【課題を解決するための手段】
【0015】
要約すると、本発明のデバイスは、その絶縁ハウジング内に、短絡又は過電流の検出手段によっても同様に起動され各可動接点におけるロックの移動に反応する機械的ロックを介して接点(単複)の位置制御レバーに連結された接点ホルダー(単複)を含み、
− 上記接点ホルダー(単複)は、可動接点の数に等しい数の収容部を含み、各収容部は、
・ 可動接点のもう一方の端部、
・ 一方では電流の通過を可能にするリンクにしたがった上記可動接点の枢動を、他方では保護された配線に対する連結を可能にする、ハウジングとの関係において固定した支持体、
・ 枢動軸にしたがって支持体及び可動接点のもう一方の端部を横断するシャフト、
・ 上記シャフトに対してほぼ同軸でかつ枢動リンクの両側に局在化された状態で配置されている2つのねじり/圧縮螺旋バネ、
という構成要素を収容しており、
− 上記収容部は、円筒形の外観を有し、可動接点のアームの長手方向中央平面との関係において対称な外観の連接サブアセンブリの形に組立てられた上記構成要素の導入を可能にする1つの開口部を有しており、各収容部は同様に、上記平面に対する対称を呈している。
【0016】
本発明は次に、本質的に、各収容部が、機能的遊びを伴ってシャフトの端部を収容し案内する目的で、枢動軸に対しほぼ直交し開口部内に通じる収容部の側壁内に設けられた直線的外観の溝を含んでいること、及びバネが、接点ホルダー(単複)上のバネの唯一の支承ゾーンを構成する収容部の内部面に接して支持されるように具備されたほぼ直線の端部、及び収容部内に配置された可動接点の端部の側壁の方向にはみ出す足状部に繋留するように具備された湾曲した端部を含んでおり、上記足状部は枢動軸との関係においてアームの側とは反対の側に位置していることを特徴とする。上記足状部及びバネの湾曲した端部は、次にこの端部が足状部に対し、ほぼ溝の軸の方向及び両方の向きに2重の作用を加え、サブアセンブリ上の各バネの唯一の作用ゾーンを構成するように構成され配向されている。最後に、この足状部は、直線状端部上の内側面の反作用とは反対の向きではあるがほぼ同じ方向の作用を上記面に支持された状態で及ぼす。
【0017】
これらの特徴は、こうして可動接点のアームを中心として組織された連接サブアセンブリの容易な挿入を可能にし、作動状況の如何に関わらず、上記サブアセンブリのその収容部内での適正な位置づけを保証する。
【0018】
原則として、既存の解決法においては、ねじりバネの平衡は常に3つの点支承によって確保されており、こうしてこれらの支承は、端部足状部各々の上の支承、及び例えば中心軸上のバネの本体の内側レベルの第3の支承に振り分けられる。代替的には、第3の支承は、バネの本体の外側上、実際にはバネが挿入される収容部内で実現可能である。
【0019】
使用される解決法においては、バネの本体を構成する中央部分は、中心軸とも接点ホルダー(単複)の収容部の底面とも全く接触していない。
【0020】
可動接点のアームからはみ出している足状部のレベルの2重の接触は、支承がもはや厳密に言って点支承でなく、実際にはピボットタイプのリンクとして分析されるようなものである。あらゆる作動の場合において、この2重接触が、ほぼ溝の軸の方向で作用を及ぼすことから、可動接点及びそのシャフトは2つの直線溝の底面でまさに所定の位置にとどまり、連接サブアセンブリの安定した位置づけは、一方では上記足状部によってバネの両端部上に、そして他方では収容部内の反対側の表面上に及ぼされる反対の作用の結果としてももたらされている。
【0021】
考えられる1つの構成において、可動接点は、2つの対称な要素で構成され、各要素は、もう一方の要素の対応する対称部分に対し対称平面に沿って並んで延在してアームを形成している第1の部分と、もう一方の要素の対称な耳部と共に既定の幅の内部空間を創成する、外部に向かってずらされた1つの耳部で形成された第2の部分と、を含んでおり、上記第2の部分にはシャフトの通過のためのオリフィスが穿孔されており、バネと協働するために具備された足状部が含まれていること。
【0022】
固定支持体との電気的リンクが、相対的な回転運動と同時に一定の電流密度の通過を確保できるようにする幾何形状を有する接触区域によって行なわれることが重要である。選択された構成の場合、U字形態での構想が、2つの制約条件を遵守できるようにする優れた解決法を構成し、構成要素の異なる部分に対し行なわれる改造を用いて最適化され得る。
【0023】
したがって、第1の部分は、それが特に固定接点に押付けられた時点で曲げ応力を受けることが分かっているため、長手方向の外観をもつ剛化用リブを含むことができる。
【0024】
その上、第2の部分は、回転に対し当然好都合でありアーム及び支持体の相対的運動にも関わらず恒常な連結区域を提供する円形の幾何形状をとることができる。
【0025】
その上、可動アームは、特に接触圧力を確保する相対的回転の際に、収容部の壁の中に設けられたウィンドウ内を移動することができる。このウィンドウ内のアームの位置に応じて、このウィンドウの一部分は開放状態にされ得、収容部の内部に設置された連接サブアセンブリの構成要素にアクセスできることになる。ところが、例えば短絡の場合、接点の開放は電気アークを誘発し、アークの移動がこの部分に影響を及ぼし、潜在的には電気機械的リンクを破壊又は損傷する可能性がある。このような理由から、可動接点のアームの第1の部分はさらに、上記構成要素の保護シールド固定用の少なくとも1つのスタッドを含むことができる。
【0026】
可動接点の支持体の方は、可動接点の内部空間の既定の幅にほぼ等しい幅及び内部空間に対面する面との接触区域を形成する幾何形状を有するシャフト通過用オリフィスが備わった平面的外観の第1の区分を含む部品で構成されており、上記第1の区分は、収容部の外部で、検出手段との界面を構成するように形作られた第2の区分へと変化する。
【0027】
支持体の2つの役割、すなわち、一方では可動接点のアームを伴う相対的回転運動の可能性を保証すること、そして他方では、接点対の下流側に位置する検出手段とのリンクを可能にすること、という役割が明らかになるのが分かる。
【0028】
可動接点のアームの第2の部分のレベルでの回転接触区域について先に記したものと呼応する1つの可能性によると、可動接点とのこの接触区域を形成する上記支持体の第1の区分の部分は、円形の外観を有する。
【0029】
考えられる1つの変形形態によると、検出手段との界面は、トーラス型の電流センサー内を通過することを目的としかつ保護された配線の電気ケーブルの連結区域が備わったトーラスの出口自由端部を有する、上記第1の区分を延長する導体ロッドで構成され得る。
【0030】
この図の事例は、処理用電子回路に向けて、配線内を通る電流に比例する信号を送る電流センサーとして機能するトーラスを含む電子検出手段に対応している。このような電流センサーから受信した信号に応じて、電子回路は、引き外し用機械的ロックのアクチュエータを起動することができる。
【0031】
考えられる第2の変形形態によると、上記第1の区分は、上記第1の区分の厚みにほぼ等しい厚みを有し、検出手段との連結用ネジの通過用オリフィスが穿孔されている平面的外観の薄板の形に延長され得る。
【0032】
このバージョンは、機械的ロックの引き外しを起こすことができるように装置のハウジング内に位置づけされた磁気熱検出手段、要するに磁気コイル、例えばバイメタルと共に機能するようになっている。
【0033】
1つの可能性によると、磁気熱検出手段と協働するように想定されたこの支持体は、少なくとも第1の区分内で可動接点のアームの長手方向中央平面との関係において対称な2つの部品によって実現されており、各部品は、穿孔の場所で重なり合う自由端部の備わったもう一方の部分の外観と対称な外観の1つの部分によって延長されている。
【0034】
本発明についてここで、添付図面を参照しながらより詳細に説明する。