構造であっても、本実施の形態に係るゲート装置1は、第2の表示装置13aの向きを変更することができるため、審査官が執務を行う執務スペースの方向へ適切にゲート装置1に対する人物の操作状態を示すことができる。
【0078】
また、このような配置構造は、表示装置13aが審査官から見やすく、進入誘導サイン11gがゲート装置1の利用者から見やすい配置となっている。
【0079】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、通過を待つ人物が存在する空間P1(第1の空間)と、通過した人物が存在する空間P2(第2の空間)との間に配置される。そして、ゲート装置1は、空間P1に存在する人物が空間P2へ移動する際に通行する経路X1に沿って配置されるゲート本体11と、経路X1の遮断または開放を行う第1シャッター11aと、ゲート本体11の上面に配置され、経路X1を通過する人物をセンシングする第1のセンシングデバイス13cと、ゲート本体11を挟んで経路X1と反対側を通過する人物をセンシングする第2のセンシングデバイス13dを有する構造物13と、を備える。
【0080】
この構成により、ゲート本体11の正面側、背面側それぞれにおいて、ゲート装置1を通過する人物等を検知するデバイスを効率よく配置することができる。
【0081】
また、この構成により、ゲート本体11の正面側、背面側の死角を無くし、審査官の目視による監視を補助できるため、不正通過を防止しつつ、審査官の負担を低減できる。
【0082】
また、本実施の形態に係るゲート装置1の第1のセンシングデバイス13cは、ゲート装置1の通過を要求する操作を行う人物の様子を検出する。
【0083】
この構成により、ゲート装置1の通過を要求する操作、具体的に本実施の形態では、顔認証操作、を行う人物の様子を検出することができるため、当該人物の不正行為等を監視できる。
【0084】
また、本実施の形態に係るゲート装置1の第2のセンシングデバイス13dは、ゲート本体11を挟んで経路と反対側における共連れを検出する。
【0085】
この構成により、ゲート本体11の背面側の死角を無くし、審査官の目視による監視を補助できるため、効果的に、共連れを防止することができる。
【0086】
また、本実施の形態に係るゲート装置1の構造物13は、ゲート本体11の上部から上方へ延伸するポールである。
【0087】
この構成により、第1のセンシングデバイス13cおよび第2のセンシングデバイス13dをゲート装置1の上方に配置できるため、より効果的に死角を無くすことができる。
【0088】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、人物が退出する側の端部E2に、人物の操作状態を示す第2の表示装置13a(表示装置)を有する。そして、第2の表示装置13aは、構造物13に配置される。
【0089】
この構成により、例えば、審査官はゲート装置1に対する人物の操作状態を適切に把握することができる。
【0090】
また、本実施の形態に係るゲート装置1の構造物13は、ゲート本体11に対して水平方向に回動可能に配置される。
【0091】
この構成により、ゲート装置1のレイアウト(配置パターン)に応じて、第2の表示装置13aの向きを変更することができるため、審査官が執務を行う執務スペースの方向へ適切にゲート装置1に対する人物の操作状態を示すことができる。これにより、審査官の負担を低減することができる。
【0092】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、顔認証装置12を有する。そして、顔認証装置12は、顔認証を行う対象者の脈波等の生体反応を検出する機能(バイタルセンシング機能)を有するカメラ12aを備える。カメラ12aが顔認証を行う人物の脈波を検出することにより、顔認証を行う人物が、別人の顔を模したマスク、静止画、動画等を用いて顔認証を不正に行おうとしても、不正利用を防止できる。
【0093】
また、顔認証装置12は、カメラ12a、ディスプレイ12bおよびパスポートリーダ12dが一体となった構成を採る。このような構成により、使用者の直感的な操作を可能とする。また、このような構成により、ゲート装置1全体のサイズ、例えば、長手方向の長さを低減させることができる。
【0094】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、カメラ12aがハーフミラー12cに覆われた顔認証装置12を有する。カメラ12aをハーフミラー12cによって覆うことにより、顔認証を行う人物が、カメラ12aの存在を意識せず、カメラ12aに対して抵抗感を受けることなく顔認証を行うことができるため、顔認証を行う人物の心理的負担を軽減させることができる。
【0095】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、ゲート装置1における認証動作の進行具合、パスポートリーダ12dから取得した顔写真、カメラ12aから取得した顔写真、顔認証の結果、第1のセンシングデバイス13cの検知結果、第2のセンシングデバイス13dの検知結果等の各データを執務スペース2に設けられる端末へ出力する。これにより、審査官は、各ゲート装置1の状況を端末によって確認できるため、審査官の負担を更に軽減できる。
【0096】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、顔認証装置12の横に、手荷物置きスペース11dを備える。これにより、顔認証を行う人物は、特に意識することなく、自然に手荷物置きスペースに手荷物を置く。つまり、手荷物置きスペース11dを備えることにより、使いやすさの向上を図ることができる。
【0097】
また、本実施の形態に係るゲート装置1は、ゲート本体11の側面に荷物置きスペース11fが設けられる。これにより、顔認証を行う人物は、特に意識することなく、キャリーケース等の荷物を足元に置く。つまり、荷物置きスペース11fが設けられることにより、使いやすさの向上を図ることができる。
【0098】
なお、本実施の形態では、ゲート本体11の端部E1と端部E2が円弧形状を有する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。ゲート本体11は、端部E1の幅が端部E2の幅より狭い形状であれば良い。例えば、端部E2から端部E1に向かって、幅が先細りになる形状(テーパ状、水滴状、錐状等)であっても良い。
【0099】
また、本実施の形態では、第1のセンシングデバイス13cは、映像を取得する監視カメラであり、第2のセンシングデバイス13dは、検知範囲内に存在する物体までの距離を検知する3次元距離画像センサである例について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1のセンシングデバイス13cおよび第2のセンシングデバイス13dは、例えば、映像を取得する監視カメラ、検知範囲内に存在する物体までの距離を検知する3次元距離画像センサ、人物の脈波等を検知するバイタルセンサ、体温等の熱を検知するサーモセンサのいずれか1つまたは複数の組み合わせにより構成されても良い。
【0100】
また、顔認証装置12を有するゲート装置1について説明したが、本発明は、これに限定されない。ゲート装置1の通過を希望する人物を通過させても良いか否かの判定は、顔認証に限らず、指紋認証、IDカードによる認証、チケットによる認証等により判定されてもよい。あるいは、複数の認証方法を組み合わせた判定が行われても良い。
【0101】
なお、本実施の形態では、通路を挟んで並ぶ2つのゲート装置1のシャッターが、連動して通路の開放と遮断を実行する構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。1つのゲート装置が、当該ゲート装置の正面側の通路の開放と遮断を行っても良い。この場合、ゲート装置は、背面側にシャッターを備える必要が無く、正面側のシャッターを用いて、通路の開放と遮断を実行すれば良い。例えば、シャッターが折り畳まれる構成等を適用することにより、ゲート装置全体のサイズを変更することなく、正面側のシャッターを用いて通路の開放と遮断を実行できる。
【0102】
なお、本実施の形態では、ゲート装置1の正面に対して、右側から人物が進入する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。ゲート装置1の正面に対して、左側から人物が通行しても良い。左側から人物が通行するゲート装置の構成、および、形状は、例えば、
図1〜
図5に示したゲート装置1の鏡像反転したような構成、および、形状となる。
【0103】
本実施の形態において説明したゲート装置1は、厳格かつ円滑な出入国審査を実現できる装置である。また、ゲート装置1は、例えば初めて利用する者や高齢者であっても、抵抗感なく利用できる。