(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記毛髪検知部は、距離センサを有し、前記距離センサの検知距離が予め設定された距離よりも短いとき、風が毛髪に当たっていると判断する、請求項1に記載のヘアドライヤー。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にするため、鋭意検討した結果、以下の新規な知見を得た。
【0010】
毛髪の全体をより適当な乾燥状態にするには、毛髪の全体が最適な水分量になるまで、毛髪の全体を過不足なく加熱することが望まれる。従来、毛髪の温度が毛髪の乾燥状態の判断指針として利用されている。しかしながら、毛髪に含まれる水分量は、毛髪の温度に対して比例関係にはない。
【0011】
例えば、温風を当てている毛髪において、加熱開始時には、毛髪に含まれる水分量(水分率)が35%であり、毛髪の温度が30度であるとする。また、加熱終了時において、毛髪に含まれる最適な水分量が10%であり、当該最適な水分量にするのに必要な毛髪の温度が60度であるとする。この場合、ヘアドライヤーによって加熱し始めたとき、
図8に示すように、毛髪の温度が急速に上昇し、約50度以上になると、毛髪の温度変化が小さくなる。毛髪の温度が約60度に到達すると、温度をほぼ一定に維持しつつ、水分量が減り続ける。より具体的には、毛髪に含まれる水分量が10%〜20%であるとき、毛髪の温度は約60度で維持される。
【0012】
このため、毛髪の温度が所定の温度(例えば、60度)に達したときにLEDを点灯して、ユーザに乾燥状態を表示する従来の構成では、毛髪に含まれる水分量が最適な水分量である10%になる前に、LEDが点灯してしまう。このため、ユーザは、温風を当てている毛髪の部分の乾燥が終了したと誤認識して、温風を当てる部分を毛髪の他の部分に変えるか、或いはヘアドライヤーの動作を停止させる。この場合、毛髪の全体の乾燥状態が不充分となる。
【0013】
また、通常、ユーザは、毛髪の全体をより均一に乾燥させるために、温風を当てる毛髪の部分を変える。このとき、温風によって加熱され、最適な水分量に到達した毛髪の部分の温度は、温風を当てていない間に低下する。この状態で、当該毛髪の部分に再び温風を当てると、当該毛髪の部分の温度が60度に到達するまでLEDが点灯しない。このため、ユーザは、当該毛髪の部分の乾燥が不充分であると誤認識して、当該毛髪の部分に温風を当て続けてしまうことが起こり得る。この場合、毛髪の全体が過剰に加熱されることになる。
【0014】
これに対し、本発明者らは、
図9に示すように、毛髪の乾燥状態と風が毛髪に当たっている時間との間に相関関係があり、さらに、当該相関関係が毛髪において風を当てる場所に依らないという新規な知見を得た。
図9は、毛髪の根元及び毛先のそれぞれに風を当てた場合における、毛髪の重量と風が毛髪に当たっている時間との関係を表すグラフである。毛髪の重量の変化は、毛髪に含まれる水分量の変化を示している。
図9において、実線は毛髪の根元に風を当てた場合の結果を示し、点線は毛髪の毛先に風を当てた場合の結果を示している。
図9から、風が毛髪の根元に当たっている時間と毛髪の重量との間、及び風が毛髪の毛先に当たっている時間と毛髪の重量との間に同様の相関関係があることが確認できる。この理由として以下のことが考えられる。毛髪の根元に風を当てた場合では、毛髪は風で頭皮に押し当てられることで固定された状態で乾燥される。一方、毛髪の毛先に風を当てた場合では、毛髪は固定されずに風でなびくが、風で毛髪がなびくことにより毛束が解け、風と毛髪との接触面積が増加して毛髪は乾燥される。この結果、毛髪において風を当てる場所に依らず、風が毛髪に当たっている時間と毛髪の重量との間に同様の相関関係が得られる。このため、毛髪において風を当てる場所を特に意識することなく毛髪を乾燥させることができる。
【0015】
この新規な知見に基づき、本発明者らは、風が毛髪に当たっている時間に基づいて毛髪の乾燥状態を判定し、当該毛髪の乾燥状態に関する情報をユーザに伝達することで、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にできることを見出し、以下の発明に至った。
【0016】
本発明の第1態様によれば、風を送風する送風部と、
前記送風部から送風された風が毛髪に当たっているか否かを検知する毛髪検知部と、
風が毛髪に当たっていることを前記毛髪検知部が検知した時間を計測する時間計測部と、
前記時間計測部により計測された時間に基づいて毛髪の乾燥状態を判定する判定部と、
前記判定部により判定された結果に基づいて、毛髪の乾燥状態に関する情報をユーザに伝達する伝達部と、
を備える、ヘアドライヤーを提供する。
【0017】
本発明の第2態様によれば、前記毛髪検知部は、非接触温度センサを有し、前記非接触温度センサの検知温度に基づいて、毛髪の温度が毛髪の周囲の環境温度よりも予め設定された温度以上高いことを検知したとき、風が毛髪に当たっていると判断する、第1態様に記載のヘアドライヤーを提供する。
【0018】
本発明の第3態様によれば、前記毛髪検知部は、距離センサを有し、前記距離センサの検知距離が予め設定された距離よりも短いとき、風が毛髪に当たっていると判断する、第1態様に記載のヘアドライヤーを提供する。
【0019】
本発明の第4態様によれば、前記判定部は、前記時間計測部により計測された時間が予め設定された少なくとも1つの基準値に達しているか否かに基づいて、毛髪の乾燥状態を判定する、第1〜3態様のいずれか1つに記載のヘアドライヤーを提供する。
【0020】
本発明の第5態様によれば、毛髪の長さを入力する長さ入力部を更に備え、
前記判定部は、前記長さ入力部により入力された毛髪の長さに応じて前記基準値を変更する、第4態様に記載のヘアドライヤーを提供する。
【0021】
本発明の第6態様によれば、毛髪の毛量を入力する毛量入力部を更に備え、
前記判定部は、前記毛量入力部により入力された毛髪の毛量に応じて前記基準値を変更する、第4又は5態様に記載のヘアドライヤーを提供する。
【0022】
本発明の第7態様によれば、毛髪の周囲の環境温度を検知する環境温度検知部を更に備え、
前記判定部は、前記環境温度検知部により検知された前記環境温度に応じて前記基準値を変更する、第4〜6態様のいずれか1つに記載のヘアドライヤーを提供する。
【0023】
本発明の第8態様によれば、毛髪の周囲の環境湿度を検知する環境湿度検知部を更に備え、
前記判定部は、前記環境湿度検知部により検知された前記環境湿度に応じて前記基準値を変更する、第4〜7態様のいずれか1つに記載のヘアドライヤーを提供する。
【0024】
本発明の第9態様によれば、前記伝達部は、複数の発光体を有し、前記判定部により判定された結果に基づいて、発光させる発光体を変更する、第1〜8態様のいずれか1つに記載のヘアドライヤーを提供する。
【0025】
本発明の第10態様によれば、前記伝達部は、少なくとも1つの発光体を有し、前記判定部により判定された結果に基づいて、発光体の光量又は色を変更する、第1〜8態様のいずれか1つに記載のヘアドライヤーを提供する。
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
【0027】
また、以下では、説明の便宜上、通常使用時の状態を想定して「上」、「下」、「前」、「後」等の方向を示す用語を用いるが、本発明のヘアドライヤーの使用状態等を限定することを意味するものではない。
【0028】
《実施形態》
本発明の実施形態に係るヘアドライヤー1の全体構造について説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施形態に係るヘアドライヤー1の斜視図である。
図2は、
図1のヘアドライヤー1の内部構成を示す縦断面図である。
【0030】
図1に示すように、本実施形態に係るヘアドライヤー1は、本体部10と、ハンドル部20とを備えている。
【0031】
図2に示すように、本体部10の内部には、風を送風する送風部11が設けられている。送風部11は、ファン12と、駆動源の一例であるモータ13と、加熱部の一例であるヒータ14とを備えている。ファン12は、モータ13により回転駆動されることにより、本体部10の後端部に設けられた吸引口10aを通じて外部の空気を本体部10内に取り込み、本体部10の前部に設けられた送風口10bを通じて外部に送風するように構成されている。ヒータ14は、ファン12から送風される空気を加熱して温風を生成する。なお、送風口10bの近傍の詳細な構成については、従来のハンドドライヤーと同様であるので省略する。
【0032】
また、本体部10の内部には、毛髪の周囲の環境温度を検知する環境温度検知部の一例である室温センサ15と、毛髪の周囲の環境湿度を検知する環境湿度検知部の一例である湿度センサ16とが設けられている。
【0033】
本体部10の前部には、送風部11から送風された風が毛髪に当たっているか否かを検知する毛髪検知部17と、毛髪の乾燥状態に関する情報をユーザに伝達する伝達部の一例である表示部18とが設けられている。
【0034】
本実施形態において、毛髪検知部17は、非接触温度センサの一例である赤外線センサを有している。毛髪検知部17は、赤外線センサの検知温度に基づいて、毛髪の温度が毛髪の周囲の環境温度(室温センサ15の検知温度)よりも予め設定された温度(例えば、2度)以上高いことを検知したとき、風が毛髪に当たっていると判断する。なお、毛髪の周囲の環境温度を基準としているのは、温風を当てていないとき(加熱していないとき)の毛髪の温度が毛髪の周囲の環境温度と同じ又は略同じであると想定できるからである。
【0035】
本体部10の上部には、
図1に示すように、毛髪の長さを入力する長さ入力部19Aと、毛髪の毛量を入力する毛量入力部19Bとが設けられている。長さ入力部19Aは、例えば、「短い」、「普通」、「長い」の三段階で毛髪の長さを入力可能に構成されている。毛量入力部19Bは、例えば、「多い」、「普通」、「少ない」の三段階で毛髪の毛量を入力可能に構成されている。
【0036】
ハンドル部20は、略筒状に形成されている。ハンドル部20の上端部20aは、
図2に示すように、本体部10の後方下端部10cに回動可能に取り付けられている。ハンドル部20の下端部20bには、電源コード21が接続されている。電源コード21が外部電源に接続されることにより、ヘアドライヤー1を駆動するための電力が供給される。
【0037】
ハンドル部20の前側面には、入力部の一例であるスイッチ23が設けられている。ユーザは、スイッチ23を操作することにより、電源のオンオフ、温風及び冷風の切換え、風量の切換え等を行うことができる。
【0038】
ハンドル部20の内部には、各部及び各装置の動作を制御する制御部22が設けられている。
【0039】
図3は、本実施形態に係るヘアドライヤー1の制御部22に関するブロック図である。
【0040】
図3に示すように、制御部22は、送風部11と、室温センサ15と、湿度センサ16と、毛髪検知部17と、表示部18と、長さ入力部19Aと、毛量入力部19Bと、スイッチ23とに電気的に接続されている。制御部22は、スイッチ23を通じて入力された入力情報、室温センサ15、湿度センサ16、及び毛髪検知部17の検知情報に基づいて、送風部11の駆動を制御する。制御部22は、時間計測部24と、判定部25とを備えている。
【0041】
時間計測部24は、風が毛髪に当たっていることを毛髪検知部17が検知した時間を計測する。
【0042】
図4Aは、乾燥時間と毛髪の温度との関係を表すグラフである。
図4Bは、乾燥時間と時間計測部24が計測した時間との関係を表すグラフである。
図4Aに示すように、毛髪を乾燥させている間、毛髪の温度が変化する。毛髪検知部17は、赤外線センサの検知温度に基づいて、毛髪の温度が毛髪の周囲の環境温度(室温センサ15の検知温度)よりも予め設定された温度以上高いとき、風が毛髪に当たっていると判断する。これにより、毛髪検知部17は、毛髪と接触することなく、風が毛髪に当たっていると判断することができる。時間計測部24は、
図4Bに示すように、風が毛髪に当たっていることを毛髪検知部17が検知(判断)した時間を計測(積算)する。
【0043】
判定部25は、時間計測部24により計測された時間に基づいて毛髪の乾燥状態を判定する。本実施形態において、判定部25は、時間計測部24により計測された時間が予め設定された少なくとも1つの基準値(例えば、3分)に達しているか否かに基づいて、毛髪の乾燥状態を判定する。これにより、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にすることができる。
【0044】
図1及び
図2に示す表示部18は、判定部25により判定された結果に基づいて、毛髪の乾燥状態に関する情報を表示する。本実施形態において、表示部18は、発光体の一例である少なくとも1つのLEDを有する。表示部18は、
図5に示すように、判定部25により判定された結果に基づいて、LEDの色を変化させる。なお、
図5は、説明の便宜上、LEDの色の変化をハッチングの間隔の違いで表している。
【0045】
例えば、表示部18は、判定部25により判定された結果が基準値に達していない場合、LEDの色を青にする。一方、表示部18は、判定部25により判定された結果が基準値に達している場合、LEDの色を赤にする。ユーザは、LEDの色を確認することによって、視覚的に、毛髪の乾燥の進捗状況を知ることができる。その結果、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にすることができる。
【0046】
なお、判定部25は、複数(例えば、3つ)の基準値を有し、時間計測部24により計測された時間が基準値に達しているか否かを判定するように構成されることが好ましい。この場合、判定部25により判定された結果に応じて表示部18が順に表示する色の種類(例えば、青→緑→黄→赤)を増加させることにより、ユーザは、視覚的に、毛髪の乾燥の進捗状況をより詳細に知ることができる。
【0047】
なお、表示部18は、LEDの光量を変更するように構成されてもよい。この構成によっても、ユーザは、視覚的に、毛髪の乾燥の進捗状況をより詳細に知ることができる。
【0048】
また、表示部18は、
図6に示すように、複数の発光体の一例として複数(例えば、8つ)のLEDを有し、判定部25により判定された結果に基づいて、発光させるLEDを変更するようにしてもよい。この場合、例えば、右側又は左側から順にLEDを点灯又は消灯させてもよい。また、点灯するLEDが右側又は左側から順に変わるようにしてもよい。また、
図6に示すように、表示部18は、本体部10の前部ではなく、側面に設けられてもよい。この場合、ユーザがハンドル部20を持つ持ち手が右手であっても左手であっても、表示部18が見えるように、表示部18は、本体部10の両側面に設けられることが好ましい。この構成によっても、ユーザは、視覚的に、毛髪の乾燥の進捗状況をより詳細に知ることができる。
【0049】
また、表示部18は、
図7に示すように、7セグメントディスプレイを備えて、毛髪の乾燥状態に関する情報をデジタル表示するように構成されてもよい。この構成によっても、ユーザは、視覚的に、毛髪の乾燥の進捗状況をより詳細に知ることができる。
【0050】
本実施形態に係るヘアドライヤー1によれば、風が毛髪に当たっていることを毛髪検知部17が検知した時間に基づいて毛髪の乾燥状態を判定し、当該毛髪の乾燥状態に関する情報をユーザに伝達するように構成されている。このため、毛髪の乾燥状態と風が毛髪に当たっている時間との相関関係が高いことにより、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にすることができる。
【0051】
次に、長さ入力部19Aに毛髪の長さが入力された場合について説明する。
【0052】
毛髪の長さが異なる場合、毛髪の全体を最適な乾燥状態にするのに必要な風を毛髪に当てる時間も異なる。例えば、毛髪の長さが長い場合、毛髪の全体を最適な乾燥状態にするのに必要な風を毛髪に当てる時間は、毛髪の長さが短い又は普通の場合よりも長くなる。
【0053】
このため、判定部25は、長さ入力部19Aにより入力された毛髪の長さに応じて基準値を変更することが好ましい。これにより、毛髪の長さを考慮して、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にすることができる。
【0054】
次に、毛量入力部19Bに毛髪の毛量が入力された場合について説明する。
【0055】
前述した毛髪の長さが異なる場合と同様に、毛髪の毛量が異なる場合、毛髪の全体を最適な乾燥状態にするのに必要な風を毛髪に当てる時間も異なる。例えば、毛髪の毛量が多い場合、毛髪の全体を最適な乾燥状態にするのに必要な風を毛髪に当てる時間は、毛髪の毛量が少ない又は普通の場合よりも多くなる。
【0056】
この場合、判定部25は、毛量入力部19Bにより入力された毛髪の毛量に応じて基準値を変更することが好ましい。これにより、毛髪の毛量を考慮して、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にすることができる。
【0057】
また、ユーザによっては、片側の毛髪を完全に乾燥させてから、他側の毛髪を乾燥させるようにヘアドライヤー1を使用することがある。このような場合、片側の毛髪に風を当てている間に、他側の毛髪が周囲の環境温度(室温)又は環境湿度の影響を受けて自然乾燥し、毛髪の全体を最適な乾燥状態にするのに必要な風を毛髪に当てる時間が減少することがある。
【0058】
このため、判定部25は、室温センサ15により検知された毛髪の周囲の環境温度(室温)に応じて、基準値を変更することが好ましい。これにより、毛髪の周囲の環境温度を考慮して、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にすることができる。
【0059】
また、判定部25は、湿度センサ16により検知された毛髪の周囲の環境湿度に応じて、基準値を変更することが好ましい。これにより、毛髪の周囲の環境湿度を考慮して、毛髪の全体をより適当な乾燥状態にすることができる。
【0060】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記実施形態では、伝達部の一例として表示部18について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、伝達部は、音声、振動などによって毛髪の乾燥状態に関する情報をユーザに伝達するように構成されてもよい。
【0061】
また、前記実施形態では、毛髪の周囲の環境温度を室温センサ15により検知するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、毛髪の周囲の環境温度は、毛髪検知部17の赤外線センサにより検知されてもよい。すなわち、毛髪検知部17の赤外線センサが毛髪の温度を検知するとともに毛髪の周囲の環境温度を検知するように構成されてもよい。また、制御部22は、毛髪の周囲の環境温度と想定される温度を予め記憶する記憶部を備えてもよい。これらの構成によれば、室温センサ15を設ける必要性を無くすことができる。
【0062】
また、前記実施形態では、毛髪検知部17が、赤外線センサの検知温度に基づいて、毛髪の温度が毛髪の周囲の環境温度よりも予め設定された温度以上高いことを検知したとき、風が毛髪に当たっていると判断するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、毛髪検知部17は、赤外線センサに代えて距離センサを有し、当該距離センサの検知距離が予め設定された距離(例えば、30cm)よりも短いとき、風が毛髪に当たっていると判断してもよい。この構成によれば、毛髪の温度に依らずに風が毛髪に当たっていると判断するので、毛髪検知部17は、送風部11から送風される風が冷風であっても、風が毛髪に当たっているか否かを検知することができる。
【0063】
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0064】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、本発明の請求の範囲内に含まれると理解されるべきである。